JP2013253562A - 内燃機関のラフアイドル検出装置 - Google Patents

内燃機関のラフアイドル検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】故障に起因したラフアイドルと半クラッチ操作に起因したラフアイドルとを的確に区別することのできる内燃機関のラフアイドル検出装置を提供する。
【解決手段】燃焼毎の内燃機関の最大瞬時トルク相当値Trqmaxの変化量をトルク変位量Trqdifとし求めるとともに(S203)、その積算値を積算トルク変位量Cltrqとして算出する(S209)。そして、その積算トルク変位量Cltrqの増加により、以前の燃焼時からの燃焼による内燃機関の発生トルクの増加が確認されたときに(S210:YES)、半クラッチ操作に起因したラフアイドルと判定するようにした。
【選択図】図9

Description

本発明は、ラフアイドルの発生を検出する内燃機関のラフアイドル検出装置に関する。
車載等の内燃機関では、アイドルリング中の機関回転速度(アイドル回転速度)を、ストールを生じさせずにアイドルリングを維持可能な最小限の機関回転速度(目標アイドル回転速度)に維持するためのアイドル・スピード・コントロール(ISC)が行われる。ISCは、目標アイドル回転速度に対する機関回転速度の偏差に基づく吸入空気量や燃料噴射量のフィードバック制御により行われる。
ところで、インジェクターの詰り等で燃料噴射量に不足が生じたり、スロットルバルブの開閉不良により吸入空気量に過不足が生じたり、EGRバルブの開閉不良により排気再循環量が過多となったりするなどの故障が生じると、燃焼不良が発生して、アイドル回転速度が不安定となる、いわゆるラフアイドルが発生する。こうしたラフアイドルの発生状況は、故障の有無の確認や故障箇所の特定に有用なため、内燃機関では、ラフアイドルの発生を検出し、その発生状況を履歴に残すようにしている。
特開2009−30482号公報
ところで、ラフアイドルは、運転者の半クラッチ操作の結果としても発生することがある。こうした半クラッチ操作によるラフアイドルは、故障とは無関係であるため、故障によるラフアイドルと区別する必要がある。しかしながら、半クラッチ操作によるラフアイドルは、故障によるラフアイドルと見分けが付き難いものとなっている。
ちなみに、特許文献1には、半クラッチ操作を上側、下側の2つのクラッチスイッチにより判定することが記載されている。上側クラッチスイッチは、クラッチペダルが一切踏み込まれていないときにオフとなり、クラッチペダルが若干でも踏み込まれたときにオンとなる。一方、下側クラッチスイッチは、クラッチを介した動力伝達が確実に切断される位置までクラッチペダルが踏み込まれたときにオンとなる。そして、同文献では、上側クラッチスイッチがオンとなり、下側クラッチスイッチがオフとなるときを、半クラッチ操作と判定している。
しかしながら、クラッチペダルの踏み込みを開始しても、直ちには半クラッチ状態とはならず、またある程度までクラッチペダルを踏み込まなければ、内燃機関の負荷は、ラフアイドルが発生する程度まで増加しない。そのため、上側及び下側のクラッチスイッチの状態からは、半クラッチ操作ではないことが明白な状態と、半クラッチ操作の可能性がある状態との判別しかできない。したがって、ラフアイドルの発生が確認されたときに、上記のようなクラッチスイッチの状態に基づく半クラッチ操作の判定がなされても、そのラフアイドルが半クラッチ操作に起因するものと断言するのは、無理がある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、故障に起因したラフアイドルと半クラッチ操作に起因したラフアイドルとを的確に区別することのできる内燃機関のラフアイドル検出装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、ラフアイドルの発生を検出する内燃機関のラフアイドル検出装置において、ラフアイドルが発生したときに、燃焼による内燃機関の発生トルクが以前の燃焼時よりも増加しているときには、半クラッチ操作に起因したラフアイドルであると判定している。
アイドリング中の半クラッチ操作による機関回転速度の低下時には、燃焼による内燃機関の発生トルクが増大するのに対して、アイドリング中の失火や燃焼不良の発生による機関回転速度の低下時には、燃焼による内燃機関の発生トルクの増大は、生じないか、限られたものとなる。よって、燃焼による内燃機関の発生トルクが以前の燃焼時よりも増加しているか否かにより、アイドリング中の機関回転速度の低下が半クラッチ操作によるものか、故障によるものかを判別することができる。したがって、上記構成によれば、故障に起因したラフアイドルと半クラッチ操作に起因したラフアイドルとを的確に区別することができる。
上記課題を解決するため、請求項2に記載の発明は、ラフアイドルの発生を検出する内燃機関のラフアイドル検出装置において、ラフアイドルの発生が確認され、かつ燃焼による内燃機関の発生トルクが以前の燃焼時よりも増加していないときにのみ、そのラフアイドルの発生を履歴に残すようにしている。また、請求項3に記載の発明は、ラフアイドルの発生を検出する内燃機関のラフアイドル検出装置において、ラフアイドルの発生が確認されたときに、燃焼による内燃機関の発生トルクが以前の燃焼時よりも増加しているときには、そのラフアイドルの発生を履歴に残さないようにしている。
