JP2013256326A - 貨物用ラック - Google Patents

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Abstract

【課題】 種々の目的で貨物用ラックのフレームに設けられる引出し部材について、その引出し量の変更および固定を容易に行えるようにする。
【解決手段】 コンテナ1内で貨物Aを載せるためのフレーム12に対し、引出し量を変更させて固定することのできる引出し部材12Qが取り付けられた貨物用ラックである。引出し部材12Qにおける引出し量を変更可能にし、または固定するための操作片17Eが、上記フレーム12にではなく、上記引出し部材12Qとともに引き出される部分に設けられている。
【選択図】 図10

Description

請求項に係る発明は、コンテナによる貨物輸送に使用すべく、貨物を載せてコンテナ内に配置される貨物用ラックに関するものである。貨物としては、比較的重いもの、たとえば自動車等の車両や家具、家庭用電気器具、OA機器、生産機械またはそれらの構成部分などが適している。
コンテナによる貨物輸送を効率的に行う目的で、ラックと呼ばれる貨物支持手段が使用されることがある。一般にラックには、コンテナの床板上に載るベース部材とともに、貨物を上方位置等に収容できるようにする棚状の部分が設けられている。棚状の部分があるのは、それを利用してコンテナの内部にできるだけたくさんの貨物を収容し、効率的な輸送が行えるようにするためである。そのようなラックは、たとえば下記の特許文献1等に記載されている。
特許文献1に記載された貨物用ラックは、図13に示す構造のものである。そのラックは、コンテナ内で車両(自動車A)等の貨物を載せるための棚状の部分として、コンテナの床面上の位置とそれより高い上段位置とにフレーム(貨物載置フレーム)12・21を有している。
そしてそのようなフレーム12・21には、引出し量を変更させて固定することのできる引出し部材が取り付けられられている。図13の例では、引出し部材として、車両の端部付近をロープ等で固縛するために前後に付属フレーム12P・12Q・21P・21Qが設けられている。上段のフレーム12に対しては、前方または後方に適宜に付属フレーム12P・12Qを引き出したうえ、車両の前端部または後端部をロープ等にて各付属フレーム12P・12Qに結び付け、輸送中の振動防止をはかるのである。床面上にある下段のフレーム21についても、同様の目的で引出し部材が設けられる。
付属フレーム12P・12Q等の引出し部材が引出し量を変更できるように設けられているのは、その位置を、貨物すなわち車両等の大きさに合わせるためである。また、コンテナによる貨物輸送が完了したとき貨物用ラックをコンパクトに折りたたんで返送できるように、との配慮からそのように構成されている場合もある。
特許文献1に記載の例を含めて、従来の貨物用ラックでは、フレームに対して引出し部材を取り付けるための構造は、つぎのようになっている。すなわち、たとえば図13のC部に示すように、
a) 引出し部材(付属フレーム12P・12Q・21P・21Q)から延びたロッドまたは小径パイプを、フレーム(貨物載置フレーム12・21)に固定した支持パイプの中に挿入する。それにより、フレームの支持パイプに沿って引出し部材の引出し量を変更できるようにする。
b) 引出し部材のロッド等の側面に、長さ方向に間隔をあけて複数の穴(または凹み)をあけておき、フレームの支持パイプの側面にも穴をあけておく。
c) フレームからの引出し部材の引出し量を調整したのち、フレームの支持パイプの外側から引出し部材のロッド等に対して連結ピンを挿し入れ、その連結ピンによって引出し部材の引出し量を固定する。
特開2011−16536号公報
フレームに対して引出し部材を取り付けるための構造が上記のようなものである場合、上記した連結ピンは、引出し部材の側にではなくフレームの側に設けられることになる。上記の連結ピンは、引出し部材のロッド等に上記のとおり挿入される前は引出し部材の引出し量を変更可能にし、引出し部材のロッド等に挿入された後はその引出し量(引出し位置)を固定するもので、引出しのための操作片といえる。
そのような操作片をフレームの側に設けると、引出し部材をフレームから多少でも引き出した際には、操作片の操作が容易でなくなることが多い。すなわち、貨物用ラックの前後の端部付近から引出し部材を引き出す際、当該端部付近にいる作業員がフレームの奥の方に手を伸ばして操作片を操作しなければならない。図13の例において、たとえば下段の車両の後端部付近で引出し部材(付属フレーム21Q)を引き出す際、奥のフレーム(貨物載置フレーム21)に設けられた操作片を作業員が操作するのは容易ではない。
本発明は以上のような点を考慮したもので、種々の目的で貨物用ラックのフレームに設けられる引出し部材について、その引出し量の変更および固定を容易に行えるようにすることを目的とする。
