図1は、本発明の一形態に係るゲートユニットが適用されるゲーム機の全体図を示している。ゲーム機1は、店舗等の施設に設置され、プレイ料金の支払いと引き換えに、そのプレイ料金に対応した範囲でプレイヤにゲームをプレイさせる商業用(業務用)のゲーム機として構成されている。ゲーム機1は、遊技媒体としてメダルを利用する、いわゆるメダルゲーム機である。ゲーム機1では、競馬ゲームが提供される。
ゲーム機1は、フィールドユニット2と、そのフィールドユニット2を取り囲むように配置された複数のステーションユニット3と、フィールドユニット2に隣接して配置されたモニタユニット4とを備えている。ステーションユニット3には、第1モニタ11a及び第2モニタ11aと、その表面にそれぞれ重ね合わされた透明な第1タッチパネル12a及び第2タッチパネル12bと、メダルの投入を受け付けるメダル投入口13と、プレイヤが所持するカード(不図示)を読み取りその情報に対応した信号を出力するカードリーダ14とが設けられている。各ステーションユニット3では、1人又は2人でプレイすることができる。各タッチパネル12a、12bは、プレイヤが指等で触れると、その接触位置に応じた信号を出力する公知の入力装置である。メダル投入口16にメダルが投入されると、投入されたメダルは、競馬ゲームで利用できるクレジットに変換され、ゲーム内容に応じて消費されたり、払い出されたりする。カードリーダ14により読み取られるカードには、ICチップ、磁気ストライプといった不揮発性記憶媒体(不図示)が設けられており、その媒体にはカード毎にユニークなID(以下、カードIDと呼ぶことがある。)等が記録されている。なお、カードIDは、カードにバーコード等の形態で記録されていてもよい。あるいは、カードに代えて、携帯電話等に実装されたICチップ等の記憶媒体にカードIDが記録されてもよい。モニタユニット4はゲーム情報等を表示するメインモニタ4aを備えている。
フィールドユニット2には、複数の模型21を動かして競馬のレースを行うフィールド22と、複数の模型21を収容可能なゲートユニット23とが設けられている。図2は、フィールドユニット2の要部を示す上面図、図3は、図2のIII−III線における矢印方向からみた断面図をそれぞれ示している。これらの図では、説明の便宜上、一部の部材の表示を省略している。図3に示すように、フィールド22には、上段走行面としての第1天板24と、下段走行面としての第2天板25とが、水平方向に互いに平行となるように設置される。そして、第1天板24の上面には、複数の模型21が走行するトラック26が設けられている(図1参照)。トラック26は、平行な2つの直線走行路26a、26bと、2つの直線走行路26a、26bを結ぶ2つの曲線走行路26c、26dとを有する周回走路である。また、フィールド22には、トラック26に囲まれたフィールド中央部27が設けられている。フィールド中央部27の一部は、第1天板24がくり抜かれ、第2天板25に支持されたゲートユニット23が昇降する。
図4は、模型21及び自走車を説明する図である。模型21は、馬の模型21aと、馬に騎乗する騎手の模型21bと、馬の模型21aを支持する台車21cとで構成される。台車21cには、複数の車輪21dが設けられている。第2天板25には、自走体としての自走車28が走行する。自走車28には、一対の駆動輪28aと、駆動輪28aを互いに独立して駆動する一対のモータ28bと、複数の補助輪28cとを備えている。自走車28は、モータの回転速度に差を与えることによりその移動方向を変化させることができる。模型21は、自走車28に磁力で牽引されてトラック26を走行する。自走車28の上部には、磁石(不図示)が配置されている。模型21は、車輪を介してトラック26上で自立するが、独立した駆動手段をもたず、自走車28の磁石により自走車28に引き寄せられた状態で自走車28を追従するように第2天板25の走行面25a上を走行する。第2天板25の走行面25a上には、互いに直行するようにグリッド状に並べられた複数のコイルで構成される位置検出センサ29(図5参照)が設けられている。位置検出センサ29は、自走車28の底面に設けられた金属片(不図示)を検知することによって、自走車28の位置を検出する。自走車28及び位置検出センサ29は、各種公知の技術を利用してよい。
