JP2013249236A - コンクリート表面の被覆材膨れ防止方法及び膨れ防止型被覆材 - Google Patents

コンクリート表面の被覆材膨れ防止方法及び膨れ防止型被覆材 Download PDF

Info

Publication number
JP2013249236A
JP2013249236A JP2012126447A JP2012126447A JP2013249236A JP 2013249236 A JP2013249236 A JP 2013249236A JP 2012126447 A JP2012126447 A JP 2012126447A JP 2012126447 A JP2012126447 A JP 2012126447A JP 2013249236 A JP2013249236 A JP 2013249236A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
concrete
covering material
water
water repellent
permeable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012126447A
Other languages
English (en)
Inventor
Tamaki Wada
環 和田
Akira Tomita
洸 冨田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kajima Corp
Original Assignee
Kajima Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kajima Corp filed Critical Kajima Corp
Priority to JP2012126447A priority Critical patent/JP2013249236A/ja
Publication of JP2013249236A publication Critical patent/JP2013249236A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Aftertreatments Of Artificial And Natural Stones (AREA)
  • Building Environments (AREA)

Abstract

【課題】コンクリート表面の不均一な圧力上昇を確実に防止できる被覆材膨れ防止方法及び膨れ防止型被覆材を提供する。
【解決手段】コンクリート1の表面に浸透性撥水材を塗布して透湿性遮水層5を形成し、その遮水層5上にコンクリート被覆材3を塗布又は敷設する。好ましくは、浸透性撥水剤をシラン系、シロキサン系又はシラン・シロキサン系撥水材とする。更に好ましくは、浸透性撥水材の有効成分を、アルキルアルコキシシラン及び/又はオルガノシロキサンとする。
【選択図】 図1

