JP2013253267A - 機械的な成形性に優れたCu−Mg−P系銅合金板及びその製造方法 - Google Patents

機械的な成形性に優れたCu−Mg−P系銅合金板及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】機械的な成形性、特にエリクセン値が良好で優れた張出し成形性を有するCu−Mg−P系銅合金板及びその製造方法。
【解決手段】質量%で、Mg:0.2〜1.2%、P:0.001〜0.2%、残部がCuおよび不可避的不純物である組成を有する銅合金板であり、後方散乱電子回折像システム付の走査型電子顕微鏡によるEBSD法にて圧延面に平行な表面の結晶面の回折強度分布(逆極点図形)を測定し、測定面積内の{123}面の回折強度をI1、{110}面の回折強度をI2、{100}面の回折強度をI3とした場合、I1/I3が15.0〜20.0であり、I2/I3が15.0〜20.0であり、測定面積内の結晶粒の粒径が10μm以下であり、粒径が5μm以下である結晶粒の面積比率が75%以上である。
【選択図】なし

Description

本発明は、機械的な成形性に優れたCu−Mg−P系銅合金板に関し、特に詳しくは、エリクセン値の良好な張出し成形性に優れたCu−Mg−P系銅合金板及びその製造方法に関する。
電気及び電子用機器の端子及びコネクタ用の材料としては、黄銅やリン青銅が一般的に使用されていたが、最近の携帯電話やノートPCなどの電子機器の小型、薄型化、軽量化の進行により、その端子及びコネクタ部品もより小型で電極間ピッチの狭いものが使用される様になっている。また、自動車のエンジン回りの使用等では、高温で厳しい条件下での信頼性も要求されている。これに伴い、その電気的接続の信頼性を保つ必要性から、強度、導電率、ばね限界値、応力緩和特性、機械加工性、耐疲労性等の更なる向上が要求され、黄銅やリン青銅では対応出来なくなり、その代替えとして、出願人は、特許文献1〜5に示される様なCu−Mg−P系銅合金に着目し、優れた特性を有する高品質で高信頼性の端子及びコネクタ用の銅合金板(商品名「MSP1」)を市場に提供している。
特許文献1には、Mg:0.3〜2重量%、P:0.001〜0.02重量%、C:0.0002〜0.0013重量%、酸素:0.0002〜0.001重量%を含有し、残りがCuおよび不可避不純物からなる組成、並びに、素地中に粒径:3μm以下の微細なMgを含む酸化物粒子が均一分散している組織を有する銅合金で構成されているコネクタ製造用銅合金薄板が開示されている。
特許文献2には、重量%で、Mg:0.1〜1.0%、P:0.001〜0.02%を含有し、残りがCuおよび不可避不純物からなる条材であって、表面結晶粒が長円形状をなし、この長円形状結晶粒の平均短径が5〜20μm、平均長径/平均短径の値が1.5〜6.0なる寸法を有し、かかる長円形状結晶粒を形成するには、最終冷間圧延直前の最終焼鈍において平均結晶粒径が5〜20μmの範囲内になるように調整し、ついで最終冷間圧延工程において圧延率を30〜85%の範囲内とする金型を摩耗させることの少ない伸銅合金条材が開示されている。
特許文献3には、質量%で、Mg:0.3〜2%、P:0.001〜0.1%、残部がCuおよび不可避的不純物である組成を有する銅合金条材であり、後方散乱電子回折像システム付の走査型電子顕微鏡によるEBSD法にて、前記銅合金条材の表面の測定面積内の全ピクセルの方位を測定し、隣接するピクセル間の方位差が5°以上である境界を結晶粒界としたみなした場合の、結晶粒内の全ピクセル間の平均方位差が4°未満である結晶粒の面積割合が、前記測定面積の45〜55%であり、引張強さが641〜708N/mm2であり、ばね限界値が472〜503N/mm2である引張り強さとばね限界値が高レベルでバランスの取れたCu−Mg−P系銅合金及びその製造方法が開示されている。
特許文献4には、 質量%で、Mg:0.3〜2%、P:0.001〜0.1%、残部がCuおよび不可避的不純物である組成を有する銅合金条材であり、後方散乱電子回折像システム付の走査型電子顕微鏡によるEBSD法にて、ステップサイズ0.5μmにて前記銅合金条材の表面の測定面積内の全ピクセルの方位を測定し、隣接するピクセル間の方位差が5°以上である境界を結晶粒界とみなした場合の、全結晶粒における結晶粒内の全ピクセル間の平均方位差の平均値が3.8〜4.2°であり、引張強さが641〜708N/mm2であり、ばね限界値が472〜503N/mm2であり、200℃で1000時間の熱処理後の応力緩和率が12〜19%である銅合金条材およびその製造方法が開示されている。
特許文献5には、質量%で、Mg:0.3〜2%、P:0.001〜0.1%、残部がCuおよび不可避的不純物である組成を有する銅合金条材であり、後方散乱電子回折像システム付の走査型電子顕微鏡によるEBSD法にて、ステップサイズ0.5μmにて前記銅合金条材の表面の測定面積内の全ピクセルの方位を測定し、隣接するピクセル間の方位差が5°以上である境界を結晶粒界とみなした場合の、結晶粒内の全ピクセル間の平均方位差が4°未満である結晶粒の面積割合が、前記測定面積の45〜55%であり、前記測定面積内に存在する結晶粒の面積平均GAMが2.2〜3.0°であり、引張強さが641〜708N/mm2であり、ばね限界値が472〜503N/mm2であり、1×106回の繰り返し回数における両振り平面曲げ疲れ限度が300〜350N/mm2である銅合金条材およびその製造方法が開示されている。
