JP2013255603A - 車椅子 - Google Patents

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Katsunori Shirakawa
勝規 白川
Tomohiko Shirakawa
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Abstract

【課題】通常の椅子と同じように、長時間に亘って座っておくことができ、しかも移動用としても使用することができる車椅子を提供する。
【解決手段】使用者が座る通常の木製椅子10を、左右一対の前輪22、左右一対の後輪24及び左右一対の前輪22の内側に配置された一対の足置き台26を有する移動用台車20に載置する。木製椅子10の着座部12の下側に設けられた2つの孔16に移動用台車20の上部のフレームに設けられた2つのボルトを挿入し、ナットで固定することにより、木製椅子10と移動用台車20とを結合する。これにより、使い慣れた木製椅子10を多少加工することによって、そのままの仕様で車椅子にすることができる。また、後輪24を小径サイズ(例えば20インチ)にすることによって使い慣れた木製椅子10の着座部12の高さ、肘掛けの高さを変えることなく使い慣れたテーブルで今まで通りに使用ができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、木製の椅子を移動用台車と結合して使用する車椅子に関する。
従来、移動用台車の上に着座部を装着し、運搬装置として使用し、入浴の際には、着座部を移動用台車から分離して浴槽に導入することにより、座位入浴ができるようにした入浴用運搬装置があった(例えば特許文献1参照)。
このような入浴用運搬装置では、移動用台車と着座部とが分離できるため、ベッドなどから浴槽までの間を患者や被介護者などを乗せて運び、着座部のみを分離して入浴させることにより、介護者等の作業を容易にすることができる。
特開2011−218000号公報
ところが、「運搬装置」という名称が示すように、あくまでも被介護者を浴室まで運搬するためのものであり、通常、居室などで長時間に亘って座ることはできないという問題がある。
また、一般的に、車椅子そのものが、移動のために一時的に使用するためのものであり、折りたたみができ、使用しないときには、容易に収納しておくことができるものであった。つまり、車椅子は、長時間に亘って座ることが考慮されていないという問題があった。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたもので、通常の椅子と同じように、長時間に亘って座っておくことができ、しかも移動用としても使用することができる車椅子を提供することを目的とする。
この欄においては、発明に対する理解を容易にするため、必要に応じて「発明を実施するための形態」欄において用いた符号を付すが、この符号によって請求の範囲を限定することを意味するものではない。
上記「発明が解決しようとする課題」において述べた問題を解決するためになされた発明は、木製椅子(10)、移動用台車(20)及び結合手段(30)を備えた車椅子(1)である。
木製椅子(10)は、患者や被被介護者などの使用者が座る通常の木製の椅子である。ここで、「通常の木製椅子(10)」とは、車椅子(1)用に生産されている椅子ではなく、一般的にテーブルなど共に使用される、木製の椅子を意味している。
移動用台車(20)とは、左右一対の前輪(22)、左右一対の後輪(24)及び左右一対の前輪(22)の内側に配置された一対の足置き台(26)を有し、木製椅子(10)を載置して移動可能とする台車である。
結合手段(30)は、木製椅子(10)の着座部(12)の下側、かつ、移動用台車(20)の上部に配置され、木製椅子(10)と移動用台車(20)とを結合するための手段である。
このような、車椅子(1)では、使用者が通常使用している木製椅子(10)を移動用台車(20)に載置し、結合手段(30)で結合して移動させることができる。したがって、使用者が通常使い慣れている椅子をそのまま、車椅子(1)として使用することができるので、使用者にとって非常に使いやすく、また、使用者に安心感を与えることができる車椅子(1)となる。
さらに、使用者が通常使用して、使い慣れている木製椅子(10)をそのまま車椅子(1)としているため、単に移動用としてだけでなく、長時間に亘って使用できる、換言すれば、通常使用する椅子としても使用することができる。
また、請求項2に記載のように、移動用台車(20)は、前輪(22)を、載置する木製椅子(10)の前脚(18)の外側に配置し、足置き台(26)を、前輪(22)の内側前部に配置するようにするとよい。
このようにすると、移動用台車(20)の前輪(22)の内側に木製椅子(10)の前輪(22)及び足置き台(26)が位置するため、使用者が木製椅子(10)に座り、足置き台(26)に足を載せても安定してするため、安全かつ使いやすく、さらに、通常使用する椅子としても使いやすい。
ところで、通常の木製椅子(10)には種々の大きさのものがある。そこで、請求項3に記載にように、移動用台車(20)の後輪(24)の回転軸(25)の長さを、載置する木製椅子(10)の横幅に合わせて調整できるように構成すると、種々の大きさの木製椅子(10)を移動用台車(20)に載置、固定して車椅子(1)として使用することができる。
また、請求項4に記載のように、木製椅子(10)の着座部(12)の、少なくとも前後又は左右に梁(14)を有している場合には、結合手段(30)は、移動用台車(20)の上部に配置され、木製椅子(10)の梁(14)をクランプすることにより木製椅子(10)を移動用台車(20)に結合するようにするとよい。
