これらの課題は、独立請求項1及び7の特徴部分に記載されている特徴的構成を実現することによって解決される。本発明を択一的又は有利なやり方で発展させる特徴的構成は従属請求項に記載されている。
本発明による傾斜センサは少なくとも一つの放射源を有しており、この放射源を用いて容器内の液体が照射され、それと共に、この照射によって液体の境界層のイメージが二つ又は複数のカメラにおいて形成される。このために、放射源は視覚的に認識可能な波長領域にある光を放出することができるが、視覚的に認識できない領域にある放射が放出されるように放射源を構成することもできる。目下存在している傾斜に対応しているその都度のイメージをカメラにおいて検出できるようにするために、液体は容器に対して傾斜に依存し、その際に容器の形状及び大きさに依存して、十分に均整の取れた境界面、特に水平線を形成する特性を有している。カメラは、それぞれが液体の境界層の少なくとも一部を検出し、それと同時にその視線方向に関して相互に角度が付けられて位置決めされるように配置されている。付加的に、それらのカメラを、検出された画像を信号に変換するために設けることができ、またそのために、例えばCCDアレイ又は面状センサとして実施することができる。更には、傾斜センサは評価ユニットを有しており、この評価ユニットを用いて、カメラの信号が相互に結合され、それにより地球の重力場に対するセンサの絶対的な傾斜、即ち、二方向における傾斜が正確に検出されることによって、カメラの信号から傾斜を検出することができる。このような傾斜の検出を、カメラの立体的な配置構成によって、二つの方向に対して共通して実施することができる。例えば、これによって、本発明によるセンサを用いた僅か一回の測定でもって、デバイスの状態と地球の重力場に対する状態のずれを、相互に直交する二つの方向において検出することができる。
本発明による傾斜センサは、例えば測量の分野において使用される。ある地帯の複数の地点を測量するために、測量機器、例えばトータルステーションが使用される。測量地点として使用されるターゲットマークの座標が決定される場合、既知の地点を基礎として、測定放射を用いて距離が決定され、それと同時にその地点に対する角度も決定される。地点の座標の正確な決定を保証できるようにするためには、角度の決定に関して、地球の重力場に対する測定機器の傾斜角度も一緒に考慮する必要がある。
このために、測定装置には本発明による傾斜センサを組み込むことができる。有利には、センサを簡単にデバイスに組み込むことができ、それと同時にデバイスの二つの方向における、又はデバイスの二つの軸に関するデバイスの傾斜を正確に決定することができる。オーバーヘッド測定の場合に関しても、この傾斜センサの機能は維持されるので、従って、測定装置をその種のタスクのために使用することができる。このことは、カメラの本発明による配置構成によって、例えば三角形の底面に対してカメラが垂直であり、それらカメラの視線方向が容器内で交差し、またそれにより必要な信号を検出できるようにカメラを配置することによって実現される。更には、三角形の底面を用いることによって、センサを実装するために必要とされる空間を小さく維持することができる。このセンサの測定データはトータルステーションの角度測定データ及び距離測定データを組み合わされ、それによりターゲットマークの正確な空間座標が決定される。
傾斜センサのための代替的な使用分野は、関節アームを備えている座標測定器である。それらのデバイスは、高い精度で行なわれる対象表面の測定のために使用され、特に、加工品の表面の測定及び検査が非常に重要である製造業において使用される。関節アームの両端部間には、相互に可動に接続されている複数のメンバ又はアームセクションが配置されており、それにより、サンプリングメンバを有しているアームの一方の測定端部は空間内で自由に動くことができ、アームの他方の端部はベース部分と接続されている。更には、アームの関節に状態測定装置を対応付けることができ、それによりメンバ相互の位置及び配向、即ち、それぞれのメンバ間の相対的な状態をそれぞれ測定することができる。例えばこのために、測定量として長さ、回転角又は揺動角を求める、角度測定器及び/又は長さ測定器が使用される。更には、対象を正確に測定するために、ベース部分の状態も既知である必要がある。この状態検出のために、本発明による傾斜センサをベース部分に設けることができ、その測定データがここでもまた、座標測定器の角度測定器及び/又は長さ測定器のデータと組み合わされ、それによりサンプリングメンバの空間内の正確な位置を導出することができる。
