JP2013234136A - リンパ浮腫治療薬及び治療方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】リンパ浮腫を根治させる医薬組成物並びに治療方法を提供すること。
【解決手段】リンパ浮腫の患者に対し、そのリンパ浮腫発症部位に圧迫刺激を与えるステップと、PDE3阻害剤を有効成分として含有する医薬組成物を投与するステップとを有する。
【選択図】図10
【解決手段】リンパ浮腫の患者に対し、そのリンパ浮腫発症部位に圧迫刺激を与えるステップと、PDE3阻害剤を有効成分として含有する医薬組成物を投与するステップとを有する。
【選択図】図10
Description
本発明は、リンパ浮腫を治療する医薬組成物と治療方法に関する。
リンパ浮腫は、リンパ管やリンパ節の圧迫、狭窄、閉塞などによって、リンパ流の阻害や減少のために浮腫が生じる疾患である。先天性を含めた原因不明の原発性(1次性)と、発症原因が明らかな続発性(2次性)に分けられる。
1次性リンパ浮腫の患者の多くは女性で、主に下肢に発症が見られる。生まれつきリンパ管の数が非常に少なく、リンパ液の行き場がなくなることが一因であると考えられている。
2次性リンパ浮腫は、全リンパ浮腫患者の約80%以上を占め、乳癌や子宮癌、卵巣癌など婦人科系の癌の術後に発症することが多いため、患者の多くは女性である。乳癌の手術では腋のリンパ節が切除され、子宮癌や卵巣癌の手術では股や骨盤のリンパ節が切除され、リンパ液の流れが滞りがちになることが一因であると考えられている。
1次性リンパ浮腫の患者の多くは女性で、主に下肢に発症が見られる。生まれつきリンパ管の数が非常に少なく、リンパ液の行き場がなくなることが一因であると考えられている。
2次性リンパ浮腫は、全リンパ浮腫患者の約80%以上を占め、乳癌や子宮癌、卵巣癌など婦人科系の癌の術後に発症することが多いため、患者の多くは女性である。乳癌の手術では腋のリンパ節が切除され、子宮癌や卵巣癌の手術では股や骨盤のリンパ節が切除され、リンパ液の流れが滞りがちになることが一因であると考えられている。
リンパ浮腫の臨床所見は上肢または下肢の腫脹である。一般的には、疼痛、色変化、潰瘍、静脈のうっ滞も見られない。
国際リンパ学会によるリンパ浮腫の臨床分類では、繊維化と圧迫痕、象皮症によって、グレード1〜3の3段階に分類している。グレード1は、繊維化が全くないかごく少量であり、圧迫によりくぼみ、挙上により軽減する浮腫であり、象皮症のない可逆性リンパ浮腫であり、グレード2は、組織の繊維化が認められ、圧迫によりくぼまず、挙上により軽減しない浮腫であり、象皮症のない非可逆性リンパ浮腫であり、グレード3は、組織の繊維化が認められ、圧迫によりくぼまず、挙上により軽減しない浮腫であり、象皮症のある予後不良リンパ浮腫である。
国際リンパ学会によるリンパ浮腫の臨床分類では、繊維化と圧迫痕、象皮症によって、グレード1〜3の3段階に分類している。グレード1は、繊維化が全くないかごく少量であり、圧迫によりくぼみ、挙上により軽減する浮腫であり、象皮症のない可逆性リンパ浮腫であり、グレード2は、組織の繊維化が認められ、圧迫によりくぼまず、挙上により軽減しない浮腫であり、象皮症のない非可逆性リンパ浮腫であり、グレード3は、組織の繊維化が認められ、圧迫によりくぼまず、挙上により軽減しない浮腫であり、象皮症のある予後不良リンパ浮腫である。
また、急性リンパ浮腫と慢性リンパ浮腫との分類もある。
急性リンパ浮腫は、患部を押すと陥凹状になり、皮膚の変色が希であり、3ヶ月から半年程で治癒するのが特徴である。この疾患の因子としては、手術などによるリンパ液の漏出、炎症などにより血管の透過性が増したことによるタンパクの漏出、寝たきりなどにより筋肉のポンプ作用の減退、一時的なリンパ管の側副血行路の遮断やリンパ液の逆流などと考えられている。
慢性リンパ浮腫は、非常に治癒し難く、皮膚の明らかな変調が3ヶ月以上続き、生体の衰弱や変形が見られ、リンパ管炎やリンパ肉腫を起こすことが特徴である。この疾患の因子としては、リンパ管やリンパ節における感染、傷害や腫瘍の再発や進行、放射線治療や外科手術、リンパ系手術後のリハビリ不足、寝たきり、糖尿病・腎臓病・肝疾患・高血圧・鬱血性心不全などに伴う血中アルブミンの低下、栄養不足、腸捻転などによるタンパク質の吸収及び代謝異常、出血・貧血・脱水などに伴うリンパ液漏出によるタンパク質不足などと考えられている。
