JP2013535503A - チアゾリジンジオン化合物のための合成 - Google Patents

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Abstract

本発明は、代謝障害(例えば、糖尿病)、肥満、高血圧、および炎症性疾患を予防ならびに/または処置するために有用であるPPARγ温存化合物(例えば、チアゾリジンジオン)を合成するための新規の方法を提供する。一般に本発明は、高い親和性のPPARγリガンド(例えば、ピオグリタゾンおよびロシグリタゾン)と比較した場合、低下した核内転写因子PPARγの結合性および活性化を有する化合物を合成する方法に関する。これらの新規の方法は、産業用の製造のために規模の変更が可能であり、より安全で、より安定した、そして/またはより費用のかからない出発材料および処理条件を用いる。

Description

関連出願への相互参照
本PCT出願は、2010年8月10日に出願された米国仮特許出願61/372,269号の利益を主張し、米国仮特許出願61/372,269号は、その全体が本明細書中で参考として援用される。
発明の技術分野
本発明は、代謝障害(例えば、糖尿病)、肥満、高血圧、脂質異常症、および炎症性疾患を予防ならびに/または処置するために有用であるPPARγ温存(sparing)化合物(例えば、チアゾリジンジオン)を合成するための新規の方法を提供する。
発明の背景
過去数十年にわたり、PPARγは、インスリン抵抗性を改善する(sensitizing)チアゾリジンジオン化合物にとって一般に許容される作用部位になると科学者により仮定されている。
ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)は、核内ホルモン受容体スーパーファミリーのメンバーであり、遺伝子発現を制御するリガンド活性化転写因子である。PPARは、自己免疫疾患および他の疾患、すなわち糖尿病、心血管および消化管疾患、ならびにアルツハイマー病に関与するとされている。
PPARγは、脂肪細胞分化および脂質代謝の非常に重要な調節因子である。PPARγは、線維芽細胞、筋細胞、乳房細胞、ヒト骨髄前駆体およびマクロファージ/単球を含む他の細胞型にも見出される。さらにPPARγは、アテローム性動脈硬化プラークにおけるマクロファージ泡沫細胞にも存在することが示されている。
元々2型糖尿病の処置のために開発されたチアゾリジンジオン(例えば、ピオグリタゾン)は、一般に、PPARγリガンドとして高い親和性を示す。チアゾリジンジオンが、PPARγとの直接相互作用によりそれらの治療効果を媒介し得るという知見は、PPARγがグルコースおよび脂質のホメオスタシスの非常に重要な調節因子であるという概念を確立するのに役立った。しかし、PPARγの活性化に関与する化合物(例えば、ピオグリタゾン)は、ナトリウムの再吸収および他の不快な副作用も誘起する。
一般に本発明は、高い親和性のPPARγリガンド(例えば、ピオグリタゾンおよびロシグリタゾン)と比較した場合、低下した核内転写因子PPARγの結合性および活性化を有する化合物を合成する方法に関する。これらの新規の方法は、産業用の製造のために規模の変更が可能であり、より安全で、より安定した、そして/またはより費用のかからない出発材料および処理条件を用いる。
PPARγ活性を示す化合物は、ナトリウムの再吸収に有利に働く遺伝子の転写を誘導する。有利には、本発明の合成によって生成される化合物は、慣習的な高い親和性のPPARγリガンド(例えば、ピオグリタゾンまたはロシグリタゾン)と比較して、核内転写因子PPARγの結合性および/または活性化を低下させ、従って慣習的な高い親和性のPPARγリガンドに関連する副作用(例えば、低下したナトリウムの再吸収の増大)をより小さくするか、または減少させ、従って高血圧、脂質異常症、糖尿病、および炎症性疾患を処置することにおいて、より有用である。さらに、慣習的な高い親和性のPPARγリガンドと比較して、これらの化合物によって示される低下したPPARγの結合性および低下した活性は、単一の剤として、および他のクラスの抗高血圧剤と組み合わせての両方において、高血圧、糖尿病、脂質異常症、および炎症性疾患を処置するために特に有用である。高血圧および炎症性疾患は、糖尿病および前糖尿病の発症における主要な危険因子を引き起こすので、これらの化合物はまた、糖尿病および他の炎症性疾患の処置および予防のために有用である。実際に、本発明によって合成される化合物は、ヒト患者において糖尿病の症状の寛解を誘導し得る。
本発明の1つの局面は、代謝障害の処置のために有用であるチアゾリジン化合物を生じさせるための新規の合成を提供する。この合成方法は、式I:
Figure 2013535503
の化合物または薬学的に許容されるその塩(式中、RおよびRのそれぞれは、独立に、H、ハロ、脂肪族(例えば、C1〜6アルキル)、またはアルコキシ((例えば、C1〜6アルコキシ)から選択され、その脂肪族またはアルコキシは、1個〜3個のハロで必要に応じて置換されている)を調製するために有用であり;
式2A
Figure 2013535503
(式中、Rは、水素、または必要に応じて置換されたC1〜6アルキルである)の化合物を式Iの化合物に変換するステップを含む。いくつかの実施形態において、式2Aの化合物は、加水分解を経て式Iの化合物を生じる。いくつかの例において、式2Aの化合物は、酸で処理されて式Iの化合物を生じる。他の例において、式2Aの化合物は、酸で処理され、加熱されて、式Iの化合物を生じる。
いくつかの実施形態において、Rは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、またはtert−ブチルであり、そのそれぞれは必要に応じて置換されている。他の実施形態において、Rは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、またはtert−ブチルであり、そのそれぞれ非置換である。そして、いくつかの実施形態において、Rは水素である。
いくつかの実施形態は、式3Aの化合物を式4Aの化合物と反応させて
Figure 2013535503
(式中、Xは脱離基である)、式2Aの化合物を生じさせるステップをさらに含む。いくつかの実施形態において、式4Aの化合物は、
Figure 2013535503
を含む。他の実施形態において、式4Aの化合物は、
Figure 2013535503
を含む。そして、いくつかの実施形態において、式4Aの化合物は、
Figure 2013535503
を含む。
いくつかの実施形態は、式5A
Figure 2013535503
(式中、Xは脱離基である)の化合物を式4Aの化合物に変換するステップをさらに含む。いくつかの実施形態において、Xは、ハロ(例えば、ClまたはBr)、またはトリフリル基である。
いくつかの実施形態において、式5Aの化合物は、
Figure 2013535503
(式中、Xは、ClまたはBrである)を含む。
いくつかの実施形態は、式6A
Figure 2013535503
の化合物を式5Aの化合物に変換するステップをさらに含む。例えば、式6Aの化合物は、ハロゲン化を経て5Aの化合物を生じる。
いくつかの実施形態において、式6Aの化合物は、
Figure 2013535503
(式中、Rは、C1〜6アルキルまたはC1〜6アルコキシから選択され、そのうちのいずれかは、1個〜3個のハロで必要に応じて置換されており、Rは、−H、またはハロである)を含む。
いくつかの実施形態において、Rは、1個〜3個のハロで必要に応じて置換されたC1〜6アルキルである。例えば、Rは、メチル、エチル、またはプロピルから選択され、そのうちの任意のものは、1個〜3個のハロで必要に応じて置換されている。
いくつかの実施形態において、式6Aの化合物は、
Figure 2013535503
を含む。
いくつかの実施形態は、化合物
Figure 2013535503
を、縮合条件下で化合物
Figure 2013535503
と反応させて、式3B
Figure 2013535503
の化合物を形成するステップ、および式3Bの化合物を還元して、式3Aの化合物を生じさせるステップをさらに含む。
本発明の別の局面は、本発明の方法において有用である化合物を提供する。1つの実施形態は、式10A、10B、または10C
Figure 2013535503
(式中、Rは、ハロ、1個〜3個のハロで必要に応じて置換されたC1〜6アルキル、または1個〜3個のハロで必要に応じて置換されたC1〜6アルコキシであり;Rは、水素または非置換のC1〜6アルキル(例えば、非置換のC1〜4アルキル)であり;そして、Xは脱離基(例えば、ハロ、またはトリフリル)、または水素である)の化合物を提供する。
本発明の別の局面は、式10D、10E、または10F
Figure 2013535503
(式中、RおよびXは、上で定義されている)の化合物を提供する。
数個の実施形態において、式10A、10B、または10CのRは、水素である。他の実施形態において、式10A、10B、または10CのRは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、またはtert−ブチルであり、そのそれぞれは非置換である。
本発明の別の局面は、式11A〜11M
Figure 2013535503
(式中、Xは、脱離基または水素であり、Rは、水素またはC1〜3非置換アルキルである)の化合物を提供する。
いくつかの実施形態において、Xは、−Br、−Cl、−I、−OMs、−OTs、−OTf、−OBs、−ONs、−O−トレシレート(tresylate)、または−OPO(OR(式中、各Rは、独立に、C1〜4アルキルであるか、または2つのRが、それらが結合する酸素および亜リン酸原子(phosphorous)と一緒に5〜7員環を形成する)から選択される脱離基である。他の実施形態において、Xは水素である。
本発明の別の局面は、式2A
Figure 2013535503
(式中、R、R、およびRは、上で定義されている)の化合物を提供する。例えば、1つの実施形態において、式2Aの化合物は、
Figure 2013535503
を含む。
そして、本発明の別の局面は、
Figure 2013535503
(式中、Rは、上で定義されている)から選択される化合物を提供する。
本発明は、低下したPPARγ活性を有するチアゾリジンジオン化合物を調製するための新規の方法およびこれらの方法において有用である化合物を提供する。
本明細書で使用される場合、別段指定されない限り、以下の定義が適用される。
I.定義
本発明の目的では、化学元素は、元素周期表CAS版、Handbook of Chemistry and Physics、第75版に従って同定される。さらに、有機化学の一般原則は、「Organic Chemistry」、Thomas Sorrell、University Science Books、Sausalito:1999年、および「March’s Advanced Organic Chemistry」、第5版、Ed.:Smith、M.B.、およびMarch, J.、John Wiley & Sons、New York:2001年に記載されており、その内容全体は参照によって本明細書に組み込まれる。
本明細書に記載の通り、「保護基」は、その後の化学反応において化学的選択性を得るために、官能基の化学的改変によって分子に導入される部分または官能基を指す。標準的な保護基は、Greene and Wuts:「Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis」4th Ed,Wuts,P.G.M.and Greene,T.W.,Wiley−Interscience,New York:2006において提供される。
本明細書に記載の通り、本発明の化合物は、一般に上に例示され、または本発明の特定のクラス、サブクラスおよび種によって例示されているものなどの、1つ以上の置換基で必要に応じて置換されていてよい。
本明細書で使用される場合、用語「ヒドロキシル」または「ヒドロキシ」は、−OH部分を指す。
