JP2013245789A - 自動変速機用オイルポンプの制御装置 - Google Patents

自動変速機用オイルポンプの制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】機械式オイルポンプおよび電動式オイルポンプの最適な規格の組み合わせから構成され、燃費性能に優れた自動変速機用オイルポンプの制御装置を提供すること。
【解決手段】
自動変速機用オイルポンプの制御装置(1)において、エンジン(10)によって駆動され、エンジンの回転数に応じた流量のATオイルを吐出する機械式オイルポンプ(12)と、電動機(44)によって駆動され、そのポンプ回転数が制御可能に構成されている電動式オイルポンプ(42)と、を少なくとも備え、機械式オイルポンプをエンジンが中速回転数域の時の不足流量が0になるように構成し、電動式オイルポンプをその最大吐出流量が、エンジンがアイドル回転数域の時の不足流量と等しくなるように構成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動変速機用オイルポンプの制御装置に関する。
近年、アクチュエータを用いてクラッチ操作およびギアシフト操作を夫々制御することで、走行状態に応じて自動変速する自動変速機が実用化されている。油圧アクチュエータや湿式クラッチを具えた自動変速機は、内部に油圧システムが配置されるとともに、この油圧システムにオートマチックトランスミッションオイル(以下、ATオイルと言う)を供給するオイルポンプを備えている。
自動変速機用のオイルポンプとしては、エンジンによって駆動する機械式オイルポンプが多く採用されている。かかる機械式オイルポンプは、エンジンのクランクシャフトとチェーン等を介して連結されており、エンジン回転数に応じた回転数で駆動して、エンジンの回転数に応じた流量のATオイルを吐出するように構成されている。
図6は、機械式オイルポンプを備えた従来の自動変速機用オイルポンプの制御装置を示した図である。
図6に示したように、従来の自動変速機用オイルポンプの制御装置100は、機械式オイルポンプ112、油圧回路150、リリーフ弁114、クラッチ制御弁126、オイルクーラー弁128等の各種バルブ類が配置されているバルブボディ102と、ギアシフト制御弁116およびギアシフトアクチュエータ118からなるギアシフトユニット104と、クラッチアクチュエータ122および湿式多板クラッチ124(被潤滑部)からなるクラッチユニット106、および上記各種バルブ類を制御する制御部108等から構成されている。
また油圧回路150には、回路内のATオイルの温度を検出する温度センサ134が取り付けられている。この温度センサ134で検出された検出値は、制御部108に送信される。また、エンジン110にもエンジン回転数を検出するエンジン回転数センサ110aが取り付けられており、検出されたエンジン回転数が制御部108に送信されるようになっている。なお、図中の符号aは、圧力点検用の接続口の位置を示している。
また、機械式オイルポンプ112はエンジン110によって駆動され、エンジン回転数に応じた流量のATオイルをオイルパン132から吸引して油圧回路150に吐出する。そして、上記各種センサ類から送信された検出値を基にして、油圧回路150に接続されている各種バルブ類を制御部108で制御することで、所望のギアシフト操作およびクラッチ操作が自動的に行われるように構成されている。
なお、図中の符号130はオイルクーラー、符号138a,138b,138cはアキュームレータ、符号140a,140b,140cはオイルフィルタを示している。
特開2004−36653号公報 特許第4472935号公報 特許第4565343号公報 特開2009−96326号公報 特開2000−199561号公報 特許第3840824号公報
ところで、上述した従来の自動変速機用オイルポンプの制御装置100は、アイドル運転時(無負荷運転時)に油圧システムの必要流量が確保されるように設計されている。このため、図7に示したように、アイドル運転時以外では、必要流量(Qreq)を大幅に上回る流量が吐出されることとなり、無駄仕事が多く、燃費悪化の要因となっている。
一方、機械式オイルポンプに替えて、電動機によって駆動される電動式オイルポンプを採用することも考えられる。しかしながらこの場合は、電動式オイルポンプが大型化し、重量やコストが問題となるほか、電動式オイルポンプに供給する電力を発電するオルターネータも大型化し、結果として燃費悪化の要因となってしまう。
