JP2013510555A5 - - Google Patents

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電気機械のトルクの妥当性検査の方法、および同方法を実行し、電気機械を制御する機械制御器
本発明は、機械モデルに基づいて計算した電気機械のトルクの妥当性検査の方法と、当該方法を実行し、電気機械を制御する機械制御器とに関する。
先行技術
ハイブリッド自動車または電気自動車における駆動にはふつう、直流交流変換器(インバータと呼ばれることも多い)と接続して動作する三相機の形態の電気機械が使用される。電気機械は選択的にモータモードまたは発電機モードで動作する。モータモードでは、電気機械は駆動トルクを発生させる。ハイブリッド自動車で使用する場合、この駆動トルクが例えば加速過程における燃焼機関を援助する。発電機モードでは、電気機械は電気エネルギーを発生させる。そして、この電気エネルギーは、例えばバッテリまたはスーパーキャパシタのようなエネルギー蓄積器に蓄積される。電気機械の動作モードと出力は直流交流変換器を介して計算ユニット(機械制御器と呼ばれることが多い)によって調節される。
電気機械の機械制御器における誤動作を発見するために、トルクを連続的に監視することは公知である。このことは特に車両乗員や外部の交通参加者の保護のために役立つ。トルクの高騰とそれに起因する車両の不所望な加速または減速は防止すべきである。連続的なトルク監視の核心は、電気機械が供給する実トルクを許容トルクと比較することにある。通常の場合、実トルクは許容トルクよりも小さい。実トルクが許容トルクを超えた場合、電気機械の機械制御器に故障が生じ、安全な車両状態に導く故障対応が開始される。
従来の車両では、電気機械のトルクはふつう数学的な機械モデルに基づいて計算される。したがって、トルク監視の課題は、機械制御器がモデルに基づいて計算した電磁トルクの妥当性検査を行うことである。
WO 2007/025839 A1からは、少なくとも2つの個別のモータを備えた車両駆動ユニットを制御する方法が公知である。この方法では、実総トルクが許容総トルクと連続的に比較される。また、実総トルクは前記少なくとも2つの個別のモータの個々の実トルク値から計算され、許容総トルクは前記少なくとも2つの個別のモータの個々の許容トルク値から計算される。比較の結果、実総トルクが許容総トルクよりも大きければ、故障対応が開始される。
発明の概要
電気機械の数学的な機械モデルに基づいて計算されたトルクの妥当性検査を行う本発明の方法では、計算されたトルクと電気機械の回転数とに依存して電気機械の電磁出力の第1の値が求められる。さらに、ステータ電流(相電流と呼ばれることも多い)とステータ電圧(ステータ電圧と呼ばれることも多い)が電気機械の複数の相において求められる。ステータ電流とステータ電圧とから、ステータ固定の参照座標系に対してのステータ電流成分とステータ電圧成分が計算される。ステータ電流成分とステータ電圧成分とに依存して、電気機械の電磁出力の第2の値が求められ、続いて電気機械の電磁出力の第1の値と比較される。比較の結果、電気機械の電磁出力の第2の値が所定の閾値を超えて電気機械の電磁出力の第1の値から偏差している場合には、電気機械の機械モデルに基づいて計算されたトルクは妥当でないと評価され、その結果、機械制御器の誤動作が検出される。故障検出の結果として、電気機械を安全な動作状態に移行させてもよいし、または完全に停止してもよい。
機械モデルに基づいて計算された電磁トルクの妥当性検査は、その核心において、機械モデルに基づいて求められた出力(電磁出力の第1の値)とセンサに基づいて求められた比較出力との間の出力バランスに依拠している。比較出力として使用される電磁出力の第2の値は、電気機械の、とりわけ同期機、非同期機、リラクタンス機またはブラシレス直流機の、ステータ電流とステータ電圧とに基づいて計算される。比較出力を求めるために、中間回路電流の測定とそれに付随する電流センサ系は不要であるから、コスト削減になる。
本発明の方法によれば、比較出力の計算には磁束角も含まれない。これにより、センサに基づいて求められた計算された比較出力を用いて磁束角の妥当性検査を行うというさらなる可能性がもたらされる。
