JP2013525487A - ペンタフルオロアルカンの脱フッ化水素化反応によるテトラフルオロオレフィンの形成 - Google Patents

ペンタフルオロアルカンの脱フッ化水素化反応によるテトラフルオロオレフィンの形成 Download PDF

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Abstract

テトラフルオロオレフィン、たとえば2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を製造する方法には、オキシフッ化クロムを含む触媒の存在下に気相中で、ペンタフルオロアルカンを脱フッ化水素化反応させることを含む。一つの好ましい実施態様においては、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)が、窒素を含む流通ガスの存在下にCrF3・xH2O(ここでxは1〜10である)を焼成して、焼成したオキシフッ化クロムを形成させることによってオキシフッ化クロムを含む触媒を形成させ、そしてその触媒の存在下に気相中で、1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロパン(HFC−245cb)を脱フッ化水素化反応させて、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を形成させることによって製造される。

Description

本発明は、ペンタフルオロアルカンから、テトラフルオロオレフィン、たとえば2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を製造する方法に関する。
たとえばクロロフルオロカーボン(CFC)のような塩素含有化合物は、オゾン層破壊性物質である。CFCの代替えに使用される、ヒドロフルオロカーボン(HFC)の多くが地球温暖化の原因となることが見出されている。したがって、環境を損なうことなく、しかも、冷媒、溶媒、洗浄剤、発泡剤、エアゾール噴射剤、伝熱媒体、誘電体、消火剤、殺菌剤、および動力サイクル(power cycle)作動流体として機能させるのに必要な物性を有している化合物が探索されてきた。フッ素化オレフィン、特にその分子の中に1個または複数の水素を含むもの(本明細書においてはヒドロフルオロオレフィン(HFO)と呼ぶ)は、それらの用途の内のいくつか、たとえば冷凍、さらにはフルオロポリマーを製造するためのプロセスにおいて使用されると考えられている。特に、HFO−1234yfは冷媒組成物として有用であり、HFC−134aのような冷媒組成物よりも地球温暖化に与える影響が少ない。
テトラフルオロオレフィン、たとえばHFO−1234yfの生産は、オーダーメードの触媒が必要である、生産コストが高い、マルチステップのプロセスである、高圧のフッ化水素(HF)活性化が必要であるなど、多くの欠点を有していることが判っている。さらに、テトラフルオロオレフィン、たとえばHFO−1234yfの生産に使用される触媒は、失活するのが早いおよび/または空気再生には適していない、という欠点を有していて、そのために、それらの触媒は通常、使用後には廃棄されてしまうことになる。
本発明における方法は、テトラフルオロオレフィン、および特にHFO−1234yfを生産するための、実用的な工業的方法を提供する。そのプロセスにおいて使用される触媒は、活性な選択的脱フッ化水素化反応触媒であって、容易に入手することが可能な市販されている化合物から得ることが可能であることが見出された。したがって、テトラフルオロオレフィン、たとえばHFO−1234yfを、実用的で、低コストのプロセスで得ることが可能である。本発明の触媒および方法が、比較的に高い転化率および比較的に高い選択率を伴う反応を与えた。さらに、触媒の選択に応じて、HF活性化を必要としないこともあり得る。さらに、それらの触媒は、触媒の再生を頻繁にする必要もなく長期間にわたって使用可能であり、さらにそれらの触媒は、たとえば空気を使用して容易に再生することができる。
本発明の一つの実施態様においては、テトラフルオロオレフィン、たとえば2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を製造する方法には、オキシフッ化クロムを含む触媒の存在下に気相中で、ペンタフルオロアルカンを脱フッ化水素化反応させることを含む。
