JP2006307709A - 内燃機関のノッキング判定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ノッキングが発生したか否かを精度よく判定する。
【解決手段】 エンジンECUは、ノイズの発生時期を推定するステップ(S107)と、推定されたノイズの発生時期に基づいて、正規化された振動波形からノイズ波形モデルを減算するステップ(S108)と、減算された波形に積算値がゼロより小さくなる角度がなければ(S110にてNO)、減算された振動波形とノック波形モデルとを比較した結果に基づいて、ノック強度Nを算出するステップ(S116)と、ノック強度Nが予め定められた判定値よりも大きい場合(S118にてYES)、ノッキングが発生したと判定するステップ(S120)と、ノック強度Nが予め定められた判定値よりも大きくない場合(S118にてNO)、ノッキングが発生していないと判定するステップ(S124)とを含む、プログラムを実行する。
【選択図】 図7

Description

本発明は、ノッキング判定装置に関し、特に、内燃機関の振動の波形に基づいて、ノッキングが発生したか否かを判定する内燃機関のノッキング判定装置に関する。
従来より、内燃機関のノッキングを検出する技術が知られている。特開2001−227400号公報(特許文献1)は、ノッキングの発生の有無を正確に判定することができる内燃機関用ノック制御装置を開示する。特許文献1に記載の内燃機関用ノック制御装置は、内燃機関で発生する振動波形信号を検出する信号検出部と、信号検出部で検出された振動波形信号が予め定められた値以上となる期間を発生期間として検出する発生期間検出部と、発生期間検出部で検出された発生期間におけるピーク位置を検出するピーク位置検出部と、発生期間とピーク位置との関係に基づき内燃機関におけるノック発生の有無を判定するノック判定部と、ノック判定部による判定結果に応じて内燃機関の運転状態を制御するノック制御部とを含む。ノック判定部は、発生期間に対するピーク位置が予め定められた範囲内にあるときにはノック(ノッキング)発生有りと判定する。
この公報に記載の内燃機関用ノック制御装置によれば、内燃機関で発生する振動波形信号が信号検出部で検出され、その振動波形信号が予め定められた値以上となる発生期間とそのピーク位置とが発生期間検出部およびピーク位置検出部でそれぞれ検出される。このように、振動波形信号の発生期間のどの位置でピークが発生しているかが分かることで内燃機関におけるノック発生の有無がノック判定部にて判定され、このノック判定結果に応じて内燃機関の運転状態が制御される。ノック判定部では、発生期間に対するピーク位置が予め定められた範囲内にあるとき、即ち、振動波形信号の予め定められた長さの発生期間に対してピーク位置が早めに現われるような波形形状であるときには、ノック発生時に特有のものであると認識される。これにより、内燃機関の運転状態が急変する過渡時や電気負荷のON/OFF時においても、内燃機関におけるノック発生の有無が正確に判定され、内燃機関の運転状態を適切に制御することができる。
特開2001−227400号公報
しかしながら、ノッキングが発生した場合であっても、ノッキングに起因した振動よりも大きい強度の振動がノイズとして検出される場合がある。すなわち、ノックセンサの異常や内燃機関自体の振動に起因した振動の強度が、ノッキングに起因した振動の強度よりも大きい場合がある。このような場合、特開2001−227400号公報に記載の内燃機関用ノック制御装置では、ノッキングが発生しているにも関わらず、発生期間に対するピーク位置が予め定められた範囲外にあるため、ノッキングが発生していないと誤判定されるおそれがあるという問題点があった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、ノッキングが発生したか否かを精度よく判定することができるノッキング判定装置を提供することである。
第1の発明に係るノッキング判定装置は、内燃機関のノッキングを判定する。このノッキング判定装置は、内燃機関のクランク角を検出するためのクランク角検出手段と、予め定められたクランク角の間における内燃機関の振動の波形を検出するための波形検出手段と、予め定められたクランク角の間における内燃機関のノッキングに対応する振動の波形を予め記憶するための記憶手段と、内燃機関の作動に起因して発生する、ノッキング以外のノイズの振動に対応するノイズ波形を予め記憶するためのノイズ波形記憶手段と、検出された波形とノイズ波形とを比較した結果に基づいて、ノイズの発生時期を推定するための推定手段と、推定された発生時期に基づいて、検出された波形からノイズ波形に対応する部分を除去するための除去手段と、ノイズ波形に対応する部分が除去された波形と記憶手段に記憶された波形とを比較した結果に基づいて、ノッキングが発生したか否かを判定するための判定手段とを含む。
第1の発明によると、クランク角検出手段が内燃機関のクランク角を検出し、波形検出手段が、予め定められたクランク角の間における内燃機関の振動の波形を検出する。記憶手段が、予め定められたクランク角の間の内燃機関の振動の波形を記憶し、ノイズ波形記憶手段が、予め定められたクランク角の間の内燃機関の作動に起因して発生する、ノッキング以外のノイズの振動に対応するノイズ波形を予め記憶する。推定手段が、検出された波形とノイズ波形とを比較した結果に基づいて、ノイズの発生時期を推定する。除去手段が、推定された発生時期に基づいて、検出された波形からノイズ波形に対応する部分を除去する。記憶された波形とノイズ波形に対応する部分が除去された波形とを比較した結果に基づいて、ノッキングが発生したか否かを判定する。たとえば、実験などにより、ノッキングが発生した場合の振動の波形であるノック波形モデルを予め作成しておく。同様に、実験などにより、内燃機関の作動に起因して発生するノイズ(たとえば、吸排気バルブの着座ノイズや燃料噴射装置の作動音に起因して発生するノイズ)に対応する振動の波形であるノイズ波形を予め作成しておく。検出された波形とノイズ波形とを比較した結果に基づいて、検出された波形からノイズ波形のピークに対応する部分を検出して、ノイズの発生時期を推定する。推定された発生時期に基づいて、波形検出手段により検出された波形からノイズ波形を減算することによりノイズに対応する部分を精度よく除去することができる。したがって、ノック波形モデルと検出された波形からノイズを排除した波形とを比較することにより内燃機関にノッキングが発生したか否かを精度よく判定することができる内燃機関のノッキング判定装置を提供することができる。
