JP2013527228A - 新規な医薬化合物 - Google Patents

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Abstract

新規な化合物および医薬組成物が提供される。本発明の1つの態様では、当該化合物は医療行為において、例えば癌および免疫障害の処置において利用されてもよい。
【選択図】図2

Description

本発明は、医的障害に対する薬物療法の分野に関する。特に、本発明は、例えば、癌の処置のための医療行為において利用されてもよい新規な化合物および医薬組成物に関する。
医的障害に対する薬物療法は、薬物動態、有効性、または副作用などの態様おいて、改善を必要とすることが多い。例えば、多くの抗癌剤は、非常に狭い治療濃度域、すなわち、有益な抗腫瘍性効果を奏するために必要とされる薬物レベルと、副作用を引き起こす薬物レベルとの間の小さい差を有し、副作用のうちのいくつかは、用量制限的でありうるし、または生命を危険にさらす可能がある。別の例として、種々の分野で使用される多くの薬物、例えば抗癌剤、抗炎症薬、または神経学的障害もしくは精神障害を処置するために使用される薬物が、あとの活性薬物のゆっくりとした徐放性を持つ不活性なプロドラッグとして投与されて、これにより、長期の薬物循環時間と薬物の標的部位における長期の薬物活性を可能にすることが望ましいことが多い。さらには、薬物が、疾患の病巣へと標的化されること、すなわち、患者への薬物の投与の後、標的組織と標的でない組織との間の濃度勾配があり、疾患の病巣では、標的ではない組織と比べて、プロドラッグおよび/または活性薬物のレベルが相対的に高いことが望ましいことが多い。
本発明は、医的障害の処置のための新規な化学的化合物および新規な医薬組成物に関する。
1つの実施形態によれば、本発明の新規な化合物および新規な医薬組成物は、癌の処置のために使用されてもよい。
1つの実施形態では、式(I)の構造によって表される化合物:
Figure 2013527228
(式中、
およびRは同じかまたは異なり、各々独立に、C、C、C、C、C、C、CまたはCの直鎖状、分枝状もしくは環状のアルキル、アリールまたはヘテロアリールから選択され;
は、水素、C、C、C、C、C、C、CまたはCの直鎖状もしくは分枝状のアルキルから選択され;
Lは、C、C、C、C、C、C、CまたはCの直鎖状、分枝状もしくは環状のアルキル、C、C、C、C、C、C、CまたはCの直鎖状、分枝状もしくは環状のアルキル−アミン、アリール、ヘテロアリールまたはこれらの組み合わせから選択され;
Uは、−O−;−(CO)O−;−O(CO)−NH−;または−(CO)−NH−から選択され;
nおよびmは、各々独立に、0、1、2、3、4から選択される整数であり;
Dは薬物である)
が提供される。
1つの実施形態によれば、RおよびRは、各々、tert−ブチル基であり、Rはメチル基であり、n=1でありかつm=1である。
別の実施形態では、式IXに示される構造を含む化合物:
Figure 2013527228
(式中、RおよびRは同じかまたは異なり、各々独立に、C、C、C、C、C、C、CまたはCの直鎖状、分枝状もしくは環状のアルキル、アリールまたはヘテロアリールから選択され;Rは、水素、C、C、C、C、C、C、CまたはCの直鎖状もしくは分枝状のアルキルから選択され;nおよびmは、各々独立に、0、1、2、3、4から選択される整数であり;*は、直接の、または上で定義されたリンカーLを介してのいずれかの、薬物への結合点を表す)が提供される。
本発明の目的についての用語「薬物」は、疾患を抱える被験者への投与の際に、薬理作用、例えば疾患の治癒を助けること、疾患の程度を低下させること、または疾患の症候もしくは徴候を緩和すること、を奏する医学的に有用な化学的化合物に関する。
本発明の目的についての用語「接合体」は、当該技術分野で公知のいずれかの手段によって一緒に連結された2つ(以上)の化学的部分を含む分子に関する。
用語「治療上有効な用量」は、例えば、動物もしくはヒト被験者において、既存の医的障害の処置、および/または疾患の発症を予防することもしくは遅延することのいずれかにおいて、治療的に有用な応答を誘発する薬物の量に関する。
本発明は、これより、以下の説明のための図面を参照して、特定の実施例および好ましい実施形態に関連して記載される。
酵素トポイソメラーゼIの阻害剤として活性な抗癌剤であるSN−38のプロドラッグである抗癌剤CPT−11(イリノテカン)と比較して、インビトロの培養されたA375黒色腫細胞において例示される場合の、細胞傷害性抗癌剤としてのATT−11T(本発明の一実施形態に係る化合物)の有効性を示す。A375細胞は、ATT−11TまたはCPT−11の濃度を高めながら、インキュベーションされ、細胞生存率が評価された。これらの薬剤の細胞傷害効果は、24時間のインキュベーションでの、生細胞の百分率として表された。ATT−11Tは、3.3μΜのIC50(細胞の50%の阻害濃度)で強力な細胞傷害効果を呈し、CPT−11よりも強力であった。それゆえ、示されるとおり、ATT−11Tは強力な抗癌剤である。 腫瘍保有ヌードマウスにおける、腫瘍成長を阻害することにおけるATT−11Tの性能を示す。A375黒色腫腫瘍保有マウスはATT−11T(5mg/kgまたは20mg/kg×9)で処置され、対照の未処置のマウスにおける腫瘍体積と比較して、腫瘍体積(mm)を測定した。ATT−11Tは、この薬物の両方の用量について認められたとおり、この腫瘍に対して劇的な効果を奏し、完全な腫瘍縮小および増殖阻害をもたらした。 ヌードマウスにおいて、黒色腫A375腫瘍の縮小および増殖阻害を引き起こす、ATT−11Tの抗癌効果を例証する。