本発明のまた別な実施態様においては、テトラフルオロオレフィン、たとえば2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を製造するための方法には、ペンタフルオロアルカンを、気相中でそのペンタフルオロアルカンを脱フッ化水素化反応させるのに有効な条件下に、オキシフッ化クロムを含む触媒と接触させることを含む。
本発明のまた別な実施態様においては、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を製造するための方法には、オキシフッ化クロム触媒を形成させる工程、および気相中でその触媒の存在下に1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロパン(HFC−245cb)を脱フッ化水素化反応させて2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を形成させる工程が含まれる。その触媒は、窒素を含む流通ガスの存在下にCrF3・xH2O(ここでxは1〜10である)を焼成して焼成オキシフッ化クロムを形成させるか、またはフッ化水素を用いてCr23を活性化させて活性化オキシフッ化クロムを形成させることによって、形成させることができる。
本発明は、添付の図面と関連させて読むことによって、以下の詳細な説明から理解することができるであろう。図面に含まれるのは、以下の図である。
HFC−245cbの転化率(単位:モル%)およびHFO−1234yfへの選択率を、時間の経過で示したグラフである。
本発明の態様には、テトラフルオロオレフィン、たとえば2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を製造するための方法、およびその製造方法の際に使用される触媒が含まれる。本発明の方法は、ペンタフルオロアルカン化合物を、それに対応するテトラフルオロオレフィンに転換させる。
本明細書で使用するとき、HFOはヒドロフルオロオレフィンを表し、HFCはヒドロフルオロカーボンを表す。それぞれの化学種を論じる場合、その化学式、化学名、または略称の慣用名に関して区別されることはない。たとえば、2,3,3,3−テトラフルオロプロペンは、CH2=CFCF3、HFO−1234yf、または1234yfとして表わされてよい。本明細書で使用するとき、特に断らない限り、構成成分または成分の値は、それぞれの配合成分の重量%またはモル%で表している。
本発明の一つの実施態様においては、テトラフルオロオレフィン、たとえば2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を製造する方法には、オキシフッ化クロムを含む触媒の存在下に気相中で、ペンタフルオロアルカンを脱フッ化水素化反応させることを含む。
テトラフルオロオレフィンが、得られる所望の反応生成物である。得られるテトラフルオロオレフィンは、選択したペンタフルオロアルカンに依存する。一つの例示的実施態様においては、そのテトラフルオロオレフィンがテトラフルオロプロペンであって、それはペンタフルオロプロパン、たとえば245cbまたは245ebから得られる。2,3,3,3−テトラフルオロプロペン、すなわちHFO−1234yfは、式CH2=CFCF3を有するフッ素化炭化水素である。HFO−1234yfは、地球温暖化係数が低い(たとえば、<150)オゾン非破壊性のフルオロカーボン代替え物であり、自動車産業において可能性の高い冷媒として使用できる。HFO−1234yfは特に、車両船舶用エアコン(mobile air conditioning:MAC)用途のための冷媒として適している可能性がある。ペンタフルオロアルカンを、そのペンタフルオロアルカンを脱フッ化水素化反応させるのに有効な条件下に、オキシフッ化クロムを含む触媒と気相中で接触させることによって、HFO−1234yfを効率よく製造することができるということが見出された。
