JP2013242340A - 反射防止フィルムの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透明基材上に、バインダーと高沸点溶剤とを含む2種以上の塗工液を同時重層塗工することで2層以上の層が積層されてなる塗工層を形成する塗工工程と、同時重層塗工が行われた塗工層を加熱する加熱工程とを備え、最上層用塗工液には低沸点溶剤が含まれ、隣接層用塗工液には低沸点溶剤が含まれていないか、或いは、最上層用塗工液に含まれる低沸点溶剤よりも少ない配合量で低沸点溶剤が含有されており、加熱工程では、塗工層を、低沸点溶剤の沸点以上の温度であって、高沸点溶剤の沸点未満の温度で加熱し、低沸点溶剤を突沸させることで、塗工層中にマイクロボイドが形成される。
【選択図】図1
Description
図1の工程図に示すように、本発明の製造方法は、塗工工程(S1)、加熱工程(S2)を含む。以下、各工程について具体的に説明する。
塗工工程(S1)は、図2に示すように、透明基材1上に、バインダーと高沸点溶剤とを含む2種以上の塗工液を同時重層塗工することで2層以上の層(図2に示す場合にあっては層10A、層10B)が積層されてなる塗工層10を形成する工程である。
透明基材1について特に限定はなく、反射防止フィルムの分野で公知のあらゆるものを使用可能である。例えば、セルロースアシレート、シクロオレフィンポリマー、アクリレート系ポリマー、又はポリエステルを主体とするものを挙げることができる。なお、「主体とする」とは、透明基材構成成分の中で最も含有割合が高い成分を示すものである。
塗工層を構成する層のうち、透明基材から最も遠い位置に設けられる最上層を形成するための最上層用塗工液は、バインダーと、高沸点溶剤と、低沸点溶剤とを含む。
最上層用塗工液に含まれる高沸点溶剤、低沸点溶剤について特に限定はなく、最上層用塗工液に含まれる沸点差がある2つの溶剤のうち、沸点の高いものを高沸点溶剤、該高沸点溶剤よりも沸点が低いものを低沸点溶剤とすればよい。換言すれば、2つの溶剤のうち後述する加熱工程において、突沸する溶剤が低沸点溶剤となり、突沸しない溶剤が高沸点溶剤となる。なお、最上層用塗工液には、2つ以上の溶剤が含有されていてもよく、この場合には、後述する加熱工程において、突沸する溶剤を低沸点溶剤、突沸しない溶剤を高沸点溶剤とすればよい。
最上層用塗工液に含まれるバインダーについて特に限定はなく、例えば、可視光、紫外線、電子線等の電磁波又はエネルギー線に感応して硬化する光硬化性バインダー成分や、熱に感応して硬化する熱硬化性バインダー成分、乾燥又は冷却により固化する熱可塑性樹脂等に代表される非反応性バインダー成分等従来公知のバインダーを使用可能である。これらのバインダーの中でも、塗工適性に優れ、均一な大面積塗膜を形成しやすく、かつ硬化後に高い強度の膜が得られるとの観点から、光硬化性バインダー成分、特に電離放射線硬化性バインダー成分を好ましく使用可能である。
塗工層を構成する層のうち、上記最上層と隣接する隣接層を形成するための隣接層用塗工液は、バインダーと、高沸点溶剤とを含み、かつ、(a)低沸点溶剤が含まれない、或いは(b)低沸点溶剤の配合量が最上層用塗工液よりも少なくなるような配合量で低沸点溶剤が含まれる。
加熱工程(S2)は、上記同時重層塗工が行われた塗工層を、最上層用塗工液、及び隣接層用塗工液に含まれる低沸点溶剤のうち、沸点の高い方の低沸点溶剤の沸点以上の温度、かつ最上層用塗工液、及び隣接層用塗工液に含まれる高沸点溶剤のうち、沸点の低い方の沸点未満の温度で加熱する工程である。
厚み50μmのPETフィルム上に、下記組成の最上層用塗工液1、最下層用塗工液1を、スライド塗布装置を用いて同時重層塗工し、PETフィルム上に、最下層用塗工層1、最上層用塗工層1がこの順で積層された塗工層Aを形成した。なお、各層の厚みは1.5μmであり、塗膜の総厚みは3μmとした。
