JP2013532674A - 放射性医薬組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、放射線防護剤で安定化された99mTc−マラシクラチド放射性医薬組成物に関する。また、該放射性医薬組成物を調製するためのキット、並びにかかる組成物をキットから調製する方法も記載される。本発明はまた、該放射性医薬組成物を用いて哺乳動物体をイメージングする方法も含んでいる。
【選択図】なし

Description

本発明は、放射線防護剤で安定化された99mTc−マラシクラチド(maraciclatide)放射性医薬組成物に関する。また、該放射性医薬組成物を調製するためのキット、並びにかかる組成物をキットから調製する方法も記載される。本発明はまた、該放射性医薬組成物を用いて哺乳動物体をイメージングする方法も含んでいる。
99mTc−マラシクラチドは、99mTc−NC100692に関する推奨INN(米国承認名)である。99mTc−NC100692は、インビボでインテグリン受容体を標的化する放射性医薬品として、特許及び刊行物の両方に記載されている。
国際公開第03/006491号は、次の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を開示している。
式中、
Gはグリシンを表し、
Dはアスパラギン酸を表し、
1は−(CH2n−又は−(CH2n−C64−(式中、nは1〜10の正の整数を表す。)を表し、
hは1又は2の正の整数を表し、
1は酸又はアミンのような官能性側鎖を有するアミノ酸残基を表し、
2及びX4は独立にジスルフィド結合を形成し得るアミノ酸残基を表し、
3はアルギニン、N−メチルアルギニン又はアルギニン模倣体を表し、
5は疎水性アミノ酸又はその誘導体を表し、
6はチオール含有アミノ酸残基を表し、
7は存在しないか、或いはバイオモディファイアー部分を表し、
1は存在しないか、或いはスペーサー部分を表す。
国際公開第03/006491号は、好ましいキレート化部分が下記に示す式を有することを開示すると共に、そこに示す前記式Iのキレーターコンジュゲートの99mTc錯体を含んでいる。
国際公開第03/006491号はキットを開示していない。
Edwards et al[Nucl.Med.Biol.,35,365−375(2008)]は、99mTc−マラシクラチド(99mTc−NC100692)がキットから調製できることを開示している。Edwards et alは、各凍結乾燥キットが約44nmolのマラシクラチドと共に、緩衝剤、第一スズ還元剤及び(Sn2+可溶化剤として存在する)メチレンジホスホン酸を含む複数の賦形剤を含有すると述べている。Edwards et alは、各再構成キットの放射化学純度(RCP)を再構成から20分後に測定し、90%以上と判明したことを報告している。RCPは、再構成キットを使用した期間にわたって安定であることが判明した。
国際公開第03/006491号
テクネチウム−99m(99mTc)は、6.02時間の半減期で崩壊してテクネチウム−99(99Tc)になる放射性同位体である。この放射性崩壊は、最新のガンマカメラによる医用イメージングにほぼ理想的なエネルギーを有するγ線の放出を伴う。崩壊生成物99Tcも放射性であり、2.1×105年の半減期でβ放射によって(安定同位体99Ruへと)崩壊するが、99Tcからの放射線放出は医用イメージングには不十分である。
通常の99mTc「ジェネレーター」は放射性同位体99Moを含んでおり、これは66.2時間の半減期で崩壊する。かかるジェネレーターから溶出されるテクネチウムの化学形態は過テクネチウム酸イオンである。約86%の99Mo崩壊は99mTcを生成するが、約14%の99Mo崩壊は直接に99Tcを生成する。したがって、前回の溶出から非常に短い時間で99mTcジェネレーターを溶出すれば、99mTc含量は低いが、全テクネチウム含量の約86%となる。前回のジェネレーター溶出から時間が経過すると、99Moからだけでなく、99mTcから99Tcへの崩壊によっても99Tcが生成する。その結果、ジェネレーターの溶出間隔が長くなるほど、99Tc/99mTc比は増大する。テクネチウム同位体99Tc及び99mTcは化学的に同一であり、そのために放射性医薬品製剤はジェネレーターの可使時間を通して有効に機能し得るように溶出液中の広範囲の99Tc化学含量に対処できるものでなければならない。また、新鮮な99mTcジェネレーターを用いた溶出では、放射線濃度が高くなり、したがって溶媒(水)の放射線分解で生じる反応性フリーラジカルの濃度も高くなる可能性があるというのが事実である。そのため、実用可能な99mTc放射性医薬品製剤は、かかる反応性フリーラジカルが存在しても、十分なRCP性能を示し得ることが必要とされる。このような99mTcジェネレーターの特徴は多くの放射化学又は核化学の教科書に示されており、様々な溶出液の性質が99mTcキットに与え得る問題は、Saha,G.B.“Radiopharmaceuticals and Methods of Radiolabeling”;Chapter 6(pages 80−108) in Fundamentals of Nuclear Pharmacy(3rd Edn.)に記載されている。
本発明者らは、Edwards et al(上記)によって報告されたマラシクラチドキットが以前には先行技術で認識されていなかった下記のような様々な問題を有することを見出した。
(i)99mTc−過テクネチウム酸イオンでキットを再構成した後の初期RCPが比較的低いこと、
(ii)再構成後の安定性が不十分であること、
(iii)キットの安定性及び性能を維持するため、キットを−15〜−20℃で貯蔵及び輸送する必要があること、並びに
(iv)キットからは1回分の患者用量しか得られないこと。
本発明は、より再現可能な初期放射化学純度(RCP)及び向上した再構成後安定性を示す結果として再構成から6時間後に85〜90%のRCPが維持される改良99mTc−マラシクラチド放射性医薬組成物を提供する。ある種の放射能レベル、放射線濃度又は再構成体積条件下で99mTc−マラシクラチド製剤に関するRCPが不十分になるという問題は、先行技術では認識されていなかった。かかる条件は、99mTcジェネレーターのような市販の放射性核種ジェネレーターの正常な使用条件下で起こり得るものである。
Berger[Int.J.Appl.Rad.Isotop.,33,1341−1344(1982)]は、99mTc−放射性医薬品を安定化するために広範囲の酸化防止剤が使用できることを開示している。それ以来、メチレンブルー及びアスコルビン酸が特に好適な安定剤として注目されてきた[Weisner et al,Eur.J.Nucl.Med.,20,661−666(1993)及びLiu et al,Bioconj.Chem.,14(4),1052−1056(2003)]。
本発明者らはまた、公知の放射線防護剤でアスコルビン酸/アスコルビン酸塩が実際に99mTc−マラシクラチドのRCPに対して有害な効果を及ぼすことを立証した。さらなる公知放射線防護剤であるゲンチシン酸は、本発明組成物中におけるその使用を無効にする変色の問題を引き起こした。本発明は、このような以前には認識されていなかった問題を解決する放射線防護剤を含む組成物を提供する。本発明のキットは、より高い初期RCPを与え、再構成後の長い期間にわたってより頑健なRCPを与え、一定範囲の溶出条件下で各種の市販99mTc放射性医薬品ジェネレーターと適合性を有し、キット当たり2回分の患者用量を得ること(即ち、高レベルの放射能をもって成功裡に再構成すること)が容易であり、フリーザー温度(−10〜20℃)ではなく冷蔵庫温度(+5±3℃)で貯蔵及び輸送するのに適した安定性並びに3年以上のキット貯蔵寿命安定性を有するという利点を有している。
第1の態様では、本発明は、
(i)99mTc−マラシクラチド、並びに
(ii)p−アミノ安息香酸及びその生体適合性陽イオンとの塩から選択される放射線防護剤