本明細書で使用される場合、用語「脂肪族」は、用語アルキル、アルケニル、アルキニルを包含し、そのそれぞれは、下記の通り必要に応じて置換されている。
本明細書で使用される場合、「アルキル」基は、1〜12(例えば、1〜8、1〜6または1〜4)個の炭素原子を含有する飽和脂肪族炭化水素基を指す。アルキル基は、直鎖状または有枝鎖状であってよい。アルキル基の例には、それに限定されるものではないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘプチルまたは2−エチルヘキシルが含まれる。アルキル基は、ハロ、ホスホ、脂環式[例えば、シクロアルキルまたはシクロアルケニル]、ヘテロ脂環式(heterocycloaliphatic)[例えば、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロシクロアルケニル]、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アロイル、ヘテロアロイル、アシル[例えば、(脂肪族)カルボニル、(脂環式)カルボニルまたは(ヘテロ脂環式)カルボニル]、ニトロ、シアノ、アミド[例えば、(シクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、アラルキルカルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキル)カルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、ヘテロアリールカルボニルアミノ、ヘテロアラルキルカルボニルアミノ アルキルアミノカルボニル、シクロアルキルアミノカルボニル、ヘテロシクロアルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニルまたはヘテロアリールアミノカルボニル]、アミノ[例えば、脂肪族アミノ、脂環式アミノまたはヘテロ脂環式アミノ]、スルホニル[例えば、脂肪族−SO−]、スルフィニル、スルファニル、スルホキシ、尿素、チオ尿素、スルファモイル、スルファミド、オキソ、カルボキシ、カルバモイル、脂環式オキシ、ヘテロ脂環式オキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルキルオキシ、ヘテロアリールアルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、またはヒドロキシなどの1つ以上の置換基で置換されていてよい(すなわち、必要に応じて置換されている)。置換アルキルのいくつかの例には、それに限定されるものではないが、カルボキシアルキル(HOOC−アルキル、アルコキシカルボニルアルキルおよびアルキルカルボニルオキシアルキルなど)、シアノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アシルアルキル、アラルキル、(アルコキシアリール)アルキル、(スルホニルアミノ)アルキル((アルキル−SO−アミノ)アルキルなど)、アミノアルキル、アミドアルキル、(脂環式)アルキル、またはハロアルキルが含まれる。
本明細書で使用される場合、「アルケニル」基は、2〜8(例えば、2〜12、2〜6または2〜4)個の炭素原子および少なくとも1つの二重結合を含有する脂肪族炭素基を指す。アルケニル基は、アルキル基と同様に直鎖状または有枝鎖状であってよい。アルケニル基の例には、それに限定されるものではないが、アリル、イソプレニル、2−ブテニルおよび2−ヘキセニルが含まれる。アルケニル基は、ハロ、ホスホ、脂環式[例えば、シクロアルキルまたはシクロアルケニル]、ヘテロ脂環式[例えば、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロシクロアルケニル]、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アロイル、ヘテロアロイル、アシル[例えば、(脂肪族)カルボニル、(脂環式)カルボニル、または(ヘテロ脂環式)カルボニル]、ニトロ、シアノ、アミド[例えば、(シクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、アラルキルカルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキル)カルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、ヘテロアリールカルボニルアミノ、ヘテロアラルキルカルボニルアミノ
アルキルアミノカルボニル、シクロアルキルアミノカルボニル、ヘテロシクロアルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、またはヘテロアリールアミノカルボニル]、アミノ[例えば、脂肪族アミノ、脂環式アミノ、ヘテロ脂環式アミノ、または脂肪族スルホニルアミノ]、スルホニル[例えば,アルキル−SO−、脂環式−SO−、またはアリール−SO−]、スルフィニル、スルファニル、スルホキシ、尿素、チオ尿素、スルファモイル、スルファミド、オキソ、カルボキシ、カルバモイル、脂環式オキシ、ヘテロ脂環式オキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルキルオキシ、ヘテロアラルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、またはヒドロキシなどの1つ以上の置換基で必要に応じて置換されていてよい。置換アルケニルのいくつかの例には、それに限定されるものではないが、シアノアルケニル、アルコキシアルケニル、アシルアルケニル、ヒドロキシアルケニル、アラルケニル、(アルコキシアリール)アルケニル、(スルホニルアミノ)アルケニル((アルキル−SO−アミノ)アルケニルなど)、アミノアルケニル、アミドアルケニル、(脂環式)アルケニルまたはハロアルケニルが含まれる。
本明細書で使用される場合、「アルキニル」基は、2〜8(例えば、2〜12、2〜6または2〜4)個の炭素原子を含有し、少なくとも1つの三重結合を有する脂肪族炭素基を指す。アルキニル基は、直鎖状または有枝鎖状であってよい。アルキニル基の例には、それに限定されるものではないが、プロパルギルおよびブチニルが含まれる。アルキニル基は、アロイル、ヘテロアロイル、アルコキシ、シクロアルキルオキシ、ヘテロシクロアルキルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルキルオキシ、ニトロ、カルボキシ、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、スルホ、メルカプト、スルファニル[例えば、脂肪族スルファニルまたは脂環式スルファニル]、スルフィニル[例えば、脂肪族スルフィニルまたは脂環式スルフィニル]、スルホニル[例えば、脂肪族−SO−、脂肪族アミノ−SO−、または脂環式−SO−]、アミド[例えば、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、シクロアルキルアミノカルボニル、ヘテロシクロアルキルアミノカルボニル、シクロアルキルカルボニルアミノ、アリールアミノカルボニル、アリールカルボニルアミノ、アラルキルカルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキル)カルボニルアミノ、(シクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、ヘテロアラルキルカルボニルアミノ、ヘテロアリールカルボニルアミノまたはヘテロアリールアミノカルボニル]、尿素、チオ尿素、スルファモイル、スルファミド、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、脂環式、ヘテロ脂環式、アリール、ヘテロアリール、アシル[例えば、(脂環式)カルボニルまたは(ヘテロ脂環式)カルボニル]、アミノ[例えば、脂肪族アミノ]、スルホキシ、オキソ、カルボキシ、カルバモイル、(脂環式)オキシ、(ヘテロ脂環式)オキシ、または(ヘテロアリール)アルコキシなどの1つ以上の置換基で必要に応じて置換されていてよい。
本明細書で使用される場合、「アミド」は、「アミノカルボニル」および「カルボニルアミノ」の両方を包含する。これらの用語は、単独でまたは別の基と関連して使用される場合、末端で使用される際には−N(R)−C(O)−Rまたは−C(O)−N(Rなど、および内部で使用される際には−C(O)−N(R)−または−N(R)−C(O)−などのアミド基を指し、RおよびRは、脂肪族、脂環式、アリール、アラリファティック(araliphatic)、ヘテロ脂環式、ヘテロアリールまたはヘテロアラリファティック(heteroaraliphatic)であってよい。アミド基の例には、アルキルアミド(アルキルカルボニルアミノまたはアルキルアミノカルボニルなど)、(ヘテロ脂環式)アミド、(ヘテロアラルキル)アミド、(ヘテロアリール)アミド、(ヘテロシクロアルキル)アルキルアミド、アリールアミド、アラルキルアミド、(シクロアルキル)アルキルアミド、またはシクロアルキルアミドが含まれる。
本明細書で使用される場合、「アミノ」基は、−NRを指し、RおよびRのそれぞれは、独立に、水素、脂肪族、脂環式、(脂環式)脂肪族、アリール、アラリファティック、ヘテロ脂環式、(ヘテロ脂環式)脂肪族、ヘテロアリール、カルボキシ、スルファニル、スルフィニル、スルホニル、(脂肪族)カルボニル、(脂環式)カルボニル、((脂環式)脂肪族)カルボニル、アリールカルボニル、(アラリファティック)カルボニル、(ヘテロ脂環式)カルボニル、((ヘテロ脂環式)脂肪族)カルボニル、(ヘテロアリール)カルボニル、または(ヘテロアラリファティック)カルボニルであり、そのそれぞれは、本明細書に定義されており、必要に応じて置換されている。アミノ基の例には、アルキルアミノ、ジアルキルアミノまたはアリールアミノが含まれる。用語「アミノ」が末端基(例えば、アルキルカルボニルアミノ)でない場合には、−NR−によって表され、Rは、上での定義の意味と同じ意味を有する。
本明細書で使用される場合、単独で、または「アラルキル」、「アラルコキシ」もしくは「アリールオキシアルキル」に見られるように、より大きい部分の一分として使用される「アリール」基は、単環式(例えば、フェニル)、二環式(例えば、インデニル、ナフタレニル、テトラヒドロナフチル、テトラヒドロインデニル)および三環式(例えば、フルオレニル テトラヒドロフルオレニルまたはテトラヒドロアントラセニル、アントラセニル)環系を指し、その単環式環系は芳香族であり、または二環式もしくは三環式環系の環の少なくとも1つは芳香族である。二環式および三環式基には、ベンゾ縮合型2〜3員炭素環式環(benzofused 2−3 membered carbocyclic rings)が含まれる。例えば、ベンゾ縮合基には、2つ以上のC4〜8炭素環式部分と縮合しているフェニルが含まれる。アリールは、脂肪族[例えば、アルキル、アルケニル、またはアルキニル];脂環式;(脂環式)脂肪族;ヘテロ脂環式;(ヘテロ脂環式)脂肪族;アリール;ヘテロアリール;アルコキシ;(脂環式)オキシ;(ヘテロ脂環式)オキシ;アリールオキシ;ヘテロアリールオキシ;(アラリファティック)オキシ;(ヘテロアラリファティック)オキシ;アロイル;ヘテロアロイル;アミノ;オキソ(ベンゾ縮合二環式または三環式アリールの非芳香族炭素環式環上);ニトロ;カルボキシ;アミド;アシル[例えば、(脂肪族)カルボニル;(脂環式)カルボニル;((脂環式)脂肪族)カルボニル;(アラリファティック)カルボニル;(ヘテロ脂環式)カルボニル;((ヘテロ脂環式)脂肪族)カルボニル;または(ヘテロアラリファティック)カルボニル];スルホニル[例えば、脂肪族−SO−またはアミノ−SO−];スルフィニル[例えば、脂肪族−S(O)−または脂環式−S(O)−];スルファニル[例えば、脂肪族−S−];シアノ;ハロ;ヒドロキシ;メルカプト;スルホキシ;尿素;チオ尿素;スルファモイル;スルファミド;またはカルバモイルを含む1つ以上の置換基で必要に応じて置換されている。あるいは、アリールは置換されていなくてもよい。
