JP2013257148A - コーティング装置、及びコーティング装置の前処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、膜厚の均一性の高いコーティングを短時間で実現するコーティング装置の提供を目的とする。
【解決手段】本発明では、上記目的を達成するために、イオン液体を試料にコーティングするコーティング装置であって、試料雰囲気を真空排気するための真空チャンバーと、当該真空チャンバー内に位置する試料に対して紫外光を照射するための紫外光源と、イオン液体をコーティングするための真空チャンバーを備えたコーティング装置を提案する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、イオン液体を試料にコーティングする装置に係り、特にコーティング前の試料の前処理を行うコーティング装置の前処理装置、及びコーティング装置に関する。
荷電粒子線装置を用いてナノレベル、マイクロレベルの微小領域を観察/分析することが求められている。その際、ガラスやセラミックス、高分子材料などの導電性の乏しい試料に導電性を付与するために試料コーティングを行う。コーティング方法には、イオンスパッタ法、真空蒸着法、ビームスパッタ法などがあげられる。荷電粒子線装置において、高分解能観察やX線分析用のコーティングには、カーボン材料を数ナノメートルの膜厚で均一にコーティングすることが望ましい。
カーボン材をコーティングする手法として、真空蒸着法が主に用いられている。しかし、この手法では、鉛筆の芯のように尖らせたカーボンブロックまたはシャープペンシルの芯を2000℃程度の赤熱温度まで加熱し蒸着させるため、膜厚制御が行えず、試料に熱ダメージを与え、さらに、試料へ均一にコーティングが困難である。
一方、特許文献1に開示されているように、試料にイオン液体を含浸または塗布することによって、試料に導電性を付与して観察可能なことが知られている。しかし、この手法は数千倍程度の観察には適しているものの、ナノサイズの形状観察には、イオン液体が目的の構造を覆ってしまう。
また、非特許文献1、及び非特許文献2に開示されているように、赤外線レーザーを用いてイオン液体を真空中で蒸発させコーティングする手法がある。この方法は、数十ナノメートルオーダーでのコーティングが可能である。赤外線レーザーでイオン液体をコーティングする方法を用いることで、ナノメートルオーダーの膜厚のコーティングが可能となる。
WO2007/083756
松本祐司、他、「イオン液体の真空蒸着技術とコンビナトリアル新材料開発への応用」、工業材料 Vol. 58, P.60-63 (2010年) Y.Matsumoto et al ,"Molecular beam deposition of nano-scale ionic liquids in ultra-high vacuum", ACS Nano Vol. 4, P.5946-5952 (2010)
非特許文献1に開示されているように、レーザーでイオン液体を蒸発させコーティングを行う装置を用いて、荷電粒子線装置で観察する試料の約10mmφ程度の範囲をコーティングする場合、イオン液体が数百ナノメートル程度の大きさの水滴状に形成されてしまうことがある。非特許文献2も同様であり、更に、コーティング時間が200秒以上かかり、イオンスパッタ装置の30秒前後と比較して4倍長い時間を要する。この場合、試料に高温のイオン液体が長時間照射されるので熱ダメージが懸念される。
また、水滴状にコーティングされるのを防ぐため、事前にカーボンを真空蒸着装置でコーティングすることが考えられるが、60nm以上の膜が必要になる。
以下に、膜厚の均一性の高いコーティングを短時間で実現することを目的とするコーティング装置、及びコーティング装置の前処理装置について説明する。
上記目的を達成するための一態様として、以下にイオン液体を試料にコーティングするコーティング装置の前処理装置であって、試料雰囲気を真空排気するための真空チャンバーと、当該真空チャンバー内に位置する試料に対して紫外光を照射するための紫外光源を備えたコーティング装置の前処理装置を提案する。
更に他の態様として、イオン液体を試料にコーティングするコーティング装置であって、当該試料にコーティングされるイオン液体を保持するイオン液体容器を内蔵し、前記試料にイオン液体がコーティングされる第1の真空チャンバーと、当該第1の真空チャンバーに連結され、前記イオン液体がコーティングされる試料に紫外光を照射するための第2の真空チャンバーを備えたコーティング装置を提案する。