を、哺乳動物への投与に適した形態で生体適合性キャリヤー中に含んでなる放射性医薬組成物を提供する。
「マラシクラチド」という用語は、科学文献中においてNC100692として知られる化合物をいう[D.Edwards et al,Nucl.Med.Biol.,35,365−375(2008)]。化学名は、1,5−ペンタンジオン酸−(5−[2−ヒドロキシイミノ−1,1−ジメチル−プロピルアミノ]−3−(2−[2−ヒドロキシイミド−1,1−ジメチル−プロピルアミノ]−エチル)−ペンチル)−アミド5−[13−ベンジル−19−カルボキシメチル−25−(3−グアニジノ−プロピル)−10−(4,7,10,16−テトラオキサ−14,18−ジオキソ−1,13,19−トリアザノナデシル)−カルバモイル−3,6,12,15,18,21,24,27−オクタオキソ−8,29,30−トリチア−2,5,11,14,17,20,23,26−オクタアザ−ビシクロ[14.11.4]ヘントリアコント−4−イル]ペンチル−アミドである。マラシクラチドの化学構造は次の通りである。
マラシクラチドは遊離塩基形態又は塩形態(例えば、トリフルオロ酢酸塩の形態)で使用できる。
「放射性医薬品」という用語は、その通常の意味を有していて、診断又は治療に使用するため哺乳動物へのインビボ投与に適した放射性化合物をいう。
「放射線防護剤」という用語は、水の放射線分解から生じる含酸素フリーラジカルのような高反応性フリーラジカルを捕捉することにより、レドックス過程のような分解反応を阻止する化合物を意味する。本発明の放射線防護剤は、好適には、p−アミノ安息香酸(即ち、4−アミノ安息香酸)及びその生体適合性陽イオンとの塩から選択される。これらの放射性防護剤は、医薬品グレードの純度のものを含め、商業的に入手できる。好ましくは、医薬品グレードの物質が使用される。
「生体適合性陽イオン」(Bc)という用語は、イオン化して負に帯電した基と塩を形成する正に帯電した対イオンであって、前記正に帯電した対イオンも所要の用量において無毒であり、したがって哺乳動物体(特に人体)への投与に適したものを意味する。好適な生体適合性陽イオンの例には、アルカリ金属であるナトリウム及びカリウム、アルカリ土類金属であるカルシウム及びマグネシウム、並びにアンモニウムイオンがある。好ましい生体適合性陽イオンはナトリウム及びカリウムであり、最も好ましくはナトリウムである。
「生体適合性キャリヤー」とは、組成物が生理学的に認容され得るようにして(即ち、毒性又は過度の不快感なしに哺乳動物体に投与できるようにして)放射性医薬品を懸濁又は好ましくは溶解するための流体(特に液体)である。生体適合性キャリヤーは、好適には、無菌のパイロジェンフリー注射用水、(有利には注射用の最終生成物が等張性になるように平衡させ得る)食塩水のような水溶液、生体適合性緩衝剤を含む水性緩衝液(例えば、リン酸緩衝液)、或いは1種以上の張度調整物質(例えば、血漿陽イオンと生体適合性対イオンとの塩)、糖(例えば、グルコース又はスクロース)、糖アルコール(例えば、ソルビトール又はマンニトール)、グリコール(例えば、グリセロール)又は他の非イオン性ポリオール物質(例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコールなど)の水溶液のような注射可能なキャリヤー液体である。好ましくは、生体適合性キャリヤーはパイロジェンフリー注射用水、等張食塩水又はリン酸緩衝液である。
「哺乳動物への投与に適した形態で」という語句は、無菌でパイロジェンフリーであり、毒性又は有害効果を生じる化合物を含まず、生体適合性pH(本発明の薬剤に関してはpH4.0〜41.5、好ましくは6.5〜9.5)及び生理学的に適合した重量オスモル濃度で製剤化される組成物を意味する。かかる組成物は、インビボで塞栓を生じる危険性を有し得る粒状物質を含まないと共に、生物学的流体(例えば、血液)と接触した際に沈殿が起こらないように製剤化される。かかる組成物はまた、生物学的に適合性の賦形剤のみを含み、好ましくは等張性である。
好ましくは、哺乳動物はインタクトな哺乳動物生体であり、さらに好ましくはヒト被験体である。好ましくは、放射性医薬品は最小限に侵襲的なやり方(即ち、職業的な医学専門技術の下で実施した場合に哺乳動物被験体に対して実質的な健康リスクのないやり方)で哺乳動物体に投与できる。かかる最小限に侵襲的な投与は、好ましくは、局所又は全身麻酔の必要なしに行われる、前記被験体の末梢静脈への静脈内投与である。
「含む」という用語は、本願全体を通してその通常の意味を有していて、組成物は記載された成分を有していなければならないが、それに加えて他の明記されない化合物又は化学種が存在してもよいことを意味する。「含む」という用語は、好ましい部分集合として、組成物が他の化合物又は化学種の存在なしに記載された成分を有することを意味する「から本質的になる」を包含する。
かかる医薬組成物は、抗菌防腐剤、pH調整剤、フィラー、可溶化剤又は重量オスモル濃度調整剤のような追加の任意賦形剤を含むことができる。
「抗菌防腐剤」という用語は、潜在的に有害な微生物(例えば、細菌、酵母又はかび)の増殖を阻止する薬剤を意味する。抗菌防腐剤はまた、使用する用量に応じて多少の殺菌性を示すこともある。本発明の抗菌防腐剤の主な役割は、医薬組成物中におけるこのような微生物の増殖を阻止することである。しかし、抗菌防腐剤は、任意には投与に先立って前記組成物を調製するために使用されるキットの1種以上の成分中における潜在的に有害な微生物の増殖を阻止するためにも使用できる。好適な抗菌防腐剤には、パラベン類(即ち、メチル、エチル、プロピル又はブチルパラベン或いはこれらの混合物)、ベンジルアルコール、エタノール、フェノール、クレゾール、セトリミド及びチオメルサールがある。好ましい抗菌防腐剤はパラベン類又はエタノールである。
「pH調整剤」という用語は、組成物のpHがヒト又は哺乳動物への投与のために許容される範囲(本発明の組成物に関してはおよそpH4.0〜10.5、好ましくは6.5〜9.5)内にあることを保証するために有用な化合物又は化合物の混合物を意味する。好適なかかるpH調整剤には、トリシン、リン酸塩、酢酸塩又はTRIS[即ち、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン]のような薬学的に許容される緩衝剤、及び炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム又はこれらの混合物のような薬学的に許容される塩基がある。組成物をキットの形態で使用する場合には、pH調整剤を任意には独立のバイアル又は容器に入れて供給することができ、その結果としてキットのユーザーは多段操作の一部としてpHを調整することができる。
「フィラー」という用語は、製造及び凍結乾燥中における材料の取扱いを容易にすることができる薬学的に許容される増量剤を意味する。好適なフィラーには、塩化ナトリウムのような無機塩、及びスクロース、マルトース、マンニトール又はトレハロースのような水溶性糖又は糖アルコールがある。
「可溶化剤」という用語は、溶媒に対する放射性医薬品の溶解性を高める、組成物中に存在する添加剤を意味する。好ましいかかる溶媒は水性媒質であり、したがって可溶化剤は好ましくは水に対する溶解性を高める。好適なかかる可溶化剤には、C1-4アルコール、グリセリン、ポリエチレングリコール(PEG)、プロピレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノオレエート、ポリソルベート(例えば、Tween(商標))、ポリ(オキシエチレン)ポリ(オキシプロピレン)ポリ(オキシエチレン)ブロック共重合体(Pluronics(商標))、シクロデキストリン(例えば、α−、β−又はγ−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン或いはヒドロキシプロピル−γ−シクロデキストリン)及びレシチンがある。