置換アリールの非限定的な例には、ハロアリール[例えば、モノ−、ジ(p,m−ジハロアリールなど)、および(トリハロ)アリール];(カルボキシ)アリール[例えば、(アルコキシカルボニル)アリール、((アラルキル)カルボニルオキシ)アリール、および(アルコキシカルボニル)アリール];(アミド)アリール[例えば、(アミノカルボニル)アリール、(((アルキルアミノ)アルキル)アミノカルボニル)アリール、(アルキルカルボニル)アミノアリール、(アリールアミノカルボニル)アリール、および(((ヘテロアリール)アミノ)カルボニル)アリール];アミノアリール[例えば、((アルキルスルホニル)アミノ)アリールまたは((ジアルキル)アミノ)アリール];(シアノアルキル)アリール;(アルコキシ)アリール;(スルファモイル)アリール[例えば、(アミノスルホニル)アリール];(アルキルスルホニル)アリール;(シアノ)アリール;(ヒドロキシアルキル)アリール;((アルコキシ)アルキル)アリール;(ヒドロキシ)アリール、((カルボキシ)アルキル)アリール;(((ジアルキル)アミノ)アルキル)アリール;(ニトロアルキル)アリール;(((アルキルスルホニル)アミノ)アルキル)アリール;((ヘテロ脂環式)カルボニル)アリール;((アルキルスルホニル)アルキル)アリール;(シアノアルキル)アリール;(ヒドロキシアルキル)アリール;(アルキルカルボニル)アリール;アルキルアリール;(トリハロアルキル)アリール;p−アミノ−m−アルコキシカルボニルアリール;p−アミノ−m−シアノアリール;p−ハロ−m−アミノアリール;または(m−(ヘテロ脂環式)−o−(アルキル))アリールが含まれる。
本明細書で使用される場合、「アラルキル」基などの「アラリファティック」は、アリール基で置換されている脂肪族基(例えば、C1〜4アルキル基)を指す。「脂肪族」、「アルキル」および「アリール」は、本明細書で定義されている。アラルキル基などのアラリファティックの一例は、ベンジルである。
本明細書で使用される場合、「アラルキル」基は、アリール基で置換されているアルキル基(例えば、C1〜4アルキル基)を指す。「アルキル」および「アリール」は、共に上で定義されている。アラルキル基の一例は、ベンジルである。アラルキルは、脂肪族[例えば、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、またはトリフルオロメチルなどのハロアルキルを含むアルキル、アルケニル、またはアルキニル]、脂環式[例えば、シクロアルキルまたはシクロアルケニル]、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクロアルキル、(ヘテロシクロアルキル)アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、シクロアルキルオキシ、ヘテロシクロアルキルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルキルオキシ、ヘテロアラルキルオキシ、アロイル、ヘテロアロイル、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アミド[例えば、アミノカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、シクロアルキルカルボニルアミノ、(シクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、アラルキルカルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキル)カルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、ヘテロアリールカルボニルアミノ、またはヘテロアラルキルカルボニルアミノ]、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、アシル、メルカプト、アルキルスルファニル、スルホキシ、尿素、チオ尿素、スルファモイル、スルファミド、オキソ、またはカルバモイルなどの1つ以上の置換基で必要に応じて置換されている。
本明細書で使用される場合、「二環式環系」には、2個の環を形成する8〜12(例えば、9、10または11)員の構造が含まれ、その2個の環は、少なくとも1つの原子を共有している(例えば、2個の原子を共有している)。二環式環系には、ビシクロ脂肪族(bicycloaliphatic)(例えば、ビシクロアルキルまたはビシクロアルケニル)、ビシクロヘテロ脂肪族(bicycloheteroaliphatic)、二環式アリールおよび二環式ヘテロアリールが含まれる。
本明細書で使用される場合、「脂環式」基は、「シクロアルキル」基および「シクロアルケニル」基を包含し、そのそれぞれは、下記の通り必要に応じて置換されている。
本明細書で使用される場合、「シクロアルキル」基は、3〜10(例えば、5〜10)個の炭素原子からなる飽和炭素環式単環式または二環式(縮合または橋状)環を指す。シクロアルキル基の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、アダマンチル、ノルボルニル、クビル(cubyl)、オクタヒドロ−インデニル、デカヒドロ−ナフチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.3.1]ノニル、ビシクロ[3.3.2.]デシル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、アダマンチル、または((アミノカルボニル)シクロアルキル)シクロアルキルが含まれる。
「シクロアルケニル」基は、本明細書で使用される場合、1つ以上の二重結合を有する3〜10(例えば、4〜8)個の炭素原子からなる非芳香族炭素環式環を指す。シクロアルケニル基の例には、シクロペンテニル、1,4−シクロヘキサ−ジ−エニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル、ヘキサヒドロ−インデニル、オクタヒドロ−ナフチル、シクロヘキセニル、シクロペンテニル、ビシクロ[2.2.2]オクテニル、またはビシクロ[3.3.1]ノネニルが含まれる。
シクロアルキルまたはシクロアルケニル基は、蛍光体(phosphor)、脂肪族[例えば、アルキル、アルケニル、またはアルキニル]、脂環式、(脂環式)脂肪族、ヘテロ脂環式、(ヘテロ脂環式)脂肪族、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、(脂環式)オキシ、(ヘテロ脂環式)オキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、(アラリファティック)オキシ、(ヘテロアラリファティック)オキシ、アロイル、ヘテロアロイル、アミノ、アミド[例えば、(脂肪族)カルボニルアミノ、(脂環式)カルボニルアミノ、((脂環式)脂肪族)カルボニルアミノ、(アリール)カルボニルアミノ、(アラリファティック)カルボニルアミノ、(ヘテロ脂環式)カルボニルアミノ、((ヘテロ脂環式)脂肪族)カルボニルアミノ、(ヘテロアリール)カルボニルアミノ、または(ヘテロアラリファティック)カルボニルアミノ]、ニトロ、カルボキシ[例えば、HOOC−、アルコキシカルボニル、またはアルキルカルボニルオキシ]、アシル[例えば、(脂環式)カルボニル、((脂環式)脂肪族)カルボニル、(アラリファティック)カルボニル、(ヘテロ脂環式)カルボニル、((ヘテロ脂環式)脂肪族)カルボニル、または(ヘテロアラリファティック)カルボニル]、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、メルカプト、スルホニル[例えば、アルキル−SO−およびアリール−SO−]、スルフィニル[例えば、アルキル−S(O)−]、スルファニル[例えば、アルキル−S−]、スルホキシ、尿素、チオ尿素、スルファモイル、スルファミド、オキソ、またはカルバモイルなどの1つ以上の置換基で必要に応じて置換されていてよい。
本明細書で使用される場合、用語「ヘテロ脂環式」は、ヘテロシクロアルキル基およびヘテロシクロアルケニル基を包含し、そのそれぞれは、下記の通り必要に応じて置換されている。
本明細書で使用される場合、「ヘテロシクロアルキル」基は、環原子の1つ以上がヘテロ原子(例えば、N、O、Sまたはその組合せ)である、3〜10員の単環式または二環式(縮合または橋状)(例えば、5〜10員の単環式または二環式)飽和環構造を指す。ヘテロシクロアルキル基の例には、ピペリジル、ピペラジル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフリル、1,4−ジオキソラニル、1,4−ジチアニル、1,3−ジオキソラニル、オキサゾリジル、イソオキサゾリジル、モルホリニル、チオモルホリル、オクタヒドロベンゾフリル、オクタヒドロクロメニル、オクタヒドロチオクロメニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロピリンジニル、デカヒドロキノリニル、オクタヒドロベンゾ[b]チオフェニル(thiopheneyl)、2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクチル、1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクチル、3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクチル、および2,6−ジオキサ−トリシクロ[3.3.1.03,7]ノニルが含まれる。単環式ヘテロシクロアルキル基は、フェニル部分と縮合して、ヘテロアリールとして分類され得るテトラヒドロイソキノリンなどの構造を形成することができる。
「ヘテロシクロアルケニル」基は、本明細書で使用される場合、1つ以上の二重結合を有し、環原子の1つ以上がヘテロ原子(例えば、N、OまたはS)である、単環式または二環式(例えば、5〜10員の単環式または二環式)非芳香族環構造を指す。単環式および二環式ヘテロ脂環式は、標準の化学命名法に従って番号が付けられる。
ヘテロシクロアルキルまたはヘテロシクロアルケニル基は、蛍光体、脂肪族[例えば、アルキル、アルケニル、またはアルキニル]、脂環式、(脂環式)脂肪族、ヘテロ脂環式、(ヘテロ脂環式)脂肪族、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、(脂環式)オキシ、(ヘテロ脂環式)オキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、(アラリファティック)オキシ、(ヘテロアラリファティック)オキシ、アロイル、ヘテロアロイル、アミノ、アミド[例えば、(脂肪族)カルボニルアミノ、(脂環式)カルボニルアミノ、((脂環式)脂肪族)カルボニルアミノ、(アリール)カルボニルアミノ、(アラリファティック)カルボニルアミノ、(ヘテロ脂環式)カルボニルアミノ、((ヘテロ脂環式)脂肪族)カルボニルアミノ、(ヘテロアリール)カルボニルアミノ、または(ヘテロアラリファティック)カルボニルアミノ]、ニトロ、カルボキシ[例えば、HOOC−、アルコキシカルボニル、またはアルキルカルボニルオキシ]、アシル[例えば、(脂環式)カルボニル、((脂環式)脂肪族)カルボニル、(アラリファティック)カルボニル、(ヘテロ脂環式)カルボニル、((ヘテロ脂環式)脂肪族)カルボニル、または(ヘテロアラリファティック)カルボニル]、ニトロ、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、メルカプト、スルホニル[例えば、アルキルスルホニルまたはアリールスルホニル]、スルフィニル[例えば、アルキルスルフィニル]、スルファニル[例えば、アルキルスルファニル]、スルホキシ、尿素、チオ尿素、スルファモイル、スルファミド、オキソ、またはカルバモイルなどの1つ以上の置換基で必要に応じて置換されていてよい。