上記構成によれば、膜厚の均一性の高いコーティングを短時間で実現することが可能となる。
イオン液体をコーティングするコーティング装置の紫外光処理部(前処理装置)の一例を示す図。 イオン液体をコーティングするコーティング装置の一例を示す図。 イオン液体容器の一例を示す図。 試料ステージの一例を示す図。 試料ステージのオシレーション動作を示す図。 紫外光照射処理を含むコーティング工程を示すフローチャート。 コーティング条件を設定するGUI画面の一例を示す図。 コーティング装置の制御装置を示す図。
以下に、被コーティング材料(試料)に対し、イオン液体をコーティングするコーティング装置であって、イオン液体についてナノメートルオーダーの膜厚制御を行いつつ、均一に試料にコーティング可能な装置について、より詳細に説明する。また、以下に説明する実施例によれば、コンタミネーションを抑え、数十秒単位の短時間で、温度制御により熱ダメージを抑えたコーティングが可能となる。
また、以下に説明するコーティング装置では、試料を搭載するステージが、当該ステージ上面の中心を当該上面に垂直に通過する仮想軸を、偏心させつつ回転、傾斜するような駆動機構を備える例についても説明する。このような駆動機構を備えることによって、一方向からのコーティングと比べて、試料への回り込みの向上と、膜厚均一性の向上の両立が実現できる。より具体的には、仮想軸から5mm程度偏心させ、さらに傾斜、回転させることで、約10mmφ程度の範囲を回り込みよくコーティングできる。
以下に説明する実施例では、イオン液体には親水性のものを用い、さらに、コーティングする前に試料に紫外光を照射するためのUVランプ照射機構を設け、試料表面を親水化することで、水滴状にイオン液体が付着することを防ぐ例について説明する。このUVランプ照射機構は、コーティング装置と一体化(UVランプ照射機構を含む真空チャンバーと、コーティングを行うための真空チャンバーを、真空バルブ等を介して接続)し、数kPa程度の圧力で真空排気することで、表面より解離した汚れ成分(ハイドロカーボン)を効率よく排気する。
また、この機構は汚れ成分が表面へ再付着することを抑え、UV処理後の試料を大気に戻さずコーティングが行えるため、試料コンタミネーションを軽減することができる。イオン液体は透明で赤外線レーザーが透過してしまうためそのエネルギーを吸収する材料をイオン液体と混合させる。そのための材料として、シリコン粒子を黒鉛粒子化したものを用いる。さらにイオン液体を入れる容器も黒鉛製に変更する。これにより、レーザーのエネルギーを効率よく吸収し、短時間でのイオン液体の蒸発を実現する。
赤外線レーザーは手動でON/OFFでき、設定した時間で停止する機能を持たせることが望ましい。試料ステージには膜厚計を配置し、コーティング中の膜厚を表示する機構と、設定膜厚になるとレーザー照射を停止させ、目的の膜厚でコーティングが行える機構を持たせることが望ましい。また、試料ステージに熱電対を配置し、コーティング中の温度を表示する機構と、設定温度以上になるとレーザー照射を停止する機構を設け、試料への熱ダメージを軽減する機構を持たせることが望ましい。
荷電粒子線装置で観察/分析を行う試料室真空度と同等の圧力下で試料コーティングを行うことによって、膜自体のコンタミネーションが無く、良質の膜を作製することができる。
本実施例にて説明する装置では、荷電粒子線装置の試料に対してイオン液体を約10mm程度の範囲で均一にコーティングでき、膜厚を制御し試料への熱ダメージを抑え、短時間でコンタミネーションのない良質の膜をコーティングすることが可能となる。
図1は、赤外線レーザーでイオン液体をコーティングする装置のうち、UV処理部分の構成を示した模式図である。101は試料表面を親水化するためのUV照射処理真空チャンバー(第2の真空チャンバー)であり、102の親水化処理真空チャンバー排気系によって真空排気される。103のUVランプにより試料104を照射することで、チャンバー内に発生した活性酸素の作用により、その表面に−OH基または−COOH基が生成される。−OH基または−COOH基は親水性の物質と馴染みがよく、この作用により試料表面がイオン液体に対する濡れ性が上がり、水滴状にコーティングされる現象を防ぐことができる。また、101の真空チャンバーは制御モニタ105から入力した大気圧〜6.7kPaの真空度で、102の真空排気系を106の制御系でコントロールすることができる。
真空チャンバー101内の真空度をコントロールすることで、UV処理により試料表面からかい離した汚れ成分を効率よく排気し、さらにその汚れ成分が試料表面へ再付着することを防ぎ、試料コンタミネーションを軽減することが可能となる。
