JP2014004685A - 液体噴射装置、および、液体噴射装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】噴射安定性を確保しつつミストの発生を抑制することが可能な液体噴射装置、および、その制御方法を提供する。
【解決手段】今回単位周期T(n)に対応する画素データSIが第2噴射駆動パルスP2(第1の駆動波形)又は第5噴射駆動パルスP5(第2の駆動波形)の使用を示すデータであった場合において、次回単位周期T(n+1)に対応する次周期噴射情報が「0」(第1の状態)であったとき、第2噴射駆動パルスP2の前段部P2aと、微振動駆動パルスP4の後段部P4bとが組み合わせられて第5噴射駆動パルスP5として圧電素子に印加される一方、次回単位周期に対応する次周期噴射情報が「1」(第2の状態)であったとき、第2噴射駆動パルスP2が選択されて圧電素子に印加される。
【選択図】図7
【解決手段】今回単位周期T(n)に対応する画素データSIが第2噴射駆動パルスP2(第1の駆動波形)又は第5噴射駆動パルスP5(第2の駆動波形)の使用を示すデータであった場合において、次回単位周期T(n+1)に対応する次周期噴射情報が「0」(第1の状態)であったとき、第2噴射駆動パルスP2の前段部P2aと、微振動駆動パルスP4の後段部P4bとが組み合わせられて第5噴射駆動パルスP5として圧電素子に印加される一方、次回単位周期に対応する次周期噴射情報が「1」(第2の状態)であったとき、第2噴射駆動パルスP2が選択されて圧電素子に印加される。
【選択図】図7
Description
本発明は、インクジェット式記録装置などの液体噴射装置、および、液体噴射装置の制御方法に関し、特に、駆動信号に含まれる駆動波形を圧力発生手段に印加することにより当該圧力発生手段を駆動させ、ノズルに連通する圧力室内の液体に圧力変動を生じさせることでノズルから液体を噴射させる液体噴射装置、および、液体噴射装置の制御方法に関するものである。
液体噴射装置は液体噴射ヘッドを備え、この液体噴射ヘッドから各種の液体を噴射(吐出)する装置である。この液体噴射装置としては、例えば、インクジェット式プリンターやインクジェット式プロッター等の画像記録装置があるが、最近ではごく少量の液体を所定位置に正確に着弾させることができるという特長を活かして各種の製造装置にも応用されている。例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタを製造するディスプレイ製造装置,有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイやFED(面発光ディスプレイ)等の電極を形成する電極形成装置,バイオチップ(生物化学素子)を製造するチップ製造装置に応用されている。そして、画像記録装置用の記録ヘッドでは液状のインクを噴射し、ディスプレイ製造装置用の色材噴射ヘッドではR(Red)・G(Green)・B(Blue)の各色材の溶液を噴射する。また、電極形成装置用の電極材噴射ヘッドでは液状の電極材料を噴射し、チップ製造装置用の生体有機物噴射ヘッドでは生体有機物の溶液を噴射する。
上記の液体噴射ヘッドでは、ノズルから噴射された液滴は、飛翔中に引き伸ばされて、先頭のメイン液滴(主液滴)とそれよりも後のサテライト液滴(副液滴)に分離する。さらに、このサテライト液滴よりも微小なミストも発生する。このミストは、記録媒体に到達することなく装置内を漂って装置内を汚染し、記録ヘッドや電気回路等の帯電しやすい部材への付着によって動作不良を発生させたりする虞があった。特に常温(例えば25℃)における粘度が8mPa・s以上の高粘度領域の液体を噴射させる場合、ミストがより発生し易い。また、噴射させる液滴の量が多いほどミストが発生し易い傾向にある。
このような不具合を防止すべく、圧力発生手段を駆動する駆動波形(駆動パルス)を工夫することで、液滴を噴射させた際のミストを抑制した発明が提案されている(例えば、特許文献1参照)。具体的には、駆動波形の電位が変化する部分を複数段にすることで、ノズルにおけるメニスカスの外周縁側と中央部側とが逆位相となることが抑制される。これにより、ノズルから噴射された液滴が飛翔方向に過度に伸びることが低減され、サテライト滴やミストの発生が抑制される。また、ノズルから液滴が噴射された後にメニスカスを噴射側にさらに押し出すことにより、押し出されたメニスカスにミストを吸収させることで、ミストの発生がさらに低減される。以下、ミストの抑制が可能に構成された駆動波形を、適宜、ミスト抑制波形と称する。
しかしながら、上記のミスト抑制波形は、ミスト対策が施されていない一般的な駆動波形よりも電位変化が複雑であることから、当該ミスト抑制波形を用いて液滴を噴射する際に圧力室内の液体により複雑な振動を励起させるという問題があった。このミスト抑制波形による液滴の噴射後の残留振動によってメニスカスの挙動が乱れ、これにより次に行われる液滴の噴射動作に悪影響を及ぼす虞がある。特に、より高い駆動周波数で液滴を連続的に噴射する場合、噴射安定性が悪化する問題がある。すなわち、ノズルから噴射された液滴の飛翔曲がり等が発生する。これにより、飛翔した液滴が所定位置に着弾しない虞があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、噴射安定性を確保しつつミストの発生を抑制することが可能な液体噴射装置、および、その制御方法を提供することにある。
本発明の液体噴射装置は、上記目的を達成するために提案されたものであり、圧力発生手段の駆動によって圧力室内の液体に圧力変動を生じさせ、当該圧力変動を利用してノズルから液体を噴射させる液体噴射ヘッドと、
前記圧力発生手段を駆動させる駆動波形を含む駆動信号を複数同時に繰り返し発生する駆動信号生成手段と、
前記各駆動信号に含まれる何れの駆動波形を用いて液体を噴射するか又は液体を噴射しないかを示す複数ビットで構成された噴射制御データを前記液体噴射ヘッド側に出力する第1の制御手段と、
前記噴射制御データに基づき、前記圧力発生手段に対する駆動波形の選択印加制御を行う第2の制御手段と、
を備え、
前記各駆動信号のうちの一の駆動信号には、当該駆動信号の繰り返し周期の最後に発生される第1の駆動波形が少なくとも含まれ、
前記各駆動信号のうちの他の駆動信号の一つには、当該駆動信号の繰り返し周期の最後であって前記第1の駆動波形と同一タイミングで発生される第2の駆動波形が少なくとも含まれ、
前記第1の駆動波形は、第1の電位から第2の電位まで一定の電位勾配で第1の極性側に電位が連続的に変化することで前記ノズルから液体を噴射させる第1の電位変化部を有し、
前記第2の駆動波形は、前記第1の電位変化部と、当該第1の電位変化部の終端電位である前記第2の電位を一定時間維持する維持部と、当該維持要素の終端電位である前記第2の電位から第3の電位まで第1の極性側に電位が変化する第2の電位変化部と、を有し、
前記第1の制御手段は、次回繰り返し周期の最初に液滴が噴射されない第1の状態または次回繰り返し周期の最初に液滴が噴射される第2の状態の何れかを示す1ビットの次周期噴射情報を、今回繰り返し周期に対応する噴射制御データの後に附加して前記第2の制御手段側に出力し、
前記第2の制御手段は、今回繰り返し周期に対応する噴射制御データが前記第1の駆動波形又は前記第2の駆動波形の使用を示すデータであった場合において、前記次周期噴射情報が第1の状態であるとき、前記第2の駆動波形を選択して前記圧力発生手段に印加する一方、前記次周期噴射情報が第2の状態であるとき、前記第1の駆動波形を選択して前記圧力発生手段に印加することを特徴とする。
前記圧力発生手段を駆動させる駆動波形を含む駆動信号を複数同時に繰り返し発生する駆動信号生成手段と、
前記各駆動信号に含まれる何れの駆動波形を用いて液体を噴射するか又は液体を噴射しないかを示す複数ビットで構成された噴射制御データを前記液体噴射ヘッド側に出力する第1の制御手段と、
前記噴射制御データに基づき、前記圧力発生手段に対する駆動波形の選択印加制御を行う第2の制御手段と、
を備え、
前記各駆動信号のうちの一の駆動信号には、当該駆動信号の繰り返し周期の最後に発生される第1の駆動波形が少なくとも含まれ、
前記各駆動信号のうちの他の駆動信号の一つには、当該駆動信号の繰り返し周期の最後であって前記第1の駆動波形と同一タイミングで発生される第2の駆動波形が少なくとも含まれ、
前記第1の駆動波形は、第1の電位から第2の電位まで一定の電位勾配で第1の極性側に電位が連続的に変化することで前記ノズルから液体を噴射させる第1の電位変化部を有し、
前記第2の駆動波形は、前記第1の電位変化部と、当該第1の電位変化部の終端電位である前記第2の電位を一定時間維持する維持部と、当該維持要素の終端電位である前記第2の電位から第3の電位まで第1の極性側に電位が変化する第2の電位変化部と、を有し、
前記第1の制御手段は、次回繰り返し周期の最初に液滴が噴射されない第1の状態または次回繰り返し周期の最初に液滴が噴射される第2の状態の何れかを示す1ビットの次周期噴射情報を、今回繰り返し周期に対応する噴射制御データの後に附加して前記第2の制御手段側に出力し、
前記第2の制御手段は、今回繰り返し周期に対応する噴射制御データが前記第1の駆動波形又は前記第2の駆動波形の使用を示すデータであった場合において、前記次周期噴射情報が第1の状態であるとき、前記第2の駆動波形を選択して前記圧力発生手段に印加する一方、前記次周期噴射情報が第2の状態であるとき、前記第1の駆動波形を選択して前記圧力発生手段に印加することを特徴とする。
