JP2003313186A - ベンズイミダゾール化合物、その製造法およびその用途 - Google Patents

ベンズイミダゾール化合物、その製造法およびその用途

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JP2003313186A
JP2003313186A JP2002277780A JP2002277780A JP2003313186A JP 2003313186 A JP2003313186 A JP 2003313186A JP 2002277780 A JP2002277780 A JP 2002277780A JP 2002277780 A JP2002277780 A JP 2002277780A JP 2003313186 A JP2003313186 A JP 2003313186A
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methyl
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substituent
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Keiji Kamiyama
圭司 神山
Fumihiko Sato
文彦 佐藤
Hiroshi Sakano
浩 坂野
Atsushi Hasuoka
淳 蓮岡
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
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Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた酸安定性を有する、2−[[[3−メ
チル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2
−ピリジル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイ
ミダゾールのプロドラッグの提供。 【解決手段】 式(I) 【化1】 〔式中の記号は明細書と同意義〕の化合物またはその
塩。 【効果】 (1)生体内での優れた、抗潰瘍作用、胃酸分
泌抑制作用、粘膜保護作用、抗ヘリコバクター・ピロリ
作用等、(2)低毒性、(3)優れた酸安定性(腸溶製剤化の
不要による費用の削減や製剤の寸法の減少による服用し
易い)、(4)腸溶製剤より吸収が速い(胃酸分泌抑制作
用の発現が速い)、(5)持続性。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体内でプロトン
ポンプ阻害薬に変換されて抗潰瘍作用等を示すベンズイ
ミダゾール化合物、その製造方法およびその用途に関す
る。
【0002】
【従来の技術】抗潰瘍作用を有するプロトンポンプ阻害
薬2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフル
オロエトキシ)−2−ピリジル]メチル]スルフィニ
ル]−1H−ベンズイミダゾールまたはその塩は、特許
文献1等に報告されている。
【0003】しかしながら、上記化合物は酸に不安定な
ため、経口投与する場合には胃酸による分解を防ぐため
に腸溶製剤にしてカプセルに充填して投与されている。
【0004】このため酸に安定で胃酸により分解し難い
上記化合物のプロドラッグの開発が望まれており、特許
文献2で当該プロドラッグが報告されている。また、上
記以外のプロトンポンプ阻害薬のプロドラッグについ
て、特許文献3〜7等に開示されている。
【0005】以上のことから、優れた酸安定性を有する
プロトンポンプ阻害薬のプロドラッグの開発が望まれて
いる。
【0006】
【特許文献1】特開昭61−50978号公報
【特許文献2】米国特許第6093734号明細書
【特許文献3】米国特許第4045563号明細書
【特許文献4】米国特許第4686230号明細書
【特許文献5】米国特許第4873337号明細書
【特許文献6】米国特許第4965269号明細書
【特許文献7】米国特許第5021433号明細書
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、優れ
た酸安定性を有し、生体内で2−[[[3−メチル−4
−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジ
ル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾー
ルに変換されて抗潰瘍作用等を示すベンズイミダゾール
化合物、その製造方法およびその用途を提供することで
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、下記一般
式(I)で表わされる化合物を初めて合成し、該化合物
が、予想外に優れた酸安定性を有し、かつ徐々にベンズ
イミダゾール環の窒素原子上の置換基を脱離し、持続し
た酸分泌抑制作用を奏することを初めて見出し、これら
の知見に基づいてさらに研究し、本発明を完成した。
【0009】本発明により、2−[[[3−メチル−4
−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジ
ル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾー
ルを修飾して酸に安定なプロドラッグ(一般式(I)の化
合物)にすることができ、これにより、腸溶製剤にする
ことなく通常の錠剤等として経口投与することができ
る。このため、腸溶製剤にする費用を削減でき、その
上、錠剤等の製剤を小さくすることができる。製剤が小
さくなると嚥下力の弱い病人、特に老人や小人に服用し
やすくなるという利点を有する。しかも、腸溶製剤のよ
うな徐放効果はないので吸収が速く、胃酸分泌抑制作用
の発現が速く、痛み等の症状の改善が速い。また生体内
で徐々にプロトンポンプ阻害薬に変換されるので持続性
のある抗潰瘍剤等を提供することができる。
【0010】即ち、本発明は、 (1) 一般式(I)
【0011】
【化9】
【0012】〔式中、Aは置換基を有していてもよい炭
素数2以上のアルキリデン基を示し、Rは置換基を有し
ていてもよい炭化水素基または置換基を有していてもよ
い複素環基を示すか、あるいはAとRが結合して置換基
を有していてもよい4乃至8員環を形成していてもよ
く、Dは酸素原子又は結合手を示す。〕で表わされるベ
ンズイミダゾール化合物(以下、化合物(I)と略するこ
ともある)またはその塩。 (2) (i)AとRは結合して置換基を有していてもよい
4乃至8員環を形成し、Dは酸素原子又は結合手を示す
か、あるいは(ii)AとRは結合せず、Aは置換基を
有していてもよい炭素数2以上のアルキリデン基を示
し、Rは置換基を有していてもよい炭化水素基または置
換基を有していてもよい複素環基を示し、Dは酸素原子
又は結合手を示す。〕で表わされる上記(1)の化合物。 (3) 一般式
【0013】
【化10】
【0014】〔式中、各記号は上記(1)と同意義を示
す。〕で表わされる(R)体である上記(1)の化合物。 (4) Rが、(i)C6-14アリール基、(ii)水酸基、
(iii)ハロゲン、(iv)ハロゲンで置換されてい
てもよいC1-6アルコキシ基、(v)C7-12アラルキル
オキシ基、(vi)C1-5アルコキシ−カルボニル基お
よび(vii)アシルアミノ基からなる群より選ばれる
置換基を有していてもよい、C1-6アルキル基、C2-6
ルケニル基又はC2-6アルキニル基であるか、あるいは
(i)C6-14アリール基、(ii)水酸基、(iii)
ハロゲン、(iv)ハロゲンで置換されていてもよいC
1-6アルコキシ基、(v)C7-12アラルキルオキシ基、
(vi)C1-5アルコキシ−カルボニル基および(vi
i)ハロゲンで置換されていてもよいC1-6アルキル基
からなる群より選ばれる置換基を有していてもよい、C
3-8シクロアルキル基又はC6-14アリール基であり、A
がハロゲンで置換されていてもよいC2-6アルキリデン
基である、上記(1)の化合物。 (5) Rが、(i)C6-14アリール基、(ii)水酸基、
(iii)ハロゲン、(iv)ハロゲンで置換されてい
てもよいC1-6アルコキシ基、(v)C7-12アラルキル
オキシ基、(vi)C1-5アルコキシ−カルボニル基お
よび(vii)アシルアミノ基からなる群より選ばれる
置換基を有していてもよいC1-6アルキル基であるか、
あるいは(i)C6-14アリール基、(ii)水酸基、
(iii)ハロゲン、(iv)ハロゲンで置換されてい
てもよいC1-6アルコキシ基、(v)C7-12アラルキル
オキシ基、(vi)C1-5アルコキシ−カルボニル基お
よび(vii)ハロゲンで置換されていてもよいC1-6
アルキル基からなる群より選ばれる置換基を有していて
もよい、C3-8シクロアルキル基又はC6-14アリール基
であり、Aがハロゲンで置換されていてもよいC2-6
ルキリデン基である、上記(1)の化合物。 (6) AとRが結合して形成する4乃至8員環が、式
【0015】
【化11】
【0016】(式中、mは1〜3の整数を示し、他の記
号は上記(1)と同意義である。)で表される環である上
記(1)の化合物。 (7) 一般式(I')
【0017】
【化12】
【0018】〔式中、A’は置換基を有していてもよい
炭素数2以上のアルキリデン基を示し、R’は置換基を
有していてもよい炭化水素基を示し、D’は酸素原子又
は結合手を示す。〕で表わされるベンズイミダゾール化
合物またはその塩。 (8) 一般式
【0019】
【化13】
【0020】〔式中、各記号は上記(7)と同意義を示
す。〕で表わされる(R)体である上記(7)の化合物。 (9) R’が、(i)C6-14アリール基、(ii)水酸
基、(iii)ハロゲン、(iv)ハロゲンで置換され
ていてもよいC1-6アルコキシ基、(v)C7-12アラル
キルオキシ基および(vi)C1-5アルコキシ−カルボ
ニル基からなる群より選ばれる置換基を有していてもよ
い、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基又はC2-6
ルキニル基であるか、あるいは(i)C6-14アリール
基、(ii)水酸基、(iii)ハロゲン、(iv)ハ
ロゲンで置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、
(v)C7-12アラルキルオキシ基、(vi)C1-5アル
コキシ−カルボニル基および(vii)ハロゲンで置換
されていてもよいC1-6アルキル基からなる群より選ば
れる置換基を有していてもよい、C3-8シクロアルキル
基又はC6-14アリール基であり、A’がハロゲンで置換
されていてもよいC2-6アルキリデン基である、上記(7)
の化合物。 (10) R’が、(i)C6-14アリール基、(ii)水酸
基、(iii)ハロゲン、(iv)ハロゲンで置換され
ていてもよいC1-6アルコキシ基、(v)C7-12アラル
キルオキシ基および(vi)C1-5アルコキシ−カルボ
ニル基からなる群より選ばれる置換基を有していてもよ
いC1-6アルキル基であるか、あるいは(i)C6-14
リール基、(ii)水酸基、(iii)ハロゲン、(i
v)ハロゲンで置換されていてもよいC1-6アルコキシ
基、(v)C7-12アラルキルオキシ基、(vi)C1-5
アルコキシ−カルボニル基および(vii)ハロゲンで
置換されていてもよいC1-6アルキル基からなる群より
選ばれる置換基を有していてもよい、C3-8シクロアル
キル基又はC6-14アリール基であり、A’がハロゲンで
置換されていてもよいC2-6アルキリデン基である、上
記(7)の化合物。 (11) A’がエチリデン基またはプロピリデン基であ
る、上記(7)の化合物。 (12) A’がエチリデン基である上記(7)の化合物。 (13) A’がエチリデン基であり、R’がC1-6アルキル
基又はC3-8シクロアルキル基である上記(7)の化合物。 (14) (1)式(II)
【0021】
【化14】
【0022】〔式中、Mは水素原子、金属陽イオンまた
は第4級アンモニウムイオンを示す〕で表わされる化合
物(以下、化合物(II)と略することもある)またはその
塩と式(III)
【0023】
【化15】
【0024】〔式中、Xは脱離基を、Aは置換基を有し
ていてもよい炭素数2以上のアルキリデン基を示し、R
は置換基を有していてもよい炭化水素基または置換基を
有していてもよい複素環基を示すか、あるいはAとRが
結合して置換基を有していてもよい4乃至8員環を形成
していてもよく、Dは酸素原子又は結合手を示す。〕で
表わされる化合物(以下、化合物(III)と略することも
ある)とを縮合させるか、あるいは(2)式(IV)
【0025】
【化16】
【0026】〔式中の各記号は前記と同意義を示す。〕
で表わされる化合物(以下、化合物(IV)と略することも
ある)またはその塩を酸化反応に付すことを特徴とする
上記(1)の化合物の製造方法。 (15) 上記(1)または(7)の化合物を含有してなる医薬組
成物。 (16) 消化性潰瘍、胃炎、逆流性食道炎、食道炎を伴わ
ない胃食道逆流症(Symptomatic Gastroesophageal Ref
lux Disease (Symptomatic GERD))、NUD、胃癌、胃
MALTリンパ腫、ゾリンジャー・エリソン(Zollinge
r-Ellison)症候群、胃酸過多または上部消化管出血の
予防・治療剤である上記(15)の医薬組成物。 (17) ヘリコバクター・ピロリ除菌剤である上記(15)の
医薬組成物。 (18) 上記(16)の医薬組成物、及び該医薬組成物を消化
性潰瘍、胃炎、逆流性食道炎、食道炎を伴わない胃食道
逆流症(Symptomatic Gastroesophageal RefluxDisease
(Symptomatic GERD))、NUD、胃癌、胃MALTリ
ンパ腫、ゾリンジャー・エリソン(Zollinger-Elliso
n)症候群、胃酸過多または上部消化管出血の予防また
は治療用途に使用することができる、または使用すべき
であることを記載した、該医薬組成物に関する記載物を
含む商業パッケージ。 (19) 上記(17)の医薬組成物、及び該医薬組成物をヘリ
コバクター・ピロリの除菌用途に使用することができ
る、または使用すべきであることを記載した、該医薬組
成物に関する記載物を含む商業パッケージ。 (20) 上記(1)または(7)の化合物を投与することからな
る、消化性潰瘍、胃炎、逆流性食道炎、食道炎を伴わな
い胃食道逆流症(Symptomatic GastroesophagealReflux
Disease (Symptomatic GERD))、NUD、胃癌、胃M
ALTリンパ腫、ゾリンジャー・エリソン(Zollinger-
Ellison)症候群、胃酸過多または上部消化管出血の予
防または治療方法。 (21) 上記(1)または(7)の化合物を投与することからな
る、ヘリコバクター・ピロリ除菌方法。 (22) 消化性潰瘍、胃炎、逆流性食道炎、食道炎を伴わ
ない胃食道逆流症(Symptomatic Gastroesophageal Ref
lux Disease (Symptomatic GERD))、NUD、胃癌、胃
MALTリンパ腫、ゾリンジャー・エリソン(Zollinge
r-Ellison)症候群、胃酸過多または上部消化管出血の
予防または治療剤を製造するための上記(1)または(7)の
化合物の使用。 (23) ヘリコバクター・ピロリ除菌剤を製造するための
上記(1)または(7)の化合物の使用。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明における「C6-14アリール
基」とは、単環式または縮合多環式の、炭素数6〜14
の芳香族炭化水素基であり、例えば、フェニル、ナフチ
ル、アントリル、フェナントリル、アセナフチレニルが
挙げられ、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基が好まし
く、Rにおいては、中でもフェニルが特に好ましい。
【0028】本発明における「ハロゲン」とは、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素である。式(I)中のRで表され
る炭化水素基及びAのアルキリデン基の置換基としての
ハロゲンにおいては、好ましくはフッ素、塩素である。
【0029】本発明における「ハロゲンで置換されてい
てもよいC1-6アルコキシ基」とは、ハロゲン(上記と
同義;好ましくは1〜5個、より好ましくは1〜3個)
で置換されていてもよい、直鎖状または分岐鎖状の炭素
数1〜6のアルコキシ基であり、C1-6アルコキシ基と
しては、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキ
シ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、se
c−ブトキシ、tert−ブトキシ等が挙げられ、炭素数1
〜4のアルコキシ基が好ましい。ハロゲンで置換されて
いてもよいC1-6アルコキシ基としては、メトキシ、エ
トキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、トリフルオ
ロメトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシが好ま
しい。
【0030】本発明における「C1-6アルキル基」と
は、直鎖状または分岐鎖状の炭素数1〜6のアルキル基
であり、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソ
プロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、ter
t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチ
ル、1−メチルプロピル、n−ヘキシル、イソヘキシ
ル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、
3,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルプロピル、2
−エチルブチル等が挙げられ、炭素数1〜4のアルキル
基が好ましい。Rにおいては、中でもエチル、イソプロ
ピル、tert−ブチルが好ましく、特にイソプロピルが好
ましい。
【0031】本発明における「C7-12アラルキルオキシ
基」とは、アリール基が上記したようなアリール基(好
ましくはフェニル基)であり、アルキル部が上記「C
1-6アルキル基」と同義である、炭素数7〜12のアラル
キルオキシ基であり、例えば、ベンジルオキシ、1−ナ
フチルメチルオキシ、2−ナフチルメチルオキシ等が挙
げられ、炭素数7〜11のアラルキルオキシ基が好まし
く、中でもベンジルオキシが好ましい。
【0032】本発明における「C1-5アルコキシ−カル
ボニル基」とは、アルコキシ部が直鎖状または分岐鎖状
の炭素数1〜5のアルコキシ基である、アルコキシカル
ボニル基であり、例えば、メトキシカルボニル、エトキ
シカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシ
カルボニルなどが挙げられ、アルコキシ部の炭素数が1
〜4であるアルコキシカルボニル基が好ましく、中でも
メトキシカルボニル、エトキシカルボニルが好ましい。
【0033】本発明における「ハロゲンで置換されてい
てもよいC1-6アルキル基」とは、ハロゲン(上記と同
義;好ましくは1〜5個、より好ましくは1〜3個)で
置換されていてもよいC1-6アルキル基(上記と同義)
であり、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ト
リフルオロメチルが好ましい。
【0034】本発明における「炭素数2以上のアルキリ
デン基」とは、炭素数2以上の、直鎖状または分岐鎖状
のアルキリデン基であり、例えば、エチリデン、プロピ
リデン、ブチリデン、ペンチリデン、ヘキシリデンが挙
げられ、中でも炭素数2〜6のアルキリデン基が好まし
く、炭素数2〜3の直鎖状アルキリデン基がより好まし
い。中でも、エチリデン、プロピリデンが好ましく、特
にエチリデンが好ましい。
【0035】本発明における「C2-6アルケニル基」と
は、直鎖状または分岐鎖状の炭素数2〜6のアルケニル
基であり、例えば、ビニル、n−プロペニル、イソプロ
ペニル、n−ブテニル、イソブテニル、sec−ブテニ
ル、tert−ブテニル、n−ペンテニル、イソペンテニ
ル、ネオペンテニル、1−メチルプロペニル、n−ヘキ
セニル、イソヘキセニル、1,1−ジメチルブテニル、
2,2−ジメチルブテニル、3,3−ジメチルブテニル、
3,3−ジメチルプロペニル、2−エチルブテニル等が
挙げられ、炭素数2〜4のアルケニル基が好ましく、中
でもビニル、n−プロペニル、イソプロペニルが好まし
い。
【0036】本発明における「C2-6アルキニル基」と
は、直鎖状または分岐鎖状の炭素数2〜6のアルキニル
基であり、例えば、エチニル、n−プロピニル(1−プ
ロピニル)、イソプロピニル(2−プロピニル)、n−
ブチニル、イソブチニル、sec−ブチニル、tert−ブチ
ニル、n−ペンチニル、イソペンチニル、ネオペンチニ
ル、1−メチルプロピニル、n−ヘキシニル、イソヘキ
シニル、1,1−ジメチルブチニル、2,2−ジメチルブ
チニル、3,3−ジメチルブチニル、3,3−ジメチルプ
ロピニル、2−エチルブチニル等が挙げられ、炭素数2
〜3のアルキニル基が好ましく、中でもエチニル、1−
プロピニル、2−プロピニルが好ましい。
【0037】本発明における「C3-8シクロアルキル
基」とは、直鎖状または分岐鎖状の炭素数3〜8のシク
ロアルキル基であり、例えば、シクロプロピル、シクロ
ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプ
チル、シクロオクチル等が挙げられ、炭素数5〜7のシ
クロアルキル基が好ましく、中でもシクロペンチル、シ
クロヘキシル、シクロヘプチルが好ましく、特にシクロ
ヘキシルが好ましい。
【0038】本発明における「C1-6アルキル基で置換
されていてもよいアミノ基」とは、上記と同義の「C
1-6アルキル基」で置換されていてもよいアミノ基のこ
とであり、例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロ
ピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、sec
−ブチルアミノ、tert−ブチルアミノ、ペンチルアミ
ノ、ヘキシルアミノなどが挙げられ、好ましくはメチル
アミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピル
アミノである。
【0039】本発明における「アシルアミノ基」におけ
るアシル基としては、好ましくは炭素数1〜6、より好
ましくは1〜3であるアルカノイル基が好適であり、こ
のようなアシルアミノ基としては、例えば、ホルミルア
ミノ、アセチルアミノ、プロピオニルアミノなどが挙げ
られ、好ましくはアセチルアミノである。
【0040】本発明における「炭化水素基」とは、脂肪
族および芳香族の炭化水素基を包含し、ここでいう脂肪
族炭化水素基とは、飽和または不飽和の、直鎖状、分岐
鎖状または環状の炭化水素基を意味する。炭化水素基と
しては、炭素数が1〜14である炭化水素基が好まし
く、例えば、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C
2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C6-14アリ
ール基が挙げられ、C1- 6アルキル基、C3-8シクロアル
キル基、C6-14アリール基が好ましく、中でもC 1-6
ルキル基、C3-8シクロアルキル基がより好ましい。
【0041】本発明における「金属陽イオン」として
は、アルカリ金属イオン(例えば、Na+、K+、L
+、Cs+など)が挙げられ、中でもNa+、Cs+が好
