JP2013244601A - 処理液及び画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】保存安定性、耐カール性、及び耐擦過性を兼ね備えた画像形成に用いられる処理液の提供。
【解決手段】ヒアルロン酸化合物、有機酸化合物、カチオン性ポリマー、有機溶媒、フッ素系界面活性剤、及び水を含有する処理液である。前記処理液を、記録媒体上に付与する処理液付与工程と、着色剤、有機溶媒、フッ素系界面活性剤、抑泡剤、及び水を含有する記録用インクを、記録媒体上に付与する記録用インク付与工程と、を含む画像形成方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、処理液及び画像形成方法に関する。
インクジェット記録方式で用いられている記録用インクには、有機溶媒として、環境面及び、保存により吐出ヘッドの目詰りが発生しない点から、グリセリンが主として使用されている。しかし、前記グリセリンは、その構造上親水性が高いため、記録媒体上に吐出すると、水と一緒に前記記録媒体のセルロース繊維の水素結合を切断してしまい、カール及びコックリング(記録媒体の波打ち現象)が発生してしまうという問題がある。
また、前記グリセリンと比べて疎水性が強い有機溶媒である3−メチル−1,3−ブタンジオールを用いると、耐カール性は向上するが、保存安定性がグリセリンに比べて大きく劣ってしまうという問題がある。
また、保湿性に優れたヒアルロン酸ナトリウムを使用したインク組成物が提案されている(特許文献1参照)。しかし、前記ヒアルロン酸ナトリウムは、その構造上親水性基が多く、記録媒体に印字された後のカールの発生が問題となる。更に、前記ヒアルロン酸ナトリウムは、前記グリセリンと比較して表面張力が高く、記録媒体に印字した後の耐擦過性について問題がある。
また、水性インクを用いた場合の記録媒体のカールの発生を抑制することができる処理液として、水酸基を有する植物油又は水酸基を有する植物油系オイルを含有するものが提案されている(特許文献2参照)。しかし、この提案は、植物性油を用いた油性の処理液であるため、記録媒体への浸透力が大きく、処理液が記録媒体の裏面まで浸透してしまう裏抜け及び画像濃度の低下が生じるという問題がある。
したがって、保存安定性、耐カール性、及び耐擦過性を兼ね備えた画像形成に好適に用いられる処理液及び画像形成方法の提供が望まれている。
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、保存安定性、耐カール性、及び耐擦過性を兼ね備えた画像形成に用いられる処理液を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の処理液は、ヒアルロン酸化合物、有機酸化合物、カチオン性ポリマー、有機溶媒、フッ素系界面活性剤、及び水を含有することを特徴とする。
本発明によると、前記従来における諸問題を解決でき、前記目的を達成することができ、保存安定性、耐カール性、及び耐擦過性を兼ね備えた画像形成に用いられる処理液を提供することができる。
図1は、本発明で用いられる画像形成装置の一例を表す模式図(側面説明図)である。 図2は、図1における制御部の概略ブロック説明図である。 図3は、本発明で用いられる画像形成装置のヘッドユニットにおけるヘッド配列の一例を示した模式図である。 図4は、図3のヘッドユニットに配列しているヘッドを示す模式図である。 図5は、本発明で用いられる画像形成装置で使用されるインクカートリッジの一例を示す図である。 図6は、図5のインクカートリッジのケース(外装)を含めた図である。 図7は、本発明で用いられる画像形成装置における吐出ヘッドからの吐出方式の一例を示す模式図である。 図8は、3本ローラによる塗布方式の一例を示す模式図である。 図9は、2本ローラによる塗布方式の一例を示す模式図である。
(処理液)
本発明の処理液は、ヒアルロン酸化合物、有機酸化合物、カチオン性ポリマー、有機溶媒、フッ素系界面活性剤、及び水を含有し、抑泡剤、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記処理液は、後述する画像形成方法及び画像形成装置に用いられ、着色剤を含まない。
−ヒアルロン酸化合物−
前記処理液に、前記ヒアルロン酸化合物を含有することで、保存安定性、耐カール性、及び耐擦過性を向上させることができる。
前記ヒアルロン酸化合物としては、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸の誘導体、又はこれらの塩を含む。前記塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、アンモニウム、アルカノールアミン、塩基性アミノ酸、などが挙げられる。
これらの中でも、ヒアルロン酸ナトリウム、下記一般式(1)で表されるアセチル化ヒアルロン酸ナトリウムが好ましく、下記一般式(1)で表されるアセチル化ヒアルロン酸ナトリウムが特に好ましい。
<一般式(1)>
ただし、前記一般式(1)中、nは、1以上の整数を示し、Rは、水素原子、及びCHCOのいずれかを示す。また、水酸基がアセチル基に置換されている割合を示すアセチル基置換度は2.6〜3.8が好ましい。
前記アセチル化ヒアルロン酸ナトリウムは、その構造中に親水基と疎水基を持つため、一般的な有機溶媒と比較してセルロース中の水素結合を切断する確率は低くなり、結果として耐カール性が向上する。また、前記アセチル化ヒアルロン酸ナトリウムは、ヒアルロン酸ナトリウムと比較すると約2倍の水を保持することができ、かつ表面張力も下げることが可能となる。
前記アセチル化ヒアルロン酸ナトリウムの重量平均分子量は、10,000〜1,000,000が好ましく、50,000〜500,000がより好ましい。
前記ヒアルロン酸ナトリウムの前記処理液における含有量は、1.0質量%〜5.0質量%が好ましく、1.5質量%〜5.0質量%がより好ましく、2.0質量%〜4.0質量%が更に好ましい。前記含有量が、1.0質量%未満であると、保存安定性、耐カール性、及び耐擦過性を向上させることができないことがあり、5.0質量%を超えると、比較的疎水性が強いために記録媒体の裏面まで処理液が浸透してしまう裏抜け、及び前記処理液と組み合わせて用いる記録用インクの着色剤が記録媒体内部に入り込むことによる画像濃度の低下などの不具合が生じることがある。
−有機酸化合物−
前記有機酸化合物は、その構造中にカルボキシル基を有するものが好ましい。前記有機酸化合物は、体内で生産されたり、食品等に含まれており、人体残留が少なく、また、無臭なものが多く、家庭及びオフィスで使用する点では好ましい。
前記有機酸化合物としては、例えば、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、又はこれらの塩、などが挙げられる。前記塩としては、アルカリ金属、アンモニウム、アルカノールアミン、塩基性アミノ酸、などが挙げられる。これらの中でも、乳酸、乳酸アンモニウムが特に好ましい。
前記処理液中の前記有機酸化合物と、前記記録用インク中のカルボキシル基含有樹脂とが反応して、記録媒体上で着色剤としての顔料の凝集が起こり、高画質化を図ることができる。
前記有機酸化合物の前記処理液における含有量は、30質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましい。前記有機酸化合物の含有量が、30質量%を超えると、前記記録用インク中のカルボキシル基含有樹脂と前記有機酸化合物との反応による顔料の凝集化作用が大きくなってしまい、結果として記録媒体上でのドット径が小さくなってしまう。このことは、ドットの広がりが小さくなることを示しており、特にベタ画像での埋まりが不足すると記録媒体の下地色の影響が画像に表れてしまうという不具合が生じてしまうことがある。
−カチオン性ポリマー−
前記カチオン性ポリマーとしては、水溶性のものが好ましく、アミンとエピハロヒドリンとを含むモノマーを重合させてなるポリマーが用いられる。これらのモノマーを重合させてなるカチオン性ポリマーは、主鎖に水酸基やアンモニウムカチオン等を含み、また、水溶液中でハロゲンアニオンを遊離することで、前記処理液が前記記録用インクと接触した場合に、緩衝作用及び顔料を凝集させる作用を高める働きを有すると考えられる。
前記カチオン性ポリマーとしては、例えば、ポリアミン−エピハロヒドリン共重合体、ポリアミド−エピハロヒドリン共重合体、ポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン共重合体、アミン−エピハロヒドリン共重合体、などが挙げられる。これらの中でも、下記一般式(A)で表される共重合体、下記一般式(B)で表される繰返し単位を含む共重合体、及びアミンモノマーと、下記構造式(C)で表されるモノマーと、下記一般式(D)で表されるモノマーとを重合してなる共重合体から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
<一般式(A)>
ただし、前記一般式(A)中、R〜Rは、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルケニル基、及びベンジル基のいずれかを示し、Xはハロゲン原子を示す。nは1又は2の整数を示す。
前記R〜Rにおけるアルキル基としては、炭素数1〜8のものが好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、などが挙げられる。
前記R〜Rにおけるヒドロキシアルキル基としては、前記アルキル基の水素原子の一部をヒドロキシル基に置換したものが挙げられる。
前記R〜Rにおけるアルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基、デセニル基、などが挙げられる。
Xはハロゲン原子を表し、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、などが挙げられる。
<一般式(B)>
ただし、前記一般式(B)中、Xは、ハロゲン原子を示し、mは1以上の整数を示す。
前記一般式(B)におけるXは、ハロゲン原子を表し、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、などが挙げられる。
<構造式(C)>
<一般式(D)>
ただし、前記一般式(D)中、Xは、ハロゲン原子を示す。
前記一般式(D)におけるXは、ハロゲン原子を表し、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、などが挙げられる。
