JP4241581B2 - 内燃機関の燃焼状態検出装置 - Google Patents

内燃機関の燃焼状態検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4241581B2
JP4241581B2 JP2004326041A JP2004326041A JP4241581B2 JP 4241581 B2 JP4241581 B2 JP 4241581B2 JP 2004326041 A JP2004326041 A JP 2004326041A JP 2004326041 A JP2004326041 A JP 2004326041A JP 4241581 B2 JP4241581 B2 JP 4241581B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
internal combustion
combustion engine
estimated
corrected
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004326041A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006138205A (ja
Inventor
修介 赤崎
将樹 上野
太 古賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2004326041A priority Critical patent/JP4241581B2/ja
Priority to CA2525020A priority patent/CA2525020C/en
Priority to DE102005053024A priority patent/DE102005053024B4/de
Priority to US11/268,728 priority patent/US7162360B2/en
Priority to MXPA05012046A priority patent/MXPA05012046A/es
Publication of JP2006138205A publication Critical patent/JP2006138205A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4241581B2 publication Critical patent/JP4241581B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

この発明は、内燃機関の失火検出技術に関する。
特許文献1には、内燃機関の燃焼室の筒内圧力を所定クランク角度ごとに検出し、サンプリング期間にサンプリングされた筒内圧力検出信号と燃焼室容積に基づいて筒内圧力検出信号のバイアス量を設定し、設定されたバイアス量に基づいてサンプリングされた筒内圧力信号を補正し、補正された筒内圧力と燃焼室容積に基づいてモータリング圧力(失火時の圧力)の推移を推定することが記載されている。燃焼サイクルにおいて、この推定圧力とセンサで検出される圧力とを比較し、失火の有無の判定が行なわれる。
特開平3-246373号
従来技術によると、モータリング圧力は、圧力検出信号をバイアス量により補正して筒内圧力を求め、この筒内圧力と燃焼室容積に基づいて推定される。しかしながら、この手法では、内燃機関の過渡運転時における筒内圧力の急変時において、ある点でのバイアス量で検出圧力が補正されることに起因し、さらに筒内圧力センサの組み込み状態、センサ取り付け部の温度変化によるセンサの出力特性の変化、経年劣化などによる特性の変化に起因して、バイアス量による圧力検出値の補正の信頼性に難点があり、したがってこうして補正された圧力値から推定されるモータリング圧力の信頼性に難点があり、失火判定の信頼性に問題があった。
この発明は、一形態(請求項1)では、内燃機関(エンジン)の燃焼室の筒内圧力検出手段と、前記内燃機関のクランク角度を検出するクランク角度検出手段と、クランク角度検出手段で検出されるクランク角度に基づいて燃焼室の容積を算出する算出手段と、算出された容積を含む演算式により内燃機関のモータリング圧力を推定する推定手段とを備える。また、この燃焼状態検出装置は、内燃機関の圧縮行程において、筒内圧力検出手段で検出される圧力を補正式に従って補正する補正手段と、この補正手段によって補正される検出圧力と、推定手段によって推定される圧力との誤差を最小にするよう前記補正式のパラメータを同定する同定手段と、内燃機関の燃焼行程において、筒内圧力検出手段で検出される圧力とを備える。補正手段で補正される検出圧力と、推定手段によって推定される圧力との関係に基づいて燃焼状態を判定する。なお、同定手段は、前記推定される圧力と前記補正された圧力との標準偏差を算出し、該標準偏差が予め定めた値以下のとき、前記推定される圧力と補正された圧力の偏差が収束するとして、同定されたパラメータを採用するよう構成されている。
