JP2013244444A - 洗浄方法、及び洗浄装置 - Google Patents

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和男 神谷
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Abstract

【課題】ホワイトスポットの形成を抑制し、所望の期間にわたり物品を防錆できる洗浄方法、及び洗浄装置を提供する。
【解決手段】洗浄方法は、トレー7に収納された物品を搬送する搬送手段9と、洗浄液を貯留する第1タンク11と、物品に第1タンク11の洗浄液を供給する第1洗浄手段13と、物品から洗浄液を吹き飛ばす第1送風手段15と、洗浄液を前記第1タンク11に循環させる第1循環経路17と、洗浄液を貯留する第2タンク19と、物品に第2タンク19の洗浄液を供給する第2洗浄手段21と、洗浄液を物品から吹き飛ばす第2送風手段23と、洗浄液を第2タンク19に循環させる第2循環経路25とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、洗浄液で洗浄された物品の防錆を良好に保つことのできる洗浄方法、及び洗浄装置に関する。
例えば旋盤を用いて鋼材を切削し、その鋼材から削り出される物品の洗浄と防錆を兼ねる洗浄液として、アミン塩類を含有する水溶性洗浄剤を水で希釈したものがある。また、物品に別体の部品を溶接する必要のある場合、物品の表面に油脂が付着すると両者の溶接を妨げるので、油性の防錆剤を適用することはできない。特許文献1,2は、物品の洗浄、脱脂、及び乾燥を担う装置を開示している。特許文献3,4は洗浄水を開示している。
従来、洗浄液による物品の洗浄は、複数の物品をトレーに載せて搬送し、これらの物品に洗浄液を噴射することにより行われている。続いて、物品の乾燥を促進するために、エアブロワー等を用いて物品から洗浄液が吹き飛ばされる。
しかしながら、アミン塩類を含有する洗浄液は、物品の洗浄に供して白濁するものがある。このような洗浄液が物品の表面に水滴状に付着した状態で乾燥するに至ると、ホワイトスポットと称される白い斑模様の皮膜が物品に形成される。図3に示すように、物品101に段部103、又は凹部が有れば、この箇所にホワイトスポットの集中する傾向がある。ホワイトスポットは、湿気をよく吸収するため却って錆の発生を助成し、本来の防錆効果を持続することができない。
特開平5−247676号公報 特開平6−306663号公報 特開2000−282094号公報 特開2002−96066号公報
本発明は、上記の実情に鑑みて為されたものであり、ホワイトスポットの形成を抑制し、所望の期間にわたり物品を防錆できる洗浄方法、及び洗浄装置を提供することを目的とする。
本発明は、洗浄液を用いて物品を洗浄する洗浄方法であって、洗浄液を第1タンク、及び第2タンクにそれぞれ貯留する工程と、前記第1タンクの洗浄液を物品に供給する工程と、前記第1タンクの洗浄液を物品から吹き飛ばす工程と、前記第1タンクから物品に供給された洗浄液を前記第1タンクに循環させる工程と、前記第1タンクの洗浄液を吹き飛ばされた物品に、前記第2タンクの洗浄液を供給する工程と、前記第2タンクの洗浄液を物品から吹き飛ばす工程と、前記第2タンクから物品に供給された洗浄液を前記第2タンクに循環させる工程とからなることを特徴とする。
また、本発明は、物品の洗浄に供する量によって洗浄できる物品の個数に限度のある洗浄液を用いて、複数の物品を洗浄する洗浄方法であって、洗浄液を第1タンク、及び第2タンクにそれぞれ貯留する工程と、前記第1タンクの洗浄液を複数の物品に順次に供給する工程と、前記第1タンクの洗浄液を物品から吹き飛ばす工程と、前記第1タンクから物品に供給された洗浄液を前記第1タンクに循環させる工程と、前記第1タンクの洗浄液を吹き飛ばされた物品に、前記第2タンクの洗浄液を供給する工程と、前記第2タンクの洗浄液を物品から吹き飛ばす工程と、前記第2タンクから物品に供給された洗浄液を前記第2タンクに循環させる工程と、前記第1タンクの洗浄液を供給された物品の個数が、前記第1タンクに貯留された量の洗浄液によって洗浄できる限度に達する前に、前記第1タンクの洗浄液を排出し、前記第2タンクの洗浄液を前記第1タンクに導入する工程とからなることを特徴とする。
