JP2013518138A - 低揮発性有機化合物系 - Google Patents

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Abstract

本発明は、VOC(揮発性有機化合物)のごく少量を含む1以上の特殊な溶媒に基づく環境に配慮した、多目的、費用対効果の高い組成物に関する。組成物は、好ましくはオン系の組成物である。本発明の好ましい実施態様において、組成物はVOCが無い場合でさえある。それらの低燃焼性又は非可燃性並びにそれらの低VOC含有量のため、その組成物はより高い職場の安全性、保険コストの削減、及び環境立法に起因するコストの削減を保証する。

Description

本発明は、VOC(揮発性有機化合物)のごく少量を含む1以上の特殊な溶媒に基づく環境に配慮した、多目的、費用対効果の高い組成物に関する。組成物は、好ましくはオン系の組成物である。本発明の好ましい実施態様において、組成物はVOCが無い場合でさえある。
それらの低燃焼性又は非可燃性並びにそれらの低VOC含有量のため、その組成物はより高い職場の安全性、保険コストの削減、及び環境立法に起因するコストの削減を保証する。
VOCは、EC指令1999/13/EC(溶媒排出指令)によると、「揮発性有機化合物」であり、標準室温(293.15K)で0.01キロパスカルよりが高い蒸気圧を有する。文献にはVOCの多くの定義がある。本発明においては、上述の一つが適用される。
しかし、VOCはまた別に定義することが可能である。例えば、カナダ保健省は、VOCを、約50から250℃の範囲(122から482°F)の沸点を有する有機化合物として分類している。空気の質に影響を与えるであろう、一般的に遭遇するVOCに重点が置かれている。米国環境保護庁は、大気、水、陸地においてVOCを規制している。
それらの揮発性特性とそれらの溶解特性のため、VOCは多くの産業用途に、例えば、印刷インク、塗料用シンナー、ドライクリーニング剤における溶媒成分として現在使用されている。しかし、これらの物質のほとんどは有害又は有毒でさえあり、その普及のため、一般的な地下水汚染物質である。したがって、工業プロセスにおけるそれらの存在を減少させることが望まれる。
広範囲の溶媒が、種々の印刷操作のための洗浄液並びに印刷インクにおいて一般に使用されている。典型的には、オフセット印刷のプレスクリーニング組成物は、一般的に分子量の異なる材料の混合物であるナフサ、ミネラルスピリット、炭化水素類などの石油系溶媒が含まれており、化学構造よりむしろ沸点によって分類されている。更に、アルコール類、グリコールエーテル、エステルやケトンなどの酸化溶媒もまた、一般的に使用される。酸素化溶媒は、比較的非極性炭化水素系溶媒よりも極性であるヒドロキシル基又はカルボニル基を有するものである。これらの化学物質は、分子中に酸素が含まれており、塗料に使用されるほとんどの樹脂型に対して大きな溶解力を有する。
ナローウェブ印刷プロセス(例えば、オフセット印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、凸版印刷)のための典型的な洗浄組成物は、ヘキシレングリコール、ブチルグリコール、ブチルジグリコール、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、メトキシプロパノール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、Solvenon(登録商標)PM、DOWANOL(登録商標)PM等のエーテルアルコール、グリセリン、2−エチルヘキサノール、エタノールなどのアルコール類、アセトン等のケトン類、メトキシプロピルアセテート、酢酸エチル、酢酸n−ブチルなどのエステル類、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素、トルオール、キシロール、ソルベントナフサなどの芳香族炭化水素、Exxol(登録商標)D60、Exxol(登録商標)D100などのハイドロ芳香族炭化水素が含まれる。
そうした溶媒は、多くの場合、インクの除去に有効であることが知られている高VOC含有量を有する。しかし、このような揮発性有機化合物は、多くの欠点を有する(すなわち、それらが、高可燃性及び/又はヒトや他の動物への健康被害に起因し、及び環境に対して危険である)。更に、それらは、印刷胴、ローラーやブランケットに見いだされるゴムに、膨張させ、その後に縮み、硬化や亀裂を引き起こす可能性がある。更に、VOCの削減が職場において溶媒曝露の減少を導くため、VOCの削減は労働者の安全性の向上に関連する。
溶媒とは、一般に液体で、他の物質を溶解することができ、溶液と呼ばれる均一な混合物を形成する物質である。溶解された物質は溶質と呼ばれ、通常は最小量で存在する成分であると考えられている。
成功した試みとして、印刷機、プレス機とその部品の洗浄の目的のために、植物油に基づく溶媒組成物を使用することが行われ、それ以後、多数くの植物性産物が試されている。一般的に植物油は高沸点を有し、ゼロVOC溶媒のクラスに基づいている。
