JP2013236222A - アクティブマトリクス基板および放射線検出器 - Google Patents

アクティブマトリクス基板および放射線検出器 Download PDF

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Abstract

【課題】電荷信号に重畳したノイズを容易に除去することができるアクティブマトリクス基板および放射線検出器を提供することを目的とする。
【解決手段】電荷信号を送るためのデータ線17は、電荷信号を読み出すためのTFT11の一端に接続されている。一方、磁気ノイズを検出するノイズ検出線21は、そのデータ線17に沿って平行に配置されている。ノイズ検出線21がデータ線17に沿って平行に配置されているので、データ線17に加わる磁気ノイズと同等の磁気ノイズをノイズ検出線21で検出することができる。そのため、電荷信号(X線画像)に重畳するノイズを容易に除去することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、医用診断や非破壊検査に用いられ、放射線(例えばX線)を変換して得られた電荷信号を読み出すアクティブマトリクス基板および放射線検出器に関する。
従来、この種の装置として、入射したX線を検出するX線検出器がある。X線検出器は、入射したX線を電荷信号に変換する変換層と、変換層で変換された電荷情報を読み出すためのアクティブマトリクス基板とを備えている(例えば、特許文献1参照)。アクティブマトリクス基板には、データ線と、データ線に交差するゲート線とが設けられ、データ線およびゲート線からなる格子ごとに、検出素子(画素)が形成されている。なお、検出素子は、スイッチ素子としての薄膜トランジスタ(以下適宜、「TFT」と称する)を主な要素とする。ゲート線に駆動信号が与えられると、その駆動線に接続されたTFTが動作し、画素ごとの電荷信号は、TFTを通じてデータ線から読み出される。そして、ゲート線が順次駆動されることにより、全ての画素の電荷信号が得られ、二次元的なX線画像が得られる。
特許3141033号公報
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。すなわち、より広い領域を検査しようとすると、アクティブマトリクス基板も大面積化となる。これに伴って、得られたX線画像にノイズが重畳し易くなる問題がある。通常、X線画像に現れたノイズは、そのノイズの特性に応じた画像処理(例えば、特性領域の周波数成分を除去する処理)により除去される。しかしながら、画像処理では、どのタイミングでどの場所にノイズが重畳するのかを予め予測することは難しい。また、X線画像に現れない、ノイズそのものを除去することは難しい。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、X線画像に重畳するノイズを容易に除去することができるアクティブマトリクス基板および放射線検出器を提供することを目的とする。
発明者は、上記の問題を解決するために鋭意研究した結果、次のような知見を得た。すなわち、得られたX線画像に重畳するノイズの原因の一つとしてデータ線に直接重畳するノイズがあることである。そのため、アクティブマトリクス基板が大面積化するとデータ線が長くなり、それに伴いデータ線にノイズが重畳し易くなる。更にそのデータ線に重畳する主なノイズの一つが、機械を駆動させるモータやパーソナルコンピュータに設けられるモニタ等から発生する磁気ノイズであることも判明した。その磁気ノイズは、例えば、比較的低い周波数で強度が大きいものである。
このような知見に基づく本発明は、次のような構成をとる。本発明に係るアクティブマトリクス基板は、すなわち、電荷信号を読み出すためのスイッチ素子を画素ごとに備えたアクティブマトリクス基板において、前記スイッチ素子の一端に接続され、前記電荷信号を送るためのデータ線と、前記データ線に沿って平行に配置され、ノイズを検出するノイズ検出線と、を備えていることを特徴とするものである。
