JP2013239059A - タッチパネル - Google Patents

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Hidetoshi Hiraoka
英敏 平岡
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Abstract

【課題】各種電子機器に用いられるタッチパネルに関し、軽操作力化が図れ、確実な操作が可能なものを提供することを目的とする。
【解決手段】上導電層3と下導電層4の間に、複数の導電粒子7Aを分散した樹脂7Bから形成された弾性層7を設けると共に、導電粒子7Aと下導電層4の間に空気層7Cを形成することによって、弾性層7内に複数の導電粒子7Aが分散されると共に、この導電粒子7Aと下導電層4の間には空気層7Cが形成されており、軽い操作力で押圧操作しても、導電粒子7Aを介して上導電層3と下導電層4の確実な接触を行うことができるため、軽操作力化が図れ、確実な操作が可能なタッチパネルを得ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、主に各種電子機器の操作に用いられるタッチパネルに関するものである。
近年、携帯電話や電子カメラ等の各種電子機器の高機能化や多様化が進むなか、液晶表示素子等の表示素子の前面に光透過性のタッチパネルを装着し、このタッチパネルを通して背面の表示素子の表示を見ながら、指やペン等でタッチパネルを押圧操作することによって、機器の様々な機能の切換えを行うものが増えており、使い易く確実な操作を行えるものが求められている。
このような従来のタッチパネルについて、図3を用いて説明する。
なお、この図面は構成を判り易くするために、部分的に寸法を拡大して表している。
図3は従来のタッチパネルの断面図であり、同図において、1はポリエチレンテレフタレート等のフィルム状で光透過性の上基板、2は同じく光透過性の下基板で、上基板1下面には酸化インジウム錫等の光透過性の上導電層3が、下基板2上面には同じく下導電層4が各々形成されている。
そして、下導電層4上面には絶縁樹脂によって、複数のドットスペーサ(図示せず)が所定間隔で形成されると共に、上導電層3の両端には一対の上電極(図示せず)が、下導電層4の上導電層3とは直交方向の両端には、一対の下電極(図示せず)が各々形成されている。
また、5は略額縁状のスペーサで、上基板1と下基板2間の外周内縁に形成されると共に、このスペーサ5の上下面または片面に塗布形成された接着剤(図示せず)によって、上基板1と下基板2の外周が貼り合わされ、上導電層3と下導電層4が所定の空隙を空けて対向している。
さらに、6はポリイソブテンやエーテル、シリコーンオイル等の液状で絶縁性の光透過性の封止剤で、この封止剤6が上導電層3と下導電層4の間の空隙内に充填されて、タッチパネルが構成されている。
そして、このように構成されたタッチパネルが、液晶表示素子等の表示素子の前面に配置されて電子機器に装着されると共に、一対の上電極と下電極が配線基板やコネクタ(図示せず)等を介して、機器の電子回路(図示せず)に電気的に接続される。
以上の構成において、タッチパネル背面の表示素子の表示を見ながら、所望の表示上の上基板1上面を指やペン等で押圧操作すると、上基板1が撓み、押圧された箇所の上導電層3が下導電層4に接触する。
そして、電子回路から上電極と下電極へ順次電圧が印加され、上導電層3両端及びこれと直交方向の下導電層4両端の電圧比によって、押圧された箇所を電子回路が検出し、機器の様々な機能の切換えが行われる。
つまり、タッチパネル背面の表示素子に、例えば複数のメニュー等が表示された状態で、所望のメニュー上の上基板1上面を押圧操作すると、上電極と下電極間の電圧比によって、この操作した位置を電子回路が検出し、複数のメニューの中から所望のメニューの選択等が行えるように構成されているものであった。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2011−154670号公報