また、特許文献6には、高導電性および高強度を維持しながら、通常の曲げ加工性だけでなくノッチング後の曲げ加工性にも優れ、且つ、耐応力緩和特性に優れた安価な銅合金板材およびその製造方法として、0.2〜1.2質量%のMgと0.001〜0.2質量%のPを含み、残部がCuおよび不可避不純物である組成を有し、その銅合金板材の板面における{420}結晶面のX線回折強度をI{420}とし、純銅標準粉末の{420}結晶面のX線回折強度をI0{420}とすると、I{420}/I0{420}>1.0を満たし、銅合金板材の板面における{220}結晶面のX線回折強度をI{220}とし、純銅標準粉末の{220}結晶面のX線回折強度をI0{220}とすると、1.0≦I{220}/I0{220}≦3.5を満たす結晶配向を有す銅合金板材が開示されている。
特開平9−157774号公報 特開平6−340938号公報 特許第4516154号公報 特許第4563508号公報 特開2012−007231号公報 特開2009−228013号公報
特許文献1〜5に基づく優れた品質を有するCu−Mg−P系銅合金板は、出願人の商品名「MSP1」として製造及び販売されており、表面処理、機械加工(主にプレス加工)等が施された後に、端子及びコネクタ材料として広範に使用されている。
最近の複雑で多様な端子及びコネクタの形状に対応するために、Cu−Mg−P系銅合金板も、曲げ加工性やプレス打ち抜き性と共に、複雑な機械加工に対する更なる成形性(プレス加工時の絞り、或いは、張出し成形性等)の良さが求められている。特に、張出し成形性には高い寸法精度が求められることが多く、低コスト化と共に、その成形性を示すエリクセン値の良好なCu−Mg−P系銅合金板が求められている。
本発明では、出願人の商品名「MSP1」を改良し、その優れた諸特性を保持しながら、機械的な成形性、特にエリクセン値が良好で優れた張出し成形性を有するCu−Mg−P系銅合金板及びその製造方法を提供することを目的とする。
従前より、本発明者らは、X線、或いは、SEM・EBSD法にて、出願人の商品名「MSP1」の銅合金組織表面の各結晶方位面、特に、{110}面、{123}面、{111}面、{100}面に着目して種々の解析を実施しており、それらを基に鋭意検討の結果、質量%で、Mg:0.2〜1.2%、P:0.001〜0.2%、残部がCuおよび不可避的不純物である組成を有する銅合金板において、後方散乱電子回折像システム付の走査型電子顕微鏡によるEBSD法にて圧延面に平行な表面の結晶面の回折強度分布(逆極点図形)を測定し、測定面積内の{123}面の回折強度をI1、{110}面の回折強度をI2、{100}面の回折強度をI3とした場合、I1/I3が15.0〜20.0であり、I2/I3が15.0〜20.0であり、測定面積内の結晶粒の粒径が10μm以下であり、粒径が5μm以下である結晶粒の面積比率が75%以上であると、その優れた諸特性を保持しながら、機械的な成形性、特にエリクセン値が良好となり、優れた張出し成形性を有することを見出した。
即ち、この張出し成形性を向上させるには、Cu−Mg−P系銅合金の表面の組織を最適な条件に緻密化する必要があり、[{110}面及び{123}面の形成を増加し、{100}面の形成を減じて、{110}面及び{123}面と{100}面との回折強度比を最適な範囲内に収め、更には、結晶粒の粒径が10μm以下であり、粒径が5μm以下である結晶粒の面積比率が75%以上であることにより達成される。
また、本発明者らは、溶解・鋳造、熱間圧延、冷間圧延、連続焼鈍、仕上げ冷間圧延、テンションレベリングをこの順序で行い、次の(1)〜(3)の条件にて、熱間圧延、冷間圧延、連続焼鈍、テンションレベリングを実施することにより、本発明のCu−Mg−P系銅合金板が最適に製造されることも見出した。
(1)所定成分の銅合金を溶解・鋳造して銅合金鋳塊板を作製し、その銅合金鋳塊板の熱間圧延を、圧延開始温度;700℃〜800℃、総熱間圧延率;80%以上、1パス当りの平均圧延率;15%〜30%にて実施し、冷間圧延を、圧延率;50%以上にて実施することにより、{123}面及び{110}面と{100}面の回折強度比、結晶粒径が規定値内に収まる素地を作る(特に、{110}の形成を増長させる)。
(2)連続焼鈍を、温度;300℃〜550℃、時間;0.1分〜10分にて実施することにより、焼鈍での再結晶化を極力抑えて、{100}面の形成を抑制して規定値内に収める。