上側のパネル(A、B)は、未処置の動物由来の代表的な腫瘍を示し、他方、下側のパネル(C、D)は、ATT−11Tの比較的低い用量(5mg/kg×9)で処置した動物における腫瘍接種部位(矢印)を示す。示されるとおり、ATT−11Tは強力な抗癌効果を奏し、腫瘍縮小および腫瘍増殖阻害を引き起こした。 黒色腫A375腫瘍保有マウスにおいて、ATT−11Tによって奏される腫瘍成長の遅延を示す。腫瘍保有マウスは、ATT−11T(5mg/kg×9)、またはCPT−11(75mg/kg×3)で処置され、腫瘍成長が、最後の用量の後、1ヶ月間追跡された。示されるとおり、この用量のATT−11Tは、CPT−11と比べて、最後の用量の1ヶ月後でさえも腫瘍成長を実質的に阻害した。 黒色腫A375腫瘍保有マウスにおいて、ATT−11Tによって奏される腫瘍成長の遅延を示す。腫瘍保有マウスは、ATT−11T(20mg/kg×9)、またはCPT−11(75mg/kg×3)で処置され、腫瘍成長が、最後の用量の後、1ヶ月間追跡された。示されるとおり、この用量のATT−11Tは、CPT−11と比べて、最後の用量の1ヶ月後でさえも腫瘍成長を実質的に阻害した。 黒色腫A375腫瘍保有マウスにおいて、体重に対してATT−11Tの副作用がないことを示す。腫瘍保有マウスは、ATT−11Tで処置され、週2回秤量された。示されるとおり、上記のとおりのATT−11Tの実質的な腫瘍阻害効果ともに、この薬物は十分に耐容され、体重の減少を引き起こさなかった。 ビーグル犬における、CPT−11と比べた、ATT−11Tの薬物動態プロファイルを示す。この図は、親薬物ATT−11TまたはCPT−11の血漿中濃度 対 時間を示す。示されるとおり、ATT−11Tは、CPT−11と比べて、親薬物およびその活性な代謝産物SN−38の両方の持続された血漿レベルおよびゆっくりとしたクリアランスを伴って、好ましいプロファイルによって特徴づけられた。 ビーグル犬における、CPT−11と比べた、ATT−11Tの薬物動態プロファイルを示す。この図は、共通の活性な細胞傷害性の代謝産物SN−38の血漿中濃度 対 時間を示す。示されるとおり、ATT−11Tは、CPT−11と比べて、親薬物およびその活性な代謝産物SN−38の両方の持続された血漿レベルおよびゆっくりとしたクリアランスを伴って、好ましいプロファイルによって特徴づけられた。 イヌへの静脈内薬物投与後の、親薬物(ATT−11TまたはCPT−11)の血漿半減期(t1/2)を示す。 イヌへの静脈内薬物投与後の、それぞれATT−11TまたはCPT−11由来の活性な細胞傷害性の代謝産物SN−38の血漿半減期(t1/2)を示す。ATT−11T由来のSN−38は、CPT−11由来のSN−38と比べて、5.2倍長い血漿半減期を示した。 ビーグル犬への静脈内薬物投与の後の、親薬物(ATT−11TまたはCPT−11)の血漿中濃度/時間曲線下の面積(AUC)を示す。ATT−11TのAUCは、CPT−11のAUCよりも4倍大きかった。それゆえ、ATT−11Tの投与は、CPT−11と比べて、当該親薬物への実質的により長い曝露を生じた。 ビーグル犬への静脈内薬物投与の後の、それぞれATT−11TまたはCPT−11由来の共通の活性な細胞傷害性の代謝産物SN−38の血漿中濃度/時間曲線下の面積(AUC)を示す。ATT−11T由来のSN−38のAUCは、CPT−11由来のSN−38のAUCよりも2.9倍大きかった。それゆえ、ATT−11Tの投与は、CPT−11と比べて、当該親薬物の活性な代謝産物SN−38への実質的により長い曝露を生じた。
1つの実施形態では、式(I)の構造によって表される化合物:
Figure 2013527228
(式中、
およびRは同じかまたは異なり、各々独立に、C、C、C、C、C、C、CまたはCの直鎖状、分枝状もしくは環状のアルキル、アリールまたはヘテロアリールから選択され;
は、水素、C、C、C、C、C、C、CまたはCの直鎖状もしくは分枝状のアルキルから選択され;
Lは、C、C、C、C、C、C、CまたはCの直鎖状、分枝状もしくは環状のアルキル、C、C、C、C、C、C、CまたはCの直鎖状、分枝状もしくは環状のアルキル−アミン、アリール、ヘテロアリールまたはこれらの組み合わせから選択され;
Uは、−O−;−(CO)O−;−O(CO)−NH−;または−(CO)−NH−から選択され;
nおよびmは、各々独立に、0、1、2、3、4から選択される整数であり;
Dは薬物である)
が提供される。
1つの実施形態によれば、n=1でありm=1である。
1つの実施形態によれば、RおよびRは、各々、tert−ブチル基、[すなわち−C(CH]であり、当該化合物は式(II)の構造によって表される:
Figure 2013527228
1つの実施形態によれば、Rはメチルである。
Figure 2013527228
別の実施形態によれば、式(III)の構造によって表される化合物:
式(III)
(式中、kは1、2、3、4、または5の整数である)が提供される。
別の実施形態によれば、式(IV)の構造によって表される化合物:
Figure 2013527228
(式中、kは1、2、3、4、または5の整数である)が提供される。
別の実施形態によれば、式(V)の構造によって表される化合物:
Figure 2013527228
(式中、kは1、2、3、4、または5の整数である)
が提供される。
1つの実施形態によれば、kは5であり、Dは、イブプロフェンまたはレボドパのいずれかである。
1つの実施形態によれば、式(VI)の構造によって表される化合物:
Figure 2013527228
(式中、Lは上で定義されたとおりである)
が提供される。
1つの実施形態によれば、式(VII)の構造によって表される化合物:
Figure 2013527228
が提供される。
式(VII)の化合物はATT−11Tと呼ばれる。
別の実施形態によれば、式(VIII)の構造によって表される化合物:
Figure 2013527228
が提供される。
式(VIII)の化合物はATT−20Tと呼ばれる。
本発明の実施形態は、式I、II、III、IV、V、VI、VII、またはVIIIの化合物のうちのいずれかの、薬学的に許容できる塩、水和物、溶媒和物および金属キレート、ならびにその化合物を含有する医薬組成物も提供する。
いくつかの実施形態によれば、Dは抗癌剤である。例えば、Dは、トポイソメラーゼの阻害剤、例えばカンプトテシンもしくはその誘導体もしくは類似体(例えば、式VIおよびVIIのもの);または5−フルオロウラシルもしくはその類似体、例えばカペシタビン(例えば、式VIIIのもの)であることができる。
本発明のいくつかの実施形態によれば、Dは、抗炎症薬、免疫介在性障害の処置のための薬物、感染性障害の処置のための薬物、血管障害の処置のための薬物、毒性障害の処置のための薬物、神経障害の処置のための薬物、または精神障害の処置のための薬物であってもよい。
いくつかの実施形態によれば、式IXに示される構造を含む化合物:
Figure 2013527228
(式中、RおよびRは同じかまたは異なり、各々独立に、C、C、C、C、C、C、CまたはCの直鎖状、分枝状もしくは環状のアルキル、アリールまたはヘテロアリールから選択され;Rは、水素、C、C、C、C、C、C、CまたはCの直鎖状もしくは分枝状のアルキルから選択され;nおよびmは、各々独立に、0、1、2、3、4から選択される整数であり;*は、直接の、または上で定義されたリンカーLを介してのいずれかの、薬物への結合点を表す)
が提供される。
1つの実施形態によれば、RおよびRは、各々、tert−ブチル基である。
1つの実施形態によれば、n=1でありかつm=1である。
1つの実施形態によれば、RはCHである。
1つの実施形態によれば、式(X)に示される構造を含む化合物:
Figure 2013527228
(式中、*は、直接の、または上で定義されたリンカーLを介してのいずれかの、薬物への結合点を表す)
が提供される。
いくつかの実施形態によれば、式(IX)または(X)の構造を含む化合物は、医薬の調製において、例えば、抗癌剤の調製において、使用されてもよい。
いくつかの実施形態によれば、式(IX)または(X)の化合物は、接合体の調製において使用されてもよく、この接合体は、式(IX)または(X)の化合物を薬物につなぐリンカーを含んでもよい。
本発明のいくつかの実施形態によれば、医的障害の処置のための方法であって、医的障害を有する被験者に、治療上有効な用量の、式I、II、III、IV、V、VI、VIIまたはVIIIによって表される化合物のうちのいずれか(これらの式において、Dは、当該医的障害の処置のために有用な薬物である)を投与することを含む、方法が提供される。
本発明の一実施形態によれば、上記医的障害は癌である。
本発明の実施形態に係る化合物は、すべて、式(IX)によって表される共通の特徴を有し、より具体的には、いくつかの実施形態によれば、当該化合物は、式(X)によって表される共通の特徴を有し、このことは、経口バイオアベイラビリティー、選択性などのパラメータにおける改善された有効性および薬物性能ならびに改善された薬物動態プロファイルをもたらす。
本発明の1つの実施形態では、式(VII)に示される構造を有しかつATT−11Tと呼ばれる接合体は、抗癌剤SN−38を含む。
ATT−11Tは抗癌剤SN−38のカルバメートプロドラッグである。体内のエステル分解酵素(エステラーゼ)によるカルバメート結合の切断の際に、SN−38が放出され、酵素トポイソメラーゼIの阻害を通して、SN−38の細胞傷害効果が奏される。
本発明の別の実施形態では、式(VIII)に示される構造を有しかつATT−20Tと呼ばれる接合体は、抗癌剤カペシタビンを含む。
本発明の実施形態は、疾患の処置のための方法であって、その疾患を有する被験者に、治療上有効量の、式I、II、III、IV、V、VI、VIIまたはVIIIに示される化合物のうちのいずれか1つを含む接合体または医薬組成物を投与することによる、方法を提供する。
本発明の化合物は、それ自体で、すなわち、さらなる構造上の修飾なしに治療薬として活性であることができるし、またはプロドラッグとして活性であてもよい、すなわち、体内での代謝による変換の後でのみ薬理作用を奏することができるものでもよい。とりわけ、当該変換は、特定の化合物について適用できるとおり、それぞれのエステル、アミドまたはカルバメート部分での本発明の分子の酵素による切断であることができる。
本発明の一実施形態では、医的障害の処置のための方法であって、この医的障害は、癌、炎症性障害、免疫介在性障害、感染性障害、血管障害、毒性障害、神経障害、または精神障害から選択される、方法が提供される。
本発明の実施形態は、上記のとおりの、および/または下記の実施例に記載される式I、II、III、IV、V、VI、VIIまたはVIIIのうちのいずれかに係る化合物または接合体、ならびにその薬学的に許容できる塩、水和物および溶媒和物ならびにその塩の溶媒和物および水和物を含む医薬組成物を提供する。