「ヘテロアリール」基は、本明細書で使用される場合、4〜15個の環原子を有し、環原子の1つ以上がヘテロ原子(例えば、N、O、Sまたはその組合せ)であり、単環式環系が芳香族であり、または二環式もしくは三環式環系の環の少なくとも1つが芳香族である、単環式、二環式または三環式環系を指す。ヘテロアリール基には、2〜3個の環を有するベンゾ縮合環系が含まれる。例えば、ベンゾ縮合基には、1つまたは2つの4〜8員のヘテロ脂環式部分に縮合したベンゾ(例えば、インドリジル(indolizyl)、インドリル、イソインドリル、3H−インドリル、インドリニル、ベンゾ[b]フリル、ベンゾ[b]チオフェニル、キノリニルまたはイソキノリニル)が含まれる。ヘテロアリールのいくつかの例は、ピリジル、1H−インダゾリル、フリル、ピロリル、チエニル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、テトラゾリル、ベンゾフリル、イソキノリニル、ベンズチアゾリル、キサンテン、チオキサンテン、フェノチアジン、ジヒドロインドール、ベンゾ[1,3]ジオキソール、ベンゾ[b]フリル、ベンゾ[b]チオフェニル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンズチアゾリル、プリル、シンノリル、キノリル、キナゾリル、シンノリル、フタラジル、キナゾリル、キノキサリル、イソキノリル、4H−キノリジル、ベンゾ−1,2,5−チアジアゾリル、または1,8−ナフチリジルである。
単環式ヘテロアリールには、それに限定されるものではないが、フリル、チオフェニル、2H−ピロリル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、2H−ピラニル、4−H−プラニル、ピリジル、ピリダジル、ピリミジル、ピラゾリル、ピラジル、または1,3,5−トリアジルが含まれる。単環式ヘテロアリールは、標準の化学命名法に従って番号が付けられる。
二環式ヘテロアリールには、それに限定されるものではないが、インドリジル、インドリル、イソインドリル、3H−インドリル、インドリニル、ベンゾ[b]フリル、ベンゾ[b]チオフェニル、キノリニル、イソキノリニル、インドリジル、イソインドリル、インドリル、ベンゾ[b]フリル、ベキソ[b]チオフェニル、インダゾリル、ベンズイミダジル、ベンズチアゾリル、プリニル、4H−キノリジル、キノリル、イソキノリル、シンノリル、フタラジル、キナゾリル、キノキサリル、1,8−ナフチリジル、またはプテリジルが含まれる。二環式ヘテロアリールは、標準の化学命名法に従って番号が付けられる。
ヘテロアリールは、脂肪族[例えば、アルキル、アルケニル、またはアルキニル];脂環式;(脂環式)脂肪族;ヘテロ脂環式;(ヘテロ脂環式)脂肪族;アリール;ヘテロアリール;アルコキシ;(脂環式)オキシ;(ヘテロ脂環式)オキシ;アリールオキシ;ヘテロアリールオキシ;(アラリファティック)オキシ;(ヘテロアラリファティック)オキシ;アロイル;ヘテロアロイル;アミノ;オキソ(二環式または三環式ヘテロアリールの非芳香族炭素環式またはヘテロ環式環上);カルボキシ;アミド;アシル[例えば、脂肪族カルボニル;(脂環式)カルボニル;((脂環式)脂肪族)カルボニル;(アラリファティック)カルボニル;(ヘテロ脂環式)カルボニル;((ヘテロ脂環式)脂肪族)カルボニル;または(ヘテロアラリファティック)カルボニル];スルホニル[例えば、脂肪族スルホニルまたはアミノスルホニル];スルフィニル[例えば、脂肪族スルフィニル];スルファニル[例えば、脂肪族スルファニル];ニトロ;シアノ;ハロ;ヒドロキシ;メルカプト;スルホキシ;尿素;チオ尿素;スルファモイル;スルファミド;またはカルバモイルなどの1つ以上の置換基で必要に応じて置換されている。あるいは、ヘテロアリールは置換されていなくてもよい。
置換ヘテロアリールの非限定的な例には、(ハロ)ヘテロアリール[例えば、モノ−およびジ−(ハロ)ヘテロアリール];(カルボキシ)ヘテロアリール[例えば、(アルコキシカルボニル)ヘテロアリール];シアノヘテロアリール;アミノヘテロアリール[例えば、((アルキルスルホニル)アミノ)ヘテロアリールおよび((ジアルキル)アミノ)ヘテロアリール];(アミド)ヘテロアリール[例えば、アミノカルボニルヘテロアリール、((アルキルカルボニル)アミノ)ヘテロアリール、((((アルキル)アミノ)アルキル)アミノカルボニル)ヘテロアリール、(((ヘテロアリール)アミノ)カルボニル)ヘテロアリール、((ヘテロ脂環式)カルボニル)ヘテロアリール、および((アルキルカルボニル)アミノ)ヘテロアリール];(シアノアルキル)ヘテロアリール;(アルコキシ)ヘテロアリール;(スルファモイル)ヘテロアリール[例えば、(アミノスルホニル)ヘテロアリール];(スルホニル)ヘテロアリール[例えば、(アルキルスルホニル)ヘテロアリール];(ヒドロキシアルキル)ヘテロアリール;(アルコキシアルキル)ヘテロアリール;(ヒドロキシ)ヘテロアリール;((カルボキシ)アルキル)ヘテロアリール;(((ジアルキル)アミノ)アルキル)ヘテロアリール;(ヘテロ脂環式)ヘテロアリール;(脂環式)ヘテロアリール;(ニトロアルキル)ヘテロアリール;(((アルキルスルホニル)アミノ)アルキル)ヘテロアリール;((アルキルスルホニル)アルキル)ヘテロアリール;(シアノアルキル)ヘテロアリール;(アシル)ヘテロアリール[例えば、(アルキルカルボニル)ヘテロアリール];(アルキル)ヘテロアリール、または(ハロアルキル)ヘテロアリール[例えば、トリハロアルキルヘテロアリール]が含まれる。
「ヘテロアラリファティック(ヘテロアラルキル基など)」は、本明細書で使用される場合、ヘテロアリール基で置換されている脂肪族基(例えば、C1〜4アルキル基)を指す。「脂肪族」、「アルキル」および「ヘテロアリール」は、上で定義されている。
「ヘテロアラルキル」基は、本明細書で使用される場合、ヘテロアリール基で置換されているアルキル基(例えば、C1〜4アルキル基)を指す。「アルキル」および「ヘテロアリール」は、共に上で定義されている。ヘテロアラルキルは、アルキル(カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、およびトリフルオロメチルなどのハロアルキルを含む)、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクロアルキル、(ヘテロシクロアルキル)アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、シクロアルキルオキシ、ヘテロシクロアルキルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルキルオキシ、ヘテロアラルキルオキシ、アロイル、ヘテロアロイル、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アミノカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、シクロアルキルカルボニルアミノ、(シクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、アラルキルカルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキル)カルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、ヘテロアリールカルボニルアミノ、ヘテロアラルキルカルボニルアミノ、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、アシル、メルカプト、アルキルスルファニル、スルホキシ、尿素、チオ尿素、スルファモイル、スルファミド、オキソ、またはカルバモイルなどの1つ以上の置換基で必要に応じて置換されている。
本明細書で使用される場合、「環式部分」および「環式基」は、それぞれが既に定義されている脂環式、ヘテロ脂環式、アリールまたはヘテロアリールを含む、単環式、二環式および三環式環系を指す。
本明細書で使用される場合、「橋状二環式環系」は、環が橋架けされている二環式ヘテロ脂環式環系または二環式脂環式環系を指す。橋状二環式環系の例には、それに限定されるものではないが、アダマンタニル、ノルボルナニル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.3.1]ノニル、ビシクロ[3.3.2]デシル、2−オキサビシクロ[2.2.2]オクチル、1−アザビシクロ[2.2.2]オクチル、3−アザビシクロ[3.2.1]オクチル、および2,6−ジオキサ−トリシクロ[3.3.1.03,7]ノニルが含まれる。橋状二環式環系は、アルキル(カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、およびトリフルオロメチルなどのハロアルキルを含む)、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクロアルキル、(ヘテロシクロアルキル)アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、シクロアルキルオキシ、ヘテロシクロアルキルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルキルオキシ、ヘテロアラルキルオキシ、アロイル、ヘテロアロイル、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アミノカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、シクロアルキルカルボニルアミノ、(シクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、アラルキルカルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキル)カルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、ヘテロアリールカルボニルアミノ、ヘテロアラルキルカルボニルアミノ、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、アシル、メルカプト、アルキルスルファニル、スルホキシ、尿素、チオ尿素、スルファモイル、スルファミド、オキソ、またはカルバモイルなどの1つ以上の置換基で必要に応じて置換されていてよい。
本明細書で使用される場合、「アシル」基は、ホルミル基またはR−C(O)−(「アルキルカルボニル」とも呼ばれるアルキル−C(O)−など)を指し、Rおよび「アルキル」は、既に定義されている。アセチルおよびピバロイルは、アシル基の例である。
本明細書で使用される場合、「アロイル」または「ヘテロアロイル」は、アリール−C(O)−またはヘテロアリール−C(O)−を指す。アロイルまたはヘテロアロイルのアリールおよびヘテロアリール部分は、既に定義の通り、必要に応じて置換されている。
本明細書で使用される場合、「アルコキシ」基は、アルキル−O−基を指し、「アルキル」は既に定義されている。
本明細書で使用される場合、「カルバモイル」基は、構造−O−CO−NRまたは−NR−CO−O−Rを有する基を指し、RおよびRは、上で定義されており、Rは、脂肪族、アリール、アラリファティック、ヘテロ脂環式、ヘテロアリールまたはヘテロアラリファティックであってよい。
本明細書で使用される場合、「カルボキシ」基は、末端基として使用される際には−COOH、−COOR、−OC(O)H、−OC(O)Rを指し、または内部基として使用される際には−OC(O)−もしくは−C(O)O−を指す。
本明細書で使用される場合、「ハロ脂肪族」基は、1〜3個のハロゲンで置換されている脂肪族基を指す。例えば、用語ハロアルキルには、基−CFが含まれる。
本明細書で使用される場合、「メルカプト」基は、−SHを指す。
本明細書で使用される場合、「スルホ」基は、末端で使用される際には−SOHもしくは−SOを指し、または内部で使用される際には−S(O)−を指す。