(3)テンションレベリングを、ラインテンション;10N/mm2〜140N/mm2で実施することにより、{110}面の形成を増加して規定値内に収め、ローラーレベラーのロールの表面粗さ(Ra);0.01〜0.10μmで実施することにより、ローラーレベラーのロールと銅合金板との摩擦を抑えて、銅合金板のローラーレベラーのロールと接触している側の圧縮ひずみを大きくすることにより、銅合金板表面の組織を緻密化し、{123}面の形成を増加して規定値内に収め、結晶粒径も規定値内に収める。
即ち、本発明のCu−Mg−P系銅合金板は、質量%で、Mg:0.2〜1.2%、P:0.001〜0.2%、残部がCuおよび不可避的不純物である組成を有する銅合金板であり、後方散乱電子回折像システム付の走査型電子顕微鏡によるEBSD法にて圧延面に平行な表面の結晶面の回折強度分布(逆極点図形)を測定し、測定面積内の{123}面の回折強度をI1、[110}面の回折強度をI2、{100}面の回折強度をI3とした場合、I1/I3が15.0〜20.0であり、I2/I3が15.0〜20.0であり、測定面積内の結晶粒の粒径が10μm以下であり、粒径が5μm以下である結晶粒の面積比率が75%以上であることを特徴とする。
Mgは、Cuの素地に固溶して導電性を損なうことなく、強度を向上させる。また、Pは、溶解鋳造時に脱酸作用があり、Mg成分と共存した状態で強度を向上させる。これらMg、Pは、上記範囲内で含有することにより、その特性を有効に発揮することができる。
特許文献6には、0.2〜1.2質量%のMgと0.001〜0.2質量%のPを含み、残部がCuおよび不可避不純物である組成を有する銅合金板材において、銅合金板材の板面における{420}結晶面のX線回折強度をI{420}とし、純銅標準粉末の{420}結晶面のX線回折強度をI0{420}とすると、I{420}/I0{420}>1.0を満たし、銅合金板材の板面における{220}結晶面のX線回折強度をI{220}とし、純銅標準粉末の{220}結晶面のX線回折強度をI0{220}とすると、1.0≦I{220}/I0{220}≦3.5を満たす結晶配向を有すると、通常の曲げ加工性のみでなく、ノッチング後の曲げ加工性にも優れ、耐応力緩和特性に優れることが開示されている。
この文献では、Cu−Mg−P系銅合金の板面(圧延面)からのX線回折パターンは、一般に{111}、{200}、{220}、{311}の4つの結晶面の回折ピークで構成されており、他の結晶面からのX線回折強度は、これらの結晶面からのX線回折強度に比べて非常に小さく、通常の製造方法によって製造されたCu−Mg−P系銅合金の板材では、{420}面からのX線回折強度は、無視される程度に弱くなるが、この文献による銅合金板材の製造方法の実施の形態によれば、{420}を主方位成分とする集合組織を有するCu−Mg−P系銅合金板材を製造することができ、この集合組織が強く発達している程、曲げ加工性の向上に有利となることが開示されている。
本発明では、この文献の考え方とは異なり、出願人の商品名「MSP1」の機械的成形性の改善を進めて行く過程で、Mgが0.2〜1.2質量%、Pが0.001〜0.2質量%、残部がCuおよび不可避的不純物である組成を有する銅合金板について、該銅合金板の後方散乱電子回折像システム付の走査型電子顕微鏡によるEBSD法にて圧延面に平行な表面の結晶面の回折強度分布(逆極点図形)を測定し、測定面積内の{123}面の回折強度をI1、{110}面の回折強度をI2、{100}面の回折強度をI3とした場合、I1/I3が15.0〜20.0であり、I2/I3が15.0〜20.0とする、即ち、{123}面と{110}面の形成を増長し、{100}面の形成を極力抑制し、更に、結晶粒の粒径が10μm以下であり、粒径が5μm以下である結晶粒の面積比率が75%以上とすることにより、銅合金板は、従来の諸特性を維持しながら、機械的成形性、特にエリクセン値が良好で優れた張出し成形性を有することを見出した。
これらの3つの条件(I1/I3、I2/I3、結晶粒径)を全て満たしていないと、その効果は得られない。
従来の諸特性とは、出願人の商品名「MSP1」の1/4H材、1/2H材、H材、EH材、SH材に該当する物理的、機械的、各種特性を意味する。
また、{110}面は、張出し成形性のみでなく、出願人のPCT/JP2012/ 59257で開示されるように、高温での耐疲労特性の向上にも関与する重要な因子でもある。
1/I3及びI2/I3の値は大きいことが好ましいが、抑制したい{100}面の形成を皆無にすることは、製造技術の問題点から難しく、I1/I3及びI2/I3が20を超えることはない。
結晶粒の粒径が10μm以下であり、粒径が5μm以下である結晶粒の面積比率を75%以上とすることにより、結晶粒が最適範囲となり表面の緻密化されるが、面積比率が75%未満であると、表面の緻密化が充分ではなく、期待する効果は得られない。この場合、面積比率とは、測定面積内の全結晶粒に占める粒径が5μm以下の結晶粒の割合である。
本発明では、各結晶面の回折強度分布(逆極点図形)の測定は、後方散乱電子回折像システム付の走査型電子顕微鏡によるEBSD法にて実施した。