好ましい可溶化剤は、シクロデキストリン、C1-4アルコール、ポリソルベート及びPluronics(商標)であり、さらに好ましくはシクロデキストリン及びC1-4アルコールである。可溶化剤がアルコールである場合、それは好ましくはエタノール又はプロパノールであり、さらに好ましくはエタノールである。エタノールは潜在的にいくつかの役割を有している。それは、生体適合性キャリヤー、放射線防護剤又は抗菌防腐剤としても機能し得るからである。可溶化剤がシクロデキストリンである場合、それは好ましくはγ−シクロデキストリンであり、さらに好ましくはヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(HPCD)である。シクロデキストリンの濃度は約0.1〜約40mg/ml、好ましくは約5〜約35mg/ml、さらに好ましくは20〜30mg/ml、最も好ましくは25mg/ml付近であり得る。
好ましい特徴
本発明の放射性防護剤は、好ましくはp−アミノ安息香酸ナトリウムを含む。追加の放射線防護剤が存在していてもよい。かかる追加の放射線防護剤を使用する場合、それはアスコルビン酸又はゲンチシン酸或いはその塩でないことが好ましい。さらに好ましくは、本発明の放射性防護剤はp−アミノ安息香酸又はその生体適合性陽イオンとの塩から本質的になる。最も好ましくは、本発明の放射性防護剤はp−アミノ安息香酸ナトリウムから本質的になる。
第1の態様の放射性医薬組成物は、好適には、医薬品グレードの容器に入れて供給される。好ましいかかる容器は、気密クロージャーを(通例はアルミニウムからなる)オーバーシールと共にクリンプ加工した隔壁密封バイアルである。かかるクロージャーは、無菌保全性を維持しながら皮下注射針による1回又は数回の穿刺に適したもの(例えば、クリンプ加工した隔壁シールクロージャー)である。かかる容器は、(例えば、ヘッドスペースガスの交換又は溶液のガス抜きのために)所望される場合にはクロージャーが真空に耐え得ると共に、酸素又は水蒸気のような外部大気ガスの侵入を許すことなしに減圧のような圧力変化にも耐え得るという追加の利点を有している。好ましい複数用量容器は、複数の患者用量を含む(例えば、容積10〜30cm3の)単一のバルクバイアルからなり、したがって臨床的状況に合わせて製剤の実用寿命中に様々な時間間隔で1回分の患者用量を臨床グレードの注射器中に抜き取ることができる。
第1の態様の放射性医薬組成物はまた、注射器に入れて供給することもできる。予備充填注射器は1回分のヒト用量又は「単位用量」を含むように設計され、したがって好ましくは臨床用に適した使い捨て注射器又は他の注射器である。放射性医薬品の注射器には、好ましくは施術者への放射線量を最小にするための注射器シールドが設けられる。
第2の態様では、本発明は、第1の態様の放射性医薬組成物を調製するためのキットであって、
(i)マラシクラチド、
(ii)p−アミノ安息香酸及びその生体適合性陽イオンとの塩から選択される放射線防護剤、
(iii)第一スズ還元剤、並びに
(iv)メチレンジホスホン酸又はその生体適合性陽イオンとの塩
を含んでなるキットを提供する。
「キット」という用語は、所望の放射性医薬組成物を調製するために必要な非放射性化学薬品を使用説明書と共に含んでなる1以上の医薬品グレード容器を意味する。キットは、99mTcで再構成することで、最小限の操作でヒトへの投与に適した溶液を与えるように設計されている。本発明のキットは、好ましくは単一の容器に入れた単一の凍結乾燥処方物中にすべてのキット成分を含む凍結乾燥組成物からなっている。
第2の態様のキットは非放射性である。キット中の放射線防護剤の好ましい態様は、第1の態様(上記)で記載した通りである。
「第一スズ還元剤」という用語は、99mTc−放射性医薬品キットの分野におけるその通常の意味を有していて、Sn2+(即ち、Sn(II)酸化状態のスズ)の塩をいう。好適なかかる塩は水和状態無水状態であってよく、塩化第一スズ、フッ化第一スズ及び酒石酸第一スズを包含する。好ましいかかる第一スズ還元剤は塩化第一スズである。
「メチレンジホスホン酸」という用語はその通常の化学的意味を有していて、下記に示す化学構造を有する。
キットは好ましくは凍結乾燥され、99mTc放射性同位体ジェネレーターからの無菌の99mTc−過テクネチウム酸イオン(TcO4 -)で再構成することで、それ以上の操作なしにヒトへの投与に適した溶液を与えるように設計されている。非放射性キットはさらに、第1の態様に関して上記に記載したように、トランスキレーター、抗菌防腐剤、pH調整剤又はフィラーのような追加成分を任意に含むことができる。
第2の態様のキットは、好ましくはさらに、炭酸水素ナトリウムと無水炭酸ナトリウムとの混合物からなる緩衝剤を含んでいる。最も好ましいキット処方は下記の通りである(実施例8の処方C)。
第3の態様では、本発明は、第1の態様の放射性医薬組成物の調製方法であって、
(i)第2の態様のキットを生体適合性キャリヤーの供給物で再構成し、続いて生体適合性キャリヤー中の99mTcの供給物を再構成されたキットに添加する段階、又は
(ii)第2の態様のキットを生体適合性キャリヤー中の99mTcの供給物で再構成する段階
を含んでなる方法を提供する。
第3の態様におけるキットの好ましい態様は、第2の態様(上記)で記載した通りである。
99mTcの供給物は好適には無菌状態であり、好ましくは99mTc放射性同位体ジェネレーターからの99mTc−過テクネチウム酸イオン(TcO4 -)である。かかるジェネレーターは商業的に入手できる。
選択肢(i)を使用する場合、それはまずキットを無菌状態の非放射性生体適合性キャリヤー(上記の通り、例えば食塩水)で再構成し、続いて99mTcを添加することを意味する。選択肢(ii)を使用する場合、それは生体適合性キャリヤー中の99mTcをキットに直接添加することでキットを再構成することを意味する。特に単一の凍結乾燥キット容器に関しては、選択肢(ii)が好ましい。これは、それ以上の操作なしにヒトへの投与に適した溶液を与えるからである。
第3の態様の方法は、好ましくは室温で実施される(即ち、加熱は不要である)。
第3の態様の方法は、好ましくは、第1の態様(上記)で記載したように放射性医薬組成物を臨床グレードの注射器中に抜き取ることで、単位患者用量を調製するために使用される。
第4の態様では、本発明は、第1の態様の放射性医薬組成物の調製における第2の態様のキットの使用を提供する。
第4の態様におけるキット及び放射性医薬組成物の好ましい態様は、それぞれ第2及び第1の態様(上記)で記載した通りである。
第5の態様では、本発明は、
(i)99mTc−マラシクラチド放射性医薬組成物、又は
(ii)99mTc−マラシクラチド放射性医薬組成物を調製するためのキット
を安定化するための放射線防護剤としての、p−アミノ安息香酸又はその生体適合性陽イオンとの塩の使用を提供する。
第5の態様の放射性医薬組成物及びキット並びにこれらの好ましい実施形態は、好ましくはそれぞれ第1及び第2の態様(上記)で記載した通りである。第5の態様における放射線防護剤の好ましい実施形態は、第1の態様(上記)で記載した通りである。
第6の態様では、本発明は、哺乳動物体のイメージング方法における第1の態様の放射性医薬組成物の使用を提供する。第6の態様における放射性医薬組成物の好ましい態様は、第1の態様(上記)で記載した通りである。好ましくは、哺乳動物はインタクトな哺乳動物生体であり、さらに好ましくはヒト被験体である。イメージング方法は、好ましくは前記哺乳動物被験体の診断方法を支援するために使用される。
第7の態様では、本発明は、哺乳動物体のイメージング方法であって、第1の態様の放射性医薬組成物を予め投与した哺乳動物をイメージングする段階を含んでなる方法を提供する。第7の態様における放射性医薬組成物の好ましい態様は、第1の態様(上記)で記載した通りである。好ましくは、哺乳動物はインタクトな哺乳動物生体であり、さらに好ましくはヒト被験体である。
