JP2013253761A - 無菌病室及び中継ユニット - Google Patents
無菌病室及び中継ユニット Download PDFInfo
- Publication number
- JP2013253761A JP2013253761A JP2012130825A JP2012130825A JP2013253761A JP 2013253761 A JP2013253761 A JP 2013253761A JP 2012130825 A JP2012130825 A JP 2012130825A JP 2012130825 A JP2012130825 A JP 2012130825A JP 2013253761 A JP2013253761 A JP 2013253761A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- air
- bed
- suction
- unit
- relay unit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Ventilation (AREA)
- Accommodation For Nursing Or Treatment Tables (AREA)
Abstract
【課題】 改修工事が大掛かりとならず、工期を短縮でき、コストを削減できるとともに、レイアウトの自由度が高く、無菌環境下を省エネルギーで維持できる垂直層流タイプの無菌病室及び中継ユニットを提供すること。
【解決手段】 垂直層流タイプの無菌病室において、病室の天井内に天井面から下方に向けて給気する空調機ユニット2と、患者のベッド下に周囲の空気を吸引して横方向に排気する中継ユニット(T1等)と、病室の壁に沿って下部に吸引口3aを有するダクトパネル3を設置し、空調機ユニット2は、空調機20の給気側にHEPAフィルタ22を、吸引側に外気とダクトパネル3とに連通する還気チャンバ21を設け、空調機ユニット2と中継ユニットとを協働させて、HEPAフィルタを通過して無菌・清浄化した空気を天井面からベッドに向けた下降層流として供給し、吸引口からベッド下周囲の空気を吸引して前記還気チャンバに還流させる。
【選択図】 図1
【解決手段】 垂直層流タイプの無菌病室において、病室の天井内に天井面から下方に向けて給気する空調機ユニット2と、患者のベッド下に周囲の空気を吸引して横方向に排気する中継ユニット(T1等)と、病室の壁に沿って下部に吸引口3aを有するダクトパネル3を設置し、空調機ユニット2は、空調機20の給気側にHEPAフィルタ22を、吸引側に外気とダクトパネル3とに連通する還気チャンバ21を設け、空調機ユニット2と中継ユニットとを協働させて、HEPAフィルタを通過して無菌・清浄化した空気を天井面からベッドに向けた下降層流として供給し、吸引口からベッド下周囲の空気を吸引して前記還気チャンバに還流させる。
【選択図】 図1
Description
この発明は、無菌・清浄化された新鮮な空気を天井面から下降する垂直層流として供給する垂直層流タイプの無菌病室及び該病室に用いられる中継ユニットに関するものである。
全身放射線照射による放射線療法や大量の抗癌剤投与を行うと患者自身の骨髄も損傷して免疫力が極端に低下するため、予め採取した患者自身の造血幹細胞を輸注して、造血機能が回復するまでは、清浄度ISO Class5という高度に無菌化された病室(以下、単に無菌病室という。)で療養する必要がある。
従来、このような無菌病室は、患者の頭部を風上、足部を風下にして、HEPAフィルタ等により無菌・清浄化された新鮮な空気を水平層流として供給する水平層流タイプのものが主流であった(例えば、特許文献1、2)。その理由は、一方向の一様な流れ(層流)を作り出さないと、気流の渦等で舞い上がった塵埃を患者が吸引するおそれがあり、層流を作り出すには、送風する給気側に新鮮な空気を供給するクリーンエアー供給ユニットと、吸引する排気側に吸引した空気を還気チャンバ等に戻すリターンエアー吸引ユニットを設置しなければならず、天井面から床面に向けた垂直層流(下降層流)タイプの無菌病室を作るには、床面を削って掘り下げるなどの工事をして床面に排気(吸引)ユニットを設置しなければならず、既存の病室を改修して垂直層流タイプの無菌病室を作ることは現実的に困難だったからである。
しかし、従来の水平層流タイプの無菌病室は、既存の病室を改修して作る場合は、天井工事に加え、既存壁を取り壊して新たにクリーンエアー供給ユニットやリターンエアー吸引ユニットを壁面に設置する工事が必要であり、工事が大掛かりでコストアップとなるだけでなく、壁面に給気ユニット等を埋め込む関係上、平面的に病室内の他のスペースが圧迫され、治療や処置のスペースがなくなり、肝心な治療行為の効率が低下するといった問題があった。また、病室内の患者の居るスペースも狭まり、患者の人間らしい生活が妨げられるおそれがあるだけでなく、病院全体として床面積あたりの活用効率が低下するといった経営上の不都合もあった。