特許文献1〜6には、車両の停止中にエンジンを自動的に停止する所謂アイドリングストップシステム(ISS)を搭載した車両や、ハイブリッド車両等に搭載されるものとして、機械式オイルポンプの他に電動式オイルポンプを備えている自動変速機用オイルポンプの制御装置が開示されている。しかしながら、これら特許文献1〜6には、機械式オイルポンプと電動式オイルポンプとを併用することは開示されているが、機械式オイルポンプおよび電動式オイルポンプの規格(最大吐出流量)をどのようにして決定するかについては開示されていない。
本発明は上述したような従来技術の課題に鑑みなされた発明であって、機械式オイルポンプおよび電動式オイルポンプの最適な規格の組み合わせから構成され、燃費性能に優れた自動変速機用オイルポンプの制御装置を提供することを目的としている。
本発明は上述したような目的を達成するためになされた発明であって、
本発明の自動変速機用オイルポンプの制御装置は、
エンジンによって駆動され、前記エンジンの回転数に応じた流量のATオイルを吐出する機械式オイルポンプと、
電動機によって駆動され、そのポンプ回転数が制御可能に構成されている電動式オイルポンプと、
前記エンジンの回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、
前記自動変速機を作動させるのに必要なATオイルの必要流量を記憶する必要流量記憶手段と、
前記エンジン回転数検出手段にて検出されたエンジン回転数に基づいて、前記機械式オイルポンプから吐出される吐出流量を算出する第1流量算出手段と、
前記必要流量記憶手段に記憶されている必要流量と、前記第1流量算出手段によって算出された吐出流量との差分から、必要流量に対する不足流量を算出する第2流量算出手段と、
前記電動式オイルポンプから吐出されるATオイルの吐出流量が前記不足流量と等しくなるように、前記電動式オイルポンプの回転数を制御する吐出流量制御手段と、を備え、
前記機械式オイルポンプは、前記エンジンが中速回転数域の時の不足流量が0になるように構成され、
前記電動式オイルポンプは、その最大吐出流量が、前記エンジンがアイドル回転数域の時の不足流量と等しくなるように構成されていることを特徴とする。
このように本発明では、機械式オイルポンプは、エンジンが中速回転数域の時に不足流量が0になるように構成されるとともに、電動式オイルポンプは、その最大吐出流量が、エンジンがアイドル回転数域の時の不足流量と等しくなるように構成されている。したがって、アイドル運転時にも機械式ポンプだけで必要流量を確保するように設計されていた従来の自動変速機用オイルポンプと比べて、機械式オイルポンプを小型化することができるとともに、機械式オイルポンプからの吐出流量を低減し、燃費改善を図ることができる。
また、電動式オイルポンプだけで必要流量を確保する場合と比べて、電動式オイルポンプを小型化することができ、およびこれに付随するバッテリーやオルターネータ等の機器の大型化を回避して、コスト低減と搭載重量の軽減を図ることができる。
また、機械式オイルポンプが、エンジンが中速回転数域の時の不足流量が0になるように構成されているため、最も走行頻度の高い時には機械式オイルポンプの吐出流量だけで必要流量を確保することができ、効率的である。
ここで、本発明における中速回転数域とは、有負荷状態で走行している場合におけるエンジンの平均的な回転数域を意味している。本発明者らが調べたところでは、前記中速回転数域は、前記エンジンの中速回転数域、つまり最高出力回転数の30〜60%の範囲とするのが良い。
上記発明において、前記必要流量を、前記自動変速機が備える全ての油圧機器を同時に作動させるのに必要なATオイルの流量とすれば、簡単に必要流量を設定することができる。
また上記発明において、前記必要流量を、前記自動変速機が備える全ての油圧機器の内、実際に作動している油圧機器の個別必要流量を積算した流量とすれば、電動式オイルポンプによりATオイルの流量を調整可能な範囲において、実際の運転状態に応じた最適な必要流量を選択することができるため、更なる燃費改善を図ることができる。
また上記発明において、前記自動変速機が備える全ての油圧機器を同時に作動させるのに必要なATオイルの流量、および前記自動変速機が備える全ての油圧機器の内、実際に作動している油圧機器の個別必要流量を積算した流量の2つの流量の内、いずれの流量を前記必要流量として前記必要流量記憶手段に記憶させるかを択一的に切り替え可能に構成すれば、エンジンの運転状態等に応じて適宜必要流量を切り替えることが可能となる。
