JP2013253177A - ビニルベンゾシクロブテンと脂環式(メタ)アクリレートの共重合体 - Google Patents
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Abstract
【課題】線膨張係数が低く、吸水率の低い、ビニル基を有するベンゾシクロブテン単量体と、脂環式側鎖を有する(メタ)アクリレート単量体からなる共重合体を提供する。
【解決手段】4−ビニルベンゾシクロブテン(1)およびその誘導体からなる繰り返し単位、シクロヘキシルメタクリレート(4)及びその誘導体からなる繰り返し構造単位を有し、前記(1)からなる繰り返し構造単位の含有量が1mol%以上99mol%以下であり、前記(4)からなる繰り返し構造単位の含有量が1mol%以上99mol%以下である共重合体。
【選択図】なし
【解決手段】4−ビニルベンゾシクロブテン(1)およびその誘導体からなる繰り返し単位、シクロヘキシルメタクリレート(4)及びその誘導体からなる繰り返し構造単位を有し、前記(1)からなる繰り返し構造単位の含有量が1mol%以上99mol%以下であり、前記(4)からなる繰り返し構造単位の含有量が1mol%以上99mol%以下である共重合体。
【選択図】なし
Description
本発明は、線膨張係数が低く、吸水率の低い、ビニルベンゾシクロブテンと脂環式(メタ)アクリレートの共重合体に関する。
光学部材(レンズやミラー等)や電子基板(プリント基板等)には、軽量で成形が容易なことから、プラスチックが有用であることは知られている。こういった光学部材や電子基板においては、製造時や使用時にさまざまな温度の環境で用いられることが想定され、熱変形しにくい、すなわち、線膨張係数が低く、かつ、吸水率の低い材料が求められている。
一般に、光学部材の分野では、吸水性が低く、透明性が高いことから、環状オレフィンポリマーがレンズ等の光学部材に利用されている。また、電子基板の分野では、プリント基板や半導体実装用基板等において、おもに耐熱性の高いポリイミド等の樹脂が利用されている。
しかしながら、環状オレフィンポリマーは線膨張係数が高く、使用できる用途に制限が大きい。一方、ポリイミドは、線膨張係数はきわめて低いものの、吸水率が高く、成形性が悪いことから、用途の制限がある。
特許文献1では、多官能(メタ)アクリレート化合物から構成される重合体が開示されており、線膨張係数の小さい成形体を製造できるとされている。
しかしながら、特許文献1において開示されている成形体では、多官能(メタ)アクリレートであり、ヘテロ元素が多量に含まれるため、吸水率が高いと考えられる。また、このような低線膨張係数を実現する(メタ)アクリル樹脂は、単量体と重合開始剤を型に導入し、重合を進めて成形体を作製する必要があり、熱可塑性樹脂とは異なり、簡便に成形体を得ることが極めて困難である。
本発明は、この様な背景技術に鑑みてなされたものであり、線膨張係数が低く、吸水率の低い共重合体を提供するものである。
上記の課題を解決する共重合体は、下記一般式(1)からなる繰り返し構造単位、および下記一般式(2)からなる繰り返し構造単位を有し、前記一般式(1)からなる繰り返し構造単位の含有量が1mol%以上99mol%以下であり、前記一般式(2)からなる繰り返し構造単位の含有量が1mol%以上99mol%以下であることを特徴とする。
(式中、R1は−H、−CH3、−C2H5、−C(CH3)3のいずれかである。sは0から3の整数である。)
(式中、R2からR14は、互いに独立に、−H、−CH3、−C2H5、−C(CH3)3のいずれかである。m、n、pは0から1の整数で、m+nは1以上であり、m+nが1のときpは0、m+nが2のときpは1である。qは独立に0から1の整数である。)
本発明によれば、線膨張係数が低く、吸水率の低い共重合体を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明に係る共重合体は、下記一般式(1)からなる繰り返し構造単位、および下記一般式(2)からなる繰り返し構造単位を有することを特徴とする。
(式中、R1は−H、−CH3、−C2H5、−C(CH3)3のいずれかである。sは0から3の整数である。)
(式中、R2からR14は、互いに独立に、−H、−CH3、−C2H5、−C(CH3)3のいずれかである。m、n、pは0から1の整数で、m+nは1以上であり、m+nが1のときpは0、m+nが2のときpは1である。qは独立に0から1の整数である。)
本発明の共重合体において、前記一般式(1)からなる繰り返し構造単位の含有量が1mol%以上99mol%以下であり、前記一般式(2)からなる繰り返し構造単位の含有量が1mol%以上99mol%以下であることが好ましい。特に、架橋時の線膨張係数の観点から、前記一般式(1)からなる繰り返し構造単位の含有量は10mol%以上99mol%以下であり、前記一般式(2)からなる繰り返し構造単位の含有量は1mol%以上90mol%以下であることが好ましい。さらに好ましくは、線膨張係数と吸水率を好適に保つために、前記一般式(1)からなる繰り返し構造単位の含有量は5mol%以上95mol%以下であり、前記一般式(2)からなる繰り返し構造単位の含有量は5mol%以上95mol%以下である。
以下、本発明をさらに詳しく説明するが、これに限られるものではない。
本発明に係わる共重合体は、一般式(1)からなる繰り返し構造単位、すなわち、ビニル基を有するベンゾシクロブテン単量体と、一般式(2)からなる繰り返し構造単位、すなわち、脂環式側鎖を有する(メタ)アクリレート単量体からなる共重合体である。
ビニル基を有するベンゾシクロブテン単量体は、加熱により二量化することができ、本発明に係わる共重合体を架橋することを可能とし、熱硬化性を付与している。また、脂環式側鎖を有する(メタ)アクリレート単量体は、側鎖に脂環式基を有することで、吸水性が低い。この両方を兼ね備えた本発明に係わる共重合体では、架橋による低線膨張化と脂環式構造による低吸水性を持つ。さらに、架橋前においては、熱可塑性の樹脂として取り扱えるため、成形性がきわめて高い。本発明の共重合体は、線膨張係数が低く、かつ、吸水率の低い、熱可塑性と熱硬化性を併せ持つ共重合体である。
<ビニル基を有するベンゾシクロブテン単量体>
本発明に係わる共重合体は、一般式(1)からなる繰り返し構造単位を有する。本発明の共重合体は、下記一般式(6)に示す単量体、すなわち、ビニル基を有するベンゾシクロブテン単量体を下記の脂環式側鎖を有する(メタ)アクリレート単量体と共重合することで得ることができる。前記一般式(6)に示す単量体は、Kirchhoffら(PCT.Int.Appl.(1987),WO87/05303,pp.113)やEndoら(Journal of Polymer Science,Part A:Polymer Chemistry(1995),33(4),pp.707−15)の報告にあるような公知の方法で合成することができる。
