JP2014004071A - 塩基性悪臭物質吸収性組成物および成形体 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、塩基性悪臭物質を低減することが可能であり、かつポリグリコール酸の含有量が少ない樹脂組成物を提供すること、該樹脂組成物からなる成形体を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の塩基性悪臭物質吸収性組成物は、ポリグリコール酸および樹脂を含有する組成物であり、ポリグリコール酸を70質量%未満含有し、本発明の成形体は、前記塩基性悪臭物質吸収性組成物からなる。
【選択図】なし

Description

本発明は、塩基性悪臭物質吸収性組成物および成形体に関する。
においとは、味覚、嗅覚、神経等に大きな影響を及ぼす因子である。良いにおいであれば、リラックスしたり、食欲が増大したりする。逆に悪いにおい(以下「悪臭」とも記す。)であると、危険を感じたり、記憶力を衰退させたり、集中力を損なったり、不快感をもたらしたりする。一般的に、におい物質は非常に低濃度であっても鼻で感知できるレベルのにおいを発現するため、悪臭への対策が大きな問題となっている。
悪臭の原因となる物質(以下「悪臭物質」とも記す。)としては、塩基性悪臭物質、中性悪臭物質および酸性悪臭物質が挙げられる。塩基性悪臭物質としては、屎尿、ペット、汗、靴下等から発生するアンモニア、生ゴミ、下水、釣りえさ等から発生するトリメチルアミン、メチルアミン、エチルアミンなどが挙げられる。中性物質としては、生ゴミ、糞便、下水等から発生するエチルメルカプタン、飲酒した者の呼気に含まれたり、たばこ等から発生するアセトアルデヒド、古米等から発生するヘキサナール、化学工場等から発生するキシレン、トルエンなどが挙げられる。酸性悪臭物質としては、糞便、下水、ペット等から発生する硫化水素、生ゴミ、下水、ペット等から発生するメチルメルカプタン、汗、靴下、ペット等から発生するイソ吉草酸、糞便、下水、ペット等から発生するスカトールなどが挙げられる。これらの中でも、アンモニア、トリメチルアミン、硫化水素およびメチルメルカプタンは4大悪臭物質といわれている。
これらの悪臭物質を低減する方法としては、様々な方法が提案されている。
特許文献1には、ヒトおよび動物の排泄物の脱臭組成物であって、酸性剤と水溶性ポリマーとを含む脱臭組成物が記載されている。
特許文献2には、吸水性樹脂に、水に対する溶解度の小さいマレイン酸、コハク酸、フタル酸等のカルボン酸を添加した消臭性のある吸水性樹脂が記載されている。
これらは、いずれも消臭成分として低分子量化合物を用いており、消臭成分の保存や使用が簡便とはいえなかった。また、特許文献1および2に開示された、脱臭組成物および吸水性樹脂では、気体状の悪臭物質のように広範囲に漂う悪臭物質を長期間持続して効率的に低減することは難しかった。
消臭成分として、高分子量化合物を用いて悪臭物質を低減する方法としては、特許文献3に、ポリグリコール酸を消臭成分として含有する消臭剤と、水と、塩基性悪臭物質とを接触させる塩基性悪臭物質の低減方法が記載されている。
特許文献3には、消臭剤の好適態様として、ポリグリコール酸を70質量%以上含有することが開示されており、実施例では、ポリグリコール酸のフィルムが使用されている。すなわち、特許文献3には、ポリグリコール酸を高い割合で含有する消臭剤が開示されていたが、ポリグリコール酸の含有量が少ない場合における塩基性悪臭物質の低減方法については、未だ充分な検討、提案がされていなかった。
特表2001−507970号公報 特開平9−108317号公報 特開2010−167071号公報
本発明は、上記従来技術の有する課題を鑑みてされたものであり、塩基性悪臭物質を低減することが可能であり、かつポリグリコール酸の含有量が少ない樹脂組成物を提供すること、該樹脂組成物からなる成形体を提供することを目的とする。
本発明者らは、ポリグリコール酸の使用量を低減した場合であっても、塩基性悪臭物質を低減することが可能であることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の塩基性悪臭物質吸収性組成物は、ポリグリコール酸および樹脂を含有する組成物であり、ポリグリコール酸を70質量%未満含有することを特徴とする。
前記樹脂が、熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂から選択される少なくとも一種の樹脂であることが好ましく、ポリオレフィン、熱可塑性ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン、エチレン・ポリビニルアルコール共重合体、ポリ芳香族ビニル樹脂、塩素含有樹脂、フッ素含有樹脂、アクリル樹脂、シリコン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、および熱硬化性ポリエステル樹脂から選択される少なくとも一種の樹脂であることがより好ましい。