第6及び第7の態様のイメージングは、好ましくは血管新生、線維症又は炎症のようなインテグリンの発現を伴う疾患に罹患している哺乳動物被験体をイメージングするためのものである。
下記に詳述する非限定的な実施例によって本発明を例示する。実施例1〜3は、本発明のキレーター1(時にはカルバ−Pn216ともいう)の合成を示している。実施例4は、本発明のキレーター1A(キレーター1の活性エステル官能化バージョン)の合成を示している。実施例5は、本発明の環状ペプチドの合成及びキレーターコンジュゲーションを示している。実施例6は、マラシクラチドの合成を示している。実施例7は、放射線防護剤の選択に関する試験を示している。実施例8は、放射線防護剤の使用量の最適化に関するデータを示している。実施例9は、先行技術キット処方に対する比較用キット処方を記載している。実施例10は、本発明のキットに対する99mTcジェネレーター適合性試験を記載し、これらが一連の条件下で一連の市販ジェネレーターに適合し得ることを示している。実施例11は、本発明のキットの貯蔵寿命安定性に関するデータを示している。
略語
通常の一文字又は三文字アミノ酸略語が使用される。
Ac: アセチル
Boc: t−ブチルオキシカルボニル
tBu: tert−ブチル
DMF: ジメチルホルムアミド
DMSO: ジメチルスルホキシド
Fmoc: 9−フルオレニルメチルオキシムカルボニル
HATU: O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HBTU: O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HPLC: 高速液体クロマトグラフィー
NMM: N−メチルモルホリン
pABA: p−アミノ安息香酸ナトリウム塩
PBS: リン酸緩衝食塩水
PEG: ポリエチレングリコール、(OCH2CH2nの繰返し単位(ここで、nは整数である。)
tBu: tert−ブチル
RCP: 放射化学純度
RP−HPLC: 逆相HPLC
TFA トリフルオロ酢酸
THF: テトラヒドロフラン
TIS: トリイソプロピルシラン
TLC: 薄層クロマトグラフィー
Trt: トリチル。
実施例1:1,1,1−トリス(2−アミノエチル)メタンの合成
段階1(a):3−(メトキシカルボニルメチレン)グルタル酸ジメチルエステル
トルエン(600ml)中のカルボメトキシメチレントリフェニルホスホラン(167g、0.5mol)をジメチル3−オキソグルタレート(87g、0.5mol)で処理し、反応物を窒素雰囲気下において120℃の油浴上で100℃に36時間加熱した。次いで、反応物を真空中で濃縮し、油状残留物を40/60石油エーテル/ジエチルエーテル(1:1、600ml)でトリチュレートした。トリフェニルホスフィンオキシドを析出させ、上澄み液をデカント/濾去した。真空中で蒸発させた後の残留物を高真空Bpt(0.2トルでオーブン温度180〜200℃)下でクーゲルロール蒸留し、3−(メトキシカルボニルメチレン)グルタル酸ジメチルエステル(89.08g、53%)を得た。
NMR 1H(CDCl3):δ3.31(2H,s,CH2),3.7(9H,s,3xOCH3),3.87(2H,s,CH2),5.79(1H,s,=CH,)ppm。
NMR 13C(CDCl3),δ36.56,CH3,48.7,2xCH3,52.09及び52.5(2xCH2);122.3及び146.16 C=CH;165.9,170.0及び170.5 3xCOO ppm。
段階1(b):3−(メトキシカルボニルメチレン)グルタル酸ジメチルエステルの水素化
メタノール(200ml)中の3−(メトキシカルボニルメチレン)グルタル酸ジメチルエステル(89g、267mmol)を、水素ガス雰囲気(3.5バール)下で(木炭上10%パラジウム:50%水)(9g)と共に30時間振盪した。溶液をケイソウ土で濾過し、真空中で濃縮することで、3−(メトキシカルボニルメチル)グルタル酸ジメチルエステルを油状物として得た。収量(84.9g、94%)。
NMR 1H(CDCl3),δ2.48(6H,d,J=8Hz,3xCH2),2.78(1H,六重線,J=8HzCH,)3.7(9H,s,3xCH3).
NMR 13C(CDCl3),δ28.6,CH;37.50,3xCH3;51.6,3xCH2;172.28,3xCOO。
段階1(c):トリメチルエステルからトリアセテートへの還元及びエステル化
窒素雰囲気下で三ツ口の2L丸底フラスコ内において、THF(400ml)中の水素化リチウムアルミニウム(20g、588mmol)をTHF(200ml)中のトリス(メチルオキシカルボニルメチル)メタン(40g、212mmol)で1時間かけて注意深く処理した。激しい発熱反応が起こり、溶媒が激しく還流した。反応物を90℃の油浴上で3日間加熱還流した。水素の発生が止まるまで酢酸(100ml)を注意深く滴下することで反応物を脱活した。撹拌した反応混合物を、穏やかな還流が生じる程度の速度で無水酢酸溶液(500ml)で注意深く処理した。フラスコに蒸留装置を取り付け、撹拌し、次いで90℃(油浴温度)で加熱してTHFを留去した。追加の無水酢酸(300ml)を添加し、反応物を還流配置に戻し、140℃の油浴中で5時間撹拌加熱した。反応物を放冷し、濾過した。酸化アルミニウムの沈殿物を酢酸エチルで洗浄し、合わせた濾液を真空(5mmHg)中50℃の水浴温度でロータリーエバポレーター上で濃縮して油状物を得た。油状物を酢酸エチル(500ml)に溶解し、飽和炭酸カリウム水溶液で洗浄した。酢酸エチル溶液を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮して油状物を得た。油状物を高真空下でクーゲルロール蒸留することで、トリス(2−アセトキシエチル)メタン(45.3g、95.9%)を油状物として得た。0.1mmHgで沸点220℃。
NMR 1H(CDCl3),δ1.66(7H,m,3xCH2,CH),2.08(1H,s,3xCH3);4.1(6H,t,3xCH2O)。
NMR 13C(CDCl3),δ20.9,CH3;29.34,CH;32.17,CH2;62.15,CH2O;171,CO。
段階1(d):トリアセテートからのアセテート基の除去
メタノール(200ml)中のトリス(2−アセトキシエチル)メタン(45.3g、165mM)及び880アンモニア(100ml)を80℃の油浴上2日間で加熱した。反応物を追加の880アンモニア(50ml)で処理し、油浴中80℃で24時間加熱した。追加の880アンモニア(50ml)を添加し、反応物を80℃で24時間加熱した。次いで、反応物を真空中で濃縮し、すべての溶媒を除去して油状物を得た。これを880アンモニア(150ml)に溶解し、80℃で24時間加熱した。次いで、反応混合物を真空中で濃縮し、すべての溶媒を除去して油状物を得た。クーゲルロール蒸留によってアセトアミド(沸点170〜180 0.2mm)を得た。アセトアミドを含むバルブをきれいに洗浄し、蒸留を続行した。トリス(2−ヒドロキシエチル)メタン(22.53g、92%)が沸点220℃ 0.2mmで留出した。
NMR 1H(CDCl3),δ1.45(6H,q,3xCH2),2.2(1H,五重線,CH);3.7(6H,t,3xCH2OH);5.5(3H,brs,3xOH)。
NMR 13C(CDCl3),δ22.13,CH;33.95,3xCH2;57.8,3xCH2OH。
段階1(e):トリオールからトリス(メタンスルホネート)への転化