前記アミンモノマーとしては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、テトラエチレンペンタアミン、イミノビスプロピルアミン、などが挙げられる。これらの中でも、工業的に製造されており容易に入手できる点で、下記構造式(E)で示されるアミンモノマーが特に好ましい。
<構造式(E)>
前記カチオン性ポリマーの重量平均分子量は、共重合体の種類によって異なり適宜選択することができるが、アミド−エピハロヒドリン共重合体の場合には、500〜10万が好ましく、ポリアミド−エピハロヒドリン共重合体又はポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン共重合体の場合には、1万〜5百万が好ましく、アミン−エピハロヒドリン共重合体の場合には、700〜5万が好ましい。前記重量平均分子量が、上記の各上限を超えると、水溶液にならない場合があり、各下限に満たないと処理液の効果が低下する場合がある。
前記カチオン性ポリマーは、特に制限はなく、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。前記合成方法としては、アミンと、エピハロヒドリンとを含むモノマーを重合する方法、アミンとカルボン酸とを含むモノマーを重合することにより得られたポリアミドにエピハロヒドリンを含むモノマーをグラフト重合する方法などが挙げられる。
前記カチオン性ポリマーの前記処理液における含有量としては、1質量%〜40質量%が好ましく、3質量%〜30質量%がより好ましい。前記含有量が、40質量%を超えると、含有量を増やしても画像の品質を向上させる効果は変わらなく、前記処理液の粘度が増加しすぎる可能性がある。一方、前記含有量が、1質量%未満であると、画像の品質を向上させる効果が小さくなることがある。
−フッ素系界面活性剤−
前記フッ素系界面活性剤は、前記処理液の表面張力を下げるために添加される。
前記処理液に求められる特性の1つとして各種記録媒体に対して適度に濡れやすく、かつムラ無く吐出できることが挙げられる。適度に濡れやすくすることによって、各種記録媒体への浸透速度を早めることができ、耐擦過性、ブリードなどの不具合を改善することが可能となる。前記処理液の浸透性が低い場合には、記録媒体表面付近に処理液が多く留まり、着色剤を含む記録用インクと記録媒体上で接触した際に処理液中の有機酸などによって記録用インク中の着色剤を包含しているカルボキシル基含有樹脂が過剰に凝集作用を起こすことで、ドット径の減少によるベタ画像の埋まり不足が発生してしまう。また、記録媒体表面に着色剤が過剰に留まることによって、定着性などの不具合も発生してしまう。このような理由から、濡れ性を向上させるためにはフッ素系界面活性剤を添加して表面張力を下げることが一般的であり、特にフルオロアルキル基を有するフッ素系界面活性剤は水溶性にした場合に表面張力を大幅に低下させる能力を有していることから好ましい。
前記フッ素系界面活性剤としては、下記構造式で表される化合物が特に好ましい。
前記構造式で表されるフッ素系界面活性剤は、PFOS(パーフルオロオクタンスルホン酸)及びPFOA(パーフルオロオクタン酸)を含有しておらず、地球環境汚染の観点からも優れている。
−抑泡剤−
前記構造式で表されるフッ素系界面活性剤の界面活性能は非常に高く、一般的に使用されているシリコーン系抑泡剤を添加したとしても、一度気泡が発生してしまうと気泡が消えずに残留してしまう。これにより、吐出ヘッドによって吐出する際には吐出不良などが発生する可能性がある。従って、前記処理液中に気泡の発生を抑えるためにN−オクチル−2−ピロリドン、2,4,7,9−テトラメチルデカン−4,7−ジオール、及び2,5,8,11−テトラメチルドデカン−5,8−ジオールから選択される少なくとも1種を添加することが好ましい。前記抑泡剤と前記フッ素系界面活性剤を併用することで、気泡の発生を抑えることができ、気泡による不具合を解消することが可能となる。
前記処理液の表面張力は、前記フッ素系界面活性剤と前記抑泡剤の割合で決まるが、記録媒体の種類によって処理液の表面張力を下げる必要がある場合には前記フッ素系界面活性剤の含有量を多くする必要がある。ただし、前記フッ素系界面活性剤の含有量を増やすと泡立ちの問題があることから、前記フッ素系界面活性剤の含有量は、前記フッ素系界面活性剤と前記抑泡剤の合計含有量に対して40質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましい。
−有機溶媒−
前記有機溶媒としては、例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類、多価アルコールアリールエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記多価アルコール類としては、例えば、グリセリン、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2,3−ブタントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、ペトリオール、などが挙げられる。
前記多価アルコールアルキルエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、などが挙げられる。
前記多価アルコールアリールエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、などが挙げられる。
前記アミン類としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、などが挙げられる。
前記含硫黄化合物類としては、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール、などが挙げられる。
これらの中でも、グリセリン、1,3−ブタンジオールが特に好ましい。これらは溶解性と水分蒸発による噴射特性不良の防止に対して優れた効果を奏する。また、保存安定性及び吐出安定性に優れた処理液を作製することができる。
前記有機溶媒の含有量は、前記処理液に対して、1質量%〜40質量%が好ましく、5質量%〜30質量%がより好ましい。
−水−
前記水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、又は超純水などが挙げられる。
前記水の前記処理液における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記処理液100質量部に対して、60質量部以下が好ましく、30質量部〜50質量部がより好ましい。前記水の含有量が、60質量部を超えると、前記前記処理液の記録媒体への付与時や、処理液付与手段の放置期間中に水分が蒸発することにより、前記処理液の粘度が上昇したり、ゲル化を生じたり、不溶物が析出したりすることがある。
<<その他の成分>>
前記その他の成分としては、特に制限はなく、必要に応じて適宜選択することができ、例えば、pH調整剤、抗菌剤、キレート試薬、防錆剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、酸素吸収剤、光安定化剤、などが挙げられる。
−pH調整剤−
有機酸化合物を含有した処理液のpHは4前後と酸性を示しており、このまま使用すると金属部材の腐食などが進み、長期間使用していると種々不具合が発生するおそれがある。従って、状況に応じてpH調整剤を添加してもよい。
前記pH調整剤としては、例えば、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、などが挙げられる。前記pH調整剤の添加量は、添加する有機酸化合物のpHにもよるが、前記処理液全体のpHが4〜8になるように適宜調整することが好ましい。
前記抗菌剤としては、例えば、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、などが挙げられる。
前記キレート試薬としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル二酢酸ナトリウム、などが挙げられる。
前記防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト、などが挙げられる。
前記酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む)、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、などが挙げられる。
前記処理液は、ヒアルロン酸化合物、カチオン性ポリマー、有機溶媒、フッ素系界面活性剤、抑泡剤、及び更に必要に応じてその他の成分を水中に分散又は溶解し、更に必要に応じて攪拌混合して製造する。前記分散は、例えば、サンドミル、ホモジナイザー、ボールミル、ペイントシャイカー、超音波分散機等により行うことができ、前記攪拌混合は通常の攪拌羽を用いた攪拌機、マグネチックスターラー、高速の分散機等で行うことができる。
前記処理液の物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
前記処理液の25℃での粘度は、0.5mPa・s〜20mPa・sが好ましい。
ここで、前記粘度は、例えば、粘度計(RE−550L、東機産業株式会社製)を使用して、25℃で測定することができる。
前記処理液の表面張力としては、25℃で、40mN/m以下が好ましく、35mN/m以下がより好ましい。
前記処理液のpHとしては、例えば、4〜10が好ましい。
(画像形成方法及び画像形成装置)
本発明の画像形成方法は、処理液付与工程と、記録用インク付与工程とを含み、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
本発明で用いられる画像形成装置は、処理液付与手段と、記録用インク付与手段とを有し、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。
本発明においては、前記記録用インク付与手段による画像形成前及び画像形成後のいずれかに、前記処理液付与手段による処理液の付与を行うことができるが、保存安定性、耐カール性、及び耐擦過性を兼ね備えることができる点から、前記記録用インク付与手段による画像形成前に処理液の付与を行うことが好ましい。