ヒドロフルオロカーボンのようなフィード原料を使用して、脱フッ化水素化反応を実施するのがよい。そのヒドロフルオロカーボンは、隣接した炭素原子の上に位置した水素とフッ素を含む、非環状、直鎖状、または分岐状の化合物であってよい。一つの例示的実施態様においては、そのヒドロフルオロカーボンがペンタフルオロアルカン(すなわち、5個のフッ素基を含むアルカン)である。各種適切なペンタフルオロアルカンを選択すればよいが、たとえば、1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロパン(HFC−245cb);1,1,1,2,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245eb);1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン(HFC−365mfc);1,1,1,2,2−ペンタフルオロエタン(HFC−125);1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245fa);ヘキサフルオロプロパンたとえば、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン(HFC−236ea)および1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(HFC−236fa)、ならびにそれらの混合物などが挙げられるが、これらに限定される訳ではない。
一つの例示的実施態様においては、そのペンタフルオロアルカンが、1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロパン(HFC−245cb);1,1,1,2,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245eb);1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン(HFC−365mfc);1,1,1,2,2−ペンタフルオルエタン(pentafluorethane)(HFC−125)、およびそれらの混合物からなる群より選択される。一つの好ましい実施態様においては、そのペンタフルオロアルカンが、1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロパン(HFC−245cb)および/または1,1,1,2,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245eb)である。
脱フッ化水素化反応の際には、以下の反応が、好ましい操作条件下において起きる脱フッ化水素化反応の代表的なものと考えられる:
CF3CF2CH3(HFC−245cb)→CF3CF=CH2(HFO−1234yf)
CF3CHFCH2F(HFC−245eb)→CF3CF=CH2(HFO−1234yf)
ペンタフルオロアルカンの脱フッ化水素化反応は、気相で実施するのがよい。その気相反応は、たとえば、室温であってもプレヒーターを使用して予熱してもよいが、ガスの形態のペンタフルオロアルカンを導入することによって実施するのがよい。
一つの例示的実施態様においては、脱フッ化水素化反応させるための原料として純ペンタフルオロアルカンまたはその混合物を使用することが可能であり、たとえば、その反応物質のフィードが、純ペンタフルオロアルカンたとえば、HFC−245cb、HFC−245eb、またはそれらの混合物からなっている。一つの実施態様においては、HFC−245cbとHFC−245ebとのブレンド物をフィード原料として使用し、それを脱フッ化水素化反応させる。
さらには、ペンタフルオロアルカンと共に、その他のガスたとえば空気、純酸素、またはたとえば空気組成を模した酸素と窒素との混合物を共フィードしてもよい。たとえば、ペンタフルオロアルカンと共に低レベルの酸素を共フィードすることによって、長時間にわたって触媒活性を維持することができるということが見出された。たとえば、酸素を、酸素のペンタフルオロアルカンに対するモル比が約0.1〜10%とするのに有効な量で気相中に存在させてもよい。より好ましくは、約0.1〜2モル%の低レベルの酸素をペンタフルオロアルカンと共に共フィードするのがよい。一つの例示的実施態様においては、その共フィード物が酸素含有ガスたとえば空気である。
ペンタフルオロアルカンの気相脱フッ化水素化反応は、脱フッ化水素化反応触媒を使用して好適に実施される。その触媒には、クロム、酸素、およびフッ素が含まれる。一つの好ましい実施態様においては、その触媒が、Zn、Co、Ni、Mnおよび/またはMgから選択される助触媒を共存させた式CrOFのオキシフッ化クロムであり、担持触媒であっても、非担持触媒であってもよい。
