JP2013536183A - 皮膚修復のための化合物及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】皮膚の傷を治療するための組成物及び方法を提供する。
【解決手段】この組成物は、創傷、瘢痕及びしわなどの皮膚の傷を治療するために有用な化合物の治療的有効量を含む。
【選択図】図1
【解決手段】この組成物は、創傷、瘢痕及びしわなどの皮膚の傷を治療するために有用な化合物の治療的有効量を含む。
【選択図】図1
Description
関連出願
本願は、2010年7月30日に出願された米国仮特許出願第61/369,232号及び2010年12月2日に出願された、米国仮特許出願第61/419,115号の利益を主張するものであり、これら開示の双方が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるものとする。
本願は、2010年7月30日に出願された米国仮特許出願第61/369,232号及び2010年12月2日に出願された、米国仮特許出願第61/419,115号の利益を主張するものであり、これら開示の双方が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるものとする。
本発明は、全般的には創傷治癒のための組成物及び方法に関し、特に創傷治癒、瘢痕低減、及び皮膚修復における治療のためのEP4作動薬の使用に関する。
プロスタノイドEP4受容体は、プロスタグランジンE2(PGE2)の作用を媒介するGタンパク質結合受容体であり、他のプロスタノイド受容体と比較される場合、最長の細胞内C末端ループによって特徴付けられる。EP4受容体は他の経路にも同様に関与するが、主として、EP4受容体類は、Gsに結合し、cAMP濃度における上昇を媒介する。EP2及びEP4受容体間の機能において、いくつかの重複性がある。例えば、両受容体は、cAMPを通してのPGE2媒介RANKLを誘導する。しかしながら、EP2は、排卵及び受精において卵丘膨張に関与するが、一方EP4は動脈管の閉鎖を調整する。これら受容体が、排卵及び受精に関与し、骨形成を誘導し、炎症性腸疾患に対して保護し、ランゲルハンス細胞移行及び成熟を促進し、並びにコラーゲン誘発関節炎のモデルにおける関節の炎症を媒介するので、EP4受容体の発現は、様々な生理学的及び病態生理学的プロセスによって制御される。
新鮮創傷、瘢痕及びしわなどの皮膚の傷は、身体のいずれの領域にも発生する可能性がある。瘢痕化は、機械的損傷、手術、火傷、放射及び中毒などの局所的又は全身的外傷に続いて、成人の身体の全ての部分で発生し得、創傷部位では、正常な構造を復元するためのホメオスタシスプロセスの喪失を呈する。しわは、様々な原因のために生じ、老化の一般的徴候である。瘢痕及び老化の徴候の双方ともに、一般的に望ましくないと考えられている。
したがって、このような皮膚の傷を安全かつ有効に治療する薬剤は、極めて望ましいものである。
本開示は、創傷治癒及び瘢痕低減のための組成物及び方法を提供する。本発明のこの組成物及び方法は、本明細書に記載される少なくとも1つのEP4作動薬を含む。本発明の組成物及び方法によって治療され得る創傷及び/又は瘢痕は、手術、外傷、疾患、機械的損傷、火傷、放射、中毒などの事象から発生し得る。
本発明の一実施形態では、皮膚の傷を治療するための方法が提供されている。このような方法は、例えば、それを必要とする被験体に少なくとも1つのEP4作動薬の治療的有効量を投与することによって実施され得、これによって皮膚の傷を治療する。
一実施形態では、創傷を治癒するために方法が提供され、この方法は、
の構造を有する化合物の治療的有効量を含有する組成物を、それを必要とする被験体に投与することを含み;
式中、各点線は二重結合の有無を表し;
R1、R2、R3及びR4は、各々独立して、H及びC1−C6線状アルキルから選択され;
R5は、ハロゲン、C1−C6アルキル、又はC1−C6アルケニルであり;R6は、H、C1−C6アルキル、C1−C6アルケニル、その塩、又はそのアミンであり;nは、0〜7であり;並びにXはS又はOである。
式中、各点線は二重結合の有無を表し;
R1、R2、R3及びR4は、各々独立して、H及びC1−C6線状アルキルから選択され;
R5は、ハロゲン、C1−C6アルキル、又はC1−C6アルケニルであり;R6は、H、C1−C6アルキル、C1−C6アルケニル、その塩、又はそのアミンであり;nは、0〜7であり;並びにXはS又はOである。
別の実施形態では、新鮮創傷を治癒するために方法が提供され、この方法は、
の構造を有する化合物の治療的有効量を含有する組成物を投与することを含み;
式中、各点線は二重結合の有無を表し;
R1、R2、R3及びR4は、各々独立して、H及びC1−C6線状アルキルから選択され;
R5は、ハロゲン、C1−C6アルキル、又はC1−C6アルケニルであり;R6は、H、C1−C6アルキル、C1−C6アルケニル、その塩、又はそのアミンであり;nは、0〜7であり;並びにXはS又はOであり;
ここにおいて、創傷は、この組成物の投与がない場合よりも、より正常に治癒する。
式中、各点線は二重結合の有無を表し;
R1、R2、R3及びR4は、各々独立して、H及びC1−C6線状アルキルから選択され;
