JP2013253482A - 可変動弁装置 - Google Patents

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寿行 矢野
Motohiro Yuge
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佳明 宮里
Hidetoshi Hirose
秀俊 広瀬
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Abstract

【課題】コストを低減させることができる可変動弁装置を提供する。
【解決手段】可変動弁装置(5)は、第1の気筒のバルブに対応する複数のカム(21,22)と軸線方向で第2の気筒の側に面した側面(25)に形成された第1溝(26)とを有する第1カムピース(20)と、第2の気筒のバルブに対応する複数のカム(31,32)と軸線方向で第1の気筒の側に面した側面(35)に形成された第2溝(36)とを有する第2カムピース(30)と、第1溝に係合する第1溝係合部材(50)と、第2溝に係合する第2溝係合部材(51)と、第1溝係合部材および第2溝係合部材を駆動するアクチュエータ(60)と、を備え、第1溝および第2溝は、カム軸の回転方向とは反対方向に向かって溝深さが徐々に浅くなる溝深さ変化部を有している。
【選択図】図2

Description

本発明は、可変動弁装置、特に内燃機関に用いられる可変動弁装置に関する。
従来、可変動弁装置として、内燃機関のバルブに対応するカムを切替えるカム切替式の可変動弁装置が知られている。このような可変動弁装置として、例えば特許文献1には、複数のカムを有するとともに外周面に螺旋溝が形成されたカムピースと、螺旋溝に係合する溝係合部材と、溝係合部材を駆動するアクチュエータとを備える可変動弁装置が開示されている。特許文献1に係る可変動弁装置は、内燃機関のバルブに対応するカムをカムピースの複数のカムの間で切替える場合に、アクチュエータによって溝係合部材を螺旋溝に係合させる。溝係合部材が螺旋溝に係合した場合、カムピースはカム軸に対してカム軸の軸線方向に移動する。このようにして特許文献1に係る可変動弁装置は、バルブに対応するカムを切替えている。
特表2006−520869号公報
特許文献1に係る可変動弁装置は、一気筒当たり、二つのアクチュエータを備えている。そのため、特許文献1に係る可変動弁装置は、隣接する気筒間では、合計四つのアクチュエータが必要となる。このように特許文献1に係る可変動弁装置は、隣接する気筒間で複数のアクチュエータを必要としていることから、コストが高くなっている。
本発明は、コストを低減させることができる可変動弁装置を提供することを目的とする。
本発明に係る可変動弁装置は、内燃機関の隣接する第1の気筒および第2の気筒の気筒配列方向に沿った軸線方向を有するカム軸に対して前記軸線方向に移動可能に前記カム軸に配置され、前記第1の気筒のバルブに対応する複数のカムと、前記軸線方向で前記第2の気筒の側に面した側面に形成された第1溝と、を有する第1カムピースと、前記カム軸に対して前記軸線方向に移動可能に配置され、前記第2の気筒のバルブに対応する複数のカムと、前記軸線方向で前記第1の気筒の側に面した側面に形成された第2溝と、を有する第2カムピースと、前記第1の気筒の前記バルブに対応するカムを前記第1カムピースの複数の前記カムの間で切替える場合に前記第1溝に係合する第1溝係合部材と、前記第2の気筒の前記バルブに対応するカムを前記第2カムピースの複数の前記カムの間で切替える場合に前記第2溝に係合する第2溝係合部材と、前記第1溝係合部材および前記第2溝係合部材を駆動するアクチュエータと、を備え、前記第1溝および前記第2溝は、前記カム軸の回転方向とは反対方向に向かって溝深さが徐々に浅くなる溝深さ変化部を有している。
本発明に係る可変動弁装置によれば、アクチュエータによって駆動された第1溝係合部材が第1溝の溝深さ変化部に係合することで、第1カムピースを軸線方向で第2の気筒から第1の気筒に向かう方向に移動させることができる。それにより、第1の気筒のバルブに対応するカムを第1カムピースの複数のカムの間で切替えることができる。また、アクチュエータによって駆動された第2溝係合部材が第2溝の溝深さ変化部に係合することで、第2カムピースを軸線方向で第1の気筒から第2の気筒に向かう方向に移動させることができる。それにより、第2の気筒のバルブに対応するカムを第2カムピースの複数のカムの間で切替えることができる。このように本発明に係る可変動弁装置によれば、隣接する2つの気筒に対して一つのアクチュエータを備えるだけで、隣接する2つの気筒のバルブを駆動するカムを切替えることができる。したがって、可変動弁装置のコストを低減させることができる。
上記構成は、前記第1カムピースを前記軸線方向で前記第1の気筒から前記第2気筒に向かう方向に付勢し、前記第2カムピースを前記軸線方向で前記第2の気筒から前記第1の気筒に向かう方向に付勢する付勢部材をさらに備え、上記構成において、前記第1カムピースの複数の前記カムは、第1カムと、前記第1カムよりも前記軸線方向で前記第2の気筒の側に配置された第2カムと、を備え、前記第2カムピースの複数の前記カムは、第3カムと、前記第3カムよりも前記軸線方向で前記第1の気筒の側に配置された第4カムと、を備え、前記アクチュエータは、前記第1の気筒と前記第2の気筒との間に配置されたソレノイドと、前記ソレノイドによって駆動されることで前記ソレノイドから突出した場合に前記第1溝係合部材および前記第2溝係合部材を前記軸線方向に移動させることで前記第1溝係合部材を前記第1溝の前記溝深さ変化部に係合させ、前記第2溝係合部材を前記第2溝の前記溝深さ変化部に係合させるピンと、を備え、前記ソレノイドは、前記第1の気筒の前記バルブに対応する前記カムを前記第2カムから前記第1カムに切替え且つ前記第2の気筒の前記バルブに対応する前記カムを前記第4カムから前記第3カムに切替える場合には、前記第1の気筒の前記バルブおよび前記第2の気筒の前記バルブのバルブリフト中に、前記ピンを前記ソレノイドに没入させてもよい。
この構成によれば、第1の気筒のバルブに対応するカムを第2カムから第1カムに切替え且つ第2の気筒のバルブに対応するカムを第4カムから第3カムに切替える場合に、第1の気筒のバルブおよび第2の気筒のバルブのバルブリフト中にピンがソレノイドに没入することから、付勢部材によって付勢された第1カムピースから第1溝係合部材が受ける付勢力を、第1カムピースが第1の気筒のバルブから受ける軸線方向の摩擦力によって小さくすることができる。同様に、付勢部材によって付勢された第2カムピースから第2溝係合部材が受ける付勢力を、第2カムピースが第2の気筒のバルブから受ける軸線方向の摩擦力によって小さくすることができる。それにより、ピンをソレノイドに没入させることが容易になる。
本発明によれば、コストを低減させることができる可変動弁装置を提供することができる。
図1は実施例1に係る可変動弁装置を説明するための模式図である。 図2(a)および図2(b)は、実施例1に係る第1溝形成部および第2溝形成部の溝を説明するための図である。 図3(a)および図3(b)は、実施例1に係る第1溝係合部材および第2溝係合部材を説明するための模式図である。図3(c)および図3(d)は、実施例1に係る第1溝係合部材および第2溝係合部材とピンとの係合態様を説明するための模式図である。 図4(a)〜図4(c)は、実施例1に係る可変動弁装置の動作を説明するための模式図である。 図5(a)〜図5(c)は、実施例1に係る可変動弁装置の動作を説明するための模式図である。 図6は、実施例1に係るバルブのリフト量の変化と溝との関係を説明するための模式図である。 図7は、実施例1に係る制御装置がアクチュエータを制御する際に実行するフローチャートの一例を示す図である。 図8は、第2気筒のバルブに対応するカムを第4カムから第3カムに切替える場合において第2カムピースに加わる力を示す模式図である。 図9は、実施例2に係る可変動弁装置を説明するための模式図である。 図10(a)および図10(b)は、実施例2に係る第1溝係合部材および第2溝係合部材を説明するための模式図である。 図11(a)〜図11(c)は、実施例2に係る第1溝係合部材および第2溝係合部材とピンとの係合態様を説明するための模式図である。 図12は、実施例2に係るバルブのリフト量の変化と溝との関係を説明するための模式図である。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
本発明の実施例1に係る可変動弁装置5について説明する。図1は可変動弁装置5を説明するための模式図である。可変動弁装置5は、内燃機関に適用される可変動弁装置である。まず可変動弁装置5が適用される内燃機関の構成について説明し、次いで可変動弁装置5の構成について説明する。可変動弁装置5が適用される内燃機関は、複数の気筒を備えている。複数の気筒は列状に配置されている。本実施例に係る内燃機関は、複数の気筒として、第1気筒100(#1)および第2気筒101(#2)を備えている。第1気筒100と第2気筒101とは、互いに隣接している。図1において、第1気筒100および第2気筒101の気筒配列方向は横方向であり、第1気筒100から第2気筒101に向かう方向は右方向である。
