JP2013238759A - 加圧部材、及びその加圧部材を備えた像加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】非通紙部昇温と静電オフセットを抑制できるようにした加圧部材、及びその加圧部材を備える像加熱装置の提供。
【解決手段】フィラーを含有する弾性層5bには、長さが0.05mm以上1mm以下であり、長さ方向における熱伝導率λfがλf≧500W/(m・k)である熱伝導性フィラーが5vol%以上40vol%以下分散されており、フィラーを含有する弾性層は、長手方向の熱伝導率λyがλy≧2.5W/(m・k)、且つ、ASKER−C硬度が60度以下であり、ソリッドゴム弾性層は、厚み方向の熱伝導率λが0.16W/(m・k)以上0.40W/(m・k)以下である加圧部材において、フィラーを含有する弾性層には、導電性カーボンブラックが0.4vol%以上10vol%以下分散されており、芯金5dとプライマー層5eの間の抵抗が1.5×109(Ω)以下であることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子写真複写機、電子写真プリンタなどの画像形成装置に搭載する定着装置の加圧ローラに用いれば好適な加圧部材、及びその加圧部材を備えた像加熱装置に関する。
電子写真方式の複写機やプリンタには、記録材上に形成した未定着トナー画像を記録材に加熱定着する定着装置が搭載されている。定着装置の種類としては、熱ローラ方式、オンデマンド方式(フィルム加熱方式とも呼ばれている)、電磁誘導加熱方式、など種々のタイプが存在する。
熱ローラ方式の定着装置は、内部に設けたハロゲンヒータで加熱された定着ローラと加圧ローラとで定着ニップ部を形成し、この定着ニップ部で記録材を挟持搬送しつつ未定着トナー画像を記録材に加熱定着する。
オンデマンド方式の定着装置は、セラミックヒータを内面に接触させた可撓性スリーブ(定着フィルム、定着ベルト)と加圧ローラとで定着ニップ部を形成し、この定着ニップ部で記録材を挟持搬送しつつ未定着トナー画像を記録材に加熱定着する。可撓性スリーブのベース(基層)として耐熱樹脂や金属などが用いられる。
電磁誘導加熱方式の定着装置は、コイルから発生する磁束の作用によって発熱する可撓性スリーブ(定着フィルム、定着ベルト)と加圧ローラとで定着ニップ部を形成し、この定着ニップ部で記録材を挟持搬送しつつ未定着トナー画像を記録材に加熱定着する。
画像形成装置で小サイズ紙を連続プリントすると、定着装置の定着ニップ部の記録材搬送方向と直交する長手方向において紙が通過しない領域(非通紙部)の温度が徐々に上昇(非通紙部昇温)することが知られている。非通紙部の温度が高くなり過ぎると装置内の各パーツにダメージが発生する。また、非通紙部昇温が生じている状態で大サイズ紙にプリントすると、小サイズ紙の場合の非通紙部に相当する領域で定着ローラや可撓性スリーブなどの加熱部材の外周面(表面)にトナーが付着する高温オフセットが発生してしまう。
特に、加熱体として低熱容量のセラミックヒータを用いることのできるフィルム加熱方式の場合、セラミックヒータの熱容量が熱ローラ方式に比べて小さいので、セラミックヒータの非通紙部昇温も大きい。そのため、加圧ローラの耐久性能低下や、高温オフセットも発生しやすい。また、定着フィルム回転駆動の不安定性、定着フィルムのシワ等の問題も発生しやすい。
非通紙部昇温を低減させる手段の一つとして加圧ローラに設けられる弾性層の熱伝導率を高くするという手法が一般的に知られている。加圧ローラの弾性層の伝熱性を積極的に良化させる事で長手方向の熱の高低差が減少するからである。
例えば特許文献1には、加圧ローラの複数層ある弾性層のうち、下層側弾性層をソリッドゴムで構成し、上層側に針状の熱伝導性フィラー(具体的にはピッチ系炭素繊維)を分散した高熱伝導弾性層を設けた加圧ローラの発明が開示されている。そして高熱伝導弾性層の記録材搬送方向に交差する方向の熱伝導率λyをλy≧2.5W/(m・k)としている。
特開2009−031772号公報
特許文献1に記載されているような加圧ローラの高熱伝導弾性層において、絶縁性のゴムにピッチ系炭素繊維のような導電性を有する針状のフィラーが分散している場合、フィラーの繊維長、入れ目によって静電オフセット性能に差が出る場合が稀にあった。
ここで、まず初めに静電オフセットについて説明する。静電オフセットにはいくつかの種類が存在する。そのうちの1つに加圧ローラの表面電位が摩擦帯電により過度に上昇した場合などに、記録材から定着フィルム又は定着ローラ表面にトナーを引き付ける電界(以後オフセット電界と称す)が形成されて発生するものがある。
この現象は主に加圧ローラの離型層が絶縁性の場合に生じやすく、対策としては加圧ローラの弾性層を導電化し加圧ローラ芯金にオフセット電界を解消するための電圧を印加する構成などが実用化されている。印加電圧値が一定の場合、弾性層の体積抵抗値が高いほどオフセットは悪化する。