図5はゲートユニット23の要部拡大図であり、図6はその断面図である。ゲートユニット23は、複数の模型21を収容するゲート本体31と、ゲート本体31をフィールド中央部25で待機する待機位置P1と、直線走行路26aに位置する第1スタート位置P2又は直線走行路26bに位置する第2スタート位置P3との間でそれぞれ往復移動させるゲート駆動機構32と、ゲート本体31が待機位置P1に位置するときにゲート本体31及びゲート駆動機構32を昇降駆動させるゲート昇降駆動機構33(図3参照)とを備えている。
ゲート本体31は、複数の模型21を収容可能な収容部33と、収容部33に対し、模型21の走行方向の前後両側にそれぞれ位置し、開閉可能に設けられた複数の第1扉部34及び複数の第2扉部35(図5では第2扉部35のみ表示)と、第1扉部34及び第2扉部35をそれぞれ開閉駆動する開閉ユニット36とを備えている。収容部33は、第1扉部34及び第2扉部35を吊り下げ支持し、開閉ユニット36を支持する扉部支持部としてのユニット支持部37と、各扉部34、35の並び方向の両端でユニット支持部37を昇降可能に支持する一対の支柱部としての一対のユニット支柱部38a、38bとを備えている。各ユニット支柱部38a、38bには、複数の車輪38cがそれぞれ設けられている。収容部33は、ユニット支持部37と一対のユニット支柱部38a、38bとでアーチ型に構成され、内側に複数の模型21を収容できる。各第1扉部34及び各第2扉部35は、ユニット支持部37の各扉部34、35の並び方向に対して線対称に配置されている。各第1扉部34及び各第2扉部35は、同様の部材である。一つの扉部34は、一対の扉部材34a、34bで構成され、観音開きに開閉する。収容部33に収容される模型21ひとつに対し、ひとつの扉部34、35が対応するように設けられる。
図7は、開閉ユニット36の要部拡大図を示している。開閉ユニット36には、複数の第1扉部34及び複数の第2扉部のそれぞれを開閉駆動する一対の扉部駆動機構41、42が設けられている。一対の扉部駆動機構41、42のうち、複数の第1扉部34を開閉駆動する機構を第1扉部駆動機構41といい、複数の第2扉部35を開閉駆動する機構を第2扉部駆動機構42ということがある。第1扉部駆動機構41及び第2扉部駆動機構42は、ユニット支持部37の各扉部34、35の並び方向に対して線対称に配置されている。第1扉部駆動機構41及び第2扉部駆動機構42は、同様の構成であるため、代表して第1扉部駆動機構41(扉部駆動機構41ということがある。)で説明する。図8は、扉部駆動機構41の要部分解図を示している。扉部駆動機構41には、各第1扉部34を開閉駆動する溝カム43と、溝カム43を水平方向にスライド移動させる溝カム移動部材44と、溝カム移動部材44を駆動する伝達部材としてのアーム45と、アーム45を駆動する第2駆動源としてのモータ46とが設けられている。溝カム43には、各扉部材34a、34bにそれぞれ対応して設けられる複数の溝43a、43bが設けられている。
図9は、溝カム43と、各扉部材34a、34bとの関係を説明する図である。扉部材34aには、開閉移動する扉51aと、溝43aに挿入され、溝カム43の動きに応じて案内されるピン52aと、扉51aとピン52aとを一体的に連結する回転アーム53aと、扉51a及び回転アーム53aの回転中心となる回転軸54aとが設けられている。扉部材34bにも同様に、扉51b、ピン52b、回転アーム53a及び回転軸54bが設けられている。扉51a、51b等の部材を特に区別する必要がない場合は、参照符号のa及びbを省略して呼ぶことがある。扉51と回転アーム54、ピン52は一体に構成され、ピン52が溝カム43の動きに応じて移動すると、扉51が開閉する。
