JP2013249737A - 回転式圧縮機 - Google Patents

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Takashi Shimizu
孝志 清水
Kazuki Hori
和貴 堀
Koichi Tanaka
孝一 田中
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Abstract

【課題】回転式圧縮機を通常よりも高速で運転した場合でも、シリンダの油室からブレードの摺動面に良好に給油して、ブレードの焼き付きを抑えて、回転式圧縮機の信頼性を向上させる。
【解決手段】回転式圧縮機(10)の圧縮機構(20)に上部開口部(4a)と下部開口部(1)とを形成する。上部開口部(4a)は、シリンダ(22)の油室(4)の上部とケーシング(9)の内部とに開口するように設けられ、この上部開口部(4a)を通じて圧縮機構(20)の摺動部を潤滑した後の油ポンプ(53)の潤滑油がシリンダ(22)の油室(4)へ流入する。下部開口部(1)は、シリンダ(22)の油室(4)の下部とケーシング(9)の内部とに開口するように設けられ、この下部開口部(1)を通じて油室(4)の潤滑油をケーシング(9)内へ排出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転式圧縮機に関し、特にブレードの焼き付きを抑制する技術に関するものである。
従来より、シリンダとピストンとブレードとが設けられた圧縮機構を備える回転式圧縮機が知られている。そして、これらの回転式圧縮機の中には、ブレードの摺動面に給油するための油室がシリンダに形成されたものがある(例えば、特許文献1を参照)。
従来の回転式圧縮機において、シリンダは、シリンダ室と径方向溝と油室との順で各々が径方向に連通するように形成されている。シリンダの上端面には、シリンダ室と径方向溝と油室とにおける各上端開口を閉塞するようにフロントヘッドが取り付けられている。シリンダの下端面には、シリンダ室と径方向溝と油室とにおける各下端開口を閉塞するようにリアヘッドが取り付けられている。このリアヘッドを貫通してキャピラリチューブが取り付けられ、このキャピラリチューブの一端が油室に開口し、他端が回転式圧縮機のケーシングの底部の油貯留部に開口している。ピストンは、シリンダ室に偏心回転自在に収容されている。ブレードは、該ブレードの径方向外方側の端部が油室に位置するように径方向溝と油室とに収容されている。このブレードは、ピストンの偏心回転に伴って径方向溝と油室を進退しつつ上記シリンダ室を高圧室と低圧室とに区画している。
そして、この従来の回転式圧縮機では、ピストンの偏心回転に伴って低圧室に吸入した流体を高圧室で圧縮して吐出するとともに、ブレードの進退に伴って該ブレードの径方向外方側の端部が油室の容積を拡縮するポンプ作用によって、ケーシングの油貯留部から油室、該油室からブレードと径方向溝との摺動面へ給油される。
特開平4−143488号公報
しかしながら、従来の回転式圧縮機を通常よりも高速で運転した場合、ピストンの高速回転(例えば、10000rpm)に伴ってブレードが高速で進退するので、上述したポンプ作用で油室に通常よりも過大な油圧が発生する。この結果、このポンプ作用におけるポンプ損失が大きくなって、ブレードの摺動面へ十分に潤滑油を供給することができず、ブレードが焼き付いてしまうという問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、回転式圧縮機を通常よりも高速で運転した場合でも、油室からブレードの摺動面に良好に給油して、ブレードの焼き付きを抑えて、回転式圧縮機の信頼性を向上させることにある。
第1の発明は、底部に油貯留部(14)を有するケーシング(9)と、共に駆動軸(50)で連結された状態で該ケーシング(9)内に収容された圧縮機構(20)及び電動機(40)と、上記駆動軸(50)の下端部に設けられるとともに上記駆動軸(50)の内部に形成された給油路(54)を通じて上記ケーシング(9)の油貯留部(14)から上記圧縮機構(20)の摺動部へ給油する油ポンプ(53)とを備え、上記圧縮機構(20)は、シリンダ室(2)と溝部(3)と油室(4)との順で各々が径方向に連通するように形成されたシリンダ(22)と、上記シリンダ室(2)に収容されて偏心回転するピストン(27)と、上記溝部(3)と上記油室(4)とに収容されて上記ピストン(27)の偏心回転に伴って径方向へ進退しつつ上記シリンダ室(2)を高圧室(30b)と低圧室(30a)とに区画するブレード(28)とを有し、上記ブレード(28)の進退に伴って該ブレード(28)の径方向外方側の端部が上記油室(4)の容積を拡縮するポンプ作用で該油室(4)から上記ブレード(28)の摺動部へ給油しながら、上記ピストン(27)の偏心回転に伴って低圧室(30a)に吸入した流体を高圧室(30b)で圧縮して吐出する回転式圧縮機(10)である。