各結晶面の分布等を表示する方法としては、正極点図形と逆極点図形とがあり、正極点図形は、測定試料の試料軸を固定した平面図形表示であり、結晶面の3次元的な状態を読み取ることができる。逆極点図形は、測定試料の結晶軸を固定した平面図形表示であり、本発明では、この逆極点図形を用い、{123}面、[110}面、{100}面の回折強度に着目した。
また、本発明では、張出し成形性の評価をエリクセン値(銅合金薄膜を円環状の台において、中心を球状の突起で押し、銅合金薄膜が破壊するまでに球状突起が侵入した深さをmm単位で表した数値)にて評価した。
また、本発明の優れた耐疲労特性を有するCu−Mg−P系銅合金板は、更に、0.0002〜0.0013質量%のCと0.0002〜0.001質量%の酸素を含有することを特徴とする。
Cは、純銅に対して非常に入りにくい元素であるが、微量に含まれることにより、Mgを含む酸化物が大きく成長するのを抑制する作用がある。しかし、その含有量が0.0001質量%未満ではその効果が十分でなく、一方、0.0013質量%を越えて含有すると、固溶限度を越えて結晶粒界に析出し、粒界割れを発生させて脆化し、曲げ加工中に割れが発生することがあるので好ましくない。より好ましい範囲は、0.0003〜0.0010質量%である。
酸素は、Mgとともに酸化物を作り、この酸化物が微細で微量存在すると、打抜き金型の摩耗低減に有効であるが、その含有量が0.0002質量%未満ではその効果が十分でなく、一方、0.001質量%を越えて含有するとMgを含む酸化物が大きく成長するので好ましくない。より好ましい範囲は0.0003〜0.008質量%である。
また、本発明の優れた耐疲労特性を有するCu−Mg−P系銅合金板は、更に、0.001〜0.03%質量%のZrを含有することを特徴とする。
Zrは、0.001〜0.03質量%の添加により、引張強さ及びばね限界値の向上に寄与し、その添加範囲外では、効果は望めない。
本発明のCu−Mg−P系銅合金板の製造方法は、熱間圧延、冷間圧延、連続焼鈍、仕上げ冷間圧延、テンションレベリングをこの順序で行う工程で前記銅合金板を製造するに際し、前記熱間圧延を、圧延開始温度;700℃〜800℃、総熱間圧延率;80%以上、1パス当りの平均圧延率;15%〜30%にて実施し、前記冷間圧延を、圧延率;50%以上にて実施し、前記連続焼鈍を、温度;300℃〜550℃、時間;0.1分〜10分にて実施し、テンションレベリングを、ラインテンション;10N/mm2〜140N/mm2、ローラーレベラーのロールの表面粗さ(Ra);0.01〜0.10μmにて実施することを特徴とする。
出願人の特許文献3、特許文献4、特許文献5では、Cu−Mg−P系銅合金板の製造方法として、熱間圧延、溶体化処理、仕上げ冷間圧延、低温焼鈍をこの順序で含む工程で銅合金を製造するに際して、熱間圧延開始温度が700℃〜800℃で、総熱間圧延率が90%以上であり、1パス当りの平均圧延率が10%〜35%として前記熱間圧延を行い、前記溶体化処理後の銅合金板のビッカース硬さを80〜100Hvに調整し、前記低温焼鈍を250〜450℃にて30秒〜180秒にて実施することを開示しており、出願人の特許文献4では、更に、仕上げ冷間圧延における総圧延率を50〜80%にて実施することが開示されている。
また、特許文献6には、Cu−Mg−P系銅合金板の製造方法として、900℃〜300℃における熱間圧延として900℃〜600℃で最初の圧延パスを行った後に600℃未満〜300℃で圧延率40%以上の圧延を行い、次いで、圧延率85%以上で冷間圧延を行い、その後、400〜700℃における再結晶焼鈍と、圧延率20〜70%の仕上げ冷間圧延を順次行うことにより、銅合金板材を製造することが開示されている。
本発明のCu−Mg−P系銅合金板の製造方法は、出願人の特許文献3、特許文献4、特許文献5の製造方法を改良し、テンションレベリングにより、{110}面、{123}面及び結晶粒径を規定範囲値内に収める、即ち、最適なテンションレベリングにて、銅合金板に繰り返し曲げ加工、引張り応力を与えて、結晶粒径を調整し、{110}面及び{123}面の形成を増加させて、表面組織を緻密化し個々の粒界に作用する応力を低下させることにより、優れた張出し成形性を有するCu−Mg−P系銅合金板を得ることが大きな特徴である。
テンションレベリングとは、ローラーレベラー(千鳥にならぶロールに銅合金板を挿入して繰り返し逆方向に曲げ加工する装置)に対して、前後方向に張力を与えることにより、銅合金板の平坦度を矯正する加工であり、ラインテンションとは、入側および巻取側テンション負荷装置によりローラーレベラー内の銅合金板に負荷される張力である。このラインテンションと共に、ローラーレベラーの各ロールの表面粗さ(Ra)も、銅合金の表面組織の緻密化に大きな影響を及ぼす。
具体的には、次の製造方法と理由により、本発明のCu−Mg−P系銅合金板が最適に製造される。
(1)所定成分の銅合金を溶解・鋳造して銅合金鋳塊板を作製し、その銅合金鋳塊板の熱間圧延を、圧延開始温度;700℃〜800℃、総熱間圧延率;80%以上、1パス当りの平均圧延率;15%〜30%にて実施し、冷間圧延を、圧延率;50%以上にて実施することにより、{123}面及び{110}面と{100}面の回折強度比、結晶粒径が規定値内に収まる素地を作る(特に、{110}の形成を増長させる)。
