JP2013521455A - 振動から積載物を隔離する方法および構造 - Google Patents

振動から積載物を隔離する方法および構造 Download PDF

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    • E04H9/023Bearing, supporting or connecting constructions specially adapted for such buildings and comprising rolling elements, e.g. balls, pins

Abstract

改良された隔離支承体、プラットフォーム、およびトラックは、積載物(例えば、ハード・ディスク・ドライブなどの繊細なコンピュータ設備)を、HDD、電動設備、ならびに空調および暖房システムなどによるより弱い振動と同様に、地震振動などの振動による被害から保護するために開示されている。隔離プラットフォームおよび支承体は、それらの負荷支承面上の複数の形状を組み合わせ、それによって、高速または高強度の振動を受けた場合であっても、積載物の安定性を増大させ、好ましくは支承プレートの負荷支承面の中心部分以外のすべての部分にエラストマ製コーティングを有している。

Description

本発明は、概して、コンピュータ構成要素を含む積載物を、広範囲の振動振幅から、例えば、地震振動と、例えば、電動設備、空調装置、暖房システム、ならびに、データセンタ、発電所、およびIT(情報技術)センタなどにおいて共通の他の振動によってもたらされる、より小さな振幅振動とから、隔離および緩衝する方法および構造に関する。
好ましい態様では、本発明は、支承面上の転動球体または硬化ボールを利用した地震用および隔離用の支承体などの隔離支承体に関する。1つの特定の実施形態では、本発明は、負荷またはその一部が、支承面間に配置された一又は複数の転動球体または硬化ボール上に集中される隔離支承体に関し、そのうちの少なくとも1つは、中心キャビティまたは窪みと、弧、一定の傾斜、放物面、他の曲線、他の傾斜、またはこれらのうちのいずれかの組合せからなる群から選択された2つ以上の形状の、少なくとも1つの組合せを含む断面とを有している。
好ましい実施形態では、本発明は、積載物、特に、例えば、少なくとも1つのハード・ディスク・ドライブ(HDD)および他の価値があり繊細な機器を備えたコンピュータ構成要素などの機器を、近傍のHDD、空調システム、電動設備、暖房システム、ファンなどの機器を破損する可能性があるものによってもたらされるような振動から、支持し安定させるのに有用である。
隔離支承体は、一般には、地震振動による被害から、例えば、橋梁、ビル、コンピュータ、機械、繊細および/または危険な設備などを保護するために使用される。隔離支承体(そして、そのような隔離支承体を備えたプラットフォームおよび床)は、典型的には、特定の負荷(つまり、支持されている積載物の質量および配分)を支持するように構成される。
免震/防振支承体の保守的な特徴は、地震活動または他の外力によってもたらされる重力に対する変位エネルギを吸収し、それによって、支持されている構造をそのような変位から緩衝する支承体の能力の観点から記述されることがある。これに関して、ゴム支承体、板バネ、コイルバネなどのような特徴物は、地震の振動などの外力によってもたらされる横方向変位の後に続いて、その元々の公称位置に支承体を付勢すべく採用されることがある。これに関連して、支承体は、加えられたエネルギの実質的な部分を蓄えることによって横方向変位エネルギを「保存」し、そして、外力停止の際に、この蓄積エネルギを解放して、支承体をその元々の公称位置に引っ張るかまたは付勢する。
或る隔離支承体は、鋼製プレートで強化された積層ゴム支承体を有することが可能である。特に、薄い鋼製プレートは比較的厚いゴム製プレート間に介在されて、鋼/ゴムを交互に積層した支承体が製作される。スタック中の各ゴム製プレート間の薄い鋼製プレートの使用は、ゴムが加えられた垂直方向の支承体応力に呼応してその周囲での外方への膨出を防止支援する。この構成は、鋼製プレートの使用なしに、支承体が等しい体積のゴムによって支持されるよりも遥かに大きな垂直方向の力を支持することを可能にする。
他の隔離支承体は、スナバ(つまり、緩衝器)と組み合わせた鋼製コイルバネを備えることが可能である。これらの支承体は、多くの場合、積載物の重量を垂直方向に支持するために使用される。国際公開第2004/007871号(特許文献1)に記述されるコイルバネは、一般には、鋼/ゴム積層物に対して好ましく、その用途では、支持される構
造が、垂直上方の力を受けることが可能であり、それは鋼/ゴム積層物を隔離する傾向がある場合がある。ゴム支承体は、典型的には、高減衰ゴムから構築されるか、または、加えられるエネルギを消散させるのに有用な鉛または鋼製の降伏器で補完される。
しかし、金属製の降伏器は、特に、上側支承プレートおよび対向配置された下側支承プレート(それらの間にゴム支承体が挟持される)の両方に金属製の降伏器が接続されるアセンブリにおいて、効果的な垂直方向の隔離を禁じるかまたは防止するという点では不利である。
装置および/または機械を備える積載物の隔離に関連して典型的に使用される種類の鋼バネ架台は、一般には適切なエネルギ消散を提供することが不可能であり、そのような鋼バネ架台は、一般には広範囲の支承体動作または振動をもたらす効果を有している。そのような広範囲の支承体動作は、スナバまたは緩衝器の使用を通じて補償されることが可能であり、横方向変位のエネルギを吸収することを助ける。しかし、使用中に、スナバは、地震活動単独で機械に加えられる程度の加速度またはそれよりも大きい加速度を支承体に与えることが可能である。
隔離支承体の別の例は、剛体負荷支承プレート間に配置された転動球状または略球状剛体ボールを使用したものである。そのような剛体ボールはそれ自体、支承体(例えば、ボール支承体)と称されることがあるか、または、剛体ボールおよび支持剛体プレートの組合せは共に、支承体と称されることがあると理解される。この記述では、一般に、単語「支承体」は、アセンブリ全体に対して一般に用意されているが、或るケースでは、本文脈は、「ボール支承体」、「転動支承体」、または「球体支承体」など用語の使用を通じて、限定なしに、球体またはボールがそれ自体、支承体と称されることを明確にさせている。
例えば、1つの隔離支承体は、円錐形状のキャビティを有した下側プレートと、実質的に同一のキャビティを有した上側プレートとを備え、それらの間に剛体ボールが配置されている。そのような支承体は、多くの場合、円錐内ボール型の支承体として知られている(例えば、ケメーニュの米国特許第5,599,106号明細書(特許文献2)を参照)。
別の例では、隔離支承体は、凹形状(弧状断面部分を有する)のキャビティを有した下側プレートと、実質的に同一のキャビティを有した上側プレートとを備え、それらの間に剛体ボールが配置されている。
さらに別の例では、そのような装置は、放物面状のキャビティを有した下側プレートと、実質的に同一のキャビティを有した上側プレートとを具備し、それらの間に剛体ボールが配置されている支承体を備えている。
様々な異なる形状の負荷支承面を備える地震用支承体を有した隔離プラットフォームは、例えば、国際公開第2004/007871号(特許文献1)および米国特許出願公開第2006/0054767号明細書(特許文献3)に開示されている。床を備える隔離プラットフォームは、例えば米国特許第7,290,375号明細書(特許文献4)に開示されている。これらの出版物および特許、ならびにすべての他の特許、特許出願、およびこの特許出願で引用される出版物は、本明細書の一部としてその全体を参照によってここに明示的且つ個別に援用される。