また、本発明は、前記第2タンクの洗浄液を物品から吹き飛ばす工程で物品を乾燥させることを特徴とする。
また、本発明は、前記第1タンク、及び第2タンクに貯留される洗浄液が、水溶性洗浄剤を水で希釈した洗浄水であり、前記第2タンクに洗浄液を補給し、前記第2タンクから前記第1タンクに導入された洗浄液の水溶性洗浄剤の濃度は、その水分の蒸発により、前記第2タンクに補給される洗浄液の水溶性洗浄剤の濃度よりも高くなることを特徴とする。
また、本発明は、前記水溶性洗浄剤が物品の防錆効果を奏するアミン塩類を含有することを特徴とする。
また、本発明は、洗浄液を用いて物品を洗浄する洗浄装置であって、物品を搬送する搬送手段と、洗浄液を貯留する第1タンクと、前記搬送手段により搬送される物品に、前記第1タンクの洗浄液を供給する第1洗浄手段と、前記第1洗浄手段の供給した洗浄液を物品から吹き飛ばす第1送風手段と、前記第1洗浄手段の供給した洗浄液を前記第1タンクに循環させる第1循環経路と、洗浄液を貯留する第2タンクと、前記搬送手段が物品を搬送する向きの前方に設けられ、前記搬送手段により搬送される物品に、前記第2タンクの洗浄液を供給する第2洗浄手段と、前記第2洗浄手段の供給した洗浄液を物品から吹き飛ばす第2送風手段と、前記第2洗浄手段の供給した洗浄液を前記第2タンクに循環させる第2循環経路とを備えることを特徴とする。
また、本発明は、物品の洗浄に供する量によって洗浄できる物品の個数に限度のある洗浄液を用いて、複数の物品を洗浄する洗浄装置であって、複数の物品を順次に搬送する搬送手段と、洗浄液を貯留する第1タンクと、前記搬送手段により搬送される物品に、前記第1タンクの洗浄液を順次に供給する第1洗浄手段と、前記第1洗浄手段の供給した洗浄液を物品から吹き飛ばす第1送風手段と、前記第1洗浄手段の供給した洗浄液を前記第1タンクに循環させる第1循環経路と、前記第1タンクの洗浄液を排出する排出経路と、洗浄液を貯留する第2タンクと、前記搬送手段が物品を搬送する向きの前方に設けられ、前記搬送手段により搬送される物品に、前記第2タンクの洗浄液を供給する第2洗浄手段と、前記第2洗浄手段の供給した洗浄液を物品から吹き飛ばす第2送風手段と、前記第2洗浄手段の供給した洗浄液を前記第2タンクに循環させる第2循環経路と、前記第1タンクに前記第2タンクを接続する導入経路と、前記搬送手段が物品を搬送する過程で、前記第1洗浄手段から洗浄液を供給された物品の個数が、前記第1タンクに貯留された量の洗浄液によって洗浄できる限度に達する前に、前記第1タンクの洗浄液を前記排出経路から排出し、前記第1タンクに前記導入経路を通して前記第2タンクの洗浄水を導入させる制御手段とを備えことを特徴とする。
また、本発明は、前記第1洗浄手段が洗浄液を噴射するスプレーノズルを備え、前記第2洗浄手段が洗浄液を流下するシャワーノズルを備えることを特徴とする。
本発明によれば、洗浄液を第1タンク、及び第2タンクにそれぞれ貯留し、第1タンクの洗浄液を物品に供給することにより物品を洗浄することができる。例えば、アミン塩類を含有する水溶性洗浄剤を水で希釈した洗浄水は、物品に付着した粉塵、及び油脂の洗浄に供して白濁するが、第1タンクから物品に供給された洗浄液は第1タンクに循環し、第2タンクには流入しない。このため、第2タンクの洗浄液が粉塵で汚れることはなく、また第2タンクの洗浄液が直ちに白濁することもない。
