JP2013241533A - 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製造方法及び物品 - Google Patents

室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製造方法及び物品 Download PDF

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Abstract

【課題】保存安定性、接着性等に優れる室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を製造する方法、及びこの方法により得られた組成物で接着又はコーティングされた物品を提供する。
【解決手段】(A)式(1)で示されるオルガノポリシロキサン、
Figure 2013241533

(R1は一価の炭化水素基、mは10以上。)(B)式(2)で示されるシラン化合物又はその部分加水分解縮合物、
Figure 2013241533

(R2、R3は一価炭化水素基、aは3又は4。)(C)アミノ基含有シラン又はその部分加水分解物、(D)無機充填剤、(E)硬化触媒、を必須成分とする室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製造方法であって、(D)成分、(E)成分を混合する前に、(A)成分と(B)成分の一部又は全部と(C)成分を事前混合する室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサンを出発原料として、保存安定性、接着性等に優れる室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を製造する方法、及びこの方法により得られた室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物で接着又はコーティングされた物品に関する。
湿気により架橋する室温硬化性(RTV)シリコーンゴム組成物は、その取り扱いが容易な上、耐候性や電気特性に優れているため、建材用のシーリング材、電気・電子分野での接着剤など様々な分野で使用されている。これらのRTVシリコーンゴム組成物は、末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサンを出発原料として設計される場合が多く、反応性などの点から錫触媒が使用される頻度が高かった。しかし近年、欧州のREACHに代表されるように、環境調和型の材料設計が必要になってきている。
錫触媒の代替となる硬化触媒としては、チタンやアルミニウムなどの硬いルイス酸が考えられるが、末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサンを出発原料とした場合、RTVシリコーンゴム組成物を調製するのが難しく、ゲル化してしまうなどの問題があった。予めアルコキシシリル基で末端封鎖されたオルガノポリシロキサンを使用することで、このような問題を回避することができるが、コストが高くなるなどの欠点を孕んでいる。
末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサンを製造工程中で末端封鎖すれば、錫触媒以外の有機金属触媒でも使用でき、安価でかつ環境負荷を低減したRTVシリコーンゴム組成物を調製することが可能となる。
このような技術として、特開昭61−21157号公報、特開昭63−83166号公報及び特開昭63−83167号公報(特許文献1〜3)には、末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサンに、アルコキシ基含有シランと特定のアミノ基含有シランを末端封鎖触媒として配合することで、製造工程中に末端封鎖し、錫触媒以外の硬化触媒を使用した室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物が得られることが開示されている。
また、特開昭63−99236号公報(特許文献4)には、末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサンに、末端封鎖剤及び末端封鎖触媒から成る混合物を反応させ、これにチタン触媒を混合することで、機械的特性に優れた室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を製造する方法が開示されている。
アミノ基含有シランを、末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサンと事前に混合する方法としては、特開2000−129130号公報(特許文献5)に、微粉末シリカと共存条件下で混合することで、流動性、セルフレベリング性などに優れる室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を製造する方法が開示されている。
本発明に記述されたアミノ基含有シランの先行技術としては、特開2002−121385号公報(特許文献6)に記載されており、接着付与剤として使用されている。末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサンに、アルコキシシランと有機錫を混合した後、アミノ基含有シランを混合することで、接着性に優れた室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を得ることが開示されている。