本発明に係るアクティブマトリクス基板によれば、電荷信号を送るためのデータ線は、電荷信号を読み出すためのスイッチ素子の一端に接続されている。一方、ノイズを検出するノイズ検出線は、そのデータ線に沿って平行に配置されている。ノイズ検出線がデータ線に沿って平行に配置されているので、データ線に重畳するノイズと同等のノイズをノイズ検出線で検出することができる。そのため、電荷信号(X線画像)に重畳するノイズを容易に除去することができる。
また、本発明に係るアクティブマトリクス基板において、前記データ線で送られた電荷信号を前記ノイズ検出線で検出されたノイズで差分する処理を行う差分処理部を備えていることが好ましい。差分処理部は、データ線で送られた電荷信号を、ノイズ検出線で検出されたノイズで差分する処理を行うので、電荷信号(X線画像)に重畳するノイズを容易に除去することができる。
また、本発明に係るアクティブマトリクス基板の一例は、前記差分処理部の下流に設けられ、前記差分処理部で差分処理された電荷信号を増幅する電荷信号増幅器を備えていることである。これにより、差分処理された電荷信号を増幅するので、データ線およびノイズ検出線毎に増幅器を設けなくてもよく、構成を簡単にすることができる。
また、本発明に係るアクティブマトリクス基板の一例は、前記差分処理部の上流に設けられ、前記データ線で送られた電荷信号を増幅する電荷信号増幅器と、前記差分処理部の上流に設けられ、前記ノイズ検出線で検出されたノイズを増幅するノイズ増幅器と、を備え、前記差分処理部は、前記電荷信号増幅器で増幅された電荷信号を前記ノイズ増幅器で増幅されたノイズで差分することである。これにより、差分処理する前に、データ線で送られた電荷信号およびノイズ検出線で検出されたノイズをそれぞれ増幅させるので、増幅された電荷信号およびノイズをより高い精度で差分することができる。
また、本発明に係るアクティブマトリクス基板の一例は、前記ノイズ検出線は、前記データ線毎に設けられていることである。これにより、ノイズ検出線は、データ線毎に重畳するノイズを個別に検出するので、電荷信号に重畳したノイズを精度よく除去することができる。
また、本発明に係るアクティブマトリクス基板の一例は、前記ノイズ検出線は、複数の前記データ線毎に設けられていることである。これにより、ノイズ検出線を設けるスペースを減少させることができ、例えば、画素を狭ピッチにすることができる。
また、本発明に係るアクティブマトリクス基板の一例は、前記ノイズ検出線は、前記データ線に対して、画素ごとに設けられた前記スイッチ素子で構成される面に対して直交する積層方向に配置されていることである。これにより、ノイズ検出線を設けるスペースを減少させることができる。
また、本発明に係る放射線検出器は、上述した本発明のアクティブマトリクス基板を備えていることを特徴とするものである。本発明に係る放射線検出器によれば、電荷信号に重畳したノイズを容易に除去することができる。
本発明に係るアクティブマトリクス基板および放射線検出器によれば、電荷信号を送るためのデータ線は、電荷信号を読み出すためのスイッチ素子の一端に接続されている。一方、ノイズを検出するノイズ検出線は、そのデータ線に沿って平行に配置されている。ノイズ検出線がデータ線に沿って平行に配置されているので、データ線に重畳するノイズと同等のノイズをノイズ検出線で検出することができる。そのため、電荷信号(X線画像)に重畳するノイズを容易に除去することができる。
実施例1に係るフラットパネル型X線検出器の概略構成を示す縦断面図である。 実施例1に係るフラットパネル型X線検出器の概略構成を示す平面図である。 実施例2に係るフラットパネル型X線検出器の要部の概略構成を示す平面図である。 実施例3に係るフラットパネル型X線検出器の概略構成を示す平面図である。 実施例3に係るフラットパネル型X線検出器の要部の概略構成を示す平面図である。 (a)および(b)は、変形例に係るデータ線とノイズ検出線の配置関係を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施例1を説明する。図1は、実施例1に係るフラットパネル型X線検出器の概略構成を示す縦断面図であり、図2は、図1の平面図である。