上記のように、アイドリング中の半クラッチ操作による機関回転速度の低下時には、燃焼による内燃機関の発生トルクが以前の燃焼時よりも増加する。そのため、そうした発生トルクの増加がないときにのみ、ラフアイドルの発生を履歴に残すように、或いは発生トルクが増加しているときには、ラフアイドルの発生を履歴に残さないようにすれば、故障によるラフアイドルと半クラッチ操作によるラフアイドルとを区別して、故障によるラフアイドルの発生のみを履歴に残すことができる。
なお、上記のような発生トルクの増加は、請求項4によるように、燃焼毎の内燃機関の発生トルクの変化量を求めるとともに、その変化量の積算値に基づいて確認することができる。
また、ラフアイドルの発生の検出は、例えば請求項5によるように、燃焼行程における内燃機関の仕事量に基づき行うことができる。こうした燃焼行程における内燃機関の仕事量は、例えば燃焼行程中の前記内燃機関の瞬時発生トルクの積分値をその指標値としたり、燃焼行程における機関出力軸の角加速度の増加量の積分値をその指標値としたりして求めることができる。
本発明の一実施形態に係る内燃機関のラフアイドル検出装置の構成を模式的に示す略図。 機関運転中のクランクシャフトの角加速度の推移を示すグラフ。 単気筒異常時の各気筒の燃焼行程における仕事量相当値の推移を示すグラフ。 ランダム筒異常時の各気筒の燃焼行程における仕事量相当値の推移を示すグラフ。 ラフアイドル検出ルーチンの処理手順を示すフローチャート。 半クラッチ操作時の(a)機関回転速度、(b)燃料噴射量、(c)瞬時発生トルク相当値及び(d)仕事量相当値の推移を示すタイムチャート。 複数気筒異常時の(a)機関回転速度、(b)燃料噴射量、(c)瞬時発生トルク相当値及び(d)仕事量相当値の推移を示すタイムチャート。 トルク変位量の算出態様を示すグラフ。 半クラッチ判定ルーチンの処理手順を示すフローチャート。 半クラッチ操作時の(a)機関回転速度、(b)積算トルク変位量Cltrq、(c)半クラッチ判定フラグ、(d)トルク低下判定フラグ及び(e)カウント禁止フラグの推移の一例を示すタイムチャート。 複数気筒異常時の(a)機関回転速度、(b)積算トルク変位量Cltrq、(c)半クラッチ判定フラグ、(d)トルク低下判定フラグ及び(e)カウント禁止フラグの推移の一例を示すタイムチャート。
以下、本発明の内燃機関のラフアイドル検出装置を具体化した一実施形態を、図1〜図10を参照して詳細に説明する。なお、本実施形態のラフアイドル検出装置は、4気筒の車載内燃機関に適用されている。
図1に示すように、内燃機関10の燃焼室11には、吸気を導入するための吸気通路12と、排気を排出するための排気通路13とが接続されている。吸気通路12には、燃焼室11に導入される吸気の量(吸入空気量)を検出するエアフローメーター31が設けられ、その下流には、吸入空気量を調整するスロットルバルブ14が設置されている。更に、吸気通路12の各気筒の吸気ポートには、吸気中に燃料を噴射するインジェクター15が気筒毎に配設されている。
さらに、内燃機関10には、排気通路13と吸気通路12とを繋ぐEGR(排気再循環)通路16が設けられている。EGR通路16には、排気通路13から吸気通路12に再循環される排気の量を調整するEGRバルブ17が配設されている。
こうした内燃機関10の出力軸であるクランクシャフト18は、クラッチ20を介して変速機21に接続されている。クラッチ20は、運転者のクラッチペダル22の踏み込みに応じて、内燃機関10、変速機21間の動力伝達を切断する。
こうした内燃機関10は、電子制御ユニット30により制御されている。電子制御ユニット30には、上述のエアフローメーター31に加え、次に挙げるような各種のセンサーが接続されている。すなわち、クランクシャフト18の回転位相(クランク角)を検出するクランク角センサー32、アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルポジションスイッチ33、車速を検出する車速センサー34、運転者のシフトレバーの操作位置を検出するシフトポジションセンサー35などである。また、電子制御ユニット30には、内燃機関10の始動スイッチであるイグニッションスイッチ36も接続されている。
更に、電子制御ユニット30には、クラッチペダル22の踏み込み状況に応じて開閉される2つのスイッチ、すなわちクラッチスイッチ37とクラッチスタートスイッチ38とが接続されている。クラッチスイッチ37は、一切踏み込まれていない状態からクラッチペダル22が若干でも踏み込まれたときにオンとなる。またクラッチスタートスイッチ38は、内燃機関10と変速機21との動力伝達をクラッチ20が完全に切断する位置までクラッチペダル22が踏み込まれたときにオンとなる。
電子制御ユニット30は、内燃機関10の制御の一環として、そのアイドル回転速度を目標アイドル回転速度に維持するためのISCを行う。ISCは、以下の態様で行われる。
すなわち、電子制御ユニット30は、クランク角センサー32の検出結果から機関回転速度を求めている。そして電子制御ユニット30は、機関回転速度と目標アイドル回転速度の偏差に応じてスロットルバルブ14の開度(スロットル開度)をフィードバック制御する。このスロットル開度のフィードバック制御は、機関回転速度が目標アイドル回転速度よりも高いときには、スロットル開度を縮小し、機関回転速度が目標アイドル回転速度よりも低いときには、スロットル開度を拡大するように行われる。一方、電子制御ユニット30は、エアフローメーター31により検出された吸入空気量に基づいて、燃焼室11に導入される混合気の吸気と燃料との混合比(空燃比)が目標とする値(目標空燃比)となるように、インジェクター15からの燃料噴射量を制御する。