本発明によれば、今回繰り返し周期に対応する噴射制御データおよび次回繰り返し周期に対応する次周期噴射情報に基づいて第1の駆動波形と第2の駆動波形とを使い分けるので、噴射安定性を確保しつつミストの発生を抑制することが可能となる。すなわち、今回繰り返し周期に対応する噴射制御データが第1の駆動波形又は第2の駆動波形の使用を示すデータであった場合において、次回繰り返し周期に対応する次周期噴射情報が第1の状態であったときは、今回繰り返し周期の最後に液滴が噴射された後、次回繰り返し周期以降で最初に液滴が噴射されるまでの時間が比較的長くなる。この場合においては、今回繰り返し周期で第2の駆動波形を用いて液滴を噴射させることでミストの発生が抑制される。また、次の液滴の噴射までの時間が比較的長いため、第2の駆動波形を用いて液滴を噴射させることで生じた残留振動は次回の液滴噴射までに減衰されるので、噴射安定性が損なわれることが抑制される。一方、次回繰り返し周期に対応する次周期噴射情報が第2の状態であったとき、今回繰り返し周期の最後に液滴が噴射されてから間もなく次回繰り返し周期の最初に液滴の噴射が行われるので、今回繰り返し周期の最後の液滴噴射によってミストが生じたとしても、次回繰り返し周期の最初に噴射された液滴に当該ミストが吸収される。したがって、この場合においては、今回繰り返し周期で第1の駆動波形を用いて液滴を噴射させることで、ミストの発生が抑制されつつも残留振動が複雑化することなく噴射が安定する。
また、本発明の液体噴射装置は、圧力発生手段の駆動によって圧力室内の液体に圧力変動を生じさせ、当該圧力変動を利用してノズルから液体を噴射させる液体噴射ヘッドと、
前記圧力発生手段を駆動させる駆動波形を含む駆動信号を複数同時に繰り返し発生する駆動信号生成手段と、
前記各駆動信号に含まれる何れの駆動波形を用いて液体を噴射するか又は液体を噴射しないかを示す複数ビットで構成された噴射制御データを前記液体噴射ヘッド側に出力する第1の制御手段と、
前記噴射制御データに基づき、前記圧力発生手段に対する駆動波形の選択印加制御を行う第2の制御手段と、
を備え、
前記各駆動信号のうちの一の駆動信号には、当該駆動信号の繰り返し周期の最後に発生される第1の駆動波形が少なくとも含まれ、
前記各駆動信号のうちの他の駆動信号の一つには、当該駆動信号の繰り返し周期の最後に発生されて前記第1の駆動波形と組み合わせて用いられる波形部が含まれ、
前記第1の駆動波形は、第1の電位から第2の電位まで一定の電位勾配で第1の極性側に電位が連続的に変化することで前記ノズルから液体を噴射させる第1の電位変化部を有し、
前記波形部は、前記第2の電位を一定時間維持する維持部と、当該維持部の終端電位である前記第2の電位から第3の電位まで前記第1の極性側に電位が変化する第2の電位変化部と、を有し、
前記第1の制御手段は、次回繰り返し周期の最初に液滴が噴射されない第1の状態または次回繰り返し周期の最初に液滴が噴射される第2の状態の何れかを示す1ビットの次周期噴射情報を、今回繰り返し周期に対応する噴射制御データの後に附加して前記第2の制御手段側に出力し、
前記第2の制御手段は、今回繰り返し周期に対応する噴射制御データが前記第1の駆動波形又は前記第2の駆動波形の使用を示すデータであった場合において、前記次周期噴射情報が第1の状態であったとき、前記第1の駆動波形の前記第1の電位変化部の後に前記波形部を組み合わせて前記圧力発生手段に印加する一方、前記次周期噴射情報が第2の状態であったとき、前記第1の駆動波形を選択して前記圧力発生手段に印加することを特徴とする。
前記圧力発生手段を駆動させる駆動波形を含む駆動信号を複数同時に繰り返し発生する駆動信号生成手段と、
前記各駆動信号に含まれる何れの駆動波形を用いて液体を噴射するか又は液体を噴射しないかを示す複数ビットで構成された噴射制御データを前記液体噴射ヘッド側に出力する第1の制御手段と、
前記噴射制御データに基づき、前記圧力発生手段に対する駆動波形の選択印加制御を行う第2の制御手段と、
を備え、
前記各駆動信号のうちの一の駆動信号には、当該駆動信号の繰り返し周期の最後に発生される第1の駆動波形が少なくとも含まれ、
前記各駆動信号のうちの他の駆動信号の一つには、当該駆動信号の繰り返し周期の最後に発生されて前記第1の駆動波形と組み合わせて用いられる波形部が含まれ、
前記第1の駆動波形は、第1の電位から第2の電位まで一定の電位勾配で第1の極性側に電位が連続的に変化することで前記ノズルから液体を噴射させる第1の電位変化部を有し、
前記波形部は、前記第2の電位を一定時間維持する維持部と、当該維持部の終端電位である前記第2の電位から第3の電位まで前記第1の極性側に電位が変化する第2の電位変化部と、を有し、
前記第1の制御手段は、次回繰り返し周期の最初に液滴が噴射されない第1の状態または次回繰り返し周期の最初に液滴が噴射される第2の状態の何れかを示す1ビットの次周期噴射情報を、今回繰り返し周期に対応する噴射制御データの後に附加して前記第2の制御手段側に出力し、
前記第2の制御手段は、今回繰り返し周期に対応する噴射制御データが前記第1の駆動波形又は前記第2の駆動波形の使用を示すデータであった場合において、前記次周期噴射情報が第1の状態であったとき、前記第1の駆動波形の前記第1の電位変化部の後に前記波形部を組み合わせて前記圧力発生手段に印加する一方、前記次周期噴射情報が第2の状態であったとき、前記第1の駆動波形を選択して前記圧力発生手段に印加することを特徴とする。
本発明によれば、今回繰り返し周期に対応する噴射制御データおよび次回繰り返し周期に対応する次周期噴射情報に基づいて第1の駆動波形、および、第1の駆動波形の第1の電位変化部と波形部との組み合わせを使い分けるので、噴射安定性を確保しつつミストの発生を抑制することが可能となる。すなわち、今回繰り返し周期に対応する噴射制御データが第1の駆動波形又は第2の駆動波形の使用を示すデータであった場合において、次回繰り返し周期に対応する次周期噴射情報が第1の状態であったときは、今回繰り返し周期の最後に液滴が噴射された後、次回繰り返し周期以降で最初に液滴が噴射されるまでの時間が比較的長くなる。この場合においては、今回繰り返し周期で第1の駆動波形の第1の電位変化部と波形部とを組み合わせて液滴を噴射させることでミストの発生が抑制される。また、次の液滴の噴射までの時間が比較的長いため、上記の組み合わせを用いて液滴を噴射させることで生じた残留振動は次回の液滴噴射までに減衰されるので、噴射安定性が損なわれることが抑制される。一方、次回繰り返し周期に対応する次周期噴射情報が第2の状態であったとき、今回繰り返し周期の最後に液滴が噴射されてから間もなく次回繰り返し周期の最初に液滴の噴射が行われるので、今回繰り返し周期の最後の液滴噴射によってミストが生じたとしても、次回繰り返し周期の最初に噴射された液滴に当該ミストが吸収される。したがって、この場合においては、今回繰り返し周期で第1の駆動波形を用いて液滴を噴射させることで、ミストの発生が抑制されつつも残留振動が複雑化することなく噴射が安定する。
上記構成において、前記第2の制御手段は、今回繰り返し周期に対応する噴射制御データ、および、前記次周期噴射情報を記憶する記憶手段を備える構成を採用することが望ましい。
この構成によれば、今回繰り返し周期に対応する噴射制御データおよび次回繰り返し周期に対応する次周期噴射情報に基づいて駆動波形の選択印加制御が可能となる。
また、本発明の液体噴射装置の制御方法は、圧力発生手段の駆動によって圧力室内の液体に圧力変動を生じさせ、当該圧力変動を利用してノズルから液体を噴射させる液体噴射ヘッドと、
前記圧力発生手段を駆動させる駆動波形を含む駆動信号を複数同時に繰り返し発生する駆動信号生成手段と、
前記各駆動信号に含まれる何れの駆動波形を用いて液体を噴射するか又は液体を噴射しないかを示す複数ビットで構成された噴射制御データを前記液体噴射ヘッド側に出力する第1の制御手段と、
前記噴射制御データに基づき、前記圧力発生手段に対する駆動波形の選択印加制御を行う第2の制御手段と、
を備えた液体噴射装置の制御方法であって、
前記各駆動信号のうちの一の駆動信号には、当該駆動信号の繰り返し周期の最後に発生される第1の駆動波形が少なくとも含まれ、
前記各駆動信号のうちの他の駆動信号の一つには、当該駆動信号の繰り返し周期の最後であって前記第1の駆動波形と同一タイミングで発生される第2の駆動波形が少なくとも含まれ、
前記第1の駆動波形は、第1の電位から第2の電位まで一定の電位勾配で第1の極性側に電位が連続的に変化することで前記ノズルから液体を噴射させる第1の電位変化部を有し、
前記第2の駆動波形は、前記第1の電位変化部と、当該第1の電位変化部の終端電位である前記第2の電位を一定時間維持する維持部と、当該維持要素の終端電位である前記第2の電位から第3の電位まで第1の極性側に電位が変化する第2の電位変化部と、を有し、
前記第1の制御手段は、次回繰り返し周期の最初に液滴が噴射されない第1の状態または次回繰り返し周期の最初に液滴が噴射される第2の状態の何れかを示す1ビットの次周期噴射情報を、今回繰り返し周期に対応する噴射制御データの後に附加して前記第2の制御手段側に出力し、