本発明によれば、機械式オイルポンプは、エンジンが中速回転数域になった時に不足流量が0になるように構成されるとともに、電動式オイルポンプは、その最大吐出流量が、エンジンがアイドル回転数域の時の不足流量と等しくなるように構成されているため、機械式オイルポンプおよび電動式オイルポンプの最適な規格の組み合わせから構成され、燃費性能に優れた自動変速機用オイルポンプの制御装置を提供することができる。
本発明の自動変速機用オイルポンプの制御装置を示した概略構成図である。 本発明の制御部の概略構成図である。 本発明の必要流量算出手段を説明するための図である。 本発明の電動式オイルポンプの制御フロー図である。 本発明におけるエンジン回転数とポンプ吐出量との関係を示した図である。 従来の自動変速機用オイルポンプの制御装置を示した概略構成図である。 従来におけるエンジン回転数とポンプ吐出量との関係を示した図である。
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。
ただし、本発明の範囲は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に記載がない限り、本発明の範囲をそれにのみ限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は、本発明の自動変速機用オイルポンプの制御装置を示した概略構成図である。先ず図1を基にして、本発明の自動変速機用オイルポンプの制御装置1の構成について説明する。
図1に示したように、本発明の自動変速機用オイルポンプの制御装置1は、機械式オイルポンプ12、油圧回路50、リリーフ弁14、クラッチ制御弁26、オイルクーラー弁28等の各種バルブ類が配置されているバルブボディ2と、ギアシフト制御弁16およびギアシフトアクチュエータ18からなるギアシフトユニット4と、クラッチアクチュエータ22および湿式多板クラッチ(被潤滑部)24からなるクラッチユニット6、および上記各種バルブ類を制御する制御部8等から構成されている。
機械式オイルポンプ12はエンジン10のクランクシャフトと機械的に連結され、エンジン10によって駆動される。また、機械式オイルポンプ12の吸入側は、フィルタ40aを介して、ATオイルが貯留されているオイルパン32に接続し、その吐出側は油圧回路50に接続している。そして機械式オイルポンプ12は、エンジン回転数に応じた流量のATオイルをオイルパン32から吸引して油圧回路50に吐出する。
油圧回路50には、上述したリリーフ弁14、ギアシフト制御弁16、クラッチ制御弁26、およびオイルクーラー弁28等の各種バルブ類が配置されている。また、油圧回路50には、回路内のATオイルの温度を検出する温度センサ34が取り付けられている。この温度センサ34で検出された検出値は、制御部8に送信されるようになっている。
リリーフ弁14は、油圧回路50内の圧力が設定圧力以上になった場合に開弁し、ATオイルの一部を機械式オイルポンプ12の吸入側に戻すことで、油圧回路50内の圧力が所定値以上に上昇するのを防ぐためのものである。
ギアシフト制御弁16は、その下流側にギアシフトアクチュエータ18が接続している。ギアシフト制御弁16が開弁すると、ギアシフトアクチュエータ18にATオイルが供給され、ギアシフトアクチュエータ18が作動する。そして、このギアシフトアクチュエータ18が作動することにより、後述するクラッチ操作と併せて、自動変速機のギアシフト操作が自動的に行われる。
クラッチ制御弁26は、その下流側にクラッチアクチュエータ32が接続している。クラッチ制御弁26を開弁すると、その弁開度に応じた油圧がクラッチアクチュエータ32に供給され、その油圧に応じた分だけクラッチアクチュエータ32が作動してトルクが伝達される。なお、本実施形態のクラッチユニット6は、所謂デュアルクラッチユニットとなっており、上述したクラッチ制御弁26、およびクラッチアクチュエータ22は、夫々2つ設けられている。
オイルクーラー弁28には、オイルクーラー30が接続されるとともに、オイルクーラー弁28およびオイルクーラー30の下流側は被潤滑部である湿式多板クラッチ24が接続している。オイルクーラー弁28は、通常時はオイルクーラー30を介さずに、湿式多板クラッチ24へとATオイルを供給するが、油圧回路50内のATオイルが所定温度以上になった場合は、流れを切り替えてATオイルをオイルクーラー30へと流し、オイルクーラー30で冷却されたATオイルを湿式多板クラッチ24へと供給する。
上述したリリーフ弁14、ギアシフト制御弁16およびギアシフトアクチュエータ18、クラッチ制御弁26およびクラッチアクチュエータ22、オイルクーラー弁28、および被潤滑部である湿式多板クラッチ24は、本発明における油圧機器に相当する。なお、本発明において油圧機器とは、それが作動することによってATオイルを消費する機器のことを指す。
