JP2013501086A - 酸性イオン性液状媒体中でポリエステルを合成する方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(i)ラクトン環の開環による重合(これは数種の特殊なモノマーに向けられる);
(ii)酸ジクロリド等の高反応性モノマーを用い又は活性剤の存在下でジカルボン酸を用いる低温(0〜120℃)における溶液重合;
(iii)有機金属触媒の存在下で数時間の、一般的に真空下における、ジオールと二酸又はジエステルとの間の高温(170〜300℃)におけるバルク(塊状)ポリエステル化。
(i)カルボン酸官能基を少なくとも2個有する化合物、カルボン酸エステル官能基を少なくとも2個有する化合物、カルボン酸官能基を少なくとも1個有し且つヒドロキシル官能基を少なくとも1個有する化合物、及びカルボン酸エステル官能基を少なくとも1個有し且つヒドロキシル官能基を少なくとも1個有する化合物から選択される少なくとも1種の第1のモノマー若しくはオオリゴマーと、ヒドロキシル官能基を少なくとも2個有する化合物から選択される少なくとも1種の第2のモノマー若しくはオリゴマーとの間のポリエステル化反応によって、又は
(ii)カルボン酸官能基を少なくとも1個有し且つヒドロキシル官能基を少なくとも1個有する化合物、及びカルボン酸エステル官能基を少なくとも1個有し且つヒドロキシル官能基を少なくとも1個有する化合物から選択される単一のモノマー若しくはオリゴマーのポリエステル化反応によって、
合成する方法であって、
前記ポリエステル化反応が金属触媒を含まない反応媒体中で大気圧又は真空下で60〜150℃の温度において実施され、前記反応媒体が、電荷が平衡にあるアニオン及びカチオンから成る少なくとも1種の酸性イオン性液体を含み、少なくとも前記カチオンがブレンステッドの意味における強酸であるか又はブレンステッドの意味における強酸である基を含むかのいずれかであることを特徴とする、前記方法にある。
R−COOH(基A)+HO−R'(基B)→R−COO−R'+H2O(1)
R−COOR1(基A)+HO−R'(基B)→R−COO−R'+R1OH(2)
R−COOH(基A)+R2COO−R'(基B)→R−COO−R'+R2COOH(3)
ここで、
R及びR'は互いに独立して、高モル質量のポリマー分子をもたらすことができる任意のタイプのモノマー、オリゴマー又はポリマー分子を表し、
R1はアルキル基、好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル又はイソブチル基であり、
R2はアルキル基、好ましくはメチル又はエチル基である。
・タイプAの基を1個以上有する次式I:
(A)xR3
に相当するタイプAxの化合物から選択されるもの;又は
・タイプBの基を1個以上有する次式II:
(B)yR4
に相当するタイプBxの化合物から選択されるもの;又は
・タイプAの基を1個以上有し且つタイプBの基を1個以上有する次式III:
(A)xR5(B)y
に相当するタイプAxByの化合物から選択されるもの:
である。式I、II及びIII中、
x及びyは1以上の整数であり、
基R3、R4及びR5は互いに独立して、脂肪族、環状脂肪族、芳香族又は混合基{これらは随意にヘテロ原子又は採用する合成条件下で反応性ではない基(例えばケトン、スルホン、アミド若しくはイミン基)を含有していてよい}である。
(i)タイプA2の1種以上の化合物とタイプB2の1種以上の化合物との反応;
(ii)タイプABの1種以上の化合物の反応;又は
(iii)タイプA2の1種以上の化合物とタイプB2の1種以上の化合物及びタイプABの1種以上の化合物との反応:
が、線状構造のポリマーであって随意に交互の性状のもの、即ち同じタイプのモノマー単位群が鎖に沿って互いに規則的且つ繰返しの序列でつながったもの(例えばタイプ1−タイプ2−タイプ3−タイプ1−タイプ2−タイプ3−・・・)をもたらす。
基R6〜R11及びR13〜R25は互いに独立して、水素原子、式−(CH2)m−SO3Hのアルキルスルホン酸基(ここで、mは1〜6の範囲の整数であり、好ましくはmは3又は4である)又は脂肪族基、環状脂肪族基、芳香族基若しくは混合基(これらの基は随意に1個以上のヘテロ原子を含有していてよい)を表し、
上記の式X1〜X8の各カチオンにおいて、基Rnの少なくとも1つは水素原子又は式−(CH2)m−SO3Hのアルキルスルホン酸基を表すものとし、
R12は水素原子又は式−(CH2)p−SO3Hのアルキルスルホン酸基(ここで、pは1〜6の範囲の整数であり、好ましくはpは3又は4である)を表す。}
mは3又は4であり、
Yは上記のアニオンYq-から選択され、
R26は脂肪族基、環状脂肪族基、芳香族基又は混合基(これらの基は1個以上のヘテロ原子を随意に含有していてよい)である}
の3−(3−アルキル−1−イミダゾリオ)−1−プロパンスルホン酸及び4−(3−アルキル−1−イミダゾリオ)−1−ブタンスルホン酸から選択される。
Claims (16)