第2の発明に係るノッキング判定装置は、内燃機関のノッキングを判定する。このノッキング判定装置は、内燃機関のクランク角を検出するためのクランク角検出手段と、予め定められたクランク角の間における内燃機関の振動の波形を検出するための波形検出手段と、予め定められたクランク角の間における内燃機関のノッキングに対応する振動の波形を予め記憶するための記憶手段と、内燃機関の予め定められた運転条件のもとで、内燃機関の作動に起因して発生する、ノッキング以外のノイズの振動に対応するノイズ波形を検出するための手段と、検出された波形とノイズ波形とを比較した結果に基づいて、ノイズの発生時期を推定するための推定手段と、推定された発生時期に基づいて、検出された波形からノイズ波形に対応する部分を除去するための除去手段と、ノイズ波形に対応する部分が除去された波形と記憶手段に記憶された波形とを比較した結果に基づいて、ノッキングが発生したか否かを判定するための判定手段とを含む。
第2の発明によると、クランク角検出手段が内燃機関のクランク角を検出し、波形検出手段が、予め定められたクランク角の間における内燃機関の振動の波形を検出する。記憶手段が、予め定められたクランク角の間の内燃機関の振動の波形を記憶する。内燃機関の予め定められた運転条件のもとで、内燃機関の作動に起因して発生する、ノッキング以外のノイズの振動に対応するノイズ波形が検出されると、推定手段が、検出された波形とノイズ波形とを比較した結果に基づいて、ノイズの発生時期を推定する。除去手段が、推定された発生時期に基づいて、検出された波形からノイズ波形に対応する部分を除去する。記憶された波形とノイズ波形に対応する部分が除去された波形とを比較した結果に基づいて、ノッキングが発生したか否かを判定する。たとえば、実験などにより、ノッキングが発生した場合の振動の波形であるノック波形モデルを予め作成しておく。そして、予め定められた運転条件(たとえば、内燃機関への燃料の供給が停止されているという条件)のもとで、内燃機関の作動に起因して発生するノイズ(たとえば、吸排気バルブの着座ノイズに起因して発生するノイズ)に対応する振動の波形であるノイズ波形を検出する。検出された波形とノイズ波形とを比較した結果に基づいて、検出された波形からノイズ波形のピークに対応する部分を検出して、ノイズの発生時期を推定する。推定された発生時期に基づいて、波形検出手段により検出された波形からノイズ波形を減算することによりノイズに対応する部分を精度よく除去することができる。したがって、ノック波形モデルと検出された波形からノイズを排除した波形とを比較することにより内燃機関にノッキングが発生したか否かを精度よく判定することができる内燃機関のノッキング判定装置を提供することができる。
第3の発明に係るノッキング判定装置においては、第1または2の発明の構成に加えて、除去手段は、推定された発生時期の前後のクランク角に対応する振動強度に基づいて、検出された波形からノイズ波形に対応する部分を除去するための除去手段を含む。
第3の発明によると、除去手段は、ノイズの発生時期の前後のクランク角に対応する振動強度に基づいて、検出された波形からノイズ波形に対応する部分を除去する。たとえば、ノイズの発生時期の前の角度に対応する振動強度から発生時期の後の角度に対応する振動強度へと一定に変化するように補正することにより、検出された波形からノイズの発生時期のピーク値に対応する部分を除去することができる。
第4の発明に係るノッキング判定装置においては、第1または2の発明の構成に加えて、ノッキング以外のノイズの振動は、内燃機関に設けられる部品の作動に起因して発生する振動である。ノッキング判定装置は、部品の作動状態に基づいて、ノイズの発生が予測される時期を検知するための手段をさらに含む。推定手段は、予測される時期に対応するクランク角を中心として、予め定められた区間におけるノイズの発生時期を推定するための手段を含む。
第4の発明によると、ノッキング以外のノイズの振動は、内燃機関に設けられる部品(たとえば、吸気バルブ、排気バルブおよび燃料噴射装置)の作動に起因して発生する振動である。ノッキング判定装置は、部品の作動状態に基づいて、ノイズの発生が予測される時期を検知する。推定手段は、予測される時期に対応するクランク角を中心として、予め定められた区間におけるノイズの発生時期を推定する。部品の作動状態に基づいて、ノイズの発生が予測される時期を検知して、ノイズが発生する時期のおおよその範囲を推定することにより、ノッキングに対応する振動をノイズであると誤判定することを抑制することができる。
第5の発明に係るノッキング判定装置は、第4の発明の構成に加えて、除去手段は、推定されたノイズの発生時期に基づいて、検出された波形からノイズ波形を減算するための減算手段を含む。
第5の発明によると、除去手段は、推定されたノイズの発生時期に基づいて、検出された波形からノイズ波形を減算する。ノイズ波形を、推定されたノイズの発生時期に対応させて、検出された波形から減算することにより、検出された波形からノイズに対応する部分を精度よく除去することができる。
第6の発明に係るノッキング判定装置においては、第5の発明の構成に加えて、減算手段は、検出された波形からノイズ波形を減算すると、減算された波形が予め定められた基準を満足しないと、減算を中止するための手段を含む。
第6の発明によると、減算手段は、検出された波形からノイズ波形を減算すると、減算された波形が予め定められた基準を満足しない場合(たとえば、減算された波形の振動強度が振動波形として取り得ない値になる場合)、減算を中止する。そのため、減算された波形が振動波形として取り得ない値となることによる、ノッキング判定の精度の悪化を抑制することができる。
第7の発明に係るノッキング判定装置においては、第4〜6のいずれかの発明の構成に加えて、部品は、内燃機関に燃料を噴射する燃料噴射装置である。
第7の発明によると、部品は、内燃機関に燃料を噴射する燃料噴射装置である。たとえば、燃料噴射装置の作動音に起因して発生するノイズに対応するノイズ波形を予め作成しておく。検出された波形とノイズ波形とを比較した結果に基づいて、燃料噴射装置の作動音によるノイズの発生時期を推定する。推定されたノイズの発生時期に基づいて、検出された波形からノイズ波形を減算することにより、検出された波形から燃料噴射装置の作動音に起因して発生するノイズに対応する部分を精度よく除去することができる。そのため、内燃機関にノッキングが発生したか否かを精度よく判定することができる。
第8の発明に係るノッキング判定装置においては、第4〜6のいずれかの発明の構成に加えて、部品は、内燃機関の気筒に対して設けられた吸気バルブおよび排気バルブのうちの少なくともいずれか一方である。
