JP2013511858A - 混変調歪みのキャンセレーションのための通信ユニット、及び方法 - Google Patents

混変調歪みのキャンセレーションのための通信ユニット、及び方法 Download PDF

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Abstract

無線通信ユニットは(400)、第1の無線周波数信号を生成するように、ベースバンド送信信号を処理する送信器を有する。受信器は、第2の無線周波数信号をベースバンド受信信号に変換する。受信器は、キャンセレーション信号をベースバンド受信信号に加算する加算モジュール(430)を含む。分離要素(416)は、送信器及び受信器をアンテナ(418)に接続する。前記第1の無線周波数信号の減少した部分が前記第2の無線周波数信号に導入され、これによって二次混変調歪みコンポーネントが前記ベースバンド受信信号に生成される。(適応予測器モジュールは、前記二次混変調歪みコンポーネントに関連するdcオフセットを除去するために前記ベースバンド受信信号をフィルタリングするフィルタを有し、加算モジュール(430)に入力するための、前記ベースバンド送信信号及び前記フィルタリングされたベースバンド受信信号に基づいて、キャンセレーション信号を生成する。

Description

本発明は、混変調歪みのキャンセレーションのための集積回路、通信ユニット、及び方法に関する。本発明は、集積回路及び無線通信ユニットにおける二次混変調プロダクト歪みのキャンセレーションに適用することができる。なお、本発明はこれに限定されない。
長年、周波数分割二重(FDD)及び時間分割二重(TDD)は、無線システムのアップリンク(UL)及びダウンリンク(DL)の伝送において、2つの方法の選択肢となっていた。FDDは、UL及びDLに対して2つの異なる周波数を利用する。これによって、周波数でこれらを分離している。これに対して、TDDは、単一の周波数をUL及びDL信号に利用し、時間でこれらを分離している。したがって、様々な通信標準のパフォーマンス要求を満たすために、集積回路(IC)及び/又は通信ユニットが設計され、UL/DL送信しかつ受信するコミュニケーションを分離するメカニズムとして周波数分割二重(FDD)技術を使用してきている。
この結果、そして、送信(及び受信)周波数が非常に高い特に典型的な無線通信周波数、例えば広帯域の符号分割多重アクセス方式(WCDMA)標準における1GHz周波数の第三世代(3G)では、IC内又は通信ユニット内のこのような非常に高い周波数における送信信号と受信信号との間の不十分な分離による干渉が発生することが知られている。この場合に、送信信号がデュプレクスフィルタ(duplex filter)でリークし、かつ二次歪のメカニズムを介して受信ミキサでベースバンドに混合する。これによって、受信信号ノイズ比(SNR)パフォーマンスを低下させてしまう。これによって、受信器に対する感度低下を引き起こす。この問題は、送信器がその周波数又は近い周波数で動作している時に深刻となる。すなわち送信器が最大の送信キャパシティで送信し、受信器が同じ周波数又は近い周波数で最小の受信パワーキャパシティ(受信器の「感度」と呼ぶ)で動作しているときである。このシナリオの場合、二次混変調積(intermodulation product)により、無線器にディセンス(感度低下desense)を引き起こし、ビットエラー(BER)障害を招く。二次混変調歪み(IM2又はIIP2)は、2つの信号が、二次非線形性を介して互いに混合し、2つの周波数(妨害)の和及び差の周波数で混変調積(intermodulation product)を生成する。
図1は、知られた回路であり、高周波数通信ユニット100における二次混変調積の干渉効果を示している。この高周波数通信ユニット100は、デジタルベースバンド「I」及び「Q」信号102が入力され、デジタルアナログ変換器(TXDAC)105に送られる。ここで、デジタルベースバンド「I」及び「Q」信号102は、アナログベースバンド「I」及び「Q」信号に変換され、ローパスフィルタ(LPF)110によってフィルタリングされる。このフィルタリングされたベースバンド信号は、局部発振器(LO)120に接続されたミキサーステージ115を用いてアップコンバートされる。これによって、フィルタリングされたベースバンド信号は、LO120により提供されたLO信号の周波数に変換される。このアップコンバートされた信号は、ミキサーステージ115からパワーアンプ(PA)125に入力される。ここにおいて、アンテナ135から放射される十分高い無線周波数に増幅される。このアンテナ135は、(送信(Tx)/受信(Rx))デュプレクスフィルタ130に接続される。このデュプレクスフィルタは、通信ユニットの受信パスに、送信パスから受けた信号を減衰させるよう試みる。しかしながら、このような高い周波数におけるフィルタリング技術の限界によって、相当多くの量の送信信号が、受信信号パスにリーク(140)することとなる。
したがって、受信パスにおいて、アンテナ135及びTx/Rxデュプレクスフィルタ130は、高周波信号を、ローノイズアンプ(LNA)145に導く。この増幅された高周波信号は、直交ダウンミキサ150へ入力される。直交ダウンミキサ150は、この信号と、直交シフトされた(155)LOソース160から供給される局部発振器(LO)信号との積をとることによって、増幅された信号をダウンコンバートする。直交ダウンミキサ150からの出力はベースバンドの周波数となり、このため、不要な信号をローパスフィルタ(LPF/BPF)165が除去し又は減衰させるように利用される。このベースバンド信号は、低周波(LF)信号であり、非常に低い中間周波数(VLIF)信号又はDC(ゼロIF)信号であることもある。フィルタリングされたベースバンド(アナログ)信号は、受信アナログデジタル変換器(RX ADC)170でデジタル化され、量子化効果を除去するようフィルタ175でフィルタリングされる。グラフ185は、受信器が、送信された信号の受信パスへのリークによって、どの程度感度が低下するか(通常「感度抑圧」と呼ばれる)を示している。この場合、感度抑圧のほとんどの効果は、受信のダウンミキサステージにおいて発生する。この減衰のパフォーマンスは、感度抑圧の観点で計測され、最終的にビットエラーレート(BER)となり、ベースバンド信号のIMD2積に起因する。
受信パスに送信信号がリークするレベルを最小化する伝統的な解決策は、表面弾性波(SAW)フィルタを使用することである。しかしながら、SAWフィルタは、そのサイズが大きいこと及び高価であり、特に携帯電話のハンドセットビジネスにおいてなおも製品コスト及び価格の減少のニーズが存在するものの、その使用はもはや採用できるものではない。
解決策の1つの試みとして、SAWフィルタの機能を代替するために、集積化された狭帯域で調整可能なバンドパス又はノッチタイプフィルタが利用されてきている。しかしながら、複数のインダクタ集中素子の使用が必要であることに課題を抱えている。
その他の代替のアプローチとしては、キャリブレーション方式を採用することである。これは、プロセス、電圧、及び温度(PVT)に亘るバリエーションにおいてIIP2の最大に対して受信ダウンミキサのオペレーションをトリミングすることである。しかしながら、このアプローチは、効果的ではないと言われている。なぜなら、アナログ無線周波数のためのデザインは、PVTに亘って十分な動作をしないからである。しかも、専用のトリミングポートの付加により、他の主要なRFメトリックとの潜在的な妥協をすることになることが問題となっている。
図2は、このような二次混変調積のキャンセレーションを行う1つの既知の例を示している。図示するように、デジタルベースバンド「I」及び「Q」信号102が、同様に適合的混変調歪み(IMD)キャンセレーション機能215に入力される。このIMDキャンセレーション機能215は、通信ユニットの送信器の二次混変調歪みコンポーネントのデジタル予測を提供する。その後、二次混変調歪みコンポーネントの(信号220、225における)デジタル予測は、減算ブロック230、235でフィルタ175の出力信号から減算される。これによって、デュプレクスフィルタ130を介した送信信号のリークの結果によって、受信パスにおいて生成された二次混変調歪みコンポーネントの部分を(理論的には)取り除く。このように、干渉の予測は、相関関係(correlated reference)に基づいている。したがって、図2の技術は、受信信号DC相関の後にエラー信号を生成している。そして、IMDキャンセレーション機能215において適応干渉キャンセレーションをトレーニングするよう、このエラー信号を利用する。その後、このキャンセレーションは、予測エラーのパワーの平均平方を最小にするよう適合する。
この種の技術には、欠点が存在する。例えば、受信器の分離度(selectivity)のパフォーマンスは(例えば、バンド幅>100Hzである場合)、例えば、なんらかの平均技術を利用するため、非常に遅い設定時間となる欠点がある。したがって、DC修正技術を考慮する技術者は、分離度と設定時間のトレードオフを検討することになる。この技術に存在するその他の欠点としては、適応レートの固定した(したがって、リジッドな)値が、パワーレンジの全般に亘って、動作のために選択されるということが挙げられる。
したがって、これに対するキャンセレーションのための集積回路、通信ユニット、及び方法の改善が望まれている。
したがって、本発明は、単独または組合せによって、上述の1つ以上の欠点を減少させ、改善させ、或いは排除することを目的とする。本発明の一側面において、このための改善された集積回路、通信ユニット、及び方法が、添付の請求項に記載されている。
第1の側面に従って、無線送信のために、第1の無線周波数信号を生成するように、ベースバンド送信信号を処理する送信器が提供される。この無線通信ユニットは、第2の無線周波数信号を受信し、第2の無線周波数信号をベースバンド受信信号に変換する受信器を更に有する。前記受信器は、前記キャンセレーション信号を前記ベースバンド受信信号に加算する前記加算モジュールを更に有する。分離要素は、前記送信器及び受信器をアンテナに接続する、分離要素であって、前記第1の無線周波数信号の減少した部分が前記第2の無線周波数信号に導入され、これによって二次混変調歪みコンポーネントを前記ベースバンド受信信号に生成する。この無線通信ユニットは、前記二次混変調歪みコンポーネントに関連するdcオフセットを除去するために前記ベースバンド受信信号をフィルタリングし、前記ベースバンド送信信号及び前記フィルタリングされたベースバンド受信信号に基づいて、加算モジュールに入力するためのキャンセレーション信号を生成するフィルタを含む、適応予測器モジュールを更に有する。
このようにして、実際の送信ベースバンド、デジタル信号が基準として利用される。このデジタル信号から、実際の二次混変調歪みコンポーネント(IMD2)のデジタル予測が生成される。この適用予測器モジュールは、フィルタを含む。このフィルタは、ベースバンド受信信号をフィルタリングし、二次混変調歪みコンポーネントに関連するdcオフセットを除去する。したがって、この適応予測器モジュールは、ベースバンド送信信号及びフィルタリングされたベースバンド受信信号に基づいて、加算モジュールに入力されるキャンセレーション信号を生成する。このようにして、IMD2のデジタル予測が、加算モジュールにおいて、受信デジタル信号から減算され、その後の受信器のチェインに対して、修正されたバージョンが提供される。ミスモデリングの影響を最小にするように、そして、バリエーションを探し出すために、適応アプローチが採用される。バリエーションとしては、送受信、IMD2ダイナミクスに現れ、例えば、処理、電圧、負荷、及び/又は、温度バリエーションによるものが挙げられる。
本発明の付随的な特徴に従って、ロジックは、ゲインステージの前に、ベースバンド送信信号をタップする。
本発明の付随的な特徴に従って、前記ベースバンド受信信号をフィルタリングする前記フィルタは、進み遅れハイパスフィルタ例えば微分器又はバンドパスフィルタのうちの少なくとも1つである。この微分器は、最小二乗平均予測モジュールの少なくとも部分を含む。
本発明の付随的な特徴に従って、伝達関数モジュールは、選択度対バンド幅を考慮する。
本発明の付随的な特徴に従って、前記ベースバンド送信信号は、直交ベースバンド送信信号であり、前記ベースバンド受信信号は、直交ベースバンド受信信号であってもよい。前記適応予測器モジュールは、ベースバンド処理モジュールを含んでもよく、前記ベースバンド処理モジュールは:直交ベースバンド送信信号及び直交ベースバンド受信信号を受信し;独立したキャンセレーション信号を形成するように、直交ベースバンド受信信号の少なくとも一つの信号コンポーネントに基づき、独立のゲイン及び位相調整を、前記直交ベースバンド送信信号の直交部分に適用する。前記ベースバンド処理モジュールは、前記独立したキャンセレーション信号を前記加算モジュールに適用してもよい。このようにして、独立した位相及びゲイン調整を持つ、強化された二次混変調歪みモデルが生成される。