このようにすると、木製椅子(10)に加工をせずに木製椅子(10)を移動用台車(20)に固定することができる。また、移動用台車(20)から木製椅子(10)を簡単に取り外すことができて便利である。
さらに、請求項5に記載のように、移動用台車(20)の後輪(24)の内側に、使用者の体や衣服が後輪(24)に触れないようにするためのカバー(40)が備えられていると、安全な車椅子(1)となる。
また、請求項6に記載のように、移動用台車(20)に、介護者が移動操作をするための、着脱可能なハンドル(50)が備えられていると、介護者がハンドル(50)により車椅子(1)を移動させることができるので、便利である。
なお、このハンドル(50)は、ボルトなどの結合手段によって、移動用台車(20)に着脱ができるようになっていると、購入後であっても、必要なときに取り付けることができるので便利である。
車椅子の概略の構成を示す外観図である。 第1実施形態における結合部と梁の部分の概略の構造を示した図である。 第2実施形態における結合部と梁の部分の概略の構造を示した図である。 第3実施形態における結合部と梁の部分の概略の構造を示した図である。 移動用台車の後輪の回転軸の概略の構成を示す図である。
以下、本発明が適用された実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
[第1実施形態]
図1は、本発明が適用された車椅子1の概略の構成を示す外観図である。図1に示すように、車椅子1は、木製椅子10及び移動用台車20を備えている。
木製椅子10は、使用者が座る通常の木製の椅子である。通常の木製の椅子とは、車椅子1用に特別な設計に基づいて生産された椅子ではなく、一般的にテーブルなど共に使用されたり、読書用などとして用いられたりする、木製の椅子である。
移動用台車20は、左右一対の前輪22、左右一対の後輪24及び左右一対の前輪22の内側に配置された一対の足置き台26を有し、木製椅子10を載置して移動可能とする台車である。
足置き台26は、跳ね上げ式になっており、使用者が着座したり立ち上がったりする際に、左右上方向に跳ね上げることにより、着座や立ち上がり動作を容易にすることができるようになっている。
移動用台車20は、図1に示すように、前輪22が、載置する木製椅子10の前脚18の外側に配置され、足置き台26が、前輪22の内側前部に配置されている。
また、移動用台車20の後輪24の回転軸25の長さを、載置する木製椅子10の横幅に合わせて調整できるように構成されている。
具体的には、回転軸25の両端部にねじが切ってあり、そのねじを後輪24の中心部にねじ込んで固定する。その際、図示しない厚みの異なるナットを回転軸25と後輪24の間に入れることによって幅の調整を行うことができるようになっている。
後輪24は、いわゆるチューブレス式のタイヤを用いている。室内のフローリングの床での使用であれば、チューブレス式タイヤで乗り心地に支障はなく、また、チューブレス式のタイヤを用いることにより、チューブ内に空気を圧縮して充填する必要がないため、便利であるからである。
また、木製椅子10の脚の長さが長く、移動用台車20に取り付けられないような場合には、木製椅子10の脚を切断して短くして使用する。
また、後輪24には、使用者が移動の際に押したり引いたりして後輪24を回転させ、車椅子1を前後進させたり方向を変えたりするための、リングハンドル28が設けられている(図1参照)。
さらに、移動用台車20の後輪24の内側に、使用者の体や衣服が後輪24に触れないようにするための、ブラスチックなどの樹脂製のカバー40が備えられている(図1参照)。このカバー40の0形状は、後輪24と同様に丸形状で、後輪24の直径よりも大きくしてある。
また、移動用台車20には、車椅子1の使用者を介護する介護者が、押したり引いたりするなどの移動操作をするための、着脱可能なハンドル50が備えられている(図1参照)。
さらに、木製椅子10と移動用台車20とは、結合部30により結合されている。結合部30は、木製椅子10の着座部12の下側、かつ、移動用台車20の上部に配置され、木製椅子10と移動用台車20とを結合する部分である。
具体的には、図2に示すように、フレーム27に取付孔32が設けられており、その取付孔32に下から木ねじ34を挿入し、梁14に木ねじ34を直接ねじ込んで締め付けることにより、移動用台車20を着座部12、つまり木製椅子10に結合する。
(車椅子1の特徴)
以上のような、車椅子1では、使用者が通常使用している木製椅子10を移動用台車20に載置し、結合部30で結合して移動させることができる。したがって、使用者が通常使い慣れている椅子をそのまま、車椅子1として使用することができるので、使用者にとって非常に使いやすく、また、使用者に安心感を与えることができる車椅子1となる。
さらに、使用者が通常使用して、使い慣れている木製椅子10をそのまま車椅子1としているため、単に移動用としてだけでなく、長時間に亘って使用できる、換言すれば、通常使用する椅子としても使用することができる。
また、移動用台車20の前輪22の内側に木製椅子10の前輪22及び足置き台26が位置するため、使用者が木製椅子10に座り、足置き台26に足を載せても安定してするため、安全かつ使いやすく、さらに、通常使用する椅子としても使いやすい。
さらに、移動用台車20の後輪24の回転軸25の長さを、載置する木製椅子10の横幅に合わせて調整できるようになっているので、種々の大きさの木製椅子10を移動用台車20に載置、固定して車椅子1として使用することができる。