Description

本発明はコンクリート表面の被覆材膨れ防止方法及び膨れ防止型被覆材に関し、とくにコンクリート表面を下地として施工する被覆材の膨れを防止する方法及び膨れ防止型被覆材に関する。
建築物の床工事等において、例えば図4に示すように、モルタル又はコンクリート(以下、両者をまとめてコンクリートという)1製の床に対し、その表面の保護、美粧、機能付与等を目的として、塗り床、床シート等の仕上げ材3を塗布・敷設することがある。このようにコンクリート1の表面を下地して施工する被覆材(以下、コンクリート被覆材ということがある)3は、下地が湿潤していると、図5に示すように、施工後に下地から部分的に押上げられ又は剥離して膨れ4を生じる場合がある。被覆材3に膨れ4を生じさせる原因は、未だ不明な部分も多いが、コンクリート1の半透過性的性質に起因する浸透圧によってコンクリート中の水分(又は地盤E等からコンクリートに供給される水分)が被覆材3との境界面(被覆材の裏面)に集まって圧力上昇(押上げ力)を生じるからと考えられている(非特許文献1参照)。被覆材3の膨れ4は、単に美観を損なうだけでなく、表面の平滑性を損なう品質上の不具合となり、更に被覆材の機能そのものに影響を与える重大な不具合(割れ・剥離等)を引き起こす。このため、被覆材3の施工(例えば床工事等)では、膨れ4の発生を防止することが重大な課題となっている。
従来から、図5のようなコンクリート被覆材の膨れを防止する方法として、(1)例えば湿潤下地用膨れ防止プライマー等の接着剤を用いることにより、コンクリート表面と被覆材との接着強度を高める方法(特許文献1参照)、(2)例えばコンクリート表面に下地調整材を用いて多孔質層、ポリマーセメントモルタル層等の通気性の下地調整層(又は下地処理層)を形成することにより、被覆材との間に部分的に生じる圧力上昇を拡散・分散させて減衰させる方法(特許文献2、3参照)、(3)コンクリート表面又は下地調整層上に水蒸気透過性の被覆材を積層塗布することにより、被覆材それ自体に通気性をもたせる方法(特許文献4参照)等が提案されている。
また、(4)例えばコンクリート表面に水性ウレタン樹脂セメント組成物やケイ酸塩を主成分とする浸透型反応硬化剤を適用することにより、コンクリート表面を緻密化して水分を移動しにくくする方法が提案されている(特許文献5、6参照)。例えば特許文献6は、ケイ酸塩を主成分とする浸透型反応硬化剤と粒径0.1〜10μmの無機系微粉末との混合液をコンクリート表面に塗布し、コンクリート表面に存在する細孔、微細なひび割れ等の空隙に無機系微粉末を充填すると同時に浸透型反応硬化剤を深く浸透させることにより、コンクリート表面に硬く緻密で非透水性・非透湿性の下地調整層を形成することを提案している。このような下地調整層でコンクリート表面を覆うことにより、浸透圧によるコンクリート中の水分移動を抑制してコンクリート表面と被覆材との境界面における圧力上昇を防ぎ、コンクリート表面の被覆材の膨れを防止できるとしている。
特開平8−231886号公報 特開平5−005360号公報 特開平8−218588号公報 特開2001−340806号公報 特開2005−213827号公報 特開2009−068277号公報 特開2004−244903号公報
田中享二ほか「塗り床のふくれ発生機構の一考察」日本建築学会構造系論文集、1996年10月、第488号、pp.25〜30 林大介ほか「シラン・シロキサン系撥水材の開発」コンクリート工学年次論文集、2000年6月、Vol.22、No.1、pp.301〜306
しかし、上述したコンクリート表面と被覆材との接着強度を高める方法(1)は、プライマー等がコンクリート表面に均一な皮膜を形成するものではなく、コンクリート表面に接着強度の不均一な箇所(例えばピンホール等)が生じうるので、強度の小さい(弱い)箇所を起点とした不均一な圧力上昇により被覆材の膨れが発生する問題点がある。また、上述したコンクリート表面と被覆材との間に通気性の下地調整層を形成する方法(2)は、下地調整層をある程度以上の厚さとする必要があり、必要な厚さを確保しにくいコンクリート表面(例えば他の部分との間でレベルの調整が難しい床コンクリート等)には適用できない問題点がある。更に、上述した被覆材それ自体に通気性をもたせる方法(3)も、コンクリートの使用用途を限定してしまい、使用用途が多岐にわたる床コンクリート等には適用できない問題点がある。
これに対し、上述したコンクリート表面を緻密化する方法(4)は、適用可能なコンクリート表面にとくに制限がなく、様々な用途の床コンクリート等に適用できる。しかし、この方法は、コンクリート表面を緻密化するために浸透型反応硬化剤を何度も繰り返し塗布する必要があり、施工に手間がかかる問題点がある。また、浸透型反応硬化剤をコンクリート表面に均一に塗布することが難しく、コンクリート表面に緻密化の不均一な箇所が生じやすく、上述した方法(1)の場合と同様に、緻密化の不十分な箇所を起点とした不均一な圧力上昇により被覆材の膨れが発生する問題点がある。様々な用途の床コンクリート被覆材の膨れを防止するため、コンクリート表面と被覆材との間の不均一な圧力上昇を確実に、しかも簡単な施工で防止できる方法の開発が望まれている。
そこで本発明の目的は、コンクリート表面の不均一な圧力上昇を確実に防止できる被覆材膨れ防止方法及び膨れ防止型被覆材を提供することにある。
図1の実施例を参照するに、本発明によるコンクリート表面の被覆材膨れ防止方法は、コンクリート1の表面に浸透性撥水材を塗布して透湿性遮水層5を形成し、その遮水層5上にコンクリート被覆材3を塗布又は敷設してなるものである。好ましくは、浸透性撥水剤をシラン系、シロキサン系又はシラン・シロキサン系撥水材とする。更に好ましくは、浸透性撥水材の有効成分を、アルキルアルコキシシラン及び/又はオルガノシロキサンとする。