米国特許第5104567号は、例えば、印刷インクの除去のために、植物油、特に大豆油が90から99重量%、及び界面活性剤乳化剤が1から10重量%含まれ、環境的に許容可能な洗浄液を開示している。
米国特許第5340493号は、有機溶媒及び/又は界面活性剤と組み合わせた、トールオイル脂肪酸エステルが20から95重量%のベース溶媒の混合物を含む。更に、洗浄剤組成物が、水に活性な界面活性剤を含んでいるため、水が除去又はすすぎ用として組成物に添加され得る。
しかしながら、上述した組成物は、第二の水性洗浄工程で除去されなければならない処理された表面上の主に脂肪酸又は脂肪酸エステルからなる顕著な量の残渣を残すという欠点がある。
国際公開第2008/1463683号は、非水溶性成分を乳化するためのイオン性界面活性剤の比較的豊富な量を含む組成物を使用することによってこの問題を解決している。しかし、イオン性界面活性剤は、それらの使用が環境安全性に関して真の改善を示さないように、環境に有害なものとして知られている。
環境に優しい低VOC組成物を提供することが本発明の目的であった。これらの組成物は、例えば、印刷インク、ワニス、ラッカーの溶媒、並びに洗浄組成物として、特に印刷室の設備から水ベース、オイルベース、放射線硬化型印刷インクを、インクを除去した後に処理された表面に残渣を本質的に残さずに、基本的にクリーニングを単一の洗浄工程で行うことができるように、除去するために、有用であるはずである。更に、本発明の組成物は、それらが接触する表面に影響を与えるべきではない。
この問題は、請求項の主題によって解決される。
未知物質の溶解挙動は、しばしば私たちにその同定への手掛かりを与える。溶解度のスケールに関する限り、製品資料や技術レポートは、そうした系、例えば、カウリブタノール番号、溶解度グレード、芳香族性、アニリン曇り点、ワックス番号、ヘプタン番号、及びヒルデブランド溶解パラメーターなどの困惑するほどの仕分けを提示する。
本発明の組成物は、改善された溶媒特性と環境負荷の少なさの提供は別にして、特にエラストマー材料に関して、洗浄操作と印刷操作の間における少ない物質の相互作用を促す。本発明の組成物は、好ましくは、3.0%Δmから10%Δm、より好ましくは、3.0%Δmから6.0%Δmの範囲の膨張パラメーターを有する。
腫脹パラメーターは36.6mmの直径と6mmの厚さを持つ試験体(ドイツ語で”Prufklappen”)を使用して、DIN53521に準拠して測定され、その後材料は100mlの組成物とともに23℃で24時間保管される。展示の前後での試験体の重量の違いが測定され、Δmとして示される。
本発明の組成物の特性は、印刷インク、ワニス、ラッカー並びに洗浄組成物において有用であることは明らかである。したがって、本発明の組成物は、洗浄組成物、印刷インク組成物、ワニス又はラッカーであり得る。もちろん、組成物の種類に応じて、本発明の組成物は更に、意図する用途に応じて、1つ以上の顔料を、1種以上の樹脂を、更に任意の添加剤を含んでもよい。
特に、上記の問題は溶媒系を含む組成物によって解決され、そこではその組成物は、溶媒系が以下のようなハンセン溶解度パラメータを有するように定式化されている:
a)分散力の成分が8から19の範囲に、好ましくは14から18、及びより好ましくは16から17.5の範囲にあり、
b)水素結合の成分が2から19の範囲に、好ましくは2から11、及びより好ましくは4から10.6の範囲にあり、
c)極性成分が2.5から13の範囲に、好ましくは4.0から11、及びより好ましくは4.0から7の範囲にある。
この説明において、表現「溶媒系」とは、単一の溶媒又は2種以上の溶媒の混合物を指すことがある。好ましくは、それは少なくとも一つの主溶媒と少なくとも一つの補助溶媒の混合物を指す。本発明では、組成物は溶媒が上記ハンセン溶解度パラメータを有しており、すなわち、正しい化合物及び化合物の正しい比率を選択することにより、必要なハンセン溶解度パラメータを有する溶媒系が得られる。ハンセン溶解度パラメータは、本発明の溶媒系を形成するために、適切な成分を組み合わせることによって達成することができる。
ハンセン系は、物質の合計ヒルデブランド値を3つの部分に分割する:分散力成分、水素結合成分及び極性成分。3つのハンセンパラメータはベクトルのような付加的なものである。溶媒は、選択的な溶解挙動を示すために、又は蒸発速度及び溶液粘度等の特性を制御するために容易に配合することができる。このように、溶解特性は、分子間引力の正味の結果である。単一溶媒のような同一の溶解度パラメータを持つ溶媒の混合物は、同一の溶解挙動を示すであろう。当業者は容易に公共のデータベース、例えばHansen,Charles(2007),“Hansen Solubility Parameters:A user’s handbook”,第二版(Boca Raton,Fla:CRC Press),Barton,AFM(1991).“Handbook of Solubility Parameters and Other Cohesion Parameters”,第二版.CRC Press及びHSPIPソフトウエア(Charles M.Hansen;“Hansen Solubility Parameter”,3 ed)等で既知の溶媒のハンセン溶解度パラメータを見つけることができる。