また、移動用台車20の後輪24の内側に、使用者の体や衣服が後輪24に触れないようにするためのカバー40が備えられているので、安全な車椅子1となる。
また、移動用台車20に、介護者が移動操作をするための、着脱可能なハンドル50が設けられているので、介護者がハンドル50により車椅子1を移動させることができるので、便利である。
[第2実施形態]
次に、図3に基づき、第1実施形態の結合部30の構造を変更した第2実施形態について説明する。図3は、結合部30と梁14の部分の概略の構造を示した図であり、第2実施形態では、結合部30以外は第1実施形態の構成品と同じであるので、その説明を省略する。
具体的には、図3に示すように、木製椅子10の着座部12の下側の梁14に、2箇所孔16が穿たれており、移動用台車20のフレーム27に2箇所ボルト36が設けられている。2箇所のボルト36は、着座部12の孔16に対向する位置に設けられている。
そして、着座部12の梁14の2箇所の孔16に、移動用台車20に設けられた2箇所のボルト36を挿入して、ナット38で締め付けることにより移動用台車20を着座部12、つまり、木製椅子10に結合するようになっている。
[第3実施形態]
次に、図4に基づき、第1実施形態の結合部30の構造を変更した第3実施形態について説明する。図4は、結合部30と梁14の部分の概略の構造を示した図であり、第3実施形態では、結合部30以外は第1実施形態の構成品と同じであるので、その説明を省略する。
図4に示すように、木製椅子10の着座部12の、少なくとも前後又は左右に梁14が設けられている。
結合部30は、図4に示すように、移動用台車20の上部に配置され、木製椅子10の梁14を、クランプ機構80でクランプすることにより木製椅子10を移動用台車20に結合するようになっている。
このように、木製椅子10の着座部12の、前後や左右あるいはその両方に梁14を有している場合には、木製椅子10を、加工をせずに、木製椅子10を移動用台車20に固定することができる。また、移動用台車20から木製椅子10を簡単に取り外すことができて便利である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、本実施形態に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
(1)上記実施形態では、回転軸25の両端と後輪24の間にナットを入れることによって幅の調整を行っていたが、回転軸25を延長するようにしてもよい。つまり図に示すように、一方の端部の外側にねじが切ってあり、他方の端部の孔内面にねじが切ってあるジョイント70を用いることにより、回転軸25の長さを伸ばすようにしてもよい。
(2)上記実施形態では、後輪24にチューブレス方式のタイヤを使用したが、後輪24は、チューブ内に空気を圧縮して充填する、いわゆるチューブ式のタイヤを用いて緩衝性を高め、フローリング以外の場所、例えば外出用として使用することができるようにしてもよい。。
1… 車椅子、10… 木製椅子、12… 着座部、14… 梁、16… 孔、18… 前脚、20… 移動用台車、22… 前輪、24… 後輪、25… 回転軸、26… 足置き台、27… フレーム、30… 結合部、32… 取付孔 34… 木ねじ 36… ボルト、38… ナット、40… カバー、50… ハンドル、70… ジョイント、80… クランプ機構。

Claims (6)

  1. 使用者が座る通常の木製椅子と、
    左右一対の前輪、左右一対の後輪及び前記左右一対の前輪の内側に配置された一対の足置き台を有し、前記木製椅子を載置して移動可能とする移動用台車と、
    前記木製椅子の着座部の下側、かつ、前記移動用台車の上部に配置され、前記木製椅子と前記移動用台車とを結合する結合手段と、
    を備えたことを特徴とする車椅子。
  2. 請求項1に記載の車椅子において、
    前記移動用台車は、
    前記前輪が、載置する前記木製椅子の前脚の外側に配置され、足置き台が、前記前輪の内側前部に配置されていることを特徴とする車椅子。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車椅子において、
    前記移動用台車の後輪の回転軸の長さを、載置する木製椅子の横幅に合わせて調整できるように構成されていることを特徴とする車椅子。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の車椅子において、
    前記木製椅子の着座部の、少なくとも前後又は左右に梁を有し、
    前記結合手段は、
    前記移動用台車の上部に配置され、前記木製椅子の梁をクランプすることにより前記木製椅子を前記移動用台車に結合することを特徴とする車椅子。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の車椅子において、
    前記移動用台車の後輪の内側に、使用者の体や衣服が前記後輪に触れないようにするためのカバーが備えられていることを特徴とする車椅子。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の車椅子において、
    前記移動用台車に、
    介護者が移動操作をするための、着脱可能なハンドルを備えていることを特徴とする車椅子。
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