JP2013508496A - シアン染料の混合物およびインクジェット印刷で用いるためのそのインク - Google Patents

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Abstract

以下を含む染料およびその塩の混合物:(a)式(1)の染料およびその塩:式(1)[式中:Rは、置換されていてもよいC1−8アルキルであり;Rは、Hまたはメチルであり;Rは、Hまたは置換されていてもよいC1−4アルキルであり;Lは、置換されていてもよいC1−4アルキレンであり;yは1〜3であり;zは1〜3であり;そして、y+zは2〜4である]:ならびに、(b)酸性トリフェニルメタン染料およびその塩:ここにおいて、成分(a)と(b)の比は95:5〜5:95重量部の範囲にある。同様に、組成物、インク、印刷方法、印刷された材料、およびインクジェットカートリッジ。
Figure 2013508496

【選択図】なし

Description

本発明は、染料混合物、インクジェット印刷機用の組成物およびインク、印刷方法、印刷された基材、ならびにインクジェット印刷機用カートリッジに関する。
インクジェット印刷は、ノズルを基材と接触させることなくインクの液滴を微細ノズルに通して基材上に噴出させる、ノンインパクト印刷技術である。この技術に用いられるインクのセットは、典型的には黄色、マゼンタ、シアンおよび黒色インクを含む。
高解像度デジタルカメラの出現に伴い、消費者がインクジェット印刷機を用いて写真を印刷することが、次第に一般的になってきている。
インクジェット印刷機は他の形の印刷および現像に対し多くの利点を有するが、取り組むべき多くの技術的課題が存在する。例えば、インク媒体に溶解するが優れた耐湿潤堅牢度を示す(すなわち、印刷したときにプリントが滲んだり不鮮明になったりしない)インク着色剤を提供するという、相反する要件がある。また、インクは、印刷した後にシートがくっつくのを回避するために迅速に乾燥することが必要であるが、印刷機のヘッドの微小ノズルの上を覆ってクラスト(crust)を形成すべきではない。印刷機に用いられている微小ノズルを詰まらせうる粒子の形成を回避するために、貯蔵安定性も重要である。これは特に、消費者はインクジェットインクカートリッジを数ヶ月にわたり保持する可能性があるためである。さらに、特に写真用品質の再生に重要なことであるが、得られる像は、光または一般的な酸化ガス、例えばオゾンへの暴露により、急激に日焼けまたは退色を起すべきでない。
高品質で写真のようにリアルなインクジェット印刷のためには、あらゆる像を最適に再生することができるように、各着色剤の色調および彩度が厳密に的確であることが特に重要である。これを達成するために、1を超える着色剤をインクに用いることができる。
インクに用いるための着色剤の選択は、それ自体が技能である。これは、化学者は、必要な光学的性質を有するプリントをさまざまな異なる基材上にもたらす着色剤混合物を、識別しなければならないためである。化学者はまた、選択した着色剤混合物により上記のような要求の厳しい性能基準を満たすインクが確実にもたらされるようにしなければならない。彼らはまた、インクのもっとも高価な成分である着色剤(1以上)の費用を、インク性能に悪影響を及ぼすことなく、最小限に抑えなければならない。
本発明は、以下を含む染料の混合物を提供する:
(a)式(1)の染料およびその塩:
Figure 2013508496
[式中:
は、置換されていてもよいC1−8アルキルであり;
は、Hまたはメチルであり;
は、Hまたは置換されていてもよいC1−4アルキルであり;
Lは、置換されていてもよいC1−4アルキレンであり;
yは1〜3であり;
zは1〜3であり;そして
y+zは2〜4である]
ならびに
(b)酸性トリフェニルメタン染料およびその塩:
ここにおいて、成分(a)と(b)の比は95:5〜5:95重量部の範囲にある。
は、−OH、−SOH、−COHおよび−POからなる群より選択される1以上の置換基を持つC1−4アルキルであることが好ましい。より好ましくは、Rは、1以上の−SOH基を持つC1−4アルキルである。Rが式−CHCHCH−SOHの基であることが、とりわけ好ましい。
はHであることが好ましい。
は、−OH、−SOH、−COHおよび−POからなる群より選択される少なくとも1つの置換基を持つC1−4アルキルであることが好ましい。Rが式−CHCHOHCHの基であることが、とりわけ好ましい。
Lは、置換されていないC1−4アルキレンであることが好ましい。より好ましくは、Lは式−CHCH−の基である。