この発明によると、筒内圧力検出手段の検出出力と燃焼室容積を含む演算式に従って推定されるモータリング圧力との誤差が最小になるように、この検出出力を補正する補正式のパラメータが同定される。このパラメータは、圧縮行程において同定されその直後の燃焼行程における検出出力の補正に用いられるので、検出出力の信頼性を高めることができる。
この発明の一実施形態(請求項2)では、推定手段は、燃焼室の容積に基づいて基本モータリング圧力を計算するモータリング圧力計算手段を有する。また、この発明のもう一つの実施形態(請求項3)では、推定手段は、予め定めたパラメータを用いて基本モータリング圧力を補正する補正手段を有する。
さらに、この発明の一態様では、前記同定手段は、推定される圧力と補正された圧力との標準偏差を算出し、この標準偏差が予め定めた値以下のとき、推定される圧力と補正された圧力の偏差が収束するとして、同定されたパラメータを採用する。
また、この発明の一態様では、判定手段は、内燃機関の失火を判定する。この失火の判定は、推定された圧力と補正された圧力の比を所定値と比較することによって行われる。
さらに、この発明の一態様では、内燃機関の燃焼行程において失火判定区間を設定するための判定ステージ設定手段と設け、この判定ステージは内燃機関の運転状態に応じて変更する。
内燃機関の燃焼行程は、ガソリンエンジンでは点火後であり、ディーゼルエンジンでは燃料噴射後である。
次に図面を参照して、この発明の実施例を説明する。図1は、この発明の燃焼状態検出装置の全体的構成を示すブロック図である。電子制御ユニット10は、中央演算装置(CPU)を備えたコンピュータである。電子制御ユニットは、コンピュータ・プログラムを格納する読取専用メモリ(ROM)およびプロセサに作業領域を提供し、データおよびプログラムを一時記憶するランダムアクセス・メモリ(RAM)を備えている。入出力インタフェイス11は、エンジンの各部から検出信号を受け取って、A/D(アナログ・ディジタル)変換を行って次の段階に渡す。また、入出力インタフェイス11は、CPUの演算結果に基づく制御信号をエンジンの各部に送る。図1では、電子制御ユニットをこの発明に関連する機能を示す機能ブロックで示している。
最初に図2を参照して、この発明で行う失火判定の原理を説明する。図2は、クランク角度-180度から180度の領域における気筒の燃焼室の圧力を示しており、およそクランク角度-180度から0度の範囲が圧縮行程であり、0度から180度までが膨張(燃焼)行程である。曲線1は、エンジンの1つの気筒のモータリング圧力(失火時の圧力)の推移を示し、曲線3は、同じ気筒において正常な燃焼が行われたときの筒内圧力の推移を示す。クランク角0度が上死点であり、モータリング圧力は上死点でピークとなり、燃焼時の筒内圧力(曲線3)は、上死点を過ぎた点火時点付近でピークとなる。
この発明では、圧縮行程において上死点に達する前の期間、たとえば図2に”a”で示す期間において、筒内圧力検出手段(図1の筒内圧力センサ12)の検出出力を補正する補正式のパラメータを同定する。黒色のドット5は、筒内圧力センサ12による検出出力を示す。筒内圧力センサ12は、エンジンの燃焼室という過酷な環境に置かれており、温度の影響、経年変化などによって特性が変化する。この発明では、筒内圧力センサ12の検出出力がほぼモータリング圧力の曲線1上にくるよう、検出出力を補正する。こうして補正された検出出力を白色のドット7で示す。
検出出力の補正は、筒内圧力センサの検出出力PS(θ)に、補正式 PS = PS(θ)k1 + C1 を適用することによって行われる。k1 は補正係数であり、C1 は定数である。この補正式の2つのパラメータk1およびC1は、圧縮行程の、たとえば図2に”a”で示す期間において、モータリング圧力の推定値PMと、筒内圧力センサの検出出力を上述の補正式によって補正した値PSとの差(PM−PS)の二乗が最小になるよう、最小二乗法により演算して算出される。
次いで、燃焼(膨張)行程において混合気の燃焼開始後、たとえば図2に”b”で示す期間において、筒内圧力センサ12の出力を補正して得られる検出出力7(白色のドット)と、状態方程式で算出されるモータリング圧力PM(曲線1)との関係に基づいて、燃焼状態、たとえば、失火が生じたかどうかを判定する。一実施例では、PS/PMが予め定めたしきい値より小さいとき、失火が生じたと判定する。