本発明に係わる共重合体は、一般式(1)からなる繰り返し構造単位を有する。本発明の共重合体は、下記一般式(6)に示す単量体、すなわち、ビニル基を有するベンゾシクロブテン単量体を下記の脂環式側鎖を有する(メタ)アクリレート単量体と共重合することで得ることができる。前記一般式(6)に示す単量体は、Kirchhoffら(PCT.Int.Appl.(1987),WO87/05303,pp.113)やEndoら(Journal of Polymer Science,Part A:Polymer Chemistry(1995),33(4),pp.707−15)の報告にあるような公知の方法で合成することができる。
(式中、R3は、−H、−CH3、−C2H5、−C(CH3)3のいずれかである。sは0から3の整数である。)
前記一般式(6)に示す単量体は、重合体の熱的安定性の点から、R3は−Hであることが好ましい。また、sについては、sが大きすぎると重合体の分子の運動性が高まり、線膨張係数が高くなると考えられ、本発明では、sは0から3の整数であることが好ましく、さらに好ましくはsが0の場合である。具体的には、R3が−H、sが0のとき、一般式(6)に示す単量体は、下記構造式(7)に示すように4−ビニルベンゾシクロブテンとなる。本発明では、下記構造式(7)に示す単量体を用いることが、耐熱性や入手の容易性から特に好ましい。
前記一般式(6)に示す単量体を下記に示す公知の方法で、下記脂環式側鎖を有する(メタ)アクリレートと共重合することで、本発明に係わる共重合体が得られる。
<脂環式側鎖を有する(メタ)アクリレート単量体>
本発明に係わる共重合体には、一般式(2)からなる繰り返し構造単位を有する。本発明の共重合体は、下記一般式(8)に示す脂環式側鎖を有する(メタ)アクリレート単量体と、前記ビニル基を有するベンゾシクロブテン単量体とを共重合することで得ることができる。
本発明に係わる共重合体には、一般式(2)からなる繰り返し構造単位を有する。本発明の共重合体は、下記一般式(8)に示す脂環式側鎖を有する(メタ)アクリレート単量体と、前記ビニル基を有するベンゾシクロブテン単量体とを共重合することで得ることができる。
(式中、R2からR14は、互いに独立に、−H、−CH3、−C2H5、−C(CH3)3のいずれかである。m、n、pは0から1の整数で、m+nは1以上であり、m+nが1のときpは0、m+nが2のときpは1である。qは独立に0から1の整数である。)
上記脂環式側鎖を有する(メタ)アクリレート単量体としては、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−tert−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−ノルボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート等を挙げることができるが、これに限られることはない。本発明に係わる共重合体は、これらの脂環式側鎖を有する(メタ)アクリレート単量体を単独で用いてもよく、2つ以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明では、下記一般式(9)および下記一般式(10)に示す単量体等が、入手の容易性から特に好ましい。
(式中、R17は−H、−CH3のいずれかである。)
(式中、R18は−H、−CH3のいずれかである。)
これらの脂環式側鎖を有する(メタ)アクリレート単量体は、脂環式側鎖を有するため、重合体の疎水性が高く、本発明に係わる共重合体の吸水率を低く保つことができる。
<ビニル基を有するベンゾシクロブテン単量体と脂環式側鎖を有する(メタ)アクリレート単量体からなる共重合体>
本実施形態に係共重合体は、一般式(1)からなる繰り返し構造単位、および一般式(2)からなる繰り返し構造単位を有することを特徴とする共重合体である。
本実施形態に係共重合体は、一般式(1)からなる繰り返し構造単位、および一般式(2)からなる繰り返し構造単位を有することを特徴とする共重合体である。
本発明の共重合体を得る重合方法としては特に制限されず、前記ビニル基を有するベンゾシクロブテン単量体と、前記脂環式側鎖を有する(メタ)アクリレート単量体とを共重合可能な、公知の方法を適宜採用することができる。このような公知の重合方法としては、例えば、溶液重合法、エマルション重合法、ソープフリーエマルション重合法、溶媒を用いないモノマーのみによる重合法、懸濁重合法、ラジカル重合法、アニオン重合法、光重合法、熱重合法等が挙げられる。その際に重合開始剤を用いる場合、アゾ系の熱重合開始剤(2,2’−アゾビスイソブチロニトリル等)、過酸化物系の重合開始剤(過酸化ベンゾイル等)、水溶性の重合開開始剤(過硫酸アンモニウム等)、アニオン重合用開始剤(n−ブチルリチウム等)、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン等)を適宜選択して用いることができる。溶剤を用いる場合、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、イソプロパノール、水等の公知のものを適宜選択して用いることができる。また、必要に応じ、n−ドデカンチオール等のアルカンチオールを連鎖移動剤と用いて分子量を調整してもよい。
このような重合反応における諸条件は、採用する重合方法に沿って適宜設定することができるものではあり、特に制限されないが、重合開始剤の含有量としては、単量体に対して、0.01から10mol%程度が好ましく、重合体の分子量を適度に調整するため、特に0.01から1mol%が好ましい。さらに、単量体の濃度としては、10から100wt%が好ましいが、重合中のゲル化の抑止しつつ、重合反応の進行を促進するとともに、収率を高く保つために、特に30wt%から60wt%が好ましい。連鎖移動剤の添加量としては、前記単量体に対して0乃至100mol%とすることができるが、特に0.1mol%から10mol%が好ましい。また、重合反応雰囲気は、大気中でも構わないが、酸素による重合阻害を抑制するために、特に窒素などの付加性ガス雰囲気で行うことが好ましい。重合温度については、−100から150℃の範囲から、重合開始剤に応じて適時選ぶことができるが、重合反応の扱いやすさから、特に40℃から80℃の範囲が好ましい。重合反応時間は、1から48時間程度とできるが、4から12時間程度が好ましい。
また、重合反応後、未反応の単量体を除去するため、再沈殿法、蒸留法等を用いて精製してもよい。再沈殿法を用いている場合、本発明に係わる共重合体が不溶であり、単量体が溶解するようなアセトン、メタノール、ヘキサン等の公知の溶媒に、重合体の溶解した溶液を滴下することで、重合体が沈殿し、固形分として単量体が除去された重合体を回収することができる。
本発明に係わる共重合体の分子量は特に限定されないが、熱成形時の加工性の点から、数平均分子量で10,000から200,000の範囲が好ましい。
本発明における共重合体においては、ビニル基を有するベンゾシクロブテン単量体として、前記一般式(7)に示す単量体を用いることで、ビニル基を有するベンゾシクロブテン単量体からなる下記構造式(3)に示す繰り返し構造単位を有する共重合体を得ることができる。前記一般式(7)に示す単量体は入手が容易であり、下記構造式(3)に示す繰り返し構造単位は、特に耐熱性にも優れているため、本発明の共重合体に含まれる繰り返し構造単位として好ましい。