また、図1の実施例を参照するに、本発明によるコンクリート表面の膨れ防止型被覆材6は、コンクリート1の表面に浸透性撥水材を塗布して形成した透湿性遮水層5、及びその遮水層5上に塗布又は敷設したコンクリート被覆材3を備えてなるものである。好ましくは、浸透性撥水剤をシラン系、シロキサン系又はシラン・シロキサン系撥水材とする。更に好ましくは、浸透性撥水材の有効成分を、アルキルアルコキシシラン及び/又はオルガノシロキサンとする。
本発明によるコンクリート表面の被覆材膨れ防止方法は、コンクリート1の表面に浸透性撥水材を塗布して透湿性遮水層5を形成し、その遮水層5上にコンクリート被覆材3を塗布又は敷設するので、次の有利な効果を奏する。
(イ)コンクリート表面に遮水材を塗布して遮水層5を形成するので、その遮水層5によってコンクリート内部から表面への水分移動を抑制することができ、たとえ遮水層5上に塗布・敷設する被覆材が非通気性であっても、その被覆材の裏面側に水分が集まって生じる圧力上昇を防止できる。
(ロ)また、遮水層5を透湿性とすることにより、遮水層5上に被覆材を塗布・敷設するまでの期間でコンクリート内部から表面へ移動する水蒸気等の気体を拡散・分散させることができ、塗布・敷設する被覆材が非通気性であっても、その被覆材の裏面側に水蒸気等の気体が不均一に集まって生じる圧力上昇も防止できる。
(ハ)コンクリート表面に遮水性能と透湿性能とを併せ持つ透湿性遮水層5を形成し、その上に被覆材3を塗布・敷設することにより、被覆材3の膨れの発生を確実に防止することができる。
(ニ)浸透性遮水材はコンクリート表面からコンクリート内部の空隙中に浸透して透湿性遮水層5を形成するので、遮水層5の厚さが障害となってコンクリートの使用用途を限定するおそれがなく、使用用途が多岐にわたる床コンクリート等に適用できる。
(ホ)浸透性撥水剤としてシリコン系、例えばシラン系、シロキサン系、とくに揮発性を抑えたシラン・シロキサン系の撥水材を用いることにより、コンクリート表面に十分な撥水効果が得られる透湿性遮水層5を1回の塗布作業で形成することができ、施工の簡単化を図ることができる。
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための形態及び実施例を説明する。
は、本発明の被覆材膨れ防止方法の一実施例を示す説明図である。 は、本発明による被覆材膨れ防止方法の効果を確認する実験装置の説明図である。 は、本発明による被覆材膨れ防止の効果(図2の実験結果)を示すグラフの一例である。 は、従来のコンクリート表面の被覆材の説明図である。 は、従来のコンクリート表面の被覆材に生じる膨れの説明図である。
図1は、本発明による被覆材膨れ防止方法の実施例の一例を示す。先ずコンクリート1の表面に浸透性撥水材を塗布して透湿性遮水層5を形成し、次いで遮水層5上にコンクリート被覆材3を塗布又は敷設することにより、透湿性遮水層5とコンクリート被覆材3とが積層された膨れ防止型被覆材6を形成する。透湿性遮水層5は、水等の液体の透過を遮断する遮水性能と、水蒸気等の気体を透過する透湿性能とを併せ持ち、その遮水性によって、図1のコンクリート1の内部から表面への水分移動を抑え、被覆材3の裏面に水分が集まって生じる圧力上昇を防止する。また、透湿性遮水層5の透湿性によって、図1のコンクリート1の内部から表面へ移動する水蒸気等の気体を全体的に拡散・分散させ、被覆材3の裏面に水蒸気等が不均一に集まって生じる圧力上昇も防止する。
本発明で用いる浸透性撥水材の一例は、シラン系撥水材又はシロキサン系撥水材である(特許文献7参照)。シラン系撥水材は、低シリコン分子であるシラン分子5〜7%と有機溶剤とを中心に構成されており、塗布にあたりコンクリート1中への浸透性が高い反面、揮発しやすいという特徴を有している。他方、シロキサン系撥水材は、揮発しにくい高シリコン分子であるシロキサン分子を主成分として構成されており、密度の高い被覆材を形成できるが、コンクリート1中に浸透しにくいので、コンクリート1のごく表層部のみに高密度の撥水層を形成しやすい特徴を有している。シラン系撥水材又はシロキサン系撥水材をコンクリート1の表面に塗布して形成されるシリコン撥水層5は、水滴その他の液滴を通さない程度の微細な間隙を有しており、コンクリート1に対して水蒸気等の気体を透過するが液体を透過しない性質を付与する(非特許文献2参照)。
シラン分子は、例えば一般式R(4−n)−Si−(OR)nで表されるアルキルアルコキシシラン(但し、nは1〜3の自然数、Rは炭素原子数3〜12のアルキル基、ORは炭素原子数1〜3のアルコキシ基を表す)の中から選択された1種類のもの又は複数種類のものを混合して有効成分とすることができる。好ましくは、Rを炭素原子数4〜10のアルキル基、ORを炭素原子数1〜2のアルコキシ基、nを3としたアルキルアルコキシシランを用いる。またシロキサン分子は、例えば一般式R SiO(4−a−b−c)/2で表されるポリオルガノシロキサン(但し、Rはメチル基、Rはアミノアルキル基、Rは水酸基またはアルコキシ基を表し、0<a+b+c<3とする)を有効成分とすることができる。
好ましくは、浸透性撥水材として、シラン分子を主成分としつつシロキサン分子を加えて揮発性を抑えたシラン・シロキサン系撥水材を用いる(非特許文献2参照)。シラン・シロキサン系撥水材は、粘性が高いのでコンクリート1の表面への塗布時に液だれや飛散をほとんど発生せず、シロキサン分子により揮発も小さく抑えられているので、1回の塗布作業で十分な撥水効果が得られる透湿性遮水層5を形成することができる。従って、シラン・シロキサン系撥水材を用いることにより、本発明における浸透性撥水材の施工(塗布)作業の簡単化を図ることができる。好ましくは、シラン・シロキサン系撥水材の有効成分として、アルキルアルコキシシランとポリオルガノシロキサンを重量比2:1〜10:1で混合したものを用いる。必要に応じて、シラン・シロキサン系撥水材に少量の界面活性剤を含有させてもよい。
