JP2013250058A - コンクリート表面の線状変状検出方法 - Google Patents

コンクリート表面の線状変状検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コンクリート表面の太いひび割れと枝分かれした細いひび割れをコンクリート表面の撮影画像から簡単且つ確実に抽出すること。
【解決手段】コンクリート表面の撮像画像である原画像に補正やノイズ除去を行って前処理済画像を取得する工程、前処理済画像に平滑化処理を施した後に、2次微分を適用してひび割れ候補を抽出する工程、前処理済画像に1次微分を適用して局所的に最大の1次微分値を有するピクセルを抽出すると共に最大の1次微分値にヒステリシス閾値処理を施して太いひび割れと細いひび割れ及び線状ノイズを抽出する工程、太いひび割れと細いひび割れの領域間の距離と方向に閾値処理を施して枝分かれや延びた細いひび割れを抽出する工程、及び連結処理により有意なひび割れを抽出する工程からなる。
【選択図】図1

Description

本発明はトンネル壁面等のコンクリート表面の線状変状を検出する方法に関する。本明細書において、線状変状とはコンクリート表面に発生したひび割れ又はコンクリート表面に描かれたチョーク箇所である。
トンネルのコンクリート表面からコンクリート片が剥離したり落下したりするのを予防するためには、トンネルの健全度を正しく判定することが非常に重要である。コンクリート片の剥離や落下は、トンネル覆工面のコンクリート壁面に発生した閉合ひび割れ、交差ひび割れ、平行ひび割れなどの様々な変状を検査員が目視で検出し、検出した変状とその周辺をハンマーで叩いて、その打音から危険性の度合いを判定する打音診断方法が広く実施されてきた。変状検出については、作業員の目視に代わる各種の変状検出システムも開発されてきている。また、診断方法については、検査員によるハンマーによる打音診断方法に代わる各種のコンクリート内部欠陥診断システムも開発されてきている。
非接触的検査手法を用いたコンクリート内部欠陥診断システムは、従来の打音診断に代わる定量的な手法として極めて有効な方法である。ところが、非接触的診断手法はコンクリート壁面に隈なく作用するものではなく、コンクリートの内部に欠陥が存在する可能性がある特定の診断領域のコンクリート壁面にのみ作用するものである。
特許文献1にはウェーブレット変換を用いたひび割れ検出方法が示されている。このひび割れ検出方法は、基本的には輝度分布に基づく識別であるが、明部と暗部との境界付近にあるひび割れの検出精度が低下する、目地やケーブルなど明らかにひび割れでない部分をひび割れと判定してしまうなどの問題がある。また、閾値テーブルを予め用意しなければならないという面倒さもある。
特許文献2には、背景の色濃度データベースと、注目点の色濃度を照合しながら背景とひび割れ部を識別した上で、微細なひび割れ幅を計測するサブピクセル処理技術が記載されている。このひび割れ検出方法は、汚れや漏水などの複雑背景下では、ひび割れ部の検出精度が低下するなどの問題がある。
特許文献3には、コンクリート表面の画像に対して方向及び幅の異なる複数種類の2次元エッジフィルタを個別に適用し、画素ごとに、複数種類のエッジフィルタ適用後の画素値をそれぞれ比較し、最大の画素値をひび割れ特徴量として選定するひび割れ特徴量抽出手段を備えたひび割れ検知装置が開示されているが、実用性に問題がある。即ち、カメラからの距離、撮影カメラの画素数、想定するひび割れの幅などの情報が予め判明している場合は殆どないのが現実であるから、最適なフィルタサイズをその都度調べなければならないという面倒な作業があるからである。また、エッジフィルタは、背景やプレートなどのノイズのエッジもひび割れとして特徴量が抽出されるので、ひび割れ検出の精度にも問題がある。
ところで、ひび割れはトンネル健全度評価における最重要の情報であるが、トンネル覆工面のコンクリート壁面に発生したひび割れには、コンクリート構造物の健全度判断に影響しないひび割れ、及び線状ノイズも存在する。検査土木工学者や現場点検作業者によれば、コンクリート構造物の健全度判断の情報となる有意なひび割れは、太いひび割れ、及び、前記太いひび割れの端部から延びた細いひび割れと枝分かれした細いひび割れである。そこで、本願の発明者は、周辺に比較して黒っぽい線状の領域というひび割れの特徴に着目し、ひび割れを中心軸とその輪郭線で構成する領域として把握した。そして、非特許文献1に記載する如く、コンクリート表面の撮影画像にノイズ除去等の前処理を施した前処理済画像に2次微分処理を施して、ひび割れの輪郭線の構成点であるエッジ画素をサブピクセル精度で抽出することを特徴とするひび割れ検出方法を開発した。この方法により、太いひび割れ、及び、前記太いひび割れの端部から延びた細いひび割れと枝分かれした細いひび割れを検出できることを実証した。ところで、2次微分によるエッジ抽出処理によりサブピクセル精度のひび割れ構成点を抽出することは、ひび割れのような線状ノイズの構成点となるエッジ画素も同時に抽出することになる。このため、コンクリート表面にひび割れと線状ノイズが存在する場合には、前記前処理済画像に2次微分処理を施して抽出されたエッジ画素で輪郭線が構成された複数のひび割れ候補も検出されことになる。しかしながら、検出された複数のひび割れ候補の中から、コンクリート構造物の健全度判断の情報となる有意なひび割れ、有意ではないひび割れ、及び線状ノイズを簡単且つ確実に識別することは、この方法では難しいという問題がある。
