JP2013241361A - 5−ベンジル−2,4−チアゾリジンジオン誘導体の製造方法 - Google Patents

5−ベンジル−2,4−チアゾリジンジオン誘導体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 5−ベンジル−2,4−チアゾジジンジオン誘導体の水素還元を行うことにより、血糖および血中脂質低下作用を有する生理活性化合物である5−ベンジル−2,4−チアゾジジンジオン誘導体を温和な条件下、高収率で得ること。
【解決手段】 パラジウム触媒を用いて5−ベンジリデン−2,4−チアゾリジンジオン誘導体を水素還元することにより5−ベンジル−2,4−チアゾリジンジオン誘導体を製造するに際し、前記水素還元開始前に、5−ベンジリデン−2,4−チアゾリジンジオン誘導体の非存在下に水素雰囲気中でパラジウム触媒の懸濁液を加熱処理する。
【選択図】なし

Description

本発明は、血糖および血中脂質低下作用を有する生理活性化合物である5−ベンジル−2,4−チアゾジジンジオン誘導体の製造方法に関する。
5−ベンジル−2,4−チアゾジジンジオン誘導体は、血糖および血中脂質低下作用を有する原薬として極めて重要な化合物である。その中でも特に5−{4−[2−(5−エチル−2−ピリジル)エトキシ]ベンジル}−2,4−チアゾリジンジオン)(一般名:ピオグリタゾン)及び5−{4−[2−(N−メチル−N−(2−ピリジルアミノ)エトキシ)ベンジル]−2,4−チアゾリジンジオン(一般名:ロシグリタゾン)は、優れた薬効を示すことが知られている。
従来、5−ベンジル−2,4−チアゾジジンジオン誘導体の製造方法としては、5−ベンジリデン−2,4−チアゾリジンジオン誘導体を還元する方法が一般的であり、その還元方法として水素化ホウ酸リチウム(非特許文献1参照)や水素化ホウ酸ナトリウム(非特許文献2参照)などの水素化ホウ素還元試薬を用いる方法、固体触媒を用いて水素還元をする方法(特許文献1、2参照)等が知られている。
特開昭63−139182号公報 特表2005−514390号公報
テトラヘドロン 56巻 4531−4537頁 2000年 {Tetrahedron, 56, 4531-4537 (2000)} ジャーナル オブ メディシナル ケミストリー 39巻 5053−5063頁 1996年 {Journal of Medicinal Chemistry, 39, 5053-5063(1996)}
しかしながら、還元剤として水素化ホウ素還元試薬を用いた場合は、例えばテトラヒドロホウ酸リチウムが水と反応して極めて容易に発火する危険性があるため、その取扱いには注意が必要である。また、テトラヒドロホウ酸ナトリウムを使用する方法は、助触媒として塩化コバルトを使用しなければならないため、反応終了後に生成するコバルト廃液を別途処理しなければならず、還元工程としては極めて煩雑な操作となる。これに対して、固体触媒を用いて水素還元を用いる方法は、反応後の精製が容易でコスト的に優れている、という特徴がある。特にパラジウム触媒は、比較的安価で汎用性が高いため工業的には有用な触媒系ではあるが、2,4−チアゾリジンジオン骨格を有する誘導体の場合には、硫黄原子を骨格に含むため触媒被毒が生じ、特許文献1にあるように50〜100気圧のような高圧を要したり、または高温で長時間を要するため分解により純度が低下したりするという問題点があった。これは、通常のパラジウム触媒では初期活性が低いことによると考えられる。また特許文献2にあるようにピオグリタゾン、ロシグリタゾン等の中間体の低い溶解性を克服するため、溶媒としてギ酸を用い、2〜3気圧、50〜60℃という比較的温和な条件下で反応をすることが提案されている。しかしながら、上記反応には加圧装置が必要であるばかりでなく、発明者らが検討したところによると再現性が低いという問題があることが判明した。
そこで、本発明は、パラジウム触媒を用いた5−ベンジリデン−2,4−チアゾジジンジオン誘導体の水素還元反応において、より穏和な条件で再現性よく高収率で目的物(水素付加体)を製造することができる方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、水素還元触媒の活性を向上することが出来れば上記課題を解決することができると考え、高活性水素還元触媒或いは水素還元触媒の前処理による高活性化技術について鋭意検討を行った。その結果、5−ベンジル−2,4−チアゾジジンジオン誘導体の製造方法とは直接的な関係はないものの、固体触媒を用いた水素還元に関しては、特定の前処理を行うと触媒活性が向上することが知られていることが判明した。すなわち、シンコニジン修飾した活性炭担持パラジウム触媒を用いて(E)−2,3−ジ(4−メトキシフェニル)プロピオン酸をキラル水素還元する反応系において、シンコニジン修飾の又は当該修飾と同時に活性炭担持パラジウム触媒の懸濁液を水素雰囲気中で攪拌しながら加熱処理することによって触媒活性が向上することが知られていることが判明した〔非特許文献3:ジャーナル オブ カタリシス 236巻 164−167頁 2005年{Journal of Catalyst, 236, 164-167(2005)}参照〕。
