JP2013236425A - 誘導機の回転子 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロータコアの周方向に分散配置された二次導体の端部が端絡環によって連結された誘導機の回転子に関し、回転子の回転に伴う遠心力による端絡環の破損を、より効果的に防止し得る誘導機の回転子を提供する。
【解決手段】ロータ1は、誘導機50に用いられ、ロータコア10と、複数の二次導体20と、エンドリング25と、回転軸30とを有している。ロータコア10は、コアプレート11と、複数の第1開口部12Aを有する第1プレート12と、複数の第2開口部13Aを有する第2開口部13Aとを積層して構成されている。ロータコア10の軸方向端面には、複数の穴部15及び凹部16が、第1開口部12A及び第2開口部13Aによって形成される。エンドリング25と一体に形成された保持部26は、夫々穴部15に挿入され、穴部15内に形成された凹部16に、保持部26の嵌合部27が嵌合する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ロータコアの周方向に分散配置された二次導体の端部が端絡環によって連結された誘導機の回転子に関する。
従来、誘導機における回転子の一つとして、所謂、かご形回転子が知られている。かご形回転子は、回転軸に対して固設されたロータコアの周方向に、複数の二次導体が分散配置されており、ロータコアの軸方向端面において、端絡環(短絡環又は、エンドリングとも呼ばれる)によって、二次導体の端部を連結して構成されている。このような回転子に関する技術として、特許文献1及び特許文献2記載の技術が知られている。
実開昭58−131194号公報 特開2010−263758号公報
ここで、誘導機の回転子として、かご形回転子を用いた場合、当該かご形回転子は、固定子のコイルに電流が流れることにより発生する回転磁束と、かご形回転子の二次導体に発生する誘導電流とが鎖交することにより、回転軸を中心として回転する。回転子が回転すると、ロータコアの端部において、端絡環はロータコアと一体化している為、当該端絡環には、外径方向へ向かう遠心力が作用する。かご形回転子が高速回転した場合、端絡環に作用する遠心力も増大する為、端絡環は、外径方向に延びるように変形し、端絡環に亀裂が生じて破損する虞がある。
特許文献1記載の回転子は、上述のような端絡環の破損を防止する為になされており、かご形回転子のロータコア端部に配設された端絡環の内周部に、特殊構造の補強リングを配設して鋳込むことで、当該補強リングと端絡環を一体化して構成されている。即ち、特許文献1記載の回転子においては、端絡環の内側に補強リングを鋳込んで一体化することで、端絡環に作用する遠心力の作用点を分散させて、端絡環の変形及び破損を防止している。
しかしながら、特許文献1記載の回転子の場合、特殊構造の補強リングという特殊な部材を用意しなければならず、且つ、端絡環の内側において、当該補強リングを鋳込んで端絡環と一体化させなければならない。即ち、特許文献1では、部材の点及び作業工数の点が増大するという問題があった。
又、特許文献2記載のかご形誘導機の回転子は、ロータコアの軸方向端面において、軸方向に沿って形成された貫通路に対して、端絡環の内周面から軸方向に沿って突出するように一体形成された放熱片を突入させるように構成されている。この特許文献2記載の構成によれば、当該回転子が高速回転し、遠心力によって端絡環が外径方向に延びるように変形しようとしても、端絡環の一部である放熱片と、ロータコア端面に形成された貫通路が接触することになる為、或る程度、端絡環の変形量を制限することができ、もって、端絡環の破損を防止し得る。
しかしながら、特許文献2記載の回転子の構成において、当該回転子を更に高速回転させると、高速回転に伴い増大した遠心力によって、端絡環の内周側がロータコア端面から浮き上がり、放熱片が貫通路から抜け出るように変形してしまう場合がある。この変形も端絡環の破損の要因となる為、特許文献2記載の回転子の構成であっても、当該回転子をより高速で回転させると、端絡環の破損を招いてしまう場合があった。
本発明は、ロータコアの周方向に分散配置された二次導体の端部が端絡環によって連結された誘導機の回転子に関し、回転子の回転に伴う遠心力による端絡環の破損を、より効果的に防止し得る誘導機の回転子を提供する。
本発明の一側面に係る誘導機の回転子は、回転可能に配設された回転軸と、前記回転軸の軸方向に、複数の磁性鋼板を積層して構成され、前記回転軸に固設されたロータコアと、前記ロータコアの周方向に分散配置され、前記回転軸方向に延びる複数の二次導体と、前記回転軸の軸方向における前記ロータコアの端面側に位置する前記二次導体の端部を相互に接続する端絡環と、を有する誘導機の回転子であって、前記ロータコアは、前記回転軸の軸方向における前記ロータコアの端面から、前記軸方向に沿って延びる穴部と、前記ロータコアの端面よりも前記ロータコアの内側において、前記穴部から前記軸方向と直交する方向へ延びる凹部と、を有し、前記端絡環は、当該端絡環の内径側に形成され、前記ロータコアの端面に形成された前記穴部に挿入される保持部と、前記保持部に形成され、前記穴部内に形成された前記凹部と嵌合する嵌合部と、を有することを特徴とする。