本発明は、コンテナ内で貨物を載せるためのフレームに対し、引出し量を変更させて固定することのできる引出し部材が取り付けられた貨物用ラックであって、上記の引出し部材における引出し量を変更可能にしまたは固定するための操作片が、上記フレームにではなく、上記引出し部材とともに引き出される部分に設けられていることを特徴とする。
その操作片が設けられる位置は、上記引出し部材のうちできるだけ先端部(つまり引き出される向きの端部)に近い箇所がよく、たとえば上記先端部からフレーム寄りに200mm程度を超えては離れていない位置が有利である。
このような貨物用ラックにおいては、フレームから引出し部材を引き出して固定することが容易である。フレームの上に車両等の貨物が積載されているときにも、引出し量の変更やその固定を容易に行うことができる。引出し部材の引出し量を変更可能にしたり固定したりするための操作片が、引出し部材とともに引き出される部分に設けられているからである。つまり、フレームから引出し部材を引き出した後にも、操作片が手前に移動して引出し部材の先端部に近い位置にあり、作業員がそれを容易に操作することが可能なのである。
フレームに対する引出し部材の取付け構造は、さらに下記i)〜iv)のような特徴を有するものであるのが好ましい。すなわち、
i) 上記の引出し部材が、引出し方向に沿ってフレーム寄りに延びた軸部を有し、当該軸部に対し回転可能な状態に筒体を取り付けられていて、
ii) その筒体が、引出し方向(つまり筒体の軸長方向)に延びた連続孔と、その連続孔から直角の方向(つまり、引出し方向すなわち筒体の軸長方向に対して直角の方向)へ延びた複数の分岐孔とを含む櫛の歯状の案内孔(溝やスリットからなる案内孔)を有し、
iii) その案内孔に嵌る突起が上記フレームに固定されていること、
および、
iv) 上記筒体の外側に、上記の操作片として、上記軸部に対する引出し方向への筒体の移動を拘束するとともに軸部の回りで筒体の角度を定めるための連結ピンが設けられていること。
この構造の例は図10(a)(図3等におけるX部の詳細図)に示している。図10(a)の例では、まず、引出し部材12Qに軸部17Aが固定され、その外側に筒体17Bが取り付けられている。筒体には櫛の歯状の案内孔17Bcがあり、フレーム21と一体のパイプ12に、案内孔17Bcに嵌る突起17Dが固定されている。そして筒体17Bの外側に、上記iv)のとおり操作片である連結ピン17Eが設けられている。
連結ピンによって軸部に対する筒体の角度を変えると、筒体の案内孔のうちたとえば連続孔部分にフレームの上記突起が嵌り、筒体と軸部(引出し部材)とはその連続孔に沿ってフレームからの引出し量を変更可能になる。一方、連結ピンによって筒体を上記と別の角度に定めると、筒体の案内孔のうち連続孔と直角に延びたいずれかの分岐孔部分にフレームの上記突起が嵌り、筒体と軸部とは、フレームからの引出し量を変更できない状態となる。
こうした構造によって引出し部材がフレームに取り付けられていると、引出し部材が引き出される場合にも操作片(連結ピン)の位置が引出し部材とともに移動し、引出し部材の先端部から遠ざかることがない。したがって、操作片を操作して引出し部材の位置を変更したり、その位置を固定したりする作業が、つねに容易に行えることになる。
上記iv)の構造、すなわち操作片である連結ピンの取り付け構造は、とくに下記v)・vi)の特徴を有するのがとくに好ましい。
v) 上記筒体の周壁に内外への貫通穴が設けられるとともに、上記の連結ピンが、当該貫通穴の外側に、スプリングで押されて筒体の外側から内側へ向けて突出し得るように設けられ、
vi) 当該連結ピンの先端部が嵌る凹部が、引出し部材の上記軸部の表面において円周方向に間隔をおいた2箇所に設けられていること。
たとえば図10(b)のように構成するのである。
そのような構造を有する場合、スプリングの力によって当該ピンが上記筒体の貫通孔を通り、その先端部が上記軸部のいずれかの凹部に嵌る。それによって、軸部に対する筒体の位置および角度が定まる。一方、スプリングの力に抗して連結ピンを引き出せば、その先端部が上記軸部の凹部から出るため、軸部に対する筒体の角度を切り換えられるようになる。軸部に対する筒体の角度をこのように簡単に切り換えられるなら、筒体における上記案内孔に対するフレームの突起の位置の切り換えを容易に行うことができ、引出し部材の引出し量を変更可能にするか固定するかを容易に切り換えられることになる。
本発明は、上記の引出し部材が、貨物用ラック同士または貨物用ラックとコンテナの端部壁面とを弾力的に接触させるためのゴムダンパーを有するもの(緩衝部品)である場合に有意義である。
ゴムダンパーは、たとえば図3(の符号11A)・図4(の符号21A)のように貨物用ラックの前方または後方の端部に取り付けられる。コンテナ内に隣接して配置される貨物用ラック同士、または貨物用ラックとコンテナの端部壁面とが輸送中に衝撃的に接触することを防止するのがゴムダンパーの目的である。貨物用ラック同士や貨物用ラックとコンテナの端部壁面との間に隙間がないようにしておくのが望ましいため、ゴムダンパーは引出し部材の先に取り付けられ、各貨物用ラックのフレームからの引出し量が調整されるのが一般的である。