また内燃機関は、バルブ110と、ロッカーアーム111と、バルブスプリング112とを備えている。バルブ110は、内燃機関の気筒に形成された吸気ポートを開閉する吸気バルブ、または排気ポートを開閉する排気バルブである。本実施例に係る内燃機関は、一気筒当たり2つの吸気ポートと2つの排気ポートとを備えている。そのため内燃機関は、一気筒当たり2つの吸気バルブと2つの排気バルブとを備えている。本実施例においては、バルブ110として、吸気バルブを用いる。バルブ110は、カム(後述する第1カム21、第2カム22、第3カム31および第4カム32)によって駆動されて、吸気ポートを開閉する。
ロッカーアーム111は、カムの動力をバルブ110に伝達するカム動力伝達部材としての機能を有している。このように本実施例に係るカムによるバルブ110の駆動方式はロッカーアーム式の駆動方式であるが、カムによるバルブ110の駆動方式はこれに限定されるものではない。カムによるバルブ110の駆動方式の他の例として、例えば直動式の駆動方式を用いることもできる。
バルブスプリング112は、バルブ110をロッカーアーム111の方向(図1において上方向)へ付勢している。つまりバルブスプリング112は、バルブ110を閉弁する方向へ付勢している。カムはバルブスプリング112の付勢力に抗するように、ロッカーアーム111を介してバルブ110をリフトさせる。バルブ110がリフトすることで、吸気ポートは開になる。すなわちバルブ110が開閉する吸気ポートは、バルブリフト中、開になっている。
続いて可変動弁装置5の構成について説明する。可変動弁装置5は、カム軸10と、第1カムピース20と、第2カムピース30と、第1付勢部材40と、第2付勢部材45と、第1溝係合部材50と、第2溝係合部材51と、アクチュエータ60と、各種センサと、制御装置80とを備えている。カム軸10の回転中心軸線である軸線11は、気筒配列方向に沿った方向に延びている。図1において、軸線11の方向(以下、軸線方向と称する)は横方向である。軸線方向のうち、第1気筒100から第2気筒101に向かう方向をX方向と称し、第2気筒101から第1気筒100に向かう方向を−X方向と称する。また軸線方向に垂直な方向のうち、カム軸10から気筒に向かう方向(図1において下方向)を−Y方向と称し、これと反対の方向(図1において上方向)をY方向と称する。
カム軸10は、軸受(図示せず)によって軸支されて軸線11を中心に回転する。軸受の配置位置は、カム軸10を軸支できる位置であれば特に限定されるものではない。本実施例に係る軸受は、カム軸10の−X方向側の端部と、X方向側の端部と、第1気筒100と第2気筒101との間の箇所(アクチュエータ60が配置されている箇所)とに配置されており、これらの箇所においてカム軸10を軸支している。
第1カムピース20は、第1気筒100に対応したカムピースである。第2カムピース30は、第2気筒101に対応したカムピースである。第1カムピース20は、カムプロフィールの互いに異なる複数のカムを有している。また第2カムピース30も、カムプロフィールの互いに異なる複数のカムを有している。
具体的には第1カムピース20は、複数のカムとして、第1カム21と第2カム22とを有している。第2カム22は、第1カム21よりもX方向の側に配置されている。すなわち、第2カム22は第1カム21よりも軸線方向で第2気筒101の側に配置されている。また第2カムピース30は、複数のカムとして、第3カム31と第4カム32とを有している。第4カム32は、第3カム31よりも−X方向の側に配置されている。すなわち、第4カム32は第3カム31よりも軸線方向で第1気筒100の側に配置されている。なお図1においては、第1カム21が第1気筒100のバルブ110に対応し、第3カム31が第2気筒101のバルブ110に対応している。
本実施例において第1カム21および第2カム22のカムプロフィールは、第1カム21よりも第2カム22の方がリフト量が大きくなるように設定されている。また第3カム31および第4カム32のカムプロフィールは、第3カム31よりも第4カム32の方がリフト量が大きくなるように設定されている。但し、第1カム21、第2カム22、第3カム31および第4カム32のカムプロフィールは、このような構成に限定されるものではない。例えば、第1カム21および第2カム22の一方のカムのカムプロフィールは、バルブ110の駆動を停止するようなカムプロフィールであってもよい。また第3カム31および第4カム32のうち一方のカムのカムプロフィールは、バルブ110の駆動を停止するようなカムプロフィールであってもよい。
本実施例に係る内燃機関は一つの気筒に対して2つのバルブ110を備えているため、第1カム21および第2カム22は、第1気筒100のそれぞれのバルブ110に対応するように配置されている。また第3カム31および第4カム32は、第2気筒101のそれぞれのバルブ110に対応するように配置されている。
具体的には第1カムピース20は、第1気筒100の−X側のバルブ110に対応した第1カム21および第2カム22と、第1気筒100のX側のバルブ110に対応した第1カム21および第2カム22とを有している。そして、−X側の第2カム22とX側の第1カム21とは、第1連結部23によって連結されている。また第2カムピース30は、第2気筒101の−X側のバルブ110に対応した第3カム31および第4カム32と、X側のバルブ110に対応した第3バルブ110および第4カム32とを有している。そして、−X側の第3カム31とX側の第4カム32とは、第2連結部33によって連結されている。
また第1カムピース20は、第1溝形成部24を備えている。第1溝形成部24は、第1カムピース20のX方向側の端部に配置されている。第1溝形成部24のX方向側の側面25には溝(以下、第1溝26と称する)が形成されている。すなわち第1カムピース20は、軸線方向で第2気筒101の側に面した側面25に第1溝26を有している。第1溝26の詳細は、後述する図2において説明する。
第2カムピース30は、第2溝形成部34を備えている。第2溝形成部34は、第2カムピース30の−X方向側の端部に配置されている。第2溝形成部34の−X方向側の側面35には溝(以下、第2溝36と称する)が形成されている。すなわち第2カムピース30は、軸線方向で第1気筒100の側に面した側面35に第2溝36を有している。第2溝36の詳細は、後述する図2において説明する。
本実施例に係る第1カムピース20および第2カムピース30は、第1気筒100と第2気筒101との間の中心線を挟んで対称的な構成となっている。具体的には第1カム21のカムプロフィールと第3カム31のカムプロフィールとは同じに設定されており、第2カム22のカムプロフィールと第4カム32のカムプロフィールとは同じに設定されている。
第1カムピース20および第2カムピース30は、カム軸10に対して軸線方向に移動可能にカム軸10に配置されている。第1カムピース20がカム軸10に対して軸線方向に移動することで、第1気筒100のバルブ110に対応するカムを第1カム21と第2カム22との間で切替えることができる。また第2カムピース30がカム軸10に対して軸線方向に移動することで、第2気筒101のバルブ110に対応するカムを第3カム31と第4カム32との間で切替えることができる。
また第1カムピース20および第2カムピース30は、カム軸10と一体となって回転可能にカム軸10に配置されている。本実施例に係るカム軸10の少なくとも第1カムピース20および第2カムピース30が摺動する部分には、スプライン12が形成されており、第1カムピース20および第2カムピース30のカム軸10と摺動する面にもスプライン12に対応したスプラインが形成されている。この構成によって、カム軸10が回転したときに第1カムピース20および第2カムピース30はカム軸10と一体となって回転することができるとともに、第1カムピース20および第2カムピース30はカム切替え時においてカム軸10の軸線方向にカム軸10に対して移動することができる。なお第1カムピース20および第2カムピース30のカム軸10に対する軸線方向の移動を許容しつつカム軸10に対する相対的な回転を抑止してカム軸10と一体回転させる機構は、本実施例のようなスプライン12を用いた機構に限定されるものではない。
第1付勢部材40は、第1カムピース20をX方向に付勢する部材である。第2付勢部材45は、第2カムピース30を−X方向に付勢する部材である。第1付勢部材40および第2付勢部材45の具体的な構成は特に限定されるものではなく、例えば、スプリングによって付勢力を発生する機構、油圧または空圧によって付勢力を発生する機構等を備えた部材を用いることができる。本実施例に係る第1付勢部材40および第2付勢部材45は、スプリングによって付勢力を発生する機構を備え、このスプリングによる付勢力が第1カムピース20および第2カムピース30にそれぞれ付加されるように可変動弁装置5に配置されている。
なお図1において第1付勢部材40は、第1カムピース20の−X方向側の側面に対してX方向に向かう付勢力を付加するように可変動弁装置5に配置されている。また第2付勢部材45は、第2カムピース30のX方向側の側面に対して−X方向に向かう付勢力を付加するように可変動弁装置5に配置されている。但し、第1付勢部材40および第2付勢部材45の配置箇所はこれに限定されるものではない。例えば第1付勢部材40および第2付勢部材45はそれぞれ、第1カムピース20および第2カムピース30の内部に収容されていてもよい。すなわち、この場合、第1付勢部材40は第1カムピース20に内蔵されて第1カムピース20をX方向側に付勢し、第2付勢部材45は第2カムピース30に内蔵されて第2カムピース30を−X方向に付勢する。