更に、本発明によれば、物品に空気を吹き付けることにより、物品から白濁した洗浄液を吹き飛ばすことができる。本工程を終えた段階で、少量の洗浄液が物品に水滴状に付着し残留するが、第2タンクの洗浄液を物品に供給することにより、白濁し物品に残留した洗浄液を洗い流すことができる。更に、本発明によれば、物品に空気を再度吹き付けることにより、第2タンクの洗浄液を物品から吹き飛ばし、物品の乾燥を促進することができる。以上の工程で、第1タンクの洗浄液に比較して第2タンクの洗浄液は清澄に保たれているので、本発明は、物品にホワイトスポットが形成するのを抑制し、アミン塩類を含有する水溶性洗浄剤による物品の防錆効果を持続させることができる。
更に、本発明によれば、第1タンクの洗浄液の劣化が著しくなる前に、第1タンクの洗浄液を排出し、比較的清澄な第2タンクの洗浄液を第1タンクに導入することにより、第1タンクの洗浄液を入れ換えることができる。即ち、第1タンクの洗浄液を供給された物品の個数が、第1タンクに貯留された量の洗浄液により洗浄できる限度に達したことは、例えば洗浄液の白濁する度合いに基づき判断できる。洗浄液が過度に白濁する前に、第1タンクの洗浄液を上記のように入れ換えることにより、第1タンクの洗浄液による物品の洗浄力を高く維持することができる。
本発明の実施形態に係る洗浄装置を示す概略図。 本発明の比較例の洗浄装置を示す概略図。 従来の洗浄方法の対象となる物品の斜視図。
図1は、本発明の実施形態に係る洗浄装置1を示している。符号3,5は洗浄液を指している。洗浄装置1は、複数の物品が収納されたトレー7を搬送する搬送手段9と、洗浄液を貯留する第1タンク11と、搬送手段9によりトレー7と共に搬送される物品に第1タンク11の洗浄液を供給する第1洗浄手段13と、第1洗浄手段13の供給した洗浄液を物品から吹き飛ばす第1送風手段15と、第1洗浄手段13の供給した洗浄液を第1タンク11に循環させる第1循環経路17と、洗浄液を貯留する第2タンク19と、搬送手段9により搬送される物品に第2タンク19の洗浄液を供給する第2洗浄手段21と、第2洗浄手段21の供給した洗浄液を物品から吹き飛ばす第2送風手段23と、第2洗浄手段21の供給した洗浄液を第2タンク19に循環させる第2循環経路25とを備える。
トレー7は、その内側に複数の物品を整列させることのできる箱形の網体である。以下に記す物品は図3に示したものと同様であるとする。搬送手段9は、エンドレスベルト27に載せたトレー7を矢印Tの向きに一定の速度で搬送するベルトコンベヤである。エンドレスベルト27には洗浄液を上下方向に通過させる通水孔が形成されている。搬送手段9により搬送されるトレー7は、矢印Tの向きに縦列するトンネル型の洗浄室29、送風室31、洗浄室33、及び送風室35の内側を通過する。符号37は、洗浄液の余計な飛散を遮る仕切板を指している。
第1洗浄手段13は、第1タンク11の底部に接続した第1供給経路39と、第1供給経路39の末端に取り付けたスプレーノズル41と、第1タンク11の洗浄液を加圧してスプレーノズル41へ供給する第1ポンプ43とを備える。スプレーノズル41は、洗浄室29の内側に設けられ、搬送手段9により搬送される物品に向けて洗浄液を霧状に噴射できるものであれば良い。スプレーノズル41を設ける位置はトレー7の上方に限らず、エンドレスベルト27に載せられたトレー7の下方にスプレーノズル41を増設しても良い。図中に三角形で枠取りした領域45は、スプレーノズル41から噴射される洗浄液が物品に達する行程で飛散する範囲を概ね表している。
第1循環経路17は、洗浄室29と送風室31の底部に流下する洗浄液を集水し、これを第1タンク11へ案内できるものであれば良い。洗浄液を第1タンク11に流入させるポンプを第1循環経路17に設けても良い。第1送風手段15は、搬送手段9により搬送される物品に向けて空気を吹き付けるものであれば良い。例えば、送風室31の内側に設けた整流ノズル47に、エアブロワーから送出される空気を供給しても良い。整流ノズル47として、トレー7を横切る方向に延びる先端49を有し、先端49から気流を噴出するものを適用しても良い。
