JP2014001700A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 燃料噴射弁と一体に構成された筒内圧センサの出力信号に含まれる燃料噴射ノイズを効果的に低減し、筒内圧センサ出力信号に基づく制御の精度低下を防止することができる内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】 燃料噴射実行期間に対応してノイズ除去期間CAPNRを設定し、ノイズ除去期間CAPNRが、筒内圧が上昇する圧力上昇期間CAPPUPを含まない場合において、筒内圧センサ出力信号PCYLが(直前平均値±ε)で定義される許容範囲内にあるときは、筒内圧センサ出力信号PCYLをそのままノイズ除去処理後筒内圧信号PCNRとして出力し、筒内圧センサ出力信号PCYLが上記許容範囲外にあるときは、直前平均値をノイズ除去処理後筒内圧信号PCNRとして出力する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関し、特に燃焼室内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁と、燃焼室内の圧力(筒内圧)を検出する筒内圧センサとを備える内燃機関の制御装置に関する。
特許文献1には、筒内圧センサによって得られる筒内圧信号が瞬間的に途絶える瞬断を検出し、瞬断の発生頻度が高くなったときは、筒内圧信号に基づく燃料噴射時期制御を中止するようにした制御装置が示されている。筒内圧信号の瞬断は、筒内圧センサの出力端子の腐食、摩耗などがある場合に、機関が作動することによって発生すると考えられている。
特開2010−285870号公報
本願出願人は、機関の燃焼室内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁と一体に構成された筒内圧センサを開発しつつあり、そのような筒内圧センサにより得られる筒内圧信号には、燃料噴射弁の作動によって大きなノイズ(以下「燃料噴射ノイズ」という)が含まれることがある。燃料噴射ノイズの大きさは、上記特許文献1に示される瞬断による信号波形変動の大きさと同程度になることがあり、一般的なノイズ除去フィルタでは除去するのが困難である。また、筒内圧信号の瞬断とは異なり、燃料噴射ノイズは常に発生するため、特許文献1の装置のように筒内圧信号に応じた制御を中止することはできない。
本発明はこの点に着目してなされたものであり、燃料噴射弁と一体に構成された筒内圧センサの出力信号に含まれる燃料噴射ノイズを効果的に低減し、筒内圧センサ出力信号に基づく制御の精度低下を防止することができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため請求項1に記載の発明は、内燃機関(1)の燃焼室内に燃料を噴射する燃料噴射弁(7)を備える内燃機関の制御装置において、前記燃料噴射弁(7)と一体に構成され、前記燃焼室内の圧力である筒内圧を検出する筒内圧センサ(2)と、前記機関の運転状態に応じて前記燃料噴射弁(7)の開弁時間(TON)及び開弁開始時期(INJSTG,TOFF)を算出する燃料噴射パラメータ算出手段と、算出された開弁時間及び開弁開始時期に応じて前記燃料噴射弁(7)を駆動する駆動手段と、前記筒内圧センサの出力信号(PCYL)から筒内圧検出信号(PCNR)を生成するセンサ出力信号処理手段とを備え、前記センサ出力信号処理手段は、前記燃料噴射弁の開弁時間及び開弁開始時期(TON,INJSTG,TOFF)に応じてノイズ除去期間(CAPNR)を設定し、該ノイズ除去期間中は前記筒内圧センサ出力信号(PCYL)に含まれる、前記燃料噴射弁を開弁することに起因するノイズを除去する処理を行うことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、前記センサ出力信号処理手段は、前記ノイズ除去期間(CAPNR)が、前記筒内圧が上昇する圧縮行程期間(CAPPUP)を含まない場合には、前記筒内圧センサ出力信号の値(PCYL)が(第1基準値(PCYLAV)±ε)(εは所定許容範囲規定値)で定義される第1許容範囲内にあるときは、前記筒内圧センサ出力信号値(PCYL)をそのまま前記筒内圧検出信号(PCNR)として出力し、前記筒内圧センサ出力信号値(PCYL)が前記第1許容範囲外にあるときは、前記第1基準値(PCYLAV)を前記筒内圧検出信号(PCNR)として出力し、前記第1基準値(PCYLAV)は、前記ノイズ除去期間(CAPNR)の直前の所定平均化期間(CAPAV)における筒内圧センサ出力信号値の平均値に設定されることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置において、前記センサ出力信号処理手段は、前記筒内圧センサ出力信号の値(PCYL)を記憶する記憶手段を有し、前記ノイズ除去期間(CAPNR)が、前記筒内圧が上昇する圧縮行程期間(CAPPUP)を含むときは、当該ノイズ除去期間(CAPNR)における前記筒内圧検出信号(PCNR)を、1燃焼サイクル前に取得された筒内圧センサ出力信号値(PCYLZ)に設定することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置において、前記センサ出力信号処理手段は、前記機関のクランク軸回転角度に応じて推定モータリング圧(PCYLME)を算出する推定モータリング圧算出手段と、算出された推定モータリング圧(PCYLME)を記憶する記憶手段とを有し、前記ノイズ除去期間(CAPNR)が、前記筒内圧が上昇する圧縮行程期間(CAPPUP)を含むときは、当該ノイズ除去期間(CAPNR)における前記筒内圧検出信号を、1燃焼サイクル前に算出された推定モータリング圧値(PCYLME)に設定することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置において、前記センサ出力信号処理手段は、前記ノイズ除去期間(CAPNR)が、前記筒内圧が上昇する圧縮行程期間(CAPPUP)を含むときは、前記ノイズ除去期間の始期(CANS)における前記筒内圧センサ出力信号の値(PCYLNS)と、前記ノイズ除去期間の終期(CANE)における前記筒内圧センサ出力信号の値(PCYLNE)とに応じた線形補間演算により、補間信号値を算出し(式(21))、前記ノイズ除去期間(CAPNR)における前記筒内圧検出信号(CAPNR)を前記補間信号値に設定することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置において、前記センサ出力信号処理手段は、前記ノイズ除去期間(CAPNR)が、前記筒内圧が上昇する圧