しかしながら、非特許文献3に開示されている前処理条件を一般的なパラジウム触媒に適用し、前処理後の触媒を、触媒被毒を生じる硫黄原子を分子中に含むラセミ体の水素還元に適用した場合にどの様な効果が得られるのかは全く不明であった。
そこで、本発明者等は、パラジウム触媒を分散媒に分散させて懸濁液とし、当該懸濁液を水素雰囲気中で加熱処理を行い、得られた触媒を用いて5−ベンジリデン−2,4−チアゾリジンジオン誘導体の水素還元を行った場合にどのような効果が得られるのかを確認すべく、種々検討を行った。その結果、上記加熱処理中における触媒の懸濁液に反応原料である5−ベンジリデン−2,4−チアゾリジンジオン誘導体が存在しない場合には、所期の効果を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、パラジウム触媒を用いて5−ベンジリデン−2,4−チアゾリジンジオン誘導体を水素還元することにより5−ベンジル−2,4−チアゾリジンジオン誘導体を製造する方法において、前記水素還元開始前に、5−ベンジリデン−2,4−チアゾリジンジオン誘導体の非存在下に水素雰囲気中でパラジウム触媒の懸濁液を加熱処理することを特徴とする前記方法である。
上記本発明の方法においては、パラジウム触媒として活性炭担持パラジウム触媒を使用することが好ましい。また、50℃以上90℃以下の温度で前記加熱処理を行い、前記水素還元を当該加熱処理の温度より低い温度で行うことが好ましい。さらに、パラジウム触媒の懸濁液において、分散媒としてエーテル又はカルボン酸を用いることが好ましく、5−ベンジリデン−2,4−チアゾリジンジオン誘導体として5−{4−[2−(5−エチル−ピリジル)エトキシ]ベンジリデン}−2.4−チアゾリジンジオンを使用し、5−ベンジル−2,4−チアゾリジンジオン誘導体として5−{4−[2−(5−エチル−2−ピリジル)エトキシ]ベンジル}−2,4−チアゾリジンジオンを製造することが好ましい。
本発明によれば血糖および血中脂質低下作用を有する生理活性化合物として重要な5−ベンジル−2,4−チアゾリジンジオン誘導体を、公知の方法と比べて簡便な操作にて高純度、高収率で得ることが出来る。したがって、本発明の方法は、工業的に極めて有用な方法であるといえる。
本発明の方法では、パラジウム触媒を用いて5−ベンジリデン−2,4−チアゾリジンジオン誘導体を水素還元することにより5−ベンジル−2,4−チアゾリジンジオン誘導体を製造するに際し、前記水素還元開始前に、5−ベンジリデン−2,4−チアゾリジンジオン誘導体の非存在下に水素雰囲気中でパラジウム触媒の懸濁液を加熱処理することを特徴とする。
パラジウム触媒としては、水素還元反応に対して触媒能を有するものを特に限定なく使用することができるが、工業的に入手し易く、加熱処理の効果も高いという理由から、活性炭担持パラジウムを使用することが好ましい。ここで、活性炭担持パラジウムとは活性炭を担体としてその上にゼロ価のパラジウムを分散、担持させた触媒のことであり、パラジウムカーボンとも呼ばれる。典型的な調製法として、塩化パラジウム(II)の濃塩酸溶液と、硝酸で洗浄した活性炭とをよく混合し、還元剤として水素あるいはホルムアルデヒドを作用させた後にろ取、乾燥する方法が知られている。用いる活性炭担持パラジウムとしては、熱処理の効果が高いことから高分散型のものが好ましい。また活性炭担持パラジウム中のパラジウム含量としては、特に限定はないが入手のしやすさから通常1〜10質量%のものが用いられる。
また、このような活性炭担持パラジウムとしては、一般にユニフォーム型、エッグシェル型が知られているがいずれのタイプでも良い。市販品としては、エヌイーケムキャット社製1質量%Pd/STD型、10質量%Pd/STD型及びPd/AER型、キシダ社製10質量%Pd/STD型等を挙げることができる。
本発明の方法では、前記パラジウム触媒を分散媒に分散させた懸濁液として加熱処理を行う。このとき使用する分散媒としては、一般に水素還元反応に溶媒として用いる有機溶媒及び水が特に限定なく使用できる。そのような有機溶媒を例示すれば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルイミダゾリジノン等のアミド化合物、ギ酸、酢酸等のカルボン酸類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸プロピル等のエステル類を挙げることが出来る。またこれらの分散媒は、複数の種類のものを混合して用いても良い。これらの溶媒の中でも、高純度の5−ベンジル−2,4−チアゾリジンジオン誘導体を得やすいことから、ジオキサン等のエーテル類、ギ酸等のカルボン酸類を使用するのが特に好適である。