ましい。
【0042】本発明における「第4級アンモニウムイオ
ン」としては、例えば、テトラメチルアンモニウム、テ
トラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウ
ム、テトラブチルアンモニウムなどが挙げられ、中でも
テトラブチルアンモニウムが好ましい。
【0043】本発明における「複素環基」とは、ヘテロ
原子(例えば、酸素原子、窒素原子、硫黄原子など)を
1〜3個、好ましくは1または2個含む複素環から任意
の水素原子を1個除いた1価の基であり、飽和でも不飽
和でも、芳香族でも脂肪族でもよい。具体的には、テト
ラヒドロ−2H−ピラニル、1,3−ジオキサニル、4
−ピペリジニル、テトラヒドロ−2H−チオピラニル、
テトラヒドロフラニル、ピロリジニル、ピリジル、ピロ
リル、フリル、チエニルなどが挙げられ、好ましくはテ
トラヒドロ−2H−ピラニル、1,3−ジオキサニルで
ある。
【0044】本発明の式(I)におけるAとRは結合して
環を形成してもよく、ここでいう環とは、4〜8員環、
好ましくは5〜7員環の、ヘテロ原子(例えば、酸素原
子、窒素原子、硫黄原子など)として少なくとも酸素原
子を1個含む複素環であり、飽和でも、不飽和でもよ
い。このような環として、例えば、式
【0045】
【化17】
【0046】(式中の記号は前記と同義である。)で表
される環が挙げられる。AとRが結合して形成する4〜
8員環は上記ランソプラゾールのイミダゾール環のN位
に結合してプロトンポンプインヒビター(PPI)のプロ
ドラックとして適用されるだけでなく、オメプラゾー
ル、パントプラゾール、ラベプラゾールなど他のピリジ
ルメチルスルホニル置換ベンズイミダゾール構造にも結
合してPPIのプロドラッグとして好ましく適用される。
【0047】本発明の式(I)におけるAとRが結合して
形成する4〜8員環の具体例としては、1,3−ジオキ
ソラン−2−オン、ジヒドロフラン−2(3H)−オ
ン、1,3−ジオキサン−2−オン、テトラヒドロ−2
H−ピラン−2−オンなどが挙げられ、好ましくは1,
3−ジオキソラン−2−オンである。
【0048】本発明の「炭化水素基」は、置換されてい
てもよく、置換基の例としては、例えば、C6-14アリー
ル基、水酸基、ハロゲン、ハロゲンで置換されていても
よいC1-6アルコキシ基、C7-12アラルキルオキシ基、
1-5アルコキシ−カルボニル基、ハロゲンで置換され
ていてもよいC1-6アルキル基、アシルアミノ基、C1-6
アルキル基で置換されていてもよいアミノ基などが挙げ
られる。該置換基の数は1〜5個、好ましくは1〜3個
である。
【0049】本発明の炭化水素基中の「C1-6アルキル
基」、「C2-6アルケニル基」および「C2-6アルキニル
基」は、置換されていてもよく、好ましい置換基の例と
しては、(i)C6-14アリール基、(ii)水酸基、(iii)ハロ
ゲン、(iv)ハロゲンで置換されていてもよいC1-6アル
コキシ基、(v)C7-12アラルキルオキシ基、(vi)C1-5
ルコキシ−カルボニル基、(vii)アシルアミノ基、(vii
i)C1-6アルキル基で置換されていてもよいアミノ基な
どが挙げられ、中でも(i)〜(vii)が好ましく、(i)〜(v
i)がより好ましい。該置換基の数は1〜5個、好ましく
は1〜3個である。
【0050】上記「C3-8シクロアルキル基」および
「C6-14アリール基」は、置換されていてもよく、置換
基の例としては、(i)C6-14アリール基、(ii)水酸基、
(iii)ハロゲン、(iv)ハロゲンで置換されていてもよい
1-6アルコキシ基、(v)C7-12アラルキルオキシ基、(v
i)C1-5アルコキシ−カルボニル基、(vii)ハロゲンで置
換されていてもよいC1-6アルキル基、(viii)C1-6アル
キル基で置換されていてもよいアミノ基などが挙げら
れ、中でも(i)〜(vii)が好ましい。該置換基の数は1〜
5個、好ましくは1〜3個である。
【0051】本発明の「炭素数2以上のアルキリデン
基」は置換されていてもよく、置換基としては、例え
ば、ハロゲン、C1-6アルコキシ基(上記「ハロゲンで
置換されていてもよいC1-6アルコキシ基」における
「C1-6アルコキシ基」と同義である)などが挙げら
れ、中でもハロゲンが好ましい。
【0052】式(I)中のRとしては、(i)C6-14アリール
基、(ii)水酸基、(iii)ハロゲン、(iv)ハロゲンで置換
されていてもよいC1-6アルコキシ基、(v)C7-12アラル
キルオキシ基、(vi)C1-5アルコキシ−カルボニル基お
よび(vii)アシルアミノ基からなる群より選ばれる置換
基を有していてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケ
ニル基又はC2-6アルキニル基であるか、あるいは(i)C
6-14アリール基、(ii)水酸基、(iii)ハロゲン、(iv)ハ
ロゲンで置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、(v)
7-12アラルキルオキシ基、(vi)C1-5アルコキシ−カ
ルボニル基および(vii)ハロゲンで置換されていてもよ
いC1-6アルキル基からなる群より選ばれる置換基を有
していてもよい、C3-8シクロアルキル基又はC6-14
リール基であるのが好ましく、上記置換基を有していて
もよい、(1)C1-6アルキル基、(2)C6-14アリー
ル基又は(3)C3-8シクロアルキル基であるのがより
好ましい。
【0053】式(I)中のRおよび式(I')中のR’として
は、さらに好ましくは(i)C6-14アリール基、(ii)水酸
基、(iii)ハロゲン、(iv)ハロゲンで置換されていても
よいC1 -6アルコキシ基、(v)C7-12アラルキルオキシ基
および(vi)C1-5アルコキシ−カルボニル基からなる群
より選ばれる置換基を有していてもよい、C1-6アルキ
ル基、C2-6アルケニル基又はC2-6アルキニル基である
か、あるいは(i)C6-14アリール基、(ii)水酸基、(iii)
ハロゲン、(iv)ハロゲンで置換されていてもよいC1-6
アルコキシ基、(v)C7-12アラルキルオキシ基、(vi)C
1-5アルコキシ−カルボニル基および(vii)ハロゲンで置
換されていてもよいC1-6アルキル基からなる群より選
ばれる置換基を有していてもよい、C3-8シクロアルキ
ル基又はC6-14アリール基であり、上記置換基を有して
いてもよい、(1)C1-6アルキル基、(2)C6-14
リール基又は(3)C3-8シクロアルキル基であるのが
より好ましい。
【0054】式(I)中のRとしては、上記したような複
素環であってもよく、該複素環は置換基を有していても
よい。置換基としては、「炭化水素基」の置換基として
上述した基およびC1-6アルキル基、C2-6アルケニル
基、C2-6アルキニル基等が挙げられる。これらの置換
基を1〜5個、好ましくは1〜3個有していてもよい。
【0055】Aとしては、ハロゲンで置換されていても
よいC2-6アルキリデン基が好ましく、中でもエチリデ
ン基、プロピリデン基がより好ましく、特にエチリデン
基が好ましい。
【0056】本発明の化合物(I)の好ましい態様として
は、以下の化合物が挙げられる。 (a)AとRが結合せず、Aが置換基を有していてもよ
い炭素数2以上のアルキリデン基であり、Rが置換基を
有していてもよい炭化水素基であり、Dが酸素原子又は
結合手である化合物(上記式(I')の化合物と同一)が好
ましく、中でもAがエチリデン基であり、Dが酸素原子
又は結合手であり、RがC1-6アルキル基又はC3-8シク
ロアルキル基である化合物がより好ましい。 (b)AとRが結合して式
【0057】
【化18】
【0058】(式中、各記号は前記の通りである。)で
表される4〜8員環を形成している化合物が好ましく、
Dが酸素原子である化合物が特に好ましい。とりわけ、
mが1である化合物が好ましい。
【0059】化合物(I)は分子中の酸性基と無機塩基ま
たは有機塩基等とが薬理学的に許容され得る塩基塩を形
成することができ、ここでいう塩基塩としては、例え
ば、無機塩基塩(例えば、アルカリ金属(例えば、ナト
リウム、カリウム等)、アルカリ土類金属(例えば、カ
ルシウム等)、アンモニア等との塩)、有機塩基塩(例
えば、ジメチルアミン、トリエチルアミン、ピペラジ
ン、ピロリジン、ピペリジン、2−フェニルエチルアミ
ン、ベンジルアミン、エタノールアミン、ジエタノール
アミン、ピリジン、コリジン等との塩)等が挙げられ
る。
【0060】また、化合物(I)は分子中の塩基性基と無
機酸または有機酸等とが薬理学的に許容され得る酸付加
塩を形成することができ、ここでいう酸付加塩として
は、例えば、無機酸塩(例えば、塩酸塩、硫酸塩、臭化
水素酸塩、リン酸塩等)、有機酸塩(例えば、酢酸塩、
トリフルオロ酢酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フマ
ル酸塩、プロピオン酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、乳酸
塩、蓚酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホ
ン酸塩等)等が挙げられる。
【0061】本発明の化合物(I)としては、水和物を包
含している。該「水和物」としては、0.5水和物ない
し5.0水和物が挙げられる。このうち、0.5水和
物、1.0水和物、1.5水和物、2.0水和物が好ま
しい。
【0062】本発明の化合物(I)としては、ラセミ体お
よび光学的に活性な化合物とその混合物を包含してい
る。光学的に活性な化合物としては、一方のエナンチオ
マーが90%以上のエナンチオマー過剰(e.e.)のもの
が好ましく、より好ましくは99%以上エナンチオマー
過剰のものが挙げられる。光学活性体としては、一般式
【0063】
【化19】
【0064】〔式中の記号は前記と同意義を示す〕で表
わされる(R)体が好ましい。
【0065】本発明の式(I)におけるAおよびRの定義
において、「Aは置換基を有していてもよい炭素数2以
上のアルキリデン基を示し、Rは置換基を有していても
よい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環
基を示すか、あるいはAとRが結合して置換基を有して
いてもよい4乃至8員環を形成していてもよく」とは、
AとRとが(i)結合して置換基を有していてもよい4
乃至8員環を形成し、Dは酸素原子又は結合手を示す態
様と、(ii)結合せず、Aは置換基を有していてもよ
い炭素数2以上のアルキリデン基を示し、Rは置換基を
有していてもよい炭化水素基または置換基を有していて
もよい複素環基を示す態様からなることを意味する。
【0066】化合物(I)は、自体公知の方法、例えば、
米国特許第4873337号、同第5021433号に
記載の方法またはこれに準じる方法により製造すること
ができる。また、例えば、以下の方法AおよびBによっ
ても製造することができる。
【0067】(方法A)化合物(II)またはその塩と化
合物(III)とを縮合させることによって化合物(I)また
はその塩を得ることができる。
【0068】
【化20】
【0069】(式中、Mは水素原子、金属陽イオンまた
は第4級アンモニウムイオンを、Xは脱離基を、他の記
号は前記と同意義を示す。)
【0070】Xで表される脱離基としては、ハロゲン原
子(塩素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子)、
1-6アルキルスルホニルオキシ基(例えば、メタンス
ルホニルオキシ、エタンスルホニルオキシなど)、C
6-10アリールスルホニルオキシ基(例えば、ベンゼンス
ルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシなど)
が挙げられる。
【0071】方法Aは、例えば、塩基の存在下、化合物
(II)またはその塩と化合物(III)とを反応させるこ
とにより行われる。具体的には、例えば、化合物(II)
またはその塩と化合物(III)との混合溶液に塩基を加
え、撹拌する。
【0072】ここでいう化合物(II)の塩としては、上記
化合物(I)の塩と同様の塩が挙げられ、例えば、無機酸
塩(例えば、塩酸塩、硫酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩
等)、有機酸塩(例えば、酢酸塩、トリフルオロ酢酸
塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、プロピオ
ン酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、乳酸塩、蓚酸塩、メタ
ンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等)等の酸
付加塩を挙げることができる。
【0073】方法Aの反応は一般に溶媒中で行われ、上
記反応を阻害しない溶媒が適宜選択される。このような
溶媒としては、例えば、アルコール類(例えば、メタノ
ール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、
ブタノール、tert−ブタノール等)、エーテル類(例え
ば、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテ
ル、tert−ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエー
テル、エチレングリコール、ジメチルエーテル等)、エ
ステル類(例えば、ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸n−
ブチル等)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロ
メタン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクレン、1,
2−ジクロロエタン等)、炭化水素類(例えば、n−ヘ
キサン、ベンゼン、トルエン等)、アミド類(例えば、
ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−
ジメチルアセトアミド等)、ケトン類(例えば、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン
等)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル、プロピオ
ニトリル等)等の他、ジメチルスルホキシド、スルホラ
ン、ヘキサメチルホスホルアミド、水等が挙げられ、こ
れらは単独または混合溶媒として用いられる。これらの
溶媒の使用量は、反応混合物を撹拌できる量であれば特
に限定はない。該溶媒は化合物(II)またはその塩に対し
て、通常2〜100倍重量用いられる。
【0074】方法Aの塩基としては、例えば、C1-6
ルキルリチウム類またはC6-10アリールリチウム類(例
えば、メチルリチウム、エチルリチウム、n−ブチルリ
チウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウ
ム、フェニルリチウム等)、C2 -6リチウムアルキルア
ミド類(例えば、リチウムジメチルアミド、リチウムジ
エチルアミド、リチウムジイソプロピルアミド等)、金
属水素化物(例えば、水素化リチウム、水素化ナトリウ
ム等)、C1-6アルカリ金属アルコキシド類(例えば、
リチウムエトキシド、リチウム−tert−ブトキシド、ナ
トリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム
−tert−ブトキシド等)、アルカリ金属アミド類(例え
ば、リチウムアミド、カリウムアミド、ナトリウムアミ
ド等)、アルカリ金属水酸化物(例えば、水酸化リチウ
ム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等)、アルカリ
金属の炭酸塩または重炭酸塩(例えば、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム
等)等の無機塩基;トリエチルアミン、トリ(n−プロ
ピル)アミン、トリ(n−ブチル)アミン、ジイソプロ
ピルエチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、ピ
リジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン、ルチジン、
γ−コリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチル
ピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホ
リン等の3級アミン類等の有機塩基が挙げられる。当該
塩基の使用量は、化合物(II)またはその塩1モルに対し
て、下限は通常0.1モル以上、好ましくは0.5モル
以上、より好ましくは1モル以上であり、上限は通常1
0モル以下、好ましくは3モル以下である。
【0075】方法Aにおいては、化合物(III)は、化
合物(II)またはその塩1モルに対して、通常1モル〜
5モル、好ましくは1モル〜3モルを用いることができ
る。
【0076】方法Aの反応は、通常約−80℃ないし1
00℃、好ましくは0℃ないし60℃で行い、化合物
(II)、(III)および溶媒の種類や反応温度等により
異なるが、通常1分〜72時間、好ましくは15分〜2
4時間で終了する。
【0077】化合物(II)は、特開昭61−50978
号公報、USP4,628,098等に記載の方法また
はこれらに準じた方法により製造される。
【0078】化合物(III)は、ジャーナル オブ ジ
アメリカン ケミカル ソサイェティ(Journa
l of The American Chemica
lSociety) 第43巻、651頁(1921
年)、特公昭61−40246号公報、特公平4−58
460号公報、ジャーナル オブ ジ アメリカン ケ
ミカル ソサイェティ(Journal of The
American Chemical Societ
y) 第105巻、7592頁(1983年)に記載の方
法またはこれらに準じた方法により製造される。
【0079】また、化合物(III)のXがヨウ素以外の場
合、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウムなどを用いて化
合物(III)をXがヨウ素である化合物(III)に変換後、化
合物(II)との反応に付すこともできる。
【0080】(方法B)化合物(IV)またはその塩を酸化
反応に付すことによって化合物(I)またはその塩を得
ることができる。
【0081】
【化21】
【0082】(式中、各記号は前記と同意義である)
【0083】方法Bにおける反応は、例えば、硝酸、過
酸化水素、過酸類(例えば、モノパーオキシフタル酸マ
グネシウム塩など)、過エステル、オゾン、四酸化二窒
素、ヨード素ベンゼン、N−ハロスクシンイミド、1−
クロロベンゾトリアゾール、次亜塩素酸tert−ブチル、
ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン臭素錯体、メタ
過ヨウ素酸ナトリウム、二酸化セレン、二酸化マンガ
ン、クロム酸、硝酸セリウムアンモニウム、臭素、塩
素、スルフリルクロライド、3−クロロ過安息香酸等の
酸化剤を用いて行うことができる。酸化剤の使用量は、
化合物(IV)またはその塩1モルに対して、通常0.5モ
ル〜2モル、好ましくは0.8モル〜1.2モルであ
る。酸化剤として上記した過酸化水素や過酸類を用いて
酸化を行う場合、バナジウムアセテート等の触媒の存在
下に酸化を行うこともできる。
【0084】方法Bの反応は、通常、上記酸化反応に不
活性な溶媒中で行う。該「上記酸化反応に不活性な溶
媒」としては、例えば、水、アルコール類(例、メタノ
ール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノー
ル等)、ケトン類(例、アセトン、メチルエチルケトン
等)、ニトリル類(例、アセトニトリル、プロピオニト
リル等)、アミド類(例、ホルムアミド、N,N−ジメ
チルホルムアミド等)、エーテル類(例、ジエチルエー
テル、tert−ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエ
ーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等)、スルホ
キシド類(例、ジメチルスルホキシド等)、極性溶媒
(例、スルホラン、ヘキサメチルホスホルアミド等)、
ハロゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロメタン等)、
炭化水素類(n−ヘキサン、ベンゼン、トルエン等)が
挙げられ、これらは単独または二種以上の混合溶媒とし
て用いる。該「上記酸化反応に不活性な溶媒」は、化合
物(IV)またはその塩に対して、下限は通常1倍重量以上
であり、上限は通常200倍重量以下、好ましくは10
0倍重量以下の範囲の量で用いられる。
【0085】方法Bは、通常−80℃ないし80℃、好
ましくは0℃ないし30℃で行い、通常1分ないし6時
間、好ましくは15分ないし1時間で終了する。
【0086】方法Bの原料である化合物(IV)は、例え
ば、2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフ
ルオロエトキシ)−2−ピリジル]メチル]チオ]−1
H−ベンズイミダゾールを、方法Aと同様の反応に付す
ことにより得ることができる。即ち、化合物(II)の−S
(=O)−基が−S−基である化合物(II')と化合物
(III)とを、上記方法Aと同様な条件下で反応させるこ
とにより、化合物(IV)を得ることができる。化合物(I
I')と化合物(III)とを反応させる際、18−クラウン
−6のような触媒の共存下に反応を行ってもよい。ま
た、化合物(III)のXがヨウ素以外の場合、ヨウ化リチ
ウム、ヨウ化ナトリウムなどを用いて化合物(III)のX
をヨウ素に変換後、化合物(II')との反応に付すこと
もできる。
【0087】化合物(IV)の塩としては、上記化合物(I)
の塩と同様の塩が挙げられ、例えば、無機酸塩(例え
ば、塩酸塩、硫酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩等)、有
機酸塩(例えば、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、コハク
酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、プロピオン酸塩、ク
エン酸塩、酒石酸塩、乳酸塩、蓚酸塩、メタンスルホン
酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等)等の酸付加塩を挙
げることができる。
【0088】上記方法AおよびBで得られた化合物(I)
またはその塩は、自体公知の分離手段(例、濃縮、減圧
濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフ
ィー等)により、反応混合物から単離、精製することが
できる。
【0089】方法Aの原料の1つである、(R)−2−
[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエ
トキシ)−2−ピリジル]メチル]スルフィニル]−1
H−ベンズイミダゾールは、例えば (A)2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリ
フルオロエトキシ)−2−ピリジル]メチル]スルフィ
ニル]−1H−ベンズイミダゾールまたはその塩を光学
分割に付すか、(B)2−[[[3−メチル−4−
(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジ
ル]メチル]チオ]−1H−ベンズイミダゾールを不斉
酸化するか、あるいは(C)WO00/78745、W
O01/83473などに記載の製造方法などに従うこ