これら従来の方法は、室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製造工程において末端封鎖できるため、コスト面等で非常に有用な手段であるが、反応により発生するアルコールが系中に残存することにより保存安定性が問題となる場合がある。また末端封鎖触媒として酸触媒を使用する場合は、塩基性の接着付与剤が中和されるため、接着性が不良となる可能性がある。また、末端封鎖触媒として使用した特定の有機化合物の効果は、あくまで末端封鎖に対する触媒作用のみであり、他の機能を発現させるための効果は発揮しない。
特開昭61−21157号公報 特開昭63−83166号公報 特開昭63−83167号公報 特開昭63−99236号公報 特開2000−129130号公報 特開2002−121385号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサンを出発原料として、特定のアミノ基含有シランを末端封鎖触媒に使用することで、保存安定性、接着性等に優れる室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を製造する方法、及びこの方法により得られた室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物で接着又はコーティングされた物品を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサンと、下記一般式(2)で示されるシラン化合物又はその部分加水分解縮合物の一部又は全部と、アミノ基含有シラン又はその部分加水分解物とを事前に混合して末端封鎖を行う工程を経ることで、保存安定性、接着性等に優れる室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物が得られることを見出し、本発明をなすに至った。
即ち、本発明は、下記に示す室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製造方法及び物品を提供する。
〔1〕
(A)下記一般式(1)
Figure 2013241533
(式中、R1は独立に炭素数1〜10の非置換又は置換の一価の炭化水素基であり、mは10以上の整数である。)
で示されるオルガノポリシロキサン、
(B)下記一般式(2)
Figure 2013241533
(式中、R2は炭素数1〜10の非置換又はハロゲン置換一価炭化水素基であり、R3は独立に炭素数1〜10の非置換の一価炭化水素基であり、aは3又は4である。)
で示されるシラン化合物又はその部分加水分解縮合物、
(C)アミノ基含有シラン又はその部分加水分解物、
(D)無機充填剤、
(E)硬化触媒
を必須成分とする室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製造方法であって、(D)成分、(E)成分を混合する前に、(A)成分と(B)成分の一部又は全部と(C)成分を事前混合することを特徴とする室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製造方法。
〔2〕
(C)成分が、下記一般式(3)で示されるアミノ基含有シランである〔1〕に記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製造方法。
Figure 2013241533
(式中、R4は芳香環を含む炭素数7〜10の二価の炭化水素基であり、R5は炭素数1〜10の二価の炭化水素基であり、R6及びR7はそれぞれ独立に炭素数1〜10の非置換又はハロゲン置換一価炭化水素基であり、bは2又は3である。但し、1級及び2級アミンの少なくとも一方はR4の芳香環に直結していない。)
〔3〕
(E)成分が、有機チタン化合物である〔1〕又は〔2〕に記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製造方法。
〔4〕
〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載された製造方法により得られた室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物で接着又はコーティングされた物品。
〔5〕
電源部品である〔4〕に記載の物品。
本発明の製造方法によれば、保存安定性、接着性等に優れる室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を得ることができる。
以下、本発明について詳しく説明する。
本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製造方法は、
(A)一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサン、
(B)一般式(2)で示されるシラン化合物又はその部分加水分解縮合物、
(C)アミノ基含有シラン又はその部分加水分解物、
(D)無機充填剤、
(E)硬化触媒
を必須成分とする組成物において、上記(D)成分、(E)成分を混合する前に、(A)成分と(B)成分の一部又は全部と(C)成分とを事前混合することを特徴とするものである。