なお、第1カム21が第1気筒100のバルブ110に対応している場合において第1付勢部材40からの付勢力によって第1カムピース20がX方向に移動して第1カム21とバルブ110との位置ずれが生じることを抑制するために、可変動弁装置5は、第1付勢部材40から第1カムピース20に付与される付勢力とは反対方向の抗力を第1カムピース20に付与する構造を有している。
この構造の具体例は特に限定されるものではないが、本実施例においては、第1カムピース20は、第1カム21が第1気筒100のバルブ110に対応している場合に、第1溝形成部24のX方向側の側面25の一部が内燃機関の所定部位に当接する構造を有している。この構造により、第1カム21が第1気筒100のバルブ110に対応している場合に、第1カムピース20がカム軸10に対してX方向に移動して第1カム21とバルブ110との位置ずれが生じることが抑制されている。内燃機関の所定部位としては、例えば軸受、カムキャップ等を用いることができる。本実施例においては、内燃機関の所定部位は軸受である。
同様に可変動弁装置5も、第3カム31が第2気筒101のバルブ110に対応している場合において第2付勢部材45からの付勢力によって第2カムピース30が−X方向に移動して第3カム31とバルブ110との位置ずれが生じることを抑制するために、第2付勢部材45から第2カムピース30に付与される付勢力とは反対方向の抗力を第2カムピース30に付与する構造を有している。
この構造の具体例は特に限定されるものではないが、本実施例に係る第2カムピース30は、第3カム31が第2気筒101のバルブ110に対応している場合に、第2溝形成部34の−X方向側の側面35の一部が内燃機関の所定部位に当接する構造を有している。この構造により、第3カム31が第2気筒101のバルブ110に対応している場合に、第2カムピース30がカム軸10に対して−X方向に移動して第3カム31とバルブ110との位置ずれが生じることが抑制されている。内燃機関の所定部位としては、例えば軸受、カムキャップ等を用いることができる。本実施例においては、内燃機関の所定部位は軸受である。
なお第2カム22が第1気筒100のバルブ110に対応している場合および第4カム32が第2気筒101のバルブ110に対応している場合において、第1カムピース20のX方向の移動を抑制する機構および第2カムピース30の−X方向の移動を抑制する機構については、後述する図5において説明する。
第1溝係合部材50および第2溝係合部材51は、第1気筒100と第2気筒101との間に配置されている。第1溝係合部材50は、第1溝形成部24の第1溝26に係合する部材である。第2溝係合部材51は、第2溝形成部34の第2溝36に係合する部材である。具体的には第1溝係合部材50は、アクチュエータ60によって駆動されることで軸線方向に移動して第1溝26に係合する。第2溝係合部材51は、アクチュエータ60によって駆動されることで軸線方向に移動して第2溝36に係合する。第1溝係合部材50および第2溝係合部材51の詳細は、後述する図3において説明する。
アクチュエータ60は、第1気筒100と第2気筒101との間に配置されている。アクチュエータ60は、第1溝係合部材50および第2溝係合部材51を駆動する装置である。アクチュエータ60の具体的な構成は、第1溝係合部材50および第2溝係合部材51を駆動可能な構成であれば特に限定されるものではない。本実施例に係るアクチュエータ60は、一例として、ソレノイド61およびピン62を備えている。
ソレノイド61は、制御装置80からの指示を受けてピン62をソレノイド61から出没させる。ピン62は、ソレノイド61によって駆動されることで、ソレノイド61から出没する。具体的にはピン62は、ソレノイド61によって駆動されて−Y方向に移動することでソレノイド61から突出し、Y方向に移動することでソレノイド61に没入する。ピン62がソレノイド61から突出した場合、ピン62の先端が第1溝係合部材50および第2溝係合部材51に当接し、それにより第1溝係合部材50は軸線方向で−X方向に移動し、第2溝係合部材51は軸線方向でX方向に移動する。このようにしてアクチュエータ60は、第1溝係合部材50および第2溝係合部材51を駆動している。このアクチュエータ60による第1溝係合部材50および第2溝係合部材51の駆動の詳細は、図3において後述する。
なお本実施例に係る制御装置80はソレノイド61への電気供給(以下、電気供給を通電と称する場合がある)を制御することで、ソレノイド61を制御している。ソレノイド61は、通電が開始された場合にピン62がソレノイド61から突出し、通電が停止された場合にピン62がソレノイド61に没入するような構成を有している。具体的にはソレノイド61は、ピン62をソレノイド61の内部に没入させるように付勢するスプリング(ソレノイドスプリングと称する)を備えている。ソレノイド61は、通電が開始された場合には、ソレノイドスプリングの付勢力に抗するようにピン62を突出させる。またソレノイド61への通電が停止された場合には、ピン62はソレノイドスプリングの付勢力によってソレノイド61に没入する。
またソレノイド61は、内燃機関の所定部位によって支持されている。ソレノイド61を支持する内燃機関の所定部位は、特に限定されるものではなく、シリンダヘッド、シリンダヘッドカバー、軸受等を用いることができる。本実施例に係るソレノイド61は、内燃機関の軸受に固定される形で内燃機関によって支持されているものとする。それにより、アクチュエータ60が第1溝係合部材50および第2溝係合部材51を駆動する場合に、ソレノイド61が第1溝係合部材50および第2溝係合部材51からの反力を受けて軸線方向および軸線方向に垂直な方向に移動することが抑制されている。
各種センサは、制御装置80の動作に必要な情報を検出するためのセンサである。図1においては各種センサの一例として、クランクポジションセンサ70とカムポジションセンサ71とが図示されている。クランクポジションセンサ70は、内燃機関が有するクランクシャフトの位置を検出し、検出結果を制御装置80に伝える。カムポジションセンサ71は、カム軸10の位置を検出し、検出結果を制御装置80に伝える。制御装置80は、カムポジションセンサ71の検出結果およびクランクポジションセンサ70の検出結果に基づいてカム軸10のクランク角に対する相対位置を取得する。それにより制御装置80は、第1溝形成部24および第2溝形成部34にそれぞれ形成された溝の位置を把握することができる。なお図1において図示はしていないが、内燃機関は吸入空気量を検出するエアフロメータ等、制御装置80が内燃機関の運転動作を制御するのに必要な情報を検出するための他のセンサも備えている。
制御装置80は、可変動弁装置5および内燃機関を制御する制御部と、制御部の動作に必要な情報を記憶する記憶部とを備えている。制御装置80として、電子制御装置(Electronic Control Unit)を用いることができる。本実施例においては、制御装置80の一例として、CPU(Central Processing Unit)81、ROM(Read Only Memory)82およびRAM(Random Access Memory)83を備える電子制御装置を用いる。制御部の機能はCPU81によって実現することができる。記憶部の機能はROM82およびRAM83によって実現することができる。
具体的には制御装置80の制御部は、可変動弁装置5のアクチュエータ60を制御している。それにより制御部は、可変動弁装置5の第1溝係合部材50および第2溝係合部材51の動作を間接的に制御している。制御部によるアクチュエータ60の制御の詳細は後述する。また制御部は、エアフロメータの検出結果に基づいて取得した吸入空気量とクランクポジションセンサ70の検出結果に基づいて取得した内燃機関の回転数とに応じた燃料噴射量が得られるように内燃機関に配置された燃料噴射弁を制御することで、内燃機関の運転動作を制御している。なお制御部による燃料噴射弁の制御自体は、公知の内燃機関において行われている燃料噴射弁の制御手法を適用または応用できるため、詳細な説明は省略する。
図2(a)および図2(b)は、第1溝形成部24および第2溝形成部34の溝を説明するための図である。具体的には図2(a)は、第2溝形成部34を軸線方向で第1気筒100の側(−Xの側)から見た模式図である。図2(b)は、第1溝形成部24を軸線方向で第2気筒101の側(Xの側)から見た模式図である。図2(a)においてカム軸10および第2カムピース30の回転方向は反時計回りの方向であり、図2(b)においてカム軸10および第1カムピース20の回転方向は時計回りの方向である。
図2(a)を参照して、第2溝36は、第2溝形成部34の側面35において周方向に形成されている。第2溝36は、Aの部分から開始し、カム軸10の回転方向(以下、カム軸10の回転方向を、単に回転方向と略称する場合がある)とは反対方向に向かってDの位置まで形成されている。第2溝36のうちB〜Cの区間の溝深さは、回転方向とは反対方向に向かって徐々に浅くなっている。すなわち、B〜Cの区間は、カム軸10の回転方向とは反対方向に向かって溝深さが徐々に浅くなる溝深さ変化部に相当している。B〜Cの区間においてBの部分が最も溝深さが深い最深部であり、Cの部分が最も溝深さが浅い最浅部である。なお、本実施例において第2溝36のうちA〜Bの区間の溝深さは一定であり、C〜Dの区間の溝深さは一定である。
また第2溝36のうちC〜Dの区間は、回転方向とは反対方向に向かってカム軸10の軸線11からの距離が徐々に大きくなるように構成されている。すなわち、第2溝36のうちCの部分よりもDの部分の方が、カム軸10の軸線11からの距離(これは第2溝形成部34の回転中心からの距離でもある)が大きくなっている。一方、第2溝36のうちA〜Cの区間は、カム軸10の軸線11からの距離が同じに設定されている。