本発明では、溶媒系の溶解度パラメータは、混合物の個々の成分の溶解度パラメータの容積単位の寄与を計算することによって決定される。これは、満足のいく洗浄特性と溶媒特性を持たせるために処方に必要とされる有機溶媒の使用量の低減につながり、安全性や環境保護の点で有利である。
上記のハンセン溶解度パラメータが選択されている場合は、組成物は、必要な低VOC含有量で優れた特性を兼ね備え得ることができる。従来、当業者は、各組成物について適切な溶媒を選ぶべき基礎とする系に関するいかなる指針も無かった。多くの場合、溶媒は非常に揮発性であり、よって、VOCの定義を満たすであろうし、その他の場合には、非常に高い極性のため悪い溶媒特性を持つであろう。必然的に、VOCよりも低い蒸気圧を持っているそれらの物質は、表面上に残留物を残すように非常に容易には蒸発せず、そのため更なる洗浄工程を必要とする。これらの欠点は、それらのハンセン溶解度パラメータに基づいて、溶媒系の成分を選択することで回避される。明らかに、洗浄組成物並びに印刷インク、ワニス及びラッカーは、組成物が低VOC含有量を持つべきであること及び、双方の組成物が良好な溶媒特性を持つ溶媒系を有するべきであるという少なくとも2つの態様において、類似した性質を持つ溶媒が必要である。もちろん、これらの特性はまた、更なる応用に役立つ。従って、本発明は、低VOC含有量と良好な溶媒特性を必要とする本発明の溶媒系を構成するすべてのそれらの組成物を包含する。
本発明の組成物が、洗浄組成物として使用されている場合、それらは、色の成分を溶解させることにより、特に、分子単位で汚染物(脂肪、油やインク)を溶解することにより、及び/又は、色成分の塩基性加水分解により、その機能を果たし、その後除去することができ、表面を実質的に汚染物無しにする。組成物は、洗浄組成物であることが好ましい。最も好ましい実施態様では、組成物は、水性の溶媒洗浄剤特性(1系内の2)が含まれる。従って、本発明の組成物は、好ましくは、1段階の洗浄工程で使用され、洗浄組成物は、好ましくは、単一相の洗浄組成物である。
この態様において、本発明の洗浄組成物は、当技術分野において記載された、別の−主に二段階−の洗浄組成物とは大きく異なり、そこでは印刷面は、通常、第一の工程で、有機溶媒組成物によって清掃され、第二の工程で、第一の清掃工程の残留物が、水による表面の更なる洗浄により取り除かれなければならない。
最も有利な溶媒特性を達成するために、組成物の溶媒系及び他の成分は、以下でさらに説明されるパラメータに基づいて、好ましくは選択すべきである。
特に断らない限り、この説明全体を通じて、用語「重量%」は、組成物の総重量に基づいて、それぞれの化合物の相対的な割合として理解されるべきである。
組成物中の溶媒系の総含有量は、好ましくは最大99%までであり、より好ましくは92重量%までである。更に好ましい実施態様では、組成物中の溶媒系の含有量は、組成物の全量にもとずいて、60重量%まで、好ましくは40重量%までである。
一方、組成物中の前記溶媒系の含有量は、好ましくは少なくとも10重量%、好ましくは少なくとも5重量%である。
本発明の最も好ましい実施態様では溶媒系の総含有量は、組成物の総量に基づいて10から40重量%の範囲である。
発明の効果を達成するためには、組成物は、特に、上記の量で、溶媒系を含むことが必須である。組成物の残りの部分は、例えば、組成物使用目的に基づいて、水、その他の溶媒、界面活性剤、顔料、樹脂、及び他の添加剤など、多くの異なる化合物から構成することができる。これらの物質は、組成物の有利な特性をさらに向上させる。本発明に係る溶媒系を含む組成物のさらなる改善は、水混和性であり、一段階の洗浄剤として機能する本発明の組成物に基づく洗浄剤組成物を可能にする。「水混和性」は、好ましくは、溶媒系が水による単相系を形成する、すなわち、エマルジョンまたは懸濁液を形成しないことを意味する。
本発明は、印刷室の機器の洗浄のために特に適している。本発明の組成物の好ましい用途は、水性、油性及び放射線硬化型印刷インクの、インクタンク、チューブ、ポンプ、印刷シリンダー、毛布、アニロックスローラー、印刷ローラー、スリーブ、印刷機及び床の表面からの除去である。これらの表面はインパクト印刷工程(例えばリソグラフ、オフセット、水なしオフセット印刷、高圧、フレキソ、スクリーン印刷、レタープレスなど)の任意のタイプ、並びにノンインパクト印刷工程(例えば電子写真、イオノグラフィー、マグネトグラフィー、インクジェット、サーモグラフィなど)の任意のタイプで遭遇し得る。本発明の組成物の適用の最も好ましい分野は、狭いウェブ、特にラベルの印刷操作で使用される機器の洗浄である。
しかしながら、本発明は、インク、塗料、汚れやその他の汚染物質(粉塵、特に紙粉、グリース、オイル、接着剤粒子、特に接着剤等)が除去されるべき任意の表面を洗浄するために適用することができる:これはまた、実験室機器の洗浄や、オフィスや家庭での使用などの非工業的な用途でさえも含む。
