JP2014005342A - 樹脂及びその製造方法、並びにこれを用いたトナー - Google Patents
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Abstract
Description
〔1〕ロジン由来の繰り返し単位が主鎖に組み込まれた高分子化合物からなる樹脂であって、
ロジン由来の繰り返し単位として構造の異なるものを二種類以上含んでなり、それらのうち少なくとも一種は、下記式(I)で表される繰り返し単位である樹脂。
〔2〕式(I)で表される繰り返し単位と組み合わされるロジン由来の繰り返し単位(R)として、飽和または不飽和の脂肪族性の環で構成された繰り返し単位を含んでなる〔1〕に記載の樹脂。
〔3〕式(I)で表される繰り返し単位と組み合わされるロジン由来の繰り返し単位(R)として、下記式(III)で表される繰り返し単位を含んでなる〔1〕または〔2〕に記載の樹脂。
〔4〕式(I)で表される繰り返し単位と組み合わされるロジン由来の繰り返し単位(R)として、重合ロジンまたは不飽和脂肪酸変性ロジンに由来する繰り返し単位を含んでなる〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の樹脂。
〔5〕式(III)で表される繰り返し単位が、下記式(III−1)、(III−2)、または(III−3)で表される〔3〕または〔4〕に記載の樹脂。
〔6〕連結基Lの連結位置について、2位/2’位の連結構造(構造a)、2位/4’位もしくは2’位/4位の連結構造(構造b)、またはその両者が存在する〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の樹脂。
〔7〕式(I)で表される繰り返し単位が、デヒドロアビエチン酸由来の構成単位である〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の樹脂。
〔8〕式(I)で表される繰り返し単位として、下記式(I−1)で表される構成単位および/または下記式(I−2)で表される構成単位を含む〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の樹脂。
〔10〕高分子化合物が、さらに下記式(II)で表される繰り返し単位を有する〔1〕〜〔9〕のいずれかに記載の樹脂。
〔11〕式(II)におけるG1が炭素数2〜30のアルキン連結基、アルケン連結基、アリール連結基、ヘテロアリール連結基、またはそれらの組合せを表し、X,Y,Zはそれぞれ独立に、−O−*、−COO−*、−NH−*より成る群より選ばれた一種である〔1〕〜〔10〕のいずれかに記載の樹脂。
〔12〕樹脂の酸価が5mgKOH/g以上25mgKOH/g以下である〔1〕〜〔11〕のいずれかに記載の樹脂。
〔13〕樹脂の重量平均分子量が7,000以上、70,000以下である〔1〕〜〔12〕のいずれかに記載の樹脂。
〔14〕〔1〕〜〔13〕のいずれかに記載の樹脂を水性媒体中に含んでなる水性樹脂分散物。
〔15〕〔1〕〜〔13〕のいずれかに記載の樹脂を含んで成るトナー。
〔16〕さらに、顔料および離型剤を含有する〔15〕に記載のトナー。
〔17〕〔1〕〜〔13〕のいずれかに記載の樹脂の製造方法であって、
下記式(Ia)で表されるモノマーとこれとは異なるロジン由来のモノマーとを重合させる樹脂の製造方法。
すなわち、本発明の樹脂はデヒドロアビエチン酸に由来する骨格と、これとは異種の脂肪族性の環構造を有するロジン由来の構造単位とを主鎖骨格中に導入することで、その適度な硬さとともに、良好な溶剤耐性を付与し、本発明の優れた効果を実現したものと考えられる。以下、本発明の好ましい実施態様を中心に詳細に説明する。
本発明の樹脂は、下記式(I)で表される繰り返し単位とロジン由来の別種繰り返し単位(R)とが主鎖に組み込まれた高分子化合物(「特定重合体A」ともいう)からなる。
(式(I)で表される繰り返し単位)
RA,RBは、炭素数1〜6のアルキル基もしくはアルケニル基を表す。RBはメチル基であることが好ましい。RAは炭素原子数1〜4のアルキル基であることが好ましく、i−プロピル基であることがより好ましい。RAは上記式中の3位もしくは3’位に置換していることが好ましい。複数のRA,RBは、互いに異なっていてもよく、連結して環を形成していてもよい。
nは0〜3の整数を表す。mは0〜6の整数を表す。nは1であることが好ましい。mは2であることが好ましい。
環Cyはヘテロ原子を含んでもよい飽和もしくは不飽和の6員環を表す。Cyはシクロヘキサン環もしくはシクロヘキセン環であることが好ましく、シクロヘキサン環であることがより好ましい。Cyはさらに置換基を有していてもよく、当該置換基としては後記置換基Tの例が挙げられる。