当該誘導機の回転子は、回転軸と、ロータコアと、複数の二次導体及び端絡環と、を有している。ロータコアは、回転軸の軸方向に、複数の磁性鋼板を積層して構成され、前記回転軸に固設されており、軸方向における前記ロータコアの端面に、穴部及び凹部を有している。穴部は、ロータコアの軸方向端面から軸方向に沿って延びており、凹部は、前記穴部から前記軸方向と直交する方向へ延びている。そして、端絡環は、当該端絡環の内径側に、保持部及び嵌合部を有している。保持部は、前記ロータコアの端面に形成された前記穴部に挿入され、嵌合部は、前記穴部内に形成された前記凹部と嵌合する。当該誘導機の回転子によれば、ロータコアの端面に形成された穴部に対して、端絡環の内径側に形成された保持部が挿入されているので、回転子が高速回転した場合であっても、穴部と保持部が協働することで、遠心力によって端絡環が外径方向に変形することを抑制し得る。更に、当該誘導機の回転子によれば、前記穴部内において、前記軸方向と直交する方向に延びる凹部に対して、保持部に形成された嵌合部が嵌合している為、前記保持部の軸方向への移動を制限することができる。これにより、当該誘導機の回転子が更に高速で回転した場合であっても、端絡環の内周側がロータコア端面から浮き上がり、保持部が穴部から抜け出るように変形することはない。この結果、当該誘導機の回転子によれば、より高速で回転した場合であっても、端絡環の変形及び破損を防止することができ、もって、より高速回転での使用に耐え得る。
そして、本発明の他の側面に係る誘導機の回転子は、請求項1記載の誘導機の回転子であって、前記ロータコアは、前記軸方向に貫通形成された第1開口部を有し、前記軸方向における当該ロータコアの端面側に積層される第1磁性鋼板と、前記軸方向に貫通形成された第2開口部を有し、前記第1磁性鋼板に対して、前記軸方向における当該ロータコアの内側に積層される第2磁性鋼板と、を有し、前記穴部及び前記凹部は、前記軸方向から見た場合に、前記第1磁性鋼板の第1開口部と、前記第2磁性鋼板の第2開口部が連通し、且つ、前記第2開口部の少なくとも一部が、前記第1開口部の外側に位置するように、前記第1磁性鋼板を、前記第2磁性鋼板の軸方向端部側に積層することにより形成されることを特徴とする。
当該誘導機の回転子においては、前記ロータコアは、第1開口部が形成された第1磁性鋼板と、第2開口部が形成された第2磁性鋼板と、を有している。前記穴部及び前記凹部は、前記軸方向から見た場合に、前記第1磁性鋼板の第1開口部と、前記第2磁性鋼板の第2開口部が連通し、且つ、前記第2開口部の少なくとも一部が、前記第1開口部の外側に位置するように、前記第1磁性鋼板を、前記第2磁性鋼板の軸方向端部側に積層することにより形成される。従って、当該誘導機の回転子によれば、第2磁性鋼板の軸方向端部側に、所定の位置関係で第1磁性鋼板を積層する作業を行うだけで、前記ロータコアの軸方向端面に、前記穴部及び凹部を形成することができる。これにより、当該誘導機の回転子によれば、簡易な作業を行うことにより、高速回転時における端絡環の変形及び破損を防止可能な回転子を提供し得る。
又、本発明の他の側面に係る誘導機の回転子は、請求項1又は2記載の誘導機の回転子であって、前記ロータコアは、前記軸方向における前記ロータコアの端面に、前記穴部及び前記凹部を複数有し、前記複数の穴部及び凹部は、前記ロータコアの周方向において、均等に分散配置されていることを特徴とする。
当該誘導機の回転子においては、前記軸方向における前記ロータコアの端面には、複数の穴部及び前記凹部が、前記ロータコアの周方向において、均等に分散配置されている。ロータコアの端面に形成された複数の穴部の夫々に対して、端絡環に形成された保持部が挿通され、更に、各凹部に対して嵌合部と嵌合し、遠心力による端絡環の外径方向への変形を規制する。従って、当該誘導機の回転子によれば、ロータコアの周方向に均等に分散配置された穴部及び凹部において、遠心力による端絡環の外径方向への変形を効率良く規制し得る。
又、本発明の他の側面に係る誘導機の回転子は、請求項1乃至3の何れかに記載の誘導機の回転子であって、前記凹部は、前記ロータコアの端面よりも前記ロータコアの内側において、前記穴部から前記軸方向と直交し、前記ロータコアの外周側に向かって延びることを特徴とする。
当該誘導機の回転子においては、前記凹部は、前記ロータコアの端面よりも前記ロータコアの内側において、前記穴部から前記軸方向と直交し、前記ロータコアの外周側に向かって延びている。従って、当該誘導機の回転子によれば、前記穴部内において、前記軸方向と直交し、前記ロータコアの外周側に向かって延びる凹部に対して、保持部に形成された嵌合部が嵌合している為、前記保持部の軸方向への移動を確実に制限し得る。これにより、当該誘導機の回転子が更に高速で回転した場合であっても、端絡環の内周側がロータコア端面から浮き上がり、保持部が穴部から抜け出るように変形することはない。この結果、当該誘導機の回転子によれば、より高速で回転した場合であっても、端絡環の変形及び破損を、確実に防止することができる。
第1実施形態に係る誘導機の概略構成を示す断面図である。 第1実施形態に係る第1磁性鋼板の形状を示す平面図である。 第1実施形態に係る第2磁性鋼板の形状を示す平面図である。 第1実施形態に係るロータにおける穴部及び凹部の構成を示し、図1におけるIV−IV断面の断面図である。 第2実施形態に係るロータの構成を示す断面図である。 第2実施形態に係る第1磁性鋼板の形状を示す平面図である。 第2実施形態に係るロータにおける穴部及び凹部の構成を示し、図5におけるVII−VII断面の断面図である。 第3実施形態に係るロータの構成を示す断面図である。 第3実施形態に係る第2磁性鋼板の形状を示す平面図である。 第3実施形態に係るロータにおける穴部及び凹部の構成を示し、図8におけるX−X断面の断面図である。 第4実施形態に係るロータの構成を示す断面図である。 第4実施形態に係るロータにおける穴部及び凹部の構成を示し、図11におけるXII−XII断面の部分断面図である。
以下、本発明に係る誘導機の回転子を、誘導機50のロータ1に具体化した実施形態(第1実施形態)について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
(第1実施形態)