上述したリリーフ弁14、ギアシフト制御弁16、クラッチ制御弁26、およびオイルクーラー弁28等の各種バルブ類は、電磁力によって作動する電磁弁からなる。そして、これら各種バルブ類は、制御部8と電気的に接続されている。制御部8は、上述した温度センサ34から送信された検出値を基にして、これら各種バルブ類の開閉およびその開度等を制御する。
また本発明の自動変速機用オイルポンプの制御装置1は、図1に示したように、モータ44(電動機)およびこれと連結された電動式オイルポンプ42を備えている。
モータ44は、不図示のバッテリーに蓄電された電力によって駆動する。バッテリーに蓄電される電力は、エンジン10の駆動力によって駆動する不図示のオルターネータによって発電される。
電動式オイルポンプ42は、その吸入側はフィルタ40dを介してオイルパン32に接続し、その吐出側は油圧回路50に接続している。なお、フィルタ40dを設置する替りに、機械式オイルポンプ12のフィルタ40aを電動式オイルポンプ42のフィルタとして兼用してもよい。そして、ポンプ回転数に応じた流量のATオイルをオイルパン32から吸引して油圧回路50に吐出する。また、電動式オイルポンプ42は不図示のインバータを備えており、後述する制御部8の吐出流量制御手段8dによって、そのポンプ回転数が制御されるように構成されている。
また、電動式オイルポンプ42は、油路50aを介して、a部において油圧回路50と接続している。このa部は、前述した従来の自動変速機用オイルポンプの制御装置100において、圧力点検用の接続口が設けられていた位置である。すなわち本発明では、このa部に油路50aを接続し、この油路50aを介して電動式オイルポンプ42を接続する構成としたことで、従来の自動変速機用オイルポンプの制御装置100に電動式オイルポンプ42を付加するだけで、簡単に本発明の自動変速機用オイルポンプの制御装置1を構築することができるようになっている。
なお図中の符号38a,38b,38cはアキュームレータを示している。これらアキュームレータ38a,38b,38cは、圧力回路50内に発生する圧力波を吸収するために設けられている。また、クラッチ制御弁26の上流側にも、フィルタ40bが配置されている。
次に、本発明の制御部8の構成について、図2〜図4を基に説明する。
図2に示したように、上述した制御部8によって、本発明の必要流量記憶手段8a、第1流量算出手段8b、第2流量算出手段8c、吐出流量算出手段8d、および必要流量算出手段8eが構成されている。
必要流量記憶手段8aでは、自動変速機を作動させるのに必要なATオイルの必要流量(Qreq)を記憶する。この必要流量(Qreq)は、例えば、自動変速機が備える全ての油圧機器を同時に作動させるのに必要なATオイルの流量(Qreq1)として定義される。上述した実施形態を例に説明すれば、上述したリリーフ弁14、ギアシフト制御弁16およびギアシフトアクチュエータ18、クラッチ制御弁26およびクラッチアクチュエータ22、オイルクーラー弁28およびオイルクーラー30、および被潤滑部である湿式多板クラッチ24が、同時に作用した場合に消費するATオイルの流量の合計となる。このように必要流量(Qreq)を定義すれば、その必要流量を簡単に算出し、設定することができる。
また例えば、必要流量(Qreq)を、自動変速機が備える全ての油圧機器の内、実際に作動している油圧機器の個別必要流量を積算した流量(Qreq2)として定義しても良い。上述した実施形態を例に説明すれば、ATオイルの温度が所定温度よりも低い場合には、オイルクーラー30は作動していないため、オイルクーラー弁28で消費されるATオイルの流量は必要流量にカウントしない。このように必要流量(Qreq)を定義すれば、実際の運転状態に応じた最適な必要流量を選択することができる。これにより、後述するようにポンプの無駄仕事が減少し、更なる燃費改善を図ることができる。
また例えば、図3に示した必要流量算出手段8eにより、上述したQreq1またはQreq2の2つの流量の内、いずれの流量を上述した必要流量(Qreq)として必要流量記憶手段8aに記憶させるかを、切り替え手段52によって択一的に切り替え可能に構成してもよい。このように構成すれば、エンジンの運転状態等に応じて適宜必要流量を切り替えることが可能となる。
第1流量算出手段8bでは、エンジン回転数に基づいて、機械式オイルポンプ12から吐出される吐出流量(Qdis・m)を算出する。エンジン回転数は、例えば上述したエンジン回転数センサ10aで検出されたエンジン回転数を採用する。