とにより製造することができる。
【0090】(A)における光学分割の方法としては、
自体公知の方法が挙げられ、例えば、分別再結晶法、キ
ラルカラム法、ジアステレオマー法等が用いられる。 (B)における不斉酸化は、自体公知の方法、例えばW
O96/02535に記載の方法等を用いてもよい。
【0091】「分別再結晶法」としては、ラセミ体と光
学活性な化合物〔例えば、(+)−マンデル酸、(−)
−マンデル酸、(+)−酒石酸、(−)−酒石酸、
(+)−1−フェネチルアミン、(−)−1−フェネチ
ルアミン、シンコニン、(−)−シンコニジン、ブルシ
ン等〕とで塩を形成させ、これを分別再結晶法等によっ
て分離し、所望により中和工程に付し、フリーの光学活
性体を得る方法が挙げられる。
【0092】「キラルカラム法」としては、ラセミ体ま
たはその塩を光学異性体分離用カラム(キラルカラム)
に付す方法が挙げられる。例えば、液体クロマトグラフ
ィーの場合、ENANTIO−OVM(トーソー社製)
またはダイセル社製CHIRALシリーズ等のキラルカ
ラムにラセミ体を添加し、水、緩衝液(例、リン酸緩衝
液)、有機溶媒(例、ヘキサン、エタノール、メタノー
ル、イソプロパノール、アセトニトリル、トリフルオロ
酢酸、ジエチルアミン、トリエチルアミン等)またはこ
れらの混合溶媒で展開して光学異性体を分離する方法が
挙げられる。例えば、ガスクロマトグラフィーの場合、
CP−Chirasil−DeXCB(ジーエルサイセ
ンス社製)等のキラルカラムを使用して分離する方法が
挙げられる。
【0093】「ジアステレオマー法」としては、ラセミ
体と光学活性な試薬を反応させて(好ましくは、ベンズ
イミダゾール基の1位に光学活性な試薬を反応させて)
ジアステレオマーの混合物を得、次いで通常の分離手段
(例えば、分別再結晶、クロマトグラフィー法等)によ
り一方のジアステレオマーを得た後、化学反応(例え
ば、酸加水分解反応、塩基性加水分解反応、加水素分解
反応等)に付して光学活性な試薬部位を切り離し、目的
とする光学活性体を得る方法が挙げられる。該「光学活
性な試薬」としては、例えば、MTPA〔α−メトキシ
−α−(トリフルオロメチル)フェニル酢酸〕、(−)
−メントキシ酢酸等の光学活性な有機酸;(1R−エン
ド)−2−(クロロメトキシ)−1,3,3−トリメチ
ルビシクロ[2.2.1]ヘプタン等の光学活性なアル
コキシメチルハライド等が挙げられる。本発明の化合物
(I)またはその塩は、ラセミ体であってもよいが、光学
活性体、特にR体であるのが好ましい。
【0094】本発明の化合物(I)またはその塩は、生体
内で従来公知のプロトンポンプ阻害薬である2−
[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエ
トキシ)−2−ピリジル]メチル]スルフィニル]−1
H−ベンズイミダゾール(以下、ランソプラゾールと称
することがある)に変換されて、優れた抗潰瘍作用、胃
酸分泌抑制作用、粘膜保護作用、抗ヘリコバクター・ピ
ロリ作用等を示し、また毒性が低いため、医薬として有
用である。しかも、酸に安定なので、経口投与する際に
腸溶製剤にする必要がなく、腸溶製剤化の費用を削減
し、また、錠剤が小さくなることにより嚥下力の弱い病
人、特に老人や小人に服用しやすくなる。しかも、腸溶
製剤よりも吸収が速いので胃酸分泌抑制作用が速く発現
し、また生体内で徐々に従来公知のプロトンポンプ阻害
薬に変換されるので持続性があり、抗潰瘍剤等として有
用である。
【0095】本発明の化合物(I)またはその塩は、哺乳
動物(例、ヒト、サル、ヒツジ、ウシ、ウマ、イヌ、ネ
コ、ウサギ、ラット、マウス等)において、消化性潰瘍
(例、胃潰瘍、手術後ストレスによる胃潰瘍、十二指腸
潰瘍、吻合部潰瘍、ゾリンジャー・エリソン(Zollinge
r-Ellison)症候群、非ステロイド系抗炎症剤に起因す
る潰瘍等);胃炎;逆流性食道炎;食道炎を伴わない胃
食道逆流症(Symptomatic Gastroesophageal Reflux Di
sease (Symptomatic GERD));NUD(Non Ulcer Dysp
epsia);胃癌(インターロイキン−1の遺伝子多型に
よるインターロイキン−1βの産生促進に伴う胃癌を含
む);胃MALTリンパ腫;ゾリンジャー・エリソン
(Zollinger-Ellison)症候群;胃酸過多(例、手術後
ストレスによる胃酸過多);急性ストレス潰瘍、出血性
胃炎または侵襲ストレス(手術後に集中管理を必要とす
る大手術や集中治療を必要とする脳血管障害、頭部外
傷、多臓器不全、広範囲熱傷から起こるストレス)等に
よる上部消化管出血等の治療および予防、麻酔前投与、
ヘリコバクター・ピロリ除菌等に有用である。
【0096】本発明の医薬組成物中の、本発明の化合物
(I)またはその塩の含有量は、組成物全体の約0.01
ないし100重量%である。該投与量は、投与対象、投
与ルート、疾患等によっても異なるが、例えば、抗潰瘍
剤として、成人(60kg)に対し経口的に投与する場
合、有効成分として約0.5〜1500mg/日、好まし
くは約5〜150mg/日である。本発明の化合物(I)ま
たはその塩は、1日1回または2〜3回に分けて投与し
てもよい。
【0097】本発明の化合物(I)またはその塩は、毒性
が低く、そのままあるいは自体公知の方法に従って、薬
理学的に許容される担体を混合した医薬組成物、例え
ば、錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、
散剤、顆粒剤、カプセル剤(ソフトカプセルを含む)、
口腔内崩壊錠、液剤、注射剤、坐剤、徐放剤、貼布剤等
の製剤として、経口的または非経口的(例、局所、直
腸、静脈投与等)に安全に投与することができる。とり
わけ、錠剤、顆粒剤、カプセル剤等として経口剤として
好適に投与される。
【0098】本発明の医薬組成物の製造に用いられても
よい薬理学的に許容される担体としては、製剤素材とし
て慣用の各種有機あるいは無機担体物質が挙げられ、例
えば、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊
剤、水溶性高分子、塩基性無機塩;液状製剤における溶
剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化
剤等が挙げられる。また、必要に応じて、通常の防腐
剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、酸味剤、発泡剤、香料
等の添加物を用いることもできる。
【0099】該「賦形剤」としては、例えば、乳糖、白
糖、D−マンニトール、でんぷん、コーンスターチ、結
晶セルロース、軽質無水ケイ酸、酸化チタン等が挙げら
れる。該「滑沢剤」としては、例えば、ステアリン酸マ
グネシウム、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリ
コール、タルク、ステアリン酸等が挙げられる。
【0100】該「結合剤」としては、例えば、ヒドロキ
シプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセル
ロース、結晶セルロース、デンプン、ポリビニルピロリ
ドン、アラビアゴム末、ゼラチン、プルラン、低置換度
ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。
【0101】該「崩壊剤」としては、(1)クロスポビ
ドン、(2)クロスカルメロースナトリウム(FMC−
旭化成)、カルメロースカルシウム(五徳薬品)等スー
パー崩壊剤と称される崩壊剤、(3)カルボキシメチル
スターチナトリウム(例、松谷化学(株)製)、(4)
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(例、信越化学
(株)製)、(5)コーンスターチ等が挙げられる。該
「クロスポピドン」としては、ポリビニルポリピロリド
ン(PVPP)、1−ビニル−2−ピロリジノンホモポ
リマーと称されているものも含め、1−エテニル−2−
ピロリジノンホモポリマーという化学名を有し架橋され
ている重合物のいずれであってもよく、具体例として
は、コリドンCL(BASF社製)、ポリプラスドンX
L(ISP社製)、ポリプラスドンXL−10(ISP
社製)、ポリプラスドンINF−10(ISP社製)等
である。
【0102】該「水溶性高分子」としては、例えば、エ
タノール可溶性水溶性高分子〔例えば、ヒドロキシプロ
ピルセルロース(以下、HPCと記載することがある)
等のセルロース誘導体、ポリビニルピロリドン等〕、エ
タノール不溶性水溶性高分子〔例えば、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース(以下、HPMCと記載すること
がある)、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ースナトリウム等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸
ナトリウム、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリ
ウム、グアーガム等〕等が挙げられる。
【0103】該「塩基性無機塩」としては、例えば、ナ
トリウム、カリウム、マグネシウムおよび/またはカル
シウムの塩基性無機塩が挙げられる。好ましくはマグネ
シウムおよび/またはカルシウムの塩基性無機塩であ
る。さらに好ましくはマグネシウムの塩基性無機塩であ
る。該ナトリウムの塩基性無機塩としては、例えば、炭
酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸水素二ナト
リウム等が挙げられる。該カリウムの塩基性無機塩とし
ては、例えば、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム等が挙
げられる。該マグネシウムの塩基性無機塩としては、例
えば、重質炭酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化
マグネシウム、水酸化マグネシウム、メタ珪酸アルミン
酸マグネシウム、珪酸マグネシウム、アルミン酸マグネ
シウム、合成ヒドロタルサイト〔Mg6Al2(OH)16
・CO3・4H2O〕および水酸化アルミナ・マグネシウ
ム、好ましくは、重質炭酸マグネシウム、炭酸マグネシ
ウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム等が挙げ
られる。該カルシウムの塩基性無機塩としては、例え
ば、沈降炭酸カルシウム、水酸化カルシウム等が挙げら
れる。
【0104】該「溶剤」としては、例えば、注射用水、
アルコール、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴ
マ油、トウモロコシ油、オリーブ油等が挙げられる。該
「溶解補助剤」としては、例えば、ポリエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、D−マンニトール、安息
香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレ
ステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、
クエン酸ナトリウム等が挙げられる。
【0105】該「懸濁化剤」としては、例えば、ステア
リルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、
ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザル
コニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリ
セリン等の界面活性剤;例えば、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロー
スナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセ
ルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルセルロース等の親水性高分子等が挙げられる。
【0106】該「等張化剤」としては、例えば、ブドウ
糖、D−ソルビトール、塩化ナトリウム、グリセリン、
D−マンニトール等が挙げられる。該「緩衝剤」として
は、例えば、リン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩等
の緩衝液等が挙げられる。
【0107】該「無痛化剤」としては、例えばベンジル
アルコール等が挙げられる。該「防腐剤」としては、例
えば、パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノー
ル、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒ
ドロ酢酸、ソルビン酸等が挙げられる。
【0108】該「抗酸化剤」としては、例えば、亜硫酸
塩、アスコルビン酸、α−トコフェロール等が挙げられ
る。該「着色剤」としては、例えば、食用黄色5号、食
用赤色2号、食用青色2号等の食用色素;食用レーキ色
素、ベンガラ等が挙げられる。
【0109】該「甘味剤」としては、例えば、サッカリ
ンナトリウム、グリチルリチン二カリウム、アスパルテ
ーム、ステビア、ソーマチン等が挙げられる。該「酸味
剤」としては、例えば、クエン酸(無水クエン酸)、酒
石酸、リンゴ酸等が挙げられる。
【0110】該「発泡剤」としては、例えば炭酸水素ナ
トリウム等が挙げられる。該「香料」としては、合成物
および天然物のいずれでもよく、例えば、レモン、ライ
ム、オレンジ、メントール、ストロベリー等が挙げられ
る。
【0111】本発明の化合物は、自体公知の方法に従
い、例えば、賦形剤、崩壊剤、結合剤または滑沢剤等の
担体を添加して圧縮成形し、次いで必要により、味のマ
スキング、腸溶性あるいは持続性の目的のため自体公知
の方法でコーティングすることにより経口投与製剤とす
ることができる。腸溶性製剤とする場合、腸溶層と薬剤
含有層との間に両層の分離を目的として、自体公知の方
法により中間層を設けることもできる。
【0112】本発明の化合物(I)またはその塩を例えば
口腔内崩壊錠とする場合、例えば、結晶セルロースおよ
び乳糖を含有する核を、本発明の化合物(I)またはその
塩および必要により塩基性無機塩で被覆し、さらに水溶
性高分子含有被覆層で被覆して組成物を得、得られた組
成物をポリエチレングリコール含有腸溶性被覆層で被覆
し、次にクエン酸トリエチル含有腸溶性被覆層で被覆
し、さらにポリエチレングリコール含有腸溶性被覆層で
被覆し、最後にマンニトールで被覆して細粒を得、得ら
れた細粒と添加剤とを混合し、成形する方法によって製
造することができる。
【0113】上記「腸溶性被覆層」としては、例えば、
セルロースアセテートフタレート(CAP)、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシメチ
ルセルロースアセテートサクシネート、メタアクリル酸
共重合体〔例えば、オイドラギット(Eudragit)L30D
−55(商品名;レーム社製)、コリコートMAE30
DP(商品名;BASF社製)、ポリキッドPA30
(商品名;三洋化成社製)等〕、カルボキシメチルエチ
ルセルロース、セラック等の水系腸溶性高分子基剤;メ
タアクリル酸共重合体〔例えば、オイドラギットNE3
0D(商品名)、オイドラギットRL30D(商品
名)、オイドラギットRS30D(商品名)等〕等の徐
放性基剤;水溶性高分子;クエン酸トリエチル、ポリエ
チレングリコール、アセチル化モノグリセリド、トリア
セチン、ヒマシ油等の可塑剤等の一種または二種以上混
合したもの等からなる層が挙げられる。
【0114】上記「添加剤」としては、例えば、水溶性
糖アルコール(例、ソルビトール、マンニトールおよび
マルチトール、還元澱粉糖化物、キシリトール、還元パ
ラチノース、エリスリトール等)、結晶セルロース
(例、セオラスKG 801、アビセルPH 101、
アビセルPH 102、アビセルPH 301、アビセ
ルPH 302、アビセルRC−591(結晶セルロー
ス・カルメロースナトリウム)等)、低置換度ヒドロキ
シプロピルセルロース(例、LH−22、LH−32、
LH−23、LH−33(信越化学(株))およびこれ
らの混合物等)等が挙げられ、さらに結合剤、酸味料、
発泡剤、甘味剤、香料、滑沢剤、着色剤、安定化剤、賦
形剤、崩壊剤等も用いられる。
【0115】本発明の化合物は、さらに他の1ないし3
種の活性成分と併用してもよい。該「他の活性成分」と
しては、例えば、抗ヘリコバクター・ピロリ活性物質、
イミダゾール系化合物、ビスマス塩、キノロン系化合物
等が挙げられる。
【0116】該「抗ヘリコバクター・ピロリ活性物質」
としては、例えば、ペニシリン系抗生物質(例、アモキ
シシリン、ベンジルペニシリン、ピペラシリン、メシリ
ナム等)、セフェム系抗生物質(例、セフィキシム、セ
ファクロル等)、マクロライド系抗生物質(例、エリス
ロマイシン、クラリスロマイシン等)、テトラサイクリ
ン系抗生物質(例、テトラサイクリン、ミノサイクリ
ン、ストレプトマイシン等)、アミノグリコシド系抗生
物質(例、ゲンタマイシン、アミカシン等)、イミペネ
ム等が挙げられる。中でも、ペニシリン系抗生物質、マ
クロライド系抗生物質等が好ましい。
【0117】該「イミダゾール系化合物」としては、例
えば、メトロニダゾール、ミコナゾール等が挙げられ
る。該「ビスマス塩」としては、例えば、ビスマス酢酸
塩、ビスマスクエン酸塩等が挙げられる。該「キノロン
系化合物」としては、例えば、オフロキサシン、シプロ
キサシン等が挙げられる。
【0118】とりわけ、ヘリコバクター・ピロリ除菌の
ためには、本発明の化合物(I)またはその塩と、ペニシ
リン系抗生物質(例、アモキシシリン等)およびエリス
ロマイシン系抗生物質(例、クラリスロマイシン等)と
が好ましく用いられる。
【0119】該「他の活性成分」と本発明の化合物(I)
またはその塩とを自体公知の方法に従って混合し、ひと
つの医薬組成物(例えば、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセ
ル剤(ソフトカプセルを含む)、液剤、注射剤、坐剤、
徐放剤等)中に製剤化して併用してもよく、それぞれを
別々に製剤化し、同一対象に対して同時にまたは時間差
を置いて投与してもよい。
【0120】
【実施例】以下に、参考例および実施例を挙げて本発明
をさらに詳しく説明するが、これらは本発明を限定する
ものではない。以下の参考例、実施例において、室温
は、約15〜30℃を意味する。1H−NMRは、Va
rian Gemini−200またはMercury
−300を用いて測定し、CDCl3を溶媒として用
い、内部標準のテトラメチルシランからのケミカルシフ
トδ(ppm)を示した。旋光度〔α〕Dは、DIP−37
0 Digital polarimeter(日本分
光(JASCO)製)を用い、20℃で測定した。鏡像
体過剰率(%ee)は、以下の条件の光学活性カラムを
用いる高速液体クロマトグラフィーにより測定した。 高速液体クロマトグラフィー条件(A); カラム:CHIRALCEL OD(ダイセル工業
(株)製) 移動層:ヘキサン/エタノール=90/10 流速:1.0mL/min 検出:UV285nm その他の本明細書中の記号は以下の意味を示す。 s:シングレット d:ダブレット t:トリプレット q:クアルテット m:マルチプレット bs:ブロードシングレット J:結合定数
【0121】参考例1 (R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−ト
リフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スル
フィニル]ベンズイミダゾール 窒素気流下、2−[[[3−メチル−4−(2,2,2
−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]
チオ]ベンズイミダゾール(4.5kg,12.7mo
l,水分1.89gを含む)、トルエン(22L)、水
(25g,1.39mol,全水分量として1.49m
ol)および(+)−酒石酸ジエチル(0.958L,
5.60mol)を混合した。窒素気流下、50〜60
℃で混合物にチタニウム(IV)イソプロポキシド(0.
747L,2.53mol)を添加し、同温度で30分
間攪拌した。窒素気流下、室温で、得られた混合液にジ
イソプロピルエチルアミン(0.733L,4.44m
ol)を加えた後、−5〜5℃でクメンヒドロペルオキ
シド(6.88L,含量82%,37.5mol)を加
え、−5〜5℃で1.5時間攪拌し、反応液を得た。同
反応液に、窒素気流下、30%チオ硫酸ナトリウム水溶
液(17L)を加え、残存するクメンヒドロペルオキシ
ドを分解した。分液し、得られた有機層に、水(4.5
L)、ヘプタン(13.5L)、t−ブチルメチルエー
テル(18L)およびヘプタン(27L)を順次加え、
攪拌下、晶出させた。結晶を分離し、t−ブチルメチル
エーテル−トルエン(t−ブチルメチルエーテル:トル
エン=4:1)(4L)で洗浄した。攪拌下、同湿結晶
のアセトン(20L)懸濁液を、アセトン(7L)およ
び水(34L)の混液中に滴下し、ついで水(47L)
を加えた。析出結晶を分離し、アセトン−水(アセト
ン:水=1:3)(4L)および水(12L)で洗浄し
た。同湿結晶を酢酸エチル(45L)および水(3L)
に溶解後、分液した。有機層中の微量不溶物をろ去、つ
いでトリエチルアミン(0.2L)を添加した後、減圧
下で液量が約7Lになるまで濃縮した。濃縮液にメタノ
ール(2.3L)、約50℃の約12.5%アンモニア
水(23L)および約50℃のt−ブチルメチルエーテ
ル(22L)を加え、分液した。有機層に約12.5%
アンモニア水(11L)を加え、分液した(本操作をも
う一回繰り返した)。水層を合わせ、酢酸エチル(22
L)を加え、冷却下で、酢酸を滴下し、pHを約8に調
整した。分液し、水層を酢酸エチル(11L)で抽出し
た。有機層を合わせ、約20%食塩水(11L)で洗浄
した。トリエチルアミン(0.2L)添加後、有機層を
減圧濃縮した。濃縮物にアセトン(5L)を加え、減圧
濃縮した。濃縮物をアセトン(9L)に溶解させ、同液
をアセトン(4.5L)および水(22.5L)混合液
へ滴下し、ついで得られた混合液に水(18L)を滴下
した。析出結晶を分離し、冷アセトン−水(アセトン:
水=1:3)(3L)、水(12L)で順次洗浄した。
同湿結晶を酢酸エチル(32L)に溶解した。分離した
水層を分液操作により分離し、得られた有機層を、液量
が約14Lになるまで減圧濃縮した。残留液に酢酸エチ
ル(36L)および活性炭(270g)を加え、攪拌し
た後、活性炭をろ過により除去した。ろ液を、液量が約
14Lになるまで減圧濃縮した。約40℃でヘプタン
(90L)を残留液物に滴下した。同温度で約30分間
攪拌後、結晶を分離し、約40℃の酢酸エチル−ヘプタ
ン(酢酸エチル:ヘプタン=1:8,6L)で洗浄し
た。乾燥し、表題化合物(3.4kg)を得た。該化合
物のエナンチオマー過剰率は、100%eeであった。
【0122】参考例2 1−クロロエチル エチル カーボネート 1−クロロエチル クロロホルメート(7.14g)を
エタノール(2.30g)とピリジン(3.95g)の
テトラヒドロフラン溶液(60mL)に−78℃で滴下
した。室温で2日間攪拌し、析出した固体をろ去し、ジ
エチルエーテルで洗浄した。ろ液と洗液を合わせ、飽和
食塩水(15mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで
乾燥した。ろ過後、減圧濃縮し、残留物を減圧蒸留する
ことにより標題化合物7.01gを無色液体として得
た。1 H−NMR(CDCl3):1.34(3H,t,J=
7.2Hz),1.83(3H,d,J=5.8H
z),4.27(2H,q,J=7.2Hz),6.4
4(1H,q,J=5.8Hz).
