JP2006321737A - Ep4アゴニストを含有する神経変性疾患の予防、治療および/または進展抑制剤 - Google Patents

Ep4アゴニストを含有する神経変性疾患の予防、治療および/または進展抑制剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2006321737A
JP2006321737A JP2005144960A JP2005144960A JP2006321737A JP 2006321737 A JP2006321737 A JP 2006321737A JP 2005144960 A JP2005144960 A JP 2005144960A JP 2005144960 A JP2005144960 A JP 2005144960A JP 2006321737 A JP2006321737 A JP 2006321737A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
alkyl
substituted
hydroxy
phenyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005144960A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayuki Maruyama
隆幸 丸山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ono Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Ono Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ono Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Ono Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP2005144960A priority Critical patent/JP2006321737A/ja
Publication of JP2006321737A publication Critical patent/JP2006321737A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】 副作用のない安全な神経変性疾患の予防、治療および/または進展抑制剤の開発が切望されている。
【解決手段】 EPアゴニストは、興奮性アミノ酸誘発神経細胞死保護作用を有するので、神経変性疾患(例えば、パーキンソン病、パーキンソン症候群、アルツハイマー病、認知症、筋萎縮性側索硬化症または脳卒中等)の予防、治療および/または進展抑制、または神経細胞保護に有用である。また、EPアゴニストを用いれば、神経変性疾患に伴う種々の症状(例えば、振戦、固縮、無動、寡動、動作緩慢、姿勢反射障害、自律神経障害、突進現象、歩行障害、うつ、記憶障害、筋萎縮、筋力低下、上肢機能障害、構音障害、嚥下障害、呼吸障害、しびれおよび麻痺等)の改善にも有用である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、医薬として有用なEPアゴニストを含有する神経変性疾患の予防、治療および/または進展抑制剤、または神経細胞保護剤に関する。
神経変性疾患は系統的な神経細胞の変性、脱落に基づく病態であり、数多くの難病、例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、パーキンソン症候群、アルツハイマー病、認知症、筋萎縮性側索硬化症、進行性核上性麻痺、ハンチントン病、脊髄小脳変性症等が知られている。
神経変性疾患の原因である神経変性死のメカニズムには多くの分子群が複雑に関与し、それらの発現、機能異常が生じているものと予想される。しかしながら、その分子病態については解明されたものはほとんどなく、有効な治療方法も確立されていない。
神経変性疾患の症状としては、それぞれの病気により異なるが、軽微なものから重篤なものまで様々であり、代表的なものとしては、例えば、振戦、固縮、無動、寡動、動作緩慢、姿勢反射障害、自律神経障害、突進現象、歩行障害、うつ、記憶障害、筋萎縮、筋力低下、上肢機能障害、構音障害、嚥下障害、呼吸障害、しびれまたは麻痺等が挙げられる。
一方、PGEレセプターのサブタイプであるEPレセプターが神経保護作用に関与することが知られている(非特許文献1)。
しかしながら、PGEレセプターのサブタイプであるEPに選択的に結合するEPアゴニストが神経変性疾患治療薬として有用であること、さらに、EPアゴニストが興奮性アミノ酸誘発の神経細胞死に対する保護作用を有することは、全く知られていない。
ニューロバイオロジー・オブ・デジーズ(Nurobiology of Disease),第24巻,1号,257−268頁,2004年
アルツハイマー病やパーキンソン病等に代表される神経変性疾患は、神経細胞の欠落を来たす重大な疾患であるにも拘らず、効果的な疾患の治療法は未だ見いだされていない。
このような神経変性疾患の治療における問題点から、医療現場では副作用のない安全な神経変性疾患の予防および/または治療剤の開発が切望されている。
本発明者らは、鋭意検討した結果、驚くべきことに、(1)EPアゴニストが神経変性疾患の予防、治療および/または進展抑制剤として有用であること、(2)EPアゴニストが興奮性アミノ酸誘発の神経細胞死に対する保護作用を有することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
[1]EPアゴニストを含有してなる神経変性疾患の予防、治療および/または進展抑制剤、
[2]神経変性疾患が、パーキンソン病、パーキンソン症候群、アルツハイマー病、認知症、筋萎縮性側索硬化症または脳卒中である前記1記載の剤、
[3]振戦、固縮、無動、寡動、動作緩慢、姿勢反射障害、自律神経障害、突進現象、歩行障害、うつ、記憶障害、筋萎縮、筋力低下、上肢機能障害、構音障害、嚥下障害、呼吸障害、しびれおよび麻痺から選択される1以上の神経変性疾患の症状を改善することを特徴とする前記1記載の剤、
[4]EPアゴニストを含有してなる興奮性アミノ酸誘発神経細胞死保護剤、
[5]EPアゴニストとドーパミン受容体作動薬、モノアミン酸化酵素阻害薬、COMT阻害薬、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬、βアミロイド蛋白凝集阻害作用薬、βセクレターゼ阻害薬、脳機能賦活薬、抗酸化薬、抗血栓薬およびアストロサイト機能改善薬から選択される1種以上の薬とを組み合わせてなる前記1記載の剤、
[6]EPアゴニストが、一般式(I)
Figure 2006321737
[式中、
Figure 2006321737
(基中、Tは、酸素原子、ハロゲン原子または置換基を有していてもよいアシルオキシ基を表し、Rは、水素原子、水酸基、C1〜6アルキルオキシ基またはC1〜6アシルオキシ基を表し、Uは、酸素原子または硫黄原子を表し、XおよびYは、それぞれ独立してメチレン基、酸素原子、硫黄原子または置換基を有していてもよい窒素原子を表し、ただし、XおよびYは同時に酸素原子、硫黄原子または置換基を有していてもよい窒素原子を表さない。)を表し、Aは主鎖の原子数1〜8のスペーサーを表し、Dは、保護されていてもよい酸性基を表し、RおよびRは、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいアルキル基またはハロゲン原子を表し、Rは置換基を有していてもよい環状基または置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基を表し、
Figure 2006321737
は、一重結合または二重結合を表し、ただし、同時に連続して二重結合を表さず、
Figure 2006321737
は、α−配置またはβ−配置またはそれらの任意の割合の混合物を表す。]で示される化合物、その塩、そのN−オキシドもしくはその溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、あるいはそれらのシクロデキストリン包接化合物である前記1または4記載の剤、
[7]EPアゴニストが、一般式(IA)
Figure 2006321737
[式中、
Figure 2006321737
は、(1)一重結合または(2)二重結合を表し、R19AおよびR20Aはそれぞれ独立して、(1)水素原子、(2)C1〜10アルキル基、または(3)ハロゲン原子を表し、Tは、(1)酸素原子または(2)硫黄原子を表し、Xは、(1)−CH−基、(2)−O−基、または(3)−S−基を表し、Aは、A1AまたはA2Aを表し、A1Aは(1)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜8アルキレン基、(2)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜8アルケニレン基、または(3)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜8アルキニレン基を表し、A2Aは−G1A−G2A−G3A−基を表し、G1Aは(1)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC1〜4アルキレン基、(2)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜4アルケニレン基、または(3)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜4アルキニレン基を表し、G2Aは(1)−Y−基、(2)−(ring1)−基、(3)−Y−(ring1)−基、(4)−(ring1)−Y−基、または(5)−Y−(C1〜4アルキレン)−(ring1)−基を表し、Yは、(1)−S−基、(2)−SO−基、(3)−SO−基、(4)−O−基、または(5)−NR1A−基を表し、R1Aは、(1)水素原子、(2)C1〜10アルキル基、または(3)C2〜10アシル基を表し、G3Aは(1)単結合、(2)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC1〜4アルキレン基、(3)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜4アルケニレン基、または(4)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜4アルキニレン基を表し、Dは、D1AまたはD2Aを表し、D1Aは(1)−COOH基、(2)−COOR2A基、(3)テトラゾール−5−イル基、または(4)CONR3ASO4A基を表し、R2Aは、(1)C1〜10アルキル基、(2)フェニル基、(3)フェニル基で置換されたC1〜10アルキル基、または(4)ビフェニル基を表し、R3Aは、(1)水素原子または(2)C1〜10アルキル基を表し、R4Aは、(1)C1〜10アルキル基または(2)フェニル基を表し、D2Aは(1)−CHOH基、(2)−CHOR5A基、(3)水酸基、(4)−OR5A基、(5)ホルミル基、(6)−CONR6A7A基、(7)−CONR6ASO8A基、(8)−CO−(NH−アミノ酸残基−CO)mA−OH基、(9)−O−(CO−アミノ酸残基−NH)mA−H基、(10)−COOR9A基、(11)−OCO−R10A基、(12)−COO−Z1A−Z2A−Z3A基、(13)
Figure 2006321737
を表し、R5AはC1〜10アルキル基を表し、R6AおよびR7Aはそれぞれ独立して、(1)水素原子または(2)C1〜10アルキル基を表し、R8Aはフェニル基で置換されたC1〜10アルキル基を表し、R9Aは、(1)1〜3個のC1〜10アルキル基、C1〜10アルコキシ基またはハロゲン原子で置換されていてもよいビフェニル基で置換されたC1〜10アルキル基、または(2)1〜3個のC1〜10アルキル基、C1〜10アルコキシ基またはハロゲン原子で置換されたビフェニル基を表し、R10Aは、(1)フェニル基または(2)C1〜10アルキル基を表し、「mA」は、1または2を表し、Z1Aは、(1)C1〜15アルキレン基、(2)C2〜15アルケニレン基、または(3)C2〜15アルキニレン基を表し、Z2Aは、(1)−CO−基、(2)−OCO−基、(3)−COO−基、(4)−CONR11A−基、(5)−NR12ACO−基、(6)−O−基、(7)−S−基、(8)−SO−基、(9)−SO−基、(10)−NR13A−基、(11)−NR14ACONR15A−基、(12)−NR16ACOO−基、(13)−OCONR17A−基、または(14)−OCOO−基を表し、Z3Aは、(1)水素原子、(2)C1〜15アルキル基、(3)C2〜15アルケニル基、(4)C2〜15アルキニル基、(5)ring2、または(6)C1〜10アルコキシ基、C1〜10アルキルチオ基、C1〜10アルキル−NR18A−基、またはring2で置換されたC1〜10アルキル基を表し、
11A、R12A、R13A、R14A、R15A、R16A、R17AおよびR18Aはそれぞれ独立して、(1)水素原子または(2)C1〜15アルキル基を表し、R11AとZ3A基が結合している窒素原子と一緒になって、5〜7員の単環式飽和ヘテロ環を表してもよく、該ヘテロ環はさらに酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1個のヘテロ原子を含んでもよく、Eは、E1AまたはE2Aを表し、E1Aは(1)C3〜7シクロアルキル基、または(2)ring3を表し、E2Aは(1)C3〜7シクロアルキル基、(2)ring4、または(3)ring5を表し、ring1、およびring5は、1〜3個のR21Aおよび/またはR22Aで置換されてもよく、ring3は1〜2個のR21Aで置換されてもよく、E2Aによって表されるC3〜7シクロアルキル基は、必ず1個のR21AまたはR22Aで置換されており、さらに1〜2個のR21Aおよび/またはR22Aで置換されてもよく、ring4は必ず1個のR22Aで置換されており、さらに1〜2個のR21Aおよび/またはR22Aで置換されてもよく、R11AとZ3A基が結合している窒素原子と一緒になって表すヘテロ環、またはring2はR23Aで置換されてもよく、R21Aは、(1)C1〜10アルキル基、(2)C1〜10アルコキシ基、(3)ハロゲン原子、(4)ニトロ基、(5)1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルキル基、または(6)フェニル基を表し、R22Aは、(1)C2〜10アルケニル基、(2)C2〜10アルキニル基、(3)C1〜10アルキルチオ基、(4)水酸基、(5)−NR24A25A基、(6)C1〜10アルコキシ基で置換されたC1〜10アルキル基、(7)1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルコキシ基で置換されたC1〜10アルキル基、(8)−NR24A25A基で置換されたC1〜10アルキル基、(9)ring6、(10)−O−ring7、(11)ring7で置換されたC1〜10アルキル基、(12)ring7で置換されたC2〜10アルケニル基、(13)ring7で置換されたC2〜10アルキニル基、(14)ring7で置換されたC1〜10アルコキシ基、(15)−O−ring7で置換されたC1〜10アルキル基、(16)−COOR26A基、または(17)1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルコキシ基を表し、R24A、R25AおよびR26Aはそれぞれ独立して、(1)水素原子または(2)C1〜10アルキル基を表し、R23Aは、(1)C1〜15アルキル基、(2)C2〜15アルケニル基、(3)C2〜15アルキニル基、または(4)C1〜10アルコキシ基、C1〜10アルキルチオ基またはC1〜10アルキル−NR27A−基で置換されたC1〜10アルキル基を表し、R27Aは、(1)水素原子または(2)C1〜10アルキル基を表し、ring1、ring2、ring5、ring6、およびring7は(1)一部または全部が飽和されていてもよいC3〜15の単環、二環または三環式炭素環アリール、または(2)酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む、一部または全部が飽和されていてもよい3〜15員の単環、二環または三環式ヘテロ環アリールを表し、ring3およびring4は、(1)チエニル基、(2)フェニル基、または(3)フリル基を表し、ring6、およびring7は1〜3個のR28Aで置換されてもよく、R28Aは、(1)C1〜10アルキル基、(2)C2〜10アルケニル基、(3)C2〜10アルキニル基、(4)C1〜10アルコキシ基、(5)C1〜10アルコキシ基で置換されたC1〜10アルキル基、(6)ハロゲン原子、(7)水酸基、(8)1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルキル基、または(9)1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルコキシ基で置換されたC1〜10アルキル基を表す。
ただし、(1)Tが酸素原子であり、かつXが−CH−基であり、かつAがA1Aを表し、かつDがD1Aを表すとき、EはE2Aを表し、(2)ring5はC3〜7シクロアルキル基、フェニル基、チエニル基、またはフリル基を表さず、(3)ring6がフェニル基を表すとき、フェニル基は少なくとも1個のR28Aで置換されているものとする。]で示される化合物、その塩、そのN−オキシドもしくはその溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、あるいはそれらのシクロデキストリン包接化合物である前記6記載の剤、
[8]EPアゴニストが、一般式(IB)
Figure 2006321737
[式中、R1Bは、ヒドロキシ、C1〜6アルキルオキシ、またはNR6B7B基(基中、R6BおよびR7Bは独立して、水素またはC1〜4アルキルを表す。)を表し、R2Bは、酸素原子、ハロゲンまたはO−COR8B基(基中、R8Bは、C1〜4アルキル、フェニルまたはフェニル(C1〜4アルキル)を表す。)を表し、R3Bは、水素またはヒドロキシを表し、R4aBおよびR4bBは、それぞれ独立して、水素またはC1〜4アルキルを表し、R5Bは、以下の基で置換されているフェニル基を表す:
i)1〜3個の(a)C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキル、(b)C2〜4アルケニルオキシ−C1〜4アルキル、(c)C2〜4アルキニルオキシ−C1〜4アルキル、(d)C3〜7シクロアルキルオキシ−C1〜4アルキル、(e)C3〜7シクロアルキル(C1〜4アルキルオキシ)−C1〜4アルキル、(f)フェニルオキシ−C1〜4アルキル、(g)フェニル−C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキル、(h)C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキル、(i)C2〜4アルケニルチオ−C1〜4アルキル、(j)C2〜4アルキニルチオ−C1〜4アルキル、(k)C3〜7シクロアルキルチオ−C1〜4アルキル、(l)C3〜7シクロアルキル(C1〜4アルキルチオ)−C1〜4アルキル、(m)フェニルチオ−C1〜4アルキル、または(n)フェニル−C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキル、
ii)(a)C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルおよびC1〜4アルキル、(b)C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルおよびC1〜4アルキルオキシ、(c)C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルおよびヒドロキシ、(d)C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルおよびハロゲン、(e)C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキルおよびC1〜4アルキル、(f)C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキルおよびC1〜4アルキルオキシ、(g)C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキルおよびヒドロキシ、または(h)C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキルおよびハロゲン、
iii)(a)ハロアルキル、または(b)ヒドロキシ−C1〜4アルキル、または、
iv)C1〜4アルキルおよびヒドロキシ;
Figure 2006321737
は、一重結合または二重結合を表すが、同時に連続して二重結合を表さず、ただし、R2BがO−COR8B基である場合、8−9位は二重結合を表す。]で示される化合物、その塩、そのN−オキシドもしくはその溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、あるいはそれらのシクロデキストリン包接化合物である前記6記載の剤、
[9]EPアゴニストが({3−[((1R,2S,3R)−3−ヒドロキシ−2−{(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4−[3−(メトキシメチル)フェニル]ブタ−1−エニル}−5−オキソシクロペンチル)スルファニル]プロピル}スルファニル)酢酸;4−{[2−((1R,2R,3R)−3−ヒドロキシ−2−{(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4−[3−(メトキシメチル)フェニル]ブタ−1−エニル}−5−オキソシクロペンチル)エチル]スルファニル}ブタン酸;7−((1R,2R,3R)−3−ヒドロキシ−2−{(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4−[3−(メトキシメチル)フェニル]ブタ−1−エニル}−5−オキソシクロペンチル)ヘプタン酸;(5Z)−7−((1R,2R,3R)−2−{(1E,3S)−4−[3−(エトキシメチル)フェニル]−3−ヒドロキシブタ−1−エニル}−3−ヒドロキシ−5−オキソシクロペンチル)ヘプタ−5−エン酸;(5Z)−7−((1R,2R,3R,5R)−5−クロロ−2−{(1E,3S)−4−[3−(エトキシメチル)フェニル]−3−ヒドロキシブタ−1−エニル}−3−ヒドロキシシクロペンチル)ヘプタ−5−エン酸;4−[(2−{(1R,2R,3R)−3−ヒドロキシ−2−[(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)ブタ−1−エニル]−5−オキソシクロペンチル}エチル)スルファニル]ブタン酸;メチル 4−{[2−((1R,2R,3R)−3−ヒドロキシ−2−{(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4−[3−(メトキシメチル)フェニル]ブタ−1−エニル}−5−オキソシクロペンチル)エチル]スルファニル}ブタノエート;4−{[2−((1R,2R)−2−{(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4−[3−(メトキシメチル)フェニル]ブタ−1−エニル}−5−オキソシクロペンチル)エチル]スルファニル}ブタン酸;4−[(2−{(2R)−2−[(1E,3S)−4−(3−クロロフェニル)−3−ヒドロキシブタ−1−エニル]−5−オキソピロリジン−1−イル}エチル)スルファニル]ブタン酸;4−{[2−((2R)−2−{(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ブタ−1−エニル}−5−オキソピロリジン−1−イル)エチル]スルファニル}ブタン酸;4−[(2−{(2R)−2−[(1E,3S)−4−(4−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシブタ−1−エニル]−5−オキソピロリジン−1−イル}エチル)スルファニル]ブタン酸;4−[(2−{(2R)−2−[(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4−(2−ナフチル)ブタ−1−エニル]−5−オキソピロリジン−1−イル}エチル)スルファニル]ブタン酸;4−[(2−{(4S)−4−[(1E,3S)−4−(4−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−1−ブテニル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル}エチル)スルファニル]ブタン酸;2−[(2−{(2R)−2−[(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4−(3−メチルフェニル)ブタ−1−エニル]−5−オキソピロリジン−1−イル}エチル)スルファニル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸;2−[(2−{(2R)−2−[(1E,3S)−3−ヒドロキシオクタ−1−エニル]−5−オキソピロリジン−1−イル}エチル)スルファニル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸;2−{[2−((2R)−2−{(1E,3S)−4−[3−(1−ベンゾフラン−2−イル)フェニル]−3−ヒドロキシブタ−1−エニル}−5−オキソピロリジン−1−イル)エチル]スルファニル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸;4−[(2−{(2R)−2−[(1E,3S)−3−ヒドロキシオクタ−1−エニル]−5−オキソピロリジン−1−イル}エチル)スルファニル]ブタン酸;{[3−({(1R,2S,3R)−3−ヒドロキシ−2−[(1E,3S)−3−ヒドロキシオクタ−1−エニル]−5−オキソシクロペンチル}スルファニル)プロピル]スルファニル}酢酸;および2−[(2−{(4S)−4−[(1E,3S)−4−(4−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシブタ−1−エニル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル}エチル)スルファニル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸から選択される化合物、その塩、そのN−オキシドもしくはその溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、あるいはそれらのシクロデキストリン包接化合物である前記6記載の剤、