R5は、ハロゲン、C1−C6アルキル、又はC1−C6アルケニルであり;R6は、H、C1−C6アルキル、C1−C6アルケニル、その塩、又はそのアミンであり;nは、0〜7であり;並びにXはS又はOであり;
ここにおいて、創傷は、この組成物の投与がない場合よりも、より正常に治癒する。
更に別の実施形態では、しわの外観を軽減する方法が提供され、この方法は、
の構造を有する化合物の治療的有効量を含有する組成物を前記しわに投与することを含み;
式中、各点線は二重結合の有無を表し;
R1、R2、R3及びR4は、各々独立して、H及びC1−C6線状アルキルから選択され;
R5は、ハロゲン、C1−C6アルキル、又はC1−C6アルケニルであり;R6は、H、C1−C6アルキル、C1−C6アルケニル、その塩、又はそのアミンであり;nは、0〜7であり;並びにXはS又はOであり;
ここにおいて、しわの外観が軽減される。
式中、各点線は二重結合の有無を表し;
R1、R2、R3及びR4は、各々独立して、H及びC1−C6線状アルキルから選択され;
R5は、ハロゲン、C1−C6アルキル、又はC1−C6アルケニルであり;R6は、H、C1−C6アルキル、C1−C6アルケニル、その塩、又はそのアミンであり;nは、0〜7であり;並びにXはS又はOであり;
ここにおいて、しわの外観が軽減される。
本明細書に開示されたものは、創傷治癒及び瘢痕低減のための組成物及び方法である。一実施形態では、本明細書に記載される組成物は、一般的構造
を有する化合物を含み;
式中、各点線は二重結合の有無を表し;
R1、R2、R3及びR4は、各々独立して、H及びC1−C6線状アルキルから選択され;
R5は、ハロゲン、C1−C6アルキル、又はC1−C6アルケニルであり;R6は、H、C1−C6アルキル、C1−C6アルケニル、その塩、又はそのアミンであり;nは、0〜7であり;並びにXはS又はOである。
式中、各点線は二重結合の有無を表し;
R1、R2、R3及びR4は、各々独立して、H及びC1−C6線状アルキルから選択され;
R5は、ハロゲン、C1−C6アルキル、又はC1−C6アルケニルであり;R6は、H、C1−C6アルキル、C1−C6アルケニル、その塩、又はそのアミンであり;nは、0〜7であり;並びにXはS又はOである。
ある実施形態では、R4はHであり、R3はHであり、並びにXはSである。
別の実施形態では、R1及びR2はCH3である。
他の実施形態では、R5はClである。
更に別の実施形態では、この化合物は、
である。
別の実施形態では、本発明の組成物は、
の構造を有する少なくとも1つのEP4作動薬を含み;
式中、Z1〜Z6のそれぞれは、独立してC、N、O、又はSであり;
Aは、−(CH2)6−、又はシス−CH2CH=CH−(CH2)3−(式中、1又は2個の炭素はS又はOで置換されてもよい)であるか;又は、
Aは、−(CH2)m−Ar−(CH2)o−であり、式中Arはアリーレン又はヘテロアリーレンであり、m及びoの和は1〜4であり、並びに1つのCH2はS又はOで置換されてもよく;
R1は、H、アルキル、シクロアルキル、オキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アルケニル、オキシアルケニル、又はヒドロキシアルケニルであり;
R2は、アルキル、ヒドロキシル、ハライド、又はオキソであり;
Jは、アルキル、シクロアルキル、オキシアルキル、ヒドロキシアルキルであり;
Eは、C1-12アルキル、R3、又は−Y−R3であり、式中YはCH2、S又はOで、並びにR3はアリール又はヘテロアリールであり;
nは、0又は1であり;
並びに式中、点線は結合の有無を表す。
式中、Z1〜Z6のそれぞれは、独立してC、N、O、又はSであり;
Aは、−(CH2)6−、又はシス−CH2CH=CH−(CH2)3−(式中、1又は2個の炭素はS又はOで置換されてもよい)であるか;又は、
Aは、−(CH2)m−Ar−(CH2)o−であり、式中Arはアリーレン又はヘテロアリーレンであり、m及びoの和は1〜4であり、並びに1つのCH2はS又はOで置換されてもよく;
R1は、H、アルキル、シクロアルキル、オキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アルケニル、オキシアルケニル、又はヒドロキシアルケニルであり;
R2は、アルキル、ヒドロキシル、ハライド、又はオキソであり;
Jは、アルキル、シクロアルキル、オキシアルキル、ヒドロキシアルキルであり;
Eは、C1-12アルキル、R3、又は−Y−R3であり、式中YはCH2、S又はOで、並びにR3はアリール又はヘテロアリールであり;
nは、0又は1であり;
並びに式中、点線は結合の有無を表す。
本発明の別の実施形態では、
の構造を有する少なくとも1つの化合物の治療的有効量を含有する組成物を投与することを含む皮膚の傷を治療するために方法が提供されている。
本発明の別の実施形態では、
の構造を有する少なくとも1つの化合物の治療的有効量を含有する組成物を投与することを含む皮膚の傷を治療するために、方法が提供されている。
本発明の別の実施形態では、
の構造を有する少なくとも1つの化合物の治療的有効量を含有する組成物を投与することを含む皮膚の傷を治療するために、方法が提供されている。