本発明の画像形成方法は、本発明で用いられる画像形成装置により好適に実施することができ、前記処理液付与工程は前記処理液付与手段により行うことができ、前記記録用インク付与工程は前記記録用インク付与手段により行うことができ、前記その他の工程は前記その他の手段により行うことができる。
<処理液付与工程及び処理液付与手段>
前記処理液付与工程は、本発明の前記処理液を、記録媒体上に付与する工程であり、前記処理液付与手段により行われる。
前記処理液を前記記録媒体に付与する方法としては、例えば、液体吐出方式及び塗布方式のいずれかが好ましい。
前記液体吐出方式としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、吐出ヘッドの駆動方式としては、PZT等を用いた圧電素子アクチュエータ、熱エネルギーを作用させる方式、静電気力を利用したアクチュエータなどを利用したオンディマンド型のヘッドを用いることもできるし、連続噴射型の荷電制御タイプのヘッドを用いることもできる。
前記塗布方法としては、例えば、ブレードコート法、グラビアコート法、グラビアオフセットコート法、ワイヤーバー塗布法、バーコート法、ローラコート法、ナイフコート法、エアナイフコート法、コンマコート法、Uコンマコート法、AKKUコート法、スムージングコート法、マイクログラビアコート法、リバースローラコート法、4本乃至5本ローラコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法などが挙げられる。これらの中でも、ワイヤーバー塗布法、ローラ塗布法が特に好ましい。
前記前処理工程は、表面が充分乾燥されている記録媒体に対して行っても、画像形成され乾燥中の記録媒体に対して行っても効果を発揮する。なお、前処理工程を施した記録媒体に対し、必要に応じて乾燥工程を設けることができる。この場合、ロールヒーター、ドラムヒーター、温風により記録媒体を乾燥することができる。
前記前処理工程における前記処理液の記録媒体への付着量は、0.1g/m〜30.0g/mが好ましく、0.2g/m〜10.0g/mがより好ましい。前記付着量が、0.1g/m未満であると、画像品質の向上が殆ど見られないことがあり、30.0g/mを超えると、前記処理液の乾燥性悪くなり、更にカールが発生することがある。
<記録用インク付与工程及び記録用インク付与手段>
前記記録用インク付与工程は、着色剤、有機溶媒、フッ素系界面活性剤、抑泡剤、及び水を含有する記録用インクを、記録媒体上に付与する工程であり、前記記録用インク付与手段により行われる。
<<記録用インク>>
前記記録用インクは、着色剤、有機溶媒、フッ素系界面活性剤、及び水を含有し、カルボキシル基含有樹脂、抑泡剤、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
−着色剤−
前記着色剤は、記録用インクを着色し、画像濃度を向上させるために用いるものであり、特に制限はなく、公知の顔料や染料の中から目的に応じて適宜選択して用いることができるが、顔料が好ましい。
前記顔料としては、無機顔料、有機顔料のいずれであってもよく、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、色調調整の目的で同時に染料を含有しても構わないが、耐候性を劣化させない範囲内で使用することが可能である。
前記無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエロー、カーボンブラック、などが挙げられる。これらの中でも、カーボンブラックが特に好ましい。なお、前記カーボンブラックとしては、例えば、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたものが挙げられる。
前記有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、多環式顔料、染料キレート、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、などが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料、多環式顔料などがより好ましい。前記アゾ顔料としては、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、などが挙げられる。前記多環式顔料としては、例えば、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料、などが挙げられる。前記染料キレートとしては、例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート、などが挙げられる。
前記着色剤の色としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、黒色用のもの、カラー用のものなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記黒色用のものとしては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料、などが挙げられる。
前記カラー用のものとしては、例えば、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、408、109、110、117、120、128、138、150、151、153、183、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、185、190、193、209、219、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63;C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36、などが挙げられる。
前記着色剤としては、ポリマー微粒子に顔料を含有させたポリマーエマルジョンを使用することが好ましい。
前記ポリマー微粒子に顔料を含有させたポリマーエマルジョンとは、前記ポリマー微粒子中に顔料を封入したもの、又は前記ポリマー微粒子の表面に顔料を吸着させたものである。この場合、全ての顔料が封入又は吸着している必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲で該顔料がエマルジョン中に分散していてもよい。
前記ポリマーエマルジョンを形成するポリマー(前記ポリマー微粒子におけるポリマー)としては、例えば、ビニル系ポリマー、ポリエステル系ポリマー、ポリウレタン系ポリマー、などが挙げられる。これらの中でも、ビニル系ポリマー、ポリエステル系ポリマーが好ましく、特開2000−53897号公報、特開2001−139849号公報に開示されているポリマーを用いることができる。
また、無機粒子を有機顔料又はカーボンブラックで被覆した着色剤粒子を用いてもよい。
前記無機粒子をカーボンブラックで被覆する方法としては、凝固、析出などによる液中乾燥法、混合しながら機械的な力を加える乾燥混合法などが挙げられる。また、前記無機粒子を有機顔料で被覆する方法としては、前記無機粒子の存在下で前記有機顔料を析出する方法、前記無機粒子と前記有機顔料を機械的に混合摩砕する方法などがある。この場合、例えば、熱安定性に優れた有機顔料で被覆する場合には化学的蒸着技術を用いることができる。更に必要に応じて、ポリシロキサン、アルキルシランから生成されるオルガノシラン化合物層を前記無機粒子と前記有機顔料との間に設ければ、両者の接着性を向上させることができる。
前記無機粒子としては、例えば、二酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化鉄、水酸化鉄、酸化スズ、などが挙げられる。前記無機粒子の形状は、アスペクト比が小さいものが好ましく、球状が特に好ましい。また、前記無機粒子の表面にカラー着色剤を吸着させる場合には、前記無機粒子は無色透明又は白色であることが好ましいが、黒色着色剤を吸着させる場合には、黒色の無機粒子を用いても構わない。
前記無機粒子の一次粒径は、100nm以下が好ましく、5nm〜50nmがより好ましい。
前記無機粒子を被覆する有機顔料としては、ブラック顔料として、例えば、カーボンブラック、アニリンブラック、などが挙げられる。カラー顔料としては、例えば、アントラキノン、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ジアゾ、モノアゾ、ピラントロン、ペリレン、複素環式イエロー、キナクリドン及び(チオ)インジゴイド、などが挙げられる。
これらの中でも、発色性の面から、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、モノアゾイエロー系顔料、ジアゾイエロー系顔料、複素環式イエロー顔料が特に好ましい。
前記フタロシアニン系顔料としては、例えば、銅フタロシアニンブルー又はその誘導体(C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4)、アルミニウムフタロシアニン、などが挙げられる。
前記キナクリドン系顔料としては、例えば、C.I.ピグメントオレンジ48、C.I.ピグメントオレンジ49、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド192、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド206、C.I.ピグメントレッド207、C.I.ピグメントレッド209、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントバイオレット42、などが挙げられる。
前記モノアゾイエロー系顔料としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー151、などが挙げられる。
前記ジアゾイエロー系顔料としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー16、C.I.ピグメントイエロー17、などが挙げられる。
前記複素環式イエロー顔料としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー117、C.I.ピグメントイエロー138、などが挙げられる。
前記無機粒子と前記着色剤である有機顔料又はカーボンブラックの質量比(無機粒子:着色剤)は、3:1〜1:3が好ましく、3:2〜1:2がより好ましい。前記着色剤の割合が小さすぎると、発色性や着色力が低下することがあり、前記着色剤の割合が大きくなりすぎると、透明性及び色調を悪くすることがある。