シラン・シロキサン系撥水材は、有機溶媒を使用せず、水を溶媒とすることができる。好ましくは撥水材中の有効成分量を75重量%以上とし、更に好ましくは80重量%以上とする。有効成分量を75〜80重量%以上に高めることにより、撥水剤の粘性を高めて塗布作業の更なる容易化を図ることができる。塗布方法はとくに限定されず、刷毛、ローラー、エアレススプレー等の様々な方法で塗布することができる。コンクリート1の表面に塗布されたシラン・シロキサン系撥水材は、媒体中の水およびコンクリート中の水分がアルキルアルコキシシランと反応し、アルコールを放出しながら3次元的に架橋し、コンクリートに化学的に固定されたシリコン撥水層5を形成する。図示例はコンクリート1の上面に撥水材を塗布して透湿性遮水層5を形成しているが、コンクリート1の側面又は下面の何れにおいても撥水材を塗布して良好な浸透深さの遮水層5を形成することができる。コンクリート1の表面は乾いていた方が遮水層5の撥水効果を高くできるが、多少湿潤していても十分な撥水効果の遮水層5を形成できる。
コンクリート1の表面に透湿性遮水層5を形成したのち、その遮水層5上にコンクリート被覆材3を塗布又は敷設して膨れ防止型被覆材6とする。本発明において遮水層5上に塗布・敷設する被覆材3にとくに種類の制限はなく、従来からコンクリート1に適用される様々な表面被覆材3を遮水層5上に塗布・敷設できるが、例えばポリウレタン、ポリウレア、ポリメチルメタクリレート、エポキシ等の合成樹脂系の表面被覆材3とすることができる。一般に合成樹脂系の被覆材3は非通気性であるが、その被覆材3の下方に積層した遮水層5によってコンクリート1の内部から表面への水分移動を抑えることにより、被覆材3の裏面に水分が集まって生じる圧力上昇を防止できる。また、透湿性遮水層5の透湿性によってコンクリート1の内部から表面へ移動する気体を全体的に拡散・分散させることにより、被覆材3の裏面に気体が不均一に集まって生じる圧力上昇も防止できる。
[実験例]
上述した透湿性遮水層5と積層することによりコンクリート被覆材3の膨れの発生が防止できるか否かを確認するため、表1に示す調合のコンクリートにより複数のコンクリート供試体2(直径200mm、高さ120mmの円柱形)を製作して実験を行った。各供試体2は、それぞれコンクリート打設後に7日間の湿布養生(初期養生)を施したうえで実験に供した。実験に供する前(浸透性撥水材を塗布する前)に各供試体2の円形頂面のコンクリート表面の含水率Mを測定したところ、それぞれ表面含水率は11%であった。
本実験では、コンクリート供試体2の円形頂面にシラン・シロキサン系撥水材(旭化成ワッカーシリコーン株式会社製の商品名BS Creme C)を100g/m塗布して透湿性遮水層5を形成したのち、その遮水層5上に合成樹脂性の非通気性コンクリート被覆材(仕上げ材)3(株式会社エービーシー商会製の商品名ケミクリートE)を塗布して膨れ防止型被覆材6を形成した。次いで図2に示すように、被覆材3の塗布後の供試体2を上部から所定高さd1(=10mm)だけ残して水槽5の温水H(30℃)中に継続的に浸漬して被覆材3の膨れを促進し、35日経過後に供試体2の頂面の膨れ面積(=被覆材3の膨れ部分の面積/被覆材3を施工したコンクリート表面の全体面積)を測定した。
[比較例]
次に、上述した本実験と比較するため、以下のように被覆材3を塗布したコンクリート供試体2(比較例1〜6)を調製し、それぞれ図2に示す水槽5中に35日間浸漬したうえで各供試体2の頂面の膨れ面積を測定した。
(比較例1)円形頂面にプライマー(接着剤)なしで上述した非通気性コンクリート被覆材(仕上げ材)3を塗布したコンクリート供試体
(比較例2)円形頂面にプライマー(接着剤)を用いて非通気性コンクリート被覆材を塗布したコンクリート供試体
(比較例3)円形頂面に市販の膨れ防止対策用下地調整材Aの下塗り剤(シーラー)、中塗り剤を塗布したのち、プライマー(接着剤)を用いて非通気性コンクリート被覆材を塗布したコンクリート供試体
(比較例4)円形頂面に市販の膨れ防止対策用下地調整材Bの下塗り剤(シーラー)、1層目、2層目を塗布したのち、プライマー(接着剤)を用いて非通気性コンクリート被覆材を塗布したコンクリート供試体
(比較例5)円形頂面に市販の膨れ防止対策用下地調整材Cのプライマー、樹脂モルタル、目止めを塗布したのち、プライマー(接着剤)を用いて非通気性コンクリート被覆材を塗布したコンクリート供試体
(比較例6)円形頂面に市販の膨れ防止対策用下地調整材Dのプライマー、1層目、2層目、眼止めを塗布したのち、プライマー(接着剤)を用いて非通気性コンクリート被覆材を塗布したコンクリート供試体
上述した本実験及び比較例1〜6の実験結果を図4のグラフに示す。図4の実験結果は、比較例1のプライマー(接着剤)なしで塗布した非通気性コンクリート被覆材、比較例2のプライマーを用いて塗布した非通気性コンクリート被覆材、及び比較例3の従来の下地調整材A上に塗布した非通気性コンクリート被覆材は、何れも大きな膨れが発生したことを示す。また、比較例4〜6のように従来の下地調整材B〜D上に塗布した非通気性コンクリート被覆材も、比較例1〜3に比して量的には少ないものの、やはりある程度の膨れが発生したことを示している。これらに対して本発明の実施例の実験例では、非通気性コンクリート被覆材に膨れの発生が全く検出されなかった。この実験結果から、コンクリート1の表面に浸透性撥水材を塗布して透湿性遮水層5を形成し、その遮水層5上にコンクリート被覆材3を塗布又は敷設して膨れ防止型被覆材6を形成することにより、コンクリート表面と被覆材との間の不均一な圧力上昇を抑制し、被覆材3の膨れを確実に防止できることが確認できた。
こうして本発明の目的である「施工が簡単で施工後に膨れが発生しにくいコンクリート表面の被覆材膨れ防止方法及び膨れ防止型被覆材」の提供が達成できる。
1…コンクリート 2…コンクリート供試体
3…被覆材 4…膨れ
5…遮水層 6…膨れ防止型被覆材
8…水槽 9…支持材
E…地盤 H…温水