開示された化合物及び本明細書に開示された方法における使用に好適な追加的化合物を調製する方法は、例えば、Dondeら著、「10,10−Dialkyl Prostanoic Acid Derivatives as Agents for Lowering Intraocular Pressure」、米国特許第6,875,787号;Dondeら著、「10,10−Dialkyl Prostanoic Acid Derivatives as Agents for Lowering Intraocular Pressure」、米国特許公開第2004/0235958;;Dondeら著、「Treatment of Inflammatory Bowel Disease」、米国特許公開第2005/0164992号で見出され得、これらのそれぞれが、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるものとする。
本明細書で使用するとき、用語「皮膚の傷」は、身体の皮膚の任意の領域上の新鮮創傷、瘢痕、又はしわを包含する。
「新鮮創傷」とは、その中で皮膚の外部表面の構造的一体性が損なわれている任意の領域であり得る。新鮮創傷は、切開、裂傷、剥離、温度熱傷、化学的熱傷、放射又は穿刺によるものであり得る。この創傷は表面的であり得るか、若しくは皮膚のより深い層、皮下、深部筋膜、筋肉、骨又は他の内部臓器に広がり得る。
「瘢痕」とは、損傷又は疾患後に正常な皮膚(又は他の組織)に代わる線維性組織の領域(線維症)である。瘢痕のタイプとしては、過形成性瘢痕、陥没瘢痕、及び伸展裂創が挙げられる。過形成性瘢痕は、身体がコラーゲンを過剰生成する場合に生じ、これは瘢痕が周囲の皮膚から上に上がる原因となる。過形成性瘢痕の例は、ケロイド瘢痕である。萎縮又は陥没瘢痕は、窪んだ外観を有し、皮膚内の基礎をなす支持構造が失われた場合に生じる。伸展裂創(皮膚線条)は、皮膚が急速に伸ばされた場合(すなわち、著しい体重増加又は成長加速現象に起因する)、又は皮膚が治癒過程中に、典型的には関節の近くで張力下に置かれる場合に生じる。本明細書で使用するとき、用語「瘢痕」は、任意の原因による皮膚におけるいずれのタイプの瘢痕も包含する。
本明細書で使用するとき、用語「しわ」とは、習慣的表情、老化によるコラーゲン及び/又は弾力性の損失、日光による皮膚損傷、喫煙、水分補給の不良、並びに他の因子によって発生され得る皮膚における褶曲、隆起、襞、溝、窪み、凹み、又は沈没領域である。しわは、深い襞から細かい線にまでわたる。身体のいずれかの部分上に発生するしわ、特に被験体の頭及び首上のしわが、本明細書では意図されている。本開示により処置され得るしわとしては、眉のしわ、目尻のしわ、鼻唇襞、目の下又は眉毛間の1本以上の線、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これに限定されない。
本明細書で使用するとき、「治療」とは、1つ以上の皮膚の傷の特徴を一時的又は永久的のいずれかで軽減する(又は排除する)ことを意味する。組成物が創傷を治療するために投与される場合、この組成物は、投与なしの創傷と比較して正常な治癒を促進する。すなわち、治療された創傷の寸法(長さ、深さ、高さ及び/又は幅)、特徴、色及び/又はきめが、正常の非創傷組織に極めて似るものである。この点に関して、開示された組成物での創傷の治療は、創傷の治癒からもたらされる瘢痕形成を抑制し、最小限に抑え又はその外観を改善することができる。更に、開示された組成物がしわを治療するために投与される場合、しわの外観又は突起が可視的に又は臨床的に軽減されるよう、そのしわが治療される。このことが、長さ及び/又は深さが治療前のしわと比較して減少されることである。或いは、治療はしわの予防も含むことができる。この点に関して、開示された組成物は、しわの発現を防止するために、前頭部、唇、瞼、鼻唇襞、目の下の皮膚、又は眉毛間などの典型的にしわを現す皮膚の領域に供給され得る.
開示された組成物は、伸展裂創などの創傷に関連しない瘢痕形成、若しくはニキビ、水痘、麻疹又は他の病状による瘢痕を予防するために投与され得る。ある実施形態では、開示された組成物は、このような瘢痕の形成を防止するために、拡大した皮膚領域に投与される。これら実施形態では、皮膚が瘢痕を現し易い顔、腹部、胸部、腕部、脚部、臀部、背部のいずれの領域に投与され得る。
この組成物は、皮膚の傷の発現前に、それと同時に、及び/又はその発現後に投与され得る。例えば、開示された組成物は、切開の前、手術処置中、及び/又は術後の任意の時間に投与され得、次いで治癒プロセスとしての処置が行われた後に追加的に投与され得る。別の例では、この組成物は、妊娠中に伸展裂創(妊娠線)を防止するために投与され得る。或いは、この組成物は、傷の発現後に投与され得る。
この組成物は、1週間に1日から7日の間で、所望の結果を達成するために必要とされる期間で投与されてもよく、これは数日から数か月間であり得る。この組成物は、所望の効果に応じて、一日に1回又は数回(2、3、4回、又はそれ以上の回数)で投与され得る。ある実施形態では、この組成物は、1、2、3、4、5、6、又は7日毎に投与され得る。別の実施形態では、この組成物は、1、2、3、又は4週間毎に1回以上の回数で投与され得る。投与は、毎月又は隔月の原則であり得る。更に、この組成物は、1、2、3、6、9、又は12ヶ月間又はそれ以上投与され得る。ある実施形態では、この組成物は、所望の結果を維持するために継続する原則で投与され得る。
