JP2013251986A - フォークリフト用のモータ駆動装置およびそれを用いたフォークリフト - Google Patents

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Abstract

【課題】デュアルモータ式のフォークリフトにおいて、トルクリミット制御時の走行安定性を改善する。
【解決手段】モータ駆動装置は、ユーザの操作に応じた速度指令値と、フォークリフトの転舵輪の転舵角にもとづき、左走行モータの速度を指示する左速度指令値と右走行モータの速度を指示する右速度指令値を計算する速度分配部と、左速度指令値と左走行モータの現在の速度の誤差に応じて、左走行モータのトルクを指示する左トルク指令値を生成するとともに、右速度指令値と右走行モータの現在の速度の誤差に応じて、右走行モータのトルクを指示する右トルク指令値を生成するトルク指令値生成部と、トルクリミット部と、を備え、トルクリミット部は、左トルク指令値Tlcomおよび右トルク指令値Trcomの一方が対応するリミット値を超える場合に、それらの比を保持したまま、それぞれを対応する上限値以下に制限して出力する。
【選択図】図6

Description

本発明は、フォークリフト用のモータ駆動装置に関する。
産業車両のひとつに、電池を動力源とする電動フォークリフトがある。電動フォークリフト(以下単にフォークリフトとも称する)は、走行用車輪(駆動輪)である前輪に動力を伝達する走行モータと、転舵輪である後輪の転舵角(操舵角)を制御する油圧ポンプに動力を伝達する油圧アクチュエータ用モータ(ステアリングモータ)と、昇降体を制御する油圧ポンプに動力を伝達する油圧アクチュエータ用モータ(荷役モータ)と、走行モータ、ステアリングモータ、荷役モータそれぞれを駆動する電力変換装置を備える。
図1は、モータのN−T特性を示す図である。縦軸はモータが発生可能なトルクを、横軸はモータの速度(回転数)nを示す。一般的にモータが発生可能なトルクは、速度の増大にともなって減少する。モータは、各速度においてN−T特性のカーブより大きなトルクを発生させることができず、N−T特性を超えるトルク(図2のP1)に対応する大電流を供給すると、モータやモータを駆動するインバータにおいて、無駄な電力が消費されるばかりでなく、それらの信頼性を損なうおそれがある。
そこで一般的な電動フォークリフトにおいては、トルクリミット制御が行われる。具体的には、トルクの上限カーブ(破線)Tlim(n)が速度nの関数として規定されており、インバータに対するトルク指令値が、上限カーブTlim(n)を超えないようにクランプされる(P1’)。
特開2009−60685号公報 特開2009−38858号公報
本発明者らは、右駆動輪と左駆動輪それぞれに独立したモータが設けられ、それぞれの回転速度、回転方向が独立に制御可能なデュアルモータ式の電動フォークリフトにおけるトルクリミット制御について検討した結果、以下の課題を認識するに至った。
デュアルモータ式の電動フォークリフトでは、アクセルの踏み込み量に応じた速度指令値が生成される。そして、転舵輪の転舵角に応じて、右駆動輪と左駆動輪の速度配分が行われ、左右の駆動輪に対する速度指令値が生成される。そして、右駆動輪の速度指令値と、現在の右駆動輪の速度に応じたフィードバック(PI制御)制御によって、右駆動輪のトルク指令値が生成される。同様に、右駆動輪の速度指令値と、現在の左駆動輪の速度に応じたフィードバック制御(PI制御)によって、左駆動輪のトルク指令値が生成される。
上述のトルクリミット制御は、右駆動輪、左駆動輪それぞれのトルク指令値に対して、行う必要がある。
本発明者らは、トルクリミット制御として、以下の比較技術を検討した。なおこの比較技術を公知技術と認定してはならない。
たとえば、右駆動輪のトルク指令値がリミット値を超えている場合、右駆動輪のトルク指令値をリミット値に制限する。このとき、左駆動輪のトルク指令値を、右駆動輪のトルク指令値の減少分だけ、小さくする。左駆動輪のトルク指令値がリミット値を超える場合も、同様の処理を行う。
このようなトルクリミット制御を行うと、左右駆動輪がPI制御で演算されたトルク配分とは異なるトルク配分で駆動される。その結果、走行の安定性が損なわれるおそれがある。
本発明は係る課題に鑑みてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、デュアルモータ式のフォークリフトにおいて、トルクリミット制御時の走行安定性を改善する技術の提供にある。