前記第2の制御手段は、今回繰り返し周期に対応する噴射制御データが前記第1の駆動波形又は前記第2の駆動波形の使用を示すデータであった場合において、前記次周期噴射情報が第1の状態であるとき、前記第2の駆動波形を選択して前記圧力発生手段に印加する一方、前記次周期噴射情報が第2の状態であるとき、前記第1の駆動波形を選択して前記圧力発生手段に印加することを特徴とする。
前記圧力発生手段を駆動させる駆動波形を含む駆動信号を複数同時に繰り返し発生する駆動信号生成手段と、
前記各駆動信号に含まれる何れの駆動波形を用いて液体を噴射するか又は液体を噴射しないかを示す複数ビットで構成された噴射制御データを前記液体噴射ヘッド側に出力する第1の制御手段と、
前記噴射制御データに基づき、前記圧力発生手段に対する駆動波形の選択印加制御を行う第2の制御手段と、
を備えた液体噴射装置の制御方法であって、
前記各駆動信号のうちの一の駆動信号には、当該駆動信号の繰り返し周期の最後に発生される第1の駆動波形が少なくとも含まれ、
前記各駆動信号のうちの他の駆動信号の一つには、当該駆動信号の繰り返し周期の最後であって前記第1の駆動波形と同一タイミングで発生される第2の駆動波形が少なくとも含まれ、
前記第1の駆動波形は、第1の電位から第2の電位まで一定の電位勾配で第1の極性側に電位が連続的に変化することで前記ノズルから液体を噴射させる第1の電位変化部を有し、
前記第2の駆動波形は、前記第1の電位変化部と、当該第1の電位変化部の終端電位である前記第2の電位を一定時間維持する維持部と、当該維持要素の終端電位である前記第2の電位から第3の電位まで第1の極性側に電位が変化する第2の電位変化部と、を有し、
前記第1の制御手段は、次回繰り返し周期の最初に液滴が噴射されない第1の状態または次回繰り返し周期の最初に液滴が噴射される第2の状態の何れかを示す1ビットの次周期噴射情報を、今回繰り返し周期に対応する噴射制御データの後に附加して前記第2の制御手段側に出力し、
前記第2の制御手段は、今回繰り返し周期に対応する噴射制御データが前記第1の駆動波形又は前記第2の駆動波形の使用を示すデータであった場合において、前記次周期噴射情報が第1の状態であるとき、前記第2の駆動波形を選択して前記圧力発生手段に印加する一方、前記次周期噴射情報が第2の状態であるとき、前記第1の駆動波形を選択して前記圧力発生手段に印加することを特徴とする。
さらに、本発明の液体噴射装置の制御方法は、圧力発生手段の駆動によって圧力室内の液体に圧力変動を生じさせ、当該圧力変動を利用してノズルから液体を噴射させる液体噴射ヘッドと、
前記圧力発生手段を駆動させる駆動波形を含む駆動信号を複数同時に繰り返し発生する駆動信号生成手段と、
前記各駆動信号に含まれる何れの駆動波形を用いて液体を噴射するか又は液体を噴射しないかを示す複数ビットで構成された噴射制御データを前記液体噴射ヘッド側に出力する第1の制御手段と、
前記噴射制御データに基づき、前記圧力発生手段に対する駆動波形の選択印加制御を行う第2の制御手段と、
を備えた液体噴射装置の制御方法であって、
前記各駆動信号のうちの一の駆動信号には、当該駆動信号の繰り返し周期の最後に発生される第1の駆動波形が少なくとも含まれ、
前記各駆動信号のうちの他の駆動信号の一つには、当該駆動信号の繰り返し周期の最後に発生されて前記第1の駆動波形と組み合わせて用いられる波形部が含まれ、
前記第1の駆動波形は、第1の電位から第2の電位まで一定の電位勾配で第1の極性側に電位が連続的に変化することで前記ノズルから液体を噴射させる第1の電位変化部を有し、
前記波形部は、前記第2の電位を一定時間維持する維持部と、当該維持部の終端電位である前記第2の電位から第3の電位まで前記第1の極性側に電位が変化する第2の電位変化部と、を有し、
前記第1の制御手段は、次回繰り返し周期の最初に液滴が噴射されない第1の状態または次回繰り返し周期の最初に液滴が噴射される第2の状態の何れかを示す1ビットの次周期噴射情報を、今回繰り返し周期に対応する噴射制御データの後に附加して前記第2の制御手段側に出力し、
前記第2の制御手段は、今回繰り返し周期に対応する噴射制御データが前記第1の駆動波形又は前記第2の駆動波形の使用を示すデータであった場合において、前記次周期噴射情報が第1の状態であったとき、前記第1の駆動波形の前記第1の電位変化部の後に前記波形部を組み合わせて前記圧力発生手段に印加する一方、前記次周期噴射情報が第2の状態であったとき、前記第1の駆動波形を選択して前記圧力発生手段に印加することを特徴とする。
前記圧力発生手段を駆動させる駆動波形を含む駆動信号を複数同時に繰り返し発生する駆動信号生成手段と、
前記各駆動信号に含まれる何れの駆動波形を用いて液体を噴射するか又は液体を噴射しないかを示す複数ビットで構成された噴射制御データを前記液体噴射ヘッド側に出力する第1の制御手段と、
前記噴射制御データに基づき、前記圧力発生手段に対する駆動波形の選択印加制御を行う第2の制御手段と、
を備えた液体噴射装置の制御方法であって、
前記各駆動信号のうちの一の駆動信号には、当該駆動信号の繰り返し周期の最後に発生される第1の駆動波形が少なくとも含まれ、
前記各駆動信号のうちの他の駆動信号の一つには、当該駆動信号の繰り返し周期の最後に発生されて前記第1の駆動波形と組み合わせて用いられる波形部が含まれ、
前記第1の駆動波形は、第1の電位から第2の電位まで一定の電位勾配で第1の極性側に電位が連続的に変化することで前記ノズルから液体を噴射させる第1の電位変化部を有し、
前記波形部は、前記第2の電位を一定時間維持する維持部と、当該維持部の終端電位である前記第2の電位から第3の電位まで前記第1の極性側に電位が変化する第2の電位変化部と、を有し、
前記第1の制御手段は、次回繰り返し周期の最初に液滴が噴射されない第1の状態または次回繰り返し周期の最初に液滴が噴射される第2の状態の何れかを示す1ビットの次周期噴射情報を、今回繰り返し周期に対応する噴射制御データの後に附加して前記第2の制御手段側に出力し、
前記第2の制御手段は、今回繰り返し周期に対応する噴射制御データが前記第1の駆動波形又は前記第2の駆動波形の使用を示すデータであった場合において、前記次周期噴射情報が第1の状態であったとき、前記第1の駆動波形の前記第1の電位変化部の後に前記波形部を組み合わせて前記圧力発生手段に印加する一方、前記次周期噴射情報が第2の状態であったとき、前記第1の駆動波形を選択して前記圧力発生手段に印加することを特徴とする。
以下、本発明を実施するための形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、以下においては、本発明の液体噴射装置として、インクジェット式記録装置(以下、プリンター)を例に挙げて説明する。
図1は、プリンター1の電気的な構成を説明するブロック図、図2は、プリンター1の内部構成を説明する斜視図である。外部装置2は、例えばコンピューターやデジタルカメラなどの画像を取り扱う電子機器である。この外部装置2は、プリンター1と通信可能に接続されており、プリンター1において記録紙等の記録媒体に画像やテキストを印刷させるため、その画像等に応じた印刷データをプリンター1に送信する。
本実施形態におけるプリンター1は、紙送り機構3、キャリッジ移動機構4、リニアエンコーダー5、記録ヘッド6、及び、プリンターコントローラー7を有する。記録ヘッド6は、インクカートリッジ17を搭載したキャリッジ16の底面側に固定されている。そして、当該キャリッジ16は、キャリッジ移動機構4によってガイドロッド18に沿って往復移動可能に構成されている。すなわち、プリンター1は、紙送り機構3によって記録媒体(記録紙)を順次搬送すると共に、記録媒体に対して記録ヘッド6を相対移動させながら当該記録ヘッド6のノズル34(図3参照)からインクを噴射させて、記録媒体上に当該インクを着弾させることにより画像等を記録する。
プリンターコントローラー7は、プリンターの各部の制御を行う制御ユニットである。プリンターコントローラー7は、インターフェース(I/F)部8と、CPU9と、記憶部10と、駆動信号生成部11と、を有する。インターフェース部37は、外部装置2からプリンター1へ印刷データや印刷命令を送ったり、プリンター1の状態情報を外部装置2側に出力したりする際にプリンターの状態データの送受信を行う。CPU9は、プリンター全体の制御を行うための演算処理装置である。記憶部10は、CPU9のプログラムや各種制御に用いられるデータを記憶する素子であり、ROM、RAM、NVRAM(不揮発性記憶素子)を含む。CPU9は、本発明における第1の制御手段に相当し、記憶部10に記憶されているプログラムに従って、各ユニットを制御する。
また、CPU9は、記録ヘッド6の制御に用いられるヘッド制御信号を記録ヘッド6のヘッド制御部14側に出力する。ヘッド制御信号は、例えば、転送クロックCLK、画素データSI、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CH、および、後述する次周期噴射情報である。これらのラッチ信号LATやチェンジ信号CHは、後述する駆動信号COM1,2に含まれる各駆動パルスの圧電素子22への選択的な印加制御に用いられる選択制御信号である。CPU9は、記録ヘッド6の主走査方向の移動に応じてリニアエンコーダー5から出力されるタイミングパルスPTSに基づいて、ラッチ信号LATおよびチェンジ信号CHを生成する。ラッチ信号LATは、画素の記録周期の開始タイミングを規定する信号であり、上述したように、駆動信号COMの繰り返し発生周期(以下、単位周期T)を規定する信号である。また、このラッチ信号LATは、駆動信号COMにおいて最初に発生される駆動パルスの圧電素子への印加タイミングを規定する信号でもある。また、チェンジ信号CHは、ラッチ信号LATの後に予め定められた間隔でチェンジパルスが発生される信号であり、駆動信号COMに含まれる各駆動パルスの圧電素子22への印加タイミングを規定する信号である。
