本発明に係る梯子用足場の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態に係る梯子用足場1は、梯子8に設置され、作業者M(図10を参照)が載って作業や休憩等をするための足場を提供するためのものである。本実施形態では、自動倉庫における物品搬送装置7に設けられる梯子8に設置された梯子用足場1を例として説明する。以下、物品搬送装置7の全体構成、梯子用足場1の構成、及び梯子用足場1の姿勢保持構造の順に説明する。
なお、以下の説明では、「正面側」は梯子8の位置を基準とする作業者Mが昇降する側を表し、「背面側」はその反対側を表す。また、梯子用足場1に備えられる足場部材40を構成する各部材についての位置や方向は、特に明記しない限り、当該足場部材40の展開姿勢(後述)での位置や方向を表すものとする。また、各部材についての位置や方向に関する用語は、製造上許容され得る誤差による差異を有する状態も含む概念として用いている。
1.物品搬送装置の全体構成
物品搬送装置7の全体構成について、図1及び図2を参照して説明する。この物品搬送装置7は、上下左右に規則的に配列された物品収納用の収納部を備える収納棚76に隣接して設けられている。物品搬送装置7は、収納棚76に収納され或いは収納棚76から取り出される物品を搬送する。物品搬送装置7は、走行台車71と昇降台73と制御部78とを備えたスタッカークレーンである。
走行台車71は、建屋の床面に設置された走行レール77上を当該走行レール77に沿って走行する。走行レール77は、収納棚76における複数の収納部の左右の並び方向(本例では水平方向)に沿って設けられている。つまり、走行台車71は、収納棚76における複数の収納部の左右の並び方向に沿った走行方向Tに沿って走行する。本実施形態では、走行レール77に沿って走行台車71が走行する経路が本発明における「走行経路」に相当する。
走行台車71には、支柱72が立設されている。ここでは、走行方向Tに直交する方向(本実施形態では、複数の収納部の上下の並び方向でもある鉛直方向V)に沿って、一対の支柱72が立設されている。一対の支柱72は、走行台車71における走行方向Tの両端部にそれぞれ立設されている。
一対の支柱72の間に、昇降台73が設けられている。昇降台73は、これら一対の支柱72のそれぞれに係合するように設けられており、一対の支柱72に沿って昇降する。昇降台73は、収納棚76における複数の収納部の上下の並び方向に沿って昇降する。昇降台73には、物品保持部を有する移載装置(フォーク装置)が設けられている。移載装置は、物品保持部を出退させることで、物品搬送装置7と収納棚76との間で物品を受け渡し可能に構成されている。
制御部78は、走行レール77に沿った走行台車71の走行や、一対の支柱72に沿った昇降台73の昇降を制御する。また、制御部78は、移載装置における物品保持部の出退等も制御する。これにより、制御部78は、特定の収納部(特定収納部)の位置に昇降台73を移動させることができるとともに、当該特定収納部の位置において移載装置により物品の受け渡しを行わせることができる。
本実施形態に係る物品搬送装置7は、当該物品搬送装置7の保守・点検等のための梯子8を備えている。本実施形態では、梯子8は、走行台車71に立設された一対の支柱72の一方に、固定部材86(図2を参照)により固定されている。走行台車71が走行レール77上を走行方向Tに沿って走行する際には、梯子8も走行台車71と一体的に走行方向Tに沿って移動する。
図3及び図4等に示すように、梯子8は、一対の縦桟81と、当該一対の縦桟81の間に掛け渡された複数の横桟84とを有する(図10も参照)。本実施形態では、一対の縦桟81は、それぞれ支柱72に沿うとともに所定間隔を隔てて、互いに平行に配置されている。複数の横桟84は、それぞれ縦桟81に対して直交して、一定間隔で互いに平行に配置されている。それぞれの横桟84は、作業者Mが梯子8の昇り降りを行う際の踏み桟(掴み桟)となる。縦桟81及び横桟84は、金属材料を用いて構成されている。金属材料としては、例えばアルミニウムやステンレス等が例示される。
2.梯子用足場の構成
図2に示すように、本実施形態では、縦桟81における上下方向の中間部の1箇所に梯子用足場1が設置されている。このような梯子用足場1の構成について、図3〜図7を参照して説明する。これらの図に示すように、梯子用足場1は、連結部材20と軸部材30と足場部材40とを備えている。本実施形態に係る梯子用足場1は、足場部材40が、軸部材30を回転軸として回転することにより収納姿勢(図3を参照)と展開姿勢(図4を参照)との間で姿勢変更可能な可動式足場として構成されている。
連結部材20は、梯子用足場1の設置対象となる梯子8と、梯子用足場1の主要な構成要素である足場部材40とを連結するための部材である。連結部材20は、金属材料を用いて構成されている。金属材料としては、例えばアルミニウムやステンレス等が例示される。また、連結部材20は、ストッパ部22を除き、全体として縦桟81に平行な平板状に形成されている。