図1を参照する。フラットパネル型X線検出器(以下適宜、「FPD」とする)1は、共通電極2、X線変換層3、電荷収集電極4およびアクティブマトリクス基板5を備えている。FPD1は、直接、X線を電荷信号に変換する直接変換タイプのものである。なお、X線変換層3は本発明の変換層に相当する。
共通電極2は、バイアス電圧vを印加するものである。X線変換層3は、X線を電荷信号に変換するものである。X線変換層3は、例えば、CdTe(テルル化カドミウム)またはCdZnTe(テルル化亜鉛カドミウム)の多結晶膜や、a−Se(アモルファスセレン)で構成されている。電荷収集電極4は、平面視二次元マトリクス状に分離形成され、X線変換層3で変換された電荷信号を収集する。
アクティブマトリクス基板5は、ガラス等の電気絶縁性を有する絶縁基板7上に、X線変換層3で変換された電荷信号を読み出すための回路が形成されている。すなわち、アクティブマトリクス基板5は、電荷収集電極4ごとに、コンデンサ9と、薄膜トランジスタ(TFT)11とを備えている。これら、一組の電荷収集電極4とコンデンサ9とTFT11は、これに応じた領域のX線変換層3および共通電極2と合わせて、1個の検出素子13を構成する。
したがって、FPD1の検出面には、図2に示すように、多数個の検出素子13が交差する2軸方向である行方向Xと列方向Yに配列されている。図2では、図示の便宜上簡略化して示しており、検出素子13は4×4個で構成される。各検出素子13は、生成されるX線画像を構成する各画素と対応関係になる。
コンデンサ9は、電荷収集電極4で収集された電荷信号を検出素子(画素)13ごとに蓄積するものである。TFT11は、コンデンサ9に蓄積された電荷信号を読み出すためのON・OFFを切り替えるスイッチ素子である。
さらに、アクティブマトリクス基板5には、検出素子13の行ごとにゲート線15が配設されていると共に、検出素子13の列ごとにデータ線17が配設されている。各ゲート線15は、各行(行方向X)のTFT11のゲートに共通接続されている。また、各データ線17は、各列(列方向Y)のTFT11のドレイン(一端)に共通接続され、電荷信号を送るためのものである。
また、各ゲート線15は、ゲート駆動部19に接続されている。ゲート駆動部19は、各ゲート線15ごとにTFT11の駆動信号を送信することにより、ゲート線15に共通接続されたTFT11が駆動され、TFT11がON状態となる。これにより、コンデンサ9とデータ線17とを接続させている。ゲート駆動部19は、図2において、例えばアクティブマトリクス基板5の上側のゲート線15から順番に駆動信号を与えるようになっている。
また、アクティブマトリクス基板5は、データ線17に沿って平行に配置され、磁気ノイズを検出するノイズ検出線21を備えている。ノイズ検出線21は、データ線17と同様に金属などの導体で構成されている。ノイズ検出線21は、データ線17毎に設けられている。すなわち、1本のデータ線17に対して1本のノイズ検出線21が設けられている。
また、ノイズ検出線21の一端側では何も接続されず、その他端側ではデータ線17と共に読み出されるようになっている。すなわち、データ線17とノイズ検出線21は、差分処理部23に接続されている。差分処理部23は、例えば差動増幅器(オペアンプ)で構成される。しかしながら、差分処理部23は、必ずしも増幅機能を持つ必要がなく差分処理ができるものであればよい。差分処理部23は、データ線17で送られた電荷信号をノイズ検出線21で検出された磁気ノイズで差分する処理を行う。なお、差分処理部23は、データ線17で送られる電荷信号とノイズ検出線21で検出された磁気ノイズとを同じタイミングで取得(入力)する。