本明細書で使用される場合、「スルファミド」基は、末端で使用される際には構造−NR−S(O)−NRを指し、内部で使用される際には−NR−S(O)−NR−を指し、R、RおよびRは、上で定義されている。
本明細書で使用される場合、「スルファモイル」基は、構造−O−S(O)−NRを指し、RおよびRは、上で定義されている。
本明細書で使用される場合、「スルホンアミド」基は、末端で使用される際には構造−S(O)−NRもしくは−NR−S(O)−Rを指し、または内部で使用される際には−S(O)−NR−もしくは−NR−S(O)−を指し、R、RおよびRは、上で定義されている。
本明細書で使用される場合、「スルファニル」基は、末端で使用される際には−S−Rを指し、内部で使用される際には−S−を指し、Rは、上で定義されている。スルファニルの例には、脂肪族−S−、脂環式−S−、アリール−S−等が含まれる。
本明細書で使用される場合、「スルフィニル」基は、末端で使用される際には−S(O)−Rを指し、内部で使用される際には−S(O)−を指し、Rは、上で定義されている。例示的なスルフィニル基には、脂肪族−S(O)−、アリール−S(O)−、(脂環式(脂肪族))−S(O)−、シクロアルキル−S(O)−、ヘテロ脂環式−S(O)−、ヘテロアリール−S(O)−等が含まれる。
本明細書で使用される場合、「スルホニル」基は、末端で使用される際には−S(O)−Rを指し、内部で使用される際には−S(O)−を指し、Rは、上で定義されている。例示的なスルホニル基には、脂肪族−S(O)−、アリール−S(O)−、(脂環式(脂肪族))−S(O)−、脂環式−S(O)−、ヘテロ脂環式−S(O)−、ヘテロアリール−S(O)−、(脂環式(アミド(脂肪族)))−S(O)−等が含まれる。
本明細書で使用される場合、「スルホキシ」基は、末端で使用される際には−O−SO−Rまたは−SO−O−Rを指し、内部で使用される際には−O−S(O)−または−S(O)−O−を指し、Rは、上で定義されている。
本明細書で使用される場合、「ハロゲン」または「ハロ」基は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を指す。
本明細書で使用される場合、単独で、または別の基と関連して使用される、用語カルボキシに包含される「アルコキシカルボニル」は、アルキル−O−C(O)−などの基を指す。
本明細書で使用される場合、「アルコキシアルキル」は、アルキル−O−アルキル−などのアルキル基を指し、アルキルは、上で定義されている。
本明細書で使用される場合、「カルボニル」は−C(O)−を指す。
本明細書で使用される場合、「オキソ」は=Oを指す。
本明細書で使用される場合、用語「ホスホ」は、ホスフィネートおよびホスホネートを指す。ホスフィネートおよびホスホネートの例には、−P(O)(Rが含まれ、Rは、脂肪族、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、(脂環式)オキシ、(ヘテロ脂環式)オキシアリール、ヘテロアリール、脂環式またはアミノである。
本明細書で使用される場合、「アミノアルキル」は、構造(RN−アルキル−を指す。
本明細書で使用される場合、「シアノアルキル」は、構造(NC)−アルキル−を指す。
本明細書で使用される場合、「尿素」基は、構造−NR−CO−NRを指し、「チオ尿素」基は、末端で使用される際には構造−NR−CS−NRを指し、内部で使用される際には−NR−CO−NR−または−NR−CS−NR−を指し、R、RおよびRは、上で定義されている。
本明細書で使用される場合、「グアニジン」基は、構造−N=C(N(R))N(R)または−NR−C(=NR)NRを指し、RおよびRは、上で定義されている。
本明細書で使用される場合、用語「アミジノ」基は、構造−C=(NR)N(R)を指し、RおよびRは、上で定義されている。
一般に、用語「ビシナル(vicinal)」は、2個以上の炭素原子を含む1個の基上に複数の置換基が位置し、それらの置換基が、隣接している炭素原子に結合していることを指す。
一般に、用語「ジェミナル」は、2個以上の炭素原子を含む1個の基上に複数の置換基が位置し、それらの置換基が、同じ炭素原子に結合していることを指す。
用語「末端で」および「内部で」は、置換基内の基の位置を指す。基が置換基の末端に存在し、化学構造の残りにそれ以上結合しない場合、その基は末端にある。カルボキシアルキル、すなわちRO(O)C−アルキルは、末端で使用されるカルボキシ基の一例である。基が化学構造の置換基の中央に存在する場合、その基は内部にある。アルキルカルボキシ(例えば、アルキル−C(O)O−またはアルキル−OC(O)−)およびアルキルカルボキシアリール(例えば、アルキル−C(O)O−アリール−またはアルキル−O(CO)−アリール−)は、内部で使用されるカルボキシ基の例である。
本明細書で使用される場合、「脂肪族鎖」は、有枝鎖状または直鎖状脂肪族基(例えば、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基)を指す。直鎖状脂肪族鎖は、構造−[CH−を有し、vは1〜12である。有枝鎖状脂肪族鎖は、1つ以上の脂肪族基で置換されている直鎖状脂肪族鎖である。有枝鎖状脂肪族鎖は、構造−[CQQ]−を有し、Qは、独立に、水素または脂肪族基であり、ただしQは、少なくともある場合には脂肪族基であるものとする。脂肪族鎖という用語には、アルキル鎖、アルケニル鎖およびアルキニル鎖が含まれ、アルキル、アルケニルおよびアルキニルは、上で定義されている。
句「必要に応じて置換されている」は、句「置換または非置換」と交換可能に使用される。本明細書に記載の通り、本発明の化合物は、一般に上で例示され、または本発明の特定のクラス、サブクラスおよび種によって例示されているものなどの、1つ以上の置換基で必要に応じて置換されていてよい。本明細書に記載の通り、変数R、R、R、および本明細書に記載の式に含有される他の変数は、アルキルおよびアリールなどの具体的な基を包含する。別段示されない限り、変数R、R、R、およびそれに含有される他の変数に関する具体的な基のそれぞれは、本明細書に記載の1つ以上の置換基で必要に応じて置換されていてよい。具体的な基の各置換基は、ハロ、シアノ、オキソ、アルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、アリール、脂環式、ヘテロ脂環式、ヘテロアリール、ハロアルキルおよびアルキルの1〜3個で必要に応じてさらに置換されている。例えば、アルキル基は、アルキルスルファニルで置換されていてよく、アルキルスルファニルは、ハロ、シアノ、オキソ、アルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、アリール、ハロアルキルおよびアルキルの1〜3個で必要に応じて置換されていてよい。さらなる一例として、(シクロアルキル)カルボニルアミノのシクロアルキル部分は、ハロ、シアノ、アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、ハロアルキルおよびアルキルの1〜3個で必要に応じて置換されていてよい。2つのアルコキシ基が、同じ原子または隣接する原子に結合している場合、その2つのアルコキシ基は、それらが結合している原子(複数可)と一緒になって、環を形成することができる。
一般に、用語「置換されている」は、用語「必要に応じて」が先行していても先行していなくても、所与の構造の水素ラジカルが特定の置換基のラジカルで置き換えられていることを指す。具体的な置換基は、上記の定義において、ならびに以下の化合物の説明およびその例において記載されている。別段指定されない限り、必要に応じて置換されている基は、その基のそれぞれ置換可能な位置に置換基を有することができ、任意の所与の構造において、2つ以上の位置が特定の基から選択される2つ以上の置換基で置換され得る場合、その置換基は、位置ごとに同じでも異なっていてもよい。ヘテロシクロアルキルなどの環置換基(ring susbtituent)は、シクロアルキルなどの別の環と結合して、例えば両方の環が1個の共通の原子を共有している、スピロ二環式環系(spiro−bicyclic ring system)を形成することができる。当業者には認識される通り、本発明で想定される置換基の組合せは、安定なまたは化学的に可能な化合物を形成する組合せである。
句「安定なまたは化学的に可能な」は、本明細書で使用される場合、本明細書に開示の目的の1つ以上のために、化合物の生成、検出、好ましくはそれらの回収、精製および使用を可能にする条件に曝露されても、実質的に変化しない化合物を指す。いくつかの実施形態では、安定な化合物または化学的に可能な化合物は、湿気または他の化学的に反応性の条件なしに、40℃以下の温度で少なくとも1週間保持されても、実質的に変化しない化合物である。
本明細書で使用される場合、「有効量」は、処置を受ける患者に治療効果をもたらすのに必要な量と定義され、一般に患者の年齢、表面積、体重および状態に基づいて決定される。動物およびヒトに対する投与量の相互関係(体表面積1平方メートル当たりのミリグラムに基づく)は、Freireich ら、Cancer Chemother. Rep.、50巻:219頁(1966年)に記載されている。体表面積は、患者の身長および体重からおおまかに決定することができる。例えば、Scientific Tables、Geigy Pharmaceuticals、Ardsley、New York、537頁(1970年)参照。本明細書で使用される場合、「患者」は、ヒトを含む哺乳動物を指す。
別段指定されない限り、本明細書に図示した構造は、その構造のすべての異性体(例えば、エナンチオマー形態、ジアステレオマー形態および幾何(または配座)形態)、例えば各不斉中心についてのRおよびS配置、(Z)および(E)二重結合異性体、ならびに(Z)および(E)配座異性体を含むことも意味する。したがって、本化合物の単一の立体化学的な異性体、ならびにエナンチオマー、ジアステレオマーおよび幾何(または配座)混合物は、本発明の範囲に含まれる。別段指定されない限り、本発明の化合物のすべての互変異性形態が、本発明の範囲に含まれる。さらに、別段指定されない限り、本明細書に図示した構造は、1つ以上の同位体富化原子の存在下でのみ異なる化合物を含むことも意味する。本発明の構造を有する化合物は、例えば、水素が重水素もしくはトリチウムによって置き換えられている、または炭素が13Cもしくは14C富化炭素によって置き換えられていることを除いて、本発明の範囲に含まれる。かかる化合物は、例えば生物学的アッセイにおける分析的ツールもしくはプローブとして、または治療剤として有用である。
化学構造および命名法は、ChemDraw、version 11.0.1、Cambridge、MAに由来する。
II.一般的に使用される略語
以下の略語が使用される:
PG 保護基
LG 脱離基
DCM ジクロロメタン
Ac アセチル
DMF ジメチルホルムアミド
EtOAc 酢酸エチル
DMSO ジメチルスルホキシド
MeCN アセトニトリル
TCA トリクロロ酢酸
ATP アデノシン三リン酸
EtOH エタノール
Ph フェニル
Me メチル
Et エチル
Bu ブチル
DEAD ジエチルアゾカルボキシレート
HEPES 4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸
BSA ウシ血清アルブミン
DTT ジチオトレイトール
MOPS 4−モルホリノプロパンスルホン酸
NMR 核磁気共鳴
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
LCMS 液体クロマトグラフィー−質量分析法
TLC 薄層クロマトグラフィー
Rt 保持時間
HOBt ヒドロキシベンゾトリアゾール
Ms メシル
Ts トシル
Tf トリフリル
Bs ベシル
Ns ノシル
Cbz カルボキシベンジル
Moz p−メトキシベンジルカルボニル
Boc tert−ブチルオキシカルボニル
Fmoc 9−フルオレニルメチルオキシカルボニル
Bz ベンゾイル