再び図1を参照すると、筒内圧力センサ12は、圧電素子であり、エンジンの各気筒(シリンダ)の点火プラグ付近に設けられている。圧力センサ12は、気筒内の圧力に応じた電荷信号を出力する。この信号をチャージアンプ31により電圧信号に変換して出力し、ローパスフィルタ33を介して入出力インタフェイス11に出力する。入出力インタフェイス11は、圧力センサ12からの信号をサンプリング部13に送る。サンプリング部13は、この信号を所定の周期、たとえば10kHz分の1の周期でサンプリングし、サンプル値をセンサ出力検出部15に渡す。
センサ出力補正部17は、上述の補正式 PS = PS(θ)k1 + C1 に従って、センサ出力PS(θ)を補正する。センサ出力補正部17は、クランク角15度ごとに補正されたセンサ出力値PSを失火判定部27に渡す。
一方において、燃焼室容積計算部19は、クランク角θに応じた気筒の燃焼室の容積Vcを次の数式により計算する。
Figure 0004241581
上の式で、mは、図3の関係から計算される、ピストン7の上死点からの変位を示す。rをクランク半径、l(エル)をコンロッド長とすると、λ=l/r である。Vdeadは、ピストンが上死点にあるときの燃焼室の容積、Apstnは、ピストンの断面積である。
一般に燃焼室の状態方程式は、次の(3)式で表されることが知られている。
Figure 0004241581
(3)式で、Gは、例えばエアフローメータ、またはエンジン回転数および吸気圧に基づいて得られる吸入空気量、Rは気体定数、Tは、例えば吸気温度センサ、またはエンジン水温などの運転状態に基づいて得られる吸気温度である。kは補正係数、Cは定数である。
この発明の第1の実施形態では、燃焼室の気体状態方程式に基づくモータリング圧力推定値として、たとえばセンサ取り付け部の温度変化等の影響を受けない水晶圧電式の圧力センサを用いて燃焼室の圧力を実測し、この実測値を(3)式と対応させることにより算出されたkの値k0およびCの値C0を求め、これを(3)式に代入して得られる次の(4)式を用いてモータリング圧力を推定する。
Figure 0004241581
モータリング圧力推定部20は、基本モータリング圧力計算部21およびモータリング圧力補正部22から構成される。基本モータリング圧力計算部21が(3)式の中の基本項目である基本モータリング圧力GRT/Vを計算する。モータリング圧力補正部22は、上述のようにして予め求められているパラメータk0およびC0を用いて、基本モータリング圧力を補正する。このパラメータk0およびC0は、吸気管圧力またはエンジン回転するなどエンジンの負荷状態を表すパラメータに従って参照することができるテーブルとして用意されている。
図8に示すこの発明の第2の実施形態には、モータリング圧力補正部22は設けられておらず、基本モータリング圧力計算部21で計算される基本モータリング圧力GRT/VCが燃焼室の気体状態方程式に基づくモータリング圧力推定値として用いられる。
パラメータ同定部23は、圧縮行程においてモータリング圧力推定部20が算出するモータリング圧力推定値PMとセンサ出力補正部17が出力する筒内圧力センサ12に基づく筒内圧力PMとの誤差(PM-PS)が最小になるよう、最小二乗法によりセンサ出力を補正する補正式のパラメータk1およびC1を同定する。センサ出力検出部15は、たとえば10kHz分の1の周期で圧力センサの出力をサンプリングし、クランク角度に同期したタイミングでサンプル値の平均値をセンサ出力値PS(θ)として、パラメータ同定部23に渡す。パラメータ同定部23は、気筒の圧縮行程において補正式のパラメータを同定する演算を実行する。モータリング圧力補正部から得られるクランク角度に応じたモータリング圧力推定値PM(θ)と、同じクランク角度におけるセンサ出力値PS(θ)に補正式PS = PS(θ)k1 + C1 を適用した値PSとの差の二乗、すなわち(PM(θ) - PS(θ)k1 - C12 が最小になる k1 および C1を既知の最小二乗法により求める。
PMの離散値をy(i)で表し、筒内圧力センサから得られる筒内圧力PSのサンプル値(離散値)をx(i)で表すと、P’T=[p’(0),p’(1), …,p’(n)] 、PT=[p(0), p(1), …,p(n)]、X(i)T=[x(0), x(1), …,x(n)]と表される。誤差(P’-P)の離散値の二乗の和は、次の式(5)で表される。サンプル値は、10kHz分の1の周期でとられ、iの値は、たとえば100までとする。
Figure 0004241581
このFの値を最小にするkおよびCを求めるには、F(k,C)のkおよびCに関する偏微分が0となるkおよびCを求めればよい。これを数式で表すと、次のようになる。
Figure 0004241581
式(6)および(7)の右辺を整理すると、次のようになる。
Figure 0004241581
これを行列で表現すると、次のようになる。
Figure 0004241581
この式を逆行列を使って変形すると、次のようになる。
Figure 0004241581
ここで、右辺の逆行列は、次の式で表される。