本発明の付随的な特徴に従って、前記ベースバンド処理モジュールは、複数の独立した適応フィルタを含んでもよい。前記複数の独立した適応フィルタは、前記直交ベースバンド受信信号と前記直交ベースバンド送信信号との間のミスマッチ誤差を補償するように、マルチタップ有限インパルス応答(FIR)フィルタを含んでもよい。
本発明の付随的な特徴に従って、無線通信ユニットは、前記適応予測器モジュールに動作可能に接続され、前記ベースバンド受信信号のオンチャネルパワーレベルを測定する測定モジュールを有してもよい。前記適応予測器モジュールは、前記ベースバンド受信信号の前記測定されたオンチャネルパワーレベルに基づいて、前記キャンセレーション信号を生成する際、前記適応予測器モジュールによって利用される適応レートを決定するベースバンド処理モジュールを含んでもよい。このようにして、二次混変調歪みを減少させるための適応レートの自動的なレギュレーションを提供するメカニズムが記載されている。
本発明の付随的な特徴に従って、前記キャンセレーション信号が二次混変調歪みコンポーネントをキャンセルするように、前記ベースバンド処理モジュールは、無相関ノイズコンポーネントを無視してもよい。
本発明の付随的な特徴に従って、前記受信器は、前記加算モジュールに動作可能に接続されたアナログデジタルコンバータを含んでもよい。前記受信器は、前記受信器に位置し、前記加算モジュールからの信号出力をフィルタリングするデジタルフィルタを更に有してもよい。前記適応予測器モジュールは、前記フィルタリングされた出力信号及び前記ベースバンド出力信号を受信し、これらに基づいて前記キャンセレーション信号を生成する。このようにして、キャンセレーションノードは、ベースバンドフィルタリング要素に亘って、分配される。
本発明の付随的な特徴に従って、前記デジタルフィルタは、デジタル隣接チャネルフィルタであってもよく、これは、マッチングフィルタを含んでもよい。
本発明の付随的な特徴に従って、無線通信ユニットは、前記第1のベースバンド送信信号の各々の少なくとも1つのタップと前記キャンセレーション信号との間の相互相関を実行し、これらの間の時間差を表す誤差信号を生成するコントローラモジュールを更に含んでもよい。無線通信ユニットは、コントローラモジュールに動作可能に接続され、前記第1のベースバンド送信信号、前記キャンセレーション信号のグループからの少なくとも一つに適用される時間遅延を設定するように前記誤差信号を利用するコントローラブル遅延要素を更に含んでもよい。このようにして、セルフチューニング時間調整システムが得られる。
本発明の付随的な特徴に従って、前記コントローラモジュールは、多くのラグポイントにおいて数値が求められた二つの信号の間の相互相関を実行してもよい。
本発明の付随的な特徴に従って、前記コントローラモジュールは、前記誤差信号が最小になるまで、前記コントローラブル遅延要素を調整してもよい。
本発明の第2の側面に従って、無線通信ユニットのための集積回路が提供される。この集積回路は、無線送信のために、第1の無線周波数信号を生成するように、ベースバンド送信信号を処理する送信器を含む。この集積回路は、第2の無線周波数信号を受信し、第2の無線周波数信号をベースバンド受信信号に変換する受信器を更に有する。前記受信器は、前記キャンセレーション信号を前記ベースバンド受信信号に加算する前記加算モジュールを更に有する。受信器は、前記第1の無線周波数信号の減少した部分が前記第2の無線周波数信号を更に受信し、これによって二次混変調歪みコンポーネントを前記ベースバンド受信信号に生成する。この集積回路は、前記二次混変調歪みコンポーネントに関連するdcオフセットを除去するために前記ベースバンド受信信号をフィルタリングし、前記ベースバンド送信信号及び前記フィルタリングされたベースバンド受信信号に基づいて、加算モジュールに入力するためのキャンセレーション信号を生成するフィルタを含む、適応予測器モジュールを更に有する。
本発明の第3の側面に従って、無線通信ユニットにおいて、二次混変調歪みコンポーネントを減少させるための方法が提供される。この方法は、無線通信が可能な、第1の無線周波数信号を生成するように、ベースバンド送信信号を処理するステップと;前記ベースバンド受信信号に二次混変調歪みコンポーネントを生成する前記第1の無線周波数信号の部分を含む第2の無線周波数信号を受信するステップと;を有する。この方法は、前記第2の無線周波数信号をベースバンド受信信号に変換するステップと;前記ベースバンド受信信号にキャンセレーション信号を加えるステップと;前記二次混変調歪みコンポーネントに関連するdcオフセットを除去するように、ベースバンド受信信号をフィルタリングするステップと;前記ベースバンド送信信号及び前記フィルタリングされたベースバンド受信信号に基づいて、前記キャンセレーション信号を生成するステップと;を更に有する。
本発明の第4の側面に従って、無線通信ユニットにおいて、二次混変調歪みコンポーネントを減少させるための実行可能なプログラムコードを有するコンピュータプログラム製品が提供される。実行可能なプログラムコードは、無線通信が可能な、第1の無線周波数信号を生成するように、ベースバンド送信信号を処理するステップと;前記ベースバンド受信信号に二次混変調歪みコンポーネントを生成する前記第1の無線周波数信号の部分を含む第2の無線周波数信号を受信するステップと;を処理可能である。実行可能なプログラムコードは、前記第2の無線周波数信号をベースバンド受信信号に変換するステップと;前記ベースバンド受信信号にキャンセレーション信号を加えるステップと;前記二次混変調歪みコンポーネントに関連するdcオフセットを除去するように、ベースバンド受信信号をフィルタリングするステップと;前記ベースバンド送信信号及び前記フィルタリングされたベースバンド受信信号に基づいて、前記キャンセレーション信号を生成するステップと;を処理可能である。
以下の実施例を参照すれば、本発明の他の側面も明らかとなる。
本発明の更なる詳細、側面、及び実施例は、図面を参照しながら、例示的なものとしてのみ記載される。図面の要素は、単純化及び明確化のために、スケールに従って描かれているとは限らない。同様の参照番号は、理解を助けるためにそれぞれの図面に含まれている。
二次混変調歪みに係る既知の課題を表す通信ユニットの高水準ブロック図である。 二次混変調歪みの問題を解決する既知の潜在的な解決策を表す通信ユニットの高水準ブロック図である。 本発明の実施例をインプリメントするよう適合した通信ユニットの高水準ブロック図である。 本発明の実施例をインプリメントする通信ユニットの実施例に係る、より詳細な機能ブロック図である。 二次混変調歪み(IMD2)モデルの構造の例を示す図である。 図4の受信器のパスの受信器ベースバンドモデルの例を示す図である。 例えば、固定遅延同期技術を補うための、自己調整遅延メカニズムの例を示す図である。 本発明の実施例の信号処理機能をインプリメントし得る典型的なコンピューティングシステムを示す図である。
符号分割多元接続通信をサポートする無線通信ユニットの観点から本発明の例を説明する。なお、本明細書に記載されている幾つかのコンセプトは、いかなるタイプの通信ユニットにも適用することができることを、当業者であれば理解できるであろう。したがって、実施例は、CDMA通信ユニットに限定されるものではない。
さて、図3を参照する。この図には、無線通信ユニット(これは、第3世代パートナーシッププロジェクトのコンテクストにおいて(3GPP)通信システムの観点から、セルラ通信又はユーザ機器(UE)のモバイルサブスクライバユニット(MS)としばしば呼ばれる。)が示されている。この無線通信ユニットは、好ましくは、無線通信ユニット300内の受信と送信のチェインの間の隔離を提供するデュプレクスフィルタ又はアンテナスイッチ304に接続されるアンテナ302を含む。
この受信のチェインは、当該技術において知られているように、(受信、フィルタリング、及び中間周波数またはベースバンド周波数変換を効果的に提供する)受信器フロントエンド回路306を含む。このフロントエンド回路306は、信号処理モジュール308と直列に接続されている。この信号処理モジュール308からの出力は、適切な出力デバイスに提供される。コードパワーインジケータ(RSCP)回路312は、サブスクライバユニット制御の全体を維持するコントローラ324に接続されている。このコントローラ314は、受信された情報から、ビットエラーレート(BER)又はフレームエラーレート(FER)データを受け取る。このコントローラ314は、レシーバフロントエンド回路306、及び(通常デジタルシグナルプロセッサ(DSP)330により実現される)信号処理モジュール308に接続される。このコントローラは、デコード/エンコード機能、同期パターン、コードシーケンス、RSSIデータ等の処理内容を選択的に記憶するメモリデバイス316に接続されている。
本発明の実施例に従って、メモリデバイス316は、例えば適応フィルタ係数、リニア送受信ゲイン値、時間調整設定、転送レート値、dcフィルタチューニングレート等のフィルタ情報を記憶する。より高次のレベルのメモリデバイス316が記憶し得るものとしては、より低レベルのハードウエアを構成し制御するマシンデータ/コードの状態が挙げられる。したがって、このメモリデバイス316に含まれるデータは、無線通信ユニット300に利用され、かつ、信号処理モジュール308により処理される。更に、タイマ318は、無線通信ユニット300内において、動作(時間に依存した信号の送受信)のタイミングをコントロールするよう、コントローラ314と動作可能に接続されている。
送信チェインに関しては、これは、基本的に、キーパッドなどの入力デバイス320を含み、直列的に送信器/変調回路322及びパワーアンプ324に接続され、アンテナにつながっている。この送信器/変調回路322及びパワーアンプ324は、任意にコントローラ314に応答する。
送信チェインにおける信号処理モジュールは、受信チェインにおけるプロセッサとは独立にインプリメントされてもよい。或いは、信号処理モジュール308は、図3に示されるように送信及び受信信号の両者の処理をインプリメントするように利用されてもよい。もちろん、無線通信ユニット300内の様々なコンポーネントは、独立又は集積されたコンポーネントの形で実現されてもよい。したがって、最終的な構造は、応用、或いは設計の選択に単に依存する。
図4を参照すると、無線通信ユニット400の実施例のより詳細な機能ブロック図が示されている。この無線通信ユニット400は、送信デジタルアナログ変換器(TX DAC)406に入力されるデジタルベースバンド「I」及び「Q」信号402、404を含む。ここにおいて、デジタルベースバンド「I」及び「Q」信号402、404は、アナログベースバンド「I」及び「Q」信号に変換され、ローパスアナログアンチエリアシングフィルタ408によってフィルタリングされる。このベースバンド信号は、局部発振器(LO)412に接続されたミキサステージ410を利用して周波数がアップコンバートされる。これによって、フィルタリングされたベースバンド信号は、LO412によって提供されたLO信号の周波数に周波数が変換される。ミキサステージ410からのアップコンバートされた信号出力は、パワーアンプ414に入力される。ここで、この信号は、アンテナ418から放射される十分に高い無線周波数レベルに増幅される。アンテナ418は、(送信(Tx)/受信(Rx))デュプレクスフィルタ418に接続されている。このフィルタは、送信パスからの受け取られた信号を通信ユニットの受信パスに入らぬよう減衰させる。しかしながら、フィルタリング技術の限界によって、このような高周波数において、送信信号の非常に多くが受信パスにリークし得る。受信パスにおいて、アンテナ418及びTx/Rxデュプレクスフィルタ416のルートは、高周波数信号を受け取りローノイズアンプ(不図示)に渡す。この増幅された高周波数信号は、直交ダウンミキサ420に入力される。この直交ダウンミキサ420は、LOソース424から供給された局部発振(LO)信号の直交シフトされた(422)信号によって積をとることにより、この増幅された信号をダウンコンバートする。直交ダウンミキサ420からの出力は、ベースバンド周波数となっており、これにより、周波数領域において、不要な隣接チャネル干渉(ACI)信号を除去する(又は、実質的に減衰させる)よう、アナログローパス又はバンドパスフィルタ(LPF/BPF)426が利用できる。
このベースバンド信号は、低周波(LF)信号であり、非常に低い中間周波数(VLIF)信号又はDC(ゼロIF)信号である。フィルタリングされたベースバンド(アナログ)信号は、アナログデジタル変換器(RX ADC)428内でデジタル化される。
1つの実施例に従って、デジタル伝送、「I」及び「Q」サンプル402、404は、DAC406の前で、タップオフ(tap−off)されて、g(n)フィルタ436によりフィルタリングされる。ここで、g(n)は、合成(例えば、デジタルプラスアナログ)フィルタリングであり、これは、送信パスのタップオフ、参照ポイントと、(アンテナ418における)送信無線周波数ポートとの間に沿って存在する。なお、g(n)は、正確には以下のように表記される。
Figure 2013511858