先ず、第1実施形態に係る誘導機50の概略構成について、図面を参照しつつ詳細に説明する。第1実施形態に係る誘導機50は、かご形三相誘導電動機であり、かご形回転子として構成されたロータ1と、当該ロータ1の回転中心として構成された回転軸30と、三相交流電流によって回転磁束を発生させるステータ40と、を有している。当該誘導機50においては、ステータ40から発生する回転磁束と、かご形回転子として構成されたロータ1の二次導体20に発生する誘導電流とが鎖交することにより、ロータ1に回転力が発生する。
図1に示すように、ロータ1は、かご形回転子として構成されており、ステータ40の径方向内側において、回転軸30の軸芯周りに回転可能に支持されている。そして、ロータ1は、円筒形状のロータコア10と、ロータコア10の周方向に分散配置された複数の二次導体20と、二次導体20の軸方向両端部と接合するエンドリング25とを有している。尚、当該ロータ1の構成については、後に図面を参照しつつ詳細に説明する。
回転軸30は、誘導機50の軸方向両側において、軸受を介してケース(図示せず)に回転可能に支持されている。尚、図1等に示すように、回転軸芯Cは、回転軸30の軸芯を示し、ロータ1の回転中心を意味する。
ステータ40は、ケース内部において固定されており、略円筒形状のステータコア41と、ステータコア41に巻装されたコイル42とを備えている。ステータコア41は、複数枚の電磁鋼板を積層して構成されている。又、ステータコア41は、周方向に分散配置されて軸方向に延びる複数のスロット(図示せず)を有しており、当該スロットには、導体で構成されたコイル42が巻装されている。本実施形態においては、ステータ40は、三相交流で駆動される誘導機50に用いられるステータとして構成されており、U相、V相、及びW相の三相のコイル42を備えている。そして、それぞれのコイル42のうち、ステータコア41の軸方向両側に突出する部分がコイルエンド部43とされる。
続いて、第1実施形態に係る誘導機50におけるロータ1の構成について、図面を参照しつつ詳細に説明する。当該ロータコア10は、略円盤状に形成された複数の電磁鋼板製のコアプレート(コアプレート11、第1プレート12、第2プレート13)を、カシメ又は貫通ピン等によって一体積層することによって、回転軸30を取り囲むように円筒形状に構成されており、回転軸30に対して固定されている。図1に示すように、当該ロータコア10は、回転軸30の軸方向端部側から、ロータコア10の内部に向かって、第1プレート12、第2プレート13、コアプレート11の順に積層されている。又、当該ロータコア10の外周面は、上述したステータ40の内周面(回転軸30側の面)と間隔を隔てた状態で対向している。そして、当該ロータコア10には、回転軸30を取り囲むように、複数の二次導体20が配設されている。
又、ロータコア10における軸方向端面には、複数の穴部15が形成されている。図1に示すように、各穴部15は、ロータコア10の軸方向端面から軸方向に沿って形成された穴であり、当該穴部15には、後述するエンドリング25の一部(保持部26及び嵌合部27)が嵌め込まれる。又、各穴部15には、凹部16が形成されている。当該凹部16は、ロータコア10内に軸方向に沿って延びる穴部15の内部において、当該穴部15の内面が前記軸方向と直交する方向へ窪んだ形状に形成されており、後述するエンドリング25の一部(嵌合部27)と嵌合する。そして、各穴部15及び各凹部16は、コアプレート11の軸方向端面に対して、第2開口部13Aを有する第2プレート13、第1開口部12Aを有する第1プレート12の順に積層することにより、ロータコア10の軸方向端面に形成される。当該穴部15及び凹部16の構成については、後に図面を参照しつつ詳細に説明する。
複数の二次導体20は、アルミダイキャストによって中実の棒状に形成されており、ロータコア10の外周縁側において、当該ロータコア10の周方向に沿って、等間隔で分散配置されている。図1に示すように、各二次導体20は、ロータコア10の軸方向に沿って一直線状に延びており、当該二次導体20の長さ寸法は、ロータコア10の軸方向寸法とほぼ等しく形成されている。
エンドリング25は、短絡環又は端絡環と呼ばれる部材であり、二次導体20と同様にアルミダイキャストによって、円環状に形成されている。当該エンドリング25は、回転軸30の軸方向におけるロータコア10の両端面に沿って配設されており、各二次導体20の端部に接合されている。これにより、各二次導体20は、一対のエンドリング25と接合されることにより、短絡されている。
又、エンドリング25の内径側には、ロータコア10端面に形成された穴部15に対応する位置に、保持部26が形成されている。当該保持部26は、エンドリング25におけるロータコア10端面と対向する面から、軸方向に沿って突出形成されており、図1に示すように、ロータコア10端面に形成された穴部15内に挿入される。更に、当該保持部26の先端部には、嵌合部27が形成される。嵌合部27は、軸方向に延びる保持部26の先端から、軸方向と直交する方向に膨出するように形成されており、穴部15内に形成された凹部16と嵌合する(図1参照)。
次に、第1実施形態に係るロータ1に係る第1プレート12の構成について、図2を参照しつつ詳細に説明する。上述したように、第1プレート12は、略円盤状に形成された電磁鋼板であって、ロータコア10における軸方向端部側に配設されている。当該第1プレート12は、第1プレート12の中心を通る回転軸30の周りに、複数の第1開口部12Aを有している。複数の第1開口部12Aは、ロータコア10の周方向に沿って、均等に分散配置されており、第1プレート12を貫通している。図2に示すように、各第1開口部12Aは、軸方向から見た場合に、円環の一部をなす形状に開口されている。
尚、以下の説明において、第1内縁寸法LIは、第1開口部12Aにおいて、ロータコア10の内径側に位置する開口縁から回転軸芯Cまでの寸法を意味し、第1外縁寸法LOは、第1開口部12Aにおいて、ロータコア10の外径側に位置する開口縁から回転軸芯Cまでの寸法を意味する(図1、図2参照)。