上記の画素データSIは、記録媒体上に印刷される画素に関するデータであり、噴射制御データの一種である。ここで、画素とは、着弾対象物である記録紙等の記録媒体上に仮想的に定められたドット形成領域であり、画像等の構成単位である。そして、印刷データにおける画素データSIは、記録媒体上に形成するドットの有無(又はインクの噴射の有無)及びドットの大きさ(又は噴射されるインクの量)に関するデータ、すなわち階調値から成る。本実施形態において、画素データSIは2ビットの階調値によって構成されている。本実施形態では、画素データSIとして、ドット無しである非記録(微振動)に対応するデータ[00]と、小ドットに対応するデータ[01]と、中ドットの形成に対応するデータ[10]と、大ドットに対応するデータ[11]の合計4種類がある。従って、本実施形態におけるこのプリンターでは4階調でドットの形成ができる。この画素の幅は、単位周期Tで記録ヘッド6が移動する距離に相当する。
CPU9は、一単位周期分(今回単位周期T(n))の画素データSIの後に、その次の単位周期T(次回単位周期T(n+1))の噴射について示す次周期噴射情報を附加して、ヘッド制御部14に出力する。この次周期噴射情報は、次回単位周期T(n+1)の最初(後述する第1期間T1)にインクが噴射されない第1の状態または次回単位周期T(n+1)の最初にインクが噴射される第2の状態の何れかを示す1ビットのデータである。本実施形態では、第1の状態が[0]で表され、第2の状態が[1]で表される。
駆動信号生成部11は、駆動信号の波形に関する波形データに基づいて、アナログの電圧信号を生成する。また、駆動信号生成部11は、上記の電圧信号を増幅して駆動信号COMを生成する。本実施形態における駆動信号生成部11は、図4に示すように、複数の駆動信号COMが発生されるように構成されており、具体的には、2種類の駆動信号(第1駆動信号COM1,第2駆動信号COM2)を発生させる。なお、各駆動信号の詳細については後述する。
次に、プリントエンジン13について説明する。このプリントエンジン13は、図1に示すように、紙送り機構3、キャリッジ移動機構4、リニアエンコーダー5、及び、記録ヘッド6等を備えている。キャリッジ移動機構4は、液体噴射ヘッドの一種である記録ヘッド6が取り付けられたキャリッジ16と、このキャリッジ16を、タイミングベルト等を介して走行させる駆動モーター(例えば、DCモーター)等からなり(図示せず)、キャリッジ16に搭載された記録ヘッド6を主走査方向に移動させる。紙送り機構3は、紙送りモーター及び紙送りローラ等からなり、記録紙(記録媒体の一種。また、液体着弾対象の一種)をプラテン上に順次送り出して副走査を行う。また、リニアエンコーダー5は、キャリッジ16に搭載された記録ヘッド6の走査位置に応じたエンコーダパルスを、主走査方向における位置情報としてプリンターコントローラー7に出力する。プリンターコントローラー7は、リニアエンコーダー5側から受信したエンコーダパルスに基づいて記録ヘッド6の走査位置(現在位置)を把握することができる。
図3は、記録ヘッド6の構成を説明する要部断面図である。この記録ヘッド6は、ケース19、このケース19内に収納される振動子ユニット15(広義の圧力発生手段)、および、ケース19の底面(先端面)に接合される流路ユニット20等を備えている。上記のケース19は、例えば、エポキシ系樹脂により作製され、その内部には振動子ユニット15が収納される収納空部21が形成されている。振動子ユニット15は、狭義の圧力発生手段として機能する圧電素子22と、この圧電素子22が接合される固定板23と、圧電素子22に駆動信号(駆動パルス)を供給するフレキシブルケーブル24とを備えている。圧電素子22は、圧電体層と電極層とを交互に積層した圧電板を櫛歯状に切り分けることで作製された積層型であって、積層方向(電界方向)に直交する方向に伸縮可能(電界横効果型)な縦振動モードの圧電素子である。
流路ユニット20は、流路形成基板26の一方の面にノズルプレート27を、流路形成基板26の他方の面に振動板28をそれぞれ接合して構成されている。この流路ユニット20には、リザーバー30(共通液室)と、インク供給口31と、圧力室32と、ノズル連通口33と、ノズル34とが設けられている。そして、インク供給口31から圧力室32及びノズル連通口33を経てノズル34に至る一連のインク流路が、各ノズル34に対応して形成されている。ノズルプレート27は、ドット形成密度に対応したピッチ(例えば360dpi)で複数のノズル34が列状に穿設されたステンレス等の金属製の薄いプレートである。このノズルプレート27には、ノズル34を列設してノズル列35(ノズル群)が複数設けられており、1つのノズル列35は、例えば360個のノズル34によって構成される。
上記振動板28は、支持板37の表面に弾性体膜38を積層した二重構造である。本実施形態では、金属板の一種であるステンレス板を支持板37とし、この支持板37の表面に樹脂フィルムを弾性体膜38としてラミネートした複合板材を用いて振動板28を作製している。この振動板28には、圧力室32の容積を変化させるダイヤフラム部39が設けられている。また、この振動板28には、リザーバー30の一部を封止するコンプライアンス部40が設けられている。
上記のダイヤフラム部39は、エッチング加工等によって支持板37を部分的に除去することで作製される。即ち、このダイヤフラム部39は、圧電素子22の先端面が接合される島部41と、この島部41を囲む弾性部42とからなる。上記のコンプライアンス部40は、リザーバー30の開口面に対向する領域の支持板37を、ダイヤフラム部39と同様にエッチング加工等によって除去することにより作製され、リザーバー30に貯留された液体の圧力変動を吸収するダンパーとして機能する。
そして、上記の島部41には圧電素子22の先端面が接合されているので、この圧電素子22の自由端部を伸縮させることで圧力室32の容積を変動させることができる。この容積変動に伴って圧力室32内のインクに圧力変動が生じる。そして、記録ヘッド6は、この圧力変動を利用してノズル34からインクを噴射させるようになっている。
次に、記録ヘッド6の電気的な構成について説明する。
図1に示すように、記録ヘッド6は、データ記憶部45(本発明における記憶手段の一種)、デコーダー46、スイッチ47、および圧電素子22を有している。これらのデータ記憶部45、デコーダー46、およびスイッチ47は、ヘッド制御部14(本発明における第2の制御手段に相当)を構成し、当該ヘッド制御部14は、圧電素子22毎、すなわち、ノズル34毎に設けられている。データ記憶部45は、3ビット分のメモリーから構成され、今回の単位周期T(n)に対応する画素データSI(2ビット)と、次回単位周期T(n+1)に対応する次周期噴射情報(1ビット)が記憶される。このように、データ記憶部45を構成することにより、後述するように、今回単位周期T(n)に対応する画素データSIおよび次周期噴射情報に基づいて駆動パルスの選択印加制御が可能となる。
図1に示すように、記録ヘッド6は、データ記憶部45(本発明における記憶手段の一種)、デコーダー46、スイッチ47、および圧電素子22を有している。これらのデータ記憶部45、デコーダー46、およびスイッチ47は、ヘッド制御部14(本発明における第2の制御手段に相当)を構成し、当該ヘッド制御部14は、圧電素子22毎、すなわち、ノズル34毎に設けられている。データ記憶部45は、3ビット分のメモリーから構成され、今回の単位周期T(n)に対応する画素データSI(2ビット)と、次回単位周期T(n+1)に対応する次周期噴射情報(1ビット)が記憶される。このように、データ記憶部45を構成することにより、後述するように、今回単位周期T(n)に対応する画素データSIおよび次周期噴射情報に基づいて駆動パルスの選択印加制御が可能となる。
デコーダー46は、データ記憶部45に記憶されている今回単位周期T(n)に対応する画素データSIと次周期噴射情報とに基づき、スイッチ47を制御するスイッチ制御信号swを出力する。デコーダー46から出力されたスイッチ制御信号swは、スイッチ47へ入力される。このスイッチ47は、スイッチ制御信号swに応じてオン・オフされるスイッチであり、オン期間において、駆動信号生成部11からの駆動信号を圧電素子22へ印加させる。このスイッチ47には、プリンターコントローラー7側からの駆動信号COM1およびCOM2が入力されている。また、スイッチ47の出力側には圧電素子22が接続されている。スイッチ制御信号swがデータ[1]の場合、スイッチ47がオン状態となって、駆動信号が圧電素子22に印加される。また、スイッチ制御信号swがデータ[0]の場合、スイッチ47がオフ状態となるので、駆動信号は圧電素子22に印加されない。なお、より詳細な駆動信号(駆動パルス)の印加制御については、後述する。
図4は、本実施形態における駆動信号の構成の一例を説明する波形図である。