[10]EPアゴニストが、({3−[((1R,2S,3R)−3−ヒドロキシ−2−{(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4−[3−(メトキシメチル)フェニル]ブタ−1−エニル}−5−オキソシクロペンチル)スルファニル]プロピル}スルファニル)酢酸、その塩、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、あるいはそれらのシクロデキストリン包接化合物である前記9記載の剤、
[11]EPアゴニストの有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする、該哺乳動物における神経変性疾患の予防、治療および/または進展抑制方法、
[12]神経変性疾患の予防、治療および/または進展抑制剤を製造するための、EPアゴニストの使用、
[13]EPアゴニストの有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする、該哺乳動物における興奮性アミノ酸誘発神経細胞死保護方法等に関する。
本明細書中、Rによって表される「置換基を有していてもよい環状基」における「環状基」としては、例えば、炭素環または複素環が挙げられる。該炭素環としては、例えばC3〜15の単環、二環または三環式炭素環、スピロ結合した二環式炭素環または架橋した二環式炭素環等が挙げられる。C3〜15の単環、二環または三環式炭素環には、C3〜15の単環、二環または三環式炭素環不飽和炭素環、その一部または全部が飽和されている炭素環が含まれる。例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン、シクロデカン、シクロウンデカン、シクロドデカン、シクロトリデカン、シクロテトラデカン、シクロペンタデカン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエン、シクロオクタジエン、ベンゼン、ペンタレン、パーヒドロペンタレン、アズレン、パーヒドロアズレン、インデン、パーヒドロインデン、インダン、ナフタレン、ジヒドロナフタレン、テトラヒドロナフタレン、パーヒドロナフタレン、ヘプタレン、パーヒドロヘプタレン、ビフェニレン、as−インダセン、s−インダセン、アセナフチレン、アセナフテン、フルオレン、フェナレン、フェナントレン、アントラセン、スピロ[4.4]ノナン、スピロ[4.5]デカン、スピロ[5.5]ウンデカン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタ−2−エン、ビシクロ[3.2.1]オクタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ[2.2.2]オクタ−2−エン、アダマンタン、ノルアダマンタン環等が挙げられる。このうち、C3〜15の単環、二環または三環式芳香族炭素環としては、例えば、ベンゼン、アズレン、ナフタレン、フェナントレン、アントラセン環等が挙げられる。該複素環としては、例えば酸素原子、窒素原子および/または硫黄原子から選択される1〜5個のヘテロ原子を含む、3〜15員の単環、二環または三環式複素環、スピロ結合した二環式複素環または架橋した二環式複素環等が挙げられる。酸素原子、窒素原子および/または硫黄原子から選択される1〜5個のヘテロ原子を含む3〜15員の単環、二環または三環式複素環には、酸素原子、窒素原子および/または硫黄原子から選択される1〜5個のヘテロ原子を含む3〜15員の単環、二環または三環式不飽和複素環、その一部または全部が飽和されている複素環が含まれる。例えばピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、アゼピン、ジアゼピン、フラン、ピラン、オキセピン、チオフェン、チオピラン、チエピン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、オキサジアゾール、オキサジン、オキサジアジン、オキサゼピン、オキサジアゼピン、チアジアゾール、チアジン、チアジアジン、チアゼピン、チアジアゼピン、インドール、イソインドール、インドリジン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、イソベンゾチオフェン、ジチアナフタレン、インダゾール、キノリン、イソキノリン、キノリジン、プリン、フタラジン、プテリジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、クロメン、ベンゾオキセピン、ベンゾオキサゼピン、ベンゾオキサジアゼピン、ベンゾチエピン、ベンゾチアゼピン、ベンゾチアジアゼピン、ベンゾアゼピン、ベンゾジアゼピン、ベンゾフラザン、ベンゾチアジアゾール、ベンゾトリアゾール、カルバゾール、β−カルボリン、アクリジン、フェナジン、ジベンゾフラン、キサンテン、ジベンゾチオフェン、フェノチアジン、フェノキサジン、フェノキサチイン、チアンスレン、フェナントリジン、フェナントロリン、ペリミジン、アジリジン、アゼチジン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、オキシラン、オキセタン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロオキセピン、テトラヒドロオキセピン、パーヒドロオキセピン、チイラン、チエタン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン、ジヒドロチエピン、テトラヒドロチエピン、パーヒドロチエピン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサゼピン、ジヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、ジヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアゼピン、パーヒドロチアゼピン、ジヒドロチアジアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、チオモルホリン、オキサチアン、インドリン、イソインドリン、ジヒドロベンゾフラン、パーヒドロベンゾフラン、ジヒドロイソベンゾフラン、パーヒドロイソベンゾフラン、ジヒドロベンゾチオフェン、パーヒドロベンゾチオフェン、ジヒドロイソベンゾチオフェン、パーヒドロイソベンゾチオフェン、ジヒドロインダゾール、パーヒドロインダゾール、ジヒドロキノリン、テトラヒドロキノリン、パーヒドロキノリン、ジヒドロイソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、パーヒドロイソキノリン、ジヒドロフタラジン、テトラヒドロフタラジン、パーヒドロフタラジン、ジヒドロナフチリジン、テトラヒドロナフチリジン、パーヒドロナフチリジン、ジヒドロキノキサリン、テトラヒドロキノキサリン、パーヒドロキノキサリン、ジヒドロキナゾリン、テトラヒドロキナゾリン、パーヒドロキナゾリン、ジヒドロシンノリン、テトラヒドロシンノリン、パーヒドロシンノリン、ベンゾオキサチアン、ジヒドロベンゾオキサジン、ジヒドロベンゾチアジン、ピラジノモルホリン、ジヒドロベンゾオキサゾール、パーヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾチアゾール、パーヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイミダゾール、パーヒドロベンゾイミダゾール、ジヒドロベンゾアゼピン、テトラヒドロベンゾアゼピン、ジヒドロベンゾジアゼピン、テトラヒドロベンゾジアゼピン、ベンゾジオキセパン、ジヒドロベンゾオキサゼピン、テトラヒドロベンゾオキサゼピン、ジヒドロカルバゾール、テトラヒドロカルバゾール、パーヒドロカルバゾール、ジヒドロアクリジン、テトラヒドロアクリジン、パーヒドロアクリジン、ジヒドロジベンゾフラン、ジヒドロジベンゾチオフェン、テトラヒドロジベンゾフラン、テトラヒドロジベンゾチオフェン、パーヒドロジベンゾフラン、パーヒドロジベンゾチオフェン、ジオキソラン、ジオキサン、ジチオラン、ジチアン、ジオキサインダン、ベンゾジオキサン、クロマン、ベンゾジチオラン、ベンゾジチアン環等が挙げられる。スピロ結合した二環式複素環としては、例えば、アザスピロ[4.4]ノナン、アザスピロ[4.5]デカン、アザスピロ[5.5]ウンデカン環等が挙げられる。架橋した二環式複素環としては、例えば、アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン、アザビシクロ[3.2.1]オクタン、アザビシクロ[2.2.2]オクタン環等が挙げられる。このうち、酸素原子、窒素原子および/または硫黄原子から選択される1〜5個のヘテロ原子を含む、3〜15員の単環、二環または三環式芳香族複素環としては、例えばピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、フラン、チオフェン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、オキサジアゾール、チアジアゾール、インドール、イソインドール、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、イソベンゾチオフェン、インダゾール、キノリン、イソキノリン、プリン、フタラジン、プテリジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾフラザン、ベンゾチアジアゾール、ベンゾトリアゾール、カルバゾール、β−カルボリン、アクリジン、フェナジン、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、フェナントリジン、フェナントロリン、ペリミジン環等が挙げられる。
によって表される「置換基を有していてもよい環状基」における「置換基」としては、例えば(a)置換基を有していてもよいアルキル基、(b)置換基を有していてもよいアルケニル基、(c)置換基を有していてもよいアルキニル基、(d)置換基を有していてもよい炭素環基、(e)置換基を有していてもよい複素環基、(f)置換基を有していてもよい水酸基、(g)置換基を有していてもよいチオール基、(h)置換基を有していてもよいアミノ基、(i)置換基を有していてもよいカルバモイル基、(j)置換基を有していてもよいスルファモイル基、(k)カルボキシル基、(l)アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル等のC1〜6アルコキシカルボニル基等)、(m)スルホ基(−SOH)、(n)スルフィノ基(−SOH)、(o)ホスホノ基(−PO(OH))、(p)ニトロ基、(q)オキソ基、(r)チオキソ基、(s)シアノ基、(t)アミジノ基、(u)イミノ基、(v)−B(OH)基、(w)ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、(x)アルキルスルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル等のC1〜6アルキルスルフィニル基等)、(y)アリールスルフィニル基(例えば、フェニルスルフィニル等のC6〜10アリールスルフィニル基等)、(z)アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル等のC1〜6アルキルスルホニル基等)、(aa)アリールスルホニル基(例えば、フェニルスルホニル等のC6〜10アリールスルホニル基等)、(bb)アシル基(例えばホルミル、アセチル、プロパノイル、ピバロイル等のC1〜10アルカノイル基、例えばベンゾイル等のC6〜10アリールカルボニル基等)等が挙げられ、これらの任意の置換基は置換可能な位置に1〜5個置換していてもよい。
置換基としての「置換基を有していてもよいアルキル基」における「アルキル基」としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル基等の直鎖状または分枝状のC1〜15アルキル基等が挙げられる。ここでアルキル基の置換基としては水酸基、アミノ基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、モノ−またはジ−C1〜10アルキルアミノ基(例えばメチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等)、C1〜10アルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、t−ブトキシ、ヘキシルオキシ、オクチルオキシ、デカニルオキシ等)、C1〜6アシルオキシ基(例えば、アセチルオキシ、エタノイルオキシ、プロパノイルオキシ、ブタノイルオキシ、ペンタノイルオキシ、ヘキサノイルオキシ基等)C1〜10アルキルカルボニルオキシ基(例えばアセトキシ、エチルカルボニルオキシ等)、炭素環(前記した「置換基を有していてもよい環状基」における「環状基」中の炭素環と同じ意味を表す。)、複素環(前記した「置換基を有していてもよい環状基」における「環状基」中の複素環と同じ意味を表す。)、ハロゲン原子(前記したものと同じ意味を表す。)、1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルコキシ基(例えば、モノフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基等)、−O−炭素環(前記した「置換基を有していてもよい環状基」における「環状基」中の炭素環と同じ意味を表す。)、および−O−複素環(前記した「置換基を有していてもよい環状基」における「環状基」中の複素環と同じ意味を表す。)等が挙げられ、これらの任意の置換基は置換可能な位置に1〜4個置換していてもよい。
置換基としての「置換基を有していてもよいアルケニル基」における「アルケニル基」としては、例えばエテニル、プロペニル、ブテニル、ブタジエニル、ペンテニル、ペンタジエニル、ヘキセニル、ヘキサジエニル、ヘプテニル、ヘプタジエニル、オクテニル、オクタジエニル、ノネニル、ノナジエニル、デセニル、デカジエニル、ウンデセニル、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデセニル基等の直鎖状または分枝状のC2〜15アルケニル基等が挙げられる。ここでアルケニル基の置換基としては、前記「置換基を有していてもよいアルキル基」における置換基と同じ意味を表す。
置換基としての「置換基を有していてもよいアルキニル基」における「アルキニル基」としては、例えばエチニル、プロピニル、ブチニル、ブタジイニル、ペンチニル、ペンタジイニル、ヘキシニル、ヘキサジイニル、ヘプチニル、ヘプタジイニル、オクチニル、オクタジイニル、ノニニル、ノナジイニル、デシニル、デカジイニル、ウンデシニル、ドデシニル、トリデシニル、テトラデシニル、ペンタデシニル基等の直鎖状または分枝状のC2〜15アルキニル基等が挙げられる。ここでアルキニル基の置換基としては、前記「置換基を有していてもよいアルキル基」における置換基と同じ意味を表す。
置換基としての「置換基を有していてもよい炭素環基」における炭素環としては、前記した「置換基を有していてもよい環状基」における「環状基」中の炭素環と同じ意味を表す。ここで炭素環の置換基としては、例えば、直鎖状または分枝状のC1〜15アルキル基(前記「置換基を有していてもよいアルキル基」におけるアルキル基と同じ意味を表す。)、直鎖状または分枝状C2〜15アルケニル基(前記「置換基を有していてもよいアルケニル基」におけるアルケニル基と同じ意味を表す。)、直鎖状または分枝状C2〜15アルキニル基(前記「置換基を有していてもよいアルキニル基」におけるアルキニル基と同じ意味を表す。)、水酸基、C1〜6アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブチルオキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等)、チオール基、C1〜6アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、イソブチルチオ、tert−ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ等)、アミノ基、モノ−またはジ−C1〜6アルキルアミノ基(例えばメチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、イソブチルアミノ、tert−ブチルアミノ、ペンチルアミノ、ヘキシルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ等)、ハロゲン原子(前記したものと同じ意味を表す。)、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられ、これらの任意の置換基は置換可能な位置に1〜5個置換していてもよい。
置換基としての「置換基を有していてもよい複素環基」における複素環としては、前記した「置換基を有していてもよい環状基」における「環状基」中の複素環と同じ意味を表す。ここで複素環の置換基としては前記した「置換基を有していてもよい炭素環基」における置換基と同じ意味を表す。
置換基としての「置換基を有していてもよい水酸基」、「置換基を有していてもよいチオール基」および「置換基を有していてもよいアミノ基」における「置換基」としては、例えば(i)置換基を有していてもよいアルキル基(前記したものと同じ意味を表す。)、(ii)置換基を有していてもよいアルケニル基(前記したものと同じ意味を表す。)、(iii)置換基を有していてもよいアルキニル基(前記したものと同じ意味を表す。)、(iv)置換基を有していてもよい炭素環基(前記したものと同じ意味を表す。)、(v)置換基を有していてもよい複素環基(前記したものと同じ意味を表す。)、(vi)アシル基(例えば、ホルミル、アセチル、プロパノイル、ピバロイル、ブタノイル、ペンタノイル、ヘキサノイル等のC1〜6アルカノイル基またはそれらの異性体基またはベンゾイル等のC6〜10芳香族炭素環カルボニル等)、(vii)置換基を有していてもよいカルバモイル基(後記したものと同じ意味を表す。)、(viii)アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル等のC1〜6アルキルスルホニル基等)、(ix)アリールスルホニル基(例えば、フェニルスルホニル等のC6〜10アリールスルホニル基等)等が挙げられる。
置換基としての「置換基を有していてもよいカルバモイル基」としては、無置換のカルバモイル基、N−モノ−C1〜6アルキルカルバモイル(例えば、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N−プロピルカルバモイル、N−イソプロピルカルバモイル、N−ブチルカルバモイル、N−イソブチルカルバモイル、N−(tert−ブチル)カルバモイル、N−ペンチルカルバモイル、N−ヘキシルカルバモイル等)、N−フェニルカルバモイル等のN−モノ−C6〜10アリールカルバモイル、N,N−ジC1〜6アルキルカルバモイル(例えば、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N,N−ジプロピルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル、N,N−ジペンチルカルバモイル、N,N−ジヘキシルカルバモイル、N−メチル−N−エチルカルバモイル等)、N,N−ジフェニルカルバモイル等のN−ジ−C6〜10アリールカルバモイル、N−C6〜10アリール−N−C1〜6アルキルカルバモイル(例えば、N−フェニル−N−メチルカルバモイル、N−フェニル−N−エチルカルバモイル、N−フェニル−N−プロピルカルバモイル、N−フェニル−N−ブチルカルバモイル、N−フェニル−N−ペンチルカルバモイル、N−フェニル−N−ヘキシルカルバモイル等)等が挙げられる。
置換基としての「置換基を有していてもよいスルファモイル基」としては、無置換のスルファモイル基、N−モノ−C1〜6アルキルスルファモイル(例えば、N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファモイル、N−プロピルスルファモイル、N−イソプロピルスルファモイル、N−ブチルスルファモイル、N−イソブチルスルファモイル、N−(tert−ブチル)スルファモイル、N−ペンチルスルファモイル、N−ヘキシルスルファモイル等)、N−フェニルスルファモイル等のN−モノ−C6〜10アリールスルファモイル、N,N−ジC1〜6アルキルスルファモイル(例えば、N,N−ジメチルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N,N−ジブチルスルファモイル、N,N−ジペンチルスルファモイル、N,N−ジヘキシルスルファモイル、N−メチル−N−エチルスルファモイル等)、N,N−ジフェニルスルファモイル等のN−ジ−C6〜10アリールスルファモイル、N−C6〜10アリール−N−C1〜6アルキルスルファモイル(例えば、N−フェニル−N−メチルスルファモイル、N−フェニル−N−エチルスルファモイル、N−フェニル−N−プロピルスルファモイル、N−フェニル−N−ブチルスルファモイル、N−フェニル−N−ペンチルスルファモイル、N−フェニル−N−ヘキシルスルファモイル等)等が挙げられる。
本明細書中、Rによって表される「置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基」としては、例えば、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基または置換基を有していてもよいアルキニル基等を表し、ここでの「置換基を有していてもよいアルキル基」、「置換基を有していてもよいアルケニル基」または「置換基を有していてもよいアルキニル基」は、前記した環状基中の置換基において定義した「置換基を有していてもよいアルキル基」、「置換基を有していてもよいアルケニル基」または「置換基を有していてもよいアルキニル基」と同じ意味を表す。
本明細書中、Rによって表される「C1〜6アルキルオキシ基」としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ基等が挙げられる。
本明細書中、Rによって表される「C1〜6アシルオキシ基」としては、例えば、アセチルオキシ、エタノイルオキシ、プロパノイルオキシ、ブタノイルオキシ、ペンタノイルオキシ、ヘキサノイルオキシ基等が挙げられる。
本明細書中、RまたはRによって表される「置換基を有していてもよいアルキル基」としては、前記したRにおいて定義した「置換基を有していてもよいアルキル基」と同じ意味を表す。
本明細書中、Tによって表される「ハロゲン原子」とは、前記と同じ意味を表す。
本明細書中、Tによって表される「置換基を有していてもよいアシルオキシ基」における「アシルオキシ基」としては、例えばアセチルオキシ、プロパノイルオキシ、ピバロイルオキシ等のC1〜10アルカノイルオキシ基等が挙げられる。Tによって表される「置換基を有していてもよいアシルオキシ基」における「置換基」としては、前記したRにおいて定義した「置換基を有していてもよいアルキル基」における置換基と同じ意味を表す。
本明細書中、XおよびYによって表される「置換基を有していてもよい窒素原子」における「置換基」としては、「置換基を有していてもよいアルキル基」または「置換基を有していてもよい環状基」を表し、ここでの「置換基を有していてもよいアルキル基」または「置換基を有していてもよい環状基」は、Rにおいて定義した「置換基を有していてもよいアルキル基」または「置換基を有していてもよい環状基」と同じ意味を表す。
本明細書中、Aによって表される「主鎖の原子数1〜8のスペーサー」とは、原子が1〜8個連なっている間隔を意味する。ここで、「主鎖の原子数」は、主鎖の原子が最小となるように数えるものとする。例えば1,4−フェニレンの原子数を4個、1,3−フェニレンの原子数を3個として数える。「主鎖の原子数1〜8のスペーサー」としては、例えば、置換基を有していてもよいC1〜8アルキレン、C2〜8アルケニレン基、C2〜8アルキニレン基、環状基等が挙げられ、これらの炭素原子は、構造的に可能な位置に、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、カルボニル基、チオカルボニル基、スルフィニル基、スルホニル基に1〜5個置き換わっていてもよい。C1〜8アルキレン基としては、例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン基等が挙げられる。C2〜8アルケニレン基としては、例えば、エテニレン、プロペニレン、ブテニレン、ブタジエニレン、ペンテニレン、ペンタジエニレン、ヘキセニレン、ヘキサジエニレン、ヘプテニレン、ヘプタジエニレン、オクテニレン、オクタジエニレン基等が挙げられる。C2〜8アルキニレン基としては、例えば、エチニレン、プロピニレン、ブチニレン、ブタジイニレン、ペンチニレン、ペンタジイニレン、ヘキシニレン、ヘキサジイニレン、ヘプチニレン、ヘプタジイニレン、オクチニレン、オクタジイニレン基等が挙げられる。「主鎖の原子数1〜8のスペーサー」が表す「置換基」としては、前記した「置換基を有していてもよいアルキル基」における「置換基」と同じ意味を表す。これら任意の置換基は置換可能な位置に1〜10個、好ましくは1〜5個、より好ましくは1〜3個置換していてもよい。
本明細書中、Dによって表される「保護されていてもよい酸性基」とは「保護基」によって保護された「酸性基」を表し、「酸性基」としては、例えば、(a)水酸基、(b)ホルミル基(−CHO)、(c)アルコキシ基、(d)カルボキシル基(−COOH)、(e)スルホ基(−SOH)、(f)スルホンアミド(−SONHまたは−NR101SOH(R101は水素原子、または置換基を有していてもよいアルキル基(前記したRにおいて定義した「置換基を有していてもよいアルキル基」と同じ意味を表す。)を表す。))、(g)ホスホノ基(−PO(OH))、(h)フェノール(−COH)、(i)−CONR101SOH(R101は前記と同じ意味を表す。)、(j)アミド(−CONH)または(k)脱プロトン化しうる水素原子を有する含窒素環残基等の各種ブレンステッド酸を表す。「ブレンステッド酸」とは、他の物質に水素イオンを与える物質のことを示す。「脱プロトン化しうる水素原子を有する含窒素環残基」としては、例えば