y+zは、好ましくは3〜4、より好ましくは4である。
yおよびzにより表されフタロシアニン核の各成分環に結合している置換基は、1以下であることが好ましい。
yおよびzにより表される基は、β−位を介してのみフタロシアニンに結合していることが好ましい。
式(1)の染料およびその塩は、式(2)のものおよびその塩であることが好ましい:
Figure 2013508496
[式中:
Pcは、式
Figure 2013508496
のフタロシアニン核を表し、
側基はβ−位を介してのみ該フタロシアニン核に結合している]。
酸性トリフェニルメタン染料は、Color Indexに挙げられているものであることが好ましく、より好ましくは、酸性トリフェニルメタン染料はC.I.アシッドブルー9またはその塩である。
C.I.アシッドブルー9は、いくつかの供給業者から市販されている。使用する前にC.I.アシッドブルー9を精製して、インクジェット印刷に適した形に転化することが好ましい。好ましい精製段階としては、無機不純物を除去するための逆浸透および粒状物質を除去するための篩い分けが挙げられる。
成分(a)と(b)の比は、好ましくは95:5〜25:75重量部の範囲、より好ましくは75:25〜25:75の範囲、特に85:15〜65:35重量部の範囲にある。
第2の態様において、成分(a)と(b)の比は、55:45〜45:55重量部の範囲にある。
本発明に従った染料の混合物は、インクジェット印刷で用いるためのシアンインクの調製に用いることができる。それらは、他の着色インクに明暗を与えるために用いることもできる。
式(1)の染料は、すべてのシアンインクジェット染料のなかでもっとも有効なものの一つである。しかしながら、それらは作製費が極めて高価である。出願人は、式(1)の染料を一般に遙かに安価な酸性トリフェニルメタン染料と混合することにより、意外にも式(1)の染料単独で見られる性能に近い技術的性能を示すが、単価が遙かに安い染料混合物を得ることが可能であることを、見いだした。出願人はまた、本発明に従った染料の混合物は、印刷したときに、成分染料の光学濃度から予測される値より高い光学濃度を有することを見いだした。
本明細書中に示す染料上の酸性および塩基性基、とりわけ酸性基は、塩の形にあることが好ましい。したがって、本明細書中に示す化学式は、遊離酸および塩の形にある化合物を包含する。
好ましい塩は、アルカリ金属塩、特に、リチウム、ナトリウムおよびカリウム、アンモニウムおよび置換アンモニウム塩((CHのような第四アミンを含む)、ならびにそれらの混合物である。特に好ましいものは、ナトリウム、リチウム、アンモニアおよび揮発性アミンを伴う塩、さらに特にリチウムおよびナトリウム塩である。
本明細書中に開示する染料を、公知の技術を用いて塩に転化してもよい。
本明細書に開示する染料は、本明細書中に示したもの以外の互変異性体の形で存在していてもよい。これらの互変異性体は、本発明の範囲内に包含される。
式(1)の染料は、本明細書中で参考として援用する米国特許公報第7211134号に記載されている方法を用いて調製することができる。
本発明の第2の観点に従って、本発明の第1の観点に記載した染料および/またはその塩の混合物と液体媒体とを含む組成物を提供する。
本発明の第2の観点に従った好ましい組成物は、以下:
(a)本発明の第1の観点に従った染料およびその塩の混合物を0.01〜30部;ならびに
(b)70〜99.99部の液体媒体;
ここにおいて、部はすべて重量に基づく
を含む。
部数(a)+(b)=100であることが好ましい。
成分(a)の部数は、好ましくは0.1〜20、より好ましくは0.5〜15、特に1〜5部である。成分(b)の部数は、好ましくは80〜99.9、より好ましくは85〜99.5、特に95〜99部である。
成分(a)は、成分(b)に完全に溶解することが好ましい。成分(a)は、20℃において少なくとも10%の成分(b)への溶解度を有することが好ましい。これにより、より希薄なインクを調製するために用いることができる液体染料濃縮物の調製が可能になり、貯蔵中に液体媒体の蒸発が起こった場合に染料が沈殿する可能性が低下する。
該インクは、高濃度シアンインク、低濃度シアンインク、または高濃度および低濃度インクの両方として、インクジェット印刷機に組み込むことができる。後者の場合、これは、印刷像の解像度および品質に改善をもたらすことができる。したがって、本発明は、成分(a)が2.5〜7部、より好ましくは2.5〜5部(高濃度インク)の量で存在するか、または成分(a)が0.5〜2.4部、より好ましくは0.5〜1.5部(低濃度インク)の量で存在する、組成物(好ましくはインク)も提供する。