また、加圧ローラの各層(離型層、弾性層)に導電性を有する材料を用いることで、加圧ローラ表層に発生した電荷を、離型層、弾性層、芯金という経路で逃がしやすくする構成も実用化されている。ここでも同様に、弾性層の体積抵抗値が高いほどオフセットは悪化する。
ここで非通紙部昇温に効果のある、ピッチ系炭素繊維を含有した高熱伝導弾性層を有する加圧ローラにおいて、前述のように静電オフセット性能に関しては、良くない場合が稀にあった。
そこで、本発明の目的は、非通紙部昇温と静電オフセットを抑制できるようにした加圧部材、及びその加圧部材を備える像加熱装置を提供することにある。
上述の課題を解決するための本発明に係る加圧ローラの構成は、加熱部材と接触して画像を担持する記録材上を挟持搬送しつつ記録材上の画像を加熱するためのニップ部を形成する加圧部材であって、芯金と、ソリッドゴム弾性層と、フィラーを含有する弾性層と、離型層と、を有し、少なくとも前記フィラーを含有する弾性層と前記離型層はプライマー層にて接着されていて、前記フィラーを含有する弾性層には、長さが0.05mm以上1mm以下であり、長さ方向における熱伝導率λfがλf≧500W/(m・k)である熱伝導性フィラーが5vol%以上40vol%以下分散されており、前記フィラーを含有する弾性層は、記録材搬送方向と直交する長手方向の熱伝導率λyがλy≧2.5W/(m・k)、且つ、ASKER−C硬度が65度以下であり、前記ソリッドゴム弾性層は前記芯金の外周上に形成され、厚み方向の熱伝導率λが0.16W/(m・k)以上0.40W/(m・k)以下であり、前記フィラーを含有する弾性層は、前記ソリッドゴム弾性層の外周上に形成されている加圧部材において、前記フィラーを含有する弾性層には、導電性カーボンブラックが0.4vol%以上10vol%以下分散されており、前記芯金と前記プライマー層の間の抵抗が1.5×109(Ω)以下であることを特徴とする。
また、上述の課題を解決するための本発明に係る加圧ローラの他の構成は、加熱部材と接触して画像を担持する記録材を挟持搬送しつつ記録材上の画像を加熱するためのニップ部を形成する加圧部材であって、芯金(5d)と、ソリッドゴム弾性層(5a)と、フィラーを含有する弾性層(5b)と、離型層(5c)と、を有し、少なくとも前記フィラーを含有する弾性層と前記離型層はプライマー層(5e)にて接着されていて、前記フィラーを含有する弾性層には、長さが0.05mm以上1mm以下であり、長さ方向における熱伝導率λfがλf≧500W/(m・k)である熱伝導性フィラーが5vol%以上40vol%以下分散されており、前記フィラーを含有する弾性層は、記録材搬送方向と直交する長手方向の熱伝導率λyがλy≧2.5W/(m・k)、且つ、ASKER−C硬度が65度以下であり、前記ソリッドゴム弾性層は、前記芯金の外周上に形成され、厚み方向の熱伝導率λが0.16W/(m・k)以上0.40W/(m・k)以下であり、前記フィラーを含有する弾性層は、前記ソリッドゴム弾性層の外周上に形成されている加圧部材において、前記フィラーを含有する弾性層には、導電性カーボンブラックが0.4vol%以上10vol%以下分散されており、前記芯金と前記離型層の間の抵抗が1.8×109(Ω)以下であることを特徴とする。
本発明によれば、非通紙部昇温と静電オフセットを抑制できるようにした加圧部材、及びその加圧部材を備える像加熱装置を提供することができる。
定着装置の概略構成模式図 加圧ローラの層構成模式図(その1) 加圧ローラの層構成模式図(その2) 加圧ローラの抵抗測定の説明図
[実施形態例]
(1)定着装置(像加熱装置)1
図1は本発明に係る像加熱装置としての定着装置1の一例の概略構成模式図である。この定着装置1は、特開平4−44075〜44083号公報、同4−204980〜204984号公報等に記載のいわゆるテンションレスタイプのフィルム加熱方式・加圧回転体(加圧ローラ)駆動方式の定着装置である。
以下の説明において、長手方向とは記録材の面において記録材搬送方向と直交する方向をいう。短手方向とは記録材の面において記録材搬送方向と平行な方向をいう。幅とは短手方向の寸法をいう。
図1において、2はフィルムガイド部材(ステイ)であって、横断面略半円弧状・樋型に形成されている。3は加熱体としての全体に低熱容量のセラミックヒータ(以下、ヒータと記す)であって、フィルムガイド部材2の短手方向下面の略中央部に設けられた溝内に収容保持させてある。4は加熱部材としてのエンドレスベルト状(円筒状)の耐熱性の定着フィルム(可撓性スリーブ)であって、ヒータ3を保持させたフィルムガイド部材2にルーズに外嵌させてある。これらのフィルムガイド部材2と、ヒータ3と、定着フィルム4とで定着装置1の加熱手段を構成している。