Figure 2006321737
等が挙げられる。好ましい「酸性基」としてはカルボキシル基または水酸基が挙げられる。さらに好ましくは、カルボキシル基が挙げられる。Dによって表される「保護されていてもよい酸性基」における「保護基」としては、(a)置換基を有していてもよいアルキル基(前記したRにおいて定義した「置換基を有していてもよいアルキル基」と同じ意味を表す。)、(b)置換基を有していてもよい環状基(前記したRにおいて定義した「置換基を有していてもよい環状基」と同じ意味を表す。)、(c)置換基を有していてもよいアミノ基(前記したRにおいて定義した「置換基を有していてもよいアミノ基」と同じ意味を表す。)、(d)アミノ酸、(e)置換基を有していてもよいアシル基等が挙げられる。ここでの「置換基を有していてもよいアシル基」における「アシル基」としては、前記したRにおいて定義した「アシル基」と同じ意味を表し、「置換基を有していてもよいアシル基」における「置換基」としては、前記したRにおいて定義した「置換基を有していてもよいアルキル基」における置換基と同じ意味を表す。ここでの「アミノ酸」としては、天然アミノ酸または非天然アミノ酸のアミノ酸残基を意味し、その天然アミノ酸または異常アミノ酸とは、例えば、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、システイン、メチオニン、プロリン、アスパラギン、グルタミン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、アスパラギン酸、グルタミン酸、リジン、アルギニン、ヒスチジン、β−アラニン、シスタチオニン、シスチン、ホモセリン、イソロイシン、ランチオニン、ノルロイシン、ノルバリン、オルニチン、サルコシン、チロニン等が挙げられる。また、このアミノ酸にアミノ基を含む場合、そのアミノ基が前記したアミノ基の置換基によって置換されたものも含まれる。
本発明におけるEPアゴニストとしては、現在までに知られているものまたは今後見出されるものが含まれる。現在までに知られているEPアゴニストとしては、例えば、以下の(A)〜(W)に記載された化合物等が挙げられる。
(A)国際公開第03/009872号パンフレットには、以下の一般式(IA)で示される化合物がEPアゴニスト作用を有することが記載されている。なお、一般式(IA)で示される化合物の各基の定義は、国際公開第03/009872号パンフレットに詳細に記載されている。従って、本発明のEPアゴニストとしては、一般式(IA)
Figure 2006321737
[式中、
Figure 2006321737
は、(1)一重結合または(2)二重結合を表し、R19AおよびR20Aはそれぞれ独立して、(1)水素原子、(2)C1〜10アルキル基、または(3)ハロゲン原子を表し、Tは、(1)酸素原子または(2)硫黄原子を表し、Xは、(1)−CH−基、(2)−O−基、または(3)−S−基を表し、Aは、A1AまたはA2Aを表し、A1Aは(1)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜8アルキレン基、(2)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜8アルケニレン基、または(3)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜8アルキニレン基を表し、A2Aは−G1A−G2A−G3A−基を表し、G1Aは(1)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC1〜4アルキレン基、(2)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜4アルケニレン基、または(3)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜4アルキニレン基を表し、G2Aは(1)−Y−基、(2)−(ring1)−基、(3)−Y−(ring1)−基、(4)−(ring1)−Y−基、または(5)−Y−(C1〜4アルキレン)−(ring1)−基を表し、Yは、(1)−S−基、(2)−SO−基、(3)−SO−基、(4)−O−基、または(5)−NR1A−基を表し、R1Aは、(1)水素原子、(2)C1〜10アルキル基、または(3)C2〜10アシル基を表し、G3Aは(1)単結合、(2)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC1〜4アルキレン基、(3)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜4アルケニレン基、または(4)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜4アルキニレン基を表し、Dは、D1AまたはD2Aを表し、D1Aは(1)−COOH基、(2)−COOR2A基、(3)テトラゾール−5−イル基、または(4)CONR3ASO4A基を表し、R2Aは、(1)C1〜10アルキル基、(2)フェニル基、(3)フェニル基で置換されたC1〜10アルキル基、または(4)ビフェニル基を表し、R3Aは、(1)水素原子または(2)C1〜10アルキル基を表し、R4Aは、(1)C1〜10アルキル基または(2)フェニル基を表し、D2Aは(1)−CHOH基、(2)−CHOR5A基、(3)水酸基、(4)−OR5A基、(5)ホルミル基、(6)−CONR6A7A基、(7)−CONR6ASO8A基、(8)−CO−(NH−アミノ酸残基−CO)mA−OH基、(9)−O−(CO−アミノ酸残基−NH)mA−H基、(10)−COOR9A基、(11)−OCO−R10A基、(12)−COO−Z1A−Z2A−Z3A基、(13)
Figure 2006321737
を表し、R5AはC1〜10アルキル基を表し、R6AおよびR7Aはそれぞれ独立して、(1)水素原子または(2)C1〜10アルキル基を表し、R8Aはフェニル基で置換されたC1〜10アルキル基を表し、R9Aは、(1)1〜3個のC1〜10アルキル基、C1〜10アルコキシ基またはハロゲン原子で置換されていてもよいビフェニル基で置換されたC1〜10アルキル基、または(2)1〜3個のC1〜10アルキル基、C1〜10アルコキシ基またはハロゲン原子で置換されたビフェニル基を表し、R10Aは、(1)フェニル基または(2)C1〜10アルキル基を表し、「mA」は、1または2を表し、Z1Aは、(1)C1〜15アルキレン基、(2)C2〜15アルケニレン基、または(3)C2〜15アルキニレン基を表し、Z2Aは、(1)−CO−基、(2)−OCO−基、(3)−COO−基、(4)−CONR11A−基、(5)−NR12ACO−基、(6)−O−基、(7)−S−基、(8)−SO−基、(9)−SO−基、(10)−NR13A−基、(11)−NR14ACONR15A−基、(12)−NR16ACOO−基、(13)−OCONR17A−基、または(14)−OCOO−基を表し、Z3Aは、(1)水素原子、(2)C1〜15アルキル基、(3)C2〜15アルケニル基、(4)C2〜15アルキニル基、(5)ring2、または(6)C1〜10アルコキシ基、C1〜10アルキルチオ基、C1〜10アルキル−NR18A−基、またはring2で置換されたC1〜10アルキル基を表し、
11A、R12A、R13A、R14A、R15A、R16A、R17AおよびR18Aはそれぞれ独立して、(1)水素原子または(2)C1〜15アルキル基を表し、R11AとZ3A基が結合している窒素原子と一緒になって、5〜7員の単環式飽和ヘテロ環を表してもよく、該ヘテロ環はさらに酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1個のヘテロ原子を含んでもよく、Eは、E1AまたはE2Aを表し、E1Aは(1)C3〜7シクロアルキル基、または(2)ring3を表し、E2Aは(1)C3〜7シクロアルキル基、(2)ring4、または(3)ring5を表し、ring1、およびring5は、1〜3個のR21Aおよび/またはR22Aで置換されてもよく、ring3は1〜2個のR21Aで置換されてもよく、E2Aによって表されるC3〜7シクロアルキル基は、必ず1個のR21AまたはR22Aで置換されており、さらに1〜2個のR21Aおよび/またはR22Aで置換されてもよく、ring4は必ず1個のR22Aで置換されており、さらに1〜2個のR21Aおよび/またはR22Aで置換されてもよく、R11AとZ3A基が結合している窒素原子と一緒になって表すヘテロ環、またはring2はR23Aで置換されてもよく、R21Aは、(1)C1〜10アルキル基、(2)C1〜10アルコキシ基、(3)ハロゲン原子、(4)ニトロ基、(5)1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルキル基、または(6)フェニル基を表し、R22Aは、(1)C2〜10アルケニル基、(2)C2〜10アルキニル基、(3)C1〜10アルキルチオ基、(4)水酸基、(5)−NR24A25A基、(6)C1〜10アルコキシ基で置換されたC1〜10アルキル基、(7)1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルコキシ基で置換されたC1〜10アルキル基、(8)−NR24A25A基で置換されたC1〜10アルキル基、(9)ring6、(10)−O−ring7、(11)ring7で置換されたC1〜10アルキル基、(12)ring7で置換されたC2〜10アルケニル基、(13)ring7で置換されたC2〜10アルキニル基、(14)ring7で置換されたC1〜10アルコキシ基、(15)−O−ring7で置換されたC1〜10アルキル基、(16)−COOR26A基、または(17)1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルコキシ基を表し、R24A、R25AおよびR26Aはそれぞれ独立して、(1)水素原子または(2)C1〜10アルキル基を表し、R23Aは、(1)C1〜15アルキル基、(2)C2〜15アルケニル基、(3)C2〜15アルキニル基、または(4)C1〜10アルコキシ基、C1〜10アルキルチオ基またはC1〜10アルキル−NR27A−基で置換されたC1〜10アルキル基を表し、R27Aは、(1)水素原子または(2)C1〜10アルキル基を表し、ring1、ring2、ring5、ring6、およびring7は(1)一部または全部が飽和されていてもよいC3〜15の単環、二環または三環式炭素環アリール、または(2)酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む、一部または全部が飽和されていてもよい3〜15員の単環、二環または三環式ヘテロ環アリールを表し、ring3およびring4は、(1)チエニル基、(2)フェニル基、または(3)フリル基を表し、ring6、およびring7は1〜3個のR28Aで置換されてもよく、R28Aは、(1)C1〜10アルキル基、(2)C2〜10アルケニル基、(3)C2〜10アルキニル基、(4)C1〜10アルコキシ基、(5)C1〜10アルコキシ基で置換されたC1〜10アルキル基、(6)ハロゲン原子、(7)水酸基、(8)1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルキル基、または(9)1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルコキシ基で置換されたC1〜10アルキル基を表す。
ただし、
(1)Tが酸素原子であり、かつXが−CH−基であり、かつAがA1Aを表し、かつDがD1Aを表すとき、EはE2Aを表し、(2)ring5はC3〜7シクロアルキル基、フェニル基、チエニル基、またはフリル基を表さず、(3)ring6がフェニル基を表すとき、フェニル基は少なくとも1個のR28Aで置換されているものとする。]
で示される化合物、その塩、そのN−オキシドもしくはその溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、あるいはそれらのシクロデキストリン包接化合物が含まれる。
(B)国際公開第00/003980号パンフレットには、以下の一般式(IB)で示される化合物がEPアゴニスト作用を有することが記載されている。なお、一般式(IB)で示される化合物の各基の定義は、国際公開第00/003980号パンフレットに詳細に記載されている。従って、本発明のEPアゴニストとしては、一般式(IB)
Figure 2006321737
[式中、R1Bは、ヒドロキシ、C1〜6アルキルオキシ、またはNR6B7B基(基中、R6BおよびR7Bは独立して、水素原子またはC1〜4アルキルを表す。)を表し、R2Bは、酸素原子、ハロゲン原子またはO−COR8B基(基中、R8Bは、C1〜4アルキル、フェニルまたはフェニル(C1〜4アルキル)を表す。)を表し、R3Bは、水素原子またはヒドロキシを表し、R4aBおよびR4bBは、それぞれ独立して、水素原子またはC1〜4アルキルを表し、R5Bは、以下のi)〜iv)で置換されているフェニル基を表す:
i)1〜3個の(a)C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキル、(b)C2〜4アルケニルオキシ−C1〜4アルキル、(c)C2〜4アルキニルオキシ−C1〜4アルキル、(d)C3〜7シクロアルキルオキシ−C1〜4アルキル、(e)C3〜7シクロアルキル(C1〜4アルキルオキシ)−C1〜4アルキル、(f)フェニルオキシ−C1〜4アルキル、(g)フェニル−C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキル、(h)C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキル、(i)C2〜4アルケニルチオ−C1〜4アルキル、(j)C2〜4アルキニルチオ−C1〜4アルキル、(k)C3〜7シクロアルキルチオ−C1〜4アルキル、(l)C3〜7シクロアルキル(C1〜4アルキルチオ)−C1〜4アルキル、(m)フェニルチオ−C1〜4アルキル、または(n)フェニル−C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキル、
ii)(a)C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルおよびC1〜4アルキル、(b)C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルおよびC1〜4アルキルオキシ、(c)C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルおよびヒドロキシ、(d)C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルおよびハロゲン原子、(e)C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキルおよびC1〜4アルキル、(f)C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキルおよびC1〜4アルキルオキシ、(g)C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキルおよびヒドロキシ、または(h)C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキルおよびハロゲン原子、
iii)(a)ハロアルキル、または(b)ヒドロキシ−C1〜4アルキル、または、
iv)C1〜4アルキルおよびヒドロキシ;
Figure 2006321737
は、一重結合または二重結合を表し、ただし、同時に連続して二重結合を表さず、R2BがO−COR8B基である場合、8−9位は二重結合を表す。]
で示される化合物、その塩、そのN−オキシドもしくはその溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、あるいはそれらのシクロデキストリン包接化合物が含まれる。
(C)欧州特許出願公開第855389号明細書には、以下の一般式(IC)で示される化合物がEPアゴニスト作用を有することが記載されている。なお、一般式(IC)で示される化合物の各基の定義は、欧州特許出願公開第855389号明細書に詳細に記載されている。従って、本発明のEPアゴニストとしては、一般式(IC)
Figure 2006321737
[式中、R1Cは水酸基、C1〜4アルコキシまたはNR6C7C(式中、R6CおよびR7Cは独立して水素原子またはC1〜4アルキル基を表す。)で示される基を表し、
2Cは水素原子または水酸基を表し、
3Cは(i)C1〜8アルキル、C2〜8アルケニル、またはC2〜8アルキニル基、(ii)フェニルまたはC3〜7シクロアルキル基、(iii)フェニルまたはC3〜7シクロアルキル基で置換されているC1〜8アルキル、C2〜8アルケニル、またはC2〜8アルキニル基(ただし、R2Cが水素原子である場合、(i)および(iii)のアルキル、アルケニル、アルキニル基は一つの水酸基で置換されていてもよい。)を表し、
Figure 2006321737
は二重結合または一重結合であることを表す。ただし、平衡化合物である8−エピ体を含む。]
で示される化合物、その塩、そのN−オキシドもしくはその溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、あるいはそれらのシクロデキストリン包接化合物が含まれる。
(D)欧州特許出願公開第985663号明細書には、以下の一般式(ID)で示される化合物がEPアゴニスト作用を有することが記載されている。なお、一般式(ID)で示される化合物の各基の定義は、欧州特許出願公開第985663号明細書に詳細に記載されている。従って、本発明のEPアゴニストとしては、一般式(ID)
Figure 2006321737
[式中、R1Dは、ヒドロキシ、C1〜6アルキルオキシまたはNR6D7D(式中、R6D、R7Dは独立して、水素原子またはC1〜6アルキルを表す。)で示される基を表し;
2Dは水素原子またはヒドロキシを表し;
3Dは単結合またはC1〜6アルキレンを表し;
4Dは、
(i)1〜3個のC1〜6アルキルオキシまたはハロゲン原子で置換されているC1〜8アルキル、C2〜8アルケニルまたはC2〜8アルキニル、
(ii)フェニルオキシまたはC3〜7シクロアルキルオキシ、
(iii)フリル、フリルオキシ、チエニル、チエニルオキシ、ナフチル、ナフチルオキシ、フタラニルまたはフタラニルオキシ、
(iv)1〜3個の以下の(1)〜(40)で置換されているフェニル、フェニルオキシ、C3〜7シクロアルキルまたはC3〜7シクロアルキルオキシ:(1)C1〜6アルキル、(2)C2〜6アルケニル、(3)C2〜6アルキニル、(4)C1〜6アルキルオキシ、(5)C1〜6アルキルオキシ−C1〜6アルキル、(6)C1〜6アルキルオキシ−C1〜6アルキルオキシ、(7)C2〜6アルケニルオキシ−C1〜6アルキル、(8)1〜3個のヒドロキシで置換されているC1〜6アルキル、(9)1〜3個のハロゲン原子で置換されているC1〜6アルキル、(10)C1〜6アルキルチオ、(11)C1〜6アルキルチオ−C1〜6アルキル、(12)C1〜6アルキルチオ−C1〜6アルキルオキシ、(13)C2〜6アルケニルチオ−C1〜6アルキル、(14)C1〜6アルキルスルフォニル、(15)ハロゲン原子、(16)トリハロメチル、(17)シアノ、(18)ニトロ、(19)アミノ、(20)ヒドロキシ、(21)C3〜7シクロアルキル、(22)C3〜7シクロアルキルオキシ、(23)C3〜7シクロアルキル−C1〜6アルキル、(24)C3〜7シクロアルキルオキシ−C1〜6アルキル、(25)フェニル、(26)フェニルオキシ、(27)フェニル−C1〜6アルキル、(28)フェニル−C2〜6アルケニル、(29)フェニル−C2〜6アルキニル、(30)フェニルオキシ−C1〜6アルキル、(31)フェニルオキシ−C2〜6アルケニル、(32)フェニルオキシ−C2〜6アルキニル、(33)フリル、(34)フリルオキシ、(35)フリル−C1〜6アルキル、(36)フリルオキシ−C1〜6アルキル、(37)チエニル、(38)チエニルオキシ、(39)チエニル−C1〜6アルキル、または(40)チエニルオキシ−C1〜6アルキル(上記のフェニル、フリル、チエニル、シクロアルキルは、1〜3個のC1〜6アルキル、C1〜6アルキルオキシ、C1〜6アルキルオキシ−C1〜6アルキル、ニトロ、ハロゲン原子、トリハロメチル、アミノ、ヒドロキシで置換されていてもよい。);または
(v)1〜3個の以下の基で置換されているフリル、フリルオキシ、チエニル、チエニルオキシ、ナフチル、ナフチルオキシ、フタラニルまたはフタラニルオキシ:(1)C1〜6アルキル、(2)C2〜6アルケニル、(3)C2〜6アルキニル、(4)C1〜6アルキルオキシ、(5)C1〜6アルキルオキシ−C1〜6アルキル、(6)C1〜6アルキルオキシ−C1〜6アルキルオキシ、(7)C2〜6アルケニルオキシ−C1〜6アルキル、(8)1〜3個のヒドロキシで置換されているC1〜6アルキル、(9)1〜3個のハロゲン原子で置換されているC1〜6アルキル、(10)C1〜6アルキルチオ、(11)C1〜6アルキルチオ−C1〜6アルキル、(12)C1〜6アルキルチオ−C1〜6アルキルオキシ、(13)C2〜6アルケニルチオ−C1〜6アルキル、(14)C1〜6アルキルスルフォニル、(15)ハロゲン原子、(16)トリハロメチル、(17)シアノ、(18)ニトロ、(19)アミノ、(20)ヒドロキシ、(21)C3〜7シクロアルキル、(22)C3〜7シクロアルキルオキシ、(23)C3〜7シクロアルキル−C1〜6アルキル、(24)C3〜7シクロアルキルオキシ−C1〜6アルキル、(25)フェニル、(26)フェニルオキシ、(27)フェニル−C1〜6アルキル、(28)フェニル−C2〜6アルケニル、(29)フェニル−C2〜6アルキニル、(30)フェニルオキシ−C1〜6アルキル、(31)フェニルオキシ−C2〜6アルケニル、(32)フェニルオキシ−C2〜6アルキニル、(33)フリル、(34)フリルオキシ、(35)フリル−C1〜6アルキル、(36)フリルオキシ−C1〜6アルキル、(37)チエニル、(38)チエニルオキシ、(39)チエニル−C1〜6アルキル、または(40)チエニルオキシ−C1〜6アルキル(上記のフェニル、フリル、チエニル、シクロアルキルは、1〜3個のC1〜6アルキル、C1〜6アルキルオキシ、C1〜6アルキルオキシ−C1〜6アルキル、ニトロ、ハロゲン原子、トリハロメチル、アミノ、ヒドロキシで置換されていてもよい。)を表し;
5Dは水素原子またはC1〜6アルキルを表し;
Figure 2006321737
は、二重結合または一重結合を表す。
ただし、R2Dが水素原子であるとき、R3Dが表すC1〜6アルキレンは1個のヒドロキシで置換されていてもよい。]
で示される化合物、その塩、そのN−オキシドもしくはその溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、あるいはそれらのシクロデキストリン包接化合物が含まれる。
(E)国際公開第00/015608号パンフレットには、以下の一般式(IE)で示される化合物がEPアゴニスト作用を有することが記載されている。なお、一般式(IE)で示される化合物の各基の定義は、国際公開第00/015608号パンフレットに詳細に記載されている。従って、本発明のEPアゴニストとしては、一般式(IE)
Figure 2006321737
[式中、Aは、C2〜8アルキレン、C2〜8アルケニレン、C1〜4アルキレン−フェニレン、またはC2〜4アルケニレン−フェニレンを表し、
1Eは、ヒドロキシ、C1〜6アルキルオキシ、C1〜6アルキルオキシ−C1〜6アルキルオキシ、HO−C1〜6アルキルオキシ、または式NR6E7E(式中、R6EおよびR7Eは独立して、水素原子またはC1〜4アルキルを表す。)を表し、
2Eは、酸素原子、ハロゲン原子またはR8E−COO−(式中、R8Eは、水素原子、C1〜4アルキル、フェニルまたはフェニル(C1〜4アルキル)、C1〜4アルキルオキシ、HOOC−C1〜4アルキル、C1〜4アルキルオキシ−カルボニル−C1〜4アルキル、HOOC−C2〜4アルケニル、またはC1〜4アルキルオキシ−カルボニル−C2〜4アルケニルを表す。)で示される基を表し、
3Eは、水素原子またはヒドロキシを表し、
4Eは、C1〜4アルキレンを表し、
5Eは、以下のi)〜iv)基で置換されているフェニル基を表す:
i)1〜3個の(1)C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキル、(2)C2〜4アルケニルオキシ−C1〜4アルキル、(3)C2〜4アルキニルオキシ−C1〜4アルキル、(4)C3〜7シクロアルキルオキシ−C1〜4アルキル、(5)C3〜7シクロアルキル(C1〜4アルキルオキシ)−C1〜4アルキル、(6)フェニルオキシ−C1〜4アルキル、(7)フェニル−C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキル、(8)C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキル、(9)C2〜4アルケニルチオ−C1〜4アルキル、(10)C2〜4アルキニルチオ−C1〜4アルキル、(11)C3〜7シクロアルキルチオ−C1〜4アルキル、(12)C3〜7シクロアルキル(C1〜4アルキルチオ)−C1〜4アルキル、(13)フェニルチオ−C1〜4アルキルまたは(14)フェニル−C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキル、
ii)(1)C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルおよびC1〜4アルキル、(2)C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルおよびC1〜4アルキルオキシ、(3)C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルおよびヒドロキシ、(4)C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルおよびハロゲン原子、(5)C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキルおよびC1〜4アルキル、(6)C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキルおよびC1〜4アルキルオキシ、(7)C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキルおよびヒドロキシまたは(8)C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキルおよびハロゲン原子、