縮行程期間(CAPPUP)を含む場合には、前記筒内圧センサ出力信号の値(PCYL)が(第2基準値(PCYLM)±ε)で定義される第2許容範囲内にあるときは、前記筒内圧センサ出力信号値(PCYL)をそのまま前記筒内圧検出信号(PCNR)として出力し、前記筒内圧センサ出力信号値(PCYL)が前記第2許容範囲外にあるときは、前記第2基準値(PCYLM)を前記筒内圧検出信号(PCNR)として出力し、前記第2基準値(PCYLM)は、前記機関の燃料カット運転中に得られた筒内圧センサ出力信号値(PCYLM)に設定されることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置において、前記センサ出力信号処理手段は、前記機関のクランク軸回転角度に応じて推定モータリング圧(PCYLME)を算出する推定モータリング圧算出手段と、算出された推定モータリング圧(PCYLME)を記憶する記憶手段とを有し、前記センサ出力信号処理手段は、前記ノイズ除去期間(CAPNR)が、前記筒内圧が上昇する圧縮行程期間(CAPPUP)を含む場合において、前記筒内圧センサ出力信号の値(PCYL)が(第2基準値(PCYLME)±ε)で定義される第2許容範囲内にあるときは、前記筒内圧センサ出力信号値(PCYL)をそのまま前記筒内圧検出信号(PCNR)として出力し、前記筒内圧センサ出力信号値(PCYL)が前記第2許容範囲外にあるときは、前記第2基準値(PCYLME)を前記筒内圧検出信号として出力し、前記第2基準値(PCYLME)は、1燃焼サイクル前に算出された推定モータリング圧値(PCYLME)に設定されることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1から7の何れか1項に記載の内燃機関の制御装置において、前記ノイズ除去期間の始期(CANS)は、前記燃料噴射弁の開弁開始時期(CAIS)より所定マージン期間(CAPMGN)前の時期に設定され、前記ノイズ除去期間の終期(CANE)は、前記開弁開始時期(CAIS)から前記開弁時間(TON)及び前記所定マージン期間(CAPNR)経過後の時期に設定されることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項1から7の何れか1項に記載の内燃機関の制御装置において、前記ノイズ除去期間の始期(CANS))は、前記燃料噴射弁の開弁開始時期(CAIS)より所定マージン期間(CAPMGN)前の時期に設定され、前記ノイズ除去期間の終期(CANE)は、前記燃料噴射弁に供給される駆動信号の波形変更時期(CAIC)から前記所定マージン期間(CAPMGN)経過後の時期に設定されることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項1から9の何れか1項に記載の内燃機関の制御装置において、前記駆動手段は、前記燃料噴射弁(7)に駆動電流を供給する駆動回路(6)を有し、該駆動回路(6)は前記機関の複数気筒のそれぞれに対応して設けられていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、燃料噴射弁の開弁時間及び開弁開始時期に応じてノイズ除去期間が設定され、該ノイズ除去期間中は、筒内圧センサ出力信号に含まれる、燃料噴射弁を開弁することに起因するノイズ(燃料噴射ノイズ)を除去する処理が行われ、筒内圧検出信号が生成される。燃料噴射ノイズは燃料噴射を実行しているときに発生するので、燃料噴射弁の開弁時間及び開弁開始時期に応じてノイズ除去期間を設定することによりノイズ除去期間を適切に設定し、ノイズ除去期間内において通常のフィルタ処理よりノイズ抑制効果の大きい演算処理を行うことにより、燃料噴射ノイズを効果的に低減することができる。したがって、燃料噴射ノイズが低減された筒内圧検出信号を用いて機関制御を行うことにより、制御精度の低下を防止することができる。
請求項2に記載の発明によれば、ノイズ除去期間が、筒内圧が上昇する圧縮行程期間を含まない場合において、筒内圧センサ出力信号値が(第1基準値±ε)で定義される第1許容範囲内にあるときは、筒内圧センサ出力信号値がそのまま筒内圧検出信号として出力され、筒内圧センサ出力信号値が第1許容範囲外にあるときは、第1基準値が筒内圧検出信号として出力され、第1基準値は、ノイズ除去期間の直前の所定平均化期間における筒内圧センサ出力信号値の平均値に設定される。燃料噴射は筒内圧が上昇を開始する前または上昇中に実行されるので、ノイズ除去期間が圧縮行程期間を含まない場合には、筒内圧検出信号値は一定値で近似することが可能である。したがって、筒内圧センサ出力信号値が第1許容範囲外にあるときに、筒内圧検出信号を第1基準値に設定することにより、大きな燃料噴射ノイズを適切に除去することができる。
請求項3に記載の発明によれば、ノイズ除去期間が圧縮行程期間を含むときは、当該ノイズ除去期間における筒内圧検出信号が、1燃焼サイクル前に取得された筒内圧センサ出力信号値に設定される。圧縮行程期間に行われる燃料噴射は、主噴射を行った後の付加的な噴射であり常に実行されるものではないので、1燃焼サイクル前に取得された筒内圧センサ出力信号値を適用することにより、圧縮行程期間における燃料噴射ノイズを適切に除去することができる。
請求項4に記載の発明によれば、ノイズ除去期間が圧縮行程期間を含むときは、当該ノイズ除去期間における筒内圧検出信号が、1燃焼サイクル前に算出された推定モータリング圧値に設定される。推定モータリング圧値は、機関運転状態に応じて算出し、機関運転状態の影響を反映させることができるので、1燃焼サイクル前に算出された推定モータリング圧値を適用することにより、圧縮行程期間における燃料噴射ノイズを適切に除去することができる。
請求項5に記載の発明によれば、ノイズ除去期間が圧縮行程期間を含むときは、ノイズ除去期間の始期における筒内圧センサ出力信号の値と、ノイズ除去期間の終期における筒内圧センサ出力信号の値とに応じた線形補間演算により、補間信号値が算出され、ノイズ除去期間における筒内圧検出信号が補間信号値に設定される。筒内圧センサ出力信号は、燃料噴射ノイズの影響がなければ圧縮行程期間において大きく増減変動することはないので、線形補間演算によって圧縮行程期間における燃料噴射ノイズを適切に除去することができる。
請求項6に記載の発明によれば、ノイズ除去期間が、圧縮行程期間を含む場合において、筒内圧センサ出力信号値が(第2基準値±ε)で定義される第2許容範囲内にあるときは、筒内圧センサ出力信号値がそのまま筒内圧検出信号として出力され、筒内圧センサ出力信号値が第2許容範囲外にあるときは、第2基準値が筒内圧検出信号として出力され、第2基準値は、燃料カット運転中に得られた筒内圧センサ出力信号値に設定される。燃料噴射実行期間における筒内圧は、燃料の着火による圧力の増加が発生する前であるため、燃料カット運転中に得られた筒内圧センサ出力信号値で近似することが可能である。したがって、筒内圧センサ出力信号値が第2許容範囲外にあるときに、筒内圧検出信号を第2基準値に設定することにより、圧縮行程期間における燃料噴射ノイズを適切に除去することができる。