1つの実施例において、g(n)フィルタ436は、固定の予め定められたフィルタであり、アプリオリに既知であると仮定される。この実施例において、係数(modulus)又は振幅(amplitude)は、フィルタリングされた送信ベースバンド信号の二乗されたI+Qが、二乗モデル438で算出され、かつプログラマブルデジタルタップ付き遅延ラインモジュールZ−D、440によって遅延させられる。なお、Z−Dは、正確には以下のように表記される。
Figure 2013511858
プログラマブルデジタルタップ付き遅延ラインモジュールZ−Dの1つの目的は、キャンセレーションのポイントにおいて、デジタル予測を実際のIMD2積に同期させることである。
1つの実施例において、関連するアナログフィルタ偏差から生じる送信から受信へのグループの遅延の偏差は、十分に小さいため、固定されたプログラマブル遅延の解像度は、例えば1/4チップ期間より良好であれば十分である。従って、遅延ライン値すなわち、
Figure 2013511858
は、構成ファームウェア又はソフトウェアの上位レイヤによって設定することができる。
他の実施例としては、遅延ライン値[数3]は、プログラマブル遅延素子を用いて設定されてもよい。
二乗モジュール438からの同期した振幅二乗信号出力(synchronised amplitude squared signal output)は、デジタルフィルタ442において、
Figure 2013511858
によってフィルタリングされる。これは、受信パスに沿って合成ベースバンドフィルタリングをモデリングする。これは、例えば、アナログ受信フィルタ、ADC信号伝送ダイナミックス、あらゆるCICデシメーションフィルタ、あらゆるデジタル補償/デシメーションモジュール、及びあらゆる受信チャネル、SRRC(square root raised cosine)フィルタが含まれてもよい。
送信の場合、[数4]は、予め定められた、固定フィルタであってもよい。この値は、研究段階のデータによるオフラインで定められてもよい。
この振幅同期二乗信号は、スケーリングモジュール446において、決定性(deterministic)ゲイン値
Figure 2013511858

により基準化(scaled)される。これは、デジタルTXタップオフポイントからデジタルキャンセレーションポイントまでの、アプリオリに知られたゲインを表している。同期したフィルタリングされた振幅二乗信号[数5]をスケーリングする、スケーリングモジュール446は、デジタルベースバンドから送受切換器(duplexer)416(又はデュプレクスフィルタ)の送信ポートまでの送信パスに沿った既知のゲイン、送受切換器(最悪の場合)の送受信分離、及びフロントエンド受信器(リニア)ゲイン(例えば、LNA(不図示)及びダウンミキサステージ420からデジタルベースバンドキャンセレーションポイントまでの既知の(例えば、大部分は、AGC(明確化のために不図示)からのゲイン)に支配されたゲイン)を含んでいる。1つの実施例において、このゲインは、送信パスに沿った実際のゲイン(これは、送信ターゲット出力パワーに基づいている)、及びAGC設定に基づいて、ファームウェア又はソフトウェアの上位レイヤによって、動的に設定されてもよい。
キャンセレーションのパス最終ステージは、2つの、低次(low order)の適応有限インパルス応答(FIR)フィルタすなわち、それぞれ「I」及び「Q」パスに対するフィルタ、
Figure 2013511858

を含んでいる。
FIRフィルタは、デジタルフィルタのタイプであり、フィルタのクロネッカーのデルタ入力(Kronecker delta input)インパルス応答は、有限である。なぜなら、有限回数のサンプルインターバルにおいてゼロに解決するからである。N次のFIRフィルタのインパルス応答は、N+1サンプルまで続き、その後ゼロとなる。適応FIRフィルタ448、449の目的は、主として、受信ミキサーステージを通る実際のIMD2ゲインをモデルとすることである。加えて、所定のスカラーゲイン446
Figure 2013511858

に関連する不明ないかなるゲインも減じられ又は取り除かれることである。これは、送受切換器の送受信分離の予測、及び送信及び受信パスに沿ったその他のゲインに関連する。
加えて、1つの実施例において、以下の適応FIRフィルタ、すなわち、
Figure 2013511858

は、いかなる不確定な位相、及び、送信及び受信フィルタ、すなわち、それぞれ
Figure 2013511858

のモデリングミスに起因する時刻不整合偏差(residual time misalignment)を減少させることにも対処する。更に、1つの実施例において、2つの独立した適応FIRフィルタ、すなわち、
Figure 2013511858

の提供は、通常のゲインの関係を超えた、より複雑なIMD2モデルに対応してもよい。
特に、この構成は、独立したIMD2位相応答を持つ、「I」及び「Q」パスを容易にする。これに対して、従来の、伝統的なフィルタモデルは、独立のゲインレスポンスのみに対応する。そして、2つのパスに沿って、共通の位相応答を仮定している。
この実施例において、適応FIRフィルタ
Figure 2013511858

の出力
Figure 2013511858

は、IMD2積の複合予測(complex baseband estimate)を提供する。これは、受信パスで、減算モジュール430において、実際に受信した「I」及び「Q」の値から減算され、図示するように、キャンセルされた(又は訂正された)複素信号(complex signal)を生成する。このキャンセルされた(又は訂正された)複素信号は、デジタル隣接干渉(ACI)フィルタ432において、フィルタリングされる。
1つの実施例において、キャンセルされた(又は訂正された)複合信号は、また適応アップデート式(adaptive update equation)に対する誤差となる。
独立した「I」及び「Q」の調整を用いたIMD2ファクタのモデリング。
適応キャンセラの正確なインプリメンテーションにおける重要なファクタは、送信ベースバンド回路から受信ベースバンド回路までのIMD2パスのモデリングである。ここで図5を参照する。これを達成するための二次混変調歪み(IMD2)ベーシックモデル500の構成の実施例が示されている。
図4の送受切換器416の有限の分離のために、ある程度の送信パワーは、受信ポートにリークしてしまう。図5を参照すると、リークした送信信号505は、以下のように表現できる。
Figure 2013511858

ここで、Aは、エンベローブ、又は送信無線周波数信号の振幅変調されたコンポーネントである。
ωtxは、送信無線周波数信号のキャリア周波数である。そして、
φtxは、送信無線周波数信号の位相変調されたコンポーネントである。
位相オフセット、キャリアオフセット、位相誤差、及びその他の全ての障害、及び送信器の不完全性は、この「ベーシック」モデル500を説明するために、無視している。送信から、Rxの無線周波数入力ポート及び局部発振器ポートの両者への寄生結合パス(parasitic coupling paths)、加えてあらゆる他の寄生結合パスは、リークした信号と、自身を混合した信号を生成する。これによって、二乗された特徴(characteristic squaring)、或いは二次の影響(second order effect)が発生する。これは、結果的に以下の式[2]に比例したベースバンド信号を含む出力となる。
Figure 2013511858

そして、2倍送信キャリア周波数における無線周波数の項は、以下の式[3]に比例する。
Figure 2013511858

受信器アナログチャネルフィルタ555、560は、二乗されたこの周波数コンポーネントを除去する。これによって、ベースバンドの項は、リークした送信振幅変調(AM)レベルと比例したままとなる。送信リーケージの位相コンポーネントは、ミキサーステージのIIP2によって決定されることによって、ベースバンドに混合される振幅変調され二乗されたパワーレベルで、二乗モジュール530において二乗効果により効果的に取り除かれる。重み又はゲインの項すなわち、
Figure 2013511858

が、「I」及び「Q」のパスの両者に導入される。そして、このスケーリング効果をモデリングし、基本的なIMD2項が以下のように表せる。
Figure 2013511858

重み又は「a2係数」は、IIP2の従来の定義に合わせることができる、すなわち、以下の式[5]のように表せる。
Figure 2013511858

ここで、
Figure 2013511858

である。
したがって、実際のミキサーステージIIP2パフォーマンスが計算されると、等価な「a2」の係数を計算することができる。さらに、無線周波数エンベロープは、原理的には、元の送信振幅変調信号を、単純に基準化した、遅延させた、及び/又は、フィルタリングしたものであるため、そして、この基準、及びフィルタリングが分かれば、振幅変調され二乗された項、及び対応する瞬間のIMD2の時間連鎖の数値を求める(evaluate)ことが可能である。したがって、「基本的」モデル500、及び式[4]ないし[6]は、限定された従来の定義及びIM2のモデルを包含(encapsulate)する。本発明者は、ある例において、この基本モデルは十分ではなく、「I」及び「Q」IM2パスに沿った純粋なゲインに限定される代わりに、独立なフィルタが使用されてもよいと認識している。
図5の2番目の図を、ここで参照する。二次混変調ひずみ(IMD2)拡張モデル590の実施例の構造が示されている。特に、拡張モデル590は、「I」及び「Q」IMD2パスに沿った共通位相レスポンスのいかなる不十分な可能性のある算出をも示している。実施例の拡張モデルは、独立な、低いオーダのFIR構造565、570を含む。それは、各々のパスに沿って異なる位相レスポンスを可能とするために、各々がそれぞれのパス上に組み込まれている。図5の2番目の図に示すように、1つの「a2」係数は、ここでは、低いオーダのFIR構造565、570と交換される。そうすると、過去と現在の振幅調整された二乗値は瞬間的なIMD2の評価に使用される。さらに、一つの実施例において、それぞれのFIRタップの係数は、構成可能であり、ベースバンドアナログアンチイメージング(anti−imaging)及び受信フィルタリングに関連する不確定要素及び時間により変化するモデリング誤差を探すことができる。低いオーダのFIR構造565、570が適応的で、動的に更新され、かつ、例えば、FIR形態は、以下のようになる。
Figure 2013511858

この構造を用いることにより、拡張IMD2モデルは以下のようになる。
Figure 2013511858

古典的な(基本的な)IMD2モデルは、式[8]の拡張モデルの特殊なものである点に留意すべきである。ここで、M=1である。これによって、
Figure 2013511858