5は加圧部材としての加圧ローラであって、ヒータ3と定着フィルム4を挟んで圧接ニップ部(定着ニップ部(ニップ部))Nを形成する。加圧ローラ5で定着フィルム4の内周面(内面)をヒータ3の表面に圧接させて後述の弾性層を弾性変形させることにより、加圧ローラ5の外周面(表面)と定着フィルム4の外周面(表面)とで所定幅の圧接ニップ部Nを形成している。加圧ローラ5はモータ(駆動源)Mの回転駆動力が不図示のギア等の動力伝達機構を介して伝達されて所定の周速度(プロセススピード)で矢印bにて示す反時計方向に回転される。
フィルムガイド部材2と、ヒータ3と、定着フィルム4と、加圧ローラ5は、何れも長手方向に長い部材である。
フィルムガイド部材2は、例えば、PPS(ポリフェニレンサルファイト)や液晶ポリマー等の耐熱性樹脂の成形品である。
ヒータ3はアルミナ等の薄板状のヒータ基板3aを有している。ヒータ基板3aの圧接ニップ部N側の表面には、ヒータ基板3aの長手方向に沿って線状あるいは細帯状のAg/Pdなどの通電発熱体(抵抗発熱体)3bが印刷パターンによって形成してある。更に、ヒータ基板3aの圧接ニップ部N側の表面には、通電発熱体(抵抗発熱体)3bを覆うようにガラス層等の薄い表面保護層3cが形成してある。ヒータ基板3aの圧接ニップ部Nとは反対側の裏面には、サーミスタ等の検温素子3dが配設してある。
このヒータ3は、通電発熱体3bに対する電力供給により迅速に昇温した後、検温素子3dを含む電力制御系(不図示)により所定の定着温度(目標温度)を維持するように制御される。
定着フィルム4は、熱容量を小さくして装置のクイックスタート性を向上させるために、膜厚を総厚100μm以下、好ましくは60μm以下20μm以上とした、耐熱性・離型性・強度・耐久性等のあるPTFE・PFA・PPS等の単層フィルムである。或いは、ポリイミド・ポリアミドイミド・PEEK・PES等のベースフィルムの表面に、PTFE・PFA・FEP等を離型層としてコーティング或いはチューブ被覆した複合層フィルムである。
ここで、PTFEはポリテトラフルオロエチレンであり、PFAはテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテルである。PEEKはポリエーテルエーテルケトンであり、PESはポリエーテルスルホンであり、FEPはテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテルである。
加圧ローラ5は、鉄やアルミニウム等の材質の芯金5dと、次の(2)項で詳述する材料、製造法にて得られるソリッドゴム弾性層5aと、高熱伝導導電弾性層5bと、離型層5cと、プライマー層5e等を有している。
本実施例の定着装置1は、モータMが回転駆動されると、加圧ローラ5が矢印bにて示す反時計方向に所定の周速度で回転される。この加圧ローラ5の回転は圧接ニップ部Nで定着フィルム4の表面との摩擦力により定着フィルム4に伝達される。これにより定着フィルム4は、定着フィルム4内面がヒータ3の表面保護層3cに接触しながら加圧ローラ5の回転に追従して矢印aにて示す時計方向に回転する。
一方、ヒータ3の通電発熱体3bには電力制御系より電力が供給される。これによりヒータ3は通電発熱体3bが急速に昇温して定着フィルム4を加熱する。このヒータ3の温度は検温素子3dにより検知される。電力制御系は検温素子3dからの出力信号に基づいて通電発熱体3bへの電力供給を制御することによってヒータ3の温度を所定の定着温度に維持する。
モータを回転駆動し、かつヒータ3の温度を所定の定着温度に維持した状態において、未定着トナー画像Tを担持する記録材Pがトナー画像担持面を上向きにして圧接ニップ部Nに導入される。この記録材Pは圧接ニップ部Nで定着フィルム4表面と加圧ローラ5表面とで挟持されその状態に搬送(挟持搬送)される。この搬送過程において記録材上のトナー画像Tは定着フィルム4の熱と圧接ニップ部Nのニップ圧を受けて記録材上に加熱定着される。この記録材Pは定着フィルム4表面から分離して圧接ニップ部Nから排出される。
本実施例のようなフィルム加熱方式の定着装置1は、熱容量が小さく昇温の速いヒータ3を用いることができ、ヒータ3が所定の温度に達するまでの時間を大きく短縮できる。また、回転する定着フィルム4には定着ニップ部N以外には実質的にテンションが作用していない。そのため、定着フィルム4の長手方向への寄り移動を規制するための寄り移動規制手段としては定着フィルム4の長手方向端部を単純に受け止めるだけのフランジ部材のみを配設している。
(2)加圧ローラ5
上記定着装置1における加圧ローラ5について、構成と材料について以下に詳細に説明する。
2−1)加圧ローラ5の層構成
図2、図3は加圧ローラ5の層構成模型図である。この加圧ローラ5は、芯金5dの外周に、少なくとも
(I):シリコーンゴムに代表されるような柔軟で耐熱性のある材料からなるソリッドゴム弾性層(耐熱性ゴム層)5a。
(II):シリコーンゴムに代表されるような柔軟で耐熱性のある材料からなるゴムに熱伝導性フィラーと導電性カーボンブラックを含有させた高熱伝導導電弾性ゴム層5b。即ち、記録材搬送方向に交差する方向の熱の流れが他方向の熱の流れより大きくなるように、加圧ローラ表面の熱の流れに異方性を生じさせた高熱伝導性と、導電性を併せ持つ高熱伝導導電弾性ゴム層5b。