Claims (6)

  1. コンクリート表面に浸透性撥水材を塗布して透湿性遮水層を形成し、その遮水層上にコンクリート被覆材を塗布又は敷設してなるコンクリート表面の被覆材膨れ防止方法。
  2. 請求項1の方法において、前記浸透性撥水剤をシラン系、シロキサン系又はシラン・シロキサン系撥水材としてなるコンクリート表面の被覆材膨れ防止方法。
  3. 請求項2の方法において、前記浸透性撥水材の有効成分を、アルキルアルコキシシラン及び/又はオルガノシロキサンとしてなるコンクリート表面の被覆材膨れ防止方法。
  4. コンクリート表面に浸透性撥水材を塗布して形成した透湿性遮水層、及びその遮水層上に塗布又は敷設したコンクリート被覆材を備えてなるコンクリート表面の膨れ防止型被覆材。
  5. 請求項4の被覆材において、前記浸透性撥水剤をシラン系、シロキサン系又はシラン・シロキサン系撥水材としてなるコンクリート表面の膨れ防止型被覆材。
  6. 請求項4の被覆材において、前記浸透性撥水材の有効成分を、アルキルアルコキシシラン及び/又はオルガノシロキサンとしてなるコンクリート表面の膨れ防止型被覆材。
JP2012126447A 2012-06-01 2012-06-01 コンクリート表面の被覆材膨れ防止方法及び膨れ防止型被覆材 Pending JP2013249236A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012126447A JP2013249236A (ja) 2012-06-01 2012-06-01 コンクリート表面の被覆材膨れ防止方法及び膨れ防止型被覆材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012126447A JP2013249236A (ja) 2012-06-01 2012-06-01 コンクリート表面の被覆材膨れ防止方法及び膨れ防止型被覆材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013249236A true JP2013249236A (ja) 2013-12-12