本実施形態では、このような連結部材20が一対設けられ、これら一対の連結部材20は、梯子8を構成する一対の縦桟81にそれぞれ固定されている。図6及び図7に示すように、本例では、各縦桟81の外側に固定された一対の平板状の連結部材20が、梯子8を幅方向に挟んで向かい合うように平行に配置されている。図5に示すように、それぞれの連結部材20は、軸部材30に平行な軸方向Aから見た側面視で、縦桟81の幅方向の中央部から背面側に向かって延在している。それぞれの連結部材20は、縦桟81と重複する領域において複数(本例では4つ)の締結部材61によって縦桟81に固定されている。締結部材61は、本例では、縦桟81の延在方向に沿って当該縦桟81に設けられた溝部82に係止されるナット(Uナット)と、当該ナットに螺合するボルトとにより構成されている。
図6及び図7に示すように、軸部材30は、横桟84と平行状に一対の連結部材20に支持されている。軸部材30は、一対の連結部材20の間に、横桟84と平行状に掛け渡されて固定されている。軸部材30は、足場部材40の姿勢変更のための回転軸(回転中心)として機能する。軸部材30は、金属材料を用いて構成されている。金属材料としては、例えばアルミニウムやステンレス等が例示される。図5に示すように、縦桟81の背面側に延在する一対の連結部材20の間に掛け渡された軸部材30は、縦桟81及び横桟84に対して背面側に配置されている。
図6及び図7に示すように、一対の連結部材20の間に、足場部材40が設けられている。足場部材40を構成する以下の各部材は、金属材料を用いて構成されている。金属材料としては、例えばアルミニウムやステンレス等が例示される。足場部材40は、作業者Mが載る面である足場面40aを備えている。また、足場部材40は、軸部材30を回転軸として回転することにより、収納姿勢(図3を参照)と展開姿勢(図4を参照)との間で姿勢変更可能に構成されている。ここで、「収納姿勢」は、軸部材30に平行な軸方向Aから見た側面視で、足場面40aが梯子8に対して背面側に位置した状態(本例では、足場部材40の全体が梯子8に対して背面側に位置した状態)となる姿勢を表す。一方、「展開姿勢」は、足場面40aが梯子8に対して正面側に突出した状態となる姿勢を表す。
本実施形態では、足場部材40は、軸方向Aに沿って互いに分離された複数の部分足場部材からなる。図6及び図7に示すように、本実施形態では、足場部材40は、2つの部分足場部材(第一足場部材40X,第二足場部材40Y)を有する。本実施形態では、第一足場部材40X,第二足場部材40Yは、軸方向Aに沿って並ぶ状態で互いに離間して設けられている。第一足場部材40Xと第二足場部材40Yとは、1つの軸部材30によってそれぞれ回動可能に支持されている。具体的には、軸部材30における軸方向Aの一方側(図6の右側)で第一足場部材40Xが回動可能に支持され、スペーサ31により所定間隔を隔てて、軸方向Aの他方側(図6の左側)で第二足場部材40Yが回動可能に支持されている。これにより、第一足場部材40Xと第二足場部材40Yとは、それぞれ独立して姿勢変更可能とされている。本実施形態では、軸方向Aに沿った第一足場部材40X(本体部41)の幅、スペーサ31の幅、及び第二足場部材40Y(本体部41)の幅は、同程度とされている。なお、第一足場部材40Xの幅及び第二足場部材40Yの幅を、スペーサ31の幅よりも大きく設定しても良い。
図5に示すように、第一足場部材40Xは、互いに連結された本体部41と延出部49とを有する。本体部41には足場面40aが形成されており、第一足場部材40Xが展開姿勢となった際には、この足場面40a上に、作業者Mが載って作業や休憩等をするための載込スペースSが形成される。図6及び図7に示すように、本体部41は、軸方向Aに対して直交する方向に延びる2つの縦支柱42と、当該2つの縦支柱42に亘ってこれらを覆うように固定された天板43とを有する。本実施形態では、縦支柱42は矩形枠状の断面形状を有するパイプ部材により構成され、天板43は矩形状の平面視形状を有する平板状部材により構成されている。なお、天板43の「平面視」とは、当該天板43を構成する平板状部材に直交する方向から見た状態である。第一足場部材40Xの展開姿勢で、天板43は、2つの縦支柱42上に載置された状態となる(図7を参照)。本実施形態では、この天板43の上面により、足場部材40の足場面40aが構成されている。また、天板43は、縦支柱42の正面側端部において下側に向かって屈曲形成され、縦支柱42の正面側の開口部を覆っている(図5を参照)。
図5〜図7に示すように、本体部41は、足場部材40の展開姿勢において、縦桟81に対して正面側及び背面側の双方に延在するように構成されている。そして、足場部材40の展開姿勢において正面側に延在する本体部41の部分に、載込スペースSが形成される。
