JP2013249716A - 枯葉避け具及び樋集水器の排水構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】軒樋2の底板4よりも下方に凹んで集水する底壁部10と、底壁部10から立ち上がる側壁部11とを有し、底壁部10に雨水の落し口14が形成された樋集水器3に設置される枯葉避け具1において、雨水を流入させつつ枯葉の侵入を防ぐ複数の開口部が形成され、落し口14の上方を囲繞するよう設置される籠状部材20と、雨水を流下させつつ枯葉の侵入を防ぐ複数の開口部が形成され、樋集水器3の底壁部10との間で隙間41を設けて対向配置される板状部材21とを備えていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
下記特許文献1に記載の枯葉避けキャップは、落し口に被せられて枯葉等の落し口内への侵入を防止するドーム状の網状体と、網状体の下部に設けられ、落し口内に嵌着される円筒部とを備えている。
そして、前記枯葉避けキャップは、雨量が少ないときは網状体の下部にて枯葉等を受け止め、雨量が多いときは、雨水の水面に浮かんだ枯葉等をドーム状の網状体に留まらせずに、雨水の水位が下がるのに合わせて樋集水器の底壁部に落し、ド−ム状の網状体の上端部を塞がないようになっている。
また、雨量が多い場合も、落し口に被せられた枯葉避けキャップに強い吸水力が掛かるため、枯葉を吸い付けて網状体の下部または上部の開口孔を塞いでしまうことがあり、樋集水器の排水効率を低下させるおそれがあるという問題があった。
また、枯葉が底壁部に直接堆積すると、枯葉と底壁部との間に雨水が保持されやすく、蒸発し難くなってしまうため、底壁部上で枯葉が保持された雨水によって腐敗したり、塵埃類を絡めて堆積させたりして、平滑に形成された樋集水器の底壁部の表面を枯葉で汚してしまうという問題があった。
そこで、本発明は、上記課題に鑑み、枯葉が樋集水器内に流れてきた場合にも、樋集水器の排水効率を低下させず、かつ、樋集水器の底壁部表面が汚れることを防止し得る枯葉避け具を提供することを課題とする。
本発明によれば、板状部材により枯葉の樋集水器内への侵入を防ぎ、又は枯葉を板状部材上に堆積させる。また、板状部材と樋集水器の底壁部との間に雨水の円滑な流動が確保される隙間が形成される。したがって、雨量が少ないときには、樋集水器内への枯葉の侵入を防ぎつつ、底壁部により形成された凹みに効率的に集水し、更に集水された雨水を、底壁部の表面に沿って円滑かつ迅速に落し口に導くことができる。
また、雨水を底壁部の凹み内に流下させる開口部が、底壁部に対向する板状部材全体及び落し口の上方の籠状部材に設けられている。そして、板状部材により、その下方の隙間が流水を阻害するものを有しない状態に維持され、板状部材の下方の籠状部材の下部が確実に開口した状態とされる。したがって、雨量が多い場合には、板状部材及び籠状部材により、雨水を底壁部の凹み内に速やかに流下させ、雨水を確実かつ効率的に排水することができる。
また、堆積された枯葉が樋集水器の底壁部に貼着することがないため、枯葉の腐敗,底壁部表面への付着が予防され、底壁部表面が汚れることが防止される。
また、枯葉が水切り効果により、乾いた枯葉を容易に除去することができる。
本発明によれば、板状部材を籠状部材と分離させて取り外せることにより、板状部材だけを取り外して板状部材に堆積された枯葉等を容易に除去することができ、また、板状部材を洗浄等して目詰まりを解消するメンテナンスをすることができる。また、籠状部材及び板状部材のそれぞれにより落し口への枯葉等の侵入を二重に防止することができる。また、板状部材を取り外してメンテナンス等する際に、籠状部材によって、枯葉等が落し口内に侵入することを防止することができる。
本発明によれば、板状部材を籠状部材に挿通させて、籠状部材の周辺全体に板状部材を簡便に配することができる。