使用する分散媒の量については特に限定はなく、用いる活性炭担持パラジウムが分散可能な量であれば構わないが、一般的な使用量は、パラジウム触媒の含有量が1g/リットル〜100g/リットルとなる量である。
前記加熱処理は、水素雰囲気下で行う必要がある。上記懸濁液を水素雰囲気中に置くことで雰囲気中の水素が分散媒中に取り込まれ、パラジウム触媒と加熱下に接触することにより、高活性な状態となる。なお、水素雰囲気を構成する気相成分は、前処理効果の観点から100vol.%水素ガスであることが好ましいが、50vol.%以上、特に80vol.%以上が水素ガスであれば不活性ガスとの混合ガスであってもよい。また、水素雰囲気の圧力は常圧または加圧下いずれでもよいが、通常常圧で十分である。なお、加熱処理に際しては、分散媒中に取り込まれる水素の量を増やすために攪拌を行うことが好ましい。
前記加熱処理における前記懸濁液の温度は、効果の点から50℃以上90℃以下、特に60℃以上80℃以下とすることが好ましい。処理時間は特に制限はないが、通例10分〜5時間行えば十分である。
前記加熱処理は、前記懸濁液中に5−ベンジリデン−2,4−チアゾリジンジオン誘導体が存在しない状態で行う必要がある。前記懸濁液中に5−ベンジリデン−2,4−チアゾリジンジオン誘導体が存在する場合には、水素化反応(還元反応)が起るためと思われるが、触媒が十分に活性化されない。
本発明の方法では、この様にして加熱処理を行ったパラジウム触媒と5−ベンジリデン−2,4−チアゾリジンジオン誘導体とを混合し、水素ガスと接触されることにより水素還元(水添反応又は水素化反応)を行う。
前記したように前記懸濁液の分散媒は、反応溶媒として使用することができるので、上記水素還元を行う場合は、加熱処理後のパラジウム触媒の懸濁液の温度を反応温度となるように調整してから当該懸濁液と5−ベンジリデン−2,4−チアゾリジンジオン誘導体とを混合し、反応を行うことが好ましい。なお、原料である5−ベンジリデン−2,4−チアゾリジンジオン誘導体が溶解しにくい場合には、当該誘導体が完全に溶解するように溶媒を追加しても良い。この際用いる溶媒としては、前記分散媒を使用することが好ましい。また、反応は水素雰囲気下で反応液を攪拌することにより行うことができる。
水素還元反応の条件は、加熱処理後のパラジウム触媒を用いる以外は従来の方法と特に変わる点はない。たとえば、5−ベンジリデン−2,4−チアゾリジンジオン誘導体の使用量は、活性炭担持パラジウム実重量1gあたり、通常0.01〜1モルであり、反応の効率化の点から好ましくは0.1〜0.4モルの範囲である。反応温度は、反応速度及び5−ベンジリデン−2,4−チアゾリジンジオン誘導体の分解を抑える観点から、20〜50℃とすることが好ましい。反応時の水素圧としては特に制限はないが、反応速度の点から通常は1〜5気圧で十分である。
以上の反応条件で、5−ベンジリデン−2,4−チアゾリジンジオン誘導体が還元され、5−ベンジル−2,4−チアゾリジンジオン誘導体が製造される。該化合物を単離する方法としては、特に制限はなく、一般的な分離方法が何ら制限なく使用できる。一例を挙げると、反応液をろ過し活性炭担持パラジウムを除いた後、ろ液を濃縮することによって単離することが出来る。このようにして単離された5−ベンジル−2,4−チアゾリジンジオン誘導体は、シリカゲルクロマトグラフィーあるいは再結晶によって精製することが出来る。
以下、本発明をより詳細に実施例を挙げて説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(液体クロマトグラフィーの測定)
各実施例において、純度の測定は、液体クロマトグラフィーによって行った。条件を以下に示す。
使用カラム:YMC社製ODS−A(内径4.3mm、長さ150mm)
展開液:アセトニトリル/0.1M酢酸アンモニウム水溶液/酢酸=25:25:1
流液量:1mL/min
検出波長:269nm。
実施例1
50mLの平底フラスコに活性炭担持パラジウム109mg(エヌイーケムキャット社製STD型、湿体率53.61%、実重58mg)に1,4−ジオキサン5mLを加え、水素(Hガス)に脱気置換した。得られた触媒の懸濁液を80度にて30分間攪拌し、その後速やかに室温(23度)に冷却した。5−{4−[2−(5−エチル−ピリジル)エトキシ]ベンジリデン}−2.4−チアゾリジンジオン(33mg、0.14mmol)をジオキサン5mLに溶かし、触媒の懸濁液に加え、23℃に温度調節した水槽中で、水素下1200rpm以上の十分な撹拌を行った。HPLCで反応追跡を行った結果、5−{4−[2−(5−エチル−2−ピリジル)エトキシ]ベンジル}−2,4−チアゾリジンジオンへの12時間後の転換率が100%であった。このときの純度は99%であった。