一般式(1)及び構造式(3)に含まれるベンゾシクロブテニル基は、180℃以上の加熱処理により、二量化するという特徴を有する。本発明の共重合体は、この二量化反応により架橋が形成され、線膨張係数の低い成形体を得ることができる。本発明の共重合体は、ビニル基を有するベンゾシクロブテン単量体からなる繰り返し構造単位を有することで、熱可塑性を有しながら、熱硬化性も兼ね備えることができる。
本発明における共重合体では、(メタ)アクリレート単量体成分としては、中でも、入手の容易性から、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、及び、イソボルニル(メタ)アクリレートを共重合することが好ましい。下記一般式(4)および(5)の繰り返し構造単位が、本発明の共重合体に含まれる繰り返し構造単位として好ましい。
(式中、R15は、−H、−CH3のいずれかである。)
(式中、R16は、−H、−CH3のいずれかである。)
一般式(1)、一般式(4)、一般式(5)で示した脂環式側鎖を有する(メタ)アクリレート単量体からなる繰り返し構造単位は、脂環式側鎖を有するため、疎水性が高く、本発明に係わる共重合体の吸水率を低減することができる。
また、本発明の効果を損なわない範囲で、前記以外の(メタ)アクリレート単量体やスチレン等のビニル単量体を第三成分として共重合させてもよい。本発明の共重合体において、第三成分の含有量は50mol%以下、好ましくは20mol%以下である。
共重合可能な、前記以外の(メタ)アクリレート単量体としては、分子内に1個の(メタ)アクリロイル基を有する単官能(メタ)アクリレート単量体、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレート単量体などが挙げられる。本発明においては、一般的な方法でラジカル重合可能な(メタ)アクリルモノマーであれば、その種類は限定されない。中でも、本発明の共重合体の熱可塑性を維持する点から、特に単官能(メタ)アクリレートが好ましく、吸水率の劣化を抑制するために、水酸基やアミノ基等の極性基を側鎖に有さない単量体がさらに好ましい。
単官能(メタ)アクリレート単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、i−オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、フェニルグリシジル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、フェニルセロソルブ(メタ)アクリレート、ビフェニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルフォスフェート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
さらに、(メタ)アクリレート単量体が脂環式側鎖を有することで、本発明の共重合体は、脂環式構造を有する樹脂、例えば、環状オレフィンポリマーや脂環式側鎖を有する(メタ)アクリレート重合体との相溶性が高く、これらポリマーとのポリマーアロイを作製する場合に有利である。
環状オレフィンポリマーの具体例としては、日本ゼオン株式会社製の商品名Zeonexや商品名Zeonor、JSR株式会社製の商品名ARTON、三井化学株式会社製の商品名アペル、または、ポリプラスチックス株式会社製の商品名TOPAS等を挙げることができるが、これらに限られることはない。脂環式側鎖を有する(メタ)アクリレート重合体としては、前記脂環式側鎖を有する(メタ)アクリレート単量体で例示した単量体を重合して得られた重合体を挙げることができるが、これに限られることはない。
<本発明の共重合体の成形方法>
本実施形態に係る共重合体の成形方法の一例について説明する。まず、上記の共重合体を調製した後、得られた前記共重合体を成形する工程を経て作製される。成形方法としては、特に制限されるものではないが、目的の用途に適した成形法を用いることが好ましい。例えば、射出成形法、トランスファー成形法、ブロー成形法、回転成形法、真空成形法、押出成形法、カレンダー成形法、溶液流延法、熱プレス成形法、インフレーション法、溶剤キャスト法がある。
本実施形態に係る共重合体の成形方法の一例について説明する。まず、上記の共重合体を調製した後、得られた前記共重合体を成形する工程を経て作製される。成形方法としては、特に制限されるものではないが、目的の用途に適した成形法を用いることが好ましい。例えば、射出成形法、トランスファー成形法、ブロー成形法、回転成形法、真空成形法、押出成形法、カレンダー成形法、溶液流延法、熱プレス成形法、インフレーション法、溶剤キャスト法がある。
また、形状としては、球状、棒状、板状、円柱状、筒状、チューブ状、繊維状、フィルムまたはシート形状等種々の形態で使用することができる。
以下、成形方法の一例として、光学レンズの製造方法について説明する。光学レンズは、上記の共重合体を所望のレンズ形状に成形することにより得られる。成形方法は特に限定されないが、低複屈折性、機械強度、寸法精度等の特性に優れた成形物を得る為には溶融成形が好ましい。溶融成形法としては、例えば、市販のプレス成形、市販の押し出し成形、市販の射出成形等が挙げられるが、射出成形は成形性がよく、生産性が高いため、好ましい。
成形条件は使用目的、または成形方法により適宜選択されるが、例えば、射出成形をするときにおける前記共重合体の温度は、100℃乃至400℃の範囲にあることが好ましく、成形型に注入可能な粘度に前記共重合体が保たれている必要がある。また、成形加工中が不活性ガス下または真空下で行われるとより好ましい。さらに、前記共重合体を架橋するため、成形型に前記共重合体を注入したあと、ベンゾシクロブテニル基の二量化反応が発生する温度以上に温度を加温する。架橋方法については、詳しくは後述する。この加温範囲は、180℃乃至400℃の範囲にあることが好ましい。該温度範囲である場合、該共重合体が成形時に適度な流動性を有し、成形品のヒケやひずみを生じにくく、重合体の熱分解によるシルバーストリークの発生がしにくく、さらに、成形物の黄変がしにくいからである。また、不活性ガス下または真空下の場合、成形物の黄変が顕著に抑制されるからである。
<架橋方法>
本実施形態に係る共重合体における架橋方法の一例として、加熱処理及び/またはマイクロ波照射処理を挙げることができる。
本実施形態に係る共重合体における架橋方法の一例として、加熱処理及び/またはマイクロ波照射処理を挙げることができる。
加熱処理における加熱温度は、前記重合体のベンゾシクロブテニル基の四員環が開環する温度であれば特に限定されないが、180℃乃至400℃が好ましく、200℃乃至300℃がより好ましい。架橋温度が低いと架橋が不十分であり、線膨張率が十分に低下しない。また、架橋温度が高いと共重合体及び架橋体の熱による分解が始まるからである。