同図に示すように、第1駆動信号COM1および第2駆動信号COM2は、ラッチ信号LATで規定される単位周期Tで繰り返し発生される。本実施形態における単位周期Tは、ラッチ信号LATおよびチェンジ信号CH(チェンジパルスch)によって合計3つのパルス期間に区切られている。具体的には、1つの単位周期Tは、ラッチ信号LATと第1チェンジパルスch1とで規定される第1期間T1、第1チェンジパルスch1と第2チェンジパルスch2とで規定される第2期間T2、および、第2チェンジパルスch2と次のラッチ信号LATとで規定される第3期間T3の3つのパルス期間からなる。なお、本実施形態においては、第1期間T1が単位周期における最初のパルス期間であり、第2期間T2および第3期間T3を合わせた期間が単位周期における最後のパルス期間である。
同図に示すように、第1駆動信号COM1および第2駆動信号COM2は、ラッチ信号LATで規定される単位周期Tで繰り返し発生される。本実施形態における単位周期Tは、ラッチ信号LATおよびチェンジ信号CH(チェンジパルスch)によって合計3つのパルス期間に区切られている。具体的には、1つの単位周期Tは、ラッチ信号LATと第1チェンジパルスch1とで規定される第1期間T1、第1チェンジパルスch1と第2チェンジパルスch2とで規定される第2期間T2、および、第2チェンジパルスch2と次のラッチ信号LATとで規定される第3期間T3の3つのパルス期間からなる。なお、本実施形態においては、第1期間T1が単位周期における最初のパルス期間であり、第2期間T2および第3期間T3を合わせた期間が単位周期における最後のパルス期間である。
第1駆動信号COM1は、単位周期T内に、第1噴射駆動パルスP1と第2噴射駆動パルスP2(本発明における第1の駆動波形に相当)を含む駆動信号である。第1噴射駆動パルスP1と第2噴射駆動パルスP2は、何れも中ドットに対応する量のインクをノズル34から噴射させるべく駆動電圧(駆動パルスの最低電位から最高電位までの電位差)や波形が定められた駆動パルスである。このため、第1噴射駆動パルスP1と第2噴射駆動パルスP2とは同一波形を呈する。第1噴射駆動パルスP1は、単位周期Tにおいて最初に発生される駆動パルスであり、第2噴射駆動パルスP2は、単位周期Tにおいて最後に発生される駆動パルスである。また、この第2噴射駆動パルスP2は、収縮ホールド要素p4(後述)の途中でチェンジ信号CH(第2チェンジパルスch2)によって前段部P2a(p1、p2、p3、およびp4a)と後段部P2b(p4bおよびp5)の2つに分けられている。前段部P2aは第2期間T2で発生され、後段部P2bは第3期間T3で発生されるように構成されている。後述するように、第2噴射駆動パルスP2の前段部P2aは、微振動駆動パルスP4の後段部P4bと組み合わせて圧電素子22に印加される場合がある。
第2駆動信号COM1は、単位周期T内に、第3噴射駆動パルスP3と微振動駆動パルスP4を含む駆動信号である。第3噴射駆動パルスP3は、単位周期Tにおいて最初に発生される駆動パルスであり、小ドットに対応する量のインクをノズル34から噴射させるべく駆動電圧や波形等が定められた駆動パルスである。すなわち、第3噴射駆動パルスP3は、上記第2噴射駆動パルスP2によって噴射されるインクの量よりも少ない量のインクを噴射させる駆動パルスである。微振動駆動パルスP4は、ノズル34からインクが噴射されない程度に圧力室32内のインクに圧力変動を生じさせるべく駆動電圧や波形等が定められた駆動パルスである。この微振動駆動パルスP4は、単位周期Tでインクが噴射されない非噴射(非記録)の際の微振動動作に用いられる。すなわち、非記録時に微振動駆動パルスP4が圧電素子22に印加されると、ノズル34のメニスカスが微振動されてインクが攪拌される。これにより、インク増粘が抑制される。また、この微振動駆動パルスP4は、微振動中間ホールド要素p7(後述)の途中でチェンジ信号CH(第2チェンジパルスch2)によって前段部P4a(p6およびp7a)と後段部P4b(p7b、p8、p9、およびp10)の2つに分けられている。前段部P4aは第2期間T2で発生され、後段部P4bは第3期間T3で発生されるように構成されている。後述するように、微振動駆動パルスP4の後段部P4bは、第2噴射駆動パルスP2の前段部P2aと組み合わせて圧電素子22に印加される場合がある。すなわち、微振動駆動パルスP4の後段部P4bは、本発明における波形部に相当する。
なお、駆動信号の数や、各駆動信号に含まれる駆動パルスの種類および数は、例示したものには限られない。ただし、各駆動信号のうちの一の駆動信号には、単位周期Tの最後に発生される第1の駆動波形に相当する第2噴射駆動パルスP2が少なくとも含まれ、他の駆動信号の一つには、単位周期Tの最後であって第2噴射駆動パルスP2と組み合わせて用いられる波形部が含まれることが、本発明の適用のために必要となる。
図5(a)は、上記第2噴射駆動パルスP2の構成を説明する波形図であり、図5(b)は、上記微振動駆動パルスP4の構成を説明する波形図である。また、図5(c)は、第2噴射駆動パルスP2の前段部P2aと、微振動駆動パルスP4の後段部P4bとを組み合わせて構成される第5噴射駆動パルスP5(第2の駆動波形)の構成を説明する波形図である。なお、第1噴射駆動パルスP1は、前段部と後段部とに分かれていない以外は第2噴射駆動パルスP2の波形構成と同一であるため、その詳細な説明は省略する。また、第3噴射駆動パルスは周知の波形であるため、その詳細な説明は省略する。
本実施形態における第2噴射駆動パルスP2は、膨張要素p1と、膨張ホールド要素p2と、収縮要素p3(本発明における第1の電位変化部に相当)と、収縮ホールド要素p4と、復帰要素p5とからなる。膨張要素p1は、圧力室32の基準容積(膨張又は収縮の基準となる容積)に対応し駆動パルスの電位変化の基点となる基準電位VBから、当該基準電位VBよりも高い第1膨張電位VH1(本発明における第1の電位に相当)までインクを噴射させない程度の一定勾配で電位がプラス側に上昇する(第2の極性側に変化する)波形要素である。膨張ホールド要素p2は、膨張要素p1の終端電位である第1膨張電位VH1を所定時間だけ維持する波形要素である。収縮要素p3は、第1膨張電位VH1から基準電位VBよりも低い第1収縮電位VL1(本発明における第2の電位に相当)まで急勾配で電位がマイナス側(GND側)に下降する(第1の極性側に連続的に変化する)ことで、ノズル34からインクを噴射し得る程度の圧力変動を生じさせる波形要素である。収縮ホールド要素p4は、第1収縮電位VL1を所定時間維持する波形要素である。この収縮ホールド要素p4は、前段収縮ホールド要素p4aと後段収縮ホールド要素p4bの2つに分けられている。前段収縮ホールド要素p4aは、第2噴射駆動パルスP2の前段部P2aに含まれる波形部であり、後段収縮ホールド要素p4bは、第2噴射駆動パルスP2の後段部P2bに含まれる波形部である。そして、復帰要素p5は、第1収縮電位VL1から基準電位VBまで、インクを噴射させない程度の一定勾配で電位が上昇して復帰する要素である。
上記の第2噴射駆動パルスP2(前段部p2aおよび後段部p2bの両方)が圧電素子22に供給されると、まず、膨張要素p1により圧電素子22が収縮し、これに伴って圧力室32が基準電位VBに対応する基準容積から第1膨張電位VH1に対応する最大容積まで膨張する。これにより、ノズル34に露出しているメニスカスが圧力室側に引き込まれる。この圧力室32の膨張状態は、膨張ホールド要素p2の印加期間中に亘って一定に維持される。膨張ホールド要素p2の後に続いて収縮要素p3が圧電素子22に印加されると、当該圧電素子22が伸長し、これにより、圧力室32が上記最大容積から第1収縮電位VL1に対応する収縮容積まで急激に収縮する。この圧力室32の急激な収縮によって圧力室32内のインクが加圧され、これにより、ノズル34からは中ドットに相当する数pl〜数十plのインクが噴射される。この圧力室32の収縮状態は、収縮ホールド要素p4の印加期間に亘って維持され、その後、復帰要素p5が圧電素子22に印加されて、圧力室32が第1収縮電位VL1に対応する容積から基準電位VBに対応する基準容積まで復帰する。なお、この第2噴射駆動パルスP2は、第3噴射駆動パルスP3と比較して噴射されるインク滴の量がより多くなるように設定されているため、第3噴射駆動パルスP3を用いてインクを噴射した場合よりもミストが発生しやすい。このミストは、ノズル34から噴射されたインク滴(メイン滴)の進行方向後端部分やこのメイン滴の後に続くサテライト滴から分離した、ごく微小なインク滴である。ミストは、記録媒体に到達することなく装置内を汚染し、記録ヘッドや電気回路等の帯電しやすい部材への付着によって動作不良を発生させたりする問題があった。このミストの対策については、後述する。