【0123】参考例3 1−クロロエチル トリメチルアセテート トリメチルアセチルクロリド(12.1g)とパラアル
デヒド(6.17g)との混合物に触媒量の塩化亜鉛を
加えて90℃で1時間攪拌した。ジエチルエーテル(1
50mL)を加え、炭酸水素ナトリウム水(100m
L)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧
濃縮後、残留物を減圧蒸留し、1−クロロエチル トリ
メチルアセテート12.2gを無色油状物として得た。1 H−NMR(CDCl3):1.22(9H,s),
1.80(3H,d,J=5.9Hz),6.54(1
H,q,J=5.9Hz).
【0124】参考例4 1−クロロエチル 2−メチルプロパノエート イソブチリルクロリド(10.7g)とパラアルデヒド
(6.17g)との混合物に触媒量の塩化亜鉛を加えて
80℃で1時間攪拌した。ジエチルエーテル(150m
L)を加え、炭酸水素ナトリウム水(100mL)で洗
浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮後、
残留物を減圧蒸留し、1−クロロエチル2−メチルプロ
パノエート8.17gを無色油状物として得た。1 H−NMR(CDCl3):1.19(3H,d,J=
7.0Hz),1.20(3H,d,J=7.0H
z),1.79(3H,d,J=5.9Hz),2.4
7−2.69(1H,m),6.55(1H,q,J=
5.9Hz).
【0125】参考例5 1−クロロプロピル トリメチルアセテート トリメチルアセチルクロリド(12.1g)とプロピオ
ンアルデヒド(8.13g)との混合物に触媒量の塩化
亜鉛を加えて90℃で30分間攪拌した。ジエチルエー
テル(200mL)を加え、炭酸水素ナトリウム水(1
00mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。減圧濃縮後、残留物を減圧蒸留し、1−クロロプロ
ピル トリメチルアセテート9.13gを淡黄色油状物
として得た。1 H−NMR(CDCl3):1.05(3H,t,J=
7.3Hz),1.23(9H,s),1.97−2.
13(2H,m),6.38(1H,t,J=5.7H
z).
【0126】参考例6 1−クロロエチル 1,3−ジエトキシ−2−プロピル
カーボネート 1,3−ジエトキシ−2−プロパノール(5.00g)
を用い参考例2と同様の操作を行い、標題化合物8.0
3gを淡黄色液体として得た。1 H−NMR(CDCl3):1.10−1.30(6
H,m),1.83(3H,d,J=5.6Hz),
3.40−3.70(8H,m),5.02(1H,q
uintet,J=5.2Hz),6.43(1H,
q,J=5.6Hz).
【0127】参考例7 1,3−ジエトキシ−2−プロピル 1−ヨードエチル
カーボネート 参考例6の化合物(3.0g)の二硫化炭素溶液(5m
L)にヨウ化ナトリウム(2.39g)と塩化亜鉛
(0.15g)を加え室温で2時間攪拌した。反応液を
ジエチルエーテル−水で抽出し、有機層を飽和食塩水、
チオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し
た。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去
し、標題化合物3.15gを淡黄色液体として得た。1 H−NMR(CDCl3):1.10−1.40(6
H,m),2.24(3H,d,J=6.2Hz),
3.40−3.80(8H,m),5.02(1H,
m),6.77(1H,q,J=6.2Hz).
【0128】参考例8 1−クロロエチル 1,3−ジメトキシ−2−プロピル
カーボネート 1,3−ジメトキシ−2−プロパノール(5.00g)
を用い参考例2と同様の操作を行い、標題化合物8.0
8gを淡黄色液体として得た。1 H−NMR(CDCl3):1.83(3H,d,J=
5.6Hz),3.38(6H,s),3.59(4
H,d,J=5.2Hz),5.03(1H,quin
t,J=5.2Hz),6.43(1H,q,J=5.
6Hz).
【0129】参考例9 1,3−ジメトキシ−2−プロピル 1−ヨードエチル
カーボネート 参考例8の化合物(3.00g)を用い、参考例7と同
様の操作を行い、標題化合物3.45gを無色液体とし
て得た。1 H−NMR(CDCl3):2.24(3H,d,J=
5.8Hz),3.38(3H,s),3.39(3
H,s),3.55−3.61(4H,m),4.95
−5.10(1H,m),6.76(1H,q,J=
5.8Hz).
【0130】参考例10 1−クロロエチル テトラヒドロ−2H−ピラン−4−
イル カーボネート 4−ヒドロキシテトラヒドロピラン(4.00g)を用
い参考例2と同様の操作を行い、標題化合物6.92g
を淡黄色液体として得た。1 H−NMR(CDCl3):1.65−1.90(5
H,m),1.93−2.10(2H,m),3.45
−3.61(2H,m),3.88−4.00(2H,
m),4.80−5.00(1H,m),6.43(1
H,q,J=5.8Hz).
【0131】参考例11 テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル 1−ヨードエ
チル カーボネート 参考例10の化合物(3.00g)を用い、参考例7と
同様の操作を行い、標題化合物3.02gを無色液体と
して得た。1 H−NMR(CDCl3):1.60−1.90(2
H,m),1.95−2.10(2H,m),2.25
(3H,d,J=5.8Hz),3.45−3.65
(2H,m),3.85−4.00(2H,m),4.
80−5.00(1H,m),6.76(1H,q,J
=5.8Hz).
【0132】参考例12 1−クロロエチル 2−メトキシエチル カーボネート 2−メトキシエタノール(6.00g)を用い参考例2
と同様の操作を行い、標題化合物6.73gを淡黄色液
体として得た。1 H−NMR(CDCl3):1.83(3H,d,J=
6.0Hz),3.40(3H,s),3.64(2
H,t,J=4.6Hz),4.30−4.40(2
H,m),6.42(1H,q,J=5.8Hz).
【0133】参考例13 2−メトキシエチル 1−ヨードエチル カーボネート 参考例12の化合物(3.00g)を用い、参考例7と
同様の操作を行い、標題化合物3.70gを無色液体と
して得た。1 H−NMR(CDCl3):2.24(3H,d,J=
6.0Hz),3.40(3H,s),3.61(2
H,t,J=4.6Hz),4.30−4.40(2
H,m),6.76(1H,q,J=6.0Hz).
【0134】参考例14 2,2−ビス(メトキシメチル)プロパン酸 2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロパン酸(10.
0g)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(100m
L)に水素化ナトリウム(6.27g)を氷冷下加え
た。水素の発生が見られなくなった後、ヨードメタン
(16.2mL)を加え、室温で18時間攪拌した。反
応液に6N水酸化ナトリウム水溶液(12.4mL)を
加え、3時間攪拌した後、減圧濃縮した。残留物に濃塩
酸を加え、得られた酸性水溶液をジエチルエーテルで抽
出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥し、減圧濃縮することで標題化合物7.
50gを淡黄色油状物として得た。1 H−NMR(CDCl3):1.22(3H,s),
3.36(6H,s),3.51(4H,s),6.5
0−7.30(1H,br).
【0135】参考例15 1−ヨードエチル 2,2−ビス(メトキシメチル)プ
ロパノエート 参考例14の化合物(2.0g)を塩化チオニル(5.
0mL)に溶かし、室温で1時間攪拌した後、反応液を
減圧濃縮した。残留物にトルエン(10mL)を加え不
溶物をろ過し、ろ液を減圧濃縮した。得られた無色油状
物にパラアルデヒド(0.812g)と塩化亜鉛(10
mg)を加え、50℃で1時間攪拌した。反応液を酢酸
エチル−水で抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無
水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮することで1−
クロロエチル 2,2−ビス(メトキシメチル)プロパ
ノエート(1.32g)を淡黄色油状物として得た。1
−クロロエチル 2,2−ビス(メトキシメチル)プロ
パノエート(1.30g)を用い、参考例7と同様の操
作を行い、標題化合物1.20gを無色液体として得
た。1 H−NMR(CDCl3):1.18(3H,s),
2.20(3H,d,J=5.8Hz),3.34(6
H,s),3.48(4H,s),6.90(1H,
q,J=5.8Hz).
【0136】参考例16 1−ヨードエチル シクロペンタンカルボキシレート ヨウ化ナトリウム(5.09g)とパラアルデヒド
(1.10g)のアセトニトリル溶液(30mL)に氷
冷下、シクロペンタンカルボニルクロリド(3.0g)
を加え、30分間攪拌した。反応液を酢酸エチル−水で
抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥し、減圧濃縮することで標題化合物4.6
4gを淡黄色油状物として得た。1 H−NMR(CDCl3):1.40−2.00(8
H,m),2.20(3H,d,J=6.2Hz),
2.65−2.85(1H,m),6.86(1H,
q,J=6.2Hz).
【0137】参考例17 1−クロロエチル シクロペンチル カーボネート 1−クロロエチル クロロホルメート(3.84mL)
のテトラヒドロフラン(20mL)溶液をシクロペンタ
ノール(3.06mL)とピリジン(5.46mL)の
テトラヒドロフラン(100mL)溶液に0℃で滴下し
た。室温で24時間攪拌し、析出した固体をろ去した。
ろ液に酢酸エチル(100mL)を加え、1N塩酸(1
00mL)、飽和食塩水(100mL×2)で洗浄後、
無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過後、減圧濃縮する
と標題化合物5.44gが無色油状物として得られた。1 H−NMR(CDCl3):1.43−1.97(8
H,m),1.83(3H,d,J=6.0Hz),
5.13−5.19(1H,m),6.43(1H,
q,J=6.0Hz).
【0138】参考例18 シクロペンチル 1−ヨードエチル カーボネート 1−クロロエチル シクロペンチル カーボネートの二
硫化炭素(15mL)溶液にヨウ化ナトリウム(5.9
3g)及び塩化亜鉛(216mg)を順次加え、室温で
4時間撹拌した。反応液にジエチルエーテル(100m
L)を加え、水(50mL)、5%チオ硫酸ナトリウム
水溶液(50mL)、飽和食塩水(50mL)で洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過後、減圧濃縮
すると標題化合物6.59gが淡黄色油状物として得ら
れた。1 H−NMR(CDCl3):1.56−2.09(8
H,m),2.24(3H,d,J=6.2Hz),
5.12−5.20(1H,m),6.76(1H,
q,J=6.2Hz).
【0139】参考例19 2−(アセチルアミノ)エチル 1−クロロエチル カ
ーボネート 1−クロロエチル クロロホルメート(3.92mL)
のテトラヒドロフラン(20mL)溶液をN−アセチル
エタノールアミン(3.10mL)とピリジン(5.4
6mL)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液に0
℃で滴下した。室温で24時間攪拌し、析出した固体を
ろ去した。ろ液に酢酸エチル(100mL)を加え、1
N塩酸(100mL)、飽和食塩水(100mL×2)
で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過後、減
圧濃縮すると標題化合物(6.05g)が無色油状物と
して得られた。1 H−NMR(CDCl3):1.84(3H,d,J=
5.8Hz),2.02(3H,s),3.60(2
H,q,J=5.6Hz),4.18−4.39(2
H,m),6.27(1H,brs),6.86(1
H,q,J=5.8Hz).
【0140】参考例20 2−(アセチルアミノ)エチル 1−ヨードエチル カ
ーボネート 2−(アセチルアミノ)エチル 1−クロロエチル カ
ーボネート(3.0g)のアセトニトリル(100m
L)溶液にヨウ化ナトリウム(21.5g)を加え、ア
ルゴン雰囲気下、70℃で2時間撹拌した。析出した固
体をろ去し、酢酸エチル(100mL)を加えた後、5
%チオ硫酸ナトリウム水溶液(100mL)、飽和食塩
水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
した。ろ過後、減圧濃縮すると標題化合物1.64gが
淡黄色油状物として得られた。1H−NMR(CDC
3):2.04(3H,s),2.26(3H,d,
J=6.3Hz),3.58(2H,d,J=5.7H
z),4.24−4.37(2H,m),6.24(1
H,bs),6.76(1H,q,J=6.3Hz).
【0141】参考例21 ジエチル 3−[[(1−クロロエトキシ)カルボニ
ル]オキシ]ペンタンジオエート 1−クロロエチル クロロホルメート(3.92mL)
のテトラヒドロフラン(20mL)溶液をジエチル 3
−ヒドロキシグルタレート(6.24mL)とピリジン
(5.46mL)のテトラヒドロフラン(100mL)
溶液に0℃で滴下した。室温で24時間攪拌し、析出し
た固体をろ去した。ろ液に酢酸エチル(100mL)を
加え、水(100mL)、1N塩酸(100mL)、飽
和食塩水(100mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した。ろ過後、減圧濃縮すると標題化合物9.6
8gが無色油状物として得られた。1 H−NMR(CDCl3):1.26(3H,t,J=
7.0Hz),1.27(3H,t,J=7.0H
z),1.83(3H,d,J=6.0Hz),2.7
8(4H,d,J=6.6Hz),4.16(2H,
q,J=7.0Hz),4.17(2H,q,J=7.
0Hz),5.48(1H,quintet,J=6.
6Hz),6.42(1H,q,J=6.0Hz).
【0142】参考例22 ジエチル 3−[[(1−ヨードエトキシ)カルボニ
ル]オキシ]ペンタンジオエート ジエチル 3−[[(1−クロロエトキシ)カルボニ
ル]オキシ]ペンタンジオエート(3g)のアセトニト
リル(100mL)溶液にヨウ化ナトリウム(21.5
g)を加え、アルゴン雰囲気下、70℃で3時間撹拌し
た。析出した固体をろ去し、酢酸エチル(100mL)
を加えた後、水(100mL)、5%チオ硫酸ナトリウ
ム水溶液(100mL)、飽和食塩水(100mL)で
洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過後、減圧
濃縮すると標題化合物3.26gが淡黄色油状物として
得られた。1 H−NMR(CDCl3):1.23−1.31(6
H,m),2.23(3H,d,J=6.0Hz),
2.71−2.85(4H,m),4.09−4.22
(4H,m),5.48(1H,quintet,J=
6.0Hz),6.76(1H,q,J=6.0H
z).
【0143】参考例23 1−ヨードエチル アセテート パラアルデヒド(1.45g)とヨウ化ナトリウム
(4.95g)のアセトニトリル(30mL)溶液に氷
冷下、塩化アセチル(2.13mL)を加え、0℃で2
時間撹拌した。反応液を氷水(100mL)に注ぎ込
み、ジエチルエーテル(50mL×2)で抽出した。抽
出液を水(100mL)、5%チオ硫酸ナトリウム水溶
液(100mL)、炭酸水素ナトリウム水(100m
L)、飽和食塩水(100mL)で順次洗浄し、無水硫
酸ナトリウムで乾燥した。ろ過後、減圧濃縮すると標題
化合物3.10gが淡黄色油状物として得られた。1 H−NMR(CDCl3):2.08(3H,s),
2.20(3H,d,J=6.2Hz),6.83(1
H,q,J=4.2Hz).
【0144】参考例24 1−クロロエチル 1,3−ジオキサン−5−イル カ
ーボネート 1−クロロエチル クロロホルメート(3.84mL)
のテトラヒドロフラン(20mL)溶液をグリセロール
ホルマール(2.92mL)とピリジン(5.46m
L)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液に0℃で
滴下した。室温で24時間攪拌し、析出した固体をろ去
した。ろ液に酢酸エチル(100mL)を加え、水(1
00mL)、1N塩酸(100mL)、飽和食塩水(1
00mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
ろ過後、減圧濃縮し、得られた残留物をシリカゲルフラ
ッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサ
ン=1:40−1:10で溶出)で精製すると、標題化
合物2.95gが無色油状物として得られた。1 H−NMR(CDCl3):1.85(3H,d,J=
6.0Hz),4.04(4H,t,J=3.0H
z),4.66(1H,quintet,J=3.0H
z),4.81(1H,d,J=6.0Hz),4.9
5(1H,d,J=6.0Hz),6.42(1H,
q,J=6.0Hz).
【0145】参考例25 1,3−ジオキサン−5−イル 1−ヨードエチル カ
ーボネート 1−クロロエチル 1,3−ジオキサン−5−イル カ
ーボネート(2.95g)のアセトニトリル(100m
L)溶液にヨウ化ナトリウム(21.0g)を加え、ア
ルゴン雰囲気下、70℃で3時間撹拌した。析出した固
体をろ去し、酢酸エチル(100mL)を加えた後、水
(100mL)、5%チオ硫酸ナトリウム水溶液(10
0mL)、飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫
酸ナトリウムで乾燥した。ろ過後、減圧濃縮すると標題
化合物2.43gが淡黄色油状物として得られた。1 H−NMR(CDCl3):2.26(3H,d,J=
6.0Hz),4.03(4H,t,J=2.8H
z),4.66(1H,quintet,J=2.8H
z),4.81(1H,d,J=6.2Hz),4.9
5(1H,d,J=6.2Hz),6.75(1H,
q,J=6.0Hz).
【0146】参考例26 1−ヨードエチル シクロヘキサンカルボキシレート パラアルデヒド(1.45g)、ヨウ化ナトリウム
(4.50g)のアセトニトリル溶液(30mL)に氷
冷下、シクロヘキサンカルボニルクロリド(4.40
g)を滴下した。氷冷下、2時間攪拌後、氷冷水、チオ
硫酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、食塩、ジエチル
エーテルを加えた。有機層を分取し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、減圧濃縮し、標題化合物6.84gを濃
赤紫色油状物として得た。1 H−NMR(CDCl3):1.20−2.00(10
H,m),2.19(3H,d,J=6.2Hz),
2.20−2.40(1H,m),6.86(1H,
q,J=6.2Hz).
【0147】参考例27 1−ヨードエチル メトキシアセテート パラアルデヒド(1.45g)、ヨウ化ナトリウム
(4.50g)のアセトニトリル溶液(30mL)に氷
冷下、メトキシアセチルクロリド(3.26g)を滴下
した。氷冷下、2.5時間攪拌後、ジイソプロピルエー
テル(100mL)を加え、チオ硫酸ナトリウム水溶液
(50mL)、炭酸水素ナトリウム水(50mL)、食
塩水(50mL)で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで
乾燥後、減圧濃縮し、標題化合物2.02gを濃赤紫色
油状物として得た。1 H−NMR(CDCl3):2.22(3H,d,J=
6.2Hz),3.47(3H,s),4.03(2
H,s),6.93(1H,q,J=6.2Hz).
【0148】実施例1 1−[2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリ
フルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフ
ィニル]−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]エチ
ル ベンゾエート
【0149】
【化22】
【0150】1−クロロエチル ベンゾエート(2.2
2g)と2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−ト
リフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]チ
オ]ベンズイミダゾール(2.12g)のアセトニトリ
ル溶液(50mL)にヨウ化ナトリウム(0.45g)
と炭酸カリウム(1.66g)を加え、60℃で10時
間攪拌した。1−クロロエチル ベンゾエート(1.1
1g)を追加し、60℃で12時間攪拌した。減圧濃縮
後、残留物に酢酸エチル(200mL)と飽和炭酸水素
ナトリウム水(100mL)を加えて抽出した。酢酸エ
チル層を分取し、10%亜硫酸ナトリウム水溶液(50
mL)で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減
圧濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー
(酢酸エチル:ヘキサン=1:2−1:1で溶出)で精
製し、1−[2−[[[3−メチル−4−(2,2,2
−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]
チオ]−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]エチル
ベンゾエート0.86gを無色固体として得た。
【0151】1H−NMR(CDCl3):1.97(3
H,d,J=6.3Hz),2.35(3H,s),
4.39(2H,q,J=7.8Hz),4.85(1
H,d,J=13.2Hz),4.91(1H,d,J
=13.2Hz),6.65(1H,d,J=5.7H
z),7.21−7.31(3H,m),7.40−
7.46(2H,m),7.57(1H,t,J=7.