前記無機粒子を有機顔料又はカーボンブラックで被覆した着色剤粒子としては、市販品を用いることができ、該市販品としては、例えば、戸田工業株式会社製のシリカ/カーボンブラック複合材料、シリカ/フタロシアニンC.I.ピグメントブルー15:3複合材料、シリカ/ジアゾイエロー複合材料、シリカ/キナクリドンC.I.ピグメントレッド122複合材料、などが挙げられる。
例えば、一次粒径が20nmの無機粒子を等量の有機顔料で被覆した場合、その一次粒径は25nm程度になる。そこで適当な分散剤を用いて一次粒子の状態のままで分散できれば、分散粒子径が25nmの非常に微細な顔料分散インクを作製することができる。
前記着色剤粒子の一次粒径は、前記記録用インク中において5nm〜100nmが好ましく、30nm〜80nmがより好ましい。前記一次粒径が、5nm未満であると、記録用インクの長期保存において増粘したり、着色剤粒子が凝集することがあり、100nmを超えると、記録用インクを、紙、フィルム等の記録媒体上に印刷する場合、印刷部の彩度及び明度が低下した印刷物となることがある。なお、前記着色剤粒子の一次粒径とは、機械的せん断ではこれ以上細かく粉砕できない着色剤粒子の最小単位を意味する。
前記着色剤の前記記録用インクにおける含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1質量%〜20質量%が好ましく、2質量%〜15質量%がより好ましい。
−有機溶媒−
前記記録用インクは水を溶媒として使用するが、前記記録用インクの乾燥を防止するため、分散安定性を向上させるため等の目的で有機溶媒を使用する。
前記有機溶媒としては、例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類、多価アルコールアリールエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記多価アルコール類としては、例えば、グリセリン、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2,3−ブタントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、ペトリオール、などが挙げられる。
前記多価アルコールアルキルエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、などが挙げられる。
前記多価アルコールアリールエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、などが挙げられる。
前記含窒素複素環化合物類としては、例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクタム、などが挙げられる。
前記アミン類としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、などが挙げられる。
前記含硫黄化合物類としては、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール、などが挙げられる。
これらの中でも、グリセリン、1,3−ブタンジオールが特に好ましい。これらは溶解性と水分蒸発による噴射特性不良の防止に対して優れた効果を奏する。また、保存安定性及び吐出安定性に優れた記録用インクを作製することができる。
前記記録用インクは、前記有機溶媒以外に、必要に応じて、糖類又はその誘導体などを併用することもできる。
前記糖類は、主に耐乾燥性向上のために使用され、単糖類、二糖類、オリゴ糖類(三糖類、四糖類も含む)、多糖類又はこれらの誘導体、などが挙げられる。具体的には、グルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キロース、トレハロース、マントトリオース、などが挙げられる。ここで、前記多糖類とは広義の糖を意味し、α−シクロデキストリン、セルロース等の自然界に広く存在する物質を含むものとする。
前記糖類の誘導体としては、前記糖類の還元糖、酸化糖類、などが挙げられる。これらの中でも、糖アルコールが好ましく、前記糖アルコールとしては、例えば、マルチトール、ソルビット、などが挙げられる。
前記有機溶媒の含有量は、前記記録用インクに対して、1質量%〜40質量%が好ましく、5質量%〜30質量%がより好ましい。
−フッ素系界面活性剤−
前記フッ素系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、などが挙げられる。
前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、などが挙げられる。
前記パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルリン酸エステルの塩、などが挙げられる。
前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩、などが挙げられる。
前記フッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、例えば、Li、Na、K、NH、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、NH(CHCHOH)、などが挙げられる。
前記フッ素系界面活性剤としては、特に制限はなく、適宜合成したものを使用しても、市販品を使用してもよい。前記市販品としては、例えば、旭硝子株式会社製のサーフロンシリーズ(S−111、S−112、S−113、S−121、S−131、S−132、S−141、S−145)、住友スリーエム株式会社製のフルラードシリーズ(FC−93、FC−95、FC−98、FC−129、FC−135、FC−170C、FC−430、FC−431)、DIC株式会社製のメガファックシリーズ(F−470、F−1405、F−474)、Dupont社製のZonyl TBS、FSP、FSA、FSN−100、FSN、FSO−100、FSO、FS−300、UR、ネオス社製のFT−110、FT−250、FT−252、FT−400S、FT−150、FT−400SW、オムノバ社製のPF−151N、などが挙げられる。
これらの中でも、下記一般式で表されるフッ素系界面活性剤が好ましい。
ただし、前記一般式中、nは2〜6の整数を示し、aは15〜50の整数を示す。Yは−C2b+1(ただし、bは、11〜19の整数を示す)、又はCHCH(OH)CH−C2m+1(ただし、mは、2〜6の整数を示す)を表す。
前記フッ素系界面活性剤としては、例えば、以下の構造式で表される化合物、などが挙げられる。
これらの中でも、下記構造式で表されるフッ素系界面活性剤が特に好ましい。
前記構造式で表されるフッ素系界面活性剤は、PFOS(パーフルオロオクタンスルホン酸)及びPFOA(パーフルオロオクタン酸)を含有しておらず、地球環境汚染の観点から見ても優れるものとなっている。
前記フッ素系界面活性剤の前記記録用インク中における含有量は、0.01質量%〜4質量%が好ましく、0.1質量%〜1質量%がより好ましい。前記含有量が、0.01質量%未満であると、フッ素系界面活性剤を添加した効果が無くなることがあり、4質量%を超えると、記録媒体への浸透性が必要以上に高くなり、画像濃度の低下、裏抜けが発生することがある。
前記記録用インクには、前記フッ素系界面活性剤以外にも、他の界面活性剤を含有することができる。前記他の界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤、などが挙げられる。
前記シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。これらの中でも、高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。
前記シリコーン系界面活性剤としては、適宜合成したものを使用しても、市販品を使用してもよい。前記市販品としては、例えば、ビックケミー社、信越シリコーン株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社等のものを容易に入手できる。
記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物、などが挙げられる。
前記ポリエーテル変性シリコーン化合物としては、適宜合成したものを使用しても、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、信越化学工業株式会社製のKF−618、KF−642、KF−643、などが挙げられる。
前記アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、コハク酸エステルスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
前記ノニオン性界面活性剤としては、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、などが挙げられる。
前記アセチレングリコール系界面活性剤としては、例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、などが挙げられる。前記アセチレングリコール系界面活性剤の市販品としては、例えば、エアープロダクツ社製のサーフィノールシリーズ(104、82、465、485、TG)、などが挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルアミノピロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタイン、ラウリルジメチルアミンオキシド、ミリスチルジメチルアミンオキシド、ステアリルジメチルアミンオキシド、ジヒドロエチルラウリルアミンオキシド、ポリオキシエチレンヤシ油アルキルジメチルアミンオキシド、ジメチルアルキル(ヤシ)ベタイン、ジメチルラウリルベタイン等が挙げられる。前記両性界面活性剤の市販品としては、例えば、日光ケミカルズ株式会社、日本エマルジョン株式会社、株式会社日本触媒、東邦化学株式会社、花王株式会社、アデカ株式会社、ライオン株式会社、青木油脂株式会社、三洋化成株式会社等のものを容易に入手できる。