Figure 0004241581
センサ出力補正部17は、こうして同定されたパラメータを用いて燃焼行程においてセンサ出力を補正する。
失火判定部27は、点火時点以後の期間b(図2)において、筒内圧力センサ12で検出されセンサ出力補正部17で補正された筒内圧力の値PS、および同じ時刻にモータリング圧力推定部20で算出されるモータリング圧力推定値PMに基づいて失火の有無を判定する。この実施例では、失火判定部27は、PS/PMが予め定めたしきい値αより小さいとき、失火が生じたと判定する。
図4は、15クランク角度ごとに実行される処理の流れを示すフローチャートである。圧縮行程において上死点以前にあるかどうかを判定し(S101)、上死点前であれば、センサ出力補正式のパラメータを同定する処理に入り、パラメータk1およびC1を更新する(S115)。
ステップS101で圧縮上死点前でないならば、失火MILオンフラグが1になっているかどうかを点検する(S103)。このフラグが1になっていることは、すでに何度か失火の判定が行われ、失火の警告が出されていることを意味する。このフラグが1になっていなければ、失火判定処理に移る(S105)。この結果、失火が判定されて、失火フラグが1になると(S107)、失火回数のカウントが進められる(S109)。失火判定処理(S105)が走ると、判定サイクルのカウント、すなわちサイクル数がカウントアップされる(S111)。所定サイクル数において何回失火があったかに基づいて、失火MIL(失火警告)を発生することができるよう、サイクル数をカウントする。失火MILオンフラグが1になっているときは、サイクル数カウントおよび失火カウントをリセットして処理を終える(S113)。
次に図5を参照して図4の失火判定処理(S105)の詳細を説明する。まず、ピストンの上死点の位置から現在の位置までの変位(距離)mを先に示した式(1)により計算する(S131)。次いでこの変位mを用いて、式(2)によりシリンダの現在の容積Vcを計算する(S133)。エンジンの吸気管に設けられた温度センサから吸気温度を読み込み(S135)、先に示した式(3)により、モータリング圧力の推定値PMを計算する(S137)。
筒内圧力センサの出力に基づく実際の筒内圧力を読み込み(S139)、上述した補正式により補正する(S141)。エンジンの回転数NEおよび吸気管の絶対圧PBに基づいて失火判定のためのしきい値のマップを検索する(S143)。モータリング圧力は、エンジンの負荷状態によって異なるため、負荷状態に応じた判定しきい値を予めマップとして用意しておき、このマップを検索するようにしている。
次いで判定ステージを選択する(S145)。これはエンジンの状態に応じて最も適切なタイミングで失火判定を行うためであり、たとえばエンジンの吸排気バルブにタイミングを変更可能な可変バルブ機構を備えたものであれば、タイミングが高回転用に制御されているか、アイドル状態か、ファイアモード(エンジン始動直後に、排気系の触媒を活性化するために高温の排気を排気系に送るモード)かどうか、などに応じて判定ステージが選択される。それぞれのステージマップには、失火判定をしてよい期間(図2の期間bの中での特定の期間)が設定されている。図5のステップS147では、この特定の期間を判定ゲートと呼んでいる。
判定ゲートにあれば、補正された筒内圧力の実測値PSと推定モータリング圧力PMとの比PS/PMがステップS143で検索した判定しきい値より大きいかどうか判定する(S149)。比PS/PMがしきい値より大きいとは、正常に点火が行われていると判定され、処理を終える。比PS/PMがしきい値以下であるときは、失火を生じたと判定し、失火フラグが1にセットされる(S151)。失火は、ある予め決められた期間に判定値を超える回数発生すると、失火確立と判定され、失火警報(失火MIL)がオンにされる。