しかしながら、上記従来のタッチパネルにおいては、上導電層3と下導電層4の間の空隙内には封止剤6が充填されているため、ある程度強い力で上面を押圧操作して上基板1を撓ませないと、上導電層3を下導電層4に確実に接触させることができず、軽操作力化を図ることが困難であるという課題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、軽操作力化が図れ、確実な操作が可能なタッチパネルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、上導電層と下導電層の間に、複数の導電粒子を分散した樹脂から形成された弾性層を設けると共に、導電粒子と下導電層の間に空気層を形成してタッチパネルを構成したものであり、弾性層内に複数の導電粒子が分散されると共に、この導電粒子と下導電層の間には空気層が形成されており、軽い操作力で押圧操作しても、導電粒子を介して上導電層と下導電層の確実な接触を行うことができるため、軽操作力化が図れ、確実な操作が可能なタッチパネルを得ることができるという作用を有するものである。
以上のように本発明によれば、軽操作力化が図れ、確実な操作が可能なタッチパネルを実現することができるという有利な効果が得られる。
本発明の一実施の形態によるタッチパネルの断面図 同部分断面図 従来のタッチパネルの断面図
以下、本発明の実施の形態について、図1及び図2を用いて説明する。
なお、この図面は構成を判り易くするために、部分的に寸法を拡大して表している。
また、背景技術の項で説明した構成と同一構成の部分には同一符号を付して、詳細な説明を簡略化する。
(実施の形態)
図1は本発明の一実施の形態によるタッチパネルの断面図であり、同図において、1はポリエチレンテレフタレートやポリエーテルサルホン、ポリカーボネート等のフィルム状で光透過性の上基板、2は同じくフィルム状またはガラス等の薄板状で光透過性の下基板で、上基板1下面には酸化インジウム錫や酸化錫等の光透過性の上導電層3が、下基板2上面には同じく下導電層4が各々、スパッタ法等によって形成されている。
また、上導電層3の両端には銀やカーボン等の一対の上電極(図示せず)が、下導電層4の上導電層3とは直交方向の両端には、一対の下電極(図示せず)が各々形成されている。
さらに、7はヤング率が10〜100kPaの柔軟なゲル状の弾性層で、粒子径が2〜100μm、好ましくは5〜45μmのニッケル粒子等の金属粒子、あるいはポリスチレン粒子やアクリル粒子等にニッケルや金等が被覆された複数の導電粒子7Aが分散され、流動パラフィンやアクリレート等で膨潤された、炭化水素系ポリマーやアクリル系樹脂等の樹脂7Bから形成されている。
そして、この弾性層7が上導電層3と下導電層4の間に配設されると共に、樹脂7B内の複数の導電粒子7Aの上端は上導電層3下面に接触し、導電粒子7A下面と下導電層4上面の間には空気層7Cが設けられている。
また、5はポリエステルやエポキシ、不織布等のスペーサで、上基板1と下基板2間の外周内縁に略額縁状に形成されると共に、このスペーサ5の上下面または片面に塗布形成されたアクリルやゴム等の接着剤(図示せず)、あるいは弾性層7の樹脂7Bにアクリル系樹脂等を用いた場合には、この樹脂7Bによって上基板1と下基板2の外周が貼り合わされ、上導電層3と下導電層4が所定の空隙を空けて対向して、タッチパネルが構成されている。
なお、このようなタッチパネルを製作するには、先ず、図2(a)の部分断面図に示すように、上基板1の上導電層3上面に、樹脂7Bに複数の導電粒子7Aが分散された溶液を印刷等によって塗布した後、これを乾燥させると、図2(b)に示すように、複数の導電粒子7Aの上端が樹脂7B上面から露出した状態となる。
次に、この樹脂7Bの上面に、図2(c)に示すように、例えば樹脂7Bに炭化水素系ポリマーを用いた場合には流動パラフィン、アクリル系樹脂を用いた場合には、アルキルフェノンやアシルフォスフィンオキサイド等が混合されたアクリレート等の希釈液7Dを塗布する。
そして、この希釈液7Dによって樹脂7Bが膨潤すると、図2(d)に示すように、複数の導電粒子7Aの上端が樹脂7B上面から露出したまま、樹脂7B全体の厚さが導電粒子7Aの粒子径よりも厚くなって、各々の導電粒子7A上面に空気層7Cが形成される。