(III):高熱伝導導電弾性ゴム層5bと離型層5cを接着させるプライマー層5e。
(IV):フッ素樹脂またはフッ素ゴムに代表されるような加圧ローラ表面に好適な材料からなる離型層5c。
を積層した加圧ローラ5である。
2−1−1)ソリッドゴム弾性層5a
芯金5dの外周上に形成されたソリッドゴム弾性層5aについて説明する。加圧ローラ5に用いられる弾性層全体(5a+5b)の厚さは所望の幅の圧接ニップ部Nを形成することができる厚さであれば特に限定されないが、2〜10mmであることが好ましい。その中でソリッドゴム弾性層5aの厚みは特に限定されるものではなく、次項で詳しく述べる高熱伝導導電弾性層5bの硬度に応じて適宜必要な厚みで調整すれば良い。
ソリッドゴム弾性層5aは、シリコーンゴムまたはフッ素ゴムなど一般的な耐熱性ソリッドゴム弾性材料を用いる事が出来る。どちらの材料も、定着装置で使用した場合に充分な耐熱性を有しており、かつ、好ましい弾性(軟らかさ)を有しておりソリッドゴム弾性層5aの主たる材料として好適である。
どちらの耐熱性材料も、本発明の作用を大きく変化させない程度に配合剤が配合されても構わない。シリコーンゴムとしては、例えば、ジメチルポリシロキサンを、ビニル基とケイ素結合水素基との付加反応によりゴム架橋化して得る付加反応型ジメチルシリコーンゴムが代表的な例として例示できる。
また、フッ素ゴムとしては、ビニリデンフルオライドとヘキサフルオロプロピレンの二元共重合体をベースポリマーとし、パーオキサイドによるラジカル反応によりゴム架橋化して得る二元のラジカル反応型フッ素ゴムが代表的な例として例示できる。或いは、ビニリデンフルオライドとヘキサフルオロプロピレンとテトラフルオロエチレンの三元共重合体をベースポリマーとし、パーオキサイドによるラジカル反応によりゴム架橋化して得る三元のラジカル反応型フッ素ゴムが代表的な例として例示できる。
加圧ローラ5の表面電位をコントロールしオフセット電界としないためにはソリッドゴム弾性層5aは導電層であることが好ましい。これは以下の理由による。
絶縁性の離型層5cを有する加圧ローラ5に用いられる、加圧ローラの芯金等に電圧発生装置(電圧印加手段)6(図1参照)等で電圧を印加して加圧ローラの表面電位を制御する構成においても、弾性層5aは導電性のほうが効果が大きいからである。或いは、導電性の離型層5cを有する加圧ローラ5に用いられる、離型層→高熱伝導導電弾性層(後述)→ソリッドゴム弾性層→芯金という経路で加圧ローラ表面の電荷を逃がすという構成においても、弾性層5aは導電性のほうが効果が大きいからである。
ここで言うソリッドゴム弾性層5aとは、ゴムポリマーのみ、或いはゴムポリマーと最大径が10μm以下の気泡、空孔或いは無機充填材からなる層を指す。
ソリッドゴム弾性層5aの熱伝導率λとしては、厚み方向において0.16W/(m・k)以上0.40W/(m・k)以下が断熱性の面で好ましい。
ソリッドゴム弾性層5aの形成方法としては特に限定されないが、一般的な型成型法が好適に用いる事ができる。
2−1−2)高熱伝導導電弾性層5b
ソリッドゴム弾性層5aの外周上に形成された高熱伝導導電弾性層5bについて説明する。高熱伝導導電弾性層5bはソリッドゴム弾性層5aの上に均一な厚みで形成されており、ソリッドゴム弾性層5aの項で述べた範囲内であれば加圧部材として有用な任意の厚みで用いることができる。
高熱伝導導電弾性層5bでは、耐熱性ソリッドゴム弾性材料中に、熱伝導性フィラーとしてのカーボンファイバーと、カーボンファイバー以外に導電性カーボンブラックが分散されて形成されていることが必須である。
耐熱性ソリッドゴム弾性材料としては、ソリッドゴム弾性層5aと同様シリコーンゴムやフッ素ゴム等の耐熱性ゴム材料を用いることができる。シリコーンゴムを耐熱性ソリッドゴム弾性材料として用いる場合には、入手のしやすさ、加工しやすさの観点から、付加型シリコーンゴムが好まれる。
原料ゴムの硬化前にはその粘度が低すぎると加工時に液ダレが生じ、高すぎると混合・分散が困難になるため、0.1〜1000Pa・s程度の原料ゴムが好まれる。
カーボンファイバーは高熱伝導導電弾性層5bの熱伝導性を確保するための充填剤としての役割を主に有しており、耐熱性ソリッドゴム弾性材料中に分散することで熱流路を形成する。これにより圧接ニップ部Nの長手方向において非通紙部などの高温側から通紙部への効率的な熱分散が可能となる。また、カーボンファイバーは繊維形状であるため、硬化前の液状弾性材料と混練すると、成型する際に流れの方向、即ち面方向に配向し易いため、弾性層の面方向の熱伝導性を高めることができる。
カーボンファイバーは、加工のし易さ、非通紙部昇温抑制への効果を考慮すると0.05mm以上1mm以下の寸法が好ましい。