それに加え、従来の水平層流タイプの無菌病室は、壁工事の範囲を最小化する要請から図10に示すように、クリーンエアー供給ユニットとリターンエアー吸引ユニットとを一つの壁面内に納めて、患者の頭部側から足元へ向け給気し、反対方向の壁面で折り返して、前室側の同一壁面から吸引・排気するレイアウトが一般的であり、このようなレイアウトだと、患者の居る本室から前室側(ダーティー側)へ大量の無菌・清浄化された空気が流れ出してしまうため、エネルギー面で非効率であり、空調器機のランニングコストが嵩んでしまうという問題もあった。
また、特許文献3には、天井面中央部に設けられた空気供給部から清浄空気を下方に吹き出すとともに、壁面下部に設けられた吸込口から室内空気を吸い込むことで室内を清浄な状態に維持するクリーンルームであって、前記空気供給部の底部の周囲に垂直下方に延びる遮蔽体を設け、該遮蔽体の内側に清浄空気の垂直下方への流れを均一に整流する整流板を設けるとともに、前記遮蔽体の前記整流板より上方の位置には清浄空気を天井面に沿うように水平方向に吹き出すための複数の開口部を設けたクリーンルームが開示されている。
特許文献3に記載のクリーンルームは、垂直層流タイプではあるものの、トイレなど患者が生活するための平面上の細かな区割り等が考慮されていない病院の手術室を念頭に置いたクリーンルームであって、新たなクリーンルームを建物ごと建設する場合の技術であり、本発明が課題としている前述の既存の病室から改修等の工事を行なって無菌病室とする場合の問題が全く認識されておらず、勿論、解決もなされていないものであった。
そこでこの発明は、前記従来の問題を解決し、改修工事が大掛かりとならず、工期を短縮でき、コストを削減できるとともに、レイアウトの自由度が高く、無菌環境下を省エネルギーで維持できる無菌病室及び中継ユニットを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、無菌・清浄化された新鮮な空気を天井面から下降する垂直層流として供給する垂直層流タイプの無菌病室であって、病室の天井内に設置され、天井面から下方に向けて給気する空調機ユニットと、患者のベッド下に設置され、該ベッドの周囲の空気を吸引して横方向に排気する中継ユニットと、病室の壁に沿って設置され、下部に吸引口を有するダクトパネルと、を備え、空調機ユニットは、空調機を有し、この空調機の給気側には、HEPAフィルタが設けられ、前記空調機の吸引側には、外気と前記ダクトパネルとに連通する還気チャンバが設けられており、この空調機ユニットと前記中継ユニットとを協働させることにより、前記HEPAフィルタを通過して無菌・清浄化した空気を天井面からベッドに向けた下降層流として供給し、前記吸引口からベッド下周囲の空気を吸引して前記還気チャンバに還流させて病室内の空気を無菌・清浄化しながら循環させることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の無菌病室において、前記還気チャンバは、外気と連通する第1のダクトと、ダクトパネルと連通する第2のダクトと、を連結して有し、第1のダクトからの外気と病室内から戻ってくる第2のダクトからのリターン空気とを混合し、この混合空気を空調機が温度調節する際に静圧で吸引できるように溜めておくようになっている。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の無菌病室において、前記中継ユニットは、患者のベッドに装着される吸引枠を有し、該吸引枠の天面に周囲の空気を吸い込む吸込口が設けられている。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の無菌病室において、前記中継ユニットは、患者のベッドに装着される吸引枠を有し、該吸引枠の外周側面に周囲の空気を吸い込む吸込口が設けられている。
請求項5に記載の発明は、請求項1又は2に記載の無菌病室において、前記中継ユニットは、患者のベッドと一体となった厚板状の吸引枠を有し、該吸引枠の天面全面に亘って周囲の空気を吸い込む吸込口が設けられている。
請求項6に記載の発明は、請求項1又は2に記載の無菌病室において、前記中継ユニットは、ユニット本体の天面に周囲の空気を吸い込む吸込口が設けられており、患者のベッドの下に設置される。