「転動ボール」型の隔離支承体は、一般に、限定なしに、円錐状、凹状、または放物面状のキャビティ、一定または可変の傾斜を有したキャビティを有する下側プレートと、該
下側プレートと同一または異なることがある上側プレートとを備え、それらの間に剛体ボールが配置されることが可能である。下側プレートは、地面、基礎、プラットフォーム、支持体、床、またはベース面に配置、固定、または載置され、支持される積載物は、上側プレート、プラットフォーム、または隔離支承体(複数可)に支持される表面の上面に直接的にまたは間接的に配置される。このように、地震運動のような外部振動が生じた場合、下側プレートは、上側プレートと下側プレートとの間の球状ボールの転動によって上側プレートに対して移動する。
しかし、そのような装置にはその欠点がないわけではない。例えば、地震振動の大きさによっては、支承体は、限定的な範囲の可動性を有することがあり、従って、効果を失う前に限定的な範囲の地震衝撃振幅を吸収および消散させることが可能である。例えば、上側プレートおよび下側プレートの互いに対する横方向変位の最大量は、支承体または周辺構造の大きさに基づいて限定されることがある。また、転動ボールを備えた隔離支承体およびプラットフォームでは、強い地震の振動によってもたらされるような激しい衝撃は、過激な横方向変位をもたらすことがあり、その結果、ボールが支承体から飛び出し、支承体を故障させる。
さらに、強烈な振動(大地震に伴う地震衝撃などの)の場合に積載物に適切な隔離を提供するように構成された「転動ボール」型の隔離支承体は、一般には、近傍の電動設備(HDDなどの)、空調システム、暖房システムなどによってもたらされるような、より小さな振動に対する隔離を提供するのには有効でない。これらのより小さな振動は、強い地震事象と同じ様には積載物に明白な物理的被害をもたらさないが、これらのより小さな振動は、データセンタ、他の大規模IT設備、および同様の設備などにおけるハード・ドライブおよび他の厳格な機械的な追跡機構を有したコンピュータ構成要素など(限定なしに)の或る設備に大きな影響を与えることがある。
例えば、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)は、デジタル・データを読み書きする非揮発性ランダム・アクセス装置である。HDDは、保護ケース内でモータ駆動の軸回りに剛体プラッタ(円盤状記録媒体)を転動させることを特徴とする。データは、プラッタ上の空気膜上に浮かぶ読み書きヘッドによって、磁気的にプラッタから読み出され、プラッタに書き込まれる。
比較的小さな振動によるプラッタ上の正確な位置からの読み書きヘッドの変位であっても、読み書きヘッドは、所望の動作を行なうべく正確なプラッタ位置を再び探索して見つけることによってその変位を補正することを必要とする。比較的一定の「正常な」または規則的な振動(空調装置または近傍の電動設備によってもたらされるような)の場合、この「再標的」補正は、所望の動作が完了する前に、複数回必要な場合がある。これは、比較的に振動のない環境において必要とされるよりも遥かに大きいエネルギ消費、そして各動作の完了に掛かるより長い時間を、HDDによってもたらすことになる。増加したエネルギ消費に伴って、より大きい熱生成があり、そしてHDD自体の大きい労力ならびに「磨耗および損傷」となって、ハード・ドライブの早期故障につながることがある。
従って、隔離プラットフォーム、隔離床、および隔離支承体を備え、安定しており(つまり、使用中にバラバラになる傾向を低減されている)、大きい地震衝撃と、近傍の電動設備、空調および暖房システムなどによってもたらされるようなより小さい振幅振動との両方に耐えて吸収することができる隔離システムの継続的な必要性がある。さらに、隔離システムは、それらが設置されることが望まれる位置に容易に統合されることが好ましい。
さらに、地震振動中の支承体、球体、および支承面の間の共振または調和相互作用に対
する脆弱性を低下させた隔離支承体構造の必要性がある。そのような相互作用は、支承面が不連続の場合(例えば、負荷支承面が放射状の溝または山を有する場合)、または、例えば、中心頂部またはキャビティが深過ぎる場合に、もたらされることがある。そのような構造では、支承体が強い振動を受ける場合、球体は、溝または隆起を越えて頂部またはキャビティを出たり入ったり「弾む」ことがあるか、または、例えば隔離プラットフォームまたは隔離床における他の隔離支承体と相互作用する際に支承体の動揺をもたらすことがある。
国際公開第2004/007871号 米国特許第5,599,106号明細書 米国特許出願公開第2006/0054767号明細書 米国特許第7,290,375号明細書
免震/防振システムは、主として、地震衝撃による被害および故障から、ビル、橋梁、および他の大きい構造を隔離および保護するために元々は使用されていた。最近では、免震/防振技術は、実験設備およびコンピュータ構成要素などの繊細な設備の保護に適用されている(例えば、企業または大学のデータセンタ、大規模IT設備、洗練されたコンピュータ・モデリング設備、電子メールおよびインターネット・サーバ、デジタル・アニメーションおよび特殊効果能力を有した映画撮影スタジオなどに含まれる、コンピュータ、電力、および電気通信の構成要素)。
このように、今日の多くの隔離プラットフォームの積載物は、集合ハード・ディスク・ドライブ(HDD)を含むコンピュータ構成要素設備のラックを備えている。これらのラックは、多くの場合、データセンタ室を満たし、HDDは、例えば、他の近傍のHDD、ファン、空調、電源、およびそれ自体の設備サイトが生じさせる「正常な」(つまり、通常存在する)振動レベルを受け易い。この振動の影響は、今日の超高密度ドライブが非常に小さいトラックを備え、正確なヘッドのポジショニングをより困難にし、絶対的な危機に陥らせる、という事実によって増幅される。
従って、HDD性能の最も大きい阻害の1つが、この「正常な」振動である。そのような振動は、ヘッドをトラックから押し出し、プラッタ転動ミス、データ転送の遅れ、ならびに、全体的な入出力(I/O)性能、データ・スループット、およびコンピュータ・システムの一般的な低下もたらすことがある。従って、その結果として、HDDは、データのより困難なシークおよび読み書き作業を強いられる。再読み取りおよび再書き込みは、入出力動作に時間を追加し、ディスク周囲のみへの書き込みに対するショート・ストローク戦略(従って、立ち往生して多くのディスク容量を残す)、追加のHDDを購入して、システムの見掛けの容量を増加させること、より高価なドライブを手に入れること、ディスク・アレイおよびRAIDを配置すること、を含む多くの代替手段につながる。これらの代替手段はすべて、コストおよび複雑さを増大させる。
増加した入出力動作時間およびより大きい設備費に加えて、振動は、さらに、HDDが所望のデータを読み取り、書き込み、取得するために行なわなければならない余計な作業によってエネルギを要し、幾つかの評価は、エネルギ・コストが、振動の影響を低減または排除することによって50%以上低下できることを示している。
最後に、より大きいエネルギ消費が、より大きい熱生成および空調コストの増加につながる。熱生成およびHDDの過剰な作業は、HDD寿命を低下させ、故障率をより高くす
る。
[データセンタ振動および基礎隔離支承体]
不運にも、現在の免震/防振技術は、一般に、データセンタのHHDアレイにおいて一般に受ける、より小さな振幅の「正常な」振動を減衰するには設備不足である。定義によれば、バネおよびバネ架台を使用するそれらのシステムは、地震振動程度の実質的な振動を必要とするロバストなバネを採用し、それによって、地面、床、または他の基礎支持物に対する積載物の慣性を克服する。