開示された化合物は、組成物の部分として投与され得る。本明細書で使用するとき、「製剤」及び「組成物」は、互換可能に用いられ得、所定の目的のために一緒に提示される要素の組み合わせを指す。このような用語は、当業者に周知である。
本明細書で使用するとき、「担体」、「不活性担体」、及び「許容可能な担体」は、互換可能に用いられ得、所望の組成物をもたらすために、本開示された化合物と組み合され得る担体を指す。当業者は、ある医薬品組成物及び/又は化粧品組成物を製造するために周知である多くの担体を理解されるであろう。望ましくは、担体は、角質性表面又は身体の他の領域への適用のために好適である。適用の際に、許容可能な担体は、皮膚又は他の角質性表面との有害反応を実質的に有さない。例えば、この担体は、脂肪又は非脂肪クリーム、乳白色懸濁液又は油中エマルジョン又は水中油型、ローション、ゲル又はゼリー、コロイド状又は非コロイド状水性又は油性溶液、ペースト、エアゾール、可溶性錠剤又はスティックの形態を取ってもよい。一実施形態によると、この組成物は、皮膚科学的に適合したベヒクル又は担体を有する。組成物を調製するために使用され得るベヒクルは、例えば、生理食塩水などの水性溶液、油性溶液又は軟膏を含んでよい。このベヒクルは、更に、例えば塩化ベンザルコニウムなどの皮膚科学的に適合する防腐剤、例えばポリソルベート80のような界面活性剤、リポソーム又はポリマー、例えば、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン及びヒアルロン酸(これらは粘度を増加させるために用いられ得る)を含有してよい。
本発明の組成物中に含まれ得る追加的薬剤の例としては、抗痒み剤、抗セルライト剤、抗瘢痕剤、及び抗炎症剤、麻酔剤、抗刺激剤、血管収縮剤、血管拡張剤、並びに出血防止/止血剤、及び色素沈着改良/除去剤、保湿剤、剥離剤、テンショニング剤、抗アクネ剤が挙げられる。抗痒み剤としては、メチルスルホニルメタン、重炭酸ナトリウム、カラミン、アラントイオン、カオリン、ペパーミント、チャノキ油及びこれらの組み合わせを挙げることができる。抗セルライト剤としては、フォルスコリン、限定されるものではないがカフェイン、セオフィリン、テオブロミン、及びアミノフィリン、及びこれらの組み合わせなどのキサンチン化合物を挙げることができる。麻酔剤としては、リドカイン、ベンゾカイン、ブタンベン、ジブカイン、オキシブプロカイン、プラモキシン、プロパラカイン、プロキシメタカイン、テトラカイン、及びこれらの組み合わせを挙げることができる。抗瘢痕剤としては、IFN−γ、フルオロウラシル、ポリ(乳酸―コグリコール酸)、メチル化ポリエチレングリコール、ポリ乳酸、ポリエチレングリコール及びこれらの組み合わせを挙げることができる。抗炎症剤としては、デキサメタゾン、プレドニゾロン、コルチコステロン、ブデゾニド、エストロゲン、スルファサラジン、メサラミン及びそれらの誘導体並びに組み合わせを挙げることができる。加えて、エピネフリン、チミジン、シチジン、ウリジン、アンチピリン、アミノカプロン酸、トラネキサム酸、オイカリプトール、アラントイン、グリセリン、及び亜セレン酸ナトリウムなどの活性薬剤が含まれ得る。製剤は、分解阻害剤を更に含むことができる。分解阻害剤としては、グリコサミノグリカン(例えば、ヘパリン、硫酸ヘパリン、硫酸デルマタン、硫酸クロンドロイチン、o−硫酸化HA、リナマリン、及びアミグダリン)、抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸、メラトニン、ビタミンC、ビタミンE)、タンパク質(例えば、血清ヒアルロニダーゼ阻害剤)、及び脂肪酸(例えば、飽和C10〜C22脂肪酸)が挙げられるが、これに限定されない。ある実施形態では、更なる活性薬剤は、抗酸化剤である。ある実施形態では、この抗酸化剤は、ビタミンC及び/又はd−α−トコフェリルポリエチレングリコール1000スクシネート(TPGS、水溶性ビタミンE)などのビタミンEを含む。
開示された組成物は、局所的、皮下、皮内、真皮下、経皮投与によく適する。局所的投与は、局所作用を及ぼすために皮膚の傷の部位で皮膚の表面に適用される組成物の使用に関するものである。したがって、このような局所組成物は、その中で、顔、首、腕、脚、及び/又は胴体などの処置される皮膚表面に直接的に接触させることによって、組成物が外部から供給されるこれら医薬品又は化粧品形態を包含する。この目的のための従来の医薬品又は化粧品形態としては、軟膏、リニメント、クリーム、シャンプー、ローション、ペースト、ゼリー、スプレー、エアゾールなどが挙げられ、処置される傷及び皮膚領域に応じて、間接的に又はパッチ内で若しくは含浸包帯内で更に供給されてもよい。用語「軟膏」は、油脂性、水溶性及びエマルジョン型基剤、例えば、ワセリン、ラノリン、ポリエチレングリコール、並びにこれらの混合物を包含する。
開示された組成物は、メソセラピー用途にも同様に適切である。メソセラピーは、組成物の、表皮内注射、真皮内注射、及び/又は皮下注射を含む非外科的美容術技術である。この組成物は、小さな複数の液滴の形状で表皮、真皮−表皮接合部、及び/又は真皮に投与される。