続いて、第1実施形態に係るロータ1における第2プレート13の構成について、図3を参照しつつ詳細に説明する。上述したように、第2プレート13は、略円盤状に形成された電磁鋼板であって、ロータコア10を構成するコアプレート11よりも軸方向端部側であって、第1プレート12よりも軸方向内側に配設されている。当該第2プレート13は、第2プレート13の中心を通る回転軸30の周りに、複数の第2開口部13Aを有している。複数の第2開口部13Aは、ロータコア10の周方向に沿って、均等に分散配置されており、第2プレート13を貫通している。図3に示すように、各第2開口部13Aは、軸方向から見た場合に、円環の一部をなす形状に開口されており、第1プレート12の第1開口部12Aよりも大きく開口されている。
尚、以下の説明において、第2内縁寸法DIは、第2開口部13Aにおいて、ロータコア10の内径側に位置する開口縁から回転軸芯Cまでの寸法を意味し、第2外縁寸法DOは、第2開口部13Aにおいて、ロータコア10の外径側に位置する開口縁から回転軸芯Cまでの寸法を意味する(図1、図3参照)。
第1実施形態においては、第2開口部13Aに係る第2内縁寸法DIは、第1開口部12Aに係る第1内縁寸法LIと同一寸法である。そして、第2開口部13Aに係る第2外縁寸法DOは、第1開口部12Aに係る第1外縁寸法LOよりも大きい。尚、エンドリング25の内径は、第1内縁寸法LI、第2内縁寸法DIに等しく形成されている。
次に、第1実施形態に係るロータ1における穴部15及び凹部16の構成について、図1〜図4を参照しつつ詳細に説明する。図1に示すように、第1実施形態に係るロータコア10は、複数枚のコアプレート11を軸方向に積層することによって、当該ロータコア10の中核を構成し、コアプレート11の軸方向端面に対して、複数枚の第2プレート13を積層し、更に、第2プレート13の軸方向端面に対して、複数枚の第1プレート12を積層して構成されている。
図4に示すように、第1実施形態においては、第1プレート12は、軸方向から見た場合に、当該第1プレート12の各第1開口部12Aが第2プレート13の各第2開口部13A上に位置するように積層される。従って、前記軸方向から見た場合に、第1開口部12Aは、前記第2開口部13Aと連通する。又、第2開口部13Aは、第1開口部12Aよりもロータコア10の外径方向及び周方向に大きく開口されている為、前記第2開口部13Aの一部が、前記第1開口部12Aの外側に位置する。
従って、図1に示すように、コアプレート11の軸方向端面に、第2プレート13を積層し、且つ、第2プレート13の軸方向端面に、第1プレート12を積層すると、軸方向から見た場合に、第1開口部12Aと第2開口部13Aが重複する部分によって、穴部15が形成される。そして、前記第2開口部13Aの内、前記第1開口部12Aの外側に位置する部分は、ロータコア10の外径方向及び周方向に延びる凹部16として機能する。即ち、第1実施形態に係るロータ1によれば、コアプレート11の軸方向端面に、第2プレート13を積層し、更に、第2プレート13の軸方向端部側に、所定の位置関係で第1プレート12を積層する作業を行うだけで、前記ロータコア10の軸方向端面に、複数の穴部15及び凹部16を形成することができる。
以上説明したように、第1実施形態に係るロータ1は、ロータコア10と、複数の二次導体20及びエンドリング25と、回転軸30と、を有している。ロータコア10は、回転軸30の軸方向に、複数のコアプレート11、第1プレート12、第2プレート13を積層して構成され、前記回転軸30に固設されている。軸方向における前記ロータコア10の端面には、複数の穴部15が形成されている。当該穴部15は、ロータコア10の軸方向端面から軸方向に沿って延びており、当該穴部15には、エンドリング25の内径側に形成された保持部26が挿入される。従って、第1実施形態に係るロータ1によれば、当該ロータ1が高速回転した場合であっても、各穴部15に、エンドリング25の保持部26が挿入されている為、遠心力によってエンドリング25が外径方向に変形することを抑制し得る。
更に、第1実施形態に係るロータ1においては、図1に示すように、各穴部15内には、軸方向と直交する方向に延びる凹部16に対して、保持部26に形成された嵌合部27が嵌合している為、前記保持部26の軸方向への移動を制限することができる。これにより、第1実施形態に係るロータ1が更に高速で回転した場合であっても、エンドリング25の内周側がロータコア10の端面から浮き上がり、保持部26が穴部15から抜け出るように変形することはない。この結果、第1実施形態に係るロータ1によれば、より高速で回転した場合であっても、エンドリング25の変形及び破損を防止することができ、もって、より高速回転での使用に耐え得る。
又、第1実施形態に係るロータ1においては、複数の穴部15が、前記ロータコア10の周方向において、均等に分散配置されている。複数の穴部15の夫々には、エンドリング25に形成された保持部26が挿通され、更に、各穴部15の凹部16に対して嵌合部27と嵌合する。従って、第1実施形態に係るロータ1によれば、ロータコア10の周方向に均等に分散配置された穴部15及び凹部16において、遠心力によるエンドリング25の外径方向への変形を効率良く規制し得る。
更に、第1実施形態に係るロータ1において、各凹部16は、前記穴部15から前記軸方向と直交し、且つ、前記ロータコア10の外径方向及び周方向に向かって延びる凹状に形成されており、保持部26の嵌合部27は、当該凹部16に対して嵌合している。ここで、当該ロータ1の回転に伴う遠心力は、嵌合部27においても、ロータコア10の外径方向に作用する為、当該ロータ1が高速回転した場合であっても、各凹部16と嵌合部27との嵌合が外れることはなく、穴部15に挿通された保持部26が、軸方向におけるロータコア10の外側に向かって移動することはない。これにより、第1実施形態に係るロータ1が更に高速で回転した場合であっても、エンドリング25の内周側がロータコア10端面から浮き上がり、保持部26が穴部15から抜け出るように変形することはない。この結果、第1実施形態に係るロータ1によれば、より高速で回転した場合であっても、エンドリング25の変形及び破損を、確実に防止することができる。