請求項7に記載の発明は、請求項1又は2に記載の無菌病室において、患者のベッド下に設置され、該ベッドの周囲の空気を吸引して横方向に排気する中継ユニットであって、患者のベッドに装着される吸引枠を有し、該吸引枠の天面に周囲の空気を吸い込む吸込口が設けられていることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1又は2に記載の無菌病室において、患者のベッド下に設置され、該ベッドの周囲の空気を吸引して横方向に排気する中継ユニットであって、患者のベッドに装着される吸引枠を有し、該吸引枠の外周側面に周囲の空気を吸い込む吸込口が設けられていることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項1又は2に記載の無菌病室において、患者のベッド下に設置され、該ベッドの周囲の空気を吸引して横方向に排気する中継ユニットであって、患者のベッドと一体となった厚板状の吸引枠を有し、該吸引枠の天面全面に亘って周囲の空気を吸い込む吸込口が設けられていることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項1又は2に記載の無菌病室において、患者のベッド下に設置され、該ベッドの周囲の空気を吸引して横方向に排気する中継ユニットであって、患者のベッドの下に設置され、ユニット本体の天面に周囲の空気を吸い込む吸込口が設けられていることを特徴とする。
この発明は、前記のようであって、請求項1及び2に記載の発明によれば、無菌・清浄化された新鮮な空気を天井面から下降する垂直層流として供給する垂直層流タイプの無菌病室であって、病室の天井内に設置され、天井面から下方に向けて給気する空調機ユニットと、患者のベッド下に設置され、該ベッドの周囲の空気を吸引して横方向に排気する中継ユニットと、病室の壁に沿って設置され、下部に吸引口を有するダクトパネルと、を備え、空調機ユニットは、空調機を有し、この空調機の給気側には、HEPAフィルタが設けられ、前記空調機の吸引側には、外気と前記ダクトパネルとに連通する還気チャンバが設けられており、この空調機ユニットと前記中継ユニットとを協働させることにより、前記HEPAフィルタを通過して無菌・清浄化した空気を天井面からベッドに向けた下降層流として供給し、前記吸引口からベッド下周囲の空気を吸引して前記還気チャンバに還流させて病室内の空気を無菌・清浄化しながら循環させるので、既存の壁を取り壊して新たに給排気ユニットなどを設置する必要がなく、従来の水平層流タイプの無菌病室と比べて、工期の短縮、コストダウンを図ることができる。また、病室内の他のスペースが圧迫されたり、治療や処置のスペースがなくなったりして、肝心な治療行為の効率が低下するといった問題がない。このため、病室内の患者の居るスペースもほとんど変更がなく、人間らしい生活が妨げられるおそれもない。それに加え、病院全体として床面積あたりの活用効率が低下するといった経営上の不都合も解消することができるうえ、前室側に吸引ユニットを設ける必要がなく、無菌・清浄化された空気が前室に漏れ出す割合も低くなり、省エネルギーで、ランニングコストも下げることができる。
請求項3及び7に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の無菌病室において、前記中継ユニットは、患者のベッドに装着される吸引枠を有し、該吸引枠の天面に周囲の空気を吸い込む吸込口が設けられているので、前記作用効果に加え、下降層流を確実に発生させることができる。
請求項4及び8に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の無菌病室において、前記中継ユニットは、患者のベッドに装着される吸引枠を有し、該吸引枠の外周側面に周囲の空気を吸い込む吸込口が設けられているので、前記作用効果に加え、下降層流を確実に発生させることができるとともに、吸込口がベッドのシーツ等で塞がれるおそれがすくなくなる。
請求項5及び9に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の無菌病室において、前記中継ユニットは、患者のベッドと一体となった厚板状の吸引枠を有し、該吸引枠の天面全面に亘って周囲の空気を吸い込む吸込口が設けられているので、前記作用効果に加え、ベッド真上の層流の流速も揃え易くなり、より綺麗な層流として無菌・清浄化された空気を供給することができる。
請求項6及び10に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の無菌病室において、前記中継ユニットは、ユニット本体の天面に周囲の空気を吸い込む吸込口が設けられており、患者のベッドの下に設置されるので、前記作用効果に加え、中継ユニットのセットは、ユニット本体をベッドの下に設置するだけなので、吸引枠等を接続する手間などが省け、さらに、工期を短縮して、レイアウトの自由度を高めることができる。
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態について説明する。
図1〜図3を用いて、この発明の実施例1に係る垂直層流タイプの無菌病室について説明する。