である。
次に図6を参照する。図4の受信器パスの受信器ベースバンド処理モデル600の実施例が示されている。受信器ベースバンド処理モデル600は、無線周波数ポートと図4の受信器ミキサーステージの局部発信ポートとの間の寄生カプリングパス効果を等化する、二乗モジュール602を含む。図5に示したように、リーク信号を自分でミキシングすることによって、二乗効果が生じる。受信器ベースバンド処理モデル600は、更に、独立の適合FIRフィルタとして、以下のフィルタを含む。
Figure 2013511858

そして、これらは、より複雑な(complex)受信ベースバンド処理IMD2モデルを許容する。これは、通常のゲイン関係のそれを超えるものである。
この受信ベースバンド処理モデル600は、更にそれぞれ「I」及び「Q」アナログ隣接チャネルフィルタ(adjacent channel filter)426を含む。この後に、AGCステージ605が続き(図4には図示せず)、これは、更にΣΔ―DAC(関連する信号整形を含む)428に接続されている。この受信器ベースバンド処理モデル600は、更に、それぞれ「I」及び「Q」に、CICフィルタリング(加えて、いかなる関連する補償/デシメーションステージをも含む)620を有するデシメータを含む。その後、それぞれ、デジタル隣接チャネルインターフェースフィルタ432及びデジタルSRRCチャネルフィルタ625(これも図4には示されていない)が続く。
説明を簡単にする目的だけのために、DC又はオフセット修正システム/モデルは、図5及び図6の説明モデルには、含まれていない。オフセットは、キャンセラのパフォーマンス、特に、IMD2FIR係数をトレーニングし、又は、適合させる予測器に広範な影響を与えるが、DC効果は、別個に取り扱われ、そして、明示的にはモデリングされない。
ある実施例において、アナログ隣接チャネル干渉フィルタ426及びアナログAGC610は、整合(matched)していると仮定される。なお、これらの差の不整合(differential mismatch)が無視可能である限りにおいて、そのように仮定される。この観点から、ベースバンド処理を表現するために、共通のゲイン及びフィルタが利用されるという点まで、図6のモデルを更に単純化することができる。
したがって、米国特許公開公報2008/0232268号明細書の既知の技術は、共通のデジタル「I」及び「Q」処理パスの利用を提案する受信器チェインを開示している。したがって、米国特許公開公報2008/0232268号明細書の従来技術は、シングルタップ及び/又はシングルゲインステージの利用を提案しているものである。したがって、上述の一つの実施例において、本発明は、「I」及び「Q」パスの二次のオーダの独立のパスを調整するデジタル処理チェインを提供することによって、IMD2積のより正確なキャンセレーションをどのように提供するかの課題を解決する無線通信ユニットを開示している。無線通信ユニットの一つの実施例において、ベースバンド信号は、直交(quadrature)ベースバンド信号である。無線通信ユニットの実施例は、ベースバンド処理モジュールを含む適応予測器モジュールを有する。このベースバンド処理モジュールは、直交ベースバンド送信信号及び直交ベースバンド受信信号を受信する。この適応予測器モジュールは、独立のキャンセレーション信号を形成するよう、直交ベースバンド受信信号の少なくとも1つの信号コンポーネントに基づいて、直交ベースバンド送信信号の直交部分に、更に独立のゲイン及び位相調整を適用するようになっている。この適応予測器モジュールは、積算モジュールへの独立したキャンセレーション信号に適用される。
適応予測器(Adaptive Estimator)
1つの実施例において、二次の混変調歪みコンポーネントのキャンセレーションは、適応予測器によって実行される。例えば、最小二乗平均(LMS)適応予測器の形式で実行される。一般的なLMSの式は、以下のようにして与えられる。
Figure 2013511858

ここで、
Figure 2013511858

は、m番目のサンプルインデクスにおけるパラメータ予測のM×1列ベクトルである。
Mは、予測されるべきパラメータの数である。
εは、予測誤差である。
μは、ステップサイズ、又は適応レートであり、収束(convergence)のスピードと、ノイズ除去とのトレードオフで選定されてもよい。
IMD2キャンセレーションの特定のケースに式[9]を適用する基本的な原理は、図4に示されている。ここで、キャンセルされた出力は、予測誤差となり、これは、LMSアップデート式にフィードバックされる。予測誤差信号を最大化するために、誤差信号(例えば、信号対ノイズ比(SNR))、デジタルチャネルを受信した後にフィードバックポイントが取得され、二乗余弦平方根(SRRC:square root raised cosine)フィルタは、下式の「I」パスのための予測誤差を導く(「Q」パスについても同様)。
Figure 2013511858

以下の、一般的な微分項(generic derivative term)
Figure 2013511858

は、IMD2キャンセレーションに適用できる。
Figure 2013511858

したがって、予測された(「I」パスに対する)IMD2項は下式のように提供される。
Figure 2013511858

ここにおいて、
二乗されたAMの項Aは、図4に示されるように、固定された決定性(deterministic)のフィルタラインアップである。
一実施例において、以下の項すなわち、
Figure 2013511858

は、以下の式で置換できる。
Figure 2013511858

ここで、上述のように、mは、FIRフィルタのm番目の係数であり、追加的な(時間)インデクスn−1が、ここでは含まれており、これによって、LMSアルゴリズムによる適応又は調整によって生じる、このフィルタの根底にある時間的性質を単純化する。その後、微分項は、約分される(reduced).
Figure 2013511858

ここで、
Figure 2013511858

は、FIRタップ又は(一般的なLMS式における下式、
Figure 2013511858

すなわちパラメータ予測のベクトルに対応する)係数予測の、M×1の列ベクトルであり、スカラー又は個々の係数、すなわち、時間インデクスn−1における、
Figure 2013511858

とは、別個のものである。同様に、A(n)は、M×1の列ベクトルであり、ここでA(n−m)は、そのベクトルのm番目のエントリに関連している。ゲイン項すなわち、
Figure 2013511858


は、
正のスカラー値であり、かつ、一つの実施例において、これは、位相又はゲインの式(form)において、いずれの方向の情報も含んでいない。更に、ゲイン項を取り除くことは、ノーマライズされた微分項を下式[14]として与える。
Figure 2013511858

これは、より効率的なインプリメンテーションに資することとなる。なぜなら、この数的範囲が、0から1までの正のスカラー値に限定され得るからである。この項をLMS式に入れ戻すことによって、m番目の係数のためのアップデートされたアルゴリズムを提供する。
Figure 2013511858

同様の導出によって、Qパスに対するアップデートされた式が求まる。
Figure 2013511858

各タップ、又は係数は、これらの式によって、アップデートされ、複数の式のベクトル表記(又はファミリ)が導かれる。
Figure 2013511858

DCオフセット及び低周波数IMD2障害の緩和
上述の基本的予測アルゴリズムは、現実の世界の不完全性の存在により、ある環境においては、失敗する。特に、非IM2 DCオフセットによる場合である。WCDMAに対して、DCにおいて、全(2トーン)IMD2の−3dB又は50%のパワーダウンを持ち、最終ベースバンドパワーに関連してWCDMA IMD2パワーの比は、より大きくなるが、本発明の発明者は、他のDCオフセットが、純粋のIMD2 DCコンポーネントとしてなりすまし得ると判断した。これによって、予測は損なわれ、潜在的なキャンセレーションパフォーマンスの低下を招くこととなる。上述のLMS予測器は、非IMDの効果が基準信号(reference signal)とは相関がないという基本的原理に基づいている。DCは、そのソースにかかわらず、常にDCと相関関係にある。したがって、非IMD2 DCは、IMD2 DCと相関関係があることになる。もし、他のDCオフセットが十分に大きい場合、このIM2予測器には、非常に大きいバイアスがかけられ、その結果、キャンセラの誤動作を招くこととなる。
キャンセレーションパフォーマンスの潜在的な低下を招く実世界の不完全性の上記可能性を解決する一つの例は、受信器DC相関システムの後の誤差フィードバックポイントをタップオフすることである。しかしながら、これは、大きな待ち時間と複雑性をキャンセレーションパスに加えることとなり、したがって、今度は、キャンセレーションパスにおいて、DC相関システムのダイナミクスをモデル化するか、又は複製(replicate)しなければならなくなる。よりコスト的に効果的な解決策としては、局所的な、キャンセラの中に、DC除去ブロックを導入することであろう。これは、予測アルゴリズムを適用する前に誤差信号に対してハイパスフィルタを通すことにより達成できる。
しかしながら、送信及び/又は受信ゲインのいずれかにおけるモデル化されていない(un−modeled)バリエーションに起因する低周波IM2障害により、問題点は、更に復号化する。例えば、送信及び/又は受信ゲインのいずれか又は両者のモデリングにおけるゲイン誤差のために、送信パワーターゲットが、スロットレート(1.5kHz)で修正される場合、1.5kHzにおけるIM2障害が、システムに現れることとなる。これらの障害は、キャンセラによってモデル化することができない。なぜなら、これらは、送信及び/又は受信ゲイン誤差に起因しているためであり、したがって、これらは、閉ループネガティブフィードバックの伝統的な形式によってのみ除去され得る。1.5kHzのハイパスフィルタ(HPF)の局所的なDC修正によって導入されたいかなる減衰も、このHPFの減衰と同じ量のネガティブフィードバック調整ゲインを減少させる。このため、キャンセラのこのような障害の除去の能力を弱めることとなる。同様に、PAによって引き起こされるAM−AM歪みは、他の低周波IM2障害を導入する。
HPFの分離度の設計を慎重に行うことが重要である。これによって、キャンセラにより低周波IM2障害が適切に除去される。いかなる局所的HPFも、DC又は静的オフセット(例えば、<100Hz)を同時に除去する分離度を有し、スロットレート(>=1.5kHz)で減衰を最小化しなければならない。
更に、IMD2 FIRフィルタの適合化又はトレーニングの観点から、分離度は、クリティカルである。いかなる周波数のコンテンツの信号除去も、その周波数において、適切な適合フィルタのトレーニングがなされる。この現象は、周知の文献において、「永続的な励振(persistent excitation)」又は、「十分な励振(sufficient excitation)」と呼ばれる。単純な語を用いて表現すれば、もし、特定の周波数レンジにおける適応フィルタをトレーニングすることが目的であるとすると、このトレーニング信号は、このレンジにおいて十分なスペクトルパワーを持たなければならないということである。DC信号コンテンツを除去することは避けて通ることができない。なぜなら、IM2 DCと、非IM2 DCとを区別することができないからである。しかしながら、この場合、他の低周波コンテンツの除去は、これらの周波数におけるトレーニングを弱めないために、最低限とすべきである。したがって、HPFの分離度の選択は、適合フィルタの低周波での正確度を担保するために重要である。ベースバンドIM2パワーの50%以上は、低周波数であることを認識することが重要である。アダプティブフィルタへの要求及び複雑度が増すにつれて、十分な励振の要求がより重要であるため、HPFの分離度は、従来のシングルタップのゲインベースのモデルよりも、拡張されたマルチタップFIR IMD2モデルに対して、より重要となってきている。
正確な分離度に加えて、このHPFは、特定の最低値(ローノイズアンプ(LNA)インプット(i/p))以上の非IMD2静的オフセットを除去又はトラックアウトしなければならず、IMD2予測器が収束するよう十分に速くなければならない。DCトラッキング、又は除去し、スロットの分数(fraction of a slot)(例えば100us)内でより低い値よりも低くしなければならない。これは、従前のフィルタバンド幅と分離度とのトレードオフである。要約すれば、HPFは、十分な分離度を有していなければならず、適切に静的DCオフセットを除去する。例えば、このマグニチュードは、スロット長さの分数(fractions of a slot length)(〜100us)で、1.5kHzにおいて、最低の減衰で1−100uV(LAN i/pと呼ばれる)の範囲である。
一つの解決策の例として以下に示すように、LMS DC予測ステージでIM2予測器を増加(augment)させることである。予測器ブロックにおいて決定された局部的な予測誤差については、その後LMS DC予測が減算される。DC予測式は、以下の通りである。
Figure 2013511858