本発明の1つの実施形態によれば、機械モデルは電気機械の極対数、直軸電流、横電流、励起磁束、直軸インダクタンスおよび横軸インダクタンスを設定し、これらから電気機械のトルクが計算される。電気機械の直軸電流および横軸電流は、磁界の向きを基準にした参照座標系の2つの直交する方向におけるステータ電流成分を指しており、電気機械の種類と状態とに依存してステータ電流の目標値を表す。直軸インダクタンスおよび横軸インダクタンスは、磁界の向き基準にした参照座標系の2つの方向における機械固有のステータインダクタンスを指す。
本発明の1つの実施形態によれば、少なくとも1つのステータ電流が測定され、測定されないすべてのステータ電流はステータ電流の対称性を利用してモデルに基づいて計算される。
すべてのステータ電流を電流センサで測定するならば、ステータ電流の評価によって電流センサ系の故障を検出することが可能である。その場合、理想的な系におけるステータ電流の合計は零でなければならないことが利用される。したがって、ステータ電流の合計が所定の第1ステータ電流閾値を超えた場合に、故障を検出することができる。このようにして、付加的な回路技術的コストなしに、電流センサ系の故障検出が実現される。
本発明の別の実施形態によれば、ステータ電圧は計算により求められる。電気機械に直列接続されている直流交流変換器はふつう、電気機械の各相に対して1つの電力増幅段を有する。この電力増幅段は電力スイッチング素子も含んでいる。これらの電力スイッチング素子は通常、パルス幅変調された制御信号を介して機械制御器により駆動制御される。電気機械の個々の相のデューティ比はこれらの制御信号から直接求められる。ステータ電圧は、これらのデューティ比と測定技術的に求めることのできる中間回路電圧とを用いて計算することができる。ステータ電圧の測定は原則的に可能であるが、このように無しで済ますこともできる。
ステータ電圧を求める際、エラー電圧も考慮してよい。エラー電圧は有利にはステータ電流と中間回路電圧とに依存してエラー電圧特性マップから読み出すことができる。
本発明の別の実施形態によれば、電気機械の電磁出力の第2の値を求める際に、電気機械のその時点の電力損失が考慮される。この電力損失は、有利には、ステータ電流と電気機械の回転数とに依存して電力損失特性マップから読み出すことができる。
回転数が小さい場合には、それに伴って出力も小さいので、付加的なエラー経路を介して、トルクが不所望に高騰する危険な動作状態から保護することが有効である。電気機械の基本回転数範囲内では、最大有効トルクの大きさは直接ステータ電流の大きさから求めることができる。故障のない動作において、設定された目標トルクはこの最大値に最大限に一致する。電気機械およびそのロータの温度によっては、偏差がありうる。このように、電気機械の基本回転数範囲内では、目標トルクの大きさに依存して目標ステータ電流の大きさを求めることができる。本発明の1つの実施形態によれば、このようにして求められた目標ステータ電流の大きさは実ステータ電流の大きさと比較され、目標ステータ電流の大きさの、実ステータ電流の大きさからの偏差が、所定の第2ステータ電流閾値を超えている場合には、機械モデルに基づいて計算された電気機械のトルクは妥当でないと評価される。目標ステータ電流の大きさは有利には目標トルクに依存してステータ電流特性マップから読み出される。
さらに、電磁出力の第2の値と電気機械の回転数とに依存して有効トルクの符号を求めることができる。有効トルクの符号が目標トルクの符号と等しくない場合には、機械モデルに基づいて計算されたトルクを同様に妥当でないと評価してよい。
基本回転数範囲ではトルクの大きさがステータ電流の大きさに依存することを利用して、電気機械の動作安全性をさらに向上させる付加的なエラー経路が基本回転数範囲内で簡単に形成される。
本発明の方法を実行し、電気機械を制御する本発明の機械制御器は、電気機械の電磁出力の第1の値を機械モデルに基づいて計算されたトルクと電気機械の回転数とから求める手段と、ステータ固定の参照座標系に対してのステータ電流成分およびステータ電圧成分を計算する手段と、電気機械の電磁出力の第2の値を前記ステータ電流成分と前記ステータ電圧成分とから求める手段と、電気機械の電磁出力の第1の値を電気機械の電磁出力の第2の値と比較する手段と、電気機械の電磁出力の第1の値の、前記機械の電磁出力の第2の値からの偏差に基づいて故障を検出する手段とを含む。