好ましい液体媒体としては、水、水と有機溶媒の混合物、および水を含まない有機溶媒が挙げられる。液体媒体は、水と有機溶媒の混合物または水を含まない有機溶媒を含むことが好ましい。
液体媒体(b)が水と有機溶媒の混合物を含む場合、水と有機溶媒の重量比は、好ましくは99:1〜1:99、より好ましくは99:1〜50:50、特に95:5〜80:20である。
水と有機溶媒の混合物中に存在する有機溶媒は、水混和性有機溶媒またはそのような溶媒の混合物であることが好ましい。好ましい水混和性有機溶媒としては、C1−6−アルカノール、好ましくは、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、シクロペンタノールおよびシクロヘキサノール;線状アミド、好ましくは、ジメチルホルムアミドまたはジメチルアセトアミド;ケトンおよびケトン−アルコール、好ましくは、アセトン、メチルエーテルケトン、シクロヘキサノンおよびジアセトンアルコール;水混和性エーテル、好ましくは、テトラヒドロフランおよびジオキサン;ジオール、好ましくは、2〜12の炭素原子を有するジオール、例えば、ペンタン−1,5−ジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコールおよびチオジグリコール、ならびに、オリゴ−およびポリ−アルキレングリコール、好ましくは、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコール;トリオール、好ましくは、グリセロールおよび1,2,6−ヘキサントリオール;ジオールのモノ−C1−4−アルキルエーテル、好ましくは、2〜12の炭素原子を有するジオールのモノ−C1−4−アルキルエーテル、特に、2−メトキシエタノール、2−(2−メトキシエトキシ)エタノール、2−(2−エトキシエトキシ)−エタノール、2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エタノール、2−[2−(2−エトキシエトキシ)−エトキシ]−エタノールおよびエチレングリコールモノアリルエーテル;環状アミド、好ましくは、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、カプロラクタムおよび1,3−ジメチルイミダゾリドン;環状エステル、好ましくはカプロラクトン;スルホキシド、好ましくはジメチルスルホキシド;ならびに、スルホン、好ましくはスルホランが挙げられる。液体媒体は、水と2以上、特に2〜8種の水混和性有機溶媒を含むことが好ましい。
特に好ましい水混和性有機溶媒は、環状アミド、特に、2−ピロリドン、N−メチル−ピロリドンおよびN−エチル−ピロリドン;ジオール、特に、1,5−ペンタンジオール、エチレングリコール、チオジグリコール、ジエチレングリコールおよびトリエチレングリコール;ならびに、ジオールのモノ−C1−4−アルキルおよびC1−4−アルキルエーテル、より好ましくは、2〜12の炭素原子を有するジオールのモノ−C1−4−アルキルエーテル、特に、2−メトキシ−2−エトキシ−2−エトキシエタノールである。
液体媒体が、水を含まない有機溶媒(すなわち1重量%未満の水)を含む場合、該溶媒は、好ましくは30〜200℃、より好ましくは40〜150℃、特に50〜125℃の沸点を有する。有機溶媒は、水不混和性、水混和性、またはそのような溶媒の混合物であることができる。好ましい水混和性有機溶媒は、上記水混和性有機溶媒のいずれかおよびその混合物である。好ましい水不混和性溶媒としては、例えば、脂肪族炭化水素;エステル、好ましくは酢酸エチル;塩素化炭化水素、好ましくはCHCl;およびエーテル、好ましくはジエチルエーテル;およびそれらの混合物が挙げられる。
液体媒体が水不混和性有機溶媒を含む場合、極性溶媒が包含されることが好ましい。これは、極性溶媒が液体媒体への染料の溶解性を向上させるためである。極性溶媒の例としてはC1−4−アルコールが挙げられる。
前述の優先傾向を考慮すると、液体媒体が、水を含まない有機溶媒である場合、それは、ケトン(特にメチルエチルケトン)および/またはアルコール(特にC1−4−アルカノール、さらに特にエタノールまたはプロパノール)を含むことが特に好ましい。
水を含まない有機溶媒は、単一の有機溶媒であるか、2種以上の有機溶媒の混合物であることができる。液体媒体が、水を含まない有機溶媒である場合、それは2〜5種の異なる有機溶媒の混合物であることが好ましい。これにより、インクの乾燥特性および貯蔵安定性に対し良好な制御をもたらす液体媒体を選択することが可能になる。