ここで、
Δεは、DC修正された、或いはハイパスフィルタをかけられた予測誤差である。
Figure 2013511858

そして、
εは、元の予測誤差である。すなわち、式[10]に基づいて、IM2がキャンセルされた出力である。
ハイパスフィルタリングされた誤差は、修正された以下のバージョンを提供するために、基本的IM2適応フィルタ係数アップデート式に利用される。
Figure 2013511858

Qパスについても、これに対応する式を用いることができる。
これは、予測誤差パスに沿ってIM2キャンセレーションポイント間のIIRベースのHPFを導入することと等しい。εを入力とし、Δεを出力とし、進み遅れ(lead−lag)又はポールゼロ(pole−zero)を持つ以下の伝達関数である。
Figure 2013511858

このHPFは、z=1においてゼロをとり、かつポール(極)は、z=1/(1+μdc)に位置する。
デジタル微分器の項1−z−1は、静的DCを除去し、要求された分離度対バンド幅(整定時間:settling time)のトレードオフに影響を与えるよう、μdcの適切な選択によって、ポールの位置が定まる。例えばμdc→∞となるにつれて、ポール→0となる。そして、HPFは、純粋なデジタル微分器に近づく。この場合、整定時間は、1クロック間隔より短くなるであろう。しかしながら、この分離度は、特に1.5kHzのクリティカルな周波数において、低下し、低周波IM2障害が、ループによって不適切に生成される。更に、マルチタップ適応フィルタのトレーニングは、フィルタのストップバンドにおけるコンテンツのスペクトルの減少により、不十分(poorer)となる。逆に、他の極限としてμdc→0において、ポールは、単一に近づき、或いは、ゼロに近づき、明瞭に分離度が改善される。なお、次第に、所与のレベルのDCオフセットを探す(track out)ために、より長い整定時間が必要となる。(明らかに、μdc=0に対しては、DC除去はなくなる。これは、ポールキャンセルはゼロとなり、或いは整定時間が無限大となるからである。)
LMS予測器において、HPF誤差Δε(n)は局所的に利用されると認識することは有用である。これに対して、誤差ε(n)は、無線/モデムラインナップの後段( remainder)に対して、修正された、或いはIM2のキャンセルされた出力として利用される。このようにして、予測器内においてのみ好適にHPFの効果を奏する。これに対して、仮にΔε(n)が、IM2のキャンセルされた出力として利用され、そして、モデムの後段に入力される場合には、ハイパスフィルタの効果は、必要な低周波コンポーネントを除去してしまうことによって、信号SNRを低下させる危険性がある。
ベースバンドフィルタの再パーティショニング
図4に戻る。構成された主要なブロック、及び例示的LMS適応予測器458に対する入出力信号が示されている。キャンセルされ、修正された出力454、456は、DC予測―修正ステージ466によって、ハイパスフィルタがかけられ、LMSエンジン468に適用されるよう、誤差信号として利用される。
一つの実施例に従って、適応予測器モジュールは、隣接チャネル干渉フィルタリングの後であって、フィルタリングされたベースバンド受信信号にゲインを適用するゲインステージの前で、ベースバンド送信信号の部分をタップオフする。このようにして、微分(derivative)又は回帰変数(regressor)入力、A、444は、ゲイン項すなわち、
Figure 2013511858

の前においてタップオフされ、適応予測器モジュールに入力される(式の厳密な微分にしたがえば、ゲイン項の後にタップオフされる点に留意すべきである)。一つの実施例において、インプリメンテーションの理由から、このようなより古典的なアプローチからの逸脱( departure)が採用されている。なぜなら、A(444)は、より低下したダイナミックレンジを持つため、これによって、より費用効果的なビット幅が採用されることにつながるからである。代替的な実施例において、ゲインステージ446の後で、Aがタップオフされる場合には、大きなダイナミックレンジが要求される。例えば、略−110dBから−80dBのAGCレンジをトラックするために、そして30dBレンジ、最大から略10dB下までトラックするために、10dBにつき2dBプラスで、50dBのオーダとなる。このゲイン又は適応レートエンジン又はアルゴリズムは、ステップサイズの項μ(470)を介することによって、修正し、容易に補償することができる。例えば、ゲインの項は、ステップサイズに組み込まれる(enbedded)と捉えることによって可能である。基本的に、446の前にタップオフ444を行うことが、可能である。これによって、固定小数点ワードサイズの要求を減少させることで、ハードウエアコストを節約することができる。しかしながら、結果として、ゲインラインナップは変化する。これは、一つの実施例において、適応レートを修正することによって補償されてもよい。ゲインステージ446及びステップサイズの項μ(470)は、キャンセレーションループのゲインをもたらす。信号がタップオフされる位置に依存して、このゲインは、ループの過渡応答に影響を与える。したがって、ゲインステージ446の前におけるタップオフ信号444は、過渡応答を変化させる。これは、一つの実施例において、ステップサイズの項μ(470)を修正することによって制御され得る。記載された実施例において、このステップサイズ又は適応レートμ(470)は、現在の予測に基づいて生成される。このアップデートされた予測は、その後、キャンセレーションサブシステムの、それぞれのフィルタ468に入力される。
既知の技術である米国特許公開公報2008/0232268号は、隣接チャネル干渉(ACI)フィルタを、受信器チェインの誤差信号のタップの後に設置する点を開示している。このようにして、既知の適応予測器は、隣接チャネル干渉を除去又は減少させている。しかしながら、本発明の発明者は、このようなデザインは、適応フィルタが完全に収束する定常状態の、静的状況においてのみ信頼できるものであり、それ以外の場合には、キャンセラに対する適応時間に関して、受信器ラインナップに沿った遅延は非常に長くなることを認識した。したがって、既知の技術としての米国特許公開公報2008/0232268号は、次善のフィルタパーティショニングが、非現実的でかつ不経済な解決となってしまうことを開示している。
これに対して、上述の実施例では、ACI除去と整定時間との独立的なトレードオフのためのメカニズムが提示されている。したがって、新規な受信器アーキテクチャが提供されている。このアーキテクチャによって、キャンセレーションポイントをACIフィルタの前に設置し、しかしながら、フィードバックタップポイントをACIフィルタの後としている。これによって、IMD2積のより正確なキャンセレーションを提供するようキャンセレーションノードを分配(partition)している。実際のキャンセレーションポイントまでのラインアップの全てのブロック/機能は、キャンセレーションパスに沿ってモデル化することが必要である。キャンセレーションポイントを挿入し、そして、フィードバックポイントをタップオフし、キャンセレーションモデルを単純化するために、ラインアップの早い段階でこれを行うことが望ましい。上記の実施例において、ACIフィルタは、レイテンシー値460としてモデル化され、これは、キャンセレーションの目的として十分であると判断されている。特に、受信器アーキテクチャは、キャンセレーションノードをデジタルベースバンドフィルタリングステージに亘って分配(partition)する。これによって、現在のオンチャネルパワーレベルに基づいて予測を行う。このようにして、この予測器は、より速く収束することができ、したがって、より多くのノイズを除去する。
実施例の受信器アーキテクチャは、無線通信ユニットにインプリメントしてもよい。このユニットは、無線通信のための第1の周波数信号を生成するためにベースバンド送信信号を処理するよう設計された送信器と、第2の無線周波数信号受信し、この第2の無線周波数信号をベースバンド受信信号に変換するよう設計された受信器とを含む。この受信器は、キャンセレーション信号をこのベースバンド受信信号に加えるよう設計された加算モジュールに動作可能に接続されたアナログデジタル変換器を含む。受信器フィルタは、分離要素(selectivity element)を含む。この分離要素は、送信器及び受信器をアンテナに接続する。これによって、第1の無線周波数信号の減衰された部分が、第2の無線周波数信号に注入され、これによって、二次混変調歪みコンポーネントが、ベースバンド受信信号に生成されることとなる。受信器は、更に、加算モジュールからの信号出力をフィルタリングするために、受信器に設置されたデジタル隣接チャネルフィルタを含み、そして、適応予測モジュールは、このフィルタリングされた出力信号及びベースバンド送信信号を受信し、そして、これに基づいてキャンセレーション信号を生成する。
適合レートアルゴリズム
この適合レートμ(470)は、予測が収束するレートを制御する。したがって、これは、ノイズの除去を行う適合予測器458の能力を制御するものである。μ(471)が大きければ大きいほど、収束のレートは速くなるが、ノイズ除去は、より低下する。これは、その逆も成り立つ。全ての修正された「I」及び「Q」信号は、ノイズとして適応予測器458に現れる送信AM二乗信号とは無相関である。このノイズレベルが上昇するにつれて、適応レートμ(471)は、比例して減少させなければならない。このような無相関のノイズは、明らかなソースから出現する。例えば、アナログフロントエンドの熱雑音、データコンバータ量子化ノイズ、及び若干不明なソースからのノイズも出現する。例えば、必要な受信信号そのもの、すなわち、以下の式で表せるものからのノイズである。
Figure 2013511858

加えて、混変調(cross modulation)及びその他の全ての受信器フロントエンドの劣化IMは、この無相関ノイズに寄与(contribute)する。特に、IMD2効果及びDCオフセット以外の、全チャネル信号に対する全ての寄与は、無相関ノイズとして現れる。一つの例において、このノイズ領域(floor)は、適応レートμ(471)を変化させるため、これは、逆に調整され、所望のレベルのノイズ除去を温存させる。
特別のシステム472によって、適応レートの自動的調整が達成される。一つの実施例において、AGCシステムのデジタルインバンドパワー検出が、好適に再利用され、オンチャネルパワーの動的予測が取得される。この予測されたパワー値は、ルックアップテーブル(LUT)470にインデックスを付すために利用される。このテーブルのエントリは、適応レートを提供するためにスケーリングされる。この適応レートは、パワー予測の平方根と逆に変化する。単純化した例において、LUT470は、以下の関数すなわち
Figure 2013511858

をインプリメントする。或いは、より一般的には、以下の関数すなわち、
Figure 2013511858

をインプリメントする。ここで、xは、検出されたパワー(V)に比例する。そして、μは、定数であり、ステップサイズ出力をスケーリングするために選択される。これによって、指定されたパワーレンジ(感度から略−80dBmまで)で機能することとなる
通信ユニットの受信機感度レベルより低い受信機信号パワーレベルにおいて決定されるオンチャネルパワーレベルに対して、ステップサイズμ=μが利用される。これに対して、最大レベルμ=0(すなわち、予測器アルゴリズムはオフされる)よりも大きいパワーレベルに対して、及び、レートが変化する中間的レベルに対しては、例えば、
Figure 2013511858

を単位としてμから0までとり得る。
適応レートエンジン
実施例の適応レートブロックの固定ポイントインプリメンテーションが、図4に示されている。上述の実施例においては、知られているように、典型的なAGCパワー検出モジュールが利用されてもよい。そして、説明を単純化するために、この点は、図面には記載されていない。一つの実施例において、LUT470は、符号無しで記憶され、12b分数値は、30dBレンジで変化し、
Figure 2013511858

の単位で、μから
Figure 2013511858

まで変化する。
一つの実施例において、RAMベースのLUT470が構成され、μの値のプログラム可能性を容易にする。一つの実施例において、緊急措置(contingency measure)として、LUT470は、プロファイルが不適切である場合には、
Figure 2013511858

のプログラム可能性を容易にするよう、構成されてもよい。一つの実施例において、LUT470にアクセスするために導入されたアドレス方式が、スケーリングされてもよい。これによって、最小(又は低い)パワーが検出された場合(例えば、受信機が、感度レベルである場合又はこれに近い場合、例えば、
Figure 2013511858