また、トンネル覆工面などのコンクリート壁面には現場作業員が目視で発見したひび割れや漏水などの変状を囲むように描かれたチョークの白い線があるが、これを自動的に確実に検出する方法は開発されていない。多くの場合は、このチョーク線又はチョーク線で囲まれたチョーク箇所を検出することは、変状の検出に直結するものである。ところが、チョーク線で変状周辺をトレースする際には、例えば黒い線であるひび割れ部分と重なるように描かれる場合が多いので、白い線が黒いひび割れを消してしまうことも生じる。チョーク線は、目視検査では役立つものであるが、画像処理によるひび割れ検出には障害となる存在である。ところが、チョーク箇所をノイズとして除去してから、ひび割れを検出することは非常に困難である。そこで、チョーク箇所を積極的に検出し、これをトンネル等のコンクリート構造物の健全度判断の一つの情報、即ち有意な情報とすることが考えられる。しかしながら、コンクリート表面に描かれたチョーク箇所を、画像処理によって検出する方法は未だに開発されていない。
特許第4006007号公報 特許第4186117号公報 特開2011-242365号公報
「トンネル変状抽出のための高精度画像処理手法の開発」、鉄道サイバネ・シンポジウム論文集、2011年12月1日発行
本発明が解決しようとする第1の課題は、線状変状と線状ノイズが存在するコンクリート表面から、当該コンクリート表面の撮影画像を画像処理して、線状変状を確実に抽出するコンクリート表面の線状変状検出方法を提供することである。
本発明が解決しようとする第2の課題は、ひび割れと線状ノイズが存在するコンクリート表面から、当該コンクリート表面の撮影画像を画像処理して、太いひび割れと、当該太いひび割れの先端から伸び又は枝分かれした細いひび割れを確実に抽出するコンクリート表面の線状変状検出方法を提供することである。
本発明が解決しようとする第3の課題は、コンクリート表面に描かれた太いチョーク線を当該コンクリート表面の撮影画像を画像処理して確実に抽出するコンクリート表面の線状変状検出方法を提供することである。
上記第1の課題を解決するコンクリート表面の線状変状検出方法は、コンクリート表面の撮像画像である原画像に補正やノイズ除去を行って前処理済画像を取得する前処理工程、前記前処理済画像に平滑化処理を施した後に、2次微分エッジフィルタを適用して線状変状候補を抽出する工程、前記前処理済画像に1次微分を施して、前記線状変状候補から線状ノイズを除去すると共に太い線状変状並びに細い線状変状を抽出する工程、及び、コンクリート構造物の健全度判断の情報となる有意な線状変状を抽出する工程から成ることを特徴とする。
上記第2の課題を解決するコンクリート表面の線状変状検出方法は、コンクリート表面の撮像画像である原画像に補正やノイズ除去を行って前処理済画像を取得する前処理工程、前記前処理済画像に平滑化処理を施した後に、2次微分エッジフィルタを適用してひび割れ候補を抽出する工程、前記前処理済画像に1次微分を施して、前記ひび割れ候補から線状ノイズを除去すると共に太いひび割れ並びに細いひび割れを抽出する工程、及び、コンクリート構造物の健全度判断の情報となる有意なひび割れを抽出する工程から成ることを特徴とする。
上記第3の課題を解決するコンクリート表面の線状変状検出方法は、コンクリート表面の撮像画像である原画像に補正やノイズ除去を行って前処理済画像を取得する前処理工程、
前記前処理済画像に平滑化処理を施した後に、2次微分エッジフィルタを適用してチョーク線候補を抽出する工程、前記前処理済画像に1次微分を施して、前記チョーク線候補から線状ノイズを除去すると共に太いチョーク線並びに細いチョーク線を抽出する工程、及び、コンクリート構造物の健全度判断の情報となる有意なチョーク線を抽出する工程から成ることを特徴とする。
本発明により、汚れやムラのあるコンクリート表面の線状変状を当該コンクリート表面の撮影画像から簡単且つ確実に抽出し、コンクリート構造物の健全度判断の有意な情報を提供できるようになった。
本発明により、汚れやムラのあるコンクリート表面のひび割れを当該コンクリート表面の撮影画像から簡単且つ確実に抽出し、コンクリート構造物の健全度判断の有意な情報を提供できるようになった。
本発明により、汚れやムラのあるコンクリート表面に描かれたチョーク線を当該コンクリート表面の撮影画像から簡単且つ確実に抽出し、コンクリート構造物の健全度判断の有意な情報を提供できるようになった。