本発明のある態様は、左駆動輪と右駆動輪それぞれを駆動する左走行モータおよび右走行モータを有するフォークリフトに搭載され、フォークリフトの目標速度を示す速度指令値にもとづいてフォークリフトの左走行モータおよび右走行モータを駆動するモータ駆動装置に関する。
モータ駆動装置は、ユーザの操作に応じた速度指令値と、フォークリフトの転舵輪の転舵角にもとづき、左走行モータの速度を指示する左速度指令値と右走行モータの速度を指示する右速度指令値を計算する速度分配部と、左速度指令値と左走行モータの現在の速度の誤差に応じて、左走行モータのトルクを指示する左トルク指令値を生成するとともに、右速度指令値と右走行モータの現在の速度の誤差に応じて、右走行モータのトルクを指示する右トルク指令値を生成するトルク指令値生成部と、左トルク指令値Tlcomを、上限値Tllim以下に制限し、右トルク指令値Trcomを、上限値Trlim以下に制限するトルクリミット部と、トルクリミット部から出力される左トルク指令値Tlrefおよび右トルク指令値Trrefそれぞれにもとづいて、左走行モータおよび右走行モータをそれぞれ駆動するインバータと、を備える。トルクリミット部は、左トルク指令値Tlcomおよび右トルク指令値Trcomの一方が対応するリミット値を超える場合に、それらの比を保持したまま、それぞれを対応する上限値TllimおよびTrlim以下に制限して出力する。
この態様によると、左右のいずれか一方においてのみトルクが制限された場合に、左右のトルクバランスが保存されるため、走行安定性に配慮しつつ、モータ等を保護できる。
トルクリミット部は、(i)TlcomがTllimより大きく、かつTrcomがTrlimより小さいとき、TlrefをTllimに制限し、TrrefをTrcom×Tllim/Tlcomに制限し、(ii)TlcomがTllimより小さく、かつTrcomがTrlimより大きいとき、TrrefをTrlimに制限し、TlrefをTlcom×Trlim/Trcomに制限してもよい。
トルクリミット部は、左トルク指令値Tlcomおよび右トルク指令値Trcomの両方が対応するリミット値を超える場合に、それらの比を保持したまま、それぞれを対応する上限値TllimおよびTrlim以下に制限して出力してもよい。
この態様によると、左右両方においてトルクが制限された場合にも、左右のトルクバランスが保存されるため、走行安定性に配慮しつつ、モータ等を保護できる。
トルクリミット部は、TlcomがTllimより大きく、かつTrcomがTrlimより大きいとき、(iii) Tlcom/TllimがTrcom/Trlimより小さいとき、TlrefをTllimに制限し、TrrefをTlref×Trcom/Tlcomに制限し、(iv) Tlcom/TllimがTrcom/Trlimより大きいとき、TrrefをTrlimに制限し、TlrefをTrref×Tlcom/Trcomに制限してもよい。
トルク指令値の上限値Tlimを規定するトルクリミットカーブTlim(n)がモータの速度nの関数として定義されており、上限値Tllimは、現在の左走行モータの速度nlおよびトルクリミットカーブTlim(n)に応じて定まり、上限値Trlimは、現在の右走行モータの速度nrおよび前記トルクリミットカーブTlim(n)に応じて定まってもよい。
本発明の別の態様は、フォークリフトに関する。フォークリフトは、左駆動輪および右駆動輪と、左駆動輪および右駆動輪それぞれに動力を伝達する左走行モータおよび右走行モータと、左走行モータおよび右走行モータを駆動するモータ駆動装置と、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや本発明の構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、走行安定性に配慮しつつ、モータ等を保護できる。