図6を参照してパラメータ同定処理の流れを説明する。パラメータの同定処理は、圧縮行程の終わり近く、すなわち上死点の近傍で行われる。ピストンが圧縮行程の終わり近くにある状態を同定ステージと呼ぶ。同定ステージにあるとき、後述する計測ステージで取り込んだデータを用いて、既に述べた式(1)にしたがってピストン位置を計算し、式(2)にしたがってシリンダ容量を計算する(S163)。吸入空気量および吸気温度を読み込んで(S165)、(4)式の偏微分を解いてパラメータk1およびC1を同定する(S167)。次いで誤差の分散および標準偏差を計算する(S169)。これは、先に式(3)で示した状態方程式が、同定されたパラメータにより収束するかどうかを判定するための計算であり、後に図7を参照して説明する。
ステップS161において、同定ステージにないときは、パラメータ同定の演算に使用するデータを集める計測ステージにあるかどうかを判定し(S171)、このステージにあればデータをバッファに取り込み(S173)、前回の演算結果をリセットして(S175)、処理を終える。計測ステージにないときも前回の演算結果をリセットして処理を終える。
図7に移り、同定されたパラメータk1およびC1を用いた補正式 PS = PS(θ)k1 + C1で計算される筒内圧力センサによる筒内圧力PSと、燃焼室の気体状態方程式から演算されるモータリング圧力推測値PMとの差の分散、および標準偏差またはそれらの近似値を計算する。基本的な考え方は、標準偏差が予め定めた値以下であるときには、モータリング圧力推定値PMと実測値PSとの誤差が収束すると判定し、同定されたパラメータk1、C1を適正なパラメータとして採用するものである。誤差が収束しないときは、筒内圧力センサに異常が生じるなどしてノイズを発生している、演算がオーバーフローしているなどの障害が発生している可能性がある。
式(3)によりモータリング圧力の推定値PMを計算し(S181),誤差E(i)=PM-PSを計算する(S183)。誤差E(i)に基づいて、既知の演算手法により分散またはその近似値σを計算する(S189)。
こうして計算された分散の平方根として標準偏差STDVを計算し(S191)、標準偏差が予め定めたしきい値以上であるときは(S193)、誤差が収束しないと判定し、収束不良フラグ(F_収束_NG)を1にセットする(S195)。収束不良フラグが1になる回数をカウントアップし(S199)、カウントが100以上になると(S201)、筒内圧力センサの異常を示すフラグを1にセットする。図7の収束判定の処理は、同定処理において演算される(1サイクルに1回)。ステップS199でのカウントアップは、クランク角度15度ごとのカウントアップである。
ステップS193で標準偏差がしきい値に達しないときは、誤差が収束するものとし、収束不良フラグを0にセットして(S197)、処理を終了する。
失火警報は、具体的には、運転席のパネルに警告灯を点灯する、エンジンスタート時に音声で異常を運転者に告げ、修理を促す、車両を異常モードの運転に強制的に切り替え、修理を強制する、などの方法で発せられる。
図8は、この発明の第2の実施形態の機能ブロック図であり、図1と同じ構成要素は、同じ参照番号で示してある。この実施形態は、図1の機能ブロック図からモータリング圧力補正部22を省略した形態であり、基本モータリング圧力計算部21で計算された基本モータリング圧力が燃焼室の気体状態方程式に基づくモータリング圧力推定値として用いられる。
以上にこの発明を具体的な実施例について説明したが、この発明はこのような実施例に限定されるものでく、また、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンのいずれに対しても使用することができる。
この発明の第1の実施形態の機能ブロック図。 モータリング圧力曲線および点火を生じたときの圧力曲線を表す図。 ピストン位置を計算するための概念図。 失火検知処理のメインフローを示すフローチャート。 失火判定処理の流れを示すフローチャート。 パラメータ同定処理の流れを示すフローチャート。 収束判定の処理の流れを示すフローチャート。 この発明の第2の実施形態の機能ブロック図。
符号の説明
10 電子制御ユニット(ECU)
12 筒内圧力センサ
15 センサ出力検出部
17 センサ出力補正部
19 燃焼室(シリンダ)容積計算部
20 モータリング圧力推定部
21 基本モータリング圧力計算部
22 モータリング圧力補正部
23 パラメータ同定部