本発明は、一つの態様においては、オキシフッ化クロム触媒を製造する方法を含む。ペンタフルオロアルカン中間体、たとえば245cbの触媒的気相脱フッ化水素化反応は、触媒前駆体として市販されているフッ素化クロム化合物から調製した触媒を使用することによって起こさせることができる。各種適切なフッ素化クロム化合物、たとえば、CrF3・xH2O、Cr/Ni/AlF3、フッ素化Cr23などを選択することができる。フッ化クロム化合物は、無水物であっても、水和物であってもよいが、水和物であるのが好ましい。フッ素化クロム化合物たとえばCrF3・xH2Oを先ず焼成する。その焼成は、各種適切な条件下で起こさせればよい。たとえば焼成の際に、フッ化クロムを約200〜1000℃の間、好ましくは約400〜500℃の間の温度に加熱するのがよい。フッ化クロムは、少なくとも1種の不活性ガスたとえば、窒素、ヘリウム、またはアルゴンの気流または雰囲気中で加熱するのがよい。一つの例示的実施態様においては、フッ化クロムを窒素気流中で加熱して、触媒前駆体を焼成する。活性ガス(たとえば空気のような反応性ガス)を使用して水和フッ化クロムを焼成することもまた可能である。それらの不活性ガスまたは活性ガスを予熱してもよいし、あるいは触媒前駆体および不活性ガスをその中に入れてから、反応器を加熱してもよい。加熱された不活性ガスおよび/または活性ガスと触媒前駆体との間の接触時間は、約10〜200秒間、好ましくは10〜100秒間、より好ましくは約20〜50秒間とすればよい。操作圧力は特に厳密なものではないが、大気圧から低真空たとえば1〜10mmHgの間でよい。しかしながら、高圧での焼成は避けるのが好ましい。
一つの例示的実施態様においては、CrF3・xH2O(ここでxは1〜10であるか、またはより好ましくはxが3〜5である)を焼成して、焼成オキシフッ化クロムを形成させることによって、その触媒を形成させている。一つの好ましい実施態様においては、その触媒がフッ化クロム(III)四水和物であって、この場合xは4に等しい(すなわち、CrF3・4H2O)。
特定の理論に拘束されることを望むものではないが、不活性ガスたとえば窒素、または活性ガスたとえば空気を使用したフッ化クロムの焼成は、脱水ステップおよび加水分解ステップによって進行して、オキシフッ化クロム触媒が形成されると考えられる。下記の反応スキームで、(1)脱水ステップおよび(2)加水分解ステップを表すことができる:
(1)CrF3・4H2O→CrF3・H2O+3H2
(2)CrF3・H2O→CrOF+2HF
発生するフッ化水素および/または水も含めて各種の副生物は、所望により、当業者公知の各種適切な手段を使用してオキシフッ化クロムから分離することができる。次いで、その焼成したオキシフッ化クロムを、脱フッ化水素化反応における触媒として使用すればよい。
しかしながら、従来技術とは異なって、その焼成したオキシフッ化クロムを形成させるのに、高圧のHF活性化は必要としない。たとえば、触媒にはさらなる高圧のHF活性化が必要であるとされている国際公開第2009/003084号パンフレットを参照されたい。したがって、本発明で使用される触媒または触媒前駆体を脱フッ化水素化反応させるには、フッ化水素活性化を必要とせず、一つの例示的実施態様においては、その触媒がフッ化水素を用いて活性化されることはない。したがって、焼成したオキシフッ化クロムは、脱フッ化水素化反応において直接使用してもよいし、あるいはペレット化のようなさらなる加工を施しても良い。その焼成したオキシフッ化クロムは、単純な、単一工程プロセスにおいて、1234yfへの良好な選択率および転化率を与える。
また別な実施態様においては、その触媒が、フッ化水素を用いてクロム含有化合物たとえばCr23を活性化させて、活性化オキシフッ化クロムを形成させることによって形成される。その活性化は、次の反応によって表すことができる:
Cr23+2HF→2CrOF+H2
したがって、触媒またはその前駆体は、選択した出発触媒物質をベースとしたフッ化水素活性化にかけてもよい。フッ化水素を用いて活性化された触媒もまた、1234yfへの良好な選択率および良好な転化率を示すことが見出された。
触媒は担持されていても、されていなくてもよい。担持触媒の場合には、その触媒は、たとえば活性炭、グラファイト、クロミア、アルミナ、ジルコニア、チタニア、マグネシア、またはそれらに対応するHF活性化化合物たとえば、フッ素化グラファイト、フッ素化クロミア、フッ素化アルミナなどの1種または複数の担体を使用して担持すればよい。一つの例示的実施態様においては、その触媒には、アルミナ、フッ素化アルミナ、クロミア、フッ素化クロミア、活性炭、HF活性化活性炭およびそれらの混合物からなる群より選択される少なくとも1種の担体が含まれる。一つの好ましい実施態様においては、CrF3、または好ましくはCrOFをアルミナの上に担持させる。触媒を担持させる場合には、その上に担持させるクロムの量が、全重量の約1〜20重量%、好ましくは約5〜10重量%である。その触媒は助触媒を必要とする訳ではないが、たとえばニッケル、コバルト、マンガン、および亜鉛のような助触媒がそれらに含まれていてもよい。一つの実施態様においては、その触媒が、クロム、ニッケル、およびAlF3を含む前駆体混合物を焼成することによって得られる。一つの例示的実施態様においては、その触媒の中の唯一の触媒活性物質がオキシフッ化クロムである(すなわち、その触媒には助触媒が含まれない)。