Bn ベンジル
PMB p−メトキシベンジル
DMPM 3,4−ジメトキシベンジル
PMP p−メトキシフェニル
III.式Iの化合物を合成する方法
本発明の1つの局面は、代謝障害の処置のために有用であるチアゾリジン化合物を生じさせるための新規の合成を提供する。この合成方法は、式I:
Figure 2013535503
の化合物または薬学的に許容されるその塩(式中、RおよびRのそれぞれは、独立に、H、ハロ、脂肪族、およびアルコキシから選択され、その脂肪族またはアルコキシは、1個〜3個のハロで必要に応じて置換されている)を調製するために有用であり;
式2A
Figure 2013535503
(式中、Rは、水素、または必要に応じて置換されたC1〜6アルキルである)の化合物を式Iの化合物に変換するステップを含む。いくつかの実施形態において、式2Aの化合物は、加水分解を経て式Iの化合物を生じる。例えば、式2Aの化合物は、酸で処理されて式Iの化合物を生じる。他の例において、式2Aの化合物は、酸で処理され、加熱されて、式Iの化合物を生じる。
いくつかの実施形態において、Rは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、またはtert−ブチルであり、そのそれぞれは必要に応じて置換されている。他の実施形態において、Rは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、またはtert−ブチルであり、そのそれぞれは非置換である。そして、いくつかの実施形態において、Rは水素である。
いくつかの実施形態は、式3Aの化合物を式4Aの化合物と反応させて
Figure 2013535503
(式中、Xは脱離基(例えば、ハロ、またはトリフリル)である)、式2Aの化合物を生じさせるステップをさらに含む。
いくつかの実施形態において、式4Aの化合物は、
Figure 2013535503
を含む。
いくつかの実施形態において、式4Aの化合物は、
Figure 2013535503
を含む。
いくつかの実施形態において、式4Aの化合物は、
Figure 2013535503
を含む。
いくつかの実施形態において、式4Aの化合物は、
Figure 2013535503
を含む。
いくつかの実施形態は、式5A
Figure 2013535503
(式中、Xは脱離基である)の化合物を式4Aの化合物に変換するステップをさらに含む。
いくつかの実施形態において、Xは、ハロ(例えば、ClまたはBr)、またはトリフリル基である。いくつかの実施形態において、式5Aの化合物は、試薬RONH・Clで処理され、Rは、上で定義されている。いくつかの例において、上記試薬は、式4Aの化合物を生じさせるために、HONH・HCl、TMSNHOTMS、(HNOH)・HSO、CHONH・HClまたはその任意の組合せを含む。
いくつかの実施形態において、式5Aの化合物は、
Figure 2013535503
(式中、Xは、ClまたはBrである)を含む。
いくつかの実施形態は、式6A
Figure 2013535503
の化合物を式5Aの化合物に変換するステップをさらに含む。例えば、式6Aの化合物は、ハロゲン化を経て5Aの化合物を生じる。
いくつかの実施形態において、式6Aの化合物は、
Figure 2013535503
(式中、Rは、C1〜6アルキルまたはC1〜6アルコキシから選択され、そのうちのいずれかは、1個〜3個のハロで必要に応じて置換されており、Rは、−H、またはハロである)を含む。
いくつかの実施形態において、Rは、1個〜3個のハロで必要に応じて置換されたC1〜6アルキルである。例えば、Rは、メチル、エチル、またはプロピルから選択され、そのうちの任意のものは、1個〜3個のハロで必要に応じて置換されている。
他の実施形態において、6Aの化合物は、
Figure 2013535503
を含む。
いくつかの実施形態は、化合物
Figure 2013535503
を、縮合条件下で化合物
Figure 2013535503
と反応させて、式3B
Figure 2013535503
の化合物を形成するステップをさらに含む。
他の実施形態は、式3Bの化合物を還元して、式3A
Figure 2013535503
の化合物を生じさせるステップをさらに含む。
本発明の別の局面は、式I:
Figure 2013535503
の化合物または薬学的に許容されるその塩(式中、RおよびRのそれぞれは、独立に、H、ハロ、脂肪族、およびアルコキシから選択され、その脂肪族またはアルコキシは、1個〜3個のハロで必要に応じて置換されている)を生じさせるための新規の合成を提供し、
式2A
Figure 2013535503
(式中、Rは、水素、または必要に応じて置換されたC1〜6アルキルである)の化合物を式Iの化合物に変換するステップを含む。いくつかの実施形態において、式2Aの化合物は、加水分解を経て式Iの化合物を生じる。例えば、式2Aの化合物は、酸で処理されて式Iの化合物を生じる。他の例において、式2Aの化合物は、酸で処理され、加熱されて、式Iの化合物を生じる。
いくつかの実施形態において、Rは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、またはtert−ブチルであり、そのそれぞれは必要に応じて置換されている。他の実施形態において、Rは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、またはtert−ブチルであり、そのそれぞれは非置換である。そして、いくつかの実施形態において、Rは水素である。
いくつかの実施形態は、式7A
Figure 2013535503
の化合物を式2Aの化合物に変換するステップをさらに含む。
いくつかの実施形態において、式7Aの化合物は、還元条件下で式2Aの化合物に変換される。例えば、式2Aの化合物は、式7Aの化合物を、NaBHを含む還元試薬(例えば、NaBHおよびCoCl)で処理することによって生じる。
いくつかの実施形態において、式7Aの化合物は、
Figure 2013535503
を含む。
いくつかの実施形態は、式8A
Figure 2013535503
の化合物を、化合物
Figure 2013535503
と反応させて、式7Aの化合物を生じさせるステップをさらに含む。
いくつかの実施形態において、式8Aの化合物は、縮合条件下で化合物
Figure 2013535503
と反応する。例えば、式8Aの化合物は、酸(例えば、安息香酸)および熱の存在下で、化合物
Figure 2013535503
と反応する。
いくつかの実施形態において、式8Aの化合物は、
Figure 2013535503
を含む。
いくつかの実施形態は、上で定義されるような式4Aの化合物を、化合物
Figure 2013535503
と反応させて、式8Aの化合物を生じさせるステップをさらに含む。
いくつかの実施形態は、式5A
Figure 2013535503
(式中、Xは脱離基である)の化合物を式4Aの化合物に変換するステップをさらに含む。
いくつかの実施形態において、Xは、ハロ(例えば、ClまたはBr)、またはトリフリル基である。いくつかの実施形態において、式5Aの化合物は、一般式RONH・HClまたは(RONH・HSO(式中、Rは、上で定義されている)の試薬で処理される。いくつかの例において、RONHは、式4Aの化合物を生じさせるために、HONH、TMSNHOTMS、CHONH、CHCHONHまたはその任意の組合せを含む。
いくつかの実施形態において、式5Aの化合物は、
Figure 2013535503
(式中、Xは、ClまたはBrである)を含む。
いくつかの実施形態は、式6A
Figure 2013535503
の化合物を式5Aの化合物に変換するステップをさらに含む。例えば、式6Aの化合物は、ハロゲン化を経て式5Aの化合物を生じる。
いくつかの実施形態において、式6Aの化合物は、
Figure 2013535503
(式中、Rは、C1〜6アルキルまたはC1〜6アルコキシから選択され、そのうちのいずれかは、1個〜3個のハロで必要に応じて置換されており、Rは、−H、またはハロである)を含む。
いくつかの実施形態において、Rは、1個〜3個のハロで必要に応じて置換されたC1〜6アルキルである。例えば、Rは、メチル、エチル、またはプロピルから選択され、そのうちの任意のものは、1個〜3個のハロで必要に応じて置換されている。
他の実施形態において、式6Aの化合物は、
Figure 2013535503
を含む。
IV.例示的な合成
以下の合成スキームは、本発明に従って式Iの化合物を生じさせるための方法のいくつかの実施例を例示する。
スキーム1:
Figure 2013535503
(式中、R、R、R、およびXは、上で定義されている)。
式Iの化合物は、スキーム1に従って合成され得、式中、式3Aのチアゾリジン−2,4−ジオンは、式4Aのアルコキシルイミンによってアルキル化されて、式2Aの化合物を形成し、Xは脱離基(例えば、ハロ、トシル、メシル、またはトリフルオロメタンスルホニル)である。アルキル化は、塩基条件下で達成され得る。例示的な溶媒は、極性非プロトン溶媒(例えば、DMSOまたはDMF)であり、塩基は、強塩基(例えば、tert−ブトキシドカリウム)であり得る。中間体2Aは、酸(例えば、酢酸中の6MのHCl)で処理されて、式Iの化合物を生じる。この転換はまた、高温下で実施され得る。
いくつかの実施形態において、式3Aの化合物は、スキーム1Aに従って生じる:
スキーム1A:
Figure 2013535503
式3Aの化合物は、スキーム1Aに従って合成され得、式中、4−ヒドロキシベンズアルデヒドは、クネーベナーゲル条件下でチアゾリジン−2,4−ジオンで縮合されて(E)−5−(4−ヒドロキシベンジリデン)チアゾリジン−2,4−ジオンを生成する。この中間体は、次に、例えば、水素化によって、式3Aの化合物に還元される。
数個の実施形態において、式4Aの化合物は、スキーム1Bに従って形成される:
スキーム1B:
Figure 2013535503
中間体4Aの合成は、最初に、2−ブロモピリジン種をn−ブチルリチウムと接触させることから生成された2−ピリジルリチウム種を適切なアセトアミド化合物でアセチル化することによって達成され得る。別の臭素置換基を有する得られたアセチル化合物は、次に、パラジウム触媒を使用して非置換のC1〜3アルキル置換基と結合されて中間体化合物6Aを生じ得る。分子のハロゲン化合物を使用した中間体6Aのα−位のハロゲン化は、ハロゲン化中間体化合物5Aを提供する。式4Aの化合物は、次に、酸性アルコール条件下で5Aを適切なアルコキシルアミン化合物に曝すことによって生成され得る。式5Aの化合物からの式4Aの化合物の生成の例は、スキーム1Cにおいて提供される。上記スキームに示されるように(式中、XはBrである)、式5Aの化合物の、エタノール中のO−アルコキシルアミン塩酸塩での処理は、式4Aの化合物を提供する。
他の実施形態において、式Iの化合物は、スキーム2に従って生じる。
スキーム2:
Figure 2013535503
(式中、R、R、R、およびXは、上で定義されている)。
4−ヒドロキシベンズアルデヒドは、最初に、式4Aのアルコキシルイミンによってアルキル化されて、中間体8Aを生成する。溶媒としてピロリジンを使用した酸性条件下での式4Aの化合物の、チアゾリジン−2,4−ジオンでのエノール縮合は、式7Aの化合物を提供する。塩化コバルトおよび水素化ホウ素ナトリウムを使用したオレフィンのさらなる還元は、式2Aの化合物を提供し、それは、高温で酸(例えば、グリオキシル酸またはピルビン酸)を使用してケトンに変換され得る。
V.新規の化合物
本発明の別の局面は、式10A、10B、または10C
Figure 2013535503
(式中、Rは、ハロ、1個〜3個のハロで必要に応じて置換されたC1〜6アルキル、または1個〜3個のハロで必要に応じて置換されたC1〜6アルコキシであり;Rは、水素または非置換のC1〜6アルキルであり;そして、Xは脱離基、または水素である)の化合物を提供する。