本発明の成形体は、前記塩基性悪臭物質吸収性組成物からなる。
本発明の成形体の形状としては例えば、フィルム、シート、ペレット、包装材、粉末、繊維、不織布、織布、またはパイプが挙げられる。
本発明の塩基性悪臭物質吸収性組成物は、ポリグリコール酸の含有量が従来よりも少ないにも関わらず、塩基性悪臭物質を吸収・分解することができる。
また、本発明の成形体は、前記塩基性悪臭物質吸収性組成物から形成されるため、塩基性悪臭物質を吸収・分解することができ、樹脂を適宜選択することにより、所望の形状とすることが可能であり、様々な用途に用いることが可能である。
次に本発明について具体的に説明する。
本発明の塩基性悪臭物質吸収性組成物は、ポリグリコール酸および樹脂を含有する組成物であり、ポリグリコール酸を70質量%未満含有することを特徴とする。
〔ポリグリコール酸〕
本発明の塩基性悪臭物質吸収性組成物が含有するポリグリコール酸は、下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有する単独重合体または共重合体である。
前記ポリグリコール酸の、上記一般式(1)で表わされる繰り返し単位の含有割合は、50質量%以上であり、70質量%以上であることが好ましく、85質量%以上であることがより好ましく、95質量%以上であることが更に好ましく、98質量%以上であることが特に好ましく、最も好ましくは99質量%以上である実質的にポリグリコール酸のホモポリマーである。
前記ポリグリコール酸が共重合体である場合の、上記一般式(1)で表わされる繰り返し単位以外の繰り返し単位の含有割合は、50質量%以下であり、30質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましく、5質量%以下であることが更に好ましく、2質量%以下であることが特に好ましい。また、前記ポリグリコール酸としては、上記一般式(1)で表わされる繰り返し単位以外の繰り返し単位の含有割合が1質量%以下の実質的にポリグリコール酸のホモポリマーが好ましい。
前記範囲内では、ポリグリコール酸が有する強度、生分解性に優れるため好ましい。
本発明で使用するポリグリコール酸は、通常、融点を有する結晶性ポリマーである。このようなポリグリコール酸は、例えば、グリコール酸、グリコール酸アルキルエステル、またはグリコール酸塩を重縮合する方法により製造することができる。また、ポリグリコール酸は、グリコリドの開環重合によっても製造することができる。
このような重縮合または開環重合は、公知の方法を用いることができ、特に限定されないが、通常、触媒の存在下で実施する。触媒の種類は、特に限定されないが、例えば、ハロゲン化スズ(例えば、二塩化スズ、四塩化スズ)、有機カルボン酸スズ(例えば、オクタン酸スズ、オクチル酸スズ)などのスズ系化合物;アルコキシチタネートなどのチタン系化合物;アルコキシアルミニウムなどのアルミニウム系化合物;ジルコニウムアセチルアセトンなどのジルコニウム系化合物;ハロゲン化アンチモン、酸化アンチモンなどのアンチモン系化合物;などを挙げることができる。
ポリグリコール酸としてグリコール酸の共重合体を製造するには、グリコリドまたはグリコール酸などのモノマーと各種コモノマーとを共重合させる。コモノマーとしては、例えば、ラクチド、ラクトン類(例えば、β−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン、ピバロラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン)、トリメチレンカーボネート、1,3−ジオキサンなどの環状モノマー;乳酸、3−ヒドロキシプロパン酸、3−ヒドロキシブタン酸、4−ヒドロキシブタン酸、6−ヒドロキシカプロン酸などのヒドロキシカルボン酸またはそのアルキルエステル;エチレングリコール、1,4−ブタンジオール等の脂肪族ジオールと、こはく酸、アジピン酸等の脂肪族ジカルボン酸またはそのアルキルエステルとの実質的に等モルの混合物を挙げることができる。これらのコモノマーは、1種単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