第8の発明によると、部品は、内燃機関の気筒に対して設けられた吸気バルブおよび排気バルブのうちの少なくともいずれか一方である。たとえば、内燃機関の作動に起因して発生する吸気バルブあるいは排気バルブの着座ノイズに対応するノイズ波形を予め作成しておく。検出された波形とノイズ波形とを比較した結果に基づいて、吸気バルブあるいは排気バルブの着座ノイズの発生時期を推定する。推定されたノイズの発生時期に基づいて、検出された波形からノイズ波形を減算することにより、検出された波形から吸気バルブあるいは排気バルブの着座ノイズに対応する部分を精度よく除去することができる。したがって、検出された波形からノイズを排除した波形に修正することができるため、内燃機関にノッキングが発生したか否かを精度よく判定することができる。
第9の発明に係るノッキング判定装置においては、第8の発明の構成に加えて、内燃機関の予め定められた運転条件のもとで、ノイズ波形の振動強度を学習して、ノイズ波形を補正するための手段をさらに含む。予め定められた運転条件は、内燃機関への燃料の供給が停止されているという条件である。
第9の発明によると、予め定められた運転条件とは、内燃機関への燃料の供給が停止されているという条件である。この運転条件においては、内燃機関にはノッキングを含む燃焼ノイズに対応する振動が発生しない。そのため、この運転条件において吸気バルブあるいは排気バルブの着座ノイズを検出することにより、着座ノイズに対応するノイズ波形を学習することができる。そのため、学習結果に基づいて、ノイズ波形を精度よく補正することができる。したがって、検出された波形からノイズに対応する部分を精度よく除去することができる。
第10の発明に係るノッキング判定装置は、第1〜7のいずれかの発明の構成に加えて、内燃機関の予め定められた運転条件のもとで、ノイズ波形の振動強度を学習して、ノイズ波形を補正するための手段をさらに含む。
第10の発明によると、内燃機関の予め定められた運転条件(たとえば、内燃機関への燃料の供給が停止されているという条件)のもとで、ノイズ波形(たとえば、吸気バルブおよび排気バルブの着座ノイズのノイズ波形)を学習することができる。学習結果に基づいて、ノイズ波形を補正することにより、ノイズ波形を精度よく補正することができる。そのため、検出された波形からノイズに対応する部分を精度よく除去することができる。
第11の発明に係るノッキング判定装置は、第1〜10のいずれかの発明の構成に加えて、ノイズ波形は、ノイズに対応する振動の波形のピーク値を含む予め定められた区間の波形である。
第11の発明によると、ノイズに対応する振動は、検出された波形の区間のうちの一部の区間で、そのノイズに対応する振動の波形のピーク値を含むように重畳している。そのため、ノイズ波形は、ノイズに対応する振動波形のピーク値を含む予め定められた区間の波形であれば、検出された波形からノイズの発生時期を推定することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図1を参照して、本発明の実施の形態に係るノッキング判定装置を搭載した車両のエンジン100について説明する。本実施の形態に係るノッキング判定装置は、たとえばエンジンECU(Electronic Control Unit)200が実行するプログラムにより実現される。
エンジン100は、エアクリーナ102から吸入された空気とインジェクタ104から噴射される燃料との混合気を、燃焼室内で点火プラグ106により点火して燃焼させる内燃機関である。
混合気が燃焼すると、燃焼圧によりピストン108が押し下げられ、クランクシャフト110が回転する。燃焼後の混合気(排気ガス)は、三元触媒112により浄化された後、車外に排出される。エンジン100に吸入される空気の量は、スロットルバルブ114により調整される。
クランクシャフトが回転すると、チェーンあるいはベルト等で連結された吸気側および排気側のカムシャフト(図示せず)が回転させられる。そして、吸気側および排気側のカムシャフトの回転により、エンジン100の気筒の上部に設けられた吸気バルブ116および排気バルブ118の開閉が行なわれる。排気バルブ118が開くことにより、気筒内の燃焼後の排気ガスは、外部に排気される。そして、吸気バルブ126が開くことにより、気筒内に混合気が流入する。
エンジン100の吸気側のカムシャフトには、さらにバルブタイミング可変機構122が設けられる。なお、排気側のカムシャフトにもバルブタイミング可変機構が設けられてもよい。バルブタイミング可変機構122は、吸気バルブ116の開閉のタイミングを可変とする機構である。
バルブタイミング可変機構122は、オイルコントロールバルブ(図示せず)からオイルを供給されて作動する。具体的には、バルブタイミング可変機構122は、図示しない進角室および遅角室を内部に有する。そして、進角室に供給されるオイルの油圧が上昇すると、バルブタイミング可変機構122は、カムシャフトを進角方向(吸気バルブ116が早く閉じる方向)に回転させる。一方、遅角室に供給されるオイルの油圧が上昇すると、バルブタイミング可変機構122は、カムシャフトを遅角方向(吸気バルブ116が遅く閉じる方向)に回転させる。オイルコントロールバルブは、エンジン100に設けられるオイルポンプ(図示せず)から供給されるオイルを、進角室と遅角室とに選択的に供給するスプール弁を有する。オイルコントロールバルブは、エンジンECU200からのデューティ信号に基づいて、スプール弁の位置を制御することにより、進角室および遅角室における油圧を制御する。
エンジン100は、エンジンECU200により制御される。エンジンECU200には、ノックセンサ300と、水温センサ302と、タイミングロータ304に対向して設けられたクランクポジションセンサ306と、スロットル開度センサ308と、車速センサ310と、イグニッションスイッチ312とが接続されている。
ノックセンサ300は、圧電素子により構成されている。ノックセンサ300は、エンジン100の振動により電圧を発生する。電圧の大きさは、振動の大きさと対応した大きさとなる。ノックセンサ300は、電圧を表す信号をエンジンECU200に送信する。水温センサ302は、エンジン100のウォータージャケット内の冷却水の温度を検出し、検出結果を表す信号を、エンジンECU200に送信する。