本開示によると、医薬品又は化粧品組成物は、限定されないが、乳化剤、湿潤剤、甘味剤又は風味剤、等張化剤、防腐剤、緩衝液、抗酸化剤及びフラボノイド類などの1つ以上の薬剤を必要に応じて含むことができる。本開示の医薬組成物で有用である等張化剤としては、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、などの塩、マンニトール又はグリセリン及び他の薬学的に許容可能な等張化剤が挙げられるが、これに限定されない。本明細書で記載される医薬組成物で有用な防腐剤としては、限定されるものではないが、塩化ベンザルコニウム、クロロブタノール、チメロサール、酢酸フェニル水銀、及び硝酸フェニル水銀が挙げられる。様々な緩衝液及びpHを調整するための手段が、医薬組成物を調製するために用いられ得、これらとしては、酢酸塩緩衝液、クエン酸塩緩衝液、リン酸塩緩衝液及びホウ酸塩緩衝液が挙げられるが、これに限定されない。同様に、医薬組成物中で有用である抗酸化剤は、当該技術分野で既知であり、例えば、メタ重亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、アセチルシステイン、ブチル化ヒドロキシアニソール及びブチル化ヒドロキシトルエンが挙げられる。フラボノイド類は、広範囲にわたる有益な生化学的及び抗酸化効果を有するものとして周知である、植物で見出される化合物である。フラボノイド類のサブカテゴリーとしては、フラボン類、フラボノール類、フラバノン類及びフラバノノール類が挙げられる。フラボノイド類の例としては、ロイテオリン、アピゲニン、タンゲリチン、クエルセチン、ケンフェロール、ミリセチン、フィセチン、イソラムネチン、パキポドール、ラムラジン、ヘスペレチン、ナリンゲニン、エリオジクチオール、ホモエリオジクチオール、タキシフォリン、ジヒドロクエルセチン、ジヒドロケンフェロール、タンニン酸、タンニン、濃縮タンニン、及び加水分解性タンニンが挙げられる。これら物質又は当該技術分野で既知の他の物質が、本明細書で開示された医薬組成物又は化粧品組成物に含まれ得ることを理解されたい。
本明細書で使用するとき、用語「治療的有効量」とは、研究者、獣医、医者又は他の臨床医によって探索される、それを必要とする被験体の生物学的、医学的、又は化粧品的応答を誘発する医薬組成物又は化粧品組成物の量を意味する。いくつかの実施形態では、それを必要とする被験体は、哺乳類である。ある実施形態では、この哺乳類はヒトである。この化合物の有効量は、当業者によって判定され得るが、使用される化合物、適用の頻度及び所望の結果に応じて変化し、一般的には、組成物の重量で約0.0000001%〜約50%、好ましくは組成物の総重量で約0.001%〜約50%、より好ましくは組成物の重量で約0.001%〜約30%の範囲にある。ある実施形態では、この化合物は、組成物の重量で約0.004%である。
本明細書に記載された化合物は、少なくとも所望の治療的効果を達成するために必要とされる最小用量で投与され得る。概して、このような用量は、約1mg/日〜約1000mg/日の範囲であり;より好ましくは、約10mg/日〜約500mg/日の範囲である。別の例示的実施形態では、この化合物又は化合物類は、約0.0001mg/kg/日〜約100mg/kg/日又は約0.01mg/kg/日〜約100mg/kg/日の範囲で、組成物又は製剤中に存在し得る。しかしながら、任意の所定の症例で投与され得るこの化合物の実際の量は、年齢及び患者の体重、患者の全身健康状態、皮膚の傷の重篤度、及び投与の経路などの関連した状況を考慮に入れる医者によって判定されるであろう。いくつかの例では、投与量は、個々の状況に応じて評価される。
更に、組成物は、時間の所定の期間にわたって化合物の放出を遅延させるよう、又は治療の過程中の所定の時間で放出される化合物の量を注意深く制御するよう設計されてもよい。
開示された組成物のpHは、約3〜約8.0、又は薬6.5〜約7.5であり得る。ある実施形態では、製剤のpHは、約7.0〜約7.4又は薬7.1〜約7.3である。
本発明のあるの実施形態が、本発明を実行するための本発明者が知るところの最適モードを含み、本明細書に記載されている。もちろん、これら記載された実施形態への変更は、前述の説明を読む際に、当業者には明らかになるであろう。本発明者は、当業者がこのような変更を適切であるとして採用することを期待し、並びに本発明者は、本明細書に特定的に記載されたものとは異なるやり方で、本発明が実行されることを意図している。したがって、本発明は、準拠法によって許容されたような本明細書に添付された特許請求の範囲で列挙された主題第の全ての変形及び同等物を包含する。更には、本明細書に別に記載がない限り並びに前後関係によって明らかに矛盾しない限りにおいて、その全ての可能な変更内の上記要素の任意の組み合わせは、本発明によって包含される。
本明細書に開示されたある実施形態は、言語からなる又は本質的になることを使用して、特許請求の範囲内で更に限定され得る。特許請求の範囲で用いられる場合、修正毎に提起される又は添加されるかにかかわらず、伝統的用語「からなる」は、特許請求の範囲内で特定されない要素、工程、又は成分を排除するものである。伝統的用語「から本質的になる」は、特許請求の範囲を、特定の材料又は工程並びに基本的及び新規な特徴(複数可)に大きな影響を及ぼさないようなものに限定するものである。そのように要求された本発明の実施形態は、本明細書に本質的に又は明確に記載されかつ有効化されている。
本明細書の全体を通して特許文献及び印刷出版物に対してなされたいかなる参照も、その全体を参照によって本明細書に組み込まれるものとする。