モータのN−T特性を示す図である。 フォークリフトの外観図を示す斜視図である。 フォークリフトの操縦パネルの一例を示す図である。 フォークリフトの電気系統、機械系統の構成を示すブロック図である。 図5(a)、(b)は、デュアルモータ式のフォークリフトを模式的に示す図である。 実施の形態に係るモータ駆動装置の構成を示すブロック図である。 直進時のトルクリミット部によるトルクリミット制御を示す図である。 図8(a)、(b)は、左旋回時のトルクリミット部によるトルクリミット制御を示す図である。 左旋回時のトルクリミット部によるトルクリミット制御を示す図である。 左右の駆動輪が逆回転しているときのトルクリミット部によるトルクリミット制御を示す図である。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
本明細書において、「部材Aが、部材Bと接続された状態」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合のほか、部材Aと部材Bが、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
図2は、フォークリフトの外観図を示す斜視図である。フォークリフト600は、車体(シャーシ)602、フォーク604、昇降体(リフト)606、マスト608、車輪610、612を備える。マスト608は車体602の前方に設けられる。昇降体606は、油圧アクチュエータ(図2に不図示、図4の116)などの動力源によって駆動され、マスト608に沿って昇降する。昇降体606には、荷物を支持するためのフォーク604が取り付けられている。
図3は、フォークリフトの操縦パネル700の一例を示す図である。操縦パネル700は、イグニッションスイッチ702、ステアリングホイール704、リフトレバー706、アクセルペダル708、ブレーキペダル710、ダッシュボード714、前後進レバー712を備える。
イグニッションスイッチ702は、フォークリフト600の起動用のスイッチである。ステアリングホイール704は、フォークリフト600の操舵を行うための操作手段である。リフトレバー706は、昇降体606を上下に移動させるための操作手段である。アクセルペダル708は、走行用の車輪の回転を制御する操作手段であり、ユーザが踏み込み量を調節することでフォークリフト600の走行が制御される。ユーザがブレーキペダル710を踏み込むと、ブレーキがかかる。前後進レバー712は、フォークリフト600の走行方向を、前進と後進で切りかえるためのレバーである。そのほか、図示しないインチングペダルが設けられてもよい。
続いて、フォークリフト600の構成を、走行、荷役、操舵それぞれについて説明する。図4は、デュアルモータ式のフォークリフト600の電気系統、機械系統の構成を示すブロック図である。ECU(電子制御コントローラ)110は、フォークリフト600全体を制御するためのプロセッサである。
電池106は、P線およびN線の間に、電池電圧VBATを出力する。
第1電力変換装置100、第2電力変換装置102、第3電力変換装置104は、モータ駆動装置300を構成する。モータ駆動装置300は、ECU110からの、第1制御指令値S1〜第3制御指令値S3にもとづき、走行モータM1L、M1R、荷役モータM2、ステアリングモータM3それぞれを駆動する。第1電力変換装置100、第2電力変換装置102、第3電力変換装置104はそれぞれ、電池電圧VBATを受け、3相交流信号に変換して、対応するモータM1L、M1R、M2、M3に供給する。
(走行)
ECU110は、前後進レバー712からの前進、後進を指示する信号と、アクセルペダル708からの、踏み込み量に応じた走行操作量を示す信号を受け、それに応じた第1制御指令値S1を第1電力変換装置100に出力する。第1電力変換装置100は、第1制御指令値S1に応じて左走行モータM1L、右走行モータM1Rそれぞれに供給する電力を制御する。第1制御指令値S1は、走行モータM1の目標速度を指示する速度指令値と相関を有する。駆動輪である左前輪(左駆動輪)610Lは、左走行モータM1Lの動力により回転し、右前輪(右駆動輪)610Rは、右走行モータM1Rの動力により回転する。
(荷役)
リフトレバー706の傾きによって、昇降体606の上下動が制御される。ECU110は、リフトレバー706の傾きを検出し、傾きに応じた荷役操作量を示す第2制御指令値S2を第2電力変換装置102に出力する。第2電力変換装置102は、第2制御指令値S2に応じた電力を荷役モータM2に供給し、その回転を制御する。昇降体606は、油圧アクチュエータ116と連結される。油圧アクチュエータ116は、荷役モータM2が生成する回転運動を、直線運動に変換し、昇降体606を制御する。
(操舵)