転動ボール隔離システムは、典型的には、対向する実質的に凹状、円錐状、または放物状の支承面(多くの場合、同一形状で対向する)を用いて、硬化球体が配置されるキャビティを生成する。球体またはボールは、球体の表面上の第1点で上側支承面と接触し、第1点に略正反対に、支承体が静止している際に、位置した球体上の第2点で下側支承プレートと接触する。
過去に、ボール隔離支承体の転動の際の共振は低減されており、大規模な(例えば、地震)振動を隔離するための(特に、データセンタで見られるようなコンピュータ構成要素のラックなどの機器を隔離するための)支承体の有効性は、弾性ゴムまたはエラストマ製コーティングまたはラミネートを、ボールまたは支承面のいずれか一方(または両方)に適用することによって増加し、それは地震振動の運動エネルギの一部を吸収する。この方法の変形物では、幾つかの用途が、高密度ゴムまたは別のエラストマ材料で全体を作られたボールを使用している。このように、重合体またはゴムは、減衰機構として作用し、負荷支承プレート表面に沿ったボールの転動を遅くし、地震後振動の量を低減し、隔離支承体が休止する迄に必要な時間を低減する。
しかし、この、同じコーティングは、データセンタ環境において日常的な比較的小さな振動に対して隔離プラットフォームを比較的無反応にする。
本願出願人は、この問題に対する単純で洗練された解決策を見出した。従って、本発明の一実施形態では、より大きい地震事象と、より小さくより一般的なデータセンタ環境の振動との両方から、積載物を隔離するのに効果的な転動ボール型隔離プラットフォームを提供することを目的とする。
この実施形態では、ゴム製シートなどの弾性コーティングは、少なくとも1つの隔離支承プレートの表面に接合または適用される一方で、支承プレートの中心(ボールが停止中にプレートと接触する箇所)を露出させて未処理のまま残す。好ましくは、プレートは、鋼製であるが、他の十分に硬い金属および重合体が、プレートを製作するために使用されることもできる。さらに、好ましくは、ボールもまた、鋼または別の十分に強く硬い金属などの非コーティング金属から作られる。しかし、他の実施形態では、ボールまたは少なくともその表面は、エラストマ材料からなることが可能である。
エラストマ製コーティングは、加硫処理を使用して隔離支承プレートに接合されることが可能であり、ゴム製またはエラストマ製シートの多層積層体からなることが可能である。これに代えて、一又は複数のエラストマ製シートが、エポキシ接着剤などの一又は複数の十分に強い接着剤または他の結合剤を使用して支承面に適用されることが可能である。この場合、鋼の表面は、好ましくは、砂をまかれるか、エッチングされるか、または磨耗され、そして、ボンディング処理を容易にすべく接合前に、アルコールまたは別の適切な洗浄用溶剤でクリーニングされる。
結合剤は、3M社によって製造されるものおよびLord社のCHEMLOK(登録商標)接着剤などの密着型接着剤を含むことが可能である。幾つかの接着剤は、比較的長い硬化時間を有し、使用前に完全に硬化させるべきである。
隔離支承プレートに対するエラストマ製コーティングは、支承体の中心の好ましくは実質的に円形の部分がエラストマ製コーティングでコーティングされないままであるように、適用される。好ましくは、この中心円形領域の直径は、組み立て後に支承体キャビティ内にある転動球体またはボールの直径の少なくとも約1/2であるか、転動球体の直径の少なくとも約2/3であるか、少なくとも転動球体の直径と同じであるか、転動球体の直径の少なくとも1.25倍であるか、転動球体の直径の少なくとも1.5倍であるか、転動球体の直径の少なくとも約1.75倍であるか、または、転動球体の直径の少なくとも約2倍である。
上述したパラメータは好ましいが、与えられたケースでは、中心の非コーティング円形領域の所望の半径は、支承プレート(複数可)の大きさ、一又は複数の支承プレートの支承面上の凹みの深さ、および/または支承面の形状を含む要因が考慮に加えられる際に最も良好に決定されると理解される。
[支承プレート表面の断面形状]
円形領域内の支承面の断面形状は、例えば、それが凹状(球状支承面のような)、線形(円錐状支承面のような)、放物面、または、これらの形状のいずれか1つまたは複数の組合せであっても重要な要因であり、転動ボールを動作させるのに必要な横力の大きさが、プレート、傾斜面、または曲面の中心からのその距離の関数として変化するか否か、およびもしそうであればどのように変化するかを決定づける。さらに、この関数は、振動が終了した後で、中心に戻るようにボールを付勢する復元力の性質の表示(特に、上述した深さデータと組み合わせたときに)を提供する。隔離支承体の安定性についての関連事項に関して表現されるこのパラメータのより詳細な記述は、以下の通りである。
任意の実質的に径方向に対称な負荷支承面(例えば、ケメーニュの米国特許第5,599,106号明細書(106号特許)に開示される円錐内ボール型支承体、または、凹面状、放物面状、または他の湾曲形状の組合せの支承体で採用されるような)に対しては、支承体の平面視で、支承体の中心から支承面の周囲に延びる直線線分を描くことができる。
106号特許(キャビティが上向き)に開示されるような円錐内ボール型支承体の断面をこの線に沿って見た場合、この線の形状は、他の辺が支承体の底面(地面または床面と平行)を持つ直角三角形の斜辺と、転動球体による使用中に達した支承体の中心から支承体の周囲近傍の最も高い箇所までの高さを定義する支承体の辺とについて実質的に記述する。好ましい実施形態では、支承体の上側負荷支承面は、負荷支承面と同一であることが可能であるが、逆さまの配向を有することも可能である。
負荷支承面の形状は、地震振動などの振動を受けている間およびその後に支承体に作用する力を考慮する際に特に関連性がある。
従って、円錐内ボール型支承体は、形状関係の初期の(および非限定の)実例、およびボール隔離支承体の転動における遊びの物理的な原理として使用されることが可能である。ボールが上側負荷支承面と下側負荷支承面との間に位置し、或るケースでは、支承体に対する地震衝撃などの横力の付与に際して、そのような支承面の一方または両方の支承面の中心頂部または凹部に位置することが可能であるので、これらの凹部からのボールの変位に対する或る初期抵抗が存在することがある。この抵抗は、加えられる横力が十分に小さい場合には、2つの支承面の互いに対する任意の実質的な変位を防止するのに十分であることがある。このように、それがある場合、中心頂部の球形状は、ボールを中心頂部内に残すように付勢する初期復元力を提供する。この復元力は、横力が加えられる方向に拘わらず同一である。
本発明の目的のために、一実施形態では、負荷支承面の中心は、より小さな振動に対する隔離支承体の感度を高めるために中心頂部または凹部を欠落させることが可能である。
しかし、支承面が中心頂部または凹部を有している場合、好ましくは、頂部または凹部は、平面視で実質的に円形であり、転動ボールの直径の少なくとも1/2であるか、転動ボールの直径の少なくとも2/3であるか、少なくとも転動ボールの直径であるか、転動ボールの直径の少なくとも1.5倍であるか、転動ボールの直径の少なくとも2倍であるか、またはそれ以上である。
支承体が中心頂部または凹部を有している場合、それは、非常に好ましくは転動ボールの直径の約1/2、転動ボールの直径の約2/3、転動ボールの直径と略同じ、転動ボールの直径の約1.5倍、または転動ボールの直径の約2倍である。
支承体が中心頂部を有するか否かに拘わらず、初期の横力が十分に大きい場合には、支承体のプレートは、転動ボールの作用を通じて、加えられた力によって互いに対して移動されるこれは、加えられる横力は、円錐状凹面に沿ってボールを動かす程度に十分に強いことを意味する。これは、上側支承面またはボールのいずれか(または両方)が、重力と、特許請求の範囲のプラットフォームの上側プレート上に配置された負荷の質量とに逆らって「上り坂」を移動することを必要とする。従って、横力は、垂直方向の「位置エネルギ」として一時的に且つ部分的に格納される。