タイミングロータ304は、クランクシャフト110に設けられており、クランクシャフト110と共に回転する。タイミングロータ304の外周には、予め定められた間隔で複数の突起が設けられている。クランクポジションセンサ306は、タイミングロータ304の突起に対向して設けられている。タイミングロータ304が回転すると、タイミングロータ304の突起と、クランクポジションセンサ306とのエアギャップが変化するため、クランプポジションセンサ306のコイル部を通過する磁束が増減し、コイル部に起電力が発生する。クランクポジションセンサ306は、起電力を表す信号を、エンジンECU200に送信する。エンジンECU200は、クランクポジションセンサ306から送信された信号に基づいて、クランク角を検出する。
スロットル開度センサ308は、スロットル開度を検出し、検出結果を表す信号をエンジンECU200に送信する。車速センサ310は、車輪(図示せず)の回転数を検出し、検出結果を表す信号をエンジンECU200に送信する。エンジンECU200は、車輪の回転数から、車速を算出する。イグニッションスイッチ312は、エンジン100を始動させる際に、運転者によりオン操作される。
エンジンECU200は、各センサおよびイグニッションスイッチ312から送信された信号、メモリ202に記憶されたマップおよびプログラムに基づいて演算処理を行ない、エンジン100が所望の運転状態となるように、機器類を制御する。
本実施の形態において、エンジンECU200は、ノックセンサ300から送信された信号およびクランク角に基づいて、予め定められたノック検出ゲート(予め定められた第1クランク角から予め定められた第2クランク角までの区間)におけるエンジン100の振動の波形(以下、振動波形と記載する)を検出し、検出された振動波形に基づいて、エンジン100にノッキングが発生したか否かを判定する。本実施の形態におけるノック検出ゲートは、燃焼行程において上死点(0度)から90度までである。なお、ノック検出ゲートはこれに限らない。
ノッキングが発生した場合、エンジン100には、図2において実線で示す周波数付近の周波数の振動が発生する。すなわち、ノッキングが発生した場合、エンジン100には、第1の周波数帯A、第2の周波数帯B、第3の周波数帯Cおよび第4の周波数帯Dに含まれる周波数の振動が発生する。なお、図2におけるCAは、クランク角(Crank Angle)を示す。また、ノッキングに起因する振動の周波数を含む周波数帯は4つに限らない。
これらの周波数帯のうち、第4の周波数帯Dには、図2において一点鎖線で示すエンジン100自体の共振周波数が含まれる。共振周波数の振動は、ノッキングの有無に関わらず発生する。
そのため、本実施の形態においては、共振周波数を含まない第1の周波数帯Aから第3の周波数帯Cの振動の強度(大きさ)に基づいて、振動波形を検出する。なお、振動波形の検出に用いられる周波数帯の数は3つに限らない。検出された振動波形は、後述するノック波形モデルと比較される。
ノッキングが発生したか否かを判定するため、エンジンECU200のメモリ202には、図3に示すように、エンジン100にノッキングが発生した場合の振動波形のモデルであるノック波形モデルが記憶されている。
ノック波形モデルにおいて、振動の強度は0〜1の無次元数として表され、振動の強度はクランク角と一義的には対応していない。すなわち、本実施の形態のノック波形モデルにおいては、振動の強度のピーク値以降、クランク角が大きくなるにつれ振動の強度が低減することが定められているが、振動の強度がピーク値となるクランク角は定められていない。また、ノック波形モデルは、第1の周波数帯Aから第3の周波数帯Cの振動の合成波である。
本実施の形態におけるノック波形モデルは、ノッキングに起因した振動の立ち上がり以降の振動に対応している。なお、ノッキングにより発生した振動の強度のピーク値以降の振動に対応したノック波形モデルを記憶してもよい。
ノック波形モデルは、実験などにより、強制的にノッキングを発生させた場合におけるエンジン100の振動波形を検出し、この振動波形に基づいて予め作成されて記憶される。なお、ノック波形モデルを作成する方法は、これに限られない。
ところで、エンジン100の振動には、ノッキングに起因せず、エンジン100自体の機械的な作動に起因する振動がある。ノッキングに起因した振動波形を検出する際には、ノッキングに起因しない振動の影響を受け、振動波形にノイズが混在する。
たとえば、図4に示すような検出された波形(細線)には、ノッキングに対応する振動波形の他に、ノッキング以外のノイズに対応する振動を含む。そのため、検出された波形のピーク値に対応する角度α(1)と、図3に示したノック波形モデル(太線)のピーク値に対応する角度とを一致させて、両者を比較する場合に、ノッキングを精度よく判定できない可能性がある。
ノッキング以外のノイズとは、エンジン100に設けられる部品の作動に起因して発生する振動である。部品とは、エンジンの作動時に振動を発生する部品であれば特に限定されるものではないが、たとえば、エンジン100の気筒に対して設けられる吸気バルブ116である。
本発明は、図5に示すように、検出された波形(細線)とノイズ波形モデル(太線)とを比較した結果に基づいて、ノイズの発生時期を推定して、推定された発生時期に基づいて、検出された波形からノイズ波形モデルを減算することにより、検出された波形のノイズに対応する部分を除去する点に特徴を有する。
具体的には、エンジンECU200は、検出された波形とノイズ波形モデルとを比較した結果に基づいて、吸気バルブ116の着座ノイズの発生時期に対応する角度を推定する。エンジンECU200は、バルブタイミング可変機構122の制御状態に基づいて、吸気バルブ116の閉じるタイミング、すなわち、着座時期に対応するクランク角を検知する。しかしながら、バルブタイミング可変機構122の制御状態に基づいて検知される着座時期と、実際に発生する着座時期とは、誤差を有する場合がある。そこで、本実施の形態においては、エンジンECU200は、上述した部品の作動状態に基づく吸気バルブ116の閉じるタイミングを、ノイズの発生が予測される時期として検知する。エンジンECU200は、ノイズの発生が予測される時期に対応するクランク角を中心として、予め定められた区間におけるノイズの発生時期を推定する。エンジンECU200は、ノイズ波形モデルのピーク値に対応する角度を、推定されたノイズの発生時期に対応する角度に一致させた状態で、検出された波形からノイズ波形モデルを減算する。
ノイズ波形モデルは、吸気バルブ116の着座ノイズの振動波形に対応する。ノイズ波形モデルは、たとえば、実験などにより、強制的に吸気バルブ116の着座ノイズを発生させた場合におけるエンジン100の振動波形を検出し、この振動波形に基づいて予め作成されて、メモリ202に記憶される。本実施の形態におけるノイズ波形モデルは、吸気バルブ116の着座ノイズに起因した振動の立ち上がり以降の振動に対応している。