塩のいくつかの例としては、無毒のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩およびアンモニウム塩、例えばナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、バリウムおよびアンモニウム塩が挙げられる。加えて、無毒の酸付加塩、例えば、塩酸塩、塩化水素酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、酢酸塩、シュウ酸塩、吉草酸塩、オレイン酸塩、ラウリン酸塩、ホウ酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、p−トルエンスルホン酸塩(トシル酸塩)、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、スルホン酸塩、グリコール酸塩、マレイン酸塩、アスコルビン酸塩およびベンゼンスルホン酸塩も、上記の塩に含まれる。
本発明の実施形態に係る医薬組成物は、当該治療薬と一緒に投与される薬学的に許容された担体、例えば希釈剤、アジュバント(佐剤)、賦形剤、またはビヒクルを含んでもよい。薬学的に許容できる担体のいくつかの例としては、水、塩溶液、アルコール、シリコーン、ワックス、ワセリン、植物油、落花生油、大豆油、鉱油、ゴマ油、ポリエチレングリコール類、プロピレングリコール、リポソーム、糖、ゼラチン;ラクトース(乳糖)、アミロース、ステアリン酸マグネシウム、タルク、界面活性剤、ケイ酸、粘性パラフィン、香油、脂肪酸のモノグリセリドおよびジグリセリド、石油エーテル脂肪酸エステル(petroethral fatty acid esters)、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。
当該医薬組成物は、例えば、従来の混合、溶解、造粒、浮揚(levitating)、乳化、カプセル化、封入(entrapping)、凍結乾燥のプロセスまたは他の好適なプロセスを用いて、製造されてもよい。
当該医薬組成物は、意図された投与経路に応じて、液剤、懸濁剤、乳剤(エマルション)、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、持続放出配合物などの形態をとることができる。投与経路の例としては、非経口投与、例えば、静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、動脈内投与、門脈内投与、髄腔内投与、皮内投与、経皮投与(局所投与)、経粘膜投与、関節内投与、腹腔内投与、および胸膜内投与、ならびに髄腔内投与、脳内投与、吸入による投与および肺投与が挙げられる。別の態様では、当該送達システムおよび医薬組成物は、局所的に、例えば、障害または疾患に罹患している特定の腫瘍、器官、組織、または細胞に血液を供給する局所的血管への注射によって、被験者に投与される。
例えば、非経口投与については、当該組成物は、以下の成分のうちの1以上を含んでもよい:注射用の水、生理食塩水溶液などの滅菌された希釈剤;ベンジルアルコールまたはメチルパラベンなどの抗菌剤;アスコルビン酸または亜硫酸水素ナトリウムなどの抗酸化物質;エチレンジアミン四酢酸などのキレート剤;酢酸塩、クエン酸塩またはリン酸塩などのバッファー、および塩化ナトリウムまたはデキストロースなどの等張性の調整のための薬剤。非経口調剤は、ガラスまたはプラスチックから作製される、アンプル、使い捨ての注射器または複数回投与用バイアルの中に入れておくことができる。
例えば、注射については、本発明の接合体は、水溶液、好ましくは生理食塩水バッファーなどの生理的に適合するバッファーの中に配合されてもよい。この溶液は、懸濁剤、安定剤および/または分散剤などの製剤化剤(formulatory agent)を含有してもよい。好ましい実施形態では、当該送達システムは、滅菌された水溶液の中で配合される。
例えば、静脈内投与については、好適な担体としては、生理食塩水、静菌性の水、またはリン酸緩衝生理食塩水(PBS)が挙げられる。すべての場合において、当該組成物は、滅菌されている必要があり、しかも、注射されるとき、シリンジを用いて簡単に注射できる程度に流体であるべきである。組成物は、例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、チメロサル、などの防腐剤を含んでもよい。
本発明の実施形態に係る医薬品は、例えば、丸剤、錠剤、ラッカーがけ錠剤(lacquered tablet)、糖被覆錠剤、顆粒、硬ゼラチンカプセルおよび軟ゼラチンカプセル、水溶液、アルコール溶液もしくは油性溶液、シロップ、エマルションまたは懸濁液の形態で経口投与することができる。丸剤、錠剤、糖被覆錠剤および硬ゼラチンカプセルの製造については、例えば、ラクトース、デンプン、例えばトウモロコシデンプン、またはデンプン誘導体、タルク、ステアリン酸もしくはその塩、などを使用することが可能である。軟ゼラチンカプセルおよび座薬用の担体は、例えば、脂肪、ワックス、半固体および液体のポリオール、天然油もしくは硬化油、などである。溶液、例えば注射用の溶液、またはエマルションもしくはシロップの調製のための好適な担体は、例えば、水、生理塩化ナトリウム溶液、アルコール(エタノールなど)、グリセロール、ポリオール、スクロース、転化糖、グルコース、マンニトール、植物油、などである。1つの実施形態では、当該医薬は、1以上の補助的な賦形剤物質と一緒に、単層または多層の錠剤などの錠剤形態へと圧縮されてもよい。本発明の実施形態に係る錠剤は、任意に、さらなる制御放出特性を提供するように、制御放出ポリマーでコーティングすることができる。
例えば、吸入による投与については、当該送達システムは、好適な噴霧剤、例えば、ジクロロジフロロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素または他の好適なガスを使用した、加圧パックまたはネブライザーからのエアロゾルスプレーとして配合されてもよい。