マイクロ波照射処理におけるマイクロ波の周波数は、前記共重合体のベンゾシクロブテニル基が開環する周波数であれば特に限定されないが、周波数2.45GHzまたは5.8GHzのマイクロ波を照射して形成される。使用されるマイクロウエーブの周波数は、それぞれ、いわゆるISMバンドに対応した2.45GHz帯の2,450±50MHzまたは5.8GHz帯の5,800±75MHzの周波数をさす。なお、マイクロ波の照射は、異なる条件で複数回行ってもよい。マイクロ波照射時の温度は、特に限定されないが50から400℃が好ましく、より好ましくは80から300℃、特に好ましくは100から200℃である。
加熱処理とマイクロ波照射処理は、同時にまたは順次(どちらの処理が先でも構わない)行ってもよい。
本発明の架橋体の酸化劣化を防止するという観点から、加熱処理及び/またはマイクロ波照射処理時の周囲の雰囲気はアルゴン、ヘリウム、窒素等の不活性雰囲気を用いることが好ましい。
<本発明に係わる架橋体>
本実施形態に係る架橋体は、本発明の共重合体を加熱することによって得られるため、架橋剤や架橋助剤等が不要であり、簡易に得ることができ、さらに副生成物を発生しない。前述の架橋処理を施した場合、下記一般式(11)に示す構造単位を有し、共重合体の主鎖が一般式(1)の構造により架橋される。得られる架橋体は線膨張係数が低いという特徴を有する。
本実施形態に係る架橋体は、本発明の共重合体を加熱することによって得られるため、架橋剤や架橋助剤等が不要であり、簡易に得ることができ、さらに副生成物を発生しない。前述の架橋処理を施した場合、下記一般式(11)に示す構造単位を有し、共重合体の主鎖が一般式(1)の構造により架橋される。得られる架橋体は線膨張係数が低いという特徴を有する。
(式中、R19、R20は、互いに独立に、−Hもしくは−CH3であり、x、yは、互いに独立に、0から3の範囲の整数である。)
一般式(1)中のベンゾシクロブテニル基は、180℃以上の熱をかけることで、四員環が開環し、二量化反応を起こし、例えば、前記一般式(11)で示した構造を取る。このベンゾシクロブテニル基の二量化反応によって、ビニル重合体の主鎖同士が架橋されることとなる。Marksらの報告(Macromolecule(1994),27,pp.4114から4126)にあるように、二量化反応をした場合、下記に一般式(12)または一般式(13)示すような構造となる。
(式中、Rは、下記の一般式(14)で示す構造を表す。
(式中、*が一般式(12)または(13)のR部に結合する。R21は−Hもしくは−CH3であり、zは0から3の範囲の整数である。))
本発明に係わる共重合体では、前記に説明したようにベンゾシクロブテニル基により架橋構造が形成されることで、共重合体主鎖の熱運動が抑制され、線膨張係数が低減されると考えられる。
架橋体についてフーリエ赤外分光測定(FT−IR)を行うことで、架橋の有無を検証することができる。FT−IRの測定では、透過法や全反射法等任意の方法を用いることができる。架橋体のFT−IRスペクトルにおいて、架橋反応前後で1475cm−1付近のピークの減少と1500cm−1付近のピークの増加を観測することができ、架橋体の構造の同定を行うことができる。
本発明の架橋体では、本発明の効果を損なわない範囲で、重合体の機械特性、電気特性、光学特性などの改善を目的に充填剤を添加してもよい。用いられる充填剤は特に限定はなく、無機物であっても有機物であってもよい。
無機物としては、酸化ケイ素、金属酸化物、ダイヤモンド、金属複酸化物、金属硫化物、金属化合物半導体、金属のいずれかからなることが好ましい。金属酸化物の例としては、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化テルル、酸化イットリウム、酸化インジウム、酸化錫、酸化インジウム錫等が挙げられる。金属複酸化物の例としては、ニオブ酸リチウム、ニオブ酸カリウム、タンタル酸リチウム等が挙げられる。金属化合物半導体の例としては、硫化亜鉛、硫化カドミウム等の金属硫化物、セレン化亜鉛、セレン化カドミウム、テルル化亜鉛、テルル化カドミウム等が挙げられる。金属の例としては、金などが挙げられる。また、1種類の無機粒子に他の無機成分を被覆した、いわゆるコア−シェル型無機粒子を使用することもできる。また、無機粒子の形状は、球状、楕円状、扁平状、ロッド状などいずれの形状であっても良い。
また、レンズ等の光学用途で使用する場合、透明性が必要となるので、無機物の散乱を抑制するために、用いる無機物の平均一次粒子径は30nm以下であることが好ましく、10nm以下であることがより好ましい。本明細書において、平均一次粒子径とは、透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope、TEM)によって測定された粒子径である。
有機物としては、木粉、デンプン、有機顔料、ポリスチレン、ナイロン、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン、塩化ビニル、各種エラストマー、及び廃プラスチック等が挙げられる。
また、充填剤としては、上記の無機物及び有機物の他、チョップド(chopped)ストランドやミルドファイバー等の短繊維長繊維を用いることもできる。繊維の種類としては、ガラス繊維、カーボン繊維、及び金属繊維等の無機繊維や;アラミド繊維、ナイロン繊維、ジュート繊維、ケナフ繊維、竹繊維、ポリエチレン繊維、延伸ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、及び延伸ポリプロピレン繊維等の有機繊維が挙げられる。
さらに、充填剤として難燃剤を用いてもよい。例えば、金属水酸化物などの無機物からなる難燃剤や、含リン化合物、含ハロゲン化合物、及び含窒素化合物などの有機物からなる難燃剤が挙げられる。中でも、環境負荷低減という観点から、金属水酸化物からなる難燃剤が好ましい。金属水酸化物からなる難燃剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、塩基性酸化マグネシウム、及びドーソナイト等が挙げられる。
また、本発明に係わる架橋体には、劣化防止剤、紫外線防止剤、酸化防止剤、耐光安定剤、可塑剤、赤外吸収剤等の公知の添加材を添加してもよい。
酸化防止剤は、架橋体の酸化による劣化を抑制する材料であれば特に限定されないが、例えば、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤等が挙げられ、これらの中でもフェノール系酸化防止剤、特にアルキル置換フェノール系酸化防止剤が好ましい。これらの酸化防止剤を配合することにより、透明性、耐熱性等を低下させることなく、成形時の酸化劣化等による着色や強度低下を防止できる。
耐光安定剤は、架橋体に光が当たることによる劣化を抑制する材料であれば特に限定されないが、例えば、としては、ベンゾフェノン系耐光安定剤、ベンゾトリアゾール系耐光安定剤、ヒンダードアミン系耐光安定剤等が挙げられるが、本実施形態においては、透明性、耐着色性等の観点から、ヒンダードアミン系耐光安定剤を用いるのが好ましい。