が、典型的に−110dBmに近づいており、
Figure 2013511858

が、−102dBmに近づいている場合(主として熱雑音レベル))、最大値が読み出される。この実施例において、この最小(例えば−110dBm)の上の30dBのウィンドウ内にあるパワーレベルに対して、このLUT470は、検出されたパワーの平方根に逆比例するワードを出力するよう構成してもよい。この上限より下のパワーレベルに対しては、LUT470からゼロレベルの値が読み出される。その後、正規化された(normalized)LUT出力が、プログラマブルゲインμによってスケーリングされる。この積は、LMS予測器のための適応レートを提供する。
したがって、既知の米国特許公開公報2008/0232268は、固定された適応レートゲインを持つ受信機チェインを開示している。したがって、米国特許公開公報2008/0232268は、典型的な現実の状況に適応することができないメカニズムを開示している。例えば、動的に変動し得る大きなレンジ(例えば、−115dBmから−80dBm)の信号が挙げられる。したがって、米国特許公開公報2008/0232268に開示されたメカニズムは、次善のパフォーマンスを提供することになる。したがって、上記の1つの実施例では、適合レートの新しい自動調整は、IMD2製品のより正確なキャンセルを与えるよう提供される。特に、受信器アーキテクチャは、自動的に受信信号パワーによって適合レートゲインをスケーリングするメカニズムを開示する。
実施例の受信機アーキテクチャは、無線通信ユニットにインプリメントできる。受信ユニットは、第1の周波数信号を生成するためにベースバンド送信信号を処理する送信器を有し、第2の無線周波数信号をベースバンド信号に変換する受信器を有する。受信器は、キャンセレーション信号をベースバンド受信信号に加える加算モジュールを有する。この無線通信ユニットは、更に、送信器及び受信器をアンテナに接続する分離要素(selectivity unit)を有する。これによって、減衰した第1の無線周波数信号が、第2の無線周波数信号に注入され、このことにより、二次混変調コンポーネントがベースバンド信号に生成される。この無線通信ユニットは、更にパワー測定モジュールを有する。このモジュールは、ベースバンド受信信号の非チャネルパワーレベルを測定する。この無線通信ユニットは、更に適応予測モジュールを有する。このモジュールは、パワー測定モジュールに動作可能に接続されており、そして、第1のベースバンド送信信号及びベースバンド受信信号を受信する。この適応予測モジュールは、ベースバンド処理モジュールを有する。ベースバンド処理モジュールは、適応レートを決定し、この適応レートは、適応予測モジュールで利用され、ベースバンド受信信号の測定されたオンチャネルパワーレベルに基づいて、キャンセレーション信号を生成する。
「“An integrated LMS adaptive filter of Tx leakage for CDMA receiver front ends“by Qualcomm and published in the IEE in May 2006」の文献は、連続時間でのアナログベースの適応インターフェースキャンセレーションシステムの解決策を提案している。 この文献は、いかなる送信リーケージも、非線形ダウンミキシングステージの前に除去するよう、無線信号の基準(reference)を、パワーアンプの後にタップオフすることを提案している。これによって、IM2が生成されることを防止している。ここでの適応干渉キャンセレーションの基本的な原理は、伝統的なアナログの課題(DCオフセット、劣化したノイズ値、及び電流消費)に対処する既知の従来技術を含んでいる。
この既知の技術は、受信器の二次混変調積を制限する主要な課題を解決するために、適応IP2測定のキャリブレーションおよびキャリブレーションへの対応に焦点が当てられている。例えば、この既知の技術は、受信器RFフロントエンド回路及びデバイスをどのようにチューニング又はキャリブレートするかを開示している。これによって、IP2パワーレベルを最大化し、したがって、二次混変調積を最低にする。これに対して、提案する本技術は、キャンセレーション技術である。
キャンセレーション信号の時間調整(time alignment)
実際の送信−受信IMD2パスと、キャンセレーションモデルとの間の時間調整不良(time misalignment)が発生し得る。これは、アナログフィルタとそれに等しいデジタルモデルとの間の位相のミスマッチに起因する。加えて、更なる時間遅れのミスマッチが発生し得る。これは、いずれかのパスにおける説明のつかないレジスタ遅延に起因する。IMD2−FIRフィルタの適応構成は、幾つかの事例において、この時間調整不良を修正し得るが、純粋な待ち時間(latency)又は静的なグループの遅延時間調整に対して、最も効率的なメカニズムではない。例えば、任意にタップの数を増やすことによって、任意に調整不良を修正することができる。しかしながら、このアプローチは、実際のフィルタ自身ばかりでなく、適応LMS予測器に対しても、更なる複雑化を加える。加えて、その収束時間を長くする。このようにして、本明細書に記載した実施例の幾つかにおいて、時間調整不良を修正するための専用の(dedicated)時間調整ブロックが導入される。
実施例において、キャンセレーションパスに、
Figure 2013511858

及び実際の送信又は受信IMD2パスにDの固定されたプログラマブル遅延ラインが含まれる。図4のキャンセレーションパスに沿って、遅延440として示されているように、実際の送信、受信パスに沿って遅延Dを含ませることは、現実の遅延よりもキャンセレーションパスでの遅延が長くなる可能性をカバーすることになる。図4において、遅延D(440)は、受信器DAC−CICとIMD2キャンセレーションノードとの間に挿入されている。
フィルタミスモデリング、フィルタバリエーションを探し、かつ限定的な範囲での不明な時間調整不良を修正するために、適応IMD2FIRフィルタ構成が含まれている。理論的には、タップの数を増やすことによって、任意の長さの時間調整不良を修正することが可能である。しかしながら、このような調整不良は、不明であるが固定されたデジタル時間遅延によるものである。これは、1回修正されるだけでよく、このようなアプローチ(FIRタップ数の増加)は、有効ではない。むしろ、専用のセルフチューニングの時間調整システムがこの目的のために挿入される。
図7を参照する。固定遅延同期を補完するために、セルフチューニングの遅延メカニズム700が含まれている。これは、プログラマブル遅延値としての、
Figure 2013511858

Figure 2013511858

で動的に調整し、これによってパスの遅延を等化する。加算ロジック735による両者のパスからの合成遅延が、図示するように整数/分数モジュール736を介して、整数及び分数(fractional)のフォーマットによって、タップされた遅延ライン440に適用される。
セルフチューニング時間調整システム
ファームウェア又はハードウエアベースのインプリメンテーション、又は、ソフトウェア/ファームウエアベースのチューニングアルゴリズムは、ピーク相関の原理の拡張に基づくものである。セルフチューニング調整システムの実施例の基本的な原理は、以下の事実に基づくものである。すなわち、実際の出力と、予測された出力との間の時間調整不良(time misalignment)が、kTであるとする。ここでTは、共通(common underlying)のサンプリング間隔であり、対応する相互相関は、ラグ(遅れ:lag)kにおいて最大又はピークとなる。そして、この時間調整不良は、この相互相関を十分に正確なものに解決し、かつ、この相互相関がどのラグ値において最大となるかを特定することによって測定される。しかしながら、この原理の古典的な適用は、ハードウェアの効率の悪いインプリメンテーションを招く。このインプリメンテーションは、問題であり、適応FIRフィルタタップ数が増加するにつれて費用が増加することとなる。例えば、調整不良を+/−2チップの範囲で、チップ期間の1/16よりも良好にするために、2×16×2のマルチプルを必要とし、構成の追加が必要となる。
本明細書に記載された代替的なアプローチは、わずか4ラグの値において、相互相関の数値を求める(evaluate)。これらの値は、その後(ロジック/関数モジュールにおける、式[23]を用いて)合成され、誤差タイプ関数を提供する。この関数は、時間調整不良に対して略線形関係を持つ。その後、この誤差関数は、単純なデジタルコントローラ730をドライブするよう利用される。このデジタルコントローラ730は、デジタルのタップされた時間調整における遅延440を調整し、これによって、この誤差を最小にする。
より具体的には、この実施例において、時間調整不良が+/−2の範囲に限定されていると仮定すると、(第1の遅延460を利用して)+/−1値チップ、及び(2つの遅延460を利用して)+/−2チップラグ値におけるこの相互相関で十分である。サンプルWCDMA振幅二乗信号と、それぞれラグ値+/−1及び+/−2チップにおける遅延した値との間の相互相関値を計算する際のこの相互相関関数は、WCDMA信号を生成するために利用されるSRRCフィルタ714のパルス応答に関連する。このようにして、極めて明確な最大又はピークが、調整不良がゼロから変化するよう利用される。ここで、ラグは時間調整不良に等しく、かつ、SRRCパルスタイプ形式に該当する。
ここで、正規化された相互相関を定義する。すなわち、+1チップ進んでいる場合をrxy(1)と定義し、1チップラグ又は遅延している場合をrxy(−1)と定義する。更に、+/−1チップ時間のウィンドウ内での時間調整不良に略比例する関数を以下のように定義する。
Figure 2013511858

この誤差関数は、+/−1チップ範囲において良好に機能する。なお、この範囲を超えると劣化し、そして、調整不良が+/−2に近づくにつれて、最終的には、誤った正負の符号(sign)となる。+/−2チップ範囲を超えて、この誤差関数精度を向上させるためには、一つの実施例では、+/−2チップラグにおける相互相関関数を導入することによって(ロジック/関数モジュール728を利用して)、以下の通りに誤差式を修正する。
Figure 2013511858

結果として得られる誤差関数の正負の符号は、+/−2チップ調整不良ウィンドウ上でも、この場合正確である。更に、追加的な相互相関ラグエントリによって、任意のウィンドウ上での時間調整不良の誤差関数の線形関係を向上させることができる。しかしながら、時間調整不良が+/−2チップに限定されていると仮定すると、+/−1チップ及び+/−2チップのラグからなる式[23]は、後段のコントロールループをドライブするのに、十分正確である。
実施例において、振幅二乗信号Aの4つの遅延バージョン716,462,463,466は、2チップ前の、1チップ前の、1チップ遅れの信号に対応して生成される。すなわち、変数のベクトルは、式[24]によって生成される。
Figure 2013511858

ここで、
nは、現在のインデクスであり、
Lは、1チップ期間に対応するインデクスオフセットである。
実際においては、実施例におけるキャンセレーションパスに沿ったSRRCフィルタ714がFIRフィルタとして以下の通りインプリメントされる。
Figure 2013511858

ここで、
は、SRRC入力振幅二乗信号であり、
は、SRRCフィルタ714のk番目の相関である。
進んだ信号A(n+2L)及びA(n+L)は、SRRCフィルタそのものの中において利用される再生成器(regenerator)又は遅延ラインから得ることができる。
特に、SRRCがLxにおいて動作する要設計されている場合、チップレート、遅延ラインの最後からの内部回帰変数2L及びL(すなわち、A (n−N+2L+1)、A (n−N+L+1))は、進んだ信号A(n+2L)、及びA(n+L)に近づく。SRRCフィルタ714の実際の出力は、追加的な遅延要素によって遅延する。これによって、遅延した、又はラグを持つ値A(n−L)、及びA(n−2L)を生成する。適応IMD2−FIRフィルタの順番に依存して、これらの遅延値は、適応FIR回帰変数遅延ラインから既に入手可能である。
振幅二乗回帰されたベクトル及び誤差振幅のDCコンポーネントは、相関ステップの前に、722,462,463、及び466のデジタルフィルタを介して除去される。このオフセットは、時間調整不良に関連せず、そして、相関結果に影響し、したがって、全体的な精度を劣化させる。表記xは、DCがノッチされ、2チップ進んだ振幅二乗信号であり、xは、対応する1チップ進んだ信号であり、x−1は、1チップ遅れた信号であり、そして、x−2は、2チップ遅れた信号である。yは、DCがノッチされた、振幅二乗誤差信号である。
インテグレート及びダンプ関数/モジュール726,720,710,706は、これらの遅延項の各々の積724,718,708,704に適用される。この遅延項{x,x,x−1,x−2}及びyは、所望の相関オペレーションに影響する。一実施例における、インテグレーションウィンドウの長さNは、プログラマブルであり、スロット長さのプログラマブルバイナリ分数(programmable binary fraction)(1/16、1/8、1/4、1/2、1、2)に亘って、拡張することができる。
ロジック/モジュール728からの式[23]の誤差関数は、インテグレート及びダンプ出力レートで、受信相互相関項から生成され、基本積分コントローラ730に適用される。
Figure 2013511858