図示する実施例1に係る垂直層流タイプの無菌病室M1は、病室の天井内に設置され、天井面から下方に向けて給気する空調機ユニット2と、患者のベッド下に設置され、該ベッドの周囲の空気を吸引して側方から横方向に排気する中継ユニットT1と、病室の既存の壁に沿って設置される複数のダクトパネル3、などから構成され、無菌・清浄化した空気を天井面から患者のベッドに向けた下降層流(ラミナーフロー:一方向で気流の速さが揃った風)として供給し、無菌環境下を維持する機能を有している。
図示する実施例1に係る垂直層流タイプの無菌病室M1は、病室の天井内に設置され、天井面から下方に向けて給気する空調機ユニット2と、患者のベッド下に設置され、該ベッドの周囲の空気を吸引して側方から横方向に排気する中継ユニットT1と、病室の既存の壁に沿って設置される複数のダクトパネル3、などから構成され、無菌・清浄化した空気を天井面から患者のベッドに向けた下降層流(ラミナーフロー:一方向で気流の速さが揃った風)として供給し、無菌環境下を維持する機能を有している。
空調機ユニット2は、ユニット本体である空気を温度調節する空調機20と、この空調機20の吸気側に設けられた還気チャンバ21と、空調機20の送風側に設けられたHEPAフィルタ22(図示せず)などから主に構成され、病室内に温度調節、無菌・清浄化した空気を供給する機能を有している。
この還気チャンバ21は、外気と連通するダクト23と、後述の2つのダクトパネル3,3と連通するダクト24,25と、が連結され、外気と病室内から戻ってくるリターン空気とを混合して、この混合空気を空調機20が温度調節する際に静圧で吸引できるように溜めておくチャンバ(房室)としての機能を有している。
なお、HEPAフィルタ(High Efficiency Particulate Air Filter)22は、図示しないが、空調機20の定格風量で粒径が0.3μmの粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率をもち、かつ初期圧力損失が245Pa以下の性能を持つエアフィルタであればよく、空調機20が病室内に給気する空気を無菌・清浄化する機能を有している。
図2に示すように、実施例1に係る中継ユニットT1は、ユニット本体T10と、患者が寝ているベッドの周りを囲う吸引枠T11と、これらユニット本体T10と吸引枠T11を接続するダクトチューブT12などから構成され、ベッドの周囲の空気を吸引して側方から横方向に排気する機能を有している。
ユニット本体T10は、モータ直結型のターボファンT13を有し、一側面に設けられたダクトチューブT12から空気を吸引して、反対方向の側面から横方向に排気するよう構成された、ベッドの枠下に設置可能な上下方向に薄い扁平なユニットとなっている。
また、吸引枠T11は、ベッドを囲うように構成された平面視で矩形の枠体であり、天面全面に亘り網の目状の吸込口T14が開口されており、ターボファンT13の吸引力でベッド周りの空気を吸引するよう構成されている。
このため、ターボファンT13の吸引力と空調機20の送風力との協働により、患者の寝ているベッドに天井面から下降する層流を発生させることができるようになっている。
このため、ターボファンT13の吸引力と空調機20の送風力との協働により、患者の寝ているベッドに天井面から下降する層流を発生させることができるようになっている。
図3に示すように、ダクトパネル3は、アルミ合金などの金属製の枠体に、カラー鋼板などの金属製の板材が貼り合わされて構成された、厚みが44mm程度、幅が900mm程度、高さが床面から天井面を300mm以上超える程の全体として奥行きが薄いパネル状のダクトである。そして、下部には、中継ユニットT1からの排気を吸引する吸引口3aが設けられ、上部の天井面を超える位置には、前述のダクト24,25が取り付けられる200φ程度のダクト穴3bが開口されており、吸引口3aからダクト穴3bに向け鉛直方向に気流を案内するダクトとなっている。
なお、このダクトパネル3は、病室の間取りに応じて同形のダクトパネルを複数並べて設置することで、自由なレイアウトを実現できるようになっており、本実施例では、2つのダクトパネル3,3が併設されている。
また、ダクトパネル3の内部には、空調機20へのリターン空気が隣室の熱影響を受けないために、発泡ウレタンからなるシート状の断熱材が壁側に装着されている。
また、ダクトパネル3の内部には、空調機20へのリターン空気が隣室の熱影響を受けないために、発泡ウレタンからなるシート状の断熱材が壁側に装着されている。
以上のように、実施例1に係る垂直層流タイプの無菌病室M1によれば、天井工事は従来通り必要ではあるものの、中継ユニットT1を患者のベッド周りに置いて、病室の間取りに応じて既存の壁沿いにダクトパネル3を並べて配置するだけで、無菌・清浄化された新鮮な空気を天井面から垂直に下降する層流として供給することができる。このため、既存の壁を取り壊して新たに給排気ユニットを設置する必要がなく、従来の水平層流タイプの無菌病室と比べて、工期の短縮、コストダウンを図ることができる。