本発明の組成物の適用及び使用は手動の用途に限定されるものではなく、自動洗浄システムと組み合わせて適用することができる。洗浄工程で組成物を適用するための技術的な方法は、当技術分野でよく知られている。
発明の効果を発揮させるために、組成物は、好ましくは次の特性を有する。
組成物の比重は、好ましくは1.100グラム/mlの値を超えず、より好ましくは1.010g/ml、及び最も好ましくは1.005g/mlの値を超えない。
組成物は低粘度を有し、DIN53211法(方法:DINビーカー2、DIN53211、ランナウト注射2mm)における排液時間が80sを、好ましくは65sを、最も好ましくは58sの値を超えない。
好ましくは、組成物は水と混合し、より好ましくは水、及び好ましくは、全ての種の有機溶媒、特に、エーテル、エステル、カルボン酸、アルコールなどと良く混合する組成物の全成分は、好ましくは、水に均一に溶解し、溶液を形成する。
好ましくは、組成物は、−20℃から80℃、好ましくは5℃から30℃の温度範囲で熱力学的に安定であり、非腐食性、低臭、高引火点、透明、非常に流動的、非ストリーキングである。
本発明の好ましい実施態様において、組成物は、直接洗浄剤として使用され、他の好ましい実施態様では、組成物は、使用前に希釈される。希釈の度合いは、組成物で洗浄すべき表面の汚染の種類と程度によって異なる。好ましい希釈は、希釈剤の量が、組成物の量に対して、0%から300%(V/V)にある、組成物及び希釈剤を含む。更に好ましい実施態様では、希釈剤の量は、組成物の量に対して50%から300%(V/V)、あるいは0%から100%(V/V)である。本発明はまた、希釈剤による組成物の希釈を対象にし、ここで好適な希釈剤は水である。更に、本発明はまた、組成物に希釈剤を添加し、好ましくは、均一な混合物を得るために、得られた溶液を攪拌する工程によって、希釈液を製造する方法を含む。
組成物中の溶媒は、ローラーや毛布または他の表面上の残留物の有機部分を溶解する基本的な機能を有し、又は組成物が印刷インクに使用されている場合、インク中の樹脂や他の可溶成分を溶解する目的を果たす。溶媒系はローラ表面のインク/用紙残留物を柔らかくし、洗浄組成物がより簡単に有機原料を除去するのを可能とする。組成物は、潤滑効果があり、これは多くの用途において有用であり、また、洗浄組成物中で汚れの運搬を高める。
本発明の組成物は、組成物の合計量に基づいて、好ましくは10重量%以下の、好ましくは8重量%未満の、より好ましくは5重量%以下の、及び最も好ましくは2重量%以下の揮発性有機化合物(VOC)を有する。本発明の好ましい実施形態では、組成物は、本質的にVOCが無く、ここで「本質的に無い」とは、好ましくは、組成物がVOC含有量を0.1重量%未満か、又は0.01重量%未満有することを意味する。
本組成物中の溶媒系は、好ましくは、溶解度パラメータのハンセン理論に基づいて選択された主要溶媒を含む(文献を参照:Hansen,Charles(2007),“Hansen Solubility Parameters:A user’s handbook”,第二版(Boca Raton, Fla: CRC Press),Barton,AFM(1991).“Handbook of Solubility Parameters and Other Cohesion Parameters”,第二版.CRC Press,Martina Levin,Per Redelius.“Determinastion of Three−Dimensional Solubility Parameters and Solubility Spheres for Naphtalenic Mineral Oils”,Ernergy&Full 2008,22,3395−3401.)。
好ましくは、主溶媒は有機溶媒である。好ましい実施態様において、主溶媒はヒドロキシル基を有する。好ましくは、組成物に比して5から80重量%の量で、より好ましくは最大50重量%の量で、最も好ましくは最大25重量%の量で存在する。好ましい実施態様において、主溶媒は溶媒系の唯一の成分である。更に好ましい実施態様において、主溶媒は溶媒系の少なくとも20重量%を、更に好ましくは少なくとも82重量%を構成する。好ましくは、溶媒系における主溶剤の含有量は、補助溶剤の含有量を超える。
好ましい実施態様において、主溶媒は、特に一般式(I)による脂肪族グリコールエーテルである:
−O−(M−O)−R (I)
及びRは、独立して、水素及びC−Cの炭素鎖長を有するアルキルから選択することができ、ここで、アルキルは独立して、分枝状または非分枝状であり得、好ましくは分岐していない。好ましい実施態様において、R及びRの一つは水素である。更に好ましい実施態様において、R及びRの一つは水素であり、他はアルキルである。