そのようなゴムダンパーを有する引出し部材が上記の構成を有するなら、その引出し量の調整および固定の操作を、作業員がつねに容易に行うことができる。
上記のゴムダンパー付きの引出し部材に関しては、ゴムダンパーとそれが接触するダンパー受け部材とが一体にされた部品が、ゴムダンパーまたはダンパー受け部材のいずれかを選択的に外方に向けられるようにされて、引出し部材に取り付けられているのが好ましい。
ゴムダンパーとダンパー受け部材とが一体にされた緩衝部品は、たとえば図11(図3等のXI部の詳細図)のように構成して前後の向き(ゴムダンパー11Aaとダンパー受け部材11Abとのいずれを外向きにするか)を変更できるようにし、それを、図3・図4の例のようにフレームの前方または後方の端部に取り付けるとよい。ゴムダンパーと、それが嵌る凹部を有する受け部材とが一体部品にされていて、その部品がたとえば水平軸を中心に回転するようになっているととくに好ましい。
上記のような部品を有する貨物用ラックでは、当該部品の向きを適宜に変更することにより、貨物用ラック同士または貨物用ラックとコンテナの端部壁面とを弾力的に接触させることができる。すなわち、コンテナの前後の壁面と接触する部分では、ゴムダンパーを外向きにしてそれら壁面と接触するようにし、隣接のラック同士が接続される部分では、一方のラックのゴムダンパーと他方のラックのダンパー受け部材とが接触し合うように向きを定める。そのようにすると、ラック同士も、ラックとコンテナの端部壁面との間も弾力的に接触し、ラック等が損傷したり騒音を発したりすることがない。
本発明は、貨物用ラックが車両用のものであり、上記の引出し部材が、車両を載せるための上記フレームから前方または後方に引き出されたうえ、車両の前部または後部に対してロープを結び付けるためのもの(固縛のための付属フレーム)である場合にも有意義である。
車両の一部にロープを結び付けるための引出し部材(付属フレーム)は、図3(の符号12P・12Q)・図4(の符号21P・21Q)等に例示してある。そのような引出し部材が上記のような構成を有していると、車両の大きさに合わせてその引出し部材の引出し量を調整し固定する作業を、つねに容易に行うことができる。
先端部(コンテナに入れるとき前方となる側)における左右の下方部分に、コンテナ内での移動を案内するためのガイドローラが設けられていて、各ガイドローラが、幅方向に位置変更可能であり、コンテナ側壁における波板の凹部に左右双方のガイドローラが入る位置で固定され得るなら、さらに好ましい。たとえば、図3(b)・図4(a)の各IX部に示すガイドローラが、図9のようになっているのがよい。
ラックの先端部左右に設けるガイドローラが幅方向に位置変更可能であって、コンテナ側壁における波板の凹部に左右のガイドローラを挿入し固定できるなら、それによってラックが前後に移動しないようにすることができる。そうしてラックの移動防止を図れるなら、ラックの貨物載置フレーム上への自動車等の積み込み(たとえば図8)を、円滑に安定的に行うことが可能になる。
また、本発明については、互いに高さの異なる貨物載置フレームを有していてコンテナ内に隣接配置される一対のラック(上段のラック10と下段ラック20)を含む場合、それらの相互の前後方向位置関係を定めるために、一方のラックに突出体が固定されるとともに、他方のラックには、上記一方のラックと接近するとき上記突出体と当たるストッパーが、前後方向位置を調整可能にして取り付けられていると有利である。つまり、たとえば図12のように、一方のラックに突出体11Sが固定されていて、他方のラックにストッパー21Sが前後位置調整の可能な状態に取り付けられているのがよい。
そのような場合、貨物(自動車等)のサイズに合わせてストッパーの位置を適切に調整し固定することによって、上記一対のラック間の前後方向位置関係を適切に定め、したがって貨物間の接触防止やコンテナ内スペースの有効利用等を図ることが可能になる。
なお、ラックの前部に設ける車輪が、前後方向に位置変更可能なように取り付けられているのも好ましい。
その場合、貨物を搬入すべくラックをコンテナ内に入れる際には上記車輪を最前部付近に位置させてラックの移動を円滑にする一方、返送等のためにラックを折り畳んだ際には上記車輪を後方に位置させて、他の部品を収容できるスペースを当該ラックの最前部付近に確保することができる。
発明の貨物用ラックによれば、貨物が積載されるフレームから、種々の引出し部材を引き出して引出し量の変更・調整や固定を行う作業を、つねに容易に行うことができる。引出し部材の引出し量を変更可能にしたり固定したりするための操作片が、引出し部材とともに引き出されて、つねに操作されやすい位置にくるからである。
そして、このような構造を利用すれば、ラック同士等の衝撃的な接触を防止するゴムダンパーの位置や、車両の前部・後部をロープで固縛するための付属フレームの位置を、調整容易にすることが可能である。