また、分散含有量下限は5vol%であり、これを下回ると熱伝導が低下してしまい期待する熱伝導の値が得られない。また分散含有量上限としては40vol%でありこれを上回ると加工性が難しいのと同時に硬度が上がってしまい期待する硬度の値が得られない。つまり、カーボンファイバーは5vol%以上40vol%以下分散することが好ましい。
このようなカーボンファイバーとして、その熱伝導性能から、石油ピッチや石炭ピッチを原料として製造されたピッチ系カーボンファイバー(ピッチ系炭素繊維)が好ましい。また、カーボンファイバーの長さ方向における熱伝導率λfはλf≧500W/(m・k)が好ましい。
前記カーボンファイバーを耐熱性ソリッドゴム弾性材料に分散させることでもゴムの体積抵抗値を下げる働きが生じるため低抵抗化には有効である。
しかし、非通紙部昇温の効果は得られても、カーボンファイバーの入れ目が低い場合、高熱伝導導電弾性層5bの体積抵抗値が充分に低くならず静電オフセットが発生するため導電性カーボンブラックの分散含有が有効である。
カーボンファイバーの入れ目を低くする目的は、加工性を良くする、コスト低減、ゴムの硬度コントロール等様々であるが、そのような場合に導電性カーボンブラックを分散含有させることで、高熱伝導導電弾性層5bの体積抵抗値を下げることが可能となる。
カーボンファイバーはその形状故に、入れ目に対する加工性の悪化が顕著であるが、導電性カーボンブラックはその影響が比較的少ない。
また、カーボンファイバーの入れ目が多い場合においても、更に導電性カーボンブラックを分散含有させることによって静電オフセットのレベルが良化する。
これは以下の理由によると思われる。即ち、カーボンファイバーの寸法が加圧ローラ5の弾性層に分散させるフィラーとしては比較的大きい。そのために、カーボンファイバーの入れ目が多い場合でも、耐熱性ソリッドゴム弾性材料(絶縁部)の塊として存在するエリアが、記録材P上のトナー1粒(10μm以下)に対しては大きい事に起因すると思われる。
従って、均一に高熱伝導導電弾性層5bの抵抗を下げるために、導電性カーボンブラックの添加は行われる。
高熱伝導導電弾性層5bに添加される導電性カーボンブラックとしては、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック等を挙げることができる。
また、導電性カーボンブラックの耐熱性ソリッドゴム弾性材料中の分散含有量下限としては、0.4vol%であり、これを下回ると導電性が低下してしまい期待する導電性が得られない。また分散含有量上限としては10vol%であり、カーボンファイバーに加える分散含有量としては、これを上回ると加工性が難しいのと同時に硬度が上がってしまい期待する硬度の値が得られない。つまり、導電性カーボンブラックは0.4vol%以上10vol%以下分散することが好ましい。
高熱伝導導電弾性層5bの記録材搬送方向に交差する方向の熱伝導率λyはλy≧2.5W/(m・k)である。
高熱伝導導電弾性層5bの成形方法としては特に限定されないが、一般には型成型法、コート成型法等の成型方法が用いることができる。また、特開2003−190870号公報や特開2004−290853号公報に開示されているリングコート法によることも可能であり、これらの方法によりシームレス形状で形成することができる。
高熱伝導導電弾性層5bの厚さとしては0.10〜5mmが性能上、成型上において好ましいが、下層のソリッドゴム弾性層5aの厚みによって適宜調整することができる。この場合、上層の高熱伝導導電弾性層5bと下層のソリッドゴム弾性層5aの厚み比を、(高熱伝導弾性層5bの厚み)/(ソリッドゴム弾性層5aの厚み)と定義する場合、0.05から20の範囲が好適であり、好ましくは0.125〜8の範囲である。
高熱伝導導電弾性層5bは、圧接ニップ部Nを確保する観点から下記の範囲の硬度が好ましい。即ち、JIS K7312やSRIS0101規格に準じたASKER−C型硬度計(商品名、高分子計器(株)製)を用いて測定した硬度(以下ASKER−C硬度と記載)で、5〜60度(65度以下)にあるものが好ましい。高熱伝導導電弾性層5bのASKER−C硬度をこの範囲にすることにより、定着フィルム4とで形成する圧接ニップ部Nを十分に確保できる。ASKER−C硬度を測定するのに充分な厚みが確保できない試料では、高熱伝導導電弾性層5bだけを切り出し、適宜必要枚数を重ねて測定することで測定すれば良い。
2−1−3)離型層5c
離型層5cは高熱伝導導電弾性層5b上にPFAチューブを被せることにより形成しても良いし、フッ素ゴムまたは、PTFE、PFA、FEPなどのフッ素樹脂を高熱伝導導電弾性層5b上にコーティングすることによって形成しても良い。なお、離型層5cの厚さは加圧ローラ5に充分な離型性を付与することができる厚さであれば特に限定されないが、好ましくは10〜100μmである。
2−1−4)プライマー層5e
さらに、各層の間には接着、通電等の目的によりプライマー層5eが形成されていても良い。本実施例においては高熱伝導導電弾性層5bと離型層5cの間にプライマー層5eを少なくとも設けている。
2−1−5)加圧ローラ5の抵抗値の測定