ジクロロメタン(50ml)中のトリス(2−ヒドロキシエチル)メタン(10g、0.0676mol)の撹拌氷冷溶液に、ジクロロメタン(50ml)中の塩化メタンスルホニル(40g、0.349mol)の溶液を温度が15℃を超えないような速度で窒素下でゆっくり滴下した。次いで、ジクロロメタン(50ml)に溶解したピリジン(21.4g、0.27mol、4当量)を発熱反応で温度が15℃を超えないような速度で滴下した。反応物を室温で24時間撹拌し続け、次いで5N塩酸溶液(80ml)で処理し、層を分離した。水性層を追加のジクロロメタン(50ml)で抽出し、有機抽出物を合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮することで、過剰の塩化メタンスルホニルで汚染されたトリス[2−(メチルスルホニルオキシ)エチル]メタンを得た。理論収量は25.8gであった。
NMR 1H(CDCl3),δ4.3(6H,t,2xCH2),3.0(9H,s,3xCH3),2(1H,六重線,CH),1.85(6H,q,3xCH2)。
段階1(f):1,1,1−トリス(2−アジドエチル)メタンの製造
乾燥DMF(250ml)中の[段階1(e)からの、過剰の塩化メチルスルホニルで汚染された]トリス[2−(メチルスルホニルオキシ)エチル]メタン(25.8g、67mmol、理論量)の撹拌溶液を、窒素下においてアジ化ナトリウム(30.7g、0.47モル)で少量ずつ15分かけて処理した。発熱が観察され、反応物を氷浴上で冷却した。30分後、反応混合物を50℃の油浴上で24時間加熱した。反応物は褐色になった。反応物を放冷し、希炭酸カリウム溶液(200ml)で処理し、40/60石油エーテル/ジエチルエーテル10:1(3×150ml)で3回抽出した。有機抽出物を水(2×150ml)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過した。石油/エーテル溶液にエタノール(200ml)を添加してトリアジドを溶液状態に保ち、真空中で200mlを下回らないように容量を減少させた。エタノール(200ml)を添加し、真空中で再濃縮して痕跡量の石油を除去することで、200mlを下回らない量のエタノール溶液を得た。トリアジドのエタノール溶液を段階1(g)で直接使用した。
注意:アジドは潜在的に爆発性であるので、すべての溶媒を除去してはならず、常に希薄溶液状態に保つべきである。
0.2ml未満の溶液を真空中でで蒸発させてエタノールを除去し、この少量の試料でNMRを実施した。NMR 1H(CDCl3),δ3.35(6H,t,3xCH2),1.8(1H,七重線,CH,),1.6(6H,q,3xCH2)。
段階1(g):1,1,1−トリス(2−アミノエチル)メタンの製造
エタノール(200ml)中のトリス(2−アジドエチル)メタン(15.06g、0.0676mol)(前反応からの100%収率を仮定)を木炭上10%パラジウム(2g、50%水)で処理し、12時間水素化した。反応器を2時間ごとに排気して反応から生じる窒素を除去し、水素を再充填した。NMR分析用の試料を採取し、トリアジドからトリアミンへの完全な転化を確認した。
警告:還元しないアジドは蒸留で爆発することがある。反応物をセライトパッドで濾過して触媒を除去し、真空中で濃縮することで。トリス(2−アミノエチル)メタンを油状物として得た。これをクーゲルロール蒸留(0.4mm/Hgで沸点180〜200℃)によってさらに精製して無色の油状物(8.1g、総合収率82.7%)を得た。
NMR 1H(CDCl3),δ2.72(6H,t,3xCH2N),1.41(H,七重線,CH),1.39(6H,q,3xCH2)。
NMR 13C(CDCl3),δ39.8(CH2NH2),38.2(CH2),31.0(CH)。
実施例2:3−クロロ−3−メチル−2−ニトロソブタンの製造
2−メチルブト−2−エン(147ml、1.4mol)と亜硝酸イソアミル(156ml、1.16mol)との混合物を、ドライアイス及びメタノールの浴中で−30℃に冷却し、オーバヘッドエア撹拌機で激しく撹拌し、温度を−20℃未満に維持するような速度で濃塩酸(140ml、1.68mol)を滴下して処理した。かなりの発熱があり、過熱を防ぐために注意を払う必要があるので、これには約1時間を要する。エタノール(100ml)を添加して、添加終了時に形成されるスラリーの粘度を低下させ、反応物を−20〜−10℃でさらに2時間撹拌して反応を完了させた。沈殿物を真空下で濾過して回収し、4×30mlの冷(−20℃)エタノール及び100mlの氷冷水で洗浄し、真空乾燥することで、3−クロロ−3−メチル−2−ニトロソブタンを白色の固体として得た。エタノール濾液及び洗液を合わせ、水(200ml)で希釈し、冷却し、−10℃で1時間放置したところ、3−クロロ−3−メチル−2−ニトロソブタンの追加クロップが晶出した。沈殿物を濾過して回収し、最小量の水で洗浄し、真空下で乾燥することで、総収量(115g 0.85mol、73%)の3−クロロ−3−メチル−2−ニトロソブタン(NMRによる純度>98%)を得た。
NMR 1H(CDCl3),異性体の混合物として(異性体1,90%)1.5d,(2H,CH3),1.65d,(4H,2xCH3),5.85,q,及び5.95,q,共に1H。(異性体2,10%),1.76s,(6H,2xCH3),2.07(3H,CH3)。
実施例3:ビス[N−(1,1−ジメチル−2−N−ヒドロキシイミンプロピル)2−アミノエチル]−(2−アミノエチル)メタン(キレーター1)の合成
乾燥エタノール(30ml)中のトリス(2−アミノエチル)メタン(実施例1、4.047g、27.9mmol)の溶液に、無水炭酸カリウム(7.7g、55.8mmol、2当量)を窒素雰囲気下で激しく撹拌しながら室温で添加した。3−クロロ−3−メチル−2−ニトロソブタン(実施例2、7.56g、55.8mol、2当量)の溶液を乾燥エタノール(100ml)に溶解し、この溶液75mlを反応混合物にゆっくり滴下した。シリカ上でのTLC[プレートをジクロロメタン、メタノール、濃(0.88sg)アンモニア(100/30/5)で展開し、ニンヒドリンを噴霧して加熱することでTLCプレートを発色させた]によって反応を追跡した。モノ−、ジ−及びトリ−アルキル化生成物がその順序で増加するRFで認められた。3%アンモニア水中の7.5〜75%アセトニトリル勾配でPRP逆相カラムを使用して分析HPLCを実施した。反応物を真空中で濃縮してエタノールを除去し、水(110ml)中に再懸濁した。水性スラリーをエーテル(100ml)で抽出して一部のトリアルキル化化合物及び親油性不純物を除去し、水層中にモノ及び所望のジアルキル化生成物を残存させた。良好なクロマトグラフィーを保証するため、水溶液を酢酸アンモニウム(2当量、4.3g、55.8mmol)で緩衝した。水溶液を4℃で一晩貯蔵した後、自動化分取HPLCによって精製した。
収量(2.2g、6.4mmol、23%)。
質量スペクトル;正イオン10Vコーン電圧。実測値:344;計算値M+H=344。
NMR 1H(CDCl3),δ1.24(6H,s,2xCH3),1.3(6H,s,2xCH3),1.25−1.75(7H,m,3xCH2,CH),(3H,s,2xCH2),2.58(4H,m,CH2N),2.88(2H,tCH2N),5.0(6H,s,NH2,2xNH,2xOH)。
NMR 1H((CD32SO)δ1.14xCH;1.29,3xCH2;2.1(4H,t,2xCH2);
NMR 13C((CD32SO),δ9.0(4xCH3),25.8(2xCH3),31.0 2xCH2,34.6 CH2,56.8 2xCH2N;160.3,C=N。
HPLC条件:25mm PRPカラム[A=3%アンモニア溶液(比重=0.88)/水;B=アセトニトリル]を用いて流量8ml/分。
各ランについて3mlの水溶液を装填し、12.5〜13.5分の時間窓内で収集する。
実施例4:キレーター1−グルタル酸のテトラフルオロチオフェニルエステル(キレーター1A)の合成
(段階4a)[キレーター1]−グルタル酸中間体の合成
キレーター1(100mg、0.29mmol)をDMF(10ml)に溶解し、無水グルタル酸(33mg、0.29mmol)を撹拌しながら少量ずつ添加した。反応物を23時間撹拌することで、所望生成物への完全な添加を達成した。RP−HPLCの後、純粋な酸が良好な収率で得られた。