触媒の物理的形状は、特には限定されることはない。一つの実施態様においては、その触媒が、ペレットまたは粒状物の形状である。触媒は、その他の配合成分たとえば、より強いペレットを形成したりおよび/または圧力下で摩砕されることなく運転できたりするように結合剤として機能することが可能な、グラファイトと組み合わさっていてもよい。さらに、担持触媒の場合においては、その担体が粒状物、ペレットなどの形態にあってもよい。一つの例示的実施態様においては、その触媒がペレット化されていて、そのペレットのサイズが、反応器の直径に合わせて、約1/16”〜1/4”の間である。使用される触媒の量が反応の際に存在する特定のパラメーターに依存して変化するであろうということが考えられるが、それは、通常の技能を有する当業者であれば容易に決定できるであろう。反応器の中で使用するためにその他の配合成分、たとえば結合剤を触媒に添加することもできる。たとえば、約1〜5重量%の結合剤、たとえばグラファイトまたはアルミナを使用してもよい。
オキシフッ化クロムを形成させるための本明細書に記載の方法を使用することにより、簡単な単一工程プロセスを使用して、低コストの脱フッ化水素化反応触媒を準備することができる。本明細書に記載の脱フッ化水素化反応触媒は、従来技術と異なって、触媒の失活または劣化が最小限かまたは無しで、顕著に長時間にわたって脱フッ化水素化反応をさせることができる。たとえば、米国特許出願公開第2007/0197841号明細書には活性炭触媒の記述があるが、そのものは、炭素の付着のために急速に活性を失う可能性があり、この特定のケースにおいては、担体としての活性炭が存在するために、その触媒は再生できないであろう。したがって、本発明の触媒は、触媒再生を必要とすることなく、長時間にわたって使用することが可能である。さらに、必要であるならば、触媒を再生することもまた可能である。たとえば、失活した触媒を、有効な接触時間加熱空気を使用して再生させることができる。有効な接触時間とは、操作温度約300〜400℃では1〜100秒の間である。触媒再生の時間には特に制限はないが、約5〜18時間、または炭素付着物のすべてがたとえば二酸化炭素として放出されるまで実施するのがよい。
その気相反応は、各種適切な反応容器または反応器の中で実施すればよい。その容器または反応器は、各種適切なタイプ、形状、サイズであってよい。たとえば、その反応器は、固定触媒床または流動触媒床反応器、筒型反応器などであってよい。脱フッ化水素化反応が吸熱反応であるので、その反応器は、必要に応じて反応ゾーンに熱を加えられるようにしておくべきである。さらに、フッ化水素が腐食性であることは通常の技能を有する当業者には公知であり、HFが存在している場合には、反応器はそれなりに構成しておかなければならない。本発明の一つの実施態様においては、電気的に加熱することが可能な3ゾーン加熱炉の中に搭載した固定床反応器の中に、ペレット化触媒を充填するのがよい。その反応は、バッチ式、連続式、またはそれらの各種組合せで実施してよい。その反応は、本明細書で提供される教示に基づき通常の技能を有する当業者には容易に認識される、広く各種のプロセスパラメーターおよびプロセス条件を使用して実施してよい。
その触媒的脱フッ化水素化反応は、不活性ガス、たとえば窒素、ヘリウムまたはアルゴンの存在下に実施するのがよい。好ましい不活性ガスは窒素である。そのプロセスは、炭素質の付着物をすべてCO2ガスに酸化するための酸化剤としての酸素を含有するガス、たとえば空気の存在下に実施してもよい。後者の条件が、不活性ガスを使用するよりも好ましいが、その理由は、それによって触媒の寿命を長くすることができるからである。