(2)連続焼鈍を、温度;300℃〜550℃、時間;0.1分〜10分にて実施することにより、焼鈍での再結晶化を極力抑えて、{100}面の形成を抑制して規定値内に収める。
(3)テンションレベリングを、ラインテンション;10N/mm2〜140N/mm2で実施することにより、{110}面の形成を増加して規定値内に収め、ローラーレベラーのロールの表面粗さ(Ra);0.01〜0.10μmで実施することにより、ローラーレベラーローのロールと銅合金板との摩擦を抑えて、銅合金板のローラーレベラーのロールと接触している側の圧縮ひずみを大きくすることにより、銅合金板表面の組織を緻密化し、{123}面の形成を増加して規定値内に収め、結晶粒径も規定値内に収める。
これらの熱間圧延、冷間圧延、連続焼鈍、テンションレベリングの製造条件の何れか一つが外れても、3つの条件(I1/I3、I2/I3、結晶粒径)を全て満たした機械的な成形性に優れたCu−Mg−P系銅合金板を得ることはできない。
本発明により、機械的な成形性、特にエリクセン値が良好で優れた張出し成形性を有するCu−Mg−P系銅合金板及びその製造方法が提供される。
本発明の製造工程でのテンションレベリングにおけるラインテンション、ローラーレベラーを説明するための概略図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
[銅合金板の成分組成]
本発明のCu−Mg−P系銅合金板は、0.2〜1.2質量%のMgと0.001〜0.2質量%のPを含み、残部がCuおよび不可避不純物である基本組成を有する。
Mgは、Cuの素地に固溶して導電性を損なうことなく、強度を向上させる。また、Pは、溶解鋳造時に脱酸作用があり、Mg成分と共存した状態で強度を向上させる。これらMg、Pは上記の範囲で含有することにより、その特性を有効に発揮することができる。
また、本発明のCu−Mg−P系銅合金板は、上記の基本組成に対して、更に0.0002〜0.0013質量%のCと0.0002〜0.001質量%の酸素を含有するのが好ましい。
Cは、純銅に対して非常に入りにくい元素であるが、微量に含まれることにより、Mgを含む酸化物が大きく成長するのを抑制する作用がある。しかし、その含有量が0.0001質量%未満ではその効果が十分でなく、一方、0.0013質量%を越えて含有すると、固溶限度を越えて結晶粒界に析出し、粒界割れを発生させて脆化し、曲げ加工中に割れが発生することがあるので好ましくない。より好ましい範囲は、0.0003〜0.0010質量%である。
酸素は、Mgとともに酸化物を作り、この酸化物が微細で微量存在すると、打抜き金型の摩耗低減に有効であるが、その含有量が0.0002質量%未満ではその効果が十分でなく、一方、0.001質量%を越えて含有するとMgを含む酸化物が大きく成長するので好ましくない。より好ましい範囲は0.0003〜0.008質量%である。
また、本発明のCu−Mg−P系銅合金板は、上記の基本組成に対して、或いは、上記の基本組成に上記のC及び酸素を含む組成に対して、更に、0.001〜0.03%質量%のZrを含有するのが好ましい。
Zrは、0.001〜0.03質量%の添加により、引張強さ及びばね限界値の向上に寄与し、その添加範囲外では、効果は望めない。
[銅合金板の集合組織]
本発明のCu−Mg−P系銅合金板は、質量%で、Mg:0.2〜1.2%、P:0.001〜0.2%、残部がCuおよび不可避的不純物である組成を有する銅合金板であり、後方散乱電子回折像システム付の走査型電子顕微鏡によるEBSD法にて圧延面に平行な表面の結晶面の回折強度分布(逆極点図形)を測定し、測定面積内の{123}面の回折強度をI1、[110}面の回折強度をI2、{100}面の回折強度をIとした場合、I1/I3が15.0〜20.0であり、I2/I3が15.0〜20.0であり、測定面積内の結晶粒の粒径が10μm以下であり、粒径が5μm以下である結晶粒の面積比率が75%以上である。
特許文献6には、0.2〜1.2質量%のMgと0.001〜0.2質量%のPを含み、残部がCuおよび不可避不純物である組成を有する銅合金板材において、銅合金板材の板面における{420}結晶面のX線回折強度をI{420}とし、純銅標準粉末の{420}結晶面のX線回折強度をI0{420}とすると、I{420}/I0{420}>1.0を満たし、銅合金板材の板面における{220}結晶面のX線回折強度をI{220}とし、純銅標準粉末の{220}結晶面のX線回折強度をI0{220}とすると、1.0≦I{220}/I0{220}≦3.5を満たす結晶配向を有すると、通常の曲げ加工性のみでなく、ノッチング後の曲げ加工性にも優れ、耐応力緩和特性に優れることが開示されている。