一般に熱可塑性を有するエンジニアリング・プスチックスとしては、ポリメタクリル酸メチル等の(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリエチレン等が挙げられるが、これらの未架橋の高分子材料は、70ppm/K程度であり、光学部材や電子基板での応用は限定される。しかし、本発明に係わる架橋体は、架橋形成することで線膨張係数が低減され、かつ、吸水率も低く、光学部材や電子基板への広く応用することができる。
<本発明に係わる共重合体の用途>
本実施形態に係る共重合体の用途として好適な、光学部材及び電子基板の例を以下に説明する。
本実施形態に係る共重合体の用途として好適な、光学部材及び電子基板の例を以下に説明する。
光学部材としては、例えば、光学レンズや光学プリズムとしては、カメラの撮像系レンズ;顕微鏡、内視鏡、望遠鏡レンズ等のレンズ;眼鏡レンズ等の全光線透過型レンズ;光ディスク用途としては、CD、CD−ROM、WORM(追記型光ディスク)、MO(書き変え可能な光ディスク;光磁気ディスク)、MD(ミニディスク)、DVD(デジタルビデオディスク)等光ディスクのピックアップレンズ;走査光学系のレンズとしては、レーザビームプリンターのfθレンズ、センサー用レンズ等のレーザ走査系レンズ;カメラのファインダー系のプリズムレンズ等が挙げられる。その他の例としては、対物レンズと撮像素子とのあいだに配置されるミラー;液晶ディスプレイ等の導光板;偏光フィルム、位相差フィルム、光拡散フィルム等の光学フィルム;光拡散板;光カード;等が挙げられる。
また、電子基板としては、例えば、プリント配線基板、ビルドアップ基板等を挙げることができる。
本発明に係わる共重合体は、用途に応じた共重合比、共重合組成を適宜選択することで、上記の用途に好適に用いることができる。
以下に本発明を詳しく説明するために実施例を挙げるが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例、比較例で用いた重合体の数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)、ガラス転移温度、線膨張係数、吸水率は、次に述べる方法で測定した。
(1)数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)
ゲルパーミエションクロマトグラフィー(Gel Permeation Chromatography、GPC)装置(ウォーターズ(WATERS)社製)で、Shodex LF−804 カラム(昭和電工株式会社製)を2本直列に配置し、40℃、展開溶媒としてTHFを用い、RI(Refractive Index、示差屈折率)検出器により測定した。得られた数平均分子量及び重量平均分子量は標準ポリスチレン換算値である。
ゲルパーミエションクロマトグラフィー(Gel Permeation Chromatography、GPC)装置(ウォーターズ(WATERS)社製)で、Shodex LF−804 カラム(昭和電工株式会社製)を2本直列に配置し、40℃、展開溶媒としてTHFを用い、RI(Refractive Index、示差屈折率)検出器により測定した。得られた数平均分子量及び重量平均分子量は標準ポリスチレン換算値である。
(2)ガラス転移温度(Tg)
プラスチックの転移温度測定方法(JIS−K7121)に基づき、示差走査型熱量計(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製 DSC7020)により昇温速度20℃/分の条件で、まず−30℃から145℃の昇温を行った後、−30℃から200℃まで昇温を行った。二回目の昇温時の補外ガラス転移開始温度をTgとした。
プラスチックの転移温度測定方法(JIS−K7121)に基づき、示差走査型熱量計(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製 DSC7020)により昇温速度20℃/分の条件で、まず−30℃から145℃の昇温を行った後、−30℃から200℃まで昇温を行った。二回目の昇温時の補外ガラス転移開始温度をTgとした。
(3)線膨張係数
プラスチックの熱機械分析による線膨張率試験方法(JIS−K7197)に基づき、得られた硬化物を長さ1cmの短冊状の試験片として切り出し、試験片を熱機械分析装置(TMA、株式会社リガク製 Thermo Plus EVO TMA8310)に取り付け、窒素気流下(毎分100mL/min)にて、昇温速度5℃/分の条件で、−40℃から80℃の昇温及び降温を2回繰り返し、2回目の昇温時の0℃から40℃平均線膨張係数を求めた。
プラスチックの熱機械分析による線膨張率試験方法(JIS−K7197)に基づき、得られた硬化物を長さ1cmの短冊状の試験片として切り出し、試験片を熱機械分析装置(TMA、株式会社リガク製 Thermo Plus EVO TMA8310)に取り付け、窒素気流下(毎分100mL/min)にて、昇温速度5℃/分の条件で、−40℃から80℃の昇温及び降温を2回繰り返し、2回目の昇温時の0℃から40℃平均線膨張係数を求めた。
(4)吸水率の測定
プラスチックの吸水率試験方法(JIS−K7209)基づき、乾燥試験片の重量と、試験片を23℃の水中に入れ、24時間後に計測した重量から、吸水率を求めた。
プラスチックの吸水率試験方法(JIS−K7209)基づき、乾燥試験片の重量と、試験片を23℃の水中に入れ、24時間後に計測した重量から、吸水率を求めた。
以下の実施例において、ビニル基を有するベンゾシクロブテン単量体としては4−ビニルベンゾシクロブテンを、脂環式側鎖を有する(メタ)アクリレート単量体としては、シクロヘキシルメタクリレート(東京化成工業株式会社製)、イソボルニルメタクリレート(共英社化学株式会社製 商品名IBX−M)を用いた。
(実施例1)
(共重合体1:4−ビニルベンゾシクロブテン/シクロヘキシルメタクリレート共重合体の共重合)
トルエン5mLに4−ビニルベンゾシクロブテンを1.63g(12.5mmol)、シクロヘキシルメタクリレート2.10g(12.5mmol)を混合し、その後、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル65mg(0.4mmol)を溶解し、ガラスチューブに入れた。その後、ガラスチューブ内を窒素ガスで置換し、密閉した。密閉したガラスチューブをオイルバスにて64℃に加熱し、24時間重合した。得られた重合体にトルエンを50mL加え希釈し、この希釈液を大容量のメタノールに滴下することで、共重合体1を沈殿物として回収した。共重合体1の収率は74%であった。
(共重合体1:4−ビニルベンゾシクロブテン/シクロヘキシルメタクリレート共重合体の共重合)
トルエン5mLに4−ビニルベンゾシクロブテンを1.63g(12.5mmol)、シクロヘキシルメタクリレート2.10g(12.5mmol)を混合し、その後、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル65mg(0.4mmol)を溶解し、ガラスチューブに入れた。その後、ガラスチューブ内を窒素ガスで置換し、密閉した。密閉したガラスチューブをオイルバスにて64℃に加熱し、24時間重合した。得られた重合体にトルエンを50mL加え希釈し、この希釈液を大容量のメタノールに滴下することで、共重合体1を沈殿物として回収した。共重合体1の収率は74%であった。