[(A)成分]
本発明のオルガノポリシロキサン組成物の(A)成分は、下記一般式(1)で示されるものである。
Figure 2013241533
式中、R1は炭素数1〜10の非置換又は置換の一価炭化水素基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基などのアルキル基;シクロヘキシル基などの環状アルキル基;ビニル基、アリル基などのアルケニル基;フェニル基、トリル基などのアリール基;及びこれらの基の水素原子が部分的にハロゲン原子などで置換された基、例えば、3,3,3−トリフルオロプロピル基等である。これらの中で、メチル基、フェニル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。R1は同一の基であっても異種の基であってもよい。
また、mは10以上の整数であり、オルガノポリシロキサンの25℃における粘度が25〜500,000mm2/sの範囲が好ましく、より好ましくは500〜100,000mm2/sの範囲となる整数である。なお、粘度は、オストワルド粘度計により測定することができる(以下、同じ)。
[(B)成分]
(B)成分は、下記一般式(2)で示されるシラン化合物又はその部分加水分解縮合物であり、(A)成分の末端封止及び架橋剤として作用するものである。
Figure 2013241533
式中、R2は、炭素数1〜10の非置換又はハロゲン置換一価炭化水素基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基などのアルキル基;シクロヘキシル基などの環状アルキル基;ビニル基、アリル基などのアルケニル基;フェニル基、トリル基などのアリール基;及びこれらの基の水素原子が部分的にハロゲン原子で置換された基、例えば、3,3,3−トリフルオロプロピル基等である。これらの中では、メチル基、エチル基、プロピル基、ビニル基、フェニル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基が好ましく、より好ましくはメチル基、ビニル基、フェニル基である。R3は、独立に炭素数1〜10の非置換の一価炭化水素基であり、R2からハロゲン置換一価炭化水素基を除いたものが例示され、メチル基、エチル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。なお、R2、R3は、R2、R3のそれぞれが同一であっても異なっていてもよく、またR2とR3が同一の基であっても異なっていてもよい。
また、aは3又は4である。
(B)成分の具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン等のアルコキシシラン、並びにこれらのシランの部分加水分解縮合物が挙げられる。これらの中では、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシランが好ましい。
(B)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して好ましくは0.2〜30質量部、より好ましくは0.5〜20質量部、特に好ましくは1〜15質量部の範囲が望ましい。(B)成分の配合量が少なすぎると、末端封鎖率が悪く、保存安定性が低下することがあり、(B)成分の配合量が多すぎると、得られる硬化物は機械的特性が低下し易く、硬化速度も遅くなるなどの欠点が発生する場合がある。
[(C)成分]
(C)成分のアミノ基含有シラン又はその部分加水分解物は、(A)成分である末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサンの末端封鎖触媒、並びに接着付与剤として重要な効果を発揮するものであり、アミノ基含有シランカップリング剤が例示され、下記一般式(3)で示されるアミノ基含有シランが好ましい。
Figure 2013241533
(式中、R4は芳香環を含む炭素数7〜10の二価の炭化水素基であり、R5は炭素数1〜10の二価の炭化水素基であり、R6及びR7はそれぞれ独立に炭素数1〜10の非置換又はハロゲン置換一価炭化水素基であり、bは2又は3である。但し、1級及び2級アミンの少なくとも一方はR4の芳香環に直結していない。)
このアミノ基含有シランは、1級アミンと2級アミンの間に芳香環を含み、更に少なくとも一方が芳香環に直結していない構造をしており、詳しくは特開平5−105689号公報に記載されている。
式中、R4は芳香環を含む炭素数7〜10の二価の炭化水素基であり、フェニレン基とアルキレン基とが結合した基が好ましく、例えば、下記式(4)〜(12)で示されるものが挙げられる。
−CH2−C64− (4)
−CH2−C64−CH2− (5)
−CH2−C64−CH2−CH2− (6)
−CH2−C64−CH2−CH2−CH2− (7)
−CH2−CH2−C64− (8)
−CH2−CH2−C64−CH2− (9)
−CH2−CH2−C64−CH2−CH2− (10)
−CH2−CH2−CH2−C64− (11)
−CH2−CH2−CH2−C64−CH2− (12)
これらの中で、特に好ましくは式(5)で示される基である。
なお、フェニレン基に結合するアルキレン基の配向は、オルト位、メタ位、パラ位のいずれであってもよい。特に好ましくはメタ位である。