第2流量算出手段8cでは、上述した必要流量記憶手段8aに記憶されている必要流量(Qreq)と、第1流量算出手段8bによって算出された吐出流量(Qdis・m)との差分から、必要流量に対する不足流量(Qsho)を算出する。すなわち不足流量(Qsho)は、次式のとおり定義される。
不足流量(Qsho)=必要流量(Qreq)−吐出流量(Qdis・m)
吐出流量制御手段8dでは、上述した電動式オイルポンプ42から吐出されるATオイルの吐出流量(Qdis・e)が不足流量(Qsho)と等しくなるように、電動式オイルポンプ42の回転数を制御する。吐出流量制御手段8dには、電動式オイルポンプ42の回転数および吐出流量(Qdis・e)の関係が予めマップとして記憶されており、このマップにより、吐出流量(Qdis・e)と不足流量(Qsho)とが等しくなる電動式オイルポンプ42の要求回転数が決定される。そして、決定された要求回転数に関する信号が制御部8から電動式オイルポンプ42に送信され、ポンプ回転数が要求回転数となるように上述したインバータによって制御される。
また本発明の機械式オイルポンプ12は、エンジン10が中速回転数の時の不足流量(Qsho)が0になるように構成されている。ここで、本発明における中速回転数とは、有負荷状態で走行している場合におけるエンジンの平均的な回転数を意味している。このような中速回転数にはある程度の幅が存在し、本発明ではこれを中速回転数域と称している。本発明者らが調べたところでは、前記中速回転数域は、前記エンジンの中速回転数域、つまり最高出力回転数の30〜60%の範囲とするのが良い。
また本発明の電動式オイルポンプ42は、その最大吐出流量が、エンジン10がアイドル回転数域の時の不足流量と等しくなるように構成されている。
次に、図4の電動式オイルポンプの制御フロー図に基づいて、電動式オイルポンプ42の制御フローについて説明する。
先ず、必要流量(Qreq)を算出し(S1)、該算出した必要流量(Qreq)を必要流量記憶手段8aに記憶させる(S2)。この際、上述したQreq1を必要流量(Qreq)とする場合は、必要流量の算出ステップは省略し、予め必要流量(Qreq)=Qreq1として、必要流量記憶手段8aに記憶させる。
次に、上述した第1流量算出手段8bによって、機械式オイルポンプ12から吐出されている吐出流量(Qdis・m)を算出し(S3)、その後、上述した第2流量算出手段8cによって、不足流量(Qsho)を算出する(S4)。
そして、ATオイルの不足量の判定を行って(S5)、ATオイルが不足する場合(S5においてYES)は、上述した吐出流量制御手段8dによって電動式オイルポンプ42の要求回転数を決定し(S5)、電動式オイルポンプ42のポンプ回転数が要求回転数となるように制御する。一方、ATオイルが不足していない場合(S5においてNO)は、電動式オイルポンプ42を停止する(S7)。
このように、電動式オイルポンプ42から吐出されるATオイルの吐出流量(Qdis・e)が不足流量(Qsho)と等しくなるように、吐出流量制御手段8dによって電動式オイルポンプ42の回転数を制御し、またQsho≦0の場合は電動式オイルポンプ42を停止することで、電動式オイルポンプ42の駆動を最小限とすることができ、燃費が向上する。
また、このように構成される本発明の自動変速機用オイルポンプの制御装置1では、そのエンジン回転数とポンプ吐出流量(Qdis・m+Qdis・e)との関係は、図5のように表される。本発明では、従来におけるエンジン回転数とポンプ吐出流量との関係を示した図7との対比から明らかなように、機械式オイルポンプ12の無駄仕事が大幅に低減され、燃費が改善する。
以上のとおり、本発明の自動変速機用オイルポンプの制御装置1では、その機械式オイルポンプ12は、エンジン10が中速回転数域の時に不足流量が0になるように構成されるとともに、その電動式オイルポンプ42は、その最大吐出流量が、エンジン10がアイドル回転数域の時の不足流量と等しくなるように構成されているため、アイドル運転時にも機械式ポンプ12だけで必要流量を確保するように設計されていた従来の自動変速機用オイルポンプ100と比べて、機械式オイルポンプ12を小型化することができるとともに、機械式オイルポンプ12からの吐出流量を低減し、燃費改善を図ることができるようになっている。
また、電動式オイルポンプだけで必要流量を確保する場合と比べて、電動式オイルポンプ42、およびこれに付随するバッテリーやオルターネータ等の機器を小型化することができ、コスト低減と搭載重量の軽減を図ることができる。