水を含まない有機溶媒を含む液体媒体は、迅速な乾燥時間が必要とされる場合、とりわけ、疎水性および非吸収性基材、例えば、プラスチック、金属およびガラス上に印刷するときに、とりわけ有用である。
言うまでもなく、液体媒体は、インクジェット印刷用インクに従来用いられている追加的成分、例えば、粘度および表面張力の改質剤、腐敗抑制剤、殺生物剤、コゲーション低減剤(kogation reducing additives)、ならびに、イオン性または非イオン性であることができる界面活性剤を、含有することができる。
通常は必要ないが、色調および性能特性を改変するために、さらなる着色剤をインクに加えてもよい。
本発明に従った組成物は、インクジェット印刷機での使用に適したインクであることが好ましい。インクジェット印刷機での使用に適したインクは、微細ノズルを詰まらせることなく、インクジェット印刷ヘッドに通して繰り返し発射させることができるインクである。これを行うために、インクは、粒子を含んでいてはならず、安定でなければならず(すなわち、貯蔵中に沈殿しない)、腐食性元素(例えば塩化物)を含んでいてはならず、そして、印刷ヘッドでの良好な液滴形成を可能にする粘度を有していなければならない。
インクジェット印刷機での使用に適したインクは、25℃において好ましくは20cP未満、より好ましくは10cP未満、特に5cP未満の粘度を有する。
インクジェット印刷機での使用に適したインクは、合計で好ましくは500ppm未満、より好ましくは250ppm未満、特に100ppm未満、さらに特に10ppm未満の二価および三価の金属イオン(式(1)の着色剤またはインクに組み込まれている他の着色剤もしくは添加剤に結合している二価および三価の金属イオンを除く)を含有する。
インクジェット印刷機での使用に適したインクは、好ましくは10μm未満、より好ましくは3μm未満、特に2μm未満、さらに特に1μm未満の平均孔径を有するフィルターに通して濾過されている。この濾過により、多くのインクジェット印刷機に見いだされる微細ノズルを通常なら詰まらせうる粒状物質が除去される。
インクジェット印刷機での使用に適したインクは、合計で好ましくは500ppm未満、より好ましくは250ppm未満、特に100ppm未満、さらに特に10ppm未満のハロゲン化物イオンを含有する。
本発明の第3の観点は、基材上に像を形成するための方法であって、本発明の第2の観点に従った組成物、好ましくはインクジェット印刷機での使用に適したインクを、インクジェット印刷機により基材に施用することを含む方法を提供する。
インクジェット印刷機は、インクを基材に、小さなオリフィスに通して基材上に噴出させる液滴の形で施用することが好ましい。好ましいインクジェット印刷機は、圧電インクジェット印刷機およびサーマルインクジェット印刷機である。サーマルインクジェット印刷機では、プログラム化した熱パルスをオリフィスに隣接する抵抗器によりリザーバー中のインクに施用し、それにより、基材とオリフィスとの相対運動中に、インクを小さな液滴の形でオリフィスから基材に向けて噴出させる。圧電インクジェット印刷機では、小さな結晶の振動により、オリフィスからインクを噴出させる。
基材は、好ましくは、紙、プラスチック、生地、金属またはガラス、より好ましくは、紙、オーバーヘッドプロジェクター用スライドまたは生地材料、特に紙である。
好ましい紙は、酸性、アルカリ性または中性の性質を有することができる普通紙または処理紙である。写真用品質の紙が特に好ましい。写真用品質の紙は、銀塩写真プリントで典型的に見られるものと同様の仕上がりをもたらす。
本発明の第4の観点は、本発明の第1の観点に記載した染料および/またはその塩の混合物、本発明の第2の観点に従った組成物、あるいは本発明の第3の観点に従った方法を用いて、印刷された材料、好ましくは、紙、プラスチック、生地、金属またはガラス、より好ましくは、紙、オーバーヘッドプロジェクター用スライドまたは生地材料、特に紙、さらに特に普通紙、塗被紙または処理紙を提供する。
本発明の第4の観点の印刷された材料が、本発明の第3の観点に従った方法を用いて印刷された写真用品質の紙上のプリントであることが、特に好ましい。
本発明の第5の観点は、チャンバーと、組成物、好ましくは、インクジェット印刷機での使用に適したインクとを含むインクジェット印刷機用カートリッジであって、該組成物が該チャンバー内にあり、該組成物が本発明の第2の観点で定義し選んだとおりである、前記インクジェット印刷機用カートリッジを提供する。該カートリッジは、本発明の第2の観点に記載した高濃度インクおよび低濃度インクを、異なるチャンバー内に含有していてもよい。