図2(b)を参照して、第1溝26は第1溝形成部24の側面25において周方向に形成されている。第1溝26は第2溝36と同様の形状を有している。具体的には第1溝26は、Aの部分から開始し、回転方向とは反対方向に向かってDの位置まで形成されている。第1溝26のうちB〜Cの区間の溝深さは、回転方向とは反対方向に向かって徐々に浅くなっている。すなわち、B〜Cの区間が、カム軸10の回転方向とは反対方向に向かって溝深さが徐々に浅くなる溝深さ変化部に相当している。B〜Cの区間においてBの部分が最深部であり、Cの部分が最浅部である。また第1溝26のうちA〜Bの区間の溝深さは一定であり、C〜Dの区間の溝深さは一定である。また、第1溝26のうちC〜Dの区間は、回転方向とは反対方向に向かってカム軸10の軸線11からの距離が徐々に大きくなるように構成されている。すなわち、第1溝26のうちCの部分よりもDの部分の方が、カム軸10の軸線11からの距離が大きくなっている。一方、第1溝26のうちA〜Cの区間は、カム軸10の軸線11からの距離が同じに設定されている。
図3(a)および図3(b)は、第1溝係合部材50および第2溝係合部材51を説明するための模式図である。具体的には図3(a)は、図1の第1溝係合部材50および第2溝係合部材51を拡大して模式的に図示しており、図3(b)は図3(a)の第1溝係合部材50および第2溝係合部材51をソレノイド61が配置されている側(上方側)から見た様子を模式的に図示している。
本実施例において第1溝係合部材50および第2溝係合部材51の外観形状は、同じである。また本実施例において、第1溝係合部材50および第2溝係合部材51は、溝に係合する前の状態において、カム軸10の軸線方向に垂直な方向で同じ位置に配置されている。第1溝係合部材50および第2溝係合部材51は、それぞれ本体部52と、本体部52に支持された係合部53とを有している。
第1溝係合部材50の係合部53は第1溝26に係合する部分であり、第2溝係合部材51の係合部53は第2溝36に係合する部分である。第1溝係合部材50の係合部53は、第1溝係合部材50の本体部52の−X方向側の側面54aから−X方向に突出した略半球形状を有している。第2溝係合部材51の係合部53は、第2溝係合部材51の本体部52のX方向側の側面54aからX方向に突出した略半球形状を有している。但し、第1溝係合部材50の係合部53の形状は第1溝26に係合可能な形状であれば、本実施例に係る形状に限定されるものではなく、第2溝係合部材51の係合部53の形状も第2溝36に係合可能な形状であれば、本実施例に係る形状に限定されるものではない。
本体部52は、軸線方向でX方向および−X方向に移動可能なように、内燃機関の所定部位によって支持されている。本実施例に係る本体部52は、底面57および側面54cが内燃機関の所定部位によって支持される形で、軸線方向に移動可能に支持されている。本体部52を支持する内燃機関の所定部位は、特に限定されるものではないが、本実施例では、一例として、カム軸10を軸支する軸受を用いる。すなわち本実施例に係る本体部52は、係合部53が溝に係合する前の状態において内燃機関の軸受の一部によって支持されているものとする。
第1溝係合部材50および第2溝係合部材51の本体部52には、軸線方向に対して傾斜した面である傾斜面55が形成されている。具体的には第1溝係合部材50の本体部52は、直方体の上面56の角部が斜めに切断されたような全体形状になっており、この斜めに切断された部分が傾斜面55となっている。また第2溝係合部材51の本体部52も直方体の上面56の角部が斜めに切断されたような全体形状になっており、この斜めに切断された部分が傾斜面55となっている。
傾斜面55は、アクチュエータ60のピン62の先端が当接する部位である。第1溝係合部材50の傾斜面55は、ソレノイド61から突出したピン62が傾斜面55に当接し、その結果、第1溝係合部材50がピン62からの力を受けて軸線方向で−X方向に移動するように傾斜している。第2溝係合部材51の傾斜面55は、ソレノイド61から突出したピン62が傾斜面55に当接し、その結果、第2溝係合部材51がピン62からの力を受けて軸線方向でX方向に移動するように傾斜している。
すなわち、本実施例に係るピン62、第1溝係合部材50および第2溝係合部材51は、ピン62がソレノイド61から突出した場合にピン62が第1溝係合部材50および第2溝係合部材51をそれぞれ軸線方向に移動させることで第1溝係合部材50を第1溝26に係合させ、第2溝係合部材51を第2溝36に係合させるように構成されている。
図3(b)を参照して、第1溝係合部材50および第2溝係合部材51の本体部52には、それぞれ挿通溝58が形成されている。具体的には第1溝係合部材50の挿通溝58は、第1溝係合部材50の本体部52のX方向側の側面54bに溝方向が−Y方向になるように形成されており、挿通溝58のY方向側の端部が傾斜面55の−Y方向側の端部にかかっている。第2溝係合部材51の挿通溝58は、第2溝係合部材51の本体部52の−X方向側の側面54bに溝方向が−Y方向になるように形成されており、挿通溝58のY方向側の端部が傾斜面55の−Y方向側の端部にかかっている。
挿通溝58は、ソレノイド61から突出したピン62が挿通溝58に嵌るような大きさに設定されている。本実施例に係る挿通溝58は、略半円形状の断面を有している。ソレノイド61から突出したピン62は、傾斜面55に当接した後に挿通溝58に嵌る形で挿通溝58に係合する。なおピン62が第1溝係合部材50の挿通溝58に嵌った場合、第1溝係合部材50の−X方向への移動は停止し、ピン62が第2溝係合部材51の挿通溝58に嵌った場合、第2溝係合部材51のX方向への移動は停止する。
図3(c)および図3(d)は、第1溝係合部材50および第2溝係合部材51とピン62との係合態様を説明するための模式図である。図3(c)を参照して、制御装置80の制御部がソレノイド61への通電を停止させている場合、ピン62はソレノイド61から突出しない。図3(d)を参照して、制御装置80の制御部がソレノイド61への通電を開始した場合、ピン62はソレノイド61の下面63から突出して、第1溝係合部材50および第2溝係合部材51の傾斜面55に当接する。ピン62が傾斜面55に当接することで、第1溝係合部材50および第2溝係合部材51はピン62に押されるようにして、それぞれ軸線方向で−X方向およびX方向に移動する。ピン62は、傾斜面55に係合した後に挿通溝58に係合する。ピン62が挿通溝58に係合した場合、第1溝係合部材50および第2溝係合部材51の軸線方向の移動は停止する。
なお本実施例において、ピン62は第1溝係合部材50の傾斜面55および第2溝係合部材51の傾斜面55に同時に当接するため、第1溝係合部材50および第2溝係合部材51は同時に軸線方向に移動している。このようにピン62によって第1溝係合部材50および第2溝係合部材51を同時に軸線方向に移動させる構成は、図3(a)に示すような第1溝係合部材50全体と第2溝係合部材51全体とが同じ高さに設定されている構成に限定されるものではない。例えば、少なくとも第1溝係合部材50の傾斜面55のピン62が最初に当接する箇所のY方向の位置と第2溝係合部材51の傾斜面55のピン62が最初に当接する箇所のY方向の位置とが同じに設定されていれば、第1溝係合部材50および第2溝係合部材51を同時に軸線方向に移動させることができる。
続いて可変動弁装置5の動作について説明する。図4(a)〜図4(c)および図5(a)〜図5(c)は、可変動弁装置5の動作を説明するための模式図である。具体的には図4(a)〜図4(c)および図5(a)〜図5(c)には、アクチュエータ60と第2溝係合部材51と第2溝形成部34とが模式的に図示されている。なお、第1溝係合部材50と第1溝形成部24の第1溝26との係合態様は、第2溝係合部材51と第2溝形成部34の第2溝36との係合態様と同様であるため、図示は省略している。
まず制御装置80の制御部は、第1気筒100のバルブ110に対応するカムを第1カム21から第2カム22へ切替え且つ第2気筒101のバルブ110に対応するカムを第3カム31から第4カム32へ切替える場合、第1溝係合部材50が第1溝形成部24の第1溝26のA〜B区間のいずれかの区間に係合し、第2溝係合部材51が第2溝形成部34の第2溝36のA〜B区間のいずれかの区間に係合するようにアクチュエータ60を制御する。
具体的には図4(a)を参照して、制御部はソレノイド61への通電を開始することで、ピン62をソレノイド61から突出させる。ピン62が傾斜面55に当接することで、第1溝係合部材50および第2溝係合部材51はピン62に押されて軸線方向に移動する。その結果、第1溝係合部材50の係合部53は、第1溝26のA〜B区間のいずれかの区間に係合し、第2溝係合部材51の係合部53は第2溝36のA〜B区間のいずれかの区間に係合する。
またピン62は、傾斜面55に当接した後に挿通溝58に嵌る。ピン62が挿通溝58に嵌った場合、第1溝係合部材50および第2溝係合部材51の軸線方向の移動は停止する。図4(a)においては第2溝係合部材51の係合部53が第2溝36のA〜B区間のいずれかの区間に係合し、且つピン62が挿通溝58に係合した様子が図示されている。なお、第1カムピース20および第2カムピース30には、それぞれ第1付勢部材40および第2付勢部材45からの付勢力が付与されている。図4(a)において、第2溝形成部34に付与されている−X方向の付勢力は、第2付勢部材45から付与された付勢力である。