延出部49は、本体部41と軸部材30とを連結支持する部材である。図6に示すように、延出部49は、正面側に開口する直方体状に形成されている(図4も参照)。本実施形態では、延出部49は、矩形状の平板状部材の両端部を互いに対向させるようにそれぞれ垂直に屈曲させることによって形成されている。この一対の対向壁部49aの互いに対応する位置にはそれぞれ貫通孔が形成され、これらの貫通孔に軸部材30が挿通されている。延出部49の貫通孔と軸部材30の外周面とは、互いに周方向に摺動可能とされている。なお、両者の間に、軸受(転がり軸受やすべり軸受等)が配設されても良い。
図5に示すように、延出部49は、足場部材40の展開姿勢において、本体部41における縦桟81よりも背面側の部分から下方へ延出するように、本体部41に連結されている。すなわち、本体部41と延出部49とは、軸方向Aから見た側面視で屈曲形状を呈するように、互いに連結されている。本実施形態では、本体部41と延出部49とは互いに直交して側面視でL字形状を呈するように連結されている。更に本実施形態では、足場部材40の展開姿勢で、本体部41は水平方向に沿って配置され、延出部49は本体部41よりも下方において鉛直方向Vに沿って配置される。そして、延出部49(対向壁部49a)における本体部41とは反対側の端部である先端部に、軸部材30が設けられている。なお、側面視での長さは、延出部49よりも本体部41の方が長く設定されている。本実施形態では、側面視での本体部41の長さは、上下に隣接する一対の横桟84どうしの間隔と同程度(例えば70%〜110%)に設定されている。一方、側面視での延出部49の長さは、上記一対の横桟84どうしの間隔よりも十分に小さく(例えば20%〜40%に)設定されている。
図5及び図6に示すように、第一足場部材40Xは、2つの縦支柱42と延出部49との連結部位に、これら双方に接する状態で固定された横支柱46を有する。本実施形態では、横支柱46は、矩形枠状の断面形状を有するパイプ部材により構成されている。横支柱46は、軸方向Aに沿って延び、縦支柱42に対して直交するように配置されている。縦支柱42と横支柱46とは、それぞれの上面が面一状となるように配置されている。第一足場部材40Xの展開姿勢では、この横支柱46上にも、天板43が載置された状態となる。縦支柱42、横支柱46、及び天板43は、溶接等により互いに接合されて一体化されている。
ここで、軸方向Aに沿った横支柱46の幅は、本体部41を構成する天板43の幅よりも大きい値に設定されている。そのため、第一足場部材40Xにおいて、これらが軸方向Aの内側(スペーサ31側となる図6の左側)の端部を揃えて配置された状態で、横支柱46は、天板43から軸方向Aに沿って外側(図6の右側)に突出する部分を有する。本実施形態では、横支柱46のうち、天板43の平面視で当該天板43と重なる部分は、本体部41に含めて考えることができる。一方、横支柱46のうち、天板43の平面視で当該天板43と重ならずに外側に延出する部分は、本体部41から外側に突出する突出部45となる。
また、図5〜図7に示すように、本実施形態では、本体部41と突出部45との境界部に、軸方向Aから見た側面視でL字状に屈曲形成された補強板47が設けられている。補強板47は、L字状の一方の第一部分47aが突出部45を構成する横支柱46の正面側の側面に全面的に接するとともに、L字状の側面が本体部41を構成する縦支柱42の外側の側面に接するように設けられている。また、補強板47は、L字状の他方の第二部分47bの下面が縦支柱42の下面よりも僅かに下方に位置するように設けられている(図8を参照)。補強板47は、縦支柱42及び横支柱46に対して、溶接等により接合されて一体化されている。本実施形態では、この補強板47も、本体部41から外側に延出する突出部45に含まれる。
図5に示すように、突出部45は、正面側から背面側に向かう方向(水平方向)における、縦桟81と軸部材30との間に設けられている。ここでは、突出部45の大部分が、水平方向における縦桟81と軸部材30との間に設けられている。つまり、水平方向における上記の範囲外に突出部45の一部が配置されていても良い。本実施形態では、突出部45を構成する補強板47が、水平方向で縦桟81よりも背面側であってかつ軸部材30よりも正面側の位置に設けられている。また、突出部45を構成する横支柱46が軸部材30と同じ水平方向位置に設けられ、その一部が軸部材30よりも正面側の位置に配置されている。横支柱46の他の一部は、軸部材30よりも背面側の位置に配置されている。
第二足場部材40Yは、上述した第一足場部材40Xと同様の構成を備えている。よって、第二足場部材40Yについては、詳細な説明を省略する。なお、図6及び図7に示すように、第一足場部材40Xと第二足場部材40Yとは互いに面対称状に配置されており、各部材についての軸方向Aに沿った方向性は互いに逆となる。以下では、第一足場部材40Xと第二足場部材40Yとを特に区別する必要がない場合には、単に「足場部材40」として両者をまとめて説明するものとする。
3.梯子用足場の姿勢保持構造