5は炭素数1〜10の二価の炭化水素基であり、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、デカメチレン基、2−メチルプロピレン基等のアルキレン基、フェニレン基等のアリーレン基、これらアルキレン基とアリーレン基とが結合した基などが挙げられるが、好ましくは炭素数1〜4のアルキレン基である。
また、R6、R7はそれぞれ独立に炭素数1〜10の非置換又はハロゲン置換一価炭化水素基であり、前記式(2)におけるR2で例示したものと同様のものを例示することができる。R6としては、メチル基、ビニル基、フェニル基が好ましく、より好ましくはメチル基であり、R7としては、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、より好ましくはメチル基、エチル基である。
(C)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して好ましくは0.1〜10質量部、より好ましくは0.2〜5質量部、特に好ましくは0.5〜3質量部である。(C)成分の配合量が少なすぎると、末端封鎖率が低下したり、接着性も低下する場合がある。多すぎると価格的に不利になる場合や、組成物の保存安定性が低下したりする場合がある。
[(D)成分]
(D)成分は、無機充填剤であり、例えば、粉砕シリカ、煙霧質シリカ、湿式シリカ、結晶性シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、ベーマイト、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、塩基性炭酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化チタン、カーボンブラック、ガラスビーズ、ガラスバルーン、樹脂ビーズ、樹脂バルーンなどが挙げられ、これらは1種単独で使用してもよく、また2種類以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中で、煙霧質シリカ、炭酸カルシウムが好ましい。これらの無機充填剤は、表面処理されていなくても、クロロシラン、アルコキシシラン、シラザン、オルガノポリシロキサンや脂肪酸、脂肪酸誘導体等の公知の処理剤で表面処理されていてもよい。
(D)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して好ましくは1〜800質量部、より好ましくは2〜500質量部、特に好ましくは3〜300質量部である。(D)成分の配合量が少なすぎると、機械的特性が乏しくなる場合があり、多すぎると、硬化物のゴム弾性が低下することがある。
[(E)成分]
(E)成分の硬化触媒は、縮合触媒作用を有するものであれば特に制限されないが、環境的に有機錫化合物触媒を用いることが好ましくない用途では、有機錫化合物以外のものであることが好ましい。このような硬化触媒として、具体的には、テトライソプロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタン、イソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)、イソプロポキシビス(アセチルアセトナート)チタン、チタニウムイソプロポキシオクチレングリコール等のチタン酸エステル又はチタンキレート化合物;アルミニウムイソプロピレート、アルミニウムsec−ブチレート、アルミニウムエチレート、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート等のアルミニウムアルコレート又はアルミニウムキレート化合物;テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピルメチルジメトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン等のグアニジル基を含有するシラン又はシロキサン;オクチル酸鉛やその他の酸性触媒もしくは塩基性触媒等の従来公知の触媒が例示される。これらの中で、有機チタン化合物が好ましく、特にチタンキレート化合物が好ましく、イソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)、イソプロポキシビス(アセチルアセトナート)チタンが特に好ましい。
(E)成分の硬化触媒は、1種を単独で使用しても2種以上の混合物として使用してもよい。
(E)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して好ましくは0.1〜10質量部、より好ましくは0.2〜8質量部、特に好ましくは0.5〜5質量部である。(E)成分の配合量が少なすぎると、十分な架橋性が得られない場合があり、多すぎると、価格的に不利になる場合や硬化速度が低下するなどの欠点が発生する場合がある。
[その他の成分]
また、本発明の組成物には、本発明の目的を損なわない範囲において上記成分以外に、添加剤等を配合してもよい。
例えば、ウェッターやチキソトロピー向上剤としてのポリエーテル、可塑剤としての非反応性ジメチルシリコーンオイル、イソパラフィン、架橋密度向上剤としてのトリメチルシロキシ単位〔(CH33SiO1/2単位〕とSiO2単位とからなる網状ポリシロキサン等が挙げられる。これらの中で非反応性ジメチルシリコーンオイル(両末端がトリメチルシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサン)は、硬さの調整や作業性の調整のために好適に用いることができ、配合する場合の配合量は、(A)成分のオルガノポリシロキサン100質量部に対して1〜100質量部であることが好ましく、より好ましくは2〜50質量部である。