Claims (6)

  1. 内燃機関の燃焼室の筒内圧力検出手段と、
    前記内燃機関のクランク角度を検出するクランク角度検出手段と、
    を備えた内燃機関の燃焼状態検出装置であって、
    前記クランク角度検出手段で検出されるクランク角度に基づいて燃焼室の容積を算出する算出手段と、
    前記算出された容積を含む演算式により前記内燃機関のモータリング圧力を推定する推定手段と、
    前記内燃機関の圧縮行程において、前記筒内圧力検出手段で検出される圧力を補正式に従って補正する補正手段と、
    前記補正手段によって補正される圧力と、前記推定手段によって推定される圧力との誤差を最小にするよう前記補正式のパラメータを同定する同定手段と、
    前記内燃機関の燃焼行程において、前記補正手段で補正された圧力と、前記推定手段によって推定される圧力との関係に基づいて燃焼状態を判定する判定手段と、
    を備え、
    前記同定手段は、前記推定される圧力と前記補正された圧力との標準偏差を算出し、該標準偏差が予め定めた値以下のとき、前記推定される圧力と補正された圧力の偏差が収束するとして、同定されたパラメータを採用するよう構成されている、燃焼状態検出装置。
  2. 前記推定手段は、
    前記算出手段により算出された燃焼室の容積に基づいて基本モータリング圧力を計算するモータリング圧力計算手段を有する、請求項1に記載の装置。
  3. 前記推定手段は、予め定めたパラメータを用いて前記基本モータリング圧力を補正する補正手段を含む、請求項2に記載の装置。
  4. 前記判定手段は、前記内燃機関の失火を判定する請求項1からのいずれかに記載の装置。
  5. 前記失火の判定は、前記推定された圧力と前記補正された圧力の比を所定値と比較することによって行われる、請求項に記載の装置。
  6. 内燃機関の燃焼行程において失火判定区間を設定するための判定ステージ設定手段と設け、前記判定ステージは前記内燃機関の運転状態に応じて変更する、請求項に記載の装置。
JP2004326041A 2004-11-09 2004-11-10 内燃機関の燃焼状態検出装置 Expired - Fee Related JP4241581B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004326041A JP4241581B2 (ja) 2004-11-10 2004-11-10 内燃機関の燃焼状態検出装置
CA2525020A CA2525020C (en) 2004-11-09 2005-11-01 A combustion state detecting apparatus for an engine
DE102005053024A DE102005053024B4 (de) 2004-11-09 2005-11-07 Vorrichtung zum Erfassen des Verbrennungszustands eines Motors
US11/268,728 US7162360B2 (en) 2004-11-09 2005-11-08 Combustion state detecting apparatus for an engine
MXPA05012046A MXPA05012046A (es) 2004-11-09 2005-11-09 Un aparato de deteccion del estado de combustion para un motor.