本明細書に開示された本発明の実施形態は、本発明の原理の例示である。採用され得る他の変形は、本発明の範囲内である。故に、例えば、限定されないが、本発明の別の構成が、本明細書の教示に従い利用されてもよい。したがって、本発明は、提示されかつ記載されたものに厳密には限定されない。
実施例1
創傷治癒に及ぼす化合物1の効果
実施例1
創傷治癒に及ぼす化合物1の効果
切開皮膚モデル及び評価。180〜200gのSpague−Dawleyラットを、イソフルランで麻酔した。体毛を刈り取った後に、無菌条件下で、2cmの長さの切開を作り、ラットの背中の皮膚上の深筋膜に到達させた。創傷を4−0縫合糸ですぐに閉じた。14日間の予備試験を行った。動物を、ベヒクル又は化合物1で、0.004%、一日2回、局所的に処置した。ベヒクルは、エタノール30%、プロピレングリコール12%、ジプロピレングリコール5%、ベンジルアルコール5%、グリセロール3%、及び正常生理食塩水45%を含有した。創傷の写真を毎日撮り、組織病理学的分析及び分子生物学的分析のために、術後2、3、7及び14日目に生検を行った。
化合物1とTGF−β3の効果を比較するために、同様な皮膚創傷試験を更に実施した。この試験では、0.004%での化合物1、100ng/200μlでのTGF−β3、又はベヒクルの皮内注射を、創傷を閉じた直後に施した。その後、TGF−β3を更に2回、1日目と2日目に注射し、化合物1及びベヒクルを試験の継続中に一日2回局所的に供給した。ベヒクルは、注射用の200μlの総容量で、0.1%BSA及び4mMのHClを含有するPBSであった。皮膚創傷を、3、7、14、35及び70日に画像撮影した。
創傷組織を、3、14及び70日目に生検を行った。皮膚創傷を観察するために、パラフィンに埋め込まれた創傷切片を生成した。マッソンのトリクローム/Picosirusレッドと比較して標準的なH&E染色を実行し、コラーゲン繊維を可視化した。皮膚創傷中の筋線維芽細胞を監視するために、切片を免疫組織化学的に染色し、α−平滑筋のアクチンを同定した。創傷外観を評価するために、各試験の終わりまでに全ての瘢痕の写真を一緒に混ぜた。瘢痕重篤度を、0は不可視、1は最小及び10は最不良で、0〜10のスケールで採点した。各瘢痕を縫合部位によって分離された4つの領域に分け、各1/4の切片を個別に採点し、4つの部分の点数の平均を、各創傷の総得点として記録した。
3日目に、化合物1で処置された皮膚創傷サンプルの80%が、角質細胞で満たされた閉じられた表皮を示し、一方ベヒクル処置された創傷の33%だけが、閉じられた表皮を有した(図1及び2)。表皮欠損の全体の寸法は、化合物1で処置された創傷のものと比較した場合、ベヒクル処置創傷に関しては2倍大きかった(図1及び2)。このことは、表皮層の治癒に及ぼす化合物1治療の有益な効果を立証している。
皮膚切開後7日目に、化合物1で処置された皮膚の表皮層は、近傍の正常な表皮に近い厚さを有したばかりでなく、正常な弾力性の皮膚構造に似た表皮のしわも有した。これとは対照的に、ベヒクル処置の皮膚は、化合物1で処置された表皮よりも3倍の厚さで表皮過形成を有した(図3)。
好中球は、一次先天性免疫応答として損傷部位で動員される。それらの細胞溶解及びケモカインの放出が他の炎症細胞を誘引し、炎症プロセスを増幅する。2日目及び3日目に、好中球の浸潤を分泌する組織で監視した。化合物1は、創傷部位での多形核細胞浸潤を著しく低減した(図4)。
術後2〜14日目からの切片でのα−平滑筋アクチン(α−SMA)の免疫組織化学的染色によって、筋線維芽細胞が同定された。染色及び評価の双方が、治療に対して盲検化された人員によって実施された。強いα−SMAシグナルは、大型細胞の細胞質に局在化され、このようなα−SMA陽性細胞は、主として、創傷部位での真皮層の顆粒組織に沿って分布した。豊富な筋線維芽細胞が3日目のサンプルで観察され、このことは、成人の瘢痕創傷治癒中のそれらの増殖を示唆した。化合物1の治療は、ベヒクル対照(38±6.15/3切片)と比較すると、筋線維芽細胞の数(25.8±7.45/3切片)を低減した。
皮膚創傷組織の生検サンプルを、術後7日及び14日目に分析した。約1mm幅の組織サンプルを、創傷の両側から採取した。14日目からの切片を、マッソンのトリクロームによってコラーゲン繊維に関して染色した。瘢痕部位は、表皮に対していくらか平行ではあるが、非構造化様式で配置する、細かく、短い、軽く染色されたコラーゲン繊維を含有した。正常な真皮においては、コラーゲン繊維は厚く、長く、深く染色され、バスケット織り様式で明確に組織化され、正常皮膚の弾力性及び張力に対して中心にあるように生じる。異常繊維ベルトの幅を、瘢痕の表面、中間部及び底部で測定した。組成物1で処置は瘢痕の中央を底の部分で幅を大きく低減したが、表面領域で瘢痕の幅を低減する傾向を示したのみであった(図5並びに6A及びB)。大体、化合物1で処置された動物は、ベヒクル処置動物よりも、より小さくかつ柔らかい皮膚瘢痕を有し、並びに著しく薄い外観を有した(図5並びに6A及びB)。