エンコーダ122は、ステアリングホイール704の回転角を検出し、回転角を示す信号をECU110に出力する。ECU110は、回転角に応じた第3制御指令値S3を第3電力変換装置104に出力する。第3電力変換装置104は、第3制御指令値S3に応じた電力をステアリングモータM3に供給し、その回転数を制御する。転舵輪である後輪612は、タイロッド126を介してギアボックス124と連結される。ステアリングモータM3の回転運動は、油圧アクチュエータ118およびギアボックス124を介して、タイロッド126に伝達され、操舵が制御される。
図5(a)、(b)は、デュアルモータ式のフォークリフト600を模式的に示す図である。Lはホイールベース、Trfは前トレッド、Trrは後トレッド、nl(rpm)は左駆動輪610Lの速度を、nr(rpm)は右駆動輪610Rの速度を、Vl(m/s)は左駆動輪610Lの速度を、Vr(m/s)は右駆動輪610Rの速度を示す。
転舵輪である後輪612L、612Rは、アッカーマンステアリング機構によって転舵角が制御可能となっている。後輪612L、612Rそれぞれの車軸の交点が、車体の回転中心Oとなり、回転中心Oは、転舵角δrに応じて、前輪610L、610Rの軸上を左右に移動する。本実施の形態では、転舵角δrを右後輪の回転角として定義しているが、当業者には、転舵角δrの定義がそれには限定されないことが理解される。転舵角δrは、図5(a)に示す左旋回時に正、図5(b)に示す左旋回時に負をとるものとする。
ρxは、回転中心Oと、前輪610L、610Rの中点の距離である。
このフォークリフト600のステアリング機構は、回転中心Oが、前輪610L、610Rの間に移動することを許容する。この場合、左右の駆動輪610L、610Rは逆回転するよう制御される。
図6は、実施の形態に係るモータ駆動装置300(第1電力変換装置100)の構成を示すブロック図である。モータ駆動装置300は、速度分配部200、トルク指令値生成部202、トルクリミット部208、インバータ210、速度センサ220、転舵角センサ222を備える。
転舵角センサ222は、図4に示す転舵角δrを検出する。速度センサ220は、左走行モータM1L、右走行モータM1Rそれぞれの速度nl(Vl)、nr(Vr)を検出する。
速度分配部200は、アクセルの操作量に応じた速度指令値Vrefを受ける。速度分配部200は、現在の転舵角δrに応じて、左走行モータM1Lの目標速度である左速度指令値Vlrefと、右走行モータM1Rの目標速度である右速度指令値Vrrefを、以下の式にもとづいて計算する。
1. δr=0 (直進)
Vlref=Vrref=Vref
2. δr>0 (左旋回)
Vrref=Vref
Vlref=(ρx−Trf/2)/(ρx+Trf/2)×Vref
ただし、ρx=L/tan(δr)−Trr/2である。
3. δr<0 (右旋回)
Vrref=(ρx−Trf/2)/(ρx+Trf/2)×Vref
Vrref=Vref
ただし、δr≠−π/2のとき、ρx=−L/tan(δr)+Trr/2であり、δr=−π/2のとき、ρx=Trr/2である。
なお、速度分配部200は公知の技術を用いればよく、その構成や計算アルゴリズムは上記のそれに限定されない。
トルク指令値生成部202は、左速度指令値Vlrefと左走行モータM1Lの現在の速度nlの誤差に応じて、左走行モータM1Lのトルクを指示する左トルク指令値Tlcomを生成する。同様に、右速度指令値Vrrefと右走行モータM1Rの現在の速度Vrの誤差に応じて、右走行モータM1Rのトルクを指示する右トルク指令値Trcomを生成する。
トルク指令値生成部202は、左速度指令値Vlrefと左走行モータM1Lの現在の速度Vlの誤差を生成する減算器204Lと、誤差をPI(比例、積分)制御し、左トルク指令値Vrrefを生成するPI制御部206Lを含む。右輪についても同様である。
トルクリミット部208には、トルク指令値Tcoml,Tcomrの上限値Tlimを規定するトルクリミットカーブTlim(n)がモータの速度nの関数として定義されている。
トルクリミット部208は、左トルク指令値Tlcomを、現在の左走行モータM1Lの速度nrおよびトルクリミットカーブTlim(n)に応じて定まる上限値Tllim以下に制限する。同様に、トルクリミット部208は、右トルク指令値Trcomを、現在の右走行モータM1Rの速度nrおよびトルクリミットカーブTlim(n)に応じて定まる上限値Trlim以下に制限する。トルクリミットカーブTlim(n)は、テーブルとして保持されてもよいし、近似式として保持されてもよい。