iii)(1)ハロ−C1〜4アルキルまたは(2)ヒドロキシ−C1〜4アルキル、または
iv)C1〜4アルキルおよびヒドロキシ;
Figure 2006321737
は、一重結合または二重結合を表すが、同時に連続して二重結合を表さない。
ただし、R2EがR8E−COO−で示される基である場合、R1Eは、C1〜6アルキルオキシ、C1〜6アルキルオキシ−C1〜6アルキルオキシ、またはHO−C1〜6アルキルオキシを表し、8−9位は二重結合を表す。]
で示される化合物、その塩、そのN−オキシドもしくはその溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、あるいはそれらのシクロデキストリン包接化合物が含まれる。
(F)国際公開第01/149661号パンフレットには、以下の一般式(IF)で示される化合物がEPアゴニスト作用を有することが記載されている。なお、一般式(IF)で示される化合物の各基の定義は、国際公開第01/149661号パンフレットに詳細に記載されている。従って、本発明のEPアゴニストとしては、一般式(IF)
Figure 2006321737
[式中、--A-- は、何も存在ないか、またはメチレンまたはエチレンを表し、
1Fは、水素原子、C1〜6アルキル、フェニル−C1〜6アルキル、C2〜6アルカノイル、またはフェニル−C2〜6アルカノイルを表し、
2Fは、酸素原子またはハロゲン原子を表し、
3Fは、水素原子またはヒドロキシを表し、
4aFよびR4bFは、それぞれ独立して、水素原子またはC1〜4アルキルを表し、
5Fは、以下のi)〜iv)基で置換されているフェニル基を表す:
i)1〜3個の(1)C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキル、(2)C2〜4アルケニルオキシ−C1〜4アルキル、(3)C2〜4アルキニルオキシ−C1〜4アルキル、(4)C3〜7シクロアルキルオキシ−C1〜4アルキル、(5)C3〜7シクロアルキル(C1〜4アルキルオキシ)−C1〜4アルキル、(6)フェニルオキシ−C1〜4アルキル、(7)フェニル−C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキル、(8)C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキル、(9)C2〜4アルケニルチオ−C1〜4アルキル、(10)C2〜4アルキニルチオ−C1〜4アルキル、(11)C3〜7シクロアルキルチオ−C1〜4アルキル、(12)C3〜7シクロアルキル(C1〜4アルキルチオ)−C1〜4アルキル、(13)フェニルチオ−C1〜4アルキル、または(14)フェニル−C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキル、
ii) (1)C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルおよびC1〜4アルキル、(2)C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルおよびC1〜4アルキルオキシ、(3)C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルおよびヒドロキシ、(4)C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルおよびハロゲン原子、(5)C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキルおよびC1〜4アルキル、(6)C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキルおよびC1〜4アルキルオキシ、(7)C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキルおよびヒドロキシ、または(8)C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキルおよびハロゲン原子、
iii)ハロアルキルまたはヒドロキシ−C1〜4アルキル、または
iv)C1〜4アルキルおよびヒドロキシ;
Figure 2006321737
は、一重結合または二重結合を表す。]
で示される化合物、その塩、そのN−オキシドもしくはその溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、あるいはそれらのシクロデキストリン包接化合物が含まれる。
(G)国際公開第01/166518号パンフレットには、以下の一般式(IG)で示される化合物がEPアゴニスト作用を有することが記載されている。なお、一般式(IG)で示される化合物の各基の定義は、国際公開第01/166518号パンフレットに詳細に記載されている。従って、本発明のEPアゴニストとしては、一般式(IG)
Figure 2006321737
[式中、AはC2〜8アルキレン、C2〜8アルケニレン、C1〜4アルキレン−フェニレン、またはC2〜4アルケニレン−フェニレンを表し、
1Gは水素原子、C1〜6アルキル、フェニル−C1〜6アルキル、C2〜6アルカノイル、フェニル−C2〜6アルカノイルを表し、
2Gは酸素原子またはハロゲン原子を表し、
3Gは水素原子または水酸基を表し、
4GはC1〜4アルキレンを表し、
5Gは以下のi)〜iv)基で置換されているフェニル基を表す:
i)1〜3個の(1)C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキル、(2)C2〜4アルケニルオキシ−C1〜4アルキル、(3)C2〜4アルキニルオキシ−C1〜4アルキル、(4)C3〜7シクロアルキルオキシ−C1〜4アルキル、(5)C3〜7シクロアルキル(C1〜4アルキルオキシ)−C1〜4アルキル、(6)フェニルオキシ−C1〜4アルキル、(7)フェニル−C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキル、(8)C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキル、(9)C2〜4アルケニルチオ−C1〜4アルキル、(10)C2〜4アルキニルチオ−C1〜4アルキル、(11)C3〜7シクロアルキルチオ−C1〜4アルキル、(12)C3〜7シクロアルキル(C1〜4アルキルチオ)−C1〜4アルキル、(13)フェニルチオ−C1〜4アルキル、または(14)フェニル−C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキル、
ii) (1)C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルおよびC1〜4アルキル、(2)C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルおよびC1〜4アルキルオキシ、(3)C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルおよび水酸基、(4)C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルおよびハロゲン原子、(5)C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキルおよびC1〜4アルキル、(6)C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキルおよびC1〜4アルキルオキシ、(7)C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキルおよび水酸基、または(8)C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキルおよびハロゲン原子、
iii)(1)ハロC1〜4アルキル、または(2)ヒドロキシC1〜4アルキル、または
iv)C1〜4アルキルおよび水酸基;
Figure 2006321737
は、一重結合または二重結合を表す。]
で示される化合物、その塩、そのN−オキシドもしくはその溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、あるいはそれらのシクロデキストリン包接化合物が含まれる。
(H)国際公開第04/065365号パンフレットには、以下の一般式(IH)で示される化合物がEPアゴニスト作用を有することが記載されている。なお、一般式(IH)で示される化合物の各基の定義は、国際公開第04/065365号パンフレットに詳細に記載されている。従って、本発明のEPアゴニストとしては、一般式(IH)
Figure 2006321737
[式中、
Figure 2006321737
は一重結合または二重結合を表し、
Figure 2006321737
はα配置、β配置またはそれらの任意の比の混合物であることを表し、Dは−COOR1Hまたはテトラゾリル基を表し、R1Hは水素原子またはC1〜4アルキル基を表し、Gは環AまたはC1〜4アルキレン基を表し、環A
Figure 2006321737
(式中、R2Hはハロゲン原子、C1〜4アルキル基またはC1〜4アルコキシ基を表し、pHは0または1〜4の整数を表し、pHが2以上のときそれぞれのR2Hは同じでも異なっていてもよい。)を表し、Yは結合手または−S−を表し、Tは酸素原子または硫黄原子を表し、Xは−CH−、−O−または−S−を表し、環Bは置換基を有していてもよいC3〜7シクロアルキル基、
Figure 2006321737
(式中、R3Hは(1)ハロゲン原子、(2)1〜5個のハロゲン原子によって置換されていてもよいC1〜4アルキル基、(3)1〜5個のハロゲン原子によって置換されていてもよいC1〜4アルコキシ基、(4)C1〜4アルコキシ基で置換されたC1〜4アルキル基、(5)フェニル基、または(6)酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む、一部または全部が飽和されていてもよい3〜15員の単環、二環または三環式ヘテロ環を表し、R3H中の(5)フェニル基または(6)ヘテロ環は、1〜3個の(a)ハロゲン原子、(b)C1〜4アルキル基、(c)C1〜4アルコキシ基および/または(d)ニトロ基で置換されていてもよく、qHは0または1〜5の整数を表し、qHが2以上のときそれぞれのR3Hは同じでも異なっていてもよい。)を表し、nHは1〜4の整数を表す。]
で示される化合物、その塩、そのN−オキシドもしくはその溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、あるいはそれらのシクロデキストリン包接化合物が含まれる。
(J)国際公開第02/24647号パンフレットには、以下の一般式(IJ)で示される化合物がEPアゴニスト作用を有することが記載されている。なお、一般式(IJ)で示される化合物の各基の定義は、国際公開第02/24647号パンフレットに詳細に記載されている。従って、本発明のEPアゴニストとしては、一般式(IJ)
Figure 2006321737
[式中、R1Jは水酸基、C1〜4アルコキシ基、NHSO−C1〜4アルキル基またはNHCO−フェニル基を表し、A環はベンゼン環またはチオフェン環を表し、ふたつのR2Jは同時に水素原子またはフッ素原子を表し、
Figure 2006321737
は一重結合または二重結合を表す。
ただし、R2Jがフッ素原子を表すとき、A環はベンゼン環のみを表すものとする。]
で示される化合物、その塩、そのN−オキシドもしくはその溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、あるいはそれらのシクロデキストリン包接化合物が含まれる。
(K)国際公開第02/042268号パンフレットには、以下の一般式(IK)で示される化合物がEPアゴニスト作用を有することが記載されている。なお、一般式(IK)で示される化合物の各基の定義は、国際公開第02/042268号パンフレットに詳細に記載されている。従って、本発明のEPアゴニストには、一般式(IK)
Figure 2006321737
[式中、点線は、結合または無結合を表し、
は、−CH−または−O−を表し、
は−(CH−、チエニル、チアゾリルまたはフェニル基を表し、ただし、XがOの場合は、Zはフェニル基であり、
は、カルボキシル基、C1〜4アルコキシカルボニル基またはテトラゾリル基を表し、
2Kは−Arまたは−Ar1K−V−Ar2Kを表し、
は結合、−O−、−OCH−または−CHO−を表し、
Arは、酸素原子、硫黄原子、または窒素原子から任意に選択される1〜4個のヘテロ原子を有していてもよい5〜8員の一部飽和した、全部飽和したまたは全部不飽和な環状基または酸素原子、硫黄原子、窒素原子から任意に選択される1〜4個のヘテロ原子を有していてもよい5または6員の一部飽和した、全部飽和したまたは全部不飽和な環状基の2つが縮合してなる二環式環状基を表し、ここで、一部または全部飽和した環状基または二環式環状基は、炭素上に1または2個のオキソ基または硫黄原子上に1または2個のオキソ基を有していてもよく、
Ar1KおよびAr2Kは、それぞれ独立して、酸素原子、硫黄原子、または窒素原子から任意に選択される1〜4個のヘテロ原子を有していてもよい5〜8員の一部飽和した、全部飽和したまたは全部不飽和な環状基を表し、ここで、一部または全部飽和した環状基は、炭素上に1または2個のオキソ基または硫黄原子上に1または2個のオキソ基を有していてもよく、
該Arは、単環の場合は一つの環上、二環式の場合は、一つの環または両方の環上に、以下の(1)〜(29)から選ばれる基によって、3個までの置換基によって、炭素または窒素上に置換基を有していてもよく;(1)ヒドロキシ、(2)ハロゲン原子、(3)カルボキシル、(4)C1〜7アルコキシ、(5)C1〜4アルコキシC1〜4アルキル、(6)C1〜7アルキル、(7)C2〜7アルケニル、(8)C3〜7シクロアルキル、(9)C3〜7シクロアルキルC1〜4アルキル、(10)C3〜7シクロアルキルC1〜4アルカノイル、(11)ホルミル、(12)C1〜8アルカノイル、(13)C1〜6アルカノイルC1〜6アルキル、(14)C1〜4アルカノイルアミノ、(15)C1〜4アルコキシカルボニルアミノ、(16)ヒドロキシスルホニル、(17)アミノカルボニルアミノまたはC1〜4アルキルで置換したモノ−N−、ジ−N,N−、ジ−N,N’−、またはトリ−N,N,N’−アミノカルボニルアミノ、(18)スルホンアミド、(19)C1〜4アルキルスルホンアミド、(20)アミノ、(21)モノ−N−またはジ−N,N−C1〜4アルキルアミノ、(22)カルバモイル、(23)モノ−N−またはジ−N,N−C1〜4アルキルカルバモイル、(24)シアノ、(25)チオール、(26)C1〜6アルキルチオ、(27)C1〜6アルキルスルフィニル、(28)C1〜4アルキルスルホニル、(29)モノ−N−またはジ−N,N−C1〜4アルキルアミノスルフィニル、該Arの定義中のアルキルおよびアルコキシ置換基は、フッ素原子によって3個まで置換してもよく、
該Ar1KおよびAr2Kは、以下の(1)〜(29)から選ばれる基によって、3個までの置換基によって、炭素または窒素上に置換基を有していてもよく;(1)ヒドロキシ、(2)ハロゲン原子、(3)カルボキシル、(4)C1〜7アルコキシ、(5)C1〜4アルコキシC1〜4アルキル、(6)C1〜7アルキル、(7)C2〜7アルケニル、(8)C3〜7シクロアルキル、(9)C3〜7シクロアルキルC1〜4アルキル、(10)C3〜7シクロアルキルC1〜4アルカノイル、(11)ホルミル、(12)C1〜8アルカノイル、(13)C1〜6アルカノイルC1〜6アルキル、(14)C1〜4アルカノイルアミノ、(15)C1〜4アルコキシカルボニルアミノ、(16)ヒドロキシスルホニル、(17)アミノカルボニルアミノまたはC1〜4アルキルで置換したモノ−N−、ジ−N,N−、ジ−N,N’−、またはトリ−N,N,N’−アミノカルボニルアミノ、(18)スルホンアミド、(19)C1〜4アルキルスルホンアミド、(20)アミノ、(21)モノ−N−またはジ−N,N−C1〜4アルキルアミノ、(22)カルバモイル、(23)モノ−N−またはジ−N,N−C1〜4アルキルカルバモイル、(24)シアノ、(25)チオール、(26)C1〜6アルキルチオ、(27)C1〜6アルキルスルフィニル、(28)C1〜4アルキルスルホニル、(29)モノ−N−またはジ−N,N−C1〜4アルキルアミノスルフィニル、該Ar1KおよびAr2Kの定義中のアルキルおよびアルコキシ置換基は、フッ素原子によって3個まで置換してもよく、
ただし、
(a)Xが−(CH)−を表し、かつZが−(CH−を表す場合、R2Kは、チエニル、フェニルまたは塩素、フッ素、フェニル、メトキシ、トリフルオロメトキシまたはC1〜4アルキルによってモノ置換したフェニルを表さず、
(b)Xが−(CH)−を表し、Zが−(CH−を表し、かつQがカルボキシルまたはC1〜4アルコキシカルボニルを表す場合、R2Kは、(i)C5〜7シクロアルキルまたは(ii)フェニル、チエニルまたはフリル、ここでのそれぞれは、(1)ハロゲン原子または(2)1またはそれ以上のハロゲン原子またはC1〜4アルコキシによって置換してもよいC1〜3アルキルから選択される置換基によってモノ置換またはジ置換してもよい環を表さない。]
で示される化合物、その塩、そのN−オキシドもしくはその溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、あるいはそれらのシクロデキストリン包接化合物が含まれる。
(L)国際公開第03/008377号パンフレットには、以下の一般式(IL)で示される化合物がEPアゴニスト作用を有することが記載されている。なお、一般式(IL)で示される化合物の各基の定義は、国際公開第03/008377号パンフレットに詳細に記載されている。従って、本発明のEPアゴニストには、一般式(IL)
Figure 2006321737
[式中、Aは、−CH−CH−または−CH=CH−を表し、
は単結合、アリールまたはヘテロアリールを表し、
は、−C(O)OR’、−C(O)NR’R’’、−C(O)NSOR’、−PR’(O)(OR’)、−PO(OR’またはテトラゾール−5−イル(基中、R’およびR’’は、それぞれ独立して、水素原子またはC1〜6アルキルを表す。)を表し、
mLは、1、2、3、4、5または6を表し、
1Lは、Bがアリールまたはヘテロアリールであり、R3L、R4L、R5LおよびR6Lが同時に水素原子を表さない場合、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルアルキル、ヘテロ環アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールを表し、またはBが単結合であり、R3L、R4L、R5LおよびR6Lは同時に水素原子を表す場合、ヘテロ環アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールを表し、
2Lは、水素原子、C1〜6アルキル、C1〜6アルケニルまたはC1〜6アルキニルを表し、
3L、R4L、R5LおよびR6Lはそれぞれ独立して水素原子またはC1〜6アルキルを表し、R3LとR4L、R5LとR6LまたはR3LとR5Lは結合する原子と一緒になってC3〜7アルキル環を形成してもよい。]
で示される化合物、その塩、そのN−オキシドもしくはその溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、あるいはそれらのシクロデキストリン包接化合物が含まれる。
(M)国際公開第03/035064号パンフレットには、以下の一般式(IM)で示される化合物がEPに結合することが記載されている。なお、一般式(IM)で示される化合物の各基の定義は、国際公開第03/035064号パンフレットに詳細に記載されている。従って、本発明のEPアゴニストには、一般式(IM)
Figure 2006321737
[式中、R4Mは、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル、置換基を有していてもよい炭素環アリールまたは置換基を有していてもよい芳香族ヘテロ環を表し、
は、水素原子、ヒドロキシ、置換基を有していてもよいアルコキシまたは置換基を有していてもよいアルキルチオ表し、
oMおよびpMはそれぞれ独立して、0、1または2を表し、oMおよびpMの和は少なくとも1であり、
は、−(CHnMを表し(基中、nMは1〜6の整数を表す。)、
は、−C≡C−、−CH=CH−、−CH−、置換基を有していてもよい炭素環アリールまたは置換基を有していてもよい芳香族ヘテロ環を表し、
は、(CHn’Mを表し(基中、n’Mは0〜3の整数を表す。)、
は、COX、SO(基中、Xは、OR’またはNHR’を表し、R’はHまたは置換基を有していてもよいアルキルを表す。)、置換基を有していてもよいテトラゾール、NO、NHSOまたはNHC(O)Rを表し(基中、RはH、置換基を有していてもよいアルキルを表す。)、
は、(CHn’’Mを表し(基中、n’’Mは0〜2の整数を表す。)、
は、(CHn’’’M(基中、n’’’Mは0または1を表す。)、−CH=CH−または置換基を有していてもよい炭素環アリール、好ましくは置換基を有していてもよいフェニルを表し、
およびVはそれぞれ独立して、置換基を有していてもよいアルキル、置換基を有していてもよいアルケニル、置換基を有していてもよいアルキニル、置換基を有していてもよい炭素環アリールまたは置換基を有していてもよい芳香族ヘテロ環を表す。
ただし、GがCH、n’Mが3、Eが水素原子でpMが2、R4Mが水素原子でoMが2、n’’Mが2、n’’’Mが0、Vがアルキルである化合物を除く。]
で示される化合物、その塩、そのN−オキシドもしくはその溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、あるいはそれらのシクロデキストリン包接化合物が含まれる。
(N)国際公開第03/053923号パンフレットには、以下の一般式(IN)で示される化合物がEPに結合することが記載されている。なお、一般式(IN)で示される化合物の各基の定義は、国際公開第03/053923号パンフレットに詳細に記載されている。従って、本発明のEPアゴニストには、一般式(IN)
Figure 2006321737
[式中、R1Nは、それぞれ独立して水素原子、置換基を有していてもよいアルキル、置換基を有していてもよいアルケニル、置換基を有していてもよいアルキニル、置換基を有していてもよいヘテロアルキル、置換基を有していてもよいヘテロアルケニル、置換基を有していてもよいヘテロアルキニル、置換基を有していてもよい炭素環アリール、置換基を有していてもよいアラルキル、置換基を有していてもよいヘテロ脂環式環状基、置換基を有していてもよいヘテロアリール、置換基を有していてもよいヘテロアリールアルキルまたは置換基を有していてもよいヘテロ脂環式環状基アルキルを表し、
はオキソ、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル、置換基を有していてもよいアルコキシ、ヒドロキシ、カルボキシレート、置換基を有していてもよいアルキルカルボキシレートエステルを表し、
は、0〜4の整数を表し、
は、C=Cの二重結合を0または1含んでいてもよい(CR2N3NqNを表し(基中、qNは、1〜6の整数を表し、R2NおよびR3Nはそれぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル、置換基を有していてもよいアルケニル、置換基を有していてもよいアルキニル、ヒドロキシ、ハロゲン原子または置換基を有していてもよいアルコキシを表す。)、
およびU1Nはそれぞれ独立して、水素原子、ヒドロキシまたは置換基を有していてもよいアルキルを表し、
は、O、S、(CR2N3Nq’Nを表し(基中、q’Nは、1〜6の整数を表す。)、
は、(CR2N3NnNまたは単結合を表し、
およびBは一緒になって、置換基を有していてもよい1,2−ビニレンまたはエチニレンを形成し、
は、(CR2N3NmN、置換基を有していてもよい二価アリール、または置換基を有していてもよい二価ヘテロアリールを表し、
はC(O)Zを表し、
は、ヒドロキシ、置換基を有していてもよいアルキル、置換基を有していてもよいアルケニル、置換基を有していてもよいアルキニル、置換基を有していてもよいヘテロアルキル、置換基を有していてもよいヘテロアルケニル、置換基を有していてもよいヘテロアルキニル、アミノ、NR4N5N、置換基を有していてもよいシクロアルキル、置換基を有していてもよいヘテロシクロアルキル、置換基を有していてもよい炭素環アリール、置換基を有していてもよいヘテロアリール、置換基を有していてもよいアリールアルキルまたは置換基を有していてもよいヘテロアリールアルキルを表し、
nNは、0〜3の整数を表し、
mNは、1〜6の整数を表し、
4NおよびR5Nはそれぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル、置換基を有していてもよいシクロアルキル、置換基を有していてもよいヘテロシクロアルキル、置換基を有していてもよいアルケニル、置換基を有していてもよいアルキニル、置換基を有していてもよいヘテロアルキル、置換基を有していてもよいヘテロアルケニル、置換基を有していてもよいヘテロアルキニル、置換基を有していてもよい炭素環アリール、置換基を有していてもよいヘテロアリール、置換基を有していてもよいアリールアルキルまたは置換基を有していてもよいヘテロアリールアルキルを表すか、
4NおよびR5Nが一緒になって、ヘテロシクロアルキルを表す。]
で示される化合物、その塩、そのN−オキシドもしくはその溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、あるいはそれらのシクロデキストリン包接化合物が含まれる。
(P)国際公開第03/103664号パンフレットには、以下の一般式(IP)で示される化合物がEPアゴニスト作用を有することが記載されている。なお、一般式(IP)で示される化合物の各基の定義は、国際公開第03/103664号パンフレットに詳細に記載されている。従って、本発明のEPアゴニストには、一般式(IP)
Figure 2006321737
[式中、Xは、単結合、酸素原子または硫黄原子を表し、
は=Oまたは−OHを表し、
1Pは、ヒドロキシ、CN、(CHpPCO6P、(CHnPSO6P、−CFSONH、−SONH、−CHNHSO2P、−SONHCOR6P、−PO(OH)、CONHPO6P、CONHR8P、C1〜4アルコキシ、−(CHnPNR6P7P、ヒドロキシメチルケトンまたは−(CHnPヘテロ環を表し、該ヘテロ環は、酸性な水素原子を含んでいてもよく、RaPによって1〜3個置換されたまたは置換していないものであり、