本発明に係るコンクリート表面のひび割れ抽出処理の基本的な流れ図である。 本発明に係るコンクリート表面のひび割れ抽出処理の一例を示す流れ図である。 太いひび割れと、これに結合される有意な細いひび割れ、並びに結合されない有意でない細いひび割れの説明図である。 太いひび割れと、これに結合される細いひび割れを示す図である。 1次微分のための微分オペレータの一例を示す図である。 本発明に係るコンクリート表面に描かれたチョーク線抽出の処理の一例を示す流れ図である。 チョーク線が描かれたコンクリート表面の撮影画像の前処理済画像の一例である。 前処理済画像にガウシアン処理を施し、更にラプラシアンを施した画像の一例である。 抽出されたチョーク線を含むコンクリート表面画像の一例である。 本発明に係るコンクリート表面の線状変状の検出装置のブロック図である。
コンクリート表面の撮像画像である原画像に補正やノイズ除去を行って取得した前処理済画像にガウシアンスムージングフィルタを用いて平滑化処理を施した後に、ラプラシアンフィルタを適用してひび割れ候補を抽出する。次に、前記前処理済画像に1次微分を施して、前記ひび割れ候補から線状ノイズを除去すると共に太いひび割れ並びに細いひび割れを抽出する。最後に、有意な太いひび割れとその枝分かれである細いひび割れを連結処理により結合し、コンクリート構造物の健全度判断の有意な情報となるひび割れを抽出する。
本発明のコンクリート表面の変状検出方法は、図10に示す如き変状検出装置を用いて実施される。前記変状検出装置は、CPU1、ROM2、RAM3、入力部4、画像データ入力部5、出力部6及び液晶モニタの如き表示部5で構成されている。入力部4は、変状抽出のための様々なデータを入力するキーボード、に操作指令を与えるマウスなどの各種の入力装置である。ROM2には、演算や制御のための各種プログラムが予め格納されている。RAM3には、画像データ入力部5からCPU1に入力されたコンクリート表面を撮像したデジタルの原画像データ、原画像に補正やノイズ除去を行って取得した前処理済画像データが記憶される。また、RAM3には、ひび割れ、チョーク線を画像処理によって抽出するのに必要な様々なデータ、即ち各種の閾値やパラメータ等が予め記憶されている。
(線状変状の抽出の基本的な流れ)
代表的な線状変状であるひび割れを抽出する本発明の変状検出方法の基本的な流れは、図1に示す如く、前処理済画像の取得工程S1、ひび割れ候補の抽出工程S2、ひび割れの抽出と線状ノイズの除去工程S3、太いひび割れに結合される細いひび割れの抽出工程S4、及び、有意なひび割れの抽出工程S5で構成されている。
工程S1は、コンクリート表面の撮像画像である原画像に補正やノイズ除去を行って前処理済画像を取得する工程である。
工程S2は、前処理済画像に平滑化処理を施した後に2次微分を適用してサブピクセル精度でエッジ点を抽出し、抽出したエッジ点で囲まれた線状領域であるひび割れ候補を抽出する工程である。前記ひび割れ候補には、太いひび割れ、細いひび割れ、及び線状ノイズの3種類の領域が含まれる。工程S2は、周辺に比較して黒っぽい線状の領域であるというひび割れの特徴に着目し、先ず領域のエッジのみを特定するための処理である。
工程S3は、前処理済画像に1次微分を適用して前記ひび割れ候補のエッジ点の1次微分値を求める処理と、前記1次微分値にヒステリシス閾値処理を施して前記ひび割れ候補から太いひび割れ、細いひび割れ、及び線状ノイズを識別する処理を含む。太いひび割れは、有意なひび割れである。他方、細いひび割れは有意なひび割れと有意でないひび割れを含む。前記ヒステリシス閾値処理は、1次微分値が上限閾値Highと下限閾値Lowを超えているか否かを比較し、比較結果によって3種類の領域を特定する処理である。即ち、上限閾値Highを超える1次微分値を有するエッジ点で囲まれた領域は太いひび割れ、上限閾値Highを超えないが下限閾値Lowを超える1次微分値を有するエッジ点で囲まれた領域は細いひび割れ、そして下限閾値Lowを超えない1次微分値を有するエッジ点で囲まれた領域は線状ノイズである。
工程S3は、太いひび割れと細いひび割れ及び線状ノイズは領域の黒っぽさと領域のエッジの俊鋭さが異なること、及び領域の黒っぽさと領域のエッジの俊鋭さは1次微分値に直に反映されることに着目した処理である。この処理によって太い線状変状と細い線状変状が確実に抽出されると共に、線状ノイズが確実に除去される。この処理の段階で、除去される線状ノイズは表示画面から削除される。
工程S4は、工程S3で抽出された細いひび割れの中から有意な細いひび割れを抽出する処理であって、太いひび割れの観測点と、細いひび割れの観測点を算出する工程、及び、太いひび割れの観測点と細いひび割れの観測点との間の距離と太いひび割れと細いひび割れの中心軸の方向が所定値以内か否かを比較し、所定値以内であれば有意な細いひび割れ、所定値以内でなければ有意ではない細いひび割れと判定する工程とから成る。なお、太いひび割れの観測点は、中心軸の両端と、幅が最大の箇所で中心軸に直角方向の両方の先端の4つのエッジ点である。また、細いひび割れの観測点は、中心軸方向の両方の先端のエッジ点である。この処理の段階で、有意でない細いひび割れは表示画面から削除される。
工程S5は、工程S3で特定された太いひび割れと、工程S4で特定された有意な細いひび割れとを表示画面上で結合する処理である。太いひび割れに有意な細いひび割れを結合して、コンクリート構造物の健全度判断のための有意なひび割れが抽出される。