前記種々の界面活性剤は、単独で用いても複数のものを混合して用いてもよい。単独では記録用インク中に容易に溶解しない場合でも、複数のものを混合することにより可溶化され、安定に存在することができる場合もある。
−抑泡剤−
前記フッ素系界面活性剤の界面活性能は非常に高く、一般的に使用されているシリコーン系抑泡剤を添加したとしても、発生した気泡が消えずに残留してしまう。これにより、インクを吐出する際には吐出不良などが発生する可能性がある。従って、前記記録用インク中に気泡の発生を抑えるためにN−オクチル−2−ピロリドン、2,4,7,9−テトラメチルデカン−4,7−ジオール、及び2,5,8,11−テトラメチルドデカン−5,8−ジオールから選択される少なくとも1種を添加している。前記抑泡剤と前記フッ素系界面活性剤を併用することで、気泡の発生を抑えることができ、気泡による不具合を解消することが可能となる。
前記記録用インクの表面張力は、前記フッ素系界面活性剤と前記抑泡剤の割合で決まるが、記録媒体の種類によって記録用インクの表面張力を下げる必要がある場合には前記フッ素系界面活性剤の比率を多くする必要がある。ただし、前記フッ素系界面活性剤の比率を増やすと泡立ちの問題が生じることから、前記フッ素系界面活性剤の含有量は、前記フッ素系界面活性剤と前記抑泡剤との合計含有量に対して40質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましい。
−カルボキシル基含有樹脂−
前記記録用インクは、カルボキシル基含有樹脂を含有することが好ましい。これにより、前記処理液中の前記有機酸化合物と前記記録用インク中の前記カルボキシル基含有樹脂が反応し、記録媒体上での着色剤としての顔料の凝集が起こるので、高画質化を図ることができる。また、前記カルボキシル基含有樹脂を含むことにより、耐擦過性向上等の効果が期待できる。
前記カルボキシル基含有樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、マレイン酸樹脂、スチレン−マレイン酸樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、アルキド樹脂、変性アルキド樹脂、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記カルボキシル基含有樹脂としては、市販品を用いることができ、該市販品としては、例えば、荒川化学株式会社製のマルキードシリーズ、ハリマ化成株式会社製のハリマックシリーズ、ハリフタールシリーズ、などが挙げられる。
前記カルボキシル基含有樹脂の添加形態は、前記着色剤である顔料をカルボキシル基含有樹脂で包含(マイクロカプセル化)した形態で添加してもよいし、前記着色剤を前記カルボキシル基含有樹脂で分散した形態でもよい。
前記カルボキシル基含有樹脂の前記記録用インク中における含有量は、0.5質量%〜10質量%が好ましく、1質量%〜5質量%がより好ましい。
−水−
前記水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、又は超純水、などが挙げられる。
前記水の前記記録用インクにおける含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記記録用インク100質量部に対して、60質量部以下が好ましく、30質量部〜50質量部がより好ましい。前記水の含有量が、60質量部を超えると、前記記録用インクの記録媒体への付与時や、記録用インク付与手段の放置期間中に水分が蒸発することにより、前記記録用インクの粘度が上昇したり、ゲル化を生じたり、不溶物が析出したりすることがある。
<<その他の成分>>
前記記録用インクには、前記の各成分の他に、更に必要に応じて、浸透剤、ポリマー粒子、pH調整剤、抗菌剤、キレート試薬、防錆剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、酸素吸収剤、光安定化剤、などが挙げられる。
−浸透剤−
前記浸透剤としては、炭素数8〜11のポリオール化合物又はグリコールエーテル化合物が好ましく用いられる。これらは、記録媒体への浸透速度を速めると共にブリードを防止する効果を有し、25℃の水中において、0.1質量%〜4.5質量%の溶解度を有する部分的に水溶性の化合物である。
前記炭素数8〜11のポリオール化合物としては、例えば、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,2−オクタンジオール、などが挙げられる。
前記グリコールエーテル化合物としては、例えば、多価アルコールアルキルエーテル化合物、多価アルコールアリールエーテル化合物、などが挙げられる。
前記多価アルコールアルキルエーテル化合物としては、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、などが挙げられる。
前記多価アルコールアリールエーテル化合物としては、例えば、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、などが挙げられる。
前記浸透剤は、水よりも高沸点であり25℃で液体である成分であり、前記記録用インク中の含有量は、0質量%〜10質量%が好ましく、0.5質量%〜5質量%がより好ましい。
−ポリマー粒子−
前記ポリマー粒子としては造膜性を有するものを用いることが好ましい。ここで、前記造膜性とは、前記ポリマー粒子を水に分散させてエマルジョンの形態とした時、この水性エマルジョンの水分を蒸発させていくと、樹脂皮膜が形成される性質を意味する。
前記ポリマー粒子が含まれていると、前記記録用インク中の揮発成分が蒸発した際に前記ポリマー粒子が皮膜を形成し、前記記録用インク中の着色剤を強固に記録媒体に固着する役割を課す。これにより、耐擦過性、及び耐水性に優れた画像を実現することができる。
前記ポリマー粒子は、室温で皮膜を形成するため、最低造膜温度が30℃以下のものが好ましく、10℃以下のものがより好ましい。ここで、前記最低造膜温度とは、前記ポリマー粒子を水に分散させて得られたポリマーエマルジョンを、アルミニウム等の金属板の上に薄く流延し、温度を上げていった時に、透明な連続したフィルムが形成される最低の温度のことを意味する。前記ポリマー粒子としては、例えば、ミヨシ油脂株式会社製のランディPLシリーズ、などが挙げられる。
前記ポリマー粒子の体積平均粒子径は、5nm〜200nmが好ましく、10nm〜100nmがより好ましい。
前記ポリマー粒子としては、単粒子構造のものを使用することができる。例えば、エマルジョン粒子内にアルコキシシリル基を有すると、塗膜形成過程での水分蒸発によるエマルジョン同士の融着に伴って残存する水分と接触し、加水分解してシラノール基を形成する。また、シラノール基が残存するとアルコキシシリル基又はシラノール同士が反応して、シロキサン結合による強固な架橋構造を形成することができる。このようにポリマー微粒子内に反応性の官能基を共存させると、硬化剤を添加しなくても、造膜時にそれらの官能基を反応させて網目構造を形成することができる。
また、コア部とそれを囲むシェル部からなるコアシェル構造を有するポリマー粒子を使用することも可能である。ここでいうコアシェル構造とは、組成の異なる2種以上のポリマーが粒子中に相分離して存在する形態を意味する。従って、シェル部がコア部に完全に被覆している形態のみならず、コア部の一部を被覆しているものであってもよい。また、シェル部のポリマーの一部がコア粒子内にドメイン等を形成しているものであってもよい。更にコア部とシェル部の間に、更に一層以上の組成の異なる層を含む3層以上の多層構造を持つものであってもよい。
前記ポリマー粒子は、不飽和ビニル単量体(不飽和ビニルポリマー)を重合触媒及び乳化剤を存在させた水中において乳化重合する等の公知の方法により得ることができる。
前記ポリマー粒子の前記記録用インクにおける含有量は、0.5質量%〜20質量%が好ましく、1質量%〜5質量%がより好ましい。前記含有量が、0.5質量%未満であると、耐擦過性、耐水性向上機能が十分に発揮されないことがあり、20質量%を超えると、乾燥による粘度上昇、ポリマー粒子の固着により、吐出不良などの不具合が生じてしまうことがある。
−pH調整剤−
前記無機粒子を有機顔料又はカーボンブラックで被覆した着色剤粒子(複合顔料粒子)は、アニオン性分散剤と共に水に混練分散する際に酸性を示す傾向が強い。水等の媒体に分散している複合顔料の表面は、アニオン性分散剤に包まれているため、負電荷を帯びているが、記録用インク全体が酸性を示すことから、内部は正電荷を帯びており、粒子表面の負電荷が中和され易い状態にある。この状態では分散粒子は凝集し吐出不良を起こす原因となるため、前記pH調整剤を加えてアルカリ性に保つことにより分散状態を安定化させ、吐出を安定化させることが好ましい。
前記記録用インクのpHは9〜11であることが好ましい。前記pHが、11を超えると、インク供給ユニットなどの材質を溶かし出す量が大きくなり、記録用インクの変質や漏洩、吐出不良等の問題が発生してしまう。
前記pH調整剤は、顔料を分散剤と共に水に混練分散する際に加えるよりも、混練分散液に湿潤剤、浸透剤等の添加剤と共に加える方が好ましい。これは、前記pH調整剤によっては添加により分散を破壊する場合もあるためである。
前記pH調整剤としては、例えば、アルコールアミン類、アルカリ金属水酸化物、アンモニウム水酸化物、ホスホニウム水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、などが挙げられる。
前記アルコールアミン類としては、例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、などが挙げられる。
前記アルカリ金属元素の水酸化物としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、などが挙げられる。
前記アンモニウムの水酸化物としては、例えば、水酸化アンモニウム、第四級アンモニウム水酸化物、第四級ホスホニウム水酸化物、などが挙げられる。
前記アルカリ金属の炭酸塩としては、例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、などが挙げられる。
前記抗菌剤としては、例えば、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、などが挙げられる。
前記キレート試薬としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル二酢酸ナトリウム、などが挙げられる。