そして、上記回転式圧縮機(10)の圧縮機構(20)には、上記油室(4)の上部と上記ケーシング(9)の内部とに開口して上記圧縮機構(20)の摺動部を潤滑した後の上記油ポンプ(53)の潤滑油が流入する上部開口部(4a)と、上記油室(4)の下部と上記ケーシング(9)の内部とに開口して上記油室(4)の潤滑油をケーシング(9)内へ排出する下部開口部(1)とが形成されている。
第1の発明では、上記圧縮機構(20)の上部開口部(4a)及び下部開口部(1)を通じて、上記シリンダ(22)の油室(4)と上記ケーシング(9)の内部とが連通するようにした。これにより、油室(4)の上下が閉鎖されず、上記ブレード(28)が高速で進退した場合でも、上記圧縮機構(20)の下部開口部(1)を通じて上記シリンダ(22)の油室(4)から排油されるので、該油室(4)に過大な油圧が生じることがない。また、上記圧縮機構(20)の下部開口部(1)から排油されることで、シリンダ(22)の油室(4)内に上側から下側への潤滑油の流れが生じ、この流れが生じない場合に比べて、潤滑油の放熱が促進されるので、油室(4)内の潤滑油の温度が上昇しなくなる。
第2の発明は、第1の発明において、上記圧縮機構(20)の下部開口部(1)は、上記ケーシング(9)の油貯留部(14)の油面が上記下部開口部(1)よりも低下したときに該下部開口部(1)を通じて上記シリンダ(22)の油室(4)から排油される排油状態と、上記ケーシング(9)の油貯留部(14)の油面が上記下部開口部(1)よりも上昇したときに該下部開口部(1)を通じて上記油貯留部(14)から上記油室(4)へ給油される給油状態とが生じる位置に設けられている。
第2の発明では、上記ケーシング(9)の油貯留部(14)から上記圧縮機構(20)への給油量が増えると、上記ケーシング(9)の油貯留部(14)の油面が低下するとともに上記シリンダ(22)の油室(4)へ十分に潤滑油が供給される傾向となる。そして、上記ケーシング(9)の油貯留部(14)の油面が上記圧縮機構(20)の下部開口部(1)よりも下がったときに、上記圧縮機構(20)の下部開口部(1)を通じて上記シリンダ(22)の油室(4)から上記ケーシング(9)の油貯留部(14)へ排油される。
逆に、上記ケーシング(9)の油貯留部(14)から上記圧縮機構(20)への給油量が減ると、上記ケーシング(9)の油貯留部(14)の油面が上昇するとともに上記シリンダ(22)の油室(4)へ潤滑油が供給されにくい傾向となる。そして、上記ケーシング(9)の油貯留部(14)の油面が上記圧縮機構(20)の下部開口部(1)よりも上がったときに、上記圧縮機構(20)の下部開口部(1)を通じて上記ケーシング(9)の油貯留部(14)から上記シリンダ(22)の油室(4)へ給油される。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、上記圧縮機構(20)は、上記シリンダ室(2)及び上記溝部(3)の各上端開口部を閉塞して上記油室(4)の上端開口部を開放するように上記シリンダ(22)の上端面に取り付けられた上部閉塞部材(21)と、上記上部閉塞部材(21)の中央部に取り付けられて上記駆動軸(50)を支持する軸受部(25)とを有する一方、上記軸受部(25)及び上記駆動軸(50)の隙間から流出した上記油ポンプ(53)の潤滑油を貯留する油溜まり部(5d)を上記軸受部(25)の周囲に区画する区画部材(5)と、上記区画部材(5)の油溜まり部(5d)の潤滑油を上記圧縮機構(20)の上部開口部(4a)へ導く第1ガイド部(7)とを備えている。
第3の発明では、上記区画部材(5)により、上記軸受部(25)の周囲に油溜まり部(5d)を区画して上記軸受部(25)及び上記駆動軸(50)の隙間から流出する潤滑油を確実に受けることができるようにした。そして、上記第1ガイド部(7)により、上記区画部材(5)の油溜まり部(5d)から上記圧縮機構(20)の上部開口部(4a)へ潤滑油を導くようにした。
第4の発明は、第3の発明において、上記圧縮機構(20)は、該圧縮機構(20)の高圧室(30b)から吐出された流体が流出する吐出ポートと、該吐出ポートを覆うように上記上部閉塞部材(21)の上側に取り付けられたマフラ(6)とを有する一方、上記第1ガイド部(7)は、上記マフラ(6)の上面に一体に形成されている。
第4の発明では、上記圧縮機構(20)の上部開口部(4a)と、上記区画部材(5)との間に第1ガイド部(7)を別部材で設ける必要がない。
第5の発明は、第3の発明において、上記第1ガイド部(7)は、上記区画部材(5)に形成された排油口(5c)から延びて上記圧縮機構(20)の上部開口部(4a)の上方に開口する油配管で構成されている。
第5の発明では、上記圧縮機構(20)の上部開口部(4a)と上記油配管(7)の流出口とを離して、上記圧縮機構(20)の上部開口部(4a)をケーシング(9)に開口させた状態で、上記区画部材(5)の油溜まり部(5d)の潤滑油を上記シリンダ(22)の油室(4)へ流入させるようにした。