ここで、
Figure 2013511858

は、修正された又はアップデートされた、自己調整された時間調整予測であり、
μは、検出されたオンチャネルパワーでスケーリングされた適応レートである。
図4におけるステップサイズ項μ(470)の利用と同様に(そこでは、適応レートは、オンチャネルパワーの平方根に反比例してスケーリングされている)、コントロール式は、上述のように、オンチャネルパワーの平方根にしたがってスケーリングされる。
以下の遅延予測、すなわち、
Figure 2013511858

は、プログラマブル遅延予測、
Figure 2013511858

に加算され、合成された遅延を提供する。これは、その後、整数/分数ロジック/モジュール736において、整数と、分数(factional)コンポーネントに分解される。そして、これは、キャンセレーション遅延ラインの遅延440に適用される。
更なる実施例において、限定された方式が採用される。ここでは、以下の予測、
Figure 2013511858

は、以下の境界、
Figure 2013511858

によって、制限される。ここで、
Figure 2013511858

は、遅延ラインの上限である。この実施例において、最低の境界すなわち、
Figure 2013511858

よりも下への拡張のオプションが可能である。このためには、意識的な(intentional)遅延Dを、実際の送信受信IMD2パスに沿って増加させることによってなされる。すなわち、
Figure 2013511858

Figure 2013511858

より下に減少させることによって、キャンセレーション遅延を減少させる代わりに、意識的な送信受信遅延を増加させてもよい。このインプリメンテーションは、特定の瞬間(例えばライブでの電話通信の最中)における実際の送信又は受信パスの遅延の変化を回避するよう、好適にプログラマブルである。
したがって、従来技術の米国特許公開公報2008/0232268号は、キャンセレーション信号を時間的にそろえるために、ラグ値を選択するピーク検出器を開示している。ここで、最大相互相関値は、二つの信号をそろえるために決定される。しかしながら、この既知の従来技術は、グループ遅延のバリエーションの大まかな修正を提供するのみである。これは、アナログフィルタの受信器内での不確定性によるものである。したがって、一つの実施例において、キャンセレーション信号を正しく時間的にそろえるための、新規な時間調整システムが開示されている。特に、キャンセレーション信号の時間調整を実行するように誤差関数及び関連するコントローラを利用することによって、受信器におけるアナログフィルタの不確定性によるグループ遅延のバリエーションを調整するための、セルフチューニング時間調整システムが、開示されている。
セルフチューニング時間調整システムの実施例は、無線通信ユニットにインプリメントされてもよい。このユニットは、無線伝送のための第1の無線周波数信号を生成するための第1のベースバンド送信信号を処理する送信器と、第2の無線周波数信号をベースバンド受信信号に変換するための受信器とを有し、この受信器は、キャンセレーション信号をベースバンド受信信号に加算するための加算モジュールを含む。この通信ユニットは、送信器及び受信器をアンテナに接続する分離要素を更に有する。第1の無線周波数信号の減衰された部分は、第2の無線周波数信号に導入される。これによって、ベースバンド受信信号に、二次混変調歪みコンポーネントが生成される。この通信ユニットは、第1のベースバンド送信信号の各々の少なくとも1つのタップと、キャンセレーション信号との相互相関を実行し、これらの時間差を表す誤差信号を生成するためのコントローラモジュールを更に有する。コントローラブル遅延要素は、コントローラモジュールと動作可能に接続されており、この誤差信号を利用するよう構成されている。これによって、少なくとも第1のベースバンド送信信号、キャンセレーション信号のグループの少なくとも1つに適用される時間遅延を設定する。
本発明の、幾つかの側面は、UMTS(Universal Mobile Telecommunication System)セルラ通信システムをサポートする無線通信ユニットにおける二次混変調歪みキャンセレーションに対するこれらの適用可能性、特に3GPPシステムのUMTS地上無線アクセスネットワーク(UTRAN)を開示している。本発明は、特定のセルラ通信システムに限定されないことは言うまでもない。上述のコンセプトは、いかなる他の無線通信システム又は技術にも適用し得るものである。
図8をここで参照する。典型的なコンピューティングシステム800が示されている。これは、本発明の実施例における信号処理機能にインプリメントするよう採用することができる。このタイプのコンピューティングシステムは、アクセスポイント及び無線通信ユニットに利用されてよい。当業者であれば、他のコンピュータシステム又はアーキテクチャを利用して本発明をどのようにインプリメントするかを理解するであろう。コンピューティングシステム800は、所定のアプリケーション又は環境に望ましく適切な、例えば、デスクトップ、ラップトップ又はノートブック、コンピュータ、PDA、形態電話、パームトップ、メインフレーム、サーバ、クライアント、又はいかなる他のタイプの特定の又は一般のコンピューティングデバイスをも表している。コンピューティングシステム800は、1つ以上のプロセッサ、例えばプロセッサ804を有する。プロセッサあ804は、一般的な、又は専用目的の処理エンジン、例えば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、又は他のコントロールモジュールを用いてインプリメントされる。この実施例では、プロセッサ804は、バス802又は他の通信媒体に接続されている。
通信システム800は、さらにメインメモリ808、例えばRAM、又は他のダイナミックメモリを含み、情報及びプロセッサ804により実行される命令を格納する。メインメモリ808は、プロセッサ804によって実行される命令の実行の際に、一時的変数又は他の中間的情報を格納するために利用される。コンピューティングシステム800は、同様に、静的情報及びプロセッサ804のための命令を格納するための、バス802に接続されたROM又は他の静的ストレージデバイスを含む。
コンピューティングシステム800は、情報ストレージシステム810を更に有する。これは、例えば、メディアデバイス812、及びリムーバブルストレージインタフェース820を含む。メディアドライブ812は、固定された又はリムーバブルなストレージメディアを指示するための、ドライブ又は他のメカニズムを有する。たとえば、ハードディスクドライブ、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、CCD、DVDR,DVDRW、又は、他のリムーバブル又は固定メディアドライブが挙げられる。ストレージメディア818は、例えば、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気テープ、光ディスク、DC、又はDVD、又は他のメディアドライブ812によって読み書きできる固定又はリムーバブルメディアが含まれる。これらの例に示すように、ストレージメディア818は、特定のソフトウェアが格納されたコンピュータ可読のストレージメディアを含む。
他の実施例において、情報ストレージシステム810は、コンピュータプログラム、又は他の命令、データをコンピューティングシステム800にロードできる、他の同様のコンポーネントを含んでもよい。この種の構成要素は、例えば、リムーバブル記憶装置822及びインタフェース820(例えばプログラムカートリッジ及びカートリッジインターフェース、リムーバブルメモリ(例えばフラッシュメモリ、又は、他のリムーバブルメモリーモジュール)及びメモリースロット)を含んでもよい。そして、他のリムーバブル記憶装置822及びインタフェース820は、リムーバブル記憶装置818からコンピューティングシステム800にソフトウェア及びデータを転送することを可能とする。
コンピューティングシステム800は、また、通信用インタフェース824を含むことができる。通信用インタフェース824は、コンピューティングシステム800及び外部デバイスの間で転送されるソフトウェア及びデータを可能とするために使用され得る。通信用インタフェース824の例は、モデム、ネットワークインターフェース(例えばイーサネット(登録商標)、又は、他のNICカード)、通信ポート(例えば、汎用シリアルバス(USB)ポート)、PCMCIAスロット及びカード、その他であってもよい。通信用インタフェース824を介して転送されるソフトウェア及びデータは、電子的、電磁気的な信号、及び通信用インタフェース824によって光学、又は、他の信号の形で受信することが可能なものであってもよい。これらの信号は、チャネル828介して通信用インタフェース824に提供される。このチャネル828は、信号を伝送してもよく、かつ、無線メディア、導線、又は、ケーブル、ファイバーオプティックス、又は、他の通信媒体を使用してインプリメントされてもよい。チャネルの一部の実施例は、電話線、携帯電話リンク、RFリンク、ネットワークインターフェース、ローカル、又は、ワイドな地域網及び他の通信チャネルを含んでもよい。
本明細書において、用語「コンピュータプログラム製品」「コンピュータ可読媒体」などは、例えばメディア(例えばメモリ808、記憶装置818、又は、記憶装置822)に関連して、一般に使用されてもよい。コンピュータ可読のメディアのこれらの、そしてまた他の形式は、プロセッサ804用に1つ以上の命令を記憶させてもよい。そして、プロセッサに指定されたオペレーションを実行させる。実行されるときに、この種の命令は「コンピュータプログラムコード」(これは、コンピュータプログラム、又は、他のグループ化の形で分類されてもよい)と一般に呼ばれ、コンピューティングシステム800が本発明の実施例の機能を実行することを可能にする。コードが直接指定されたオペレーションを実行するためにプロセッサを実行させてもよく、そのためにコンパイルしてもよく、かつ/あるいは、そうするために他のソフトウェア、ハードウェアおよび/またはファームウェア要素(例えば標準関数を実行するためのライブラリ)と結合させてもよい点に留意すべきである。
要素が、ソフトウェアを使用することによって、実行される実施例において、ソフトウェアはコンピュータ可読媒体で記憶されてもよく、かつ、例えば、リムーバブル記憶ドライブ822ドライブ812、又は、通信用インタフェース824を使用して、コンピューティングシステム800へロードされてもよい。プロセッサ804によって実行されるときに、本願明細書において記載されているように、制御モジュール(この例では、ソフトウェア命令、又は、コンピュータプログラムコード)はプロセッサ804に本発明の機能を実行させる。
特に、上述した発明のコンセプトは、いかなる集積回路を有した送受信モジュール(例えばMediaTek(登録商標)のMT6162トランシーバICファミリ、及びMediaTek(登録商標)MT6573及びMT6276(ベースバンドプロセッサファミリ))も、半導体メーカーによって適用することができると想定される。
さらにまた、発明のコンセプトは、特定用途向け集積回路(ASIC)において適用されてもよく、かつ/或いは、他のいかなるサブシステム要素、又は1つ以上の回路であってもよい。
いうまでもなく、明瞭さの目的のために、前記説明は、異なる機能単位及びプロセッサに関して本発明の実施例を記載している。なお、異なる機能単位、又は、プロセッサ間の機能のいかなる適切な分散、例えばビーム形成モジュール、又は、ビームスキャニングモジュールに関して、本発明を損なわずに使用されてもよいことは、明らかである。例えば、分離されたプロセッサ、又は、コントローラによって実行されることが示されている機能は、同じプロセッサ、又は、コントローラによって実行されてもよい。それ故、特定の機能単位の参照については、厳格な論理的かつ物理構造、又は、構成を示すのではなく、記載されている機能を提供するための適切な手段の参照として捉えるべきである。
本発明の態様は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又は、これらのいかなる組合せを含むいかなる適切な形式で実行されてもよい。本発明は、1つ以上のデータプロセッサおよび/またはデジタルシグナルプロセッサ、又は、コンフィギュラブルモジュール構成要素(例えばFPGAデバイス)上で動作するコンピュータソフトウェアとして、任意に、少なくとも部分的に、実行されてもよい。したがって、本発明の実施例の要素及び構成要素は、いかなる適切な方法で、物理的に、機能的に及び論理的に実行されてもよい。実際、機能は、単一ユニットにおいて、複数のユニットにおいて、又は、他の機能単位の一部として実行されてもよい。
本発明は、一部の実施例に対応して記載しているが、これは本願明細書において記載される特定の形式に限られることを目的としない。むしろ、本発明の範囲は、添付の請求項の範囲だけによって制限される。加えて、特徴が特定の実施例に対応して記載されているように見える場合であっても、当業者は記載されている実施例のさまざまな特徴が本発明に従って結合されてもよいと認識する。請求項において、用語「有する」は、他の要素、又は、ステップの存在を排除しない。
さらに、例えば、個々に示される、複数の手段、要素、又は、方法ステップは単一のユニット、又は、プロセッサによって実行されてもよい。加えて、個々の特徴が異なる請求項に含まれていても、これらは、有利に結合することができる。そして、異なる請求項に対して、特徴を含ませることは、結合することが有利でないということを示すものではない。同様に、1つのカテゴリの特徴の中に包含させることは、カテゴリを限定するものではない。むしろ、その特徴は、同様に他のカテゴリの請求項に、適切に含ませることができる。
更に、請求項の中での順番は、ある特定の順番が実行されなければならないことを意味するものではない。方法の請求項におけるステップは、この順番で実行されなければならないわけではない。むしろ、ステップは、いかなる適切な順番でも実行され得る。更に、単数の記載は、複数を排除するものではない。したがって、単数の表現は複数を排除しない。
したがって、改善された集積回路、通信ユニット、及びその方法を記載した。本明細書において、上述の従来技術の課題は、実質的に改善されている。
図2は、このような二次混変調積のキャンセレーションを行う1つの既知の例を示している。図示するように、デジタルベースバンド「I」及び「Q」信号102が、同様に適合的混変調歪み(IMD)キャンセレーション機能215に入力される。このIMDキャンセレーション機能215は、通信ユニットの送信器の二次混変調歪みコンポーネントのデジタル予測を提供する。その後、二次混変調歪みコンポーネントの(信号220、225における)デジタル予測は、減算ブロック230、235でフィルタ175の出力信号から減算される。これによって、デュプレクスフィルタ130を介した送信信号のリークの結果によって、受信パスにおいて生成された二次混変調歪みコンポーネントの部分を(理論的には)取り除く。このように、干渉の予測は、相関関係(correlated reference)に基づいている。したがって、図2の技術は、受信信号DC相関の後にエラー信号を生成している。そして、IMDキャンセレーション機能215において適応干渉キャンセレーションをトレーニングするよう、このエラー信号を利用する。その後、このキャンセレーションは、予測エラーのパワーの平均平方を最小にするよう適合する。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]
米国特許出願公開第2008/0232268号公報
[非特許文献]
[非特許文献1]
DUFRENE, Adaptive IP2 calibration scheme for direct-conversion receivers, Radio and Wireless Symposium, 2006 IEEE, pp. 111-114
[非特許文献2]
APARIN, An Integrated LMS Adaptive Filter of TX Leakage for CDMA Receiver Front Ends, IEEE JOURNAL OF SOLID-STATE CIRCUITS, pp. 1171-1182, VOL. 41, NO. 5, MAY 2006