GPCにより求めたMn=17.5×103、Mw=36.5×103であった。また、DSC測定により求めたTgは99℃であった。
(共重合体1の共重合比の決定)
回収した前記共重合体1を重クロロホルム溶液に溶解させ、化学シフトの基準としてテトラメチルシランを用い、水素核磁気共鳴装置(1H−NMR)(ブルカー・バイオスピン株式会社製Avance600MHz)にて測定し、単量体の残留がないこと、及び、重合体の化学構造を確認した。構造確認に際し、相関NMR分光法を用い、1H−NMRスペクトルの帰属を行い、ベンゾシクロブテニル基の芳香環の3H(構造式(15)中の1:δ7.17−6.30)、及び、C(=O)Oに結合したシクロヘキシル基の炭素に結合した1H(構造式(15)中の6:δ4.77−3.56)を帰属した。1H−NMRスペクトルのピークの積算を行い、4−ビニルベンゾシクロブテンとシクロヘキシルメタクリレートの共重合比を決定した。本実施例の共重合体1に関する、1H−13C相関NMRスペクトルを図1に示す。共重合体1中の4−ビニルベンゾシクロブテンのモル分率は63%であった。また、シクロヘキシルメタクリレートのモル分率は37%であった。
回収した前記共重合体1を重クロロホルム溶液に溶解させ、化学シフトの基準としてテトラメチルシランを用い、水素核磁気共鳴装置(1H−NMR)(ブルカー・バイオスピン株式会社製Avance600MHz)にて測定し、単量体の残留がないこと、及び、重合体の化学構造を確認した。構造確認に際し、相関NMR分光法を用い、1H−NMRスペクトルの帰属を行い、ベンゾシクロブテニル基の芳香環の3H(構造式(15)中の1:δ7.17−6.30)、及び、C(=O)Oに結合したシクロヘキシル基の炭素に結合した1H(構造式(15)中の6:δ4.77−3.56)を帰属した。1H−NMRスペクトルのピークの積算を行い、4−ビニルベンゾシクロブテンとシクロヘキシルメタクリレートの共重合比を決定した。本実施例の共重合体1に関する、1H−13C相関NMRスペクトルを図1に示す。共重合体1中の4−ビニルベンゾシクロブテンのモル分率は63%であった。また、シクロヘキシルメタクリレートのモル分率は37%であった。
得られた共重合体200mgを円柱状の金型(直径10mm×高さ1.2mm)に入れ、窒素気流下で3tonの圧力を印加しながら170℃で30分成形処理を行い成形体を得た。その後、上記の方法で吸水率を測定したところ、0.14%であった。比較例1の脂環式基を有する(メタ)アクリル共重合体と同等であり、本発明の共重合体が好適な吸水率を有することがわかった。
(実施例2)
(共重合体2:4−ビニルベンゾシクロブテン/シクロヘキシルメタクリレート共重合体)
トルエン5mLに4−ビニルベンゾシクロブテンを0.81g(6.25mmol)、シクロヘキシルメタクリレート3.15g(18.75mmol)を混合する以外は、実施例1と同様に処理を行い、共重合体2を沈殿物として回収した。この共重合体2の収率は70%であった。
GPCにより求めたMn=30.2×103、Mw=55.9×103であった。また、DSC測定により求めたTgは87℃であった。
また、実施例1同様に、共重合体2について、NMR分析を行ったところ、共重合体1中の4−ビニルベンゾシクロブテンのモル分率は33%であった。また、シクロヘキシルメタクリレートのモル分率は67%であった。
(共重合体2:4−ビニルベンゾシクロブテン/シクロヘキシルメタクリレート共重合体)
トルエン5mLに4−ビニルベンゾシクロブテンを0.81g(6.25mmol)、シクロヘキシルメタクリレート3.15g(18.75mmol)を混合する以外は、実施例1と同様に処理を行い、共重合体2を沈殿物として回収した。この共重合体2の収率は70%であった。
GPCにより求めたMn=30.2×103、Mw=55.9×103であった。また、DSC測定により求めたTgは87℃であった。
また、実施例1同様に、共重合体2について、NMR分析を行ったところ、共重合体1中の4−ビニルベンゾシクロブテンのモル分率は33%であった。また、シクロヘキシルメタクリレートのモル分率は67%であった。
(実施例3)
(共重合体3:4−ビニルベンゾシクロブテン/イソボルニルメタクリレート共重合体)
トルエン10mLに4−ビニルベンゾシクロブテンを4.78g(37.5mmol)、イソボルニルメタクリレート2.88g(12.5mmol)を混合し、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル16.4mg(0.1mmol)を溶解する以外は、実施例1と同様に処理を行い、共重合体3を沈殿物として回収した。この共重合体3の収率は47%であった。
GPCにより求めたMn=14.1×103、Mw=23.7×103であった。また、DSC測定により求めたTgは138℃であった。
また、実施例1同様に、共重合体3について、NMR分析を行ったところ、共重合体3中の4−ビニルベンゾシクロブテンのモル分率は87%であった。また、イソボルニルメタクリレートのモル分率は13%であった。
(共重合体3:4−ビニルベンゾシクロブテン/イソボルニルメタクリレート共重合体)
トルエン10mLに4−ビニルベンゾシクロブテンを4.78g(37.5mmol)、イソボルニルメタクリレート2.88g(12.5mmol)を混合し、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル16.4mg(0.1mmol)を溶解する以外は、実施例1と同様に処理を行い、共重合体3を沈殿物として回収した。この共重合体3の収率は47%であった。
GPCにより求めたMn=14.1×103、Mw=23.7×103であった。また、DSC測定により求めたTgは138℃であった。
また、実施例1同様に、共重合体3について、NMR分析を行ったところ、共重合体3中の4−ビニルベンゾシクロブテンのモル分率は87%であった。また、イソボルニルメタクリレートのモル分率は13%であった。
(実施例4)
(共重合体4:4−ビニルベンゾシクロブテン/イソボルニルメタクリレート共重合体)
トルエン10mLに4−ビニルベンゾシクロブテンを1.63g(12.5mmol)、イソボルニルメタクリレート8.34g(37.5mmol)を混合し、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル16.4mg(0.1mmol)を溶解する以外は、実施例1と同様に処理を行い、共重合体4を沈殿物として回収した。この共重合体3の収率は77%であった。
GPCにより求めたMn=19.1×103、Mw=36.0×103であった。また、DSC測定により求めたTgは168℃であった。