次に、上述した構成を備えた梯子用足場1の姿勢保持構造について、主に図5〜図9を参照して説明する。ここでは主に、足場部材40を展開姿勢に保持するための構造について説明する。なお、以下では、「展開方向R1」は、軸部材30を回転軸として回転する足場部材40の、収納姿勢から展開姿勢へ姿勢変更する際の回転方向を表し、「収納方向R2」は、展開姿勢から収納姿勢へ姿勢変更する際の回転方向を表す(図5を参照)。
本実施形態に係る梯子用足場1は、展開姿勢の足場部材40上に作業者Mが載った使用状態において、通常は梯子8の昇り降りのための踏み桟(掴み桟)となる横桟84を利用して足場部材40の展開姿勢を保持する構造を採用している。すなわち、使用状態で、足場部材40は横桟84によって支持される。以下、詳細に説明する。なお、以下では、使用状態で足場部材40を支持する横桟84を、それ以外の横桟84と区別する目的で「支持横桟84A」と称する。
上述したように、足場部材40は、軸部材30を回転軸として回転可能に構成されている。そして、足場部材40は、収納姿勢から展開姿勢へ姿勢変更する際には、展開方向R1に向かって回転する。このとき、本実施形態では、図5に示すように、連結部材20は、展開姿勢の足場部材40に対して展開方向R1とは反対方向から(収納方向R2に向かって)当接して足場部材40を支持する当接支持部21を有する。本実施形態では、この当接支持部21は、展開姿勢の足場部材40に対して下方から当接して足場部材40を支持するように構成されている。
この点について更に詳細に説明する。一対の縦桟81に固定された一対の平板状の連結部材20は、それぞれの上端部が支持横桟84Aの上面を含む仮想平面に沿って延びる形状を有している(図8を参照)。つまり、支持横桟84Aの上面と連結部材20の上端部とは、同一平面上に並ぶように配置されている。一方、足場部材40の本体部41から外側に突出する突出部45では、補強板47の第二部分47bの下面が横支柱46の下面よりも僅かに鉛直方向Vの下方に位置するように、両者の位置関係が設定されている。本実施形態では、縦支柱42と横支柱46とは、それぞれの下面が面一状となるように配置されている。これにより、補強板47の第二部分47bの下面は、縦支柱42の下面よりも僅かに鉛直方向Vの下方に位置している。
足場部材40が展開方向R1に向かって回転して展開姿勢(ここでは、可動範囲内で最も展開方向R1側に回転した状態の姿勢)となったとき、まず、連結部材20の上端部と突出部45(ここでは、補強板47の第二部分47b)とが当接する(図8を参照)。つまり、支持横桟84Aと足場部材40の本体部41とが当接するよりも前に、連結部材20の上端部と突出部45とが当接する。足場部材40は、展開姿勢において作業者Mが載っているか否かにかかわらず、突出部45の第一被支持面40bが連結部材20の上端部に当接するように構成されている。本例では、突出部45を構成する補強板47の第二部分47bの下面が第一被支持面40bとなっている。また、突出部45の第一被支持面40bに対して下方から当接して足場部材40を支持する連結部材20の上端部が、当接支持部21となっている。
足場部材40は、当接支持部21と第一被支持面40bとが当接し、かつ、展開姿勢の足場部材40に対して作業者Mが載っていない状態(未使用状態)では、当接支持部21のみによって支持されて展開姿勢に保持される(図8を参照)。すなわち、足場部材40は、未使用状態では、支持横桟84Aの上面(支持面84Aa)と本体部41の第二被支持面40cとの間に微小隙間Gを形成するように構成されている。言い換えれば、足場部材40は、未使用状態で支持面84Aaと第二被支持面40cとの間に微小隙間Gを形成する状態で、支持横桟84Aに対向する位置に配設される。微小隙間Gの間隔は、足場部材40に作業者Mが載ったときに当該足場部材40に生じ得る撓み分を考慮して設定されていると好適である。例えば、足場部材40の本体部41の厚みの0.1%〜10%、その中でも1%〜5%とすることができる。図8に示す例では、約3%に設定されている。なお、本例では、本体部41を構成する縦支柱42の下面が第二被支持面40cとなっている。この第二被支持面40cは、足場部材40における足場面40a(本体部41を構成する天板43の上面)とは反対側の面である。本実施形態では、第二被支持面40cが本発明における「被支持面」に相当する。
その後、未使用状態の足場部材40に作業者Mが載ると、作業者Mの重みにより、当接支持部21と第一被支持面40bとが当接した状態を保ったままで足場部材40に撓みが生じる。ここでは、可動範囲内で最も展開方向R1側に回転した状態の姿勢にある足場部材40(特に本体部41)が、展開方向R1側に向かって更に変位するように撓む。このような撓みが生じることで、未使用状態において支持面84Aaと第二被支持面40cとの間に存在していた微小隙間Gが解消される。そして、図9に示すように、展開姿勢の足場部材40に作業者Mが載った状態(使用状態)で、第二被支持面40cが支持横桟84Aの支持面84Aaに当接する。すなわち、使用状態で、足場部材40が支持横桟84Aによって支持される。