請求項7に記載の発明によれば、ノイズ除去期間が、圧縮行程期間を含む場合において、筒内圧センサ出力信号値が(第2基準値±ε)で定義される第2許容範囲内にあるときは、筒内圧センサ出力信号値がそのまま筒内圧検出信号として出力され、筒内圧センサ出力信号値が第2許容範囲外にあるときは、第2基準値が筒内圧検出信号として出力され、第2基準値は、1燃焼サイクル前に算出された推定モータリング圧値に設定される。推定モータリング圧値は、機関運転状態に応じて算出し、機関運転状態の影響を反映させることができる。したがって、筒内圧センサ出力信号値が第2許容範囲外にあるときに、筒内圧検出信号を第2基準値に設定することにより、圧縮行程期間における燃料噴射ノイズを適切に除去することができる。
請求項8に記載の発明によれば、ノイズ除去期間の始期は、燃料噴射弁の開弁開始時期より所定マージン期間前の時期に設定され、ノイズ除去期間の終期は、前記開弁開始時期から前記開弁時間及び前記所定マージン期間経過後の時期に設定されるので、燃料噴射ノイズを確実に除去することができる。
請求項9に記載の発明によれば、ノイズ除去期間の始期は、燃料噴射弁の開弁開始時期より所定マージン期間前の時期に設定され、ノイズ除去期間の終期は、燃料噴射弁に供給される駆動信号の波形変更時期から所定マージン期間経過後の時期に設定される。燃料噴射弁の駆動信号は、燃料噴射開始当初において急峻に変化するため燃料噴射ノイズが大きくなる傾向がある。したがって、ノイズ除去期間の終期を、燃料噴射弁に供給される駆動信号の波形変更時期から所定マージン期間経過後の時期に設定することにより、ノイズ除去期間を最小限の期間に設定し、ノイズ除去処理の影響を緩和することができる。
請求項10に記載の発明によれば、燃料噴射弁に駆動電流を供給する駆動回路は機関の複数気筒のそれぞれに対応して設けられている。燃料噴射弁の駆動回路を2気筒当たりに1つ設けて、スイッチングによって2つの燃料噴射弁を駆動できるように構成すると、一方の気筒の筒内圧センサ出力信号が、他方の気筒における燃料噴射に起因する燃料噴射ノイズの影響を受け易くなることが判明している。したがって、駆動回路は機関の複数気筒のそれぞれに対応して設けることにより、他の気筒における燃料噴射に起因するノイズの影響を除去することができる。
本発明の一実施形態にかかる内燃機関及びその制御装置の構成を示す図である。 燃料噴射弁と一体に構成された筒内圧センサの配置を説明するための図である。 燃料噴射弁の開弁に起因するノイズ(燃料噴射ノイズ)を示すタイムチャートである。 燃料噴射ノイズを除去するためのεフィルタ処理を説明するためのタイムチャートである。 燃料噴射ノイズを除去するための前回値置換処理を説明するためのタイムチャートである。 燃料噴射に関連する処理の実行時期を説明するためのタイムチャートである。 燃料噴射に関連する処理のフローチャートである。 ノイズ除去期間を算出する処理のフローチャートである。 ノイズ除去処理のフローチャートである。 燃料カット運転中の筒内圧波形(破線)及び通常運転中の筒内圧波形(実線)を示す図である。 ノイズ除去期間(CAPNR)の設定手法を説明するためのタイムチャートである。 膨張行程におけるモデル筒内圧波形の設定例を示すタイムチャートである。
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施形態にかかる内燃機関の制御装置の構成を示す図である。4気筒の直噴内燃機関(以下「エンジン」という)1の各気筒には、筒内圧PCYLを検出する筒内圧センサ2が設けられている。本実施形態では、筒内圧センサ2は、図2に示すように各気筒に設けられる燃料噴射弁7と一体に構成されている。なお、図1は制御系の構成を説明するための図であり、筒内圧センサ2と燃料噴射弁7とは別々に示されている。
筒内圧センサ2は、リング状の圧電素子からなり、燃料噴射弁7の噴射口7aを囲む位置に配置されている。筒内圧センサ2の検出信号を出力する接続線及び燃料噴射弁7に駆動信号を供給する接続線は、接続部7bを介してそれぞれ筒内圧検出電子制御ユニット(以下「CPS−ECU」という)4と、燃料噴射弁7の駆動回路6とに接続される。駆動回路6は、エンジン制御電子制御ユニット(以下「FI−ECU」という)5に接続されており、FI−ECU5から燃料噴射弁駆動信号が供給される。これにより、FI−ECU5から出力される駆動信号に応じて燃料噴射弁7が開弁され、燃料噴射弁7の開弁時間に応じた量の燃料が各気筒の燃焼室内に噴射される。
エンジン1には、クランク軸(図示せず)の回転角度を検出するクランク角度位置センサ3が設けられている。クランク角度位置センサ3は、クランク角1度周期のパルス信号、クランク角180度周期のパルス信号、及びクランク角720度周期のパルス信号を発生し、CPS−ECU4及びFI−ECU5に供給する。
CPS−ECU4は、チャージアンプ部10と、A/D変換部11と、パルス生成部13と、CPU(Central Processing Unit)14と、CPU14で実行されるプログラムを格納するROM(Read Only Memory)15と、CPU14が検出筒内圧データ及び演算結果などを格納するRAM(Random Access Memory)16とを備えている。筒内圧センサ2の検出信号は、チャージアンプ部10に入力される。チャージアンプ部10は、入力される信号を積分しつつ増幅する。チャージアンプ部10により積分・増幅された信号は、A/D変換部11に入力される。また、クランク角度位置センサ3から出力されるパルス信号は、パルス生成部13に入力される。チャージアンプ部10は、演算増幅器、コンデンサ、抵抗などで構成される。本明細書ではチャージアンプ部10の出力信号を、筒内圧センサ出力信号PCYLと記述する。
A/D変換部11は、バッファ12を備えており、チャージアンプ部10から入力される筒内圧検出信号をディジタル値に変換し、バッファ12に格納する。より具体的には、A/D変換部11には、パルス生成部13から、クランク角1度周期のパルス信号(以下「1度パルス」という)PLS1が供給されており、この1度パルスPLS1の周期で筒内圧検出信号をサンプリングし、ディジタル値に変換してバッファ12に格納する。
一方、CPU14には、パルス生成部13から、クランク角6度周期のパルス信号PLS6が供給されており、CPU14はこの6度パルスPLS6の周期でバッファ12に格納されたディジタル値を読み出す処理を行う。