- (i)カルボン酸官能基を少なくとも2個有する化合物、カルボン酸エステル官能基を少なくとも2個有する化合物、カルボン酸官能基を少なくとも1個有し且つヒドロキシル官能基を少なくとも1個有する化合物、及びカルボン酸エステル官能基を少なくとも1個有し且つヒドロキシル官能基を少なくとも1個有する化合物から選択される少なくとも1種の第1のモノマー若しくはオオリゴマーと、ヒドロキシル官能基を少なくとも2個有する化合物から選択される少なくとも1種の第2のモノマー若しくはオオリゴマーとの間のポリエステル化反応によって、又は
(ii)カルボン酸官能基を少なくとも1個有し且つヒドロキシル官能基を少なくとも1個有する化合物、及びカルボン酸エステル官能基を少なくとも1個有し且つヒドロキシル官能基を少なくとも1個有する化合物から選択される単一のモノマー若しくはオリゴマーのポリエステル化反応によって、
立体排除クロマトグラフィーにより測定される質量平均モル質量Mwが10000超であるポリエステル又はコポリエステルを合成するための方法であって、
前記ポリエステル化反応を金属触媒を含まない反応媒体中で大気圧又は真空下で60〜150℃の温度において実施し、前記反応媒体が、電荷が平衡にあるアニオン及びカチオンから構成される少なくとも1種の酸性イオン性液体を含み、少なくとも前記カチオンがブレンステッドの意味における強酸であるか又はブレンステッドの意味における強酸である基を含むかのいずれかであることを特徴とする、前記方法。 - 前記ポリエステル化反応が、
R−COOH(基A)+HO−R'(基B)→R−COO−R'+H2O(1)
R−COOR1(基A)+HO−R'(基B)→R−COO−R'+R1OH(2)
R−COOH(基A)+R2COO−R'(基B)→R−COO−R'+R2COOH(3)
(ここで、
R及びR'は互いに独立して、高モル質量のポリマー分子をもたらすことができる任意のタイプのモノマー、オリゴマー又はポリマー分子を表し、
R1はアルキル基、好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル又はイソブチル基であり、
R2はアルキル基、好ましくはメチル又はエチル基である)
と書かれる(1)カルボン酸タイプの基とアルコールタイプの基との間、及び/又は(2)カルボン酸エステルタイプの基とアルコールタイプの基との間、及び/又は(3)カルボン酸タイプの基とカルボン酸エステルタイプの基との間の縮合反応であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。 - 前記のポリエステル化反応を実施するために互いに反応させる化合物が、
・タイプAの基を1個以上有する次式I:
(A)xR3
に相当するタイプAxの化合物から選択されるもの;又は
・タイプBの基を1個以上有する次式II:
(B)yR4
に相当するタイプBxの化合物から選択されるもの;又は
・タイプAの基を1個以上有し且つタイプBの基を1個以上有する次式III:
(A)xR5(B)y
に相当するタイプAxByの化合物から選択されるもの:
{これら式I、II及びIII中、
x及びyは1以上の整数であり、
基R3、R4及びR5は互いに独立して、脂肪族、環状脂肪族、芳香族又は混合基であり、これらは随意にヘテロ原子又は採用する合成条件下で反応性ではない基(例えばケトン、スルホン、アミド若しくはイミン基)を含有していてよい}
であることを特徴とする、請求項2に記載の方法。 - 前記のポリエステル化反応を実施するために互いに反応させる化合物が、タイプAの基を2個含有するもの(タイプA2の化合物)、又はタイプBの基を2個含有するもの(タイプB2の化合物)、又はタイプAの基を1個含有し且つタイプBの基を1個含有するもの(タイプABの化合物)であり、得られるポリエステル又はコポリエステルが直鎖状構造のものであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- 前記エステル化反応を、タイプAの基を1個だけ含有し且つタイプBの基を複数個含有する1種以上の化合物(タイプABxの化合物)を反応させることによって、又はタイプAの基を複数個含有し且つタイプBの基を1個だけ含有する1種以上の化合物(タイプAxBの化合物)を反応させることによって実施し、そして得られるポリマー(ポリエステル又はコポリエステル)が高度に分岐した構造のものであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- 反応させる化合物の内の1種以上がタイプA及び/又はBの反応性基を有するオリゴマーであること、並びに得られるポリエステルが異なるタイプのポリマーブロックを含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- 前記イオン性液体が式qXn+nYq-:
[ここで、
Xn+は1の正電荷(n=1)又は2以上の正電荷(n>1)を有する酸性カチオンを表し、
Yq-は1の負電荷(q=1)又は1より大きい負電荷(q>1)を有するアニオンを表し、
前記カチオンXn+は、次の一般式X1〜X8:
基R6〜R11及びR13〜R25は互いに独立して、水素原子、式−(CH2)m−SO3Hのアルキルスルホン酸基(ここで、mは1〜6の範囲の整数である)又は脂肪族基、環状脂肪族基、芳香族基若しくは混合基(これらの基は随意に1個以上のヘテロ原子を含有していてよい)を表し、
上記の式X1〜X8の各カチオンにおいて、基Rnの少なくとも1つは水素原子又は式−(CH2)m−SO3Hのアルキルスルホン酸基を表すものとし、