こうしたISCでは、機関回転速度が目標アイドル回転速度よりも高くなると、スロットル開度が縮小され、それにより吸入空気量が減少される。そしてその減少に応じて燃料噴射量が減量されて、内燃機関10の発生トルクが小さくなるため、機関回転速度が低下される。一方、アイドル回転速度が目標アイドル回転速度よりも低くなると、スロットル開度が拡大され、それにより吸入空気量が増大される。そしてその増大に応じて燃料噴射量が増量されて、内燃機関10の発生トルクが大きくなるため、機関回転速度が上昇される。その結果、目標アイドル回転速度を維持するようにアイドル回転速度が制御される。
さて、本実施の形態では、電子制御ユニット30は、こうしたISCの実行中に、ラフアイドルの発生の有無を検出している。以下、こうしたラフアイドルの検出処理の詳細を説明する。
本実施形態では、クランク角センサー32の検出結果から求められるクランクシャフト18の角加速度に基づいて、燃焼行程毎の内燃機関10の仕事量の指標値を求めている。そして、この仕事量の指標値(仕事量相当値)に基づいて、ラフアイドルの発生の有無を判定している。
図2は、クランクシャフト18の角加速度の推移を示している。クランクシャフト18の回転は、燃焼行程が開始されると加速され、燃焼行程の終了に応じて減速される。こうしたクランクシャフト18の角加速度は、内燃機関10の瞬時発生トルクに比例する。そして、燃焼行程におけるクランクシャフト18の角加速度の増加量(燃焼行程開始時の角加速度との差)の時間積分値は、すなわち、同図にハッチングで示した領域の面積は、その燃焼行程において内燃機関10が行った仕事量に比例する。そこで、本実施形態では、燃焼行程におけるクランクシャフト18の角加速度の増加量を積分することで、仕事量相当値を求めている。
こうした仕事量相当値は、ラフアイドルを招く失火や燃焼不良が生じると、その値が減少する。そこで、本実施形態では、仕事量相当値の減少によりラフアイドルの発生を確認している。
なお、故障に起因したラフアイドルには、単気筒異常によるものと、ランダム気筒異常によるものとがある。単気筒異常は、特定の気筒のみで失火や燃焼不良が発生する異常であり、インジェクター15の故障などがその要因となる。一方、ランダム気筒異常は、複数の気筒で失火や燃焼不良がランダムに発生する異常であり、内燃機関10の吸気系(スロットルバルブ14など)や燃料供給系(燃料ポンプなど)、排気系(EGRバルブ17など)の故障がその要因となる。
図3に示すように、単気筒異常によるラフアイドルが発生したときには、特定の気筒(同図の例では、気筒#1)の燃焼行程における仕事量相当値が低下した状態が継続する。そこで、本実施形態では、特定の気筒の燃焼行程における仕事量相当値が規定の閾値以下の状態が規定時間以上継続したときには、単気筒異常によるラフアイドルと判定している。
一方、図4に示すように、ランダム気筒異常によるラフアイドルが発生したときには、複数の気筒の燃焼行程において、仕事量相当値の低下が間欠的に発生する。そこで、本実施形態では、仕事量相当値が規定の閾値を跨いで低下した回数をカウントし、その回数が規定の時間内に規定回数(同図の例では5回)以上となったときには、ランダム気筒異常によるラフアイドルと判定している。
なお、ラフアイドルは、運転者の半クラッチ操作によっても発生し、その場合にも、仕事量相当値の低下が生じる。すなわち、半クラッチ操作が行われると、内燃機関10の負荷が増加して、機関回転速度が低下する。このときの機関回転速度の低下中は、燃焼によるクランクシャフト18の角加速度の上昇に、機関回転速度の低下による負の角加速度が重畳される。そのため、燃焼行程における角加速度の増加量の時間積分値として算出される仕事量相当値は、半クラッチ操作に伴うアイドル回転速度の低下時にも、その値が低下する。そこで、本実施形態では、半クラッチ操作判定を行い、その結果、半クラッチ操作がなされていると判定されたときには、ラフアイドルの検出を行わないようにしている。
こうした本実施形態でのラフアイドルの検出は、図5に示すラフアイドル検出ルーチンの処理を通じて行われる。同ルーチンの処理は、電子制御ユニット30により、規定の制御周期毎に繰り返し実行される。
図5に示すように、本ルーチンの処理が開始されると、まずステップS100において、直近の燃焼行程の仕事量相当値が算出される。
続いて、ステップS101において、ラフアイドル検出の前提条件が成立しているか否かが判定される。そして、前提条件が成立していれば(YES)、ステップS102に、成立していなければ(NO)、ステップS120に、それぞれ処理が進められる。
ラフアイドル検出の前提条件は、次の条件(イ)〜(ト)のすべてが成立した状態が規定時間以上継続しているときに成立する。なお、半クラッチ判定フラグは、後述する半クラッチ操作判定処理において、半クラッチ操作がなされていると判定されたときにセットされるフラグである。
(イ)イグニッションスイッチ36がオンである。
(ロ)内燃機関10の始動が完了している。
(ハ)アクセルペダルの踏み込み量が「0」である。