第2洗浄手段21は、第2タンク19の底部に接続した第2供給経路51と、第2供給経路51の末端に取り付けたシャワーノズル53と、第2タンク19の洗浄液をシャワーノズル53へ供給する第2ポンプ55とを備える。シャワーノズル53は、搬送手段9により搬送される物品に洗浄液を流下させるものである。例えば、ピンホール57を開放したパイプ59を洗浄室33の内側に架設し、第2ポンプ55からパイプ59の内部に送られる洗浄液をピンホール57から流下させても良い。また、第1供給経路39と同様のスプレーノズル41を洗浄室33に増設しても良い。この場合、エンドレスベルト27の下方にスプレーノズル41を配置することが好ましい。
第2送風手段23は、送風室35の内側に整流ノズル47を設けた点を除き、第1送風手段15と同様のものである。第2循環経路25は、洗浄室33と送風室35の底部に流下する洗浄液を集水し、これを第2タンク19へ案内できるものであれば良い。洗浄液を第2タンク19に流入させるポンプを第2循環経路25に設けても良い。
更に、洗浄装置1は、第2タンク19の洗浄液を排出する排出経路61と、第2タンク19の洗浄液を第1タンク11へ導入する導入経路63と、制御手段65とを備えることが好ましい。排出経路61は、第1タンク11のドレンに開閉弁67を設けたものである。導入経路63は、第2タンク19の底部に始端を接続し、第1タンク11の上部に末端を接続した管路である。第2タンク19の洗浄液を強制的に第1タンク11へ流入させるポンプ69を導入経路63に設けても良い。制御手段65として、開閉弁67とポンプ69の動作を制御するコンピューターを適用しても良い。
本発明の実施形態に係る洗浄方法について説明する。以下の文頭に付した英文字は、洗浄方法の工程を区分する指標である。図面は特に断らない限り図1を参照する。
A:第1タンク11、及び第2タンク19にそれぞれ洗浄液を貯留する。洗浄液は、水溶性洗浄剤を水で希釈した洗浄水である。水溶性洗浄剤として、物品の防錆効果を奏するアルカノールアミンのようなアミン塩類、及び有機酸を主成分とする石鹸を適用する。水溶性洗浄剤を水で希釈するには、第2タンク19に水を流入させながら、この水にフィーダー等から送り出される水溶性洗浄剤を混入することにより行われる。表1は、第1タンク11、及び第2タンク19にそれぞれ貯留される洗浄液の容量、温度、及び水溶性洗浄剤の濃度を示している。
Figure 2013244444
B:複数のトレー7を準備し、個々のトレー7に96個の物品を収納する。トレー7を1つずつ順に洗浄室29へ搬入し、搬送手段9のエンドレスベルト27にトレー7を載せる。そして、搬送手段9がトレー7と共に物品を搬送する過程で、第1洗浄手段13が、スプレーノズル41から第1タンク11の洗浄液を噴射することにより、物品に付着した粉塵、及び油脂を洗浄する。洗浄液の白濁は主に本工程で進行する。
C:搬送手段9により搬送されるトレー7が送風室31に進入し、第1送風手段15の整流ノズル47の下方を通過する。この過程で、整流ノズル47から噴出される30〜40℃の温風により、物品に付着した第1タンク11の洗浄液を物品から吹き飛ばすことができる。本工程は、物品に付着した洗浄液を完全に除去するのではなく、白濁した少量の洗浄液が物品に残留しても良い。
D:洗浄液は、上記B,Cの工程で洗浄室29と送風室31の底部まで流下し、第1循環経路17を経て第1タンク11に循環する。この洗浄液が本工程で第2タンク19に流入することはないので、第2タンク19の洗浄液が粉塵で汚れることはなく、また第2タンク19の中に白濁した洗浄液が混入することもない。
E:搬送手段9により搬送されるトレー7が洗浄室33を通過する過程で、トレー7に収納された物品に、第2洗浄手段21のシャワーノズル53から第2タンク19の洗浄液が流下する。これにより、上記Cの工程で物品に残留した第1タンク11の洗浄液を洗い流すことができる。