R12は水素原子又は式−(CH2)p−SO3Hのアルキルスルホン酸基(ここで、pは1〜6の範囲の整数である)を表す}
のアンモニウム、イミダゾリウム、ピリジニウム、ピロリジニウム、ピペリジニウム、トリアゾリウム、モルホリニウム及びホスホニウムから選択される]
のイオン性液体から選択されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。 - 前記アニオンYq-がハライド;テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、サルフェート、ハイドロジェンサルフェート、ジハイドロジェンホスフェート、ハイドロジェンホスフェート及びホスフェートアニオン;カルボキシレートアニオン;アセテートアニオン;トリフルオロアセテートアニオン;プロパノエートアニオン;ビス((トリフルオロメチル)スルホニル)イミダートアニオン;ビス(メチルスルホニル)イミダートアニオン;ジシアナミダートアニオン及びスルホネートアニオンから選択されることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
- 前記アニオンYq-がプロトン性ポリ酸の酸性アニオンから選択される少なくとも1種のブレンステッド酸基を含むことを特徴とする、請求項7に記載の方法。
- 前記の式(IV)のイオン性液体が次の酸:4−(3−メチル−1−イミダゾリオ)−1−ブタンスルホン酸、3−(3−メチル−1−イミダゾリオ)−1−プロパンスルホン酸、4−(3−エチル−1−イミダゾリオ)−1−ブタンスルホン酸、3−(3−エチル−1−イミダゾリオ)−1−プロパンスルホン酸、4−(3−プロピル−1−イミダゾリオ)−1−ブタンスルホン酸、3−(3−プロピル−1−イミダゾリオ)−1−プロパンスルホン酸、4−(3−ブチル−1−イミダゾリオ)−1−ブタンスルホン酸、3−(3−ブチル−1−イミダゾリオ)−1−プロパンスルホン酸、4−(3−イソブチル−1−イミダゾリオ)−1−ブタンスルホン酸、3−(3−イソブチル−1−イミダゾリオ)−1−プロパンスルホン酸、4−(3−ペンチル−1−イミダゾリオ)−1−ブタンスルホン酸、3−(3−ペンチル−1−イミダゾリオ)−1−プロパンスルホン酸、4−(3−ヘキシル−1−イミダゾリオ)−1−ブタンスルホン酸、3−(3−ヘキシル−1−イミダゾリオ)−1−プロパンスルホン酸、4−(3−オクチル−1−イミダゾリオ)−1−ブタンスルホン酸、3−(3−オクチル−1−イミダゾリオ)−1−プロパンスルホン酸、4−(3−ドデシル−1−イミダゾリオ)−1−ブタンスルホン酸、3−(3−ドデシル−1−イミダゾリオ)−1−プロパンスルホン酸、4−(3−オクタデシル−1−イミダゾリオ)−1−ブタンスルホン酸、3−(3−オクタデシル−1−イミダゾリオ)−1−プロパンスルホン酸、4−(3−(2−エトキシエチル)−1−イミダゾリオ)−1−ブタンスルホン酸、3−(3−(2−エトキシエチル)−1−イミダゾリオ)−1−プロパンスルホン酸、4−(3−(2−メトキシエチル)−1−イミダゾリオ)−1−ブタンスルホン酸、3−(3−(2−メトキシエチル)−1−イミダゾリオ)−1−プロパンスルホン酸、4−(3−(2(2−メトキシエトキシ)エチル)−1−イミダゾリオ)−1−ブタンスルホン酸及び3−(3−(2(2−メトキシエトキシ)エチル)−1−イミダゾリオ)−1−プロパンスルホン酸:のハイドロジェンサルフェート、トリフルオロメタンスルホネート、トシレート、ジハイドロジェンホスフェート又はビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミダートから選択されることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
- 前記反応媒体が塩化1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、テトラフルオロホウ酸1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム及びビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド酸ブチル−3−メチルイミダゾリウムから選択される少なくとも1種の非酸性イオン性液体をも含むことを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
- 前記反応媒体の温度を大気圧において80〜120℃にすることを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
- 前記ポリエステル化反応を110℃において30分間実施することを特徴とする、請求項1〜13のいずれかに記載の方法。
- 前記ポリエステル化反応の間、反応媒体上又は中に不活性ガス流を導入することを特徴とする、請求項1〜14のいずれかに記載の方法。
- 前記ポリエステル化反応の間、反応媒体を0.1〜100ミリバールの真空にすることを特徴とする、請求項1〜15のいずれかに記載の方法。
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