また、無菌病室M1を設置することで既存の病室の間取りが変わるところは、薄いダクトパネル3を設置する分狭くなるぐらいのもので、病室内の他のスペースが圧迫され、治療や処置のスペースがなくなり、肝心な治療行為の効率が低下するといった問題を解決することができる。このため、病室内の患者の居るスペースもほとんど変更がなく、人間らしい生活が妨げられるおそれもない。
それに加え、病院全体として床面積あたりの活用効率が低下するといった経営上の不都合も解消することができるうえ、前室側に吸引ユニットを設ける必要がなく、無菌・清浄化された空気が前室に漏れ出す割合も低くなり、省エネルギーで、ランニングコストも下げることができる。
それに加え、病院全体として床面積あたりの活用効率が低下するといった経営上の不都合も解消することができるうえ、前室側に吸引ユニットを設ける必要がなく、無菌・清浄化された空気が前室に漏れ出す割合も低くなり、省エネルギーで、ランニングコストも下げることができる。
次に、図4、図5を用いて、この発明の実施例2に係る垂直層流タイプの無菌病室について説明する。実施例2に係る垂直層流タイプの無菌病室M2が、実施例1に係る垂直層流タイプの無菌病室M1と相違する点は、中継ユニットだけであるので、中継ユニットについて主に説明し、その他の同一構成は、同一符号を付し、説明を省略する。
垂直層流タイプの無菌病室M2の中継ユニットT2は、前記ユニット本体T10と同構成のユニット本体T20と、患者が寝ているベッドの周りを囲う吸引枠T21と、これらユニット本体T20と吸引枠T21を接続するダクトチューブT22などから構成されており、吸引枠T21が、吸引枠T11と相違する点は、全体としてベッドを囲う枠体の側面が網の目状の吸込口T24となっている点である。
このため、垂直層流タイプの無菌病室M2によれば、無菌病室M1と比べ、中継ユニットT2の吸込口がベッドのシーツ等で塞がれるおそれがすくなくなるというメリットがある。
このため、垂直層流タイプの無菌病室M2によれば、無菌病室M1と比べ、中継ユニットT2の吸込口がベッドのシーツ等で塞がれるおそれがすくなくなるというメリットがある。
次に、図6、図7を用いて、この発明の実施例3に係る垂直層流タイプの無菌病室について説明する。実施例3に係る垂直層流タイプの無菌病室M3が、実施例1に係る垂直層流タイプの無菌病室M1と相違する点は、中継ユニットだけであるので、中継ユニットについて主に説明し、その他の同一構成は、同一符号を付し、説明を省略する。
垂直層流タイプの無菌病室M3の中継ユニットT3は、前記ユニット本体T10と同構成のユニット本体T30と、ベッドのマットレス下にベッド枠と一体となった厚板状の吸引枠T31と、これらユニット本体T30と吸引枠T31を接続するダクトチューブT32などから構成されている。この吸引枠T31は、厚板状の天面全体が網の目状の吸込口T34となっており、マットレスを介してベッド上方の空気を吸引する構成となっている。
このため、垂直層流タイプの無菌病室M3によれば、無菌病室M1やM2と比べ、ベッド真上の層流の流速も揃え易くなり、より綺麗な層流として無菌・清浄化された空気を供給することができる。
このため、垂直層流タイプの無菌病室M3によれば、無菌病室M1やM2と比べ、ベッド真上の層流の流速も揃え易くなり、より綺麗な層流として無菌・清浄化された空気を供給することができる。
次に、図8、図9を用いて、この発明の実施例4に係る垂直層流タイプの無菌病室について説明する。実施例4に係る垂直層流タイプの無菌病室M4が、実施例1に係る垂直層流タイプの無菌病室M1と相違する点は、中継ユニットだけであるので、中継ユニットについて主に説明し、その他の同一構成は、同一符号を付し、説明を省略する。
垂直層流タイプの無菌病室M4の中継ユニットT4は、吸引枠やダクトチューブがなく主にユニット本体T40からなり、このユニット本体T40は、ターボファンT41を有し、ユニット本体T40の天面に直接吸込口T42が設けられており、この吸込口T42から周りの空気を吸引し、一側面からから横方向に排気するようになっている。
このため、垂直層流タイプの無菌病室M4によれば、他の無菌病室M1〜M3と比べ、吸引枠をベッド枠に嵌め込んだり、吸引枠とダクトチューブを接続したりする手間が省け、中継ユニットT4をベッドの下に設置するだけでよいので、さらに、工期を短縮して、レイアウトの自由度を高めることができる。
以上のように、この発明の実施の形態に係る垂直層流タイプの無菌病室を説明したが、図面で示した各手段・構成の形状や構造等も、あくまでも好ましい一例を示すものであり、特許請求の範囲内で適宜設計変更が可能であることは云うまでもない。特に、中継ユニットは、周囲の空気を吸引して横方向に排気することができる縦方向に扁平なユニットであればよく、空調機ユニットや中継ユニットなどのファン等の部品も例示した以外の既知のファン等の部品でも同様の作用効果を奏することは明らかである。
M1,M2,M3,M4 垂直層流タイプの無菌病室
2 空調機ユニット
20 空調機
21 還気チャンバ