(ニ)車両走行中でない(車速0Km)。
(ホ)シフトレバーの操作中でない。
(ヘ)エアコンディショナーの切り換え、すなわち暖房、冷房のオン、オフや、暖房から冷房、冷房から暖房への切り換え中でない。
(ト)半クラッチ操作判定フラグがセットされていない。
前提条件が成立しておらず、ステップS120に処理が進められると、そのステップS120において、単気筒異常フラグ、及び直近に燃焼が行われた気筒の単気筒異常時間がそれぞれクリアされる。そして、ステップS121において仕事量低下回数及び多気筒異常時間が、またステップS122において複数気筒異常フラグが、それぞれクリアされた後、今回の本ルーチンの処理が終了される。
ここで、単気筒異常フラグは、単気筒異常によるラフアイドルの発生が確認されたときに、複数気筒異常フラグは、複数気筒異常によるラフアイドルの発生が確認されたときに、それぞれセットされるフラグとなっている。また、仕事量低下回数は、仕事量相当値が規定の閾値を跨いで低下した回数を表すカウンターとなっている。
さらに、各気筒の単気筒異常時間は、該当する気筒の仕事量相当値の低下の継続時間を、複数気筒異常時間は、仕事量相当値の低下が確認されてからの経過時間を、それぞれ表わすカウンターとなっている。なお、これら単気筒異常時間及び多気筒異常時間の値は、規定の制御周期毎に、それぞれカウントアップされている。
一方、上記前提条件が成立しており、ステップS102に処理が進められると、そのステップS102において、仕事量低下回数の値が「0」であるか否かが判定される。ここで仕事量低下回数の値が「0」でなければ(NO)、そのままステップS103に処理が進められ、「0」であれば(YES)、ステップS103において多気筒異常時間の値がクリアされた後、ステップS104に処理が進められる。
ステップS104に処理が進められると、そのステップS104において、今回算出された仕事量相当値が規定の閾値(判定値α)未満であるか否かが判定される。ここで、仕事量相当値が判定値α以上であれば(NO)、ステップS120〜S122において、直近に燃焼が行われた気筒の単気筒異常時間、単気筒異常フラグ、仕事量低下回数、多気筒異常時間、及び複数気筒異常フラグがクリアされた後、今回の本ルーチンの処理が終了される。一方、仕事量相当値が判定値α未満であれば(YES)、ステップS105に処理が進められ、そのステップS105において、仕事量低下回数の値がカウントアップされる。
仕事量低下回数のカウントアップを終えると、続くステップS106において、直近に燃焼が行われた気筒の単気筒異常時間が規定の判定値β以上であるか否かが判定される。ここで、そうした気筒の単気筒異常時間が規定の判定値β以上であれば(YES)、ステップS115に処理が進められ、判定値β未満であれば(NO)、ステップS107に処理が進められる。
単気筒異常時間が判定値β以上となってステップS115に処理が進められると、そのステップS115において、単気筒異常フラグがセットされる。そして、ステップS116において、異常がいずれの気筒で生じたかを記録した後、今回の本ルーチンの処理が終了される。
一方、単気筒異常時間が判定値β未満であって、ステップS107に処理が進められると、そのステップS107において、複数気筒異常時間が規定の判定値γ以上であるか否かが判定される。ここで、複数気筒異常時間が判定値γ未満であれば(NO)、ステップS108に処理が進められ、判定値γ以上であれば(YES)、ステップS121において仕事量低下回数、及び複数気筒異常時間が、ステップS122において、複数気筒異常フラグが、それぞれクリアされた後、今回の本ルーチンの処理が終了される。なお、判定値γには、比較的大きい値が設定されており、複数気筒異常時間がその値以上となるのは、十分長い時間(例えば10秒)が経過しても、仕事量低下回数が複数気筒異常と判定される値に達しなかったときとなる。
複数気筒異常時間が判定値γ未満であり、ステップS108に処理が進められると、そのステップS108において、カウント禁止フラグがセットされているか否かが判定される。カウント禁止フラグは、後述の半クラッチ判定ルーチンにおいて、半クラッチ操作がなされたと判定されたときにセットされるフラグとなっている。こうしたカウント禁止フラグがセットされていなければ(NO)、ステップS109に処理が進められる。一方、同フラグがセットされていれば(YES)、ステップS121において仕事量低下回数、及び複数気筒異常時間が、ステップS122において、複数気筒異常フラグが、それぞれクリアされた後、今回の本ルーチンの処理が終了される。
ステップS109に処理が進められると、そのステップS109〜S11において、複数気筒異常が発生しているか否かが判定される。ここでは、複数気筒異常時間が規定の判定値ε以上(S109:YES)、仕事量低下回数が規定の判定値ζ以上(S110:YES)、かつ複数の気筒で仕事量の低下が発生している(S111:YES)ときに、複数気筒異常が発生していると判定される。なお、判定値εには、上記判定値γよりも小さい値が設定されており、異常判定に十分な期間(例えば2秒)に渡って仕事量の低下が発生していなければ、複数異常判定がなされないようになっている。
ここで、複数気筒異常が発生していると判定されれば(S109、110、111のすべてが「YES」)、ステップS112に処理が進められ、そうでなければ(S109、110、111のいずれかが「NO」)、ステップS122において、複数気筒異常フラグがクリアされた後、今回の本ルーチンの処理が終了される。