2Pは、水素原子、C6〜10アリールまたはC1〜4アルキルを表し、
3PおよびR4Pはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子またはC1〜6アルキルを表し、
5Pは、(CHmPC6〜10アリール、(CHmPC5〜10ヘテロアリール、(CHmPC3〜10ヘテロシクロアルキルまたは(CHmPC3〜10シクロアルキルを表し、該シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールはRaPによって1〜3個置換されたまたは置換していないものであり、
6PおよびR7Pは水素原子またはC1〜4アルキルを表し、
8Pは水素原子またはスルホニルを表し、
は(C(RbPnP
Figure 2006321737
bPは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1〜6アルキルまたはC3〜6シクロアルキルを表し、
aPはC1〜6アルコキシ、C1〜6アルキル、CF、ニトロ、アミノ、シアノ、C1〜6アルキルアミノまたはハロゲン原子を表し、
Figure 2006321737
は、二重結合または一重結合を表し、
pPは1〜3を表し、
nPは0〜4を表し、
mPは0〜8を表す。]
で示される化合物、その塩、そのN−オキシドもしくはその溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、あるいはそれらのシクロデキストリン包接化合物が含まれる。
(Q)国際公開第03/007941号パンフレットには、以下の一般式(IQ)で示される化合物がEPアゴニスト作用を有することが記載されている。なお、一般式(IQ)で示される化合物の各基の定義は、国際公開第03/007941号パンフレットに詳細に記載されている。従って、本発明のEPアゴニストには、一般式(IQ)
Figure 2006321737
[式中、Qは、CH、酸素原子を表し、
は、−CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−CH=CH−、−CH−CH=CH−、−CH=CH−CH−または−CH−CH=CH−CH−を表し、ただし、Bが−CH=CH−、または−CH=CH−CH−の場合、Qは、CHであり、
は、−NRaQ−(RaQは、水素原子、ハロゲン原子、C1〜6アルキル、C1〜6アシルを表す。)、−O−、−S−、−SO−、−SO−または単結合を表し、ただし、Xが単結合の場合、Qは酸素原子であり、
は、−(CRbQcQnQ−(基中、nQは1〜4の整数を表し、RbQおよびRcQは、両方が水素原子か、RbQおよびRcQの1つまたは2つが低級アルキルで残りが水素原子を表すか、RbQおよびRcQが同一炭素に結合する場合、C2〜5ポリメチレンを形成する)または−CH−CH=CH−を表し、
は−CH−CH−、−CH=CH−または−C≡C−を表し、
は、CHOH、−C(O)OR’、−C(O)NR’R’’、−C(O)NSOR’、−P(C1〜6アルキル)(O)(OR’)、−PO(OR’またはテトラゾール−5−イル(基中、R’およびR’’は、それぞれ独立して、水素原子またはC1〜6アルキルを表す。)を表し、
nQは1、2、3または4を表し、
1Qは−(CHpQ7Qまたは−(CHqQOR8Q(基中、R7QおよびR8Qはそれぞれ独立して、C1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、ヘテロ環、アリールまたはヘテロアリールを表し、pQおよびqQはそれぞれ独立して、0、1、2、3、4または5を表す。)を表し、
2Qは、水素原子、C1〜6アルキル、C1〜6アルケニル、C1〜6アルキニルを表し、
3Q、R4Q、R5QおよびR6Qはそれぞれ独立して、水素原子またはC1〜6アルキルを表す。]
で示される化合物、その塩、そのN−オキシドもしくはその溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、あるいはそれらのシクロデキストリン包接化合物が含まれる。
(R)国際公開第03/074483号パンフレットには、以下の一般式(IR)で示される化合物がEPアゴニスト作用を有することが記載されている。なお、一般式(IR)で示される化合物の各基の定義は、国際公開第03/074483号パンフレットに詳細に記載されている。従って、本発明のEPアゴニストには、一般式(IR)
Figure 2006321737
[式中、Tは、(1)酸素原子、または(2)硫黄原子を表し、
は、(1)−CH−基、(2)−O−基、または(3)−S−基を表し、
はA1RまたはA2Rを表し、
1Rは、(1)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜8アルキレン基、(2)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜8アルケニレン基、または(3)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜8アルキニレン基を表し、
2Rは−G1R−G2R−G3R−基を表し、
1Rは、(1)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC1〜4アルキレン基、(2)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜4アルケニレン基、または(3)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜4アルキニレン基を表し、
2Rは、(1)−Y−基、(2)−環1−基、(3)−Y−環1−基、(4)−環1−Y−基、または(5)−Y−C1〜4アルキレン−環1−基を表し、
は、(1)−S−基、(2)−SO−基、(3)−SO−基、(4)−O−基、または(5)−NR1R−基を表し、
1Rは、(1)水素原子、(2)C1〜10アルキル基、または(3)C2〜10アシル基を表し、
3Rは、(1)単結合、(2)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC1〜4アルキレン基、(3)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜4アルケニレン基、または(4)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜4アルキニレン基を表し、
は、D1RまたはD2Rを表し、
1Rは、(1)−COOH基、(2)−COOR2R基、(3)テトラゾール−5−イル基、または(4)−CONR3RSO4R基を表し、
2Rは、(1)C1〜10アルキル基、(2)フェニル基、(3)フェニル基で置換されたC1〜10アルキル基、または(4)ビフェニル基を表し、
3Rは、(1)水素原子、または(2)C1〜10アルキル基を表し、
4Rは、(1)C1〜10アルキル基、または(2)フェニル基を表し、
2Rは、(1)−CHOH基、(2)−CHOR5R基、(3)水酸基、(4)−OR5R基、(5)ホルミル基、(6)−CONR6R7R基、(7)−CONR6RSO8R基、(8)−CO−(NH−アミノ酸残基−CO)mR−OH基、(9)−O−(CO−アミノ酸残基−NH)mR−H基、(10)−COOR9R基、(11)−OCO−R10R基、(12)−COO−Z1R−Z2R−Z3R基、または
(13)
Figure 2006321737
を表し、
5RはC1〜10アルキル基を表し、
6RおよびR7Rは、それぞれ独立して、(1)水素原子、または(2)C1〜10アルキル基を表し、
8Rはフェニル基で置換されたC1〜10アルキル基を表し、
9Rは、(1)C1〜10アルキル基、C1〜10アルコキシ基、およびハロゲン原子から選ばれる1〜3個の置換基で置換されていてもよいビフェニル基で置換されたC1〜10アルキル基、または(2)C1〜10アルキル基、C1〜10アルコキシ基、およびハロゲン原子から選ばれる1〜3個の置換基で置換されたビフェニル基を表し、
10Rは、(1)フェニル基、または(2)C1〜10アルキル基を表し、
mRは1または2を表し、
1Rは、(1)C1〜15アルキレン基、(2)C2〜15アルケニレン基、または(3)C2〜15アルキニレン基を表し、
2Rは、(1)−CO−基、(2)−OCO−基、(3)−COO−基、(4)−CONRZ1R−基、(5)−NRZ2RCO−基、(6)−O−基、(7)−S−基、(8)−SO−基、(9)−SO−NRZ2R−基、(10)−NRZ2RSO−基、(11)−NRZ3R−基、(12)−NRZ4RCONRZ5R−基、(13)−NRZ6RCOO−基、(14)−OCONRZ7R−基、または(15)−OCOO−基を表し、
3Rは、(1)水素原子、(2)C1〜15アルキル基、(3)C2〜15アルケニル基、(4)C2〜15アルキニル基、(5)環Z、または(6)C1〜10アルコキシ基、C1〜10アルキルチオ基、C1〜10アルキル−NRZ8R−基、または環Zで置換されたC1〜10アルキル基を表し、
環Zは、(1)一部または全部が飽和されていてもよいC3〜15の単環、二環または三環式炭素環アリール、または(2)酸素原子、窒素原子、および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む、一部または全部が飽和されていてもよい3〜15員の単環、二環または三環式ヘテロ環アリールを表し、
Z1R、RZ2R、RZ3R、RZ4R、RZ5R、RZ6R、RZ7R、およびRZ8Rは、それぞれ独立して、水素原子またはC1〜15アルキル基を表し、
Z1RとZ3R基は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、5〜7員の単環飽和ヘテロ環を表してもよく、上記ヘテロ環はさらに酸素原子、窒素原子、および硫黄原子から選択される1個のヘテロ原子を含んでもよく、
環Z、およびRZ1RとZ3Rが結合している窒素原子と一緒になって表される単環飽和ヘテロ環は、下記(1)〜(4)から選択される、1〜3個の基で置換されてもよく;
(1)C1〜15アルキル基、(2)C2〜15アルケニル基、(3)C2〜15アルキニル基、(4)C1〜10アルコキシ基、C1〜10アルキルチオ基、またはC1〜10アルキル−NRZ9R−基で置換されたC1〜10アルキル基;
Z9Rは水素原子、またはC1〜10アルキル基を表し、
は、E1RまたはE2Rを表し、
1R
Figure 2006321737
を表し、
11Rは、(1)C1〜10アルキル基、(2)C1〜10アルキルチオ基、(3)C3〜8シクロアルキル基で置換されたC1〜10アルキル基、(4)環2で置換されたC1〜10アルキル基、または(5)−W1R−W2R−環2で置換されたC1〜10アルキル基を表し、
1Rは、(1)−O−基、(2)−S−基、(3)−SO−基、(4)−SO−基、(5)−NR11−1R−基、(6)カルボニル基、(7)−NR11−1RSO−基、(8)カルボニルアミノ基、または(9)アミノカルボニル基を表し、
11−1Rは、(1)水素原子、(2)C1〜10アルキル基、または(3)C2〜10アシル基を表し、
2Rは、(1)単結合、または(2)C1〜4アルキル基、ハロゲン原子、または水酸基で置換されていてもよいC1〜8アルキル基を表し、
2Rは、(1)U1R−U2R−U3R基、または(2)環4基を表し、
1Rは、(1)C1〜4アルキレン基、(2)C2〜4アルケニレン基、(3)C2〜4アルキニレン基、(4)−環3−基、(5)C1〜4アルキレン基−環3−基、(6)C2〜4アルケニレン基−環3−基、または(7)C2〜4アルキニレン基−環3−基を表し、
2Rは、(1)単結合、(2)−CH−基、(3)−CHOH−基、(4)−O−基、(5)−S−基、(6)−SO−基、(7)−SO−基、(8)−NR12R−基、(9)カルボニル基、(10)−NR12RSO−基、(11)カルボニルアミノ基、または(12)アミノカルボニル基を表し、
12Rは、(1)水素原子、(2)C1〜10アルキル基、または(3)C2〜10アシル基を表し、
3Rは、(1)C1〜10アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アルキルチオ基、およびNR13R14R基から選ばれる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1〜8アルキル基、(2)C1〜10アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アルキルチオ基、および−NR13R14R基から選ばれる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC2〜8アルケニル基、(3)C1〜10アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アルキルチオ基、および−NR13R14R基から選ばれる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC2〜8アルキニル基、(4)環4基で置換されているC1〜8アルキル基、または(5)環4基を表し、
13RおよびR14Rは、それぞれ独立して、(1)水素原子、または(2)C1〜10アルキル基を表し、
環1、環2、環3、または環4は、1〜5個のRで置換されていてもよく、
は、(1)C1〜10アルキル基、(2)C2〜10アルケニル基、(3)C2〜10アルキニル基、(4)C1〜10アルコキシ基、(5)C1〜10アルキルチオ基、(6)ハロゲン原子、(7)水酸基、(8)ニトロ基、(9)−NR15R16R基、(10)C1〜10アルコキシ基で置換されたC1〜10アルキル基、(11)1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルキル基、(12)1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルコキシ基で置換されたC1〜10アルキル基、(13)−NR15R16R基で置換されたC1〜10アルキル基、(14)環5基、(15)−O−環5基、(16)環5基で置換されたC1〜10アルキル基、(17)環5基で置換されたC2〜10アルケニル基、(18)環5基で置換されたC2〜10アルキニル基、(19)環5基で置換されたC1〜10アルコキシ基、(20)−O−環5基で置換されたC1〜10アルキル基、(21)COOR17R基、(22)1〜4個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルコキシ基、(23)ホルミル基、(24)ヒドロキシ基で置換されたC1〜10アルキル基、または(25)C2〜10アシル基を表し、
15R、R16R、およびR17Rは、それぞれ独立して、(1)水素原子、または(2)C1〜10アルキル基を表し、
環5は、下記(1)〜(9)から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;
(1)C1〜10アルキル基、(2)C2〜10アルケニル基、(3)C2〜10アルキニル基、(4)C1〜10アルコキシ基、(5)C1〜10アルコキシ基で置換されたC1〜10アルキル基、(6)ハロゲン原子、(7)水酸基、(8)1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルキル基、(9)1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルコキシ基で置換されたC1〜10アルキル基;
環1、環2、環3、環4、および環5は、それぞれ独立して
(1)一部または全部が飽和されていてもよいC3〜15の単環、二環または三環式炭素環アリール、または(2)1〜4個の窒素原子、1〜2個の酸素原子および/または1〜2個の硫黄原子から選択されるヘテロ原子を含む、一部または全部が飽和されていてもよい3〜15員の単環、二環または三環式ヘテロ環アリールを表す。
ただし、
1)EがE2Rを表し、E2RがU1R−U2R−U3R基を表し、かつU1RがC2アルキレン基またはC2アルケニレン基を表すとき、U2Rは−CHOH−基を表さず、
2)U3Rが少なくともひとつの水酸基によって置換されたC1〜8アルキル基を表すとき、U1R−U2RはC2アルキレン基またはC2アルケニレン基を表さず、
3)AがA1Rを表し、かつDがD1Rを表すとき、EはE1Rを表さず、
4)Tが酸素原子を表し、Xが−CH−基を表し、DがD1Rを表し、D1RがCOOH基を表し、AがA1Rを表し、A1Rが直鎖のC2−8アルキレン基を表し、EがE2Rを表し、E2RがU1R−U2R−U3Rを表し、U1RがC1〜4アルキレン基を表し、かつU3RがC1〜8アルキル基を表すとき、U2Rは単結合、−CH−基、−NR12R−基、またはカルボニル基を表さず、
5)Tが酸素原子を表し、Xが−CH−基を表し、DがD1Rを表し、D1RがCOOH基を表し、AがA2Rを表し、G1RがC1〜4アルキレン基を表し、G2Rが−O−基または−NR1R−基を表し、G3Rが単結合またはC1〜4アルキレン基を表し、EがE2Rを表し、E2RがU1R−U2R−U3Rを表し、U1RがC1〜4アルキレン基を表し、かつU3RがC1〜8アルキル基を表すとき、U2Rは単結合、−CH−基、−NR12R−基、またはカルボニル基を表さず、
6)Tが酸素原子を表し、Xが−CH−基を表し、DがD1Rを表し、EがE2Rを表し、E2RがU1R−U2R−U3Rを表し、U1RがC2アルキレン基またはC2アルケニレン基を表し、かつU2Rが−CO−基を表すとき、AがA1Rを表さず、
7)4−[(2−{(2R)−2−[(1E,3S)−3−ヒドロキシ−オクト−1−エニル]−5−オキソ−ピロリジン−1−イル}エチル)チオ]ブタン酸および4−{2−[(R)−2−((E)−3−ヒドロキシ−オクト−1−エニル)−5−オキソ−ピロリジン−1−イル]−エチル}−安息香酸を除く。]
で示される化合物、その塩、そのN−オキシドもしくはその溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、あるいはそれらのシクロデキストリン包接化合物が含まれる。
(S)米国特許出願公開第2005/0049227号明細書には、以下の一般式(IS)で示される化合物がEPアゴニスト作用を有することが記載されている。なお、一般式(IS)で示される化合物の各基の定義は、米国特許出願公開第2005/0049227号明細書に詳細に記載されている。従って、本発明のEP4アゴニストとしては、一般式(IS)
Figure 2006321737
[式中、Rは、CO4S、CONR4S 、CHOR4S、CONR4SSO4S、P(O)(OR4S)、
Figure 2006321737
を表し、
4Sは、水素原子、フェニル、C1〜6アルキルを表し、
1SおよびR2Sは、それぞれ独立して水素原子、ヒドロキシ、C1〜6アルキルオキシ、C1〜6アシルオキシを表し、
3Sは、水素原子、C1〜6アルキル、C1〜6アシルを表し、
は、単結合、または−CH−、−O−、−S−、−N−を表し、
は、C3〜10アルキル、C3〜10シクロアルキル、6〜10員の芳香族炭素環、窒素原子、酸素原子、および硫黄原子からなる群より選ばれる1つのヘテロ原子を含む4〜10員の芳香族ヘテロ環を表す。]
で示される化合物、その塩、そのN−オキシドもしくはその溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、あるいはそれらのシクロデキストリン包接化合物が含まれる。
(T)国際公開第04/085430号パンフレットには、以下の一般式(IT)で示される化合物がEPアゴニスト作用を有することが記載されている。なお、一般式(IT)で示される化合物の各基の定義は、国際公開第04/085430号パンフレットに詳細に記載されている。従って、本発明のEPアゴニストとしては、一般式(IT)
Figure 2006321737
[式中、Qは、(CHmT、(CHmT−C6〜10アリール、(CHmT−C5〜10ヘテロ環、(CHmT−C3〜10ヘテロ環アルキル、(CHmT−C3〜8シクロアルキル、2つのハロゲンで置換されたメチレンを表し、該シクロアルキル、ヘテロ環アルキル、アリール、ヘテロ環は、1〜3個のRaTで置換されていてもよく、
およびYは、それぞれ独立してメチレン基、酸素原子、R9Tで置換された窒素原子、硫黄原子を表し、ただし、XおよびYは同時に酸素原子、R9Tで置換された窒素原子、硫黄原子を表さず、
は、水素原子、C1〜3アルキルを表し、Wがオキソ基を表すときは存在せず、
は、水酸基、オキソ基を表し、ただし、Wがオキソ基を表すときUは存在せず、
1Tは、−(CHpT−ヒドロキシ、−(CHpT−シアノ、−(CHpT−CO10T、−(CHnT−SO6T、−(CHpT−CFSONH、−(CHpT−SONH、−(CHpT−CONHSO2T、−(CHpT−SONHCOR2T、−(CHpT−PO(OH)、(CHpT−CONHPO6T、−(CHpT−CONHR8T、−(CHpT−C1〜4アルコキシ、−(CHpT−シクロアルキル、−(CHpT−ヒドロキシメチルケトン、−(CHnT−ヘテロ環を表し、該ヘテロ環は、1〜3個のRaTで置換されていてもよく、酸性のヒドロキシ基を含んでいてもよく、
2Tは、独立してC1〜10アルキル、(CHmT−C6〜10アリール、(CHmT−C5〜10ヘテロ環、(CHmT−C3〜10ヘテロ環アルキル、(CHmT−C3〜8シクロアルキル、O−C1〜10アルキル、O−C6〜10アリール、O−C3〜10シクロアルキル、O−C3〜10ヘテロ環アルキルを表し、ただし、R2TがO−C1〜10アルキル、O−C6〜10アリール、O−C3〜10シクロアルキル、O−C3〜10ヘテロ環アルキルを表すとき、R3TおよびR4Tはハロゲンを表さず、該アルキル、シクロアルキル、ヘテロ環アルキル、アリール、ヘテロ環は、1〜3個のRaTで置換されていてもよく、
3TおよびR4Tは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン、C1〜6アルキルを表し、R3TおよびR4Tは、一緒になって酸素原子、硫黄原子、SO、SOおよびR9Tで置換された窒素原子から選ばれる1〜2個のヘテロ原子が含まれていてもよい3〜7員の炭素環を形成してもよく、
6TおよびR7Tは、それぞれ独立して水素原子、C1〜4アルキルを表し、
8Tは、水素原子、アシル、スルフォニルを表し、
9Tは、水素原子、C1〜6アルキルを表し、該アルキルは、1〜3個のハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C1〜6アルコキシ、C1〜6アシルオキシ、アミノ基で置換されていてもよく、
10Tは、水素原子、C1〜10アルキル、C3〜10シクロアルキル、(CHpT−C6〜10アリール、(CHpT−C5〜10ヘテロ環、CR6T7TOC(O)O−C3〜10シクロアルキル、CR6T7TOC(O)O−C1〜10アルキルを表し、
は、三重結合、酸素原子、硫黄原子、(C(RbTnT、−CH=CH−を表し、
bTは、水素原子、C1〜6アルキル、ハロゲンを表し、
aTは、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキル、CF、ニトロ、アミノ、シアノ、C1〜6アルキルアミノ、ハロゲンを表し、RaTはさらに、アリール、ヘテロ環、S−C1〜6アルキル、S−C6〜10アリール、S−C5〜10ヘテロ環、CO2R6T、O−C6〜10アリール、O−C5〜10ヘテロ環、CHO−C1〜6アルキル、CHS−C1〜6アルキル、CHO−アリール、CHS−アリールを表し、
Figure 2006321737
は二重結合または一重結合を表し、
pTは、0〜3を表し、
nTは、0〜4を表し、
mTは、0〜8を表す。]
で示される化合物、その塩、そのN−オキシドもしくはその溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、あるいはそれらのシクロデキストリン包接化合物が含まれる。
(U)国際公開第04/085431号パンフレットには、以下の一般式(IU)で示される化合物がEP4アゴニスト作用を有することが記載されている。なお、一般式(IU)で示される化合物の各基の定義は、国際公開第04/085431号パンフレットに詳細に記載されている。従って、本発明のEP4アゴニストには、一般式(IU)
Figure 2006321737
[式中、Uは、水素原子、C1〜3アルキルを表し、Wがオキソ基を表すときは存在せず、
は、水酸基、オキソ基を表し、ただし、Wがオキソ基を表すときUは存在せず、
は、(CHnU、−CH=CH−を表し、
1Uは、(CHpU−ヒドロキシ、(CHpU−CO10U、(CHnUヘテロ環を表し、該ヘテロ環は1〜3個のRaUで置換されていてもよく、酸性のヒドロキシ基を含んでいてもよく、
2Uは、独立してC1〜10アルキル、(CHmU−C6〜10アリール、(CHmU−C5〜10ヘテロ環、(CHmU−C3〜10ヘテロ環アルキル、(CHmU−C3〜8シクロアルキルを表し、該アルキル、シクロアルキル、ヘテロ環アルキル、アリール、ヘテロ環は、1〜3個のRaUで置換されていてもよく、
3UおよびR4Uは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、C1〜6アルキルを表し、
6Uは、水素原子、C1〜4アルキルを表し、
10Uは、水素原子、C1〜10アルキル、C3〜10シクロアルキル、(CHpU−C6〜10アリール、(CHpU−C5〜10ヘテロ環を表し、
aUは、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキル、CF、ニトロ、アミノ、シアノ、C1〜6アルキルアミノ、ハロゲンを表し、RaUは、さらにアリール、ヘテロ環、S−C1〜6アルキル、S−C6〜10アリール、S−C5〜10ヘテロ環、O−C6〜10アリール、O−C5〜10ヘテロ環、CO6U、CHO−C1〜6アルキル、CHS−C1〜6アルキル、CHO−アリール、CHS−アリールを表し、
Figure 2006321737
は二重結合または一重結合を表し、
pUは、0〜3を表し、
nUは、0〜4を表し、
mUは、0〜8を表す。]
で示される化合物、その塩、そのN−オキシドもしくはその溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、あるいはそれらのシクロデキストリン包接化合物が含まれる。
(W)国際公開第04/063158号パンフレットには、以下の一般式(IW)で示される化合物がEPアゴニスト作用を有することが記載されている。なお、一般式(IW)で示される化合物の各基の定義は、国際公開第04/063158号パンフレットに詳細に記載されている。従って、本発明のEPアゴニストには、一般式(IW)
Figure 2006321737
[式中、mWは、1〜4を表し、
nWは、0〜4を表し、