FI−ECU5は、A/D変換回路を含む入力回路、CPU、ROM、RAM、及び出力回路を備えており、クランク角度位置センサ3から供給されるパルス信号に基づいて算出されるエンジン回転数NEのほか、図示しないセンサにより検出される、エンジン1の吸入空気流量GAIR、吸気圧PBA、冷却水温TW、吸気温TAなどのエンジン運転パラメータに応じて燃料噴射弁7の制御パラメータ(燃料噴射パラメータINJSTG,TOFF,TON)と、図示しない点火プラグの点火時期を算出し、燃料供給量及び点火時期の制御を行う。
CPS−ECU4及びFI−ECU5は、データバス20を介して接続されており、データバス20を介して相互に必要なデータの送受信を行う。
図3は、本願発明が解決しようとする課題をより具体的に説明するためのタイムチャートであり、筒内圧センサ出力信号PCYLの推移を示す。図2に示す燃料噴射弁と一体に構成された筒内圧センサ2を使用すると、燃料噴射弁の開弁駆動信号がノイズ(燃料噴射ノイズ)となって筒内圧センサ出力信号PCYLに混入するため、図3のA部及びB部において、検出信号波形が大きく変動していている。B部に示す燃料噴射ノイズは、駆動回路を2つの燃料噴射弁7について1個設ける構成を採用した場合に現れるものであり、筒内圧センサ2が取り付けられている燃料噴射弁とは異なる燃料噴射弁の燃料噴射ノイズが、共通の駆動回路を介して混入したものである。本実施形態では、駆動回路6は、4つの燃料噴射弁7のそれぞれに対応して設けられており、図3のB部に示すノイズはその構成によって除去されている。
一方図3のA部に示す燃料噴射ノイズについては、以下に説明するように筒内圧センサ出力信号のノイズ除去処理を行うことによって除去するようにしている。このノイズ除去処理の概要を図4及び図5を参照して説明する。
燃料噴射ノイズを発生させる燃料噴射実行期間CAPFIを含むようにノイズ除去期間CAPNRを設定し(図4(a)(b))、図4(c)に示すように、ノイズ除去期間CAPNRが、筒内圧センサ出力信号PCYLが上昇する圧縮行程期間(以下「筒内圧上昇期間」という)CAPPUPを含まないときは、εフィルタ処理を用いて燃料噴射ノイズを除去する。すなわち、εフィルタ処理によれば、ノイズ除去処理後筒内圧信号PCNRは、下記式(1)が成立するときは、筒内圧センサ出力信号PCYLに設定され(下記式(2))、式(1)が成立しないとき(すなわち、PCYL<PCYAV−εまたはPCYL>PCYAV−εが成立するとき)は、直前平均値PCYLAVに設定される(下記式(3))。ここで、直前平均値PCYLAVは、ノイズ除去期間CAPNRの開始時期CANSの直前の所定平均化期間CAPAV(例えばクランク角度10度程度の期間)に得られた所定数N0(例えば「10」)の検出データの平均値である。εは、燃料噴射ノイズの大きさに応じて予め設定される所定許容範囲規定値である。
PCYLAV−ε≦PCYL≦PCYLAV+ε (1)
PCNR=PCYL (2)
PCNR=PCYLAV (3)
上記εフィルタ処理により、ノイズ除去処理後筒内圧信号PCNRは図4(d)に示すようになり、燃料噴射ノイズが完全に除去される。
図5は、ノイズ除去期間CAPNRに筒内圧上昇期間CAPPUPが含まれる例を示す。通常の燃料噴射実行期間CAPFIは、筒内圧上昇期間CAPPUPが始まる時期より前に設定されるが、例えばそのようなタイミングで実行される主噴射に加えて付加的な燃料噴射を実行する場合には、図5に示すようなタイミングで燃料噴射ノイズが発生する。このような場合には、例えば1燃焼サイクル(クランク角720度)前に検出された筒内圧センサ出力信号PCYLは、図5(a)に一点鎖線で示すように燃料噴射ノイズが重畳していない信号となっているので、筒内圧センサ出力信号PCYLを少なくとも1燃焼サイクルの期間に亘って記憶しておき、ノイズ除去期間CAPNRにおいては、ノイズ除去処理後筒内圧信号PCNRを、対応するクランク角度における記憶値PCYLZに設定する(下記式(4))。
PCNR=PCYLZ (4)
上記前回値置換処理により、図5(b)に示すようなノイズ除去処理後筒内圧信号PCNRが得られる。
本実施形態では、筒内圧センサ出力信号PCYLからノイズ除去処理後筒内圧信号PCNRを生成する処理がCPS−ECU4で行われるので、ノイズ除去期間CAPNRを決定するために必要な燃料噴射パラメータ、具体的には燃料噴射基準ステージINJSTG、燃料噴射待機時間TOFF、及び燃料噴射弁開弁時間TONは、FI−ECU5からデータバス20を介して伝送される。そこで、図6を参照してFI−ECU5における燃料噴射パラメータINJSTG,TOFF,TONの算出時期と、燃料噴射開始時期CAISと、燃料噴射パラメータINJSTG,TOFF,TONの送信時期CASNDとの関係を説明する。
図6に示すステージFISTG[n](n=0〜23)は、クランク角30度毎の期間に付されたラベルであり、各ステージFISTGの開始時期にCRK割込処理CRINTが起動され、CRK割込処理CRINTの終了時期にステージ処理STGJB[k](k=0〜5)が起動され、ステージ処理STGJB[0]の終了時期CA0に燃料噴射パラメータ算出処理(FICAL処理)が起動される。
例えば燃料噴射基準ステージINJSTGが「3」であるときは、ステージFISTG[3]の開始時期CA1において開始時期タイマTMOFFを燃料噴射待機時間TOFFに設定してスタートさせるとともに、終了時期タイマTMONを燃料噴射弁開弁時間TONに設定する。その後、開始時期タイマTMOFFの値が「0」となる時期(燃料噴射開始時期)CAISにおいて燃料噴射弁7を開弁するとともに、終了時期タイマTMONをスタートさせ、終了時期タイマTMONの値が「0」となる時期(燃料噴射終了時期)CAIEに燃料噴射弁7を閉弁する。これによって、燃料噴射パラメータ算出処理FICALにおいて算出された燃料噴射パラメータに応じた燃料噴射が実行される。
この例では、燃料噴射パラメータの送信時期CASNDは、ステージFISTG[6]におけるステージ処理STGJB[0]の開始時期であり、FI−ECU5における燃料噴射基準時期CA1から第1遅延時間TD1だけ遅れて、燃料噴射パラメータの送信が行われる。そしてCPS−ECU4における受信時期CARSVは、送信時期CASNDからさらにデータ伝送処理時間に相当する第2遅延時間TD2だけ遅れる。したがって、CPS−ECU4においては、第1及び第2遅延時間TD1,TD2を考慮してノイズ除去期間CAPNRを設定する必要がある。