以下、図2のフローチャートを参照しながら、実施例1のひび割れ検出方法を更に詳細に説明する。
(前処理済画像の取得)
CPU1は、ROM2に格納されているプログラムに従って、RAM3から原画像を読み出し、当該原画像に補正とノイズ除去を施して、前処理済画像を取得する(S101)。補正は、シェーディングによる照度ムラの補正である。ノイズの除去は、先ず周波数解析によって原画像から型枠などの周期的な線分の除去を行う。次に、周波数解析によって原画像から斑点状のムラの除去を行う。最後に、周波数解析によって原画像から汚れの除去を行う。このようにして、原画像に補正とノイズ除去の処理を施した前処理済画像を取得し、これをRAM3に記憶する。前記周波数解析は、原画像にFFTフィルタをかける画像処理である。FFTフィルタのパラメータは除去対象に応じて最適な値に選ばれる。
(ひび割れ候補の抽出)
次に、CPU1は、ROM2に格納されているプログラムに従って、RAM3に記憶されているガウシアンフィルタの平滑化パラメータを大きめの値に設定する(S102)。次に、CPU1は、ROM2に格納されているプログラムに従って、RAM3に記憶されている前処理済画像を読み出してガウシアンフィルタを適用し、平滑化する(S103)。
続いて、CPU1は、ROM2に格納されているプログラムに従って、平滑化された前処理済画像にラプラシアンフィルタを適用して2次微分処理を施して、ひび割れ状領域のエッジ点をサブピクセル精度で抽出する(S104)。この処理によって抽出されたエッジ点は、ひび割れ候補の輪郭線を構成するエッジ点と、線状ノイズ候補の輪郭線を構成するエッジ点である。従って、この工程S104の処理によって、前処理済画像からひび割れ候補と線状ノイズ候補が簡単且つ確実に抽出される。この段階では、ひび割れ候補と線状ノイズ候補の区別はできないので、抽出されたエッジ点で囲まれた領域は、全てひび割れ候補と呼ぶ。これらのひび割れ候補は識別番号を付して、RAM3に記憶される。前記2次微分処理はラプラシアンフィルタを用いて行われているが、必ずしも、これに限定するものではない。ラプラシアンフィルタを前記平滑化された前処理済画像にかけると、エッジは鮮鋭化するので、エッジ点の抽出がし易くなるという利点がある。以上のS102からS104の一連の工程で、前処理済画像からひび割れ候補の抽出が確実になされる。
(ひび割れの抽出と線状ノイズの除去)
次に、CPU1は、ひび割れ候補のエッジ点の特徴量を特定する(S105)。即ち、CPU1は、ROM2に格納されているプログラムに従って、RAM3に記憶されている前処理済画像に1次微分を適用し、ひび割れ候補のエッジ点の1次微分値を求める。前処理済画像に適用される前記1次微分は、水平方向や垂直方向ではなく、チョーク線候補領域の中心軸に対して直角方向に1次微分オペレータを適用する処理である。これは迅速化と実用上の精度を考慮した処理である。
ところで、デジタル画像ではデータが一定間隔に離散的に並んでいるので、真の意味での微分演算はできない。このため隣接画素同士の差をとる演算で微分を近似する。微分演算を行うための隣接画素同士の演算を表現する係数の組が微分オペレータである。微分オペレータの数値列は、周囲の画素にその位置に相当する係数を乗じて和をとる内積計算をする。或る座標点におけるエッジ方向は計算によりベクトルの向きθで求まるので、これに90°プラスした直角方向の1次微分を求めるには、例えば図5に示す如き45°刻みで8方向に回転させた1次微分オペレータを処理対象画像に適用することで求められる。ひび割れ候補の中心軸は、1次微分を施す前にCPU1が対象のひび割れ候補について算出する。そして、CPU1は、求められた微分値の中から局所的に最大の微分値を有するピクセルを抽出する。このピクセルは、結果的に、工程S104で抽出されたエッジ点又はその近傍のピクセルである。
前記1次微分値は前記ピクセルの輝度値の変化度合い、つまり輪郭線の俊鋭さを表すものであるから、周辺に比較して黒い領域であるというひび割れ候補の特徴が工程S205の処理により数値化されたのである。工程S205は、領域の黒っぽさを表す輝度値と領域のエッジの俊鋭さは1次微分値に直に反映されることに着目した処理だからである。
工程S105に続いて、CPU1は、ヒステリシス閾値処理を行って、ひび割れ候補からひび割れとノイズの識別を行う(S106)。上記ヒステリシス閾値処理は、1次微分値が上限閾値Highと下限閾値Lowを超えているか否かを比較し、比較結果によって3種類の領域を特定する処理である。即ち、上限閾値Highを超える1次微分値を有するエッジ点で囲まれた領域は太いひび割れ、上限閾値Highを超えないが下限閾値Lowを超える1次微分値を有するエッジ点で囲まれた領域は細いひび割れ、そして下限閾値Lowを超えない1次微分値を有するエッジ点で囲まれた領域は線状ノイズである。これは、ひび割れと線状ノイズは周辺に比較して黒っぽい線状の領域の黒っぽさを表す輝度値並びに輪郭線の俊鋭さに違いがあることに着目した処理であり、この処理によって太いひび割れと細いひび割れが確実に抽出されると共に、線状ノイズが確実に除去される。この処理の段階で、除去される線状ノイズは表示画面から削除される。図3は線状ノイズが除去される前の表示画面例で、太いひび割れ11、及び7つの細いひび割れ12、13、14、15、16、17が表示されている。図4は線状ノイズが除去された表示画面の一例で、太いひび割れ11、及び3つの有意な細いひび割れ12、13、14、が表示されている。なお、ひび割れの輪郭線上の小さな丸は説明用に付けたエッジ点である。