(段階4b)キレーター1Aの合成
DMF(2ml)中の[キレーター1]−グルタル酸(段階4aから、300mg、0.66mmol)に、HATU(249mg、0.66mmol)及びNMM(132μL、1.32mmol)を添加した。混合物を5分間撹拌し、次いでテトラフルオロチオフェノール(0.66mmol、119mg)を添加した。溶液を10分間撹拌し、次いで反応混合物を20%アセトニトリル/水(8ml)で希釈し、生成物をRP−HPLCによって精製することで、凍結乾燥後に110mgの所望生成物を得た。
実施例5:ジスルフィド[Cys 2-6 ]チオエーテルシクロ[CH 2 CO−Lys(キレーター1−グルタリル)−Cys 2 −Arg−Gly−Asp−Cys 6 −Phe−Cys]−NH 2 の合成
(段階5a)ClCH 2 CO−Lys−Cys(tBu)−Arg−Gly−Asp−Cys(tBu)−Phe−Cys−NH 2 の合成
ABI 433A自動ペプチド合成装置上で、0.25mmolスケールのRink Amide AM樹脂から始めて、1mmolアミノ酸カートリッジを用いてペプチドを合成した。アミノ酸は、カップリング前にHBTUを用いて予備活性化した。DMF中のクロロ酢酸無水物溶液を用いて、N末端アミン基を30分間クロロアセチル化した。樹脂からのペプチド及び側鎖保護基(tBuを除く)の同時除去を、TIS(5%)、H2O(5%)及びフェノール(2.5%)を含むTFA中で2時間実施した。処理後、295mgの粗ペプチドを得た(分析HPLC:勾配,10分で5〜50%B(ここで、A=H2O/0.1%TFA及びB=CH3CN/0.1%TFA);カラム,Phenomenex Luna 3μ C18(2)50×4.6mm;流量,2ml/分;検出,UV214nm;生成物の保持時間,6.42分)。質量分析法を用いてさらに生成物の特性決定を行ったところ、M+Hの予想値は1118.5、実測値は1118.6であった。
(段階5b)チオエーテルシクロ[CH 2 CO−Lys−Cys(tBu)−Arg−Gly−Asp−Cys(tBu)−Phe−Cys]−NH 2 の合成
295mgのClCH2CO−Lys−Cys(tBu)−Arg−Gly−Asp−Cys(tBu)−Phe−Cys−NH2を水/アセトニトリルに溶解した。混合物をアンモニア溶液でpH8に調整し、16時間撹拌した。処理後、217mgの粗ペプチドを得た(分析HPLC:勾配,10分で5〜50%B(ここで、A=H2O/0.1%TFA及びB=CH3CN/0.1%TFA);カラム,Phenomenex Luna 3μ C18(2)50×4.6mm;流量,2ml/分;検出,UV214nm;生成物の保持時間,6.18分)。質量分析法を用いてさらに生成物の特性決定を行ったところ、M+Hの予想値は1882.5、実測値は1882.6であった。
(段階5c)ジスルフィド[Cys 2-6 ]チオエーテルシクロ[CH 2 CO−Lys−Cys 2 −Arg−Gly−Asp−Cys 6 −Phe−Cys]−NH 2 の合成
217mgのチオエーテルシクロ[CH2CO−Lys−Cys(tBu)−Arg−Gly−Asp−Cys(tBu)−Phe−Cys]−NH2を、アニソール(500μL)、DMSO(2ml)及びTFA(100ml)の溶液で60分間処理した。その後、TFAを真空中で除去し、ジエチルエーテルの添加でペプチドを沈殿させた。分取HPLC(Phenomenex Luna 10μ C18(2)250×50mmカラム)により、60分で0〜30%B(ここで、A=H2O/0.1%TFA及びB=CH3CN/0.1%TFA)の勾配及び50ml/分の流量を用いて粗物質(202mg)の精製を行った。凍結乾燥後、112mgの純物質を得た(分析HPLC:勾配,10分で5〜50%B(ここで、A=H2O/0.1%TFA及びB=CH3CN/0.1%TFA);カラム,Phenomenex Luna 3μ C18(2)50×4.6mm;流量,2ml/分;検出,UV214nm;生成物の保持時間,5.50分)。質量分析法を用いてさらに生成物の特性決定を行ったところ、M+Hの予想値は968、実測値は971であった。
(段階5d)ジスルフィド[Cys 2-6 ]チオエーテルシクロ[CH 2 CO−Lys(キレーター1−グルタリル)−Cys 2 −Arg−Gly−Asp−Cys 6 −Phe−Cys]−NH 2 の合成
9.7mgのジスルフィド[Cys2-6]チオエーテルシクロ[CH2CO−Lys−Cys−Arg−Gly−Asp−Cys−Phe−Cys]−NH2、9.1mgのキレーター1A(実施例5)、及び5μLのNMMをDMF(0.5ml)に溶解した。混合物を3時間撹拌した。分取HPLC(Phenomenex Luna 5μ C18(2)250×21.20mmカラム)により、40分で0〜30%B(ここで、A=H2O/0.1%TFA及びB=CH3CN/0.1%TFA)の勾配及び10ml/分の流量を用いて反応混合物の精製を行った。凍結乾燥後、5.7mgの純物質を得た(分析HPLC:勾配,10分で0〜30%B(ここで、A=H2O/0.1%TFA及びB=CH3CN/0.1%TFA);カラム,Phenomenex Luna 3μ C18(2)50×4.6mm;流量,2ml/分;検出,UV214nm;生成物の保持時間,7.32分)。質量分析法を用いてさらに生成物の特性決定を行ったところ、M+Hの予想値は1407.7、実測値は1407.6であった。
実施例6:ジスルフィド[Cys 2-6 ]チオエーテルシクロ[CH 2 CO−Lys(キレーター1−グルタリル)−Cys 2 −Arg−Gly−Asp−Cys 6 −Phe−Cys]−(PEG) 3 −NH 2 (マラシクラチド)の合成
(段階6a)17−(Fmoc−アミノ)−5−オキソ−6−アザ−3,9,12,15−テトラオキサヘプタデカン酸の合成
Fmoc化学を用いて、この構成ブロックを固相にカップリングする。
1,11−ジアジド−3,6,9−トリオキサウンデカン
乾燥THF(100ml)中の乾燥テトラエチレングリコール(19.4g、0.100mol)及びメタンスルホニルクロリド(25.2g、0.220mol)の溶液をアルゴン下に保ち、氷/水浴中で0℃に冷却した。フラスコに、乾燥THF(25ml)中のトリエチルアミン(22.6g、0.220mol)の溶液を45分かけて滴下した。1時間後、冷却浴を取り除き、撹拌を4時間続けた。水(60ml)を添加した。混合物に炭酸水素ナトリウム(6g、pH8に)及びアジ化ナトリウム(14.3g、0.220mmol)をこの順序で添加した。THFを留去し、水溶液を24時間還流した(2つの層が生じた)。混合物を冷却し、エーテル(100ml)を添加した。水性相を塩化ナトリウムで飽和させた。両相を分離し、水性相をエーテル(4×50ml)で抽出した。合わせた有機相をブライン(2×50ml)で洗浄し、(MgSO4で)乾燥した。濾過及び濃縮により、22.1g(91%)の黄色油状物を得た。それ以上の精製なしに生成物を次の段階で使用した。
11−アジド−3,6,9−トリオキサウンデカンアミン
5%塩酸(200ml)中の1,11−ジアジド−3,6,9−トリオキサウンデカン(20.8g、0.085mol)の懸濁液を機械的に激しく撹拌しながら、エーテル(150ml)中のトリフェニルホスフィン(19.9g、0.073mol)の溶液を室温で3時間かけて添加した。反応混合物をさらに24時間撹拌した。両相を分離し、水性相をジクロロメタン(3×40ml)で抽出した。水性相を氷/水浴中で冷却し、pHをKOHの添加で約12に調整した。生成物をジクロロメタン(5×50ml)中に抽出した。合わせた有機相を(MgSO4で)乾燥した。濾過及び蒸発により、14.0g(88%)の黄色油状物を得た。MALDI−TOF質量分析法(マトリックス:α−シアノ−4−ヒドロキシケイ皮酸)による分析の結果、予想通り219にM+Hピークが得られた。1H(500MHz)及び13C(125MHz)NMR分光法を用いた追加の特性決定により、構造が確認された。