本実施形態における微振動駆動パルスP4は、第1微振動収縮要素p6と、微振動中間ホールド要素p7と、第2微振動収縮要素p8(本発明における第2の電位変化部に相当)と、微振動収縮ホールド要素p9と、微振動復帰要素p10とからなる。第1微振動収縮要素p6は、基準電位VBから第1収縮電位VL1まで、ノズル34からインクが噴射されない程度に緩やかな勾配で電位が下降する波形要素である。すなわち、第1微振動収縮要素p6の終端電位は、第2噴射駆動パルスP2における収縮要素p3の終端電位に揃えられている。微振動中間ホールド要素p7は、第1収縮電位VL1を所定時間維持する波形要素である。この微振動中間ホールド要素p7は、前段微振動中間ホールド要素p7aと後段微振動中間ホールド要素p7bの2つに分けられている。前段微振動中間ホールド要素p7aは、微振動駆動パルスP4の前段部P4aに含まれる波形部であり、後段微振動中間ホールド要素p7bは、微振動駆動パルスP4の後段部P4bに含まれる波形部である。第2微振動収縮要素p8は、第1収縮電位VL1から当該第1収縮電位VL1よりも低い第2収縮電位VL2(本発明における第3の電位に相当)までノズル34からインクが噴射されない程度に緩やかな勾配で電位が下降する波形要素である。微振動収縮ホールド要素p9は、第2微振動収縮要素p8の終端電位である第2収縮電位VL2を一定時間維持する波形要素である。また、微振動復帰要素p10は、第2収縮電位VL2から基準電位VBまで、ノズル34からインクが噴射されない態度に十分に緩やかな勾配で電位が上昇する波形要素である。
このように構成された微振動駆動パルスP4が圧電素子22に印加されると、まず、第1微振動収縮要素p6により圧電素子22が伸長し、これにより、圧力室32が基準容積から第1収縮電位VL1に対応する容積まで緩やかに収縮する。この圧力室32の収縮により、当該圧力室32内のインクがノズル34から噴射されない程度に加圧される。この圧力室32の収縮状態は、微振動中間ホールド要素p7の印加期間に亘って維持される。続いて、第2微振動収縮要素p8が圧電素子22に印加されると当該圧電素子22が伸長し、これにより圧力室32が第1収縮電位VL1に対応する容積から第2収縮電位VL2に対応する容積まで緩やかに収縮する。この圧力室32の収縮状態は、微振動収縮ホールド要素p9の印加期間に亘って維持される。その後、微振動復帰要素p10が圧電素子22に印加されて、圧力室32が第2収縮電位VL2に対応する容積から基準電位VBに対応する基準容積まで復帰する。この圧力室32の一連の容積変動に伴って圧力室32内には比較的緩やかな圧力振動が生じ、この圧力変動によってノズル34に露出したメニスカスが微振動する。このメニスカスの微振動によってノズル34付近の増粘インクが分散され、その結果、インクの増粘を防止することができる。
次に、第5噴射駆動パルスP5について説明する。当該第5噴射駆動パルスP5は、第2噴射駆動パルスP2の前段部P2aと、微振動駆動パルスP4の後段部P4bとを組み合わせて構成される。このように、前段部P2aと後段部P4bとを組み合わせることにより、第2噴射駆動パルスP2の前段収縮ホールド要素p4aと、微振動駆動パルスP4の微振動中間ホールド要素p7とが一連の中間ホールド要素p11(本発明における維持部に相当)を構成する。この中間ホールド要素p11の時間幅(収縮要素p3の終端から第2微振動収縮要素p8までの時間)Pwは、例えば収縮要素p3の始端から第2微振動収縮要素p8の始端までの時間が5〜15μ秒となるように調整される。
図6は、第5噴射駆動パルスP5によってノズル34からインクが噴射される様子を説明する模式図である。上記の第5噴射駆動パルスP5(第2噴射駆動パルスP2の前段部P2aおよび微振動駆動パルスP4の後段部P4bの組み合わせ)が圧電素子22に供給されると、まず、膨張要素p1により圧電素子22が収縮し、これに伴って圧力室32が基準電位VBに対応する基準容積から第1膨張電位VH1に対応する最大容積まで膨張する。これにより、図6(a)に示すように、ノズル34に露出しているメニスカスが圧力室側に引き込まれる。この圧力室32の膨張状態は、膨張ホールド要素p2の印加期間中に亘って一定に維持される。膨張ホールド要素p2の後に続いて収縮要素p3が圧電素子22に印加されると、当該圧電素子22が伸長し、これにより、圧力室32が上記最大容積から第1収縮電位VL1に対応する容積(中間容積)まで急激に収縮する。この圧力室32の急激な収縮によって圧力室32内のインクが加圧され、図6(b)に示すように、メニスカスの中央部分が噴射側(図における下側)に押し出され、この押し出された部分が液柱(インク柱)のように伸びる。続いて、中間ホールド要素p11によって、中間容積が上記時間Pwだけ維持される。これにより、圧電素子22の伸長が一旦停止される。この間、図6(c)に示すように、メニスカス中央部のインク注が、メニスカスと分離し、分離した部分がノズル27から噴射されて飛翔する。噴射されたインク滴は、先行するメイン滴Dmと、このメイン滴Dmの進行方向後端部分から分離して後続するサテライト滴Dsとから成る。さらに、サテライト滴Dsよりも細かいミストMsも生じる。
続いて、第2微振動収縮要素p8により圧電素子22が再度伸長し、これにより圧力室32の容積が、第1収縮電位VL1に対応する中間容積から第2収縮電位VL2に対応する容積まで緩やかに収縮する。これにより、図6(d)に示すように、メニスカス全体が噴射方向に押し出される。このメニスカスの再度の押し出しにより、ミストMsがメニスカスに吸収される。また、サテライト滴Dsの一部または全部もメニスカスに吸収される。このため、ノズル34からは、メイン滴Dmのみ、若しくは、メイン滴Dmと一部のサテライト滴Dsだけが噴射され、ミストの発生が抑制される。その後、圧力室32の収縮状態は、微振動収縮ホールド要素p9の印加期間に亘って維持され、続いて、微振動復帰要素p10により圧電素子22が収縮し、圧力室32が第2収縮電位VL2に対応する容積から基準電位VBに対応する基準容積まで復帰する。
このように、第2噴射駆動パルスP2の前段部P2aと、微振動駆動パルスP4の後段部P4bとを組み合わせてなる第5噴射駆動パルスP5を用いてインクを噴射させた場合、当該インク(メイン滴Dm)に付随するミストが低減される。このため、当該第5噴射駆動パルスP5は、今回単位周期Tと次回単位周期Tとの関係でミストの抑制が必要とされる場合に用いられる。以下、この点について説明する。
図7は、駆動パルスの選択パターンについて説明する波形図である。
本発明に係るプリンター1では、今回単位周期T(n)に対応する画素データSIと、次回単位周期T(n+1)に対応する次周期噴射情報とに基づき、圧電素子22に対する駆動パルスの選択印加制御を行う点に特徴を有している。ここで、本発明に係るプリンター1では、次周期噴射情報によって次回単位周期T(n+1)の最初のパルス期間T1でインクが噴射されるか否かの判断が可能となっている。本実施形態では、単位周期の最初の期間T1でインクが噴射されるケースは、小ドット又は大ドットを形成するときであるため、このときには次周期噴射情報は「1」とされる。また、単位周期の最初の期間T1でインクが噴射されないケースは、非記録(微振動)又は中ドットを形成するときであるため、このときには次周期噴射情報は「0」とされる。したがって、次周期噴射情報の「0」は、非噴射(微振動)又は中ドット(第2噴射駆動パルスP2又は第5噴射駆動パルスP5の使用)を示す第1の状態を表す値であり、次周期噴射情報の「1」は、非噴射(微振動)又は中ドット(第2噴射駆動パルスP2又は第5噴射駆動パルスP5の使用)を示す第2の状態を表す値である。なお、データのビットに関し、例示したものとは[0]と[1]との関係が反転する構成であっても良い。この場合、「0」および「1」と「第1の状態」および「第2の状態」との関係も、本実施形態で例示したものとは逆にする必要がある。
本発明に係るプリンター1では、今回単位周期T(n)に対応する画素データSIと、次回単位周期T(n+1)に対応する次周期噴射情報とに基づき、圧電素子22に対する駆動パルスの選択印加制御を行う点に特徴を有している。ここで、本発明に係るプリンター1では、次周期噴射情報によって次回単位周期T(n+1)の最初のパルス期間T1でインクが噴射されるか否かの判断が可能となっている。本実施形態では、単位周期の最初の期間T1でインクが噴射されるケースは、小ドット又は大ドットを形成するときであるため、このときには次周期噴射情報は「1」とされる。また、単位周期の最初の期間T1でインクが噴射されないケースは、非記録(微振動)又は中ドットを形成するときであるため、このときには次周期噴射情報は「0」とされる。したがって、次周期噴射情報の「0」は、非噴射(微振動)又は中ドット(第2噴射駆動パルスP2又は第5噴射駆動パルスP5の使用)を示す第1の状態を表す値であり、次周期噴射情報の「1」は、非噴射(微振動)又は中ドット(第2噴射駆動パルスP2又は第5噴射駆動パルスP5の使用)を示す第2の状態を表す値である。なお、データのビットに関し、例示したものとは[0]と[1]との関係が反転する構成であっても良い。この場合、「0」および「1」と「第1の状態」および「第2の状態」との関係も、本実施形態で例示したものとは逆にする必要がある。
まず、今回単位周期T(n)において所定のノズル34(以下は、当該所定のノズル34についての説明とする。)からインクを噴射しない非記録の場合、すなわち、今回単位周期T(n)に対応する画素データSIが「00」である場合について説明する。この場合において、次回単位周期T(n+1)に対応する次周期噴射情報が「0」のとき、および、次回単位周期T(n+1)に対応する次周期噴射情報が「1」のときの何れにおいても、第2駆動信号COM2における期間T2及びT3の微振動駆動パルスP4が選択されて圧電素子22に印加される(図7(a))。微振動駆動パルスP4による微振動動作時にはインクが噴射されないため、ミストの発生の虞が無い。したがって、次回単位周期T(n+1)の最初のパルス期間T1でインクが噴射されるか否かに拘わらず、非記録の場合には常に微振動駆動パルスP4が選択されて圧電素子22に印加されて微振動動作が行われる。