は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、アリールシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリールオキシアルキルを表し、
は、−CHOH−、−C(O)−を表し、
は、−(CH−、−CH=CH−を表し、
は、−CH−、−CH=CH−、アリーレン、ヘテロアリーレン、−O−、−S(O)pW−(ここで、pWは0〜2を表す。)、−NRaW−(ここで、RaWは水素原子、アルキルを表す。)を表し、
は、−CHOH、−CHO、テトラゾール−5−イル、−COORbW(ここで、RbWは、水素原子、アルキルを表す。)を表し、
1W、R2W、R3W、R4W、R5W、R6W、R7W、R8W、R9WおよびR10Wは、それぞれ独立して水素原子、アルキルを表す。]
で示される化合物、その塩、そのN−オキシドもしくはその溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、あるいはそれらのシクロデキストリン包接化合物が含まれる。
本発明のEPアゴニストとしては、一般式(I)
Figure 2006321737
[式中、すべての記号は前記と同じ意味を表す。]で示される化合物が好ましく、より好ましくは、一般式(IA)〜(IW)で示される化合物であり、さらに好ましくは、一般式(IA)、(IB)、(IQ)で示される化合物である。
特に好ましい化合物としては、({3−[((1R,2S,3R)−3−ヒドロキシ−2−{(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4−[3−(メトキシメチル)フェニル]ブタ−1−エニル}−5−オキソシクロペンチル)スルファニル]プロピル}スルファニル)酢酸;4−{[2−((1R,2R,3R)−3−ヒドロキシ−2−{(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4−[3−(メトキシメチル)フェニル]ブタ−1−エニル}−5−オキソシクロペンチル)エチル]スルファニル}ブタン酸;7−((1R,2R,3R)−3−ヒドロキシ−2−{(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4−[3−(メトキシメチル)フェニル]ブタ−1−エニル}−5−オキソシクロペンチル)ヘプタン酸;(5Z)−7−((1R,2R,3R)−2−{(1E,3S)−4−[3−(エトキシメチル)フェニル]−3−ヒドロキシブタ−1−エニル}−3−ヒドロキシ−5−オキソシクロペンチル)ヘプタ−5−エン酸;(5Z)−7−((1R,2R,3R,5R)−5−クロロ−2−{(1E,3S)−4−[3−(エトキシメチル)フェニル]−3−ヒドロキシブタ−1−エニル}−3−ヒドロキシシクロペンチル)ヘプタ−5−エン酸;4−[(2−{(1R,2R,3R)−3−ヒドロキシ−2−[(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)ブタ−1−エニル]−5−オキソシクロペンチル}エチル)スルファニル]ブタン酸;メチル 4−{[2−((1R,2R,3R)−3−ヒドロキシ−2−{(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4−[3−(メトキシメチル)フェニル]ブタ−1−エニル}−5−オキソシクロペンチル)エチル]スルファニル}ブタノエート;4−{[2−((1R,2R)−2−{(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4−[3−(メトキシメチル)フェニル]ブタ−1−エニル}−5−オキソシクロペンチル)エチル]スルファニル}ブタン酸;4−[(2−{(2R)−2−[(1E,3S)−4−(3−クロロフェニル)−3−ヒドロキシブタ−1−エニル]−5−オキソピロリジン−1−イル}エチル)スルファニル]ブタン酸;4−{[2−((2R)−2−{(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ブタ−1−エニル}−5−オキソピロリジン−1−イル)エチル]スルファニル}ブタン酸;4−[(2−{(2R)−2−[(1E,3S)−4−(4−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシブタ−1−エニル]−5−オキソピロリジン−1−イル}エチル)スルファニル]ブタン酸;4−[(2−{(2R)−2−[(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4−(2−ナフチル)ブタ−1−エニル]−5−オキソピロリジン−1−イル}エチル)スルファニル]ブタン酸;4−[(2−{(4S)−4−[(1E,3S)−4−(4−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−1−ブテニル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル}エチル)スルファニル]ブタン酸;2−[(2−{(2R)−2−[(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4−(3−メチルフェニル)ブタ−1−エニル]−5−オキソピロリジン−1−イル}エチル)スルファニル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸;2−[(2−{(2R)−2−[(1E,3S)−3−ヒドロキシオクタ−1−エニル]−5−オキソピロリジン−1−イル}エチル)スルファニル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸;2−{[2−((2R)−2−{(1E,3S)−4−[3−(1−ベンゾフラン−2−イル)フェニル]−3−ヒドロキシブタ−1−エニル}−5−オキソピロリジン−1−イル)エチル]スルファニル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸;4−[(2−{(2R)−2−[(1E,3S)−3−ヒドロキシオクタ−1−エニル]−5−オキソピロリジン−1−イル}エチル)スルファニル]ブタン酸;{[3−({(1R,2S,3R)−3−ヒドロキシ−2−[(1E,3S)−3−ヒドロキシオクタ−1−エニル]−5−オキソシクロペンチル}スルファニル)プロピル]スルファニル}酢酸;および2−[(2−{(4S)−4−[(1E,3S)−4−(4−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシブタ−1−エニル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル}エチル)スルファニル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸から選択される化合物、その塩、そのN−オキシドもしくはその溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、あるいはそれらのシクロデキストリン包接化合物であり、最も好ましい化合物としては、({3−[((1R,2S,3R)−3−ヒドロキシ−2−{(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4−[3−(メトキシメチル)フェニル]ブタ−1−エニル}−5−オキソシクロペンチル)スルファニル]プロピル}スルファニル)酢酸、その塩、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、あるいはそれらのシクロデキストリン包接化合物である。
本明細書中、興奮性アミノ酸受容体としては、イオノトロピックレセプター、メタボトロピックレセプターが挙げられる。イオノトロピックレセプターとしては、例えば、NMDA(N−メチル−D−アスパラギン酸)型受容体、AMPA(α−アミノ−3−ヒドロキシ−5−メチルイソオキサゾール−4−プロピオン酸)型受容体、KA(カイニン酸)型受容体等が挙げられる。
本明細書中、興奮性アミノ酸としては、例えば、グルタミン酸、アスパラギン酸等が挙げられ、上記した興奮性アミノ酸受容体のリガンドとして一般的に機能する物質(例えば、NMDA等)も含まれる。
興奮性アミノ酸受容体は、興奮性アミノ酸が結合することにより、細胞内のカルシウム濃度を上昇させる。しかしながら、何らかの原因(例えば、高濃度の興奮性アミノ酸)により興奮性アミノ酸受容体が過剰に刺激されると、細胞外から細胞内にカルシウムが急激に流入することにより、神経細胞の障害を来し、神経変性や神経細胞死を誘導すると考えられている。本発明のEPアゴニストの興奮性アミノ酸誘発性神経細胞死保護作用によれば、上記した興奮性アミノ酸によって誘発された神経細胞死を抑制することが可能であるため、本発明のEPアゴニストは、興奮性アミノ酸誘発性神経細胞死保護剤として使用することができる。
[異性体]
本発明においては、特に指示しない限り異性体はこれをすべて包含する。例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキルオキシ基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、アシル基およびアシルオキシ基には直鎖のものおよび分枝鎖のものが含まれる。さらに、二重結合、環、縮合環における異性体(E体、Z体、シス体、トランス体)、不斉炭素の存在等による異性体(R体、S体、α配置、β配置、エナンチオマー、ジアステレオマー)、旋光性を有する光学活性体(D体、L体、d体、l体)、クロマトグラフィー分離による極性体(高極性体、低極性体)、平衡化合物、回転異性体、およびこれらの任意の割合の混合物、ラセミ混合物は、すべて本発明に含まれる。
本発明においては、特に断わらない限り、当業者にとって明らかなように記号
Figure 2006321737
は紙面の向こう側(すなわちα−配置)に結合していることを表し、
Figure 2006321737
は紙面の手前側(すなわちβ−配置)に結合していることを表し、
Figure 2006321737
はα−配置、β−配置またはそれらの任意の割合の混合物であることを表し、
Figure 2006321737
は、α−配置とβ−配置の混合物であることを表す。
[塩および溶媒和物]
本発明化合物は、公知の方法で塩に変換される。塩は、毒性のない、水溶性のものが好ましい。本発明化合物の塩としては、例えば、アルカリ金属(カリウム、ナトリウム、リチウム等)の塩、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)の塩、アンモニウム塩(テトラメチルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩等)、有機アミン(トリエチルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、シクロペンチルアミン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、ピペリジン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、リジン、アルギニン、N−メチル−D−グルカミン等)の塩、酸付加物塩(無機酸塩(塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩等)、有機酸塩(酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、グルクロン酸塩、グルコン酸塩等)等)が挙げられる。
本発明化合物またはその塩は、公知の方法により溶媒和物に変換することもできる。溶媒和物は、毒性のない、水溶性のものが好ましい。本発明化合物の溶媒和物としては、例えば、水、アルコール系溶媒(例えば、メタノール、エタノール等)等の溶媒和物が挙げられる。
[シクロデキストリン包接化合物]
一般式(I)で示される本発明化合物は、α−、β−あるいはγ−シクロデキストリン、あるいはこれらの混合物を用いて、特公昭50-3362号、同52-31404号または同61-52146号明細書記載の方法を用いることによりシクロデキストリン包接化合物に変換することができる。シクロデキストリン包接化合物に変換することにより、安定性が増大し、また水溶性が大きくなるため、薬剤として使用する際好都合である。
[プロドラッグ]
本発明化合物のプロドラッグは、生体内において酵素や胃酸等による反応により一般式(I)で示される化合物に変換する化合物をいう。本発明化合物のプロドラッグとしては、例えば、本発明化合物がアミノ基を有する場合、該アミノ基がアシル化、アルキル化、リン酸化された化合物(例えば、本発明化合物のアミノ基がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、アセトキシメチル化、tert−ブチル化された化合物等);本発明化合物が水酸基を有する場合、該水酸基がアシル化、アルキル化、リン酸化、ホウ酸化された化合物(例えば、本発明化合物の水酸基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物等);本発明化合物がカルボキシル基を有する場合、該カルボキシル基がエステル化、アミド化された化合物(例えば、本発明化合物のカルボキシル基がエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物等);等が挙げられる。これらの化合物は自体公知の方法によって製造することができる。また、本発明化合物のプロドラッグは水和物および非水和物のいずれであってもよい。また、本発明化合物のプロドラッグは、廣川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻「分子設計」163−198頁に記載されているような、生理的条件で本発明化合物に変化するものであってもよい。さらに、本発明化合物は同位元素(例えば、H、14C、35S、125I等)等で標識されていてもよい。
一般式(I)で示される本発明化合物、その塩、そのN−オキシドもしくはその溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、あるいはそれらのシクロデキストリン包接化合物(以下、本発明化合物と略記することがある。)は、溶解性、吸収性および代謝安定性に優れ、かつ長時間薬理活性(EPアゴニスト活性)が持続し、しかも薬物代謝酵素の阻害が弱く、循環器への作用等の毒性も低い化合物である。これらの性質は医薬品として開発するにあたって要求される最も重要な物理的、化学的、薬学的性質であり、本発明化合物はこれらの条件を満たし、大変優れた医薬品となる可能性を有している[ザ・メルク・マニュアル・オブ・ダイアグノウシス・アンド・セラピー(第17版)、メルク&Co.出版(The Merck Manual of Diagnosis and Therapy (17th Ed.), Merck & Co.)参照]。
本発明化合物が、医薬品として有用であることは、以下に示す各種実験系、生物学的実施例に記載の方法およびそれらを適宜改良して実施できる方法により評価することができる。また、本発明化合物が動態学的に、例えば、血中半減期の長さ、消化管内安定性、経口吸収性、バイオアベイラビリティ等の点において優れているということは、公知の方法、例えば、「薬物バイオアベイラビリティ(評価と改善の科学)」、現代医療社、1998年7月6日発行に記載の方法等によっても容易に評価することができる。
[本発明化合物の有効性評価実験系(病態モデル)]
(1)マウスMCAOモデル
既知の方法に準じて、雄性C57BL/6系マウス(8〜10週齢、体重23〜28g、チャールズリバー)を用いた中大脳動脈閉塞(middle cerebral artery occlusion;MCAO)モデルを作製する(ジャーナル・オブ・セレブラル・ブラッド・フロウ・アンド・メタボリズム(Journal of Cerebral Blood Flow Metabolism)、第16巻、214〜220ページ、1996年)。MCAOを90分間行うことにより、脳虚血を誘発させる。MCAOを行う前に、溶媒か被験化合物を脳室内投与し、梗塞後4日間再灌流を行う。その後、既知の方法(アヌルズ・オブ・ニューロロジー(Annals of Neurology)、第54巻、155〜162ページ、2003年)に準じて、梗塞体積を定量化する。
(2)MPTP投与による実験的パーキンソン病モデル
雄性C57BL/6系マウス(体重20〜28g、チャールズリバー)を用いる。無麻酔下、マウスに1−メチル−4−フェニル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン塩酸塩(1-methyl-4-phenyl-1,2,3,6-tetrahydropyridine hydrochloride;MPTP)を1時間間隔で、4回腹腔内投与する(ブレイン・リサーチ(Brain Research)、第824巻、224〜231ページ、1999年)。この様にして作製したモデルに、被験化合物を1、6、24、48時間後に投与し、最終投与後3日目にマウスの線条体を採取する。線条体は、重量を測定後、直ちに凍結保存する。常法により、線条体中のドーパミンおよびドーパック(DOPAC;3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸(3,4-dihydroxyphenyl acetic acid))の含有量をHPLCにて測定する。
[本発明化合物の製造方法]
本発明化合物は、公知の方法、例えば、国際公開第03/009872号パンフレット、国際公開第00/003980号パンフレット、欧州特許出願公開第855389号明細書、欧州特許出願公開第985663号明細書、国際公開第00/015608号パンフレット、国際公開第01/149661号パンフレット、国際公開第01/166518号パンフレット、国際公開第04/065365号パンフレット、国際公開第02/24647号パンフレット、国際公開第02/042268号パンフレット、国際公開第03/008377号パンフレット、国際公開第03/035064号パンフレット、国際公開第03/053923号パンフレット、国際公開第03/103664号パンフレット、国際公開第03/007941号パンフレット、米国特許出願公開第2005/0049227号明細書、国際公開第04/085430号パンフレット、国際公開第04/085431号パンフレットまたは国際公開第04/063158号パンフレットに記載された方法か、それに準じた方法で製造することができる。
[毒性]
本発明化合物の毒性は非常に低いものであり、医薬として使用するために十分に安全であることが確認された。
[医薬品への適用]
EPアゴニストは、興奮性アミノ酸誘発神経細胞死保護作用を有するので、哺乳動物(例えば、ヒト、非ヒト動物、例えば、サル、ヒツジ、ウシ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウス等)において、神経変性疾患の予防、治療および/または進展抑制、または神経細胞保護に有用である。
ここで、神経変性疾患とは、神経細胞の変性を伴う疾患をすべて包含し、その病因によって限定されるものではない。神経細胞は、生体内の如何なる神経細胞であってもよく、例えば、中枢神経系(例えば、脳、脊髄等)、末梢神経系(例えば、脳神経、脊髄神経等)等の細胞であってもよい。神経変性疾患として好ましくは、例えば、中枢神経系の疾患であり、例えば、パーキンソン病、パーキンソン症候群、アルツハイマー病、認知症(例えば、血管性認知症、家族性認知症、前頭側頭型認知症、老年性認知症、エイズ認知症、アルツハイマー型認知症等)、ダウン症、筋萎縮性側索硬化症、家族性筋萎縮性側索硬化症、進行性核上麻痺、ハンチントン病、脊髄小脳失調症、歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症、オリーブ橋小脳萎縮症、皮質基底核変性症、びまん性レビー小体病、線条体−黒質変性症、舞踏病−無定位運動症、ジストニア、メージ症候群、晩発性小脳皮質萎縮症、家族性痙性対麻痺、運動神経病、マッカードジョセフ病、ピック病、脳卒中(例えば、脳出血(例えば、高血圧性脳内出血等)、脳梗塞(例えば、脳血栓、脳塞栓等)、一過性虚血発作、クモ膜下出血等)、脳脊髄外傷後の神経機能障害、脱髄疾患(例えば、多発性硬化症、ギラン・バレー症候群、急性散在性脳脊髄炎、急性小脳炎、横断性脊髄炎等)、脳腫瘍(例えば、星状膠細胞種等)、感染症に伴う脳脊髄疾患(例えば、髄膜炎、脳膿瘍、クロイツフェルド−ヤコブ病等)、精神疾患(例えば、統合失調症、躁うつ病、神経症、心身症、てんかん等)等が挙げられる。神経変性疾患としてより好ましくは、例えば、パーキンソン病、パーキンソン症候群、アルツハイマー病、認知症、筋萎縮性側索硬化症、脳卒中等である。
また、EPアゴニストは、神経変性疾患の予防、治療および/または進展抑制薬として有用であるため、神経変性疾患の症状である振戦、固縮、無動、寡動、動作緩慢、姿勢反射障害、自律神経障害、突進現象、歩行障害、うつ、記憶障害、筋萎縮、筋力低下、上肢機能障害、構音障害、嚥下障害、呼吸障害、しびれ、麻痺等を改善することに有用である。
本発明の神経変性疾患の予防、治療および/または進展抑制剤であるEPアゴニストは、1)神経変性疾患の治療効果の補完および/または増強、2)該本発明のEPアゴニストの動態・吸収改善、投与量の低減、および/または3)該本発明のEPアゴニストの副作用の軽減のために、他の薬物と組み合わせて、併用薬として投与してもよい。
本発明のEPアゴニストと他の薬物の併用薬は、1つの製剤中に両成分を配合した配合製剤の形態で投与してもよく、また別々の製剤にして投与する形態をとってもよい。この別々の製剤にして投与する場合には、同時投与および時間差による投与が含まれる。また、時間差による投与は、本発明のEPアゴニストを先に投与し、他の薬物を後に投与してもよいし、他の薬物を先に投与し、本発明のEPアゴニストを後に投与してもかまわず、それぞれの投与方法は同じでも異なっていてもよい。
該他の薬物は、低分子化合物であってもよく、また高分子の蛋白、ポリペプチド、ポリヌクレオチド(DNA、RNA、遺伝子)、アンチセンス、デコイ、抗体であるか、またはワクチン等であってもよい。他の薬物の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、本発明のEPアゴニストと他の薬物の配合比は、投与対象の年齢および体重、投与方法、投与時間などにより適宜選択することができる。例えば、本発明のEPアゴニスト1重量部に対し、他の薬物を0.01乃至100重量部用いればよい。他の薬物は任意の2種以上を適宜の割合で組み合わせて投与してもよい。また、本発明の神経変性疾患の治療効果を補完および/または増強する他の薬物には、下記したメカニズムに基づいて、現在までに見出されているものだけでなく今後見出されるものも含まれる。
他の薬物としては、例えば、抗てんかん薬(例えば、フェノバルビタール、メホバルビタール、メタルビタール、プリミドン、フェニトイン、エトトイン、トリメタジオン、エトスクシミド、アセチルフェネトライド、カルバマゼピン、アセタゾラミド、ジアゼパム、バルプロ酸ナトリウム等)、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬(例えば、塩酸ドネベジル、TAK−147、リバスチグミン、ガランタミン等)、神経栄養因子(例えば、ABS−205等)、アルドース還元酵素阻害薬、抗血栓薬(例えば、t−PA、ヘパリン等)、経口抗凝固薬(例えば、ワーファリン等)、合成抗トロンビン薬(例えば、メシル酸ガベキサート、メシル酸ナファモスタット、アルガトロバン等)、抗血小板薬(例えば、アスピリン、ジピリダモール、塩酸チクロピン、ベラプロストナトリウム、シロスタゾール、オザグレルナトリウム等)、血栓溶解薬(例えば、ウロキナーゼ、チソキナーゼ、アルテプラーゼ等)、ファクターXa阻害薬、ファクターVIIa阻害薬、脳循環代謝改善薬(例えば、イデベノン、ホパンテン酸カルシウム、塩酸アマンタジン、塩酸メクロフェノキサート、メシル酸ジヒドロエルゴトキシン、塩酸ピリチオキシン、γ−アミノ酪酸、塩酸ビフェメラン、マレイン酸リスリド、塩酸インデロキサジン、ニセルゴリン、プロペントフィリン等)、抗酸化薬(例えば、エダラボン等)、グリセリン製剤(例えば、グリセオール等)、βセクレターゼ阻害薬(例えば、6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン、6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−(N,N−ジメチルアミノ)メチルテトラリン、6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−(N,N−ジプロピルアミノ)メチルテトラリン、2−(N,N−ジメチルアミノ)メチル−6−(4’−メトキシビフェニル−4−イル)メトキシテトラリン、6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル]テトラリン、2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−6−(4’−メチルビフェニル−4−イル)メトキシテトラリン、2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−6−(4’−メトキシビフェニル−4−イル)メトキシテトラリン、6−(2’,4’−ジメトキシビフェニル−4−イル)メトキシ−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン、6−[4−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)フェニル]メトキシ−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン、6−(3’,4’−ジメトキシビフェニル−4−イル)メトキシ−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン、その光学活性体、その塩およびその水和物、OM99−2(WO01/00663)等)、βアミロイド蛋白凝集阻害作用薬(例えば、PTI-00703、ALZHEMED(NC-531)、PPI-368(特表平11-514333)、PPI-558(特表平2001-500852)、SKF-74652(Biochem. J.,340(1)巻,283〜289頁,1999年)等)、脳機能賦活薬(例えば、アニラセタム、ニセルゴリン等)、ドーパミン受容体作動薬(例えば、L−ドーパ、ブロモクリプテン、パーゴライド、タリペキソール、プラシペキソール、カベルゴリン、アマンタジン等)、NMDA受容体拮抗薬(例えば、(+)−(1S,2S)−1−(4−ヒドロキシ−フェニル)−2−(4−ヒドロキシ−4−フェニルピペリジノ)−1−イル)−1−プロパノール、(1S,2S)−1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−2−(4−ヒドロキシ−4−フェニルピペリジノ)−1−プロパノール等)、モノアミン酸化酵素(MAO)阻害薬(例えば、サフラジン、デプレニル、セルジリン(セレギリン)、レマセミド(remacemide)、リルゾール(riluzole)等)、抗コリン薬(例えば、トリヘキシフェニジル、ビペリデン等)、COMT阻害薬(例えば、エンタカポン等)、神経栄養因子(例えば、ニューロトロフィン、TGF−βスーパーファミリー、ニューロカインファミリー、増殖因子等)、アルツハイマー型認知症治療薬(例えば、塩酸ドネペジル等)、筋萎縮性側索硬化症治療薬(例えば、リルゾール等、神経栄養因子等)、スタチン系高脂血症治療薬(例えば、プラバスタチンナトリウム、アトロバスタチン、シンバスタチン、ロスバスタチン等)、フィブラート系高脂血症治療薬(例えば、クロフィブラート等)、アストロサイト機能改善薬(例えば、ONO-2506等)、アポトーシス阻害薬(例えば、CPI-1189、IDN-6556、CEP-1347等)、神経分化・再生促進薬(例えば、レテプリニム(Leteprinim)、キサリプローデン(Xaliproden;SR-57746−A)、SB-216763等)、神経保護薬(例えば、NXY-059等)、神経栄養因子刺激薬、非ステロイド性抗炎症薬(例えば、メロキシカム、テオキシカム、インドメタシン、イブプロフェン、セレコキシブ、ロフェコキシブ、アスピリン、インドメタシン等)、ステロイド薬(例えば、デキサメサゾン、ヘキセストロール、酢酸コルチゾン等)、性ホルモンまたはその誘導体(例えば、プロゲステロン、エストラジオール、安息香酸エストラジオール等)等を併用してもよい。また、ニコチン受容体調節薬、γセクレターゼ阻害作用薬、βアミロイドワクチン、βアミロイド分解酵素、スクワレン合成酵素阻害薬、認知症の進行に伴う異常行動や徘徊等の治療薬、降圧薬、糖尿病治療薬、抗うつ薬、抗不安薬、疾患修飾性抗リウマチ薬、抗サイトカイン薬(例えば、TNF阻害薬、MAPキナーゼ阻害薬等)、副甲状腺ホルモン(PTH)、カルシウム受容体拮抗薬等が挙げられる。