更に、必要に応じて、顔料、染料、蛍光増白剤等の着色剤、防かび剤、抗菌剤、ブリードオイルとしての非反応性フェニルシリコーンオイル、フルオロシリコーンオイル、シリコーンと非相溶の有機液体等の表面改質剤、トルエン、キシレン、溶剤揮発油、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、低沸点イソパラフィン等の溶剤を添加してもよい。
これらの成分は、本発明の製造方法のどの工程で配合してもよい。
本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製造方法は、上述した各成分において、(D)成分、(E)成分を混合する前に、(A)成分と(B)成分の一部又は全部と(C)成分とを事前に混合することを特徴とする。好ましくは、(A)成分と(B)成分を混合した後(C)成分を混合するか、(A)成分、(B)成分、(C)成分を同時に混合する。(A)成分と(B)成分と(C)成分を事前混合しないと(A)成分の末端が、(B)成分のアルコキシ基で十分封鎖されず、保存性が悪くなる。なお、ここで配合する(B)成分は、(A)成分の末端を封鎖するのに十分な量である必要がある。ここで、(A)成分と(B)成分と(C)成分の混合は、実質的に無水の条件下にて、室温(通常0〜40℃、好ましくは10〜30℃)で行えばよく、時間は、通常10分〜5時間、好ましくは20分〜3時間程度である。また、混合は、常圧下又は加圧下で行うことが好ましい。
その後、(A)成分と(B)成分と(C)成分の混合物と、(D)成分、(E)成分を混合する。この場合の混合は、常温で行えばよいが、必要に応じて加熱してもよい。混合時間は、上記成分が均一となるのに十分な時間であればよく、通常5分〜2時間、好ましくは10分〜1時間程度である。また、混合は、常圧下又は減圧下で行うことが好ましい。
なお、(B)成分は、好ましくは一部を(A)、(C)成分と共に事前混合し、残部は事前混合後に混合するが、この場合、事前混合に用いられる(B)成分は、(A)成分の末端を封鎖するのに十分な量であればよい。
また、上記(A)〜(E)成分以外の成分を配合する場合は、どの工程で配合してもよいが、(A)〜(C)成分を事前混合した後に混合することが望ましい。
得られた室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、湿分を避けた雰囲気で保存することができ、これを室温に放置することにより、空気中の水分存在下で通常5分〜1週間程度で硬化する。
本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、電気・電子部品や建築用部材等の接着、コーティング用、特に各種コンデンサやトランス等の電源部品の接着、コーティング用として有用である。
以下、本発明を具体的に説明する実施例及び比較例を示すが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例1]
分子鎖両末端がシラノール基であり、25℃における粘度が5,000mm2/sのポリジメチルシロキサン30質量部と、分子鎖両末端がシラノール基であり、25℃における粘度が20,000mm2/sのポリジメチルシロキサン70質量部と、分子鎖両末端がトリメチルシリル基であり、25℃における粘度が300mm2/sのポリジメチルシロキサン20質量部と、テトラメトキシシラン4質量部と、下記式(13)で示されるアミノ基含有シラン1質量部を常圧下にて60分混合した。次いで、煙霧質シリカ10質量部と、重質炭酸カルシウム150質量部を減圧下にて40分混合した。減圧混合後、メチルトリメトキシシラン8質量部と、イソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)2質量部を加え、減圧条件下15分混合して組成物1を得た。
Figure 2013241533
[実施例2]
分子鎖両末端がシラノール基であり、25℃における粘度が5,000mm2/sのポリジメチルシロキサン30質量部と、分子鎖両末端がシラノール基であり、25℃における粘度が20,000mm2/sのポリジメチルシロキサン70質量部と、分子鎖両末端がトリメチルシリル基であり、25℃における粘度が300mm2/sのポリジメチルシロキサン20質量部と、メチルトリメトキシシラン4質量部と、上記式(13)で示されるアミノ基含有シラン1質量部を常圧下にて60分混合した。次いで、煙霧質シリカ10質量部と、重質炭酸カルシウム150質量部を減圧下にて40分混合した。減圧混合後、メチルトリメトキシシラン8質量部と、イソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)2質量部を加え、減圧条件下15分混合して組成物2を得た。
[実施例3]