複数気筒異常が発生していると判定されて処理がステップS112に進められると、そのステップS112において、複数気筒異常フラグがセットされる。そして、ステップS112において、例えばEGR率、吸気圧、レール圧などが異常情報として記憶された後、今回の本ルーチンの処理が終了される。なお、このとき記憶される異常情報は、修理時の故障箇所の特定に利用される。
続いて、本実施形態における半クラッチ操作の判定について説明する。
図6は、半クラッチ操作時の(a)機関回転速度、(b)燃料噴射量、(c)瞬時発生トルク相当値(クランクシャフト18の角加速度)、及び(d)仕事量相当値の推移を示している。半クラッチ操作が行われると、内燃機関10の負荷の増加により機関回転速度が低下する。機関回転速度が低下すると、ISCにより、低下した機関回転速度を回復させるべく、燃料噴射量が増量される。このときの内燃機関10では、燃焼状態が良好なため、燃料噴射量の増量に応じて内燃機関10の発生トルクが、すなわち、燃焼による瞬時発生トルク相当値の増大幅が大きくなる。
一方、図7は、ランダム気筒異常の発生時の(a)機関回転速度、(b)燃料噴射量、(c)瞬時発生トルク相当値、及び(d)仕事量相当値の推移を示している。ランダム気筒異常による失火や燃焼不良が発生すると、機関回転速度が低下する。この場合にも、ISCにより、そうした機関回転速度の低下に応じて燃料噴射量が増量される。ただし、この場合には、燃料噴射量が増量されても、内燃機関10の発生トルクは大きくならない。したがって、このときには、燃料噴射量の増量後も、燃焼による瞬時発生トルク相当値の増大幅は小さくなったままとなる。
そこで、本実施形態では、瞬時発生トルク相当値に基づき、次の態様で半クラッチ操作の判定を行っている。より詳細には、本実施形態では、瞬時発生トルク相当値に基づいて算出される積算トルク変位量Cltrqを用いて半クラッチ操作の判定を行っている。
図8に、瞬時発生トルク相当値の推移の一例を示す。同図に示される最大瞬時トルク相当値Trqmaxは、各燃焼区間における瞬時発生トルク相当値の最大値を示している。また、トルク変位量Trqdifは、前回の燃焼区間に対する今回の燃焼区間の最大瞬時トルク相当値Trqmaxの増加量を示している。本実施形態において半クラッチ操作の判定に使用する積算トルク変位量Cltrqは、トルク変位量Trqdifを積算することで求められる。なお、本実施形態では、目標アイドル回転速度entrgに対する機関回転速度eneの低下量(回転速度低下量)が規定の低下判定値以下となった時点より4燃焼区間前からのトルク変位量Trqdifの積算値を、積算トルク変位量Cltrqとして求めている。
上述したように、半クラッチ操作による機関回転速度の低下時には、その低下に応じた燃料噴射量の増加により、内燃機関10の発生トルクは増加していく。そのため、半クラッチ操作後の積算トルク変位量Cltrqの値は、次第に増加するようになる。一方、故障によるラフアイドルの発生に伴う機関回転速度の低下時には、その低下に応じて燃料噴射量を増量しても、燃焼状態が悪化しているため、内燃機関10の発生トルクは直ちには増大しない。そのため、このときには、積算トルク変位量Cltrqの値は増加しない。よって、アイドル運転中の機関回転速度の低下の直後に、積算トルク変位量Cltrqの値が増加したか否かによって、半クラッチ操作の有無を判定することができる。
こうした本実施形態の半クラッチ判定は、図9に示す半クラッチ判定ルーチンの処理を通じて行われる。同ルーチンの処理は、内燃機関10のアイドリング中に、規定の制御周期毎に繰り返し実行される。
さて、本ルーチンの処理が開始されると、まずステップS200において、クラッチ操作が完了した状態にあるか否かが判定される。ここでは、クラッチスタートスイッチ38がオンで、アイドル安定状態にあり、かつ機関回転速度eneが目標アイドル回転速度entrg以上であることをもって、クラッチ操作が完了した状態にあると判定している。
ここで、クラッチ操作が完了した状態にあると判定されたときには(S200:YES)、ステップS201に処理が進められる。そして、そのステップS201において、半クラッチ判定フラグ、トルク低下フラグ、及び積算トルク変位量Cltrqの値がそれぞれクリアされた後、今回の本ルーチンの処理が終了される。一方、クラッチ操作が完了した状態にないと判定されたときには(S200:NO)、ステップS202に処理が進められる。
ステップS202に処理が進められると、そのステップS202において、直近の燃焼区間における最大瞬時トルク相当値Trqmaxが算出される。また、続くステップS203において、トルク変位量Trqdifが算出される。ここでのトルク変位量Trqdifの算出は、今回算出された最大瞬時トルク相当値Trqmaxの値(今回値)から前回の本ルーチンの実行時に算出された最大瞬時トルク相当値Trqmaxの値(前回値)を減算することで行われる。
続いて、ステップS204において、クラッチスイッチ37がオン、かつクラッチスタートスイッチ38がオフであるか否かが判定される。すなわち、ここでは、クラッチスイッチ37及びクラッチスタートスイッチ38の状態から、半クラッチ操作が明らかに否定される状況にあるか否かが判定される。そして、半クラッチ操作でないことが明白であれば(NO)、そのまま今回の本ルーチンの処理が終了され、そうでなければ(YES)、ステップS205に処理が進められる。