センサの容器は、三角形の底面以外にも、四角形の底面又は楕円の形状、特に円形の形状を有することもでき、その場合にも容器壁、またカメラをこの底面に対して垂直に配置することができる。それらの実施の形態を用いることによって、センサに必要とされる空間を、センサの使用分野に応じて更に最適化することができる。いずれの実施の形態においても、液体の境界面のイメージ又は投影を記録するためのカメラを直接的に容器壁に組み込むことができるか、又は容器壁、特に透明な容器壁に平行に設けることができる。そのような楕円又は他の多角形の容器の構成において形成されるイメージは、投影された境界層の直線ではない経過ないし延び具合を生じさせる可能性がある。その種の容器は、例えば簡単な金属性の容器又はアクリルガラスから製造された小型の多角形のボックスで良い。
傾斜を決定するためには、容器の形状及び寸法の他にも容器壁に関するカメラの状態が重要となる。従って、特に、カメラの視線方向が容器の底面に対して平行に配向されており、それに伴い、イメージの正確な検出並びに、その検出と結び付けられた傾斜の決定も実施できるようにカメラは配置されている。
このために、それぞれ異なる構造様式の検出器としてカメラを実施することができる。例えば、ラインセンサ又は面状センサは、それぞれの検出器の大きさに関して、相応の面積を検出し、個々の点に分解して検出することができるという利点を提供する。付加的に、面状センサのそれぞれの大きさ、またそれぞれの形状を容器壁に応じて構成することができ、それによって、可能な限り大きい記録面を提供することができる。特に、このために、容器をカバーする寸法を有するカメラを選択することができる。
より多くのデータを検出及び評価できるようにするため、また傾斜の決定の精度の向上を達成するために、必要とされる二つのカメラの他に一つ又は複数の別のカメラを追加することができる。そのような第3のカメラの視線方向は、他の二つのカメラの視線方向によって形成される平面内に位置することができる。これに択一的に、第3のカメラの視線方向を、形成された平面に対して所定の角度で配向させることができる。
境界面の一部、特に共通の部分を検出するために、カメラの視線方向又は面法線がセンサの中心を通り一つの点で交差するようにそれらのカメラを配置することができ、またその点は特に容器内に存在しており、且つ、底面上方の所定の高さに見出すことができる。特に、この交点は容器の底面の重心から垂直に上方に延びた位置にある。つまり、三角形の底面と垂直な壁を備えている容器では、検出器をそれぞれ、例えば壁の中心に且つ壁に平行に取り付けることができ、その場合、それらの検出器は底面の重心の上方にある共通の交点を有している。
大抵の場合、シリコーンオイルは低粘性であり、また余り不活性でないことから迅速な測定を実現するので、このシリコーンオイルを適切な液体として特に本発明による傾斜センサに使用することができる。これによって、液体の考えられる運動、例えば液体表面における波形成又は渦形成を緩和させることができ、また他の液体に比べて、連続的な高速な測定を高い精度で行なうことができる。
傾斜の決定は本発明による方法を使用して行なわれる。カメラにおいて液体表面のイメージを形成した後にそれらのイメージは信号に変換される。カメラはその視線方向に関して相互に角度が付けられて配置されており、それにより境界線を種々の方向から記録することができる。続いて、信号は相互に結合されて、その結合から傾斜の決定に必要とされる情報を既に導出できるように更に処理される。特に、カメラにおいて検出された液体の状態を決定することができ、またカメラの状態に関係付けることができ、それらの相対的な位置から、センサ、又はセンサと接続されているデバイスの絶対的な状態又は傾斜を推定することができる。個々の軸に関する傾斜の決定に関しては、傾斜の導出に使用される信号を供給するカメラが一つだけ設けられていれば十分である。
液体表面に対する前述のカメラの相対的な位置を決定するために、カメラが検出した複数のイメージから一つの面を導出することができ、この面はここでもまた、イメージが記録された状態における、液体の境界層の少なくとも一部を表している。この場合、カメラは記録の際に異なる視野角から境界面に配向されている。