又、エンドリング25と、保持部26及び嵌合部27は、アルミダイキャストによって一体成型されている為、ロータコア10に形成された穴部15及び凹部16に対して、保持部26及び嵌合部27を密着させることができる。これにより、ロータ1の高速回転した場合であっても、遠心力によるエンドリング25の変形及び破損を、より確実に防止することができる。
(第2実施形態)
次に、上述した第1実施形態と異なる実施形態(第2実施形態)について、図5〜図7を参照しつつ詳細に説明する。尚、第2実施形態に係るロータ1は、第1実施形態に係るロータ1と同一の基本的構成を有しており、第1プレート12の構成及びエンドリング25の構成が相違する。
第2実施形態に係るロータ1は、第1実施形態と同様に、かご形三相誘導電動機である誘導機50に用いられるかご形回転子として構成されており、ロータコア10と、複数の二次導体20と、エンドリング25と、回転軸30を有している。第2実施形態に係るロータ1においては、二次導体20及び回転軸30については、第1実施形態と同一の構成である為、その説明は省略する。
第2実施形態に係るロータコア10は、略円盤状に形成された複数の電磁鋼板製のコアプレート(コアプレート11、第1プレート12、第2プレート13)を、カシメ又は貫通ピン等によって一体積層することによって、回転軸30を取り囲むように円筒形状に構成されており、回転軸30に対して固定されている。ここで、第2実施形態におけるコアプレート11と、第2プレート13は、上述した第1実施形態と同様の構成であり、第2プレート13は、図3に示すように、複数の第2開口部13Aを有している。
先ず、第2実施形態に係る第1プレート12の構成について、図6を参照しつつ詳細に説明する。第2実施形態に係る第1プレート12は、略円環状に形成された電磁鋼板であって、第1実施形態と同様に、第2プレート13の軸方向端面に積層される。第1プレート12の中央部分には、円形の第1開口部12Aが形成されており、第1開口部12Aは、半径を第1外縁寸法LOとする円形に開口されている。尚、第2実施形態に係る第1外縁寸法LOは、第2プレート13の第2開口部13Aにおける第2内縁寸法DIよりも大きく、且つ、第2外縁寸法DOよりも小さく形成されている。
次に、第2実施形態に係る穴部15及び凹部16の構成について、図5〜図7を参照しつつ詳細に説明する。図5に示すように、第2実施形態に係るロータコア10も、当該ロータコア10の中核を構成する複数枚のコアプレート11の軸方向端面に、複数枚の第2プレート13を積層し、更に、第2プレート13の軸方向端面に対して、複数枚の第1プレート12を積層して構成されている。
図6、図7に示すように、第2実施形態においては、第1プレート12の中央部分に、第1外縁寸法LOの半径とする円形の第1開口部12Aを有しており、第1外縁寸法LOは、第2内縁寸法DIよりも大きく形成されている。従って、第2プレート13の軸方向端面に、第1プレート12を積層すると、前記軸方向から見た場合に、第1開口部12Aの一部は、前記第2開口部13Aと連通する。
又、第2実施形態における第1外縁寸法LOは、第2開口部13Aに係る第2外縁寸法DOよりも小さく形成されている。即ち、第2開口部13Aは、第1開口部12Aよりもロータコア10の外径方向に大きく開口されている為、前記第2開口部13Aの一部が、前記第1開口部12Aの外側に位置する。
従って、図5に示すように、コアプレート11〜第2プレート13を積層すると、軸方向から見た場合に、第1開口部12Aと第2開口部13Aが重複する部分によって、穴部15が形成される。そして、前記第2開口部13Aの内、前記第1開口部12Aの外側に位置する部分は、ロータコア10の外径方向に延びる凹部16として機能する。即ち、第2実施形態に係るロータ1によれば、コアプレート11〜第2プレート13を、所定の位置関係で積層する作業を行うだけで、前記ロータコア10の軸方向端面に、穴部15及び凹部16を形成することができる。
又、第2実施形態に係るエンドリング25は、第1実施形態と同様に、アルミダイキャストによって、円環状に形成されており、その内径側には、ロータコア10端面に形成された穴部15に対応する位置に、保持部26が形成されている。保持部26は、エンドリング25におけるロータコア10端面と対向する面から、軸方向に沿って突出形成されており、図5に示すように、ロータコア10端面に形成された穴部15内に挿入される。更に、当該保持部26の先端部において、嵌合部27は、軸方向に延びる保持部26の先端から、軸方向と直交する方向に膨出するように形成されており、穴部15内に形成された凹部16と嵌合する(図5参照)。尚、エンドリング25の内径は、第2内縁寸法DIに等しく形成されている。
以上説明したように、第2実施形態に係るロータ1においても、軸方向における前記ロータコア10の端面には、穴部15が形成されている。当該穴部15は、ロータコア10の軸方向端面から軸方向に沿って延びており、当該穴部15には、エンドリング25の内径側に形成された保持部26が挿入される。従って、第2実施形態に係るロータ1によれば、当該ロータ1が高速回転した場合であっても、穴部15に、エンドリング25の保持部26が挿入されている為、遠心力によってエンドリング25が外径方向に変形することを抑制し得る。