溝カム43は、溝カム移動部材44の動きに応じてスライド移動する。溝カム移動部材44には、溝カム43に取り付けられる溝カム取付部材55と、ばね56と、アーム45と接触するアーム受け部材57と、センサードグ58とが設けられている。ばね56、アーム受け部材57及びセンサードグ58は、溝カム取付部材55に固定されている。ユニット支持部37には、ばね56を受けるばね受け部材61と、溝カム移動部材44の移動に応じてセンサードグ58を検出する複数の検出センサ62とが設けられている。アーム45がアーム受け部材57と接触していない場合、溝カム移動部材44は移動せず、扉51は、開いた状態の開位置P11に位置する。アーム45が駆動してアーム受け部材57を押すと、溝カム移動部材44がスライド移動する。アーム45がアーム受け部材57を押しきると、扉51が完全に閉まる閉位置P12に移動する。溝カム移動部材44の移動状態は、検出センサ62がセンサードグ58を検出することにより把握できる。センサードグ58には複数の小片58aが設けられ、小片58aの検出位置及び検出個数に基づいて溝カム移動部材44の位置が検出される。本形態では、3個の検出センサ62が設けられている。これにより、扉51の開位置P11及び閉位置P12と、開位置P11及び閉位置P12の中間位置P13とを検出することができる。図10は、扉51が中間位置P13にある状態を示す図である。検出センサ62の出力結果に基づいて溝カム移動部材44の位置が制御される。アーム45がさらに駆動されると、アーム45とアーム受け部材57との接触が解除され、ばね56の付勢力により溝カム移動部材44が移動する。扉51は、ばねの付勢力により開位置P11に移動する。アーム45は、モータ46の動力により回転移動する。アーム45の回転に応じて徐々にアーム受け部材57が押され、押し出し位置が最大となる位置を超えると、アーム受け部材57との接触が解除される。
図11は、ゲート駆動機構32の要部拡大図である。図7において、説明の便宜上、ゲート本体31の図示を省略している。ゲート駆動機構32は、回転軸線AXの回りに正逆回転可能で、ゲート本体31に動力を伝達するアーム部材としてのアーム71と、アーム71に取り付けられ、回転軸線AXの回りに回転するウォームホイール72と、ウォームホイール72に噛み合うウォームギア73と、ウォームギア73を正逆回転駆動させる第1駆動源としてのモータ74とを備えている。モータ74の動力により、アーム71が正逆回転駆動する。図12は、図11の矢印A方向からみた図である。ゲート駆動機構32には、アーム71に取り付けられた小片76と、小片76を検知してゲート本体31が第1スタート位置P2又は第2スタート位置P3に到達したことを検知する一対の検知センサ75(図12では一方のみ図示)と、小片76を検知する一対の位置検知手段としての一対の検知センサ77と、第1スタート位置P2又は第2スタート位置P3のそれぞれへ到達するアーム71を受け止める一対のストッパー78と、一対のリミットセンサ79とが設けられている。
アーム71が矢印Bの方向へ移動すると、ゲート本体31が第1スタート位置P2の方向へ移動する。反対に、アーム71が矢印Cの方向へ移動すると、ゲート本体31が第2スタート位置P3の方向へ移動する。一対の検知センサ75には、それぞれ第1スタート位置P2又は第2スタート位置P3が割り当てられている。図12の例では、検知センサ75が小片76を検知するとゲート本体31が第2スタート位置P3に到達したことが検知され、モータ74の駆動が停止される。図12に図示された検知センサ75の対向に設けられた他方の検知センサ75が小片76を検知するとゲート本体31が第1スタート位置P2に到達したことが検知され、モータ74の駆動が停止される。また、小片76を検知する一対の検知センサ77は、ゲート本体31が待機位置P1から、第1スタート位置P2又は第2スタート位置P3へ移動するまでの中間位置を検出するように設けられている。一対の検知センサ78のいずれか一方が小片76を検知した以降は、ゲート駆動機構32はアーム71の移動を減速するように制御される。