Family

ID=49848296

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012126447A Pending JP2013249236A (ja) 2012-06-01 2012-06-01 コンクリート表面の被覆材膨れ防止方法及び膨れ防止型被覆材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013249236A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019210700A (ja) * 2018-06-05 2019-12-12 積水化学工業株式会社 コンクリート構造物の補修部材

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6350380A (ja) * 1986-08-21 1988-03-03 東亞合成株式会社 コンクリ−トの保護方法
JP2000126676A (ja) * 1998-10-26 2000-05-09 Matsushita Electric Works Ltd 塗装無機質建材
JP2002060283A (ja) * 2000-05-31 2002-02-26 Kajima Corp コンクリートの改質工法
JP2003048790A (ja) * 2001-08-02 2003-02-21 Kajima Corp コンクリートの表面被覆工法および断面修復工法
JP2003340368A (ja) * 2002-05-24 2003-12-02 Sk Kaken Co Ltd 無機質硬化層の形成方法
JP2005015307A (ja) * 2003-06-27 2005-01-20 Kansai Paint Co Ltd コンクリートの塗装工法
JP2007270503A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Fujikura Kasei Co Ltd コンクリート類構造体の構築方法
JP2009068277A (ja) * 2007-09-14 2009-04-02 Takenaka Komuten Co Ltd コンクリート床の仕上げ方法及び仕上げ構造