これらのコモノマーの中でも、共重合させやすく、物性に優れた共重合体が得られやすい点で、ラクチド、カプロラクトン、トリメチレンカーボネートなどの環状モノマー;乳酸などのヒドロキシカルボン酸などが好ましい。ポリグリコール酸の原料としてグリコリドを用いる場合には、コモノマーとして、ラクチド、カプロラクトン、トリメチレンカーボネートなどの環状モノマーを使用することが好ましい。グリコリドと環状モノマーとは、開環共重合させることが容易である。ポリグリコール酸の共重合体の好ましい例としては、グリコリドとラクチドとの共重合体、グリコリドとカプロラクトンとの共重合体などが挙げられる。ラクチドとしては、入手の容易性の観点から、L−ラクチドが好ましい。カプロラクトンとしては、ε−カプロラクトンが好ましい。
コモノマーは、得られるポリグリコール酸が有する各繰り返し単位が、前述の範囲となる量で用いられる。コモノマーの共重合割合が大きくなると、ポリグリコール酸の結晶性が損なわれやすくなる。
ポリグリコール酸の重合装置としては、押出機型装置、パドル翼を持った縦型装置、ヘリカルリボン翼を持った縦型装置、ニーダー型の横型装置、アンプル型装置、環状型装置などの様々な装置の中から、適宜選択することができる。
重合温度は、実質的な重合開始温度である120〜300℃の範囲内の温度で、目的に応じて設定することができる。重合温度は、好ましくは130〜250℃、より好ましくは140〜220℃、特に好ましくは150〜200℃である。重合温度が高くなりすぎると、生成重合体が熱分解を受けやすくなる。重合時間は、3分間〜20時間、好ましくは5分間〜18時間の範囲内である。重合時間が短すぎると、重合が充分に進行し難く、長すぎると、生成重合体が着色しやすくなる。
本発明で使用するポリグリコール酸の重量平均分子量(Mw)は、通常30,000〜800,000であり、好ましくは50,000〜500,000である。本発明で使用するポリグリコール酸の数平均分子量(Mn)は、通常10,000〜800,000であり、好ましくは16,000〜500,000である。なお、本発明において、重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)は、ヘキサフルオロイソプロパノール溶媒を用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による測定でポリメチルメタクリレート換算した値である。
本発明で使用するポリグリコール酸の融点は、通常190〜225℃であり、好ましくは200〜220℃である。また、本発明で使用するポリグリコール酸は、融点(Tm)より50℃高い温度(Tm+50℃)及び剪断速度122sec-1で測定した溶融粘度が、通常50〜8,000Pa・sであり、好ましくは100〜5,000Pa・sであり、より好ましくは200〜2,000Pa・sである。
ポリグリコール酸は、合成時に、その末端が水酸基及び/またはカルボキシル基となるため、溶融加工中に着色しやすい。そこで、通常、ポリグリコール酸に非酸形成性のOH基封止剤、及び/またはカルボキシル基封止剤を配合することにより、耐水性や加水分解性を改善し、着色を抑制している。
非酸形成性のOH基封止剤における「非酸形成性」とは、ポリグリコール酸中に残存するOH基と結合してこれを封止した際にカルボキシル基を生成しないことを意味している。非酸形成性のOH基封止剤としては、ジケテン化合物、イソシアネート類などが用いられる。これらのOH基封止剤の中でも、反応性の観点から、ジケテン化合物が好ましい。OH基末端封止剤は、ポリグリコール酸100質量部に対して、通常0.01〜20質量部、好ましくは0.1〜10質量部の割合で用いられる。
カルボキシル基封止剤としては、カルボキシル基末端封止作用を有し、脂肪族ポリエステルの耐水性向上剤として知られている化合物を用いることができる。カルボキシル基封止剤の具体例としては、例えば、N,N−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミドなどのカルボジイミド化合物;2,2′−m−フェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−p−フェニレンビス(2−オキサゾリン)、2−フェニル−2−オキサゾリン、スチレン・イソプロペニル−2−オキサゾリンなどのオキサゾリン化合物;2−メトキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジンなどのオキサジン化合物;N−グリシジルフタルイミド、シクロへキセンオキシド、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレートなどのエポキシ化合物;などが挙げられる。