図4(b)を参照して、カム軸10の回転に伴って第1カムピース20および第2カムピース30が回転することで、第2溝係合部材51の係合部53は第2溝36のB〜C区間(溝深さ変化部)に係合する。これと同様に、第1溝係合部材50の係合部53は、第1溝26のB〜C区間(溝深さ変化部)に係合する。
図2において前述したように第1溝26のB〜C区間および第2溝36のB〜C区間は、カム軸10の回転方向とは反対方向に向かって溝深さが徐々に浅くなっている。したがって、第2溝係合部材51の係合部53が第2溝36のB〜C区間(溝深さ変化部)に係合することで、第2カムピース30はX方向に移動する。また第1溝係合部材50の係合部53が第1溝26のB〜C区間(溝深さ変化部)に係合することで、第1カムピース20は−X方向に移動する。
また本実施例において、第1溝26のB〜C区間の溝深さの差(すなわち、最深部と最浅部との溝深さの差)は、第1気筒100のバルブ110に対応するカムを第1カム21から第2カム22に切替える場合に第1カムピース20が移動する距離に設定されている。同様に、第2溝36のB〜C区間の溝深さの差(すなわち、最深部と最浅部との溝深さ方向の差)は、第2気筒101のバルブ110に対応するカムを第3カム31から第4カム32に切替える場合に第2カムピース30が移動する距離に設定されている。
したがって、第2溝係合部材51の係合部53が第2溝36のB〜C区間(溝深さ変化部)に係合することで、第2カムピース30はX方向に移動し、その結果、第2気筒101のバルブ110に対応するカムを第3カム31から第4カム32へ切替えることができる。また第1溝係合部材50の係合部53が第1溝26のB〜C区間(溝深さ変化部)に係合することで、第1カムピース20は−X方向に移動し、その結果、第1気筒100のバルブ110に対応するカムを第1カム21から第2カム22へ切替えることができる。
図4(c)を参照して、カム軸10の回転に伴って第2溝係合部材51の係合部53は第2溝36のC〜D区間に係合し、第1溝係合部材50の係合部53は第1溝26のC〜D区間に係合する。図2において前述したようにC〜Dの区間は、回転方向とは反対方向に向かってカム軸10の軸線11からの距離が徐々に大きくなるように構成されていることから、第2溝係合部材51は、第2溝36からの力を受けてカム軸10の軸線11から離れる方向、具体的にはY方向に移動する。これと同様に、第1溝係合部材50は、第1溝26からの力を受けてカム軸10の軸線11から離れる方向、具体的にはY方向に移動する。その結果、第1溝係合部材50および第2溝係合部材51は、ソレノイド61に当接する。具体的には、第1溝係合部材50および第2溝係合部材51の本体部52の上面56がソレノイド61の下面63に当接する。
図4(c)に示す状態になった場合、第2溝係合部材51は、第2付勢部材45によって−X方向に付勢された第2カムピース30と内燃機関に支持されたアクチュエータ60のピン62とによって挟持されている。それにより、第2溝係合部材51が−Y方向に移動することが抑制されている。同様に第1溝係合部材50は、第1付勢部材40によってX方向に付勢された第1カムピース20と内燃機関に支持されたアクチュエータ60のピン62とによって挟持されている。それにより、第1溝係合部材50が−Y方向に移動することが抑制されている。
なお、本体部52のソレノイド61に接触する部分、およびソレノイド61の本体部52に接触する部分は、平坦であることが好ましい。この場合、本体部52とソレノイド61との接触状態を良好にすることができるからである。本実施例に係る本体部52のソレノイド61に接触する部分およびソレノイド61の本体部52に接触する部分は、それぞれ平坦になっている。
図5(a)は図4(c)の後の状態を図示したものである。図5(a)を参照して、第4カム32が第2気筒101のバルブ110に対応している間、第2カムピース30は第2付勢部材45から−X方向の付勢力を受ける。しかしながら、アクチュエータ60のピン62によって支持された第2溝係合部材51からの抗力によって、第2カムピース30の軸線方向の移動は抑制されている。同様に、第2カムが第1気筒100のバルブ110に対応している間、第1カムピース20は第1付勢部材40からX方向の付勢力を受けるが、アクチュエータ60のピン62によって支持された第1溝係合部材50からの抗力によって、第1カムピース20の軸線方向の移動は抑制されている。
このように本実施例に係る可変動弁装置5は、第2カム22が第1気筒100のバルブ110に対応している間、アクチュエータ60のピン62によって支持された第1溝係合部材50が第1カムピース20のX方向の移動を抑制する機構を有している。また可変動弁装置5は、第4カム32が第2気筒101のバルブ110に対応している間、アクチュエータ60のピン62によって支持された第2溝係合部材51が第2カムピース30の−X方向の移動を抑制する機構を有している。
図5(b)を参照して、制御装置80の制御部は、第1気筒100のバルブ110に対応するカムを第2カム22から第1カム21に切替え且つ第2気筒101のバルブ110に対応するカムを第4カム32から第3カム31に切替える場合、ソレノイド61への通電を停止する。それにより、ピン62はソレノイド61に没入する。
図5(c)を参照して、ピン62がソレノイド61に没入した場合、第2溝係合部材51は、第2溝形成部34からの−X方向の力を受けて、斜め下方に移動する。これと同様に第1溝係合部材50は、第1溝形成部24からのX方向の力を受けて、斜め下方に移動する。その結果、第1溝形成部24および第2溝形成部34は、当初の状態(溝に係合する前の状態)に戻る。また、第1カムピース20および第2カムピース30は、それぞれ第1付勢部材40および第2付勢部材45からの付勢力によって当初の位置に戻る。具体的には第1カムピース20はX方向に移動し、第2カムピース30は−X方向に移動する。それにより、第1気筒100のバルブ110に対応するカムは第1カム21に切替わり、第2気筒101のバルブ110に対応するカムは第3カム31に切替わる。
図6は、バルブ110のリフト量の変化と溝との関係を説明するための模式図である。図6の上段には、第1気筒100および第2気筒101のバルブ110のバルブリフト曲線が図示されている。曲線1は、第1カム21がバルブ110に対応したときのバルブリフト曲線である。曲線2は、第2カム22がバルブ110に対応したときのバルブリフト曲線である。曲線3は、第3カム31がバルブ110に対応したときのバルブリフト曲線である。曲線4は、第4カム32がバルブ110に対応したときのバルブリフト曲線である。
また図6において、バルブリフト曲線の下に、第1溝26および第2溝36の溝深さを示す曲線がバルブリフト曲線に対応するように図示されている。また第1溝26および第2溝36の溝深さを示す曲線の下に、第1溝26および第2溝36の軸線11からの距離(これは第1溝26の第1溝形成部24の回転中心からの距離、および第2溝36の第2溝形成部34の回転中心からの距離でもある)を示す曲線が、バルブリフト曲線に対応するように図示されている。
図6のバルブリフト曲線を参照して、図1において前述したように本実施例において第1カム21および第2カム22のカムプロフィールは、第1カム21よりも第2カム22の方がリフト量が大きくなるように設定されており、第3カム31および第4カム32のカムプロフィールは、第3カム31よりも第4カム32の方がリフト量が大きくなるように設定されている。そのため、曲線1よりも曲線2の方がリフト量が大きくなっており、曲線3よりも曲線4の方がリフト量が大きくなっている。
曲線3および曲線4を参照して、第3カム31および第4カム32がバルブ110を駆動した場合、バルブ110はT1〜T4の時期(クランク角)にリフトしている。曲線1および曲線2を参照して、第1カム21および第2カム22がバルブ110を駆動した場合、バルブ110はT3〜T5の時期にリフトしている。したがって図6において、T1〜T5の区間がバルブ110全体のバルブリフト区間になっている。
図6の溝深さの曲線を参照して、第1溝26および第2溝36は、T2〜T5の時期が図2に示したA〜B区間に対応し、T5〜T6の区間がB〜C区間に対応し、T6〜T2の区間がC〜D区間に対応している。またB〜C区間の溝深さは、徐々に浅くなっている。図6の「溝の軸線からの距離」を示す曲線を参照して、第1溝26および第2溝36の軸線11からの距離は、A〜C区間までは一定で、C〜D区間にかけて徐々に大きくなっている。
図6全体を参照して、T5〜T6の時期は、第1カムピース20および第2カムピース30が軸線方向に移動する時期である(カムピーススライド区間)。またT6〜T2の時期は、第1溝係合部材50および第2溝係合部材51がそれぞれ第1溝形成部24および第2溝形成部34の径方向、具体的にはY方向に移動する時期である(溝係合部材径方向スライド区間)。
ここで、本実施例に係る第1溝形成部24の第1溝26のB〜C区間(溝深さ変化部)は、第1カム21および第2カム22のベース円区間に対応するように設定されている。その結果、図6に示すように、第1気筒100のバルブ110は、溝深さの曲線のB〜C区間の時期(T5〜T6)にリフトしていない。すなわち、本実施例に係る第1溝26の溝深さ変化部は、第1気筒100のバルブ110がリフトしない時期に対応するように形成されている。この構成によれば、第1気筒100のバルブ110がリフトしない時期に第1カムピース20を軸線方向に移動させて第1気筒100のバルブ110に対応するカムを切替えることができる。
