JP2013236871A - 髪ケア送風装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】髪ケア送風装置が、一端側に吸気口、他端側に送風口をそれぞれ設けた筐体と、筐体に取り付けられた把持部と筐体内に、筐体との間に吸気口から吸気された空気が通る空気通路を形成させて同軸上に内装され、吸気口から吸気された空気の一部が流入する空気流入路を有する空気内筒と、筐体の吸気口と内筒の空気流入路の入り口間に同軸上に配置されたファンと、内筒の空気流入路の入口内に配置された噴霧装置と、噴霧装置の噴霧口の前方にイオン放出部を位置させて筐体に配置されたイオン発生器と、筐体と内筒間の空気通路間に配置された電熱ヒータを備える。
【選択図】図1
Description
この髪ケア送風装置は、電極や超音波振動子などにより硝酸イオン等の有効成分を含む微小な水粒子を発生させ、これを副風路を通る送風に乗せて毛髪や頭皮に供給することで、毛髪や頭皮をケアするものである。
本発明は、上記のような事情を考慮してなされたものであり、水や美容液などの液体を微粒化した水粒子を効果的に毛髪や頭皮に供給可能な髪ケア送風装置を提供することを目的とする。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態における髪ケア送風装置1の全体を示す一部断面図である。図2は、髪ケア送風装置1を正面から見た図である。
髪ケア送風装置1は、水や美容液などの液体を微粒化したミストを毛髪や頭皮に供給可能なヘアドライヤである。ただし、髪ケア送風装置1は、ドライヤには限定されず、例えば扇風機、空気清浄機、空調設備等であってもよい。
本体ケース10の上方には、毛髪や頭皮の保湿やケアのための液体L(化粧液や水など)を本体ケース10内に入れるための開口11が設けられる。この開口11には、液体Lの漏えいを防止するための蓋101が開閉自在に取り付けられる。
本体ケース10には、電動モータ102aによって回転する送風ファン102bなどからなる送風部102、内筒104、ヒータ106、放電電極108、液体タンク110、これらと回路基板30とを電気的に接続する為の図示はしない配線などが内蔵される。
送風部102は、空気吸入口13の近傍に配置され、電動モータ102aの駆動によって回転する送風ファン102bによって、空気吸入口13から髪ケア送風装置1外の空気を吸入し、本体ケース10内に放出する。
内筒104の両端部である開口104a,104bは、それぞれ送風部102の及び空気放出口15と対向する。
内筒104には、送風部102によって空気吸入口13から本体ケース10内に吸入された空気の一部が開口104aから流れ込む。内筒104を通った空気は、開口104bから放出される。
内筒104は、ヒータ106から放出された熱によって内筒104内部の空気が温められることを防止するために断熱性を備えることが望ましい。例えば、内筒104をプラスチックで形成し、外周部をシリカ、アルミナ、セミック繊維などを素材とする布でカバーしたり、内筒104を発泡ゴムやフェノール樹脂などの断熱性を備えるプラスチックで形成したりすることでヒータ106から放出された熱が、内筒104の空気を暖めることを防止することができる。内筒104内部の空気が温められることを防止することによって、後述する噴霧化ユニット113によって内筒104に噴霧された液体Lの蒸発を抑止することができる。
本体部111は、直方体状、立方体状、球状など種々の形状で形成された箱体であり、液体Lを貯留する機能を有する。本体部111の天井部には、液体Lが供給されるための開口111aが設けられている。本体部111の開口104b側の壁面の底部近傍には、噴霧化ユニット113が取り付けられるための開口111bが設けられている。本体部111は、内筒104及び送風部102の略同軸上に設けられている。
噴霧化ユニット113は、超音波振動部として機能する。噴霧化ユニット113には、本体部111に貯えられた液体Lが、その液体Lの自重によって常時接触している。噴霧化ユニット113は、接触する液体Lを微細な液体にミスト化して、開口104bの方向に放出させる噴霧装置である。
噴霧化ユニット113は、図1に示すように、微粒化した孔が多数設けられたウェーハ状の金属メッシュ113aの表面に、圧電セラミックス(PZT)で形成された円環形状の超音波振動子113bが固着されたものである。
例えば、超音波振動子113bが130kHzの超音波周波数で前後に振動するように制御されると、金属メッシュ113aの孔の両側に気圧差が生じて液体タンク110に貯えられた液体Lが微小にミスト化される。
ヒータ106は、ニクロム線などをコイル状に形成した発熱体であり、空気流路105を通る空気を温めるためのものである。図2に示すように、ヒータ106は、空気流路105及び内筒104の間に、内筒104を囲むように複数配置される。このように内筒104を囲むようにヒータ106を配置されることで、空気流路105を通る空気を万遍なく温めることができる。
詳細には、超音波振動子113bの駆動によってミスト化され放出された液体Lが帯電することで、微粒化した水滴がプラスに帯電した毛髪に吸着しやすくなり、結果としても毛髪に対して効果的に加湿することを期待できる。この加湿の結果、剥がれたキューティクルを元に戻し、髪にハリ、ツヤを与え、指通りのよい、まとまりのある髪へと導くことができる。
放電管に昇圧回路が発生させた電圧を印加すると、放電管の外部へ紫外線が放出される。この紫外線の作用により放電管の近傍にオゾン(O3)が生成される。この生成されたオゾンは、開口15から放出され、開口15近傍の毛髪に対してツヤやハリを与えるトリートメント効果を期待できる。
上記オゾンの生成と同時に、放電管から放出される紫外線が空気中を通過する時にマイナスイオンの生成も期待できる。この場合には上記したオゾン及びマイナスイオンによる、より高いトリートメント効果を期待できる。
切替スイッチ21は、4段階程度の可動域を有するスライド式のスイッチである。切替スイッチ21によって、髪ケア送風装置1の送風モードを制御することができる。詳細には、切替スイッチ21の1段階目は「電源OFFモード」である。ここで、「電源OFFモード」とは、送風部102やヒータ106への電力供給がなされず、髪ケア送風装置1を使用しない状態を指す。
切替スイッチ21の2段階目は「弱冷送風モード」である。「弱冷送風モード」とは送風部102の可動によって送風が行われ、かつヒータ106への電力供給はされない状態を指す。
切替スイッチ21の4段階目は「強温送風モード」である。「強冷送風モード」のときは、「弱冷送風モード」よりも送風ファン102bの回転数が多い。「強温送風モード」とは、送風部102の可動によって「弱冷送風モード」よりも強い送風が行われ、かつヒータ106への電力供給がされることによって「弱冷送風モード」などよりも暖かい風が送られる状態を指す。
切替スイッチ21の5段階目として「弱温送風モード」を備えてもよい。「弱温送風モード」とは、送風部102の可動によって「弱冷送風モード」と同様の強さの送風が行われ、かつヒータ106への電力供給がされることによって「弱冷送風モード」などよりも暖かい風が送られる状態を指す。
使用者による放電電極駆動スイッチ25のON・OFFによって、放電電極108への電圧の印加がON・OFFされる。放電電極駆動スイッチ25のON操作によって、放電電極108への電圧の印加がONの状態の髪ケア送風装置1をここでは「マイナスイオン発生モード」と称す。なお、ここでは超音波振動子駆動スイッチ23及び放電電極駆動スイッチ25をそれぞれ独立するものとしたが、超音波振動子駆動スイッチ23及び放電電極駆動スイッチ25を一つの押しボタンスイッチで構成するようにしてもよい。この場合、超音波振動子113bの駆動がON状態にされた場合には、これに対応して、放電電極108への電圧の印加もON状態となる。
次に、図3を参照して髪ケア送風装置1の動作を説明する。図3は、髪ケア送風装置1の動作を示すフローチャートである。
(1)送風開始(ステップS101、S102)
使用者による切替スイッチ21の操作に対応して、制御部31aが送風部102の電動モータ102aの回転数やヒータ106への電力の供給のON・OFFを制御することにより、任意のモードで送風が行われる。
使用者によって超音波振動子駆動スイッチ23がON操作されている場合(ステップS103のYes)、制御部31aが超音波振動子113bに電力を供給し、液体Lの噴霧が開始される(ステップS104)。この結果、髪ケア送風装置1が「ミスト放出モード」で動作する。超音波振動子駆動スイッチ23がOFF状態の場合(ステップS103のNo)には、液体Lの噴霧は行われない。
(3)放電電極108への電圧印加(ステップS105、S106)
使用者によって放電電極駆動スイッチ25がON操作されている場合(ステップS105のYes)、制御部31aが放電電極108に昇圧部31bによって昇圧された電圧を印加(ステップS106)する。
制御部31aは、使用者に操作された切替スイッチ21によって「電源OFFモード」に設定されるまで上記の動作を継続する。
上記のような動作中に使用者がグリップ部20を把持して、空気放出口15から放出される風を毛髪や頭皮の任意の場所に吹き付けることによって、濡れた毛髪や頭皮などを乾かすことができる。さらに髪ケア送風装置1によれば、空気放出口15から放出され、噴霧された液体を含む風によって濡れた毛髪や頭皮などを乾かしつつ毛髪や頭皮を加湿し、潤いを与えることができる。放電電極108の放電によってマイナスイオンが発生し、毛髪や頭皮の深層へと浸透し、皮膚細胞の水分及び栄養エキスの吸収を促す効果が期待できる。
髪ケア送風装置1によれば、超音波振動子駆動スイッチ23、放電電極駆動スイッチ25がそれぞれ独立して設けられているので「ミスト放出モード」、「マイナスイオン発生モード」などの切替えをスムーズに行うことができる。
なお、髪ケア送風装置1では、液体Lをミスト化するために金属メッシュ113aを備えたが、金属メッシュ113aを備えずとも、超音波振動子113bの振動のみによっても液体Lをミスト化させることが可能である。ただし、金属メッシュ113aを備えた場合と、金属メッシュ113aを備えない場合では、微粒化した液体Lの発生量が異なり、金属メッシュ113aを備えることによって、微粒化した液体Lを短時間により多く発生させることが可能となる。
以上、髪ケア送風装置1について説明したが、本願発明はこれらに限定されず、様々な変形が可能である。例えば、図4に示す髪ケア送風装置2のように、本体部111の底面にヒータ111cを設け、本体部111内の液体Lを暖めるような構成とすることもできる。この場合、噴霧された暖かな液体Lによって、頭皮の毛穴が開きやすくなり、微細な液体Lが頭皮に浸透しやすくなり、頭皮のケアがより効果的となる。
また、上記した髪ケア送風装置1は、本体ケース10の下部に折畳み自在に延設された把持部であるグリップ部20を設けた形状であったが、本体ケース10の末端部が把持部として機能する所謂ストレート型の形状であってもよい。この場合には、本体ケース10の把持部とは反対側の末端部には、毛髪を梳くための櫛部を設けることもできる。
Claims (7)
- 一端側に吸気口、他端側に送風口をそれぞれ設けた筐体と、
前記筐体に取り付けられた把持部と、
前記筐体内に、前記筐体との間に前記吸気口から吸気された空気が通る空気通路を形成させて同軸上に内装され、前記吸気口から吸気された空気の一部が流入する空気流入路を有する空気内筒と、
前記筐体の吸気口と前記内筒の空気流入路の入り口間に同軸上に配置されたファンと、
前記内筒の空気流入路の入口内に配置された噴霧装置と、
前記筐体と前記内筒間の空気通路間に配置された電熱ヒータと
を備えたことを特徴とする髪ケア送風装置。 - 前記噴霧装置の噴霧口の前方にイオン放出部を配置させて、前記筐体内または把持部内に配置されたイオン発生器をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の髪ケア送風装置。
- 前記噴霧装置は、
前記噴霧口が前記筐体の送風口に対向して配設され、液体を貯める貯液タンク部と、
前記貯液タンクから供給される液体をミスト化して前記噴霧口から放出させる超音波振動部と、
を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の髪ケア送風装置。 - 前記超音波振動部が、電力を供給されて振動する超音波振動子を微細孔が多数形成された金属板に張り合わせて形成した超音波振動ユニットを備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の髪ケア送風装置。
- 前記筐体の表面には前記液体を給液するための給液口が形成され、前記給液口と前記貯液タンク部とを接続する給液路をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の髪ケア送風装置。
- 前記筐体と前記内筒間の空気通路間に、前記内筒を囲むように前記電熱ヒータが複数配置されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の髪ケア送風装置。
- 前記ファンの駆動部、電熱ヒータ、噴霧装置それぞれに電力を供給するための電源ケーブルが、前記把持部内を貫通して設けられることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の髪ケア送風装置。
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