本発明を以下の実施例によりさらに例示する。ここにおいて、すべての部および百分率は、特記しない限り重量に基づく。
実施例1
以下のリチウム塩の調製:
Figure 2013508496
米国特許公報第7211134号の実施例105に記載されているとおりに調製した。
実施例2
染料の混合物を、実施例1の染料83部を17部のC.I.アシッドブルー9と混合することにより調製した。
実施例3
インクの調製
実施例のインクと、一方は実施例1の染料を含有し他方はC.I.アシッドブルー9を含有する2つの対照インクを、3.2gの染料混合物を、以下(重量%):
ジエチレングリコール 7%
2−ピロリドン 7%
エチレングリコール 7%
SurfynolRTM 465 1%
トリス緩衝液 0.2%
水 77.8%
を含む液体媒体に溶解することにより調製した。
Surfynol(登録商標)465はAir Productsからの界面活性剤である。
実施例4
インクジェット印刷
上記のように調製したインクを、0.45ミクロンのナイロン製フィルターに通して濾過した後、シリンジを用いて空の印刷用カートリッジ中に組み込んだ。
その後、これらのインクを以下のインクジェット媒体上にインクジェット印刷した:
Epson(登録商標)Ultra Premium Glossy Photo Paper(SEC PM);
Canon(登録商標)Photo Paper Pro Platinum PT101 Photo Paper(PT101);および
HP Advanced Photo Paper(HPP)。
Canon GF500 paper(GF500)
Xerox Acid(登録商標)4200 Copy Paper(XA4200)
プリント測定
プリントの反射率スペクトルを、以下のパラメーターに設定したGretag SpectrolinoRTM分光光度計を用いて得た:
測定配置:0°/45°
スペクトル域:380〜730nm
スペクトル間隔:10nm
光源:D50
観測視野:2°(CIE1931)
密度:Ansi A
外部充填物(External Filler):なし
予想RODの計算
一定数Kubelka−Munkモデル(one constant Kubelka-Munk model)を用いて、反射率スペクトル(R)を吸収係数(K)と散乱計数(S)の比に変換した(Kang,H.R. J.Imag.Tech.,17,2,1991,76−83)。その後、この比を単一実体(single entity)として扱う。
Figure 2013508496
このモデルでは系には境界がないと仮定し(すなわち、空気とプリントの間の屈折率変化に補正を用いない)、散乱は一定であると仮定する。また、個々の成分のK/S比は、各波長において加法的であると仮定する:したがって、
Figure 2013508496
インクの380〜730nmの波長範囲でのK/S値を、上記のように、印刷深さ100%で測定した反射率スペクトルから計算した。
実施例1の染料およびアシッドブルー9のK/S値は、ブレンド中の適切な染料濃度が与えられるように、以下のレベルに合わせて調整した。
C037:0.83
アシッドブルー9:0.17
その後、各紙上のブレンドのスペクトルのK/S値を得るために、各紙上の各染料の調整したK/Sスペクトルを各波長で合計した。
さまざまな紙上でのブレンドのスペクトルを、同じ紙上で測定した両染料の反射率スペクトルを用いて計算した。
その後、ブレンドのK/Sスペクトルを、以下の式を用いて、対応する反射率スペクトルに変換した。式中、R=反射率である。ここでも、K/S比を単一実体として扱う。
Figure 2013508496
結果
Figure 2013508496
明らかに、式(1)の染料と酸性トリフェニルメタン染料の混合物は、印刷したときに、計算したスペクトルから予想したものに比べ高いRODを有する。
さらなるインク
表AおよびBに記載したインクは、実施例2に記載した染料の混合物を用いて調製することができる。第1列に示した染料の混合物を、第2列以降に明記したインク100部に溶解する。第2列以降に挙げた数字は当該インク構成成分の部数をさし、すべての部は重量に基づく。インクのpHは、適した酸または塩基を用いて調整することができる。インクは、インクジェット印刷により基材に施用することができる。
以下の略語を表AおよびBに用いる:
PG=プロピレングリコール
DEG=ジエチレングリコール