図2は、イオン液体をコーティングする機構を説明した模式図である。201はイオン液体をコーティングする真空チャンバー(第1の真空チャンバー)であり、202のイオン液体コーティング真空チャンバー排気系によって4×10−7Pa程度の高真空まで真空排気される。UV処理真空チャンバー101とイオン液体コーティング真空チャンバー201はバルブ107で開閉することができ、UV処理した試料104を大気圧にすることなく、真空チャンバーに挿入することができる。
これにより、操作性を向上させ、試料コンタミネーションを抑えることができる。イオン液体コーティング真空チャンバー201は、203のイオン液体を入れる容器と、イオン液体204を気化させるための赤外線レーザー光源205を装備している。イオン液体204は、206のイオン液体補充容器の中に内蔵され、207の注入圧力器によりイオン液体容器203に注入される。なお、イオン液体204はUV処理した試料104と馴染むよう親水性のものが好ましい。205の赤外線レーザー光源は10msec程度のパルス幅でレーザー光をイオン液体204が注入されたイオン液体容器203に照射する。赤外線レーザー光源205は106の制御系でコントロールされ、105の制御モニタから手動でON/OFFを設定できる。また、制御モニタ105では、コーティング時間を任意に設定でき、設定時間になると制御系106により赤外線レーザー光源205を停止することもできる。
イオン液体容器203の一例を図3の模式図に示す。赤外線レーザー光源205は808nmの波長のため透明なイオン液体は透過する。この赤外線レーザー光源205でイオン液体204を昇華温度まで温度上昇させるために、レーザーエネルギーの吸収体としてイオン液体容器203を黒鉛製にし、さらに、溶液の中に同じ材質の黒鉛粒子301を混入させ、温度を上昇させる。これにより、イオン液体204の温度上昇の効率が上がり、短時間でコーティングすることが可能となる。
UV処理した試料104は、イオン液体容器203のほうに試料表面が向くように試料微動装置208を動かすことができる。この試料微動装置208は、上下、傾斜機構を持ち、先端の試料ステージ209は、試料104中心を5mm程度偏心させ、かつローテーションする機構を持つ。この試料微動装置208と試料ステージ209の機構により、粉末試料や数百ミクロンの凹凸のある試料に対してもコーティングの回り込みを良くし、約10mmφ程度の領域を均一にコーティングすることができる。また、試料微動装置208、試料ステージ209にこれらの機構を持たせることにより、ジンバルステージと比較して小スペースであり、装置を小型化できるが、試料ステージにジンバル機構を設けてもよい。
図6は、コーティング処理の前処理としての紫外光照射と、コーティング処理工程を示すフローチャートである。まず、UV照射処理真空チャンバー101に試料(被コーティング材料)を導入する(ステップ601)。次に、UV照射処理真空チャンバー101内が、第1の真空度となるように真空排気を行う(ステップ602)。第1の真空度は後述するコーティングの際の第2の真空度より低真空であり、主に試料表面から放出される分子を試料室外に排気することを目的とする。次に、UVランプ103より紫外光を所定時間照射する(ステップ603)。なお、紫外光の照射と並行して、UV照射処理真空チャンバー101内の真空度が、第2の真空度に近づくように真空排気を行うことによって、UV照射処理真空チャンバー101での紫外光照射の後、速やかに試料104をイオン液体コーティング真空チャンバー201に移送することができる。装置のスループットを問題にしないのであれば、紫外光照射後にUV照射処理真空チャンバー101内の真空度が、第2の真空度となるように真空排気するようにしても良い。
次に、UV照射処理真空チャンバー101と、当該チャンバーに連結されたイオン液体コーティング真空チャンバー201との間に設けられたバルブ107を開放(ステップ604)し、試料104をイオン液体コーティング真空チャンバー201に導入する(ステップ605)。本実施例装置ではイオン液体容器203が、試料104の下方(重力場が向かう方向)に位置しているため、試料の移送に併せて試料104を下方に向けるように、試料微動装置208を駆動する。なお、上述のような動作条件を制御系106(制御装置)に予め記憶しておき、自動的に試料微動装置208を駆動するようにしても良い。