発明の実施形態を示す図であって、貨物としての自動車を複数台、複数のラック10および下段ラック20を用いてコンテナ1内に収容した状態を示す側方視断面図(コンテナ1の内部を示したもの)である。図1(a)は自動車Aを4台収容した状態を示し、同(b)は、やや大きめの自動車Bを3台収容した状態を示す。 図2(a)はラック10の側面図であって貨物載置フレーム12の高さ・角度の変更態様を示す図、同(b)はラック10の背面図であって図1(a)を右方(後方)からみた図、そして同(c)は、貨物を載せないとき等に、ラック10および下段ラック20を折り畳んで積み上げた状態を示す側面図図である。 図3(a)・(b)・(c)はラック10の構造を示す図面であり、それぞれ、貨物載置フレーム12を示す平面図、ベースフレーム11を示す平面図、貨物載置状態のラック10を示す側面図である。 図4(a)・(b)・(c)は下段ラック20の構造を示す図面であり、それぞれ、貨物載置フレーム21の平面図、貨物載置フレーム21の側面図、貨物載置状態の下段ラック20を示す側面図である。 ラック10における、支柱13・14による貨物載置フレーム12の支持点13A・14Aの構造を示す図である。図5(a)は、図2におけるV部の内部構造図であり、同(b)・(c)・(d)は同(a)の部分の平面図・側面図および背面図、同(e)は、同(b)における縦断面図である。 ラック10において、支柱13・14の上にチェーンブロック16を追加取付けした状態を示す側面図である。 ラック10における支柱13・14の基部を示す図面であり、図7(a)は図3におけるVII部の詳細図、同(b)は同じ部分の背面図である。 コンテナの入り口においてラック10の貨物載置フレーム12に車両を積み込む状態を示す側面図である。 ラック10の前部に設けたガイドローラ11Gを示す図面であり、図9(a)は図3におけるIX部の詳細図、同(b)は、同じ部分を正面から見た断面図である。 貨物載置フレーム12とそれより引き出される付属フレームとの間の接続状態を示す図面であり、図10(a)は図3におけるX部の詳細図、同(b)・(c)は同(a)におけるb−b・c−cの各断面図である。 ラック10のベースフレーム11に取り付けられる緩衝部品11Aを示す図面であり、図11(a)は図3におけるXI部の詳細図、同(b)・(c)は同(a)の正面図・側面図である。 下段ラック20の貨物載置フレーム21に取り付けられている、ラック10のベースフレーム11に対するストッパー21Sを示す側面図で、図4におけるXII部の詳細図である。 従来の貨物用ラック等について示す平面図(図13(a))および側面図(同(b))である。
図1〜図12に発明の実施例を示す。
ラック10は、その下に配置される平面的な構造の下段ラック20とともに、形鋼等の鋼材を材料として構成された貨物用ラックであり、自動車を搭載・支持し、その状態でコンテナ1内に配置されることによって、船舶・車両等による自動車輸送に使用される。コンテナ1内に収容しようとする自動車のサイズ・型式が図1(a)・(b)のように変更される場合にも、それら自動車(たとえば図示のように自動車A・B)のサイズ等に応じた最も適切な搭載状態を実現してコンテナ1内に多数台を収容できるよう、ラック10にはいくつかの特徴的な構成を採用している。また、図1(a)・(b)のように自動車輸送に使用されたのち、ラック10は、コンテナ1内に図2(c)のように複数まとめて積み込まれることにより発送元等に返送されるが、図示のようにコンパクトに折り畳めるようにするための構成も、このラック10にはとり入れている。
なお、下段ラック20は、図4に示すとおり、タイヤを載せる平面状の部材に移動用の車輪等を取り付けたものである。もともと高さ方向の寸法が小さいため、とくに折り畳んだりすることなく図2(c)のように積み重ねることができる。
以下、ラック10等の構成および使用方法について説明する。
ラック10の基本構造は図2および図3に示すとおりである。すなわち、ベースフレーム(ベース部材)11の上に4本の支柱13・14を立て、その支柱13・14によって貨物載置フレーム12を支持するよう構成している。ベースフレーム11は、コンテナ1の床板2上に載って前後に移動し得るように複数の車輪Wを有するものである。車輪Wがあるため、自動車を載せた状態で作業員が押すなどすることにより、その自動車とともにラック10をコンテナ1の前後方向へ移動することができる。
貨物載置フレーム12は、図3(a)のとおり構成したもので、左右に自動車の通行・支持枠12Fがあり、自動車はこの上を通行してフレーム12上に載る。通行・支持枠12Fの前後各部分にはタイヤ支持部12Hおよび12Iを設けており、自動車はここにタイヤを固定する形で搭載される。前方の支持部12Hは、前後方向の寸法がタイヤの直径よりも小さい開口にタイヤの一部を落とし込む形式のものである。