具体的には、下記式(5)を用いて受信燃料噴射待機時間TOFFRを算出し、受信燃料噴射待機時間TOFFR及び燃料噴射弁開弁時間TONを、その時点のエンジン回転数NEに応じて受信燃料噴射待機角度期間CAPOFFR及び燃料噴射弁開弁角度期間CAPONに変換する。図6に示す例では、TOFF<(TD1+TD2)であるため、式(5)により算出される受信燃料噴射待機時間TOFFRは負の値をとる。
TOFFR=TOFF−(TD1+TD2) (5)
次いで、下記式(6)に受信時期CARSV及び受信燃料噴射待機角度期間CAPOFFRを適用して、燃料噴射開始時期CAISを算出し、さらに下記式(7)に燃料噴射開始時期CAIS及び燃料噴射弁開弁角度期間CAPONを適用して、燃料噴射終了時期CAIEを算出する。
CAIS=CARSV+CAPOFFR (6)
CAIE=CAIS+CAPON (7)
そして、燃料噴射開始時期CAIS及び燃料噴射終了時期CAIEをそれぞれ下記式(8)及び(9)に適用し、ノイズ除去開始時期CANS及びノイズ除去終了時期CANEを決定する。
CANS=CAIS−CAPMGN (8)
CANE=CAIE+CAPMGN (9)
ここでCAPMAGNは、例えばクランク角度5度分に設定される所定マージン期間である。
図7は、FI−ECU5で実行される処理のフローチャートである。図7(a)は、燃料噴射パラメータ算出処理FICALを示し、ステップS11では、エンジン運転状態に応じて燃料噴射基準ステージINJSTG、燃料噴射待機時間TOFF、及び燃料噴射弁開弁時間TONを算出する。
図7(b)は、ステージ処理STGJBで実行される燃料噴射制御のフローチャートであり、ステップS21では現ステージが燃料噴射基準ステージINJSTGに相当するか否かを判別する。その答が肯定(YES)であるときは、開始時期タイマTMOFFを噴射待機時間TOFFにセットしてスタートさせるとともに、終了時期タイマTMONを燃料噴射弁開弁時間TONにセットする(ステップS22)。終了時期タイマTMONは、開始時期タイマTMOFFの値が「0」となったときにダウンカウントを開始する。ステップS21の答が否定(NO)であるときは処理を終了する。
図7(c)は、ステージ処理STGJBで実行される燃料噴射パラメータ送信処理のフローチャートであり、ステップS31では、現ステージ処理がSTGJB[0]に相当するか否かを判別する。その答が肯定(YES)であるときは、図7(a)の処理で算出された燃料噴射パラメータINJSTG,TOFF,及びTONを、CPS−ECU4に送信する。ステップS31の答が否定(NO)であるときは処理を終了する。
図8は、CPS−ECU4で実行されるノイズ除去期間算出処理のフローチャートである。この処理は、図6に示す燃料噴射パラメータの受信時期CARSVに実行される。
ステップS41では、前記式(5)により受信燃料噴射待機時間TOFFRを算出し、ステップS42では、受信燃料噴射待機時間TOFFR及び燃料噴射弁開弁時間TONを、エンジン回転数NEに応じてそれぞれ受信燃料噴射待機角度期間CAPOFFR及び燃料噴射弁開弁角度期間CAPONに変換する。
ステップS43では、前記式(6)及び(7)により燃料噴射開始時期CAIS及び燃料噴射終了時期CAIEを算出し、ステップS44では、前記式(8)及び(9)によりノイズ除去開始時期CANS及びノイズ除去終了時期CANEを算出する。ノイズ除去開始時期CANSからノイズ除去終了時期CANEまでの角度期間が、ノイズ除去期間CAPNRに相当する。
なお、追加の燃料噴射が行われる場合には、その追加燃料噴射に対応する燃料噴射パラメータもFI−ECU5からCPS−ECU4に送信され、追加燃料噴射に対応するノイズ除去期間CAPNRが設定される。
図9は、CPS−ECU4で実行されるノイズ除去処理のフローチャートである。この処理は、RAM16に格納された筒内圧センサ出力信号データPCYL(i)(i=0〜719)を読み込んで行われる。
ステップS51では、読み込んだデータPCYL(i)がノイズ除去期間CAPNR内のデータであるか否かを判別し、この答が肯定(YES)であるときは、ノイズ除去期間CAPNRが筒内圧上昇期間CAPPUPを含むか否かを判別する(ステップS52)。
ステップS52の答が否定(NO)であるとき、すなわち図3のA部に示す燃料噴射実行期間CAPFIに対応するノイズ除去期間CAPNRであるときは、εフィルタ処理により燃料噴射ノイズを除去する(ステップS54)。
一方、ステップS52の答が肯定(YES)であるとき、すなわち図5に示すようなノイズ除去期間CAPNRであるときは、前回値置換処理により燃料噴射ノイズを除去する(ステップS53)。
ステップS51の答が否定(NO)であるときは処理を終了する。
ノイズ除去処理後筒内圧信号PCNRは、エンジン1の燃焼状態の判定や特許文献1に示されるように燃料噴射実行時期の制御に適用される。
以上のように本実施形態では、燃料噴射パラメータによって決定される燃料噴射実行期間CAPFIに応じてノイズ除去期間CAPNRが設定され、該ノイズ除去期間CAPNR中は、筒内圧センサ出力信号PCYLに含まれる、燃料噴射ノイズを除去する処理が行われる。燃料噴射ノイズは燃料噴射を実行しているときに発生するので、燃料噴射実行期間CAPFIに応じてノイズ除去期間CAPNRを設定することによりノイズ除去期間CAPNRを適切に設定し、ノイズ除去期間CAPNR内において通常のフィルタ処理よりノイズ抑制効果の大きい演算処理、すなわちεフィルタ処理または前回値置換処理を行うことにより、燃料噴射ノイズを効果的に低減することができる。
より具体的には、ノイズ除去期間CAPNRが、筒内圧が上昇する筒内圧上昇期間CAPPUPを含まない場合において、筒内圧センサ出力信号PCYLが(直前平均値PCYLAV±ε)で定義される第1許容範囲内にあるときは、筒内圧センサ出力信号PCYLがそのままノイズ除去処理後筒内圧信号PCNRとして出力され、筒内圧センサ出力信号PCYLが第1許容範囲外にあるときは、直前平均値PCYLAVがノイズ除去処理後筒内圧信号PCNRとして出力され、直前平均値PCYLAVは、ノイズ除去期間CAPNRの直前の所定数N0の筒内圧センサ出力信号データの平均値に設定される。燃料噴射は筒内圧が上昇を開始する前または上昇中に実行されるので、ノイズ除去期間が圧力上昇期間を含まない場合には、筒内圧検出信号PCYLは一定値で近似することが可能である。したがって、筒内圧センサ出力信号PCYLが第1許容範囲外にあるときに、筒内圧検出信号PCYLを直前平均値PCYLAVに設定することにより、大きな燃料噴射ノイズを適切に除去することができる。