TGF−β3が、動物及びヒトの双方での皮膚瘢痕を低減すると報告され、創傷の主要な治療であるために、化合物1及びTGF−β3の効果が比較された。ここでは、焦点が創傷治癒及び瘢痕形成の3つの時間段階に当てられ、これらは3日目の炎症、14日目の全体の創傷治癒、及び70日目の瘢痕再構築である。好中球浸潤、炎症の顕著な特徴は、術後3日目に容易に検出さ得る。好中球の数を、H&E染色された組織の3つの切片で計測され、それらは、ベヒクル、TGF−β3又は化合物1処置群でそれぞれ、60.6±30、53.8±17又は31.4±8個であった。少数サンプル(n=5)のために統計的に有意ではないとはいえ、化合物1による抑制された好中球浸潤の傾向は明らかであり、我々の先の観察と一致する。
14日目に、創傷皮膚組織は、Picrosiriusのレッド及びマッソンのトリクロームのコラーゲン染色の双方に関して処理された。Picrosirius染色された組織は、偏光下において、I型コラーゲン原繊維が黄色で現れ、並びにIII型コラーゲンが緑色で現れた。ベヒクル処置創傷は、いくつかの緑色で細かい原繊維を空隙中に示したが、黄色ではなく、大きな原繊維束ではなかった。TGF−β3治療はまた、創傷の底部でいくつかの緑色原繊維を有したが、化合物1治療は、緑色に染色されたIII型コラーゲンをほとんど伴わず、創傷部位全体にわたってほぼ横断する大きな黄色に染色されたコラーゲン束を示した(図7A及びB)。更に、正常な原繊維間の空隙幅は、ベヒクル処置群のものよりも、TGF−β3処置及び化合物1処置群の双方で著しく狭かった(p<0.05、図7A及びB)。このことは、化合物1治療は、異常構造化空隙を低減するのみならず、創傷部位での未成熟のIII型コラーゲンも軽減することを示唆した。
同一の創傷の異なる切片もまた、マッソンのトリクロームコラーゲン染色に関して処理された。正常組織の近傍のコラーゲンは、暗青色のバスケット織り網状パターンに向けられた厚い束として染色された。創傷部位での特徴的領域は、表皮に平行に、細かく、厚いコラーゲン繊維として染色された。正常領域と異常領域との間の境界線は、非常に明白であった。異常構造化真皮領域の幅は、ベヒクル処置群よりも、TGF−β3及び化合物1処置群の双方で著しく小さかった(p<0.01-0.05、図7A及びB)。
後期段階での皮膚創傷は、再構築を実行する。術後70日目に、創傷部位は、術後14日目に見られたものとは異なるコラーゲン染色の特徴を示した。Picrosiriusレッド染色された切片では、ベヒクル処置群における創傷空隙は、平行な向きで、高密度の赤色の微細繊維によって今度は満たされた。このような異常領域は、TGF−β3及び化合物1処置群の双方ではほとんど存在しなかった。代わりに、バスケット織りパターンでコラーゲン繊維のより大量の黄色で厚い束が、ベヒクル処置群よりも観察された。
マッソンのトリクローム染色もまた、瘢痕再構築における時間的変化を示した。70日目に、瘢痕領域は、細かく薄いコラーゲン繊維で、14日目よりも密に満たされた。正常領域と異常領域との間の境界線は、14日目よりも一層識別可能になった。残存する瘢痕領域の寸法は、TGF−β3及び化合物1処置群の双方で、ベヒクル処置群よりも著しく小さいものであった。化合物1の効果は、TGF−β3よりも顕著であった(p<0.01〜0.05、図8)。
創傷部位の肉眼的表面外観もまた、術後70日目に監視された。ベヒクル処置では、創傷部位は、白色のつやのある堅固な僅かに隆起した瘢痕に代えられた。TGF−β3治療は、ベヒクル処置よりも非常に改善したが、なお創傷の痕跡を示した。化合物1治療によって、創傷部位は、検出可能でもなく、さもなくば、2つの適応の徴候が組織上に検出可能であった。
実施例2
コラーゲン生成に及ぼす化合物1の効果
実施例2
コラーゲン生成に及ぼす化合物1の効果
コラーゲン生成に及ぼす化合物1の効果が、培養されたヒト胎児及び成人皮膚線維芽細胞で評価された。胎児皮膚線維芽細胞は、ATCC(CRL−7129)から購入された、妊娠第14週の胎児の正常皮膚から生成された。成人皮膚線維芽細胞は、ATCC(CRL−7346)から購入された、61歳の白人女性の正常皮膚から誘導された。両細胞を、37℃及び5%CO2のインキュベーター内で、10%ウシ胎児血清並びに1%ストレプトマイシン及びペニシリンを補充されたDMEM培地中で培養した。細胞を、10cmの皿に、1×106細胞/皿で播種した。細胞が80%の集密状態になった際に、ベヒクル、又は化合物1を、それぞれ0又は10nMの最終濃度で添加した。化合物1は、先ず初めにDMSO中に溶解され、最終DMSO濃度は0.1%であった。細胞溶解液を、処置後の10、30、60、120分及び24時間のそれぞれで集めた。タンパク質を定量化し、4〜10%のSDS−PAGE上で分割した。次いで、このタンパク質を電気泳動によって膜に移動させた。この膜をマウス抗−Akt又はpAkt、及びAPと結合されたマウスIgGに対する二次抗体(Signal transductionから購入)でブロックした。
胎児皮膚線維芽細胞は、ATCC(CRL−7129)から購入された、妊娠第14週の胎児の正常皮膚から生成された。成人皮膚線維芽細胞は、ATCC(CRL−7346)から購入された、61歳の白人女性の正常皮膚から誘導された。両細胞を、37℃及び5%CO2のインキュベーター内で、10%ウシ胎児血清並びに1%ストレプトマイシン及びペニシリンを補充されたDMEM培地中で培養した。細胞を、10cmの皿に、1×106細胞/皿で播種した。細胞が80%の集密状態になった際に、Akt阻害剤(5μM)を含有する又は含有しない化合物1又はベヒクルを、培地に添加した(48時間)。用量反応試験については、細胞を、0、3又は10nMの濃度で48時間処置した。細胞溶解液を採集し、タンパク質を上記のように分割させた。一次抗体はマウス抗コラーゲンI型(Millipore)であった。これは、天然の非変性コラーゲンI型にのみ反応し、コラーゲンIII型、V型及びVI型又は結合組織タンパク質に交差反応性を有さないモノクローナルIgG1抗体である。