Lは二価の連結基を表す。具体的には、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基が挙げられる。なかでも、炭素数1〜6のアルキレン基もしくは炭素数1〜6のアルケニレン基が好ましく、メチレン基、エチレン基、プロピレン基がより好ましい。なお、アルキレン基及びアルケニレン基は鎖状であっても環状であってもよく、また、鎖状のとき直鎖であっても分岐があってもよい。Lはさらに置換基を有していてもよく、その置換基としては、後記置換基Tの例が挙げられる。
m1は前記式(I)のm−2であり、好ましい範囲も前記m−2として求められる数と同様である。ただし、下限値は0である。
RC,RDは、水素原子もしくは炭素数1〜6のアルキル基もしくはアルケニル基を表す。RC,RDはなかでもメチル基であることが好ましい。複数のRC,RDは、互いに異なっていても同じであってもよい。
本発明の樹脂を構成する高分子化合物(特定重合体A)に含まれる繰り返し単位(R)はロジン由来のものであり、脂肪族の環で形成される。ここで、脂肪族とは、一部に不飽和結合を有していてもよく、例えば、シクロヘキセン環などを包含する意味である。
前記特定重合体A中で、式(I)で表される繰り返し単位は、後記共重合成分との関係も考慮し、モル比において2〜30%であることが好ましく、5〜20%であることがより好ましい。この共重合比が上記下限値以上であることで、樹脂中の天然物由来成分の量を高めることができ好ましく、上記上限値以下であることで、樹脂に適度な柔軟性を付与することができ好ましい。
前記特定重合体A中で、前記特定繰り返し単位(R)は、後記共重合成分との関係も考慮し、モル比において0.1〜20%であることが好ましく、1〜10%であることがより好ましい。この共重合比が上記下限値以上であることで、トナーとした際に印刷物の耐溶剤性を高めることができ好ましく、上記上限値以下であることで、樹脂に適度な柔軟性を付与することができ好ましい。
本発明における特定重合体Aは下記式(II)で表される構造単位を共重合成分として有していてもよい。
G1はアルカン連結基(アルカンジイル、アルカントリイル、アルカンテトライル等)、アルケン連結基(アルケンジイル、アルケントリイル、アルケンテトライル等)、アリール連結基(アリールジイル、アリールトリイル、アリールテトライル等)、ヘテロアリール連結基(ヘテロアリールジイル、ヘテロアリールトリイル、ヘテロアリールテトライル等)を表す。G1がアルカン連結基、またはそれらの組合せもしくはアルケン連結基であるとき、鎖状であっても環状であってもよく、これが鎖状のとき直鎖であっても分岐であってもよい。アルカン連結基、アルケン連結基、アリール連結基、またはヘテロアリール連結基はその一つ以上の水素原子が特定の置換基に置換されていても、無置換でもよい。置換されているときの置換基としては、後記置換基Tが挙げられ、なかでもアルキル基、アルケニル基が好ましい。また、アルカン連結基およびアルケン連結基を構成する一つ以上の炭素原子がヘテロ原子によって置換されていてもよく、置換されているときのヘテロ原子としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子が挙げられ、なかでも酸素原子が好ましい(典型的にはアルキレン鎖の一部がエーテル結合に置き換わり連結された形である。)。なお、炭素数とは置換基を有する場合、その炭素原子の数を含まない意味である。
X、Y、Zはそれぞれ独立に、−O−、−S−、−NR−、−(C=O)−、−O(C=O)−、−(C=O)O−、−(C=O)NR−、及びこれらの組合せからなる群より選ばれる二価の連結基を表す。好ましくは、−O−、−(C=O)O−、−(C=O)NH−、又は−(C=O)−である。前記Rは水素原子もしくは炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜24のアリール基を表す。
本発明における特定重合体A(樹脂A)は、DA骨格を主鎖の一部を構成するように含んでいれば、その結合態様は特に限定されるものではない。前記特定重合体の重量平均分子量は限定的でないが、好ましくは7,000以上70,000以下、より好ましくは10,000以上20,000以下である。重量平均分子量がこの範囲であることにより、特にトナー用樹脂として適する溶融粘度、ガラス転移温度、可撓性等が実現され良好となる。なお、本発明における重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフェィー(GPC)による分子量測定(ポリスチレン換算)で得られた値である。なお、本明細書では特に断らない限り、キャリアとしてはテトラヒドロフランを用い、カラムとしてはトーソー(TOSOH)株式会社製 TSK−gel Super AWM−H(商品名)用いた値で分子量を示す。
ガラス転移温度(Tg)は限定的でないが、好ましくは30℃以上、より好ましくは40〜80℃、更に好ましくは45〜65℃である。ガラス転移温度がこの範囲であることにより、特にトナーとして用いた場合の定着性と経時での熱安定性とを両立することができる。なお、前記ガラス転移温度は、特に断らない限り、下記の方法及び条件による。