この文献では、Cu−Mg−P系銅合金の板面(圧延面)からのX線回折パターンは、一般に{111}、{200}、{220}、{311}の4つの結晶面の回折ピークで構成されており、他の結晶面からのX線回折強度は、これらの結晶面からのX線回折強度に比べて非常に小さく、通常の製造方法によって製造されたCu−Mg−P系銅合金の板材では、{420}面からのX線回折強度は、無視される程度に弱くなるが、この文献による銅合金板材の製造方法の実施の形態によれば、{420}を主方位成分とする集合組織を有するCu−Mg−P系銅合金板材を製造することができ、この集合組織が強く発達している程、曲げ加工性の向上に有利となることが開示されている。
本発明では、この文献の考え方とは異なり、出願人の商品名「MSP1」の機械的成形性の改善を進めて行く過程で、銅合金板の後方散乱電子回折像システム付の走査型電子顕微鏡によるEBSD法にて圧延面に平行な表面の結晶面の回折強度分布(逆極点図形)を測定し、測定面積内の{123}面の回折強度をI1、{110}面の回折強度をI2、{100}面の回折強度をI3とした場合、I1/I3が15.0〜20.0であり、I2/I3が15.0〜20.0とする、即ち、{123}面と{110}面の形成を増長し、{100}面の形成を極力抑制し、更に、結晶粒の粒径が10μm以下であり、粒径が5μm以下である結晶粒の面積比率が75%以上とすることにより、銅合金板は、従来の諸特性を維持しながら、機械的成形性、特にエリクセン値が良好で優れた張出し成形性を有することを見出している。
これらの3つの条件(I1/I3、I2/I3、結晶粒径)を全て満たしていないと、その効果は期待できない。
従来の諸特性とは、出願人の商品名「MSP1」の1/4H材、1/2H材、H材、EH材、SH材に該当する物理的、機械的、各種特性を意味する。
また、[110}面は、張出し成形性のみでなく、出願人のPCT/JP2012/ 59257で開示されるように、高温での耐疲労特性の向上にも関与する重要な因子でもある。
1/I3及びI2/I3の値は大きいことが好ましいが、抑制したい{100}面の形成を皆無にすることは、製造技術の問題点から難しく、I1/I3及びI2/I3が20を超えることはない。
結晶粒の粒径が10μm以下であり、粒径が5μm以下である結晶粒の面積比率を75%以上とすることにより、結晶粒が最適範囲となり表面の緻密化されるが、面積比率が75%未満であると、表面の緻密化が充分ではなく、期待する効果は得られない。この場合、面積比率とは、測定面積内の全結晶粒に占める粒径が5μm以下の結晶粒の割合である。
[銅合金板の各結晶面の回折強度分布(逆極点図形)の測定、エリクセン値]
本発明では、各結晶面の回折強度分布(逆極点図形)の測定は、後方散乱電子回折像システム付の走査型電子顕微鏡によるEBSD法にて実施した。
各結晶面の分布等を表示する方法としては、正極点図形と逆極点図形とがあり、正極点図形は、測定試料の試料軸を固定した平面図形表示であり、結晶面の3次元的な状態を読み取ることができる。逆極点図形は、測定試料の結晶軸を固定した平面図形表示であり、本発明では、この逆極点図形を用い、{123}面、{110}面、{100}面の回折強度に着目した。
また、本発明では、張出し成形性の評価をエリクセン値(銅合金薄板を円環状の台において、中心を球状の突起で押し、銅合金薄板が破壊するまでに球状突起が侵入した深さをmm単位で表した数値)にて評価した。
[銅合金板の製造方法]
本発明のCu−Mg−P系銅合金板の製造方法は、熱間圧延、冷間圧延、連続焼鈍、仕上げ冷間圧延、テンションレベリングをこの順序で行う工程で前記銅合金板を製造するに際し、前記熱間圧延を、圧延開始温度;700℃〜800℃、総熱間圧延率;80%以上、1パス当りの平均圧延率;15%〜30%にて実施し、前記冷間圧延を、圧延率;50%以上にて実施し、前記連続焼鈍を、温度;300℃〜550℃、時間;0.1分〜10分にて実施し、テンションレベリングを、ラインテンション;10N/mm2〜140N/mm2、ローラーレベラーのロールの表面粗さ(Ra);0.01〜0.10μmにて実施することを特徴とする。
出願人の特許文献3、特許文献4、特許文献5では、Cu−Mg−P系銅合金板の製造方法として、熱間圧延、溶体化処理、仕上げ冷間圧延、低温焼鈍をこの順序で含む工程で銅合金を製造するに際して、熱間圧延開始温度が700℃〜800℃で、総熱間圧延率が90%以上であり、1パス当りの平均圧延率が10%〜35%として前記熱間圧延を行い、前記溶体化処理後の銅合金板のビッカース硬さを80〜100Hvに調整し、前記低温焼鈍を250〜450℃にて30秒〜180秒にて実施することを開示しており、出願人の特許文献4では、更に、仕上げ冷間圧延における総圧延率を50〜80%にて実施することを開示している。
また、特許文献6には、Cu−Mg−P系銅合金板の製造方法として、900℃〜300℃における熱間圧延として900℃〜600℃で最初の圧延パスを行った後に600℃未満〜300℃で圧延率40%以上の圧延を行い、次いで、圧延率85%以上で冷間圧延を行い、その後、400〜700℃における再結晶焼鈍と、圧延率20〜70%の仕上げ冷間圧延を順次行うことにより、銅合金板材を製造することが開示されている。