ストッパー78には、アーム71を受け止める受け部材78aと、受け部材78aを受け位置と退避位置との間で往復移動可能に支持する支持部材78bと、退避位置に到達した支持部材78bを検知するリミットスイッチ78cとが設けられている。受け部材78aには、アーム71を固定する磁石78dが設けられている。磁石78dが、アーム71を引き付けて固定するとともに、アーム71が停止すべき位置を補正する。支持部材78bは、支持板93上に固定される固定部材78eと、固定部材78eに一端が固定され、他端が受け部材78aと固定されたばね78fとを有している。一対の検知センサ75による検知によりモータ74の駆動が停止して、第1スタート位置P2又は第2スタート位置P3にゲート本体31が停止すると、アーム71は磁石78dに固定されるのみで、受け部材78aを押し込んでリミットスイッチ78cを押すことはない。しかし、何らかの不具合によりモータ74の駆動が停止しなかった場合には、アーム71が受け部材78aを押すので、支持部材78bが退避位置に到達するとリミットスイッチ78cが押される。そうするとモータ74の駆動が停止する。
ゲート駆動機構32は、ゲート本体31を待機位置P1と第1スタート位置P2との間で、又は待機位置P1と第2スタート位置P3との間で、それぞれ往復移動をさせる。第1スタート位置P2及び第2スタート位置P3への移動は、両位置が移動範囲の両端であることから一対の検知センサ75により各位置P2、P3への到達を検知し、万一モータ74が停止しない場合でも、ストッパー78の作用により停止する。しかし、ゲート本体31を待機位置P1で停止させることは、待機位置P1が移動範囲の中間であることから、より精度が求められる。図13及び図14は、ゲート本体31の待機位置P1での停止を説明する図である。一対のユニット支柱部38a、38bのうち、アーム71の回転軸線AXに対して外側に位置するユニット支柱部38aには、複数の小片(不図示)が設けられている。ゲート駆動機構32には、フィールド22に設置され、各小片をそれぞれ検知する第1検知手段及び第2検知手段としての複数のセンター位置検知センサ81a、81bが設けられている(図13)。センター位置検知センサ81a、81bは、ユニット支柱部38aの外側に高さ方向に並んで設けられている。小片は、ゲート本体31が両方向から移動してくるため、移動方向に応じて1つのセンサ81に対して2つ設けられる。小片は、検出したい位置に応じて設けることができる。ユニット支柱部38aに対して上側に設けられたセンター位置検知センサ81aが小片を検知すると、ゲート駆動機構32はゲート本体31の移動を減速するように制御される。また、下側に設けられたセンター位置センサ81bが小片を検知すると、ゲート駆動機構32は、ゲート本体31の移動を停止するように制御される。
図14は、一対のユニット支柱部38a、38bのうち、アーム71の回転軸線AXに対して外側に位置するユニット支柱部38a周辺を示す要部拡大図である。フィールド22には、ユニット支柱部38aの車輪38cの位置を調整する調整部材としての凹部82が設けられている。凹部82は、待機位置P1の車輪38cの停止位置に支持板93の走行面93aに対してわずかに凹んだ停止面82aと、走行面93aと停止面92aとの間に設けられる一対の傾斜面82bとを有している。凹部82は、アーム71の動力により傾斜面82bを越えられる程度に凹んでいる。凹部82は、ゲート本体31の外側に設けられている(図22参照)。