4Hz),7.64−7.72(2H,m),8.04
(2H,d,J=7.5Hz),8.37(1H,d,
J=5.7Hz).
【0152】1−[2−[[[3−メチル−4−(2,
2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メ
チル]チオ]−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]
エチル ベンゾエート(0.86g)のジクロロメタン
溶液(10mL)に氷冷下、3−クロロ過安息香酸(含
量:約65%:0.455g)のジクロロメタン溶液
(10mL)を滴下した。氷冷下、1.5時間攪拌後、
ジクロロメタン(30mL)で希釈し、10%亜硫酸ナ
トリウム水溶液(20mL)、飽和炭酸水素ナトリウム
水(20mL)で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾
燥後、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラ
フィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1で溶出)で精製
し、標題化合物のジアステレオマー混合物0.64gを
得た。エタノールから結晶化し、酢酸エチル−ヘキサン
からの再結晶、アセトン−ヘキサンからの再結晶、酢酸
エチル−ヘキサンからの再結晶、酢酸エチル−メタノー
ルからの再結晶を行うことにより、標題化合物の低極性
ジアステレオマー体0.29gを無色固体として得た。
【0153】1H−NMR(CDCl3):2.12(3
H,d,J=6.2Hz),2.37(3H,s),
4.36(2H,q,J=7.8Hz),5.12(2
H,s),6.61(1H,d,J=5.7Hz),
7.31−7.48(4H,m),7.58−7.72
(2H,m),7.78−7.90(2H,m),8.
04(2H,d,J=7.4Hz),8.34(1H,
d,J=5.7Hz).
【0154】実施例2 エチル 1−[2−[[[3−メチル−4−(2,2,
2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチ
ル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール−1−
イル]エチル カーボネート
【0155】
【化23】
【0156】1−クロロエチル エチル カーボネート
(1.52g)とヨウ化ナトリウム(4.48g)のア
セトニトリル溶液(50mL)を60℃で1時間攪拌し
た。アセトニトリルを減圧留去後、残留物をジエチルエ
ーテル(60mL)で抽出した。ろ過後、ろ液を減圧濃
縮した。残留物に2−[[[3−メチル−4−(2,
2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メ
チル]チオ]ベンズイミダゾール(1.57g)とアセ
トニトリル(30mL)を加え、室温で3日間攪拌し
た。減圧濃縮後、残留物に酢酸エチル(200mL)と
飽和炭酸水素ナトリウム水(100mL)を加えて抽出
した。酢酸エチル層を分取し、10%亜硫酸ナトリウム
水溶液(50mL)、飽和食塩水(50mL)で洗浄し
た。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残
留物をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘ
キサン=1:1で溶出)で精製し、エチル 1−[2−
[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエ
トキシ)−2−ピリジニル]メチル]チオ]−1H−ベ
ンズイミダゾール−1−イル]エチル カーボネート
0.84gを無色固体として得た。
【0157】1H−NMR(CDCl3):1.25(3
H,t,J=7.1Hz),1.87(3H,d,J=
6.3Hz),2.35(3H,s),4.05−4.
25(2H,m),4.40(2H,q,J=7.8H
z),4.83(1H,d,J=13.5Hz),4.
88(1H,d,J=13.5Hz),6.66(1
H,d,J=5.4Hz),7.19−7.28(2
H,m),7.60(1H,m),7.70(1H,
m),8.36(1H,d,J=5.4Hz).
【0158】エチル 1−[2−[[[3−メチル−4
−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジ
ニル]メチル]チオ]−1H−ベンズイミダゾール−1
−イル]エチル カーボネート(0.84g)のジクロ
ロメタン溶液(10mL)に氷冷下、3−クロロ過安息
香酸(含量:約65%:0.475g)のジクロロメタ
ン溶液(10mL)を滴下した。氷冷下、1.5時間攪
拌後、ジクロロメタン(30mL)で希釈し、10%亜
硫酸ナトリウム水溶液(20mL)、飽和炭酸水素ナト
リウム水(20mL)で洗浄した。無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルクロマ
トグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1で溶出)
で精製し、標題化合物のジアステレオマー混合物0.6
4gを得た。ジイソプロピルエーテルから結晶化し、酢
酸エチル−ヘキサンからの再結晶を2回繰り返すことに
より、標題化合物の低極性ジアステレオマー体0.31
gを無色固体として得た。
【0159】1H−NMR(CDCl3):1.24(3
H,t,J=7.2Hz),2.01(3H,d,J=
6.3Hz),2.38(3H,s),4.03−4.
24(2H,m),4.40(2H,q,J=7.7H
z),5.00(1H,d,J=13.7Hz),5.
12(1H,d,J=13.7Hz),6.67(1
H,d,J=5.7Hz),7.32−7.43(3
H,m),7.76(1H,m),7.87(1H,
m),8.39(1H,d,J=5.5Hz).
【0160】実施例3 1−[2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリ
フルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフ
ィニル]−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]エチ
ル トリメチルアセテート
【0161】
【化24】
【0162】2−[[[3−メチル−4−(2,2,2
−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]
チオ]ベンズイミダゾール(6.72g)、1−クロロ
エチル トリメチルアセテート(6.59g)、ヨウ化
ナトリウム(3.00g)、炭酸カリウム(8.29
g)およびアセトニトリル(200mL)の混合物を6
0℃で2日間攪拌した。反応液を減圧濃縮後、酢酸エチ
ル(200mL)を加え、水(100mL)、飽和食塩
水(100mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾
燥した。減圧濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1続いて
4:1で溶出)で精製することにより、1−[2−
[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエ
トキシ)−2−ピリジニル]メチル]チオ]−1H−ベ
ンズイミダゾール−1−イル]エチル トリメチルアセ
テート5.19gを橙色油状物として得た。
【0163】1H−NMR(CDCl3):1.16(9
H,s),1.81(3H,d,J=6.2Hz),
2.35(3H,s),4.40(2H,q,J=7.
8Hz),4.86(2H,s),6.65(1H,
d,J=5.6Hz),6.98(1H,q,J=6.
2Hz),7.15−7.30(2H,m),7.50
−7.60(1H,m),7.65−7.75(1H,
m),8.36(1H,d,J=5.6Hz).
【0164】1−[2−[[[3−メチル−4−(2,
2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メ
チル]チオ]−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]
エチル トリメチルアセテート(5.42g)のジクロ
ロメタン溶液(120mL)に3−クロロ過安息香酸
(含量:約65%:3.19g)を−25℃で加えた。
−25℃で15分間、0℃で30分間攪拌した後、炭酸
水素ナトリウム水(100mL)と10%チオ硫酸ナト
リウム水(50mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで
乾燥した。減圧濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1続いて
酢酸エチルで溶出)で精製した。得られた固体を酢酸エ
チルとジイソプロピルエーテルの混合溶液で洗い、さら
に酢酸エチルとジイソプロピルエーテルより再結晶する
ことにより、標題化合物の低極性ジアステレオマー体
2.13gを無色固体として得た。
【0165】1H−NMR(CDCl3):1.14(9
H,s),1.96(3H,d,J=6.2Hz),
2.37(3H,s),4.40(2H,q,J=7.
9Hz),5.03(1H,d,J=13.9Hz),
5.12(1H,d,J=13.9Hz),6.66
(1H,d,J=5.5Hz),7.29−7.46
(3H,m),7.66−7.76(1H,m),7.
81−7.91(1H,m),8.38(1H,d,J
=5.5Hz).
【0166】実施例4 1−[2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリ
フルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフ
ィニル]−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]エチ
ル 2−メチルプロパノエート
【0167】
【化25】
【0168】2−[[[3−メチル−4−(2,2,2
−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]
チオ]ベンズイミダゾール(3.53g)、1−クロロ
エチル 2−メチルプロパノエート(1.81g)、ヨ
ウ化ナトリウム(3.00g)、炭酸カリウム(2.7
6g)およびアセトニトリル(100mL)の混合物を
60℃で10時間攪拌した。1−クロロエチル 2−メ
チルプロパノエート(1.20g)および炭酸カリウム
(1.38g)を追加して60℃で終夜攪拌した。反応
液を減圧濃縮後、酢酸エチル(100mL)を加え、水
(50mL)、飽和食塩水(50mL)で洗浄後、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮後、残留物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキ
サン=3:7続いて7:3で溶出)で精製することによ
り、1−[2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−
トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]チ
オ]−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]エチル
2−メチルプロパノエート1.38gを淡黄橙色油状物
として得た。
【0169】1H−NMR(CDCl3):1.09(3
H,d,J=6.9Hz),1.15(3H,d,J=
6.9Hz),1.82(3H,d,J=6.2H
z),2.35(3H,s),2.48−2.66(1
H,m),4.40(2H,q,J=7.9Hz),
4.86(2H,s),6.66(1H,d,J=5.
6Hz),7.00(1H,q,J=6.2Hz),
7.15−7.30(2H,m),7.52−7.60
(1H,m),7.65−7.73(1H,m),8.
37(1H,d,J=5.6Hz).
【0170】1−[2−[[[3−メチル−4−(2,
2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メ
チル]チオ]−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]
エチル 2−メチルプロパノエート(1.37g)のジ
クロロメタン溶液(30mL)に3−クロロ過安息香酸
(含量:約65%:796mg)を0℃で加えた。0℃
で1時間攪拌した後、炭酸水素ナトリウム水(30m
L)と10%チオ硫酸ナトリウム水(10mL)で洗浄
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧濃縮後、残留
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチ
ル:ヘキサン=1:1続いて酢酸エチルで溶出)で精製
した。得られた固体を酢酸エチルとジイソプロピルエー
テルの混合溶液で洗い、さらに酢酸エチルとジイソプロ
ピルエーテルより再結晶することにより、標題化合物の
低極性ジアステレオマー体466mgを無色固体として
得た。
【0171】1H−NMR(CDCl3):1.05(3
H,d,J=7.1Hz),1.13(3H,d,J=
7.1Hz),1.97(3H,d,J=6.2H
z),2.38(3H,s),2.47−2.69(1
H,m),4.40(2H,q,J=7.8Hz),
5.01(1H,d,J=13.8Hz),5.12
(1H,d,J=13.8Hz),6.66(1H,
d,J=5.3Hz),7.30−7.46(3H,
m),7.67−7.78(1H,m),7.82−
7.92(1H,m),8.38(1H,d,J=5.
3Hz).
【0172】実施例5 1−[2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリ
フルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフ
ィニル]−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]プロ
ピル トリメチルアセテート
【0173】
【化26】
【0174】2−[[[3−メチル−4−(2,2,2
−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]
チオ]ベンズイミダゾール(3.53g)、1−クロロ
プロピル トリメチルアセテート(1.78g)、ヨウ
化ナトリウム(0.75g)、炭酸カリウム(2.76
g)およびアセトニトリル(100mL)の混合物を6
0℃で終夜攪拌した。1−クロロプロピル トリメチル
アセテート(0.89g)および炭酸カリウム(0.6
9g)を追加して60℃で5時間攪拌した。1−クロロ
プロピル トリメチルアセテート(0.89g)、ヨウ
化ナトリウム(0.75g)および炭酸カリウム(0.
69g)を追加して60℃で6時間攪拌した。1−クロ
ロプロピル トリメチルアセテート(1.78g)およ
び炭酸カリウム(1.38g)を追加して60℃で2日
間攪拌した。反応液を減圧濃縮後、酢酸エチル(100
mL)を加え、水(50mL)、飽和食塩水(50m
L)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧
濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(酢酸エチル:ヘキサン=3:7続いて7:3で溶出)
で精製することにより、1−[2−[[[3−メチル−
4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリ
ジニル]メチル]チオ]−1H−ベンズイミダゾール−
1−イル]プロピル トリメチルアセテート2.42g
を橙色油状物として得た。
【0175】1H−NMR(CDCl3):0.87(3
H,t,J=7.3Hz),1.17(9H,s),
2.16−2.32(2H,m),2.35(3H,
s),4.40(2H,q,J=7.8Hz),4.8
7(2H,s),6.65(1H,d,J=5.8H
z),6.74(1H,t,J=7.4Hz),7.1
4−7.29(2H,m),7.48−7.59(1
H,m),7.64−7.74(1H,m),8.36
(1H,d,J=5.8Hz).
【0176】1−[2−[[[3−メチル−4−(2,
2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メ
チル]チオ]−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]
プロピル トリメチルアセテート(2.31g)のジク
ロロメタン溶液(50mL)に3−クロロ過安息香酸
(含量:約65%:1.33g)を0℃で加えた。0℃
で1時間攪拌した後、炭酸水素ナトリウム水(30m
L)と10%チオ硫酸ナトリウム水(10mL)で洗浄
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧濃縮後、残留
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチ
ル:ヘキサン=1:1続いて酢酸エチルで溶出)で精製
した。酢酸エチルとジイソプロピルエーテルより結晶化
させ、ろ取し、ジイソプロピルエーテルで洗浄した。さ
らに酢酸エチルとジイソプロピルエーテルより再結晶す
ることにより、標題化合物の低極性ジアステレオマー体
667mgを無色固体として得た。
【0177】1H−NMR(CDCl3):0.99(3
H,t,J=7.5Hz),1.15(9H,s),
2.22−2.52(2H,m),2.37(3H,
s),4.40(2H,q,J=7.8Hz),5.0
1(1H,d,J=13.9Hz),5.14(1H,
d,J=13.9Hz),6.66(1H,d,J=
5.5Hz),7.10(1H,t,J=7.3H
z),7.30−7.43(2H,m),7.63−
7.74(1H,m),7.83−7.93(1H,
m),8.39(1H,d,J=5.5Hz).
【0178】実施例6 シクロヘキシル 1−[2−[[[3−メチル−4−
(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニ
ル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾー
ル−1−イル]エチル カーボネート
【0179】
【化27】
【0180】2−[[[3−メチル−4−(2,2,2
−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]
チオ]ベンズイミダゾール(2.12g)と1−クロロ
エチル シクロヘキシルカーボネート(1.86g)の
アセトニトリル溶液(50mL)にヨウ化ナトリウム
(0.45g)と炭酸カリウム(1.66g)を加え、
60℃で34時間攪拌した。アセトニトリルを減圧留去
後、残留物を酢酸エチル(150mL)と水(50m
L)で抽出した。有機層を分取し、10%亜硫酸ナトリ
ウム水溶液(30mL)で洗浄した。無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルクロ
マトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1で溶
出)で精製し、シクロヘキシル 1−[2−[[[3−
メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−
2−ピリジニル]メチル]チオ]−1H−ベンズイミダ
ゾール−1−イル]エチル カーボネート1.00gを
アモルファスとして得た。
【0181】1H−NMR(CDCl3):1.08−
1.98(10H,m),1.86(3H,d,J=
6.5Hz),2.35(3H,s),4.44(2
H,q,J=7.5Hz),4.54(1H,m),
4.86(2H,s),6.65(1H,d,J=5.
8Hz),6.86(1H,q,J=6.5Hz),
7.17−7.29(2H,m),7.56−7.72
(2H,m),8.36(1H,d,J=5.8H
z).
【0182】シクロヘキシル 1−[2−[[[3−メ
チル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2
−ピリジニル]メチル]チオ]−1H−ベンズイミダゾ
ール−1−イル]エチル カーボネート(0.99g)
のジクロロメタン溶液(11mL)に氷冷下、3−クロ
ロ過安息香酸(含量:約65%:0.505g)のジク
ロロメタン溶液(11mL)を滴下した。氷冷下、2時
間攪拌後、ジクロロメタン(30mL)で希釈し、10
%亜硫酸ナトリウム水溶液(20mL)、飽和炭酸水素
ナトリウム水(20mL)で洗浄した。無水硫酸マグネ
シウムで乾燥後、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルク
ロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1で溶
出)で精製し、さらに分取用HPLC(YMC社製OD
S−A、直径20mm、長さ250mm:アセトニトリ
ル:水=38:62で流速20mL/分で溶出)を用い
て精製し、標題化合物の高極性ジアステレオマー体0.
08g、低極性ジアステレオマー体0.13gを無色固
体として得た。
【0183】高極性ジアステレオマー体1 H−NMR(CDCl3):1.18−2.02(10
H,m),1.92(3H,d,J=6.2Hz),
2.26(3H,s),4.38(2H,q,J=7.
8Hz),4.59(1H,m),4.90(1H,
d,J=14.0Hz),5.30(1H,d,J=1
4.0Hz),6.63(1H,d,J=5.9H
z),7.24−7.41(2H,m)7.69(1
H,q,J=6.2Hz),7.70−7.82(2
H,m),8.31(1H,d,J=5.9Hz).
【0184】低極性ジアステレオマー体1 H−NMR(CDCl3):1.10−1.99(10
H,m),2.00(3H,d,J=6.6Hz),
2.38(3H,s),4.40(2H,q,J=7.
8Hz),4.51(1H,m),4.99(1H,
d,J=13.9Hz),5.12(1H,d,J=1
3.9Hz),6.67(1H,d,J=5.8H
z),7.28−7.44(3H,m),7.73−
7.89(2H,m),8.38(1H,d,J=5.
8Hz).
【0185】実施例7 シクロヘキシル 1−[(R)−2−[[[3−メチル
−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピ
リジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミ
ダゾール−1−イル]エチル カーボネート
【0186】
【化28】
【0187】1−クロロエチル シクロヘキシルカーボ
ネート(5.0g)の二硫化炭素溶液(25mL)にヨ
ウ化ナトリウム(6.8g)と塩化亜鉛(0.25g)
を加え、室温で3時間攪拌した。反応液を氷水(100
mL)にあけ、ジエチルエーテル(50mL)で2回抽
出した。有機層を合わせ、10%亜硫酸ナトリウム水溶
液(30mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水(30m
L)、水(30mL)で洗浄した。無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、減圧濃縮することによりシクロヘキシル
1−ヨードエチルカーボネート6.10gを液体として
得た。
【0188】(R)−2−[[[3−メチル−4−
(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニ
ル]メチル]スルフィニル]ベンズイミダゾール(4.
43g)とシクロヘキシル 1−ヨードエチルカーボネ
ート(5.46g)とのアセトン溶液(100mL)に
炭酸セシウム(7.82g)を加え、15℃で2時間攪
拌した。酢酸エチル(100mL)を加え、ろ過後、減
圧濃縮した。残留物を酢酸エチル(150mL)と水
(100mL)で抽出した。有機層を分取し、10%亜
硫酸ナトリウム水溶液(20mL)、飽和食塩水(30
mL)で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減
圧濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー
(アセトニトリル:ジイソプロピルエーテル=1:4で
溶出)で精製した。さらに分取用HPLC(YMC社製
ODS−A、直径30mm、長さ250mm:アセトニ
トリル:水=38:62で流速20mL/分で溶出)を
用いて精製し、標題化合物の高極性ジアステレオマー体
1.65g、低極性ジアステレオマー体0.48gを無
色固体として得た。
【0189】高極性ジアステレオマー体1 H−NMR(CDCl3):1.18−2.02(10
H,m),1.92(3H,d,J=6.2Hz),
2.26(3H,s),4.38(2H,q,J=7.
8Hz),4.59(1H,m),4.90(1H,
d,J=14.0Hz),5.30(1H,d,J=1
4.0Hz),6.63(1H,d,J=5.9H
z),7.24−7.41(2H,m)7.69(1
H,q,J=6.2Hz),7.70−7.82(2
H,m),8.31(1H,d,J=5.9Hz).
【0190】低極性ジアステレオマー体1 H−NMR(CDCl3):1.10−1.99(10
H,m),2.00(3H,d,J=6.4Hz),
2.38(3H,s),4.40(2H,q,J=7.
9Hz),4.51(1H,m),5.00(1H,
d,J=13.7Hz),5.12(1H,d,J=1
3.7Hz),6.67(1H,d,J=6.0H
z),7.28−7.44(3H,m),7.73−
7.90(2H,m),8.38(1H,d,J=6.
0Hz).