一旦、ボールが凹状支承面に配置されると、その物理現象は、円錐内ボール型支承体では凹状支承面が一定の傾斜を有しているので、斜面上に配置された対象物に関するものと同様である。単純化すべく、図1は、同様の原理が、転動ボール上を「浮遊」し、該ボールに支持される上側凹面に適用される(鏡対称であるが)という理解と共に、下側凹面およびボールをまず検討する。
このように、図1を参照して、Fはmgと等しく(ここで、mは、ボールと上側プレートによってボールで移動される負荷とを組み合わせた質量である)、gは重力加速度(9.81m/s)である。Fは下方に作用するが、斜面では、Fは、F(平面の表面に垂直に延びる法線力)およびFの2つのベクトルで構成される。ボールの形状によっては、Fに対向する力(F:摩擦力)は、最小であり、従ってこの図中では無視される。
ベクトルFおよびFの各々の大きさは、傾斜の角度およびFの大きさによって左右され、ピタゴラスの定理から幾何学的に演算されることができる(ここでは、F =F +F )。このように、凹面と水平線との間の角度も一定である限り、Fは一定である。
従って、一旦、横方向動作が、上側または下側凹状支承面の一方または両方の上でボールを動かすと、F「復元力」は、円錐内ボールの表面の円錐の性質のために一定となる。
ここでは、支承体の中心領域における比較的緩やかな傾斜(例えば、略水平)と組み合わせた場合、非常に浅い中心頂部または凹部(またはそのような特徴が全体的に存在しない)を有した支承面は、隔離支承体の上部プレートを底部プレートに対しては移動させるための実質的な力を必要とする深い中心頂部または急傾斜した中心領域を有したものよりも、多くのデータセンタで見られる「正常な」振動に対して遥かに敏感となることが明確に理解されることができる。
明らかに、同じことが凹状の(円錐状ではなく)形状の中心部分を有している支承面に
対しても言える。このように、断面では、凹状の中心支承面は円弧になる。円弧の深さは、次式によって表現されることができる。
L=θ°・r・π/180
ここで、Lは扇の弧の長さであり、θ°は円における扇の角度であり(単位:°)、rは円の半径である。
非常に好ましくは、弧の曲率は、90°以下、または約45°以下、または約40°以下、または約35°以下、または約30°以下、または約25°以下、または約20°以下、または約15°以下、または約10°以下、または約5°以下、または約2.5°以下の中心角を有した円形扇となる。当然のことながら、一定の弧長(または支承体の凹状中心部分の一定領域)に対しては、円形中心角の減少もまた、円形扇の半径の増加に対応する。円形中心角が小さいほど湾曲が浅く、反応が良いほど、支承面の中心部分は、例えばデータセンタで一般に見られる振動によって受けるような、より小さな振動に対するものとなる。
湾曲した支承面の全体的な物理現象は、上述した円錐内ボール型支承体についての説明を参照して説明されることができる。支承面が異なる断面形状(例えば、凹形状)を有し、横方向変位の関数としての垂直方向変位が一定ではない場合、転動ボールによって移動される横方向距離の関数としての復元力Fの大きさもまた、一定ではない。例えば、支承面の断面が、線形ではなく凹状曲面(つまり、円弧)である場合、支承面の周囲への支承面の中心を通じた半径は、断面で見た場合、一定(線形)の傾斜ではなく非線形の曲線となる。このように、凹面が凹状であれば、支承体の中心からの距離の関数としての復元力Fは、一定ではない。むしろ、復元力(および移動した垂直方向の距離)は、ボールが支承体の中心から移動する距離の関数として増加する(つまり、支承面の周囲の方に。ここでは、曲線の傾斜角が増加する)。凹状曲面では、復元力の変化率は、復元力自体ではなく一定である。このように、支承面の中心から移動した横方向距離のそれぞれの単位に伴い、移動した垂直方向の距離が大きいほど、球体にこの横方向距離を移動させるのに必要な力が大きくなり、復元力が大きくなる。
他の単純な平面状の開いた曲面(様々な放物面または他の凹状曲面など)は、移動される横方向距離の関数としての傾斜または傾斜の変化率のいずれかも一定ではない以外は、凹状曲面と同じ基本的性質を有している。このように、ボールが支承体の中心から支承面の周囲の方に移動すると、移動した横方向距離の関数としての垂直方向変位の変化は、曲線の形状に依存して異なる非一定の割合で増加する。
本発明では、転動ボール隔離支承体の負荷支承面用の最適な構成は、特に、隔離支承体が激しい振動を受け、他の隔離支承体(隔離プラットフォーム、トラック、または床などの)と共に使用される場合に、複数の形状の組合せであることが、驚くべきことに分かった。好ましい実施形態では、断面で見た場合、上側または下側負荷支承面のうちの少なくとも1つは、拡大した(つまり、小さな円形中心角を有した円形扇の弧に対応する)凹状中心支承部分を有し、支承体の周囲の境界は、円錐形支承体のような一定傾斜の領域を備えている。
これに代えて、依然として本発明の範囲内の好ましさが劣る支承面は、放物曲線の断面を備えることが可能であり、それによって、傾斜または曲線は、支承体の中心でかなり浅く、支承体の縁部の方に傾斜が急になっている。上の段落に記述された支承面のように、そのような支承面は、電動設備、近傍のHDD、空調などによってもたらされるような小さな振動に敏感であるが、さらに、支承体の縁部での重力に対する垂直方向変位としての、増加する実質的な運動エネルギ(より大きな振幅の地震振動のような)を蓄積するよう
に設計される。
上で示したように、本発明者らは、転動ボール隔離支承体が、よりロバストに作用する傾向があり、前方支承面の一方または両方が、転動ボールの略直径の中心球状凹部を欠落しているか、または、中心に非常に浅い凹部を有している場合に、それほど破壊的でない高調波共振を起こすことを見出した。
好ましくは、各々の負荷支承面または「皿」の断面の曲線の形状および角度は、地震事象によってもたらされるせん断加速度の入力に拘わらず、その出力が最大加速度に限定されるものである。例えば、本発明の一実施形態では、出力加速度は、皿の曲線および角度の組合せによって、入力せん断が約0.3g、約0.35g、約0.4g、約0.5g、約0.6g、約0.7g、約0.8g、約0.9g、約1.0g、またはそれ以上であっても、約0.1g以下に限定されることが可能である。
別の実施形態では、出力加速度は、皿の曲線および角度の組合せによって、入力せん断が約0.3g、約0.35g、約0.4g、約0.5g、約0.6g、約0.7g、約0.8g、約0.9g、約1.0g、またはそれ以上であっても、約0.8g以下に限定されることが可能である。
別の実施形態では、出力加速度は、皿の曲線および角度の組合せによって、入力せん断が約0.3g、約0.35g、約0.4g、約0.5g、約0.6g、約0.7g、約0.8g、約0.9g、約1.0g、またはそれ以上であっても、約0.75g以下に限定されることが可能である。
入力せん断力の減衰は、基本入力せん断力の関数である。このように、減衰のパーセンテージは、約66%以下、約71%以下、約75%以下、約80%以下、約83%以下、約86%以下、約88%以下、約90%以下、またはそれよりも高い%以下である。
上で提示した入力せん断力、出力せん断力、および減衰パーセンテージの範囲は、列挙した任意の2つの最大値と最小値との間のすべてのポイント、および、0を越える値から、列挙した任意のそのような最大値までの任意の範囲を特に開示しており、特に開示するように意図されていると理解される。