一方、ノイズ除去期間CAPNRが筒内圧上昇期間CAPPUPを含むときは、当該ノイズ除去期間CAPNRにおけるノイズ除去処理後筒内圧信号PCNRが、1燃焼サイクル前に取得された筒内圧センサ出力信号PCYLZに設定される。筒内圧上昇期間CAPPUPに行われる燃料噴射は、主噴射を行った後の付加的な噴射であり常に実行されるものではないので、1燃焼サイクル前に取得された筒内圧センサ出力信号PCYLZを適用することにより、筒内圧上昇期間CAPPUPにおける燃料噴射ノイズを適切に除去することができる。
またノイズ除去期間CAPNRの始期(ノイズ除去開始時期)CANSは、燃料噴射開始時期CAISより所定マージン期間CAPMGN前の時期に設定され、ノイズ除去期間CAPNRの終期(ノイズ除去終了時期)CANEは、開弁開始時期CAISから燃料噴射実行期間CAPFI及び所定マージン期間CAPMGN経過後の時期に設定されるので、燃料噴射ノイズを確実に除去することができる。
本実施形態では、FI−ECU5が燃料噴射パラメータ算出手段及び駆動手段を構成し、CPS−ECU4がセンサ出力信号処理手段を構成し、RAM16が記憶手段に相当する。
[変形例1]
図9のステップS53における前回値置換処理は、以下に説明する推定モータリング圧置換処理に代えてもよい。
推定モータリング圧置換処理は、本願出願人の特許出願にかかる特許第4241581号公報に示された手法を用いて、推定モータリング圧PCYLMEを算出し、ノイズ除去期間CAPNRが筒内圧上昇期間CAPPUPを含むときは、当該ノイズ除去期間CAPNRにおけるノイズ除去処理後筒内圧信号PCNRを、1燃焼サイクル前に算出された推定モータリング圧PCYLMEに設定するものである。推定モータリング圧PCYLMEは、所定クランク角度毎に算出され、RAM16に格納される。
特許第4241581号公報に示された手法によれば、推定モータリング圧PCYLMEは下記式(11)を用いて算出される。
PCYLME=(GRT/VC)×k+C (11)
ここでGは、センサにより検出される吸入空気流量GAIR、またはエンジン回転数NE及び吸気圧PBAに応じて算出されるエンジンの吸入空気流量であり、Rは気体定数、Tは検出される吸気温TAまたはエンジン水温TWなどに応じて推定される吸気温であり、VCは燃焼室容積である。k及びCはそれぞれ補正係数及び補正定数であり、以下「推定モデルパラメータ」と呼ぶ。燃焼室容積VCは、検出されるクランク角度に応じて算出される。
推定モデルパラメータk,Cは、筒内圧センサ出力信号PCYLと、式(11)により算出される推定モータリング圧PCYLMEとが誤差が最小となるように最小二乗法を用いて同定される。
このようにして算出される推定モータリング圧PCYLMEは、エンジン運転状態の影響が反映された精度の高いものであるため、ノイズ除去処理後筒内圧信号PCNRを推定モータリング圧PCYLMEに設定することにより、ノイズ除去期間CAPNRが筒内圧上昇期間CAPPUPを含むときに燃料噴射ノイズを適切に除去することができる。
[変形例2]
図9のステップS53における前回値置換処理は、以下に説明するモータリング波形εフィルタ処理に代えてもよい。
このモータリング波形εフィルタ処理によれば、ノイズ除去処理後筒内圧信号PCNRは、下記式(21)が成立するときは、筒内圧センサ出力信号PCYLに設定され(下記式(22))、式(21)が成立しないとき(すなわち、PCYL<PCYLM−εまたはPCYL>PCYLM−εが成立するとき)は、モータリング波形値PCYLMに設定される(下記式(23))。ここで、モータリング波形値PCYLMは、燃料カット運転を行っているときの筒内圧センサ出力信号の値である。なお、モータリング波形値PCYLMは、上記変形例1に示した「1燃焼サイクル前に算出された推定モータリング圧PCYLME」を用いるようにしてもよい。
PCYLM−ε≦PCYL≦PCYLM+ε (21)
PCNR=PCYL (22)
PCNR=PCYLM (23)
図10は、筒内圧センサ出力信号PCYLの燃料カット運転中の波形(以下「モータリング波形」という)と、通常のエンジン運転中の波形(以下「通常運転波形」という)とを対比して示す図であり、破線がモータリング波形を示し、実線が通常運転波形を示す。この図に示すように圧縮行程中においては、通常運転波形はモータリング波形とほぼ同一であり、燃料噴射ノイズが大きいときは、モータリング波形値PCYLMによって置換することにより、燃料噴射ノイズを適切に除去することができる。
この変形例によれば、ノイズ除去期間CAPNRが、筒内圧上昇期間CAPPUPを含む場合において、筒内圧センサ出力信号PCYLが(モータリング波形値PCYLM±ε)で定義される第2許容範囲内にあるときは、筒内圧センサ出力信号PCYLがそのままノイズ除去処理後筒内圧信号PCNRとして出力され、筒内圧センサ出力信号PCYLが第2許容範囲外にあるときは、モータリング波形値PCYLMがノイズ除去処理後筒内圧信号PCNRとして出力され、モータリング波形値PCYLMは、燃料カット運転中に得られた筒内圧センサ出力信号値に設定される。燃料噴射実行期間CAPFIにおける筒内圧は、燃料の着火による圧力の増加が発生する前であるため、燃料カット運転中に得られたモータリング波形値PCYLMで近似することが可能である。したがって、筒内圧センサ出力信号PCYLが第2許容範囲外にあるときに、ノイズ除去処理後筒内圧信号PCNRをモータリング波形値PCYLMに設定することにより、筒内圧上昇期間CAPPUPにおける燃料噴射ノイズを適切に除去することができる。
[変形例3]
また図9のステップS53における前回値置換処理は、以下に説明する線形補間処理に代えてもよい。
ノイズ除去開始時期CANSにおける筒内圧センサ出力信号値PCYLNSと、ノイズ除去終了時期CANEにおける筒内圧センサ出力信号値PCYLNEとを下記式(31)に適用し、ノイズ除去処理後筒内圧信号PCNR(i)(i:インデクスパラメータ)を算出する。
PCNR(i)=PCYLNS+(PCYLNE−PCYLNS)
×(i−iNRS)/(iNRE−iNRS) (31)
ここで、iNRS及びiNREはそれぞれノイズ除去開始時期CANS及びノイズ除去終了時期CANEに対応するインデクスパラメータ値である。
筒内圧センサ出力信号PCYLは、燃料噴射ノイズの影響がなければ圧力増加期間において大きく増減変動することはないので、線形補間演算によって筒内圧上昇期間CAPPUPにおける燃料噴射ノイズを適切に除去することができる。
[変形例4]