このように、本実施形態では、展開姿勢の足場部材40に作業者Mが載った使用状態で、足場部材40における第二被支持面40cが支持横桟84Aに当接し、足場部材40が支持横桟84Aによって支持されるように構成されている。また、使用状態で、足場部材40における第一被支持面40bが連結部材20の上端部(当接支持部21)に当接し、足場部材40が当接支持部21によっても支持される。つまり、使用状態では、足場部材40は支持横桟84A及び当接支持部21の双方によって二点支持される。これにより、使用状態において作業者Mの重みによって足場部材40に作用する軸部材30回りの回転荷重(モーメント)を、支持横桟84Aと当接支持部21とに分担して負担させることができる。
ここで、支持横桟84Aは、作業者Mが梯子8の昇り降りを行う際の踏み桟(掴み桟)となる複数の横桟84のうちの1つであり、一般的な梯子8に通常設けられるものである。また、連結部材20は、足場部材40の回転軸となる軸部材30を支持しつつ梯子8(ここでは縦桟81)と足場部材40とを連結するために必要となる部材である。このように、梯子8に通常備えられる横桟84や梯子用足場1を梯子8に設置するための連結部材20を利用して、特別な機構を備えることなく足場部材40の展開姿勢を保持することが可能となっている。すなわち、部品点数の増加を抑制してコストの上昇を抑えつつ、可動式の梯子用足場1としての適正な機能を確保することが可能となっている。
また、平板状に形成された連結部材20の上端部を利用して、連結部材20に対して特別な部材を追加することなく当接支持部21を構成することができる。更に、平板状の連結部材20の全体が、梯子8の正面側から見た正面視で足場部材40の第一被支持面40bに対して直交する状態で第一被支持面40bに当接する(図7を参照)ので、比較的強度に優れた当接支持部21を構成することができる。これにより、使用状態において足場部材40に作用する回転荷重のうち、当接支持部21による負担分を増加させ、支持横桟84Aによる負担分を減少させることができる。よって、梯子8に通常備えられる横桟84を利用して足場部材40の展開姿勢を保持することを可能としつつ、支持横桟84Aとして利用される横桟84の強度を高める必要性を低減することができる。
更に本実施形態では、使用状態に至る前の未使用状態では、支持横桟84Aと足場部材40とが微小隙間Gを隔てて対向し、足場部材40は当接支持部21のみによって支持される。このため、足場部材40が収納姿勢から展開姿勢へと姿勢変更された際に、支持横桟84Aに対して直ちに回転荷重がかかることが回避される。そして、展開姿勢の足場部材40に作業者Mが載り、足場部材40がある程度撓んで微小隙間Gが解消されたときに初めて支持横桟84Aに回転荷重がかかる。よって、支持横桟84Aに対して突発的な大荷重が作用し得ることを考慮して支持横桟84Aの強度設計を行う必要性を低減することができる。場合によっては、一般的な梯子8に備えられる横桟84に対して全く強度補強を行うことなく、そのまま支持横桟84Aとして利用することも可能となる。
また、本実施形態では、足場部材40において側面視でL字形状を呈するように連結された本体部41及び延出部49のうち、延出部49は、本体部41における縦桟81よりも背面側の部分から下方へ延出するように構成されている。そして、支持横桟84Aとの関係では、延出部49における支持横桟84Aよりも鉛直方向Vの下方の部分に、軸部材30が設けられている。本例では、延出部49における本体部41とは反対側の先端部に軸部材30が設けられている。よって、足場部材40を収納姿勢とした際に、支持横桟84Aと足場部材40の本体部41との間に、作業者Mのつま先等を収容するのに十分な広さの空間を形成することができる(図5を参照)。このとき、側面視での延出部49の長さは、上下に隣接する一対の横桟84どうしの間の間隔よりも十分に小さい。そのため、支持横桟84Aに対して下方に隣接する下方隣接横桟84Bの近傍にも、足場部材40の本体部41及び延出部49が至ることはない。よって、上述したような梯子用足場1を梯子に設置したことによる作業者Mの昇り降りへの影響を、極力小さくすることができる。
また、上記のような足場部材40の形状及び軸部材30の配置構成では、支持横桟84Aに対して上方に隣接する上方隣接横桟84Cと、軸部材30を回転軸として回転する足場部材40との干渉が生じにくい。すなわち、支持横桟84Aと上方隣接横桟84Cとの間の全空間を通って足場部材40を回転させることができるので、足場部材40(ここでは特に本体部41)の大きさが制約を受けることがほとんどない。よって、上方隣接横桟84Cとの干渉が生じない範囲内で足場部材40(本体部41)を大きく形成することができ、その結果、載込スペースSを広く確保することができる。これにより、許容される範囲内で足場部材40を大きく形成するという簡易な構成で、足場部材40上での作業者Mの安定性を向上させることができる。