種々の用量が使用されてもよく、用量は、疾患、患者の臨床状態または随伴する薬物療法に応じて、種々の間隔で投与されてもよい。投薬量は、医師の臨床的判断に従って変わりうる。
本発明の実施形態は、医的障害の処置のための方法を提供する。本発明の実施形態によれば、1つの方法は、被験者(ヒトまたは動物)に、治療上有効な用量の、式I、II、III、IV、V、VI、VIIまたはVIIIのうちのいずれかに係る化合物または医薬組成物を投与することを含む。この化合物または医薬組成物は、上記のものなどの添加剤とともに投与されてもよく、投与は、上記のものなどのいずれの好適な経路を採用してもよい。
本発明の1つの態様では、式I、II、III、IV、V、VI、VIIまたはVIIIのうちのいずれかに係る化合物は、抗癌活性を有する、すなわち、その化合物自体で、またはその化合物が活性代謝産物へと切断された際に、腫瘍細胞に損傷を与え、かつ/または死滅させることができる。本発明のこの態様によれば、上記化合物または関連する医薬組成物は、癌の処置のために使用されてもよく、この腫瘍は、体内のいずれの器官が関与し、または体内のいずれの器官に由来してもよい。
1つの実施形態では、本発明の化合物および/またはその関連する医薬組成物によって処置されうる癌のタイプとしては、肺、結腸、乳房、黒色腫、リンパ腫、前立腺、甲状腺、精巣、卵巣、皮膚、脳もしくは骨の原発性または続発性の腫瘍が挙げられる。
本発明の別の態様では、式I、II、III、IV、V、VI、VIIまたはVIIIのうちのいずれかに係る化合物は、炎症性障害、免疫介在性障害、感染性障害、血管障害、毒性障害、精神障害または神経障害から選択される医的障害の処置のために有用な薬物を含む。本発明のこの態様によれば、本発明の化合物または関連する医薬組成物は、それぞれの医的障害の処置のために使用されてもよい。
本発明のいくつかの実施形態によれば、当該化合物またはその関連する医薬組成物は、単独療法として、すなわち、単独の化学療法剤として、または他の治療薬と組み合わせて、すなわち、併用療法の一部として使用されてもよい。処置は、急性であってもよいし、慢性であってもよい。
本発明をさらに例証するために、および本発明の実施形態が実際にどのように実施されうるかを例示するために、いくつかの実施例が、これより記載される。それらの実施例は、本発明の1つの実施形態に係る化合物の調製のための例示的な方法、ならびに癌の異種移植動物モデルにおける、インビトロおよびインビボの両方における腫瘍阻害での生物学的性能を、限定を意図しない態様で説明する。加えて、ビーグル犬において検討された本発明の化合物の好ましい薬物動態プロファイルが例証される。
実施例1
ATT−11Tと呼ばれる化合物の調製のための例示的な方法を例証する。しかしながら、類似の化合物を生じうる、この方法の改変版(例えば、アルキル化、水和、縮合、および他の工程などの当該技術分野で公知のさらなる工程または他の工程を含む類似のプロセス)も、本発明の実施形態に含まれる。
本発明の1つの実施形態に係るATT−11Tについての合成スキームを下記に示す。第1の工程として、ピペリジン誘導体1に対してBoc保護を実施し、次いで、臭素化を実施して、化合物3を得て、そしてマロン酸ジエチル4のメチル化によって生成するメチルマロン酸ジエチルとの縮合を実施する。この縮合により化合物6Aが得られ、次いでこの化合物6Aを還元して化合物6Bを得る。その後、化合物7を得るためにエーテル化を実施する。次いで、化合物7をBoc脱保護し、SN−38(化合物10)と縮合させ、化合物11、すなわち、所望の生成物ATT−11Tを得る。この合成経路を、以下の合成スキームでさらに説明する。
Figure 2013527228
実施例2
この実施例は、ATT−11Tの、インビトロでの抗癌剤としての有効性を例証する。
抗癌剤としてのATT−11Tの有効性を、トポイソメラーゼ阻害剤SN−38のプロドラッグである市販の抗癌剤CPT−11(イリノテカン)と比較して、インビトロの培養されたA375黒色腫細胞において例示する。A375細胞を、ATT−11TまたはCPT−11のいずれかの濃度を高めながら、インキュベーションし、細胞生存率を評価し、IC50(50%細胞の阻害効果)を算出した。
10% FBS(Gibco、UK)、2mMのL−グルタミン(Gibco、UK)、20mM HEPESバッファー(Beit−Haemek、イスラエル)、100単位/mlのペニシリン、および100μg/mlのストレプトマイシン(Gibco、UK)を補ったRPMI 1640(Gibco、UK)の中で細胞を成長させた。細胞を、5% COを含有する加湿された雰囲気の中で、37℃で培養した。培地は、週に2回、定期的に変え、85%コンフルエンスに到達したとき、細胞を、0.25% トリプシン/EDTA(Beit−Haemek、イスラエル)を用いて継代した。
ATT−11Tは、Aptuit−Laurus(インド)によって生産された。この化合物をDMSOに溶解させた。イリノテカン(CPT−11)はイリノテカン塩酸塩三水和物(Pfizer)として供給され、100mg/5mlの濃厚原液から希釈した。上記細胞を、成長培地に溶解させたATT−11T(またはCPT11)の段階希釈を用いて、37℃で24時間インキュベーションした。次いで、XTT試薬(Beit−Haemek、イスラエル)を使用して、細胞生存率を測定した。インキュベーション期間の最後に、テトラゾリウム染料を加え、着色した生成物、ホルマザン、の形成を、マイクロプレートリーダー(ELx800、Bio−Tek instruments Inc.)を使用して、450nmで測定した。細胞生存率 対 薬物濃度をプロットし、データを、GraphPad prisma ver.5.0ソフトウェアを使用して、非線形回帰解析を用いてフィッティングした。次いで、ATT−11TおよびCPT−11のIC50値を、対照としての役割を果たした未処置の細胞と比べて、細胞成長の50%を阻害した薬物濃度として算出した。