前記防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト、などが挙げられる。
前記酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む)、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、などが挙げられる。
前記記録用インクは、有機溶媒、着色剤、界面活性剤、及び水、好ましくはカルボキシ基含有樹脂、及びその他の成分を水中に分散又は溶解し、更に必要に応じて攪拌混合して製造する。前記分散は、例えば、サンドミル、ホモジナイザー、ボールミル、ペイントシャイカー、超音波分散機、などにより行うことができ、攪拌混合は通常の攪拌羽を用いた攪拌機、マグネチックスターラー、高速の分散機、などで行うことができる。
前記記録用インクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
前記記録用インクの25℃での粘度は、5mPa・s〜25mPa・sが好ましい。前記インク粘度を5mPa・s以上とすることによって、印字濃度や文字品位を向上させる効果が得られる。一方、前記インク粘度を25mPa・s以下に抑えることで、吐出性を確保することができる。
ここで、前記粘度は、例えば、粘度計(RE−550L、東機産業株式会社製)を使用して、25℃で測定することができる。
前記記録用インクの表面張力としては、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。前記表面張力が、35mN/mを超えると、記録媒体上の前記記録用インクのレベリングが起こりにくく、乾燥時間の長時間化を招くことがある。
前記記録用インクのpHとしては、例えば、7〜12が好ましく、前記記録用インクが接液する金属部材の腐食防止の観点から8〜11がより好ましい。
前記記録用インクの着色としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、などが挙げられる。これらの着色を2種以上併用したインクセットを使用して記録を行うと、多色画像を形成することができ、全色併用したインクセットを使用して記録を行うと、フルカラー画像を形成することができる。
<<記録媒体>>
前記記録媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、普通紙、光沢紙、特殊紙、布、フィルム、OHPシート、汎用印刷用紙、などが好適に使用可能である。
<インクカートリッジ>
前記処理液又は記録用インクを充填するカートリッジは、それぞれを容器内に収容したものであり、更に必要に応じて適宜選択したその他の部材を有してなる。
前記容器としては、特に制限はなく、目的に応じてその形状、構造、大きさ、材質等を適宜選択することができ、例えば、プラスチック製容器、アルミニウムラミネートフィルム等で形成されたインク袋等を有するもの、などが挙げられる。
次に、前記インクカートリッジについて、図5及び図6を参照して説明する。ここで、図5は、本発明で用いるインクカートリッジの一例を示す図であり、図6は図5のインクカートリッジのケース(外装)を含めた図である。
前記記録用インクは図5に示すように、インク注入口242からインク袋241内に充填され、排気した後、該インク注入口242を融着により閉じる。使用時には、ゴム部材からなるインク排出口243に装置本体の針を刺して装置に前記記録用インクを供給する。インク袋241は、透気性の無いアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。このインク袋241は、図6に示すように、通常プラスチック製のカートリッジケース244内に収容され、インクカートリッジ240として、各種画像形成装置に着脱可能に装着して用いられるようになっている。
また、前記インクカートリッジ240に、前記記録用インクの代わりに前記処理液を入れ、処理液用のカートリッジとして用いれば、インクカートリッジと同様に、各種画像形成装置に着脱可能に装着して用いることができる。
ここで、図1に、本発明で用いられる画像形成装置の一例の模式図(側面説明図)を示す。
この画像形成装置101には、記録用インクを吐出するヘッドを集積したヘッドユニット110K、110C、110M、110Yと、それぞれのヘッドユニットに対応し、ヘッドのメンテナンスを行うメンテナンスユニット111K、111C、111M、111Y、インクを供給するインクカートリッジ107K、107C、107M、107Y、カートリッジからの記録用インクを一部貯蔵し、ヘッドに適切な圧力でインクを供給するサブインクタンク108K、108C、108M、108Yを備えている。
更に、記録媒体114を吸引ファン120によって吸着し搬送する搬送ベルト113、搬送ベルト113を支える搬送ローラ119、121、搬送ベルト113が適切な張力を保つようにコントロールするテンションローラ115、搬送ベルト113が適切な平面性を保つためのプラテン124及びプラテンローラ118、記録媒体114を吸着するための静電帯電を与える帯電ローラ116、記録媒体114を押さえる排紙コロ117、排紙した記録媒体114をストックしておく排紙トレイ104からなる排紙機構、印写する記録媒体114をストックする給紙トレイ103、給紙トレイより一枚ずつ記録媒体114を送り出す分離パッド112及び122、送られてきた記録媒体114を帯電ベルトに確実に吸着させるカウンターローラ123、手差しにて給紙した場合に用いられる手差しトレイ105からなる給紙機構を有している。
また、メンテナンス後に排出される廃液を回収する廃液タンク109、装置を操作し装置状態を表示することができる操作パネル106も備えている。
各ヘッドユニットのノズル列は、記録媒体114の搬送方向に直交するように配列されており、記録領域以上の長さのノズル列を形成している。給紙トレイから記録媒体114が分離コロにて一枚に分離され、加圧コロにて搬送ベルトに密着されることで搬送ベルト上に固定され、ヘッドユニット下を通過する際に記録媒体に液滴を吐出することで、高速に液滴にて記録媒体にパターンニングができ、分離爪にて搬送ベルトから分離され、排紙ローラと排紙コロにて支えられて排紙トレイに記録物が排出される。
この画像形成装置では、処理液で記録媒体表面を処理する機構として塗布機構を設けており、3本ローラによる塗布方式を採用している。処理液135は処理液貯蔵タンク140から図示しない経路によって供給され、汲み上げローラ137でローラ表面に汲み上げられ、膜圧制御ローラ138に転写される。続いて塗布ローラ136に転写された処理液は、塗布用カウンターローラ139との間に通す記録媒体114に転写され、塗布される。
塗布ローラ136に転写される処理液の塗布量は、塗布ローラ136とのニップ厚を制御することにより行う。処理液を塗布したくない時は、塗布ローラ136に処理液が残らないように、可動ブレード134を塗布ローラ136に押し付け、塗布ローラ表面の処理液を掻き取ることができる。これにより、処理液が塗布ローラ136に残留することで発生する乾燥による増粘や、塗布用カウンターローラ139の固着、塗布ムラなどの機能障害を未然に防ぐことができる。また、図1に示すように、給紙部を上下で1つずつ設け、処理液を塗布する場合には下の給紙部を、処理液を塗布しない場合には上の給紙部を使用するといった方式にしてもよい。
前記ローラ塗布以外に、処理液を吐出方式でスプレー塗布することも可能である。例えば、110Kと同様のヘッドに処理液を充填し、インクと同様に記録媒体114へ吐出させることができ、吐出量や吐出位置の制御を高精度でかつ容易に行うことができる。また、ローラ塗布方式とスプレー塗布方式を併用してもよい。
いずれの方式を用いても処理液を任意の位置に任意の量だけ塗布することができる。
また、熱風送風ファン150により、処理液及びインクが付着した記録媒体を加温することによって、乾燥促進により定着性を向上させることができる。なお、本例では加熱工程を印刷後の記録媒体に対して熱風ファンにて行っているが、加熱工程は印刷前又は印刷前後の記録媒体に対して行ってもよいし、その方式も熱風ファンだけではなく、加熱ローラなどの手段によって行ってもよい。
図3は、前記画像形成装置のヘッドユニットにおけるヘッド配列の一例を示した模式図である。
ヘッドユニットはヘッド外周部材160にヘッド154A〜154Lを固定しており、ヘッドはノズルの一部が重複するように千鳥配置で固定されている。
図4は、図3のヘッドユニットに配列しているヘッドを示す模式図で、各ヘッドには、ノズルプレート201に2列の千鳥配置で開口されているノズル200が設けられており、ヘッドとヘッド外周部材との間には充填剤202にて密閉されており、ノズル面側からの隙間をなくしている。
次に、図1に示す画像形成装置の制御部の概要について、図2を参照して説明する。なお、図2は制御部の概略ブロック説明図である。
前記制御部300は、装置全体の制御を司るCPU 301と、CPU 301が実行するプログラム、本発明において使用する所定インク吐出に対するノズル面汚染度合の値、及びノズル面汚染許容閾値、駆動波形データ、その他の固定データを格納するROM 302と、画像データ等を一時格納するRAM 303と、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための不揮発性メモリ(NVRAM)304と、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行う画像処理、その他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC 305を備えている。
また、前記制御部300はホスト側とのデータ、信号の送受を行うためのホストI/F306と、記録ヘッド154の圧力発生手段を駆動制御するための駆動波形を生成するヘッド駆動制御部307と、記録媒体搬送モータ309を駆動するための記録媒体搬送モータ駆動制御部308と、ヘッドユニット(キャリッジ)移動モータ311を駆動するための維持ユニット移動モータ駆動制御部312と、インク経路の電磁弁315を開閉制御するためのインク経路バルブ制御部314、キャップ吸引モータ317、インク供給モータ318の駆動を制御する送液吸引モータ駆動制御部316と、搬送ベルト319の移動量及び移動速度に応じた検知信号を出力するエンコーダ、環境温度及び環境湿度(何れか一方でもよい)を検出するセンサ323からの検知信号、サブインクタンクのインク量検知信号、図示しない各種センサからの検知信号を入力するためのI/O 322などを備えている。この制御部300には、この装置に必要な情報の入力及び表示を行うための操作パネル106が接続されている。