(太いひび割れに連結される細いひび割れの抽出)
工程S106に続いて、CPU1は、太いひび割れに結合される細いひび割れの特定を行う(S107)。工程S106で、有意な太いひび割れが特定されたが、細いひび割れには有意でないものも含まれている。細いひび割れであっても、コンクリートの劣化に結び付くものと、結びつかないものがあるのである。そこで、本発明者はコンクリート構造物の健全度判断の情報となる有意なひび割れを、トンネル専門家の知見に基づいて、太いひび割れだけでなく、当該太いひび割れから枝分かれした細いひび割れの2種類とした。従って、工程S107の処理が必要なのである。
工程S107において、CPU1は太いひび割れとの距離と中心軸の方向が所定値以内にある細いひび割れを閾値処理して選別し、これを太いひび割れに結合される細いひび割れとして抽出した。即ち、前記閾値処理において、CPU1は太いひび割れと細いひび割れの観測点間の距離が所定値以内かを判定すると共に、太いひび割れと細いひび割れの中心軸間の角度が所定値以内かを判定し、判定結果が共にYESであれば、当該細いひび割れは太いひび割れ結合されるひび割れと特定する。細いひび割れの観測点は、太いひび割れに最も近い端部である。前記太いひび割れと細いひび割れの観測点間の距離の所定値、並びに前記太いひび割れと細いひび割れの中心軸間の角度の所定値はトンネル専門家の知見に基づいて設定され、RAM3に予め記憶されている。
観測点は、図3に示す如く、太いひび割れ11については、長手方向の両方の先端11aと11b、幅が最大の箇所で中心軸に直角方向の両方の先端11cと11dの4つのエッジ点である。また、細いひび割れ12、13、14、15、16、17については、長手方向の先端のエッジ点12aと12b、13aと13b、14aと14b、15aと15b、16a、17a、18aである。これらの観測点は、閾値処理に先だってCPU1により算出されている。
工程S107の処理を、図4を参照しながら、詳細に説明すると次の通りである。
細いひび割れ12の観測点12aと太いひび割れ11の観測点11bとの間の距離は所定値以内であるが、細いひび割れ12の中心軸と太いひび割れ11の中心軸の間の角度は所定値を超えているので、通常は細いひび割れ12は有意でないひび割れと判断するところであるが、細いひび割れ12の幅が閾値以上ある場合は、太いひび割れ11と関連性が高いひびわれと判断して、細いひび割れ12は太いひび割れ11bから延びたひび割れであると判定する。
細いひび割れ13の観測点13aと太いひび割れの観測点11cとの間の距離は所定値以内であるので、細いひび割れ13は太いひび割れ11の中心軸に直角方向の先端11cから枝分かれしたひび割れであると判定する。
細いひび割れ14の観測点14aと太いひび割れの観測点11aとの間の距離は所定値以内であるので、細いひび割れ14は太いひび割れ11の中心軸方向の先端11aから延びたひび割れであると判定する。
細いひび割れ15の観測点15aと太いひび割れの観測点11aとの間の距離は所定値を超えており、且つ細いひび割れ15の観測点15bと太いひび割れの観測点11cとの間の距離は所定値を超えているので、細いひび割れ15は太いひび割れに結合されるものではない。従って、細いひび割れ15は有意でないものであると判定する。
細いひび割れ16の観測点16aと太いひび割れ11の観測点11aとの間の距離は所定値以内であるが、細いひび割れ16の中心軸と太いひび割れ11の中心軸の間の角度は所定値を超えているので、細いひび割れ16は太いひび割れに結合されるものではない。細いひび割れ16の幅も閾値以下である。従って、細いひび割れ16は有意でないものであると判定する。
細いひび割れ17の観測点17aと太いひび割れ11の観測点11aとの間の距離は所定値を超えている。また、細いひび割れ17の観測点17aと太いひび割れ11の観測点11dとの間の距離も所定値を超えている。従って、細いひび割れ17は有意でないものであると判定する。
細いひび割れ18の観測点18aと太いひび割れ11の観測点11aとの間の距離は所定値を超えている。従って、細いひび割れ18は有意でないものであると判定する。
(有意なひび割れの抽出)
工程107に続いて、CPU1は工程S107で抽出された細いひび割れを太いひび割れに連結する処理、即ち、連結処理による有意なひび割れの抽出を行う(S108)。連結される細いひび割れがない独立した太いひび割れも、有意なひび割れであることは勿論である。