また、実施例1同様に、共重合体3について、NMR分析を行ったところ、共重合体3中の4−ビニルベンゾシクロブテンのモル分率は9%であった。また、イソボルニルメタクリレートのモル分率は91%であった。
(共重合体4:4−ビニルベンゾシクロブテン/イソボルニルメタクリレート共重合体)
トルエン10mLに4−ビニルベンゾシクロブテンを1.63g(12.5mmol)、イソボルニルメタクリレート8.34g(37.5mmol)を混合し、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル16.4mg(0.1mmol)を溶解する以外は、実施例1と同様に処理を行い、共重合体4を沈殿物として回収した。この共重合体3の収率は77%であった。
GPCにより求めたMn=19.1×103、Mw=36.0×103であった。また、DSC測定により求めたTgは168℃であった。
また、実施例1同様に、共重合体3について、NMR分析を行ったところ、共重合体3中の4−ビニルベンゾシクロブテンのモル分率は9%であった。また、イソボルニルメタクリレートのモル分率は91%であった。
(参考例1)
(シクロヘキシルメタクリレート単独重合体)
トルエン5mLにシクロヘキシルメタクリレート4.2g(25mmol)のみを混合する以外は、実施例1と同様に処理を行い、沈殿物として回収し、シクロヘキシルメタクリレート単独重合体を得た。得られた重合体200mgを円柱状の金型(直径10mm×高さ1.2mm)に入れ、窒素気流下で3tonの圧力を印加しながら170℃で30分成形処理を行い、成形体を得た。該成形体の吸水率は0.18%であった。
(シクロヘキシルメタクリレート単独重合体)
トルエン5mLにシクロヘキシルメタクリレート4.2g(25mmol)のみを混合する以外は、実施例1と同様に処理を行い、沈殿物として回収し、シクロヘキシルメタクリレート単独重合体を得た。得られた重合体200mgを円柱状の金型(直径10mm×高さ1.2mm)に入れ、窒素気流下で3tonの圧力を印加しながら170℃で30分成形処理を行い、成形体を得た。該成形体の吸水率は0.18%であった。
(参考例2)
(イソボルニルメタクリレート単独重合体)
トルエン5mLにイソボルニルメタクリレート5.56g(25mmol)のみを混合する以外は、参考例1と同様に処理を行い、沈殿物として回収し、イソボルニルメタクリレート単独重合体を得た。得られた重合体を参考例1と同様の処理を行い、成形体を得た。該成形体の吸水率は0.08%であった。
(イソボルニルメタクリレート単独重合体)
トルエン5mLにイソボルニルメタクリレート5.56g(25mmol)のみを混合する以外は、参考例1と同様に処理を行い、沈殿物として回収し、イソボルニルメタクリレート単独重合体を得た。得られた重合体を参考例1と同様の処理を行い、成形体を得た。該成形体の吸水率は0.08%であった。
(参考例3)
(4−ビニルベンゾシクロブテン単独重合体)
トルエン5mLに4−ビニルベンゾシクロブテン3.25g(25mmol)のみを混合する以外は、参考例1と同様に処理を行い、沈殿物として回収し、4−ビニルベンゾシクロブテン単独重合体を得た。得られた重合体を参考例1と同様の処理を行い、成形体を得た。該成形体の吸水率は0.07%であった。
(4−ビニルベンゾシクロブテン単独重合体)
トルエン5mLに4−ビニルベンゾシクロブテン3.25g(25mmol)のみを混合する以外は、参考例1と同様に処理を行い、沈殿物として回収し、4−ビニルベンゾシクロブテン単独重合体を得た。得られた重合体を参考例1と同様の処理を行い、成形体を得た。該成形体の吸水率は0.07%であった。
FT−IRスペクトルに1500cm−1のピークはなく、架橋していないことが確認できた。
実施例1及び参考例1から3から、もっとも吸水率の高いシクロヘキシルメタクリレート単独共重合体であっても、吸水率は0.18%であり、本発明の共重合体は十分に低い吸水率を持つと考えられる。
(実施例5)
(成形体1:共重合体1の架橋体)
実施例1で得られた共重合体1、200mgを円柱状の金型(直径10mm×高さ1.2mm)に入れ、窒素気流下で3tonの圧力を印加しながら230℃で60分成形処理を行い、架橋体を得た。得られた架橋体について、FT−IRで確認したところ、1475cm−1のピークが減少し、1500cm−1のピークが増加しており、架橋していることを確認した。成形体1の線膨張係数は58ppm/Kであり、架橋による線膨張係数の低減が確認された。
(成形体1:共重合体1の架橋体)
実施例1で得られた共重合体1、200mgを円柱状の金型(直径10mm×高さ1.2mm)に入れ、窒素気流下で3tonの圧力を印加しながら230℃で60分成形処理を行い、架橋体を得た。得られた架橋体について、FT−IRで確認したところ、1475cm−1のピークが減少し、1500cm−1のピークが増加しており、架橋していることを確認した。成形体1の線膨張係数は58ppm/Kであり、架橋による線膨張係数の低減が確認された。
(実施例6)
(成形体2:共重合体2の架橋体)
実施例2で得られた共重合体2を、250℃で60分成形処理を行った以外は実施例5と同様の処理を行い、架橋体を得た。得られた架橋体について、FT−IRで確認したところ、1475cm−1のピークが減少し、1500cm−1のピークが増加しており、架橋していることを確認した。成形体2の線膨張係数は55ppm/Kであり、架橋による線膨張係数の低減が確認された。
(成形体2:共重合体2の架橋体)
実施例2で得られた共重合体2を、250℃で60分成形処理を行った以外は実施例5と同様の処理を行い、架橋体を得た。得られた架橋体について、FT−IRで確認したところ、1475cm−1のピークが減少し、1500cm−1のピークが増加しており、架橋していることを確認した。成形体2の線膨張係数は55ppm/Kであり、架橋による線膨張係数の低減が確認された。
実施例5及び実施例6から、本発明に関わる共重合体が、ベンゾシクロブテニル基により、低い線膨張係数を有することが確認された。
(参考例4)
メチルメタクリレート単独重合体(和光純薬工業株式会社 製品名メタクリル酸メチルポリマー)を参考例1と同様の処理を行い、成形体を得た。該成形体の線膨張係数は72ppm/Kであり、吸水率は0.3%であった。
メチルメタクリレート単独重合体(和光純薬工業株式会社 製品名メタクリル酸メチルポリマー)を参考例1と同様の処理を行い、成形体を得た。該成形体の線膨張係数は72ppm/Kであり、吸水率は0.3%であった。
(比較例1)
ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート(共英社化学株式会社製 商品名ライトアクリレートDCP−A)10gに2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1gを溶解させ、厚さ1.5mm、直径20mmの型に注入し、オーブン中で64℃12時間、続いて120℃12時間重合反応を行い、成形体を得た。該成形体の線膨張係数は56ppm/Kであり、吸水率は0.11%であった。
ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート(共英社化学株式会社製 商品名ライトアクリレートDCP−A)10gに2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1gを溶解させ、厚さ1.5mm、直径20mmの型に注入し、オーブン中で64℃12時間、続いて120℃12時間重合反応を行い、成形体を得た。該成形体の線膨張係数は56ppm/Kであり、吸水率は0.11%であった。
(比較例2)
ペンタエリスリトールテトラアクリレート(共英社化学株式会社製 商品名ライトアクリレートPE−4A)10gに2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1gを溶解さ、厚さ1.5mm、直径20mmの型に注入し、オーブン中で70℃24時間、120℃2時間、150℃2時間、200℃2時間重合反応を行い、成形体を得た。得られた成形体にはひび割れが著しかった。該成形体の線膨張係数は46ppm/Kであり、吸水率は1.11%であった。
ペンタエリスリトールテトラアクリレート(共英社化学株式会社製 商品名ライトアクリレートPE−4A)10gに2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1gを溶解さ、厚さ1.5mm、直径20mmの型に注入し、オーブン中で70℃24時間、120℃2時間、150℃2時間、200℃2時間重合反応を行い、成形体を得た。得られた成形体にはひび割れが著しかった。該成形体の線膨張係数は46ppm/Kであり、吸水率は1.11%であった。
(成形体の架橋性の確認)
実施例5、実施例6については、前述の方法でFT−IRにより架橋の有無を確認した。参考例1から4、比較例1から2の成形体に関し、テトラヒドロフランに浸漬して、溶解性を確認したところ、比較例1から比較例2については、膨潤することもなく、不溶であった。それ以外の成形体はテトラヒドロフランに溶解し、架橋していないことが明らかとなった。
実施例5、実施例6については、前述の方法でFT−IRにより架橋の有無を確認した。参考例1から4、比較例1から2の成形体に関し、テトラヒドロフランに浸漬して、溶解性を確認したところ、比較例1から比較例2については、膨潤することもなく、不溶であった。それ以外の成形体はテトラヒドロフランに溶解し、架橋していないことが明らかとなった。
実施例5、実施例6、参考例1から4、比較例1から2の成形体に関し、成形性及び成形後の架橋の有無を以下の表1にまとめる。成形性はプレス成形にて成形できる場合を「○」、成形できなかった場合を「×」とした。架橋については、テトラヒドロフランへ不溶な成形体を「○」溶解する成形体は「×」とした。
(実施例7)
実施例2で得られた共重合体をシクロヘキサンに10重量%となるよう溶解し、共重合体溶液を2g調整した。また、環状オレフィンポリマーのひとつである、商品名Zeonex E48R(日本ゼオン社製)をシクロヘキサンに10重量%となるよう溶解し、環状オレフィンポリマー溶液を2g調整した。前記共重合体溶液2gと前記環状オレフィンポリマー溶液2gを混合したのち、大容量のメタノールに滴下し、沈殿物として共重合体と環状オレフィンポリマーの混合体を回収した。この混合体200mgを円柱状の金型(直径10mm×高さ1.2mm)に入れ、窒素気流下で3tonの圧力を印加しながら180℃で30分成形処理を行い、本発明の共重合体と環状オレフィンポリマーからなる透明な成形体を得た。
実施例2で得られた共重合体をシクロヘキサンに10重量%となるよう溶解し、共重合体溶液を2g調整した。また、環状オレフィンポリマーのひとつである、商品名Zeonex E48R(日本ゼオン社製)をシクロヘキサンに10重量%となるよう溶解し、環状オレフィンポリマー溶液を2g調整した。前記共重合体溶液2gと前記環状オレフィンポリマー溶液2gを混合したのち、大容量のメタノールに滴下し、沈殿物として共重合体と環状オレフィンポリマーの混合体を回収した。この混合体200mgを円柱状の金型(直径10mm×高さ1.2mm)に入れ、窒素気流下で3tonの圧力を印加しながら180℃で30分成形処理を行い、本発明の共重合体と環状オレフィンポリマーからなる透明な成形体を得た。
(比較例3)
参考例3で得られた4−ビニルベンゾシクロブテン単独重合体と環状オレフィンポリマー(商品名Zeonex E48R)を用いて、実施例7同様の処理を行い、4−ビニルベンゾシクロブテン単独重合体と環状オレフィンポリマーからなる成形体を得たが、これら重合体の相分離現象から白濁してしまい、不透明な成形体となった。
参考例3で得られた4−ビニルベンゾシクロブテン単独重合体と環状オレフィンポリマー(商品名Zeonex E48R)を用いて、実施例7同様の処理を行い、4−ビニルベンゾシクロブテン単独重合体と環状オレフィンポリマーからなる成形体を得たが、これら重合体の相分離現象から白濁してしまい、不透明な成形体となった。
以上の結果から、本発明に係わる共重合体は、線膨張係数が低く、吸水率が低く、熱可塑性と熱硬化性を有することが明らかとなった。また、本発明に関わる共重合体は、疎水性の樹脂への相溶性が高く、混合した場合に透明な成形体が得られることがわかった。
本発明の共重合体は、光学レンズ類、導光板、保護フィルム、偏向フィルム、位相差フィルム、タッチパネル、透明電極基板、CD、MD、DVD等の光学記録基板、TFT用基板、カラーフィルター基板封止材等の電子材料やプリプレグ、樹脂付き銅箔、プリント配線板、絶縁シート、アンテナ基板等に用いることがきる。
Claims (4)
- 下記一般式(1)からなる繰り返し構造単位、および下記一般式(2)からなる繰り返し構造単位を有し、前記一般式(1)からなる繰り返し構造単位の含有量が1mol%以上99mol%以下であり、前記一般式(2)からなる繰り返し構造単位の含有量が1mol%以上99mol%以下であることを特徴とする共重合体。
(式中、R1は−H、−CH3、−C2H5、−C(CH3)3のいずれかである。sは0から3の整数である。)
(式中、R2からR14は、互いに独立に、−H、−CH3、−C2H5、−C(CH3)3のいずれかである。m、n、pは0から1の整数で、m+nは1以上であり、m+nが1のときpは0、m+nが2のときpは1である。qは独立に0から1の整数である。)
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JPS62501847A (ja) * | 1985-08-30 | 1987-07-23 | ザ ダウ ケミカル カンパニ− | ベンゾシクロブテンモノマーからの反応性ポリマー組成物の製造方法 |
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JP2007191706A (ja) * | 2005-12-22 | 2007-08-02 | Toray Ind Inc | 熱可塑性共重合体、その製造方法、およびそれから成る熱可塑性樹脂組成物 |
-
2012
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