・測定室内の雰囲気:窒素(50mL/min)
・昇温速度:10℃/min
・測定開始温度:0℃
・測定終了温度:200℃
・試料パン:アルミニウム製パン
・測定試料の質量:5mg
・Tgの算定:DSCチャートの下降開始点と下降終了点の中間温度をTgとする。
本明細書において置換・無置換を明記していない置換基(連結基についても同様)については、その基に任意の置換基を有していてもよい意味である。これは置換・無置換を明記していない化合物についても同義である。好ましい置換基としては、下記置換基Tが挙げられる。さらに、置換基が配位子を表すとき、これは中性配位子であってもアニオン性配位子であってもよいことを意味する。
アルキル基(好ましくは炭素原子数1〜20のアルキル基、例えばメチル、エチル、イソプロピル、t−ブチル、ペンチル、ヘプチル、1−エチルペンチル、ベンジル、2−エトキシエチル、1−カルボキシメチル等)、アルケニル基(好ましくは炭素原子数2〜20のアルケニル基、例えば、ビニル、アリル、オレイル等)、アルキニル基(好ましくは炭素原子数2〜20のアルキニル基、例えば、エチニル、ブタジイニル、フェニルエチニル等)、シクロアルキル基(好ましくは炭素原子数3〜20のシクロアルキル基、例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、4−メチルシクロヘキシル等)、アリール基(好ましくは炭素原子数6〜26のアリール基、例えば、フェニル、1−ナフチル、4−メトキシフェニル、2−クロロフェニル、3−メチルフェニル等)、ヘテロ環基(好ましくは炭素原子数2〜20のヘテロ環基、好ましくは、少なくとも1つの酸素原子、硫黄原子、窒素原子を有する5または6員環の炭素原子数2〜20のヘテロ環基が好ましく、例えば、2−ピリジル、4−ピリジル、2−イミダゾリル、2−ベンゾイミダゾリル、2−チアゾリル、2−オキサゾリル等)、アルコキシ基(好ましくは炭素原子数1〜20のアルコキシ基、例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロピルオキシ、ベンジルオキシ等)、アリールオキシ基(好ましくは炭素原子数6〜26のアリールオキシ基、例えば、フェノキシ、1−ナフチルオキシ、3−メチルフェノキシ、4−メトキシフェノキシ等)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素原子数2〜20のアルコキシカルボニル基、例えば、エトキシカルボニル、2−エチルヘキシルオキシカルボニル等)、アミノ基(好ましくは炭素原子数0〜20のアミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基を含み、例えば、アミノ、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、N−エチルアミノ、アニリノ等)、スルファモイル基(好ましくは炭素原子数0〜20のスルホンアミド基、例えば、N,N−ジメチルスルファモイル、N−フェニルスルファモイル等)、アシル基(好ましくは炭素原子数1〜20のアシル基、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル、ベンゾイル等)、アシルオキシ基(好ましくは炭素原子数1〜20のアシルオキシ基、例えば、アセチルオキシ、ベンゾイルオキシ等)、カルバモイル基(好ましくは炭素原子数1〜20のカルバモイル基、例えば、N,N−ジメチルカルバモイル、N−フェニルカルバモイル等)、アシルアミノ基(好ましくは炭素原子数1〜20のアシルアミノ基、例えば、アセチルアミノ、ベンゾイルアミノ等)、スルホンアミド基((好ましくは炭素原子数0〜20のスルファもイル基、例えば、メタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、N−メチルメタンスルスルホンアミド、N−エチルベンゼンスルホンアミド等)、ヒドロキシ基、シアノ基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)であり、より好ましくはアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アミノ基、アシルアミノ基、シアノ基又はハロゲン原子であり、特に好ましくはアルキル基、アルケニル基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アミノ基、アシルアミノ基又はシアノ基が挙げられる。