本発明の実施形態のさらなる特徴および利点は、本発明のモータ制御器を有する電気機械と直流交流変換器の概略的なブロック回路図を示す添付図面を参照して、以下の説明から明らかにされる。
三相電気機械1の概略図を示す。
実施例の説明
図1には、三相電気機械1の概略図が示されている。この三相電気機械1は、パルス変調インバータ2を有する例えば同期機、非同期機、リラクタンス機またはブラシレス直流機として形成されていてよい。パルス幅変調インバータ2は電力スイッチ3a−3fを含んでおり、電力スイッチ3a−3fは、電気機械1の個々の相U、V、Wと接続されており、相U、V、Wは、中間回路電圧UdcLnkの形態の高い供給電圧電位か、またはアースの形態の低い参照電位のいずれかに接続される。ここで、中間回路電圧UdcLnkに接続されたスイッチ3a−3cは「ハイサイドスイッチ」と呼ばれ、アースに接続されたスイッチ3d−3fは「ローサイドスイッチ」と呼ばれる。パルス幅変調スイッチ2はさらに複数のフリーホイールダイオード4a−4fを含んでおり、これらフリーホイールダイオード4a−4fの各々はスイッチ3a−3fのうちの1つに対して並列に配置されている。
パルス幅変調インバータ2は電気機械の出力と動作モードを決定し、図1では単に概略的にしか示されていない機械制御器5によって相応に駆動制御される。機械制御器5はインバータ内に組み込まれていてもよい。電力機器1は選択的に電動機モードまたは発電機モードで動作することができる。
パルス幅変調インバータ2はさらに、主にバッテリ電圧の安定化に使用されるいわゆる中間回路キャパシタ6を含んでいる。バッテリ7を備えた車両の車載電源が中間回路キャパシタ6に並列接続されている。
電気機械1は図示の実施例では三相として構成されているが、三相以外の相を有していてもよい。機械制御器において、電気機械1の電磁トルクTrqEmMdlは、数学的な機械モデルに基づいて以下の式に従って、機械固有のパラメータである電気機械の極対数、直軸電流、横電流、励起磁束、直軸インダクタンスおよび横インダクタンスに依存して計算される。
TrqEmMdl=3・p・Isq・(ΨExc+Isd(Lsd-Lsq)) (1)
ここで、
TrqEmMdl (モデルデータから計算した)機械の電磁トルク
p 機械の極対数
sd 機械の直軸電流(磁界の向きを基準にした参照座標系のd方向におけるステータ電圧)
sq 機械の横電流(磁界の向きを基準にした参照座標系のq方向におけるステータ電圧)
ΨExc 機械の励起磁束
sd、Lsq 磁界の向きを基準にした参照座標系のd方向およびq方向におけるステータインダクタンス
以降において、添字"Mdl"はその添字の付いた値の計算が専らモデルデータに依っていることを示す。
モデルに基づいたトルクの計算を機械制御器5とは別個のユニットにおいて実行し、機械制御器5には計算結果のみを供給することも考えられる。
電気機械1の電磁出力PwrEmMdlの第1の値は下式に従って計算される。
PwrEmMdl=TrqEmMdl・2・π・n (2)
ここで、nは電気機械1の回転数を表している。電気機械1の回転数は例えば回転数センサによって測定することができる。
代替的に、時間的にずらして時点t1とt2において測定された、電気機械1の2つの電流ポインタ(|I1|・exp(iα1)および|I2|・exp(iα2))の間の角度差((α2−α1)/(t2−t1))から回転数nを計算してもよい。このようにして、電気機械1の回転数nの測定を省くことができる。同期機の場合にはさらに、同期機が同期して駆動制御されることによって、ロータがステータ内の磁束に沿って整列し、従って電流ポインタとも整列する場合にしか、電気的回転全体にわたって平均して有効なトルクを出力することができないということを利用することができる。つまり、同期機は、電気機械の実際の回転数が前記角度差と同期して変化する場合にしか、完全な電気的回転にわたってトルクを出力することができないということである。