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6350380A (ja) * 1986-08-21 1988-03-03 東亞合成株式会社 コンクリ−トの保護方法
JP2000126676A (ja) * 1998-10-26 2000-05-09 Matsushita Electric Works Ltd 塗装無機質建材
JP2002060283A (ja) * 2000-05-31 2002-02-26 Kajima Corp コンクリートの改質工法
JP2003048790A (ja) * 2001-08-02 2003-02-21 Kajima Corp コンクリートの表面被覆工法および断面修復工法
JP2003340368A (ja) * 2002-05-24 2003-12-02 Sk Kaken Co Ltd 無機質硬化層の形成方法
JP2005015307A (ja) * 2003-06-27 2005-01-20 Kansai Paint Co Ltd コンクリートの塗装工法
JP2007270503A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Fujikura Kasei Co Ltd コンクリート類構造体の構築方法
JP2009068277A (ja) * 2007-09-14 2009-04-02 Takenaka Komuten Co Ltd コンクリート床の仕上げ方法及び仕上げ構造

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6016004528; 林大介他: 'シラン・シロキサン系はっ水材の塗布方法に関する一実験' コンクリート工学年次論文集 Vol.23 No.1, 20010608, Page.415-420 *

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019210700A (ja) * 2018-06-05 2019-12-12 積水化学工業株式会社 コンクリート構造物の補修部材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN104017469B (zh) 无机鳞片水性环氧树脂涂料
DE60121164T2 (de) Wasserabweisende Organosilikonzusammensetzung
KR101706716B1 (ko) 침투성 도막 방수제 및 그 시공 방법
JP2009091167A (ja) 既設コンクリートの表面保護工法
JP2013249236A (ja) コンクリート表面の被覆材膨れ防止方法及び膨れ防止型被覆材
US8898994B1 (en) Method for sealing wood subfloors
JP4338908B2 (ja) コンクリートの改質工法
JP2016135824A (ja) 無機多孔質材用封孔塗料および無機多孔質材の封孔方法
KR102337953B1 (ko) 도포된 내화재료용 수성 에폭시 제형
KR20150004656A (ko) 표면 바탕조정용 조성물
JP2017025181A (ja) コンクリート処理用のシラン/シロキサン系エマルジョン
KR101793780B1 (ko) 침투성 도포 방수제 및 그를 이용한 시공방법
JP6377415B2 (ja) 表面含浸材及び構造物
JP5058999B2 (ja) 建設材料を疎水化し且つ該材料のビーディング効果を改善するための方法
JP2008031275A (ja) 吸水防止材
KR101746666B1 (ko) 콘크리트 방수용 하이브리드 프라이머 및 이를 이용한 방수 마감공법
JP6560966B2 (ja) 表面含浸材及び構造物
JP2862176B2 (ja) 多孔性無機質土木建築材料の吸水防止方法
KR20060083742A (ko) 콘크리트 바탕면의 표면처리를 위한 바탕조정재의제조방법 및 그를 이용한 에폭시 방수 방식 공법
KR20200091144A (ko) 에폭시를 이용한 타일용 줄눈 조성물
JP2003048790A (ja) コンクリートの表面被覆工法および断面修復工法
JP6383572B2 (ja) 表面含浸材及び構造物
KR102449752B1 (ko) 내구성이 우수한 수성 발수제 제조방법 및 이를 이용한 시공 방법
JP5689299B2 (ja) 塗装方法
JP2012139677A (ja) 模様面の形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141218

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150408

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150413

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150609

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150824

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151022

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160205