これらのカルボキシル基封止剤の中でも、カルボジイミド化合物が好ましく、芳香族、脂環族、及び脂肪族のいずれのカルボジイミド化合物も用いられるが、とりわけ芳香族カルボジイミド化合物が好ましく、特に純度の高いものが耐水安定化効果を与える。カルボキシル基封止剤は、ポリグリコール酸100質量部に対して、通常0.01〜10質量部、好ましくは0.05〜2.5質量部の割合で用いられる。
〔樹脂〕
本発明の塩基性悪臭物質吸収性組成物は、樹脂を含有する。前記樹脂としては、ポリグリコール酸以外の樹脂であればよい。
本発明の塩基性悪臭物質吸収性組成物は、樹脂の種類に応じて、様々な分野に用いることが可能である。
前記樹脂としては、熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂からなる少なくとも一種の樹脂であることが好ましい。
前記樹脂としては、ポリオレフィン、熱可塑性ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン、エチレン・ポリビニルアルコール共重合体、ポリ芳香族ビニル樹脂、塩素含有樹脂、フッ素含有樹脂、アクリル樹脂、シリコン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、および熱硬化性ポリエステル樹脂から選択される少なくとも一種の樹脂が好ましい。前記樹脂としては、一種単独でも、二種以上を用いてもよい。
なお、前記樹脂の例示の内、通常は、ポリオレフィン、熱可塑性ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン、エチレン・ポリビニルアルコール共重合体、ポリ芳香族ビニル樹脂、塩素含有樹脂、フッ素含有樹脂、アクリル樹脂が熱可塑性樹脂であり、シリコン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、熱硬化性ポリエステル樹脂が熱硬化性樹脂である。
前記ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体などが挙げられる。また、ポリオレフィン系のエラストマーも用いることもできる。なお、本発明において、ポリオレフィンとは、オレフィン由来の繰り返し単位を、50モル%以上有する重合体であり、他のモノマー由来の繰り返し単位を有していてもよい。ポリオレフィンとしては、オレフィン由来の繰り返し単位を、70モル%以上有することが好ましく、90モル%以上有することがより好ましい。本発明の塩基性悪臭物質吸収性組成物は、樹脂として、例えばポリエチレンを用いた場合には、包装用フィルム、容器等の材料として好適に用いることができ、ポリプロピレンを用いた場合には、包装材、繊維等の材料として好適に用いることができる。
前記熱可塑性ポリエステルとしては、ポリ乳酸(以下、PLAとも記す。)、ポリブチレンサクシネートなどの脂肪族ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の芳香族ポリエステルが挙げられる。また、軟質のポリエステルエラストマーを用いることもできる。本発明の塩基性悪臭物質吸収性組成物は、樹脂として、例えばPLAを用いた場合には、包装材、容器、繊維等の材料として好適に用いることができ、ポリエチレンテレフタレートを用いた場合には、包装材、繊維等の材料として好適に用いることができる。
前記ポリアミドとしては、ナイロンが挙げられる。ナイロンとしては、重縮合反応によって得られるナイロン(n‐ナイロン)や、共縮重合反応によって得られるナイロン(n,m‐ナイロン)等を用いることができる。n‐ナイロンとしては、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12等が挙げられ、n,m‐ナイロンとしては、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン6T、ナイロン6I、ナイロン9T、ナイロンM5T、ナイロンMXD6等を用いることができる。また、軟質のポリアミドエラストマーを用いることもできる。本発明の塩基性悪臭物質吸収性組成物は、樹脂として、例えばナイロンを用いた場合には、繊維、人工皮革等の材料として好適に用いることができる。
本発明の塩基性悪臭物質吸収性組成物は、樹脂として、例えば前記ポリウレタンを用いた場合には、繊維、人工皮革等の材料として好適に用いることができる。
これらの樹脂は、公知の方法により製造したものを用いても、市販のものを用いてもよい。
〔塩基性悪臭物質吸収性組成物〕
本発明の塩基性悪臭物質吸収性組成物は、前記ポリグリコール酸および前記樹脂を含有する組成物であり、ポリグリコール酸を70質量%未満含有する。
なお、本発明において、各成分の含有量を質量%で表記した場合には、塩基性悪臭物質吸収性組成物全体を100質量%とした場合における含有量を意味する。