[支承面のコーティング部分および非コーティング部分]
好ましい実施形態において先に示したように、本発明は、ここで設けられた支承面として、浅い中心頂部または凹部を備えた、または、それらのいずれも備えていない比較的浅い中心部分を有し、異なる断面形状(凹状中心領域および円錐形周囲など)の組合せまたは放物面形状のいずれかを有し、それによって、中心から周囲までの支承体の傾斜の変化は、増加して一定ではない。
特に好ましい実施形態では、本発明は、比較的摩擦がない(例えば、支承体表面の中心部分がエラストマ製コーティングまたはシートで覆われていない)中心部分を備え、それによって、電動設備、近傍のHDD、空調などによるデータセンタにおいて受けるようなより小さな振動に対して敏感であり、支承体の残りの部分は、ゴム、ネオプレン、または別のエラストマ材料などの減衰材料で覆われ、減衰効果および支承体安定性の増加を提供し、地震振動などのより実質的な振動に対する共振を低減する。
一般に、本発明の様々な実施形態によれば、本発明の隔離支承体、または、そのような隔離支承体を使用して作られたプラットフォーム、床、もしくは機器は、上側もしくは隔離プレートまたは「皿」と、下側もしくは支承プレートまたは「皿」を備えることが可能であり、円錐凹部、凹部、および/または放物状凹部、および他の湾曲形状などの、2つ
以上の異なる断面形状の組合せ(または放物面形状などの複雑な形状)を、限定なしに有している。好ましい構成では、皿の負荷支承面は、皿の中心から皿の周囲にまたは任意の他の方向に実質的に放射状に広がる隆起部または凹部を備えていないが、断面形状間で不連続な環状同心領域を有することが可能である。
好ましくは、必ずしもではないが、上側プレートおよび下側プレートは、それらの対向面において実質的に類似または同一である。そのような隔離支承体またはプラットフォームでは、上側プレートは、一又は複数の負荷を支持し、下側プレートは、支承体またはプラットフォームの下の床、基礎、表面、または領域に直接的または間接的に接触する。上側プレートと下側プレートとの間または皿の間では、一または複数の剛性のある球状の転動ボールが、対向する凹状の複合的な支承面から形成されたキャビティ(複数可)内に配置され、それによって、上側プレートおよび下側プレートが、ボール上で転動することによって互いに対して移動される。「複合支承面」または「複合支承体」または「合成支承体」によって、支承面の凹部または凹みの断面形状が、一又は複数の曲線または線の複合、少なくとも1つの曲線および線の混合、または非一定傾斜または非一定変化率の傾斜を有した放物面などの複雑な曲線を含むことを意味する。
球体またはボールは、好ましくはステンレス鋼などの金属で作られるが、それほど好ましいとは言えない実施形態では、プラスチック、硬質ゴムなどのような重合体を含む任意の十分に剛性のある材料で作られることが可能である。或る実施形態では、球体またはボールは、そのようなエラストマ重合体から作られないか、またはエラストマ重合体で覆われない。当業者は、ステンレス鋼製のボールなどの、同様の剛性の支承面と接触する、硬い剛体ボールが、最小の摩擦を有し、従って、そのような支承体が、本発明のデータセンタ用途における積載物に対する振動の影響を低減する際に使用されることが通常は好ましいことに気づくであろう。
一方、振動範囲では、横力が(例えば、地震振動の形態で)支承体に適用されると、上側プレートは、下側プレートに対して横方向に移動され、その結果、それらの間の剛体ボール(複数可)は、任意の方向に、そして十分に硬く剛性があって減衰が不足している場合には、それらのそれぞれの凹部またはキャビティに対して殆ど非摩擦で、自由に転動および回転する。ボール(複数可)は、支承面に沿ってより高い位置に上昇されることによって位置エネルギとしての振動のエネルギを支承体に格納させ、その結果、ボール(複数可)は、上側プレートおよび下側プレートに実質的に接触したままとなり、従って、上側プレートおよび下側プレートは、互いに間接的に接触したままとなる。下側および/または上側プレートの隔離支承面の円錐状および凹状(または他の湾曲形状)の組合せまたは放物面形状に少なくとも部分的に起因して、構造に作用する重力および構造の質量は、横力要素を生じさせ、その元々の位置に支承体またはプラットフォームを復元する傾向があり、上側プレートは、下側プレート上に実質的に位置する。
外力が十分に強いかまたは長く続く場合、あるいは、支承体またはプラットフォームが十分な安定性を欠く場合には、支承体の上側プレートおよび下側プレートは、十分な力で横方向に移動させられることがあり、それによって、ボールまたは球体が、支承体から投げ出され、支承体を故障させることがある。そのような不測の事態は、隔離プラットフォームまたは床を備えた支承体(複数可)によって支持される構造、設備、または他の負荷にとっては明らかに破滅的であり(例えば、隔離床材およびプラットフォームについての米国特許第7,784,225号明細書および米国特許出願公開第2007/0261323号明細書を参照。それぞれは参照によってその全体をここに援用される)、例えば、以下の一又は複数を備える様々な手段によって回避されることができる:本発明の隔離支承体を使用して、プレートまたはパンを一緒にしておく保持ストラップを使用して、または2つの支承面間に球体またはボールを保持する「ボール拘束」装置の使用。
支承体、床、または隔離プラットフォームの安定性は、負荷の重量配分と比較して、その「設置面積」(その幅対高さ)の大きさによって増大する。例えば、プラットフォームを考慮する場合、第1パン構造の頂部(例えば、上で議論した種類の4つの支承体を備える)の間の距離は、好ましくは積載物の高さ、幅、および/または深さに対して1.25未満の比率を有している。さらに、好ましくは、積載物の全重量の半分を超えない重量が積載物の上半部にある。
随意に、上側プレートおよび下側プレートの間の、上側プレートおよび下側プレートをリンクするストラップは、それによって、プレート間の横方向変位を可能にするが、プレートの望まない分離も防止する。これらのストラップに加えてまたはこれらに代えて、一又は複数の隔離支承体拘束(例えば、モレノおよびハバードらの米国特許出願公開第12/567,548号明細書に含まれ、参照によってその全体をここに援用する)を使用することも可能であり、それによって、プレート間の転動球体による支承体の横方向変位を自由に許容するが、プレートの望まない分離、および/または、上側プレートと下側プレートとの間からの転動球体(複数可)自体の分離または排出による支承体故障を防止する。
従って、要約すれば、本発明の転動ボール隔離支承体は、隔離支承体の設計における重要な進歩を含んでいる。そのような支承体は、支承面の凹部または凹みに複雑な断面形状を有するように設計されており(異なる曲線および/または傾斜の組合せ、あるいは放物面形状のいずれか)、それによって、より弱い振動よりも強い振動において大きな復元力を提供する。従って、そのような支承体は、強い地震振動に耐え、強い地震の際の支承体故障または調波振動を低減する傾向を持つ。好ましくは、必ずしもではないが、コーティング、積層物、または少なくとも1つの支承面の少なくとも周囲領域上のエラストマ材料の他の層は、そのような強い振動の影響を減衰するように支援する。
同時に、本発明の好ましい実施形態では、支承面の中心部分は、緩やかに曲げられるかまたは傾斜し、エラストマ製のコーティングで覆われないままとなっているので、支承体の感度を高めて、データセンタ、発電所、ITセンタなどのような商業または産業的環境において受けるような、より小さな振動から積載物を隔離する。このように、HDD、他の電動設備、空調および暖房システム、ならびに同様の振動を引き起こす機械類によってもたらされる外部振動が「正常な」振動に寄与する場合、本発明の隔離支承体は、積載物に対する加速度の感度の良好な減衰を提供し、より大きな振幅の地震事象に対するロバストな隔離保護も提供する。