差分処理部23の下流には、電荷電圧変換増幅器25が設けられている。電荷電圧変換増幅器25は、電荷信号を増幅して電圧信号に変換するものである。電荷電圧変換増幅器25で変換された電圧信号は、マルチプレクサ27、A/D変換器29の順番で転送される。マルチプレクサ27は、複数の電圧信号のうちの1つを順番に選択して出力する。A/D変換器29は、電圧信号をデジタル信号に変換する。なお、電荷電圧変換増幅器25は本発明の電荷信号増幅器に相当する。
なお、ゲート駆動部19、差分処理部23、電荷電圧変換増幅器25、マルチプレクサ27およびA/D変換器29は、コントローラ31で制御される。コントローラ31は、読み出し動作のタイミング等の指示を与えるようになっている。
なお、図2において、4個(複数)の差分処理部23は、まとめて差分処理部群33とする。コントローラ31からの指示が差分処理部群33に与えられると、その指示が各差分処理部23に与えられるものとする。同様に、4個(複数)の電荷電圧変換増幅器25は、まとめて増幅器群35とする。コントローラ31からの指示が増幅器群35に与えられると、その指示が各電荷電圧変換増幅器25に与えられるものとする。
次に、FPD1の動作について説明する。共通電極2にバイアス電圧vを印加した状態でFPD1にX線が入射すると、X線変換層3において電荷信号に変換される。この電荷信号は、電荷収集電極4を通って画素ごとにコンデンサ9に蓄積される。
コントローラ31は、ゲート駆動部19にゲート線15駆動の指示を行う。ゲート駆動部19は、コントローラ31の指示により、例えば、図2の上側から順番に選択してゲート駆動信号を出力する。TFT11のゲートには、1行ごとにゲート駆動信号が供給される。コンデンサ9に蓄積された電荷信号は、ON状態となったTFT11を通ってデータ線17に移動する。移動した電荷信号はデータ線17によって、差分処理部23に送られる。
電荷信号が差分処理部23に送られる間に、コントローラ31は、差分処理部23にも読み出しの指示を行う。差分処理部23は、コントローラ31の指示により、データ線17で送られる電荷信号の到達と同じタイミングで、ノイズ検出線21で検出された磁気ノイズを取得する。そのため、電荷信号に重畳する磁気ノイズと、ノイズ検出線で検出された磁気ノイズとをほぼ同一のものを得ることができる。
差分処理部23は、電荷信号を磁気ノイズで差分する処理を行う。すなわち、差分処理部23は、磁気ノイズが重畳する電荷信号(真の電荷信号+磁気ノイズ)を、磁気ノイズで差分する処理を行う。これにより、電荷信号に重畳した磁気ノイズを除去することができ、真の電荷信号が得られる。
電荷電圧変換増幅器25は、磁気ノイズが除去された電荷信号(真の電荷信号)を増幅して電圧信号に変換する。マルチプレクサ27は、複数の電圧信号のうちの1つを順番に選択して出力する。A/D変換器29は、マルチプレクサ27で選択して出力された電圧信号をデジタル信号に変換する。以上のようにして、得られた電圧信号(X線画像)は、FPD1から出力される。FPD1から出力された電圧信号は、図示しない画像処理部により階調処理など必要な処理が行われ、図示しないモニタ等の表示部に表示される。
以上のように本発明の実施例1によれば、電荷信号を送るためのデータ線17は、電荷信号を読み出すためのTFT11の一端に接続されている。一方、磁気ノイズを検出するノイズ検出線21は、そのデータ線17に沿って平行に配置されている。ノイズ検出線21がデータ線17に沿って平行に配置されているので、データ線17に重畳する磁気ノイズと同等の磁気ノイズをノイズ検出線21で検出することができる。そのため、差分処理部23は、データ線17で送られた電荷信号を、ノイズ検出線21で検出された磁気ノイズで差分する処理を行うので、電荷信号(X線画像)に重畳する(乗る)磁気ノイズを容易に除去することができる。
また、電荷信号に重畳するノイズを容易に除去することができるので、ノイズの周波数成分を求めてノイズを除去する等の画像処理を行わなくてもよい。そのため、ソフトウェア上の負担を減らすことができる。