それらの面を導出するために、カメラにおいて複数のイメージが検出され、それらのカメラにおいて特に個々の画像点に分解される。カメラの実現可能な分解能が高くなればなるほど、即ち、面単位毎により多くの画像点を記録できるようになればなるほど、それに基づく面の導出をより高い精度で行なうことができる。分解されたイメージは信号に変換され、それらの信号はその都度検出された境界線を二次元の点群として表し、また各信号においては、各カメラに関して事前に記録された液体の境界線のイメージを再構成できるようにする情報が含まれている。このことは、曲線回帰の種々の方式を使用して、例えば「最小二乗法」を用いて、例えば形成された各点群に対して一つの最適曲線が算出され、それらの曲線の内の少なくとも二つからやはり相応の一つの面が導出されることによって実現することができる。一つの曲線を導出するために面単位毎により多くの画像点が提供されるようになると、この曲線をより正確に算出することができる。何故ならば、各画像点に対しては、カメラにおけるその座標に基づいて、仮想曲線に対する二乗偏差を算出することができるからである。続いて、全ての画像点の二乗偏差が最小値に達するまで、曲線の状態、即ち形状を適合させることができる。この状態においては、曲線が点群又は境界線の経過、即ち延び具合を最も正確に表しており、また、そこから更に計算された面は液体の表面の延び具合を非常に良好に表している。面のそのような算出の精度に関しては、付加的な各曲線によって面を前述の構成に応じて更に補償調整できる限りは、この算出のために使用される曲線の数が重要となる。
面を決定するための代替的な方式としては、この決定のために先行の曲線算出を使用しない、同様に少なくとも二つ以上のカメラの点群に基づく曲線回帰による直接的な導出が考えられる。このために、二つ又はそれ以上のカメラから供給される点群が直接的に使用され、面がそれらの全ての点に適合される。算出の精度に関しては、ここでもまた、算出に導入される情報の数が多くなればなるほど精度が向上することが当てはまる。曲線又は面の決定を、複数の部分曲線又は部分面を算出し、それらの部分を段階的に一つの全体曲線又は全体面へと結合させることによって、及び/又は、それらの部分曲線又は部分面の配向が使用されることによって行なうこともできる。
更には、イメージが不鮮明である場合には、液体表面の境界線を、一つの線に十分に相応する一連の点によって表すのではなく、むしろ、鮮明な輪郭を有していない、散乱した複数の画像点から成る拡張された面によって表すことができる。例えばカメラによる検出時に生じる可能性があるその種のイメージの不鮮明に由来して、境界線の経過を点群の分解された複数の画像点の統計的な分布に基づき導出することができ、また曲線及び面の算出を行なうことができる。その限りにおいて、結像とは光学的に鮮明なイメージの形成を必ずしも意味しているのではなく、検出器によって検出及び評価可能な投影であると解される。
付加的に、液体表面における障害、例えば発泡、膨張又は汚染の発生もしくは振動に起因する障害の発生が境界線の光学的に鮮明なイメージ形成を妨害する可能性がある。これによって、境界線の経過をもはや一義的に検出することができず、むしろ散在性の面しかカメラに結像されないことが考えられるが、そのような散在性の面からは同様に、点群の分解された画像点の統計的な分布によって境界線の経過を導出することができ、つまり、曲線及び面の算出を行なうことができる。特に、その種の泡の形成は曲線の経過における不均一な部分又は湾曲部の補償に寄与することが考えられ、その場合には、境界線のこのような拡張によって、例えば液体の経過における波の形成又は湿潤作用を既に少なくとも部分的に補償調整することができるか、又は、液体の汚染をカバーすることができる。
傾斜センサがより小型になると、それと同時に、液体容器の縁部において発生する可能性がある湿潤作用が、境界線の経過の検出部分により強く作用し、またセンサの非常に小さい実施の形態に関しては、少なくとも部分的に直線的な境界線経過の形成を支配し、特に完全に阻止する。大きい容器に関してカメラの記録された画像が液体表面のほぼ平坦で水平な経過を示す場合、直線はもはや投影されずに、湾曲した線が投影される。従って、正確な面の決定及び傾斜の決定のためには、この作用によって生じる液体表面の湾曲も一緒に考慮しなければならない。