第6の発明は、第1から第5の何れか1つの発明において、上記ケーシング(9)の内壁から上記シリンダ(22)の上部開口部(4a)へ向かうガイド面(8c)を有し、上記ケーシング(9)の内壁を流れ落ちる潤滑油が該ガイド面(8c)を伝って上記シリンダ(22)の油室(4)へ案内されるように構成された第2ガイド部(8b)を備えている。
第6の発明では、上記第2ガイド部(8b)により、上記ケーシング(9)の内壁を流れ落ちる潤滑油を上記シリンダ(22)の油室(4)へ導くようにした。
本発明によれば、上記圧縮機構(20)の上部開口部(4a)及び下部開口部(1)を通じて、上記シリンダ(22)の油室(4)と上記ケーシング(9)の内部とを連通させたので、回転式圧縮機を通常よりも高速で運転した場合でも、シリンダ(22)の油室(4)に通常よりも過大な油圧が生じなくなる。これにより、上述したポンプ作用によるポンプ損失が従来よりも小さくなって、油室(4)からブレード(28)の摺動面に良好に給油することが可能となり、ブレード(28)の焼き付きを抑えることができる。この結果、高速運転時における回転式圧縮機の信頼性を向上させることができる。
また、上記第2の発明によれば、上記ケーシング(9)の油貯留部(14)の油面高さに関係なく、シリンダ(22)の油室(4)へ給油することができる。上記ケーシング(9)の油貯留部(14)から上記圧縮機構(20)への給油量が減り、上記シリンダ(22)の油室(4)へ十分に潤滑油が供給されにくい場合でも、上記圧縮機構(20)の下部開口部(1)を通じて上記ケーシング(9)の油貯留部(14)から上記シリンダ(22)の油室(4)へ給油することができる。これにより、上記シリンダ(22)の油室(4)からブレード(28)の摺動面に良好に給油することが可能となり、ブレード(28)の焼き付きを抑えることができる。
また、上記第3の発明によれば、上記軸受部(25)の周囲に油溜まり部(5d)を区画して上記軸受部(25)及び上記駆動軸(50)の隙間から流出する潤滑油を確実に受けた後で、この油溜まり部(5d)から流れ落ちる潤滑油を、上記第1ガイド部(7)を通じて上記圧縮機構(20)の上部開口部(4a)へ導くことができる。これにより、上記シリンダ(22)の油室(4)へ確実に給油することができる。
また、上記第4の発明によれば、上記圧縮機構(20)の上部開口部(4a)と、上記区画部材(5)との間に第1ガイド部(7)を別部材で設ける必要がないので、回転式圧縮機の部品点数を削減することができ、上記回転式圧縮機の低コスト化を図ることができる。
また、上記第5の発明によれば、上記圧縮機構(20)の上部開口部(4a)をケーシング(9)に開口させた状態で、上記区画部材(5)の油溜まり部(5d)の潤滑油を上記シリンダ(22)の油室(4)へ流入させるので、上記ブレード(28)が高速で進退した場合でも、上記シリンダ(22)の油室(4)に過大な油圧を生じさせることなく、上記シリンダ(22)の油室(4)へ給油することができる。
また、上記第6の発明によれば、上記ケーシング(9)の内壁を流れ落ちる潤滑油を上記シリンダ(22)の油室(4)へ導くことによって、上記油室(4)が油不足にならないようにすることができる。
本発明の実施形態1に係る回転式圧縮機の要部を示す縦断面図である。 実施形態1の回転式圧縮機のシリンダ部付近の横断面図である。 実施形態1の回転式圧縮機の圧縮機構を上側付近の横断面図である。 本発明の実施形態1の変形例に係る回転式圧縮機の要部を示す縦断面図である。 実施形態1の変形例に係る回転式圧縮機の圧縮機構を上側付近の横断面図である。 本発明の実施形態2に係る回転式圧縮機の縦断面図である。 実施形態2の回転式圧縮機の電動機付近の横断面図である。 実施形態2の回転式圧縮機の圧縮機構の上側付近の横断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
本実施形態1の回転式圧縮機(10)は、図1に示すように、圧縮機構(20)及び電動機(40)が駆動軸(50)で連結された状態でケーシング(9)内に収容された、いわゆる密閉型の圧縮機である。本実施形態1では、圧縮機構(20)の上側に電動機(40)が配置されている。
上記ケーシング(9)は、上下に延びる円筒状の胴部(11)と、該胴部(11)の上側開口部を閉塞する椀状の上部鏡板部(図示なし)と、該胴部(11)の下側開口部を閉塞する椀状の下部鏡板部(13)とを有している。このケーシング(9)は、胴部(11)の上側に上部鏡板部を溶接で固定し、胴部(11)の下側に下部鏡板部(13)を溶接で固定することによって密閉容器に構成されている。このケーシング(9)の底部には油貯留部(14)が形成されている。
駆動軸(50)は、主軸部(51)と偏心部(52)とを備えている。偏心部(52)は駆動軸(50)の下端寄りに位置している。この偏心部(52)は主軸部(51)よりも大径に形成されている。この偏心部(52)の中心は、上記主軸部(51)の軸心から所定量だけ偏心している。