デヒドロアビエチン酸は、例えば、ロジンから得ることができる。ロジンに含まれる構成成分は、これら採取の方法や松の産地により異なるが、一般的には、アビエチン酸(1)、ネオアビエチン酸(2)、パラストリン酸(3)、レボピマール酸(4)、デヒドロアピエチン酸(5)、ピマール酸(6)、イソピマール酸(7)等のジテルペン系樹脂酸の混合物である。これらのジテルペン系樹脂酸のうち、(1)から(4)で表される各化合物は、ある種の金属触媒の存在下、加熱処理することにより不均化を起こし、デヒドロアビエチン酸(5)と、下記構造のジヒドロアビエチン酸(8)に変性する。即ち、デヒドロアビエチン酸(5)は、種々の樹脂酸の混合物であるロジンに適切な化学処理を施すことにより比較的容易に得ることができ、工業的にも安価に製造することができる。なお、ジヒドロアビエチン酸(8)とデヒドロアビエチン酸(5)とは、公知の方法により容易に分離できる。
前記重合体Aは、上記の式(Ia)で表される化合物もしくはその誘導体と上記の特定繰り返し単位(R)をなすモノマーとを重合させることにより得ることができる。さらに好ましくは、下記式(IIa)で表される化合物もしくはその誘導体をともに重合させることにより、所望の共重合体を合成することができる。
本実施形態のトナーの調製には、樹脂微粒子の分散物を利用することが好ましい。この観点から、本実施形態の水性樹脂分散物(以下、単に「樹脂分散物」ともいう)は、前記デヒドロアビエチン酸由来の構成成分を含む特定重合体A(樹脂A)の少なくとも1種を含み、これが水性媒体中に分散されて構成される。前記樹脂Aは、自己分散性と分散安定性に優れることから、水性分散物を構成することができる。特に樹脂の酸価が前述の範囲であることが好ましい。酸価が上記下限値以上であると、水性樹脂分散物を形成した際に樹脂粒子に十分な表面電荷を付与できるため分散安定性が良好で、凝集が抑制でき、所望の粒子径の樹脂粒子を得ることができるので好ましい。また、酸価が上記上限値以下であると、親水性が適切であり、粗大粒子の発生が抑制でき、良好な粒度分布を得ることができる。
前記重合体Aは水不溶性ポリマーであることが好ましい。水不溶性ポリマーとは、ポリマーを105℃で2時間乾燥させた後、25℃の水100g中に溶解させたときに、その溶解量が10g以下であるポリマーをいい、その溶解量が好ましくは5g以下、更に好ましくは1g以下である。前記溶解量は、水不溶性ポリマーの塩生成基の種類に応じて、水酸化ナトリウム又は酢酸で100%中和した時の溶解量である。
本実施形態のトナー用バインダーは、前記デヒドロアビエチン酸由来の構成成分を含む特定重合体Aの少なくとも1種を含有し、必要に応じてその他の成分(例えば、樹脂)を含んで構成される。前記トナー用バインダーは、乾式法である溶融混練粉砕法や液中でトナー粒子を造粒する湿式法のいずれにも適用可能である。特に上記デヒドロアビエチン酸に由来する特定重合体は、自己分散性と分散安定性に優れることから、重合体を分散状態としてトナーを造粒する湿式法に好適に用いることができる。
なお、本発明において「組成物」とは、2以上の成分が特定の組成で実質的に均一に存在していることを言う。ここで実質的に均一とは発明の作用効果を奏する範囲で各成分が偏在していていもよいことを意味する。また、組成物とは上記の定義を満たす限り形態は特に限定されず、流動性の液体やペーストに限定されず、複数の成分からなる固体や粉末等も含む意味である。さらに、沈降物があるような場合でも、攪拌により所定時間分散状態を保つようなものも組成物に含む意味である。これに対し、「混合物」は前記の均一性を問わない意味である。
その他のポリエステル樹脂は、例えば、主として多価カルボン酸類と多価アルコール類との縮重合により得られるものである。
また、その他のポリエステル樹脂の分子量(重量平均分子量)は、樹脂の製造性、トナー製造時の微分散化や、溶融時の相溶性トナーの観点から、5,000以上40,000以下が好ましい。
その他のポリエステル樹脂は、結晶性ポリエステル樹脂の少なくとも1種を含有することが好ましい。ポリエステル樹脂が結晶性ポリエステル樹脂を含有することにより、トナーの低温定着性がより良好となる。また定着工程における加熱温度が低いため、定着器の劣化が抑制される。ポリエステル樹脂が、結晶性ポリエステル樹脂及び非結晶性ポリエステル樹脂を含有することにより、溶融時に結晶性ポリエステル樹脂が非結晶性ポリエステル樹脂と相溶してトナー粘度を著しく低下させ、低温定着性や画像光沢性にすぐれたトナーが得られる。
また、結晶性ポリエステル樹脂のなかでも、脂肪族結晶性ポリエステル樹脂は、芳香族結晶性樹脂に比べ、好ましい融点を有するものが多いため、特に好ましい。
前記酸由来構成成分となるための酸としては、種々のジカルボン酸が挙げられるが実施の形態に係る結晶性ポリエステル樹脂における酸由来構成成分としては、直鎖型の脂肪族ジカルボン酸が望ましい。例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼリン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,13−トリデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,16−ヘキサデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸など、あるいはその低級アルキルエステルや酸無水物が挙げられるが、この限りではない。これらの中では、入手容易性を考慮するとアジピン酸、セバシン酸、1,10−デカンジカルボン酸が好ましい。