代表的な研究の結果を図1に示す。図1は、経時的な生細胞の百分率を、未処置の対照と比べて示す。示されるとおり、ATT−11Tは、3.3μΜのIC50で顕著な細胞傷害効果を示した。ATT−11Tの効力は、10.1μΜのIC50を呈したCPT−11の効力よりも実質的に大きかった。それゆえ、これらの結果は、ATT−11Tが強力な細胞傷害性抗癌剤であるということを示す。
実施例3
この実施例は、ヌードマウスにおける、インビボの黒色腫の異種移植モデルにおいて、腫瘍縮小を誘導することにおける、および腫瘍成長を阻害することにおけるATT−11Tの有効性を例証する。
胸腺欠損ヌードマウス(雌性、8〜9週、一群あたり10匹の動物)の右側腹部領域へのA375黒色腫細胞(動物1匹あたり、1部位あたり0.75×10)の注射により、皮下A375黒色腫腫瘍をマウスに確立した。各週に2回、カリパスを用いて腫瘍寸法を測定し、腫瘍体積(mm)を、式:TV=0.52L×W(式中、LおよびWは、それぞれ大きいほうの寸法(major dimension)および小さいほうの寸法(minor dimension)である)を使用して、算出した。腫瘍が75〜100mmの平均体積に到達した10日目に、薬物処置を開始した。ATT−11Tを、0.1M リン酸ナトリウムバッファー(pH 5.8)中の10% DMSOおよび10% ウシ血清アルブミン(BSA)を含むビヒクルを用いて、マウスの尾静脈に静脈内投与した。薬物を、5mg/kgまたは20mg/kgのいずれかの用量で投与し、週3回、3週間与えた。ビヒクル溶液だけを用いて投与された腫瘍保有マウスが対照の役割を果たした。
図2は、腫瘍体積(mm) 対 腫瘍接種後の日数を示す。示されるとおり、ATT−11Tは、腫瘍成長に対して劇的な阻害効果を示した。対照の未処置の動物の腫瘍は急速な成長を示したのに対し、ATT−11Tは、完全な腫瘍縮小および100% 増殖阻害を引き起こし、これは、この薬物の最後の投与のあと1週間続いた。この薬物のこの実質的な効果は、両方の用量群、すなわち、5mg/kgおよび20mg/kgにおいて認められた。
図3(上側のパネル)は、接種後29日目(ビヒクルの最後の投与の1日後)の、対照の未処置のマウス由来の2つの代表的な腫瘍を例証する(AおよびB)。下側のパネル(CおよびD)は、29日目、すなわち、薬物の最後の投与の1日後の、5mg/kgのATT−11Tで処置した2匹の代表的なマウスにおける腫瘍接種部位(矢印)を例証する。
示されたとおり、ATT−11Tは完全な腫瘍縮小および腫瘍増殖阻害を引き起こし、従って、その強力な抗癌活性をインビボで実証した。
実施例4
この実施例は、ヌードマウスにおける、インビボの黒色腫の異種移植モデルにおいて、腫瘍成長の遅延を誘導することにおける、ATT−11Tの有効性を例証する。
化学療法の最後の用量後の腫瘍成長の速度を、CPT−11(イリノテカン)の場合と比較して、ATT−11Tについて評価した。薬物、すなわち、ATT−11TまたはCPT−11を、上記のとおりのA375黒色腫保有マウス(一群あたり10匹の動物)の尾静脈に静脈内投与した。CPT−11は、100mg/5mlの濃厚原液から希釈した塩酸塩三水和物(Pfizer、米国)として投与した。ATT11−T(Aptuit−Luarus、インド)は、上記のとおりビヒクルを用いて投与した。ビヒクル溶液だけを用いて注射された腫瘍保有マウスが対照としての役割を果たした。ATT−11Tは、5mg/kgまたは20mg/kgのいずれかの用量で投与し、週2回、3週間与えた。CPT−11は、75mg/kgの用量で投与し、週1回、3週間与えた。腫瘍体積は、上記のとおりに評価した。
腫瘍成長の薬物性の遅延を、次の2つの指標によって評価した:(i)式TVI(%)=(1−T/C)×100(式中、TおよびCは、それぞれ、処置群および対照群の腫瘍体積である)に従って算出した、処置した腫瘍 対 対照の腫瘍における、最後の処置の一週間後における腫瘍体積阻害(TVI%);ならびに(ii)3,500mmという所定の体積に到達する腫瘍の、ビヒクル処置した対照と比べた、処置によって誘導される遅延の時間(日数)として評価した腫瘍成長遅延(TGD)。
図4Aおよび図4Bに示すように、ATT−11Tの両方の用量(それぞれ、5mg/kgまたは20mg/kg)は、当該薬物のいずれの用量の最後の用量の一週間後において、完全な腫瘍縮小(100%のTVI)で、腫瘍成長の実質的な阻害を引き起こした。CPT−11は、顕著な腫瘍阻害を示したものの、CPT−11は、ATT−11Tについて認められた完全な腫瘍縮小には決して到達せず、その最高値は、当該薬物の最後の用量の一週間後における95%のTVIであった。
処置の最後の用量の30日後(腫瘍細胞接種後58日目)の腫瘍成長速度の評価から、CPT−11処置群における急速な腫瘍成長が明らかになった。これは、この薬物の最後の用量の投与後まもなく始まった。従って、対照群およびCPT−11群は、それぞれ、腫瘍接種後35日目および53日目に、3,500mmという終点腫瘍体積に到達した。対照的に、ATT−11Tで処置した動物は、当該薬物の最後の用量30日後においてさえも、ほとんど(5mg/kgの用量にて。図4A)またはまったく(20mg/kgの用量にて。図4B)成長を示さなかった。
まとめると、これらの結果は、ATT−11Tが強力な抗腫瘍特性を有し、腫瘍縮小(腫瘍退縮)および腫瘍成長の長期の阻害の両方を誘導することができるということを示す。
実施例5