また、駆動軸(50)は、その内部を軸方向に延びる給油路(54)が設けられている。上記駆動軸(50)の外面には複数の給油孔が形成されている。これらの給油孔は給油路(54)に連通している。駆動軸(50)の下端部には遠心ポンプ(油ポンプ)(53)が設けられている。そして、この遠心ポンプ(53)によって、ケーシング(9)の油貯留部(14)の潤滑油を、上記駆動軸(50)の給油路(54)を通じて上記給油孔から流出させて、上記圧縮機構(20)の摺動面へ供給するように構成されている。
上記圧縮機構(20)は、上側から下側へ向かって、フロントヘッド(21)、シリンダ(22)、及びリアヘッド(23)の順で積層され、これらの部材(21,22,23)が、上下方向へ延びる複数のボルト(図示なし)で締結されてなる。この圧縮機構(20)の中心部に上記駆動軸(50)が挿通されている。
上記フロントヘッド(21)は、その中心部に上部軸受部(25)が一体に形成されている。この上部軸受部(25)は、上記駆動軸(50)を支持する滑り軸受で構成されている。また、フロントヘッド(21)には、軸方向に貫通する吐出ポート(図示無し)が形成されている。この吐出ポートは、後述するシリンダ(22)のシリンダ室(2)の高圧室(30b)に開口している。上記リアヘッド(23)は、その中心部に下部軸受部(26)が一体に形成されている。この下部軸受部(26)は、上記駆動軸(50)を支持する滑り軸受で構成されている。
上記シリンダ(22)は、図2に示すように、シリンダ室(2)とブッシュ溝(溝部)(3)と油室(4)との順で各々が径方向に連通するように形成されている。シリンダ室(2)とブッシュ溝(溝部)(3)と油室(4)とは、上記シリンダ(22)を上下に貫通している。このシリンダ(22)のシリンダ室(2)には、ピストン(27)が偏心回転自在に収容されている。
上記ピストン(27)には、軸方向に貫通する貫通孔が設けられている。この貫通孔に上記駆動軸(50)の偏心部(52)が摺動自在に嵌合している。また、このピストン(27)には、平面視で略円形状の外周面を有し、この外周面にブレード(28)が一体に形成されている。このブレード(28)は、上記ピストン(27)の外周面から径方向外方へ延びている。このブレード(28)は、上記シリンダ(22)のブッシュ溝(3)と油室(4)とに進退自在に収容され、シリンダ室(2)を低圧室(30a)と高圧室(30b)とに区画している。
上記シリンダ(22)のブッシュ溝(3)には、平面視で半円状に形成された一対のブッシュ(31)が内嵌している。この一対のブッシュ(31)は、上記ピストン(27)のブレード(28)を両側から挟んでいる。各ブッシュ(31)の円弧面はブッシュ溝(3)の内周面に対して摺接可能であり、上記ブッシュ(31)のフラット面はブレード(28)の側面に対して摺接可能である。
上記シリンダ(22)の油室(4)は、平面視で円形状に形成されている。この油室(4)は上下に開口している。上記フロントヘッド(21)は、上記シリンダ(22)のシリンダ室(2)及びブッシュ溝(3)の上部開口を閉塞し、油室(4)の上部開口を開放するように形成されている。この油室(4)の上部開口が上記圧縮機構(20)の上部開口部(4a)を構成する。この上部開口部(4a)を通じて油室(4)とケーシング(9)の内部とが連通する。上記リアヘッド(23)は、上記シリンダ(22)のシリンダ室(2)とブッシュ溝(3)と油室(4)との各下部開口を閉塞するように形成されている。このリアヘッド(23)には上下に貫通する貫通孔(1)が形成されている。この貫通孔(1)は、上記シリンダ(22)の油室(4)とケーシング(9)の内部とに開口する。この貫通孔(1)を通じて油室(4)とケーシング(9)の内部とが連通する。このリアヘッド(23)の貫通孔(1)が、上記圧縮機構(20)の下部開口部(1)を構成する。
上記圧縮機構(20)の上部開口部(4a)及び下部開口部(1)の開口面積を比較すると、下部開口部(1)の方が小さく形成されている。これにより、下部開口部(1)の流路抵抗が上部開口部(4a)よりも大きくなって、上記圧縮機構(20)の上部開口部(4a)から流入する潤滑油が上記シリンダ(22)の油室(4)に溜まりやすくなる。
また、上記シリンダ(22)には、上記シリンダ室(2)の低圧室(30b)から径方向に貫通する吸入貫通路(33)が設けられている。この吸入貫通路(33)の径方向外方側の端部に回転式圧縮機の吸入配管(45)が接続されている。
上記フロントヘッド(21)の上部軸受部(25)の外面には排油カバー(区画部材)(5)が取り付けられている。この排油カバー(5)は筒状に形成されている。この排油カバー(5)は、その上部(5a)の内径が下部(5b)の内径よりも大きく形成されている。排油カバー(5)の上部(5a)の内面と上記上部軸受部(25)の外面との間に環状の油溜まり部(5d)が形成される。この油溜まり部(5d)に、上記上部軸受部(25)と上記駆動軸(50)との隙間から流出する潤滑油が流れ落ちる。