ステップS205に処理が進められると、そのステップS205において、目標アイドル回転速度entrgに対する機関回転速度eneの低下量(=entrg−ene)が低下判定値以上に増加した直後であるか否かが判定される。すなわち、前回の本ルーチンの実行時における回転速度低下量が低下判定値以下であり、かつ今回の本ルーチンの実行時における回転速度低下量が低下判定値以上であるか否かが判定される。ここで、回転速度低下量が低下判定値以上に増加した直後であれば(YES)、ステップS206において、直近の4燃焼区間におけるトルク変位量Trqdifの積算値が、積算トルク変位量Cltrqの初期値として設定された後にステップS207に処理が進められ、そうでなければ(NO)、そのままステップS207に処理が進められる。
ステップS207に処理が進められると、そのステップS207において、回転速度低下量が低下判定値以下であるか否かが判定される。ここで、回転速度低下量が低下判定値以下であれば(YES)、ステップS208に処理が進められ、そうでなければ(NO)、そのまま今回の本ルーチンの処理が終了される。
ステップS208に処理が進められると、そのステップS208において、積算トルク変位量Cltrqが算出される。ここでの積算トルク変位量Cltrqの算出は、前回の本ルーチンの実行時に算出された積算トルク変位量Cltrqの値(前回値)に、今回算出されたトルク変位量Trqdifを加算することで行われる。
積算トルク変位量Cltrqが算出されると、続くステップS209において、半クラッチ判定フラグ、トルク低下判定フラグが共にオフであるか否かが、すなわち今回のアイドル運転中の機関回転速度の低下に際して、未だ、半クラッチ判定、トルク低下判定のいずれの判定も行われていないか否かが判定される。ここで、半クラッチ判定フラグ、トルク低下判定フラグのいずれかがオンであれば(NO)、そのまま今回の本ルーチンの処理が終了される。
一方、半クラッチ判定フラグ、トルク低下判定フラグの双方がオフであれば(YES)、ステップS210に処理が進められる。そして、そのステップS210以降の処理において、積算トルク変位量Cltrqに基づいて、半クラッチ判定、トルク低下判定が行われる。
すなわち、ステップS210に処理が進められると、そのステップS210において、積算トルク変位量Cltrqが規定の半クラッチ判定値Trq1を超えているか否かが判定される。半クラッチ判定値Trq1には、十分に大きい正の値が設定されており、積算トルク変位量Cltrqが半クラッチ判定値Trq1を超えれば、機関回転速度eneの低下の直後に内燃機関10の発生トルクが増加していることになる。
ここで、積算トルク変位量Cltrqが半クラッチ判定値Trq1を超えていれば(S210:YES)、ステップS211に処理が進められる。そして、そのステップS211において、半クラッチ判定フラグ、及びカウント禁止フラグがそれぞれセット(オン操作)された後、今回の本ルーチンの処理が終了される。なお、ここでセットされたカウント禁止フラグは、機関回転速度eneが目標アイドル回転速度entrgに復帰するか、アイドル安定状態でなくなるか、のいずれかとなった時点でクリア(オフ操作)される。
一方、積算トルク変位量Cltrqが半クラッチ判定値Trq1以下であれば(S210:NO)、ステップS212に処理が進められる。そして、そのステップS212において、積算トルク変位量Cltrqが規定のトルク低下判定値Trq2未満であるか否かが判定される。トルク低下判定値Trq2には、十分に小さい負の値が設定されており、積算トルク変位量Cltrqがトルク低下判定値Trq2未満であれば、機関回転速度eneの低下の直後に内燃機関10の発生トルクも低下していることになる。
ここで、積算トルク変位量Cltrqがトルク低下判定値Trq2未満であれば(S212:YES)、ステップS213に処理が進められる。そして、そのステップS213において、トルク低下判定フラグがセット(オン操作)された後、今回の本ルーチンの処理が終了される。一方、積算トルク変位量Cltrqがトルク低下判定値Trq2以上であれば(S212:NO)、そのまま今回の本ルーチンの処理が終了される。
続いて、以上のように構成された本実施形態の作用を説明する。
図10は、半クラッチ操作によるアイドル運転中の機関回転速度eneが低下したときの(a)機関回転速度ene、(b)積算トルク変位量Cltrq、(c)半クラッチ判定フラグ、(d)トルク低下判定フラグ、及び(e)カウント禁止フラグの推移の一例を示している。同図に示すように、目標アイドル回転速度entrgに対する低下量が低下判定値となるまで機関回転速度eneが低下すると、その時点から積算トルク変位量Cltrqに基づく半クラッチ判定が開始される。
この場合には、機関回転速度eneの低下に応じた燃料噴射量の増加により、内燃機関10の発生トルクが増加する。そのため、それ以降、積算トルク変位量Cltrqは、次第に増加するようになる。
そして、その後、積算トルク変位量Cltrqが半クラッチ判定値Trq1まで増加すると、半クラッチ判定フラグ、及びカウント禁止フラグがそれぞれオンとされる。よって、このときには、仕事量相当値の低下は、半クラッチ操作によるものと判断され、その低下の回数が多くなっても、多気筒異常とは判定されないようになる。