本発明の塩基性悪臭物質吸収性組成物は、ポリグリコール酸を70質量%未満含有し、好ましくは20質量%以下含有し、より好ましくは10質量%以下含有する。また、本発明の塩基性悪臭物質吸収性組成物は、ポリグリコール酸を、通常は1質量%以上、好ましくは5質量%以上含有する。前記範囲内では、塩記載悪臭物質吸収性組成物が、塩基性悪臭物質の吸収・分解性に優れ、かつ塩基性悪臭物質吸収性組成物が含有する樹脂が有する特性を発揮することができるため好ましい。
また、本発明の塩基性悪臭物質吸収性組成物は、樹脂を含有し、その含有量は通常は30質量%を超え、好ましくは80質量%以上であり、より好ましくは90質量%以上である。また、樹脂の含有量は、通常は99質量%以下であり、好ましくは95質量%以下である。前記範囲内では、塩記載悪臭物質吸収性組成物が、塩基性悪臭物質の吸収・分解性に優れ、かつ塩基性悪臭物質吸収性組成物が含有する樹脂が有する特性を発揮することができるため好ましい。
また、本発明の塩基性悪臭物質吸収性組成物は、前記ポリグリコール酸、樹脂以外の成分を含んでいてもよい。なお、前記ポリグリコール酸、樹脂以外の成分を以下、他の成分とも記す。
他の成分としては、熱安定剤、可塑剤、無機フィラー、触媒失活剤、熱線吸収剤、紫外線吸収剤、光安定剤、防湿剤、防水剤、撥水剤、滑剤、離型剤、カップリング剤、顔料、染料などの各種添加剤が挙げられる。
前記熱安定剤としては、重金属不活性化剤、ペンタエリスリトール骨格構造を有するリン酸エステル、少なくとも1つの水酸基と少なくとも1つの長鎖アルキルエステル基とを持つリン化合物、金属炭酸塩などが挙げられる。これらの化合物は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記ペンタエリスリトール骨格構造を有するリン酸エステルは、特異的にポリグリコール酸の溶融安定性を向上させる作用を示す。前記ペンタエリスリトール骨格構造を有するリン酸エステルの具体例としては、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、ビス(モノノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(4−オクタデシルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトなどが挙げられる。
前記少なくとも1つの水酸基と少なくとも1つの長鎖アルキルエステル基とを持つリン化合物は、ポリグリコール酸の溶融安定性を阻害する作用を示さない化合物である。長鎖アルキルエステル基のアルキル部分の炭素原子数は、8〜24個の範囲が好ましい。このようなリン化合物の具体例としては、モノまたはジ−ステアリルアシッドホスフェートが挙げられる。
前記重金属不活性剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−N−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル−ベンズアミド、ビス〔2−(2−ヒドロキシベンゾイル)ヒドラジン〕ドデカン二酸などが挙げられる。
前記金属炭酸塩としては、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウムなどが挙げられる。
本発明の塩基性悪臭物質吸収性組成物を含有する場合の熱安定剤の含有量としては、特に限定は無いが通常0.001〜5質量%、好ましくは0.003〜3質量%、より好ましくは0.005〜1質量%である。
前述の各種添加剤は、本発明の目的を損なわない範囲内で、配合することが好ましい。これらの添加剤の多くは、それぞれの機能や用途に応じて、通常10質量%以下、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下の割合で配合される。
本発明の塩基性悪臭物質吸収性組成物は、塩基性悪臭物質を吸収・分解することが可能であるため、塩基性悪臭物質吸収性組成物からなる成形体を、塩基性悪臭物質存在下に置くことにより、塩基性悪臭物質を低減することが可能である。
また、ポリグリコール酸は生分解性を有するため、樹脂の種類や量によっては、塩基性悪臭物質吸収性組成物自体に生分解性を付与することが可能である。例えば樹脂として、代表的な生分解性樹脂であるポリ乳酸を用いた場合には、本発明の塩基性悪臭物質吸収性組成物は優れた生分解性を示す。
本発明の塩基性悪臭物質吸収性組成物の製造方法としては特に限定はない。塩基性悪臭物質吸収性組成物の製造方法としては、通常は樹脂が熱可塑性樹脂である場合と、熱硬化性樹脂である場合とで異なる。