急性リンパ浮腫は、患部を押すと陥凹状になり、皮膚の変色が希であり、3ヶ月から半年程で治癒するのが特徴である。この疾患の因子としては、手術などによるリンパ液の漏出、炎症などにより血管の透過性が増したことによるタンパクの漏出、寝たきりなどにより筋肉のポンプ作用の減退、一時的なリンパ管の側副血行路の遮断やリンパ液の逆流などと考えられている。
慢性リンパ浮腫は、非常に治癒し難く、皮膚の明らかな変調が3ヶ月以上続き、生体の衰弱や変形が見られ、リンパ管炎やリンパ肉腫を起こすことが特徴である。この疾患の因子としては、リンパ管やリンパ節における感染、傷害や腫瘍の再発や進行、放射線治療や外科手術、リンパ系手術後のリハビリ不足、寝たきり、糖尿病・腎臓病・肝疾患・高血圧・鬱血性心不全などに伴う血中アルブミンの低下、栄養不足、腸捻転などによるタンパク質の吸収及び代謝異常、出血・貧血・脱水などに伴うリンパ液漏出によるタンパク質不足などと考えられている。
リンパ浮腫は、少数の急性リンパ浮腫以外、いったん発症すれば非常に難治であり類難治性疾患と位置付けられている。
日本における2次性リンパ浮腫患者数は12万人(2004年)、1次性リンパ浮腫患者数は5千人(2009年)と言われ、癌などの手術の増加に伴いリンパ浮腫患者も増加している。現在、日本では50万人、世界中では1億人以上の患者がいると推計されている。
リンパ浮腫は適切な処置がされないと徐々に悪化していき、日常生活に支障をきたしたり心理的な苦痛を生じたりしてQOLを低下させる。
日本における2次性リンパ浮腫患者数は12万人(2004年)、1次性リンパ浮腫患者数は5千人(2009年)と言われ、癌などの手術の増加に伴いリンパ浮腫患者も増加している。現在、日本では50万人、世界中では1億人以上の患者がいると推計されている。
リンパ浮腫は適切な処置がされないと徐々に悪化していき、日常生活に支障をきたしたり心理的な苦痛を生じたりしてQOLを低下させる。
リンパ浮腫に対する治療の歴史は100年以上にわたり、医薬も提案されているが(特許文献1〜4、非特許文献1〜3)、有効な根治的治療法はない。また、リンパ浮腫の病態メカニズムも解明されていない。
非特許文献1〜3には、シロスタゾールがリンパ浮腫の治療に有効であるとの開示があるため、本出願発明者は、3名のリンパ浮腫患者にシロスタゾールを投与して治験を行ったが、シロスタゾールの投与のみでは効果はなかった。
非特許文献1〜3には、シロスタゾールがリンパ浮腫の治療に有効であるとの開示があるため、本出願発明者は、3名のリンパ浮腫患者にシロスタゾールを投与して治験を行ったが、シロスタゾールの投与のみでは効果はなかった。
現在、リンパ浮腫に対する治療としては、リンパドレナージマッサージや、弾性着衣などの対症療法が行われているが、その効果は、一時的かつ限定的で不十分である(非特許文献4)。
増澤幹男、他、「フィラリア症による慢性リンパ浮腫と重症リンパ漏:シロスタゾール内服が有効と思われた1例」、日本皮膚科学会雑誌、111(2)、179-183
増澤幹男、他、「シロスタゾールによる慢性リンパ浮腫治療」、日本皮膚科学会雑誌、111(3)、437
増澤幹男、他、「慢性リンパ浮腫に対するシロスタゾールの長期治療効果」、日本皮膚科学会雑誌、112(5)、670
小川佳宏、「リンパ浮腫の内科的治療の最近の進歩」、THE JOURNAL of JAPANESE COLLEGE of ANGIOLOGY Vol. 48,167−172
そこで、本発明は、リンパ浮腫を根治させる医薬組成物並びに治療方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明のリンパ浮腫治療薬は次の構成を備える。すなわち、リンパ浮腫を治療する医薬組成物であって、リンパ浮腫の発症部位に圧迫刺激を与えられた患者に投与され、PDE3(ホスホジエステラーゼ3)阻害剤を有効成分として含有することを特徴とする。