次に、ゲート昇降駆動機構33について説明する。ゲート昇降駆動機構33には、第1昇降駆動機構91と、第2昇降駆動機構92とが設けられている。図15は、第1昇降駆動機構91の要部拡大図である。図15において第1昇降駆動機構91は、一部の部材を省略して表示している。第1昇降駆動機構91は、第2天板25に設置される。第1昇降駆動機構91は、支持面93をフィールド位置P1aと、フィールド位置P1aの下方に位置し、ゲート本体31を収納する収納位置P4との間で往復移動させる。第1昇降駆動機構91には、ゲート本体31及びゲート駆動機構32を支持する支持面93と、支持面93を昇降可能に支持する一対のリンクアーム94a、94bをそれぞれ有する一対のリンク機構94と、各リンクアーム94a、94bのそれぞれを昇降駆動させる4つの操作アーム95と、各操作アーム95にそれぞれ設けられ、対応する操作アーム95を駆動させる4つのモータ96と、各モータ96の動力を各操作アーム95に伝達する4つのギアユニット97と、支持板93がフィールド位置P1aにあることを検知する複数の検知センサ98とが設けられている。支持面93は長方形状で、各長辺のそれぞれにリンク機構94と、2つの操作アーム95及び2つのモータが設けられている。各長辺に設けられる駆動機構は、同様の構成を有している。なお、フィールド位置P1aと待機位置P1とは、位置する対象が一部異なるものの同じ位置を示している。
リンク機構94は、一対のリンクアーム94a、94bをX字形状に組み合わせたものである。一対のリンクアーム94a、94bのそれぞれには、操作アーム95を案内するガイド部材94c、94dが設けられている。モータ96の駆動により回転移動する操作アーム95は、ガイド部材94c、94dに案内されつつ、リンクアーム94a、94bを動かす。図16は、ギアユニット97の拡大図である。ギアユニット97は、モータ96に連結されるウォームギア97aと、ウォームギア97aと噛み合ってアーム95と同軸に回転するウォームホイール97bと、モータ96の回転軸に取り付けられた小片97cと、小片97cを検知する検知センサ97dとを有している。これにより、支持板93が昇降する。複数の検知センサ98はそれぞれ、フィールド位置P1aに位置する支持板93の四隅に隣接して設けられている。検知センサ98は、支持板93の側方に設けられた小片を検知する。
図17は、第2昇降駆動機構92の要部拡大図である。第2昇降駆動機構92は、支持板93に設置される(図6参照)。第2昇降駆動機構92は、ユニット支持部37を使用位置P5(図6参照)と収縮位置P6(図3参照)との間で往復移動させる。ユニット支持部37は、一対のユニット支柱部38a、38bに対して、スライド移動可能に構成される。使用位置P5は、ゲート本体31を組み立てた状態におけるユニット支持部37の位置である。収縮位置P6は、ゲート本体31を収縮させた状態におけるユニット支持部37の位置である。第2昇降駆動機構92は、ユニット支持部37と接触して昇降させる扉部昇降部材としてのユニット昇降部材101と、ユニット昇降部材101を昇降可能に支持する一対のリンクアーム102a、102bをそれぞれ有する一対のリンク機構102と、一対のリンク機構102を動作させる送りねじ103と、送りねじ103を回転駆動させる駆動部としてのモータ104と、ユニット昇降部材101の位置を検出するための一対の位置センサ105とを備えている。
第2昇降駆動機構92は、ゲート本体31の下方で、かつ第1扉部34及び第2扉部35の間に設けられている。ユニット昇降部材101の上面には、磁石101aが設けられている。磁石101aは、ユニット支持部37の下面を引きよせて固定する。ユニット昇降部材101は、ユニット支持部37を支持しながら、押し上げ、又は下ろすことにより昇降させる。このとき、ユニット支持部37は、磁石101aによりユニット昇降部材101に固定された状態で昇降される。リンク機構102は、一対のリンクアーム102a、102bをX字形状に組み合わせたものである。送りねじ103は、一対のリンクアーム102a、102bのうち、第2昇降駆動機構92に対して下端が内側に位置するリンクアーム102aに固定されたナット106と連結される。下端が外側に位置するリンクアーム102bは、固定される。送りねじ103がモータ104の動力により回転駆動すると、ナットが送りねじ103に沿って移動し、リンク機構102が動作してユニット昇降部材101が昇降する。モータ104は、ユニット昇降部材101を退避位置P21(図21参照)と作動位置としての持上げ位置P22との間で往復駆動させる。ナット106には、小片が設けられ、位置センサ105が小片を検知する。位置センサ105は、ユニット昇降部材101が退避位置P21まで到達したことを検知する。また、図示しないセンサによりユニット昇降部材101が持上げ位置P22に到達したことが検知される。
