JP2013236857A - 移乗機能付きストレッチャ - Google Patents

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Abstract

【課題】ベッドとストレッチャ間で患者の移し替え作業を行う場合に、患者が乗る台のベッドへのせり出しせり戻しが看護者の軽い押し引きで行うことを可能にするとともに、看護者がベッドの側方に立って患者に最も近い位置から自然な姿勢で移乗作業を行うことを可能とし、これにより、看護者の腰や肘に対する負担を可及的に少なくすることができる旧来のベッドは勿論、最近主流となっているベッド下の空間が少ないベッドに対しても適用できる、かつ搬送時に乗り心地が良い移乗機能付きストレッチャを提供する。
【解決手段】搬送台車12と、せり出し台車14とを、組み合わせて搬送姿勢とし、次いでせり出し台車14のみを搬送台車12から分離せずに水平方向に突出するようにベッド17側に移動させて患者乗せ台11にあるいは患者乗せ台11からベッド17に、患者41の移し替え作業を行うようにしたことを特徴とする。
【選択図】図13

Description

本発明は移乗機能付きストレッチャに関する。
病院などでは、患者の搬送作業などを日常的に行う必要があることから、医療従事者の中に肘痛や腰痛になる人が多い。そのため、患者の搬送を行う場合に、医療従事者の負担を如何に少なくして、患者をベッドからストレッチャに、あるいはストレッチャからベッドに移し替えるかが重要になっている。
図16は、この種の移し替え作業を行うことのできる従来の移乗機能付きストレッチャの一例を示したものである。
この移乗機能付きストレッチャ1は、これまでの移乗機能付きストレッチャと異なり、台3をベッド上へ水平方向に移動させる場合に、台3をベッド面から浮かせた状態にできることから、台3をベッド上面からの摩擦抵抗を受けることなく水平方向に移動させることができる。
すなわち、他の従来の移乗機能付きストレッチャでは、台3をベッド上面に接触させた状態でベッドから摩擦抵抗を受けながら水平方向にスライドさせていたため、ベッドからの摩擦抵抗によりスムーズなせり出し戻しを行うことができず、医療従事者の労力負担が大きかった。
これに対し、図16に示した移乗機能付きストレッチャ1の場合は、台3をベッド上面に対して若干、余裕をもった高さに上昇させてベッド面から浮かせてから横移動させ、その後、台3を通常の位置に引き下げることにより、台3をベッドに対しせり出した状態にセットできる。すなわち、台3のせり出し戻しを行う場合に、ベッドから大きな摩擦抵抗を受けることなくせり出し戻しを行うことができるので、看護者の労力の負担軽減が図れることから、看護者の肘痛や腰痛を予防軽減できる。
さらに、このストレッチャ1は従来の他の多くのストレッチャがベッドに横づけした場合にベッドと看護者との間に本体部分が残って看護者がストレッチャ越しに無理な姿勢で患者の移乗作業を行わなければならないので看護者の肘痛や腰痛が発生し易いのに対し、図16のストレッチャ1では、支柱2をベッド側方に近接させて台3をベッド上にせり出しているので、看護者はベッドの近傍に立って楽な姿勢で患者の移乗作業を行うことができる。この面からも看護者の肘痛や腰痛を予防、軽減できる。これらの点でストレッチャ1は優れていると言える。
しかし、この移乗機能付きストレッチャ1では、次のような欠点がある。
例えば、この移乗機能付きストレッチャ1では、台3上の患者の荷重が片側に配置された1本の支柱2のみに集中するので、支柱2を堅牢にしなければならない。また、支柱2が堅牢であっても、台3を片側のみで支持しているので長期使用では台3が傾く虞がある。さらに片側支持のため、荷重を支える上での不均一さから、不安定感が拭えない。
さらに、一本の支柱2により支える場合には、支柱2だけでなく下部フレーム5も所定の厚さを持った堅牢な部材を使用せざるを得なかった。
一方、最近では、患者を取り巻く医療器具の環境が変化している。例えば、患者が寝るベッドとしては、これまで頭部側の角度を傾斜させることができないものや、高さを調整することができないものが多く提供されていた。
しかし、今日では、頭部側を立て起こすことができたり、高さを調整できたりするベッドが主流になっている。このようなベッドでは、ベッドの下方はそのための機械、装置類が空間部を占領しており、ベッド下の隙間が少なくなっている。
その結果、移乗機能付きストレッチャ1のように下部フレーム5が厚く、かつ下部フレーム5に搬送用の車輪4が付いていると、最近主流のベッドのように、ベッド下の隙間の少ないベッドでは、下部フレーム5をベッド下に潜入させることができない。このような場合には、ストレッチャ1とベッドとの相互間で移乗機能を使用することができない。
また、ストレッチャ1は、それ自体に患者搬送の機能を持たせたため搬送用の車輪4が具備されているが、乗り心地を良くするためには、その車輪4の口径を大きくしなければならない。しかし、下部フレーム5はベッド下に潜らせる必要があることから、車輪4の口径が大きいとベッド下に潜らせることができないため、車輪4を小さくせざるを得ない。その結果、ストレッチャ1では、小さい車輪4を使用していることから、患者にとっては搬送時の乗り心地が悪くなっている。
以上の理由から、従来の移乗機能付きストレッチャ1は優れた利点があるものの、殆ど普及していないのが現状である。
本発明は、このような実情に鑑み、患者乗せ台をベッド上面へせり出し戻しを行う場合に、
1)ベッド上面に対して大きな摩擦を生じさせずに患者乗せ台を軽く押し引きしてせり出し戻しを行うことができるという利点、
2)ベッドに十分に近づけてせり出し戻しを行うことができ、さらには、看護人がベッドの側方に立って患者に最も近い位置から自然な姿勢で移乗作業を行うことができるという利点、
など従来の移乗機能付きストレッチャの有する利点を生かしつつ、旧来のベッドへの適用はもとより、最近主流のベッドすなわち頭部側を立て起こすことができたり、高さを調整できたりするベッドのように、ベッド下に立て起こしや高さ調整のための機械、装置類が一体に具備されベッド下の隙間が少ないベッドに対しても適用可能であるようにして、旧来のベッドや最近主流のベッドであっても、看護者の肘や腰に対する負担を可及的に少なくすることができ、かつ乗り心地の良い移乗機能付きストレッチャを提供することを目的としている。
上記目的を達成するための本発明に係る移乗機能付きストレッチャは、
独自の走行手段と独自の高さ調整手段とを有し上面視において略コ字状に形成された搬送台車と、独自の走行手段と独自の高さ調整手段とを有し側面視において略コ字状に形成されたせり出し台車とを、互いの空間部内面を組み合わせて配置するとともに、
前記せり出し台車は独自の走行手段により前記搬送台車に対して上面視において四角形を構成する位置から前記搬送台車から分離しないで水平方向に突出するように移動可能であり、
前記せり出し台車の上面に板状の患者乗せ台を搭載し、
前記搬送台車と前記せり出し台車とを、上面視において四角形を構成する位置に重ね合わせた状態を患者に対する搬送姿勢とし、この搬送姿勢で前記搬送台車に具備された走行手段によりベッドの脇まで搬送し、
しかる後、前記せり出し台車に具備された走行手段により、当該せり出し台車のみを前記搬送台車から分離しないでベッド側に水平方向に突出するように移動させるとともに、
前記せり出し台車を水平方向に突出させた状態にしてベッドから患者乗せ台にあるいは患者乗せ台からベッドに、患者の移し替え作業を行うようにしたことを特徴としている。
このような構成の移乗機能付きストレッチャによれば、一本の支柱に荷重が偏らずに、患者などの荷重を複数の部材に分散させること、および搬送用の車輪はせり出し台車ではなく搬送台車側に設けることにより、側面視において略コ字状に形成された前記せり出し台車の下部フレーム厚さを薄くすることができることから、旧来の高さ固定式のベッドはもとより殆どの最近主流の傾斜可能なベッドあるいは高さ調整可能なベッドでも適用可能である。
すなわち、患者乗せ台の傾斜あるいは高さ調整のための機械、装置類がベッド下に一体的に具備されたベッド下の隙間の少ないベッドであっても、患者乗せ台を軽く押し引きするだけで、ベッドのせり出し戻しを行うことができる。また、看護者がベッドの側近に立って、作業の最もし易い位置からベッドに最も近い位置に近づけて患者乗せ台のせり出しせり戻しを行い、その状態から患者の移乗を行うことができる。また、搬送台車側に口径のやや大き目の車輪を設けたため、乗り心地も良好で、荷重を支える上でのバランスも良好である。
ここで、本発明では、前記搬送台車は、支点を介して開閉自在なX型フレームを両側面に有しており、これら両側面のX型フレームを開閉することにより、当該搬送台車の上面高さを調整することが好ましい。
このような構成であれば、上面視においてコの字状を維持したまま、搬送台車の上面高さを調整することができるうえ、元来X構造は荷重に対して強いから頑丈である。
また、本発明では、前記せり出し台車は、開閉自在なX型フレームを片側の垂直支持面に2組有しており、これら2組のX型フレームを開閉することにより、当該せり出し台車の上面高さを調整することが好ましい。
このような構成であれば、X構造による荷重支持の強さを発揮するとともに、一本の太い支柱に頼らず、2組のX型フレームを構成する複数の支柱に荷重を分散できるため、下部フレームを薄い部材でできるので、隙間の少ないベッド下に潜らせることができる。そして、側面視においてコの字状を維持したまませり出し台車の上面高さを調整することができる。
本発明に係る移乗機能付きストレッチャによれば、患者乗せ台のベッド上面へのせり出しせり戻しを行う場合に大きな摩擦を生じさせないので、看護人の労力負担軽減を図れるは勿論のこと、看護者がベッドの側近に立って作業の最もし易い位置から無理な姿勢をとらずに患者の移し替え作業を行うことができる。これらにより、看護者の肘や腰に対する負担を可及的に少なくすることができる。
また、本願発明は、高さが調整できない固定式のベッドはもとより、最近の傾斜可能なベッド、あるいは高さ調整可能なベッドのようにベッド下の隙間の少ない殆どのベッドに対しても適用できる。
また、大きめの車輪を具備することができるので、患者が搬送される場合に乗り心地も良好である。さらに、荷重を支える上でのバランスも良好であり、安定感が付与される。
さらに、荷重を支えるバランスが良好であることから、長期間使用したとしても一か所が撓んでしまうようなことはない。
図1は本発明の一実施例に係る移乗機能付きストレッチャの基本的な考え方を示す概略図で、同図(A)は2部材の組立前の分解斜視図、同図(B)は同図(A)を一体的に組み合わせたときの斜視図、同図(C)は一方を移動させて2部材を組み合せたときの斜視図である。 図2は本発明の一実施例に係る移乗機能付きストレッチャの構成要素であるせり出し台車の骨組みの概略を示す構成図である。 図3(A)、(B)は図2に示したせり出し台車の骨組みに構成されたX型フレームが、開閉した場合の姿勢の変化を示す概略構成図である。 図4(A)、(B)、(C)は本発明の一実施例に係る移乗機能付きストレチャの構成要素である搬送台車の骨組みの概略を示す構成図である。 図5は本発明の一実施例に係る移乗機能付きストレッチャの走行姿勢を示す斜視図である。 図6は図5に示した移乗機能付きストレッチャのせり出し姿勢を示す斜視図である。 図7は図5に示した移乗機能付きストレッチャの構成要素である搬送台車の斜視図である。 図8は図7に示した搬送台車の高さを低くしたときの斜視図である。 図9は図5に示した移乗機能付きストレッチャの構成要素であるせり出し台車の斜視図である。 図10は図9に示したせり出し台車のX型フレームの変形軌跡を示した概略図である。 図11は、本発明の一実施例に係るストレッチャの構成要素である搬送台車と、せり出し台車と、せり出し台車の上に載置される患者乗せ台と、ガードパイプとの組み合わせを示すための概略分解斜視図である。 図12は移乗機能付きストレッチャを使用して、ベッドとストレッチャとの間で患者を移し替えるときの作業状態を患者の頭部側から見たときの側面図である。 図13は本発明の一実施例に係る移乗機能付きストレッチャにより、ベッド上の患者を患者乗せ台に移し替える作業を行うときの概略側面図である。 図14は本発明の一実施例に係る移乗機能付きストレッチャにより、ベッド上の患者を患者乗せ台に移し替える作業を行うときの概略上面図である。 図15は本発明の一実施例に係る移乗機能付きストレッチャの搬送姿勢を示す側面図である。 図16は従来の移乗機能付きストレッチャの一例を示す斜視図である。
以下、図面を参照しながら本発明に係る移乗機能付きストレッチャについて説明する。
先ず概要を説明する。
図1(A)〜(C)は、本発明の基本的な考え方を示す概略図である。
本願発明は、概略的には図1(A)に示したように、2つのコ字状体70,72からなり、これらのコ字状体70,72を互いに組み合せることにより、図1(B)に示したように、上面視において四角形をなすように組み合せるか、あるいは図1(C)に示したように、一方のコ字状体72を他方のコ字状体70に対し突出させた姿勢にするかが選択される。そして、図1(C)に示したように、一方のコ字状体72を矢印A方向に突出させれば、コ字状体72の元あった位置に空間Sが形成されることに着目したものである。なお、コ字状体70が後述する搬送台車12に相当し、コ字状体72がせり出し台車14に相当する。
図2〜図4は本発明に係る移乗機能付きストレッチャの骨組み構成を簡略化して示したものである。
本出願人は、図16に示した従来例の移乗機能付きストレッチャ1の優れた点、すなわち高さ調整が不能な旧式ベッドに対して、患者を乗せるための台3をベッド上に浮かせた状態に配置し、この姿勢に配置することにより、軽い力でせり出し戻しができるというメリットを維持しつつ、荷重が1本の支柱2のみに集中してしまうことから下部フレーム5が厚くなるという欠点を解消する方法として、図16のストレッチャ1の場合と同様に、側面視がコ字状でありながら下部フレーム5が厚くならない方法を考えた。
すなわち、図16の下部フレーム5が厚くならなければ、最近のベッドのように下の隙間が少ないベッドに対しても台3のせり出しと、台3のせり戻しを行うことができる。
そこで、本実施例では、後に詳述するように、ベッド方向へのせり出しを行うせり出し台車14の骨組みの構造を図2および図3のようにした。
すなわち、従来例の図16のストレッチャ1では、片側一本の支柱2に荷重が集中するので、結果として支柱2を太くし、かつ下部フレーム5なども搬送に耐えられる厚さ(高さ)を有する堅牢な構造にせざるを得なかった。
そこで、図2に示したせり出し台車14の骨組みでは、図3(A)、(B)に示したように、開閉自在なX型フレームDを2つ用いることにより、この問題を解決した。
X型フレームDは、図3(A)、(B)に示したように、上下に台またはフレーム100を設け、その上下の台またはフレーム100間に2組のX型フレームDを一部交差させて並列に配置し、X型フレームDの外寄りの上下の端部(黒丸)を回転可能に上下の台またはフレーム100に取り付け、X型フレームDの内寄りのもう一方の端部(白丸)を上下の台またはフレーム100に沿って移動可能に取り付けることにより、全体の高さを高くしたり(H)、低くしたり(h)することが可能である。また、図2のせり出し台車14の骨組みでは、X型フレームDの各端部01,02,03,04に、水平方向の棒部材を接続することにより、コ字型フレームMを構成した。
本発明では、せり出し台車14の骨組みを図2に示したように構成している。
よって、図2のせり出し台車14の骨組みでは、X型フレームDを2つ有し、コ字型フレームを4つ有した構成となっている。
また、せり出し台車14は、図2、図3において一点鎖線の円で囲ったように、中央側の棒材E,Fの端部を交差するように配置する。このように棒材E,Fを配置すれば、X型フレームDの上下の高さHを、高さhに変えるように変形しても、側面視においてコ字状を形成したまま、全体の高さを変えることができる。
このようなせり出し台車14の骨組みと、図16に示したストレッチャ1の骨組みとを比較してみる。
図16のストレッチャ1の場合は、1本の支柱2のみで患者の荷重を支えていたものが、図2、図3のせり出し台車14の骨組みの場合には、4本の棒材E、F、E、Fで支えることになる。よって、図2、図3の骨組みを採用したせり出し台車14では、患者の荷重を分散化することができる。
このようなせり出し台車14の骨組みであれば、支柱2の場合と異なり、棒材E、Fなどを比較的細いフレームで形成することができる。しかも、元来、X構造は荷重に対し頑丈である。したがって、図2、図3のせり出し台車14では、図16のストレッチャ1の下部フレーム5に相当する部分の厚さ(高さ)を、薄くすることができる。
また、図16に示したストレッチャ1では、下部フレーム5に患者搬送用の車輪4が具備されるため、下部フレーム5の厚さがその分厚く(高く)なっていた。これに対し、図2、図3のせり出し台車14では、患者搬送に用いられる車輪は存在しない。すなわち、せり出し台車14では、患者搬送用ではなく、それ自身をベッド側にせり出し戻しのときにのみ使用される最小限の大きさの小ローラ36を下部に取り付けている。
したがって、せり出し台車14では、下部フレーム5に相当する部分の厚さを薄く(低く)することが可能となった。
なお、図2のせり出し台車14の骨組み自体には、上述したように、せり出し台車14を移動するときに機能する小ローラ36が具備されているのみであり、患者搬送に使用される車輪は、後述する搬送台車12に具備されている。
次に、本発明に係る移乗機能付きストレッチャの他の構成要素である搬送台車12の骨組みについて、図4(A)、(B)、(C)を参照して説明する。
搬送台車12の骨組みは、図4(A)、(B)、(C)に示したように、概略4つのコ字型フレームI、J、K、Lで構成されている。また、これら4つのコ字型フレームI、J、K、Lの組み合わせにより、2つのX型フレームD、Dが構成されている。搬送台車12の骨組みでは、下部の四隅に大きめの車輪26を具備している。そして、患者の搬送は、この大きめの車輪26で行うようにしている。
また、図4(C)に示したように、上部のコ字型フレームIとコ字型フレームKとの平行部分を、離反しないように結び付けている。同様に下部のコ字型フレームJとコ字型フレームLとの平行部分を、離反しないようにバンドなどにより結び付けている。
図4(C)に示した搬送台車12の骨組みにおいて、回動支点Gを支点として開閉すれば、コ字型フレームI,J、K,Lの、図中、円Pで囲った部分の水平方向の長さを延出したり、短くしたりしなければならない。
そこで、円Pで囲った部分に、水平方向に長さを延ばしたり短くしたりできるように移動代を設けている。
この移動代は、例えば、短いパイプ材を本体側にさや管として収納したものなどで構成される。このような長さ調整機構Cを設けることにより、開閉した場合のコ字型フレームの高さを調整することができる。
そして、上面視コ字型フレームI,J,K,Lは上面視で常に4本のコ字状フレームが重なっていることから、枠の一方が開放されていても搬送台車のフレーム全体として高い強度を維持できる。
一方、この搬送台車12の下面には、大きめの車輪26が具備されている。よって、搬送する場合の患者の乗り心地は良好である。
ここまで、本発明の一実施例に係る移乗機能付きストレッチャの構成要素として、せり出し台車14の骨組みと搬送台車12の骨組みについての概略を説明した。
以下、このような考え方から発明された本発明の一実施例に係る移乗機能付きストレッチャ10について具体的に説明する。
図5および図6は、本発明の一実施例に係る移乗機能付きストレッチャ10を示したもので、図5は患者を他の場所に移動する際の搬送姿勢を示し、図6は患者をベッドに移し替える際の、ベッドに対するせり出し姿勢を示している。
図5および図6に示した移乗機能付きストレッチャ10では、せり出し台車14として図2の骨組みが採用され、搬送台車12として、図4(C)の骨組みが採用されている。
すなわち、図2が図9に対応し、図4(C)が図7に対応している。
なお、図10は、せり出し台車14が、高さを変えるようにX型フレームが開閉したときの、せり出し台車14のX型フレームが開閉する軌跡を示した正面図である。
搬送台車12は、図7および図8に示したように、4つの大きめの車輪26が具備されている。
せり出し台車14は、図9に明示されているように、下部フレーム30に小ローラ36が具備されている。
なお、本実施例の搬送台車12あるいはせり出し台車14には、ロック手段により高さが固定される構成を有している。よって、高さを調整しても、その高さが下がってしまうことはない。
搬送台車12およびせり出し台車14の上面には、図5に示したように患者乗せ台11が載置される。なお、せり出し台車14と患者乗せ台11との間はボルト等により一体的に固定する。また、この患者乗せ台11と搬送台車12には、患者保護用のガードパイプ58が挿通される孔29、29が形成されている。
また、せり出し台車14の下部フレーム30に具備された小ローラ36は、移乗機能付きストレッチャ10の移動時あるいは患者の搬送時には床面に対し浮いた状態にある。そして、小ローラ36は、患者乗せ台11のせり出し時及びせり戻し時にのみ床面などに接地される。
せり出し台車14には、図9に示したように、高さ調整を行うためのハンドル60が設置され、このハンドル60から力を加えることにより、せり出し台車14のX型フレームDが、図10に示したように開閉し、これにより、せり出し台車14の高さが変化する。
ここで、せり出し台車14は、このように全体を高くしたり低くしたりすることが可能であるが、その上部32を固定端として移動不能とすれば、低くする操作を行えば相対的に下部フレーム30側が上部32に向かって移動し、これにより、搬送時にせり出し台車の小ローラ36を床面から浮かせて作動しないようにする。これにより、搬送台車12の大きめの車輪26のみが作動するので搬送がスムーズに行える。
以下に、これら移乗機能付きストレッチャ10を構成する搬送台車12と、せり出し台車14の組み付けについて説明する。
先ず、図11の概略斜視図に示したように、上面視コ字状に形成された搬送台車12の中央の空間部にせり出し台車14を収納する。
このように、せり出し台車14を搬送台車12の中央の空間部に収納すれば、せり出し台車14と搬送台車12とが略一体化する。
このとき、せり出し台車14の上部32は、搬送台車12の上面より高い位置にある。一方、せり出し台車14の下部フレーム30は、搬送台車12のX型フレームD,Dの内側にある。
次いで、せり出し台車14の上部32に患者乗せ台11を配置し、患者乗せ台11をせり出し台車14にボルトなどで固定する。さらに、ガードパイプ58、58を挿入する。
ここで、患者乗せ台11の長さTは、搬送台車12の上面の長さWより長く形成されている。この患者乗せ台11の長さTを長くしている理由は、搬送時に患者乗せ台11が搬送台車12の上面に吊られて支持されるためである。
すなわち、長さTを長さWより長くすれば、搬送時に患者乗せ台11が搬送台車12の上面に吊られて支持されるようになる。その結果、患者乗せ台11とボルト等で一体化したせり出し台車も搬送台車の上面に吊られて支持されるようになるからである。
以下に、このように組み付けられた移乗機能付きストレッチャ10の使用勝手について説明する。すなわち、患者を他の場所に搬送する場合と、患者の移乗を行う場合との2通りの使用について説明する。
移乗機能付きストレッチャ10による搬送姿勢では、図5あるいは図15に示したように、せり出し台車14の小ローラ36は接地しない。小ローラ36は床面に対して浮いた状態である。
仮に小ローラ36が床面に接地している場合には、ハンドル60を操作することにより、せり出し台車14の下部フレーム30側を上方に引き上げて浮かせる必要がある。
このとき、図10に示したせり出し台車14の上部32は、その下方にある搬送台車12に支持されているので、床面側に下がることはなく上部32の位置は変わらない。よって、ハンドル60の操作により下部フレーム30側を上方に引き上げる。すなわち、下方の小ローラ36のみを上昇させることができる。
このようにして、ストレッチャ10は、図5あるいは図15の姿勢で患者乗せ台11の上に患者を乗せて、搬送台車12の大きめの車輪26により自由に他の場所に搬送することができる。このとき、大きめの車輪26であるため、患者の乗り心地は良好である。
次に、患者41の移乗機能を発揮させる場合について、図12〜図14を参照して説明する。
移乗機能は、患者をベッドからストレッチャ10に、あるいは患者をストレッチャ10からベッドに移乗させる場合も同様の要領で行うことができる。
今、図12に示したように、ベッド17の上に患者41がおり、ストレッチャ10は空であるとする。ベッド17上の患者41を、ストレッチャ10に移し替える場合には、先ず、ベッド17の側方にストレッチャ10を近づけて横付けにする。ベッド17に横付けしたら、搬送台車12の大きめの車輪26をロックする。さらに、ベッド17側のガードパイプ58を取り外す。
このようにベッド17側のガードパイプ58を取り外すことにより、せり出し台車14を搬送台車12に対し自由な状態にすることができる。
次いで、搬送台車12の台面(高さ)を、高さ調整手段のハンドルを操作することにより、ベッド17の高さより低くする。
さらに、せり出し台車14のハンドル60を操作することにより、せり出し台車14の下部フレーム30の位置を低くし、小ローラ36を床面に着地させる。このように小ローラ36を着地させた状態にしてから、さらに、せり出し台車14の患者乗せ台11の上面32をベッド17より、3〜4cmの高さに設定する。
この状態にしてから、せり出し台車14をベッド17側に水平方向に押し出し、患者乗せ台11を横向きの患者41の背の脇までせり出させた後、ベッドから3〜4cm浮いていた患者乗せ台11をベッド17上に降ろす。
その後、患者41のストレッチャ10への移乗を行う。すなわち、患者41を患者乗せ台11の上に移乗させる。このとき、患者41を、図13に示したように横向きの姿勢にしておいてから、仰向けに倒し、徐々に患者乗せ台11の上に乗せることが好ましい。
このようにして、ベッド17からストレッチャ10への患者41の移乗が完了する。
患者41の移乗が完了したら、患者乗せ台11をベッド17から3〜4cm浮かせてから、せり出し台車14を図13において左側すなわち戻す方向に移動させる。せり出し台車14を図13において左側に移動させ搬送台車との合体位置に配置したら、搬送台車12の台面(高さ)を、高さ調整手段のハンドルを操作することにより、搬送高さに調整した後、ベッド17側のガードパイプ58を元のように取り付ける。なお、図13では、ガードパイプ58を図示していない。
その後、ストレッチャ10に乗せた患者41を他の場所に搬送することになる。
このとき、せり出し台車14の小ローラ36が床面から浮いていないのであれば、せり出し台車14の台高を下げる操作により、小ローラ36は相対的に上がるから、図15に示したように、小ローラ36を床面から浮かせた状態にする。
その後、大きめの車輪26のロックを解除し、看護者43がストレッチャ10を操作して患者41を、他の場所に搬送する。
このようにして、空のストレッチャ10に患者41を移乗させ、患者41を他の場所に搬送するまでの作業が完了する。患者41のストレッチャからベッドへの移乗は、この逆の手順を踏めば良い。
以上説明したように、本発明の一実施例に係る移乗機能付きストレッチャ10によれば、患者乗せ台のせり出しせり戻しが台を浮かせて軽く行える。また、図14に示したように患者に対して最も適した位置である空間Sに看護者が入って、ここから患者の移乗作業等の看護を行うことができる。さらに、せり出し動作の途中では、4本のフレーム構成からなるせり出し台車14で患者41を支えているので、荷重が一か所に作用することはない。
したがって、元々、X型形状の構造は荷重に対して強度が高いこともあり、関連する部材をことさら堅牢にする必要がなく、荷重を分散化して支えることができるので下部フレームを薄くできる。
しかも、せり出し台車14の走行手段は、小ローラ36であるので、下部が狭いスペースのベッド17の下にでも、小ローラ36を潜らせることができる。したがって、傾斜可能なベッド、あるいは高さを低くできるようなベッドで下方に狭いスペースしか残されていないベッドであっても、殆どの場合、患者乗せ台11をベッドへ浮かせてせり出させることが可能となる。また、患者41の搬送には搬送台車12の大きめの車輪26で搬送するので、患者41にとっては乗り心地が良好である。
なお、本実施例のストレッチャ10では、患者乗せ台11の上に患者41を乗せて手術台としても使用することができる。このように手術台として使用する場合は、その高さを最も高くして使用することが好ましい。
また、このストレッチャの患者乗せ台を座位部にして前に脚乗せ部、後に背もたれ部を設ければ、移乗機能付き車椅子となる。
10 移乗機能付きストレッチャ
11 患者乗せ台
12 搬送台車
14 せり出し台車
17 ベッド
26 大きめの車輪(搬送台車の走行手段)
29 孔
30 下部フレーム
32 せり出し台車の上部
36 小ローラ(せり出し台車の走行手段)
41 患者
44 看護者
58 ガードパイプ
60 ハンドル
C 長さ調整機構
D X型フレーム
G 回動支点
I,J,K,L コ字型フレーム
M コ字型フレーム
S 空間

Claims (3)

  1. 独自の走行手段と独自の高さ調整手段とを有し上面視において略コ字状に形成された搬送台車と、独自の走行手段と独自の高さ調整手段とを有し側面視において略コ字状に形成されたせり出し台車とを、互いの空間部内面を組み合わせて配置するとともに、
    前記せり出し台車は独自の走行手段により前記搬送台車に対して上面視において四角形を構成する位置から前記搬送台車から分離しないで水平方向に突出するように移動可能であり、
    前記せり出し台車の上面に板状の患者乗せ台を搭載し、
    前記搬送台車と前記せり出し台車とを、上面視において四角形を構成する位置に重ね合わせた状態を患者に対する搬送姿勢とし、この搬送姿勢で前記搬送台車に具備された走行手段によりベッドの脇まで搬送し、
    しかる後、前記せり出し台車に具備された走行手段により、当該せり出し台車のみを前記搬送台車から分離しないでベッド側に水平方向に突出するように移動させるとともに、
    前記せり出し台車を水平方向に突出させた状態にしてベッドから患者乗せ台にあるいは患者乗せ台からベッドに、患者の移し替え作業を行うようにしたことを特徴とする移乗機能付きストレッチャ。
  2. 前記搬送台車は、支点を介して開閉自在なX型フレームを両側面に有しており、これら両側面のX型フレームを開閉することにより、当該搬送台車の上面高さを調整することを特徴とする請求項1に記載の移乗機能付きストレッチャ。
  3. 前記せり出し台車は、支点を介して開閉自在なX型フレームを垂直支持面に2組有しており、これら2組のX型フレームを開閉することにより、当該せり出し台車の上面高さを調整することを特徴とする請求項1に記載の移乗機能付きストレッチャ。
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