上記排油カバー(5)の下部(5b)の内壁は、上記油溜まり部(5d)の潤滑油が下側へ洩れないように、上部軸受部(25)の外面に密接している。また、排油カバー(5)の上部(5a)の上端は、上記上部軸受部(25)の上端面よりも上側に位置している。また、この上部(5a)の上端は内側へ屈曲している。このように屈曲させることにより、上記上部軸受部(25)と上記駆動軸(50)との隙間から周囲へ流出する潤滑油を排油カバー(5)の外側へ流出しないようにしている。上記排油カバー(5)には、該排油カバー(5)を貫通して排油孔(5c)が形成されている。この排油孔(5c)を通じて排油カバー(5)の潤滑油が下側へ流れ落ちる。
上記フロントヘッド(21)の上部には、カバー状のマフラ(6)が取り付けられている。このマフラ(6)は、平面視で略円形状に形成されている。このマフラ(6)は、上記フロントヘッド(21)の吐出ポートを含み且つ上記フロントヘッド(21)の上面を上記上部軸受部(25)を除いて覆うように形成されている。このマフラ(6)の外周端(6b)は上記フロントヘッド(21)の外側面に固定されている。また、図3に示すように、このマフラ(6)の外周端(6b)の真下に、上記シリンダ室(2)の油室(4)が位置している。このマフラ(6)には、その上面に油ガイド部(第1ガイド部)(7)が一体に形成されている。この油ガイド部(7)は、マフラ(6)の上面を内側から外側へ向かって凸状に変形させて形成されている。この油ガイド部(7)は、平面視で略U字状に形成されている。油ガイド部(7)の両端は、平面視で上記圧縮機構(20)の上部開口部(4a)の側方に位置している。上記排油カバー(5)の潤滑油は、この油ガイド部(7)の内側へ流れ落ちた後に、油ガイド部(7)に案内されて上記圧縮機構(20)の上部開口部(4a)へ流れ落ちる。
このマフラ(6)には、該マフラ(6)内で消音された流体をケーシング(9)内へ流出させるための2つの流出口(32)が設けられている。これらの流出口(32)は、排油カバー(5)から流れ落ちた潤滑油がマフラ(6)内へ流入しないようにするために、油ガイド部(7)の外側に設けられている。
−運転動作−
次に、回転式圧縮機(10)の運転動作について説明する。
回転式圧縮機(10)では、電動機(40)の駆動によって駆動軸(50)が回転する。すると、上記圧縮機構(20)において、上記駆動軸(50)の回転に伴って、シリンダ室(2)内でピストン(27)が偏心回転して、上記吸入貫通路(33)を通じてシリンダ室(2)の低圧室(30a)に吸入された流体が、シリンダ室(2)の高圧室(30b)で圧縮された後に、上記フロントヘッド(21)の吐出ポートからマフラ(6)内へ吐出される。この流体は、マフラ(6)内で消音した後に上記マフラ(6)の流出口(32)からケーシング(9)内へ流出する。
また、駆動軸(50)の回転によって、該駆動軸(50)の遠心ポンプ(53)がケーシング(9)の油貯留部(14)の潤滑油を吸い上げる。この潤滑油は、駆動軸(50)内の給油路(54)を流れた後に、駆動軸(50)の給油孔から流出して上記圧縮機構(20)の摺動部分を潤滑する。この摺動部分には、上部軸受部(25)及び下部軸受部(26)と駆動軸(50)との摺動面が含まれる。
上部軸受部(25)と駆動軸(50)との摺動面を潤滑した後の潤滑油は、上部軸受部(25)の上端から流出する。この潤滑油は、上記排油カバー(5)の油溜まり部(5d)に一旦貯留された後に、上記排油カバー(5)の排油孔(5c)を通じて上記マフラ(6)の上面の油ガイド部(7)の内側へ流れ落ちる。この潤滑油は、油ガイド部(7)に案内されてマフラ(6)の内周側から外周側へ流れた後に、該マフラ(6)の外周縁から上記圧縮機構(20)の上部開口部(4a)へ流れ落ちて、シリンダ(22)の油室(4)へ流入する。
シリンダ(22)の油室(4)には、上記ブレード(28)の先端部が位置している。そして、この先端部が上記ブレード(28)の進退運動に伴って移動することによって、上記油室(4)の容積が拡縮される。この容積の拡縮がポンプ作用を生じさせ、上記油室(4)の潤滑油を強制的に上記ブレード(28)及びブッシュ(31)の摺動面、ブッシュ(31)及びブッシュ溝(3)の摺動面へ送り、これらの摺動面が潤滑される。
ここで、上記圧縮機構(20)が低速運転になると、上記駆動軸(50)の回転速度が小さくなり、駆動軸(50)の遠心ポンプ(53)の容量が減少し、上記ケーシング(9)の油貯留部(14)から上記圧縮機構(20)の摺動部への給油量が減る。すると、上記ケーシング(9)の油貯留部(14)の油面が高くなる。そして、この油面が上記圧縮機構(20)の下部開口部(1)よりも高くなると、この下部開口部(1)を通じて、上記ケーシング(9)の油貯留部(14)の潤滑油が上記シリンダ(22)の油室(4)へ流入する。このように、上記圧縮機構(20)の低速運転時に、駆動軸(50)の遠心ポンプ(53)の容量減少によって、上記圧縮機構(20)の上部開口部(4a)から流入する潤滑油の量が減少した場合でも、上記シリンダ(22)の油室(4)へ潤滑油を供給することが可能となる。