樹脂が熱可塑性樹脂である場合の塩基性悪臭物質吸収性組成物の製造方法としては、例えば前記ポリグリコール酸と、前記熱可塑性樹脂と、必要に応じて用いられる前記他の成分とを、溶融混練することにより得る方法(方法1)。前記ポリグリコール酸と、前記熱可塑性樹脂と、必要に応じて用いられる前記他の成分とを、前記熱可塑性樹脂の融点以上、ポリグリコール酸の融点未満で混練することにより得る方法(方法2)、前記ポリグリコール酸と、前記熱可塑性樹脂と、必要に応じて用いられる前記他の成分とを、それぞれ粉末等の形状で用意し、混合する方法(方法3)が挙げられる。
前記方法1では、ポリグリコール酸および熱可塑性樹脂との融点以上で溶融混練を行うことにより、均一にポリグリコール酸と熱可塑性樹脂とが混合された組成物として、塩基性悪臭物質吸収性組成物を得ることができる。
前記方法2では、ポリグリコール酸の融点未満で混練を行うため、ポリグリコール酸を混練時の摩耗等を除いて、混練に供給した形状のまま保持することができる。例えば粉末状のポリグリコール酸を用いた場合には、得られる組成物においても粉末として存在し、ファイバー状のポリグリコール酸を用いた場合には、得られる組成物においても、ファイバーとして存在する。このため、ポリグリコール酸を一定の形状に制御したい場合には方法2が有用である。
前記方法3では、ポリグリコール酸および熱可塑性樹脂が溶融されることは無いため、ポリグリコール酸および熱可塑性樹脂は共に、混合時の摩耗等を除いて混合に供給した形状のまま保持することができる。
なお、方法1や方法2により、本発明の塩基性悪臭物質吸収性組成物を製造する場合には、混練後、所望の形状に成形することにより、成形体を直接製造してもよい。
樹脂が熱硬化性樹脂である場合の塩基性悪臭物質吸収性組成物の製造方法としては、例えば前記ポリグリコール酸と、熱硬化前の熱硬化性樹脂と、必要に応じて用いられる前記他の成分とを混合し、熱硬化前の熱硬化性樹脂を熱硬化させることにより得る方法(方法I)が挙げられる。
前記方法Iでは、粉末やファイバー等の所望の形状のポリグリコール酸を、熱硬化前の熱硬化性樹脂と混合した後に、熱硬化を行うことにより、得られる組成物においても、ポリグリコール酸が所望の形状で存在する。
なお、熱硬化した後に、塩基性悪臭物質吸収性組成物を所望の形状に二次成形することは困難な場合が多いため、通常は熱硬化前に所望の形状に成形し、その後熱硬化を行うことが好ましい。
〔塩基性悪臭物質〕
本発明の塩基性悪臭物質吸収性組成物、および該組成物からなる成形体は、塩基性悪臭物質を吸収・分解することができる。
前記塩基性悪臭物質としては、アンモニウム化合物およびアミン類が挙げられる。前記塩基性悪臭物質の具体例としては、アンモニア、トリメチルアミン、メチルアミン、エチルアミン等が挙げられる。
〔成形体〕
本発明の成形体は、前記塩基性悪臭物質吸収性組成物からなる。
本発明の成形体は、前記塩基性悪臭物質吸収性組成物からなるため、塩基性悪臭物質を吸収・分解することが可能である。
本発明の成形体の形状としては特に限定は無く、例えば、フィルム、ペレット、包装材、粉末、繊維、不織布、織布、パイプが挙げられる。
なお、本発明の成形体としては、少なくとも一部が前記塩基性悪臭物質吸収性組成物によって形成されていればよく、例えば、成形体がフィルムの場合には、前記塩基性悪臭物質吸収性組成物から形成される層と、他の材料から形成される層を有する積層フィルムであってもよい。別の例としては、成形体が不織布の場合には、前記前記塩基性悪臭物質吸収性組成物から形成される繊維と、他の材料から形成される繊維とから構成される不織布であってもよい。
本発明の成形体は、前記塩基性悪臭物質吸収性組成物を構成する、樹脂の割合を高くすることにより、樹脂が有する特性を充分に発揮させることができる。
成形体の製造方法としては、特に限定は無い。
例えば、前記樹脂が、熱可塑性樹脂である場合には、前記塩基性悪臭物質吸収性組成物を、射出成形、溶融押出成形、ブロー成形、圧縮成形等の成形法によって成形することにより成形体を製造してもよい。
また、前記樹脂が熱硬化性樹脂である場合には、前記ポリグリコール酸と、熱硬化前の熱硬化性樹脂と、必要に応じて用いられる前記他の成分とを含む混合物を、所望の形状に成形した後に、熱硬化を行うことにより、成形体を製造してもよい。また、熱硬化を行った後に、所望の形状に削りだすことにより、成形体を製造してもよい。
以下に、樹脂が熱可塑性樹脂である場合の成形体の製造方法の例を示す。
成形体がペレットである場合の製造方法としては、例えば、前記塩基性悪臭物質吸収性組成物の製造方法で説明した、方法1や方法2の混練後、ストランドとして押出し、その後ペレタイザーを用いてストランドをカットすることにより、ペレットを得る方法が挙げられる。また、前記塩基性悪臭物質吸収性組成物の製造方法で説明した、方法3で得られた組成物を押出機に供給し、溶融押出することによりストランドを得て、その後ペレタイザーを用いてストランドをカットすることにより、ペレットを得る方法が挙げられる。