更に、第2実施形態に係るロータ1においては、図5に示すように、穴部15内には、軸方向と直交する方向に延びる凹部16に対して、保持部26に形成された嵌合部27が嵌合している為、前記保持部26の軸方向への移動を制限することができる。従って、ロータ1が更に高速で回転した場合であっても、エンドリング25の内周側がロータコア10の端面から浮き上がり、保持部26が穴部15から抜け出るように変形することはない。この結果、第2実施形態に係るロータ1によれば、より高速で回転した場合であっても、エンドリング25の変形及び破損を防止することができ、もって、より高速回転での使用に耐え得る。
又、第2実施形態に係るロータ1においては、複数の穴部15が、前記ロータコア10の周方向において、均等に分散配置されている。複数の穴部15の夫々には、エンドリング25に形成された保持部26が挿通され、更に、各穴部15の凹部16に対して嵌合部27と嵌合する。従って、第2実施形態に係るロータ1によれば、ロータコア10の周方向に均等に分散配置された穴部15及び凹部16において、遠心力によるエンドリング25の外径方向への変形を効率良く規制し得る。
更に、第2実施形態に係るロータ1においても、各凹部16は、前記穴部15から前記軸方向と直交し、且つ、前記ロータコア10の外径方向に向かって延びる凹状に形成されており、保持部26の嵌合部27は、当該凹部16に対して嵌合している。従って、第2実施形態に係るロータ1が更に高速で回転した場合であっても、エンドリング25の内周側がロータコア10端面から浮き上がり、保持部26が穴部15から抜け出るように変形することはない。この結果、第2実施形態に係るロータ1によれば、より高速で回転した場合であっても、エンドリング25の変形及び破損を、確実に防止することができる。
又、エンドリング25と、保持部26及び嵌合部27は、アルミダイキャストによって一体成型されている為、ロータコア10に形成された穴部15及び凹部16に対して、保持部26及び嵌合部27を密着させることができる。これにより、ロータ1の高速回転した場合であっても、遠心力によるエンドリング25の変形及び破損を、より確実に防止することができる。
(第3実施形態)
続いて、上述した第1実施形態、第2実施形態と異なる実施形態(第3実施形態)について、図8〜図10を参照しつつ詳細に説明する。尚、第3実施形態に係るロータ1は、第1実施形態、第2実施形態に係るロータ1と同一の基本的構成を有しており、第1プレート12、第2プレート13、エンドリング25の構成が相違する。
第3実施形態に係るロータ1は、第1実施形態、第2実施形態と同様に、かご形三相誘導電動機である誘導機50に用いられるかご形回転子として構成されており、ロータコア10と、複数の二次導体20と、エンドリング25と、回転軸30を有している。第3実施形態に係るロータ1においては、二次導体20及び回転軸30については、第1実施形態、第2実施形態と同一の構成である為、その説明は省略する。
第3実施形態に係るロータコア10は、略円盤状に形成された複数の電磁鋼板製のコアプレート(コアプレート11、第1プレート12、第2プレート13)を、カシメ又は貫通ピン等によって一体積層して構成されており、回転軸30に対して固定されている。ここで、第3実施形態におけるコアプレート11は、上述した第1実施形態と同様の構成であり、第3実施形態における第1プレート12は、第2実施形態と同様の構成である(図6参照)。
先ず、第3実施形態に係る第2プレート13の構成について、図9を参照しつつ詳細に説明する。第3実施形態に係る第2プレート13は、略円環状に形成された電磁鋼板であって、上述した各実施形態と同様に、コアプレート11よりも軸方向端面であって、第1プレート12の軸方向内側に積層される。当該第2プレート13の中央部分には、円形の第2開口部13Aが形成されており、第2開口部13Aは、半径を第2外縁寸法DOとする円形に開口されている。尚、第3実施形態に係る第2外縁寸法DOは、第1プレート12の第1開口部12Aにおける第1外縁寸法LOよりも大きく形成されている。
次に、第3実施形態に係る穴部15及び凹部16の構成について、図8〜図10を参照しつつ詳細に説明する。図8に示すように、第3実施形態に係るロータコア10も、当該ロータコア10の中核を構成する複数枚のコアプレート11の軸方向端面に、複数枚の第2プレート13を積層し、更に、第2プレート13の軸方向端面に対して、複数枚の第1プレート12を積層して構成されている。
図6、図9、図10に示すように、第3実施形態においては、第1プレート12の中央部分に、第1外縁寸法LOの半径とする円形の第1開口部12Aを有しており、第2プレート13の中央部分に、第2外縁寸法DOを半径とする円形の第2開口部13Aを有している。そして、第3実施形態においては、第2開口部13Aの第2外縁寸法DOは、第1開口部12Aの第1外縁寸法LOよりも大きく形成されている。従って、第2プレート13の軸方向端面に、第1プレート12を積層すると、前記軸方向から見た場合に、第1開口部12Aは、前記第2開口部13Aと連通する。又、第2開口部13Aは、第1開口部12Aよりもロータコア10の外径方向に大きく開口されている為、前記第2開口部13Aの一部が、前記第1開口部12Aの外側に位置する。
従って、図8に示すように、コアプレート11〜第2プレート13を積層すると、軸方向から見た場合に、第1開口部12Aと第2開口部13Aが重複する部分によって、穴部15が形成される。そして、前記第2開口部13Aの内、前記第1開口部12Aの外側に位置する部分は、ロータコア10の外径方向に延びる凹部16として機能する。即ち、第3実施形態に係るロータ1によれば、コアプレート11〜第2プレート13を積層する作業を行うだけで、前記ロータコア10の軸方向端面に、穴部15及び凹部16を形成することができる。尚、エンドリング25の内径は、第1外縁寸法LOより小さい径で形成されている。