一方、上記圧縮機構(20)が高速運転になると、上記ケーシング(9)の油貯留部(14)から上記圧縮機構(20)の摺動部への給油量が増える。すると、上記ケーシング(9)の油貯留部(14)の油面が低くなる。そして、この油面が上記圧縮機構(20)の下部開口部(1)よりも低くなると、この下部開口部(1)を通じて上記シリンダ(22)の油室(4)の潤滑油が流出する。上記圧縮機構(20)の高速運転時、上記ケーシング(9)の油貯留部(14)から上記圧縮機構(20)の摺動部への給油量が増えて、上記フロントヘッド(21)の上部軸受部(25)の上端から溢れ出た潤滑油は、上記排油カバー(5)と上記油ガイド部(7)とを通じて、上記圧縮機構(20)の上部開口部(4a)から上記シリンダ(22)の油室(4)へ供給される。
−実施形態1の効果−
本実施形態1によれば、上記圧縮機構(20)の上部開口部(4a)及び下部開口部(1)を通じて、上記シリンダ(22)の油室(4)と上記ケーシング(9)の内部とが連通するようにした。これにより、油室(4)の上下が閉鎖されず、上記ブレード(28)が高速で進退した場合でも、上記圧縮機構(20)の下部開口部(1)を通じて上記シリンダ(22)の油室(4)から排油されるので、該油室(4)に過大な油圧が生じることがない。これにより、上述したポンプ作用によるポンプ損失が従来よりも小さくなって、油室(4)からブレード(28)の摺動面に良好に給油することが可能となり、ブレード(28)の焼き付きを抑えることができる。この結果、高速運転時における回転式圧縮機の信頼性を向上させることができる。
また、上記圧縮機構(20)の下部開口部(1)から排油されることで、シリンダ(22)の油室(4)内に上側から下側への潤滑油の流れが生じ、この流れが生じない場合に比べて、潤滑油の放熱が促進されるので、油室(4)内の潤滑油の温度が上昇しなくなる。潤滑油の温度が上昇しないので、ブレード(28)の焼き付きを抑えることができる。
また、本実施形態1によれば、上記ケーシング(9)の油貯留部(14)の油面高さに関係なく、シリンダ(22)の油室(4)へ給油することができる。上記ケーシング(9)の油貯留部(14)から上記圧縮機構(20)への給油量が減り、上記シリンダ(22)の油室(4)へ潤滑油が供給されにくい場合でも、上記圧縮機構(20)の下部開口部(1)を通じて上記ケーシング(9)の油貯留部(14)から上記シリンダ(22)の油室(4)へ給油される。これにより、上記シリンダ(22)の油室(4)からブレード(28)の摺動面に良好に給油することが可能となり、ブレード(28)の焼き付きを抑えることができる。
また、上記ケーシング(9)の油貯留部(14)の油面が上記圧縮機構(20)の下部開口部(1)よりも低くなったときには、上記フロントヘッド(21)の上部軸受部(25)の上端から流出する潤滑油の量が多くなるように構成しているので、油貯留部(14)の油面が低くなっても、上記シリンダ(22)の油室(4)の油量が不足することがない。
また、本実施形態1によれば、上記排油カバー(5)で上記軸受部(25)の周囲に油溜まり部(5d)を区画して上記軸受部(25)及び上記駆動軸(50)の隙間から流出する潤滑油を確実に受けた後で、上記マフラ(6)の油ガイド部(7)を通じて上記圧縮機構(20)の上部開口部(4a)へ潤滑油を導くことができる。これにより、上記シリンダ(22)の油室(4)へ潤滑油を確実に供給することができる。
また、本実施形態1によれば、上記圧縮機構(20)の上部開口部(4a)と、上記排油カバー(5)との間に油ガイド部(7)を別部材で設ける必要がないので、回転式圧縮機(10)の部品点数を削減することができ、上記回転式圧縮機(10)の低コスト化を図ることができる。
−実施形態1の変形例−
図4及び図5に示す実施形態1の変形例では、上記実施形態1とは違い、上記マフラ(6)の上面に油ガイド部(7)を設けるのではなく、上記排油カバー(5)の排油孔(5c)に、油ガイド部(7)としての排油管(油配管)(7)を接続している。尚、上記圧縮機構(20)の上部開口部(4a)と上記排油管(7)の流出口とを離して、上記圧縮機構(20)の上部開口部(4a)をケーシング(9)に開口させた状態で、上記区画部材(5)の油溜まり部(5d)の潤滑油を上記シリンダ(22)の油室(4)へ流入させるようにしている。
この実施形態1の変形例によれば、上記圧縮機構(20)の上部開口部(4a)をケーシング(9)に開口させた状態で、上記排油カバー(5)の油溜まり部(5d)の潤滑油を上記シリンダ(22)の油室(4)へ流入させるので、上記ブレード(28)が高速で進退した場合でも、上記シリンダ(22)の油室(4)に過大な油圧を生じさせることなく、上記シリンダ(22)の油室(4)へ給油することができる。
《発明の実施形態2》