ところで、本実施形態では、梯子用足場1が設置される梯子8は、図1及び図2に示すように、物品搬送装置7に備えられる走行台車71に立設された支柱72に固定されている。このため、走行台車71が走行レール77上を走行するのに伴って、梯子8も走行方向Tに沿って移動する。その際、走行台車71の走行中には、振動により、足場部材40に対して所定の回転荷重が作用する場合がある。また、走行台車71の走行開始時や停止時には、慣性等により、足場部材40に対して所定の回転荷重が作用する場合がある。そこで本実施形態に係る梯子用足場1は、所定条件下で足場部材40の姿勢変化を規制する姿勢変化規制機構50を更に備えている。
図7に示すように、本実施形態では、連結部材20と足場部材40の延出部49とに分かれて設けられた、互いに係合する係合凸部51と係合凹部52とにより、姿勢変化規制機構50が構成されている。本例では、延出部49における本体部41との連結部位と、軸部材30との連結部位との間に、バネ等の弾性部材によって軸方向Aの外側に向かって付勢された係合凸部51が設けられている。このような係合凸部51として、本例ではボールプランジャーを用いている。また、足場部材40の収納姿勢及び展開姿勢のそれぞれにおける係合凸部51の位置に対応する連結部材20の位置に、係合凸部51の形状に対応する形状の係合凹部52が設けられている。図5に示すように、本例では、収納姿勢用の係合凹部52が、軸部材30との連結部位と同じ高さかつ背面側の位置に設けられている。また、展開姿勢用の係合凹部52が、軸部材30との連結部位と同じ水平位置においてその上方に設けられている。
姿勢変化規制機構50は、予め定められた基準値未満の回転荷重が足場部材40に作用している状態(低荷重状態)では、足場部材40の姿勢変化を規制する。この基準値は、物品搬送装置7の作動中に収納姿勢の足場部材40に対して作用し得る回転荷重を実験的に求めることにより、予め設定することができる。姿勢変化規制機構50は、低荷重状態)では、収納姿勢の足場部材40をそのまま収納姿勢に維持させる。また、展開姿勢の足場部材40をそのまま展開姿勢に維持させる。このような姿勢変化規制機構50を備えることで、物品搬送装置7の作動中における、走行台車71の走行時の振動や加減速時の慣性等による足場部材40の意図されない姿勢変化を抑制することができる。
一方、姿勢変化規制機構50は、基準値以上の回転荷重が足場部材40に作用したときに足場部材40の姿勢変化を許容する。例えば、作業者Mが手足を用いて足場部材40を回転させるような荷重を足場部材40に作用させたときには、その回転荷重の方向に応じて、収納姿勢から展開姿勢への姿勢変化又は展開姿勢から収納姿勢への姿勢変化を許容する。これにより、作業者Mの使用要求に応じて適切に姿勢変化を生じさせることができる。
なお、収納姿勢の足場部材40は、姿勢変化規制機構50だけでなく、連結部材20に設けられたストッパ部22によってもその姿勢変化がある程度規制される。ストッパ部22は、収納姿勢の足場部材40に対して収納方向R2とは反対方向から(展開方向R1に向かって)当接して足場部材40を支持するように構成されている。本実施形態では、ストッパ部22は、収納姿勢の足場部材40の延出部49における下方側の面(展開姿勢では背面側となる面)にその上面が当接するように、それぞれの連結部材20から軸方向Aの内側に向かって延在するように設けられている。これにより、ストッパ部22は、収納姿勢の足場部材40が更に収納方向R2側に回転することを規制する。ストッパ部22は、水平方向で連結部材20における最も背面側の位置に設けられている。本例では、収納姿勢用の係合凹部52と同じ水平位置においてその下方に設けられている。
本実施形態に係る梯子用足場1は、例えば図10に示すようにして使用することができる。なお、ここでは、初期状態では第一足場部材40X及び第二足場部材40Yの双方が収納姿勢とされているものとする。これらは、姿勢変化規制機構50及びストッパ部22によって適切に収納姿勢に維持される。梯子8を昇ってきた作業者Mは、梯子用足場1に手の届く位置に到達すると、第一足場部材40X及び第二足場部材40Yの一方を手で正面側に引き出すように、当該足場部材40に対して展開方向R1への回転荷重を加える。予め定められた基準値以上の回転荷重を加えることにより、当該足場部材40は展開姿勢となる。なお、第一足場部材40X及び第二足場部材40Yの他方には回転荷重を加えず、収納姿勢のまま維持させる。