成形体がフィルムで有る場合の製造方法としては、例えば、前記塩基性悪臭物質吸収性組成物の製造方法で説明した、方法1や方法2の混練後、フィルムとして押出方法が挙げられる。また、前記塩基性悪臭物質吸収性組成物の製造方法で説明した、方法3で得られた組成物を押出機に供給し、フィルムとして溶融押出することにより、フィルムを得る方法が挙げられる。なお、押出されたフィルムは、さらに延伸されてもよい。延伸方法としては、一軸延伸、二軸延伸が挙げられる。
前記成形体が包装材である場合の製造方法としては、例えば、前記フィルムを袋状に二次成形する方法や、前記塩基性悪臭物質吸収性組成物をチューブ状に押出した後、袋状に二次成形する方法が挙げられる。
前記成形体が粉末である場合の製造方法としては、例えば、前記ペレットを粉砕することにより、粉末を得る方法が挙げられる。
前記成形体が繊維である場合の製造方法としては、例えば、前記塩基性悪臭物質吸収性組成物の製造方法で説明した、方法1や方法2の混練後、繊維として押出し、その後冷却する方法が挙げられる。また、前記塩基性悪臭物質吸収性組成物の製造方法で説明した、方法3で得られた組成物を押出機に供給し、繊維として押出し、その後冷却する方法が挙げられる。
前記成形体が不織布である場合の製造方法としては、例えば、前記塩基性悪臭物質吸収性組成物の製造方法で説明した、方法1や方法2の混練後、スパンボンド法、メルトブロー法により、不織布を得る方法が挙げられる。また、前記塩基性悪臭物質吸収性組成物の製造方法で説明した、方法3で得られた組成物を押出機に供給し、スパンボンド法、メルトブロー法により、不織布を得る方法が挙げられる。
前記成形体が織布である場合の製造方法としては、前記繊維を公知の方法により織る方法が挙げられる。
前記成形体がパイプである場合の製造方法としては、例えば、前記塩基性悪臭物質吸収性組成物の製造方法で説明した、方法1や方法2の混練後、パイプとして押出す方法が挙げられる。また、前記塩基性悪臭物質吸収性組成物の製造方法で説明した、方法3で得られた組成物を押出機に供給し、パイプとして押出す方法が挙げられる。
次に本発明について実施例を示してさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
〔塩基性悪臭物質の除去性能評価〕
実施例、比較例において、塩基性悪臭物質の除去性能の評価は以下の方法で行った。なお、塩基性悪臭物質としてアンモニアを用いた。
容積50cm3のバイアル瓶中に、10mgの試験片(厚さ200μmのシート)を、ガラス棒等の支柱に吊した状態で静置した。次いで、和光純薬製25重量%アンモニア水溶液30μlを、試験片に触れないようにしてバイアル瓶中に投入した後、密封し、温度100℃で1分間保持して、塩基性悪臭物質であるアンモニアを気化させた。
次いで、バイアル瓶を、温度23℃、相対湿度50%で保存し、所定の時間経過ごとに、バイアル瓶中のヘッドスペースガスをサンプリングして、ガスクロマトグラフィーを使用して、塩基性悪臭物質(アンモニア)の濃度(μg/cm3)を測定した。なお、試験中は、試験片が、アンモニア水溶液に触れないように留意した。
測定開始後300分後、および6000分後のアンモニア濃度の減少量から、試料10mgによるアンモニアの吸収量を算出した。
ガスクロマトグラフィーによる塩基性悪臭物質(アンモニア)の濃度の測定条件は下記の通り行った。
<測定条件>
ガスクロマトグラフィー:株式会社島津製作所製GC−2014 検出器TCD
使用カラム:Chromosorb 103 60/80 3φ×3m ガラスカラム
流量:30ml/分
電流:120アンペア
カラム温度:80℃
インジェクション温度:180℃
注入量:ヘッドスペースガス1ml
〔実施例1〕
低密度ポリエチレン樹脂ペレット(住友化学株式会社 スミカセンG701:融点107℃)にペレット状ポリグリコール酸樹脂(株式会社クレハ製 KUREDUX 100R60:融点220℃、重量平均分子量20万、温度270℃−せん断速度122sec−1で測定して溶融粘度が600Pa・sec)を混合し、低密度ポリエチレン樹脂ペレット99質量%、ペレット状ポリグリコール酸樹脂1質量%の混合物を得た。
前記混合物を、東洋精機製作所製ラボプラストミルMODEL30C150に50g投入し、温度250℃、回転数100rpmで5分間溶融混練した。
得られた樹脂組成物を120℃で6時間乾燥した後、神藤金属工業所製プレス成型機を用いて温度250℃、圧力100kgf/cm2で2分間プレスし、その後冷却して、厚さ200μmのシートを得た。
〔実施例2〕