また、本実施例に係る第2溝形成部34の第2溝36のB〜C区間(溝深さ変化部)は、第3カム31および第4カム32のベース円区間に対応するように設定されている。その結果、図6に示すように、第2気筒101のバルブ110は、溝深さの曲線のB〜C区間の時期(T5〜T6)にリフトしていない。すなわち、本実施例に係る第2溝36の溝深さ変化部は、第2気筒101のバルブ110がリフトしない時期に対応するように形成されている。この構成によれば、第2気筒101のバルブ110がリフトしない時期に第2カムピース30を軸線方向に移動させて第2気筒101のバルブ110に対応するカムを切替えることができる。
また本実施例において、第1気筒100のバルブ110に対応するカムを第2カム22から第1カム21に切替え且つ第2気筒101のバルブ110に対応するカムを第4カム32から第3カム31に切替える場合において、ソレノイド61がピン62をソレノイド61に没入させる時期は、第1気筒100のバルブ110および第2気筒101のバルブ110のバルブリフト中に設定されている。具体的には図6において、ソレノイドOFFと図示されているT3〜T4の時期が、図6の曲線2に示す第1気筒100のバルブ110および曲線4に示す第2気筒101のバルブ110の両方がリフトしている期間(すなわちバルブリフト中)になっており、制御部はこのT3〜T4の間のいずれかの時期にソレノイド61への通電を停止させている。それにより、ソレノイド61は、このT3〜T4の間のいずれかの時期においてピン62をソレノイド61に没入させている。
図7は、制御装置80がアクチュエータ60を制御する際に実行するフローチャートの一例を示す図である。制御装置80の制御部は、図7のフローチャートを所定時間毎に繰り返し実行する。まず制御部は、第1気筒100のバルブ110に対応するカムを第1カム21から第2カム22に切替え、第2気筒101のバルブ110に対応するカムを第3カム31から第4カム32に切替える条件(以下、カム切替条件と称する)が満たされたか否かを判定する(ステップS10)。カム切替条件の具体的な内容は特に限定されるものではない。第2カム22および第4カム32のカムプロフィールに応じて、適切なカム切替条件を設定すればよい。
例えば本実施例のように第2カム22および第4カム32のカムプロフィールがそれぞれ第1カム21および第3カム31のカムプロフィールよりもバルブリフト量が大きくなるように設定されている場合、カム切替条件として、バルブ110のバルブリフト量を大きく変更することが好ましいと考えられる条件を用いればよい。このようなカム切替条件の一例として、内燃機関に要求される負荷(以下、要求負荷と称する)が所定値よりも大きくなった場合を用いることができる。すなわちこの場合、制御部は要求負荷が所定値より大きくなった場合に、カム切替条件が満たされたと判定する。要求負荷としては、内燃機関の回転数、吸入空気量、燃料噴射量等を用いることができる。
ステップS10においてカム切替条件が満たされたと判定された場合、制御部は第1溝係合部材50が第1溝26のA〜B区間のいずれかに係合し、第2溝係合部材51が第2溝36のA〜B区間のいずれかに係合するように、ソレノイド61に通電する(ステップS20)。制御部はステップS20の後にステップS10を実行する。すなわち、ステップS20はカム切替条件が満たされなくなるまで続行される。
ステップS10においてカム切替条件が満たされないと判定された場合(なお、これは、第1気筒100のバルブ110に対応するカムを第1カム21に切替え、第2気筒101のバルブ110に対応するカムを第3カム31に切替える場合に相当する)、制御部はソレノイド61への通電を停止することで、ピン62をソレノイド61に没入させる(ステップS30)。なお、この場合に制御部がソレノイド61への通電を停止する時期は、第1気筒100のバルブ110および第2気筒101のバルブ110のバルブリフト中である。ステップS30が実行されることで、第1気筒100のバルブ110に対応するカムは第1カム21から第2カム22に戻り、第2気筒101のバルブ110に対応するカムは第4カム32から第3カム31に戻る。次いで制御部はフローチャートの実行を終了する。
続いて可変動弁装置5の作用効果について説明する。まず、可変動弁装置5は、カム軸10に対して軸線方向に移動可能にカム軸10に配置され、第1気筒100のバルブ110に対応する複数のカム(第1カム21および第2カム22)と、軸線方向で第2気筒101の側に面した側面25に形成された第1溝26とを有する第1カムピース20を備えている。また可変動弁装置5は、カム軸10に対して軸線方向に移動可能に配置され、第2気筒101のバルブ110に対応する複数のカム(第3カム31および第4カム32)と、軸線方向で第1気筒100の側に面した側面35に形成された第2溝36とを有する第2カムピース30を備えている。また可変動弁装置5は、第1気筒100のバルブ110に対応するカムを第1カムピース20の複数のカムの間で切替える場合に第1溝26に係合する第1溝係合部材50と、第2気筒101のバルブ110に対応するカムを第2カムピース30の複数のカムの間で切替える場合に第2溝36に係合する第2溝係合部材51と、第1溝係合部材50および第2溝係合部材51を駆動するアクチュエータ60と、を備えている。そして第1溝26および第2溝36は、カム軸10の回転方向とは反対方向に向かって溝深さが徐々に浅くなる溝深さ変化部(B〜C区間)を有している。
可変動弁装置5によれば、アクチュエータ60によって駆動された第1溝係合部材50が第1溝26の溝深さ変化部に係合することで、第1カムピース20を軸線方向で第2気筒101から第1気筒100に向かう方向(−X方向)に移動させることができる。それにより、第1気筒100のバルブ110に対応するカムを第1カムピース20の複数のカムの間で切替えることができる。
また、アクチュエータ60によって駆動された第2溝係合部材51が第2溝36の溝深さ変化部に係合することで、第2カムピース30を軸線方向で第1気筒100から第2気筒101に向かう方向(X方向)に移動させることができる。それにより、第2気筒101のバルブ110に対応するカムを第2カムピース30の複数のカムの間で切替えることができる。
このように可変動弁装置5によれば、隣接する2つの気筒に対して一つのアクチュエータ60を備えるだけで、隣接する2つの気筒のバルブ110を駆動するカムを切替えることができる。したがって、可変動弁装置5のコストを低減させることができる。
具体的には可変動弁装置5において、第1カムピース20の複数のカムは、第1カム21と、第1カム21よりも軸線方向で第2気筒101の側に配置された第2カム22とを備え、第2カムピース30の複数のカムは、第3カム31と、第3カム31よりも軸線方向で第1気筒100の側に配置された第4カム32と、を備えている。また、アクチュエータ60は、第1気筒100と第2気筒101との間に配置されたソレノイド61と、ソレノイド61によって駆動されることでソレノイド61から出没するとともに、ソレノイド61から突出した場合に第1溝係合部材50および第2溝係合部材51を軸線方向に移動させることで第1溝係合部材50を第1溝26の溝深さ変化部に係合させ、第2溝係合部材51を第2溝36の溝深さ変化部に係合させるピン62と、を備えている。そして、ソレノイド61は、第1気筒100のバルブ110に対応するカムを第1カム21から第2カム22に切替え且つ第2気筒101のバルブ110に対応するカムを第3カムから第4カム32に切替える場合に、ピン62をソレノイド61から突出させることで、第1溝係合部材50を第1溝26の溝深さ変化部に係合させ、第2溝係合部材51を第2溝36の溝深さ変化部に係合させている。
この構成によれば、第1溝係合部材50が第1溝26の溝深さ変化部に係合することで、第1カムピース20を−X方向に移動させることができる。それにより、第1気筒100のバルブ110に対応するカムを第1カム21から第2カム22に切替えることができる。また、第2溝係合部材51が第2溝36の溝深さ変化部に係合することで、第2カムピース30をX方向に移動させることができる。それにより、第2気筒101のバルブ110に対応するカムを第3カム31から第4カム32に切替えることができる。このように可変動弁装置5によれば、隣接する2つの気筒に対して一つのアクチュエータ60を備えるだけで、第1気筒100のバルブ110に対応するカムを第1カム21から第2カム22に切替えることができ、第2気筒101のバルブ110に対応するカムを第3カム31から第4カム32に切替えることができる。
また可変動弁装置5によれば、第1付勢部材40によって第1カムピース20がX方向に付勢されていることから、第1溝係合部材50と第1溝26との係合が外れることを抑制することができるとともに、アクチュエータ60のピン62をソレノイド61に没入させた場合に、第1カムピース20をX方向に移動させることができる。それにより、第1気筒100のバルブ110に対応するカムを第2カム22から第1カム21に切替えることができる。
また可変動弁装置5によれば、第2付勢部材45によって第2カムピース30が−X方向に付勢されていることから、第2溝係合部材51と第2溝36との係合が外れることを抑制することができるとともに、アクチュエータ60のピン62をソレノイド61に没入させた場合に、第2カムピース30を−X方向に移動させることができる。それにより、第2気筒101のバルブ110に対応するカムを第4カム32から第3カム31に切替えることができる。