トルクリミット部208は、以下の処理により、トルクが制限されたトルク指令値Tlref、Trrefを生成する。
(i)Tlcom>TllimかつTrcom<Trlimのとき
Tlref=Tllim
Trref=Trcom×Tllim/Tlcom
(ii)Tlcom<TllimかつTrcom>Trlimのとき
Trref=Trlim
Tlref=Tlcom×Trlim/Trcom
さらトルクリミット部208は、Tlcom>TllimかつTrcom>Trlimの場合も、以下の処理によりトルクが制限されたトルク指令値Tlref、Trrefを生成する。
(iii) Tlcom/Tllim<Trcom/Trlimのとき
Tlref=Tllim
Trref=Tlref×Trcom/Tlcom
(iv) Tlcom/Tllim>Trcom/Trlimのとき
Trref=Trlim
Tlref=Trref×Tlcom/Trcom
以上がモータ駆動装置300の構成である。続いてその動作を、いくつかの状況に場合分けして説明する。
(1) δr≒0 (直進時)
この場合、左右輪の速度はほとんど同じであり、nl≒nr(Vl≒Vr)が成り立つ。また、Tlcom>TllimかつTrcom>Trlimが成り立っている。
図7は、直進時のトルクリミット部208によるトルクリミット制御を示す図である。図7では、Tlcom/Tllim<Trcom/Trlimであるため、Tlref=Tllim、Trref=Tlref×Trcom/Tlcomとなる。
(2) δr≫0 (左旋回時)
この場合、右駆動輪の速度の方が大きくなり、nl<nr(Vl<Vr)が成り立つ。図8(a)、(b)は、左旋回時のトルクリミット部208によるトルクリミット制御を示す図である。図8(a)、(b)では、Tlcom>TllimかつTrcom>Trlimが成り立っている。
図8(a)では、Tlcom/Tllim<Trcom/Trlimであるため、Tlref=Tllim、Trref=Tlref×Trcom/Tlcomとなる。
図8(b)では、Tlcom/Tllim>Trcom/Trlimであるため、Trref=Trlim、Tlref=Trref×Tlcom/Trcomとなる。
図9は、左旋回時のトルクリミット部208によるトルクリミット制御を示す図である。図9では、Tlcom<TllimかつTrcom>Trlimが成り立っている。このとき、Trref=Trlim、Tlref=Trref×Tlcom/Trcomとなる。
図10は、左右の駆動輪が逆回転しているときのトルクリミット部208によるトルクリミット制御を示す図である。図10においては、|Tlcom|<|Tllim|かつTrcom>Trlimが成り立っている。このとき、Trref=Trlim、Tlref=Trref×Tlcom/Trcomとなる。
以上がモータ駆動装置300の動作である。
このモータ駆動装置300によれば、左右輪のいずれか一方においてのみトルクが制限された場合に、あるいは両輪においてトルクが制限された場合に、左右のトルクバランスを保存することができるため、走行安定性に配慮しつつ、モータ等を保護できる。
実施の形態にもとづき、具体的な語句を用いて本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が認められる。
600…フォークリフト、602…車体、604…フォーク、606…昇降体、608…マスト、610…前輪、612…後輪、106…電池、100…第1電力変換装置、102…第2電力変換装置、104…第3電力変換装置、110…ECU、116,118…油圧アクチュエータ、120…ステアリングシャフト、122…エンコーダ、124…ギアボックス、126…タイロッド、200…速度分配部、202…トルク指令値生成部、204…減算器、206…PI制御部、208…トルクリミット部、210…インバータ、…パルス変調器、…ドライバ、…出力段、220…速度センサ、222…転舵角センサ、M1…走行モータ、M1L…左走行モータ、M1R…右走行モータ、M2…荷役モータ、M3…ステアリングモータ、300…モータ駆動装置、700…操縦パネル、610L…左駆動輪、610R…右駆動輪、702…イグニッションスイッチ、704…ステアリングホイール、706…リフトレバー、708…アクセルペダル、710…ブレーキペダル、712…前後進レバー、714…ダッシュボード。