22 HEPAフィルタ
3 ダクトパネル
3a 吸引口
T1,T2,T3,T4 中継ユニット
T10,T20,T30,T40 ユニット本体
T11,T21,T31 吸引枠
T12,T22,T32 ダクトチューブ
T13,T23,T33,T41 ターボファン(ファン)
T14,T24,T34,T42 吸込口
2 空調機ユニット
20 空調機
21 還気チャンバ
22 HEPAフィルタ
3 ダクトパネル
3a 吸引口
T1,T2,T3,T4 中継ユニット
T10,T20,T30,T40 ユニット本体
T11,T21,T31 吸引枠
T12,T22,T32 ダクトチューブ
T13,T23,T33,T41 ターボファン(ファン)
T14,T24,T34,T42 吸込口
Claims (10)
- 無菌・清浄化された新鮮な空気を天井面から下降する垂直層流として供給する垂直層流タイプの無菌病室であって、
病室の天井内に設置され、天井面から下方に向けて給気する空調機ユニットと、
患者のベッド下に設置され、該ベッドの周囲の空気を吸引して横方向に排気する中継ユニットと、
病室の壁に沿って設置され、下部に吸引口を有するダクトパネルと、を備え、
空調機ユニットは、空調機を有し、この空調機の給気側には、HEPAフィルタが設けられ、前記空調機の吸引側には、外気と前記ダクトパネルとに連通する還気チャンバが設けられており、
この空調機ユニットと前記中継ユニットとを協働させることにより、前記HEPAフィルタを通過して無菌・清浄化した空気を天井面からベッドに向けた下降層流として供給し、前記吸引口からベッド下周囲の空気を吸引して前記還気チャンバに還流させて病室内の空気を無菌・清浄化しながら循環させることを特徴とする無菌病室。 - 前記還気チャンバは、外気と連通する第1のダクトと、ダクトパネルと連通する第2のダクトと、を連結して有し、第1のダクトからの外気と病室内から戻ってくる第2のダクトからのリターン空気とを混合し、この混合空気を空調機が温度調節する際に静圧で吸引できるように溜めておくようになっている請求項1に記載の無菌病室。
- 前記中継ユニットは、患者のベッドに装着される吸引枠を有し、該吸引枠の天面に周囲の空気を吸い込む吸込口が設けられている請求項1又は2に記載の無菌病室。
- 前記中継ユニットは、患者のベッドに装着される吸引枠を有し、該吸引枠の外周側面に周囲の空気を吸い込む吸込口が設けられている請求項1又は2に記載の無菌病室。
- 前記中継ユニットは、患者のベッドと一体となった厚板状の吸引枠を有し、該吸引枠の天面全面に亘って周囲の空気を吸い込む吸込口が設けられている請求項1又は2に記載の無菌病室。
- 前記中継ユニットは、ユニット本体の天面に周囲の空気を吸い込む吸込口が設けられており、患者のベッドの下に設置される請求項1又は2に記載の無菌病室。
- 請求項1又は2に記載の無菌病室において、患者のベッド下に設置され、該ベッドの周囲の空気を吸引して横方向に排気する中継ユニットであって、患者のベッドに装着される吸引枠を有し、該吸引枠の天面に周囲の空気を吸い込む吸込口が設けられていることを特徴とする中継ユニット。
- 請求項1又は2に記載の無菌病室において、患者のベッド下に設置され、該ベッドの周囲の空気を吸引して横方向に排気する中継ユニットであって、患者のベッドに装着される吸引枠を有し、該吸引枠の外周側面に周囲の空気を吸い込む吸込口が設けられていることを特徴とする中継ユニット。
- 請求項1又は2に記載の無菌病室において、患者のベッド下に設置され、該ベッドの周囲の空気を吸引して横方向に排気する中継ユニットであって、患者のベッドと一体となった厚板状の吸引枠を有し、該吸引枠の天面全面に亘って周囲の空気を吸い込む吸込口が設けられていることを特徴とする中継ユニット。
- 請求項1又は2に記載の無菌病室において、患者のベッド下に設置され、該ベッドの周囲の空気を吸引して横方向に排気する中継ユニットであって、患者のベッドの下に設置され、ユニット本体の天面に周囲の空気を吸い込む吸込口が設けられていることを特徴とする中継ユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012130825A JP2013253761A (ja) | 2012-06-08 | 2012-06-08 | 無菌病室及び中継ユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012130825A JP2013253761A (ja) | 2012-06-08 | 2012-06-08 | 無菌病室及び中継ユニット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013253761A true JP2013253761A (ja) | 2013-12-19 |
Family
ID=49951398