なお可変動弁装置5において、アクチュエータ60のソレノイド61は、第1気筒100のバルブ110に対応するカムを第2カム22から第1カム21に切替え且つ第2気筒101のバルブ110に対応するカムを第4カム32から第3カム31に切替える場合には、第1気筒100のバルブ110および第2気筒101のバルブ110のバルブリフト中に、ピン62をソレノイド61に没入させている。但し、可変動弁装置5の構成は、これに限定されるものではない。可変動弁装置5のピン62をソレノイド61に没入させる時期は、第1気筒100および第2気筒101のバルブ110のバルブリフト中以外の時期であってもよい。しかしながら、本実施例のように、ピン62をソレノイド61へ没入させる時期が第1気筒100および第2気筒101のバルブ110のバルブリフト中であることによって、以下に説明する効果を発揮することができる。
図8は、第1気筒100のバルブ110に対応するカムを第2カム22から第1カム21に切替え且つ第2気筒101のバルブ110に対応するカムを第4カム32から第3カム31に切替える場合において第1気筒100および第2気筒101のバルブ110のバルブリフト中にピン62がソレノイド61に没入することによる作用効果を説明するための模式図である。具体的には図8は、第2気筒101のバルブ110に対応するカムを第4カム32から第3カム31に切替える場合において第2カムピース30に加わる力を模式的に図示している。第1カムピース20に加わる力は、第2カムピース30と同様であるため、第1カムピース20の図示は省略する。
バルブ110は、バルブリフト中において、バルブスプリング112によってY方向に付勢されている。そのため、第4カム32および第2カム22には、バルブリフト中のバルブ110からY方向の付勢力が付与される。この第4カム32および第2カム22がバルブリフト中のバルブ110から受けるバルブスプリング112による付勢力を、バルブスプリング反力と称する。
図8に示すように、第2カムピース30の第4カム32がバルブ110からバルブスプリング反力を受けることで、第2カムピース30には、第2付勢部材45から受ける付勢力とは反対方向(X方向)の摩擦力が加わる。このX方向の摩擦力によって、第2溝係合部材51が第2カムピース30から受ける−X方向の付勢力を小さくすることができる。それにより、ピン62をソレノイド61に没入させることが容易にできる。
これと同様に、第1カムピース20の第2カム22がバルブ110からバルブスプリング反力を受けることで、第1カムピース20には第1付勢部材40から受ける付勢力とは反対方向(−X方向)の摩擦力が加わる。この−X方向の摩擦力によって、第1溝係合部材50が第1カムピース20から受けるX方向の付勢力を小さくすることができる。それにより、ピン62をソレノイド61に没入させることが容易にできる。
すなわち本実施例のように、第1気筒100のバルブ110に対応するカムを第2カム22から第1カム21に切替え且つ第2気筒101のバルブに対応するカムを第4カム32から第3カム31に切替える場合において第1気筒100のバルブ110および第2気筒101のバルブ110のバルブリフト中にピン62がソレノイド61に没入することによって、第2付勢部材45によって付勢された第2カムピース30から第2溝係合部材51が受ける付勢力を、第2カムピース30がバルブ110から受ける軸線方向の摩擦力によって小さくすることができる。同様に、第1付勢部材40によって付勢された第1カムピースから第1溝係合部材50が受ける付勢力を、第1カムピース20がバルブ110から受ける軸線方向の摩擦力によって小さくすることができる。それにより、ピン62をソレノイド61に没入させることが容易になる。
なお本実施例において、第1溝係合部材50および第2溝係合部材51は、それぞれ挿通溝58を備えているが、これに限定されるものではない。第1溝係合部材50および第2溝係合部材51は、挿通溝58を備えていなくてもよい。
しかしながら、本実施例のように第1溝係合部材50が挿通溝58を備えていることにより、図4(c)で前述したように第1溝係合部材50の挿通溝58に挿通したピン62と、第1付勢部材40によって付勢された第1溝形成部24と、によって第1溝係合部材50を効果的に保持することができる点で好ましい。同様に本実施例のように第2溝係合部材51が挿通溝58を備えていることにより、第2溝係合部材51の挿通溝58に挿通したピン62と、第2付勢部材45によって付勢された第2溝形成部34と、によって第2溝係合部材51を効果的に保持することができる点で好ましい。また挿通溝58は、第1溝係合部材50および第2溝係合部材51がY方向に移動するときに第1溝係合部材50および第2溝係合部材51をピン62に対して滑らかにY方向に移動させるガイド溝としての機能も発揮することから、挿通溝58を備えることで第1溝係合部材50および第2溝係合部材51をY方向に滑らかに移動させることができる点においても好ましい。
続いて本発明の実施例2に係る可変動弁装置5aについて説明する。図9は、可変動弁装置5aを説明するための模式図である。可変動弁装置5aは、第1カムピース20に代えて第1カムピース20aを備え、第2カムピース30に代えて第2カムピース30aを備えている点において、実施例1に係る可変動弁装置5と異なっている。第1カムピース20aは、第2カム22に代えて第2カム22aを備え、第2カムピース30aは、第4カム32に代えて第4カム32aを備えている点において、実施例1に係る第1カムピース20および第2カムピース30と異なっている。第2カム22aおよび第4カム32aは、バルブ110の駆動を停止するようなカムプロフィールを有している点において、実施例1に係る第2カム22および第4カム32と異なっている。すなわち、本実施例に係る可変動弁装置5aは、バルブ110に対応するカムを第2カム22aおよび第4カム32aに切替えることで、バルブ110の駆動を停止させることができる(すなわち、いわゆる気筒休止運転を実行できる)可変動弁装置である。
また可変動弁装置5aは、可変動弁装置5aが適用されるバルブ110が配置されている気筒番号が実施例1と異なっている。具体的には本実施例に係る内燃機関は、第1気筒(#1)、第2気筒101(#2)、第3気筒102(#3)および第4気筒(#4)を備えている。第1気筒と第2気筒101とは互いに隣接し、第2気筒と第3気筒102とは互いに隣接し、第3気筒102と第4気筒とは互いに隣接している。図9において、第1気筒〜第4気筒の気筒配列方向は横方向であり、カム軸10の軸線方向と同じ方向である。本実施例に係る可変動弁装置5aが適用されるバルブ110は、第2気筒101のバルブ110と第3気筒102のバルブ110である点において、実施例1に係る可変動弁装置5と異なっている。
その結果、本実施例に係る第1カムピース20aは、第2気筒101に対応するようにカム軸10に配置され、第2カムピース30aは第3気筒102に対応するようにカム軸10に配置されている。またアクチュエータ60、第1溝係合部材50および第2溝係合部材51は、第2気筒101と第3気筒102との間に配置されている。
図10(a)および図10(b)は、本実施例に係る第1溝係合部材50および第2溝係合部材51を説明するための模式図である。具体的には図10(a)は、図9の第1溝係合部材50および第2溝係合部材51を拡大して模式的に図示しており、図10(b)は図10(a)の第1溝係合部材50および第2溝係合部材51をソレノイド61が配置されている側(上方側)から見た様子を模式的に図示している。
本実施例に係る第1溝係合部材50および第2溝係合部材51の形状自体は、実施例1に係る第1溝係合部材50および第2溝係合部材51と同様である。図10(a)を参照して、本実施例に係る第1溝係合部材50および第2溝係合部材51は、溝に係合する前の状態においてカム軸10の軸線方向に垂直な方向の位置が互いに異なっている点において、実施例1に係る第1溝係合部材50および第2溝係合部材51と異なっている。
具体的には本実施例に係る第1溝係合部材50は、溝に係合する前の状態において、第1溝係合部材50の傾斜面55のピン62が最初に当接する箇所の位置が第2溝係合部材51の傾斜面55のピン62が最初に当接する箇所の位置よりもY方向の位置に設定されている。なお本実施例に係る第1溝係合部材50および第2溝係合部材51は互いに同じ形状を有しているため、本実施例に係る第1溝係合部材50は、溝に係合する前の状態において、第1溝係合部材50の全体の位置が第2溝係合部材51の全体の位置よりもY方向の位置に設定されている。より具体的には、溝に係合する前の状態において第1溝係合部材50の底面57の位置が第2溝係合部材51の底面57の位置よりもY方向側に設定されている。
図11(a)〜図11(c)は、本実施例に係る第1溝係合部材50および第2溝係合部材51とピン62との係合態様を説明するための模式図である。本実施例に係る第1溝係合部材50および第2溝係合部材51は、溝に係合する前の状態において前述した図10(a)の位置に設定されているため、ピン62は、図11(a)に示すように先に第1溝係合部材50の傾斜面55に当接し、次いで図11(b)に示すように第2溝係合部材51の傾斜面55に当接する。その結果、先に第1溝係合部材50が−X方向に移動し、次いで第2溝係合部材51がX方向に移動する。
具体的には図11(a)を参照して、ピン62がソレノイド61から突出した場合、ピン62の先端は先に第1溝係合部材50の傾斜面55に当接する。その結果、図11(b)を参照して、第1溝係合部材50は−X方向に移動する。次いで図11(c)に示すようにピン62が第2溝係合部材51の傾斜面55に当接した場合、第2溝係合部材51はX方向に移動する。このように本実施例に係る第1溝係合部材50および第2溝係合部材51は、先に第1溝係合部材50が−X方向に移動し、その後第2溝係合部材51がX方向に移動する構成となっている。