Claims (6)

  1. 左駆動輪と右駆動輪それぞれを駆動する左走行モータおよび右走行モータを有するフォークリフトに搭載され、前記フォークリフトの目標速度を示す速度指令値にもとづいて前記フォークリフトの前記左走行モータおよび前記右走行モータを駆動するモータ駆動装置であって、
    ユーザの操作に応じた速度指令値と、前記フォークリフトの転舵輪の転舵角にもとづき、前記左走行モータの速度を指示する左速度指令値と前記右走行モータの速度を指示する右速度指令値を計算する速度分配部と、
    前記左速度指令値と前記左走行モータの現在の速度の誤差に応じて、前記左走行モータのトルクを指示する左トルク指令値を生成するとともに、前記右速度指令値と前記右走行モータの現在の速度の誤差に応じて、前記右走行モータのトルクを指示する右トルク指令値を生成するトルク指令値生成部と、
    前記左トルク指令値Tlcomを、上限値Tllim以下に制限し、前記右トルク指令値Trcomを、上限値Trlim以下に制限するトルクリミット部と、
    前記トルクリミット部から出力される左トルク指令値Tlrefおよび右トルク指令値Trrefそれぞれにもとづいて、左走行モータおよび右走行モータをそれぞれ駆動するインバータと、
    を備え、
    前記トルクリミット部は、
    前記左トルク指令値Tlcomおよび前記右トルク指令値Trcomの一方が、対応するリミット値を超える場合に、それらの比を保持したまま、それぞれを対応する上限値TllimおよびTrlim以下に制限して出力することを特徴とするモータ駆動装置。
  2. 前記トルクリミット部は、
    (i)TlcomがTllimより大きく、かつTrcomがTrlimより小さいとき、TlrefをTllimに制限し、TrrefをTrcom×Tllim/Tlcomに制限し、
    (ii)TlcomがTllimより小さく、かつTrcomがTrlimより大きいとき、TrrefをTrlimに制限し、TlrefをTlcom×Trlim/Trcomに制限することを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動装置。
  3. 前記トルクリミット部は、
    前記左トルク指令値Tlcomおよび前記右トルク指令値Trcomの両方が対応するリミット値を超える場合に、それらの比を保持したまま、それぞれを対応する上限値TllimおよびTrlim以下に制限して出力することを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動装置。
  4. 前記トルクリミット部は、TlcomがTllimより大きく、かつTrcomがTrlimより大きいとき、
    (iii) Tlcom/TllimがTrcom/Trlimより小さいとき、TlrefをTllimに制限し、TrrefをTlref×Trcom/Tlcomに制限し、
    (iv) Tlcom/TllimがTrcom/Trlimより大きいとき、TrrefをTrlimに制限し、TlrefをTrref×Tlcom/Trcomに制限することを特徴とする請求項3に記載のモータ駆動装置。
  5. 前記トルク指令値の上限値Tlimを規定するトルクリミットカーブTlim(n)がモータの速度nの関数として定義されており、前記上限値Tllimは、現在の左走行モータの速度nlおよび前記トルクリミットカーブTlim(n)に応じて定まり、前記上限値Trlimは、現在の右走行モータの速度nrおよび前記トルクリミットカーブTlim(n)に応じて定まることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のモータ駆動装置。
  6. 左駆動輪および右駆動輪と、
    前記左駆動輪および前記右駆動輪それぞれに動力を伝達する左走行モータおよび右走行モータと、
    前記左走行モータおよび前記右走行モータを駆動する請求項1から5のいずれかに記載のモータ駆動装置と、
    を備えることを特徴とするフォークリフト。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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