・UV硬化型多官能アクリレート樹脂 100部
(A−DPH 新中村化学工業(株)製)
・アセトン(低沸点溶剤として) 20部
・プロピレングリコールモノメチルエーテル(高沸点溶剤として) 80部
・UV硬化型多官能アクリレート樹脂 100部
(A−DPH 新中村化学工業(株)製)
・アセトン(低沸点溶剤として) 4部
・プロピレングリコールモノメチルエーテル(高沸点溶剤として) 96部
上記最上層用塗工液1、下記組成の中間層用塗工液1、下記組成の最下層用塗工液2を用い、これら3種の塗工液を同時重層塗工して、PETフィルム上に、最下層用塗工層2、中間層用塗工層1、最上層用塗工層1がこの順で積層された塗工層Bを形成し、この塗工層Bを、上記実施例1と同様の条件でエネルギー照射した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例2の反射防止フィルムを得た。なお各層の厚みは1μmであり、塗膜の総厚みは3μmとした。
・UV硬化型多官能アクリレート樹脂 100部
(A−DPH 新中村化学工業(株)製)
・アセトン(低沸点溶剤として) 12部
・プロピレングリコールモノメチルエーテル(高沸点溶剤として) 88部
・UV硬化型多官能アクリレート樹脂 100部
(A−DPH 新中村化学工業(株)製)
・アセトン(低沸点溶剤として) 2部
・プロピレングリコールモノメチルエーテル(高沸点溶剤として) 98部
最上層用塗工液1のみを、PETフィルム上に塗工して単層の塗工層Cを形成し、この塗工層Cを上記実施例1と同様の条件でエネルギー照射した以外は、全て実施例1と同様にして、比較例1の反射防止フィルムを得た。
表面に凹凸が賦型された反射防止フィルム(特開2012−48239号公報の図1参照)を準備し、これを比較例2の反射防止フィルムとした。
各実施例、及び比較例の反射防止フィルムの反射率を下記の評価基準に基づいて評価した。評価結果を表1に示す。
分光光度計にて反射Y値を測定
○・・・1%以下
△・・・1〜2%
×・・・2%以上
各実施例、及び比較例の反射防止フィルムの色ムラを下記の評価基準に基づいて評価した。評価結果を表1に示す。
3波長型蛍光灯の反射光にて、目視評価
○・・・虹ムラなし
△・・・虹ムラわずかに見える
×・・・虹ムラ多数
各実施例、及び比較例の反射防止フィルムの塗膜硬さを下記の評価基準に基づいて評価した。評価結果を表1に示す。
鉛筆硬度試験
○・・・H以上
△・・・HB
×・・・B以下
10A・・・最上層
10B・・・隣接層
20・・・マイクロボイド勾配形成後の塗工層
30・・・マイクロボイド
Claims (1)
- 反射防止フィルムの製造方法であって、
透明基材上に、バインダーと高沸点溶剤とを含む2種以上の塗工液を同時重層塗工することで2層以上の層が積層されてなる塗工層を形成する塗工工程と、
前記同時重層塗工が行われた前記塗工層を加熱する加熱工程と、
を備え、
前記塗工工程において用いられる2種以上の塗工液のうち、前記透明基材から最も遠い位置に設けられる最上層を形成するための最上層用塗工液には、さらに低沸点溶剤が含まれ、
前記2種以上の塗工液のうち、前記最上層と隣接する隣接層を形成するための隣接層用塗工液には、前記低沸点溶剤が含まれていないか、或いは、前記最上層用塗工液に含まれる前記低沸点溶剤よりも少ない配合量で前記低沸点溶剤が含有されており、
前記加熱工程では、前記最上層、及び前記隣接層を含む塗工層を、前記低沸点溶剤の沸点以上の温度であって、前記高沸点溶剤の沸点未満の温度で加熱し、前記低沸点溶剤を突沸させることで、前記塗工層中にマイクロボイドが形成されることを特徴とする反射防止フィルムの製造方法。
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