【0191】実施例8 エチル 1−[(R)−2−[[[3−メチル−4−
(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニ
ル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾー
ル−1−イル]エチル カーボネート
【0192】
【化29】
【0193】1−クロロエチル エチル カーボネート
(2.50g)の二硫化炭素溶液(12.5mL)にヨ
ウ化ナトリウム(3.4g)と塩化亜鉛(0.13g)
を加え、室温で7時間攪拌した。反応液を氷水(50m
L)にあけ、ジエチルエーテル(50mL)で2回抽出
した。有機層を合わせ、10%亜硫酸ナトリウム水溶液
(25mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水(25m
L)、水(25mL)で洗浄した。無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、減圧濃縮することによりエチル 1−ヨー
ドエチルカーボネート3.53gを液体として得た。
【0194】(R)−2−[[[3−メチル−4−
(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニ
ル]メチル]スルフィニル]ベンズイミダゾール(3.
70g)とエチル 1−ヨードエチルカーボネート
(3.52g)とのアセトン溶液(50mL)に炭酸セ
シウム(4.89g)を加え、室温で19時間攪拌し
た。アセトンを減圧留去し、残留物を酢酸エチル(15
0mL)と水(100mL)で抽出した。有機層を分取
し、10%亜硫酸ナトリウム水溶液(50mL)、飽和
食塩水(50mL)で洗浄した。無水硫酸マグネシウム
で乾燥後、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルクロマト
グラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1で溶出)で
精製した。さらに分取用HPLC(YMC社製ODS−
A、直径30mm、長さ250mm:アセトニトリル:
水=27:73で流速20mL/分で溶出)を用いて精
製し、標題化合物の高極性ジアステレオマー体0.41
g、低極性ジアステレオマー体0.67gを無色固体と
して得た。
【0195】高極性ジアステレオマー体1 H−NMR(CDCl3):1.27(3H,t,J=
7.2Hz),1.93(3H,d,J=6.3H
z),2.26(3H,s),4.08−4.28(2
H,m),4.38(2H,q,J=7.8Hz),
4.90(1H,d,J=13.7Hz),5.31
(1H,d,J=13.7Hz),6.64(1H,
d,J=6.0Hz),7.28−7.42(2H,
m),7.69−7.83(3H,m),8.32(1
H,d,J=6.0Hz).
【0196】低極性ジアステレオマー体1 H−NMR(CDCl3):1.24(3H,t,J=
7.2Hz),2.01(3H,d,J=6.2H
z),2.38(3H,s),3.98−4.27(2
H,m),4.40(2H,q,J=7.8Hz),
4.99(1H,d,J=13.8Hz),5.12
(1H,d,J=13.8Hz),6.67(1H,
d,J=5.6Hz),7.30−7.45(3H,
m),7.76(1H,m),7.86(1H,m),
8.39(1H,d,J=5.6Hz).
【0197】実施例9 ベンジル 1−[2−[[[3−メチル−4−(2,
2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メ
チル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール−1
−イル]エチル カーボネート
【0198】
【化30】
【0199】ベンジルアルコール(5.17mL)、ピ
リジン(4.85mL)およびジクロロメタン(100
mL)の混合物に−78℃でクロロギ酸1−クロロエチ
ル(5.40mL)を加えて室温で3日間攪拌した。反
応液を減圧濃縮後、酢酸エチル(200mL)を加え、
飽和食塩水(100mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。減圧濃縮し、ベンジル 1−クロロエ
チル カーボネート11.3gを黄色油状物として得
た。
【0200】1H−NMR(CDCl3):1.83(3
H,d,J=5.8Hz),5.20(1H,d,J=
12.0Hz),5.25(1H,d,J=12.0H
z),6.44(1H,q,J=5.8Hz),7.3
0−7.45(5H,m).
【0201】ベンジル 1−クロロエチル カーボネー
ト(2.15g)、ヨウ化ナトリウム(3.00g)、
18−クラウン−6(132mg)およびトルエン(2
0mL)の混合物を80℃で12時間、室温で2日間攪
拌した。反応液に酢酸エチル(50mL)を加え、水
(30mL)、10%チオ硫酸ナトリウム水(30m
L)、飽和食塩水(30mL)で洗浄後、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残留物に2−
[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエ
トキシ)−2−ピリジニル]メチル]チオ]ベンズイミ
ダゾール(3.53g)、ヨウ化ナトリウム(1.50
g)、18−クラウン−6(264mg)、炭酸カリウ
ム(2.76g)、アセトニトリル(100mL)を加
え、60℃で18時間攪拌した。反応液を減圧濃縮後、
酢酸エチル(100mL)を加え、水(50mL)、1
0%チオ硫酸ナトリウム水(50mL)、飽和食塩水
(100mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
した。減圧濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:1続いて酢酸
エチルで溶出)で精製後、ジイソプロピルエーテルを加
えて固化させ、ろ取し、ベンジル1−[2−[[[3−
メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−
2−ピリジニル]メチル]チオ]−1H−ベンズイミダ
ゾール−1−イル]エチル カーボネート703mgを
無色固体として得た。
【0202】1H−NMR(CDCl3):1.86(3
H,d,J=6.5Hz),2.35(3H,s),
4.40(2H,q,J=7.9Hz),4.85(2
H,s),5.02(1H,d,J=11.7Hz),
5.17(1H,d,J=11.7Hz),6.65
(1H,d,J=5.5Hz),6.90(1H,q,
J=6.5Hz),7.16−7.38(7H,m),
7.52−7.75(2H,m),8.36(1H,
d,J=5.5Hz).
【0203】ベンジル 1−[2−[[[3−メチル−
4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリ
ジニル]メチル]チオ]−1H−ベンズイミダゾール−
1−イル]エチル カーボネート(675mg)のジク
ロロメタン溶液(15mL)に3−クロロ過安息香酸
(含量:約65%:372mg)を0℃で加えた。0℃
で3時間攪拌した後、炭酸水素ナトリウム水(10m
L)と10%チオ硫酸ナトリウム水(10mL)で洗浄
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧濃縮後、残留
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチ
ル:ヘキサン=1:1続いて酢酸エチルで溶出)で精製
し、酢酸エチルとジイソプロピルエーテルを加えて固化
させ、ろ取し、洗浄した。さらに酢酸エチルとジイソプ
ロピルエーテルより再結晶することにより、標題化合物
の低極性ジアステレオマー体320mgを無色固体とし
て得た。
【0204】1H−NMR(CDCl3):1.97(3
H,d,J=6.2Hz),2.37(3H,s),
4.39(2H,q,J=8.0Hz),4.96−
5.19(4H,m),6.63(1H,d,J=5.
9Hz),7.20−7.45(8H,m),7.68
−7.94(2H,m),8.35(1H,d,J=
5.9Hz).
【0205】実施例10 イソプロピル 1−[(R)−2−[[[3−メチル−
4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリ
ジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダ
ゾール−1−イル]エチル カーボネート
【0206】
【化31】
【0207】2−プロパノール(3.83mL)、ピリ
ジン(4.85mL)、ジクロロメタン(100mL)
の混合物に−78℃でクロロギ酸1−クロロエチル
(5.40mL)を加えて室温で3日間攪拌した。反応
液を減圧濃縮後、酢酸エチル(200mL)を加え、飽
和食塩水(100mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。減圧濃縮し、1−クロロエチル イソプ
ロピル カーボネート7.87gを黄橙色油状物として
得た。1 H−NMR(CDCl3):1.33(3H,d,J=
6.3Hz),1.34(3H,d,J=6.3H
z),1.83(3H,d,J=5.8Hz),4.8
8−5.02(1H,m),6.43(1H,q,J=
5.8Hz).
【0208】1−クロロエチル イソプロピル カーボ
ネート(5.00g)、ヨウ化ナトリウム(6.30
g)、塩化亜鉛(205mg)、二硫化炭素(25m
L)の混合物を室温で4時間攪拌した。反応液に氷水を
加え、エーテル(50mL×2)で抽出した。有機層
を、炭酸水素ナトリウム水(30mL)、10%チオ硫
酸ナトリウム水(30mL)で洗浄後、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した。減圧濃縮し、1−ヨードエチル イ
ソプロピル カーボネート6.18gを黒黄色油状物と
して得た。1 H−NMR(CDCl3):1.33(3H,d,J=
6.2Hz),1.35(3H,d,J=6.2H
z),2.24(3H,d,J=6.0Hz),4.8
5−5.05(1H,m),6.77(1H,q,J=
6.0Hz).
【0209】(R)−2−[[[3−メチル−4−
(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジ
ル]メチル]スルフィニル]ベンズイミダゾール(5.
54g)、1−ヨードエチル イソプロピル カーボネ
ート(5.68g)、炭酸セシウム(9.77g)、ア
セトン(100mL)の混合物を室温で1時間攪拌し
た。反応液を減圧濃縮後、酢酸エチル(200mL)を
加え、水(100mL)、10%チオ硫酸ナトリウム水
(100mL)、飽和食塩水(100mL)で洗浄後、
無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮後、残留物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:
ヘキサン=1:1続いて酢酸エチルで溶出)で精製し、
ジイソプロピルエーテルを加えて固化させ、ろ取し、洗
浄した。さらに酢酸エチルとジイソプロピルエーテルよ
り再結晶することにより、標題化合物の低極性ジアステ
レオマー体1.40gを無色固体として得た。
【0210】1H−NMR(CDCl3):1.15(3
H,d,J=6.2Hz),1.28(3H,d,J=
6.2Hz),2.00(3H,d,J=6.2H
z),2.37(3H,s),4.40(2H,q,J
=7.8Hz),4.68−4.88(1H,m),
5.00(1H,d,J=13.7Hz),5.12
(1H,d,J=13.7Hz),6.66(1H,
d,J=5.7Hz),7.28−7.46(3H,
m),7.70−7.93(2H,m),8.38(1
H,d,J=5.7Hz).
【0211】実施例11 イソプロピル 1−[2−[[[3−メチル−4−
(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニ
ル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾー
ル−1−イル]エチル カーボネート
【0212】
【化32】
【0213】1−クロロエチル イソプロピル カーボ
ネート(5.15g)の二硫化炭素溶液(30mL)に
ヨウ化ナトリウム(9.27g)と塩化亜鉛(0.30
g)を加え、室温で2.5時間攪拌した。反応液を氷水
(150mL)にあけ、ジエチルエーテル(50mL)
で3回抽出した。有機層を合わせ、10%亜硫酸ナトリ
ウム水溶液(30mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水
(30mL)、水(30mL)で洗浄した。無水硫酸マ
グネシウムで乾燥後、減圧濃縮することにより1−ヨー
ドエチル イソプロピル カーボネート5.01gを液
体として得た。
【0214】2−[[[3−メチル−4−(2,2,2
−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]
スルフィニル]ベンズイミダゾール(2.64g)、1
−ヨードエチル イソプロピル カーボネート(2.0
3g)のアセトン溶液(70mL)に炭酸セシウム
(2.56g)を加え、室温で2時間攪拌した。アセト
ンを減圧留去し、残留物を酢酸エチル(140mL)と
水(70mL)で抽出した。有機層を分取し、10%亜
硫酸ナトリウム水溶液(30mL)、飽和食塩水(30
mL)で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減
圧濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー
(酢酸エチル:ヘキサン=2:1で溶出)で精製した。
さらに分取用HPLC(YMC社製ODS−A、直径3
0mm、長さ250mm、アセトニトリル:水=33:
67で流速20mL/分で溶出)を用いて精製し、標題
化合物の低極性ジアステレオマー体0.296gを無色
固体として得た。
【0215】1H−NMR(CDCl3):1.15(3
H,d,J=6.0Hz),1.28(3H,d,J=
6.3Hz),2.00(3H,d,J=6.3H
z),2.38(3H,s),4.40(2H,q,J
=7.9Hz),4.78(1H,m),5.00(1
H,d,J=13.8Hz),5.12(1H,d,J
=13.8Hz),6.67(1H,d,J=5.6H
z),7.31−7.44(3H,m)7.76(1
H,m),7.88(1H,m),8.39(1H,
d,J=5.6Hz).
【0216】実施例12 イソプロピル 1−[(S)−2−[[[3−メチル−
4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリ
ジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダ
ゾール−1−イル]エチル カーボネート
【0217】
【化33】
【0218】(S)−2−[[[3−メチル−4−
(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニ
ル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾー
ル(3.70g)、イソプロピル 1−ヨードエチル
カーボネート(2.86g)のアセトン溶液(100m
L)に氷冷下、炭酸セシウム(3.62g)を加え、
1.5時間攪拌した。反応液を減圧濃縮した後、残留物
を酢酸エチルと水で抽出した。有機層を分取し、飽和食
塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧
濃縮し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸
エチル:ヘキサン=2:1で溶出)で精製し、得られた
固体を酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶
し、標題化合物の低極性ジアステレオマー体0.75g
を無色固体として得た。
【0219】1H−NMR(CDCl3):1.15(3
H,d,J=6.2Hz),1.27(3H,d,J=
6.2Hz),2.00(3H,d,J=6.6H
z),2.37(3H,s),4.40(2H,q,J
=8.0Hz),4.80−4.95(1H,m),
5.00(1H,d,J=14.0Hz),5.12
(1H,d,J=14.0Hz),6.67(1H,
d,J=6.0Hz),7.30−7.50(3H,
m),7.70−7.95(2H,m),8.38(1
H,d,J=6.0Hz).
【0220】実施例13 1,3−ジエトキシ−2−プロピル 1−[2−
[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエ
トキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−
1H−ベンズイミダゾール−1−イル]エチル カーボ
ネート
【0221】
【化34】
【0222】2−[[[3−メチル−4−(2,2,2
−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]
チオ]−1H−ベンズイミダゾール(1.77g)のア
セトン溶液(30mL)に、参考例7の化合物(3.0
0g)と炭酸セシウム(2.61g)を加え室温で18
時間攪拌した。反応液を酢酸エチル−水で抽出し、有機
層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフ
ィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:1で溶出)で精製
し、1,3−ジエトキシ−2−プロピル 1−[2−
[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエ
トキシ)−2−ピリジニル]メチル]チオ]−1H−ベ
ンズイミダゾール−1−イル]エチル カーボネート
0.45gを無色固体として得た。
【0223】1H−NMR(CDCl3):0.97(3
H,t,J=7.0Hz),1.17(3H,t,J=
7.0Hz),1.87(3H,d,J=6.2H
z),2.35(3H,s),3.20−3.70(8
H,m),4.40(2H,q,J=5.8Hz),
4.70−4.95(1H,m),4.85(2H,
s),6.66(1H,d,J=6.0Hz),6.8
7(1H,q,J=6.2Hz),7.10−7.30
(2H,m),7.55−7.75(2H,m),8.
36(1H,d,J=6.0Hz).
【0224】1,3−ジエトキシ−2−プロピル 1−
[2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフル
オロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]チオ]−1
H−ベンズイミダゾール−1−イル]エチル カーボネ
ート(0.44g)のトルエン溶液(10mL)に氷冷
下、3−クロロ過安息香酸(含量:約65%:0.15
g)を加え、3時間攪拌した。反応液を酢酸エチル−水
で抽出し、有機層を、10%チオ硫酸ナトリウム水溶
液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフ
ィー(酢酸エチルで溶出)で精製し、ジイソプロピルエ
ーテルから結晶化することにより、標題化合物の低極性
ジアステレオマー体0.25gを無色固体として得た。
【0225】1H−NMR(CDCl3):0.87(3
H,t,J=7.0Hz),1.17(3H,t,J=
7.0Hz),2.01(3H,d,J=6.6H
z),2.37(3H,s),3.10−3.65(8
H,m),4.40(2H,q,J=8.2Hz),
4.80−4.95(1H,m),5.00(1H,
d,J=14.0Hz),5.12(1H,d,J=1
4.0Hz),6.67(1H,d,J=5.8H
z),7.30−7.50(3H,m),7.70−
7.90(2H,m),8.38(1H,d,J=5.
8Hz).
【0226】実施例14 1,3−ジメトキシ−2−プロピル 1−[2−
[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエ
トキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−
1H−ベンズイミダゾール−1−イル]エチル カーボ
ネート
【0227】
【化35】
【0228】2−[[[3−メチル−4−(2,2,2
−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]
チオ]−1H−ベンズイミダゾール(2.64g)のア
セトン溶液(20mL)に、参考例9の化合物(3.4
0g)と炭酸セシウム(3.49g)を加え室温で18
時間攪拌した。反応液を酢酸エチル−水で抽出し、有機
層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフ
ィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:1で溶出)で精製
し、1,3−ジメトキシ−2−プロピル 1−[2−
[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエ
トキシ)−2−ピリジニル]メチル]チオ]−1H−ベ
ンズイミダゾール−1−イル]エチル カーボネート
1.48gを無色固体として得た。
【0229】1H−NMR(CDCl3):1.87(3
H,d,J=6.2Hz),2.35(3H,s),
3.17(3H,s),3.34(3H,s),3.4
2(2H,d,J=5.2Hz),3.55(2H,
d,J=5.2Hz),4.40(2H,q,J=8.
0Hz),4.80−5.00(3H,m),6.65
(1H,d,J=5.8Hz),6.67(1H,q,
J=6.2Hz),7.15−7.35(2H,m),
7.55−7.75(2H,m),8.36(1H,
d,J=5.8Hz).
【0230】1,3−ジメトキシ−2−プロピル 1−
[2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフル
オロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]チオ]−1
H−ベンズイミダゾール−1−イル]エチル カーボネ
ート(1.45g)のトルエン溶液(20mL)に氷冷
下、3−クロロ過安息香酸(含量:約65%:0.50
6g)を加え、3時間攪拌した。反応液を酢酸エチル−
水で抽出し、有機層を、10%チオ硫酸ナトリウム水溶
液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフ
ィー(酢酸エチルで溶出)で精製し、酢酸エチル−ジイ
ソプロピルエーテルから再結晶することにより、標題化
合物の低極性ジアステレオマー体0.85gを無色固体
として得た。
【0231】1H−NMR(CDCl3):2.01(3
H,d,J=6.6Hz),2.36(3H,s),
3.10(3H,s),3.35(3H,s),3.3
8(2H,d,J=5.0Hz),3.53(2H,
d,J=5.0Hz),4.40(2H,q,J=7.
6Hz),4.80−4.95(1H,m),5.00
(1H,d,J=13.8Hz),5.11(1H,
d,J=13.8Hz),6.66(1H,d,J=
6.0Hz),7.30−7.50(3H,m),7.
70−7.90(2H,m),8.37(1H,d,J
=6.0Hz).
【0232】実施例15 1−[2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリ
フルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフ
ィニル]−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]エチ
ル テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル カーボネ
ート
【0233】
【化36】
【0234】2−[[[3−メチル−4−(2,2,2
−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]
チオ]−1H−ベンズイミダゾール(2.47g)のア
セトン溶液(20mL)に、参考例11の化合物(3.
00g)と炭酸セシウム(3.25g)を加え室温で3
時間攪拌した。反応液を酢酸エチル−水で抽出し、有機
層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフ
ィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:1で溶出)で精製
し、1−[2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−
トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]チ
オ]−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]エチル
テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル カーボネート
0.85gを無色固体として得た。
【0235】1H−NMR(CDCl3):1.50−
2.10(4H,m),1.88(3H,d,J=6.
4Hz),2.36(3H,s),3.35−3.55
(2H,m),3.80−4.00(2H,m),4.
40(2H,q,J=7.8Hz),4.65−4.8
5(1H,m),4.86(2H,s),6.66(1
H,d,J=5.8Hz),6.88(1H,q,J=
6.4Hz),7.20−7.30(2H,m),7.
55−7.75(2H,m),8.36(1H,d,J
=5.8Hz).
【0236】1−[2−[[[3−メチル−4−(2,
2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メ
チル]チオ]−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]
エチル テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル カー
ボネート(0.70g)のトルエン溶液(15mL)に
氷冷下、3−クロロ過安息香酸(含量:約65%:0.
252g)を加え、3時間攪拌した。反応液を酢酸エチ
ル−水で抽出し、有機層を、10%チオ硫酸ナトリウム
水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで
乾燥し、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグ
ラフィー(酢酸エチルで溶出)で精製し、酢酸エチル−
ジイソプロピルエーテルから再結晶することにより、標
題化合物の低極性ジアステレオマー体0.48gを無色
固体として得た。
【0237】1H−NMR(CDCl3):1.50−
1.90(4H,m),2.02(3H,d,J=6.
2Hz),2.38(3H,s),3.30−3.55
(2H,m),3.75−4.00(2H,m),4.
41(2H,q,J=7.6Hz),4.60−4.8
0(1H,m),5.00(1H,d,J=13.8H
z),5.12(1H,d,J=13.8Hz),6.
67(1H,d,J=5.8Hz),7.30−7.5
0(3H,m),7.70−7.95(2H,m),
8.37(1H,d,J=5.8Hz).