アルコール構成成分となるためのアルコールとしては、脂肪族ジオールが望ましく、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9―ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ドデカンジオール、1,12−ウンデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−エイコサンジオール、などが挙げられるが、この限りではない。これらの中では、入手容易性やコストを考慮すると1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオールが好ましい。
本実施形態のデヒドロアビエチン酸由来の構成成分を含む特定重合体Aは、上記複合材料の中でも特にトナー用バインダーとして好適に使用することができる。本実施形態のトナーは、顔料、離型剤及び本実施形態のデヒドロアビエチン酸由来の重合体を含有していればよい。必要に応じて、荷電制御剤、キャリア、外添剤等を含有することができる。
トナーに対して流動性向上や帯電制御等を付与する目的で、無機微粉末、有機微粒子を外部添加してもよい。例えば、表面をアルキル基含有のカップリング剤等で処理したシリカ微粒子、チタニア微粒子が好ましく用いられる。なお、これらは数平均一次粒子サイズが10〜500nmのものが好ましく、さらにはトナー中に0.1〜20質量%添加するのが好ましい。
顔料としては限定的でなく、有機顔料及び無機顔料のいずれを使用することもできる。有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、多環式顔料、染料キレート、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、などが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料、多環式顔料などがより好ましい。また、無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエロー、カーボンブラック、などが挙げられる。これらの中でも、黒色顔料としてはカーボンブラックが特に好ましい。これらはトナー中に例えば1〜30質量%、好ましくは5〜20質量%、黒色顔料として磁性体を用いた場合は30〜85質量%添加するのが好ましい。
バインダーとしては、本実施形態のデヒドロアビエチン酸由来の構成成分を含む特定重合体Aを含んでいればよく、トナー中に例えば10〜95質量%、さらには20〜80質量%添加するのがより好ましい。また、一般に使用される他のバインダーを併用することもできる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のエチレン系樹脂;ポリスチレン、α−ポリメチルスチレン等のスチレン系樹脂;ポリメチルメタアクリレート、ポリアクリロニトリル等の(メタ)アクリル系樹脂;ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル樹脂及びこれらの共重合樹脂等が挙げられる。
さらに前記トナー用バインダーを用いて構成してもよい。
離型剤としては、トナー用に従来使用されている離型剤は全て使用することができる。具体的には、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体等のオレフィン類、マイクロクリスタリンワックス、カルナウバワックス、サゾールワックス、パラフィンワックス等が挙げられる。これらの添加量はトナー中に例えば3〜20質量%、さらには5〜18質量%添加することがより好ましい。
荷電制御剤としては、必要に応じて添加してもよいが、発色性の点から無色のものが好ましい。例えば4級アンモニウム塩構造のもの、カリックスアレン構造を有するもの、アゾ錯体染料などが挙げられる。荷電制御剤の添加量は、トナー中に例えば0.5〜10質量%、さらには1〜5質量%添加することがより好ましい。
キャリアとしては、鉄・フェライト等の磁性材料粒子のみで構成される非被覆キャリア、磁性材料粒子表面を樹脂等によって被覆した樹脂被覆キャリアのいずれを使用してもよい。このキャリアの平均粒子サイズは体積平均粒子サイズで30〜150μmが好ましい。
外添剤としては、表面を疎水化処理したシリカ粒子、酸化チタン粒子、アルミナ粒子、酸化セリウム粒子、カーボンブラック等の無機粒子やポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、シリコーン樹脂等のポリマー粒子等、公知の粒子が使用できる。これらのうち2種以上の外添剤を使用し、該外添剤の少なくとも1種は、30nm以上200nm以下の範囲、さらには30nm以上180nm以下の範囲の平均1次粒子径を有することが好ましい。