NMP=N−メチルピロリドン
DMK=ジメチルケトン
IPA=イソプロパノール
2P=2−ピロリドン
MIBK=メチルイソブチルケトン
P12=プロパン−1,2−ジオール
BDL=ブタン−2,3−ジオール
TBT=第三ブタノール
Figure 2013508496
Figure 2013508496

Claims (17)

  1. 以下を含む染料およびその塩の混合物:
    (a)式(1)の染料およびその塩:
    Figure 2013508496
    [式中:
    は、置換されていてもよいC1−8アルキルであり;
    は、Hまたはメチルであり;
    は、Hまたは置換されていてもよいC1−4アルキルであり;
    Lは、置換されていてもよいC1−4アルキレンであり;
    yは1〜3であり;
    zは1〜3であり;そして
    y+zは2〜4である]
    ならびに
    (b)酸性トリフェニルメタン染料およびその塩:
    ここにおいて、成分(a)と(b)の比は95:5〜5:95重量部の範囲にある。
  2. が、−OH、−SOH、−COHおよび−POからなる群より選択される1以上の置換基を持つC1−4アルキルである、請求項1に記載の染料およびその塩の混合物。
  3. が式−CHCHCH−SOHの基である、請求項1〜2のいずれか一項に記載の染料およびその塩の混合物。
  4. がHである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の染料およびその塩の混合物。
  5. が、−OH、−SOH、−COHおよび−POからなる群より選択される少なくとも1つの置換基を持つC1−4アルキルである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の染料およびその塩の混合物。
  6. が式−CHCHOHCHの基である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の染料およびその塩の混合物。
  7. Lが式−CHCH−の基である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の染料およびその塩の混合物。
  8. y+zが4である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の染料およびその塩の混合物。
  9. yおよびzにより表される基が、β−位を介してのみフタロシアニンに結合している、請求項1〜8のいずれか一項に記載の染料およびその塩の混合物。
  10. 式(1)の染料およびその塩が、式(2)のものおよびその塩である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の染料およびその塩の混合物:
    Figure 2013508496
    [式中:
    Pcは、式
    Figure 2013508496
    のフタロシアニン核を表し、
    側基はβ−位を介してのみ該フタロシアニン核に結合している]。
  11. 酸性トリフェニルメタン染料がC.I.アシッドブルー9またはその塩である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の染料およびその塩の混合物。
  12. 成分(a)と(b)の比が85:15〜65:35重量部の範囲にある、請求項1〜11のいずれか一項に記載の染料およびその塩の混合物。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の染料およびその塩の混合物と液体媒体とを含む組成物。
  14. インクジェット印刷機での使用に適したインクである、請求項13に記載の組成物。
  15. 基材上に像を形成するための方法であって、請求項14に記載のインクジェット印刷機での使用に適したインクを、インクジェット印刷機により基材に施用することを含む方法。
  16. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の染料およびその塩の混合物で印刷された材料。
  17. チャンバーと請求項14に記載のインクジェット印刷機での使用に適したインクとを含むインクジェット印刷機用カートリッジであって、該インクが該チャンバー内にある、前記インクジェット印刷機用カートリッジ。
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