これに択一的に、曲線決定及び/又は面決定を、液体表面の経過及び表面における液体の湿潤特性、特に容器表面において生じるメニスカスの経過を表すモデルの算出に使用されるように行うことができる。これによって、生じる湿潤作用が考慮されており、また場合によっては生じる湾曲部、特に縁部領域における湾曲部が曲線経過によって表されているように、液体表面の経過を表す曲線又は面を決定することができる。更には、一つの曲線経過又は一つの面経過が一つの直線又は一つの平面に対応するように、その曲線経過又は面経過を、湾曲した曲線又は面を表す点群から直接的に決定し、それにより、少なくとも縁部領域におけるメニスカスによって生じる湾曲部の影響を計算により除去するメニスカス補正が行われるようにするために相応のモデルを使用することができる。これに関して、例えば曲線又は面のその縁部における補償調整が行われる。この補償調整は、既存の湾曲部がモデルベースで計算されて直線化され、そのようにして湿潤の作用が計算から除外されるか、もしくは、算出された曲線又は面の経過が直線状の経過又は均整の取れた経過に適合されるように行われる。経過の直線の計算を以下のようにして統計的に行うこともできる。即ち、点又は点群に関して、特に、湾曲した線が存在する領域における点に関して、例えば「最小二乗法」を用いて最良適合直線を検出することによって勾配が算出され、点の位置が勾配に基づき補正される。更には、例えば点群についての部分直線が検出され、それにより、部分直線の勾配に基づき、境界線の経過を一つの直線について補正することができるか、又は、部分直線を統合することができ、この直線の勾配をここでもまた、境界線の経過の補正のためにも使用することができることによって、境界線の経過の段階的な線形の近似を行うことができる。それらの算出に関して、また点群の形成のために、付加的に、複数の直線の勾配差に関する閾値を考慮することができる。
モデルに基づいた線経過又は面経過の直線の算出によって、又は、統計的な算出によって、記録された点群から直接的に(又は、そこから算出された直線の使用によって)平面を算出することができ、この平面を用いることにより、傾斜を検出するための別のステップ、特に、平面に対する法線ベクトルの算出を行うことができる。
これに対して、湾曲部の更なる補正を行うことなく、面が点群、又は点群から導出されている曲線から直接的に算出される場合には、傾斜の更なる検出のために、その面に対する近似された接平面の算出を行うことができ、それに基づき、ここでもまた更なる計算ステップを行うことができる。
接平面を検出するために異なる方式を使用することができる。特に、面経過において極値、センサの配向に応じて、とりわけ極小値又は極大値を探索することができ、また発見された極値の位置において、面に接触している、もしくは接している平面を構成することができる。更には、一つの平面が、事前に算出された面との最大数の接触点を有するようにその平面を算出することができ、つまり、表面全体にわたり異なる大きさの湾曲部を有している面経過に関して、この可能性を用いて、水平方向に配向されている平面を形成することができる。
更には、接平面を点群から直接的に算出することもでき、その際に、このために既に算出された面又は曲線を使用する必要はない。例えば、一つの点群の複数の画像点の分布を考察することができ、またこの分布から、個々の点の位置の重み付け又は補正によって水平化が達成されるように平面を適合させることができる。このために、ここでもまた、点群の点ペア又は複数の点に関して最良適合直線を算出することができ、また、この直線の勾配に基づいて、複数の点の位置、特に、導出された境界線が直線的な経過を有していない領域における複数の点の位置を補正することができ、それらの点は補正後に点群に対する接平面を表す。
更には、そのようなモデルを、重力場に平行に配向されている法線ベクトルを点群から直接的に検出するために使用することができる。既述の統計的な方式を用いても、特に点群の各点及び/又は点グループに対する方向の寄与が特に傾斜の決定によって検出され、一つのベクトルに対応付けられることによって、法線ベクトルのこの直接的な導出を実施することができる。これに関しては付加的に、複数の点が累積された領域を、それに相対的に少ない数の点を有している領域よりも大きく考慮することができる。