操作条件および反応器中での反応物質の滞留時間は、ペンタフルオロアルカンの反応を受容可能な収率で起こさせるのに十分なものとするべきであるが、それは、採用した操作条件の関数として決めることが可能であろう。触媒的脱フッ化水素化反応は、約200℃〜約800℃、また別な実施態様においては約300℃〜約600℃、より好ましくは約300℃〜450℃の範囲の温度で好適に実施することができる。接触時間は典型的には約1〜約450秒、また別な実施態様においては約10〜約200秒とすることができる。一つの例においては、少なくとも1種のペンタフルオロアルカン、たとえばHFC−245cbを含むフィード物を、質量流量指示調節計を使用して約10〜100秒の接触時間に相当するようなフィード速度でフィードするのがよい。
反応圧力は、大気圧未満、大気圧、大気圧超のいずれとすることも可能である。一般的には、ほぼ大気圧の圧力が好ましい。一つの例示的実施態様においては、その操作圧力を約1〜10バール間の雰囲気で変化させるが、実用的にはほぼ大気圧であるのが好ましい。
ヒドロフルオロカーボンが脱フッ化水素化反応されてヒドロフルオロオレフィンが生成するが、その他の共生成物、たとえばフッ化水素もまた生成する。ある種の環境においては、共沸混合物が生成するかもしれない。当業界では認識されているように、共沸または近共沸組成物は、2種以上の異なった成分の混合物であって、それらが、液体の形態にあって所定の圧力下で、実質的に一定の温度で沸騰するが、その温度は、個々の成分の沸騰温度よりも高いかまたは低く、沸騰中の液体組成と実質的に同一の蒸気組成を与えるであろう。たとえば、未反応のヒドロフルオロプロパンおよび反応生成物と共にHFが存在しているような時に、共沸混合物が生成する可能性がある。
当業者公知の好適な方法を使用して、テトラフルオロオレフィンを含む共沸混合物、たとえばHFO−1234yfを分離することが可能であり、および/またはその他の反応性生成物または未反応原料をテトラフルオロオレフィンから分離することも可能である。たとえば、それらの分離は、スイング蒸留法、溶媒抽出法、膜分離法、スクラビング法、吸着法などによって達成すればよい。たとえば固体のアルカリ金属たとえばKFまたはNaFを使用する吸着によって、そのプロセスで生成したHFを有機反応生成物または未反応の原料から分離してもよい。酸分離のその他の手段、たとえば水または水性アルカリスクラビングを使用し、次いで固体乾燥剤たとえば無水CaSO4またはその他の当業者公知の乾燥剤を使用して、有機乾燥(organic drying)させることもできる。分離のためのその他各種適切な手段、たとえば膜を使用して、有機構成成分からHFを分離することもまた可能である。
従って、一つの実施態様においては、プロセスには、反応器中において少なくとも1種のペンタフルオロプロパンをオキシフッ化クロム触媒と接触させて、テトラフルオロオレフィン、たとえば2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を含む反応生成物の混合物を得る工程、および前記反応生成物の混合物から、たとえば分離技術を使用することによって、前記テトラフルオロオレフィンを回収する工程を含む。場合によっては、公知の方法に従ってそのテトラフルオロオレフィンを精製してもよい。さらに、未反応の原料および/または分離した有機不純物を反応器にリサイクルして戻し、それを本発明の出発粗原料として再使用してもよい。
また別な実施態様においては、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を製造するための方法には、オキシフッ化クロムを含む触媒を形成させる工程;および気相中でその触媒の存在下に1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロパン(HFC−245cb)を脱フッ化水素化反応させて2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を形成させる工程が含まれる。好ましくは、窒素または空気を含む流通ガスの存在下に、約200〜1000℃の間の温度、約10〜100秒の接触時間で、CrF3・xH2O(ここでxは1〜10である)を焼成させて、焼成したオキシフッ化クロムを形成させることによって触媒を形成させるのがよい。別な方法として、フッ化水素を用いてCr23を活性化させて、活性化オキシフッ化クロムを形成させることによって、触媒を形成させてもよい。先に説明したように、その触媒は各種適切な形状であってよいが、反応器に適した、たとえば約1/16”〜1/4”のオーダーの大きさにペレット化するのが好ましい。