又、第3実施形態に係るエンドリング25は、第1実施形態、第2実施形態と同様に、アルミダイキャストによって円環状に形成されており、その内径側には、第1開口部12Aの開口縁に沿った環状の保持部26が形成されている。保持部26は、エンドリング25におけるロータコア10端面と対向する面から、軸方向に沿って突出形成されており、図8に示すように、ロータコア10端面に形成された穴部15内に挿入される。更に、当該保持部26の先端部において、嵌合部27は、軸方向に延びる保持部26の先端から、ロータコア10の外径方向に突出形成されており、穴部15内に形成された凹部16と嵌合する(図8参照)。
以上説明したように、第3実施形態に係るロータ1においても、軸方向における前記ロータコア10の端面には、穴部15が形成されている。当該穴部15は、ロータコア10の軸方向端面から軸方向に沿って延びており、当該穴部15には、エンドリング25の内径側に形成された保持部26が挿入される。従って、第3実施形態に係るロータ1によれば、当該ロータ1が高速回転した場合であっても、穴部15に、エンドリング25の保持部26が挿入されている為、遠心力によってエンドリング25が外径方向に変形することを抑制し得る。
更に、第3実施形態に係るロータ1においては、図8に示すように、穴部15内には、ロータ1の外径方向に延びる凹部16に対して、保持部26に形成された嵌合部27が嵌合している為、前記保持部26の軸方向への移動を制限することができる。従って、ロータ1が更に高速で回転した場合であっても、エンドリング25の内周側がロータコア10の端面から浮き上がり、保持部26が穴部15から抜け出るように変形することはない。この結果、第3実施形態に係るロータ1によれば、より高速で回転した場合であっても、エンドリング25の変形及び破損を防止することができ、もって、より高速回転での使用に耐え得る。
又、第3実施形態に係るロータ1においては、ロータコア10の周方向全域に亘って、穴部15の内壁面に対して、保持部26が接触しており、且つ、凹部16に対して、嵌合部27が嵌合している。従って、第3実施形態に係るロータ1によれば、ロータコア10の周方向全域において、遠心力によるエンドリング25の外径方向への変形を効率良く規制し得る。
更に、第3実施形態に係るロータ1においても、凹部16は、前記穴部15から前記軸方向と直交し、且つ、前記ロータコア10の外径方向に向かって延びる凹状に形成されており、保持部26の嵌合部27は、当該凹部16に対して嵌合している。従って、第3実施形態に係るロータ1が更に高速で回転した場合であっても、エンドリング25の内周側がロータコア10端面から浮き上がり、保持部26が穴部15から抜け出るように変形することはない。この結果、第3実施形態に係るロータ1によれば、より高速で回転した場合であっても、エンドリング25の変形及び破損を、確実に防止することができる。
又、エンドリング25と、保持部26及び嵌合部27は、アルミダイキャストによって一体成型されている為、ロータコア10に形成された穴部15及び凹部16に対して、保持部26及び嵌合部27を密着させることができる。これにより、ロータ1の高速回転した場合であっても、遠心力によるエンドリング25の変形及び破損を、より確実に防止することができる。
(第4実施形態)
次に、上述した第1実施形態〜第3実施形態と異なる実施形態(第4実施形態)について、図11、図12を参照しつつ詳細に説明する。尚、第4実施形態に係るロータ1は、第1実施形態〜第3実施形態に係るロータ1と同一の基本的構成を有しており、第1プレート12、第2プレート13、エンドリング25の構成が相違する。
第4実施形態に係るロータ1は、第1実施形態〜第3実施形態と同様に、かご形三相誘導電動機である誘導機50に用いられるかご形回転子として構成されており、ロータコア10と、複数の二次導体20と、エンドリング25と、回転軸30を有している。第4実施形態に係るロータ1においては、二次導体20及び回転軸30については、第1実施形態〜第3実施形態と同一の構成である為、その説明は省略する。
第4実施形態に係るロータコア10は、略円盤状に形成された複数の電磁鋼板製のコアプレート(コアプレート11、第1プレート12、第2プレート13)を、カシメ又は貫通ピン等によって一体積層して構成されており、回転軸30に対して固定されている。ここで、第3実施形態におけるコアプレート11は、上述した第1実施形態と同様の構成である。
第4実施形態に係る第1プレート12は、第1実施形態に係る第1プレート12(図2参照)と略同様の構成であり、第1プレート12の中心を通る回転軸30の周りに、複数の第1開口部12Aを有している。複数の第1開口部12Aは、ロータコア10の周方向に沿って、均等に分散配置されており、第1プレート12を貫通している。各第1開口部12Aは、軸方向から見た場合に、円環の一部をなす形状に開口されている。
又、第4実施形態に係る第2プレート13についても、第1実施形態に係る第2プレート13(図3参照)と略同様の構成であり、第2プレート13の中心を通る回転軸30の周りに、複数の第2開口部13Aを有している。複数の第2開口部13Aは、ロータコア10の周方向に沿って、均等に分散配置されており、第2プレート13を貫通している。各第2開口部13Aは、軸方向から見て、円環の一部をなす形状に開口されている。
続いて、第4実施形態に係る穴部15、凹部16の構成について、図11、図12を参照しつつ詳細に説明する。第4実施形態に係るロータコア10も、当該ロータコア10の中核を構成する複数枚のコアプレート11の軸方向端面に、複数枚の第2プレート13を積層し、更に、第2プレート13の軸方向端面に対して、複数枚の第1プレート12を積層して構成されている。
図11に示すように、第4実施形態においては、第2開口部13Aに係る第2内縁寸法DIは、第1開口部12Aにおける第1内縁寸法LIよりも大きく、第1外縁寸法LOよりも小さく形成されている。又、第4実施形態における第2外縁寸法DOは、第1開口部12Aにおける第1外縁寸法LOよりも大きく形成されている。