しかし、電気機械1の回転数nを測定すれば、角度差に基づいて計算された回転数を回転数センサの回転数信号の妥当性検査に、したがってまた回転数センサ系の故障検出にも利用することができる。
電気機械1の相U、VおよびWのステータ電流IsU、IsV、IsWは図1には図示されていない3つの電流センサを介して測定される。電気機械の中性点がアースされていない、または機械巻線が三角結線されている限り、ステータ電流の合計は式(3)に従って零でなければならない。
IsU+IsV+IsW=0 (3)
この関係は、ステータ電流を測定する電流センサ系における故障の検出に利用することができる。そのために、電流の合計の大きさがパラメータ化可能な第1のステータ電流閾値IsLimと比較される。この閾値が超過されると、センサ系の故障が検出される。
|IsU+IsV+IsW|>IsLim ⇒ 故障! (4)
代替的に、すべての相電流を測定するために、1つの相電流だけを、または相電流の少なくとも一部だけを測定し、対称性を利用して残りの相電流をモデルに基づいて計算することも可能である。しかしこの場合、上に説明した妥当性検査およびそれに付随する電流センサ系の故障検出は可能でない。
ステータ電流IsU、IsVおよびIsWから、式(5)に従って、ステータ固定の参照座標系(以下ではA/B座標系と呼ぶ)のA方向およびB方向におけるステータ電流成分IsAおよびIsBが計算される。
Figure 2013510555
測定された、またはモデルに基づいて計算された磁束角αFlxを用いれば、ステータ固定のA/B座標系におけるステータ電流成分分IsAおよびIsBから磁界を基準にした参照座標系(以下ではd/q座標系と呼ぶ)のd方向(直軸方向)およびq方向(横方向)における2つの電流成分IsdおよびIsqが計算される(式(6)参照)。d/q座標系におけるこれらのステータ電流成分IsdおよびIsqは電気機械1を制御する際のフィードバック変数として使用される。
Figure 2013510555
磁束角αFlxはステータ固定のA/B座標系における磁束角を表している。
個々の相U、VまたはWに関するデューティ比dycU、dycVおよびdycWは、電力スイッチ3a〜3fのパルス幅変調された駆動制御信号から直接求めることができる。これらのデューティ比を用いて、有効ステータ電圧UsU、UsVおよびUsWを再構成することができる。このためにはさらに、現時点の中間回路電圧UdcLnkを測定しなければならない。本発明の有利な実施形態によれば、現時点のエラー電圧UsUErr、UsVErrおよびUsWErrも考慮される。これら現時点のエラー電圧は、有利には、ステータ電流IsU、IsVおよびIsWと中間回路電圧UdcLnkとに依存して特性マップから読み出される。エラー電圧UsUErr、UsVErrおよびUsWErrは電力スイッチ3a〜3fのむだ時間と非線形のスイッチング特性とに条件付けられている。
それゆえ、ステータ電圧UsU、UsVおよびUsWは次のように求められる。
Figure 2013510555
ここで、
PWM 中間回路電圧UdcLnkを可能な最大機械電圧に変換するための係数
および
UsUErr=KF(IsU,UdcLnk) (8.1)
UsVErr=KF(IsV,UdcLnk) (8.2)
UsWErr=KF(IsW,UdcLnk) (8.3)
ここで、また以下においても、"KF"はその値が括弧内の値に依存して特性マップに格納されていることを示す。
最後に、ステータ固定のA/B座標系におけるステータの2つの電圧成分UsAおよびUsBが式(10)によって求められる。
Figure 2013510555
電気機械1の有効電力PwrElMaは、ステータ固定のA/B座標系におけるステータ電流成分IsAおよびIsBならびにステータ電圧成分UsAおよびUsBを用いて、式(11)に従って計算することができる。
PwrElMa=3・Us・Is・cosφ=3・(UsA・UsA+UsB・IsB) (10)
有利には、電気機械の電力損失PwrElMaLosは、式(11)に従って、ステータ電流の大きさIsと回転数nとに依存して特性マップに格納される。
PwrElMaLos=KF(Is,n) (11)
ステータ電流の大きさIsは、A/B座標系の直交する2つのステータ電圧成分IsAおよびIsBの幾何的な和を介して求めることができる。