本発明のEPアゴニスト、または本発明のEPアゴニストと他の薬物の併用薬を上記の目的で用いるには、通常、全身的または局所的に、経口または非経口の形で投与される。
投与量は、年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間等により異なるが、通常、成人一人当たり、一回につき、0.1ngから1000mgの範囲で一日一回から数回経口投与されるか、または成人一人当たり、一回につき、0.1ngから100mgの範囲で一日一回から数回非経口投与されるか、または一日1時間から24時間の範囲で静脈内に持続投与される。
もちろん前記したように、投与量は種々の条件により変動するので、上記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、また範囲を越えて投与の必要な場合もある。
本発明のEPアゴニスト、または本発明のEPアゴニストと他の薬物の併用薬を投与する際には、経口投与のための内服用固形剤、内服用液剤および、非経口投与のための注射剤、外用剤、坐剤、点眼剤、吸入剤等として用いられる。
経口投与のための内服用固形剤には、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤等が含まれる。カプセル剤には、ハードカプセルおよびソフトカプセルが含まれる。また錠剤には舌下錠、口腔内貼付錠、口腔内速崩壊錠などが含まれる。
このような内服用固形剤においては、ひとつまたはそれ以上の活性物質はそのままか、または賦形剤(ラクトース、マンニトール、グルコース、微結晶セルロース、デンプン等)、結合剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)、崩壊剤(繊維素グリコール酸カルシウム等)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム等)、安定剤、溶解補助剤(グルタミン酸、アスパラギン酸等)等と混合され、常法に従って製剤化して用いられる。また、必要によりコーティング剤(白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等)で被覆していてもよいし、また2以上の層で被覆していてもよい。さらにゼラチンのような吸収されうる物質のカプセルも包含される。
舌下錠は公知の方法に準じて製造、調製される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質に賦形剤(ラクトース、マンニトール、グルコース、微結晶セルロース、コロイダルシリカ、デンプン等)、結合剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)、崩壊剤(デンプン、L-ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、繊維素グリコール酸カルシウム等)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム等)、膨潤剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カーボポール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、キサンタンガム、グアーガム等)、膨潤補助剤(グルコース、フルクトース、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルトース、トレハロース、リン酸塩、クエン酸塩、ケイ酸塩、グリシン、グルタミン酸、アルギニン等)、安定剤、溶解補助剤(ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グルタミン酸、アスパラギン酸等)、香味料(オレンジ、ストロベリー、ミント、レモン、バニラ等)等と混合され、常法に従って製剤化して用いられる。また、必要によりコーティング剤(白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等)で被覆していてもよいし、また2以上の層で被覆していてもよい。また、必要に応じて常用される防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤等の添加物を加えることもできる。
口腔内貼付錠は公知の方法に準じて製造、調製される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質に賦形剤(ラクトース、マンニトール、グルコース、微結晶セルロース、コロイダルシリカ、デンプン等)、結合剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)、崩壊剤(デンプン、L-ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、繊維素グリコール酸カルシウム等)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム等)、付着剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カーボポール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、キサンタンガム、グアーガム等)、付着補助剤(グルコース、フルクトース、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルトース、トレハロース、リン酸塩、クエン酸塩、ケイ酸塩、グリシン、グルタミン酸、アルギニン等)、安定剤、溶解補助剤(ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グルタミン酸、アスパラギン酸等)、香味料(オレンジ、ストロベリー、ミント、レモン、バニラ等)等と混合され、常法に従って製剤化して用いられる。また、必要によりコーティング剤(白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等)で被覆していてもよいし、また2以上の層で被覆していてもよい。また、必要に応じて常用される防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤等の添加物を加えることもできる。
口腔内速崩壊錠は公知の方法に準じて製造、調製される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質をそのまま、あるいは原末もしくは造粒原末粒子に適当なコーティング剤(エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アクリル酸メタクリル酸コポリマー等)、可塑剤(ポリエチレングリコール、クエン酸トリエチル等)を用いて被覆を施した活性物質に賦形剤(ラクトース、マンニトール、グルコース、微結晶セルロース、コロイダルシリカ、デンプン等)、結合剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)、崩壊剤(デンプン、L-ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、繊維素グリコール酸カルシウム等)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム等)、分散補助剤(グルコース、フルクトース、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルトース、トレハロース、リン酸塩、クエン酸塩、ケイ酸塩、グリシン、グルタミン酸、アルギニン等)、安定剤、溶解補助剤(ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グルタミン酸、アスパラギン酸等)、香味料(オレンジ、ストロベリー、ミント、レモン、バニラ等)等と混合され、常法に従って製剤化して用いられる。また、必要によりコーティング剤(白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等)で被覆していてもよいし、また2以上の層で被覆していてもよい。また、必要に応じて常用される防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤等の添加物を加えることもできる。
経口投与のための内服用液剤は、薬剤的に許容される水剤、懸濁剤・乳剤、シロップ剤、エリキシル剤等を含む。このような液剤においては、ひとつまたはそれ以上の活性物質が、一般的に用いられる希釈剤(精製水、エタノールまたはそれらの混液等)に溶解、懸濁または乳化される。さらにこの液剤は、湿潤剤、懸濁化剤、乳化剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、保存剤、緩衝剤等を含有していてもよい。
非経口投与のための外用剤の剤形には、例えば、軟膏剤、ゲル剤、クリーム剤、湿布剤、貼付剤、リニメント剤、噴霧剤、吸入剤、スプレー剤および点鼻剤等が含まれる。これらはひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、公知の方法または通常使用されている処方により製造、調製される。
軟膏剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を基剤に研和、または溶融させて製造、調製される。軟膏基剤は公知あるいは通常使用されているものから選ばれる。例えば、高級脂肪酸または高級脂肪酸エステル(アジピン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、アジピン酸エステル、ミリスチン酸エステル、パルミチン酸エステル、ステアリン酸エステル、オレイン酸エステル等)、ロウ類(ミツロウ、鯨ロウ、セレシン等)、界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル等)、高級アルコール(セタノール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール等)、シリコン油(ジメチルポリシロキサン等)、炭化水素類(親水ワセリン、白色ワセリン、精製ラノリン、流動パラフィン等)、グリコール類(エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、マクロゴール等)、植物油(ヒマシ油、オリーブ油、ごま油、テレピン油等)、動物油(ミンク油、卵黄油、スクワラン、スクワレン等)、水、吸収促進剤、かぶれ防止剤から選ばれるもの単独または2種以上を混合して用いられる。さらに、保湿剤、保存剤、安定化剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。
ゲル剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を基剤に溶融させて製造、調製される。ゲル基剤は公知あるいは通常使用されているものから選ばれる。例えば、低級アルコール(エタノール、イソプロピルアルコール等)、ゲル化剤(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース等)、中和剤(トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等)、界面活性剤(モノステアリン酸ポリエチレングリコール等)、ガム類、水、吸収促進剤、かぶれ防止剤から選ばれるもの単独または2種以上を混合して用いられる。さらに、保存剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。
クリーム剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を基剤に溶融または乳化させて製造、調製される。クリーム基剤は公知あるいは通常使用されているものから選ばれる。例えば、高級脂肪酸エステル、低級アルコール、炭化水素類、多価アルコール(プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等)、高級アルコール(2−ヘキシルデカノール、セタノール等)、乳化剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、脂肪酸エステル類等)、水、吸収促進剤、かぶれ防止剤から選ばれるもの単独または2種以上を混合して用いられる。さらに、保存剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。
湿布剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を基剤に溶融させ、練合物とし支持体上に展延塗布して製造される。湿布基剤は公知あるいは通常使用されているものから選ばれる。例えば、増粘剤(ポリアクリル酸、ポリビニルピロリドン、アラビアゴム、デンプン、ゼラチン、メチルセルロース等)、湿潤剤(尿素、グリセリン、プロピレングリコール等)、充填剤(カオリン、酸化亜鉛、タルク、カルシウム、マグネシウム等)、水、溶解補助剤、粘着付与剤、かぶれ防止剤から選ばれるもの単独または2種以上を混合して用いられる。さらに、保存剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。
貼付剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を基剤に溶融させ、支持体上に展延塗布して製造される。貼付剤用基剤は公知あるいは通常使用されているものから選ばれる。例えば、高分子基剤、油脂、高級脂肪酸、粘着付与剤、かぶれ防止剤から選ばれるもの単独または2種以上を混合して用いられる。さらに、保存剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。
リニメント剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を水、アルコール(エタノール、ポリエチレングリコール等)、高級脂肪酸、グリセリン、セッケン、乳化剤、懸濁化剤等から選ばれるもの単独または2種以上に溶解、懸濁または乳化させて製造、調製される。さらに、保存剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。
噴霧剤、吸入剤、およびスプレー剤は、一般的に用いられる希釈剤以外に亜硫酸水素ナトリウムのような安定剤と等張性を与えるような緩衝剤、例えば塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウムあるいはクエン酸のような等張剤を含有していてもよい。スプレー剤の製造方法は、例えば米国特許第 2,868,691 号および同第3,095,355 号に詳しく記載されている。また、エアゾル剤としても構わない。
非経口投与のための吸入剤としては、エアロゾル剤、吸入用粉末剤又は吸入用液剤が含まれ、当該吸入用液剤は用時に水又は他の適当な媒体に溶解又は懸濁させて使用する形態であってもよい。
これらの吸入剤は公知の方法に準じて製造される。
例えば、吸入用液剤の場合には、防腐剤(塩化ベンザルコニウム、パラベン等)、着色剤、緩衝化剤(リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム等)、等張化剤(塩化ナトリウム、濃グリセリン等)、増粘剤(カリボキシビニルポリマー等)、吸収促進剤などを必要に応じて適宜選択して調製される。
吸入用粉末剤の場合には、滑沢剤(ステアリン酸およびその塩等)、結合剤(デンプン、デキストリン等)、賦形剤(乳糖、セルロース等)、着色剤、防腐剤(塩化ベンザルコニウム、パラベン等)、吸収促進剤などを必要に応じて適宜選択して調製される。
吸入用液剤を投与する際には通常噴霧器(アトマイザー、ネブライザー)が使用され、吸入用粉末剤を投与する際には通常粉末薬剤用吸入投与器が使用される。
非経口投与のための注射剤としては、溶液、懸濁液、乳濁液および用時溶剤に溶解または懸濁して用いる固形の注射剤を包含する。注射剤は、ひとつまたはそれ以上の活性物質を溶剤に溶解、懸濁または乳化させて用いられる。溶剤として、例えば注射用蒸留水、生理食塩水、植物油、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、エタノールのようなアルコール類等およびそれらの組み合わせが用いられる。さらにこの注射剤は、安定剤、溶解補助剤(グルタミン酸、アスパラギン酸、ポリソルベート80(登録商標)等)、懸濁化剤、乳化剤、無痛化剤、緩衝剤、保存剤等を含んでいてもよい。これらは最終工程において滅菌するか無菌操作法によって製造、調製される。また無菌の固形剤、例えば凍結乾燥品を製造し、その使用前に無菌化または無菌の注射用蒸留水または他の溶剤に溶解して使用することもできる。
非経口投与のためその他の組成物としては、ひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、常法により処方される直腸内投与のための坐剤および腟内投与のためのペッサリー等が含まれる。
EPアゴニストは、興奮性アミノ酸誘発神経細胞死保護作用を有するので、神経変性疾患の予防、治療および/または進行抑制、または神経細胞保護に有用である。
EPアゴニストが本発明の効果を示すことは、以下の実験によって証明された。以下に実験方法を示すが、これに限定されるものではない。
[生物学的実施例]
実施例1:NMDA誘発神経細胞死モデル
雄性C57BL/6系マウス(体重20〜25g、チャールズリバー社)を、3.0%ハロセンで麻酔した後、1.0%ハロセンで麻酔を維持しながら、定位フレーム(Stoelting社)に固定した。固定したマウスの頭蓋骨を露出させ、ドリルで投与用の穴を開けた。溶媒または被験化合物は、それぞれ0.2μLを脳室内(Intracerebroventricular;ICV)注射投与により、右側脳室に30秒以上かけてゆっくりと投与された。その投与20分後、リン酸緩衝液(Phosphate Bufferd Saline;PBS)でpH7.2に調製された50mMのNMDA0.3μLを、右の線条体に2分以上かけてゆっくりと注射投与した。NMDA投与後、処置されたマウスは、31℃に維持した体温調節チャンバーに置かれ、麻酔から完全に覚めた後ケージに戻した。なお、実験群としては、(1)生理食塩水投与を行った偽対照群、(2)生理食塩水および溶媒を投与した溶媒対照群、(3)NMDAのみを投与したNMDA単独群、(4)溶媒およびNMDAを投与した溶媒+NMDA投与群、(5)被検物質およびNMDAを投与した被験化合物群(3濃度群)を設け、各群に9〜12匹のマウスを用いた。また、溶媒としては、50%エタノールを用いた。被験化合物としてEPアゴニストである({3−[((1R,2S,3R)−3−ヒドロキシ−2−{(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4−[3−(メトキシメチル)フェニル]ブタ−1−エニル}−5−オキソシクロペンチル)スルファニル]プロピル}スルファニル)酢酸(以下、化合物1と略記することがある。)を用いた。
NMDA投与後48時間に、マウスの脳を摘出し、すぐに2−メチルブタンで凍らせた。脳サンプルはクリオスタット上で切断して切片を作製し、病変体積を見積もるためにクレシルバイオレットで染色した。染色した脳切片の画像は、画像解析ソフトウェア、シグマスキャンプロ5.0(Systat社)を用いて分析した。
[結果]
各実験群における脳切片の病変体積を図1に示した。
NMDA単独群および溶媒+NMDA投与群の結果より、同側の線条体に生じた病変部位が、化合物1の前処置により濃度に応じて(0.1nmol/kg、1nmol/kg、10nmol/kg)、その病変部位の減少が観察されたことから、EPアゴニストは興奮性アミノ酸(NMDA)誘発の神経細胞死に対する保護作用を有していることがわかった。
なお、偽対照群と溶媒対照群では、病変部位がまったく観察されなかったことを確認した。
[製剤例]
製剤例1:錠剤
({3−[((1R,2S,3R)−3−ヒドロキシ−2−{(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4−[3−(メトキシメチル)フェニル]ブタ−1−エニル}−5−オキソシクロペンチル)スルファニル]プロピル}スルファニル)酢酸(30mg)のエタノール溶液(100ml)溶液、ステアリン酸マグネシウム(1000mg)、二酸化ケイ素(200mg)、タルク(100mg)、線維素グリコール酸カルシウム(2000mg)を常法により混合し、乾燥後、微結晶セルロース(50.0g)を加え、全量を100gとし、均一になるまで良く混合した後、常法により打錠し、1錠中に30μgの活性成分を含有する錠剤1000錠を得た。
製剤例2:注射剤
({3−[((1R,2S,3R)−3−ヒドロキシ−2−{(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4−[3−(メトキシメチル)フェニル]ブタ−1−エニル}−5−オキソシクロペンチル)スルファニル]プロピル}スルファニル)酢酸(5mg)のα−シクロデキストリン包接化合物(60mg)を注射用蒸留水(3000ml)に溶解し、溶液をメンブランフィルターで滅菌濾過した後、5ml用量の注射用アンプルに3mlずつ注入して、1アンプル中に、5μgの活性成分を含有する注射剤(1000アンプル)を得た。
EPアゴニストは以下の点で医薬品として有用である。例えば、EPアゴニストは、興奮性アミノ酸誘発神経細胞死保護作用を有するので、神経変性疾患(例えば、パーキンソン病、パーキンソン症候群、アルツハイマー病、認知症、筋萎縮性側索硬化症または脳卒中等)の予防、治療および/または進展抑制、または神経細胞保護に有用である。また、EPアゴニストを用いれば、神経変性疾患に伴う種々の症状(例えば、振戦、固縮、無動、寡動、動作緩慢、姿勢反射障害、自律神経障害、突進現象、歩行障害、うつ、記憶障害、筋萎縮、筋力低下、上肢機能障害、構音障害、嚥下障害、呼吸障害、しびれおよび麻痺等)の改善にも有用である。
各実験群における脳切片のNMDA誘発による病変体積を示すグラフである。

Claims (13)

  1. EPアゴニストを含有してなる神経変性疾患の予防、治療および/または進展抑制剤。
  2. 神経変性疾患が、パーキンソン病、パーキンソン症候群、アルツハイマー病、認知症、筋萎縮性側索硬化症または脳卒中である請求項1記載の剤。
  3. 振戦、固縮、無動、寡動、動作緩慢、姿勢反射障害、自律神経障害、突進現象、歩行障害、うつ、記憶障害、筋萎縮、筋力低下、上肢機能障害、構音障害、嚥下障害、呼吸障害、しびれおよび麻痺から選択される1以上の神経変性疾患の症状を改善することを特徴とする請求項1記載の剤。
  4. EPアゴニストを含有してなる興奮性アミノ酸誘発神経細胞死保護剤。
  5. EPアゴニストとドーパミン受容体作動薬、モノアミン酸化酵素阻害薬、COMT阻害薬、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬、βアミロイド蛋白凝集阻害作用薬、βセクレターゼ阻害薬、脳機能賦活薬、抗酸化薬、抗血栓薬およびアストロサイト機能改善薬から選択される1種以上の薬とを組み合わせてなる請求項1記載の剤。
  6. EPアゴニストが、一般式(I)
    Figure 2006321737
    [式中、
    Figure 2006321737
    (基中、Tは、酸素原子、ハロゲン原子または置換基を有していてもよいアシルオキシ基を表し、Rは、水素原子、水酸基、C1〜6アルキルオキシ基またはC1〜6アシルオキシ基を表し、Uは、酸素原子または硫黄原子を表し、XおよびYは、それぞれ独立してメチレン基、酸素原子、硫黄原子または置換基を有していてもよい窒素原子を表し、ただし、XおよびYは同時に酸素原子、硫黄原子または置換基を有していてもよい窒素原子を表さない。)を表し、Aは主鎖の原子数1〜8のスペーサーを表し、Dは、保護されていてもよい酸性基を表し、RおよびRは、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいアルキル基またはハロゲン原子を表し、Rは置換基を有していてもよい環状基または置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基を表し、
    Figure 2006321737
    は、一重結合または二重結合を表し、ただし、同時に連続して二重結合を表さず、
    Figure 2006321737