Mは好ましくはCからCの炭素長を有するアルキレンであり、好ましくはC又はCである。好ましい実施態様において、Mはエチレン基である。他の好ましい実施態様において、Mはn−エチレン(又は好ましくはn−プロピレン)基である。他の好ましい実施態様において、Mはイソプロピレン基である。
一般式において、「n」はグリコールエーテルが構成されるモノマーの数を示す。nは好ましくは少なくとも1である。好ましくは、nは最大で5(5を含む)であり、更に好ましくは最大で4(4を含む)であり、最も好ましくは最大で3(3を含む)である。好ましい実施態様において、nは1である。実施態様において、nは2であり、他の実施態様において、nは3である。
好ましい実施態様において、RはCからCアルキルであり、好ましくはCアルキルである。好ましい実施態様において、Rは水素である。
その他の好ましい実施態様において、Rは水素であり、Rはメチルである。その他の好ましい実施態様において、R及びRは両方とも水素である。
その他の好ましい実施態様において、R及びRはエチルである。
その他の好ましい実施態様において、R及びRは両方ともブチルである。代替的な実施態様において、R及びRは同じであり、nは少なくとも5である。これらの実施態様において、R及びRはCからCアルキルから選択される。
その他の好ましい実施態様において、R及びRは両方ともメチルである。
代替的な実施態様において、Rはエチルであり、Rはメチルである。
本発明の好ましい実施態様において、主溶媒は、2−ブトキシエタノール、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール、2−[2−(2−ブトキシエトキシ)エトキシ]エタノール、トリプロピレングリコールメチルエーテル、(2−メトキシエトキシ)プロパノール、メトキシプロパノールからなる群から選択される。
別の好ましい実施態様において、主溶媒はポリエチレングリコールジメチルエーテル、ポリエチレングリコールジエチルエーテル、ポリエチレングリコールジブチルエーテルからなる群から選択される。
別の好ましい実施態様において、主溶媒はプロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテルからなる群から選択される。
その他の好ましい実施態様において、主溶媒はトリエチレングリコールである。
主溶媒はまた、2−エチルヘキシル誘導体の群、特に2−エチルヘキシル安息香酸、2−エチルヘキシルココエート、2−エチルヘキシル乳酸、n−オクチル安息香酸からなる群から選択することができる。
他の好ましい溶媒は、アジピン酸及びグルタル酸のジエステルである。
本発明の組成物中の溶剤系は、主溶媒として、上記の化合物の1種以上を含むことができる。
本発明の組成物中の溶媒系は、好ましくは、以下に「補助溶媒」と呼ばれる、少なくとも1つの更なる溶媒を含むことができる。この補助溶媒は、必要な値を得ることができるように、溶媒系のハンセン溶解度パラメーターに影響を与えるために使用することができる。補助溶媒は、特に水の中で、希釈剤に主溶媒の溶解度を増加させるために使用することができる。好ましくは、補助溶媒は有機溶媒である。
もちろん、本発明の組成物はまた、本明細書では詳細に説明されていない、更なる溶媒を含んでいてもよい。しかしながら、最も好ましい実施態様では、組成物中の溶剤系は、主溶媒と溶媒補助で構成される。
補助溶媒は、好ましくは、エステルの群から選択され、最も好ましいエステルは、式(II)のエステルであり、
−O−CO−R (II)
はアルキルであり、Rはアルキル又はアリール又はアラルキルである。明らかに、式(II)において、Rはアルコール成分に属しており、Rは、エステルを形成する酸成分に属している。O−CO−はエステル結合を表す。
好ましい実施態様において、RはCからC10アルキルで、分枝又は非分枝であり、ここでCからC10アルキルが好まれる。より好ましい実施態様において、Rは分岐アルキルである。最も好ましくは、Rは分岐Cアルキル基である。
は好ましくはCからC10アルキル又はアリール又はアラルキルである。好ましくは、Rは不飽和で、少なくとも5個、最大9個の炭素原子を有する。より好ましくは、Rは、ラウリン酸、安息香酸塩、又はココエートである。
補助溶媒は、2−エチルヘキシル誘導体の群、特に2−エチルヘキシル安息香酸、2−エチルヘキシルココエート、2−エチルヘキシル乳酸、n−オクチル安息香酸からなる群から選択することができる。
補助溶媒は、組成物の総量に対して、好ましくは10重量%以下の量で、好ましくは5重量%以下の量で組成物中に存在する。好ましくは、補助溶媒の含有量は少なくとも1重量%、より好ましくは少なくとも2重量%である。
補助溶媒に対する主溶媒の質量比は、好ましくは2:1から20:1、より好ましくは4:1から12:1、最も好ましくは5:1から8:1である。
組成物の好ましい実施態様はまた、水を含む。
組成物中の水の量は、好ましくは少なくとも25重量%、より好ましくは少なくとも50重量%である。水の量は、好ましくは90重量%、好ましくは85重量%、最も好ましくは75重量%を超えることはない。
組成物において、水の量と溶剤系の量の間に好ましい質量比がある。