今回単位周期T(n)において第3噴射駆動パルスP3を用いて記録媒体に小ドットを形成する場合、すなわち、今回単位周期T(n)に対応する画素データSIが「01」である場合について説明する。この場合において、次回単位周期T(n+1)に対応する次周期噴射情報が「0」のとき、および、次回単位周期T(n+1)に対応する次周期噴射情報が「1」のときの何れにおいても、第2駆動信号COM2における期間T1の第3噴射駆動パルスP3が選択されて圧電素子22に印加される(図7(b))。第3噴射駆動パルスP3によってインクを噴射する場合、上記第2噴射駆動パルスP2によりインクを噴射する場合と比較してインク量が少ないので、ミストも発生しにくい。したがって、次回単位周期T(n+1)の最初のパルス期間T1でインクが噴射されるか否かに拘わらず、小ドットを記録する場合には、常に第3噴射駆動パルスP3が選択されて圧電素子22に印加され、これにより、ノズル34からは小ドットに対応するインクが噴射される。
続いて、今回単位周期T(n)で中ドットを形成する場合、すなわち、今回単位周期T(n)に対応する画素データSIが「10」である場合について説明する。この場合において、次回単位周期T(n+1)に対応する次周期噴射情報が「0」のとき、第1駆動信号COM1における期間T2の第2噴射駆動パルスP2の前段部P2aと、第2駆動信号COM2における期間T3の微振動駆動パルスP4の後段部P4bとが組み合わされて、第5噴射駆動パルスP5として圧電素子22に印加される(図7(c))。これにより、ミストの発生が抑制されつつ、中ドットに対応するインクがノズル34から噴射される。一方、次回単位周期T(n+1)に対応する次周期噴射情報が「1」のときは、第1駆動信号COM1における期間T2及びT3の第2噴射駆動パルスP2が選択されて圧電素子22に印加される(図7(d))。これにより、中ドットに対応するインクがノズル34から噴射される。第2噴射駆動パルスP2によるインクの噴射の際にミストが生じたとしても、次回単位周期T(n+1)の最初のパルス期間T1でインクが噴射されるので、当該インクにミストが吸収される。
そして、今回単位周期T(n)で大ドットを形成する場合、すなわち、今回単位周期T(n)に対応する画素データSIが「11」である場合について説明する。この場合において、次回単位周期T(n+1)に対応する次周期噴射情報が「0」のとき、第1駆動信号COM1における期間T1の第1噴射駆動パルスP1、第1駆動信号COM1における期間T2の第2噴射駆動パルスP2の前段部P2a、第2駆動信号COM2における期間T3の微振動駆動パルスP4の後段部P4bが、圧電素子22に順次印加される(図7(e))。これにより、中ドットに対応するインクがノズル34から2回連続して噴射され、これらが記録媒体上の画素領域にそれぞれ着弾して大ドットが形成される。すなわち、第1噴射駆動パルスP1と第5噴射駆動パルスP5により大ドットが形成される。一方、次回単位周期T(n+1)に対応する次周期噴射情報が「1」のときは、第1駆動信号COM1における期間T1の第1噴射駆動パルスP1と、第1駆動信号COM1における期間T2,T3の第2噴射駆動パルスP2とが、圧電素子22に順次印加される(図7(f))。これにより、中ドットに対応するインクがノズル34から2回連続して噴射され、これらが記録媒体上の画素領域にそれぞれ着弾して大ドットが形成される。すなわち、第1噴射駆動パルスP1と第2噴射駆動パルスP2により大ドットが形成される。なお、第2噴射駆動パルスP2によるインクの噴射の際にミストが生じたとしても、次回単位周期T(n+1)の最初のパルス期間T1でインクが噴射されるので、当該インクにミストが吸収される。したがって、この際にもミストによる問題が生じ難い。
このように、本発明に係るプリンター1では、今回単位周期T(n)に対応する画素データSIが第2噴射駆動パルスP2(第1の駆動波形)又は第5噴射駆動パルスP5(第2の駆動波形)の使用を示すデータであった場合において、次回単位周期T(n+1)に対応する次周期噴射情報が「0」(第1の状態)であったとき、第2噴射駆動パルスP2の前段部P2aと、微振動駆動パルスP4の後段部P4bとが組み合わせられて第5噴射駆動パルスP5として圧電素子22に印加される一方、次回単位周期T(n+1)に対応する次周期噴射情報が「1」(第2の状態)であったとき、第2噴射駆動パルスP2が選択されて圧電素子22に印加される。これにより、次回単位周期T(n+1)の最初のパルス期間でインクが噴射されるか否かに拘わらず、噴射安定性を確保しつつミストの発生を抑制することが可能となる。すなわち、次回単位周期T(n+1)の先頭でインクが噴射されない場合、今回単位周期T(n)の最後にインク滴が噴射された後、次回単位周期T(n+1)以降で最初にインク滴が噴射されるまでの時間が比較的長くなる。この場合においては、今回単位周期T(n)の最後に発生される第5噴射駆動パルスP5を用いることによってミストの発生が抑制される。また、次のインク滴の噴射までの時間が比較的長いため、第5噴射駆動パルスP5を用いてインク滴を噴射させることで生じた残留振動は次回のインク滴噴射までに減衰されるので、噴射安定性が損なわれることが抑制される。一方、次回単位周期T(n+1)の最初のパルス期間T1でインクが噴射される場合、第2噴射駆動パルスP2によるインクの噴射の際にミストが生じたとしても、次回単位周期T(n+1)の最初のパルス期間T1で噴射されるインクによってミストが吸収される。したがって、この場合においては、今回単位周期T(n)で第2噴射駆動パルスP2を用いてインク滴を噴射させることで、ミストの発生が抑制されつつも残留振動が複雑化することなく噴射が安定する。
以上のように、本発明によれば、噴射が不安定になることを防止しつつ、ミストによる不具合、例えば、プリンター内の構成部品(駆動モーター、駆動ギア、駆動ベルト、リニアスケールなどの部品)の汚損や動作不良を防止することが可能となる。
以上のように、本発明によれば、噴射が不安定になることを防止しつつ、ミストによる不具合、例えば、プリンター内の構成部品(駆動モーター、駆動ギア、駆動ベルト、リニアスケールなどの部品)の汚損や動作不良を防止することが可能となる。
ところで、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて種々の変形が可能である。
図8は、本発明の第2の実施形態における駆動信号の構成を説明する波形図である。
上記第1の実施形態では、第2噴射駆動パルスP2の前段部P2aと微振動駆動パルスP4の後段部P4bとを組み合わせることで第5噴射駆動パルスP5とした構成を例示したが、これには限られない。本実施形態では、一方の第1の駆動信号COM1における最後のパルス期間T2に第2噴射駆動パルスP2が発生され、他方の第2の駆動信号COM2における最後のパルス期間T2に第5噴射駆動パルスP5が発生される。そして、ヘッド制御部14は、今回単位周期T(n)に対応する画素データSIが第2噴射駆動パルスP2(第1の駆動波形)又は第5噴射駆動パルスP5(第2の駆動波形)の使用を示すデータであった場合において、次回単位周期T(n+1)に対応する次周期噴射情報が「0」(第1の状態)であったとき、第2の駆動信号COM2における期間T2の第5噴射駆動パルスP5を選択して圧電素子22に印加する一方、次回単位周期T(n+1)に対応する次周期噴射情報が「1」(第2の状態)であったとき、第2噴射駆動パルスP2を選択して圧電素子22に印加する。これにより、次回単位周期T(n+1)の最初のパルス期間T1でインクが噴射されるか否かに拘わらず、噴射安定性を確保しつつミストを抑制することが可能となる。
上記第1の実施形態では、第2噴射駆動パルスP2の前段部P2aと微振動駆動パルスP4の後段部P4bとを組み合わせることで第5噴射駆動パルスP5とした構成を例示したが、これには限られない。本実施形態では、一方の第1の駆動信号COM1における最後のパルス期間T2に第2噴射駆動パルスP2が発生され、他方の第2の駆動信号COM2における最後のパルス期間T2に第5噴射駆動パルスP5が発生される。そして、ヘッド制御部14は、今回単位周期T(n)に対応する画素データSIが第2噴射駆動パルスP2(第1の駆動波形)又は第5噴射駆動パルスP5(第2の駆動波形)の使用を示すデータであった場合において、次回単位周期T(n+1)に対応する次周期噴射情報が「0」(第1の状態)であったとき、第2の駆動信号COM2における期間T2の第5噴射駆動パルスP5を選択して圧電素子22に印加する一方、次回単位周期T(n+1)に対応する次周期噴射情報が「1」(第2の状態)であったとき、第2噴射駆動パルスP2を選択して圧電素子22に印加する。これにより、次回単位周期T(n+1)の最初のパルス期間T1でインクが噴射されるか否かに拘わらず、噴射安定性を確保しつつミストを抑制することが可能となる。
そして、本発明は、駆動波形の印加により圧力発生手段を駆動して液体の噴射制御が可能な液体噴射装置であれば、プリンターに限らず、プロッター、ファクシミリ装置、コピー機等、各種のインクジェット式記録装置や、記録装置以外の液体噴射装置、例えば、ディスプレイ製造装置、電極製造装置、チップ製造装置等にも適用することができる。そして、ディスプレイ製造装置では、色材噴射ヘッドからR(Red)・G(Green)・B(Blue)の各色材の溶液を噴射する。また、電極製造装置では、電極材噴射ヘッドから液状の電極材料を噴射する。チップ製造装置では、生体有機物噴射ヘッドから生体有機物の溶液を噴射する。