支柱13・14は、短めのフロントピラー(支柱13)と長めのリヤフレーム(支柱14)とを、左右に対をなすとともに互いに間隔を有するよう配置して垂直に立てている。いずれの支柱13・14も、互いに独立した直線状の柱である。また、貨物載置フレーム12は、4箇所の支持点13A・14Aにおいて支柱13・14に支持させている。
支柱13・14は、図5(a)〜(e)のようにCの字状の横断面を有する溝形鋼にて構成し、溝形鋼の対向するフランジ部分には、水平の軸心を有する穴13x・14xを高さ方向に多数配列している。その溝形鋼の開いた部分から貨物載置フレーム12の一部を挿入させることにより、同フレーム12に対する支持点13A・14Aを構成している。支持点13A・14Aでは、支柱13・14により貨物載置フレーム12をつぎのように支持することとしている。
a) 貨物載置フレーム12に左右へ延びた軸部12aを一体化し、その軸部12aに対し相対回転可能なように移動塊(ブロック)12bを取り付け、その移動塊12bを支柱13・14の溝形空間内に密に収容している。移動塊12bは、外周面を支柱13・14の内側面と接触させながら移動し得るようにしたので、支柱13・14に沿って上下にスライドすることができる。なお、支柱14における支持点14Aについては、軸部12aを貨物載置フレーム12の長穴12X(図3(c)参照)内に嵌め入れることとして、貨物載置フレーム12の長手方向に支持点14Aが移動できるようにもしている。こうした構成により、各支持点13A・14Aの高さを変更し、もって貨物載置フレーム12の高さや傾斜角・傾斜向きを変更することができる。高さや傾斜を変更すると、貨物としての自動車を、その型式やサイズに応じて最も適切な位置に支持し、コンテナ1内への収容効率を高めることが可能になる。
b) スライドして上下に移動できる移動塊12bの位置を固定して貨物載置フレーム12の高さ等を設定するためには、図5(a)〜(e)のように、移動塊12bの上下各端部に近い各位置で支柱13・14の上記穴13x・14xに支持ピン15を挿入することとしている。移動塊12bの下に挿入する支持ピン15によって移動塊12bに作用する貨物載置フレーム12の荷重を支え、移動塊12bの上に挿入する支持ピン15によって貨物載置フレーム12の浮き上がりを防止する。
c) 支持ピン15については、図5(b)等に示すように、重量を受ける部分15cよりも先方に幅の広い扁平な先端部15dを形成し、支柱13・14の上記穴13x・14xは、その扁平な先端部15dが特定の角度姿勢にあるときのみ通過できる扁平な長穴としてしている。また、支持ピン15における上記先端部15dとは反対側にある基端部15aにコイルスプリング15bを装着し、支柱13・14とその基端部15aとの間に挟まるようにしている。上記の先端部15dが上記の穴13x・14xの先に出たとき上記基端部15aと支柱13・14との間でそのスプリング15bが圧縮され変形することにより、上記先端部15dを支柱13・14寄りに引き戻す向きの力が発生する。このような構成にしたため、支持ピン15は、支柱13・14の穴13x・14xに通したうえ90°程度ひねって先端部15dが穴(長穴)13x・14xから抜け出ないようにしておけば、支柱13・14に対して容易に固定され、不意に脱落することが防止される。
d) 支柱13・14に沿って貨物載置フレーム12を昇降させることは、図2(a)に示すように、フォークリフトのフォークFをフレーム12の一部(図3(a)に示すフォークポケット12Gの下面)に掛け、そのフォークFを上下させることにより行う。フレーム12が適当な高さになったとき、上記図5の支持ピン15を支柱13・14の穴13x・14xに通して上下位置を固定する。
e) 貨物載置フレーム12の高さを、コンテナ1の内部等でさらに調整するためには、図6に示すように、支柱13または14の上部にチェーンブロック16を取り付け、そのチェーンを、その支柱13・14の溝形空間内に収容されている移動塊12bに接続するとよい。支持ピン15を抜き出した状態でチェーンブロック16のハンドル16aを手動操作することにより、移動塊12bの高さを調整する。チェーンブロック16には自動ロック機能があるのが一般であるため、その高さ調整は容易に行える。調整が終わると、支柱13・14の穴13x・14xに支持ピン15を通してフレーム12の上下位置を固定する。
f) 支持点13A・14Aを以上のように構成すると、各支柱13・14と貨物載置フレーム12とは、前後に及ぶ鉛直面内(図2(a)・図3(c)の面内)では角度変更が可能である一方、左右に及ぶ鉛直面内(図2(b)の面内)では角度がほぼ不変に保たれる。この例では、支柱13・14が左右に傾くことをさらに抑制するため、図7に示すようにベースフレーム11上に板バネ11Dを取り付けている。支柱13・14のいずれかまたは双方に、図示のように板バネ11Dと接触する支持片14Hを設けておくことにより、支柱13または14は、板バネ11Dから左右に対称の力を受け、左右への傾きが発生しにくくなる。なお、支柱13・14は、それぞれの基部を2本のピン14j・14kでベースフレーム11に連結しているが、後方寄りの各1本のピン14kを抜き取り、かつ貨物載置フレーム12をベースフレーム11と平行にすることにより、前方(図3(c)の左方)へ旋回させて水平に倒し、前述のように返送等のためにラック10をコンパクトに折り畳むことができる。図7の板バネ11Dと支持片14Hとは、そのように支柱13・14が角度変更され得ることを考慮して位置と形状が定められている。