工程S107に続いてCPU1はひび割れが漏れなく抽出されたか否か判定する(S109)。この判定処理は、平滑化パラメータを大きな値から予定した最小の値まで変更しながら行ってきたひび割れ領域の抽出処理が全て終了したか否かの判定である。従って、平滑化パラメータを最小値として設定したガウシアンフィルタで平滑化した前処理済画像に対して、ひび割れの抽出が終了すれば、判定はYESとなり、ひび割れの検出は終了する。
工程S109の判定結果がYESならばひび割れの抽出処理は終了し、NOならばCPU1は前処理済画像に対して工程S108で抽出されたひび割れをマスクする(S110)。
続いてCPU1は、ROM2に格納されているプログラムに従って、RAM3に記憶されているガウシアンフィルタの平滑化パラメータを工程S102で設定した値より小さめに設定し直す(S111)。次に、CPU1は、ROM2に格納されているプログラムに従って、RAM3に記憶されている前処理済画像を読み出して平滑化パラメータを小さめに設定したガウシアンフィルタを適用し、平滑化する(S103)。続いて、CPU1は、平滑化した前処理済画像にラプラシアンフィルタを適用して2次微分処理を施して、ひび割れ状の領域のエッジ点をサブピクセル精度で抽出し(S104)、ひび割れ候補を新たに抽出する。以下、CPU1は、ROM2に格納されているプログラムに従って、工程S105〜108の処理を行う。そして、工程S105の処理でYESと判定されると、ひび割れの検出を終了する。
実施例2は、図10に示す如き変状検出装置を用いて実施されるチョーク線の検出方法であり、処理の流れを示す図6を参照して以下に詳細に説明する。
(前処理済画像の取得)
CPU1は、ROM2に格納されているプログラムに従って、RAM3から原画像を読み出し、当該原画像に補正とノイズ除去を施して、前処理済画像を取得する(S201)。補正は、シェーディングによる照度ムラの補正である。ノイズの除去は、先ず周波数解析によって原画像から型枠などの周期的な線分の除去を行う。次に、周波数解析によって原画像から斑点状のムラの除去を行う。最後に、周波数解析によって原画像から汚れの除去を行う。このようにして、原画像に補正とノイズ除去の処理を施した前処理済画像を取得し、これをRAM3に記憶する。前記周波数解析は、原画像にFFTフィルタをかける画像処理である。FFTフィルタのパラメータは除去対象に応じて最適な値に選ばれる。図7に、前処理済画像の一例を示す。
(チョーク線候補の抽出)
次に、CPU1は、ROM2に格納されているプログラムに従って、RAM3に記憶されているガウシアンフィルタの平滑化パラメータを大きめの値に設定する(S202)。次に、CPU1は、ROM2に格納されているプログラムに従って、RAM3に記憶されている前処理済画像を読み出してガウシアンフィルタを適用し、平滑化する(S203)。
続いて、CPU1は、ROM2に格納されているプログラムに従って、平滑化された前処理済画像にラプラシアンフィルタを適用して2次微分処理を施して、チョーク線状領域のエッジ点をサブピクセル精度で抽出する(S204)。この処理によって抽出されたエッジ点は、チョーク線候補の輪郭線を構成するエッジ点と、線状ノイズ候補の輪郭線を構成するエッジ点である。従って、この工程S204の処理によって、前処理済画像からチョーク線候補と線状ノイズ候補が簡単且つ確実に抽出される。この段階では、チョーク線候補と線状ノイズ候補の区別はできないので、抽出されたエッジ点で囲まれた領域は、全てチョーク線候補と呼ぶ。これらのチョーク線候補は識別番号を付して、RAM3に記憶される。前記2次微分処理はラプラシアンフィルタを用いて行われているが、必ずしも、これに限定するものではない。ラプラシアンフィルタを前記平滑化された前処理済画像にかけると、エッジは鮮鋭化するので、エッジ点の抽出がし易くなるという利点がある。以上のS202からS204の一連の工程で、前処理済画像からチョーク線候補の抽出が確実になされる。図8に前処理済画像にガウシアン処理を施し、更にラプラシアンを施した画像の一例を示す。
(チョーク線の抽出と線状ノイズの除去)
次に、CPU1は、チョーク線候補のエッジ点の特徴量を特定する(S205)。即ち、CPU1は、ROM2に格納されているプログラムに従って、RAM3に記憶されている前処理済画像に1次微分を適用し、局所的に最大の1次微分値を有するピクセルを抽出する。前処理済画像に適用される前記1次微分は、水平方向や垂直方向ではなく、チョーク線候補領域の中心軸に対して直角方向に1次微分オペレータを適用する処理である。これは迅速化と実用上の精度を考慮した処理である。
ところで、デジタル画像ではデータが一定間隔に離散的に並んでいるので、真の意味での微分演算はできない。このため隣接画素同士の差をとる演算で微分を近似する。微分演算を行うための隣接画素同士の演算を表現する係数の組が微分オペレータである。微分オペレータの数値列は、周囲の画素にその位置に相当する係数を乗じて和をとる内積計算をする。或る座標点におけるエッジ方向は計算によりベクトルの向きθで求まるので、これに90°プラスした直角方向の1次微分を求めるには、例えば図5に示す如き45°刻みで8方向に回転させた1次微分オペレータを処理対象画像に適用することで求められる。チョーク線候補の中心軸は、1次微分を施す前にCPU1が対象のチョーク線候補について算出する。そして、CPU1は、求められた微分値の中から局所的に最大の微分値を有するピクセルを抽出する。このピクセルは、結果的に、工程S204で抽出されたエッジ点又はその近傍のピクセルである。