さらに、本実施形態のトナーは、平均円形度が0.960以上0.980以下の範囲であることが好ましく、0.960以上0.970以下の範囲であることがより好ましい。トナーの形状は、球形トナーが現像性、転写性の点では有利であるが、クリーニング性の面では不定形に比べ劣ることがある。トナーが上記範囲の形状であることにより、転写効率、画像の緻密性が向上し、高画質な画像形成を行うことができ、また、感光体表面のクリーニング性を高めることができる。
本実施形態にかかるトナーの製造方法は特に制限されず通常用いられる方法を適用することができる。なかでも、湿式製法(例えば、凝集合一法、懸濁重合法、溶解懸濁造粒法、溶解懸濁法、溶解乳化凝集合一法等)によりトナー粒子を形成する工程と、トナー粒子を洗浄する工程と、を含むことが好ましい。
トナー粒子を形成する方法としては、上記の通り、水系媒体中でトナー粒子を生成する湿式製法が好適であるが、特に乳化凝集法が望ましく、転相乳化法を用いた乳化凝集法がさらに望ましい。
さらに本実施形態のデヒドロアビエチン酸由来の重合体を含むトナー用バインダーを用い、乳化凝集法によりトナーを作製すると、水性樹脂分散物における樹脂粒子安定性が良く、小粒径で粒度分布の優れたトナーが作製される。
尚、トナーの湿式製法の詳細については、例えば、特開2009−229919号公報、特開2009−46559号公報、特開2009−151241号公報、特許3344169号公報、および特許3141783号公報、特開2008−165017号公報、特開2010−20170号公報、特開2010−210959号公報等に記載の方法を本実施形態においても好適に適用することができる。
本実施形態のトナーが適用される画像形成方法としては、特に限定されるものではないが、例えば感光体上に画像を形成した後に転写を行い、画像を形成する方法や、感光体に形成された画像を逐次中間転写体等へ転写し、画像を中間転写体等に形成した後に紙等の画像形成部材へ転写し画像を形成する方法等が挙げられる。
<合成例1>
以下に示す反応スキームでデヒドロアビエチン酸誘導体(メチレンビスデヒドロアビエチン酸ジメチル)を製造した。
以下に示す反応スキームでデヒドロアビエチン酸誘導体(メチレンビスデヒドロアビエチン酸)を製造した。
分留管、還流冷却器及び受器を装備した1000ml容のフラスコに精製ロジン338g(1mol)とアクリル酸72g(1mol)を加え、160℃から230℃に8時間かけて昇温し、230℃、5.3kPaの減圧下で未反応のアクリル酸及び低沸点物の留去を行い、アクリル化ロジン(AcR)を得た。
以下に示す反応スキーム(代表的な反応を記載)でフマル化ロジン(FR)を製造した。
(樹脂A)
メチレンビスデヒドロアビエチン酸ジメチル(20.00g)、アクリル化ロジン(4.67g)、ドデセニルコハク酸無水物(16.62g)、テレフタル酸(18.66g)、イソフタル酸(15.55g)、1,3−プロパンジオール(23.74g)、1,4−シクロヘキサンジメタノール(22.50g)およびオルトチタン酸テトラエチル(20μL)の混合物を窒素気流下、反応温度が240℃となるまで昇温し、次いで同温度を維持しつつ30分間撹拌し、生成した水、メタノールを留去した。次いで、270℃に昇温し、生成した水、メタノール、1,3−プロパンジオールの過剰分を留去しながら、そのまま4時間加熱攪拌した。反応温度を255℃に下げ、トリメリット酸無水物(2.40g)を添加し、さらに90分間反応を継続し、得られた反応物をテフロン(登録商標)加工の耐熱容器に取り出し、樹脂A−1(重量平均分子量19,900、分子量分布3.7、ガラス転位点58℃、酸価13mgKOH/g)を得た。
加熱乾燥した三口フラスコに、モノマー組成比で1,10−デカンジカルボン酸100モル%と、1,9−ノナンジオール100モル%とを投入し、触媒としてジブチル錫オキサイドを0.3質量%となるように入れた後、減圧操作により容器内の空気を窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械攪拌にて180℃で5時間攪拌・還流を行った。
その後、減圧下にて230℃まで徐々に昇温を行い2時間攪拌し、粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させ、結晶性ポリエステル樹脂(I)を合成した。
得られた結晶性ポリエステル樹脂(I)の重量平均分子量は25,000、数平均分子量は5800であった。また、結晶性ポリエステル樹脂(I)の融点(Tm)を、前述の測定方法により、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定したところ、明確な吸熱ピークを示し、吸熱ピーク温度は75℃であった。