なお、ノイズ波形モデルは、ピーク値を含む予め定められた区間の波形である。ノイズ波形モデルは、ノッキング波形モデルに対応しており、ノッキング波形モデルと同様に、振動の強度は、0〜1の無次元数として表わされ、振動の強度はクランク角と一義的には対応していない。すなわち、ノイズの振動の強度がピーク値となるクランク角は定められていない。
なお、ノイズ発生時期の推定方法は、本実施の形態において、予測されたノイズ発生時期に対応するクランク角を中心とした予め定められた区間において、ノイズ波形モデルを予め定められたクランク角B度ごとにピークに対応する角度を移動させて、検出された波形と比較した結果、形状の相関係数が最も高くなる角度をノイズの発生時期と推定する。
また、本実施の形態においては、エンジン100にバルブタイミング可変機構122が搭載される場合について説明したが、バルブタイミング可変機構122が搭載されていない場合には、吸気バルブ116は、予め定められたタイミングで閉じるように設けられている。また、吸気バルブ116は、バルブスプリング(図示せず)により保持されており、バルブスプリングの戻りバラツキ等により閉じるタイミングにズレが発生する。したがって、予め定められたタイミングと上記したズレ等を考慮して、吸気バルブ116が実際に閉じるタイミングに対応するクランク角が、着座ノイズの発生が予測される時期に対応する角度とされる。
以上のようにして、ノイズ波形モデルのピーク値に対応する角度を、推定されたノイズの発生時期に一致させて、検出された波形からノイズ波形モデルが減算されると、図6に示すように、検出された波形からノイズに対応する部分を除去された波形となる。エンジンECU200は、ノイズに対応する部分が除去された波形と記憶されたノイズ波形モデルとを比較して、内燃機関にノッキングが発生したか否かを判定する。
図7を参照して、本実施の形態に係るノッキング判定装置において、エンジンECU200が実行するプログラムの制御構造について説明する。
ステップ(以下、ステップをSと略す)100にて、エンジンECU200は、ノックセンサ300から送信された信号に基づいて、エンジン100の振動の強度を検出する。振動の強度は、ノックセンサ300の出力電圧値で表される。なお、ノックセンサ300の出力電圧値と対応した値で振動の強度を表してもよい。強度の検出は、燃焼行程において上死点から90度(クランク角で90度)までの間で行なわれる。
S102にて、エンジンECU200は、ノックセンサ300の出力電圧値(振動の強度を表す値)を、クランク角で5度ごとに(5度分だけ)積算した値(以下、積算値と記載する)を算出する。積算値の算出は、第1の周波数帯Aから第3の周波数帯Cの振動ごとに行なわれる。
S104にて、エンジンECU200は、算出された積算値のうち、第1の周波数帯Aから第3の周波数帯Cの振動の積算値を合成する。これにより、エンジン100の振動波形が検出される。S106にて、エンジンECU200は、合成された振動波形における積算値のうち、最大の積算値を用いて波形の正規化を行なう。ここで、波形の正規化とは、たとえば、検出された振動波形における積算値の最大値で、各積算値を除算することにより、振動の強度を0〜1の無次元数で表わすことをいう。なお、各積算値を除算する値は、積算値の最大値に限らない。
S107にて、エンジンECU200は、ノイズの発生時期を推定する。図8に示すように、エンジンECU200は、バルブタイミング可変機構122の制御状態に基づいて検知される吸気バルブ116の閉じるタイミングに対応するクランク角を、着座が予測される時期に対応する角度evtとする。エンジンECU200は、角度evtを中心として、その前後の区間をノイズの発生予測区間とする。たとえば、発生予測区間は、角度evt±A°CAとする。ここで、「A」は、吸気バルブ116の着座タイミングのずれ量の最大値に対応するクランク角であれば、特に限定されるものではなく、たとえば、実験的に算出すればよい。
エンジンECU200は、図9に示すように、evt−Aからevt+Aの区間で、ノイズ波形モデル(太線)を、クランク角が進む方向にスライドさせて、積算された波形と比較をする。なお、evt+Aが90°CAよりも大きくなる場合は、積算された波形は、90度までの積算値を有するため、発生予測区間の終点は多くとも90度までとする。また、evt−Aが45°CAよりも小さくなる場合は、吸気バルブ116の着座タイミングが45°CAより小さいクランク角では発生しないため、発生予測区間の始点は、少なくとも45度からとする。
エンジンECU200は、図10に示すように、移動幅を予め定められた角度B度ごととして、ノイズ波形モデルのピークに対応する角度をevt−AからB度ごとにクランク角が進む方向に移動させて、積算された波形と比較をする。ここで、「B」は、特に限定される値ではなく、たとえば、「B」は5度であってもよいし、1度であってもよいものとする。
本実施の形態において、積算された波形とノイズ波形モデルとは、積算された波形とノイズ波形モデルとの形状の相関係数を算出することにより比較する。たとえば、積算された波形のノイズ(太破線)のピークに対応する角度が角度evt−Aであるとすると、ノイズ波形モデル(太実線)のピークに対応する角度が角度evt−Aのときに、積算された波形とノイズ波形モデルとの相関係数が最も高くなる。したがって、B度刻みで相関係数Knが算出された結果、積算された波形とノイズ波形モデルとの相関係数が最も高くなるときのノイズ波形モデルのピークに対応する角度がノイズ発生時期であると推定することができる。
なお、相関係数の算出方法は、たとえば、ノイズ波形モデルのピークに対応する角度を中心として予め定められた区間を積分して、その区間におけるノイズ波形モデルの面積Snを算出する。そして、同じ区間において、ノイズ波形モデルと積算された波形との偏差の領域、すなわち、ノイズ波形モデルの波形と積算された波形とにより囲まれる領域の面積Sn’を算出する。領域の面積の算出方法は、5度CAごとの積算値の偏差の総和を算出するようにしてもよい。ここで「予め定められた区間」とは、ノイズ波形モデルのピーク値に対応するクランク角を含む区間であれば、特に限定されるものではない。
エンジンECU200は、相関係数Knを、Kn=(Sn−Sn’)/Snという方程式より算出する。エンジンECU200は、B度ごとにノイズ波形モデルを移動させるごとに積算された波形との形状の相関係数Knを算出する。エンジンECU200は、算出された相関係数Knのうち最も高くなるときのノイズ波形モデルのピーク値に対応する角度を、ノイズの発生時期に対応する角度β(1)と推定する。