【0238】実施例16 2−メトキシエチル 1−[2−[[[3−メチル−4
−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジ
ニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾ
ール−1−イル]エチル カーボネート
【0239】
【化37】
【0240】2−[[[3−メチル−4−(2,2,2
−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]
チオ]−1H−ベンズイミダゾール(3.29g)のア
セトン溶液(20mL)に、参考例13の化合物(3.
65g)と炭酸水素ナトリウム(5.59g)を加え室
温で18時間攪拌した。反応液を酢酸エチル−水で抽出
し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルクロマ
トグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:1で溶出)
で精製し、2−メトキシエチル 1−[2−[[[3−
メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−
2−ピリジニル]メチル]チオ]−1H−ベンズイミダ
ゾール−1−イル]エチル カーボネート1.99gを
無色固体として得た。
【0241】1H−NMR(CDCl3):1.87(3
H,d,J=6.2Hz),2.35(3H,s),
3.32(3H,s),3.55(2H,t,J=4.
4Hz),4.10−4.50(4H,m),4.85
(2H,s),6.66(1H,d,J=5.8H
z),6.89(1H,q,J=6.2Hz),7.1
5−7.30(2H,m),7.50−7.75(2
H,m),8.36(1H,d,J=5.8Hz).
【0242】2−メトキシエチル 1−[2−[[[3
−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)
−2−ピリジニル]メチル]チオ]−1H−ベンズイミ
ダゾール−1−イル]エチル カーボネート(1.50
g)のトルエン溶液(25mL)に氷冷下、3−クロロ
過安息香酸(含量:約65%:0.569g)を加え、
1時間攪拌した。反応液を酢酸エチル−水で抽出し、有
機層を、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水
で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮し
た。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチ
ルで溶出)で精製し、酢酸エチル−ジイソプロピルエー
テルから再結晶することにより、標題化合物の低極性ジ
アステレオマー体0.90gを無色固体として得た。
【0243】1H−NMR(CDCl3):2.01(3
H,d,J=6.2Hz),2.37(3H,s),
3.31(3H,s),3.53(2H,t,J=4.
8Hz),4.05−4.50(4H,m),4.99
(1H,d,J=14.0Hz),5.12(1H,
d,J=14.0Hz),6.67(1H,d,J=
5.8Hz),7.30−7.50(3H,m),7.
70−7.90(2H,m),8.38(1H,d,J
=5.8Hz).
【0244】実施例17 1−[2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリ
フルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフ
ィニル]−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]エチ
ル 2,2−ビス(メトキシメチル)プロパノエート
【0245】
【化38】
【0246】2−[[[3−メチル−4−(2,2,2
−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]
チオ]−1H−ベンズイミダゾール(0.67g)のア
セトン溶液(10mL)に、参考例15の化合物(1.
20g)と炭酸セシウム(0.912g)を加え室温で
18時間攪拌した。反応液を酢酸エチル−水で抽出し、
有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで
乾燥し、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグ
ラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:1で溶出)で精
製し、1−[2−[[[3−メチル−4−(2,2,2
−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]
チオ]−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]エチル
3−メトキシ−2−(メトキシメチル)−2−メチル
プロパノエート(1−[2−[[[3−メチル−4−
(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニ
ル]メチル]チオ]−1H−ベンズイミダゾール−1−
イル]エチル 2,2−ビス(メトキシメチル)プロパ
ノエート)0.280gを無色固体として得た。
【0247】1H−NMR(CDCl3):1.15(3
H,s),1.83(3H,d,J=6.2Hz),
2.35(3H,s),3.13(3H,s),3.1
9(3H,s),3.41(2H,s),3.44(2
H,s),4.40(2H,q,J=8.2Hz),
4.85(2H,s),6.66(1H,d,J=5.
8Hz),7.03(1H,q,J=6.2Hz),
7.10−7.30(2H,m),7.50−7.60
(1H,m),7.62−7.75(1H,m),8.
36(1H,d,J=5.8Hz).
【0248】1−[2−[[[3−メチル−4−(2,
2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メ
チル]チオ]−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]
エチル 2,2−ビス(メトキシメチル)プロパノエー
ト(0.27g)のトルエン溶液(10mL)に氷冷
下、3−クロロ過安息香酸(含量:約65%:95m
g)を加え、1時間攪拌した。反応液を酢酸エチル−水
で抽出し、有機層を、10%チオ硫酸ナトリウム水溶
液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフ
ィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:1で溶出)で精製
し、酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルから再結晶す
ることにより、標題化合物の低極性ジアステレオマー体
0.12gを無色固体として得た。
【0249】1H−NMR(CDCl3):1.14(3
H,s),1.98(3H,d,J=6.2Hz),
2.37(3H,s),3.05(3H,s),3.1
2(3H,s),3.30−3.50(4H,m),
4.40(2H,q,J=8.0Hz),5.00(1
H,d,J=13.8Hz),5.12(1H,d,J
=13.8Hz),6.66(1H,d,J=5.6H
z),7.25−7.50(3H,m),7.65−
7.75(1H,m),7.80−7.90(1H,
m),8.38(1H,d,J=5.6Hz).
【0250】実施例18 1−[2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリ
フルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフ
ィニル]−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]エチ
ル シクロペンタンカルボキシレート
【0251】
【化39】
【0252】参考例16の化合物を用い、実施例17と
同様の操作を行うことで標題化合物の低極性ジアステレ
オマー体1.80gを合成した。1 H−NMR(CDCl3):1.40−2.00(8
H,m),1.96(3H,d,J=6.2Hz),
2.37(3H,s),2.60−2.90(1H,
m),4.40(2H,q,J=7.6Hz),5.0
0(1H,d,J=13.8Hz),5.12(1H,
d,J=13.8Hz),6.66(1H,d,J=
5.8Hz),7.30−7.45(3H,m),7.
65−7.75(1H,m),7.80−7.90(1
H,m),8.38(1H,d,J=5.8Hz).
【0253】実施例19 シクロペンチル 1−[2−[[[3−メチル−4−
(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニ
ル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾー
ル−1−イル]エチル カーボネート
【0254】
【化40】
【0255】2−[[[3−メチル−4−(2,2,2
−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]
チオ]−1H−ベンズイミダゾール(3.18g)、シ
クロペンチル 1−ヨードエチル カーボネート(3.
84g)、炭酸水素ナトリウム(3.78g)およびア
セトニトリル(20mL)の混合物を室温で24時間攪
拌した。反応液に水(50mL)を加え、酢酸エチル
(50mL)で抽出後、酢酸エチル層を飽和食塩水(5
0mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ
過後、減圧濃縮して得られた残留物をシリカゲルフラッ
シュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン
=4:1で溶出)で精製するとシクロペンチル 1−
[2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフル
オロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]チオ]−1
H−ベンズイミダゾール−1−イル]エチル カーボネ
ート2.69gが淡黄橙色粉末晶として得られた。
【0256】1H−NMR(CDCl3):1.52−
2.00(8H,m),1.86(3H,d,J=6.
2Hz),2.35(3H,s),4.40(2H,
q,J=8.0Hz),4.86(2H,s),4.9
8−5.03(1H,m),6.66(1H,d,J=
6.0Hz),6.89(1H,q,J=6.2H
z),7.17−7.27(2H,m),7.56−
7.72(2H,m),8.36(1H,d,J=6.
0Hz).
【0257】1−[2−[[[3−メチル−4−(2,
2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メ
チル]チオ]−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]
エチル カーボネート(2.62g)のトルエン(10
mL)溶液に3−クロロ過安息香酸(含量:約65%:
1.27g)を0℃で加えた。0℃で3時間攪拌した
後、反応液に水(50mL)を加え、酢酸エチル(50
mL)で抽出した。酢酸エチル層を炭酸水素ナトリウム
水(50mL)と飽和食塩水(50mL)で洗浄後、無
水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧濃縮後、残留物をシ
リカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エ
チル:ヘキサン=5:1−10:1で溶出)で精製し、
酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルより結晶化すると
標題化合物の低極性ジアステレオマー体707mgが白
色粉末晶として得られた。
【0258】1H−NMR(CDCl3):1.40−
1.90(8H,m),2.00(3H,d,J=6.
6Hz),2.37(3H,s),4.44(2H,
q,J=8.0Hz),4.96−5.03(1H,
m),5.00(1H,d,J=13.6Hz),5.
12(1H,d,J=13.6Hz),6.67(1
H,d,J=6.0Hz),7.26−7.44(3
H,m),7.71−7.76(1H,m),7.83
−7.89(1H,m),8.38(1H,d,J=
6.0Hz).
【0259】実施例20 2−(アセチルアミノ)エチル 1−[2−[[[3−
メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−
2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベン
ズイミダゾール−1−イル]エチル カーボネート
【0260】
【化41】
【0261】2−[[[3−メチル−4−(2,2,2
−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]
チオ]−1H−ベンズイミダゾール(626mg)、2
−(アセチルアミノ)エチル 1−ヨードエチル カー
ボネート(800mg)、炭酸水素ナトリウム(743
mg)およびアセトニトリル(20mL)の混合物を室
温で20時間攪拌した。反応液に水(50mL)を加
え、酢酸エチル(100mL)で抽出後、酢酸エチル層
を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した。ろ過後、減圧濃縮して得られた残留物
をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ア
セトン:ヘキサン=1:1で溶出)で精製し、ジイソプ
ロピルエーテルから結晶化すると2−(アセチルアミ
ノ)エチル1−[2−[[[3−メチル−4−(2,
2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メ
チル]チオ]−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]
エチルカーボネート265mgが淡黄色粉末晶として得
られた。
【0262】1H−NMR(CDCl3):1.87(3
H,s),1.90(3H,d,J=6.2Hz),
2.36(3H,s),3.46(2H,q,J=6.
0Hz),4.18(2H,t,J=6.0Hz),
4.45(2H,q,J=8.2Hz),4.82(2
H,d,J=13.6Hz),4.89(2H,d,J
=13.6Hz),5.75(1H,bs),6.66
(1H,d,J=6.2Hz),6.84(1H,q,
J=6.2Hz),7.20−7.31(2H,m),
7.56−7.60(1H,m),7.68−7.72
(1H,m),8.35(1H,d,J=6.2H
z).
【0263】2−(アセチルアミノ)エチル 1−[2
−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロ
エトキシ)−2−ピリジニル]メチル]チオ]−1H−
ベンズイミダゾール−1−イル]エチル カーボネート
(500mg)のトルエン(5mL)溶液に3−クロロ
過安息香酸(含量:約65%:277mg)を0℃で加
えた。室温で2時間攪拌した後、反応液に水(50m
L)を加え、酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。
酢酸エチル層を炭酸水素ナトリウム水(100mL)と
飽和食塩水(100mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した。減圧濃縮して得た残留物をシリカゲルフ
ラッシュカラムクロマトグラフィー(アセトン:ヘキサ
ン=1:1−2:1で溶出)で精製し、ジイソプロピル
エーテルより結晶化すると標題化合物の低極性ジアステ
レオマー体319mgが白色粉末晶として得られた。
【0264】1H−NMR(CDCl3):1.74(3
H,s),2.03(3H,d,J=6.2Hz),
2.37(3H,s),3.36−3.48(2H,
m),4.02−4.14(1H,m),4.25−
4.34(1H,m),4.39(2H,q,J=6.
6Hz),5.03(1H,d,J=6.4Hz),
5.26(1H,d,J=6.4Hz),6.48(1
H,bs),6.63(1H,d,J=5.4Hz),
7.20(1H,q,J=6.2Hz),7.33−
7.48(2H,m),7.64−7.69(1H,
m),7.81−7.86(1H,m),8.23(1
H,d,J=5.4Hz).
【0265】実施例21 ジエチル 3−[[[1−[2−[[[3−メチル−4
−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジ
ニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾ
ール−1−イル]エトキシ]カルボニル]オキシ]−
1,5−ペンタンジオエート
【0266】
【化42】
【0267】2−[[[3−メチル−4−(2,2,2
−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]
チオ]−1H−ベンズイミダゾール(1.91g)、ジ
エチル 3−[[(1−ヨードエトキシ)カルボニル]
オキシ]−1,5−ペンタンジオエート(3.26
g)、炭酸水素ナトリウム(2.27g)およびアセト
ニトリル(50mL)の混合物を室温で20時間攪拌し
た。反応液に水(100mL)を加え、酢酸エチル(1
00mL)で抽出後、酢酸エチル層を飽和食塩水(10
0mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ
過後、減圧濃縮して得られた残留物をカラムクロマトグ
ラフィー[Chromatorex NHシリカゲル
(フジシリシア化学製),酢酸エチル:ヘキサン=1:
1で溶出]で精製し、ジイソプロピルエーテルから結晶
化すると、ジエチル 3−[[[1−[2−[[[3−
メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−
2−ピリジニル]メチル]チオ]−1H−ベンズイミダ
ゾール−1−イル]エトキシ]カルボニル]オキシ]−
1,5−ペンタンジオエート1.27gが淡黄色粉末晶
として得られた。
【0268】1H−NMR(CDCl3):0.99(3
H,t,J=7.0Hz),1.25(3H,t,J=
7.2Hz),2.86(3H,d,J=6.4H
z),2.35(3H,s),2.64(2H,d,J
=6.6Hz),2.72(2H,d,J=6.6H
z),3.74−3.96(2H,m),4.13(2
H,q,J=7.0Hz),4.37(2H,q,J=
7.2Hz),4.82(1H,d,J=13.8H
z),4.88(1H,d,J=13.8Hz),5.
32(1H,d,J=6.6Hz),6.66(1H,
d,J=5.8Hz),6.87(1H,q,J=6.
4Hz),7.16−7.29(2H,m),7.52
−7.58(1H,m),7.66−7.70(1H,
m),8.36(1H,d,J=5.2Hz).
【0269】ジエチル 3−[[[1−[2−[[[3
−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)
−2−ピリジニル]メチル]チオ]−1H−ベンズイミ
ダゾール−1−イル]エトキシ]カルボニル]オキシ]
−1,5−ペンタンジオエート(500mg)のトルエ
ン(5mL)溶液に3−クロロ過安息香酸(含量:約6
5%:233mg)を0℃で加えた。室温で3時間攪拌
した後、反応液に水(50mL)を加え、酢酸エチル
(100mL)で抽出した。酢酸エチル層を炭酸水素ナ
トリウム水(100mL)と飽和食塩水(100mL)
で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧濃縮し
て得た残留物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグ
ラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:4で溶出)で精
製し、ジイソプロピルエーテルより結晶化すると標題化
合物の低極性ジアステレオマー体302mgが白色粉末
晶として得られた。
【0270】1H−NMR(CDCl3):0.94(3
H,t,J=7.0Hz),1.25(3H,t,J=
7.0Hz),2.00(3H,d,J=6.2H
z),2.36(3H,s),2.60(2H,d,J
=6.2Hz),2.72(2H,d,J=6.2H
z),3.65−3.88(2H,m),4.14(2
H,q,J=7.0Hz),4.41(2H,q,J=
7.0Hz),5.03(1H,d,J=14.0H
z),5.11(1H,d,J=14.0Hz),5.
31(1H,q,J=6.2Hz),6.67(1H,
d,J=6.0Hz),7.31−7.42(3H,
m),7.67−7.76(1H,m),7.82−
7.88(1H,m),8.37(1H,d,J=6.
0Hz).
【0271】実施例22 1−[2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリ
フルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフ
ィニル]−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]エチ
ル アセテート
【0272】
【化43】
【0273】2−[[[3−メチル−4−(2,2,2
−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]
チオ]−1H−ベンズイミダゾール(3.41g)、1
−ヨードエチル アセテート(3.1g)、炭酸水素ナ
トリウム(2.44g)、塩化セシウム(3.25g)
およびアセトニトリル(20mL)の混合物を室温で2
0時間攪拌した。反応液に水(200mL)を加え、酢
酸エチル(100mL)で抽出後、酢酸エチル層を水
(100mL)及び飽和食塩水(100mL)で洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧濃縮して得ら
れた残留物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラ
フィー(アセトン:ヘキサン=1:10−1:4で溶
出)で精製し、ジイソプロピルエーテルから結晶化する
と1−[2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−ト
リフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]チ
オ]−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]エチル
アセテート975mgが淡黄色粉末晶として得られた。
【0274】1H−NMR(CDCl3):1.83(3
H,d,J=6.2Hz),2.05(3H,s),
2.35(3H,s),4.40(2H,q,J=8.
0Hz),4.85(2H,s),6.66(1H,
d,J=5.4Hz),7.02(1H,q,J=6.
2Hz),7.18−7.39(2H,m),7.52
−7.59(1H,m),7.65−7.72(1H,
m),8.37(1H,d,J=5.4Hz).
【0275】1−[2−[[[3−メチル−4−(2,
2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メ
チル]チオ]−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]
エチル アセテート(500mg)のトルエン(5m
L)溶液に3−クロロ過安息香酸(含量:約65%:3
32mg)を0℃で加えた。室温で2時間攪拌した後、
反応液に水(100mL)を加え、酢酸エチル(100
mL)で抽出した。酢酸エチル層を炭酸水素ナトリウム
水(100mL)と飽和食塩水(100mL)で洗浄
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧濃縮して得た
残留物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィ
ー(酢酸エチル:ヘキサン=4:1−10:1で溶出)
で精製し、酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルより結
晶化すると標題化合物の低極性ジアステレオマー体30
0mgが白色粉末晶として得られた。
【0276】1H−NMR(CDCl3):1.98(3
H,d,J=6.6Hz),2.07(3H,s),
2.38(3H,s),4.40(2H,q,J=8.
0Hz),4.98(1H,d,J=14.0Hz),
5.12(1H,d,J=14.0Hz),6.66
(1H,d,J=5.8Hz),7.33−7.45
(3H,m),7.69−7.73(1H,m),7.
83−7.90(1H,m),8.37(1H,d,J
=5.8Hz).
【0277】実施例23 1,3−ジオキサン−5−イル 1−[2−[[[3−
メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−
2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベン
ズイミダゾール−1−イル]エチル カーボネート
【0278】
【化44】
【0279】2−[[[3−メチル−4−(2,2,2
−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]
チオ]−1H−ベンズイミダゾール(4.34g)、
1,3−ジオキサン−5−イル 1−ヨードエチル カ
ーボネート(5.57g)、炭酸水素ナトリウム(3.
1g)、塩化セシウム(4.14g)およびアセトニト
リル(20mL)の混合物を室温で20時間攪拌した。
反応液に水(100mL)を加え、酢酸エチル(100
mL×2)で抽出後、酢酸エチル層を水(100mL)
及び飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥した。減圧濃縮して得られた残留物をシリ
カゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(アセト
ン:ヘキサン=1:5−1:2で溶出)で精製し、ジイ
ソプロピルエーテルから結晶化すると1,3−ジオキサ
ン−5−イル 1−[2−[[[3−メチル−4−
(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニ
ル]メチル]チオ]−1H−ベンズイミダゾール−1−
イル]エチル カーボネート2.71gが淡黄色粉末晶
として得られた。
【0280】1H−NMR(CDCl3):1.89(3
H,d,J=6.2Hz),2.35(3H,s),
3.87−3.90(1H,m),3.98−4.02
(1H,m),4.40(2H,q,J=8.0H
z),4.51(1H,quintet,J=3.0H
z),4.79(1H,d,J=6.2Hz),4.8
5(2H,s),4.92(1H,d,J=6.2H
z),6.65(1H,d,J=5.8Hz),6.8
9(1H,q,J=6.2Hz),7.18−7.30
(2H,m),7.57−7.73(2H,m),8.
36(1H,d,J=5.8Hz).
【0281】1,3−ジオキサン−5−イル 1−[2
−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロ
エトキシ)−2−ピリジニル]メチル]チオ]−1H−
ベンズイミダゾール−1−イル]エチル カーボネート
(1.05g)のトルエン(150mL)−テトラヒド
ロフラン(15mL)溶液に3−クロロ過安息香酸(含
量:約65%:584mg)を0℃で加えた。室温で2
時間攪拌した後、酢酸エチル(100mL)を加え、水
(100mL)、炭酸水素ナトリウム水(100m
L)、飽和食塩水(100mL)で洗浄後、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した。減圧濃縮して得た残留物をシリカ
ゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチ
ル:ヘキサン=1:5−1:1続いて酢酸エチルで溶
出)で精製し、酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルよ
り結晶化すると標題化合物の低極性ジアステレオマー体
828mgが白色粉末晶として得られた。
【0282】1H−NMR(CDCl3):2.03(3
H,d,J=6.6Hz),2.37(3H,s),
3.86−3.87(2H,m),3.97−4.00
(2H,m),4.42(2H,q,J=8.0H
z),4.49(1H,quintet,J=3.0H
z),4.75(1H,d,J=6.2Hz),4.9
3(1H,d,J=6.2Hz),5.00(1H,
d,J=13.8Hz),5.11(1H,d,J=1
3.8Hz),6.66(1H,d,J=5.8H
z),7.33−7.45(3H,m),7.75−
7.82(1H,m),7.84−7.88(1H,
m),8.36(1H,d,J=5.8Hz).