1…プリンター,6…記録ヘッド,7…プリンターコントローラー,11…駆動信号生成部,13…プリントエンジン,14…ヘッド制御部,15…アクチュエーターユニット,22…圧電素子,34…ノズル,45…データ記憶部,46…デコーダー,47…スイッチ
Claims (5)
- 圧力発生手段の駆動によって圧力室内の液体に圧力変動を生じさせ、当該圧力変動を利用してノズルから液体を噴射させる液体噴射ヘッドと、
前記圧力発生手段を駆動させる駆動波形を含む駆動信号を複数同時に繰り返し発生する駆動信号生成手段と、
前記各駆動信号に含まれる何れの駆動波形を用いて液体を噴射するか又は液体を噴射しないかを示す複数ビットで構成された噴射制御データを前記液体噴射ヘッド側に出力する第1の制御手段と、
前記噴射制御データに基づき、前記圧力発生手段に対する駆動波形の選択印加制御を行う第2の制御手段と、
を備え、
前記各駆動信号のうちの一の駆動信号には、当該駆動信号の繰り返し周期の最後に発生される第1の駆動波形が少なくとも含まれ、
前記各駆動信号のうちの他の駆動信号の一つには、当該駆動信号の繰り返し周期の最後であって前記第1の駆動波形と同一タイミングで発生される第2の駆動波形が少なくとも含まれ、
前記第1の駆動波形は、第1の電位から第2の電位まで一定の電位勾配で第1の極性側に電位が連続的に変化することで前記ノズルから液体を噴射させる第1の電位変化部を有し、
前記第2の駆動波形は、前記第1の電位変化部と、当該第1の電位変化部の終端電位である前記第2の電位を一定時間維持する維持部と、当該維持要素の終端電位である前記第2の電位から第3の電位まで第1の極性側に電位が変化する第2の電位変化部と、を有し、
前記第1の制御手段は、次回繰り返し周期の最初に液滴が噴射されない第1の状態または次回繰り返し周期の最初に液滴が噴射される第2の状態の何れかを示す1ビットの次周期噴射情報を、今回繰り返し周期に対応する噴射制御データの後に附加して前記第2の制御手段側に出力し、
前記第2の制御手段は、今回繰り返し周期に対応する噴射制御データが前記第1の駆動波形又は前記第2の駆動波形の使用を示すデータであった場合において、前記次周期噴射情報が第1の状態であるとき、前記第2の駆動波形を選択して前記圧力発生手段に印加する一方、前記次周期噴射情報が第2の状態であるとき、前記第1の駆動波形を選択して前記圧力発生手段に印加することを特徴とする液体噴射装置。 - 圧力発生手段の駆動によって圧力室内の液体に圧力変動を生じさせ、当該圧力変動を利用してノズルから液体を噴射させる液体噴射ヘッドと、
前記圧力発生手段を駆動させる駆動波形を含む駆動信号を複数同時に繰り返し発生する駆動信号生成手段と、
前記各駆動信号に含まれる何れの駆動波形を用いて液体を噴射するか又は液体を噴射しないかを示す複数ビットで構成された噴射制御データを前記液体噴射ヘッド側に出力する第1の制御手段と、
前記噴射制御データに基づき、前記圧力発生手段に対する駆動波形の選択印加制御を行う第2の制御手段と、
を備え、
前記各駆動信号のうちの一の駆動信号には、当該駆動信号の繰り返し周期の最後に発生される第1の駆動波形が少なくとも含まれ、
前記各駆動信号のうちの他の駆動信号の一つには、当該駆動信号の繰り返し周期の最後に発生されて前記第1の駆動波形と組み合わせて用いられる波形部が含まれ、
前記第1の駆動波形は、第1の電位から第2の電位まで一定の電位勾配で第1の極性側に電位が連続的に変化することで前記ノズルから液体を噴射させる第1の電位変化部を有し、
前記波形部は、前記第2の電位を一定時間維持する維持部と、当該維持部の終端電位である前記第2の電位から第3の電位まで前記第1の極性側に電位が変化する第2の電位変化部と、を有し、
前記第1の制御手段は、次回繰り返し周期の最初に液滴が噴射されない第1の状態または次回繰り返し周期の最初に液滴が噴射される第2の状態の何れかを示す1ビットの次周期噴射情報を、今回繰り返し周期に対応する噴射制御データの後に附加して前記第2の制御手段側に出力し、
前記第2の制御手段は、今回繰り返し周期に対応する噴射制御データが前記第1の駆動波形又は前記第2の駆動波形の使用を示すデータであった場合において、前記次周期噴射情報が第1の状態であったとき、前記第1の駆動波形の前記第1の電位変化部の後に前記波形部を組み合わせて前記圧力発生手段に印加する一方、前記次周期噴射情報が第2の状態であったとき、前記第1の駆動波形を選択して前記圧力発生手段に印加することを特徴とする液体噴射装置。 - 前記第2の制御手段は、今回繰り返し周期に対応する噴射制御データ、および、前記次周期噴射情報を記憶する記憶手段を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液体噴射装置。
- 圧力発生手段の駆動によって圧力室内の液体に圧力変動を生じさせ、当該圧力変動を利用してノズルから液体を噴射させる液体噴射ヘッドと、
前記圧力発生手段を駆動させる駆動波形を含む駆動信号を複数同時に繰り返し発生する駆動信号生成手段と、
前記各駆動信号に含まれる何れの駆動波形を用いて液体を噴射するか又は液体を噴射しないかを示す複数ビットで構成された噴射制御データを前記液体噴射ヘッド側に出力する第1の制御手段と、
前記噴射制御データに基づき、前記圧力発生手段に対する駆動波形の選択印加制御を行う第2の制御手段と、
を備えた液体噴射装置の制御方法であって、
前記各駆動信号のうちの一の駆動信号には、当該駆動信号の繰り返し周期の最後に発生される第1の駆動波形が少なくとも含まれ、
前記各駆動信号のうちの他の駆動信号の一つには、当該駆動信号の繰り返し周期の最後であって前記第1の駆動波形と同一タイミングで発生される第2の駆動波形が少なくとも含まれ、
前記第1の駆動波形は、第1の電位から第2の電位まで一定の電位勾配で第1の極性側に電位が連続的に変化することで前記ノズルから液体を噴射させる第1の電位変化部を有し、
前記第2の駆動波形は、前記第1の電位変化部と、当該第1の電位変化部の終端電位である前記第2の電位を一定時間維持する維持部と、当該維持要素の終端電位である前記第2の電位から第3の電位まで第1の極性側に電位が変化する第2の電位変化部と、を有し、
前記第1の制御手段は、次回繰り返し周期の最初に液滴が噴射されない第1の状態または次回繰り返し周期の最初に液滴が噴射される第2の状態の何れかを示す1ビットの次周期噴射情報を、今回繰り返し周期に対応する噴射制御データの後に附加して前記第2の制御手段側に出力し、
前記第2の制御手段は、今回繰り返し周期に対応する噴射制御データが前記第1の駆動波形又は前記第2の駆動波形の使用を示すデータであった場合において、前記次周期噴射情報が第1の状態であるとき、前記第2の駆動波形を選択して前記圧力発生手段に印加する一方、前記次周期噴射情報が第2の状態であるとき、前記第1の駆動波形を選択して前記圧力発生手段に印加することを特徴とする液体噴射装置の制御方法。 - 圧力発生手段の駆動によって圧力室内の液体に圧力変動を生じさせ、当該圧力変動を利用してノズルから液体を噴射させる液体噴射ヘッドと、
前記圧力発生手段を駆動させる駆動波形を含む駆動信号を複数同時に繰り返し発生する駆動信号生成手段と、
前記各駆動信号に含まれる何れの駆動波形を用いて液体を噴射するか又は液体を噴射しないかを示す複数ビットで構成された噴射制御データを前記液体噴射ヘッド側に出力する第1の制御手段と、
前記噴射制御データに基づき、前記圧力発生手段に対する駆動波形の選択印加制御を行う第2の制御手段と、
を備えた液体噴射装置の制御方法であって、
前記各駆動信号のうちの一の駆動信号には、当該駆動信号の繰り返し周期の最後に発生される第1の駆動波形が少なくとも含まれ、
前記各駆動信号のうちの他の駆動信号の一つには、当該駆動信号の繰り返し周期の最後に発生されて前記第1の駆動波形と組み合わせて用いられる波形部が含まれ、
前記第1の駆動波形は、第1の電位から第2の電位まで一定の電位勾配で第1の極性側に電位が連続的に変化することで前記ノズルから液体を噴射させる第1の電位変化部を有し、
前記波形部は、前記第2の電位を一定時間維持する維持部と、当該維持部の終端電位である前記第2の電位から第3の電位まで前記第1の極性側に電位が変化する第2の電位変化部と、を有し、
前記第1の制御手段は、次回繰り返し周期の最初に液滴が噴射されない第1の状態または次回繰り返し周期の最初に液滴が噴射される第2の状態の何れかを示す1ビットの次周期噴射情報を、今回繰り返し周期に対応する噴射制御データの後に附加して前記第2の制御手段側に出力し、
前記第2の制御手段は、今回繰り返し周期に対応する噴射制御データが前記第1の駆動波形又は前記第2の駆動波形の使用を示すデータであった場合において、前記次周期噴射情報が第1の状態であったとき、前記第1の駆動波形の前記第1の電位変化部の後に前記波形部を組み合わせて前記圧力発生手段に印加する一方、前記次周期噴射情報が第2の状態であったとき、前記第1の駆動波形を選択して前記圧力発生手段に印加することを特徴とする液体噴射装置の制御方法。
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