なお、樹脂7Bにアルキルフェノンやアシルフォスフィンオキサイド等が混合されたアクリル系樹脂等の、硬化性のものを用いた場合には、この後、紫外線の照射等によって、樹脂7Bを硬化させる。
さらに、これを上下反転した後、スペーサ5の接着剤、あるいは弾性層7の樹脂7Bにアクリル系樹脂等を用いた場合には、この樹脂7Bによって、上面に下導電層4が形成された下基板2に貼り合わせて、上導電層3と下導電層4の間に複数の導電粒子7Aが分散された弾性層7が形成され、導電粒子7A下面と下導電層4上面の間に空気層7Cが設けられた、タッチパネルが完成する。
そして、このように構成されたタッチパネルが、液晶表示素子等の表示素子の前面に配置されて電子機器に装着されると共に、一対の上電極と下電極が配線基板やコネクタ(図示せず)等を介して、機器の電子回路(図示せず)に電気的に接続される。
以上の構成において、タッチパネル背面の表示素子の表示を見ながら、所望の表示上の上基板1上面を指やペン等で押圧操作すると、上基板1と弾性層7が撓み、押圧された箇所の複数の導電粒子7A下面が下導電層4上面に接触して、上導電層3と下導電層4が導電粒子7Aを介して電気的に接続される。
そして、電子回路から上電極と下電極へ順次電圧が印加され、上導電層3両端及びこれと直交方向の下導電層4両端の電圧比によって、押圧された箇所を電子回路が検出し、機器の様々な機能の切換えが行われる。
つまり、タッチパネル背面の表示素子に、例えば複数のメニュー等が表示された状態で、所望のメニュー上の上基板1上面を押圧操作すると、上電極と下電極間の電圧比によって、この操作した位置を電子回路が検出し、複数のメニューの中から所望のメニューの選択等が行えるように構成されている。
また、この時、本発明においては、弾性層7内に複数の導電粒子7Aが分散されると共に、この導電粒子7Aと下導電層4の間には空気層7Cが形成されているため、軽い操作力で押圧操作が行えると共に、上導電層3と下導電層4の確実な電気的接離が行えるようになっている。
すなわち、導電粒子7Aと下導電層4の間に形成された空気層7Cによって、軽い操作力で押圧しても上基板1や弾性層7が撓んで、この箇所の複数の導電粒子7Aが、空気層7C内を下方へ移動して下導電層4に接触するため、軽操作力化が図れると共に、導電粒子7Aを介して上導電層3と下導電層4の接触が行われるため、確実な電気的接続が行えるように構成されている。
さらに、空気層7Cが導電粒子7Aと下導電層4の間、つまり背面側に形成され、前面の上基板1側からは複数の空気層7Cが、複数の導電粒子7Aに隠れて見えないため、タッチパネル背面の表示素子の視認を阻害することなく、見易く容易な操作が可能なようになっている。
このように本実施の形態によれば、上導電層3と下導電層4の間に、複数の導電粒子7Aを分散した樹脂7Bから形成された弾性層7を設けると共に、導電粒子7Aと下導電層4の間に空気層7Cを形成することによって、弾性層7内に複数の導電粒子7Aが分散されると共に、この導電粒子7Aと下導電層4の間には空気層7Cが形成されており、軽い操作力で押圧操作しても、導電粒子7Aを介して上導電層3と下導電層4の確実な接触を行うことができるため、軽操作力化が図れ、確実な操作が可能なタッチパネルを得ることができるものである。
本発明によるタッチパネルは、軽操作力化が図れ、確実な操作が可能なものを得ることができるという有利な効果を有し、主に各種電子機器の操作用として有用である。
1 上基板
2 下基板
3 上導電層
4 下導電層
5 スペーサ
7 弾性層
7A 導電粒子
7B 樹脂
7C 空気層
7D 希釈液

Claims (1)

  1. 下面に上導電層が形成された上基板と、上面に上記上導電層と所定の空隙を空けて対向する下導電層が形成された下基板からなり、上記上導電層と上記下導電層の間に、複数の導電粒子を分散した樹脂から形成された弾性層を設けると共に、上記導電粒子と上記下導電層の間に空気層を形成したタッチパネル。
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