足場部材40の展開姿勢では、当該足場部材40が梯子8に対して正面側に突出した状態となるので、当該展開姿勢の足場部材40によって作業者Mの昇降が阻害される可能性がある。この点、本実施形態では、第一足場部材40Xと第二足場部材40Yとは、それぞれ独立して姿勢変更可能とされており、上記のように第一足場部材40X及び第二足場部材40Yの一方のみを展開姿勢として他方を収納姿勢とすることができる。このとき、本実施形態では軸方向Aに沿った第一足場部材40Xの幅、スペーサ31の幅、及び第二足場部材40Yの幅は同程度であるので、上記のような状態で、作業者Mが通過可能な空間を形成することができる。つまり、梯子8の幅の1/3程度の部分は展開姿勢の足場部材40によって作業者Mの昇降が阻害されるものの、残り2/3程度の部分では、足場部材40が収納姿勢とされ或いはそもそも足場部材40が存在していないので作業者Mの昇降は阻害されない。よって、作業者Mは、展開姿勢とされた第一足場部材40X及び第二足場部材40Yの一方の側方をすり抜けるようにして梯子8を昇ることができる。
作業者Mは、やがて梯子用足場1よりも上方の位置に到達すると、収納姿勢のまま維持されていた第一足場部材40X及び第二足場部材40Yの他方を手で正面側に引き出すように、当該足場部材40に対して展開方向R1への回転荷重を加える。作業者Mは、既に展開姿勢とされた方の足場部材40に片足を乗せた状態で、安定した姿勢でこの操作を行うことができる。予め定められた基準値以上の回転荷重を加えることにより、当該足場部材40は展開姿勢となる。第一足場部材40X及び第二足場部材40Yの双方が展開姿勢となった状態で、これらそれぞれの足場部材40の上に載込スペースSが形成される。作業者Mは、第一足場部材40X及び第二足場部材40Yの一方又は双方の足場部材40に両足を乗せた状態で、安定した姿勢で保守・点検等の作業を行うことができる。なお、作業者Mは、上記の各操作を逆の順序で行うことで、梯子8を降りることができる。
なお、ここで説明した使用方法はあくまで一例である。当然ながら、作業者Mは、種々の態様で梯子用足場1を使用することができる。
4.その他の実施形態
最後に、本発明に係る梯子用足場の、その他の実施形態について説明する。なお、以下のそれぞれの実施形態で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記の実施形態では、足場部材40が2つの部分足場部材(第一足場部材40X,第二足場部材40Y)からなる構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば図11に示すように、足場部材40が軸方向Aの全体に亘る単一の部材として構成されても良い。また、足場部材40が3つ以上の部分足場部材で構成されても良い。
(2)上記の実施形態では、第一足場部材40Xと第二足場部材40Yとが軸方向Aに沿って互いに離間して設けられた構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、第一足場部材40Xと第二足場部材40Yとの間にスペーサ31を設けることなく、両者が軸方向Aに間隔を空けずに隣り合って配置された構成としても良い(図12を参照)。
(3)上記の実施形態では、足場部材40を構成する本体部41と延出部49とが側面視で互いに直交するように連結されている構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、本体部41と延出部49とのなす角が鋭角又は鈍角に設定されていても良い。また、延出部49を有することなく本体部41に軸部材30が設けられても良い。この場合、軸部材30は、鉛直方向Vで支持横桟84Aと同じ高さの位置において、本体部41に設けられる。
(4)上記の実施形態では、突出部45が横支柱46と補強板47とを含んで構成されるとともに、補強板47の第二部分47bの下面が横支柱46の下面よりも僅かに鉛直方向Vの下方に位置する構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、横支柱46の下面と補強板47の第二部分47bの下面とが面一状となるように、両者の位置関係が設定されていても良い。この場合、補強板47の第二部分47bの下面に加えて横支柱46の下面も第一被支持面40bとなる。また、横支柱46及び補強板47のいずれか一方のみによって突出部45が構成されていても良い。
(5)上記の実施形態では、当接支持部21が、展開姿勢の足場部材40に対して下方から当接して足場部材40を支持するように構成されている構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。展開姿勢の足場部材40に対して展開方向R1とは反対方向から当接する限りは、足場部材40に対して当接支持部21が上方から当接する構成としても良い。
(6)上記の実施形態では、当接支持部21が連結部材20の上端部により構成されている例について説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、突出部45に対して展開方向R1とは反対方向から当接して足場部材40を支持する専用の当接支持部材を、連結部材20に固定して設けても良い。この場合、当接支持部材は、展開姿勢の足場部材40の本体部41の下面(上記の実施形態における第二被支持面40c)にその上面が当接するように、一対の連結部材20からそれぞれ軸方向Aの内側に向かって延在するように設けられると好適である。