図6、図7及び図8に示す実施形態2では、上記実施形態1とは違い、上記フロントヘッド(21)の上部軸受部(25)の上端から流出する潤滑油を上記圧縮機構(20)の上部開口部(4a)へ導くのではなく、上記ケーシング(9)の内壁を伝って流れ落ちる潤滑油を上記圧縮機構(20)の上部開口部(4a)へ導くように構成されている。尚、上記圧縮機構(20)の低速運転時に、上記圧縮機構(20)の下部開口部(1)を通じて上記ケーシング(9)の油貯留部(14)から上記シリンダ(22)の油室(4)へ給油される点に関しては、上記実施形態1と同じである。以下、上記実施形態1と同じ部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
実施形態2の回転式圧縮機(10)の電動機(40)は、共に円筒状に形成されたステータ(41)及びロータ(42)を備えている。上記ステータ(41)は、上記ケーシング(9)の胴部(11)に固定されている。このステータ(41)には、その外周面にコアカット面が形成されている。このステータ(41)のコアカット面とケーシング(9)の内周面との隙間に流体通路が形成されている。
このステータ(41)の中空部には上記ロータ(42)が配置されている。このロータ(42)の中空部には、該ロータ(42)を貫通するように駆動軸(50)が固定されており、ロータ(42)と駆動軸(50)が一体で回転するようになっている。ロータ(42)の外周面とステータ(41)の内周面との隙間にも流体通路が形成されている。
この実施形態2の回転式圧縮機(10)では、上記圧縮機構(20)で圧縮された流体が上記マフラ(6)の流出口(32)から流出する。この流体は、上記ステータ(41)及びロータ(42)の間の流体流路を下側から上側へ流れて、上記ケーシング(9)の上部空間(電動機(40)の上側の空間)に流出する。その後、この流体は、上記ケーシング(9)の上部空間から上記ケーシング(9)の流出配管(46)を通じて上記ケーシング(9)の外側へ流出する。
ここで、上記フロントヘッド(21)の上部軸受部(25)の上端から流出した潤滑油は、上記マフラ(6)の流出口(32)から流出する流体とともに上記ケーシング(9)の上部空間へ搬送される。この潤滑油混じりの流体は、上記ロータ(42)の回転時の遠心力によって、ケーシング(9)の内周面に叩きつけられる。これにより、流体から潤滑油が分離する。この分離した潤滑油は、上記ケーシング(9)の内周面を伝って流れ落ち、ステータ(41)のコアカット面とケーシング(9)の内周面との間の流体通路を通過する。
この流体通路の下側に案内板(8a)が設けられている。この案内板(8a)はケーシング(9)の内周面に取り付けられている。この案内板(8a)とケーシング(9)の内周面との隙間を潤滑油が流れる。この案内板(8a)の下側に油ガイド部材(第2ガイド部)(8b)が設けられている。
この油ガイド部材(8b)は、上記シリンダ(22)の上面に設置されている。この油ガイド部材(8b)の上面(8c)は、ケーシング(9)の胴部(11)の径方向外方側から内方側へ向かって下側に傾斜している。この油ガイド部材(8b)の上面(8c)が、本発明のガイド面(8c)を構成する。油ガイド部材(8b)の上面(8c)は、平面視で扇形状に形成されている。そして、この油ガイド部材(8b)の上面(8c)の外周縁が上記ケーシング(9)の内周面に当接している。また、油ガイド部材(8b)の上面(8c)の内周縁の下側に上記圧縮機構(20)の上部開口部(4a)が位置している。
上記ケーシング(9)の内周面を伝う潤滑油は、上記案内板(8a)と上記油ガイド部材(8b)とに導かれて、上記圧縮機構(20)の上部開口部(4a)から上記シリンダ(22)の油室(4)へ流入する。尚、この案内板(8a)は、上記電動機(40)のロータ(42)の回転により引き起こされる旋回流によって、ステータ(41)のコアカット面とケーシング(9)の内周面との間の流体通路から流れ落ちる潤滑油が上記油ガイド部材(8b)から逸れることがないようにカバーしている。
−実施形態2の効果−
本実施形態2によれば、上記案内板(8a)と上記油ガイド部材(8b)とにより、上記ケーシング(9)の内壁を流れ落ちる潤滑油を上記シリンダ(22)の油室(4)へ導くことによって、上記シリンダ(22)の油室(4)が油不足にならないようにすることができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態では、ピストン(27)とブレード(28)とが一体に形成されていたが、これに限定されず、ピストン(27)とブレード(28)とが別体であってもよい。この場合であっても、上記シリンダ(22)の油室(4)からブレード(28)の摺動面に良好に給油することができ、ブレード(28)の焼き付きを抑えて、回転式圧縮機(10)の信頼性を向上させることができる。
上記実施形態1では、排油カバー(5)及び油ガイド部(7)のみを用いて、上記シリンダ(22)の油室(4)へ給油しているが、これに限定されず、排油カバー(5)及び油ガイド部(7)に追加して、実施形態1の回転式圧縮機(10)の案内板(8a)及び油ガイド部材(8b)を設けてもよい。これにより、上記シリンダ(22)の油室(4)へ確実に給油することができる。