分子鎖両末端がシラノール基であり、25℃における粘度が5,000mm2/sのポリジメチルシロキサン30質量部と、分子鎖両末端がシラノール基であり、25℃における粘度が20,000mm2/sのポリジメチルシロキサン70質量部と、分子鎖両末端がトリメチルシリル基であり、25℃における粘度が300mm2/sのポリジメチルシロキサン20質量部と、テトラメトキシシラン4質量部と、上記式(13)で示されるアミノ基含有シラン1質量部を常圧下にて60分混合した。次いで、煙霧質シリカ10質量部と、重質炭酸カルシウム150質量部を減圧下にて40分混合した。減圧混合後、ビニルトリメトキシシラン8質量部と、イソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)2質量部を加え、減圧条件下15分混合して組成物3を得た。
[実施例4]
分子鎖両末端がシラノール基であり、25℃における粘度が5,000mm2/sのポリジメチルシロキサン30質量部と、分子鎖両末端がシラノール基であり、25℃における粘度が20,000mm2/sのポリジメチルシロキサン70質量部と、分子鎖両末端がトリメチルシリル基であり、25℃における粘度が300mm2/sのポリジメチルシロキサン20質量部と、メチルトリメトキシシラン4質量部と、上記式(13)で示されるアミノ基含有シラン1質量部を常圧下にて60分混合した。次いで、煙霧質シリカ10質量部と、重質炭酸カルシウム150質量部を減圧下にて40分混合した。減圧混合後、ビニルトリメトキシシラン8質量部と、イソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)2質量部を加え、減圧条件下15分混合して組成物4を得た。
[比較例1]
分子鎖両末端がシラノール基であり、25℃における粘度が5,000mm2/sのポリジメチルシロキサン30質量部と、分子鎖両末端がシラノール基であり、25℃における粘度が20,000mm2/sのポリジメチルシロキサン70質量部と、分子鎖両末端がトリメチルシリル基であり、25℃における粘度が300mm2/sのポリジメチルシロキサン20質量部と、テトラメトキシシラン4質量部を常圧下にて60分混合した。次いで、煙霧質シリカ10質量部と、重質炭酸カルシウム150質量部を減圧下にて40分混合した。減圧混合後、上記式(13)で示されるアミノ基含有シラン1質量部とメチルトリメトキシシラン8質量部と、イソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)2質量部を加え、減圧条件下15分混合して組成物5を得た。
[比較例2]
分子鎖両末端がシラノール基であり、25℃における粘度が5,000mm2/sのポリジメチルシロキサン30質量部と、分子鎖両末端がシラノール基であり、25℃における粘度が20,000mm2/sのポリジメチルシロキサン70質量部と、分子鎖両末端がトリメチルシリル基であり、25℃における粘度が300mm2/sのポリジメチルシロキサン20質量部と、メチルトリメトキシシラン4質量部を常圧下にて60分混合した。次いで、煙霧質シリカ10質量部と、重質炭酸カルシウム150質量部を減圧下にて40分混合した。減圧混合後、上記式(13)で示されるアミノ基含有シラン1質量部と、メチルトリメトキシシラン8質量部と、イソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)2質量部を加え、減圧条件下15分混合して組成物6を得た。
[比較例3]
分子鎖両末端がシラノール基であり、25℃における粘度が5,000mm2/sのポリジメチルシロキサン30質量部と、分子鎖両末端がシラノール基であり、25℃における粘度が20,000mm2/sのポリジメチルシロキサン70質量部と、分子鎖両末端がトリメチルシリル基であり、25℃における粘度が300mm2/sのポリジメチルシロキサン20質量部と、メチルトリメトキシシラン4質量部を常圧下にて60分混合した。次いで、煙霧質シリカ10質量部と、重質炭酸カルシウム150質量部を減圧下にて40分混合した。減圧混合後、上記式(13)で示されるアミノ基含有シラン1質量部と、メチルトリメトキシシラン8質量部を加えて常圧で15分混合後、イソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)2質量部を加え、減圧条件下15分混合して組成物7を得た。
[比較例4]
分子鎖両末端がシラノール基であり、25℃における粘度が5,000mm2/sのポリジメチルシロキサン30質量部と、分子鎖両末端がシラノール基であり、25℃における粘度が20,000mm2/sのポリジメチルシロキサン70質量部と、分子鎖両末端がトリメチルシリル基であり、25℃における粘度が300mm2/sのポリジメチルシロキサン20質量部と、テトラメトキシシラン4質量部を常圧下にて60分混合した。次いで、煙霧質シリカ10質量部と、重質炭酸カルシウム150質量部を減圧下にて40分混合した。減圧混合後、上記式(13)で示されるアミノ基含有シラン1質量部と、メチルトリメトキシシラン8質量部を加えて常圧で15分混合後、イソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)2質量部を加え、減圧条件下15分混合して組成物8を得た。
調製した組成物1〜8を用いて、以下の特性を確認した。得られた結果を表1に示す。
・初期硬化性
調製した組成物1〜8を、23℃/50%RH環境下にて厚さが3mmになるように7日間放置して硬化させ、JIS K 6249に従い、硬さを測定した。
・簡易接着性