本明細書に記載された方法および触媒により、テトラフルオロオレフィン、たとえば1234yfが、高選択率および高転化率で製造される。従来技術とは異なって、本発明の方法は、テトラフルオロオレフィンの改良された製造法を提供するが、その理由は、その触媒が、失活を低くないしは最小限に抑えて、長時間使用可能となるからである。さらに、その触媒は、たとえば空気を用いて容易に再活性化させることができる。オキシフッ化クロム触媒もまた、市場で入手可能な化合物を使用して、容易かつ安価に製造される。さらに、それらの触媒の内のいくつかは、HF活性化をする必要もない。したがって、本発明に従って本明細書において使用される方法および触媒は、特にテトラフルオロオレフィン、1234yfを製造するための、良好な性能と特性を有している。
先見的実施例1:CrOF粉体触媒Aの調製
100グラム(0.55モル)の触媒前駆体CrF3・4H2Oを、固定床反応器の中に入れる。触媒は、金網を使用してその反応器の内側に支持させてもよい。窒素気流を20cc/分で連続的にフィードしながら、その触媒前駆体を、約10cc/分のフィード速度で、3ゾーン炉を使用して電気的に加熱するのがよい。その反応器の温度を上昇させて、400℃で約18時間(たとえば、全部の水が放出されるまで)維持するのがよい。次いで反応器を取り出して、乾燥触媒を回収すればよい(触媒A)。クロムフッ素の含量は、約60重量%Cおよび0.22重量%Fとなる。
先見的実施例2:3/16”ペレット化触媒Bの調製
乳鉢および乳棒を使用して、20グラムの触媒Aを1グラムのグラファイトと密に混合するのがよい。その微細粉体混合物を、約10,000psiの油圧を使用して、3/16”のペレタイザー中へ充填する。そうして得られたペレット化触媒が触媒Bである。
先見的実施例3および4:可能な条件および結果
表1に、上述の触媒Aおよび触媒Bをベースとする理論例3および4を示す。触媒A(粉体)および触媒B(ペレット化物)をそれぞれHFC−245cbの脱フッ化水素化反応に使用すると、HFO−1234yfへの高い選択率が得られるであろうという理論付けができる。高い転化率が得られるであろうということもまた考えられる。
Figure 2013525487
作業実施例5:245ebの1234yfへの脱フッ化水素化反応
この実施例においては、フッ化水素を用いて触媒を活性化させた。無水のHFガスとおよび有機HFC−245ebに相互接続した、Hastelloy C製の3/4”×16”の固定床反応器に、23ccのCr23触媒前駆体(下記の表2において、バルクCr1810触媒と記載されているもの)を入れた。その触媒前駆体を乾燥させてから、当業者公知のプロセス(たとえば、米国特許第7,485,598号明細書(引用することにより、本明細書に取り入れたものとする)に記載されているもの)に従って、加圧下にそれをHF活性化させた。次いで、HFC−245ebをその触媒床の上にフィードしたが、次のプロセス条件に従った:377℃、1気圧、ct=8.8秒、モル比N2/245eb=1.4。発生した酸をスクラビングし、有機生成物を乾燥させてから、米国特許第7,485,598号明細書の記載にしたがって、オンラインのガスクロマトグラフィーを使用してその反応生成物を分析した。それらの結果、および同様の条件で評価したその他の触媒を合わせて、次の表2に示す。
Figure 2013525487
表2からも明らかなように、HFを用いて活性化させたCr23から得られたオキシフッ化クロム触媒は、良好な転化率および1234yfへの選択率を示した。
作業実施例6:245cbの1234yfへの脱フッ化水素化反応
上の実施例5に記載した装置を使用して、245cbから1234yfへの脱フッ化水素化反応を行わせたが、それには以下の条件を使用した:22mLのCr/Ni/AlF3触媒前駆体を、大気圧下温度377℃で焼成した。それによって得られたオキシフッ化クロム触媒を使用すると、図1に見られるように、転化率が91%で、所望の反応生成物1234yfへの選択率が90%であった。
本発明の好ましい実施態様を示し、本明細書に記載してきたが、そのような実施態様は、単に例示のために提供されたものと理解されたい。当業者には、本発明の精神から外れることなく、数多くの変動、変化および置き換えが思い当たることであろう。したがって、添付の特許請求項では、そのような変動のすべてを本発明の精神と範囲の内に包含することが意図されている。

Claims (22)

  1. 1〜20重量%のZn、Ni、Co、Mn、およびMgからなる群より選択される助触媒を含むクロムベースの触媒を含む触媒(ここで前記触媒は担持触媒であるか、または非担持触媒である)の存在下に気相中でペンタフルオロアルカンを脱フッ化水素化反応させることを含む、テトラフルオロオレフィンを製造するための方法。