本発明のCu−Mg−P系銅合金板の製造方法は、出願人の特許文献3、特許文献4、特許文献5の製造方法を改良し、テンションレベリングにより、{110}面、{123}面及び結晶粒径を規定範囲値内に収める、即ち、最適なテンションレベリングにて、銅合金板に繰り返し曲げ加工、引張り応力を与えて、結晶粒径を調整し、{110}面及び{123}面の形成を増加させて、表面組織を緻密化し個々の粒界に作用する応力を低下させることにより、優れた張出し成形性を有するCu−Mg−P系銅合金板を得ることが大きな特徴である。
テンションレベリングとは、千鳥に並ぶロールに材料を通して繰り返し逆方向に曲げ加工するローラーレベラーに前後方向に張力を与えることにより、材料の平坦度を矯正する加工である。このテンションレベリングでは、材料に、バックテンション、ラインテンション、フロントテンションの張力が負荷される。バックテンションとは、アンコイラーと入側テンション負荷装置との間の材料に負荷される張力であり、ラインテンションとは、入側および巻取側テンション負荷装置によりローラーレベラー内の材料に負荷される張力であり、フロントテンションとはリコイラーと巻取側テンション負荷装置との間の材料に負荷される張力である。
図1に示すように、アンコイラー9に巻かれた銅合金板6は、テンションレベラ10の入側テンション負荷装置11を通過し、ローラーレベラー13により繰り返し曲げ加工されて銅合金板7となり、巻取側テンション負荷装置12を通過後、銅合金板8となりリコイラー14に巻き取られる。この際、バックテンションB1はアンコイラー9と入側テンション負荷装置11との間の銅合金板6に負荷される。ラインテンションLは入側テンション負荷装置11と巻取側テンション負荷装置12の間の銅合金板7に負荷される(ローラーレベラー13内では均一な張力である)。フロントテンションF1はリコイラー14と巻取側テンション負荷装置12との間の銅合金板8に負荷される張力である。
このラインテンションLと共に、ローラーレベラー13の各ロールの表面粗さ(Ra)が、銅合金の表面組織の緻密化に大きな影響を及ぼす。
具体的には、次の製造方法と理由により、本発明のCu−Mg−P系銅合金板が最適に製造される。
(1)所定成分の銅合金を溶解・鋳造して銅合金鋳塊板を作製し、その銅合金鋳塊板の熱間圧延を、圧延開始温度;700℃〜800℃、総熱間圧延率;80%以上、1パス当りの平均圧延率;15%〜30%にて実施し、冷間圧延を、圧延率;50%以上にて実施することにより、{123}面及び{110}面と{100}面の回折強度比、結晶粒径が規定値内に収まる素地を作る(特に、{110}の形成を増長させる)。
(2)連続焼鈍を、温度;300℃〜550℃、時間;0.1分〜10分にて実施することにより、焼鈍での再結晶化を極力抑えて、{100}面の形成を抑制して規定値内に収める。
(3)テンションレベリングを、ラインテンション;10N/mm2〜140N/mm2で実施することにより、{110}面の形成を増加して規定値内に収め、ローラーレベラーのロールの表面粗さ(Ra);0.01〜0.10μmで実施することにより、ローラーレベラーローのロールと銅合金板との摩擦を抑えて、銅合金板のローラーレベラーのロールと接触している側の圧縮ひずみを大きくすることにより、銅合金板表面の組織を緻密化し、{123}面の形成を増加して規定値内に収め、結晶粒径も規定値内に収める。
これらの熱間圧延、冷間圧延、連続焼鈍、テンションレベリングの製造条件の何れか一つが外れても、3つの条件(I1/I3、I2/I3、結晶粒径)を全て満たした機械的な成形性に優れたCu−Mg−P系銅合金板を得ることはできない。
表1に示す組成の銅合金を、電気炉により還元性雰囲気下で溶解し、厚さが150mm、幅が500mm、長さが3000mmの鋳塊を溶製した。この溶製した鋳塊を、表1に示す、圧延開始温度、総熱間圧延率、1パス当たりの平均圧延率にて熱間圧延を行い、銅合金板とした。この銅合金板の両表面の酸化スケールをフライスで0.5mm除去した後、表1に示す圧延率で冷間圧延を施し、表1に示す連続焼鈍を施し、圧延率が70%〜85%の仕上げ冷間圧延を実施し、表1に示すテンションレベリングを施し、厚さ0.2mm程度の実施例1〜10及び比較例1〜7に示すCu−Mg−P系銅合金薄板を作製した。実施例1〜10は、出願人の商品名「MSP1」の質別「H材」相当品である。
Figure 2013253267
これらの銅合金薄板から試料を切出し、圧延面に平行な表面の各結晶面の回折強度分布(逆極点図形)を後方散乱電子回折像システム付の走査型電子顕微鏡(日立製型式:SU−70)によるEBSD(株式会社TSLソリューションズ製)法にて測定し、{123}面、[110}面、{100}面の各々の回折強度から、I1/I3、I2/I3を算出した。測定制御ソフトは、OIM Data Collection Ver.5(株式会社TSLソリューションズ製)を使用した。
また、各試料の結晶粒径は、銅合金板の板面(圧延面)を研磨した後にエッチンし、その面を光学顕微鏡で観察して、JISH0501の切断法により測定した。
その結果を表2に示す。
Figure 2013253267
次に、各試料の導電率、引張り強さ、応力緩和率、ばね限界値を測定した。