以上のようにして、紫外光が照射され、イオン液体204に対向して配置された試料104に、コーティングを施すべく、赤外線レーザー光源205から赤外線レーザーをイオン液体(イオン液体容器の収容物)に照射する(ステップ606)。イオン液体コーティング真空チャンバー201は高真空状態を維持することによって、複数の試料の連続的なコーティングの際のスループット向上を実現することができる。また、コーティング対象が1つしかないような場合は、UV照射処理真空チャンバー101の真空引きと併せて、イオン液体コーティング真空チャンバー201の大気からの真空引きを行うようにしても良い。
図7は、コーティング条件を設定するためのGUI(Graphical User Interface)画面の一例を示す図である。このGUI画面内には、前処理条件の設定ウィンドウ701(UV Pretreatment)と、イオン液体のコーティング条件の設定ウィンドウ702(Deposition)が含まれている。本例の場合、前処理条件とはコーティング前の紫外光の照射条件であり、紫外光を照射するか否か(ON或いはOFF)、及び照射時間(Time)の設定が可能となっている。また、コーティング条件は例えば赤外線レーザーの照射時間(Time)、膜厚計が内蔵されている場合には、所望の膜厚(Thickness)等がある。また、コーティング時のステージ動作を指定するボタン(本例の場合、ステージの揺動(Oscillation)の要否を選択する選択部)を設けるようにしても良い。
図7に例示するようなGUI画面を、制御モニタ105に表示させることによって、操作者はコーティング条件を性格に設定することが可能となる。
図8は制御系106(制御装置)の概要を示す図である。制御系106には、UVランプ制御部801、試料微動装置を制御する微動装置制御部802、真空ポンプ制御部803、真空バルブ制御部804、赤外線レーザー制御部805、及び図6に例示したようなシーケンスに従って、各制御対象を制御するための条件が記憶されたメモリ806が含まれている。また、イオン液体コーティング真空チャンバー201に内蔵された膜厚計809の計測結果に基づいて、コーティング材の膜厚をモニタする膜厚モニタ部807や、紫外光やレーザーの照射時間等を管理するタイマー808などが含まれている。
制御系106は、入力装置810(例えば制御モニタ105)から入力された制御条件と、メモリ806に予め記憶されている図6に例示するような制御条件に基づいて、各制御対象を自動的に制御する。各制御部は制御対象となる構成要素用の電源等に接続され、必要に応じてそれらの制御対象に制御信号を供給する。
以上のような制御装置を設けることによって、コーティングを自動的、或いは半自動的に行うことが可能となる。
樹脂包埋した金属試料や非導電性試料との複合試料、セラミックスなどの結晶コントラスト観察、結晶方位分析を行う際、試料の帯電を防ぐためにコーティングを行う。この際、結晶コントラスト観察や結晶方位分析に用いる反射電子情報をコーティング膜で妨害することなく効率よく発生させるため、薄いカーボンのコーティング膜が必要である。このコーティングに〔実施例1〕の装置を用いた方法を説明する。
図4に試料ステージ209の詳細な模式図を示す。試料ステージ209は、試料104を搭載する近傍に膜厚計401を装備し、コーティング中の試料近傍のコーティング膜厚を測り、制御モニタ105に表示することができる。また、制御モニタ105から膜厚を入力し、設定した膜厚に達すると制御系106により赤外線レーザー光源205を停止する機能を有する。これにより、任意に膜厚を設定でき、数ナノメートルオーダーの膜をコーティングすることが可能となる。この方法は、導電性のないナノサイズの形状を持つ試料を高倍率で観察する場合のコーティング装置にも活用できる。
フィルムや樹脂などの高分子材料を観察するため試料コーティングを行う際、材質が熱に弱いためコーティング時の収縮や変形、変質などのダメージが懸念される。このコーティングに〔実施例1〕の装置を用いた方法を説明する。図4に試料ステージ209の詳細な模式図を示すが、試料ステージ209は、試料104を搭載する近傍に熱電対402(温度計)を装備し、コーティング中の試料近傍の温度を測り、制御モニタ105に表示することができる。また、制御モニタ105から温度を入力し、設定した温度以上になると制御系106により赤外線レーザー光源205からのレーザー照射を停止する温度コントロール機能を有する。また、試料温度が常温程度まで下がったら再度コーティングを開始する機能も有する。これにより、コーティング時の温度上昇を抑え、熱ダメージのないコーティングを行うことが可能となる。