上記実施形態1では、排油カバー(5)とマフラ(6)とが別体で構成されていたが、これに限定されず、排油カバー(5)及びマフラ(6)を一体で形成してもよい。これにより、回転式圧縮機(10)の部品点数が削減され、回転式圧縮機(10)の製作コストを低く抑えることが可能となる。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、回転式圧縮機について有用である。
1 下部開口部
2 シリンダ室
3 溝部(ブッシュ溝)
4 油室
5 排油カバー(区画部材)
6 マフラ
7 油ガイド部(第1ガイド部)
9 ケーシング
10 回転式圧縮機
20 圧縮機構
40 電動機
50 駆動軸
53 遠心ポンプ(油ポンプ)

Claims (6)

  1. 底部に油貯留部(14)を有するケーシング(9)と、共に駆動軸(50)で連結された状態で該ケーシング(9)内に収容された圧縮機構(20)及び電動機(40)と、上記駆動軸(50)の下端部に設けられるとともに上記駆動軸(50)の内部に形成された給油路(54)を通じて上記ケーシング(9)の油貯留部(14)から上記圧縮機構(20)の摺動部へ給油する油ポンプ(53)とを備え、
    上記圧縮機構(20)は、シリンダ室(2)と溝部(3)と油室(4)との順で各々が径方向に連通するように形成されたシリンダ(22)と、上記シリンダ室(2)に収容されて偏心回転するピストン(27)と、上記溝部(3)と上記油室(4)とに収容されて上記ピストン(27)の偏心回転に伴って径方向へ進退しつつ上記シリンダ室(2)を高圧室(30b)と低圧室(30a)とに区画するブレード(28)とを有し、
    上記ブレード(28)の進退に伴って該ブレード(28)の径方向外方側の端部が上記油室(4)の容積を拡縮するポンプ作用で該油室(4)から上記ブレード(28)の摺動部へ給油しながら、上記ピストン(27)の偏心回転に伴って低圧室(30a)に吸入した流体を高圧室(30b)で圧縮して吐出する回転式圧縮機であって、
    上記圧縮機構(20)には、上記油室(4)の上部と上記ケーシング(9)の内部とに開口して上記圧縮機構(20)の摺動部を潤滑した後の上記油ポンプ(53)の潤滑油が流入する上部開口部(4a)と、上記油室(4)の下部と上記ケーシング(9)の内部とに開口して上記油室(4)の潤滑油をケーシング(9)内へ排出する下部開口部(1)とが形成されていることを特徴とする回転式圧縮機。
  2. 請求項1において、
    上記圧縮機構(20)の下部開口部(1)は、上記ケーシング(9)の油貯留部(14)の油面が上記下部開口部(1)よりも低下したときに該下部開口部(1)を通じて上記シリンダ(22)の油室(4)から排油される排油状態と、上記ケーシング(9)の油貯留部(14)の油面が上記下部開口部(1)よりも上昇したときに該下部開口部(1)を通じて上記油貯留部(14)から上記油室(4)へ給油される給油状態とが生じる位置に設けられていることを特徴とする回転式圧縮機。
  3. 請求項1又は2において、
    上記圧縮機構(20)は、上記シリンダ室(2)及び上記溝部(3)の各上端開口部を閉塞して上記油室(4)の上端開口部を開放するように上記シリンダ(22)の上端面に取り付けられた上部閉塞部材(21)と、上記上部閉塞部材(21)の中央部に取り付けられて上記駆動軸(50)を支持する軸受部(25)とを有する一方、
    上記軸受部(25)及び上記駆動軸(50)の隙間から流出した上記油ポンプ(53)の潤滑油を貯留する油溜まり部(5d)を上記軸受部(25)の周囲に区画する区画部材(5)と、
    上記区画部材(5)の油溜まり部(5d)の潤滑油を上記圧縮機構(20)の上部開口部(4a)へ導く第1ガイド部(7)とを備えていることを特徴とする回転式圧縮機。
  4. 請求項3において、
    上記圧縮機構(20)は、該圧縮機構(20)の高圧室(30b)から吐出された流体が流出する吐出ポートと、該吐出ポートを覆うように上記上部閉塞部材(21)の上側に取り付けられたマフラ(6)とを有する一方、
    上記第1ガイド部(7)は、上記マフラ(6)の上面に一体に形成されていることを特徴とする回転式圧縮機。
  5. 請求項3において、
    上記第1ガイド部(7)は、上記区画部材(5)に形成された排油口(5c)から延びて上記圧縮機構(20)の上部開口部(4a)の上方に開口する油配管で構成されていることを特徴とする回転式圧縮機。
  6. 請求項1から5の何れか1つにおいて、
    上記ケーシング(9)の内壁から上記シリンダ(22)の上部開口部(4a)へ向かうガイド面(8c)を有し、上記ケーシング(9)の内壁を流れ落ちる潤滑油が該ガイド面(8c)を伝って上記シリンダ(22)の油室(4)へ案内されるように構成された第2ガイド部(8b)を備えていることを特徴とする回転式圧縮機。
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