図18は、ユニット支持部37を使用位置P5に固定するロック機構106を示す図である。各ユニット支柱部38a、38bには、ユニット支持部37をガイドする一対のスライダ38d(図14参照)が設けられている。これにより、ユニット昇降部材101の上昇又は下降に応じて、ユニット支持部37は、使用位置P5と収縮位置P6との間で一対のユニット支柱部38a、38bに対してスライド移動する。ユニット支柱部38a、38bに隣接するユニット支持部37の両端部にはそれぞれ、一対のロック機構106が設けられている。ロック機構106には、ユニット支柱部38a(又はユニット支柱部38b)に差し込まれてユニット支持部37を固定するロック部材107と、ロック部材107をロック位置(不図示)と、解除位置P31(図18参照)との間で往復駆動させる駆動源としてのソレノイド108とが設けられている。ユニット支柱部38a、38bには、それぞれロック部材107を受ける受け部材109が設けられている。ロック部材107をロック位置P21へ移動させるときは、ユニット昇降部材101がユニット支持部37を使用位置P5よりも少し上方へ持ち上げる持上げ位置P22にいるときに、ソレノイド108を作動させる。
図19は、ゲーム機1の制御系の構成を示すブロック図である。ゲーム機1は、制御装置10を備えている。制御装置10は、マイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサにて実行されるべきオペレーティングシステム等のプログラムが記録されたROM、及びマイクロプロセッサに対する作業領域を提供するRAM等の内部記憶装置(不図示)とを備えたコンピュータユニットである。制御装置10には、開閉ユニット36の検出センサ62及びモータ46と、ゲート駆動機構32の検出センサ75、77、リミットセンサ79、センター位置検知センサ81a、81b及びモータ74と、第1昇降駆動機構91の検知センサ97d、98及びモータ96と、第2昇降駆動機構92の位置センサ105、モータ104及びソレノイド108とがそれぞれ接続される。また、制御装置10には、自走車28の一対のモータ28bと、自走車28の位置を検出する位置検出センサ29とが接続される。制御装置10は、各センサからの信号を受信して対応する各モータの動作を制御する。
次に、ゲーム機1のゲートユニット23の動作を説明する。まずは、ゲートユニット23のゲート本体31が収納位置P4から第1スタート位置P2に移動するまでを説明する。図20は、収納位置P4に位置するゲートユニット23を示す要部拡大図である。ゲートユニット23は、模型21がトラック26を走行するレースが行われている間、プレイヤの視界を妨げないように収納位置P4に収納される。このとき、ゲート本体31は収縮しており、ユニット支持部37が収縮位置P6に位置する(図3参照)。レースが終了すると、次のレースの開始のため、ゲート本体31を第1スタート位置P2(又は第2スタート位置P3)まで移動させる。
まず、収納位置P4において、第1昇降駆動機構91のモータ96が動作すると、操作アーム95を介して一対のリンク機構94が支持板93を上昇させるように動く。モータ96は、支持板93をフィールド位置P1aに移動させるように動作し、リミットセンサ98が支持板93の側方に設けられた小片を検知すると停止する。なお、このときの第1扉部34及び第2扉部35は、各扉51a、51bが開いた状態で収納されている。