溶媒系に対する水の質量比は、好ましくは0.5:1から13:1、より好ましくは1.5:1から8:1、最も好ましくは2:1から5:1である。組成物は、好ましくは、特に8.0から13.0までのアルカリ性のpHを有する。pHは、好ましくは、1種以上の無機又は有機塩基又はそれらの混合物を添加することによって調整される。好ましい実施態様において、塩基の含有量は、洗浄剤組成物の総量に基づいて5重量%の値、好ましくは2重量%を超えない。好ましくは、塩基の量は、少なくとも0.2重量%である。
好ましい有機塩基としては、好ましくは、2−アミノ−2−メチルプロパノール、メチルグリシン二酢酸の三ナトリウム塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンからなる群に属する有機アミンである。
好ましい無機塩基は、苛性ソーダ又は水酸化カリウムである。
酸や塩基は、徐々に組成物を汚染し、そのpH値に影響を与えることができる外部要因の影響を軽減しつつ、指定された値でpHを安定化させる上で重要な役割を果たすことができる。
通常印刷インク処方物に使用される油及びエステルは、高いpHで求核置換の形で加水分解され、反応生成物がより水溶性であるため、その後、より簡単にローラーやブランケットの表面から水溶性洗浄剤で除去することができる。従って、本発明の組成物は、好ましくはアルカリ性である。アルカリ性の性質は、酸組成物よりもより効果的にエステルの加水分解を誘導することができるため、組成物の洗浄に有用である。
従って、塩基の添加は溶解効率を高めることができる。組成物中にアルカリ性添加剤が存在すると、相乗的に作用している2つの異なる技術的アプローチの組み合わせから、洗浄の効率性が生じる。
一方では、高いpHを有するアルカリ性成分は、水の存在下で油及びエステルを加水分解し、印刷インクに一般的に見いだされる大部分の樹脂を溶解させる。一方、その組成物は、好ましくは水と有機溶媒中での高い溶解力と混和性を持つ1種以上の溶媒を(例えば主溶媒及び補助溶媒として)含み、それはアルカリ水溶液では除去できない、残留物を更に溶解することができる。本発明の組成物中の水性成分は、水によるその後の洗浄工程を必要としない洗浄工程を容易にする。
加えて、しかし必要に応じてのみ、組成物は、界面活性剤、腐食防止剤、キレート剤、凝集剤及び/又は消泡剤などの添加剤を含むことができる。
本発明の好ましい実施態様において、組成物は、その有効性を失うことなく、これらの添加剤を本質的に含まない。
好ましくは、組成物は、任意のハロゲン化物、特にハロ炭素化合物を本質的に含まず、従って、系のODP(オゾン破壊係数)は好ましくは0である。
組成物中に存在する場合には、界面活性剤はまた、さらに種々の化合物を溶解し、溶媒特性を増強する、特定の溶媒能力を持つことができる。
それらが界面活性剤、特にイオン性界面活性剤の過剰量を含まないことは、本発明の組成物の利点である。このことは利点であり、その理由は、これらの化合物は、しばしば環境に有害と人間の健康に有害であるためである。
しかし、本発明の幾つかの実施態様において、組成物は、少なくとも1種の界面活性剤を含む。非イオン性界面活性剤が好ましい。それにもかかわらず、界面活性剤の全体量は、組成物の総量に基づいて15重量%の値、好ましくは10重量%を超えない。界面活性剤を含む組成物中、それらは少なくとも0.5重量%、より好ましくは1.5重量%の割合で存在する。
界面活性剤は、エーテル、チオエーテル、ヒドロキシルチオエーテル、エステルだけでなく、アルキルピロリドンのような他の化合物を用いることができる。
好ましい界面活性剤は、アルコールエトキシレート、特に脂肪族アルコールエトキシレートであり、最も好ましくはC10−C13の炭素鎖を有し、3から10エトキシレート基をもつエトキシレートが最も好まれる。本発明で使用できる他の界面活性剤は、アルキルポリグルコシド又はプロピレンオキシド/エチレンオキシドブロック重合体である。
好ましい実施態様において、非イオン性界面活性剤は、組成物中に6重量%以下、好ましくは3から6重量%の量で存在する。
好ましい実施態様において、イオン性界面活性剤は、組成物中に3重量%以下、好ましくは0.8重量%の量で存在する。好ましい実施態様において、組成物は、イオン性界面活性剤を本質的に含まない。
最も好ましい実施態様において、組成物は、以下からなる、非イオン界面活性剤の界面活性剤混合物の2から10重量%を構成を含む:
a)エタノールとエピクロロヒドリン及び2−メルカプトエタノールとの反応生成物、
b)3から15のアルコキシル化度を持つC12−22アルコールエトキシレート、
c)5から15のアルコキシル化度を持つC10−15オキソアルコールアルコキシレートとアセチレンとの反応生成物。
本発明のその他の実施態様において、アセチレン化合物は、非イオン性界面活性剤として使用されており、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール(TMDD)及びそのエトキシレート(1.3から30モルがTMDDモルあたり追加)が最も好ましい化合物である。