またノイズ除去期間CAPNRは、図11(d)に示すように設定してもよい。同図(a)は、燃料噴射実行期間CAPFIを示し、同図(b)は対応する燃料噴射弁駆動電流IDRVの推移を示す。この図から明らかなように燃料噴射開始時期CAISから波形変更時期CAICまでの期間(以下「前期間CAPF」という)は、駆動電流IDRVが大きく増減し、波形変更時期CAICから燃料噴射終了時期CAIEまでの期間(以下「後期間CAPL」という)はほぼ一定に維持され、燃料噴射終了時期CAIEにおいて「0」となるように制御される。したがって、筒内圧センサ出力信号PCYLに混入する燃料噴射ノイズは、前期間CAPFで大きく、後期間CAPLでは比較的小さくなる。しかも、駆動電流IDRVの大きさは所定周波数fDRVのパルス信号のデューティを変更することにより制御されるため、後期間CAPLにおける燃料噴射ノイズの主な周波数成分は、所定周波数fDRVに対応する成分である。したがって、後期間CAPLにおける燃料噴射ノイズは、一般的なバンドパスフィルタで効果的に低減することができる。
よって、ノイズ除去期間CAPNRを図11(d)に設定しても、大きな燃料噴射ノイズを確実に除去することができる。なお、図11(d)に示すノイズ除去期間CAPNRは、前期間CAPFの前後に所定マージン期間CAPMGNを付加して設定されている。
以上のようにこの変形例では、ノイズ除去期間CAPNRの始期CANSは、燃料噴射開始時期CAISより所定マージン期間CAPMGN前の時期に設定され、ノイズ除去期間CAPNRの終期CANEは、波形変更時期CAICから所定マージン期間CAPMGN経過後の時期に設定されるので、燃料噴射ノイズが大きくなる前期間CAPFにおいて、燃料噴射ノイズを確実に除去することができる。またノイズ除去期間CAPNRを最小限の期間に設定し、ノイズ除去処理の影響を緩和することができる。
なお本発明は上述した実施形態に限るものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上述した実施形態では、クランク角1度毎に筒内圧センサ出力信号をサンプリングするようにしたが、これに限るものではなく、所定サンプリング周波数fSMP(例えば50kHz)でサンプリングし、エンジン回転数NEに応じてサンプリングデータを所定クランク角度(例えば0.5〜1度)毎のデータに変換するようにしてもよい。
また、圧縮行程において適用する圧縮行程モデル波形値PCYLMPと、膨張行程において適用する膨張行程モデル波形値PCYLMEを予め設定してROM15に記憶しておき、筒内圧センサ出力信号PCYLとモデル波形値との差が所定許容範囲規定値εより大きくなったときに、ノイズ除去処理後筒内圧信号PCNRをそのモデル波形値に設定するようにしてもよい。この変形例では、燃料噴射パラメータ(INJSTG,TOFF,TON)に応じてノイズ除去期間CAPNRを設定する必要はない。
圧縮行程モデル波形値PCYLMPとしては、図10に破線で示すモータリング波形値PCYLMを使用し、膨張行程モデル波形値PCYLMEとしては、図12に示すように予め所定数のモデル波形値をROM15に記憶しておき、検出される筒内圧の最大値PMAX及びエンジン1の吸入空気流量GAIRに応じて、記憶されている膨張行程モデル波形値PCYLMEの1つを選択して使用するか、または2つを選択し、最大筒内圧PMAX及び吸入空気流量GAIRに応じた補間演算によりモデル波形値PCYLMEを算出することが望ましい。
1 内燃機関
2 筒内圧センサ
4 筒内圧検出電子制御ユニット(センサ出力信号処理手段)
5 エンジン制御電子制御ユニット(燃料噴射パラメータ算出手段、駆動手段)
6 駆動回路
7 燃料噴射弁
16 RAM(記憶手段)
請求項6に記載の発明は、請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置において、前記センサ出力信号処理手段は、前記ノイズ除去期間(CAPNR)が、前記筒内圧が上昇する圧縮行程期間(CAPPUP)を含む場合には、前記筒内圧センサ出力信号の値(PCYL)が(第2基準値(PCYLM)±ε)(εは所定許容範囲規定値)で定義される第2許容範囲内にあるときは、前記筒内圧センサ出力信号値(PCYL)をそのまま前記筒内圧検出信号(PCNR)として出力し、前記筒内圧センサ出力信号値(PCYL)が前記第2許容範囲外にあるときは、前記第2基準値(PCYLM)を前記筒内圧検出信号(PCNR)として出力し、前記第2基準値(PCYLM)は、前記機関の燃料カット運転中に得られた筒内圧センサ出力信号値(PCYLM)に設定されることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置において、前記センサ出力信号処理手段は、前記機関のクランク軸回転角度に応じて推定モータリング圧(PCYLME)を算出する推定モータリング圧算出手段と、算出された推定モータリング圧(PCYLME)を記憶する記憶手段とを有し、前記センサ出力信号処理手段は、前記ノイズ除去期間(CAPNR)が、前記筒内圧が上昇する圧縮行程期間(CAPPUP)を含む場合において、前記筒内圧センサ出力信号の値(PCYL)が(第2基準値(PCYLME)±ε)(εは所定許容範囲規定値)で定義される第2許容範囲内にあるときは、前記筒内圧センサ出力信号値(PCYL)をそのまま前記筒内圧検出信号(PCNR)として出力し、前記筒内圧センサ出力信号値(PCYL)が前記第2許容範囲外にあるときは、前記第2基準値(PCYLME)を前記筒内圧検出信号として出力し、前記第2基準値(PCYLME)は、1燃焼サイクル前に算出された推定モータリング圧値(PCYLME)に設定されることを特徴とする。
燃料噴射ノイズを発生させる燃料噴射実行期間CAPFIを含むようにノイズ除去期間CAPNRを設定し(図4(a)(b))、図4(c)に示すように、ノイズ除去期間CAPNRが、筒内圧センサ出力信号PCYLが上昇する圧縮行程期間(以下「筒内圧上昇期間」という)CAPPUPを含まないときは、εフィルタ処理を用いて燃料噴射ノイズを除去する。すなわち、εフィルタ処理によれば、ノイズ除去処理後筒内圧信号PCNRは、下記式(1)が成立するときは、筒内圧センサ出力信号PCYLに設定され(下記式(2))、式(1)が成立しないとき(すなわち、PCYL<PCYAV−εまたはPCYL>PCYAVεが成立するとき)は、直前平均値PCYLAVに設定される(下記式(3))。ここで、直前平均値PCYLAVは、ノイズ除去期間CAPNRの開始時期CANSの直前の所定平均化期間CAPAV(例えばクランク角度10度程度の期間)に得られた所定数N0(例えば「10」)の検出データの平均値である。εは、燃料噴射ノイズの大きさに応じて予め設定される所定許容範囲規定値である。
そして、燃料噴射開始時期CAIS及び燃料噴射終了時期CAIEをそれぞれ下記式(8)及び(9)に適用し、ノイズ除去開始時期CANS及びノイズ除去終了時期CANEを決定する。
CANS=CAIS−CAPMGN (8)
CANE=CAIE+CAPMGN (9)
ここでCAPMGNは、例えばクランク角度5度分に設定される所定マージン期間である。