ゲートユニット23がフィールド位置P1aに到達すると、第2昇降駆動機構92が、ユニット支持部37を収縮位置P6から使用位置P5まで移動させる。第2昇降駆動機構92のモータ104を動作させると、ユニット昇降部材101が退避位置P21から上昇し、ユニット支持部37を押し上げる。このとき、ユニット昇降部材101に設けられた磁石101aがユニット支持部37を引き寄せて固定する。ユニット昇降部材101が持上げ位置P22まで上昇すると、ユニット支持部37は、使用位置P5より少し高い位置で停止し、ロック機構106が作動する。ロック機構106を確実に作動させるため、ユニット支持部37を使用位置P5よりも高い位置まで上昇させている。ロック機構106のソレノイド108が動作して、ロック部材を解除位置P31からロック位置に押し出す。その後、ユニット昇降部材101が下降し始めると、ロック位置にあるロック部材107がユニット支柱部38の受け部材109と接触して使用位置P5にユニット支持部37が固定される。ユニット支持部37が使用位置P5に留まるので、下降するユニット昇降部材101は、磁石101aの引力に逆らってユニット支持部37から分離する。
そして、ユニット昇降部材101は、ゲート本体31の移動の邪魔にならないように退避位置P21まで移動すると停止する。図21は、退避位置P21に位置するユニット昇降部材101と、ユニット支持部37との関係を示す図である。ユニット支持部37が使用位置P5に位置するときにユニット昇降部材101が退避位置P21に位置すると、ユニット昇降部材101の上端は、ゲート本体31の第1扉部34及び第2扉部35のそれぞれの下端よりも下方に位置する。
次に、ゲート本体31を待機位置P1から第1スタート位置P2又は第2スタート位置P3まで移動させる。ゲーム機1で開催されるレース設定に応じて第1スタート位置P2又は第2スタート位置P3に移動する。以下の説明では、第1スタート位置P2に移動させ、矢印D方向に模型21を走行させる形態について説明する。なお、第2スタート位置P3に移動させる場合も同様の手順により移動させることができる。制御装置10は、ゲート駆動機構32のアーム71が右回転(矢印B方向)するようにモータ74を動作させる。検知センサ77が小片76を検知すると、制御装置10は以降のモータ74の回転を減速させるように制御する。これにより、ゲート本体31の停止位置の精度を向上させている。検知センサ75の出力信号を制御装置10が受信すると、制御装置10はモータ74の動作を停止させる。このようにして、ゲート本体31は、第1スタート位置P2に位置する。なお、何らかの不具合により、制御装置10が検知センサ75の出力信号を受信しなかった場合、あるいは、モータ74の動作が停止しなかった場合にも、ストッパー78に受け止められつつ、リミットスイッチ79が押される。リミットスイッチ79の押下により、モータ74の動作が停止する。
図22は、第1スタート位置P2に位置するゲート本体31を示す図である。ゲート本体31を第1スタート位置P2まで移動させると、模型21を収容部33内に移動させる。制御装置10は、位置検出センサ29から受信する信号に基づいて、自走車28の位置を制御する。模型21が収容部33内に移動する際には、制御装置10は、走行方向前側に位置する開閉ユニット36の第1扉部駆動機構41を動作させて、複数の第1扉部34を閉じた状態にする。なお、第2扉部駆動機構42は開いたままである。模型21は、各扉51a、51bが開いた状態の第2扉部35を介して収容部33内に移動する。模型21が収容部内33に移動すると、制御装置10は、第2扉部駆動機構42を動作させて、複数の第2扉部35を中間位置P13(図10参照)に位置させる。なお、第2扉部駆動機構42は、第2扉部35を中間位置P13に位置させるに限られず、閉位置P21にしてもよい。そして、レースが開始されると、第1扉部駆動機構41が動作して、第1扉部34の各扉51a、51bが開くとともに、模型21が出走する。ばね56の復元力により、各第1扉部34が勢いよく開くので模型21が走行するレースの臨場感を高めることができる。このように、開閉ユニット36を簡易な構成で実現することができる。また、模型21の走行方向の両側に扉を設けたことで扉の開閉を実際のレースのように演出することができる。