好ましい界面活性剤は、エステル、特にジ−カルボン酸の脂肪族エステルの群に属している。
ミストが発生した場合、組成物中で希釈された塩は、例えば、印刷機の金属部分の腐食を誘発しうる。組成物が、好ましくは、水性およびアルカリ性であるという事実は、腐食を悪化させる傾向がある。腐食を制限するために、いくつかの金属特異的な腐食防止剤を組成物中に導入することができる。
組成物は、任意で、組成物の総量を基準にして、最大2重量%の量の、好ましくは0.05から0.5重量%の量の腐食防止剤を含んでいる。好ましくは、限定するわけではないが、腐食防止剤は、2,2,2−ニトリロトリス(エタノール)と1:1のモル比で混合した4−((2−エチルヘキシル)−アミノ)−4−オキソイソクロトン酸からなる群のメンバーである:[[(ホスホノメチル)イミノ]ビス[(エチレンニトリロ)ビス(メチレン)]]テトラキスホスホン酸ナトリウム塩;ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、オクチルフォスフォネート。
キレートを使用することの目的は、2つの効果を達成することである。ホスホネート及びポリアクリル酸重合体に基づいて、幾つかのキレートを、スケール防止剤として使用することができるが、その理由はその組成物が、インクと紙に由来するローラーやブランケットから炭酸カルシウムを徐々に蓄積し得るためである。キレートはまたローラー上に蓄積し、有機溶媒と界面活性剤では表面から取り除けない、マグネシウムやカルシウム沈殿物を錯体化する。次にそれらは、組成物の好ましくは水溶性媒体によって、より簡単に洗浄すべき表面から移動される。
組成物は、任意で、組成物の総量を基準にして、最大2重量%の量の、好ましくは0.5重量%以下の量のキレート剤を含んでいる。
好ましくは、しかし限定的ではないが、本発明で使用されるキレート剤は、アミン系キレート、ホスホネート系キレート及びカルボン酸のキレート重合体又はキレート共重合体からなる群のメンバーである。
好ましいキレート剤は、アラニン、N、N−ビス(カルボキシメチル)−三ナトリウム塩、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)とそのナトリウム塩、ニトリロ三酢酸(NTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、ジアミノエタン四酢酸である。
他の好ましいキレート剤は、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、ナトリウム塩、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、ニトリロトリメチレントリス(ホスホン酸)、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸である。
カルボン酸の重合体又は共重合体の群からの他の好ましいキレート剤は、ポリアクリル酸、ナトリウム塩;改変したポリアクリル酸、ナトリウム塩;改変したポリカルボン酸塩、ナトリウム塩;マレイン酸/オレフィンの共重合物、ナトリウム塩;マレイン酸/アクリル酸共重合物のナトリウム塩である。
別の好ましいキレート剤は、ポリビニルピロリドンである。
組成物は、必要に応じて、好ましくはゼオライト、ソーダ灰、およびケイ酸塩からなる群から選択される、少なくとも1の無機材料(inorganic builder)を含む。
好ましくは、無機材料は、組成物の総量に対して、2重量%以下の量で、最も好ましくは0.5重量%以下の量で組成物中に存在する。
組成物は、任意で、組成物の総量を基準にして、10重量%以下の量の、好ましくは5重量%以下の量の少なくとも一つのヒドロトロープを含んでいる。
主に使用される量は、どの程度の量のヒドロトロープが、組成物を0℃から50℃の間の領域の温度で均質を保って安定化するために必要であるか、及びヒドロトロープが組成物の溶解力をどの程度向上させるかに依存する。
これらの組成物中のヒドロトロープと乳化剤には、いくつかの特性を持っている。それらは、時間をかけて相の安定性を、及び生産、貯蔵、輸送、利用中に遭遇した広範囲の温度における安定性を確かなものにする。それらはまた、水性媒体中で疎水性部分を乳化する能力に起因する乏しい水溶性を持つ原材料の溶解性を更に改善する。
好ましくは、限定的ではないが、ヒドロトロープは、2−エチルヘキシル、硫酸塩、ナトリウム塩;アルキルフェニルスルホン酸塩、好ましくはキュメンスルホン酸、ナトリウム塩;カプリロアンポジプロプリオネート(capryloamphodiproprionate)、ナトリウム塩;イミノジプロピオン酸、ナトリウム塩及びその誘導体、ナフタレンスルホン酸及びその誘導体からなる群から選択される。
組成物は、任意で、組成物の総量を基準にして、1.0重量%以下の量の、好ましくは0.2重量%以下の、好ましくは0.025重量%以下の量の少なくとも一つの凝集剤を含んでいる。
好ましくは、凝集剤は、カチオン性ポリアクリルアミドまたはアニオン性ポリアクリルアミドである