また、差分処理部23は、データ線17で送られる電荷信号とノイズ検出線21で検出された磁気ノイズとを同じタイミングで取得する。データ線17およびノイズ検出線21に重畳する磁気ノイズはリアルタイムに変動する。そのため、電荷信号と磁気ノイズとを同じタイミングで取得することにより、ほぼ同等の磁気ノイズを取得することができる。これにより、差分処理部23は、電荷信号から磁気ノイズを精度良く除去することができる。
また、FPD1は、差分処理部23の下流に設けられ、差分処理部23で差分処理された電荷信号を増幅する電荷電圧変換増幅器25を備えている。これにより、差分処理された電荷信号を増幅するので、データ線17およびノイズ検出線21毎に電荷電圧変換増幅器25を設けなくてもよく、構成を簡単にすることができる。
また、ノイズ検出線21は、データ線17毎に設けられている。これにより、ノイズ検出線21は、データ線17毎に重畳する磁気ノイズを個別に検出するので、電荷信号に重畳した磁気ノイズを精度よく除去することができる。
次に、図面を参照して本発明の実施例2を説明する。図3は、実施例2に係るフラットパネル型X線検出器の要部の概略構成を示す平面図である。なお、実施例1と重複する説明は省略する。
実施例1では、電荷電圧変換増幅器25は、差分処理部23の下流に設けられ、差分処理部23で差分処理された電荷信号を増幅していた。この点、実施例2では、電荷電圧変換増幅器25は、差分処理部23の上流に設けられている。
すなわち、FPD41は、図3に示すように、差分処理部23の上流に設けられた電荷電圧変換増幅器25と、差分処理部23の上流に設けられたノイズ増幅器43とを備えている。電荷電圧変換増幅器25は、データ線17で送られた電荷信号を増幅して電圧信号に変換する。一方、ノイズ増幅器43は、ノイズ検出線21で検出された磁気ノイズを増幅して磁気ノイズの電圧信号に変換する。
次に、電荷電圧変換増幅器25とノイズ増幅器43との動作が同期する様子について説明する。ある電荷電圧変換増幅器25と、これと対応関係にあるノイズ増幅器43は、電荷信号と磁気ノイズを同じタイミングで取得する。すなわち、ノイズ増幅器43は、電荷電圧変換増幅器25で電荷信号を取得するタイミングと同じタイミングで、ノイズ検出線21で検出された磁気ノイズを取得する。なお、上述のように、コントローラ31(図1参照)は、ゲート駆動部19にゲート線15駆動の指示を行うと共に、増幅器群35(電荷電圧変換増幅器25およびノイズ増幅器43)に読み出しの指示を行っている。
差分処理部23は、電荷電圧変換増幅器25で増幅された電荷信号を、ノイズ増幅器43で増幅された磁気ノイズで差分する処理を行う。
また、図3において、電荷電圧変換増幅器25およびノイズ増幅器43の下流に設けられた差分処理部23を設けない構成としてもよい。この場合、増幅された電荷信号および増幅された磁気ノイズは、それぞれマルチプレクサ27およびA/D変換器29を通過した後、FPD41からX線画像およびノイズ検出信号として出力される。FPD41の下流には、画像処理部45が設けられている。例えば、画像処理部45は、FPD41から出力されたX線検出信号をノイズ検出信号で差分する処理を行ってもよい。また、差分処理は、例えば、画像処理部45の下流に設けられた図示しないパーソナルコンピュータ等のソフトウェア上で行われてもよい。
以上のように本発明の実施例2によれば、FPD1は、差分処理部23の上流に設けられ、データ線17で送られた電荷信号を増幅する電荷電圧変換増幅器25と、差分処理部23の上流に設けられ、ノイズ検出線21で検出された磁気ノイズを増幅するノイズ増幅器43とを備えている。差分処理部23は、電荷電圧変換増幅器25で増幅された電荷信号をノイズ増幅器43で増幅された磁気ノイズで差分する。これにより、差分処理する前に、データ線17で送られた電荷信号およびノイズ検出線21で検出された磁気ノイズをそれぞれ増幅させるので、増幅された電荷信号および磁気ノイズをより高い精度で差分することができる。
次に、図面を参照して本発明の実施例3を説明する。図4は、実施例3に係るフラットパネル型X線検出器の概略構成を示す平面図である。図5は、図4と異なる構成であって、フラットパネル型X線検出器の要部の概略構成を示す平面図である。なお、実施例1および2と重複する説明は省略する。