図11は、多気筒異常によりアイドル運転中の機関回転速度eneが低下したときの(a)機関回転速度ene、(b)積算トルク変位量Cltrq、(c)半クラッチ判定フラグ、(d)トルク低下判定フラグ、及び(e)カウント禁止フラグの推移の一例を示している。
この場合にも、目標アイドル回転速度entrgに対する低下量が低下判定値となるまで機関回転速度eneが低下すると、その時点から積算トルク変位量Cltrqに基づく半クラッチ判定が開始される。ただし、この場合には、燃焼状態が不安定なため、機関回転速度eneの低下に応じて燃料噴射量が増加されても、内燃機関10の発生トルクは増加しない上、失火によるトルク低下が度々発生するため、積算トルク変位量Cltrqは減少するようになる。そして、その後、積算トルク変位量Cltrqがトルク低下判定値Trq2まで減少すると、トルク低下判定フラグがオンとされる。
なお、同図の例では、その後、燃焼状態が改善して、機関回転速度eneが上昇している。そして、積算トルク変位量Cltrqが一旦は、半クラッチ判定値Trq1以上に増加している。ただし、本実施形態では、トルク低下判定フラグのオン時には、積算トルク変位量Cltrqが半クラッチ判定値Trq1以上となっても、半クラッチ判定はなされない。そのため、この場合には、仕事量相当値の低下回数に基づく多気筒異常判定が通常通りに行われる。
なお、本実施形態では、最大瞬時トルク相当値Trqmaxを、燃焼による内燃機関の発生トルクの指標値として、前回の燃焼区間と今回の燃焼区間との最大瞬時トルク相当値Trqmaxの差(トルク変位量Trqdif)を、燃焼毎の内燃機関の発生トルクの変化量の指標値として、それぞれ用いている。また、本実施形態では、積算トルク変位量Cltrqが、そうした燃焼毎の内燃機関の発生トルクの変化量の積算値に相当するパラメーターとなっている。
以上説明した本実施の形態の内燃機関のラフアイドル検出装置によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本実施の形態では、ラフアイドルが発生しても、燃焼による内燃機関の発生トルクが以前の燃焼時よりも増加しているときには、半クラッチ操作に伴うラフアイドルであると判定している。そのため、故障に起因したラフアイドルと半クラッチ操作に起因したラフアイドルとを的確に区別して検出することができる。
(2)本実施形態では、半クラッチ操作に起因したラフアイドルについては、その発生を履歴に残さないようにしている。すなわち、本実施形態では、ラフアイドルの発生が確認され、かつ燃焼による内燃機関の発生トルクが以前の燃焼時よりも増加していないときにのみ、そのラフアイドルの発生を履歴に残すようにしている。そのため、半クラッチ操作によるラフアイドルが故障と誤認されることが、好適に回避されるようになる。
(3)本実施形態では、燃焼毎の内燃機関の発生トルクの変化量(トルク変位量Trqdif)を求めるとともに、その変化量の積算値(積算トルク変位量Cltrq)に基づいて、燃焼による内燃機関の発生トルクの増加の有無を確認、すなわち半クラッチ操作の有無を判定するようにしている。そのため、半クラッチ操作の有無をより的確に判定することができる。
(4)本実施形態では、ラフアイドル発生後に、燃焼による内燃機関の発生トルクが以前の燃焼時よりも減少したときには、その後に発生トルクが増加しても、半クラッチ操作に起因したラフアイドルであると判定しないようにしている。すなわち、ラフアイドルの発生が確認され、かつ燃焼による内燃機関の発生トルクが以前の燃焼時よりも一旦低下した後に増加したときには、そのラフアイドルの発生を履歴に残すようにしている。そのため、多気筒異常時によるラフアイドルの発生時に、内燃機関の発生トルクが一旦低下した後、燃焼状態の改善により増加したときに、誤った半クラッチ判定がなされてしまい、多気筒異常を正しく判定できなくなることを好適に回避することができる。
(5)本実施形態では、燃焼行程における内燃機関10の仕事量に、すなわちその指標値である燃焼行程中の内燃機関の瞬時発生トルク(クランクシャフト18の角加速度)の積分値に基づいてラフアイドルの発生を検出している。こうした検出によれば、単気筒異常によるラフアイドルだけでなく、ランダム気筒異常によるラフアイドルも好適に検出することができる。
(6)本実施形態では、燃焼行程における内燃機関10の仕事量の低下の発生状況により、単気筒異常によるラフアイドルとランダム気筒異常によるラフアイドルとを区別して検出している。詳しくは、特定の気筒においてのみ、燃焼行程における内燃機関10の仕事量の低下が発生しているときには、単気筒異常によるラフアイドルと判定し、燃焼行程における内燃機関10の仕事量の低下が複数の気筒で発生しているときには、ランダム気筒異常によるラフアイドルと判定している。そのため、故障箇所の特定が容易となる。
なお、上記実施の形態は、以下のように変更して実施することもできる。
・上記実施形態では、燃焼行程における内燃機関10の仕事量の低下の発生状況により、単気筒異常によるラフアイドルとランダム気筒異常によるラフアイドルとを判別していたが、そうした判別の必要がない場合には、いずれの異常によるラフアイドルも一律の態様で検出するようにしても良い。