数個の実施形態において、式10A、10B、または10CのRは、水素である。他の実施形態において、式10A、10B、または10CのRは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、またはtert−ブチルであり、そのそれぞれは非置換である。
本発明の別の局面は、式10D、10E、または10F
Figure 2013535503
(式中、RおよびXは、上で定義されている)の化合物を提供する。
本発明の別の局面は、式11A〜11M
Figure 2013535503
(式中、XおよびRは、上で定義されている)の化合物を提供する。
いくつかの実施形態において、Xは、−Br、−Cl、−I、−OMs、−OTs、−OTf、−OBs、−ONs、−O−トレシレート、または−OPO(OR(式中、各Rは、独立に、C1〜4アルキルであるか、または2つのRが、それらが結合する酸素および亜リン酸原子と一緒に5〜7員環を形成する)から選択される脱離基である。他の実施形態において、Xは水素である。
本発明の別の局面は、式2A
Figure 2013535503
(式中、R、R、およびRは、上で定義されている)の化合物を提供する。例えば、1つの実施形態において、式2Aの化合物は、
Figure 2013535503
を含む。
そして、本発明の別の局面は、
Figure 2013535503
(式中、Rは、上で定義されている)から選択される化合物を提供する。
VI.実施例
実施例1:1−(5−ブロモピリジン−2−イル)エタノンの調製
Figure 2013535503
1000mlの三口丸底フラスコにおいて、トルエン(400ml)中に2,5−ジブロモピリジン(10.0g、42.2mmol)を溶解し、−40℃に冷却した(CHCN/ドライアイス)。テトラヒドロフラン中1.6Mのn−ブチルリチウム(26.38mL、42.21mmol)を冷却した溶液にゆっくり加えて、濃い赤味がかった溶液を形成し、それを−40℃で40分間撹拌した。N,N−ジメチルアセトアミド(7.14mL、76.8mmol)を、認識できる変化なしで加えた。混合物を室温までゆっくり温めた。次に、25mlの飽和塩化アンモニウムを加えることによって混合物をクエンチした。100mlのHOを加え、EtOAc(250ml)で抽出した。有機相を水(200ml)で洗浄した。合わせた水相をEtOAc(100ml)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、真空中で蒸発させて6.31gの黄褐色固体を生じさせた。H−NMR (CDCl): δ8.74(d, J=1.9Hz, 1H), 7.96(m, 2H), 2.70(s, 3H). HPLC: RT=3.237min., 60area% @ 210nm; RT=3.238min., 87area% @254nm. LCMS: MS (ESI−) for CBrO m/z 201.0 (M+H)
実施例2:(1−(5−エチルピリジン−2−イル)エタノンの調製
Figure 2013535503
ジオキサン(120ml)中の1−(5−ブロモピリジン−2−イル)エタノン(6.30g、31.5mmol;供給業者=Kalexsyn;ロット=90)と[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(560mg、0.76mmol)との混合物をNで10分間スパージングすることにより脱ガスした。ヘキサン中のジエチル亜鉛の溶液(15%w/w)(50ml)をゆっくり滴下して加え、50℃に加熱した。橙色混合物は暗い色になり、50℃で30分間撹拌するに従って最終的に黄色味がかった暗橙色の固体が生じた。室温に冷却した。反応混合物をEtOAc(200ml)と水(200ml)との間に分配し、水相をEtOAcで2回抽出した。合わせた有機相をブライン(500ml)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、真空中で蒸発させて、4.14gの茶色油状物を得た。短行程蒸留装置を使用して高真空下で蒸留した。0.32トルにおいてBP=55℃で2.249gのわずかに色の着いた油状物を得た。H−NMR (CDCl): δ8.50(d, J=1.9Hz, 1H), 7.96(d, J=7.9Hz, 1H), 7.63(dd, J=8.0, 2.2Hz, 1H), 2.71(m, 2H), 2.69(s, 3H), 1.27(t, J=7.6Hz, 3H). HPLC: 2.011min., 57 area% @ 210nm; 2.012min., 75 area% @ 254 nm. LCMS: MS (ESI−) for C1012O m/z 150.1 (M+H)
実施例3:2−ブロモ−1−(5−エチルピリジン−2−イル)エタノン臭化水素酸塩の調製
Figure 2013535503
33%のHBr/HOAc(w/w、5ml)中の1−(5−エチルピリジン−2−イル)エタノン(634mg、4.25mmol;供給業者=Kalexsyn;ロット=1003−TTP−112)の撹拌溶液に、10℃(少量の氷を伴う水浴)にて0.173mlの臭素を滴下して加えた。室温で1時間撹拌し、その時点で、HPLCにより、反応は完了しているようだった。エーテル(5ml)を加え、15分間撹拌した。橙色固体を吸引濾過によって収集し、エーテルで洗浄し、高真空下で乾燥させた。1.042gの橙色固体。H−NMR (DMSO−d6): δ9.65(brs, 1H), 8.62(d, J=1.9Hz, 1H), 7.97(m, 1H), 7.91(d, J=2.1Hz, 1H), 4.99(s, 2H), 2.74(q, J=7.5Hz, 2H), 1.22(t, J=7.6Hz, 3H). HPLC: 3.747 min., 83 area% @ 2540 nm; 3.747 min., 95 area% @ 210 nm. MS (ESI−) for C10BrNO m/z 229.1 (M+H)
実施例4:2−ブロモ−1−(5−エチルピリジン−2−イル)エタノンO−メチルオキシムの調製
Figure 2013535503
EtOH(10ml)中の2−ブロモ−1−(5−エチルピリジン−2−イル)エタノン臭化水素酸塩(1.024g、3.314mmol;供給業者=Kalexsyn;ロット=1003−TTP−185)の撹拌溶液に塩酸メトキシルアミン(553.5mg、6.628mmol)を加えた。室温で一晩撹拌したままにした。反応混合物を真空中で蒸発させた。残留物をDCMに溶解し、当量の飽和NaHCOを加え、二相の混合物を30分間撹拌した。相を分離し、水相をDCMで抽出した。合わせた有機相を乾燥させ(NaSO)、濾過し、真空中で蒸発させて、淡黄色油状物を得、それは静置させると結晶化した。H−NMR (CDCl): δ8.50(s, 1H), 7.87(d, J=8.3Hz, 1H), 7.59(m, 1H), 4.79(s, 1H), 4.64(s, 1H), 4.13(d, J=4.4Hz, 3H), 2.70(q, J=7.7Hz, 2H), 1.28(t, J=7.7Hz, 3H). HPLC: 3.429 min., 30 area% and 3.621 min., 31 area% @ 210 nm; 3.414 min., 36 area% and 3.618 min., 36 area% @ 210nm. MS (ESI−) for C1013BrNO m/z 258.2 (M+H)
実施例5:5−(4−(2−(5−エチルピリジン−2−イル)−2−(メトキシイミノ)エトキシ)ベンジル)チアゾリジン−2,4−ジオンの調製
Figure 2013535503
DMSO中の5−(4−ヒドロキシベンジル)チアゾリジン−2,4−ジオン(210mg、0.941mmol)の撹拌溶液にtert−ブトキシドカリウム(227mg、2.02mmol)を1回で加えた。室温で15分間撹拌した。DMSO(2ml)中の(1Z)−2−ブロモ−1−(5−エチルピリジン−2−イル)エタノンO−メチルオキシム(242mg、0.941mmol;供給業者=Kalexsyn;ロット=1003−TTP−186)の溶液を加えた。1MのHClを、混合物のpHが約3になるまで加えた。EtOAcで抽出した。抽出物を水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、真空中で蒸発させてオフホワイトの泡沫を得た。278mg。H−NMR (DMSO−d6): δ12.05(brs, 1H), 8.47(d, J=1.7Hz, 1H), 7.77(m, 1H), 7.70m, 1H), 7.14(d, J=8.5Hz, 2H), 6.90(d, J=8.5Hz, 2H), 5.17(s, 2H), 4.87(dd, J=8.9, 4.4Hz, 1H), 4.01(s, 3H), 3.30(dd, J=14.2, 4.5Hz, 1H), 3.06(dd, J=14.1, 9.1Hz, 1H), 2.64(q, J=7.7Hz, 2H), 1.19(t, J=7.6Hz, 3H). HPLC: 3.103min., 82area% and 3.379min., 18 area% @254nm; 3.109min., 91area% and 3.379min., 9area% @ 254nm. MS (ESI−) for C2021S m/z 400.3 (M+H)+; m/z 398.3 (M−H)
実施例6:5−(4−(2−(5−エチルピリジン−2−イル)−2−オキソエトキシ)ベンジル)チアゾリジン−2,4−ジオンの調製
Figure 2013535503
6MのHCl(2ml)中の5−(4−{[(2Z)−2−(5−エチルピリジン−2−イル)−2−(メトキシイミノ)エチル]オキシ}ベンジル)−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン(81mg、0.20mmol;供給業者=Kalexsyn;ロット=1003−TTP−194)およびピルビン酸(0.5ml)の撹拌溶液を75℃で加熱した。75℃で2時間後、HPLCは、反応が完了したことを示した。飽和NaHCOで中和し、EtOAcで抽出した。抽出物を乾燥させ(NaSO)、濾過し、真空中で蒸発させて45mg(60%)の淡黄色油状物を得た。H−NMR (DMSO−d6): δ12.02(brs, 1H), 8.64(s, 1H), 7.91(m, 1H), 7.14(d, J=8.5Hz, 2H), 6.88(d, J=8.5Hz, 2H), 5.66(s, 2H), 4.87(dd, J=9.2, 4.3Hz, 1H), 3.31(m, 1H), 3.05(dd, J=14.1, 9.1Hz, 1H), 2.74(q, J=7.7Hz, 2H), 1.23(t, J=7.7Hz, 3H). HPLC (3.860min., 100area% @ 210 and 254nm. MS (ESI−) for C1918S m/z 371.3 (M+H)+; m/z 369.4 (M−H)
実施例7:アッセイ
低下したPPARγ受容体活性化を測定するためのアッセイ