また、上記のように基部に各2本のピンを使用して支柱13・14を立てたとき、図3(c)に示すように、2本の支柱13をサポート部材13Sによってベースフレーム11と連結するようにしている。コンテナ輸送の間、前後方向の加速度を受けて支柱13・14がたわむのを防止するためである。
g) ラック10のベースフレーム11には前述のとおり複数の車輪Wを設けている。この例では、車輪Wを均等間隔で配置するのではなく、図3(c)のように支柱13・14の下にとくに多くなるように配置している。すなわち、図7のように、各支柱13・14の真下の位置に2個ずつ車輪Wを設けている。支柱13・14には貨物および貨物載置フレーム12の荷重が作用するので、その真下に車輪Wを多く配置することにより、コンテナ1の床板2等の上でのラック10の移動はかなりスムーズになる。
ラック10では、前述のように貨物載置フレーム12の高さや傾斜を変更することができ、したがって貨物としての自動車を、型式やサイズに応じて最も適切な位置に支持しコンテナ1への収容効率を高めることができる。また、貨物載置フレーム12の前後端のうち一方を地上付近にまで下げることも可能なので、図8のように、簡単な補助スロープ12X等を使用して同フレーム12への自動車の積み込みを容易に行うこともできる。
ただしその積み込みの際、ラック10が前後に移動しやすく、コンテナ1の床から外れてしまうことも考えられるため、実施例のラック10では、前端部(コンテナに入れるとき前方となる側)に、図9の支持構造とともにガイドローラ11Gを設けている。ガイドローラ11Gは、図3(b)のとおりベースフレーム11の前方の左右両側部分に設け、コンテナ内でのラック10の移動を案内するためのものである。このガイドローラ11Gのぞれぞれを、図9の支持構造によってラック10の左右に突出させ得るようにしたのである。つまり、ガイドローラ11Gの支持部を支持筒11Hの中に入れ、支持部に設けたハンドル11Haを支持筒11Hに設けた屈曲溝11Hbに入れている。ハンドル11Haを操作して屈曲溝11Hbの中で移動させると、ガイドローラ11Gの位置をラック10の幅方向(左右)に移動させ、図9(a)の仮想線のように左右に突出させることができる。
両側のガイドローラ11Gを左右に突出させてその位置を固定すると、コンテナ1の側壁を構成する波板の凹部にそのローラ11Gを嵌め込むことができる。そうすると、図8のようにして自動車を積み込む際にも、ラック10が前後に移動することがなくなり、円滑な積み込みが可能になる。
なお、同様の構造を有して左右に突出させ得るガイドローラは、図4(a)のIX部のように下段ラック20の貨物載置フレーム21の前部左右にも設けるとよい。そうすれば、図8と同様にして行う下段ラック20への自動車の積み込みも円滑に実施できる。
実施例に示すラック10および下段ラック20には、図3および図4に示すとおり幾つかの引出し部材を設けている。図3では、まず、自動車の前端部分および後端部分をロープ等で固縛しておくための付属フレーム12P・12Qが、貨物載置フレーム12から前後に引き出されるようになっている。また、隣接する下段ラック20やコンテナ1の端部壁との間をゴムダンパーをはさんでソフトに接触させるための緩衝部品11Aが、ベースフレーム11から引き出される。図4でも、上記と同様の付属フレーム21P・21Qが貨物載置フレーム21から引き出されるとともに、同様の緩衝部品21Aが、同じ貨物載置フレーム21から引き出されるようになっている。それぞれの引出し部材(付属フレーム12P・12Q・21P・21Qおよび緩衝部品11A・21A)は、自動車のサイズ等に合わせて引出し量を調整し、そのうえで引出し位置を固定することにより役目を果たす。
そうした引出し部材について、この実施例では、引出し量を変更可能にし、または固定するための操作片が、各引出し部材とともに引き出されて、つねに作業員に近い側に位置するように構成している。
具体的には、たとえば、引出し部材である付属フレーム12Qとそれを有する貨物載置フレーム12との間に、図10に示す連結構造を採用した。つまり、
i) 付属フレーム12Qに、引出し方向に沿って貨物載置フレーム12寄りに延びた軸部17Aを固定し、その軸部17Aに対し回転可能な状態に筒体17Bを取り付ける。
ii) 筒体17Bには、周方向に180°の間隔をおいて櫛の歯状の案内孔17Bcを2列(または1列)形成する。案内孔17Bcは筒体17Bの周壁にあいた穴であり、引出し方向(つまり筒体17Bの軸長方向)に延びた連続孔17Baと、その連続孔17Baから直角の方向(つまり筒体17Bの周方向)へ延びた複数の分岐孔17Bbとを含むものである。