コラーゲン1型生成は、化合物1で処置された胎児及び成人皮膚線維芽細胞でアップレギュレートされた(表1参照)。
Claims (26)
- 皮膚の傷を治療する方法であり、
式中、各点線は二重結合の有無を表し;
R1、R2、R3及びR4は、各々独立して、H及びC1−C6線状アルキルから選択され;
R5は、ハロゲン、C1−C6アルキル、又はC1−C6アルケニルであり;R6は、H、C1−C6アルキル、C1−C6アルケニル、その塩、又はそのアミンであり;nは、0〜7であり;並びにXはS又はOであり;
前記投与が、前記皮膚の傷を治療する、方法。 - 式中、R4がHであり、R3がHであり、並びにXがSである、請求項1に記載の方法。
- 式中、R1及びR2がCH3である、請求項1に記載の方法。
- 式中、R5がClである、請求項1に記載の方法。
- 前記化合物が、
- 前記皮膚の傷が、新鮮創傷、瘢痕、又はしわである請求項1に記載の方法。
- 前記組成物が、皮下、真皮下又は経皮で、皮内若しくは局所的に投与される、請求項1に記載の方法。
- 前記投与が、過形成性瘢痕、陥没瘢痕、伸展裂創、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される瘢痕型の形成を低減する、請求項6に記載の方法。
- 前記皮膚の傷が、しわである、請求項6に記載の方法。
- 前記組成物が、顔、首、腕部、胴体、背中、脚部、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される領域に投与される、請求項1に記載の方法。
- 前記組成物が、外科的切開、手術中、術後、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される時間で投与される、請求項1に記載の方法。
- 前記投与が、瘢痕形成を最小限に抑える、請求項1に記載の方法。
- 前記投与が、瘢痕形成を防止する、請求項1に記載の方法。
- 前記投与が、しわ形成を防止する、請求項1に記載の方法。
- 前記投与が、現存するしわの外観を軽減する、請求項1に記載の方法。
- 前記しわが、眉のしわ、目尻のしわ、鼻唇襞、目の下の線、眉毛間の線、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項9に記載の方法。
- 前記新鮮創傷の原因が、切開、裂傷、温度熱傷、化学的熱傷、剥離、穿刺創傷、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項6に記載の方法。
- 新鮮創傷を治療するために提供される方法であり、
式中、各点線は二重結合の有無を表し;
R1、R2、R3及びR4は、各々独立して、H及びC1−C6線状アルキルから選択され;
R5は、ハロゲン、C1−C6アルキル、又はC1−C6アルケニルであり;R6は、H、C1−C6アルキル、C1−C6アルケニル、その塩、又はそのアミンであり;nは、0〜7であり;並びにXはS又はOであり;
前記創傷が、前記組成物の投与がない場合よりもより正常に治癒する、方法。 - 前記化合物が、化合物1
- しわの外観を軽減する方法であり、
式中、各点線は二重結合の有無を表し;
R1、R2、R3及びR4は、各々独立して、H及びC1−C6線状アルキルから選択され;
R5は、ハロゲン、C1−C6アルキル、又はC1−C6アルケニルであり;R6は、H、C1−C6アルキル、C1−C6アルケニル、その塩、又はそのアミンであり;nは、0〜7であり;並びにXはS又はOであり;
前記しわの前記外観が軽減される、方法。 - 前記化合物が、
- 前記組成物が、局所的に投与される、請求項20に記載の方法。
- 皮膚の傷を治療する方法であり、
式中、Z1〜Z6のそれぞれは、独立してC、N、O、又はSであり;
Aは、−(CH2)6−、又はシス−CH2CH=CH−(CH2)3−であり、式中、1又は2個の炭素はS又はOで置換されてもよく;又は、
Aは、−(CH2)m−Ar−(CH2)o−であり、式中Arはアリーレン又はヘテロアリーレンであり、m及びoの和は1〜4であり、並びに1つのCH2はS又はOで置換されてもよく;
R1は、H、アルキル、シクロアルキル、オキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アルケニル、オキシアルケニル、又はヒドロキシアルケニルであり;
R2は、アルキル、ヒドロキシル、ハライド、又はオキソであり;
Jは、アルキル、シクロアルキル、オキシアルキル、ヒドロキシアルキルであり;
Eは、C1-12アルキル、R3、又は−Y−R3であり、式中YはCH2、S又はOで、並びにR3はアリール又はヘテロアリールであり;
nは、0又は1であり;
並びに式中、点線は二重結合の有無を表す、方法。 - 皮膚の傷を治療する方法であり、
- 皮膚の傷を治療する方法であり、
- 皮膚の傷を治療する方法であり、
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