PPARγ受容体の活性化は、一般に、抗糖尿病および、インスリン抵抗性を改善する薬理作用を有することができる分子を選択するための選択基準になると考えられているが、本発明は、この受容体の活性化が負の選択基準になるはずであることを見出している。この分子は、PPARγの、選択的のみならず低下した活性化を有するので、このケミカルスペース(chemical space)から選択されることになる。最適な化合物は、PPARγ受容体のトランス活性化についてインビトロで実施されるアッセイでは、ピオグリタゾンと比較して効力が少なくとも10倍低く、ロシグリタゾンによってもたらされる活性化全体の50%未満を有する。このアッセイは、分子と、PPARγのリガンド結合ドメインとの直接相互反応の一次評価(first evaluation)によって実施される。このアッセイは、ロシグリタゾンを陽性対照として使用して、蛍光(florescence)によって直接相互作用を測定する市販の相互作用キットで実施することができる。さらなるアッセイは、Lehmann et al.[Lehmann JM,Moore LB,Smith−Oliver TA:An Antidiabetic Thiazolidinedione is a High Affinity Ligand for Peroxisome Proliferator−activated Receptor(PPAR)J.Biol.Chem.(1995)270:12953]によって記載されたものと同様の様式で実施され得るが、Vosper et al.[Vosper,H.,Khoudoli,GA,Palmer,CN(2003)The peroxisome proliferators activated receptor d is required for the differentiation of THP−1 moncytic cells by phorbol ester.Nuclear Receptor 1:9]におけるように、受容体としてルシフェラーゼを使用する。化合物のストックは、DMSOに溶解され、0.1μM〜100μMの最終濃度で細胞培養物に加えられ、相対的活性化は、対照プラスミド(ガラクトシダーゼについてコードする)の発現によって補正される場合、レポーター遺伝子(ルシフェラーゼ)の誘導として計算される。ピオグリタゾンおよびロシグリタゾンは、上に記載されるように参照化合物として使用される。
本化合物は、インビトロで低下したPPARγ受容体の活性化を示すことに加えて、動物でも受容体を著しく活性化しない。インビボでのインスリン抵抗性改善作用に対する最大効果まで投与される化合物は(以下参照)、肝臓の異所性脂肪生成のバイオマーカーであるP2の発現によって測定される通り、これらの条件下でP2発現を実際に増大させるピオグリタゾンおよびロシグリタゾンとは対照的に、肝臓のPPARγの活性化を増大しない[Matsusue K、Haluzik M、Lambert G、Yim S−H、Oksana Gavrilova O、Ward JM、Brewer B、Reitman ML、Gonzalez FJ.(2003年) Liver−specific disruption of PPAR in leptin−deficient mice improves fatty liver but aggravates diabetic phenotypes. J. Clin. Invest.;111巻:737頁]。
インスリン抵抗性、および抗糖尿病薬理作用を、以前に報告されたように[Hofmann,C.,Lornez,K.,and Colca,J.R.(1991).Glucose transport deficiency corrected by treatment with the oral anti−hyperglycemic agent Pioglitazone.Endocrinology,129:1915−1925]、KKAマウスにおいて測定する。化合物を、1%のカルボキシメチルセルロースナトリウム、および0.01%のtween 20において調合し、経口栄養によって毎日投薬した。毎日1回の処置で4日後、処置血液サンプルを眼窩後から得、Hofmannらに記載されるようにグルコース、トリグリセリド、およびインスリンについて分析した。グルコース、トリグリセリド、およびインスリンの、少なくとも80%の最大低下を生じさせる化合物の用量は、これらのマウスの肝臓においてP2の発現を著しく増加させない。
他の実施形態
本発明をその詳細な説明と共に記載してきたが、上記の説明は例示を意図するものであって、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲を制限することを意図するものではない。他の態様、利点および改変は、以下の特許請求の範囲に含まれる。

Claims (42)

  1. 式I:
    Figure 2013535503
    の化合物または薬学的に許容されるその塩(式中、RおよびRのそれぞれは、独立に、H、ハロ、脂肪族およびアルコキシから選択され、該脂肪族またはアルコキシは、1個〜3個のハロで必要に応じて置換されている)を調製するための方法であって;該方法は、
    式2A
    Figure 2013535503
    (式中、Rは、水素、または必要に応じて置換されたC1〜6アルキルである)の化合物を式Iの化合物に変換するステップを含む、方法。
  2. 式3Aの化合物を式4Aの化合物と反応させて
    Figure 2013535503
    (式中、Xは脱離基である)、前記式2Aの化合物を生じさせるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記式4Aの化合物は、
    Figure 2013535503
    を含む、請求項2に記載の方法。
  4. は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、またはtert−ブチルであり、そのそれぞれは必要に応じて置換されている、請求項3に記載の方法。
  5. 前記式4Aの化合物は、
    Figure 2013535503
    を含む、請求項4に記載の方法。
  6. 前記式4Aの化合物は、
    Figure 2013535503
    を含む、請求項5に記載の方法。
  7. 式5A
    Figure 2013535503
    (式中、Xは脱離基である)の化合物を式4Aの化合物に変換するステップをさらに含む、請求項2〜6のうちのいずれか1項に記載の方法。
  8. は、ハロ、またはトリフリル基である、請求項7に記載の方法。
  9. 前記式5Aの化合物は、
    Figure 2013535503
    (式中、Xは、ClまたはBrである)を含む、請求項7または8のいずれかに記載の方法。
  10. 式6A
    Figure 2013535503
    の化合物を式5Aの化合物に変換するステップをさらに含む、請求項7に記載の方法。
  11. 前記式6Aの化合物をハロゲン化して、前記式5Aの化合物を生じさせるステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記式6Aの化合物は、
    Figure 2013535503
    (式中、Rは、C1〜6アルキルまたはC1〜6アルコキシから選択され、そのうちのいずれかは、1個〜3個のハロで必要に応じて置換されており、Rは、−H、またはハロである)を含む、請求項10に記載の方法。
  13. は、1個〜3個のハロで必要に応じて置換されたC1〜6アルキルである、請求項12に記載の方法。
  14. は、メチル、エチル、またはプロピルから選択され、そのうちの任意のものは、1個〜3個のハロで必要に応じて置換されている、請求項13に記載の方法。
  15. 前記式6Aの化合物は、
    Figure 2013535503
    を含む、請求項10に記載の方法。
  16. 化合物
    Figure 2013535503
    を、縮合条件下で化合物
    Figure 2013535503
    と反応させて、式3B
    Figure 2013535503
    の化合物を形成するステップ、および該式3Bの化合物を還元して、式3Aの化合物を生じさせるステップをさらに含む、請求項2〜15のうちのいずれかに記載の方法。
  17. 式7A
    Figure 2013535503
    の化合物を式2Aの化合物に変換するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  18. 前記式7Aの化合物は、還元条件下で式2Aの化合物に変換される、請求項17に記載の方法。
  19. 前記式2Aの化合物は、前記式7Aの化合物を、NaBHを含む還元試薬で処理することによって生じる、請求項17または18のいずれかに記載の方法。
  20. 前記式7Aの化合物は、
    Figure 2013535503
    を含む、請求項17〜19のうちのいずれか1項に記載の方法。
  21. 式8A
    Figure 2013535503
    の化合物を、化合物
    Figure 2013535503
    と反応させて、式7Aの化合物を生じさせるステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。
  22. 前記式8Aの化合物は、縮合条件下で化合物
    Figure 2013535503
    と反応させられる、請求項21に記載の方法。
  23. 前記式8Aの化合物は、酸および熱の存在下で、化合物
    Figure 2013535503
    と反応させられる、請求項22に記載の方法。
  24. 前記式8Aの化合物は、
    Figure 2013535503
    を含む、請求項21〜23のうちのいずれかに記載の方法。
  25. 式4A
    Figure 2013535503
    の化合物を、化合物
    Figure 2013535503
    と反応させて、式8Aの化合物を生じさせるステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
  26. 前記式4Aの化合物は、
    Figure 2013535503
    を含む、請求項25に記載の方法。
  27. は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、またはtert−ブチルであり、そのそれぞれは必要に応じて置換されている、請求項26に記載の方法。
  28. 前記式4Aの化合物は、
    Figure 2013535503
    を含む、請求項27に記載の方法。
  29. 前記式4Aの化合物は、
    Figure 2013535503
    を含む、請求項28に記載の方法。
  30. 式5A
    Figure 2013535503
    (式中、Xは脱離基である)の化合物を式4Aの化合物に変換するステップをさらに含む、請求項25〜29のうちのいずれか1項に記載の方法。
  31. は、ハロ、またはトリフリル基である、請求項30に記載の方法。
  32. 前記式5Aの化合物は、
    Figure 2013535503
    (式中、Xは、ClまたはBrである)を含む、請求項30または31のいずれかに記載の方法。
  33. 式6A
    Figure 2013535503
    の化合物を式5Aの化合物に変換するステップをさらに含む、請求項30に記載の方法。
  34. 前記式6Aの化合物をハロゲン化して、前記式5Aの化合物を生じさせるステップをさらに含む、請求項33に記載の方法。
  35. 前記式6Aの化合物は、
    Figure 2013535503
    (式中、Rは、C1〜6アルキルまたはC1〜6アルコキシから選択され、そのうちのいずれかは、1個〜3個のハロで必要に応じて置換されており、Rは、−H、またはハロである)を含む、請求項33に記載の方法。
  36. は、1個〜3個のハロで必要に応じて置換されたC1〜6アルキルである、請求項35に記載の方法。
  37. は、メチル、エチル、またはプロピルから選択され、そのうちの任意のものは、1個〜3個のハロで必要に応じて置換されている、請求項36に記載の方法。
  38. 前記式6Aの化合物は、
    Figure 2013535503
    を含む、請求項33に記載の方法。
  39. Figure 2013535503
    (式中、Rは、水素、または非置換のC1〜6アルキルである)から選択される、化合物。
  40. は、非置換のC1〜3アルキルである、請求項39に記載の化合物。
  41. は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、またはtert−ブチルであり、そのそれぞれは非置換である、請求項40に記載の化合物。
  42. は、メチルである、請求項41に記載の化合物。
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