(7)上記の実施形態では、連結部材20に当接支持部21が設けられる構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、連結部材20が、そのような当接支持部21を備えていない構成としても良い。この場合、使用状態では、足場部材40は支持横桟84Aのみによって支持される。このような構成としても、上方隣接横桟84Cとの関係で足場部材40の大きさが制約を受けることがほとんどない。よって、許容される範囲内で足場部材40を大きく形成するという簡易な構成で、足場部材40上に載込スペースSを広く確保して作業者Mの安定性を向上させることができる。なお、この場合、必要に応じて支持横桟84Aの強度補強を行なうと良い。
(8)上記の実施形態では、当接支持部21と突出部45とが当接し、かつ、展開姿勢の足場部材40に対して作業者Mが載っていない未使用状態で、支持横桟84Aと本体部41との間に微小隙間Gが形成される構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、未使用状態で、そのような微小隙間Gが形成されることなく、当接支持部21と突出部45とが当接するのと同時に、支持横桟84Aと本体部41とが当接する構成としても良い。なお、当接支持部21と突出部45とが当接するよりも前に支持横桟84Aと本体部41とが当接し、その状態で当接支持部21と突出部45との間に微小隙間Gが形成される構成としても良い。
(9)上記の実施形態では、梯子用足場1が、互いに係合する係合凸部51(ボールプランジャー)と係合凹部52とを有し、予め定められた基準値との関係で足場部材40の姿勢変化を規制する姿勢変化規制機構50を備える構成について説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。梯子用足場1が、例えばフック等の係止部材と当該係止部材に係合するリング等の被係止部材とを有する姿勢変化禁止機構を備える構成としても良い。姿勢変化禁止機構は、係止部材と被係止部材とが係合している状態では足場部材40の姿勢変化を禁止し、かつ、作業者Mが手動で係止部材と被係止部材との係合を解除することにより足場部材40の姿勢変化を許容する機構とすることができる。
(10)上記の実施形態では、一対の連結部材20の間に軸部材30が固定されるとともに、延出部49の貫通孔と軸部材30の外周面とが摺動可能とされた構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。少なくとも連結部材20と足場部材40とが軸部材30を介して相対回転可能に連結されていれば良い。例えば、延出部49に軸部材30が固定されるとともに、連結部材20の貫通孔と軸部材30の外周面とが摺動可能に構成されても良い。
(11)上記の実施形態では、物品搬送装置7の支柱72と梯子8とを固定するための固定部材86と、梯子8と足場部材40とを連結するための連結部材20とが、別部材として構成された例について説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、これらを共通の部材によって構成しても良い。梯子用足場1が設置される位置では、連結部材20を介して梯子8を支柱72に固定するように構成しても良い。
(12)上記の実施形態で説明した梯子用足場1を備える物品搬送装置7において、所定条件下で物品搬送装置7の稼働を禁止するインターロック機能を制御部78に備えさせても良い。この場合、例えばレーザー光等の発光部と受光部とを有し、足場部材40の本体部41の位置を検出する位置検出手段(位置センサ)を、物品搬送装置7又は梯子8に設けておく。そして、制御部78は、位置検出手段による検出結果に基づいて推定される足場部材40の姿勢に応じて、物品搬送装置7の稼働の可否を判定する構成とすると好適である。具体的には、制御部78は、例えば足場部材40の推定姿勢が展開姿勢である場合に物品搬送装置7の稼働を禁止し、収納姿勢である場合にのみ稼働を許可する構成とすることができる。
(13)上記の実施形態では、物品搬送装置7に設けられる梯子8を梯子用足場1の設置対象とする例について説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば収納棚76や各種の建築物等の定置式の設備に設けられる梯子8も、梯子用足場1の設置対象に含めることができる。また、特定の設備には固定されていない可搬式の梯子8も、同様に、梯子用足場1の設置対象に含めることができる。
(14)その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、本願の特許請求の範囲に記載されていない構成に関しては、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。