前記1次微分値は前記ピクセルの輝度値の変化度合い、つまり輪郭線の俊鋭さを表すものであるから、周辺に比較して白い領域であるというチョーク線候補の特徴が工程S205の処理により数値化されたのである。工程S205は、領域の白っぽさを表す輝度値と領域のエッジの俊鋭さは1次微分値に直に反映されることに着目した処理だからである。
工程S205に続いて、CPU1は、ヒステリシス閾値処理を行って、チョーク線候補からチョーク線と線状ノイズの識別を行う(S206)。上記ヒステリシス閾値処理は、1次微分値が上限閾値Highと下限閾値Lowを超えているか否かを比較し、比較結果によって3種類の領域を特定する処理である。即ち、上限閾値Highを超える1次微分値を有するエッジ点で囲まれた領域は太いチョーク線、上限閾値Highを超えないが下限閾値Lowを超える1次微分値を有するエッジ点で囲まれた領域は細いチョーク線、そして下限閾値Lowを超えない1次微分値を有するエッジ点で囲まれた領域は線状ノイズである。これは、チョーク線と線状ノイズは周辺に比較して白っぽい線状の領域の白っぽさを表す輝度値並びに輪郭線の俊鋭さに違いがあることに着目した処理であり、この処理によって太いチョーク線と細いチョーク線が確実に抽出されると共に、線状ノイズが確実に除去される。この処理の段階で、除去される線状ノイズは表示画面から削除される。
(太いチョーク線に連結される細いチョーク線の抽出)
工程S206に続いて、CPU1は、太いチョーク線に結合される細いチョーク線の特定を行う(S207)。工程S206で、有意な太いチョーク線が特定されたが、細いチョーク線には線状ノイズも含まれている。なお、太いチョーク線とは、ここでは、検査員がチョークで普通にトンネル壁面に描画したときに描かれる程度の太さを指すものとする。従って、際限なく太いチョーク線は有意な太いチョーク線には含まず、むしろノイズに分類されるものとする。
工程S207において、CPU1は太いチョーク線との距離と中心軸の方向が所定値以内にある細いチョーク線を閾値処理して選別し、これを太いチョーク線に結合される細いチョーク線として抽出した。即ち、前記閾値処理において、CPU1は太いチョーク線の観測点と細いチョーク線の観測点間の距離が所定値以内かを判定すると共に、太いチョーク線と細いチョーク線の中心軸間の角度が所定値以内かを判定し、判定結果が共にYESであれば、当該細いチョーク線は太いチョーク線に結合されるものと特定する。観測点は、太いチョーク線については、長手方向の両方の先端、並びに幅が最大の箇所で中心軸に直角方向の両方の先端の4つのエッジ点である。細いチョーク線の観測点は、太いチョーク線に最も近い端部である。前記太いチョーク線と細いチョーク線の観測点間の距離の所定値、並びに前太いチョーク線と細いチョーク線の中心軸間の角度の所定値はトンネル専門家の知見に基づいて設定され、RAM3に予め記憶されている。
(有意なチョーク線の抽出)
工程207に続いて、CPU1は工程S207で抽出された細いチョーク線を太いチョーク線に連結する連結処理による有意なチョーク線の抽出を行う(S208)。
工程S207に続いてCPU1はチョーク線が漏れなく抽出されたか否か判定する(S209)。この判定処理は、平滑化パラメータを大きな値から予定した最小の値まで変更しながら行ってきたチョーク線の抽出処理が全て終了したか否かの判定である。従って、平滑化パラメータを最小値として設定したガウシアンフィルタで平滑化した前処理済画像に対して、チョーク線の抽出が終了すれば、判定はYESとなり、チョーク線の検出は終了する。
工程S209の判定結果がYESならばチョーク線の抽出処理は終了し、NOならばCPU1は前処理済画像に対して工程S208で抽出されたチョーク線をマスクする(S210)。
続いてCPU1は、ROM2に格納されているプログラムに従って、RAM3に記憶されているガウシアンフィルタの平滑化パラメータを工程S202で設定した値より小さめに設定し直す(S211)。次に、CPU1は、ROM2に格納されているプログラムに従って、RAM3に記憶されている前処理済画像を読み出して平滑化パラメータを小さめに設定したガウシアンフィルタを適用し、平滑化する(S203)。続いて、CPU1は、平滑化した前処理済画像にラプラシアンフィルタを適用して2次微分処理を施して、チョーク線状の領域のエッジ点をサブピクセル精度で抽出し(S204)、チョーク線候補を新たに抽出する。以下、CPU1は、ROM2に格納されているプログラムに従って、工程S205〜208の処理を行う。そして、工程S209の処理でYESと判定されると、チョーク線の検出を終了する。図9に、抽出されたチョーク線を含むコンクリート表面画像の一例を示す。
1 CPU
2 ROM
3 RAM
4 入力部
5 表示部
6 出力部
11〜18 ひび割れ
11a〜11d 観測点
12a、12b、13a、13b 観測点
14a、14b、15a、15b 観測点