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012130825A Pending JP2013253761A (ja) | 2012-06-08 | 2012-06-08 | 無菌病室及び中継ユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013253761A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015107714A1 (ja) * | 2014-01-14 | 2015-07-23 | 株式会社日本医化器械製作所 | ブロック式吸引ユニット、ブロック式送気ユニット、ブロック式給気ユニット、及びこれらのユニットを用いた環境制御装置。 |
WO2018104955A1 (en) * | 2016-12-05 | 2018-06-14 | Mulani Zakir Hussain | System for conditioning and sterilizing air |
JP2022090050A (ja) * | 2022-04-22 | 2022-06-16 | 神山 綾子 | 部屋の気流形成方法および空調設備を設けた部屋 |
JP7475938B2 (ja) | 2017-07-18 | 2024-04-30 | エア・ウォーター防災株式会社 | 病院の消火システム |
Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6243234U (ja) * | 1985-09-04 | 1987-03-16 | ||
JPH04269951A (ja) * | 1991-02-26 | 1992-09-25 | Shiraimatsu Kikai Kk | 解剖台 |
JPH0533996A (ja) * | 1991-07-30 | 1993-02-09 | Kubota Corp | 空調設備 |
JPH0666439A (ja) * | 1992-08-13 | 1994-03-08 | Kawasaki Steel Corp | クリーンルーム及びエアサプライユニット |
JPH10272138A (ja) * | 1997-04-01 | 1998-10-13 | Nippon Air-Tec Kk | 特殊機能作業室 |
JP2000023987A (ja) * | 1998-07-09 | 2000-01-25 | Kato Man Seisakusho:Kk | 解剖台 |
JP2001178785A (ja) * | 1999-12-24 | 2001-07-03 | Fuji Denki Sosetsu Co Ltd | 解剖室の滅菌システム |
JP2008190772A (ja) * | 2007-02-05 | 2008-08-21 | Air Navi Kankyo Keikaku:Kk | 汚染物質排気補助装置 |
JP2011163737A (ja) * | 2010-02-15 | 2011-08-25 | Toshiba Carrier Corp | 送風装置及び排気システム |
-
2012
- 2012-06-08 JP JP2012130825A patent/JP2013253761A/ja active Pending
Patent Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6243234U (ja) * | 1985-09-04 | 1987-03-16 | ||
JPH04269951A (ja) * | 1991-02-26 | 1992-09-25 | Shiraimatsu Kikai Kk | 解剖台 |
JPH0533996A (ja) * | 1991-07-30 | 1993-02-09 | Kubota Corp | 空調設備 |
JPH0666439A (ja) * | 1992-08-13 | 1994-03-08 | Kawasaki Steel Corp | クリーンルーム及びエアサプライユニット |
JPH10272138A (ja) * | 1997-04-01 | 1998-10-13 | Nippon Air-Tec Kk | 特殊機能作業室 |
JP2000023987A (ja) * | 1998-07-09 | 2000-01-25 | Kato Man Seisakusho:Kk | 解剖台 |
JP2001178785A (ja) * | 1999-12-24 | 2001-07-03 | Fuji Denki Sosetsu Co Ltd | 解剖室の滅菌システム |
JP2008190772A (ja) * | 2007-02-05 | 2008-08-21 | Air Navi Kankyo Keikaku:Kk | 汚染物質排気補助装置 |