S108にて、エンジンECU200は、正規化された波形をノイズ波形モデルで減算する。たとえば、正規化された波形の各角度に対応する積算値を線で結んで図11に示すような波形が検出されたとする。エンジンECU200は、図12に示すように、ノイズ波形モデルのピーク値に対応する角度をS107にて推定された角度β(1)に一致させる。そして、エンジンECU200は、図11に示す正規化された波形から図12に示すノイズ波形モデルを減算する。
なお、ノイズ波形モデルのピークに対応する振動強度は、実験的に求められた振動強度に基づいて、ノック波形モデルに対応するように正規化されているが、たとえば、ノッキングに対応する振動の実測値と吸気バルブ116の着座ノイズに対応する振動の実測値との比によりノイズ波形モデルのピークに対応する振動強度を算出するようにしてもよい。エンジンECU200は、ノイズ波形モデルのピーク値に対応する角度をノイズ発生時期に対応する角度evtに一致させた後、正規化された波形からノイズ波形モデルを減算すると、図13に示すように、ノイズに対応する部分が除去された波形が得られる。
図7に戻って、S110にて、エンジンECU200は、正規化された波形をノイズ波形モデルで減算したときに、積算値(振動強度)がゼロより小さくなる角度があるか否かを判定する。これは、たとえば、図14に示すように、ノイズ発生時期に発生した吸気バルブ116の着座ノイズが小さい場合において、正規化された波形からノイズ波形モデルを減算すると、図15に示すように、正規化された波形の振動強度がゼロレベルを下回る可能性があるためである。積算値がゼロより小さくなる角度があると判定されると(S110にてYES)、処理はS112に移される。もしそうでないと(S110にてNO)、処理はS114に移される。なお、本実施の形態において、減算された波形に積算値がゼロより小さくなる角度があるか否かを判定したが、ゼロに特に限定されるものではない。たとえば、減算された波形に、積算値として取り得ない、予め定められた値より小さくなる角度がないという基準を満足するか否かを判定するようにしてもよい。
図7に戻って、S112にて、エンジンECU200は、正規化された波形からノイズ波形モデルの減算を中止する。すなわち、エンジンECU200は、減算する前の波形に戻す。エンジンECU200は、減算された波形にノイズ波形モデル分を加算するようにして、減算する前の波形に戻してもよいし、メモリ202に予め記憶しておいた減算される前の波形を読み出して、減算する前の波形に戻してもよい。
S114にて、エンジンECU200は、正規化された振動波形とノック波形モデルとの偏差に関する値である相関係数Kを算出する。正規化後の減算された振動波形において振動の強度が最大になるタイミングとノック波形モデルにおいて振動の強度が最大になるタイミングとを一致させた状態で、正規化後の振動波形とノック波形モデルとの偏差の絶対値(ズレ量)をクランク角ごと(5度ごと)に算出することにより、相関係数Kが算出される。
正規化後の振動波形とノック波形モデルとのクランク角ごとの偏差の絶対値をΔS(I)(Iは自然数)とし、ノック波形モデルにおける振動の強度をクランク角で積分した値(ノック波形モデルの面積)をSとおくと、相関係数Kは、K=(S−ΣΔS(I))/Sという方程式により算出される。ここで、ΣΔS(I)は、上死点から90度までのΔS(I)の総和である。なお、相関係数Kの算出方法はこれに限らない。
S116にて、エンジンECU200は、ノック強度Nを算出する。算出された積算値の最大値をPとし、エンジン100にノッキングが発生していない状態におけるエンジン100の振動の強度を表す値をBGL(Back Ground Level)とおくと、ノック強度Nは、N=P×K/BGLという方程式で算出される。BGLはメモリ202に記憶されている。なお、ノック強度Nの算出方法はこれに限らない。
S118にて、エンジンECU200は、ノック強度Nが予め定められた判定値よりも大きいか否かを判別する。ノック強度Nが予め定められた判定値よりも大きい場合(S118にてYES)、処理はS120に移される。そうでない場合(S118にてNO)、処理はS124に移される。
S120にて、エンジンECU200は、エンジン100にノッキングが発生したと判定する。S122にて、エンジンECU200は、点火時期を遅角する。S124にて、エンジンECU200は、エンジン100にノッキングが発生していないと判定する。S126にて、エンジンECU200は、点火時期を進角する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係るノッキング判定装置におけるエンジンECU200の動作について説明する。
運転者がイグニッションスイッチ312をオン操作し、エンジン100が始動すると、ノックセンサ300から送信された信号に基づいて、エンジン100の振動の強度が検出される(S100)。
燃焼行程における上死点から90度までの間において、5度ごとの積算値が第1の周波数帯Aから第3の周波数帯Cの周波数の振動ごとに算出され(S102)。算出された積算値のうち、第1の周波数帯Aから第3の周波数帯Cまでの振動の積算値が合成される(S104)。これにより、エンジン100の振動波形が第1の周波数帯Aから第3の周波数帯Cにおける振動の合成波として検出される。
5度ごとの積算値により振動波形を検出することにより、振動の強度が細かく変化する複雑な形状の振動波形が検出されることを抑制することができる。そのため、検出された振動波形とノック波形モデルとの比較を容易にすることができる。
このようにして検出された振動波形における積算値のうち、最大の積算値を用いて、図16に示すように、波形の正規化が行なわれる(S106)。ここでは、15度から20度までの積算値により各積算値が除算されて、振動波形が正規化されたと想定する。正規化により、振動波形における振動の強度が0〜1の無次元数で表される。これにより、振動の強度に関係なく検出された振動波形とノック波形モデルとの比較を行なうことができる。そのため、振動の強度に対応した多数のノック波形モデルを記憶しておく必要がなく、ノック波形モデルの作成を容易にすることができる。
なお、図16においては、振動波形を矩形的に表しているが、各積算値を線で結び、線を用いて振動の波形を表してもよい。また、各積算値のみを点で表して振動波形を表してもよい。
そして、ノイズ波形モデルのピークに対応する角度を、B度クランク角が進む方向に移動させるごとに、ノイズ波形モデルと積算された波形との形状の相関係数Knが算出される。算出された相関係数Knのうち最も高くなるときのノイズ波形モデルのピーク値に対応する角度を、ノイズの発生時期に対応する角度β(1)であると推定する(S107)。