本発明の付加的な態様は、添付の図面と共に得られる本明細書および特許請求の範囲に記述された非限定の実施形態を精査する際に明確になる。
斜面上の転動ボールの力ベクトルを示す図面である。 本発明の複合支承体の一実施形態の支承面の平面図である。 本発明の複合支承体の一実施形態の縁部の側面図である。 図2および図3に示されるような複合支承体を有した拡張可能な隔離プラットフォームの分解斜視図である。 図2の転動ボール隔離支承体の支承面の平面図であり、エラストマ製コーティングが、支承体の中心円形部分以外のすべての支承面上に適用されている。
図1は、ボールおよび円錐型の転動ボール支承体を参照して上述した。
図2は、本発明の複合支承体の好ましい実施形態を示している。この図では、支承体(
または「皿」)の負荷支承部分は、平面視で、球状曲面などの湾曲断面領域を含む同心中心領域101と、中心領域を環状に包囲し、円形の負荷支承領域の周囲で高くなったリップ部105を持った、中心領域101に繋がる平坦傾斜面を備える環状領域103とを有した実質的に円形の負荷支承面を備えている。好ましくは、中心領域101は、支承体がせん断力を受けないときにボールがその内側に位置する中心の窪みを備えていない。しかし、他の実施形態では、支承体は、支承体が止まっているときにその内側にボールが配置される中心の窪みを備えることが可能である。
依然として図2を参照して、好ましい実施形態では、ポイントaからポイントa’に延びる線分で、中心領域101の直径の、負荷支承面の残りの部分(環状領域103およびリップ領域105)に対する比率は、約2:1である。このように、皿が直径全体で12インチである好ましい実施形態では、この比率を有した皿は、約8インチの中心領域直径を有し、環状領域(線分が2回通過する)は、約2インチの幅を有している。この環状領域の大部分(約1.625インチ)は、平坦な傾斜面であり、高くなったリップ部は、2インチの環状領域のうちの約0.375インチを含んでいる。当業者は、中心湾曲領域101の直径の、負荷支承面の残りの部分(線形環状領域103およびリップ領域105)に対するこの比率は、支承面の凹状領域の深さおよび形状に部分的に依存して異なる値を有するように構成されることが可能であると認識する。このように、これらの比率は、例えば、約3:1、約2:1、約1:1、約1:2、または1:3であることが可能である。
図2は、本発明の同一の実施形態の複合皿の周囲部分を断面で示している。示されるように、中心凹状湾曲領域101と平坦な傾斜部分103との間の境界107が示され、この平坦領域の約1.6インチの長さが、約0.25/1.6(つまり、約0.156)の一定傾斜で0.25インチ上昇している。皿の実質的に平坦な傾斜領域103とリップ部105との間の境界109は、実質的に一定傾斜で上昇するリップ部と共に示されている。この実施形態では、この傾斜は、約0.125インチの水平長さに対して約0.25インチの垂直方向の上昇(つまり、約2)である。リップ部は、プレートの縁部に達する前に約0.25インチ水平となる。この場合、中心球状湾曲領域101は、約86インチの曲率半径を有し、これは、約86インチの半径を有した円弧に対応することを意味している。
当業者は、上述の事項に基づいて、上述した実施形態が本発明の様々な可能性のある実施形態のうちの1つだけであることを直ちに認識するであろう。特に、中心凹状湾曲領域101の正確な曲率は、本発明の精神から逸脱することなく変化することが可能である(例えば、放物面形状に)。
図5は、図2に示された隔離支承面の平面図を示し、線形領域103および凹状湾曲領域101が示されている。領域101の中心円形部分111は、コーティングされないまま残されるかまたは覆われ、支承面の残りの部分(この場合、凹状湾曲領域101の周囲部分を含む)は、減衰用のエラストマ製コーティング、積層体、または層113で覆われる。このように、この支承体は、例えば、データセンタ、発電所、およびITセンタ環境で見られる、ありふれた「正常な」振動に対して敏感なままでありつつ、強い地震振動を減衰するために最適化される。
この開示に基づいて、図2、図3、および図5に図示された複合支承体の設計は、それほど激しくはない地震または振動に対する幾らか大きい復元力を提供する作用をなし、好ましい実施形態では同時に、環境上のありふれた振動から設備を隔離することが可能であると認識される。さらに、水平変位全体は、より強い地震において単純な円錐状または凹状の負荷支承面の場合よりも小さくなる。振動が転動ボールに境界107を横断させる程
度に十分に強い場合、復元力は、ボールが平坦傾斜領域103を登る際に一定の割合で増加し、それによって、上側プレートが振動が弱まった後で平衡状態に戻るとする際に支承体(または支承体上に配置された負荷)の過度の揺れを防止するのを助ける。
或る実施形態では、小さな中心の球状に湾曲した窪みまたは凹部(または浅い中心凹部)の欠落は、強い振動中のより滑らかな隔離支承体の動作に寄与する。そのような凹部なしでは、隔離支承体は、高調波共振により故障または破損する虞が少ない。
好ましくは、必ずしもではないが、支承体の対向プレートは、実質的に同一の負荷支承面を持ち、実質的に上述したような湾曲および水平な角度を複合した断面の凹みを含んでいる。隔離支承体は、典型的には、一対の負荷支承プレート(凹部を含むプレート)を有し、それぞれが、単一の凹部と、それらの間で転動する剛体ボールとを含み、或る実施形態では、単一の皿は、複数の凹部を有するように製作されることが可能である。例えば、先に参照によってここに援用した米国特許第5,599,106号明細書の図2は、4つの凹部を有した単一の「皿」を図示している。しかし、殆どの用途では、それぞれが単一の支承体のみを備えた複数のプレートを有する設備を作り使用する方が容易である場合がある。
本発明の複合支承体を使用して、隔離プラットフォームおよび隔離床などのような様々な装置が製作されることができる。米国特許第7,784,225号明細書は、隔離プラットフォームに関するものであり、米国特許出願公開第2007/0261323号明細書は、地震に安定した床材に関するものである。これらの発明は両方とも、本複合物隔離支承体の革新から利益を得ることができる。
図4は、そのような装置の特に好ましい実施形態を示し、拡張可能な隔離プラットフォームまたはトラックは、本発明の隔離支承体を使用して製作されることができ、繊細なコンピュータまたは実験装置などのような積載物を支持する。そのような実施形態では、トラックまたは隔離プラットフォームは、複数のリンクした隔離プラットフォームを備えることが可能であり、そのような隔離プラットフォームの各々は、図4において分解図で図示されている。トラックまたは隔離プラットフォームは、
a) 第1側と、該第1側に対向する第2側とを含む実質的に平坦で長方形で概して平面の下側パン・セグメント(201)であって、負荷支承材料(203)からなる少なくとも2つの上向きに面した凹部を有する下側パン・セグメント(201)と、
b) 第1側と、該第1側に対向する第2側とを含む実質的に平坦で長方形で概して平面の上側パン・セグメント(205)であって、負荷支承材料(図示せず)からなる少なくとも2つの下向きに面した凹部を有する上側パン・セグメント(205)とを備え、
下側パン・セグメントと上側パン・セグメントとの間の対向する凹部は、少なくとも2つのキャビティをそれらの間に定義すべく位置決めされ、各キャビティは、下側パン・セグメント上に上側パン・セグメントを転動可能に支持する少なくとも1つの剛体ボール(207)を備え、