調製した組成物1〜8を、エタノールで表面を洗浄した被着体に、厚さが3mmになるように塗布し、23℃/50%RH環境下にて7日間硬化させた。7日後、被着体からゴム(組成物の硬化物)を剥がし、接着性を確認し、下記の基準で評価した。
○:被着体とゴム界面に1cm程度の切込みを入れ、手でせん断方向に引っ張った際に、
ゴムが被着体から剥離しない
×:被着体とゴム界面に1cm程度の切込みを入れ、手でせん断方向に引っ張った際に、
ゴムが被着体から剥離する
・保存性
調製した組成物1〜8を密閉可能容器に入れ、70℃のオーブンに7日間放置した。70℃/7日経過した組成物1〜8を、23℃/50%RH環境下にて厚さが3mmになるように7日間放置して硬化させ、JIS K 6249に従い、硬さを測定し、初期硬度と比較して±5の値であれば良好、±5を外れた場合は不良として判断した。
Figure 2013241533
以下、難燃特性を有する室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製造方法でも有用であることを、実施例及び比較例にて説明する。
[実施例5]
分子鎖両末端がシラノール基であり、25℃における粘度が5,000mm2/sのポリジメチルシロキサン20質量部と、分子鎖両末端がシラノール基であり、25℃における粘度が20,000mm2/sのポリジメチルシロキサン80質量部と、分子鎖両末端がトリメチルシリル基であり、25℃における粘度が300mm2/sのポリジメチルシロキサン20質量部と、テトラメトキシシラン4質量部と、上記式(13)で示されるアミノ基含有シラン1質量部を常圧下にて60分混合した。次いで、煙霧質シリカ10質量部と、重質炭酸カルシウム30質量部と、水酸化アルミニウム150質量部を減圧下にて40分混合した。減圧混合後、メチルトリメトキシシラン10質量部と、イソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)3質量部を加え、減圧条件下15分混合して組成物9を得た。
[実施例6]
分子鎖両末端がシラノール基であり、25℃における粘度が5,000mm2/sのポリジメチルシロキサン20質量部と、分子鎖両末端がシラノール基であり、25℃における粘度が20,000mm2/sのポリジメチルシロキサン80質量部と、分子鎖両末端がトリメチルシリル基であり、25℃における粘度が300mm2/sのポリジメチルシロキサン20質量部と、メチルトリメトキシシラン4質量部と、上記式(13)で示されるアミノ基含有シラン1質量部を常圧下にて60分混合した。次いで、煙霧質シリカ10質量部と、重質炭酸カルシウム30質量部と、水酸化アルミニウム150質量部を減圧下にて40分混合した。減圧混合後、メチルトリメトキシシラン10質量部と、イソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)3質量部を加え、減圧条件下15分混合して組成物10を得た。
[比較例5]
分子鎖両末端がシラノール基であり、25℃における粘度が5,000mm2/sのポリジメチルシロキサン20質量部と、分子鎖両末端がシラノール基であり、25℃における粘度が20,000mm2/sのポリジメチルシロキサン80質量部と、分子鎖両末端がトリメチルシリル基であり、25℃における粘度が300mm2/sのポリジメチルシロキサン20質量部と、テトラメトキシシラン4質量部を常圧下にて60分混合した。次いで、煙霧質シリカ10質量部と、重質炭酸カルシウム30質量部と、水酸化アルミニウム150質量部を減圧下にて40分混合した。減圧混合後、上記式(13)で示されるアミノ基含有シラン1質量部と、メチルトリメトキシシラン10質量部と、イソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)3質量部を加え、減圧条件下15分混合して組成物11を得た。
[比較例6]
分子鎖両末端がシラノール基であり、25℃における粘度が5,000mm2/sのポリジメチルシロキサン20質量部と、分子鎖両末端がシラノール基であり、25℃における粘度が20,000mm2/sのポリジメチルシロキサン80質量部と、分子鎖両末端がトリメチルシリル基であり、25℃における粘度が300mm2/sのポリジメチルシロキサン20質量部と、メチルトリメトキシシラン4質量部を常圧下にて60分混合した。次いで、煙霧質シリカ10質量部と、重質炭酸カルシウム30質量部と、水酸化アルミニウム150質量部を減圧下にて40分混合した。減圧混合後、上記式(13)で示されるアミノ基含有シラン1質量部と、メチルトリメトキシシラン10質量部と、イソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)3質量部を加え、減圧条件下15分混合して組成物12を得た。
[比較例7]
分子鎖両末端がシラノール基であり、25℃における粘度が5,000mm2/sのポリジメチルシロキサン20質量部と、分子鎖両末端がシラノール基であり、25℃における粘度が20,000mm2/sのポリジメチルシロキサン80質量部と、分子鎖両末端がトリメチルシリル基であり、25℃における粘度が300mm2/sのポリジメチルシロキサン20質量部と、メチルトリメトキシシラン4質量部を常圧下にて60分混合した。次いで、煙霧質シリカ10質量部と、重質炭酸カルシウム30質量部と、水酸化アルミニウム150質量部を減圧下にて40分混合した。減圧混合後、上記式(13)で示されるアミノ基含有シラン1質量部と、メチルトリメトキシシラン10質量部を加えて常圧で15分混合後、イソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)3質量部を加え、減圧条件下15分混合して組成物13を得た。