Claims (20)

  1. 無線通信ユニットであって、
    無線送信のために、第1の無線周波数信号を生成するように、ベースバンド送信信号を処理する送信器と;
    第2の無線周波数信号を受信し、前記第2の無線周波数信号をベースバンド受信信号に変換する受信器であって、前記受信器は、前記ベースバンド受信信号にキャンセレーション信号を加算する加算モジュールを含む、受信器と;
    前記送信器及び前記受信器をアンテナに接続する、分離要素であって、前記第1の無線周波数信号の減少した部分が前記第2の無線周波数信号に導入され、これによって二次混変調歪みコンポーネントを前記ベースバンド受信信号に生成する、分離要素と;
    前記二次混変調歪みコンポーネントに関連するdcオフセットを除去するために前記ベースバンド受信信号をフィルタリングし、前記ベースバンド送信信号及び前記フィルタリングされたベースバンド受信信号に基づいて、加算モジュールに入力するための前記キャンセレーション信号を生成するフィルタを含む、適応予測器モジュールと;
    を有する無線通信ユニット。
  2. 前記適応予測器モジュールが、隣接チャネル干渉フィルタリングの後であって、前記フィルタリングされたベースバンド受信信号にゲインを適用するゲインステージの前で、前記ベースバンド送信信号の部分をタップオフする、
    請求項1記載の無線通信ユニット。
  3. 前記ベースバンド受信信号をフィルタリングする前記フィルタは、進み遅れハイパスフィルタ又はバンドパスフィルタのうちの少なくとも1つである、
    請求項1記載の無線通信ユニット。
  4. 前記進み遅れハイパスフィルタは微分器である、
    請求項3記載の無線通信ユニット。
  5. 前記微分器は、最小二乗平均予測モジュールの少なくとも部分を含む、
    請求項4記載の無線通信ユニット。
  6. 前記適応予測器モジュールは、局部予測誤差を決定し、前記フィルタから少なくとも二乗平均dc予測出力を減ずるロジックを更に含む、
    請求項3記載の無線通信ユニット。
  7. 前記ベースバンド送信信号は、直交ベースバンド送信信号であり、前記ベースバンド受信信号は、直交ベースバンド受信信号であり、前記適応予測器モジュールは、ベースバンド処理モジュールを含み、前記ベースバンド処理モジュールは:
    直交ベースバンド送信信号及び直交ベースバンド受信信号を受信し;
    独立したキャンセレーション信号を形成するように、直交ベースバンド受信信号の少なくとも一つの信号コンポーネントに基づき、独立のゲイン及び位相調整を、前記直交ベースバンド送信信号の直交部分に適用し;かつ
    前記独立したキャンセレーション信号を前記加算モジュールに適用する、
    請求項1記載の無線通信ユニット。
  8. 前記ベースバンド処理モジュールは、複数の独立した適応フィルタを含む、
    請求項7記載の無線通信ユニット。
  9. 前記複数の独立した適応フィルタは、前記直交ベースバンド受信信号と前記直交ベースバンド送信信号との間のミスマッチ誤差を補償するように、マルチタップ有限インパルス応答(FIR)フィルタを含む、
    請求項8記載の無線通信ユニット。
  10. 前記適応予測器モジュールに動作可能に接続され、前記ベースバンド受信信号のオンチャネルパワーレベルを測定するパワー測定モジュール;
    を更に有し、
    前記適応予測器モジュールは、前記ベースバンド受信信号の前記測定されたオンチャネルパワーレベルに基づいて、前記キャンセレーション信号を生成する際、前記適応予測器モジュールによって利用される適応レートを決定するベースバンド処理モジュールを含む;
    請求項1記載の無線通信ユニット。
  11. 前記キャンセレーション信号が二次混変調歪みコンポーネントをキャンセルするように、前記ベースバンド処理モジュールは、無相関ノイズコンポーネントを無視する、
    請求項10記載の無線通信ユニット。
  12. 前記受信器は、前記加算モジュールに動作可能に接続されたアナログデジタルコンバータを含み、前記受信器は:
    前記受信器に位置し、前記加算モジュールからの信号出力をフィルタリングするデジタルフィルタ;
    を更に有し、
    前記適応予測器モジュールは、前記フィルタリングされた出力信号及び前記ベースバンド送信信号を受信し、これらに基づいて前記キャンセレーション信号を生成する、
    請求項1記載の無線通信ユニット。
  13. 前記デジタルフィルタは、デジタル隣接チャネルフィルタである、
    請求項12記載の無線通信ユニット。
  14. 前記デジタル隣接チャネルフィルタは、マッチングフィルタを有する、
    請求項13記載の無線通信ユニット。
  15. 前記ベースバンド送信信号の各々の少なくとも1つのタップと前記キャンセレーション信号との間の相互相関を実行し、これらの間の時間差を表す誤差信号を生成するコントローラモジュールと;
    前記コントローラモジュールに動作可能に接続され、前記ベースバンド送信信号、前記キャンセレーション信号のグループからの少なくとも一つに適用される時間遅延を設定するように前記誤差信号を利用するコントローラブル遅延要素と;
    を更に有する、請求項1記載の無線通信ユニット。
  16. 前記コントローラモジュールは、多くのラグポイントにおいて数値が求められた二つの信号の間の相互相関を実行する、
    請求項15記載の無線通信ユニット。
  17. 前記コントローラモジュールは、前記誤差信号が最小になるまで、前記コントローラブル遅延要素を調整する、
    請求項15記載の無線通信ユニット。
  18. 無線通信ユニットのための集積回路であって:
    無線送信のために、第1の無線周波数信号を生成するように、ベースバンド送信信号を処理する送信器と;
    第2の無線周波数信号を受信し、第2の無線周波数信号をベースバンド受信信号に変換する受信器であって、前記受信器は、キャンセレーション信号を前記ベースバンド受信信号に加算する加算モジュールを有する、受信器と:
    前記送信器及び受信器をアンテナに接続する、分離要素であって、前記第1の無線周波数信号の減少した部分が前記第2の無線周波数信号に導入され、これによって二次混変調歪みコンポーネントを前記ベースバンド受信信号に生成する、分離要素と;
    前記二次混変調歪みコンポーネントに関連するdcオフセットを除去するために前記ベースバンド受信信号をフィルタリングし、前記ベースバンド送信信号及び前記フィルタリングされたベースバンド受信信号に基づいて、加算モジュールに入力するための前記キャンセレーション信号を生成するフィルタを含む、適応予測器モジュールと;
    を有する集積回路。
  19. 無線通信ユニットにおいて、二次混変調歪みコンポーネントを減少させるための方法であって:
    無線通信が可能な、第1の無線周波数信号を生成するように、ベースバンド送信信号を処理するステップと;
    ベースバンド受信信号に二次混変調歪みコンポーネントを生成する前記第1の無線周波数信号の部分を含む第2の無線周波数信号を受信するステップと;
    前記第2の無線周波数信号をベースバンド受信信号に変換するステップと;
    前記ベースバンド受信信号にキャンセレーション信号を加えるステップと;
    前記二次混変調歪みコンポーネントに関連するdcオフセットを除去するように、ベースバンド受信信号をフィルタリングするステップと;
    前記ベースバンド送信信号及び前記フィルタリングされたベースバンド受信信号に基づいて、前記キャンセレーション信号を生成するステップと;
    を有する方法。
  20. 二次混変調歪みコンポーネントを減少させるための実行可能なプログラムコードを有するコンピュータプログラム製品であって、実行可能なプログラムコードは:
    無線通信が可能な、第1の無線周波数信号を生成するように、ベースバンド送信信号を処理するステップと;
    ベースバンド受信信号に二次混変調歪みコンポーネントを生成する前記第1の無線周波数信号の部分を含む第2の無線周波数信号を受信するステップと;
    前記第2の無線周波数信号をベースバンド受信信号に変換するステップと;
    前記ベースバンド受信信号にキャンセレーション信号を加えるステップと;
    前記二次混変調歪みコンポーネントに関連するdcオフセットを除去するように、ベースバンド受信信号をフィルタリングするステップと;
    前記ベースバンド送信信号及び前記フィルタリングされたベースバンド受信信号に基づいて、前記キャンセレーション信号を生成するステップと;
    を有する、コンピュータプログラム製品。
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