この実施例は、腫瘍保有ヌードマウスにおけるATT−11Tの副作用の可能性を評価する。
ATT−11Tの副作用の可能性の評価のために、A375黒色腫腫瘍を保有しかつ上記のとおりATT−11Tで処置されたヌードマウスを、薬物投与の直後、および最後の用量の1日後まで週2回、副作用についてモニターした。評価プロトコルは、巨視的観察、異常な徴候の登録、および体重の測定からなっていた。体重減少(BWL)の可能性は、%BWL=100−(BWx日目/BW1日目×100)(式中、1日目は、処置の最初の日であり、x日目は、その後の評価の日である)として算出した。
処置の1日目(接種後10日目)に始まり接種の29日目までの1日ごとの初期重量の%によって図5に示すように、体重の減少も、他の副作用も認められなかった。ATT−11Tで処置した動物は体重を増やし、5mg/kgで処置した動物は初期体重の7%を増やし、20mg/kgで処置した動物は5%増やした。
それゆえ、これらの実験系で評価したとおり、上記のとおりの腫瘍縮小の誘導における、および腫瘍成長を阻害することにおけるATT−11Tの顕著な効果と同時に、ATT−11Tは、両方の用量において十分に耐容され、副作用または体重減少は認められなかった。
実施例6
この実施例は、イヌにおけるATT−11Tの薬物動態特性を例証する。
ATT−11Tの単回の静脈内投与の後のビーグル犬において薬物動態研究を実施した。ここでは、CPT−11は比較例としての役割を果たした。両方の薬物を、6mg/kgの用量で雌性ビーグル犬(Auricoop Ltd、ハンガリー)に投与し、その後、親薬物(ATT−11TまたはCPT−11)および共通の活性な細胞傷害性の代謝産物SN−38の両方の経時的な血漿中濃度を測定した。
この実験については、ATT−11T(Aptuit−Laurus、インド)をDMSOに溶解させて、50mg/mlの透明な原液を調製した。この原液を、0.1M リン酸ナトリウムバッファー(pH 5.8)中の10% ウシ血清アルブミン溶液の中で10倍に希釈し、均一なエマルションが得られるまでボルテックスにかけることにより混合した。CPT−11(イリノテカン塩酸塩三水和物、Pfizer、米国)は100mg/5mlの濃厚原液から希釈した。各投与の前に両方の薬物の新しい配合物を調製し、それらの薬物を、個々の動物の体重に合わせて、6mg/kg(1.2ml/kg)の用量で、およそ3分間以内のゆっくりとしたボーラス注射によって投与した。
ATT−11T、CPT−11およびSN−38の血漿レベルの測定のために、各々およそ3mlの血液の試料を、75μlのジクロルボス(エステラーゼ阻害剤)溶液(生理食塩水中に1.2%(V/V) ジクロルボス)が入っているEDTAコーティングしたバイアルに集めた。投薬前(0分)に1回、次いで、投薬後5分、15分、30分、1時間、2時間、4時間、8時間、24時間、48時間、72時間および96時間に、試料を集めた。遠心分離によって血漿を分離し、HPLC分析まで−70℃で保存した。薬物動態データの分析のためにWinNonlin(商標)ソフトウェアを使用した。
図6Aは、親薬物ATT−11TまたはCPT−11の血漿中濃度 対 時間を示し、他方、図6Bは、共通の活性な細胞傷害性の代謝産物SN−38の血漿中濃度 対 時間を示す。示されるとおり、ATT−11Tは、CPT−11と比べて、親薬物およびその活性な代謝産物SN−38の両方の、持続する血漿レベルおよびゆっくりとしたクリアランスを特徴とした。CPT−11由来のSN−38は投与後24時間ですでに検出レベル未満であったのに対し、ATT−11T由来のSN−38は、投与後48時間でも、まだかなりのレベルで血漿の中で検出可能であった。
図7Aおよび図7Bは、イヌへの静脈内投与後の、親薬物(ATT−11TもしくはCPT−11、図7A)、またはそれぞれATT−11TもしくはCPT−11由来の活性な細胞傷害性の代謝産物SN−38(図7B)の血漿半減期(t1/2;血漿薬物レベルにおいて50%低下に到達するためにかかる時間)を示す。ATT−11Tは、CPT−11についての6.8時間と比べて、25.6時間のt1/2を示し、従って、イヌにおいて、CPT−11に対する、ATT11−Tのt1/2の3.8倍上昇を反映する。さらに、ATT−11T由来のSN−38は、CPT−11由来のSN−38と比べて、5.2倍長い血漿半減期を示した。
図8Aおよび図8Bは、ビーグル犬への静脈内投与の後の、親薬物(ATT−11TもしくはCPT−11。図8A)、またはそれぞれATT−11TもしくはCPT−11由来の活性な細胞傷害性の代謝産物SN−38(図8B)の、血漿中濃度/時間曲線下の面積(AUC)を示す。ATT−11TのAUCは、CPT−11のAUCよりも4倍大きく、ATT−11T由来のSN−38のAUCは、CPT−11由来のSN−38のAUCよりも2.9倍大きかった。
まとめると、イヌにおける薬物動態研究の結果は、CPT−11と比べて、ATT−11Tおよびその活性代謝産物SN−38の両方への、長期の曝露を伴う好ましいプロファイルを実証する。
実施例7
この実施例は、本発明の範囲内にあるいくつかの接合体を記載する。
各接合体は、直接に、または式(I)に係るリンカー(L)を介してのいずれかで、医的障害の処置のために使用される薬物(D)に連結された、式(X)に示される構造を含む。この医的障害は、癌、炎症性障害、免疫介在性障害、感染性障害、血管障害、毒性障害、精神障害または神経障害から選択されてもよい。本発明のこの態様によれば、本発明の接合体または関連する医薬組成物は、それぞれの医的障害の処置のために使用されてもよい。
1つの例示的な接合体は、炎症性障害の処置のために使用されてもよい。この例示的な接合体は、式(X)の構造および抗炎症薬イブプロフェンを含む式(V’)の構造によって表される。