従って、第2プレート13の軸方向端面に、第1プレート12を積層すると、前記軸方向から見た場合に、第1開口部12Aと第2開口部13Aは、第2内縁寸法DIから第1外縁寸法LOの間において連通する。又、第2開口部13Aは、第2外縁寸法DOが第1開口部12Aの第1外縁寸法LOよりも大きく形成されているため、前記第2開口部13Aの一部が、前記第1開口部12Aの外側に位置する。
これにより、図11に示すように、コアプレート11〜第2プレート13を積層すると、軸方向から見た場合に、第1開口部12Aと第2開口部13Aが重複する部分(第2内縁寸法DIから第1外縁寸法LOの間)によって、穴部15が形成される。そして、前記第2開口部13Aの内、前記第1開口部12Aの外側に位置する部分(第1外縁寸法LOと第2外縁寸法DOの間)は、ロータコア10の外径方向に延びる凹部16として機能する。即ち、第4実施形態に係るロータ1によれば、コアプレート11〜第2プレート13を積層する作業を行うだけで、前記ロータコア10の軸方向端面に、穴部15及び凹部16を形成することができる。尚、エンドリング25の内径は、第1内縁寸法LIに等しく形成されている。
以上説明したように、第4実施形態に係るロータ1のように構成した場合であっても、上述した第1実施形態に係るロータ1と同様の効果を奏する。即ち、第4実施形態に係るロータ1によれば、当該ロータ1が高速回転した場合であっても、各穴部15に、エンドリング25の保持部26が挿入されている為、遠心力によってエンドリング25が外径方向に変形することを抑制し得る。
又、第4実施形態においても、各穴部15内には、軸方向と直交する方向に延びる凹部16に対して、保持部26に形成された嵌合部27が嵌合している為、ロータ1が更に高速で回転した場合であっても、エンドリング25の内周側がロータコア10の端面から浮き上がり、保持部26が穴部15から抜け出るように変形することはない。この結果、第4実施形態に係るロータ1によれば、より高速で回転した場合であっても、エンドリング25の変形及び破損を防止することができ、もって、より高速回転での使用に耐え得る。
又、エンドリング25と、保持部26及び嵌合部27は、アルミダイキャストによって一体成型されている為、ロータコア10に形成された穴部15及び凹部16に対して、保持部26及び嵌合部27を密着させることができる。これにより、ロータ1の高速回転した場合であっても、遠心力によるエンドリング25の変形及び破損を、より確実に防止することができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。例えば、上述した各実施形態における第1プレート12における第1開口部12Aの形状、第2プレート13における第2開口部13Aの形状は、あくまでも一例であり、その形状は適宜変更し得る。
1 ロータ
10 ロータコア
11 コアプレート
12 第1プレート
12A 第1開口部
13 第2プレート
13A 第2開口部
15 穴部
16 凹部
20 二次導体
25 エンドリング
26 保持部
27 嵌合部
30 回転軸
40 ステータ
50 誘導機

Claims (4)

  1. 回転可能に配設された回転軸と、
    前記回転軸の軸方向に、複数の磁性鋼板を積層して構成され、前記回転軸に固設されたロータコアと、
    前記ロータコアの周方向に分散配置され、前記回転軸方向に延びる複数の二次導体と、
    前記回転軸の軸方向における前記ロータコアの端面側に位置する前記二次導体の端部を相互に接続する端絡環と、を有する誘導機の回転子であって、
    前記ロータコアは、
    前記回転軸の軸方向における前記ロータコアの端面から、前記軸方向に沿って延びる穴部と、
    前記ロータコアの端面よりも前記ロータコアの内側において、前記穴部から前記軸方向と直交する方向へ延びる凹部と、を有し、
    前記端絡環は、
    当該端絡環の内径側に形成され、前記ロータコアの端面に形成された前記穴部に挿入される保持部と、
    前記保持部に形成され、前記穴部内に形成された前記凹部と嵌合する嵌合部と、を有する
    ことを特徴とする誘導機の回転子。
  2. 請求項1記載の誘導機の回転子であって、
    前記ロータコアは、
    前記軸方向に貫通形成された第1開口部を有し、前記軸方向における当該ロータコアの端面側に積層される第1磁性鋼板と、
    前記軸方向に貫通形成された第2開口部を有し、前記第1磁性鋼板に対して、前記軸方向における当該ロータコアの内側に積層される第2磁性鋼板と、を有し、
    前記穴部及び前記凹部は、
    前記軸方向から見た場合に、前記第1磁性鋼板の第1開口部と、前記第2磁性鋼板の第2開口部が連通し、且つ、前記第2開口部の少なくとも一部が、前記第1開口部の外側に位置するように、前記第1磁性鋼板を、前記第2磁性鋼板の軸方向端部側に積層することにより形成される
    ことを特徴とする誘導機の回転子。
  3. 請求項1又は2記載の誘導機の回転子であって、
    前記ロータコアは、
    前記軸方向における前記ロータコアの端面に、前記穴部及び前記凹部を複数有し、
    前記複数の穴部及び凹部は、
    前記ロータコアの周方向において、均等に分散配置されている
    ことを特徴とする誘導機の回転子。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載の誘導機の回転子であって、
    前記凹部は、
    前記ロータコアの端面よりも前記ロータコアの内側において、前記穴部から前記軸方向と直交し、前記ロータコアの外周側に向かって延びる
    ことを特徴とする誘導機の回転子。
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