そのような隔離プラットフォームはそれぞれ、複数の剛性接続部材(209)を使用して少なくとも1つの付加的な実質的に同一の隔離プラットフォームにリンクされるように構築され、凹部の表面は、複数の線形傾斜の組合せ、複数の曲線、または傾斜および曲線の組合せを含む断面プロファイルを有している。好ましくは、剛体凹状支承面の中心円形領域を除いてすべての箇所が、コーティングされるか、または、エラストマ製コーティング、積層体、もしくはシートに接合されて減衰を提供する。
図4は、1つの隔離プラットフォームまたは隔離プラットフォーム・ユニットもしくはセグメント(上側および下側パン構造ならびに転動ボール(複数可)を備える)を示し、1つの他のプラットフォーム、ユニットまたはセグメントにリンクされる。当業者は、そ
のようなプラットフォーム、ユニットまたはセグメントのそれぞれが、少なくとも2つの他の同一のプラットフォーム・ユニットまたはセグメントにリンクされることができ、従って、「トラック」が、例えば、HDD、コンピュータ、または他の繊細で容易に破損される設備のデータセンタ室に隔離保護を提供すべく構築されることができると理解する。
この隔離プラットフォームの特定の実施形態では、凹部は、ナットおよびボルトを使用する、パンに溶接するなどの、地震事象の応力に耐えるために適切な任意の効果的な方法を使用して、または、任意の他の十分に丈夫な固定方法によって、上側および下側パン・セグメントに固定される別個の支承プレート内に含まれている。パン・セグメント自体は、座屈、捩れ、および地震事象で遭遇すると予想される同様の応力に抗する硬さを有した、鋼、合金、または十分に剛性のある強い重合体などの剛体材料から構成される。
他の実施形態では、パン全体は、単一のプレートを備えることが可能であり、そのようなプレートはそれぞれ、本発明の複雑な複数の凹部を有する。従って、この実施形態では、他の構成のように、パンにプレートをボルト締め、溶接、または固定する必要がない。なぜならば、それらがすべて一体プレートの一部であるからである。しかし、この実施形態は、プレートが上記のようにパンに固定される構成よりも製作すると、より重くより高価になることがあり、従って、そのような「単一プレート」の複合支承体を製作するコストが、積載物の質量または他の考慮によって正当化される場合には特定の利点があることもある。そのような単一プレートの複合支承体は、ビルおよび橋梁などのような非常に大きい負荷にも適用可能である。
上で示したように、本発明の実施形態では、複合支承体(複数可)を備える隔離プラットフォームは、2つの実質的に平坦で長方形の概して平面のパン・セグメントを備えることが可能であり、そのそれぞれが、第1側と、該第1側に対向する第2側とを有し、負荷支承材料で構成された少なくとも2つの凹部を有し、断面形状の組合せを有し、下側パン表面および上側パン表面の凹部は、互いに対向して、上側パン・セグメントを転動可能に支持する少なくとも1つの剛体ボールを備えた少なくとも2つのキャビティを形成する。パン・セグメントがそれぞれ、例えば2つのキャビティを有している場合には、隔離プラットフォームが単一のセグメントとして不安定となる傾向があることは明白である。これは、例えば、接続部材209によってリンクされた2つの隔離プラットフォームのうちの1つだけを考慮したときに、図4に見ることができる。そのようなプラットフォームは、少なくとも1つの他のそのようなパン・セグメントに接合された場合に安定する。
このように、複合支承体を備えた隔離プラットフォームは、形状が実質的に長方形であり、2つのキャビティを備えることが可能であり、そのようなキャビティはそれぞれ、剛体転動ボールを備えている。そのような構成では、隔離プラットフォームは、効果的な機能のための十分な安定性を有すべく、好ましくは、少なくとも1つの他の隔離プラットフォーム・ユニットまたはセグメントに剛性をもって強固に接続される必要が一般にはあるであろう。別の隔離プラットフォームへの剛性のある強固な接続を提供することは、地震応力を受ける場合に、各隔離プラットフォームの動作を同期させる作用もなす。
従って、別の実施形態では、本発明の複合支承体が、隔離プラットフォームで採用されることが可能であると理解される。このように、例えば、本発明の別の実施形態は、「トラック」、または、水平に延びる「結束部」を持つ、上述した拡張版の隔離プラットフォームを備えることが可能である。そのような結束部のそれぞれは、2つのキャビティと、1つのボールとを有した実質的に長方形の隔離プラットフォーム・ユニットまたはセグメントとを備え、そのようなキャビティが、剛体転動ボールをその内部に備える。結束部は、好ましくは互いに平行に配置され、上側および下側パン構造はそれぞれ、一又は複数の剛性接続部材を使用して接続される。好ましくは、各結束部の上側および下側パン表面は
それぞれ、2つの横方向に固定された剛性接続部材を使用して接続される。
外部振動に呼応して、リンクされた2つ以上の上側プレート・セグメントはそれぞれ、リンクされた2つ以上の下側プレート・セグメントに対して横方向に移動され、その結果、上側プレートと下側プレートとの間の剛体ボールがそれぞれの支承面上を転動し、それによって、ボールおよび/または支承面をより高い位置に上昇させ、少なくとも一対の対向する凹部は、複合凹部(例えば、支承面がそれぞれ(または少なくとも1つ)が、中心の略球状湾曲領域と平坦な傾斜面を含む環状領域とを有する断面プロファイルを有した凹部)を含んでいる。
本発明の特に好ましい実施形態では、環状領域の面積は、中心の略球状湾曲領域の面積と少なくとも等しい。例えば、環状領域の面積は、各負荷支承面の中心の略球状湾曲領域の面積に等しいか、またはその約1.1倍、約1.2倍、約1.3倍、約1.4倍、約1.5倍、またはそれ以上であることが可能である。しかし、他の実施形態では、環状領域は、中心領域よりも幾らか小さな面積を有することが可能である。
図中で例示される本発明の他の実施形態では、下側支承体および隔離プレートの凹部および/またはキャビティは、様々な形状の、キャビティ、凹部、溝、または溝の組合せを定義する様々な表面を有することが可能である。
予備的に、当業者には、次の記述が、典型的な実施形態のみについてのものであり、いかなる方法によっても、本発明の範囲、適用可能性、または様々な可能性のある構成を限定するようには意図していないと評価される。むしろ、次の記述は、本発明の様々な実施形態または代替構成を実施するための都合の良い実例を単に提供するものである。例えば、様々な変更が、添付の特許請求の範囲で記述されるような本発明の範囲から逸脱することなく典型的な実施形態においてここに記述される要素の設計および構成においてなされることが可能である。
様々な実施形態によれば、以前から公知である単独の円錐状または凹状の負荷支承面ではなく、プレートまたはパンがそれぞれ、それらの間に複数の円錐状、球状、または放物面状のキャビティを生成する対応する凹面(例えば、凹面、概して円錐状の面、球状、または放物面)の組合せを備えることが可能であると理解される。一般に言えば、放射状または線形の表面の任意の適切な組合せが、本発明に従って凹部の文脈で採用されることが可能であると認識されるべきである。さらに、その表面は、例えば、連続する傾斜または変化する連続した傾斜の組合せを有することも可能である。
さらに、現在記述されている典型的な実施形態では、特に、下向きおよび上向きの支承面は、剛体球状ボールと同じ曲率を有した中心頂部を備えることが可能であり、それによって、僅かな外力で本装置が移動することを防止する。しかし、本装置が大きな振動の後に活発である場合に共振および高調波障害を防止すべく、頂部は浅い方が望ましい(代替実施形態では頂部自体が存在しない)。さらに、その表面は、支承面を包囲する凹状周囲を有することが可能であり、その結果、支承面は、中心頂部および凹状周囲を、連続する(線形もしくは湾曲)または変化する傾斜のいずれかと接続する。このように、球状ボールならびに下向きおよび上向きの支承面の曲率は、球状ボールならびに上側プレートおよび下側プレートが互いに対して横方向に移動し、上側および下側プレートの垂直方向変位が一般に横方向変位未満であるように構成されている。