  2. 前記クロムベースの触媒が、オキシフッ化クロムを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ペンタフルオロアルカンが、1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロパン(HFC−245cb)、1,1,1,2,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245eb)、1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン(HFC−365mfc)、1,1,1,2,2−ペンタフルオルエタン(HFC−125)、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  4. 前記ペンタフルオロアルカンが1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロパン(HFC−245cb)である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記テトラフルオロオレフィンが2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)である、請求項1に記載の方法。
  6. 前記触媒が、アルミナ、グラファイト、クロミア、ジルコニア、チタニア、マグネシア、活性炭、それらに対応するHF活性化化合物、およびそれらの混合物からなる群より選択される担体を含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記触媒が、窒素または空気を含む流通ガスの存在下にCrF3・xH2O(ここでxは1〜10である)を焼成して、焼成したオキシフッ化クロムを形成させることにより形成される、請求項1に記載の方法。
  8. 前記触媒が、フッ化水素を用いて活性化されていない、請求項7に記載の方法。
  9. 前記触媒が、フッ化クロム(III)四水和物を焼成することにより形成される、請求項1に記載の方法。
  10. 前記触媒が、フッ化水素と空気との混合物を用いてCr23を活性化させて、活性化オキシフッ化クロムを形成させることにより形成される、請求項1に記載の方法。
  11. 前記触媒が、クロム、ニッケル、およびAlF3からなる触媒前駆体混合物から得られる、請求項1に記載の方法。
  12. 前記脱フッ化水素化反応を、約200〜800℃の間の温度で起こさせる、請求項1に記載の方法。
  13. 前記触媒と前記ペンタフルオロプロパンとを、約10〜200秒の時間で接触させる、請求項1に記載の方法。
  14. 前記ペンタフルオロアルカンと共に空気を共フィードする、請求項1に記載の方法。
  15. 酸素を、酸素のペンタフルオロアルカンに対するモル比を約0.1〜10%とするのに有効な量で前記気相中に存在させる、請求項1に記載の方法。
  16. 2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を製造するための方法であって、
    (a)オキシフッ化クロムを含む触媒を形成させる工程;および
    (b)前記触媒の存在下に気相中で1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロパン(HFC−245cb)を脱フッ化水素化反応させて、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を形成させる工程、
    を含む方法。
  17. 前記触媒が、CrF3・xH2O(ここでxは1〜10である)を焼成して焼成したオキシフッ化クロムを形成させることにより形成される、請求項16に記載の方法。
  18. 前記焼成を、窒素を含む流通ガスの存在下に起こさせる、請求項17に記載の方法。
  19. 前記焼成を、約200〜1000℃の間の温度で起こさせる、請求項17に記載の方法。
  20. 前記焼成の際の接触時間が、約10〜100秒である、請求項17に記載の方法。
  21. 前記触媒が、フッ化水素を用いてCr23を活性化させて、活性化オキシフッ化クロムを形成させることによって形成される、請求項16に記載の方法。
  22. 前記触媒がペレット化されている、請求項16に記載の方法。
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