なお本実施例に係る制御装置80が実行するフローチャートは、実施例1に係る図7のフローチャートと同様である。但し本実施例において、第2気筒101のバルブ110に対応するカムを第2カム22aから第1カム21に切替え且つ第3気筒102のバルブ110に対応するカムを第4カム32aから第3カム31に切替える場合にピン62をソレノイド61に没入させる時期は、第2気筒101および第3気筒102のバルブ110のバルブリフト中ではない。そもそも本実施例に係る第2カム22aおよび第4カム32aは、バルブ110をリフトさせないからである。したがって、制御部がステップS30においてソレノイド61への通電を停止させる時期は、特に限定されるものではなく、制御部は、ステップS10において否定判定された場合において、所定の時期にソレノイド61への通電を停止させればよい。
図12は、本実施例に係るバルブ110のリフト量の変化と溝との関係を説明するための模式図である。図12の上段には、第2気筒101および第3気筒102のバルブ110のバルブリフト曲線が図示されている。曲線1は、第1カム21が第2気筒101のバルブ110に対応したときのバルブリフト曲線である。曲線2は、第2カム22aが第2気筒101のバルブ110に対応したときのバルブリフト曲線である。曲線3は、第3カム31が第3気筒102のバルブ110に対応したときのバルブリフト曲線である。曲線4は、第4カム32aが第3気筒102のバルブ110に対応したときのバルブリフト曲線である。曲線2および曲線4のリフト量は、ゼロになっている。これは、第2カム22aが第2気筒101のバルブ110をリフトさせず、第4カム32aが第3気筒102のバルブ110をリフトさせないことに起因するものである。
また図12において、バルブリフト曲線の下に、第1溝26の溝深さを示す曲線(#2)がバルブリフト曲線に対応するように図示されている。第1溝26の溝深さを示す曲線の下に、第2溝36の溝深さを示す曲線(#3)がバルブリフト曲線に対応するように図示されている。
バルブリフト曲線の曲線1を参照して、第1カム21が第2気筒101のバルブ110を駆動した場合、第2気筒101のバルブ110はT10〜T12の時期にリフトしている。曲線3を参照して、第3カム31が第3気筒102のバルブ110を駆動した場合、第3気筒102のバルブ110はT13〜T16の時期にリフトしている。
第1溝26の溝深さを示す曲線(#2)を参照して、本実施例に係る第1溝26は、T11〜T12の時期がA〜B区間に対応している。また本実施例に係る第1溝26は、B〜C区間(溝深さ変化部)が2つに分割されている。具体的には第1溝26は、第1の溝深さ変化部であるB1〜C1の区間と、第2の溝深さ変化部であるB2〜C2の区間とを有している。B1〜C1の区間は、カム軸10の回転方向とは反対方向に向かって溝深さが徐々に浅くなり、B2〜C2の区間も、カム軸10の回転方向とは反対方向に向かって溝深さが徐々に浅くなっている。なお、第1溝26のC1〜B2の区間およびC2〜Dの区間の溝深さは一定である。また第1溝26のC2〜Dの区間は、第1溝26の軸線11からの距離が徐々に大きくなる区間である。
第1溝26の溝深さを示す曲線(#2)において、B1〜C1の区間はT12〜T15の時期に対応しており、C1〜B2の区間はT15〜T16の時期に対応しており、B2〜C2の区間はT16〜T17の時期に対応しており、C2〜Dの区間はT17〜T11の時期に対応している。
T12〜T15の時期(B1〜C1の区間)およびT16〜T17の時期(B2〜C2の区間)に、第1カムピース20aは−X方向に移動する(カムピース(#2)スライド区間)。またT17〜T11の時期(C2〜Dの区間)に、第1溝係合部材50は第1溝形成部24の径方向、具体的にはY方向に移動する(溝係合部材(#2)径方向スライド区間)。
第2溝36の溝深さを示す曲線(#3)を参照して、第2溝36は、T15〜T16の時期がA〜Bの区間に対応しており、T16〜T13の時期がB〜Cの区間(溝深さ変化部)に対応しており、T13〜T15の時期がC〜Dの区間に対応している。
T16〜T13の時期(B〜C区間)に、第2カムピース30aはX方向に移動する(カムピース(#3)スライド区間)。T13〜T15の時期(C〜D区間)に、第2溝係合部材51は第2溝形成部34の径方向、具体的にはY方向に移動する時期(溝係合部材(#3)径方向スライド区間)。
第1溝26の溝深さ変化部であるB1〜C1の区間およびB2〜C2の区間は、第1カム21および第2カム22aのベース円区間に対応するように設定されている。その結果、図12のバルブリフト曲線の曲線1が示すように、第2気筒101のバルブ110は、第1溝26の溝深さの曲線(#2)のB1〜C1の区間およびB2〜C2の区間においてリフトしていない。すなわち、本実施例に係る第1溝26の溝深さ変化部は、第2気筒101のバルブ110がリフトしない時期に対応するように形成されている。この構成によれば、第2気筒101のバルブ110がリフトしない時期に第1カムピース20aを軸線方向に移動させて第2気筒101のバルブ110に対応するカムを切替えることができる。
また、第2溝36の溝深さ変化部であるB〜C区間は、第3カム31および第4カム32aのベース円区間に対応するように設定されている。その結果、図12のバルブリフト曲線の曲線3が示すように、第3気筒102のバルブ110は、第2溝36の溝深さの曲線(#3)のB〜C区間にリフトしていない。すなわち、本実施例に係る第2溝36の溝深さ変化部は、第3気筒102のバルブ110がリフトしない時期に対応するように形成されている。この構成によれば、第3気筒102のバルブ110がリフトしない時期に第2カムピース30aを軸線方向に移動させて第3気筒102のバルブ110に対応するカムを切替えることができる。
本実施例に係る可変動弁装置5aにおいても、隣接する2つの気筒(第2気筒101および第3気筒102)に対して一つのアクチュエータ60を備えるだけで、隣接する2つの気筒のバルブ110を駆動するカムを切替えることができる。したがって、可変動弁装置5aのコストを低減させることができる。また可変動弁装置5aによれば、隣接する2つの気筒(第2気筒101および第3気筒102)に対して一つのアクチュエータ60を備えるだけで、気筒休止運転を実行することができる。
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
5 可変動弁装置
10 カム軸
11 軸線
20 第1カムピース
30 第2カムピース
40 第1付勢部材
45 第2付勢部材
50 第1溝係合部材
51 第2溝係合部材
60 アクチュエータ
61 ソレノイド
62 ピン
70 クランクポジションセンサ
71 カムポジションセンサ
80 制御装置
110 バルブ

Claims (2)

  1. 内燃機関の隣接する第1の気筒および第2の気筒の気筒配列方向に沿った軸線方向を有するカム軸に対して前記軸線方向に移動可能に前記カム軸に配置され、前記第1の気筒のバルブに対応する複数のカムと、前記軸線方向で前記第2の気筒の側に面した側面に形成された第1溝と、を有する第1カムピースと、
    前記カム軸に対して前記軸線方向に移動可能に配置され、前記第2の気筒のバルブに対応する複数のカムと、前記軸線方向で前記第1の気筒の側に面した側面に形成された第2溝と、を有する第2カムピースと、
    前記第1の気筒の前記バルブに対応するカムを前記第1カムピースの複数の前記カムの間で切替える場合に前記第1溝に係合する第1溝係合部材と、
    前記第2の気筒の前記バルブに対応するカムを前記第2カムピースの複数の前記カムの間で切替える場合に前記第2溝に係合する第2溝係合部材と、
    前記第1溝係合部材および前記第2溝係合部材を駆動するアクチュエータと、を備え、
    前記第1溝および前記第2溝は、前記カム軸の回転方向とは反対方向に向かって溝深さが徐々に浅くなる溝深さ変化部を有している、可変動弁装置。
  2. 前記第1カムピースを前記軸線方向で前記第1の気筒から前記第2気筒に向かう方向に付勢し、前記第2カムピースを前記軸線方向で前記第2の気筒から前記第1の気筒に向かう方向に付勢する付勢部材をさらに備え、
    前記第1カムピースの複数の前記カムは、第1カムと、前記第1カムよりも前記軸線方向で前記第2の気筒の側に配置された第2カムと、を備え、
    前記第2カムピースの複数の前記カムは、第3カムと、前記第3カムよりも前記軸線方向で前記第1の気筒の側に配置された第4カムと、を備え、
    前記アクチュエータは、前記第1の気筒と前記第2の気筒との間に配置されたソレノイドと、前記ソレノイドによって駆動されることで前記ソレノイドから突出した場合に前記第1溝係合部材および前記第2溝係合部材を前記軸線方向に移動させることで前記第1溝係合部材を前記第1溝の前記溝深さ変化部に係合させ、前記第2溝係合部材を前記第2溝の前記溝深さ変化部に係合させるピンと、を備え、
    前記ソレノイドは、前記第1の気筒の前記バルブに対応する前記カムを前記第2カムから前記第1カムに切替え且つ前記第2の気筒の前記バルブに対応する前記カムを前記第4カムから前記第3カムに切替える場合には、前記第1の気筒の前記バルブおよび前記第2の気筒の前記バルブのバルブリフト中に、前記ピンを前記ソレノイドに没入させる、請求項1記載の可変動弁装置。
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