JP2014001610A - 水門扉開閉装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ベベルギヤ式の水門扉開閉装置であって、下端部に連結した扉を支持するスピンドルと、当該スピンドルを上下に移動支持するステムナットとを備え、ステムナットに固定連結したベベルギヤに対して扉を開閉操作するハンドルのハンドル軸に設けたベベルピニオンを噛合させてあるとともにベベルピニオンがベベルギヤに向けて前進する方向に弾性付勢することでセルフロック機能を付与したことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
この種の扉開閉装置は、扉をスピンドルで支持し、スピンドルにステムナットを噛合し、このステムナットに固定連結したベベルギヤにハンドル側のベベルピニオンを噛合させることでハンドルの回転操作で扉を上下動させるものである。
スピンドルには扉の重量が負荷されるの扉が自重で降下するのを防ぐ必要があり、手動式の場合にスピンドルのねじ溝のリード角を大きくとることができずに、ねじ効率ηの値が0.15〜0.35の範囲に設定されていた。
したがって扉の上昇にはハンドルの廻す回数が多くなり、操作時間が長くなる問題があるだけでなく、ステムナットのねじ面磨耗が著しく、その寿命が短い技術的課題もあった。
特許文献1に扉の自重降下を防ぐためのブレーキ装置を開示するが、構造が複雑になり高価な装置になることから実用的ではなかった。
また、上下動が速いラック式巻上機を用いた水門も知られているが、チェーン等によるブレーキ機構が故障すると、扉が急降下し事故発生の恐れがあった。
ベベルギヤとベベルピニオンからなるかさ歯車伝達機構にあっては、ベベルギヤの回転軸とベベルピニオンの回転軸とが直交していることから、歯車の形状が円錐状であり、噛み合う歯の歯面及び歯溝の幅寸法が歯車の外周部から中心部に向けて徐々に狭くなっている。
したがって、例えば、ベベルピニオンを連結したハンドル軸の外周部にコイルスプリングを配設する等して、ベベルピニオンがベベルギヤ側に向けて押し出されるように弾性付勢力を働かせると、ベベルピニオンの歯がベベルギヤの歯溝に対して、いわば楔状に押し込まれる力が作用する。
これにより扉の自重によりスピンドルが降下するのを抑えるセルフロック機能が出現する。
扉を降下させる場合はスピンドルが下がる方向にハンドルを軽く廻すとベベルピニオンが弾性部材の付勢力に対抗して少し後退することでロックが解除し、このベベルピニオンの歯が1つ廻り、次の歯溝のときにベベルピニオンが弾性部材の付勢力で前進し、セルフロック機能が働く。
よって、ハンドルを軽く廻し続けると、上記の動作が繰り返され、かさ歯の歯先が当たる断続音を出しながら扉が降下しハンドルを廻すのを途中で停止すると、その位置でセルフロック機能により扉の降下が停止する。
一方、扉を上昇させることで水門を開門する方向にハンドルを廻すとベベルピニオンの形状が円錐形状になっているので、このベベルピニオンに後退方向のベクトル成分が発生し、弾性部材の付勢力に対抗しながら少し後退する。
その状態でハンドルを廻し続けることになるので今度は断続音が発生することなく滑らかに扉が上昇する。
また、これによりスピンドルのねじ効率を従来より大きく設定できる。
スピンドルのねじピッチを従来よりも大きくすることができるので、ステムナットのねじ面磨耗による寿命が向上する。
さらには、仮にブレーキ部に故障が生じて自重降下したとしても、従来のラック式巻上機に比較して速度がつきにくく安全である。
扉の上端にスピンドル12が連結されており、ゲートの上部梁に設けた水門扉開閉装置10によりスピンドル12が上下動する。
ステムナット16は同心円状にベベルギヤ18が連結固定されている。
ハウジング11の側部にハンドル軸ケース14を設け、ハンドル軸ケース内にハンドル軸13aがベアリング14aにて回転自在に支持されている。
ハンドル軸の先端にはベベルピニオン17がハンドル軸に対してスラスト方向にはスライド移動可能でラジアル方向には移動が規制されるようにベベルピニオンが配設されている。
ベベルピニオン17はハンドル軸に沿って前進方向(ベベルギヤ18側に向けて)に付勢力を働かせたスプリング等の弾性部材15を配設してある。
この位置関係を図3に示す。
ベベルギヤ18及びベベルピニオン17は円錐形状を有し、ベベルギヤの歯面幅及び歯溝幅は外周部(18d,18b)から中心部(18c,18d)に向けて徐々に小さくなっている。
ベベルピニオン17も同様に、歯面幅及び歯溝幅が外周部(17b,17d)から中心部(17a,17c)に向けて徐々に小さくなっている。
これによりベベルピニオン17が弾性部材15により押し出され、ベベルギヤ18に対して楔状の分力による摩擦力が働く。
これにより簡単な構造でありながら扉の下降時にはセルフロック機能が作用し、扉の上昇時にはハンドルの回転力にてベベルピニオンが弾性部材の付勢力に対抗しつつ後退するので楔効果が働かなくなる。
本発明者は試作機を製作し評価したところ扉に、この扉の重さと同等のおもりをつけても扉が自重で降下することはなく、ハンドルを軽く廻すと扉が下降し、ハンドル操作を止めると、その状態で扉が停止した。
また、弾性部材の付勢力は小さくても楔効果で充分にセルフロック機能が生じるので扉を上昇させるハンドル操作力は従来とほとんど変わらなかった。
試作機はスピンドルのねじ効率ηの値が0.55になるように設定したので扉の上昇効率も向上した。
2 扉
10 水門扉開閉装置
11 ハウジング
12 スピンドル
12a ねじ溝
13 ハンドル
13a ハンドル軸
14 ハンドル軸ケース
14a ベアリング
15 弾性部材
16 ステムナット
16a ねじ部
16b ベアリング
17 ベベルピニオン
18 ベベルギヤ
Claims (2)
- ベベルギヤ式の水門扉開閉装置であって、
下端部に連結した扉を支持するスピンドルと、当該スピンドルを上下に移動支持するステムナットとを備え、ステムナットに固定連結したベベルギヤに対して扉を開閉操作するハンドルのハンドル軸に設けたベベルピニオンを噛合させてあるとともにベベルピニオンがベベルギヤに向けて前進する方向に弾性付勢することでセルフロック機能を付与したことを特徴とする水門扉開閉装置。 - スピンドルのねじ効率ηの値を0.5以上に設定したことを特徴とする請求項1記載の水門扉開閉装置。
Priority Applications (1)
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JP2012139526A JP6095907B2 (ja) | 2012-06-21 | 2012-06-21 | 水門扉開閉装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012139526A JP6095907B2 (ja) | 2012-06-21 | 2012-06-21 | 水門扉開閉装置 |
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JP6095907B2 JP6095907B2 (ja) | 2017-03-15 |
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2012
- 2012-06-21 JP JP2012139526A patent/JP6095907B2/ja active Active
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