    は、α−配置またはβ−配置またはそれらの任意の割合の混合物を表す。]で示される化合物、その塩、そのN−オキシドもしくはその溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、あるいはそれらのシクロデキストリン包接化合物である請求項1または4記載の剤。
  7. EPアゴニストが、一般式(IA)
    Figure 2006321737
    [式中、
    Figure 2006321737
    は、(1)一重結合または(2)二重結合を表し、R19AおよびR20Aはそれぞれ独立して、(1)水素原子、(2)C1〜10アルキル基、または(3)ハロゲン原子を表し、Tは、(1)酸素原子または(2)硫黄原子を表し、Xは、(1)−CH−基、(2)−O−基、または(3)−S−基を表し、Aは、A1AまたはA2Aを表し、A1Aは(1)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜8アルキレン基、(2)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜8アルケニレン基、または(3)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜8アルキニレン基を表し、A2Aは−G1A−G2A−G3A−基を表し、G1Aは(1)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC1〜4アルキレン基、(2)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜4アルケニレン基、または(3)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜4アルキニレン基を表し、G2Aは(1)−Y−基、(2)−(ring1)−基、(3)−Y−(ring1)−基、(4)−(ring1)−Y−基、または(5)−Y−(C1〜4アルキレン)−(ring1)−基を表し、Yは、(1)−S−基、(2)−SO−基、(3)−SO−基、(4)−O−基、または(5)−NR1A−基を表し、R1Aは、(1)水素原子、(2)C1〜10アルキル基、または(3)C2〜10アシル基を表し、G3Aは(1)単結合、(2)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC1〜4アルキレン基、(3)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜4アルケニレン基、または(4)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜4アルキニレン基を表し、Dは、D1AまたはD2Aを表し、D1Aは(1)−COOH基、(2)−COOR2A基、(3)テトラゾール−5−イル基、または(4)CONR3ASO4A基を表し、R2Aは、(1)C1〜10アルキル基、(2)フェニル基、(3)フェニル基で置換されたC1〜10アルキル基、または(4)ビフェニル基を表し、R3Aは、(1)水素原子または(2)C1〜10アルキル基を表し、R4Aは、(1)C1〜10アルキル基または(2)フェニル基を表し、D2Aは(1)−CHOH基、(2)−CHOR5A基、(3)水酸基、(4)−OR5A基、(5)ホルミル基、(6)−CONR6A7A基、(7)−CONR6ASO8A基、(8)−CO−(NH−アミノ酸残基−CO)mA−OH基、(9)−O−(CO−アミノ酸残基−NH)mA−H基、(10)−COOR9A基、(11)−OCO−R10A基、(12)−COO−Z1A−Z2A−Z3A基、(13)
    Figure 2006321737
    を表し、R5AはC1〜10アルキル基を表し、R6AおよびR7Aはそれぞれ独立して、(1)水素原子または(2)C1〜10アルキル基を表し、R8Aはフェニル基で置換されたC1〜10アルキル基を表し、R9Aは、(1)1〜3個のC1〜10アルキル基、C1〜10アルコキシ基またはハロゲン原子で置換されていてもよいビフェニル基で置換されたC1〜10アルキル基、または(2)1〜3個のC1〜10アルキル基、C1〜10アルコキシ基またはハロゲン原子で置換されたビフェニル基を表し、R10Aは、(1)フェニル基または(2)C1〜10アルキル基を表し、「mA」は、1または2を表し、Z1Aは、(1)C1〜15アルキレン基、(2)C2〜15アルケニレン基、または(3)C2〜15アルキニレン基を表し、Z2Aは、(1)−CO−基、(2)−OCO−基、(3)−COO−基、(4)−CONR11A−基、(5)−NR12ACO−基、(6)−O−基、(7)−S−基、(8)−SO−基、(9)−SO−基、(10)−NR13A−基、(11)−NR14ACONR15A−基、(12)−NR16ACOO−基、(13)−OCONR17A−基、または(14)−OCOO−基を表し、Z3Aは、(1)水素原子、(2)C1〜15アルキル基、(3)C2〜15アルケニル基、(4)C2〜15アルキニル基、(5)ring2、または(6)C1〜10アルコキシ基、C1〜10アルキルチオ基、C1〜10アルキル−NR18A−基、またはring2で置換されたC1〜10アルキル基を表し、
    11A、R12A、R13A、R14A、R15A、R16A、R17AおよびR18Aはそれぞれ独立して、(1)水素原子または(2)C1〜15アルキル基を表し、R11AとZ3A基が結合している窒素原子と一緒になって、5〜7員の単環式飽和ヘテロ環を表してもよく、該ヘテロ環はさらに酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1個のヘテロ原子を含んでもよく、Eは、E1AまたはE2Aを表し、E1Aは(1)C3〜7シクロアルキル基、または(2)ring3を表し、E2Aは(1)C3〜7シクロアルキル基、(2)ring4、または(3)ring5を表し、ring1、およびring5は、1〜3個のR21Aおよび/またはR22Aで置換されてもよく、ring3は1〜2個のR21Aで置換されてもよく、E2Aによって表されるC3〜7シクロアルキル基は、必ず1個のR21AまたはR22Aで置換されており、さらに1〜2個のR21Aおよび/またはR22Aで置換されてもよく、ring4は必ず1個のR22Aで置換されており、さらに1〜2個のR21Aおよび/またはR22Aで置換されてもよく、R11AとZ3A基が結合している窒素原子と一緒になって表すヘテロ環、またはring2はR23Aで置換されてもよく、R21Aは、(1)C1〜10アルキル基、(2)C1〜10アルコキシ基、(3)ハロゲン原子、(4)ニトロ基、(5)1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルキル基、または(6)フェニル基を表し、R22Aは、(1)C2〜10アルケニル基、(2)C2〜10アルキニル基、(3)C1〜10アルキルチオ基、(4)水酸基、(5)−NR24A25A基、(6)C1〜10アルコキシ基で置換されたC1〜10アルキル基、(7)1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルコキシ基で置換されたC1〜10アルキル基、(8)−NR24A25A基で置換されたC1〜10アルキル基、(9)ring6、(10)−O−ring7、(11)ring7で置換されたC1〜10アルキル基、(12)ring7で置換されたC2〜10アルケニル基、(13)ring7で置換されたC2〜10アルキニル基、(14)ring7で置換されたC1〜10アルコキシ基、(15)−O−ring7で置換されたC1〜10アルキル基、(16)−COOR26A基、または(17)1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルコキシ基を表し、R24A、R25AおよびR26Aはそれぞれ独立して、(1)水素原子または(2)C1〜10アルキル基を表し、R23Aは、(1)C1〜15アルキル基、(2)C2〜15アルケニル基、(3)C2〜15アルキニル基、または(4)C1〜10アルコキシ基、C1〜10アルキルチオ基またはC1〜10アルキル−NR27A−基で置換されたC1〜10アルキル基を表し、R27Aは、(1)水素原子または(2)C1〜10アルキル基を表し、ring1、ring2、ring5、ring6、およびring7は(1)一部または全部が飽和されていてもよいC3〜15の単環、二環または三環式炭素環アリール、または(2)酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む、一部または全部が飽和されていてもよい3〜15員の単環、二環または三環式ヘテロ環アリールを表し、ring3およびring4は、(1)チエニル基、(2)フェニル基、または(3)フリル基を表し、ring6、およびring7は1〜3個のR28Aで置換されてもよく、R28Aは、(1)C1〜10アルキル基、(2)C2〜10アルケニル基、(3)C2〜10アルキニル基、(4)C1〜10アルコキシ基、(5)C1〜10アルコキシ基で置換されたC1〜10アルキル基、(6)ハロゲン原子、(7)水酸基、(8)1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルキル基、または(9)1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルコキシ基で置換されたC1〜10アルキル基を表す。
    ただし、(1)Tが酸素原子であり、かつXが−CH−基であり、かつAがA1Aを表し、かつDがD1Aを表すとき、EはE2Aを表し、(2)ring5はC3〜7シクロアルキル基、フェニル基、チエニル基、またはフリル基を表さず、(3)ring6がフェニル基を表すとき、フェニル基は少なくとも1個のR28Aで置換されているものとする。]で示される化合物、その塩、そのN−オキシドもしくはその溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、あるいはそれらのシクロデキストリン包接化合物である請求項6記載の剤。
  8. EPアゴニストが、一般式(IB)
    Figure 2006321737
    [式中、R1Bは、ヒドロキシ、C1〜6アルキルオキシ、またはNR6B7B基(基中、R6BおよびR7Bは独立して、水素またはC1〜4アルキルを表す。)を表し、R2Bは、酸素原子、ハロゲンまたはO−COR8B基(基中、R8Bは、C1〜4アルキル、フェニルまたはフェニル(C1〜4アルキル)を表す。)を表し、R3Bは、水素またはヒドロキシを表し、R4aBおよびR4bBは、それぞれ独立して、水素またはC1〜4アルキルを表し、R5Bは、以下の基で置換されているフェニル基を表す:
    i)1〜3個の(a)C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキル、(b)C2〜4アルケニルオキシ−C1〜4アルキル、(c)C2〜4アルキニルオキシ−C1〜4アルキル、(d)C3〜7シクロアルキルオキシ−C1〜4アルキル、(e)C3〜7シクロアルキル(C1〜4アルキルオキシ)−C1〜4アルキル、(f)フェニルオキシ−C1〜4アルキル、(g)フェニル−C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキル、(h)C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキル、(i)C2〜4アルケニルチオ−C1〜4アルキル、(j)C2〜4アルキニルチオ−C1〜4アルキル、(k)C3〜7シクロアルキルチオ−C1〜4アルキル、(l)C3〜7シクロアルキル(C1〜4アルキルチオ)−C1〜4アルキル、(m)フェニルチオ−C1〜4アルキル、または(n)フェニル−C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキル、
    ii)(a)C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルおよびC1〜4アルキル、(b)C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルおよびC1〜4アルキルオキシ、(c)C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルおよびヒドロキシ、(d)C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルおよびハロゲン、(e)C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキルおよびC1〜4アルキル、(f)C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキルおよびC1〜4アルキルオキシ、(g)C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキルおよびヒドロキシ、または(h)C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキルおよびハロゲン、
    iii)(a)ハロアルキル、または(b)ヒドロキシ−C1〜4アルキル、または、
    iv)C1〜4アルキルおよびヒドロキシ;
    Figure 2006321737
    は、一重結合または二重結合を表すが、同時に連続して二重結合を表さず、ただし、R2BがO−COR8B基である場合、8−9位は二重結合を表す。]で示される化合物、その塩、そのN−オキシドもしくはその溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、あるいはそれらのシクロデキストリン包接化合物である請求項6記載の剤。
  9. EPアゴニストが({3−[((1R,2S,3R)−3−ヒドロキシ−2−{(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4−[3−(メトキシメチル)フェニル]ブタ−1−エニル}−5−オキソシクロペンチル)スルファニル]プロピル}スルファニル)酢酸;4−{[2−((1R,2R,3R)−3−ヒドロキシ−2−{(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4−[3−(メトキシメチル)フェニル]ブタ−1−エニル}−5−オキソシクロペンチル)エチル]スルファニル}ブタン酸;7−((1R,2R,3R)−3−ヒドロキシ−2−{(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4−[3−(メトキシメチル)フェニル]ブタ−1−エニル}−5−オキソシクロペンチル)ヘプタン酸;(5Z)−7−((1R,2R,3R)−2−{(1E,3S)−4−[3−(エトキシメチル)フェニル]−3−ヒドロキシブタ−1−エニル}−3−ヒドロキシ−5−オキソシクロペンチル)ヘプタ−5−エン酸;(5Z)−7−((1R,2R,3R,5R)−5−クロロ−2−{(1E,3S)−4−[3−(エトキシメチル)フェニル]−3−ヒドロキシブタ−1−エニル}−3−ヒドロキシシクロペンチル)ヘプタ−5−エン酸;4−[(2−{(1R,2R,3R)−3−ヒドロキシ−2−[(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)ブタ−1−エニル]−5−オキソシクロペンチル}エチル)スルファニル]ブタン酸;メチル 4−{[2−((1R,2R,3R)−3−ヒドロキシ−2−{(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4−[3−(メトキシメチル)フェニル]ブタ−1−エニル}−5−オキソシクロペンチル)エチル]スルファニル}ブタノエート;4−{[2−((1R,2R)−2−{(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4−[3−(メトキシメチル)フェニル]ブタ−1−エニル}−5−オキソシクロペンチル)エチル]スルファニル}ブタン酸;4−[(2−{(2R)−2−[(1E,3S)−4−(3−クロロフェニル)−3−ヒドロキシブタ−1−エニル]−5−オキソピロリジン−1−イル}エチル)スルファニル]ブタン酸;4−{[2−((2R)−2−{(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ブタ−1−エニル}−5−オキソピロリジン−1−イル)エチル]スルファニル}ブタン酸;4−[(2−{(2R)−2−[(1E,3S)−4−(4−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシブタ−1−エニル]−5−オキソピロリジン−1−イル}エチル)スルファニル]ブタン酸;4−[(2−{(2R)−2−[(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4−(2−ナフチル)ブタ−1−エニル]−5−オキソピロリジン−1−イル}エチル)スルファニル]ブタン酸;4−[(2−{(4S)−4−[(1E,3S)−4−(4−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−1−ブテニル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル}エチル)スルファニル]ブタン酸;2−[(2−{(2R)−2−[(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4−(3−メチルフェニル)ブタ−1−エニル]−5−オキソピロリジン−1−イル}エチル)スルファニル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸;2−[(2−{(2R)−2−[(1E,3S)−3−ヒドロキシオクタ−1−エニル]−5−オキソピロリジン−1−イル}エチル)スルファニル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸;2−{[2−((2R)−2−{(1E,3S)−4−[3−(1−ベンゾフラン−2−イル)フェニル]−3−ヒドロキシブタ−1−エニル}−5−オキソピロリジン−1−イル)エチル]スルファニル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸;4−[(2−{(2R)−2−[(1E,3S)−3−ヒドロキシオクタ−1−エニル]−5−オキソピロリジン−1−イル}エチル)スルファニル]ブタン酸;{[3−({(1R,2S,3R)−3−ヒドロキシ−2−[(1E,3S)−3−ヒドロキシオクタ−1−エニル]−5−オキソシクロペンチル}スルファニル)プロピル]スルファニル}酢酸;および2−[(2−{(4S)−4−[(1E,3S)−4−(4−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシブタ−1−エニル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル}エチル)スルファニル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸から選択される化合物、その塩、そのN−オキシドもしくはその溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、あるいはそれらのシクロデキストリン包接化合物である請求項6記載の剤。
  10. EPアゴニストが、({3−[((1R,2S,3R)−3−ヒドロキシ−2−{(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4−[3−(メトキシメチル)フェニル]ブタ−1−エニル}−5−オキソシクロペンチル)スルファニル]プロピル}スルファニル)酢酸、その塩、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、あるいはそれらのシクロデキストリン包接化合物である請求項9記載の剤。
  11. EPアゴニストの有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする、該哺乳動物における神経変性疾患の予防、治療および/または進展抑制方法。
  12. 神経変性疾患の予防、治療および/または進展抑制剤を製造するための、EPアゴニストの使用。
  13. EPアゴニストの有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする、該哺乳動物における興奮性アミノ酸誘発神経細胞死保護方法。
JP2005144960A 2005-05-18 2005-05-18 Ep4アゴニストを含有する神経変性疾患の予防、治療および/または進展抑制剤 Pending JP2006321737A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005144960A JP2006321737A (ja) 2005-05-18 2005-05-18 Ep4アゴニストを含有する神経変性疾患の予防、治療および/または進展抑制剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005144960A JP2006321737A (ja) 2005-05-18 2005-05-18 Ep4アゴニストを含有する神経変性疾患の予防、治療および/または進展抑制剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006321737A true JP2006321737A (ja) 2006-11-30

Family

ID=37541668

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005144960A Pending JP2006321737A (ja) 2005-05-18 2005-05-18 Ep4アゴニストを含有する神経変性疾患の予防、治療および/または進展抑制剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006321737A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010087306A1 (ja) 2009-01-29 2010-08-05 株式会社林原生物化学研究所 抗神経変性疾患剤
WO2013004291A1 (en) 2011-07-04 2013-01-10 Rottapharm S.P.A. Cyclic amine derivatives as ep4 receptor agonists
WO2013018837A1 (ja) 2011-08-02 2013-02-07 小野薬品工業株式会社 左室拡張機能改善剤
JP2013536183A (ja) * 2010-07-30 2013-09-19 アラーガン インコーポレイテッド 皮膚修復のための化合物及び方法
WO2020067055A1 (ja) 2018-09-26 2020-04-02 株式会社林原 抗神経変性疾患剤
US11065288B2 (en) 2017-09-29 2021-07-20 Kinjirushi Co., Ltd. Neuron activator

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010087306A1 (ja) 2009-01-29 2010-08-05 株式会社林原生物化学研究所 抗神経変性疾患剤
JP2013536183A (ja) * 2010-07-30 2013-09-19 アラーガン インコーポレイテッド 皮膚修復のための化合物及び方法
WO2013004291A1 (en) 2011-07-04 2013-01-10 Rottapharm S.P.A. Cyclic amine derivatives as ep4 receptor agonists
WO2013018837A1 (ja) 2011-08-02 2013-02-07 小野薬品工業株式会社 左室拡張機能改善剤
CN103717219A (zh) * 2011-08-02 2014-04-09 小野药品工业株式会社 左心室舒张功能改善剂
JPWO2013018837A1 (ja) * 2011-08-02 2015-03-05 小野薬品工業株式会社 左室拡張機能改善剤
US9682065B2 (en) 2011-08-02 2017-06-20 Ono Pharmaceutical Co., Ltd. Left ventricular diastolic function improving agent
US11065288B2 (en) 2017-09-29 2021-07-20 Kinjirushi Co., Ltd. Neuron activator
US11839637B2 (en) 2017-09-29 2023-12-12 Kinjirushi Co., Ltd. Neuron activator
WO2020067055A1 (ja) 2018-09-26 2020-04-02 株式会社林原 抗神経変性疾患剤

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4888775B2 (ja) Ep4アゴニストを含有してなる下部尿路系疾患の予防および/または治療剤
JPWO2006016695A1 (ja) Ep4アゴニストを含有してなる高カリウム血症の予防および/または治療剤
JP4318087B2 (ja) アミノカルボン酸誘導体およびその医薬用途
US8501793B2 (en) Blood flow promoters for cauda equina tissues
JP5040650B2 (ja) 神経再生および/または保護剤
JP2009137977A (ja) Ep4アゴニストを有効成分とする骨量低下疾患の治療剤
JP6569661B2 (ja) 選択的ep2アゴニスト活性を有する化合物
JP2006321737A (ja) Ep4アゴニストを含有する神経変性疾患の予防、治療および/または進展抑制剤
JP2007023028A (ja) 内耳疾患治療剤
JP4788999B2 (ja) 分枝鎖カルボン酸化合物およびその用途
JP4419368B2 (ja) プロスタグランジン誘導体およびその誘導体を有効成分として含有する薬剤
EP1609480A1 (en) Remedy for spinal canal stenosis
JP2006016318A (ja) 2−プロピルオクタン酸の脳移行性向上プロドラッグおよびその用途
JP2006016319A (ja) プロドラッグ
JP2007119388A (ja) Ep2アゴニストと血管収縮薬を組み合わせてなる安全性の高い緑内障治療剤
JP2017043606A (ja) 医薬用途