16a、17a、18a 観測点




























Claims (14)

  1. コンクリート表面の撮像画像である原画像に補正やノイズ除去を行って前処理済画像を取得する前処理工程、
    前記前処理済画像に平滑化処理を施した後に、2次微分エッジフィルタを適用して線状変状候補を抽出する工程、
    前記前処理済画像に1次微分を施して、前記線状変状候補から線状ノイズを除去すると共に太い線状変状並びに細い線状変状を抽出する工程、及び、
    コンクリート構造物の健全度判断の情報となる有意な線状変状を抽出する工程からなるコンクリート表面の線状変状検出方法。
  2. 上記前処理工程は、原画像に撮影時の照度ムラを補正するシェーディングを施す工程、周波数解析により型枠の周期的な線成分を除去する工程、及び周波数解析によりアバタを除去する工程からなることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート表面の線状変状検出方法。
  3. 前記平滑化処理はガウシアンスムージングフィルタを用いて行われること特徴とする請求項1に記載のコンクリート表面の線状変状の検出方法。
  4. 前記2次微分エッジフィルタはラプラシアンフィルタであること特徴とする請求項1に記載のコンクリート表面の変状の検出方法。
  5. 前記線状ノイズを除去すると共に太い線状変状並びに細い線状変状を抽出する工程は、前記前処理済画像に1次微分を施して前記線状変状候補のエッジ構成点の特徴量を求める工程と前記エッジ点の特徴量を上限閾値と下限閾値と比較するヒステリシス閾値処理工程から成ることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート表面の線状変状の検出方法。
  6. 前記線状変状候補のエッジ構成点の特徴量を求める工程は、前記前処理済画像に前記線状変状候補の中心軸に対し直角方向の1次微分を施して局所的に最大の微分値を有するピクセルを抽出する工程であることを特徴とする請求項5に記載のコンクリート表面の線状変状検出方法。
  7. 前記ヒステリシス閾値処理工程は、太い線状変状のエッジ構成ピクセル、細い線状変状のエッジ構成ピクセル及び線状ノイズのエッジ構成ピクセルを識別する工程であることを特徴とする請求項5に記載のコンクリート表面の線状変状検出方法。
  8. 前記有意な線状変状を抽出する工程は、前記太い線状変状と連結可能な細い線状変状を抽出する工程と、抽出された細い線状変状を太い線状変状に連結する処理工程から成ることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート表面の線状変状検出方法。
  9. 前記太い線状変状と連結可能な細い線状変状を抽出する工程は、太い線状変状と細い線状変状との間の距離と方向を識別する工程を含むことを特徴とする請求項8に記載のコンクリート表面の線状変状検出方法。
  10. 前記太い線状変状と連結しない有意でない細い線状変状を識別する工程は、太い線状変状と細い線状変状との間の距離と方向を識別する工程を含むことを特徴とする請求項8に記載のコンクリート表面の線状変状検出方法。
  11. 前記太い線状変状と細い線状変状との間の距離と方向を識別する工程は、太い線状変状の観測点と細い線状変状の観測点との間の距離が所定値以内であり、且つ、前記太い線状変状と細い線状変状の中心軸の方向が所定値以内であれば、前記太い線状変状と細い線状変状は結合される変状と判定され、前記太い線状変状の観測点と細い線状変状の観測点との間の距離が所定値以上であるか、又は、前記太い線状変状と細い線状変状の中心軸の方向が所定値以上であれば、細い線状変状は太い線状変状には結合されないと判定され、さらに、太い線状変状の観測点と細い線状変状の観測点との間の距離が所定値以内であり、且つ、前記太い線状変状と細い線状変状の中心軸の方向が所定値以上であっても、細い線状変状の太さが閾値以上あれば、前記太い線状変状と細い線状変状は結合される変状と判定されることを特徴とする請求項9に記載のコンクリート表面の線状変状検出方法。
  12. 前記観測点は、前記太い線状変状については中心軸の両端のエッジ構成点と前記中心軸に直角な最も広い幅の両端のエッジ構成点であり、且つ前記細い線状変状については中心軸の両端のエッジ構成点であることを特徴とする請求項11に記載のコンクリート表面の線状変状検出方法。
  13. 前記線状変状はコンクリート表面のひび割れであることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載のコンクリート表面の線状変状検出方法。
  14. 前記線状変状はコンクリート表面に描かれたチョーク線であることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載のコンクリート表面の線状変状検出方法。






























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