制御部300は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、イメージスキャナ等の画像読み取り装置、デジタルカメラ等の撮像装置等のホスト側からの印刷データ等をケーブル或いはネットを介してホストI/F 306で受信する。
そして、CPU 301は、ホストI/F 306に含まれる受信バッファ内に印刷データを読み出して解析し、ASIC 305にて必要な画像処理、データの並び替えを行い、記録ヘッド154のヘッド幅の1ページ分に相当する画像データ(ドットパターンデータ)を、クロック信号に同期して、ヘッド駆動制御部307に送出する。
そして、CPU 301は、ホストI/F 306に含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、ASIC 305にて必要な画像処理、データの並び替え処理等を行ってヘッド駆動制御部307に画像データを転送する。なお、画像出力するためのドットパターンデータの生成は、例えば、ROM 302にフォントデータを格納して行ってもよいし、ホスト側のプリンタドライバで画像データをビットマップデータに展開してこの装置に転送するようにしてもよい。
ヘッド駆動制御部307は、ページ単位で入力される記録ヘッド154の1ページ分に相当する画像データ(ドットパターンデータ)に基づいて選択的に記録ヘッド154の圧力発生手段に印加して記録ヘッド154を駆動する。
また、図示していないが、処理液をローラ塗布する場合、塗布ローラ等の塗布用ローラ群の駆動制御が必要となるため、塗布用モータ制御部と、制御されるモータと、制御用のセンサとを設ける。
更に、前記処理液を吐出する場合には、維持動作を他の記録用インクと異なる動作を行わないと、混色によるノズル詰まりの危険性が存在する。そのため、維持ユニット移動モータは、前記記録用インク用とは別に処理液用のものを設けることが好ましい。
ここで、前記処理液を記録媒体に塗布する形態としては、図7〜図9などの方式が考えられる。
図7は、吐出ヘッドからの吐出方式について記載したものであり、記録媒体114の搬送方向上流側に処理液135を吐出する記録ヘッドを設け、搬送方向下流側に記録用インク130を設けることで、所定の画像データに基づいて予め吐出される処理液135と記録用インク130を記録媒体114上で混合することができる。
図8は、3本ローラによる塗布方式について記載したものであるが、詳細については図1で記載しているのでここでの説明は省略する。
図9は、2本ローラによる塗布方式について記載したものであり、吐出ヘッドから吐出された処理液135を塗布ローラ401及び膜厚制御ローラ402によって所定の膜厚に制御して記録媒体114に塗布する。また、塗布ローラ401上に残留した過剰の処理液は可動ブレード134にて回収される。なお、ここでは図示しないが、図9の搬送方向下部には記録用インクの吐出ヘッドが設けられている。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(合成例1)
攪拌装置、滴下装置、温度センサ、及び上部に窒素導入装置を有する還流装置を取り付けた反応容器を有する自動重合反応装置(轟産業株式会社製、重合試験機DSL−2AS型)の反応容器内にメチルエチルケトンを550g仕込み、攪拌しながら反応容器内を窒素置換した。反応容器内を窒素雰囲気に保ちながら80℃で加温した後、滴下装置によりメタクリル酸−2−ヒドロキシエチルを75.0g、メタクリル酸を77.0g、スチレンを80.0g、メタクリル酸ブチルを150.0g、アクリル酸ブチルを98.0g、メタクリル酸メチルを20.0g、及び「パーブチル(登録商標)0」(日本油脂株式会社製)40.0gの混合溶液を4時間かけて滴下した。滴下終了後、更に同温度で15時間反応を継続させて、酸価100mgKOH/g、重量平均分子量21,000、ガラス転移温度Tg(計算値)31℃のアニオン性基含有スチレン−アクリル系共重合体Aのメチルエチルケトン溶液を得た。反応終了後、メチルエチルケトンの一部を減圧留去し、不揮発分を50質量%に調整したアニオン性基含有スチレン−アクリル系共重合体A溶液を得た。
(調製例1)
冷却用ジャケットを備えた混合槽内に、カーボンブラック(コロンビヤンカーボン社製、Raven1080)を1,000gと、前記合成例1のアニオン性基含有スチレン−アクリル系共重合体A溶液を800g、水酸化ナトリウム水溶液を143g、メチルエチルケトンを100g、及び水1,957gを仕込み、攪拌混合した。混合液を直径0.3mmのジルコニアビーズを充填した分散装置(三井鉱山株式会社製、SCミルSC100)に通し、循環方式(分散装置より出た分散駅を混合槽に戻す方式)により6時間分散した。分散装置の回転数は2,700回転/分間とし、冷却用ジャケットには冷水を通して分散液温度が40℃以下に保たれるようにした。分散終了後、混合槽より分散原液を抜き取り、次いで、水10,000gで混合槽及び分散装置流路を洗浄し、分散原液と合わせて希釈分散液を得た。ガラス製蒸留装置に希釈分散液を入れ、メチルエチルケトンの全量と水の一部を留去した。室温まで冷却後、攪拌しながら10質量%塩酸を滴下してpH4.5に調整した後、固形分をヌッチェ式濾過装置(日本化学機械製造株式会社製、加圧濾過機)で濾過し、水洗した。ケーキを容器に取り、20質量%水酸化カリウム水溶液200gを加えた後、ディスパ(特殊機化工業株式会社製、TKホモディスパー)にて分散し、更に水を加えて不揮発分を調整して、不揮発分20質量%のカーボンブラックが水酸化カリウム中で中和されたアニオン性基含有スチレン−アクリル系共重合体で被覆された複合粒子が水性媒体中に分散した水性顔料分散体を得た。
(調製例2)
調製例1において、カーボンブラックを、銅フタロシアニン(大日精化株式会社製、SEIKALIGHT BLUE A612)に代えた以外は、調製例1と同様にして、不揮発分20質量%の銅フタロシアニンが水酸化カリウム中で中和されたアニオン性基含有スチレン−アクリル系共重合体で被覆された複合粒子が水性媒体中に分散した水性顔料分散体を得た。
(合成例2)
−カチオン性ポリマーの合成−
攪拌機、温度計、還流冷却管、及び窒素ガス導入管を付した1リットルの四つ口フラスコ内に、水657.2g、トリエチレンテトラミン58.4g、及び50質量%ジメチルアミン108gを仕込み、窒素ガス導入下、エピクロロヒドリン192.4gを、40℃を超えないように1.5時間かけて適下した後、70℃に昇温して1.5時間保温した。次いで、30質量%水酸化ナトリウム水溶液でpHを7.5に調整し、更に70℃で1.5時間保温して、30質量%硫酸水溶液でpHを3.5に調整し、冷却して反応を完結させた。得られた反応生成物は固形分濃度29.9質量%、pH3.5のカチオン性ポリマーであった。得られたカチオン性ポリマーの固形分濃度10質量%での粘度は20cpsであった。なお、得られた合成例2のカチオン性ポリマーは上記一般式(A)で表されるカチオン性ポリマーである。
(合成例3)
−カチオン性ポリマーの合成−
攪拌機、温度計、還流冷却管、及び窒素ガス導入管を付した500mLの四つ口フラスコに水36.8g、30質量%のトリメチルアミン水溶液157.6g(0.8モル)、50質量%ジメチルアミン水溶液36.1g(0.4モル)、ジエチルアミン7.3g(0.1モル)を仕込み、窒素ガス導入下で40℃を超えないように冷却しながらエピクロロヒドリン92.5g(1.0モル)を4時間かけて滴下した。滴下終了後、80℃まで昇温させてその温度で2時間かけて反応させた。その後、30℃に冷却し、硫酸及び水にて反応液を調整し、pH3.9、固形分濃度50質量%のカチオン性ポリマーを得た。なお、得られた合成例3のカチオン性ポリマーは上記一般式(B)で表されるカチオン性ポリマーである。
(合成例4)
−カチオン性ポリマーの合成−
温度計、冷却器、攪拌機、及び窒素導入管を備えた3リットルの四つ口丸底フラスコにジエチレントリアミン495g(4.8モル)を仕込み、攪拌しながらアジピン酸877g(6.0モル)を加え、生成する水を系外に除去しながら昇温し、150℃で5時間反応させた後、水1,000gを徐々に加えてポリアミドポリアミン含有液を得た。前記ポリアミドポリアミン含有液は固形分が52.1質量%であり、その固形分が50質量%の時の25℃における粘度は380mPa・sであった。前記で得られたポリアミドポリアミン含有液100g(アミノ基として0.214モル)、酢酸3.8g(30当量%)及び30質量%水酸化ナトリウム水溶液4.3g(15当量%)を仕込み、水6.7gを加えて固形分を50質量%とした。次いで、30℃でエピクロロヒドリン19.8g(100当量%)を1時間かけて滴下した後、同温度で1時間保持し、メタ重亜硫酸ナトリウム0.8g(2当量%)を添加し、エピクロロヒドリン滴下開始後から5時間同温度で保持した。次いで、98%硫酸1.1g(10当量%)及び水127.0gを加えて固形分を30質量%とした後、75℃まで加熱した。更に、前記反応液の25℃における粘度が300mPa・sに達するまでこの温度で保持した後、水40.5gを添加して固形分を26質量%とし、25℃以下に冷却した後、30%硫酸にてpH3.5に調整し、次いで、88質量%ギ酸にてpH3.0に調整し、固形分濃度25.0質量%のカチオン性ポリマーを得た。得られたカチオン性ポリマーの固形分濃度15質量%での粘度は51.6mPa・sであった。
得られた合成例4のカチオン性ポリマーは、アミンモノマー(ジエチレントリアミン)と、上記構造式(C)で表されるモノマー(アジピン酸)と、上記一般式(D)で表されるモノマー(エピクロロヒドリン)とを重合してなる共重合体である。
(実施例1〜23及び比較例1〜8)
<記録用インクの製造>
まず、下記表1に示すカルボキシル基含有樹脂、有機溶媒、フッ素系界面活性剤、浸透剤、pH調整剤、抗菌剤、及び水を1時間攪拌し、均一に混合した。
次に、下記表1に示す抑泡剤を加えて、更に1時間攪拌し、均一に混合した。その後、下記表1に示す調製例1及び2の水性顔料分散体を加えて、更に1時間攪拌し、均一に混合した。この混合物を平均孔径0.8μmのポリビニリデンフロライドメンブランフィルターにより加圧濾過し、粗大粒子及びゴミを除去して、実施例1〜23及び比較例1〜8の記録用インクを作製した。
なお、各記録用インクにおいて着色剤は、調製例1及び2の水性顔料分散体の固形分が8質量%となるような割合で添加している。