ゲートユニット23には、第1扉部34及び第1扉部35が走行方向の両側に設けられているので、第1スタート位置P2に位置するゲート本体31は、模型21の収容方向に応じて矢印D方向又は矢印E方向のいずれの方向からでもスタートが可能である。ゲート本体31が第2スタート位置P3に位置する場合も同様にして、矢印F方向又は矢印G方向のいずれの方向へのスタートも可能である。従って、本発明のゲートユニット23においては、トラック26上で2地点2方向の計4方向へのスタートが可能となり、様々なレースへの対応が可能となる。
レースが開始されると、第2扉部駆動機構42を動作させ、複数の第2扉部35を開くように駆動する。そして、ゲート本体31を第1スタート位置P2から待機位置P1へ戻すようにゲート駆動機構32を動作させる。制御装置10は、ゲート駆動機構32のアーム71が左回転(矢印C方向)するようにモータ74を動作させる。制御装置10は、検知センサ77の出力信号に基づいてモータ74を減速させ、さらに、センター位置検知センサ81aからの出力信号を受信すると、制御装置10はモータ74の回転をより減速するように制御する。そして、センター位置検知センサ81bからの出力信号を受信すると、制御装置10はモータ74の動作を停止させるように制御する。このとき、車輪38cが凹部82に位置することで、ゲート本体31の停止が安定するとともに、待機位置P1として適切な位置に微調整される。
待機位置P1に到達したゲート本体31に対して、第2昇降駆動機構92が作動し、ユニット支持部37を使用位置P5から収縮位置P6(図3参照)まで移動させる。第2昇降駆動機構92のユニット昇降部材101が退避位置P21から上昇し、ユニット支持部37の下面と接触する。ユニット昇降部材101が持上げ位置P22に到達すると、ロック機構106のソレノイド108が動作して、ロック部材107をロック位置から解除位置P31に移動させる。ロック機構106が解除されると、ユニット支持部37は、ユニット昇降部材101とともに下降し、収縮位置P6で停止する。ユニット昇降部材101は、収縮位置P6で停止したユニット支持部37と離れて、退避位置P21まで下降して停止する。
その後、第1昇降駆動機構91が動作して支持面93を収納位置P4まで下降させる。図20に示すように、収納位置P4に位置するユニット支持部37の上面37aは、トラック26の走行面近くまで収納され、プレイヤのレース観戦の妨げにならない。トラック26の走行面から突出するユニット支持部37の上面や側面には、複数のLED37bが設けられ、レースの演出に利用される。ユニット支持部37は、トラック26に対して完全に没している必要はなく、プレイヤのレース観戦の妨げとならない程度に突出していてもよい。
第2天板25上には位置検出センサ29がグリッド状に設けられているので、ゲートユニット23の収納のために、第2天板25をくり抜いて収納スペースを設けることはできない。このため、ゲートユニット23の収納スペースは、第2天板25上までに制約される。また、第1天板24と第2天板25との間にゲートユニット23の収納に十分なスペースを設けてしまうと、模型21を牽引するため第2天板25を走行する自走車28の高さを上げざるを得ず、その分重心が上方向に移動する。そうすると、自走車28の走行が不安定となるおそれがある。そこで、第2昇降駆動機構92でゲートユニット23の収容部33を収縮させ、ゲート本体31の高さを低くして、第1昇降駆動機構91で支持板93を収納することにより、限られたスペースにゲートユニット23を収納することができる。
本発明は、上述した形態に限定されることなく、種々の形態にて実施することができる。本形態に用いられる様々なセンサには、例えば、光電センサや、接触式センサ等の各種公知のセンサを利用してよい。検出対象に応じて各種公知のセンサを使い分けてもよい。また、各駆動機構に設けられるモータやソレノイドは駆動させる機構に応じて各種公知の駆動源を利用してよい。駆動させる機構についても、リンク機構やスライド機構、送りねじ等各種の機構を利用してよい。