17−アジド−5−オキソ−6−アザ−3,9,12,15−テトラオキサヘプタデカン酸
ジクロロメタン(100ml)中の11−アジド−3,6,9−トリオキサウンデカンアミン(10.9g、50.0mmol)の溶液に、無水ジグリコール酸(6.38g、55.0mol)を添加した。反応混合物を一晩撹拌した。HPLC分析(カラム,Vydac 218TP54;溶媒,A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;勾配,20分で4〜16%B;流量,1.0ml/分;214nm及び284nmでUV検出)は、出発原料が18.3分の保持時間を有する生成物に完全に転化したことを示した。溶液を濃縮することで定量的収量の黄色シロップを得た。LC−MS(ESイオン化)で生成物を分析したところ、予想通り335に[MH]+が得られた。1H(500MHz)及び13C(125MHz)NMR分光法の結果は構造に一致していた。それ以上の精製なしに生成物を次の段階で使用した。
17−アミノ−5−オキソ−6−アザ−3,9,12,15−テトラオキサヘプタデカン酸
2(g)−Pd/C(10%)を用いて、水(100ml)中の17−アジド−5−オキソ−6−アザ−3,9,12,15−テトラオキサヘプタデカン酸(8.36g、25.0mmol)の溶液を還元した。反応は、LC−MS分析が出発原料の完全な転化を示すまで行った(カラム,Vydac 218TP54;溶媒,A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;勾配,20分で4〜16%B;流量,1.0ml/分;214nm及び284nmでUV検出;ESイオン化は出発原料について335及び生成物について309にM+Hを与えた)。溶液を濾過し、次の段階で直接使用した。
17−(Fmoc−アミノ)−5−オキソ−6−アザ−3,9,12,15−テトラオキサヘプタデカン酸
(25.0mmolのアミノ酸に相当する)上記17−アミノ−5−オキソ−6−アザ−3,9,12,15−テトラオキサヘプタデカン酸の水溶液に、重炭酸ナトリウム(5.04g、60.0mmol)及びジオキサン(40ml)を添加した。ジオキサン(40ml)中のFmocクロリド(7.11g、0.275mol)の溶液を滴下した。反応混合物を一晩撹拌した。ジオキサンを蒸発させて除去し(rotavapor)、水性相を酢酸エチルで抽出した。水性相を塩酸の添加で酸性化し、沈殿した物質をクロロホルム中に抽出した。有機相を(MgSO4で)乾燥し、濾過し、濃縮することで、11.3g(85%)の黄色シロップを得た。LC−MS分析(カラム,Vydac 218TP54;溶媒,A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;勾配,20分で40〜60%B;流量,1.0ml/分;214nm及び254nmでUV検出;ESイオン化は5.8分の生成物ピークについて予想通り531にM+Hを与えた)で構造を確認した。分析結果は極めて低い副生物含有量を示し、それ以上の精製なしにこの物質を使用した。
(段階6b)ClCH 2 CO−Lys−Cys(tBu)−Arg−Gly−Asp−Cys(tBu)−Phe−Cys−(PEG) 3 −NH 2 の合成
HATU活性化を介して0.25mmolスケールで開始し、Rink Amide AM樹脂にPEG単位を手作業でカップリングした。残りのペプチドは、1mmolアミノ酸カートリッジを用いてABI 433A自動ペプチド合成装置上でアセンブルした。カップリング前に、HBTUを用いてアミノ酸を予備活性化した。DMF中のクロロ酢酸無水物溶液を用いて、N末端アミン基を30分間クロロアセチル化した。
樹脂からのペプチド及び側鎖保護基(tBuを除く)の同時除去を、TIS(5%)、H2O(5%)及びフェノール(2.5%)を含むTFA中で2時間実施した。処理後、322mgの粗ペプチドを得た(分析HPLC:勾配,10分で5〜50%B(ここで、A=H2O/0.1%TFA及びB=CH3CN/0.1%TFA);カラム,Phenomenex Luna 3μ C18(2)50×4.6mm;流量,2ml/分;検出,UV214nm;生成物の保持時間,6.37分)。質量分析法を用いてさらに生成物の特性決定を行ったところ、M+Hの予想値は1409、実測値は1415であった。
(段階6c)チオエーテルシクロ[CH 2 CO−Lys−Cys(tBu)−Arg−Gly−Asp−Cys(tBu)−Phe−Cys]−(PEG) 3 −NH 2 の合成
322mgのClCH2CO−Lys−Cys(tBu)−Arg−Gly−Asp−Cys(tBu)−Phe−Cys−(PEG)3−NH2を水/アセトニトリルに溶解した。混合物をアンモニア溶液でpH8に調整し、16時間撹拌した。
処理後、粗ペプチドを得た(分析HPLC:勾配,10分で5〜50%B(ここで、A=H2O/0.1%TFA及びB=CH3CN/0.1%TFA);カラム,Phenomenex Luna 3μ C18(2)50×4.6mm;流量,2ml/分;検出,UV214nm;生成物の保持時間,6.22分)。質量分析法を用いてさらに生成物の特性決定を行ったところ、M+Hの予想値は1373、実測値は1378であった。
(段階6d)ジスルフィド[Cys 2-6 ]チオエーテルシクロ[CH 2 CO−Lys−Cys 2 −Arg−Gly−Asp−Cys 6 −Phe−Cys]−(PEG) 3 −NH 2 の合成
チオエーテルシクロ[CH2CO−Lys−Cys(tBu)−Arg−Gly−Asp−Cys(tBu)−Phe−Cys]−(PEG)3−NH2を、アニソール(200μL)、DMSO(2ml)及びTFA(100ml)の溶液で60分間処理した。その後、TFAを真空中で除去し、ジエチルエーテルの添加でペプチドを沈殿させた。分取HPLC(Phenomenex Luna 5μ C18(2)250×21.20mmカラム)により、40分で0〜30%B(ここで、A=H2O/0.1%TFA及びB=CH3CN/0.1%TFA)の勾配及び10ml/分の流量を用いて70mgの粗物質の精製を行った。凍結乾燥後、46mgの純物質を得た(分析HPLC:勾配,10分で0〜30%B(ここで、A=H2O/0.1%TFA及びB=CH3CN/0.1%TFA);カラム,Phenomenex Luna 3μ C18(2)50×4.6mm;流量,2ml/分;検出,UV214nm;生成物の保持時間,6.80分)。質量分析法を用いてさらに生成物の特性決定を行ったところ、M+Hの予想値は1258.5、実測値は1258.8であった。
(段階6e)ジスルフィド[Cys 2-6 ]チオエーテルシクロ[CH 2 CO−Lys(キレーター1−グルタリル)−Cys 2 −Arg−Gly−Asp−Cys 6 −Phe−Cys]−(PEG) 3 −NH 2 の合成
13mgの[Cys2-6]シクロ[CH2CO−Lys−Cys−Arg−Gly−Asp−Cys−Phe−Cys]−(PEG)3−NH2、9.6mgのキレーター1A及び8μLのNMMをDMF(0.5ml)に溶解した。混合物を2時間30分撹拌した。分取HPLC(Phenomenex Luna 5μ C18(2)250×21.20mmカラム)により、40分で0〜30%B(ここで、A=H2O/0.1%TFA及びB=CH3CN/0.1%TFA)の勾配及び10ml/分の流量を用いて反応混合物の精製を行った。凍結乾燥後、14.2mgの純物質を得た(分析HPLC:勾配,10分で0〜30%B(ここで、A=H2O/0.1%TFA及びB=CH3CN/0.1%TFA);カラム,Phenomenex Luna 3μ C18(2)50×4.6mm;流量,2ml/分;検出,UV214nm;生成物の保持時間,7.87分)。質量分析法を用いてさらに生成物の特性決定を行ったところ、M+Hの予想値は1697.8、実測値は1697.9であった。
実施例7:放射線防護剤の選択