半導体試料であるレジストのライン&スペース試料をコーティングする際、その構造が10〜20nmピッチで高さも約20−30nm程度の微細構造であることと、レジスト材料が熱や電子線に非常に弱いため、まんべんなく試料コーティングを行う必要がある。このコーティングに〔実施例1〕の装置を用いた方法を説明する。図2の試料微動装置208は、上下、傾斜機構のほか、傾斜方向にオシレーション機能を持つ。図5に試料ステージ209のオシレーション動作の模式図を示す。レジスト試料501をイオン液体容器203の方向に向け、ラインをオシレーション傾斜方向502に対して垂直に配置することで、効率よくラインの底やライン側壁にコーティングすることができ、短時間でコーティング作業を終了することができる。このコーティング作業は同時に〔実施例2〕の膜厚計401による制御機構、〔実施例3〕の熱電対402による温度コントロール機構と併用して使用することができる。これにより、短時間で、熱ダメージを抑え、かつ膜厚を制御したコーティングを行うことが可能となる。この手法はレジストのライン&パターン試料だけでなく、その他ガラスのグレーティングなど規則的にラインが並んでいる試料へ用いることもできる。
101 UV照射処理真空チャンバー
102 UV照射処理真空チャンバー真空排気系
103 UVランプ
104 試料
105 制御モニタ
106 制御系
107 バルブ
201 イオン液体コーティング真空チャンバー
202 イオン液体コーティング真空チャンバー真空排気系
203 イオン液体容器
204 イオン液体
205 赤外線レーザー光源
206 イオン液体補充容器
207 注入圧力器
208 試料微動装置
209 試料ステージ
301 黒鉛粒
401 膜厚計
402 熱電対
501 レジスト試料
502 オシレーション傾斜方向

Claims (12)

  1. イオン液体を試料にコーティングするコーティング装置の前処理装置であって、
    試料雰囲気を真空排気するための真空チャンバーと、当該真空チャンバー内に位置する試料に対して紫外光を照射するための紫外光源を備えたことを特徴とするコーティング装置の前処理装置。
  2. イオン液体を試料にコーティングするコーティング装置において、
    当該試料にコーティングされるイオン液体を保持するイオン液体容器を内蔵し、前記試料にイオン液体がコーティングされる第1の真空チャンバーと、当該第1の真空チャンバーに連結され、前記イオン液体がコーティングされる試料に紫外光を照射するための第2の真空チャンバーを備えたことを特徴とするコーティング装置。
  3. 請求項2において、
    前記第1の真空チャンバー内に、前記イオン液体容器が収容する収容物に向かって赤外線レーザーを照射するレーザー光源を備えたことを特徴とするコーティング装置。
  4. 請求項2において、
    前記第1の真空チャンバー内に、前記試料を揺動する試料ステージを備えたことを特徴とするコーティング装置。
  5. 請求項2において、
    前記イオン液体容器は、黒鉛製であることを特徴とするコーティング装置。
  6. 請求項2において、
    前記第1の真空チャンバー内に、前記イオン液体容器が収容する収容物に向かって赤外線レーザーを照射するレーザー光源と、膜厚計を備え、当該膜厚計の計測結果に基づいて、前記赤外線レーザーを制御することを特徴とするコーティング装置。
  7. 請求項2において、
    前記第1の真空チャンバー内に温度計を備えたことを特徴とするコーティング装置。
  8. 請求項7において、
    前記第1の真空チャンバー内に、前記イオン液体容器が収容する収容物に向かって赤外線レーザーを照射するレーザー光源と、当該レーザー光源を制御する制御装置を備え、当該制御装置は、前記温度計の測定温度が所定の温度に達したときに、前記レーザーの照射を停止することを特徴とするコーティング装置。
  9. 請求項8において、
    前記制御装置は、前記温度計の温度が所定の温度に到達したときに、前記レーザーの照射を再開することを特徴とするコーティング装置。
  10. 請求項2において、
    前記第1の真空チャンバー内に、前記試料を移動させるための試料ステージを備えたことを特徴とするコーティング装置。
  11. イオン液体を試料にコーティングするコーティング方法において、前記試料にイオン液体をコーティングする前に、前記試料に紫外光を照射することを特徴とするコーティング方法。
  12. 請求項11において、
    前記イオン液体と黒鉛粒が収容されたイオン液体容器の収容物に、赤外線レーザーを照射して、前記イオン液体を前記試料にコーティングすることを特徴とするコーティング方法。
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