[比較例8]
分子鎖両末端がシラノール基であり、25℃における粘度が5,000mm2/sのポリジメチルシロキサン20質量部と、分子鎖両末端がシラノール基であり、25℃における粘度が20,000mm2/sのポリジメチルシロキサン80質量部と、分子鎖両末端がトリメチルシリル基であり、25℃における粘度が300mm2/sのポリジメチルシロキサン20質量部と、テトラメトキシシラン4質量部を常圧下にて60分混合した。次いで、煙霧質シリカ10質量部と、重質炭酸カルシウム30質量部と、水酸化アルミニウム150質量部を減圧下にて40分混合した。減圧混合後、上記式(13)で示されるアミノ基含有シラン1質量部と、メチルトリメトキシシラン10質量部を加えて常圧で15分混合後、イソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)3質量部を加え、減圧条件下15分混合して組成物14を得た。
調製した組成物9〜14を用いて、以下の特性を確認した。得られた結果を表2に示す。
・初期硬化性
調製した組成物9〜14を、23℃/50%RH環境下にて厚さが3mmになるように7日間放置して硬化させ、JIS K 6249に従い、硬さを測定した。
・簡易接着性
調製した組成物9〜14を、エタノールで表面を洗浄した被着体に、厚さが3mmになるように塗布し、23℃/50%RH環境下にて7日間硬化させた。7日後、被着体からゴム(組成物の硬化物)を剥がし、接着性を確認し、下記の基準で評価した。
○:被着体とゴム界面に1cm程度の切込みを入れ、手でせん断方向に引っ張った際に、
ゴムが被着体から剥離しない
×:被着体とゴム界面に1cm程度の切込みを入れ、手でせん断方向に引っ張った際に、
ゴムが被着体から剥離する
・難燃性
調製した組成物9〜14を、23℃/50%RH環境下にて7日間放置して厚み2mmの試験体を作製し、UL−94に規定された方法により難燃性を確認した。
・保存性
調製した組成物9〜14を密閉可能容器に入れ、70℃のオーブンに7日間放置した。70℃/7日経過した組成物9〜14を、23℃/50%RH環境下にて厚さが3mmになるように7日間放置して硬化させ、JIS K 6249に従い、硬さを測定し、初期硬度と比較して±5の値であれば良好、±5を外れた場合は不良として判断した。
Figure 2013241533
表2の結果から明らかなように、難燃性を有する室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製造方法としても有用であることが分かった。無機充填剤の種類、量を変えることにより、放熱特性や難燃放熱特性など種々の特性を有する室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物も調製可能である。

Claims (5)

  1. (A)下記一般式(1)
    Figure 2013241533
    (式中、R1は独立に炭素数1〜10の非置換又は置換の一価の炭化水素基であり、mは10以上の整数である。)
    で示されるオルガノポリシロキサン、
    (B)下記一般式(2)
    Figure 2013241533
    (式中、R2は炭素数1〜10の非置換又はハロゲン置換一価炭化水素基であり、R3は独立に炭素数1〜10の非置換の一価炭化水素基であり、aは3又は4である。)
    で示されるシラン化合物又はその部分加水分解縮合物、
    (C)アミノ基含有シラン又はその部分加水分解物、
    (D)無機充填剤、
    (E)硬化触媒
    を必須成分とする室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製造方法であって、(D)成分、(E)成分を混合する前に、(A)成分と(B)成分の一部又は全部と(C)成分を事前混合することを特徴とする室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製造方法。
  2. (C)成分が、下記一般式(3)で示されるアミノ基含有シランである請求項1に記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製造方法。
    Figure 2013241533
    (式中、R4は芳香環を含む炭素数7〜10の二価の炭化水素基であり、R5は炭素数1〜10の二価の炭化水素基であり、R6及びR7はそれぞれ独立に炭素数1〜10の非置換又はハロゲン置換一価炭化水素基であり、bは2又は3である。但し、1級及び2級アミンの少なくとも一方はR4の芳香環に直結していない。)
  3. (E)成分が、有機チタン化合物である請求項1又は2に記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載された製造方法により得られた室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物で接着又はコーティングされた物品。
  5. 電源部品である請求項4に記載の物品。
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