加圧ローラ5の抵抗値を以下の測定器及び手法で測定した。図4は加圧ローラの抵抗測定の説明図である。まず離型層5cが導電チューブ(導電層)の場合を説明する。図4に示すようにアルミ平板7に加圧ローラ5を置き、芯金5dとアルミ平板の間の抵抗を絶縁抵抗計(HIOKI製デジタルメガオームテスター3119/印加電圧250Vで5sec後に測定)8を用いて測定した。また、離型層5cが絶縁チューブ(絶縁層)の場合、加圧ローラ5のプライマー層5eと芯金5dの間の抵抗値を前記絶縁抵抗計にて測定した。
以下、表1に示す実施例1〜9、比較例1〜6の各加圧ローラ(以下、加圧部材と記す)を用いて静電オフセットを評価した。
まず表1に示す加圧部材で用いる導電性カーボンブラックを示す。
・アセチレンブラック(表1中でABと記載)
・ファーネスブラック(表1中でFBと記載)
次に表1に示す加圧部材で用いるカーボンファイバーを示す。
・100−05M:ピッチ系カーボンファイバー、商品名:XN−100−05M、日本グラファイトファイバー(株)製、平均繊維直径:9μm、平均繊維長L:50μm、熱伝導率900W/(m・k)。
・100−15M:ピッチ系カーボンファイバー、商品名:XN−100−15M、日本グラファイトファイバー(株)製、平均繊維直径:9μm、平均繊維長L:150μm、熱伝導率900W/(m・k)。
・100−50M:ピッチ系カーボンファイバー、商品名:XN−100−50M、日本グラファイトファイバー(株)製、平均繊維直径:9μm、平均繊維長L:500μm、熱伝導率900W/(m・k)。
・100−01:ピッチ系カーボンファイバー、商品名:XN−100−01、日本グラファイトファイバー(株)製、平均繊維直径:10μm、平均繊維長L:1mm、熱伝導率900W/(m・k)。
[実施例]
表1に示す加圧部材を説明する。
<実施例1の加圧部材>
まず、φ22のAl製芯金5dの外周に、密度が1.20g/cm3である付加反応硬化型の導電シリコーンゴムを用いて型成型法により肉厚3mmのソリッドゴム弾性層5aを形成したφ28の弾性層形成物1を得る。ここで温度条件としては150℃×30分にて加熱硬化させた。
次に高熱伝導導電弾性層5bの成型法を説明する。
まず、
重量平均分子量Mw=65000
数平均分子量 Mn=15000
A液‥ビニル基濃度(0.863mol%)、SiH濃度(無し)
粘度(7.8Pa・s)
B液‥ビニル基濃度(0.955mol%)、SiH濃度(0.780mol%)
粘度(6.2Pa・s)
A/B=1/1のときH/Vi=0.43
となるA、B両液を1:1の割合になるように配合し、触媒の白金化合物を加えて付加硬化型シリコーンゴム原液を得る。
この付加硬化型シリコーンゴム原液に対し、導電性カーボンブラックとしてアセチレンブラックを体積比率で5vol%、ピッチ系カーボンファイバー100−15Mを体積比率で15vol%の割合になるように均一に配合・混練して、シリコーンゴム組成物1を得た。
次に内径φ30の金型内に、φ28の弾性層形成物1を中心にセットし、内面にプライマー塗布された絶縁PFA(商品名:451HP−J;三井デュポンフロロケミカル製)チューブ(厚み50μm)を金型と弾性層形成物1の間にセットした。
その後、弾性層形成物1とPFAチューブの間にシリコーンゴム組成物1を注入し、150℃×60分の加熱硬化を経て外径φ30の高熱伝導導電弾性層5bを備えた弾性層形成物2を得る。さらにこの外面に絶縁PFA(商品名:451HP−J;三井デュポンフロロケミカル製)チューブ(厚み50μm)を被覆し、両端部を切断して、長手方向の長さ320mmの加圧部材1を得た。
<実施例2〜4の加圧部材>
アセチレンブラックとカーボンファイバーを表1に示した種類、含有量にて加圧部材2〜4を作成した。
また、実施例2は以下に示す付加硬化型シリコーンゴム原液を用いた。
重量平均分子量Mw=33000、
数平均分子量 Mn=16000、
A液‥ビニル基濃度(0.820mol%)、SiH濃度(無し)
粘度(1.1Pa・s)
B液‥ビニル基濃度(0.827mol%)、SiH濃度(0.741mol%)
粘度(1.1Pa・s)
A/B=1/1のときH/Vi=0.45
<比較例1の加圧部材>
アセチレンブラックが含有されていない以外は実施例3と同様の構成とした。
<比較例2の加圧部材>
アセチレンブラックの含有量が異なる以外は実施例3と同様の構成とした。
<比較例3の加圧部材>
アセチレンブラックが含有されていない以外は実施例2と同様の構成とした。
<実施例5〜8の加圧部材>
実施例5においては、離型層5cに導電PFA(商品名:C9058;三井デュポンフロロケミカル製)チューブ(厚み50μm)を被覆した以外は実施例1と同様の構成とした。
同様に実施例6〜8に関して、実施例2〜4の離型層5cに導電PFAを被覆させる構成とした。
<実施例9の加圧部材>
導電性カーボンブラックとしてファーネスブラックを用いた以外は実施例8と同様の構成とした。
<比較例4の加圧部材>