なお、本実施の形態においては、エンジンECU200において、吸気バルブ116の着座ノイズの発生時期に対応する角度が65度であると推定されたと想定する。エンジンECU200は、ノイズ波形モデルのピーク値に対応する角度を65度に一致させて、正規化された波形からノイズ波形モデルを減算して(S108)、図16の斜線の部分が除去される。減算された波形において、積算値がゼロレベルを下回る角度がないと(S110にてNO)、図17に示すように、減算された振動波形において振動の強度が最大になるタイミングとノック波形モデルにおいて振動の強度が最大になるタイミングとを一致させ、この状態で、正規化後の振動波形とノック波形モデルとのクランク角ごとの偏差の絶対値ΔS(I)が算出される。
このΔS(I)の総和ΣΔS(I)およびノック波形モデルにおいて振動の強度をクランク角で積分した値Sに基づいて、K=(S−ΣΔS(I))/Sにより相関係数Kが算出される(S114)。これにより、検出された振動波形とノック波形モデルとの一致度合を数値化して客観的に判定することができる。
一方、積算値がゼロを下回る角度があると(S110にてYES)、減算は中止される(S112)。この場合、減算する前の積算された波形とノック波形モデルとを上述したように比較して相関係数Kが算出される(S114)。
このようにして算出された相関係数Kと積算値の最大値Pとの積をBGLで除算することにより、ノック強度Nが算出される(S116)。これにより、検出された振動波形とノック波形モデルとの一致度合に加えて、振動の強度に基づいて、エンジン100の振動がノッキングに起因した振動であるか否かをより詳細に分析することができる。ここでは、相関係数Kと15度から20度までの積算値との積をBGLで除算することによりノック強度Kが算出されたと想定する。
ノック強度Nが予め定められた判定値よりも大きい場合(S118にてYES)、ノッキングが発生したと判定され(S120)、点火時期が遅角される(S122)。これにより、ノッキングの発生が抑制される。
一方、ノック強度Nが予め定められた判定値よりも大きくない場合(S118にてNO)、ノッキングが発生していないと判定され(S124)、点火時期が進角される(S126)。
以上のようにして、本実施の形態に係る内燃機関のノッキング判定装置によると、実験などにより、ノッキングが発生した場合の振動の波形であるノック波形モデルを予め作成しておく。同様に、実験などにより、吸気バルブの着座ノイズに対応する振動の波形であるノイズ波形モデルを予め作成しておく。検出された波形とノイズ波形とを比較した結果に基づいて、検出された波形からノイズ波形のピークに対応する部分を検出して、ノイズの発生時期を推定する。推定された発生時期に基づいて、積算された波形からノイズ波形を減算することによりノイズに対応する部分を精度よく除去することができる。したがって、ノック波形モデルと検出された波形からノイズを排除した波形とを比較することにより内燃機関にノッキングが発生したか否かを精度よく判定することができる内燃機関のノッキング判定装置を提供することができる。
また、エンジンECUは、減算された波形がゼロ以下の振動波形として取り得ない値となる場合には、減算を中止するため、減算された波形が振動波形として取り得ない値となることによる、ノッキング判定の精度の悪化を抑制することができる。なお、本実施の形態において、減算された波形の積算値がゼロ以下になる角度がある場合には、減算を中止するとしたが、積算値がゼロ以下になる角度は積算値をゼロとして、減算するようにしてもよい。
あるいは、図18に示すように、ノイズの発生時期に対応する角度β(1)が推定された場合に、推定された発生時期の前後のクランク角に対応する振動強度に基づいて、積算された波形からノイズ波形に対応する部分を除去するようにしてもよい。たとえば、ノイズの発生時期に対応する角度β(1)の前の角度C(1)に対応する振動強度から角度β(1)の後の角度C(2)に対応する振動強度へと一定に変化するように補正するようにしてもよい。これにより、検出された波形からノイズの発生時期のピーク値に対応する部分を除去することができる。
また、ノイズ波形モデルは、エンジンの作動中の予め定められた運転条件のもとで、に学習するようにしてもよい。予め定められた運転条件とは、たとえば、エンジンへの燃料の供給が停止されているという条件である。すなわち、フューエルカット時のエンジンの作動中においては、ノッキングを含む燃焼ノイズが発生しない。そのため、この運転条件において吸気バルブあるいは排気バルブの着座ノイズを検出することにより、ノイズ波形を学習することができる。そのため、学習結果に基づいて、ノイズ波形を精度よく補正することができる。したがって、検出された波形からノイズに対応する部分を精度よく除去することができる。
さらに、以上の説明では、吸気バルブに対応するノイズ波形モデルを予め作成しておき、検出された波形から減算するようにしたが、たとえば、排気バルブの着座ノイズやインジェクタの作動音に起因して発生するノイズのノイズ波形モデルを作成しておき、検出された波形から減算するようにしてもよい。このようにすると、検出された波形から排気バルブの着座ノイズに対応する部分やインジェクタによるノイズに対応する部分を除去することができる。そのため、内燃機関にノッキングが発生したか否かを精度よく判定することができる。
なお、本実施の形態においては、正規化後の波形とノイズ波形モデルとの比較結果に基づいて、ノイズの発生時期を推定したが、たとえば、正規化されていないノイズ波形モデルを予め作成しておき、正規化する前の積算された波形とノイズ波形モデルとを比較した結果に基づいて、ノイズの発生時期を推定するようにしてもよい。
さらに、本実施の形態においては、振動の強度が細かく変化する複雑な形状の振動波形が検出されることを抑制するために、5度ごとの積算値により振動波形を検出したが、特に限定されるものではなく、たとえば、1度ごとの積算値により振動波形を検出するようにしてもよい。このようにすると、ノイズの発生時期の推定の際に、ノイズ波形モデルとの比較の際においても、1度ごとに積算された波形とノイズ波形モデルとの比較を行なうことができるため、精度よくノイズの発生時期を推定することができる。