これに択一的に、法線ベクトルを事前に決定された接平面に基づき算術的に決定することができ、これによって法線ベクトルは常に平面に対して垂直に延びている。算出された接平面が存在しており、従って、この平面が水平方向の配向を有しているという条件を満たしている場合には、法線ベクトルは地球の重力場の方向を示す。カメラ又は検出器に関するベクトルの相対的な向きを、この計算ステップの後は、既知のものとみなすことができるか、又は算術的に正確に決定できるものとみなすことができる。ベクトルの座標を導出することによって、またそれぞれの検出器と関連付けることによって、水平線に関する検出器の状態を求めることができる。少なくとも二つの検出器に関するこの共通したやり方でもって、傾斜センサ又はこのセンサが組み込まれているデバイスの配向を二つの軸に関して共通して、従って絶対的に決定することができる。このシーケンスに応じて、ただ一つの軸に関する傾斜の決定を、単一の検出器を使用して実現することができる。
このような傾斜の決定以外にも、択一的又は補完的に、二つのベクトルの比較から傾斜を導出することができる。このために、センサに関して、又はこのセンサを有しているデバイスに関して、水平方向の配向において、液体に対して同様に法線を示す参照ベクトルの座標を規定することができる。傾斜を決定するために、ここもまた、上記と同様にして導出された法線ベクトルが使用され、この法線ベクトルの算出された方向が参照ベクトルの方向と比較される。この比較において場合によっては生じる方向の差異から、あらゆる任意の空間方向におけるセンサの傾斜を直接的に求めることができる。
算出された曲線、面、直線又は平面に関しては、付加的に品質値を求めることができる。この品質値は例えばどれ程の精度で算出が行なわれており、また、この精度の考えられる不正確性がどれ程大きいかを表している。傾斜センサを備えているデバイスのユーザが実施された測定の精度又は正確性を求めることができるようにするために、このパラメータを使用することができる。更には、傾斜センサの個々の制御パラメータを自動的又は手動で適合させるために、この算出された品質値を使用することができる。例えば、品質値が悪いことに基づき、媒体の照明強度又は検出器の感度を変更することができ、それにより後続の測定時には、検出器における投影を例えば十分なコントラストでもって検出することができる。
付加的に、信号の検出と変換が連続的に行なわれ、特に信号が評価ユニットにおいて累積されることによって、傾斜の検出の精度を高めることができる。累積された信号から、ここでもまた上述のように曲線、面、直線、平面及び法線ベクトルを導出することができる。本発明による傾斜センサを備えている測定器が例えば所定の位置に固定されている場合には、信号の累積によって信号の平均値を求めることができるか、又は、それらの信号に属する点群における、例えば複数の点の集合を表す領域を規定することができる。平均値を使用することによって、又は点の集合の重み付けによって、連続的に且つ精度を高めながら、曲線、面、直線又は平面を導出することができる。
本発明の付加的な態様(容器の縁部における液体の湿潤作用)は本発明による別の実施の形態によって考慮される。このために、デバイス用の傾斜センサは液体の媒体を収容する容器を有しており、媒体の状態は容器に相対的に傾斜に依存し、容器は角を有する底面、特に三角形の底面、又は楕円の底面、特に円形の底面を有することができる。更には、媒体の境界面の少なくとも一部の投影を形成するための電磁放射源と、それらの投影の内の一つをそれぞれ検出し、信号に変換するための少なくとも二つの検出器とが設けられており、検出器はそれぞれ検出方向を有しており、且つ、検出器の検出方向は相互に角度が付けられて配置されている。付加的に、少なくとも二つの検出器の信号から、二つの軸における傾斜を決定するための評価ユニットが設けられている。傾斜は信号の結合から二つの軸に関して共通して検出され、面、特に湾曲した面が点群から導出される。
媒体を収容する容器に相対的な状態を傾斜に依存して有する液体の媒体を用いる、デバイスの傾斜を検出するための相応の方法は、媒体の境界面の少なくとも一部、特に共通の部分の少なくとも二つの投影を形成するステップを備えている。更には、それぞれの投影を、それぞれに対応付けられている少なくとも二つの検出器の内の一方によって検出し、検出された投影を信号に変換し、相互に角度付けられた二つの検出方向から境界面を検出するステップと、傾斜をそれらの信号から検出するステップとが設けられている。信号の結合から、二つの軸における傾斜が共通して検出され、この傾斜の検出の際に、信号から面、特に湾曲した面が検出されるように信号が結合される。面は媒体の境界面を表し、特に境界面の経過を近似的に表す。
以下では、本発明による方法及び本発明による装置を、図面に概略的に示した複数の具体的な実施例に基づき、単なる例示を目的として詳細に説明し、その際に、本発明の別の利点についても検討する。