また、機械式オイルポンプ12が、エンジン10が中速回転数域の時の不足流量が0になるように構成されているため、最も走行頻度の高い時に機械式オイルポンプ12の吐出流量だけで必要流量を確保することができ、電動式オイルポンプ42の運転を停止させることができるため、効率的である。
以上、本発明の好ましい形態について説明したが、本発明は上記の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない範囲での種々の変更が可能である。
例えば上述した実施形態では、自動変速機の一例として、所謂デュアルクラッチトランスミッションの場合を例に説明した。しかしながら本発明は、機械式オイルポンプを具え、油圧式アクチュエータを用いてクラッチ操作およびギアシフト操作を夫々制御する機械式自動変速機には限定されず、例えばトルクコンバータを備えた自動変速機(AT)や無段変速機(CVT)等、自動変速機一般にも適用可能である。
本発明は、車両に搭載される自動変速機用オイルポンプの制御装置、好ましくはトラックやバス等の大型車両に搭載される自動変速機用オイルポンプの制御装置として好適に用いることができる。
1 自動変速機用オイルポンプの制御装置
2 バルブボディ
4 ギアシフトユニット
6 クラッチユニット
8 制御部
10 エンジン
10a エンジン回転数センサ
12 機械式オイルポンプ
14 リリーフ弁
16 ギアシフト制御弁
18 ギアシフトアクチュエータ
22 クラッチアクチュエータ
24 湿式多板クラッチ
26 クラッチ制御弁
28 オイルクーラー弁
30 オイルクーラー
32 オイルパン
34 温度センサ
38a〜c アキュームレータ
40a〜d フィルタ
42 電動式オイルポンプ
44 モータ(電動機)
50 油圧回路

Claims (5)

  1. 自動変速機用オイルポンプの制御装置において、
    エンジンによって駆動され、前記エンジンの回転数に応じた流量のATオイルを吐出する機械式オイルポンプと、
    電動機によって駆動され、そのポンプ回転数が制御可能に構成されている電動式オイルポンプと、
    前記エンジンの回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、
    前記自動変速機を作動させるのに必要なATオイルの必要流量を記憶する必要流量記憶手段と、
    前記エンジン回転数検出手段にて検出されたエンジン回転数に基づいて、前記機械式オイルポンプから吐出される吐出流量を算出する第1流量算出手段と、
    前記必要流量記憶手段に記憶されている必要流量と、前記第1流量算出手段によって算出された吐出流量との差分から、必要流量に対する不足流量を算出する第2流量算出手段と、
    前記電動式オイルポンプから吐出されるATオイルの吐出流量が前記不足流量と等しくなるように、前記電動式オイルポンプの回転数を制御する吐出流量制御手段と、を備え、
    前記機械式オイルポンプは、前記エンジンが中速回転数域の時の不足流量が0になるように構成され、
    前記電動式オイルポンプは、その最大吐出流量が、前記エンジンがアイドル回転数域の時の不足流量と等しくなるように構成されていることを特徴とする自動変速機用オイルポンプの制御装置。
  2. 前記中速回転数域は、前記エンジンの最大出力回転数の30〜60%の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の自動変速機用オイルポンプの制御装置。
  3. 前記必要流量は、前記自動変速機が備える全ての油圧機器を同時に作動させるのに必要なATオイルの流量であることを特徴とする請求項1または2に記載の自動変速機用オイルポンプの制御装置。
  4. 前記必要流量は、前記自動変速機が備える全ての油圧機器の内、実際に作動している油圧機器の個別必要流量を積算した流量であることを特徴とする請求項1または2に記載の自動変速機用オイルポンプの制御装置。
  5. 前記自動変速機が備える全ての油圧機器を同時に作動させるのに必要なATオイルの流量、および前記自動変速機が備える全ての油圧機器の内、実際に作動している油圧機器の個別必要流量を積算した流量の2つの流量の内、いずれの流量を前記必要流量として前記必要流量記憶手段に記憶させるかを択一的に切り替え可能に構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の自動変速機用オイルポンプの制御装置。
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