また、本実施の形態において、ノイズ波形モデルは、予め作成して記憶しておくようにしたが特にこれに限定されるものではない。たとえば、エンジン100の実働時に、予め定められた運転条件(たとえば、エンジンへの燃料の供給が停止されているという条件)のもとで、検出されるノイズ(たとえば、吸排気バルブの着座ノイズ)をノイズ波形モデルとして設定するようにしてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態に係るノッキング判定装置により制御されるエンジンを示す概略構成図である。 エンジンで発生する振動の周波数を示す図である。 エンジンECUのメモリに記憶されたノック波形モデルを示す図である。 ノック波形モデルとノイズを含む振動波形を示す図である。 ノイズ波形モデルとノイズを含む振動波形を示す図(その1)である。 ノイズが除去された振動波形を示す図(その1)である。 エンジンECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 ノイズを含む振動波形を示す図(その1)である。 ノイズ波形モデルとノイズを含む振動波形を示す図(その2)である。 ノイズ波形モデルとノイズを含む振動波形を示す図(その3)である。 ノイズを含む振動波形を示す図(その2)である。 ノイズの発生時期に対応させたノイズ波形モデルを示す図である。 ノイズが除去された振動波形を示す図(その2)である。 ノイズを含む振動波形を示す図(その3)である。 ノイズが除去された振動波形を示す図(その3)である。 正規化後の振動波形を示す図である。 正規化後の振動波形とノック波形とを比較するタイミングを示す図である。 補正後の振動波形を示す図である。
符号の説明
100 エンジン、104 インジェクタ、106 点火プラグ、110 クランクシャフト、116 吸気バルブ、118 排気バルブ、120 ポンプ、122 バルブタイミング可変機構、200 エンジンECU、300 ノックセンサ、302 水温センサ、304 タイミングロータ、306 クランクポジションセンサ、308 スロットル開度センサ、314 筒内圧センサ。

Claims (11)

  1. 内燃機関のノッキング判定装置であって、
    前記内燃機関のクランク角を検出するためのクランク角検出手段と、
    予め定められたクランク角の間における前記内燃機関の振動の波形を検出するための波形検出手段と、
    前記予め定められたクランク角の間における前記内燃機関のノッキングに対応する振動の波形を予め記憶するための記憶手段と、
    前記内燃機関の作動に起因して発生する、前記ノッキング以外のノイズの振動に対応するノイズ波形を予め記憶するためのノイズ波形記憶手段と、
    前記検出された波形と前記ノイズ波形とを比較した結果に基づいて、前記ノイズの発生時期を推定するための推定手段と、
    前記推定された発生時期に基づいて、前記検出された波形から前記ノイズ波形に対応する部分を除去するための除去手段と、
    前記ノイズ波形に対応する部分が除去された波形と前記記憶手段に記憶された波形とを比較した結果に基づいて、前記ノッキングが発生したか否かを判定するための判定手段とを含む、内燃機関のノッキング判定装置。
  2. 内燃機関のノッキング判定装置であって、
    前記内燃機関のクランク角を検出するためのクランク角検出手段と、
    予め定められたクランク角の間における前記内燃機関の振動の波形を検出するための波形検出手段と、
    前記予め定められたクランク角の間における前記内燃機関のノッキングに対応する振動の波形を予め記憶するための記憶手段と、
    前記内燃機関の予め定められた運転条件のもとで、前記内燃機関の作動に起因して発生する、前記ノッキング以外のノイズの振動に対応するノイズ波形を検出するための手段と、
    前記検出された波形と前記ノイズ波形とを比較した結果に基づいて、前記ノイズの発生時期を推定するための推定手段と、
    前記推定された発生時期に基づいて、前記検出された波形から前記ノイズ波形に対応する部分を除去するための除去手段と、
    前記ノイズ波形に対応する部分が除去された波形と前記記憶手段に記憶された波形とを比較した結果に基づいて、前記ノッキングが発生したか否かを判定するための判定手段とを含む、内燃機関のノッキング判定装置。
  3. 前記除去手段は、前記推定された発生時期の前後のクランク角に対応する振動強度に基づいて、前記検出された波形から前記ノイズ波形に対応する部分を除去するための除去手段を含む、請求項1または2に記載の内燃機関のノッキング判定装置。
  4. 前記ノッキング以外のノイズの振動は、前記内燃機関に設けられる部品の作動に起因して発生する振動であって、
    前記ノッキング判定装置は、前記部品の作動状態に基づいて、前記ノイズの発生が予測される時期を検知するための手段をさらに含み、
    前記推定手段は、前記予測される時期に対応するクランク角を中心として、予め定められた区間における前記ノイズの発生時期を推定するための手段を含む、請求項1または2に記載の内燃機関のノッキング判定装置。
  5. 前記除去手段は、前記推定されたノイズの発生時期に基づいて、前記検出された波形から前記ノイズ波形を減算するための減算手段を含む、請求項4に記載の内燃機関のノッキング判定装置。
  6. 前記減算手段は、前記検出された波形から前記ノイズ波形を減算すると、減算された波形が予め定められた基準を満足しないと、前記減算を中止するための手段を含む、請求項5に記載の内燃機関のノッキング判定装置。
  7. 前記部品は、前記内燃機関に燃料を噴射する燃料噴射装置である、請求項4〜6のいずれかに記載の内燃機関のノッキング判定装置。
  8. 前記部品は、前記内燃機関の気筒に対して設けられた吸気バルブおよび排気バルブのうちの少なくともいずれか一方である、請求項4〜6のいずれかに記載の内燃機関のノッキング判定装置。
  9. 前記ノッキング判定装置は、前記内燃機関の予め定められた運転条件のもとで、前記ノイズ波形の振動強度を学習して、前記ノイズ波形を補正するための手段をさらに含み、
    前記予め定められた運転条件は、前記内燃機関への燃料の供給が停止されているという条件である、請求項8に記載の内燃機関のノッキング判定装置。
  10. 前記ノッキング判定装置は、前記内燃機関の予め定められた運転条件のもとで、前記ノイズ波形の振動強度を学習して、前記ノイズ波形を補正するための手段をさらに含む、請求項1〜7のいずれかに記載の内燃機関のノッキング判定装置。
  11. 前記ノイズ波形は、前記ノイズに対応する振動の波形のピーク値を含む予め定められた区間の波形である、請求項1〜10のいずれかに記載の内燃機関のノッキング判定装置。
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