導電率は、JISH0505の導電率測定方法に従って測定した。
引張り強さは、LD(圧延方向)およびTD(圧延方向および板厚方向に対して垂直な方向)の引張試験用の試験片(JISZ2201の5号試験片)をそれぞれ5個ずつ採取し、それぞれの試験片についてJISZ2241に準拠した引張試験を行い、平均値によってLDおよびTDの引張強さを求めた。
応力緩和率は、幅12.7mm、長さ120mm(以下、この長さを120mmをL0とする)の寸法を持った試験片を使用し、この試験片を長さ:110mm、深さ:3mmの水平縦長溝を有する治具に前記試験片の中央部が上方に膨出するように湾曲セットし(この時の試験片の両端部の距離:110mmをL1とする)、この状態で温度:170℃にて1000時間保持し、加熱後、前記治具から取り外した状態に置ける前記試験片の両端部間の距離(以下、L2とする)を測定し、計算式:(L0−L2)/(L0−L1)×100%によって算出することにより求めた。
ばね限界値は、JIS−H3130に基づき、モーメント式試験により永久たわみ量を測定し、R.T.におけるKb0.1(永久たわみ量0.1mmに対応する固定端における表面最大応力値)を算出した。
次に、各試料の張り出し加工性を、JISZ2247A法により、エリクセン値にて評価した。
これらの結果を表3に示す。
Figure 2013253267
表2および表3に示すように、実施例1〜10は、I1/I3およびI2/I3の回折強度が何れも15.0〜20.0であり、最大結晶粒径が10μm以下、粒径5μm以下の結晶粒の面積比率が75%以上である。
この結果、引張り強さは510〜575N/mm2、ばね限界値は385〜389Kb0.1と高く、一方、応力緩和率は12〜18と低く、エリクセン値は8.8以上の高い値を有している。
一方、比較例1〜7は、I1/I3およびI2/I3の回折強度が何れも15.0未満であり、最大結晶粒径が10μmより大きく、粒径5μm以下の結晶粒の面積比率が75%未満である。このため、引張り強さは515N/mm2以下、ばね限界値は386Kb0.1以下であり、応力緩和率は比較例1を除き何れも20以上であり、このためエリクセン値は8.6以下にとどまる。
これらの結果より、本発明の製造方法により製造されたCu−Mg−P系銅合金板は、比較例と比べて、エリクセン値が良好であり優れた張出し成形性を有することがわかる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこの記載に限定されることはなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、製造方法にて、冷間圧延と連続焼鈍を繰返し実施する、テンションレベリング後に歪取り焼鈍を実施する等である。
6 銅合金板
7 銅合金板
8 銅合金板
9 アンコイラー
10 テンションレベラ
11 入側テンション負荷装置
12 巻取側テンション負荷装置
13 ローラーレベラー
14 リコイラー
B1 バックテンション
F1 フロントテンション
L ラインテンショ

Claims (4)

  1. 質量%で、Mg:0.2〜1.2%、P:0.001〜0.2%、残部がCuおよび不可避的不純物である組成を有する銅合金板であり、後方散乱電子回折像システム付の走査型電子顕微鏡によるEBSD法にて圧延面に平行な表面の結晶面の回折強度分布(逆極点図形)を測定し、測定面積内の{123}面の回折強度をI1、{110}面の回折強度をI2、{100}面の回折強度をI3とした場合、I1/I3が15.0〜20.0であり、I2/I3が15.0〜20.0であり、測定面積内の結晶粒の粒径が10μm以下であり、粒径が5μm以下である結晶粒の面積比率が75%以上であることを特徴とするCu−Mg−P系銅合金板。
  2. 更に、0.0002〜0.0013質量%のCと、0.0002〜0.001質量%の酸素とを含有することを特徴とする請求項1に記載のCu−Mg−P系銅合金板。
  3. 更に、0.001〜0.03%質量%のZrを含有することを特徴とする請求項1或いは請求項2に記載のCu−Mg−P系銅合金板。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のCu−Mg−P系銅合金板の製造方法であって、熱間圧延、冷間圧延、連続焼鈍、仕上げ冷間圧延、テンションレベリングをこの順序で行う工程で前記銅合金板を製造するに際し、前記熱間圧延を、圧延開始温度;700℃〜800℃、総熱間圧延率;80%以上、1パス当りの平均圧延率;15%〜30%にて実施し、前記冷間圧延を、圧延率;50%以上にて実施し、前記連続焼鈍を、温度;300℃〜550℃、時間;0.1分〜10分にて実施し、テンションレベリングを、ラインテンション;10N/mm2〜140N/mm2、ローラーレベラーのロールの表面粗さ(Ra);0.01〜0.10μmにて実施することを特徴とするCu−Mg−P系銅合金板の製造方法。
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