組成物中に蓄積された汚れの性質と程度に応じて、特に、それらがリサイクルされ、数回使用されるべきである場合、凝集剤を使用することにより許容できるレベルで組成物中の汚染物質のレベルを維持することが可能である。懸濁液中の粒子は、適切な凝集剤で凝集させ定着させることができ、ろ過により組成物から除去することが容易になる。
組成物は、任意で、組成物の総量を基準にして、0.3重量%以下の量の、好ましくは0.15重量%以下の量の少なくとも一つの消泡剤を含んでいる。
好ましくは、消泡剤は、シリコーン消泡剤、ポリシロキサン、ポリエーテルシロキサンからなる群から選択される。
最も好ましい実施態様において、消泡剤は2,5,8,11−テトラメチル−6−ドデシン−5,8−ジオールである。消泡剤は、ヒドロトロープ、ポリマー及び界面活性剤の起泡性を制御するために、組成物において時には必要である。実際、有り余るほどの泡は、時々組成物の撮影上の問題につながる場合がある。
また、本発明は、表面、特にインク残渣で汚染された表面を洗浄するための組成物の使用を指す。これらの表面は、例えばナローウェブ印刷機で直面するものである。
さらに、本発明は、印刷インクの組成物の使用を指す。
本発明はまた、表面を洗浄する方法を指し、以下を含む。
−任意で、本発明に係る組成物を希釈剤で希釈し、組成物の希釈物を形成し、
−表面に組成物を適用すること。
組成物は、例えば一枚の布など通常の手段により、任意の表面に適用することができ、又は従来の洗浄機で使用することができる。
更に、本発明は、印刷インクを調製する工程を指し、
−本発明の組成物を印刷インクの添加剤と配合する。
印刷インク用添加剤は、通常、樹脂、顔料や染料並びに更なる典型的なインク成分を含む。
上記組成物の一部として記述された溶媒系は、本発明の重要な態様である。上記のように詳細に論じたように:その低いVOC含有量、非常に良好な溶媒特性と水混和性のために、それは、さまざまな用途で有用である。従って、溶媒系は、好ましくは、家庭用洗剤、並びに印刷インク、ワニス、接着剤、ラッカーを含む、いかなる種類の洗浄用組成物において、これらの特性が関連する、任意の用途で使用することができる。その使用は、好ましくは、特に水で配合された溶媒系が使用されることを含む。
以下の実施例は本発明の具体的な態様を示しており、いかなる態様においてもその範囲を限定することを意図しておらず、そのように解釈されるべきではない。次のチャートは、本発明の洗浄組成物の概要を示す。
Figure 2013518138

Claims (18)

  1. 溶媒系を含有し、該溶媒系が、ハンセン溶解度パラメーター
    a)8から19の範囲の分散力成分、
    b)2から19の範囲の水素結合成分、
    c)2.5から13の範囲の極性成分
    を有するように処方された組成物。
  2. 溶媒系が少なくとも一つの主溶媒を含む、請求項1に記載の組成物。
  3. 溶媒系が少なくとも一つの補助溶媒を含む、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 主溶媒がグリコールエーテルである、先行する請求項の一以上に記載の組成物。
  5. 補助溶媒がエステルである、先行する請求項の一以上に記載の組成物。
  6. 主溶媒の含有量が補助溶媒の含有量を超える、先行する請求項の一以上に記載の組成物。
  7. 組成物が揮発性有機化合物(VOC)を組成物の総量を基準にして10重量%以下の量で含有する、先行する請求項の一以上に記載の組成物。
  8. 溶媒系が最大で92重量%の量で存在する、先行する請求項の一以上に記載の組成物。
  9. 組成物が水を含有する、先行する請求項の一以上に記載の組成物。
  10. 組成物中の水の量が、組成物の総量を基準にして少なくとも25重量%である、請求項9に記載の組成物。
  11. 組成物が溶液である、先行する請求項の一以上に記載の組成物。
  12. 組成物がアルカリ性である、先行する請求項の一以上に記載の組成物。
  13. 組成物が界面活性剤としてアルコールエトキシレートを含有する、先行する請求項の一以上に記載の組成物。
  14. 組成物が洗浄組成物、印刷インク、ワニス又はラッカーである、先行する請求項の一以上に記載の組成物。
  15. − 任意で、組成物を希釈剤で希釈し組成物の希釈物を形成し、及び
    − 表面に、請求項1から14の一項に記載の組成物を適用すること
    を含む表面を洗浄する方法。
  16. 印刷インクを除去するための請求項1から14の一以上に記載の組成物の使用。
  17. ハンセン溶解度パラメーター
    a)8から19の範囲の分散力成分、
    b)2から19の範囲の水素結合成分、
    c)2.5から13の範囲の極性成分
    を有するように処方された溶媒系。
  18. 洗浄組成物、印刷インク、ワニス、接着剤又はラッカーにおける、請求項17に記載の溶媒系の使用。
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