アセチレンブラックが含有されていない以外は実施例7と同様の構成とした。
<比較例5の加圧部材>
アセチレンブラックの含有量が異なる以外は実施例7と同様の構成とした。
<比較例6の加圧部材>
アセチレンブラックが含有されていない以外は実施例6と同様の構成とした。
<静電オフセット評価>
以下の手法で静電オフセットを評価した。
表1に示す加圧部材を備えた定着装置(定着器)を、LBP(レーザービームプリンター)であるLBP 3590改造機に組み込む。そして低温低湿環境(15℃/10%)に放置したNeenah Paper社製のNeenah Bond 60g/m2紙にハーフトーン画像パターンを連続50枚通紙して静電オフセットを評価した。なお、本評価に用いているトナーはマイナス極性に帯電する特性を持つネガトナーを用いて評価している。
評価は以下のように分類した。
◎:全く発生しない。
○:極軽微に稀に発生する。
△:軽微に発生する。
×:目立つオフセットが発生する。
ここで、実施例1〜4、及び比較例1〜3の加圧部材を備えた定着装置には、加圧部材の芯金5dに+1KVを印加する構成とし、実施例5〜9、及び比較例4〜6の加圧部材を備えた定着装置は、加圧部材の芯金5dを接地する構成とした。
加圧部材1から4(実施例1から4)まで静電オフセットは全く発生しなかった。
一方、加圧部材5(比較例1)はアセチレンブラックを全く含有していないことと、カーボンファイバーが5vol%しか含有していないことから、芯金とプライマー層の間の抵抗値も1.9E+09(Ω)と高く、目立つ静電オフセットが発生した。
また、加圧部材6(比較例2)はアセチレンブラックを0.2vol%含有させたことで、芯金とプライマー層の間の抵抗値も1.7E+09(Ω)と比較例1に比べて若干下がった。しかし、静電オフセットは軽微に発生した。
実施例2、3と比較例1、2よりアセチレンブラックの必要最低量は0.4vol%であり、加圧ローラ5のプライマー層5eと芯金5dの間の抵抗値は1.5E+09(Ω)(1.5×109(Ω))以下が良いことがわかる。
また、加圧部材7(比較例3)においてはカーボンファイバーを40vol%含有させているため、芯金とプライマー層の間の抵抗値が1.5E+03(Ω)と低いにもかかわらず、静電オフセットが極稀に軽微に発生した。
実施例2と比較例3より、加圧ローラ5の抵抗値が低い場合にも高熱伝導導電弾性層5bへのアセチレンブラックの添加が有効であることがわかる。
また、加圧部材8から12(実施例5から9)までにおいても静電オフセットは全く発生しなかった。
一方、加圧部材13(比較例4)はアセチレンブラックを全く含有していないことと、カーボンファイバーが5vol%しか含有していないことから、芯金と離型層の間の抵抗値も1.8E+09(Ω)と高かったため、軽微な静電オフセットが発生した。
また、加圧部材14(比較例5)はアセチレンブラックを0.2vol%含有させたことで、芯金と離型層の間の抵抗値も1.6E+09(Ω)と比較例1に比べて若干下がった。しかし、静電オフセットは極軽微に稀に発生した。
実施例7と比較例4、5よりアセチレンブラックの必要最低量はここでも0.4vol%であり、加圧ローラ5の離型層5cと芯金5dの間の抵抗値は1.8E+09(Ω)(1.8×109(Ω))以下が良いことがわかる。
また、加圧部材15(比較例6)においてはカーボンファイバーを40vol%含有させているため、芯金とプライマー層の間の抵抗値が1.4E+03(Ω)と低いにもかかわらず、静電オフセットが極稀に軽微に発生した。
加圧部材8から15(実施例5から9、及び比較例4から6)の芯金5dとプライマー層5eの間の抵抗値、芯金5dと離型層5cの間の抵抗値に関しては、以下のような結果であった。
実施例6と比較例6より、加圧ローラ5の抵抗値が低い場合にも高熱伝導導電弾性層5bへのアセチレンブラックの添加が有効であることがわかる。
実施例9よりファーネスブラックにおいてもアセチレンブラックと同様に効果が得られることがわかる。
以上説明したように、加圧ローラ5として実施例1乃至4、実施例5乃至9の加圧部材を用いることにより、高熱伝導導電弾性層5bの抵抗値を安定して下げることが出来ると共に部分的な抵抗ムラがなくなり、静電オフセットと非通紙部昇温を抑制できる。
(3)他の実施例
3−1)上記実施形態例におけるフィルム加熱方式の定着装置1において、加熱体はセラミックヒータ3に限られるものではない。例えば、ニクロム線等を用いたヒータで定着フィルムを接触加熱する構成、或いは鉄板片等の電磁誘導発熱性部材で定着フィルムを接触加熱する構成を採用してもよい。加熱体は必ずしも定着ニップ部(圧接ニップ部)に位置していなくてもよい。
定着装置1はフィルム加熱方式に限られず定着フィルム自体を電磁誘導発熱性の金属フィルムにした電磁誘導加熱方式の定着装置にすることもできる。
定着フィルム4は複数本の懸架部材間に懸回張設して駆動ローラで回動駆動させる装置構成にすることもできる。また定着フィルム4は繰り出し軸にロール巻きにした有端の長尺部材にして巻取り軸側に走行移動させる装置構成にすることもできる。