実施例2
活性炭担持パラジウムの熱処理時に用いる溶媒としてジオキサン10mLを用い、5−{4−[2−(5−エチル−ピリジル)エトキシ]ベンジリデン}−2.4−チアゾリジンジオンをジオキサン5mLを加えず直接触媒の懸濁液に加えた以外は、実施例1と同様の操作を行った。水添反応をHPLCで反応追跡を行った結果、5−{4−[2−(5−エチル−2−ピリジル)エトキシ]ベンジル}−2,4−チアゾリジンジオンへの12時間後の転換率が100%であった。このときの純度は99%であった。
実施例3〜10
表1に示した以外は、実施例1と実施例1と同様な方法により熱処理及び水添反応を行った。その際、HPLCで反応追跡を行った結果、5−{4−[2−(N−メチル−N−(2−ピリジルアミノ)エトキシ)ベンジル]−2,4−チアゾリジンジオンへの12時間後の転換率及び純度(未反応原料を除く)を併せて表1に示した。
Figure 2013241361
比較例1
50mLの平底フラスコに活性炭担持パラジウム109mg(エヌイーケムキャット社製STD型、湿体率53.61%、実重58mg)に1,4−ジオキサン5mLを加え、空気存在下。得られた触媒の懸濁液を80度にて30分間攪拌し、その後速やかに室温(23度)に冷却した。5−{4−[2−(5−エチル−ピリジル)エトキシ]ベンジリデン}−2.4−チアゾリジンジオン(32.9mg、0.14mmol)をジオキサン5mLに溶かし、触媒の懸濁液に加え、23℃に温度調節した水槽中で、水素下1200rpm以上の十分な撹拌を行った。HPLCで反応追跡を行った結果、5−{4−[2−(5−エチル−2−ピリジル)エトキシ]ベンジル}−2,4−チアゾリジンジオンへの12時間後の転換率が30%であった。このときの未反応原料を除いた純度は95%であった。
比較例2
熱処理工程で窒素(Nガス)に脱気置換を行ったこと以外は、比較例1と同様な方法により熱処理及び水添反応を行った。HPLCで反応追跡を行った結果、5−{4−[2−(5−エチル−2−ピリジル)エトキシ]ベンジル}−2,4−チアゾリジンジオンへの12時間後の転換率は30%となった。このときの純度(未反応原料を除く)は95%であった。
比較例3
溶媒としてギ酸を用いたこと以外は、比較例1と同様な方法により大気中で加熱処理を行い、その後水添反応を行った。HPLCで反応追跡を行った結果、5−{4−[2−(5−エチル−2−ピリジル)エトキシ]ベンジル}−2,4−チアゾリジンジオンへの12時間後の転換率は25%となった。このときの純度(未反応原料を除く)は95%であった。
比較例4
水素還元反応における反応温度を60℃とした以外は、比較例1と同様な方法により大気中で加熱処理及を行い、その後水添反応を行った。HPLCで反応追跡を行った結果、5−{4−[2−(5−エチル−2−ピリジル)エトキシ]ベンジル}−2,4−チアゾリジンジオンへの12時間後の転換率は30%となった。このときの純度(未反応原料を除く)は90%であった。

Claims (5)

  1. パラジウム触媒を用いて5−ベンジリデン−2,4−チアゾリジンジオン誘導体を水素還元することにより5−ベンジル−2,4−チアゾリジンジオン誘導体を製造する方法において、前記水素還元開始前に、5−ベンジリデン−2,4−チアゾリジンジオン誘導体の非存在下に水素雰囲気中でパラジウム触媒の懸濁液を加熱処理することを特徴とする前記方法。
  2. パラジウム触媒として活性炭担持パラジウム触媒を使用することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 50℃以上90℃以下の温度で前記加熱処理を行い、前記水素還元を当該加熱処理の温度より低い温度で行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の方法。
  4. 前記パラジウム触媒の懸濁液における分散媒として、エーテル又はカルボン酸を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の方法。
  5. 5−ベンジリデン−2,4−チアゾリジンジオン誘導体として5−{4−[2−(5−エチル−ピリジル)エトキシ]ベンジリデン}−2.4−チアゾリジンジオンを使用し、5−ベンジル−2,4−チアゾリジンジオン誘導体として5−{4−[2−(5−エチル−2−ピリジル)エトキシ]ベンジル}−2,4−チアゾリジンジオンを製造することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の方法。
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