【0283】実施例24 1−[2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリ
フルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフ
ィニル]−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]エチ
ル シクロヘキサンカルボキシレート
【0284】
【化45】
【0285】2−[[[3−メチル−4−(2,2,2
−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]
チオ]−1H−ベンズイミダゾール(3.13g)、炭
酸セシウム(3.46g)、アセトン(50mL)の混
合物に1−ヨードエチル シクロヘキサンカルボキシレ
ート(2.50g)を滴下した。室温で4時間攪拌した
後、不溶物をろ別し、減圧濃縮した。残留物をシリカゲ
ルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1
続いて2:1で溶出)で精製し、1−[2−[[[3−
メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−
2−ピリジニル]メチル]チオ]−1H−ベンズイミダ
ゾール−1−イル]エチル シクロヘキサンカルボキシ
レート1.72gを無色油状物として得た。
【0286】1H−NMR(CDCl3):1.10−
2.00(10H,m),1.81(3H,d,J=
6.2Hz),2.20−2.40(1H,m),2.
35(3H,s),4.40(2H,q,J=7.9H
z),4.85(2H,s),6.65(1H,d,J
=5.9Hz),7.00(1H,q,J=6.2H
z),7.16−7.30(2H,m),7.50−
7.62(1H,m),7.64−7.73(1H,
m),8.36(1H,d,J=5.9Hz).
【0287】1−[2−[[[3−メチル−4−(2,
2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メ
チル]チオ]−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]
エチル シクロヘキサンカルボキシレート(1.65
g)のトルエン溶液(30mL)に氷冷下、3−クロロ
過安息香酸(含量:約65%:0.865g)を少量づ
つ加えた。氷冷下、1時間攪拌後、酢酸エチル(100
mL)を加え、炭酸水素ナトリウム水(50mL)、チ
オ硫酸ナトリウム水溶液(50mL)、食塩水(50m
L)で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧
濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(酢
酸エチル:ヘキサン=2:1、続いて酢酸エチルで溶
出)で精製した。ジイソプロピルエーテルから結晶化
し、酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルからの再結晶
を行うことにより、標題化合物の低極性ジアステレオマ
ー体1.10gを無色固体として得た。
【0288】1H−NMR(CDCl3):1.10−
2.00(10H,m),1.96(3H,d,J=
6.6Hz),2.22−2.42(1H,m),2.
37(3H,s),4.40(2H,q,J=7.8H
z),5.01(1H,d,J=13.9Hz),5.
12(1H,d,J=13.9Hz),6.66(1
H,d,J=5.7Hz),7.30−7.45(3
H,m),7.67−7.76(1H,m),7.82
−7.92(1H,m),8.38(1H,d,J=
5.7Hz).
【0289】実施例25 1−[2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリ
フルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフ
ィニル]−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]エチ
ル メトキシアセテート
【0290】
【化46】
【0291】2−[[[3−メチル−4−(2,2,2
−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]
チオ]−1H−ベンズイミダゾール(2.20g)、炭
酸水素ナトリウム(2.62g)およびアセトニトリル
(60mL)の混合物に1−ヨードエチル メトキシア
セテート(1.83g)を滴下した。室温で4日間攪拌
した後、酢酸エチル(100mL)を加え、水(50m
L)、チオ硫酸ナトリウム水溶液(50mL)、食塩水
(50mL)で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフ
ィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1、続いて4:1で
溶出)で精製し、1−[2−[[[3−メチル−4−
(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニ
ル]メチル]チオ]−1H−ベンズイミダゾール−1−
イル]エチル メトキシアセテートを含む画分を集め、
減圧濃縮した。残留物1.65gのトルエン溶液(30
mL)に氷冷下、3−クロロ過安息香酸(含量:約65
%:0.936g)を少量づつ加えた。氷冷下、1時間
攪拌後、酢酸エチル(100mL)を加え、炭酸水素ナ
トリウム水(50mL)、チオ硫酸ナトリウム水溶液
(50mL)、食塩水(50mL)で洗浄した。無水硫
酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残留物をシリ
カゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=
1:1、続いて酢酸エチル、続いて酢酸エチル:エタノ
ール=19:1で溶出)で精製した。酢酸エチル−ジイ
ソプロピルエーテルから結晶化し、酢酸エチル−ジイソ
プロピルエーテルからの再結晶を行うことにより、標題
化合物の低極性ジアステレオマー体0.327gを無色
固体として得た。
【0292】1H−NMR(CDCl3):2.01(3
H,d,J=6.3Hz),2.37(3H,s),
3.36(3H,s),4.06(2H,s),4.4
0(2H,q,J=7.8Hz),5.08(2H,
s),6.65(1H,d,J=5.6Hz),7.3
1−7.45(2H,m),7.51(1H,q,J=
6.3Hz),7.64−7.73(1H,m),7.
82−7.91(1H,m),8.35(1H,d,J
=5.6Hz).
【0293】実施例26 4−[(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,
2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチ
ル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール−1−
イル]−1,3−ジオキソラン−2−オン
【0294】
【化47】
【0295】(R)−2−[[[3−メチル−4−
(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニ
ル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾー
ル ナトリウム塩(30.0g)のテトラヒドロフラン
溶液(150mL)にヨウ化リチウム(63.7g)と
4−(ジメチルアミノ)ピリジン(4.69g)を加
え、室温で1時間撹拌した。反応液を−20℃に冷却
し、4−クロロ−1,3−ジオキソラン−2−オン(1
3.8mL)を加えた後、0℃に昇温しさらに4時間撹
拌した。反応液を酢酸エチル(1.5L)に加え、10
0mMリン酸緩衝液、10%チオ硫酸ナトリウム水溶
液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾
燥後減圧濃縮した。残留固体をジエチルエーテルで洗浄
し減圧下乾燥した。得られた固体をアセトンから再結晶
し、標題化合物の低極性ジアステレオマー体18.0g
を無色固体として得た。
【0296】1H−NMR(CDCl3):2.20(3
H,s),4.41(2H,q,J=8.0Hz),
4.75−5.00(4H,m),6.67(1H,
d,J=5.8Hz),7.30−7.50(3H,
m),7.80−7.90(2H,m),8.23(1
H,d,J=5.8Hz).
【0297】実施例27 4−[2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリ
フルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフ
ィニル]−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−
1,3−ジオキソラン−2−オン
【0298】
【化48】
【0299】2−[[[3−メチル−4−(2,2,2
−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]
チオ]−1H−ベンズイミダゾール(5.0g)のN,
N−ジメチルホルムアミド溶液(20mL)に氷冷下、
60%油性水素化ナトリウム(736mg)をヘキサン
で洗浄後に加え、0℃で1時間撹拌した。クロロエチレ
ン カーボネート(2.07g)を加え、さらに1時間
撹拌した後、酢酸エチル−水で抽出した。有機層を飽和
食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧
濃縮した。残渣を酢酸エチルから再結晶し、4−[2−
[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエ
トキシ)−2−ピリジニル]メチル]チオ]−1H−ベ
ンズイミダゾール−1−イル]−1,3−ジオキソラン
−2−オンを無色固体(3.0g)として得た。4−
[2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフル
オロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]チオ]−1
H−ベンズイミダゾール−1−イル]−1,3−ジオキ
ソラン−2−オン(1.0g)を塩化メチレン(20m
L)に溶解し、0℃に冷却した後、3−クロロ過安息香
酸(含量:約65%、617mg)を加え、1時間撹拌
した。反応液を塩化メチレン−飽和炭酸水素ナトリウム
水で抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残留物をシリカゲル
クロマトグラフィー(酢酸エチルで溶出)で精製した。
酢酸エチルから再結晶し、標題化合物の高極性ジアステ
レオマー体(ラセミ体)400mgを無色固体として得
た。
【0300】1H−NMR(CDCl3):2.25(3
H,s),4.35(2H,q,J=7.8Hz),
4.80−5.10(3H,m),5.24(1H,
d,J=14.6Hz),6.58(1H,d,J=
5.8Hz),7.30−7.50(3H,m),7.
53(1H,dd,J=4.8,7.6Hz),7.7
0−7.80(1H,m),8.18(1H,d,J=
5.8Hz).
【0301】実施例28 4−[2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリ
フルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフ
ィニル]−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−
1,3−ジオキソラン−2−オン
【0302】
【化49】
【0303】2−[[[3−メチル−4−(2,2,2
−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]
スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール(2.0
g)のテトラヒドロフラン溶液(50mL)に氷冷下、
60%油性水素化ナトリウム(249mg)をヘキサン
で洗浄後に加え、0℃で30分間撹拌した後、ヨウ化リ
チウム(2.05g)とクロロエチレン カーボネート
(1.38g)を加え、さらに2時間撹拌した。反応液
を酢酸エチル−水で抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチルで
溶出)で精製した後、酢酸エチルから再結晶し、標題化
合物の低極性ジアステレオマー(ラセミ体)860mg
を無色固体として得た。
【0304】1H−NMR(CDCl3):2.19(3
H,s),4.41(2H,q,J=8.0Hz),
4.75−5.00(4H,m),6.67(1H,
d,J=5.8Hz),7.30−7.50(3H,
m),7.80−7.90(2H,m),8.23(1
H,d,J=5.8Hz).
【0305】
【発明の効果】本発明の化合物は、生体内でプロトンポ
ンプ阻害薬であるランソプラゾールに変換されて、優れ
た抗潰瘍作用、胃酸分泌抑制作用、粘膜保護作用、抗ヘ
リコバクター・ピロリ作用等を示し、また毒性が低いた
め、医薬品として有用である。しかも、酸に安定なの
で、腸溶製剤にする必要がなく、腸溶製剤化の費用を削
減し、また、錠剤が小さくなることにより嚥下力の弱い
病人、特に老人や小人に服用しやすくなる。しかも、腸
溶製剤よりも吸収が速いので、胃酸分泌抑制作用が速く
発現し、また生体内で徐々に従来公知のプロトンポンプ
阻害薬に変換されるので持続性があり、抗潰瘍剤等とし
て有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07D 405/14 C07D 405/14 (72)発明者 蓮岡 淳 大阪府高槻市竹の内町68番1号 Fターム(参考) 4C063 AA01 AA03 BB07 BB08 CC26 CC78 CC81 CC82 DD12 DD26 EE01 4C086 AA01 AA02 AA03 AA04 BC39 GA02 GA07 GA08 MA01 MA04 NA14 ZA66 ZA68 ZB26 ZB35

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 〔式中、Aは置換基を有していてもよい炭素数2以上の
    アルキリデン基を示し、Rは置換基を有していてもよい
    炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環基を
    示すか、あるいはAとRが結合して置換基を有していて
    もよい4乃至8員環を形成していてもよく、Dは酸素原
    子又は結合手を示す。〕で表わされるベンズイミダゾー
    ル化合物またはその塩。
  2. 【請求項2】 (i)AとRは結合して置換基を有して
    いてもよい4乃至8員環を形成し、Dは酸素原子又は結
    合手を示すか、あるいは(ii)AとRは結合せず、A
    は置換基を有していてもよい炭素数2以上のアルキリデ
    ン基を示し、Rは置換基を有していてもよい炭化水素基
    または置換基を有していてもよい複素環基を示し、Dは
    酸素原子又は結合手を示す。〕で表わされる請求項1記
    載の化合物。
  3. 【請求項3】 一般式 【化2】 〔式中、各記号は請求項1と同意義を示す。〕で表わさ
    れる(R)体である請求項1記載の化合物。
  4. 【請求項4】 Rが、(i)C6-14アリール基、(i
    i)水酸基、(iii)ハロゲン、(iv)ハロゲンで
    置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、(v)C
    7-12アラルキルオキシ基、(vi)C1-5アルコキシ−
    カルボニル基および(vii)アシルアミノ基からなる
    群より選ばれる置換基を有していてもよい、C1-6アル
    キル基、C2-6アルケニル基又はC2-6アルキニル基であ
    るか、あるいは(i)C6-14アリール基、(ii)水酸
    基、(iii)ハロゲン、(iv)ハロゲンで置換され
    ていてもよいC1-6アルコキシ基、(v)C7-12アラル
    キルオキシ基、(vi)C1-5アルコキシ−カルボニル
    基および(vii)ハロゲンで置換されていてもよいC
    1-6アルキル基からなる群より選ばれる置換基を有して
    いてもよい、C3-8シクロアルキル基又はC6-14アリー
    ル基であり、Aがハロゲンで置換されていてもよいC
    2-6アルキリデン基である、請求項1記載の化合物。
  5. 【請求項5】 Rが、(i)C6-14アリール基、(i
    i)水酸基、(iii)ハロゲン、(iv)ハロゲンで
    置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、(v)C
    7-12アラルキルオキシ基、(vi)C1-5アルコキシ−
    カルボニル基および(vii)アシルアミノ基からなる
    群より選ばれる置換基を有していてもよいC1-6アルキ
    ル基であるか、あるいは(i)C6-14アリール基、(i
    i)水酸基、(iii)ハロゲン、(iv)ハロゲンで
    置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、(v)C
    7-12アラルキルオキシ基、(vi)C1-5アルコキシ−
    カルボニル基および(vii)ハロゲンで置換されてい
    てもよいC1-6アルキル基からなる群より選ばれる置換
    基を有していてもよい、C3-8シクロアルキル基又はC
    6-14アリール基であり、Aがハロゲンで置換されていて
    もよいC2-6アルキリデン基である、請求項1記載の化
    合物。
  6. 【請求項6】 AとRが結合して形成する4乃至8員環
    が、式 【化3】 (式中、mは1〜3の整数を示し、他の記号は請求項1
    と同意義である。)で表される環である請求項1記載の
    化合物。
  7. 【請求項7】 一般式(I') 【化4】 〔式中、A’は置換基を有していてもよい炭素数2以上
    のアルキリデン基を示し、R’は置換基を有していても
    よい炭化水素基を示し、D’は酸素原子又は結合手を示
    す。〕で表わされるベンズイミダゾール化合物またはそ
    の塩。
  8. 【請求項8】 一般式 【化5】 〔式中、各記号は請求項7と同意義を示す。〕で表わさ
    れる(R)体である請求項7記載の化合物。
  9. 【請求項9】 R’が、(i)C6-14アリール基、(i
    i)水酸基、(iii)ハロゲン、(iv)ハロゲンで
    置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、(v)C
    7-12アラルキルオキシ基および(vi)C1-5アルコキ
    シ−カルボニル基からなる群より選ばれる置換基を有し
    ていてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基又
    はC2-6アルキニル基であるか、あるいは(i)C6-14
    アリール基、(ii)水酸基、(iii)ハロゲン、
    (iv)ハロゲンで置換されていてもよいC1-6アルコ
    キシ基、(v)C7-12アラルキルオキシ基、(vi)C
    1-5アルコキシ−カルボニル基および(vii)ハロゲ
    ンで置換されていてもよいC1-6アルキル基からなる群
    より選ばれる置換基を有していてもよい、C3-8シクロ
    アルキル基又はC6-14アリール基であり、A’がハロゲ
    ンで置換されていてもよいC2-6アルキリデン基であ
    る、請求項7記載の化合物。
  10. 【請求項10】 R’が、(i)C6-14アリール基、
    (ii)水酸基、(iii)ハロゲン、(iv)ハロゲ
    ンで置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、(v)
    7-12アラルキルオキシ基および(vi)C1-5アルコ
    キシ−カルボニル基からなる群より選ばれる置換基を有
    していてもよいC1-6アルキル基であるか、あるいは
    (i)C6-14アリール基、(ii)水酸基、(iii)
    ハロゲン、(iv)ハロゲンで置換されていてもよいC
    1-6アルコキシ基、(v)C7-12アラルキルオキシ基、
    (vi)C1-5アルコキシ−カルボニル基および(vi
    i)ハロゲンで置換されていてもよいC1-6アルキル基
    からなる群より選ばれる置換基を有していてもよい、C
    3-8シクロアルキル基又はC6-14アリール基であり、
    A’がハロゲンで置換されていてもよいC2-6アルキリ
    デン基である、請求項7記載の化合物。
  11. 【請求項11】 A’がエチリデン基またはプロピリデ
    ン基である、請求項7記載の化合物。
  12. 【請求項12】 A’がエチリデン基である請求項7記
    載の化合物。
  13. 【請求項13】 A’がエチリデン基であり、R’がC
    1-6アルキル基又はC3-8シクロアルキル基である請求項
    7記載の化合物。
  14. 【請求項14】 (1)式(II) 【化6】 〔式中、Mは水素原子、金属陽イオンまたは第4級アン
    モニウムイオンを示す〕で表わされる化合物またはその
    塩と式(III) 【化7】 〔式中、Xは脱離基を、Aは置換基を有していてもよい
    炭素数2以上のアルキリデン基を示し、Rは置換基を有
    していてもよい炭化水素基または置換基を有していても
    よい複素環基を示すか、あるいはAとRが結合して置換
    基を有していてもよい4乃至8員環を形成していてもよ
    く、Dは酸素原子又は結合手を示す。〕で表わされる化
    合物とを縮合させるか、あるいは(2)式(IV) 【化8】 〔式中の各記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる
    化合物またはその塩を酸化反応に付すことを特徴とする
    請求項1記載の化合物の製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項1または7記載の化合物を含有
    してなる医薬組成物。
  16. 【請求項16】 消化性潰瘍、胃炎、逆流性食道炎、食
    道炎を伴わない胃食道逆流症(Symptomatic Gastroesop
    hageal Reflux Disease (Symptomatic GERD))、NU
    D、胃癌、胃MALTリンパ腫、ゾリンジャー・エリソ
    ン(Zollinger-Ellison)症候群、胃酸過多または上部
    消化管出血の予防・治療剤である請求項15記載の医薬
    組成物。
  17. 【請求項17】 ヘリコバクター・ピロリ除菌剤である
    請求項15記載の医薬組成物。
  18. 【請求項18】 請求項16記載の医薬組成物、及び該
    医薬組成物を消化性潰瘍、胃炎、逆流性食道炎、食道炎
    を伴わない胃食道逆流症(Symptomatic Gastroesophage
    al Reflux Disease (Symptomatic GERD))、NUD、胃
    癌、胃MALTリンパ腫、ゾリンジャー・エリソン(Zo
    llinger-Ellison)症候群、胃酸過多または上部消化管
    出血の予防または治療用途に使用することができる、ま
    たは使用すべきであることを記載した、該医薬組成物に
    関する記載物を含む商業パッケージ。
  19. 【請求項19】 請求項17記載の医薬組成物、及び該
    医薬組成物をヘリコバクター・ピロリの除菌用途に使用
    することができる、または使用すべきであることを記載
    した、該医薬組成物に関する記載物を含む商業パッケー
    ジ。
  20. 【請求項20】 請求項1または7記載の化合物を投与
    することからなる、消化性潰瘍、胃炎、逆流性食道炎、
    食道炎を伴わない胃食道逆流症(Symptomatic Gastroes
    ophageal Reflux Disease (Symptomatic GERD))、NU
    D、胃癌、胃MALTリンパ腫、ゾリンジャー・エリソ
    ン(Zollinger-Ellison)症候群、胃酸過多または上部
    消化管出血の予防または治療方法。
  21. 【請求項21】 請求項1または7記載の化合物を投与
    することからなる、ヘリコバクター・ピロリ除菌方法。
  22. 【請求項22】 消化性潰瘍、胃炎、逆流性食道炎、食
    道炎を伴わない胃食道逆流症(Symptomatic Gastroesop
    hageal Reflux Disease (Symptomatic GERD))、NU
    D、胃癌、胃MALTリンパ腫、ゾリンジャー・エリソ
    ン(Zollinger-Ellison)症候群、胃酸過多または上部
    消化管出血の予防または治療剤を製造するための請求項
    1または7記載の化合物の使用。
  23. 【請求項23】 ヘリコバクター・ピロリ除菌剤を製造
    するための請求項1または7記載の化合物の使用。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2003089401A1 (ja) * 2002-04-19 2005-08-25 宇部興産株式会社 3−置換オキシグルタル酸ジエステル化合物、光学活性3−置換オキシグルタル酸モノエステル化合物及びそれらの製法
JP2013527228A (ja) * 2010-06-01 2013-06-27 アポセンス リミテッド 新規な医薬化合物
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