JP2011163737A (ja) * | 2010-02-15 | 2011-08-25 | Toshiba Carrier Corp | 送風装置及び排気システム |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015107714A1 (ja) * | 2014-01-14 | 2015-07-23 | 株式会社日本医化器械製作所 | ブロック式吸引ユニット、ブロック式送気ユニット、ブロック式給気ユニット、及びこれらのユニットを用いた環境制御装置。 |
JP5802855B1 (ja) * | 2014-01-14 | 2015-11-04 | 株式会社日本医化器械製作所 | ブロック式吸引ユニット、ブロック式給気ユニット、及びこれらを用いた環境制御装置 |
CN105339740A (zh) * | 2014-01-14 | 2016-02-17 | 株式会社日本医化器械制作所 | 块式吸引单元、块式送气单元、块式供气单元和使用这些单元的环境控制装置 |
WO2018104955A1 (en) * | 2016-12-05 | 2018-06-14 | Mulani Zakir Hussain | System for conditioning and sterilizing air |
JP7475938B2 (ja) | 2017-07-18 | 2024-04-30 | エア・ウォーター防災株式会社 | 病院の消火システム |
JP2022090050A (ja) * | 2022-04-22 | 2022-06-16 | 神山 綾子 | 部屋の気流形成方法および空調設備を設けた部屋 |
JP7469818B2 (ja) | 2022-04-22 | 2024-04-17 | ダイリン株式会社 | 部屋の気流形成方法および空調設備を設けた部屋 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4750058B2 (ja) | 手術室 | |
JP2013253761A (ja) | 無菌病室及び中継ユニット | |
JP4333831B2 (ja) | 無菌病室 | |
US20070042702A1 (en) | Medical mini-environment device | |
US20100003912A1 (en) | Medical mini-environment device | |
JP2016041225A (ja) | 手術室、並びにその空調システムおよび空調方法 | |
JP3177832U (ja) | 無菌病室及び中継ユニット | |
CN205664524U (zh) | 一种洁净手术室空调系统 | |
JP2011231989A (ja) | クリーンブース | |
JP3676160B2 (ja) | クリーンブース | |
CN209801697U (zh) | 一种监护室护理用的室内加湿器 | |
JP3202443U (ja) | 実験動物飼育装置 | |
CN105571009A (zh) | 一种洁净型壁挂式空气消毒机及方法 | |
KR20130020140A (ko) | 크린룸용 배기판넬 | |
JP2007057174A (ja) | パーソナル空調システム | |
CN215307711U (zh) | 一种操作方便的洁净屏 | |
TW201043889A (en) | Fan filter unit, semiconductor production apparatus, flat panel display production apparatus, and method for producing purified air | |
CN215809085U (zh) | 高效新风空调系统 | |
CN215175603U (zh) | 一种基于洁净空调的静音层流床系统 | |
CN205425209U (zh) | 一种洁净型壁挂式空气消毒机 | |
CN112032873A (zh) | 一种用于医用负压隔离舱的一体集成式环境空气处理装置 | |
RU2375641C2 (ru) | Экспериментально-технологический бокс | |
CN216204070U (zh) | 用于医院的新风系统 | |
JP3236909U (ja) | 飛沫防止装置 | |
JP3229774U (ja) | 換気システム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150522 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160311 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160322 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20161004 |