Figure 2013510555
したがって、電気機械1の電磁出力の第2の値PwrEmSensは次のように求められる。
PwrEmSens=PwrElMa-PwrElMaLos (13)
添字"Sens"はここでは、出力を計算するためにモデルデータを使用せず、専らセンサデータだけを使用することを示している。
機械モデルを用いて計算した電磁トルクTrqEmMdlの妥当性検査は出力バランスを介して行われる。その際、電磁トルクを生じさせる出力は、一方では機械モデルから式(2)に従って求められ、他方ではセンサデータから式(13)に従って求められる。
これら2つの値の差から、出力誤差を計算することができる。
PwrErr=PwrEmMdl-PwrEmSens (14)
これは理想的には零であり、通常動作では小さな値をとる。このようにして計算された出力誤差PwrErrの大きさが所定のパラメータ化可能な出力閾値PwrErrLimを超えている場合、機械モデルに基づいて計算されたトルクは妥当でないと評価され、それに相応して故障が検出される。
|PwrErr|>PwrErrLim => 故障! (15)
その場合、故障検出の結果として、電気機械1の安全動作を保証する代替的な対応措置を講じてよい。
回転数が小さい場合には、それに伴って出力も小さいので、付加的なエラー経路を介して、トルクが不所望に高騰する危険な動作状態から保護することが有効である。
基本回転数範囲内では、最大有効トルクの大きさは直接ステータ電流の大きさIsから求めることができる。一方、ステータ電流の大きさは、式(12)に従って、ステータ固定のA/B座標系における2つの直交するステータ電流成分の幾何的な和から求めることができる。最大有効トルクとステータ電流の大きさとの依存関係は、各機械の種類に固有のものであり、有利には特性曲線に記憶される。
|TrqEm|Max=TrwEmAbsMax=KL(Is) (16)
故障のない動作では、設定されたトルクはこの最大値に一致する。必要とされる各目標トルクTrqEmDesに対して、逆関数により、対応するステータ電流目標値IsDesを求めることができる。
IsDes=KL-1(TrqEmDes) (17)
電流誤差IsErr(式(18)参照)が所定のパラメータ化可能な第2のステータ電流閾値IsErrLimを下回っている限り、有効トルクTrqEmの大きさは目標トルクTrqEmDes以下である。さもなければ、故障が検出される。
IsErr=IsDes-Is (18)
|IsErr|≦IsErrLim => |TrqEm|≦|TrqEmDes| (19)
|IsErr|>IsErrLim => 故障! (20)
さらに、有効トルクTrqEmの符号の検査も行うことができる。これは、式(21)に示されているように、式(13)による電磁出力PwrEmSensの符号と電気機械1の回転数nとを用いて行われる。
Figure 2013510555
このようにして計算された符号が目標トルクTrqEmDesの符号と一致しない場合には、同様に故障が検出される。
sgn(TrqEm)≠sgn(TrqEmDes) => 故障! (22)
式(19)及び(29)から分かるように、有効トルクTrqEmの大きさが目標トルクTrqEmDesの大きさよりも小さいという事態は、上で説明した付加的なエラー経路を介して、自動的には故障検出に繋がらない。しかし、この危険性の比較的低い故障も基本回転数範囲内では本発明による出力バランスを介して捕捉することができる。

Claims (13)

  1. 電気機械を制御する機械制御器であって、
    −前記電気機械(1)の機械モデルに基づいて計算されたトルク(TrqEmMdl)と回転数(n)とから、前記電気機械(1)の電磁出力の第1の値(PwrEmMdl)を求める手段と、
    −ステータ電流(IsU、IsV、IsW)とステータ電圧(UsU、UsV、UsW)から、ステータ固定の参照座標系におけるステータ電流成分(IsA、IsB)とステータ電圧成分(UsA、UsB)を計算する手段と、
    −前記ステータ電流成分(IsA、IsB)と前記ステータ電圧成分(UsA、UsB)とから、前記電気機械(1)の電磁出力の第2の値(PwrEmSens)を求める手段と、