・イオン性界面活性剤(ネオゲンRK、第一工業製薬):2.0質量部
・イオン交換水:210質量部
以上を混合して100℃に加熱して、IKA製ウルトラタラックスT50にて分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで110℃に加温して分散処理を1時間行い、体積平均粒径が0.15μm、固形分量が30質量%の結晶性ポリエステル樹脂分散液(I)を得た。
上記で得られた樹脂Aを用いて、以下のようにして樹脂分散物を調製した。
(樹脂分散物の作製)
樹脂A(10g)、メチルエチルケトン(7.5g)の混合物を60℃で攪拌し、加熱溶解させた。次いで、イソプロパノール(2.5g)を加え、室温まで放冷した後、10質量%アンモニア水(0.55ml)を室温で加え、さらにこの溶液中にイオン交換水(40g)流量1.57(g/ml)で徐々に加え、転相乳化させた。その後、減圧下、エバポレーターで溶媒を留去して、樹脂分散物Aを得た。
(着色剤分散物の調製)
シアン顔料(大日精化社製、Pigment Blue 15:3、銅フタロシアニン)(100質量部)、アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンR)(10質量部)およびイオン交換水(350質量部)を混合し、高圧衝撃式分散機(HJP30006,スギノマシン社製)にて1時間分散してシアン分散物を得た。
パラフィンワックス(HNP−9:日本精蝋社製)(60質量部)、アニオン界面活性剤ネオゲンR(6質量部)およびイオン交換水(200質量部)を混合し、100℃に加熱して融解させ、高圧ホモジナイザー(ゴーリン社製)にて分散し、離型剤分散物を得た。
イオン交換水(280質量部)、アニオン界面活性剤(第一工業製薬(株)社製、ネオゲンRK(20%))(2.8質量部)上記樹脂分散物A(300質量部)、および上記結晶性ポリエステル樹脂分散液(I)(67質量部)を温度計、PH計、攪拌機を備えた3lの三口フラスコに入れ、温度30℃、回転数150rpmにて30分間攪拌した。
次いで、上記着色剤分散物(60質量部)、および上記離型剤分散物(80質量部)を加え、5分間攪拌した。さらに、1%硝酸を少しずつ添加してPHを3.0に調整した。その後、ポリ塩化アルミニウム(0.4質量部)を添加、50℃まで昇温したところで樹脂分散物180部を加えた。
30分間攪拌した後、5質量%水酸化ナトリウム水溶液を加えてPHを9.0に調整した。引き続き90℃まで昇温し、90℃で3時間攪拌した後、冷却してトナー分散物を得た。
上記で得られたトナー粒子分散液をろ過し、イオン交換水で洗浄した。トナー粒子を再度、イオン交換水に分散し、ろ過、洗浄した。この操作をさらに2度繰り返した後、トナー粒子分散液に1%硝酸にてPHを4.0に調整した。トナー粒子をろ過し、ろ液の電気伝導度が15μS/cm以下になるまでイオン交換水にて洗浄した後、40℃のオーブン中で5時間減圧乾燥してトナー粒子を得た。さらに、得られたトナー粒子100質量部に対して、疎水性シリカ(日本アエロジル社製、RY50)1.5質量部と疎水性酸化チタン(日本アエロジル社製、T805)1.0質量部とを加え、サンプルミルを用いて10000rpmで30秒間混合ブレンドした。その後、目開き45μmの振動篩いで篩分してトナーを得た。
シリコン樹脂(東レ・ダウコーニング社製SR2411)(300質量部)、トルエン(1200質量部)および平均粒径50μmのフェライト芯材(5kg)を回転円盤型流動層コーティング装置に入れ、フェライトの表面をシリコン樹脂で被覆した。次いで被覆物を取り出し、250℃で2時間加熱し、被覆膜を熟成してキャリアとした。
トナー濃度が5質量%、全量が1kgとなるよう上記トナーとキャリアを混合して現像剤とした。
−分子量−
以下のメチレンビスデヒドロアビエチン酸由来の重合体の合成例においては、合成された重合体の構造をいずれの場合も、1H−NMRを用いて確認した。重合体の重量平均分子量および分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)はGPCを用いて先に記載の条件により測定した。
酸価は、JIS規格(JIS K 0070:1992)記載の方法により測定した。得られた重合体の物性値を表1に示した。
−平均粒径−
樹脂分散物の平均粒径(体積平均粒径、メジアン径)は、レーザー回折式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−920)を用いて測定し、下記評価基準に従って評価した。
〜評価基準〜
A:平均粒径が90nm以上180nm未満であった
B:平均粒径が40nm以上90nm未満、または180nm以上240nm未満であった。
C:平均粒径が240nm以上800nm未満であった。
D:平均粒径が800nm以上、または測定不能であった。