実施例1および2では、図2に示すように、ノイズ検出線21は、データ線17毎に設けられていた。この点、実施例3では、ノイズ検出線21を間引いて構成する。すなわち、FPD51は、図4に示すように、ノイズ検出線21は、2本(複数)のデータ線17毎に設けられている。なお、ノイズ検出線は、3本以上のデータ線17毎に設けられてもよい。
実施例3の場合、ノイズ検出線は、2本(複数)のデータ線17に対して、検出した磁気ノイズを供給する。なお、詳細を説明するために、図4において、データ線17を、データ線17a,17b,17c,17dとし、実施例3におけるノイズ検出線を、ノイズ検出線21b,21dとする。このうちノイズ検出線21bは、複数の出力があり、差分処理部23bと差分処理部23aとに磁気ノイズを供給する。すなわち、ノイズ検出線21bは、差分処理部23bに磁気ノイズを供給するだけでなく、差分処理部23aにも磁気ノイズを供給するのである。ノイズ検出線21dも同様である。また、差分処理部23を、差分処理部23a,23b,23c,23dとする。
差分処理部23a,23b,23c,23dの各々が電荷信号と磁気ノイズとを同期して取得する様子について説明する。例えば、差分処理部23aは、データ線17aで送られる電荷信号とノイズ検出線21bで検出された磁気ノイズとを同じタイミングで取得する。また、差分処理部23bは、データ線17bで送られる電荷信号とノイズ検出線21bで検出された磁気ノイズとを同じタイミングで取得する。差分処理部23a〜23dは、電荷信号を磁気ノイズで差分する処理を行う。
なお、図4では、電荷電圧変換増幅器25は、差分処理部23の下流に設けられている。この点、実施例2で説明したように、増幅した電荷信号および磁気ノイズに対して、差分処理を行ってもよい(図5のFPD55参照)。ここで、差分処理部23と電荷電圧変換増幅器25とノイズ増幅器43の動作について説明する。図5に示すように、差分処理部23を、差分処理部23a,23bとする。また、電荷電圧変換増幅器25を、電荷電圧変換増幅器25a,25bとし、ノイズ増幅器43を、ノイズ増幅器43a,43bとする。
例えば、電荷電圧変換増幅器25aは、データ線17で送られた電荷信号を取得する。ノイズ増幅器43aは、電荷電圧変換増幅器25aで電荷信号を取得するタイミングと同じタイミングで、ノイズ検出線21で検出された磁気ノイズを取得する。また、電荷電圧変換増幅器25aは、取得した電荷信号を増幅し、ノイズ増幅器43aは、磁気ノイズを増幅する。そして、差分処理部23aは、電荷電圧変換増幅器25aで増幅された電荷信号を、ノイズ増幅器43aで増幅された磁気ノイズで差分する処理を行う。
以上のように本発明の実施例3によれば、ノイズ検出線21は、複数のデータ線17毎に設けられている。これにより、ノイズ検出線21を設けるスペースを減少させることができ、例えば、画素を狭ピッチにすることができる。
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した各実施例では、例えば、図2に示すように、ノイズ検出線21は、データ線17に対し、画素ごとに設けられたコンデンサ9やTFT11で構成される面と同一面に隣接して配置している。しかしながら、図6(a)に示すように、ノイズ検出線21は、データ線17に対して、(X・Y方向に広がる)当該構成面と直交するZ方向(絶縁膜63と絶縁基板7とが積層する積層方向)に配置するようにしてもよい。これにより、アクティブマトリクス基板においてノイズ検出線21を設けるスペースを減少させることができる。
なお、図6(a)において、ノイズ検出線21とデータ線17の配置を入れ換えて構成してもよい。また、ノイズ検出線21とデータ線17は、図6(b)に示すように、Z方向に対し傾斜した方向に配置してもよい。