放射性標識効率及び放射線安定化に対する3種の放射線防護剤(pABA、ゲンチシン酸及びアスコルビン酸)の効果を、凍結乾燥キットに関して評価した。放射線防護剤を添加した点及びpHを9.3近くに維持するために炭酸ナトリウムの量を増加した点を除けば、処方は処方A(実施例9参照)と全く同じであった。表2を参照されたい。
処方Aは、再構成から20分後に約90〜91%のRCPを有し、再構成から4時間後には82〜85%に低下し、8時間後には75〜82%に低下した。
アスコルビン酸を含む凍結乾燥キットは放射性標識効率が悪く、RCPは再構成から20分後及び4時間後のいずれでも80%であった。
ゲンチシン酸を含む凍結乾燥キットは、良好な放射性標識効率(再構成から20分後に94%)を示すと共に、良好な放射線安定化効果を示し、RCPは再構成から4時間後に90%であった。しかし、再構成キット溶液はある時間後に変色した(ピンク色に変わった)。同様な変色は溶液化学実験においても観察された。
pABAを含む凍結乾燥キットは良好な放射性標識効率を示し、RCPは安定化された。RCP値は再構成から20分後及び4時間後のいずれでも約90%であり、安定性は再構成から8時間後でも維持された(実施例8参照)。処方Aに比べて、新しい放射性不純物は認められなかった。
実施例8:放射線防護剤の量の最適化
処方中のpABAの量を最適化するため、3つのpABAレベル[100〜600μg/バイアル]及び2つのpHレベル[8.7〜9.3]を有する要因デザインを作成した。キット成分のレベルは処方Aの通りであった。炭酸ナトリウムレベルはpHを調整するために使用した。
表3に示される要因デザインからの結果を分析したところ、初期RCP及び放射線安定化能力に関する最適pABA量は200〜350μg/バイアルの範囲内にあることが示された。
それぞれ200μgのpABA(バッチ#9、630μg Na2CO3、pH9.3)及び300μgのpABA(バッチ#10、800μg Na2CO3、pH9.3)を有する2種の追加バッチは、初期時点及び安定性期間中においてよく似たRCP値を与えた。かかる結果は、放射性標識効率又は放射線安定化能力に関しては、200μg及び300μgのpABAを含む凍結乾燥キットの間に有意差が存在しないことを示している。
実施例9:比較用凍結乾燥キット処方
Edwards et al[Nucl.Med.Biol.,35,365−375(2008)]の先行技術キット及び本発明の安定化キットを比較するため、下記のような凍結乾燥キットを調製した。
実施例10:ジェネレーター適合性試験
処方Cの適合性を調べるため、2種のジェネレーター適合性試験を実施した。第1の試験で調べたジェネレーターは、Technelite Technetium−99m,Sterile generator[Bristol Myers Squibb Medical Imaging社], Drytec Technetium−99m,Sterile generator[GE Heathcare社、英国]、Ultra−Technekow(登録商標)DTE generator[Tyco Healthcare Mallinckrodt社、米国]及びISOTEC Mo−99−Tc−99m,Sterile generator[Amersham Health社、ノルウェー]であった。試験試料は処方C(実施例8の#9)であった。すべての試料は、3.1GBq/6mlのジェネレーター溶出液で再構成した。ジェネレーターに関して調べた変量は、ジェネレーターエージ(溶出間の時間)及び溶出液エージ(溶出後の時間)であった。
第1の試験で試験した4種のジェネレーターはすべて、処方Cに適合していた。RCP値にはほんの小さな差(1.6%)が存在していた。溶出液エージは、4種のジェネレーターのすべてに関し、RCP及び再構成後安定性の両方に対してマイナスの効果を有していた。
実施例11:凍結乾燥キットの安定性
様々な温度[−20℃、5℃及び25℃]で12ヶ月までの若干の期間にわたって貯蔵したキットの複数バッチに関して貯蔵寿命安定性試験を実施した。様々な温度条件下での貯蔵後にRCPを測定した。
処方Aキット
5°で12ヶ月間の貯蔵:再構成から4時間後のRCPは87%であった。
25°で3ヶ月間の貯蔵:再構成から4時間後のRCPは87%であった。
処方Cキット
5°で12ヶ月間の貯蔵:再構成から4時間後のRCPは91.7%であった。
25°で3ヶ月間の貯蔵:再構成から4時間後のRCPは91.5%であった。
25°で6ヶ月間の貯蔵:再構成から4時間後のRCPは>90%であった。
処方Cは5℃で貯蔵した場合に50ヶ月以上の貯蔵寿命を有するに対し、処方Aは適切なキットのRCP性能を維持するためには−20℃で貯蔵しなければならないであろう。

Claims (14)

  1. (i)99mTc−マラシクラチド、並びに
    (ii)p−アミノ安息香酸及びその生体適合性陽イオンとの塩から選択される放射線防護剤
    を、哺乳動物への投与に適した形態で生体適合性キャリヤー中に含んでなる放射性医薬組成物。
  2. 放射線防護剤がp−アミノ安息香酸ナトリウムである、請求項1記載の放射性医薬組成物。
  3. 当該放射性医薬品が注射器に入れて供給される、請求項1又は請求項2記載の放射性医薬組成物。
  4. 当該放射性医薬品がクロージャーを備えたバイアルに入れて供給される、請求項1又は請求項2記載の放射性医薬組成物。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の放射性医薬組成物を調製するためのキットであって、
    (i)マラシクラチド、
    (ii)p−アミノ安息香酸及びその生体適合性陽イオンとの塩から選択される放射線防護剤、
    (iii)第一スズ還元剤、並びに
    (iv)メチレンジホスホン酸又はその生体適合性陽イオンとの塩
    を含んでなるキット。
  6. すべてのキット成分が一緒に凍結乾燥されている、請求項5記載のキット。
  7. さらに緩衝剤を含む、請求項5又は請求項6記載のキット。
  8. 第一スズ還元剤が塩化第一スズである、請求項5乃至請求項7のいずれか1項に記載のキット。
  9. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の放射性医薬組成物の調製方法であって、
    (i)請求項5乃至請求項8のいずれか1項に記載のキットを生体適合性キャリヤーの供給物で再構成し、続いて生体適合性キャリヤー中の99mTcの供給物を再構成されたキットに添加する段階、又は
    (ii)請求項5乃至請求項8のいずれか1項に記載のキットを生体適合性キャリヤー中の99mTcの供給物で再構成する段階
    を含んでなる方法。
  10. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の放射性医薬組成物の調製における、請求項5乃至請求項8のいずれか1項に記載のキットの使用。
  11. (i)99mTc−マラシクラチド放射性医薬組成物、又は
    (ii)99mTc−マラシクラチド放射性医薬組成物を調製するためのキット
    を安定化するための放射線防護剤としての、p−アミノ安息香酸又はその生体適合性陽イオンとの塩の使用。
  12. 哺乳動物体のイメージング方法における、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の放射性医薬組成物の使用。
  13. 哺乳動物体のイメージング方法であって、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の放射性医薬組成物を予め投与した哺乳動物をイメージングする段階を含んでなる方法。
  14. 哺乳動物がインテグリンの発現を伴う疾患に罹患している、請求項13記載の方法。
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