F:搬送手段9により搬送されるトレー7が送風室35に進入し、第2送風手段23の整流ノズル47の下方を通過する。この過程で、整流ノズル47から噴出される30〜40℃の温風により、上記Eの工程で物品に付着した第2タンク19の洗浄液を物品から吹き飛ばす。本工程は、物品の乾燥を促進できる程度に洗浄液を除去できればよく、少量の洗浄液が物品に残留しても良い。トレー7は、搬送手段9により更に搬送され、送風室35から搬出される。
G:上記E,Fの工程で、洗浄液は洗浄室33と送風室35の底部まで流下し、第2循環経路25を経て第2タンク19へ循環する。以上の工程で、第1タンク11の洗浄液に比較して第2タンク19の洗浄液は清澄に保たれるので、上記Fの工程で物品に残留した第2タンク19の洗浄液が物品の表面で乾燥しても、これによりホワイトスポットが形成されることはなく、本実施例で適用した水溶性洗浄剤による物品の防錆効果を持続することができる。
洗浄液は、物品の洗浄に供する量によって洗浄できる物品の個数に限度がある。即ち、上記Bの工程で洗浄液を噴射された物品の個数が増すに従い第1タンク11の洗浄液は徐々に白濁する。このため、第1タンク11に貯留された容量の洗浄液により洗浄できる物品の個数が限度に達したことは、洗浄液の白濁する度合いに基づき判断できる。
H:制御手段65は、洗浄液が上記の限度に達する直前に排出経路61の開閉弁67を開放する。そして、排出経路61から第1タンク11の洗浄液が排出されたところで、制御手段65が開閉弁67を閉じる。更に、制御手段65が導入経路63のポンプ69を起動させ、第1タンク11から排出された洗浄液と同量の第2タンク19の洗浄液を第1タンク11に導入する。これにより、第1タンク11の洗浄液は、第1タンク11に比較して清澄な第2タンク19の洗浄液に入れ換えられる。本工程で、第2タンク19には新たな洗浄液が補給される。
以上に述べた洗浄方法によれば、白濁した洗浄液が上記Cの工程で物品に残留するが、この洗浄液は少量であるので、上記Gの工程で第2タンク19に混入しても、第2タンク19の洗浄液が直ちに白濁することはない。本実施例では、第1タンク11により洗浄された物品の個数が約6万個に達し、これらの物品に第2タンク19の洗浄液が流下された段階で、第2タンク19の洗浄液が白濁した度合いは小さい。
また、以上の工程で洗浄液は空気によく触れるので、その水分の蒸発により水溶性洗浄剤の濃度が上昇する。このため、所定の時間が経過する毎に、第1タンク11の洗浄液を第2タンク19の洗浄液に入れ換え、第2タンク19に新たな洗浄液を補給すれば、表1に示すように、第1タンク11に貯留される洗浄液の水溶性洗浄剤の濃度を第2タンク19に貯留される洗浄液の水溶性洗浄剤の濃度よりも高く保つことができる。表1に示す水溶性洗浄剤の濃度は、第1タンク11に貯留される洗浄液が最良の洗浄力を発揮できるよう定められている。
図2は、本発明の比較例となる洗浄装置71を示している。比較例の洗浄装置71について洗浄装置1との差違を先ず説明する。上記の第2タンク、第2洗浄手段、及び第2循環経路は省略されている。搬送手段9により搬送されるトレー7は、洗浄室29、送風室31、及び乾燥室73を通過する。図中に三角形で枠取りした領域75は、整流ノズル47から噴出される気流が物品に達する行程で拡散する範囲を概ね表している。乾燥室73には、エアブロワーから送風される空気をヒーターで80℃の熱風になるよう加熱し、この熱風を整流ノズル77から下方へ噴出する乾燥手段79が設けられている。