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004326041A JP4241581B2 (ja) 2004-11-10 2004-11-10 内燃機関の燃焼状態検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006138205A JP2006138205A (ja) 2006-06-01
JP4241581B2 true JP4241581B2 (ja) 2009-03-18

Family

ID=36619195

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004326041A Expired - Fee Related JP4241581B2 (ja) 2004-11-09 2004-11-10 内燃機関の燃焼状態検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4241581B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102015205917A1 (de) 2014-04-02 2015-10-08 Honda Motor Co., Ltd. Zylinderinnendruckerfassungsvorrichtung für einen Verbrennungsmotor
US9200585B2 (en) 2012-06-19 2015-12-01 Honda Motor Co., Ltd. Control apparatus for internal combustion engine, method of controlling internal combustion engine, and computer-readable storage medium

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4630842B2 (ja) * 2006-05-09 2011-02-09 本田技研工業株式会社 内燃機関の筒内圧検出装置
JP2008057439A (ja) * 2006-08-31 2008-03-13 Honda Motor Co Ltd 内燃機関の筒内圧検出装置
JP2009019525A (ja) * 2007-07-10 2009-01-29 Honda Motor Co Ltd 内燃機関の制御装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9200585B2 (en) 2012-06-19 2015-12-01 Honda Motor Co., Ltd. Control apparatus for internal combustion engine, method of controlling internal combustion engine, and computer-readable storage medium
DE102015205917A1 (de) 2014-04-02 2015-10-08 Honda Motor Co., Ltd. Zylinderinnendruckerfassungsvorrichtung für einen Verbrennungsmotor
JP2015197083A (ja) * 2014-04-02 2015-11-09 本田技研工業株式会社 内燃機関の筒内圧検出装置
US9702787B2 (en) 2014-04-02 2017-07-11 Honda Motor Co., Ltd. In-cylinder pressure detecting apparatus for internal combustion engine
DE102015205917B4 (de) * 2014-04-02 2018-02-08 Honda Motor Co., Ltd. Zylinderinnendruckerfassungsvorrichtung für einen Verbrennungsmotor

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006138205A (ja) 2006-06-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7909018B2 (en) Control for determining a firing timing of an internal-combustion engine
JP4716283B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
US6701247B2 (en) Diagnostic method and system for a manifold air pressure sensor
US7455047B2 (en) Control unit for an internal combustion engine
KR20010041275A (ko) 내연기관의 점화불발을 검출하는 방법 및 상기 방법을 수행하는 장치
JP2008057439A (ja) 内燃機関の筒内圧検出装置
CA2525020C (en) A combustion state detecting apparatus for an engine
KR102372257B1 (ko) 내연 기관의 실화를 진단하기 위한 방법
JP3466207B2 (ja) 動作行程識別方法および識別装置
JP2009019523A (ja) 内燃機関の制御装置
JP4646819B2 (ja) 内燃機関の異常判定装置
JP4241581B2 (ja) 内燃機関の燃焼状態検出装置
JP2006284533A (ja) 筒内圧力センサの異常検知装置
JP2008540912A (ja) 内燃機関のシリンダ内で燃焼される燃料質量とシリンダに供給される燃料質量との間の比率を求めるための方法及び装置
JP4471168B2 (ja) 内燃機関の燃焼状態検出装置
JP4555125B2 (ja) 内燃機関の燃焼状態検出装置
JP4606198B2 (ja) 内燃機関の燃焼状態検出装置
JP4241579B2 (ja) 内燃機関の燃焼状態検出装置
JP3979704B2 (ja) 筒内圧力測定装置
JP5246144B2 (ja) 内燃機関の吸入空気量算出装置、内燃機関の制御装置
JP2008291679A (ja) 内燃機関の燃焼状態判定装置
JP4784549B2 (ja) クランク角補正装置及びクランク角補正方法
JP4798647B2 (ja) 筒内圧力センサの異常検知装置
JP2007309261A (ja) 内燃機関の温度推定装置および制御装置
JP2009019525A (ja) 内燃機関の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080530

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080603

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080709

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081216

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081222

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120109

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120109

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130109

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130109

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140109

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees