JP2013236857A - 移乗機能付きストレッチャ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】搬送台車12と、せり出し台車14とを、組み合わせて搬送姿勢とし、次いでせり出し台車14のみを搬送台車12から分離せずに水平方向に突出するようにベッド17側に移動させて患者乗せ台11にあるいは患者乗せ台11からベッド17に、患者41の移し替え作業を行うようにしたことを特徴とする。
【選択図】図13
Description
この移乗機能付きストレッチャ1は、これまでの移乗機能付きストレッチャと異なり、台3をベッド上へ水平方向に移動させる場合に、台3をベッド面から浮かせた状態にできることから、台3をベッド上面からの摩擦抵抗を受けることなく水平方向に移動させることができる。
例えば、この移乗機能付きストレッチャ1では、台3上の患者の荷重が片側に配置された1本の支柱2のみに集中するので、支柱2を堅牢にしなければならない。また、支柱2が堅牢であっても、台3を片側のみで支持しているので長期使用では台3が傾く虞がある。さらに片側支持のため、荷重を支える上での不均一さから、不安定感が拭えない。
一方、最近では、患者を取り巻く医療器具の環境が変化している。例えば、患者が寝るベッドとしては、これまで頭部側の角度を傾斜させることができないものや、高さを調整することができないものが多く提供されていた。
1)ベッド上面に対して大きな摩擦を生じさせずに患者乗せ台を軽く押し引きしてせり出し戻しを行うことができるという利点、
2)ベッドに十分に近づけてせり出し戻しを行うことができ、さらには、看護人がベッドの側方に立って患者に最も近い位置から自然な姿勢で移乗作業を行うことができるという利点、
など従来の移乗機能付きストレッチャの有する利点を生かしつつ、旧来のベッドへの適用はもとより、最近主流のベッドすなわち頭部側を立て起こすことができたり、高さを調整できたりするベッドのように、ベッド下に立て起こしや高さ調整のための機械、装置類が一体に具備されベッド下の隙間が少ないベッドに対しても適用可能であるようにして、旧来のベッドや最近主流のベッドであっても、看護者の肘や腰に対する負担を可及的に少なくすることができ、かつ乗り心地の良い移乗機能付きストレッチャを提供することを目的としている。
独自の走行手段と独自の高さ調整手段とを有し上面視において略コ字状に形成された搬送台車と、独自の走行手段と独自の高さ調整手段とを有し側面視において略コ字状に形成されたせり出し台車とを、互いの空間部内面を組み合わせて配置するとともに、
前記せり出し台車は独自の走行手段により前記搬送台車に対して上面視において四角形を構成する位置から前記搬送台車から分離しないで水平方向に突出するように移動可能であり、
前記せり出し台車の上面に板状の患者乗せ台を搭載し、
前記搬送台車と前記せり出し台車とを、上面視において四角形を構成する位置に重ね合わせた状態を患者に対する搬送姿勢とし、この搬送姿勢で前記搬送台車に具備された走行手段によりベッドの脇まで搬送し、
しかる後、前記せり出し台車に具備された走行手段により、当該せり出し台車のみを前記搬送台車から分離しないでベッド側に水平方向に突出するように移動させるとともに、
前記せり出し台車を水平方向に突出させた状態にしてベッドから患者乗せ台にあるいは患者乗せ台からベッドに、患者の移し替え作業を行うようにしたことを特徴としている。
また、本発明では、前記せり出し台車は、開閉自在なX型フレームを片側の垂直支持面に2組有しており、これら2組のX型フレームを開閉することにより、当該せり出し台車の上面高さを調整することが好ましい。
さらに、荷重を支えるバランスが良好であることから、長期間使用したとしても一か所が撓んでしまうようなことはない。
先ず概要を説明する。
図1(A)〜(C)は、本発明の基本的な考え方を示す概略図である。
本出願人は、図16に示した従来例の移乗機能付きストレッチャ1の優れた点、すなわち高さ調整が不能な旧式ベッドに対して、患者を乗せるための台3をベッド上に浮かせた状態に配置し、この姿勢に配置することにより、軽い力でせり出し戻しができるというメリットを維持しつつ、荷重が1本の支柱2のみに集中してしまうことから下部フレーム5が厚くなるという欠点を解消する方法として、図16のストレッチャ1の場合と同様に、側面視がコ字状でありながら下部フレーム5が厚くならない方法を考えた。
そこで、本実施例では、後に詳述するように、ベッド方向へのせり出しを行うせり出し台車14の骨組みの構造を図2および図3のようにした。
X型フレームDは、図3(A)、(B)に示したように、上下に台またはフレーム100を設け、その上下の台またはフレーム100間に2組のX型フレームDを一部交差させて並列に配置し、X型フレームDの外寄りの上下の端部(黒丸)を回転可能に上下の台またはフレーム100に取り付け、X型フレームDの内寄りのもう一方の端部(白丸)を上下の台またはフレーム100に沿って移動可能に取り付けることにより、全体の高さを高くしたり(H)、低くしたり(h)することが可能である。また、図2のせり出し台車14の骨組みでは、X型フレームDの各端部01,02,03,04に、水平方向の棒部材を接続することにより、コ字型フレームMを構成した。
よって、図2のせり出し台車14の骨組みでは、X型フレームDを2つ有し、コ字型フレームを4つ有した構成となっている。
図16のストレッチャ1の場合は、1本の支柱2のみで患者の荷重を支えていたものが、図2、図3のせり出し台車14の骨組みの場合には、4本の棒材E、F、E、Fで支えることになる。よって、図2、図3の骨組みを採用したせり出し台車14では、患者の荷重を分散化することができる。
なお、図2のせり出し台車14の骨組み自体には、上述したように、せり出し台車14を移動するときに機能する小ローラ36が具備されているのみであり、患者搬送に使用される車輪は、後述する搬送台車12に具備されている。
搬送台車12の骨組みは、図4(A)、(B)、(C)に示したように、概略4つのコ字型フレームI、J、K、Lで構成されている。また、これら4つのコ字型フレームI、J、K、Lの組み合わせにより、2つのX型フレームD、Dが構成されている。搬送台車12の骨組みでは、下部の四隅に大きめの車輪26を具備している。そして、患者の搬送は、この大きめの車輪26で行うようにしている。
この移動代は、例えば、短いパイプ材を本体側にさや管として収納したものなどで構成される。このような長さ調整機構Cを設けることにより、開閉した場合のコ字型フレームの高さを調整することができる。
ここまで、本発明の一実施例に係る移乗機能付きストレッチャの構成要素として、せり出し台車14の骨組みと搬送台車12の骨組みについての概略を説明した。
図5および図6は、本発明の一実施例に係る移乗機能付きストレッチャ10を示したもので、図5は患者を他の場所に移動する際の搬送姿勢を示し、図6は患者をベッドに移し替える際の、ベッドに対するせり出し姿勢を示している。
すなわち、図2が図9に対応し、図4(C)が図7に対応している。
なお、図10は、せり出し台車14が、高さを変えるようにX型フレームが開閉したときの、せり出し台車14のX型フレームが開閉する軌跡を示した正面図である。
せり出し台車14は、図9に明示されているように、下部フレーム30に小ローラ36が具備されている。
先ず、図11の概略斜視図に示したように、上面視コ字状に形成された搬送台車12の中央の空間部にせり出し台車14を収納する。
このとき、せり出し台車14の上部32は、搬送台車12の上面より高い位置にある。一方、せり出し台車14の下部フレーム30は、搬送台車12のX型フレームD,Dの内側にある。
ここで、患者乗せ台11の長さTは、搬送台車12の上面の長さWより長く形成されている。この患者乗せ台11の長さTを長くしている理由は、搬送時に患者乗せ台11が搬送台車12の上面に吊られて支持されるためである。
このとき、図10に示したせり出し台車14の上部32は、その下方にある搬送台車12に支持されているので、床面側に下がることはなく上部32の位置は変わらない。よって、ハンドル60の操作により下部フレーム30側を上方に引き上げる。すなわち、下方の小ローラ36のみを上昇させることができる。
移乗機能は、患者をベッドからストレッチャ10に、あるいは患者をストレッチャ10からベッドに移乗させる場合も同様の要領で行うことができる。
次いで、搬送台車12の台面(高さ)を、高さ調整手段のハンドルを操作することにより、ベッド17の高さより低くする。
患者41の移乗が完了したら、患者乗せ台11をベッド17から3〜4cm浮かせてから、せり出し台車14を図13において左側すなわち戻す方向に移動させる。せり出し台車14を図13において左側に移動させ搬送台車との合体位置に配置したら、搬送台車12の台面(高さ)を、高さ調整手段のハンドルを操作することにより、搬送高さに調整した後、ベッド17側のガードパイプ58を元のように取り付ける。なお、図13では、ガードパイプ58を図示していない。
このとき、せり出し台車14の小ローラ36が床面から浮いていないのであれば、せり出し台車14の台高を下げる操作により、小ローラ36は相対的に上がるから、図15に示したように、小ローラ36を床面から浮かせた状態にする。
このようにして、空のストレッチャ10に患者41を移乗させ、患者41を他の場所に搬送するまでの作業が完了する。患者41のストレッチャからベッドへの移乗は、この逆の手順を踏めば良い。
11 患者乗せ台
12 搬送台車
14 せり出し台車
17 ベッド
26 大きめの車輪(搬送台車の走行手段)
29 孔
30 下部フレーム
32 せり出し台車の上部
36 小ローラ(せり出し台車の走行手段)
41 患者
44 看護者
58 ガードパイプ
60 ハンドル
C 長さ調整機構
D X型フレーム
G 回動支点
I,J,K,L コ字型フレーム
M コ字型フレーム
S 空間
Claims (3)
- 独自の走行手段と独自の高さ調整手段とを有し上面視において略コ字状に形成された搬送台車と、独自の走行手段と独自の高さ調整手段とを有し側面視において略コ字状に形成されたせり出し台車とを、互いの空間部内面を組み合わせて配置するとともに、
前記せり出し台車は独自の走行手段により前記搬送台車に対して上面視において四角形を構成する位置から前記搬送台車から分離しないで水平方向に突出するように移動可能であり、
前記せり出し台車の上面に板状の患者乗せ台を搭載し、
前記搬送台車と前記せり出し台車とを、上面視において四角形を構成する位置に重ね合わせた状態を患者に対する搬送姿勢とし、この搬送姿勢で前記搬送台車に具備された走行手段によりベッドの脇まで搬送し、
しかる後、前記せり出し台車に具備された走行手段により、当該せり出し台車のみを前記搬送台車から分離しないでベッド側に水平方向に突出するように移動させるとともに、
前記せり出し台車を水平方向に突出させた状態にしてベッドから患者乗せ台にあるいは患者乗せ台からベッドに、患者の移し替え作業を行うようにしたことを特徴とする移乗機能付きストレッチャ。 - 前記搬送台車は、支点を介して開閉自在なX型フレームを両側面に有しており、これら両側面のX型フレームを開閉することにより、当該搬送台車の上面高さを調整することを特徴とする請求項1に記載の移乗機能付きストレッチャ。
- 前記せり出し台車は、支点を介して開閉自在なX型フレームを垂直支持面に2組有しており、これら2組のX型フレームを開閉することにより、当該せり出し台車の上面高さを調整することを特徴とする請求項1に記載の移乗機能付きストレッチャ。
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JP2012113209A JP2013236857A (ja) | 2012-05-17 | 2012-05-17 | 移乗機能付きストレッチャ |
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Citations (5)
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2012
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