・上記実施形態では、ラフアイドルの発生を、クランクシャフト18の角加速度に基づき検出していたが、燃焼による内燃機関10の仕事量や発生トルクに相関する他のパラメーターに基づいてその検出を行うようにしても良い。例えば、燃焼による機関回転速度の上昇量や燃焼時の燃焼室11内の圧力(燃焼圧力)も、燃焼による内燃機関10の仕事量や発生トルクの確認に、ひいてはラフアイドルの検出に用いることができる。また、燃料噴射量指令値から予測されると内燃機関10の発生トルクと、クランクシャフト18の角加速度、機関回転速度の上昇量、燃焼圧力などから求められる実際の内燃機関10の発生トルクとの差からラフアイドルの発生を検出することも可能である。
・上記実施形態では、機関回転速度eneの低下の確認の4燃焼区間前からのトルク変位量Trqdifの積算値として積算トルク変位量Cltrqを求めていたが、積算トルク変位量Cltrqの算出のためのトルク変位量Trqdifの積算の開始を、それよりも早くしたり、それよりも遅くしたりしても良い。なお、積算トルク変位量Cltrqの算出のためのトルク変位量Trqdifの積算は、半クラッチ操作に伴って内燃機関10の発生トルクが増加し始める時期より開始することが望ましい。
・上記実施形態では、燃焼毎の内燃機関10の発生トルクの変化量(トルク変位量Trqdif)を求めるとともに、その変化量の積算値(積算トルク変位量Cltrq)に基づいて、半クラッチ判定を行うようにしていた。すなわち、上記実施形態では、ラフアイドルの発生時に燃焼による内燃機関10の発生トルクが以前の燃焼時よりも増加しているか否かを、そうした積算値から確認するようにしていた。そうした発生トルクの増加は、例えば現在と以前との内燃機関10の発生トルクの差などからも確認することができる。例えばラフアイドルの発生前の最大瞬時トルク相当値Trqmaxを記憶しておき、その記憶した値と直近の燃焼区間における最大瞬時トルク相当値Trqmaxとの差から発生トルクの増加を確認することができる。また、直近の燃焼区間と規定数前の燃焼区間との最大瞬時トルク相当値Trqmaxとの差からも発生トルクの増加を確認することが可能である。
・上記実施形態では、クランクシャフト18の角加速度から燃焼による内燃機関10の発生トルクを求め、今回の燃焼による発生トルクが以前の燃焼時よりも増加しているか否かで半クラッチ操作の判定を行うようにしていた。こうした半クラッチ操作の判定に用いる燃焼による内燃機関10の発生トルクを、燃焼後の機関回転速度や筒内圧力の変化量などの他のパラメーターを用いて求めるようにしても良い。
・上記実施形態では、半クラッチ操作と判定されているときには、ラフアイドルの検出を行わないようにしていたが、半クラッチ操作の判定をラフアイドルの発生の検出時や検出後に行うようにしても良い。こうした場合にも、半クラッチ操作と判定されたときには、検出されたラフアイドルの発生を履歴に残さないようにしたり、検出したラフアイドルが半クラッチ操作に起因したものである旨を履歴に残すようにしたりすれば、故障診断が容易となる。
・上記実施形態では、4気筒の車載内燃機関に本発明のラフアイドル検出装置を適用した場合を説明したが、本発明は、それ以外の内燃機関にも同様に適用することが可能である。
10…内燃機関、11…燃焼室、12…吸気通路、13…排気通路、14…スロットルバルブ、15…インジェクター、16…EGR通路、17…EGRバルブ、18…クランクシャフト、20…クラッチ、21…変速機、22…クラッチペダル、30…電子制御ユニット、31…エアフローメーター、32…クランク角センサー、33…アクセルポジションスイッチ、34…車速センサー、35…シフトポジションセンサー、36…イグニッションスイッチ、37…クラッチスイッチ、38…クラッチスタートスイッチ。

Claims (5)

  1. ラフアイドルの発生を検出する内燃機関のラフアイドル検出装置において、
    前記ラフアイドルが発生したときに、燃焼による内燃機関の発生トルクが以前の燃焼時よりも増加しているときには、半クラッチ操作に起因したラフアイドルであると判定する
    ことを特徴とする内燃機関のラフアイドル検出装置。
  2. ラフアイドルの発生を検出する内燃機関のラフアイドル検出装置において、
    前記ラフアイドルの発生が確認され、かつ燃焼による内燃機関の発生トルクが以前の燃焼時よりも増加していないときにのみ、そのラフアイドルの発生を履歴に残す
    ことを特徴とする内燃機関のラフアイドル検出装置。
  3. ラフアイドルの発生を検出する内燃機関のラフアイドル検出装置において、
    前記ラフアイドルの発生が確認されたときに、燃焼による内燃機関の発生トルクが以前の燃焼時よりも増加しているときには、そのラフアイドルの発生を履歴に残さない
    ことを特徴とする内燃機関のラフアイドル検出装置。
  4. 燃焼毎の内燃機関の発生トルクの変化量を求めるとともに、その変化量の積算値に基づいて、前記発生トルクの増加の有無を確認する
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関のラフアイドル検出装置。
  5. 前記ラフアイドルの発生は、燃焼行程における前記内燃機関の仕事量に基づいて検出される
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の内燃機関のラフアイドル検出装置。
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