    −前記第1の値(PwrEmMdl)を前記第2の値(PwrEmSens)と比較する手段と、
    −前記第1の値(PwrEmMdl)の、前記第2の値(PwrEmSens)からの偏差に基づいて故障を検出する手段と
    を有し
    前記ステータ相電圧(U sU 、U sV 、U sW )を求める際に、前記電気機械(1)のための電力スイッチ(3a〜3f)のむだ時間と非線形のスイッチング特性とに起因する現時点のエラー電圧(U sUErr 、U sVErr 、U sWErr )を考慮する
    ことを特徴とする機械制御器。
  2. 前記機械モデルにより、前記電気機械(1)の極対数(p)、直軸電流(Isd)、横電流(Isq)、励起磁束(ΨExc)ならびに直軸インダクタンス(Lsd)および横インダクタンス(Lsq)を予め設定し、当該パラメータから前記電気機械(1)のトルク(TrqEmMdl)を計算する、請求項1に記載の機械制御器
  3. 前記電気機械の回転数(n)は回転数センサによって測定される、請求項1または2に記載の機械制御器
  4. 前記回転数(n)を時間的にずらして測定した2つの電流ポインタの角度差から求める、請求項1または2に記載の機械制御器
  5. 前記ステータ電流(IsU;IsV;IsW)の少なくとも1つを電流センサによって測定し、測定しないすべてのステータ電流(IsU;IsV;IsW)を計算により求める、請求項1から4のいずれか1項に記載の機械制御器
  6. すべてのステータ電流(IsU、IsV、IsW)を電流センサによって測定し、前記ステータ電流(IsU、IsV、IsW)の合計が所定の第1ステータ電流閾値(IsLim)を超えている場合には、前記ステータ電流(IsU、IsV、IsW)の測定における故障が検出される、請求項1から4のいずれか1項に記載の機械制御器
  7. 前記電気機械(1)の個々の相(U、V、W)のデューティ比(dycU、dycV、dycW)を求め、中間回路電圧(UdcLnk)を測定し、前記デューティ比(dycU、dycV、dycW)と前記中間回路電圧(UdcLnk)とから前記ステータ電圧(UsU、UsV、UsW)を計算する、請求項1から6のいずれか1項に記載の機械制御器
  8. 現時点のエラー電圧(UsUErr、UsVErr、UsWErr)を前記ステータ電流(IsU、IsV、IsW)と前記中間回路電圧(UdcLnk)とに依存してエラー電圧特性マップから読み出す、請求項1から7のいずれか1項に記載の機械制御器
  9. 前記第2の値(PwrEmSens)を求める際に、前記電気機械(1)の現時点の電力損失(PwrElMaLos)を考慮する、請求項1からのいずれか1項に記載の機械制御器
  10. 前記電気機械(1)の現時点の電力損失(PwrElMaLos)を前記ステータ電流の大きさ(Is)と前記回転数(n)とに依存して電力損失特性マップから読み出す、請求項に記載の機械制御器
  11. 前記電気機械(1)の基本回転数範囲内において、目標トルク(TrqEmDes)の大きさに依存して目標ステータ電流(IsDes)の大きさを求め、当該目標ステータ電流(IsDes)の大きさを前記ステータ電流の大きさ(Is)と比較し、前記目標ステータ電流(IsDes)の大きさの、前記実ステータ電流の大きさ(Is)からの偏差が、所定の第2ステータ電流閾値(IsErrLim)を超えている場合には、前記機械モデルに基づいて計算された前記電気機械(1)のトルク(TrqEmMdl)を妥当でないと評価する、請求項1から10のいずれか1項に記載の機械制御器
  12. 前記目標ステータ電流(IsDes)の大きさを前記目標トルク(TrqEmDes)に依存してステータ電流特性マップから読み出す、請求項11に記載の機械制御器
  13. 前記第2の値(PwrEmSens)と前記回転数(n)とに依存して有効トルク(TrqEm)の符号を求め、当該有効トルク(TrqEm)の符号が前記目標トルク(TrqEmDes)の符号と一致していない場合には、前記機械モデルに基づいて計算されたトルク(TrqEmMdl)を妥当でないと評価する、請求項11または12に記載の機械制御器
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