本発明によれば、突起により枯葉の板状部材上への侵入を抑制することができる。また突起上に枯葉を堆積した際に、板状部材の上面と枯葉との間に隙間を形成し、枯葉が板状部材の上面に密着して雨水を流下させる開口部を塞ぐことを防止することができる。また、一旦板状部材に流れてきた枯葉を水流や風で再び軒樋内に侵入させることがないよう、枯葉を突起に引っ掛けることができる。
本発明によれば、請求項1から4の発明による作用機能をもって、樋集水器内に雨水を滞留させることを防止し、円滑且つ迅速に雨水を竪樋に排水することができる。
また、堆積された枯葉の樋集水器への付着,腐敗が予防され、底壁部表面に汚れ及び汚れによる凹凸が発生することを防止し、底壁部上の雨水の円滑な流動を維持することができるという効果を奏する。
また、雨水を流下させる開口部を有する板状部材に枯葉を堆積させ、雨水に濡れた枯葉を水切りすることができる。したがって、板状部材に堆積された枯葉の除去を容易に行うことができるという効果を奏する。
図1に示すように、枯葉避け具1は、軒樋2,2同士の間に設置される樋集水器3に取り付けられ、雨水を通過させつつ、枯葉やゴミ等の樋集水器3下方への流下を防止する部材である。
図2に示すように、軒樋2は、押出成形法等により成形されたものであり、一方向X1に延びる底板4と、底板4の屋外側及び家屋側の縁部から立ち上がる側板5,5とを備えている。側板5,5の上端部には長手方向(X1方向)に延びる耳部6,6がそれぞれ形成されている。
集水部7は、一方向X1に延び軒樋2の底板4に連続するよう配される底壁部10と、底壁部10の屋外側と家屋側の端縁からそれぞれ立ち上がる側壁部11,11とを備えている。そして、これら各部10,11の一方向X1の両端部によって、軒樋2の端部を下方から受けて軒樋2と接続させる一対の樋受口12が形成され、上方が開口されている。
底壁部10は、樋受口12から下方に凹み、軒樋2から流れる雨水を集水するピット部13を形成している。底壁部10の下面には、排水筒9が接合されており、ピット部13内と排水筒9の内部とが連通して落し口14とされている。排水筒9の下方側先端部には、更に竪樋8が接続されている。
同様にして、家屋側の側壁11の上縁の左右両側部にも、一対のフック16,16が形成され、これらフック16,16が、軒樋2の家屋側の耳部6,6に掛止されるようにスライド可能に引掛けられている。
図1に示すように、枯葉避け具1は、有底筒状に形成され、落し口14の上方に設置される籠状部材20と、平面視矩形に形成され、ピット部13を覆うように配置された板状部材21とを備えている。
図1,図3に示すように、籠状部材20は、落し口14に嵌着させる嵌着部22と、落し口14の上方に突出させる突出部23とを備えている。
突出部23は、直線状の又は湾曲した棒状のプラスチック材p1を側面又は平面視格子状に組み、落し口14の上方空間を側方及び上方から囲繞する籠状に形成されている。棒状のプラスチック材p1により囲まれた複数の空間は、雨水を可及的に流入させつつ、枯葉やゴミの流入を阻止する大きさに形成された開口部24とされている。
板状部材21の一端部25aと他端部25bとの間の中央部には、籠状部材20の突出部23を挿通させる挿通孔27が形成されている。挿通孔27の開口端を形成する幅方向X2に延びるプラスチック材p2の延伸方向中央部には、挿通孔27の内側に向かって突出する係止部28が形成されている。
一端部25a側に形成された突起29A,29Cは、一端部25a側から他端部25b側に向けて漸次傾斜する傾斜面35と、他端部25b側を向いて立ち上がる鉛直面36とにより先鋭に形成されている。
また、枠体25の四隅K,K・・の下面には、図1に示す軒樋2の底板4の上面4aに当接し、枠体25と底板4との間に僅かな隙間40を形成する凸部39が設けられている。