混合物として、低密度ポリエチレン樹脂ペレット95質量%、ペレット状ポリグリコール酸樹脂5質量%の混合物を用いた以外は、実施例1と同様に行い、厚さ200μmのシートを得た。
〔実施例3〕
混合物として、低密度ポリエチレン樹脂ペレット90質量%、ペレット状ポリグリコール酸樹脂10質量%の混合物を用いた以外は、実施例1と同様に行い、厚さ200μmのシートを得た。
〔実施例4〕
混合物として、低密度ポリエチレン樹脂ペレット50質量%、ペレット状ポリグリコール酸樹脂50質量%の混合物を用いた以外は、実施例1と同様に行い、厚さ200μmのシートを得た。
〔比較例1〕
混合物に代えて、低密度ポリエチレン樹脂ペレットのみを用いた以外は、実施例1と同様に行い、厚さ200μmのシートを得た。
〔実施例5〕
低密度ポリエチレン樹脂ペレットに代えて、ポリ乳酸樹脂(海正生物材料社、REVODE110:融点160℃)を用い、混合物として、ポリ乳酸樹脂95質量%、ペレット状ポリグリコール酸樹脂5質量%の混合物を用いた以外は、実施例1と同様に行い、厚さ200μmのシートを得た。
〔比較例2〕
混合物に代えて、ポリ乳酸樹脂のみを用いた以外は、実施例1と同様に行い、厚さ200μmのシートを得た。
〔実施例6〕
ペレット状ポリグリコール酸樹脂(株式会社クレハ製 KUREDUX 100R60)を、凍結粉砕法により粉体とし、平均粒径100μmの粉体状のポリグリコール酸樹脂を得た。
低密度ポリエチレン樹脂(住友化学株式会社製 スミカセンG701)に、粉体状のポリグリコール酸樹脂を混合し、低密度ポリエチレン樹脂95質量%、ポリグリコール酸樹脂5質量%の混合物を得た。
前記混合物を、東洋精機製作所製ラボプラストミルMODEL30C150に50g投入し、温度180℃、回転数100rpmで5分間混練した。
得られた樹脂組成物を120℃で6時間乾燥し、神藤金属工業所製プレス成型機を用いて温度180℃、圧力100kgf/cm2で2分間プレスし、その後冷却して、厚さ200μmのシートを得た。
〔実施例7〕
ペレット状ポリグリコール酸樹脂(株式会社クレハ製 KUREDUX 100R60)を250℃で溶融紡糸し、未延伸糸を得た。得られた未延伸糸を60℃で4倍に延伸し、その後油剤を塗布してから、長さ15mmに切断し4dtexのカットファイバーを得た。
低密度ポリエチレン樹脂(住友化学株式会社製 スミカセンG701)に、得られたカットファイバーを混合し、低密度ポリエチレン樹脂95質量%、ポリグリコール酸樹脂5質量%の混合物を得た。
前記混合物を、東洋精機製作所製ラボプラストミルMODEL30C150に50g投入し、温度180℃、回転数100rpmで5分間混練した。
得られた樹脂組成物を120℃で6時間乾燥し、神藤金属工業所製プレス成型機を用いて温度180℃、圧力100kgf/cm2で2分間プレスし、その後冷却して、厚さ200μmのシートを得た。
実施例1〜5では、ポリグリコール酸および熱可塑性樹脂の融点以上で溶融混練を行った。実施例6および7では、ポリグリコール酸の融点未満で混練およびプレス成形を行ったため、シート中のポリグリコール酸は、実施例6では粉末、実施例7ではファイバーとして存在する。
各実施例、比較例で用いた熱可塑性樹脂、ポリグリコール酸の使用量、塩基性悪臭物質の除去性能評価の結果を表1に示す。

Claims (5)

  1. ポリグリコール酸および樹脂を含有する組成物であり、
    ポリグリコール酸を70質量%未満含有することを特徴とする塩基性悪臭物質吸収性組成物。
  2. 前記樹脂が、熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂から選択される少なくとも一種の樹脂である請求項1に記載の塩基性悪臭物質吸収性組成物。
  3. 前記樹脂がポリオレフィン、熱可塑性ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン、エチレン・ポリビニルアルコール共重合体、ポリ芳香族ビニル樹脂、塩素含有樹脂、フッ素含有樹脂、アクリル樹脂、シリコン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、および熱硬化性ポリエステル樹脂から選択される少なくとも一種の樹脂である、請求項1に記載の塩基性悪臭物質吸収性組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の塩基性悪臭物質吸収性組成物からなる成形体。
  5. 形状が、フィルム、シート、ペレット、包装材、粉末、繊維、不織布、織布、またはパイプである請求項4に記載の成形体。
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