複写機「AR−505」(シャープ社製)を改造した装置(印字枚数:50枚/分)に、得られた現像剤を実装し、定着ローラーの温度を90℃から200℃へと順次上昇させながら、画像出しを行った。得られた印刷物の画像面を内側にして折り曲げた後、600gのローラーで一定加圧になるように一往復転がすことで加重した。折り曲げた印刷部を開き、折り曲げ部分をエアーブラシで吹き払い、折り曲げ部分に露出する白地の最大幅を測定した。白地の幅が0.4mm未満となる最低の定着ローラー温度をもって下限定着温度とし、この値を表に記載した。
先記最低定着温度より10℃高い定着ローラー温度で得られた画像部を、表に記載の有機溶剤を染み込ませたキムワイプ(日本製紙クレシア株式会社製)にて拭き取り、画像の変化を目視で確認し、下記の評価基準に従って評価した。
有機溶剤の量は0.5mLとし、拭き取りの際にはキムワイプを折りたたみ、有機溶剤が染み込んだ1cm×1.5cmの面を画像部に接触するようにし、約500g重の荷重で3cmずつ1往復させることで拭き取った。
A:画像の変化が全くない
B:画像に滲みがみられるが、大部分は残存
C:画像の乱れ(キムワイプ側へのトナーの移行)が確認されるが、白地は露出しない
D:画像が除去され、白地が露出
上記の手法によりで得られた画像(定着ローラー温度:170℃)について、ソリッド部の光沢度を村上色材社製グロスメーターを用いて測定した。測定は、画像表面に対し45度の角度で入射した入射光濃度と、135度における反射光濃度とを各温度について測定し、前記反射光濃度の前記入射光濃度に対する割合を光沢度とした。光沢度としては50%以上がカラー高画質画像適正を有するため、好ましい。
また、定着画像の光沢度ムラについては、ソリッド画像部の光沢度ムラを、下記評価基準に基づき目視で評価した。
A:ムラが確認されない
B:明らかなムラが確認される
*1 「C」で始まる試験は比較例
*2 比較例C02〜C04では下記のトナーを用いた
樹脂C: 特開2009−98535号公報実施例記載の樹脂C(アクリル化ロジン含有)を用い、同公報実施例に則って作成したトナーを用いた。
MX:市販のトナー(シャープ社製、MX−70JTCA(商品名))
TNR:市販のトナー(沖データ社製、TNR−C3LC2(商品名))
――――――――――――――――――――――――――――――
MDA−ME 耐有機溶剤性
L アセトン トルエン メタノール
――――――――――――――――――――――――――――――
メチレン A B A
エチレン B B A
プロパンジイル B B A
――――――――――――――――――――――――――――――
2 トナー供給室
3 ドラム
4 紙
5 トナー
51 転写画像
7 クリーナー
8 帯電手段
9 除電器
L 露光
Claims (17)
- 前記式(I)で表される繰り返し単位と組み合わされるロジン由来の繰り返し単位(R)として、飽和または不飽和の脂肪族性の環で構成された繰り返し単位を含んでなる請求項1に記載の樹脂。
- 前記式(I)で表される繰り返し単位と組み合わされるロジン由来の繰り返し単位(R)として、重合ロジンまたは不飽和脂肪酸変性ロジンに由来する繰り返し単位を含んでなる請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂。
- 前記連結基Lの連結位置について、2位/2’位の連結構造(構造a)、2位/4’位もしくは2’位/4位の連結構造(構造b)、またはその両者が存在する請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂。
- 前記式(I)で表される繰り返し単位が、デヒドロアビエチン酸由来の構成単位である請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂。
- 前記式(I)で表される繰り返し単位と、前記式(I)で表される繰り返し単位と組み合わされるロジン由来の繰り返し単位(R)とのmol比が、10:1以上、1:2以下である請求項1〜8のいずれかに記載の樹脂
- 前記式(II)におけるG1が炭素数2〜30のアルキン連結基、アルケン連結基、アリール連結基、ヘテロアリール連結基、またはそれらの組合せを表し、X,Y,Zはそれぞれ独立に、−O−*、−COO−*、−NH−*より成る群より選ばれた一種である請求項1〜10のいずれかに記載の樹脂。
- 前記樹脂の酸価が5mgKOH/g以上25mgKOH/g以下である請求項1〜11のいずれかに記載の樹脂。
- 前記樹脂の重量平均分子量が7,000以上、70,000以下である請求項1〜12のいずれかに記載の樹脂。
- 請求項1〜13のいずれかに記載の樹脂を水性媒体中に含んでなる水性樹脂分散物。
- 請求項1〜13のいずれかに記載の樹脂を含んで成るトナー。
- さらに、顔料および離型剤を含有する請求項15に記載のトナー。
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