枯葉避け具1を設置するにあたっては、図5(a),(b)に示すように、籠状部材20の嵌着部22の外周面22aに接着剤を塗布し、嵌着部22を排水筒9の内壁面9aに嵌着させ、突出部23が落し口14の上方に突出するように固定する。そして、板状部材21の挿通孔27に籠状部材20の突出部23を挿通させ、板状部材21の係止部28に籠状部材20の水平方向に延びるプラスチック材p1を通過させて、係止部28を籠状部材20のプラスチック材p1下方に位置させる。そして、図6に示すように、板状部材21の下面に形成された凸部39が軒樋2の底板4の上面4aに当接し、枯葉避け具1の樋集水器3への設置が完了し、樋集水器の排水構造1Aが完成する。
図7に示すように、雨天時に、軒先(不図示)から軒樋2内に雨水が流下し、軒樋2を伝って枯葉と共に雨水が流動した場合、雨量が少ないときは、枯葉Lは、板状部材21の一端部25aと他端部25b又は突起29A〜29Dに引っ掛かって板状部材21上への侵入を阻まれ、又は、枯葉Lの量によっては一端部25aと他端部25bにおいて面取りされた枠体25及び突起29A〜29Dの傾斜面35,37を乗り上げ、ピット部13内に侵入することなく板状部材21上に堆積する。
しかし、枯葉避け具1によれば、板状部材21の下方のピット部13内を雨水W2のみを取り込む空間41とし、籠状部材20の排水開口部24Aを常に開口させているため、ピット部13内に流入した雨水W2は、その流動を何にも阻害されることなく落し口14から排水可能な限り次々と排水される。
また、枯葉Lの樋集水器3の底壁部10への付着,腐敗が予防され、底壁部10の表面に汚れ及び汚れによる凹凸が発生することを防止し、底壁部10上の雨水の円滑な流動を維持することができるという効果を奏する。
また、板状部材21は、風雨等により上方に浮いた場合であっても、図6に示すように、係止部28が籠状部材20のプラスチック材p1に係止され、人が上方の力を加えない限り籠状部材20から上方に容易に取り外されないように集水部7内に固定されることができるという効果が得られる。
また、図4に示す突起29A〜29Dの傾斜面35,37の向き及び個数は、上述した突起29A〜29Dの作用機能を奏するものであれば、上記実施態様に示されたものに限定されるものではなく、適宜変更したものであってもよい。
1 枯葉避け具
2 軒樋
3 樋集水器
10 底壁部
11 側壁部
13 ピット部(底壁部の凹み)
14 落し口
20 籠状部材
21 板状部材
24 籠状部材の複数の開口部
26 板状部材の複数の開口部
27 挿通孔
29A〜29D 突起
41 空間(隙間)
Claims (5)
- 軒樋の底板よりも下方に凹んで集水する底壁部と、この底壁部から立ち上がる側壁部とを有し、前記底壁部に雨水の落し口が形成された樋集水器に設置される枯葉避け具において、
雨水を流入させつつ枯葉の侵入を防ぐ複数の開口部が形成され、前記落し口の上方を囲繞するよう設置される籠状部材と、
雨水を流下させつつ枯葉の侵入を防ぐ複数の開口部が形成され、前記樋集水器の底壁部との間で隙間を設けて対向配置される板状部材とを備えていることを特徴とする枯葉避け具。 - 前記板状部材は、前記籠状部材と分離可能とされていることを特徴とする請求項1に記載の枯葉避け具。
- 前記板状部材には、前記籠状部材を挿通させる挿通孔が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の枯葉避け具。
- 前記板状部材の上面には、突起が形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の枯葉避け具。
- 請求項1から4のいずれか一項に記載の枯葉避け具が樋集水器に設置されてなる樋集水器の排水構造。
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