Figure 2013527228
別の例示的な接合体は、パーキンソン病の処置のために使用されてもよい。この例示的な接合体は、式(X)の構造および薬物レボドパを含む式(V”)の構造によって表される。
Figure 2013527228
これらの化合物は、それぞれの医的障害の種々の前臨床モデルにおいて、またはそれぞれの疾患を有する患者において評価することができる。
式(V’)に係る化合物の有効性は、炎症の動物モデルにおいて、または関節リウマチ、もしくは炎症性腸疾患などの炎症性疾患を有する患者において評価することができる。
式(V”)に係る化合物の有効性は、パーキンソン病の動物モデル、例えば、神経毒MPTPまたは6−ヒドロキシドパミンで処置した動物において評価することができる。この化合物の有効性は、パーキンソン病を有する患者においても、パーキンソン病様の症候および徴候、例えば動作緩慢、筋固縮、振戦または姿勢保持障害を緩和することにおいて、評価することができる。

Claims (21)

  1. 式(I)に示される構造によって表される化合物
    Figure 2013527228
    (式中、
    およびRは同じかまたは異なり、各々独立に、C、C、C、C、C、C、CまたはCの直鎖状、分枝状もしくは環状のアルキル、アリールまたはヘテロアリールから選択され;
    は、水素、C、C、C、C、C、C、CまたはCの直鎖状もしくは分枝状のアルキルから選択され;
    Lは、C、C、C、C、C、C、CまたはCの直鎖状、分枝状もしくは環状のアルキル、C、C、C、C、C、C、CまたはCの直鎖状、分枝状もしくは環状のアルキル−アミン、アリール、ヘテロアリールまたはこれらの組み合わせから選択され;
    Uは、−O−;−(CO)O−;−O(CO)−NH−;または−(CO)−NH−から選択され;
    nおよびmは、各々独立に、0、1、2、3、4から選択される整数であり;
    Dは薬物である)
    ならびに前記化合物の薬学的に許容できる塩、水和物、溶媒和物および金属キレート。
  2. 式(II)に示される構造を含む、請求項1に記載の化合物
    Figure 2013527228
    ならびに前記化合物の薬学的に許容できる塩、水和物、溶媒和物および金属キレート。
  3. はメチルである、請求項2に記載の化合物。
  4. 式(III)に示される構造を含む、請求項3に記載の化合物
    Figure 2013527228
    (式中、kは1、2、3、4または5の整数である)
    ならびに前記化合物の薬学的に許容できる塩、水和物、溶媒和物および金属キレート。
  5. 式(IV)に示される構造を含む、請求項3に記載の化合物
    Figure 2013527228
    (式中、kは1、2、3、4または5の整数である)
    ならびに前記化合物の薬学的に許容できる塩、水和物、溶媒和物および金属キレート。
  6. 式(VI)に示される構造を含む、請求項3に記載の化合物
    Figure 2013527228
    ならびに前記化合物の薬学的に許容できる塩、水和物、溶媒和物および金属キレート。
  7. 式(VII)に示される構造を含む、請求項6に記載の化合物。
    Figure 2013527228
  8. 式(VIII)に示される構造を含む、請求項5に記載の化合物。
    Figure 2013527228
  9. Dは、抗癌剤、抗炎症薬、免疫介在性障害の処置のための薬物、感染性障害の処置のための薬物、血管障害の処置のための薬物、毒性障害の処置のための薬物、神経障害の処置のための薬物または精神障害の処置のための薬物からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
  10. Dは抗癌剤である、請求項9に記載の化合物。
  11. Dはトポイソメラーゼ阻害剤である、請求項10に記載の化合物。
  12. Dはカンプトテシンまたはその類似体である、請求項11に記載の化合物。
  13. Dは5−フルオロウラシルまたはその類似体である、請求項10に記載の化合物。
  14. Dはカペシタビンである、請求項13に記載の化合物。
  15. 式(IX)に示される構造を含む化合物
    Figure 2013527228
    (式中、
    およびRは同じかまたは異なり、各々独立に、C、C、C、C、C、C、CまたはCの直鎖状、分枝状もしくは環状のアルキル、アリールまたはヘテロアリールから選択され;
    は、水素、C、C、C、C、C、C、CまたはCの直鎖状もしくは分枝状のアルキルから選択され;
    *は、薬物への結合点を表す)。
  16. およびRは、各々、−(CHである、請求項15に記載の化合物。
  17. は−CHである、請求項15に記載の化合物。
  18. 医的障害の処置のための方法であって、前記方法は、医的障害を有する被験者に、治療上有効な用量の、式I、II、III、IV、V、VI、VIIまたはVIIIによって表される化合物のうちのいずれかを投与することを含み、Dは、前記医的障害の処置のために有用な薬物である、方法。
  19. 前記医的障害は癌であり、Dは抗癌剤である、請求項18に記載の方法。
  20. 前記被験者に、治療上有効な用量の、式(VII)によって表される化合物を投与することを含む、請求項19に記載の方法。
  21. 前記被験者に、治療上有効な用量の、式(VIII)によって表される化合物を投与することを含む、請求項19に記載の方法。
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