比較例の洗浄装置71を使用して物品を洗浄した場合、洗浄室29において洗浄液を噴射される物品の個数が増すに従い第1タンク11の洗浄液が徐々に白濁するのは洗浄装置1と同様である。また、整流ノズル47から噴出される気流によって洗浄後の物品から完全に除去することのできない洗浄液は、乾燥室73の中で熱風に触れ速やかに乾燥する。しかしながら、比較例の洗浄装置71を使用して約1.2万個の物品の洗浄を終えた段階で、第1タンク11の洗浄液は不透明になる程度に白濁する。これが物品に残留し乾燥することによるホワイトスポットの形成を避けることはできない。
以上に述べたように、本発明の実施形態に係る洗浄方法によれば、第1タンク11の洗浄液を入れ換えることなく良好に洗浄でき、かつ防錆できる物品の個数は、比較例の洗浄装置71を使用して物品を洗浄した場合の約5倍に相当する。しかも、本発明の実施形態に係る洗浄方法によれば、比較例の洗浄装置71を使用した場合の約5倍の個数の物品の洗浄を終えた段階で、ホワイトスポットの形成は認められていない。
尚、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々なる改良、修正、又は変形を加えた態様でも実施できる。以上に述べた洗浄液がアミン塩類を含有するものでなくても、本発明の実施が妨げられることはない。上記B,Eの少なくとも一方の工程で洗浄液を水槽に貯え、この洗浄液に物品を沈めることにより、物品の洗浄、又は白濁した洗浄液の洗い流しを行うようにしても良い。また、第1送風手段15、又は第2送風手段23は、整流ノズル47に圧搾空気を供給するコンプレッサーであっても良い。
本発明は、機械要素に限らず、電子部品を含めたあらゆる物品の洗浄に適用できる。
1...洗浄装置、3,5...洗浄液、7...トレー、9...搬送手段、11...第1タンク、13...第1洗浄手段、15...第1送風手段、17...第1循環経路、19...第2タンク、21...第2洗浄手段、23...第2送風手段、25...第2循環経路、27...エンドレスベルト、29,33...洗浄室、31,35...送風室、37...仕切板、39...第1供給経路、41...スプレーノズル、43...第1ポンプ、47,77...整流ノズル、49...先端、51...第2供給経路、53...シャワーノズル、55...第2ポンプ、57...ピンホール、59...パイプ、61...排出経路、63...導入経路、65...制御手段、67...開閉弁、69...ポンプ、71...比較例の洗浄装置、73...乾燥室、79...乾燥手段、101...物品、103...段部。

Claims (8)

  1. 洗浄液を用いて物品を洗浄する洗浄方法であって、
    洗浄液を第1タンク、及び第2タンクにそれぞれ貯留する工程と、
    前記第1タンクの洗浄液を物品に供給する工程と、
    前記第1タンクの洗浄液を物品から吹き飛ばす工程と、
    前記第1タンクから物品に供給された洗浄液を前記第1タンクに循環させる工程と、
    前記第1タンクの洗浄液を吹き飛ばされた物品に、前記第2タンクの洗浄液を供給する工程と、
    前記第2タンクの洗浄液を物品から吹き飛ばす工程と、
    前記第2タンクから物品に供給された洗浄液を前記第2タンクに循環させる工程とからなることを特徴とする洗浄方法。
  2. 物品の洗浄に供する量によって洗浄できる物品の個数に限度のある洗浄液を用いて、複数の物品を洗浄する洗浄方法であって、
    洗浄液を第1タンク、及び第2タンクにそれぞれ貯留する工程と、
    前記第1タンクの洗浄液を複数の物品に順次に供給する工程と、
    前記第1タンクの洗浄液を物品から吹き飛ばす工程と、
    前記第1タンクから物品に供給された洗浄液を前記第1タンクに循環させる工程と、
    前記第1タンクの洗浄液を吹き飛ばされた物品に、前記第2タンクの洗浄液を供給する工程と、
    前記第2タンクの洗浄液を物品から吹き飛ばす工程と、
    前記第2タンクから物品に供給された洗浄液を前記第2タンクに循環させる工程と、