(2)上述した各実施例および変形例(1)では、FPD1は、直接変換タイプのものであったが、間接変換タイプのものであってもよい。この場合、変換層は、X線(放射線)を光に変換するシンチレータと、シンチレータで変換された光を電荷信号に変換するフォトダイオードとを備えている。なお、共通電極は、シンチレータとフォトダイオードとの間に設けられる。
(3)上述した各実施例および各変形例において、アクティブマトリクス基板5は、ゲート駆動部19、差分処理部23と、電荷電圧変換増幅器25、マルチプレクサ27、A/D変換器29およびコントローラ31を含めた構成であってもよい。
(4)上述した各実施例および各変形例では、図2に示すように、2次元状のX線像を検出するものであったが、検出素子13が1列に並ぶだけの1次元のX線像を検出するものであってもよい。
(5)上述した各実施例および各変形例では、X線変換層3は、X線を電荷信号に変換していた。しかしながら、γ線または光(可視光や紫外線、赤外線等)等であってもよい。
(6)上述した各実施例および各変形例では、データ線に重畳する主なノイズの一つとして磁気ノイズを例示したが、その他のノイズであってもよい。
1,41,51,55 … フラットパネル型X線検出器(FPD)
3 … X線変換層
5 … アクティブマトリクス基板
11 … 薄膜トランジスタ(TFT)
17 … データ線
19 … ゲート駆動部
21 … ノイズ検出線
23 … 差分処理部
25 … 電荷電圧変換増幅器
31 … コントローラ
43 … ノイズ増幅器
45 … 画像処理部

Claims (8)

  1. 電荷信号を読み出すためのスイッチ素子を画素ごとに備えたアクティブマトリクス基板において、
    前記スイッチ素子の一端に接続され、前記電荷信号を送るためのデータ線と、
    前記データ線に沿って平行に配置され、ノイズを検出するノイズ検出線と、
    を備えていることを特徴とするアクティブマトリクス基板。
  2. 請求項1に記載のアクティブマトリクス基板において、
    前記データ線で送られた電荷信号を前記ノイズ検出線で検出されたノイズで差分する処理を行う差分処理部を備えていることを特徴とするアクティブマトリクス基板。
  3. 請求項2に記載のアクティブマトリクス基板において、
    前記差分処理部の下流に設けられ、前記差分処理部で差分処理された電荷信号を増幅する電荷信号増幅器を備えていることを特徴とするアクティブマトリクス基板。
  4. 請求項2に記載のアクティブマトリクス基板において、
    前記差分処理部の上流に設けられ、前記データ線で送られた電荷信号を増幅する電荷信号増幅器と、
    前記差分処理部の上流に設けられ、前記ノイズ検出線で検出されたノイズを増幅するノイズ増幅器と、を備え、
    前記差分処理部は、前記電荷信号増幅器で増幅された電荷信号を前記ノイズ増幅器で増幅されたノイズで差分することを特徴とするアクティブマトリクス基板。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のアクティブマトリクス基板において、
    前記ノイズ検出線は、前記データ線毎に設けられていることを特徴とするアクティブマトリクス基板。
  6. 請求項1から4のいずれかに記載のアクティブマトリクス基板において、
    前記ノイズ検出線は、複数の前記データ線毎に設けられていることを特徴とするアクティブマトリクス基板。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載のアクティブマトリクス基板において、
    前記ノイズ検出線は、前記データ線に対して、画素ごとに設けられた前記スイッチ素子で構成される面に対して直交する積層方向に配置されていることを特徴とするアクティブマトリクス基板。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載のアクティブマトリクス基板を備えたことを特徴とする放射線検出器。
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