3−2)定着装置はフィルム加熱方式に限られず、熱ローラ方式であってもよい。
3−3)定着装置は未定着トナー画像を記録材に加熱定着する装置に限られず、未定着トナー画像を記録材上に仮定着する装置、トナー画像を担持した記録材を再加熱してトナー画像の表面性を改質する装置として使用してもよい。
1‥定着装置、3‥セラミックヒータ、4‥定着フィルム、5‥加圧ローラ、6‥電圧発生装置、P‥記録材、N‥定着ニップ部、T‥未定着トナー画像

Claims (10)

  1. 加熱部材と接触して画像を担持する記録材上を挟持搬送しつつ記録材上の画像を加熱するためのニップ部を形成する加圧部材であって、芯金と、ソリッドゴム弾性層と、フィラーを含有する弾性層と、離型層と、を有し、少なくとも前記フィラーを含有する弾性層と前記離型層はプライマー層にて接着されていて、前記フィラーを含有する弾性層には、長さが0.05mm以上1mm以下であり、長さ方向における熱伝導率λfがλf≧500W/(m・k)である熱伝導性フィラーが5vol%以上40vol%以下分散されており、前記フィラーを含有する弾性層は、記録材搬送方向と直交する長手方向の熱伝導率λyがλy≧2.5W/(m・k)、且つ、ASKER−C硬度が65度以下であり、前記ソリッドゴム弾性層は前記芯金の外周上に形成され、厚み方向の熱伝導率λが0.16W/(m・k)以上0.40W/(m・k)以下であり、前記フィラーを含有する弾性層は、前記ソリッドゴム弾性層の外周上に形成されている加圧部材において、
    前記フィラーを含有する弾性層には、導電性カーボンブラックが0.4vol%以上10vol%以下分散されており、前記芯金と前記プライマー層の間の抵抗が1.5×109(Ω)以下であることを特徴とする加圧部材。
  2. 前記離型層は絶縁層であることを特徴とする請求項1記載の加圧部材。
  3. 前記ソリッドゴム弾性層は導電層であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の加圧部材。
  4. 前記熱伝導性フィラーはピッチ系炭素繊維であることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の加圧部材。
  5. 記録材が担持する未定着トナー画像と接触する加熱部材と、前記加熱部材と記録材を挟持搬送しつつ記録材上の未定着トナー画像を加熱するためのニップ部を形成する加圧部材と、前記加熱部材に熱を供給する加熱体と、を有する像加熱装置において、
    前記加圧部材は請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の加圧部材であることを特徴とする像加熱装置。
  6. 前記加圧部材に電圧を印加する電圧印加手段を有することを特徴とする請求項5に記載の像加熱装置。
  7. 加熱部材と接触して画像を担持する記録材を挟持搬送しつつ記録材上の画像を加熱するためのニップ部を形成する加圧部材であって、芯金と、ソリッドゴム弾性層と、フィラーを含有する弾性層と、離型層と、を有し、少なくとも前記フィラーを含有する弾性層と前記離型層はプライマー層にて接着されていて、前記フィラーを含有する弾性層には、長さが0.05mm以上1mm以下であり、長さ方向における熱伝導率λfがλf≧500W/(m・k)である熱伝導性フィラーが5vol%以上40vol%以下分散されており、前記フィラーを含有する弾性層は、記録材搬送方向と直交する長手方向の熱伝導率λyがλy≧2.5W/(m・k)、且つ、ASKER−C硬度が65度以下であり、前記ソリッドゴム弾性層は、前記芯金の外周上に形成され、厚み方向の熱伝導率λが0.16W/(m・k)以上0.40W/(m・k)以下であり、前記フィラーを含有する弾性層は、前記ソリッドゴム弾性層の外周上に形成されている加圧部材において、
    前記フィラーを含有する弾性層には、導電性カーボンブラックが0.4vol%以上10vol%以下分散されており、前記芯金と前記離型層の間の抵抗が1.8×109(Ω)以下であることを特徴とする加圧部材。
  8. 前記離型層は導電層であることを特徴とする請求項7に記載の加圧部材。
  9. 前記ソリッドゴム弾性層は導電層であることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の加圧部材。
  10. 記録材が担持する未定着トナー画像と接触する加熱部材と、前記加熱部材と記録材を挟持搬送しつつ記録材上の未定着トナー画像を加熱するためのニップ部を形成する加圧部材と、前記加熱部材に熱を供給する加熱体と、を有する像加熱装置において、
    前記加圧部材は請求項7乃至請求項9の何れか1項に記載の加圧部材であることを特徴とする像加熱装置。
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