    前記第1タンクの洗浄液を供給された物品の個数が、前記第1タンクに貯留された量の洗浄液によって洗浄できる限度に達する前に、前記第1タンクの洗浄液を排出し、前記第2タンクの洗浄液を前記第1タンクに導入する工程とからなることを特徴とする洗浄方法。
  3. 前記第2タンクの洗浄液を物品から吹き飛ばす工程で物品を乾燥させることを特徴とする請求項1又は2に記載の洗浄方法。
  4. 前記第1タンク、及び第2タンクに貯留される洗浄液が、水溶性洗浄剤を水で希釈した洗浄水であり、
    前記第2タンクに洗浄液を補給し、前記第2タンクから前記第1タンクに導入された洗浄液の水溶性洗浄剤の濃度は、その水分の蒸発により、前記第2タンクに補給される洗浄液の水溶性洗浄剤の濃度より高くなることを特徴とする請求項2に記載の洗浄方法。
  5. 前記水溶性洗浄剤が物品の防錆効果を奏するアミン塩類を含有することを特徴とする請求項4に記載の洗浄方法。
  6. 洗浄液を用いて物品を洗浄する洗浄装置であって、
    物品を搬送する搬送手段と、
    洗浄液を貯留する第1タンクと、
    前記搬送手段により搬送される物品に、前記第1タンクの洗浄液を供給する第1洗浄手段と、
    前記第1洗浄手段の供給した洗浄液を物品から吹き飛ばす第1送風手段と、
    前記第1洗浄手段の供給した洗浄液を前記第1タンクに循環させる第1循環経路と、
    洗浄液を貯留する第2タンクと、
    前記搬送手段が物品を搬送する向きの前方に設けられ、前記搬送手段により搬送される物品に、前記第2タンクの洗浄液を供給する第2洗浄手段と、
    前記第2洗浄手段の供給した洗浄液を物品から吹き飛ばす第2送風手段と、
    前記第2洗浄手段の供給した洗浄液を前記第2タンクに循環させる第2循環経路とを備えることを特徴とする洗浄装置。
  7. 物品の洗浄に供する量によって洗浄できる物品の個数に限度のある洗浄液を用いて、複数の物品を洗浄する洗浄装置であって、
    複数の物品を順次に搬送する搬送手段と、
    洗浄液を貯留する第1タンクと、
    前記搬送手段により搬送される物品に、前記第1タンクの洗浄液を順次に供給する第1洗浄手段と、
    前記第1洗浄手段の供給した洗浄液を物品から吹き飛ばす第1送風手段と、
    前記第1洗浄手段の供給した洗浄液を前記第1タンクに循環させる第1循環経路と、
    前記第1タンクの洗浄液を排出する排出経路と、
    洗浄液を貯留する第2タンクと、
    前記搬送手段が物品を搬送する向きの前方に設けられ、前記搬送手段により搬送される物品に、前記第2タンクの洗浄液を供給する第2洗浄手段と、
    前記第2洗浄手段の供給した洗浄液を物品から吹き飛ばす第2送風手段と、
    前記第2洗浄手段の供給した洗浄液を前記第2タンクに循環させる第2循環経路と、
    前記第1タンクに前記第2タンクを接続する導入経路と、
    前記搬送手段が物品を搬送する過程で、前記第1洗浄手段から洗浄液を供給された物品の個数が、前記第1タンクに貯留された量の洗浄液によって洗浄できる限度に達する前に、前記第1タンクの洗浄液を前記排出経路から排出し、前記第1タンクに前記導入経路を通して前記第2タンクの洗浄水を導入させる制御手段とを備えことを特徴とする洗浄装置。
  8. 前記第1洗浄手段が洗浄液を噴射するスプレーノズルを備え、前記第2洗浄手段が洗浄液を流下するシャワーノズルを備えることを特徴とする請求項6又は7に記載の洗浄装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104174604A (zh) * 2014-08-14 2014-12-03 吉林省凯达管业有限公司 转向臂清洗机
JP2016064346A (ja) * 2014-09-24 2016-04-28 アサヒビール株式会社 洗缶水滴除去装置

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