<処理液の製造>
下記表1に記載の合成例2〜4のカチオン性ポリマー、ヒアルロン酸化合物などの材料を1時間攪拌し、均一に混合した。この混合物を平均孔径0.8μmのポリビニリデンフロライドメンブランフィルターにより加圧濾過し、粗大粒子及びゴミを除去して、実施例1〜23及び比較例1〜8の処理液を得た。
<処理液の付与>
次に、調製した前記各実施例及び各比較例の処理液約100mgを、株式会社小林製作所製のワイヤーバー(巻線径:0.02mm)を用いて、記録媒体(株式会社リコー製、マイペーパー、A4サイズ)上に、均一に塗布し、乾燥させた。
<記録用インクの付与>
次に、画像形成装置(株式会社リコー製、IPSIO GX5000)により、前記処理液が塗布された記録媒体へ、印字速度30rpmで各記録用インクを吐出させて、印字サンプルを得た。
次に、前記印字サンプル、前記記録用インク、及び前記処理液について、以下のようにして諸特性を評価した。結果を表1に示す。
<画像濃度>
前記印字サンプルについて、ドットパターンで形成された3cm四方のベタ画像のベタ部の画像濃度を、X−Rite社製の分光測色濃度計(939型)で測定した。なお、画像濃度の値が大きいほど、良好である。
<転写濃度(定着性、耐擦過性)>
前記印字サンプルについて、ドットパターンで形成された3cm四方のベタ画像のベタ部を、摩擦試験機(商品名:クロックメーターCM−1、株式会社東洋精機製作所製)を用い、白綿布を荷重900gで5往復摩擦し、5往復摩擦後の白綿布への記録用インクの転写濃度を、X−Rite社製の分光測色濃度計(939型)で測定した。なお、転写濃度が小さいほど、画像の定着性(耐擦過性)が良好である。
<カール評価>
前記印字サンプルについて、画像先端部に10cm×15cmのベタ画像を印字し、印字から10秒間後のカール量を、平らな机にカール面を上側して静かに置き、A4サイズの記録媒体の4隅の高さをJIS 1級スケールで測定し、4点測定値を平均化して、カール量を求めた。なお、カール量50mm以下が許容範囲である。
<泡立ち性>
前記記録用インク及び前記処理液を、容量100mLのメスシリンダーに10mLずつ入れて一昼夜放置した。その後、前記メスシリンダーを10℃の恒温水槽に30分間以上入れて液温を慣らした。液温が十分慣れたら、所定のシリンジにて空気を吹き込み100mLの高さまで泡立たせた。その後、30秒間後の泡高さを測定した。なお、泡高さ50mL以下が許容範囲である。
<保存安定性>
前記記録用インク及び前記処理液を、それぞれ20mL、ガラス瓶に入れ、70℃の恒温槽内に2週間放置し、初期粘度と2週間保存後の粘度との差(粘度上昇レベル)を測定し、下記の3段階に分けて評価した。なお、粘度の測定は、25℃で粘度計(A&D社製、SV−10)を用いて行った。
〔評価基準〕
○:前記記録用インク及び前記処理液とも、粘度上昇は認められない(初期粘度からの粘度変化率が1%未満)
△:前記記録用インク及び前記処理液とも、やや粘度上昇が認められる(初期粘度からの粘度変化率が1%以上5%未満)
×:前記記録用インク及び前記処理液とも、顕著な粘度上昇が認められる(初期粘度からの粘度変化率が5%以上)
表1において、略号などについては以下のとおりの内容を表す。
*カルボキシル基含有樹脂:ロジン変性マレイン酸樹脂(ハリマ化成株式会社製、ハリマック145P)
*フッ素系界面活性剤:フッ素系界面活性剤(有効成分:40質量%、Dupont社製、Zonyl FS−300)
*フッ素系界面活性剤:下記構造式(i)のフッ素系界面活性剤
<構造式(i)>
*抑泡剤:KM−72F(自己乳化型シリコーン消泡剤、信越シリコーン株式会社製、成分100質量%)
*抗菌剤:LV(S)(プロキセルLV、防腐防黴剤、アベシア社製)
*ヒアルロン酸化合物:ヒアルロン酸ナトリウム(株式会社資生堂製、バイオヒアルロン酸ナトリウム1質量%水溶液、(MP−PE)N、重量平均分子量:数百万程度)
*ヒアルロン酸化合物:アセチル化ヒアルロン酸ナトリウム(株式会社資生堂製、アセチル化ヒアルロン酸ナトリウム1質量%水溶液、重量平均分子量:数百万程度)
本発明の態様としては、以下のとおりである。
<1> ヒアルロン酸化合物、有機酸化合物、カチオン性ポリマー、有機溶媒、フッ素系界面活性剤、及び水を含有することを特徴とする処理液である。
<2> ヒアルロン酸化合物が、アセチル化ヒアルロン酸ナトリウムである前記<1>に記載の処理液である。
<3> ヒアルロン酸化合物の処理液における含有量が、1.0質量%〜5.0質量%である前記<1>から<2>のいずれかに記載の処理液である。
<4> 有機酸化合物が、乳酸及び乳酸アンモニウムのいずれかである前記<1>から<3>のいずれかに記載の処理液である。
<5> カチオン性ポリマーが、下記一般式(A)で表される共重合体、下記一般式(B)で表される繰返し単位を含む共重合体、及びアミンモノマーと、下記構造式(C)で表されるモノマーと、下記一般式(D)で表されるモノマーとを重合してなる共重合体から選択される少なくとも1種である前記<1>から<4>のいずれかに記載の処理液である。
<一般式(A)>
ただし、前記一般式(A)中、R〜Rは、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルケニル基、及びベンジル基のいずれかを示し、Xは、ハロゲン原子を示す。nは1又は2の整数を示す。
<一般式(B)>
ただし、前記一般式(B)中、Xは、ハロゲン原子を示し、mは1以上の整数を示す。
<構造式(C)>
<一般式(D)>
ただし、前記一般式(D)中、Xは、ハロゲン原子を示す。
<6> フッ素系界面活性剤が、下記構造式で表される化合物である前記<1>から<5>のいずれかに記載の処理液である。
<7> 前記<1>から<6>のいずれかに記載の処理液を、記録媒体上に付与する処理液付与工程と、
着色剤、有機溶媒、フッ素系界面活性剤、及び水を含有する記録用インクを、記録媒体上に付与する記録用インク付与工程と、
を含むことを特徴とする画像形成方法である。
<8> 記録用インクが、カルボキシル基含有樹脂を含有し、
記録用インクにおけるフッ素系界面活性剤が、下記構造式で表される化合物である前記<7>に記載の画像形成方法である。
<9> 処理液及び記録用インクが抑泡剤を含有し、該抑泡剤が、N−オクチル−2−ピロリドン、2,4,7,9−テトラメチルデカン−4,7−ジオール、及び2,5,8,11−テトラメチルドデカン−5,8−ジオールから選択される少なくとも1種である前記<7>から<8>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<10> 記録媒体上への記録用インクの付与が液体吐出方式であり、
記録媒体上への処理液の付与が液体吐出方式及び塗布方式のいずれかである前記<7>から<9>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<11> 前記<1>から<6>のいずれかに記載の処理液を、記録媒体上に付与する処理液付与手段と、
着色剤、有機溶媒、フッ素系界面活性剤、及び水を含有する記録用インクを、記録媒体上に付与する記録用インク付与手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置である。
101 画像形成装置
107K インクカートリッジ
107C インクカートリッジ
107M インクカートリッジ
107Y インクカートリッジ
110K ヘッドユニット
110C ヘッドユニット
110M ヘッドユニット
110Y ヘッドユニット
114 記録媒体
130 記録用インク
135 処理液
136 塗布ローラ
240 インクカートリッジ
特開2001−240779号公報 特開2010−125816号公報

Claims (10)

  1. ヒアルロン酸化合物、有機酸化合物、カチオン性ポリマー、有機溶媒、フッ素系界面活性剤、及び水を含有することを特徴とする処理液。
  2. ヒアルロン酸化合物が、アセチル化ヒアルロン酸ナトリウムである請求項1に記載の処理液。
  3. ヒアルロン酸化合物の処理液における含有量が、1.0質量%〜5.0質量%である請求項1から2のいずれかに記載の処理液。
  4. 有機酸化合物が、乳酸及び乳酸アンモニウムのいずれかである請求項1から3のいずれかに記載の処理液。
  5. カチオン性ポリマーが、下記一般式(A)で表される共重合体、下記一般式(B)で表される繰返し単位を含む共重合体、及びアミンモノマーと、下記構造式(C)で表されるモノマーと、下記一般式(D)で表されるモノマーとを重合してなる共重合体から選択される少なくとも1種である請求項1から4のいずれかに記載の処理液。
    <一般式(A)>
    ただし、前記一般式(A)中、R〜Rは、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルケニル基、及びベンジル基のいずれかを示し、Xは、ハロゲン原子を示す。nは1又は2の整数を示す。
    <一般式(B)>
    ただし、前記一般式(B)中、Xは、ハロゲン原子を示し、mは1以上の整数を示す。
    <構造式(C)>
    <一般式(D)>
    ただし、前記一般式(D)中、Xは、ハロゲン原子を示す。
  6. フッ素系界面活性剤が、下記構造式で表される化合物である請求項1から5のいずれかに記載の処理液。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の処理液を、記録媒体上に付与する処理液付与工程と、
    着色剤、有機溶媒、フッ素系界面活性剤、及び水を含有する記録用インクを、記録媒体上に付与する記録用インク付与工程と、
    を含むことを特徴とする画像形成方法。
  8. 記録用インクが、カルボキシル基含有樹脂を含有し、
    記録用インクにおけるフッ素系界面活性剤が、下記構造式で表される化合物である請求項7に記載の画像形成方法。
  9. 処理液及び記録用インクが抑泡剤を含有し、該抑泡剤が、N−オクチル−2−ピロリドン、2,4,7,9−テトラメチルデカン−4,7−ジオール、及び2,5,8,11−テトラメチルドデカン−5,8−ジオールから選択される少なくとも1種である請求項7から8のいずれかに記載の画像形成方法。
  10. 記録媒体上への記録用インクの付与が液体吐出方式であり、
    記録媒体上への処理液の付与が液体吐出方式及び塗布方式のいずれかである請求項7から9のいずれかに記載の画像形成方法。
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