[変形例2]
図9のステップS53における前回値置換処理は、以下に説明するモータリング波形εフィルタ処理に代えてもよい。
このモータリング波形εフィルタ処理によれば、ノイズ除去処理後筒内圧信号PCNRは、下記式(21)が成立するときは、筒内圧センサ出力信号PCYLに設定され(下記式(22))、式(21)が成立しないとき(すなわち、PCYL<PCYLM−εまたはPCYL>PCYLMεが成立するとき)は、モータリング波形値PCYLMに設定される(下記式(23))。ここで、モータリング波形値PCYLMは、燃料カット運転を行っているときの筒内圧センサ出力信号の値である。なお、モータリング波形値PCYLMは、上記変形例1に示した「1燃焼サイクル前に算出された推定モータリング圧PCYLME」を用いるようにしてもよい。

Claims (10)

  1. 内燃機関の燃焼室内に燃料を噴射する燃料噴射弁を備える内燃機関の制御装置において、
    前記燃料噴射弁と一体に構成され、前記燃焼室内の圧力である筒内圧を検出する筒内圧センサと、
    前記機関の運転状態に応じて前記燃料噴射弁の開弁時間及び開弁開始時期を算出する燃料噴射パラメータ算出手段と、
    算出された開弁時間及び開弁開始時期に応じて前記燃料噴射弁を駆動する駆動手段と、
    前記筒内圧センサの出力信号から筒内圧検出信号を生成するセンサ出力信号処理手段とを備え、
    前記センサ出力信号処理手段は、前記燃料噴射弁の開弁時間及び開弁開始時期に応じてノイズ除去期間を設定し、該ノイズ除去期間中は前記筒内圧センサ出力信号に含まれる、前記燃料噴射弁を開弁することに起因するノイズを除去する処理を行うことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記センサ出力信号処理手段は、前記ノイズ除去期間が、前記筒内圧が上昇する圧縮行程期間を含まない場合において、前記筒内圧センサ出力信号の値が(第1基準値±ε)(εは所定許容範囲規定値)で定義される第1許容範囲内にあるときは、前記筒内圧センサ出力信号値をそのまま前記筒内圧検出信号として出力し、前記筒内圧センサ出力信号値が前記第1許容範囲外にあるときは、前記第1基準値を前記筒内圧検出信号として出力し、
    前記第1基準値は、前記ノイズ除去期間の直前の所定平均化期間における筒内圧センサ出力信号値の平均値に設定されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記センサ出力信号処理手段は、前記筒内圧センサ出力信号の値を記憶する記憶手段を有し、
    前記ノイズ除去期間が、前記筒内圧が上昇する圧縮行程期間を含むときは、当該ノイズ除去期間における前記筒内圧検出信号を、1燃焼サイクル前に取得された筒内圧センサ出力信号値に設定することを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記センサ出力信号処理手段は、前記機関のクランク軸回転角度に応じて推定モータリング圧を算出する推定モータリング圧算出手段と、算出された推定モータリング圧を記憶する記憶手段とを有し、
    前記ノイズ除去期間が、前記筒内圧が上昇する圧縮行程期間を含むときは、当該ノイズ除去期間における前記筒内圧検出信号を、1燃焼サイクル前に算出された推定モータリング圧値に設定することを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記センサ出力信号処理手段は、前記ノイズ除去期間が、前記筒内圧が上昇する圧縮行程期間を含むときは、前記ノイズ除去期間の始期における前記筒内圧センサ出力信号の値と、前記ノイズ除去期間の終期における前記筒内圧センサ出力信号の値とに応じた線形補間演算により、補間信号値を算出し、前記ノイズ除去期間における前記筒内圧検出信号を前記補間信号値に設定することを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記センサ出力信号処理手段は、前記ノイズ除去期間が、前記筒内圧が上昇する圧縮行程期間を含む場合において、前記筒内圧センサ出力信号の値が(第2基準値±ε)で定義される第2許容範囲内にあるときは、前記筒内圧センサ出力信号値をそのまま前記筒内圧検出信号として出力し、前記筒内圧センサ出力信号値が前記第2許容範囲外にあるときは、前記第2基準値を前記筒内圧検出信号として出力し、
    前記第2基準値は、前記機関の燃料カット運転中に得られた筒内圧センサ出力信号値に設定されることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置。
  7. 前記センサ出力信号処理手段は、前記機関のクランク軸回転角度に応じて推定モータリング圧を算出する推定モータリング圧算出手段と、算出された推定モータリング圧を記憶する記憶手段とを有し、
    前記センサ出力信号処理手段は、前記ノイズ除去期間が、前記筒内圧が上昇する圧縮行程期間を含む場合において、前記筒内圧センサ出力信号の値が(第2基準値±ε)で定義される第2許容範囲内にあるときは、前記筒内圧センサ出力信号値をそのまま前記筒内圧検出信号として出力し、前記筒内圧センサ出力信号値が前記第2許容範囲外にあるときは、前記第2基準値を前記筒内圧検出信号として出力し、
    前記第2基準値は、1燃焼サイクル前に算出された推定モータリング圧値に設定されることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置。
  8. 前記ノイズ除去期間の始期は、前記燃料噴射弁の開弁開始時期より所定マージン期間前の時期に設定され、前記ノイズ除去期間の終期は、前記開弁開始時期から前記開弁時間及び前記所定マージン期間経過後の時期に設定されることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  9. 前記ノイズ除去期間の始期は、前記燃料噴射弁の開弁開始時期より所定マージン期間前の時期に設定され、前記ノイズ除去期間の終期は、前記燃料噴射弁に供給される駆動信号の波形変更時期から前記所定マージン期間経過後の時期に設定されることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  10. 前記駆動手段は、前記燃料噴射弁に駆動電流を供給する駆動回路を有し、該駆動回路は前記機関の複数気筒のそれぞれに対応して設けられていることを特徴とする請求項1から9の何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
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