iii) 筒体17bが内側に挿入され得る管状のフレーム17Cを、貨物載置フレーム12と一体に設け、そのフレーム17Cに、上記の案内孔17Bcに嵌る内向きの突起17Dを固定する。
iv) そして筒体17Bの外側に、上記の操作片に該当する連結ピン17Eを取り付ける。連結ピン17Eは、筒体17Bの外側に固定した短管17Eaの中に装着され、やはり短管17Eaの中に入れられたコイルスプリングの力で筒体17Bの内側向きに押されている。その連結ピン17Eの位置で筒体17Bには内外への貫通穴を設け、また軸部17Aの表面には、連結ピン17Eの先端が嵌る凹部を、円周方向に間隔をおいて2箇所に設ける。
i)〜iv)の構成は、付属フレーム12Q以外の引出し部材、すなわち付属フレーム12P・21P・21Qおよび緩衝部品11A・21Aに関しても同様にした。
引出し部材の連結構造を図10のようにしたことにより、たとえば付属フレーム12Qの引出し作業はつぎのように行うことができる。すなわち、
1) 連結ピン17Eを引き出してその先端を軸部17Aから抜き出した状態にすると、その連結ピン17Eを持って筒体17Bを軸心回りに回転させることができる。
2) 上記の要領で筒体17Bをいずれかの向きに回転させ、連結ピン17Eの先端を軸部17Aのいずれかの凹部に嵌め入れると、筒体17Bが軸部17A上に固定されるとともに、フレーム17Cの突起17Dが筒体17Bの案内孔17Bcのうち連続孔17Baに嵌る。そうすると、軸部17Aすなわち付属フレーム12Qは、筒体17Bとともに連続孔17Baに沿ってフレーム17Cから先へ引き出され得る状態になる。
3) 付属フレーム12Qを適当量だけ引き出した後は、連結ピン17Eを引き出して筒体17Bを軸心回りに回転させ、連結ピン17Eの先端を軸部17Aの他の凹部に嵌め入れる。そうすると、筒体17Bが軸部17A上に固定されるとともに、フレーム17Cの突起17Dが筒体17Bの案内孔17Bcのうち分岐孔17Bbのいずれかに嵌るため、付属フレーム12Qはフレーム17Cからの引出し量を変更できなくなる。
4) 上の1)〜3)の間、引出し量を変更・固定するための操作片である連結ピン17Eがつねに付属フレーム12Qの端部付近にあるため、付属フレーム12Qを引き出したり固定したりする作業を容易に行えることになる。
なお、以上は、付属フレーム12Q以外の引出し部材、すなわち付属フレーム12P・21P・21Qおよび緩衝部品11A・21Aに関しても同様である。
緩衝部品11A・21Aは、たとえば図11のように構成している。すなわち、緩衝部品11Aは図11(a)のように、外に向ける中空のゴムダンパー11Aaと、それが嵌り得るダンパー受け部材11Abとを一体に有する部品である。その部品11Aを、支持枠11Acの先に、水平な支持軸11Adを介して取り付ける。ゴムダンパー11Aaおよびダンパー受け部材11Abとを支持軸11Adの回りに180°回転させて留めると、図11(c)の仮想線のようにダンパー受け部材11Abを外に向けることができる。
前述のとおり、こうした緩衝部品11A・21Aについても、フレーム11・21との間に図10と同様の連結構造を採用して、緩衝部品11A・21Aがフレーム11・21から容易に引き出せるようにしている。
緩衝部品11A・21Aを適切に使用すると、ラック10と下段ラック20との間、またはラック10もしくは20とコンテナ1の端部壁面との間を弾力的に接触させて、衝撃や騒音を軽減し、貨物である自動車等の損傷を防止することができる。
下段ラック20においては、前部(コンテナ内に入れるとき先になる側)に設ける車輪を位置変更可能に設けている。すなわち図4(a)・(b)に示すように、前方(図4の左方)の2個の車輪21Fをスライド部材21Eの下部に取り付け、スライド部材21Eを、貨物載置フレーム21に連結するとともに前後へ移動可能に取り付けている。スライド部材21Eの一部に連結ピン21Gを取り付ける一方、貨物載置フレーム21上には最前部付近と後方部分とにピン挿入穴を設けているので、前後どちらの穴に連結ピン21Gを挿入するかで車輪21F(およびスライド部材21E)の位置(図4(a)に示す2箇所のいずれか)を決められる。貨物輸送等のために下段ラック20をコンテナに搬入する際には車輪21Fを最前部付近に位置させ、ラック等の返送の際、上段のラック10を折り畳んで下段ラック20と重ねるときには、車輪21Fを後方に位置させて、ラック10の緩衝部品11A等(図3(b)参照)の収容スペースを確保する。
図1(a)・(b)に示すように、コンテナ1内において下段ラック20は、ラック10の上段にある貨物載置フレーム12の下に前半部分等を差し入れた状態で使用される。つまり、図3(b)に示すラック10の左右のベースフレーム11の間に、図4(a)に示す下段ラック20の貨物載置フレーム21が入るわけである。その際の、ラック10と下段ラック20との間の前後方向の位置関係は、つぎのような手段によって定めることとしている。