先の発明は理解の明瞭さを目的として詳細に記述されているが、或る修正が添付の特許請求の範囲内でなされることが可能であることは明白である。さらに、特定の実施形態にあるようなここに例示された特徴は、本発明の態様では、特定の実施形態にあるようなこ
の特許出願で例示されない特徴と組み合わせることが可能であるものと意図されている。ここに引用されるすべての出版物および特許文献はそれぞれ、あたかもそのように個々に示されるのと同じ程度に、参照によってすべての目的に対してそれらの全体を援用される。

Claims (20)

  1. 積載物を支持する転動ボール隔離支承体であって、
    a) 下側支承面を含み、実質的に中心凹部を有した第1凹部を具備する下側プレートと、
    b) 前記積載物の少なくとも一部が支持され、上側支承面を含み、実質的に中心凹部を有した第2凹部を具備する上側プレートであって、前記第1および第2凹部が互いに対向してキャビティを形成することと、
    c) 前記キャビティ内に位置する剛体転動ボールであって、前記第1および第2凹部を組み合わせた深さよりも広い直径を有し、前記下側プレートの負荷支承面上で前記上側プレートを支持するボールとを備え、
    前記転動ボール隔離支承体は、振動が前記下側プレートを移動させる場合に、前記積載物および上側プレートの慣性が、前記転動ボールを前記第1凹部の前記中心凹部から上方に転動させるように構築され、
    前記第1または第2凹部の一方または両方の中心を通過する断面が、
    i) 直線および曲線と、
    ii) 第1曲線および該第1曲線と異なる第2曲線と、
    iii) 第1直線および該第1直線と異なる傾斜を有した第2直線と
    からなる群から選択された形状の組合せを含む、前記凹部の表面に沿った線を定義し、
    少なくとも1つの前記凹部の前記負荷支承面は、エラストマ重合体で覆われ、前記支承体の中心部分は、前記エラストマ重合体を持たない転動ボール隔離支承体。
  2. 前記第1および第2凹部のうちの少なくとも1つは、その形状が少なくとも部分的に円錐状である請求項1記載の隔離支承体。
  3. 前記第1および第2凹部のうちの少なくとも1つは、その形状が少なくとも部分的に凹状である請求項1記載の隔離支承体。
  4. 前記第1および第2凹部のうちの少なくとも1つは、円錐状および凹状形状の組合せを含む形状を有している請求項1記載の隔離支承体。
  5. 前記少なくとも1つの凹部の断面形状は、中心略凹状湾曲領域と、平坦傾斜面を含む環状領域とを有している請求項4記載の隔離支承体。
  6. 前記環状領域の面積は、中心の略凹状領域の面積と少なくとも等しい請求項5記載の隔離支承体。
  7. 前記平坦傾斜面は、約2の水平長さに対する垂直方向の上昇の比率を有している請求項5記載の隔離支承体。
  8. 前記中心凹状湾曲領域は、約86インチの曲率半径を有している請求項5記載の隔離支承体。
  9. 前記中心湾曲領域は、放物面形状を有している請求項1記載の隔離支承体。
  10. 少なくとも2つのリンクした隔離プラットフォームを備える拡張可能な隔離トラックにおいて、前記隔離プラットフォームはそれぞれ、
    a) 第1側および該第1側に対向する第2側を具備し、少なくとも2つの上向きに面した凹部を有する、実質的に平坦で長方形で概して平面の下側パン・セグメントと、
    b) 第1側および該第1側に対向する第2側を具備し、前記上向きに面した凹部に対
    向すべく構築された少なくとも2つの下向きに面した凹部を有する、実質的に平坦で長方形で概して平面の上側パン・セグメントとを備え、
    前記対向する凹部は、少なくとも2つのキャビティをそれらの間に定義すべく位置決めされ、各キャビティは、前記下側パン・セグメント上で前記上側パン・セグメントを転動可能に支持する少なくとも1つの剛体ボールを具備し、
    少なくとも1つの凹部の中心を通過する断面は、
    i) 直線および曲線と、
    ii) 第1曲線および該第1曲線と異なる第2曲線と、
    iii) 第1直線および該第1直線と異なる傾斜を有した第2直線と
    からなる群から選択された形状の組合せを含む前記凹部の表面に沿って線を定義し、
    少なくとも1つの前記凹部の負荷支承面は、エラストマ重合体で覆われ、前記支承体の中心円形部分は、前記エラストマ重合体を持たず、
    前記隔離プラットフォームはそれぞれ、隣接する上側パン・セグメントおよび隣接する下側パン・セグメントをリンクする複数の剛性接続部材を使用して、少なくとも1つの付加的な実質的に同一の隔離プラットフォームにリンクされるように構築される、隔離トラック。
  11. 少なくとも2つの接続部材が、隔離支承体の側面に沿って横方向に配置されている請求項10記載の隔離トラック。
  12. 少なくとも2つの接続部材が、隔離プラットフォームの反対の辺をリンクしている請求項10記載の隔離トラック。
  13. 複数の接続部材によって少なくとも2つの付加的な隔離プラットフォームにリンクされた少なくとも1つの隔離プラットフォームを備える請求項10記載の隔離トラック。
  14. 前記少なくとも1つの凹部の断面形状は、中心略球状湾曲領域と、平坦傾斜面を含む環状領域とを有している請求項10記載の隔離トラック。
  15. 前記環状領域の面積は、前記中心略球状領域の面積と少なくとも等しい請求項14記載の隔離トラック。
  16. 前記平坦傾斜面は、約2の水平長さに対して垂直方向の上昇の比率を有している請求項14記載の隔離トラック。
  17. 前記中心略球状湾曲領域は、約86インチの曲率半径を有している請求項14記載の隔離トラック。
  18. 積載物は、コンピュータ設備である請求項10記載の隔離トラック。
  19. 隔離プラットフォーム間の間隙は、電力またはデータ・ケーブルへのアクセスを許容する請求項10記載の隔離トラック。
  20. 少なくとも1つのハード・ディスク・ドライブを含む積載物を、HDD、他の電動設備、ならびに、空調および暖房システムによる振動、ならびに、データセンタ、ITセンタ、または発電所において通常見られる同様の振動発生機械類による振動から隔離する方法において、
    複数の隔離支承体に支持された表面上に前記ハード・ディスク・ドライブを配置することを含み、前記支承体はそれぞれ、
    a) 下側支承面を含み、実質的に中心凹部を有した第1凹部を具備する下側プレー
    トと、
    b) 前記積載物の少なくとも一部が支持され、上側支承面を含み、実質的に中心凹部を有した第2凹部を具備する上側プレートであって、前記第1および第2凹部が互いに対向してキャビティを形成することと、
    c) 前記キャビティ内に位置する剛体転動ボールであって、前記第1および第2凹部を組み合わせた深さよりも広い直径を有し、前記下側プレートの負荷支承面上の前記上側プレートを支持するボールとを備え、
    前記転動ボール隔離支承体は、振動が前記下側プレートを移動させる場合に、前記積載物および上側プレートの慣性が、前記転動ボールを前記第1凹部の前記中心凹部から上方に転動させるように構築され、
    少なくとも1つの前記凹部の前記負荷支承面は、エラストマ重合体で覆われ、前記支承体の中心円形部分は、前記エラストマ重合体を持たない、方法。
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