図12に示すように、下段ラック20の貨物載置フレーム21には、隣接するラック10との位置関係を適切にするためのストッパー21Sを取り付けている。その一方、ラック10には、そのストッパー21Sに当たる突出体11S(図3(b)参照)を設けている。前者のストッパー21Sに後者の突出体11Sを当てることにより、自動車のサイズ等に合わせてラック10と下段ラック20との前後方向の位置関係を定めるのである。ストッパー21Sには連結ピン21Tを取り付ける一方、フレーム21上には多数箇所にピン挿入穴を設けているので、どの穴に連結ピン21Tを挿入するかを選ぶことにより、ラック10と下段ラック20との上記位置関係を調節することができる。
1 コンテナ
2 床板
10 ラック
11 ベースフレーム(ベース部材)
11A (ゴムダンパー付きの)緩衝部品
11Aa ゴムダンパー
11Ab ダンパー受け部材
11G ガイドローラ
12 貨物載置フレーム
12b 移動塊(ブロック)
12P・12Q 付属フレーム
13・14 支柱
13A・14A 支持点
15 支持ピン
15b スプリング
15d 先端部
16 チェーンブロック
17A 軸部
17B 筒体
17Bc 案内孔
17C フレーム
17D 突起
17E 連結ピン
20 下段ラック
21 貨物載置フレーム
21A (ゴムダンパー付きの)緩衝部品
21P・21Q 付属フレーム
A・B 自動車(貨物)

Claims (9)

  1. コンテナ内で貨物を載せるためのフレームに対し、引出し量を変更させて固定することのできる引出し部材が取り付けられた貨物用ラックであって、
    上記の引出し部材における引出し量を変更可能にしまたは固定するための操作片が、上記フレームにではなく、上記引出し部材とともに引き出される部分に設けられていることを特徴とする貨物用ラック。
  2. 上記の引出し部材が、引出し方向に沿ってフレーム寄りに延びた軸部を有し、当該軸部に対し回転可能な状態に筒体を取り付けられていて、その筒体が、引出し方向に延びた連続孔と、その連続孔から直角の方向へ延びた複数の分岐孔とを含む櫛の歯状の案内孔を有し、その案内孔に嵌る突起が上記フレームに固定されていること、
    および、上記筒体の外側に、上記の操作片として、上記軸部に対する引出し方向への筒体の移動を拘束するとともに軸部の回りで筒体の角度を定めるための連結ピンが設けられていること
    を特徴とする請求項1に記載の貨物用ラック。
  3. 上記筒体の周壁に貫通穴が設けられるとともに、上記の連結ピンが、当該貫通穴の外側に、スプリングで押されて筒体の外側から内側へ突出し得るように設けられ、
    当該ピンの先端部が嵌る凹部が、引出し部材の上記軸部の表面において円周方向に間隔をおいた2箇所に設けられていること
    を特徴とする請求項2に記載の貨物用ラック。
  4. 上記の引出し部材が、貨物用ラック同士または貨物用ラックとコンテナの端部壁面とを弾力的に接触させるためのゴムダンパーを有する緩衝部品であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の貨物用ラック。
  5. 上記緩衝部品は、ゴムダンパーとそれが接触するダンパー受け部材とが一体にされていて、ゴムダンパーまたはダンパー受け部材のいずれかを選択的に外方に向けられるよう、引出し部材に取り付けられていることを特徴とする請求項4に記載の貨物用ラック。
  6. 貨物用ラックが車両用のものであり、
    上記の引出し部材が、車両を載せるための上記フレームから前方または後方に引き出されたうえ、車両の前部または後部に対してロープを結び付けるための付属フレームであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の貨物用ラック。
  7. 先端部における左右の下方部分に、コンテナ内での移動を案内するためのガイドローラが設けられていて、各ガイドローラが、幅方向に位置変更可能であり、コンテナ側壁における波板の凹部に左右双方のガイドローラが入る位置で固定され得ることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の貨物用ラック。
  8. 互いに高さの異なる貨物載置フレームを有していてコンテナ内に隣接配置される一対のラックについて、相互の前後方向の位置関係を定めるために、一方のラックに突出体が固定されるとともに、他方のラックには、上記一方のラックと接近するとき上記突出体と当たるストッパーが、前後方向位置を調整可能にして取り付けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の貨物用ラック。
  9. 前部の車輪が、前後方向に位置変更可能なように取り付けられていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の貨物用ラック。
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