ここで、PDE3阻害剤として、シロスタゾール(6‐[4‐(1‐シクロヘキシル‐1H‐テトラゾール‐5‐イル)ブトキシ]‐3,4‐ジヒドロ‐2(1H)‐キノロン、または、6‐[4‐(1‐シクロヘキシル‐1H‐テトラゾール‐5‐イル)ブトキシ]‐3,4‐ジヒドロ‐2(1H)‐キノリノン)を用いてもよい。
圧迫刺激としては、間欠的空気圧迫装置による刺激を用いてもよい。
圧迫刺激として、用手的リンパドレナージによる刺激を用いてもよい。
患者としては、リンパ浮腫発症部位近傍の筋肉を収縮及び弛緩させる運動を行った患者に特定してもよい。
患者として、片側性のリンパ浮腫の患者に特定してもよい。
患者として、臨床分類グレード1または2の患者に特定してもよい。
本発明のリンパ浮腫治療方法は、リンパ浮腫を治療する方法であって、リンパ浮腫の患者に対し、そのリンパ浮腫発症部位に圧迫刺激を与えるステップと、PDE3阻害剤を有効成分として含有する医薬組成物を投与するステップとを有することを特徴とする。
ここで、PDE3阻害剤がシロスタゾールであってもよい。
本発明のリンパ浮腫治療薬及び治療方法によると、従来は、治療効果が一時的か限定的にとどまっていたリンパ浮腫を根治させることができる。
本出願発明者は、リンパ浮腫に対する様々な研究及び臨床試験の結果、従来は治療効果がないか限定的にとどまっていたシロスタゾールの投与と、従来は治療効果が一時的かつ限定的にとどまっていた間欠的空気圧迫装置によるリンパドレナージ刺激との組み合わせによる複合療法が、リンパ浮腫の根治をもたらす知見を得て、本発明に至った。シロスタゾールは、リンパドレナージによる圧迫刺激で得られた一時的な治療効果を、持続させる作用をもたらすと推断される。
以下に、図面を基に本発明を説明する。ここでは、実験例及び実施例の一部を挙げるが、本発明の実施形態は、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で、適宜設計変更可能である。
臨床試験に先立ち、基礎分野の実験を行った。
図1は、ヒトリンパ管内皮細胞の増殖に対するシロスタゾールの影響を示すグラフである。横軸はシロスタゾール投与後の時間(日)、縦軸は細胞の増殖率を表す。比較対照薬としてアセチルサリチル酸(ASA)(アスピリン:登録商標)を用いた。アセチルサリチル酸は、シロスタゾールと同様に血小板凝集阻害作用のある薬剤である。
図示の通り、アセチルサリチル酸も、ヒトリンパ管内皮細胞の増殖に寄与したが、シロスタゾールの方が作用が強く、また、用量依存的に寄与した。これにより、シロスタゾールが、ヒトリンパ管内皮細胞を増殖させる作用を有することが判明した。
図1は、ヒトリンパ管内皮細胞の増殖に対するシロスタゾールの影響を示すグラフである。横軸はシロスタゾール投与後の時間(日)、縦軸は細胞の増殖率を表す。比較対照薬としてアセチルサリチル酸(ASA)(アスピリン:登録商標)を用いた。アセチルサリチル酸は、シロスタゾールと同様に血小板凝集阻害作用のある薬剤である。
図示の通り、アセチルサリチル酸も、ヒトリンパ管内皮細胞の増殖に寄与したが、シロスタゾールの方が作用が強く、また、用量依存的に寄与した。これにより、シロスタゾールが、ヒトリンパ管内皮細胞を増殖させる作用を有することが判明した。
図2は、シロスタゾールによるヒトリンパ管内皮細胞の増殖作用に対するプロテインキナーゼA(PKA)阻害剤の影響を示すグラフである。横軸はシロスタゾールの投与量(μM)及びPKAの有無(1または0)、縦軸は吸光度を表す。
図示の通り、PKA阻害剤が、シロスタゾールによるヒトリンパ管内皮細胞の増殖作用を低減させた。これにより、シロスタゾールがPKAに関係していることが判明した。
図示の通り、PKA阻害剤が、シロスタゾールによるヒトリンパ管内皮細胞の増殖作用を低減させた。これにより、シロスタゾールがPKAに関係していることが判明した。
図3は、シロスタゾールによるリンパ浮腫の野生マウスの尾に対する影響を示すグラフである。横軸はシロスタゾール投与後の時間(日)、縦軸は尾の径(mm)を表す。
図示の通り、シロスタゾールの投与により、リンパ浮腫の尾の太さが減少した。これにより、シロスタゾールが、マウスのリンパ浮腫を軽減する作用を有することが判明した。
図示の通り、シロスタゾールの投与により、リンパ浮腫の尾の太さが減少した。これにより、シロスタゾールが、マウスのリンパ浮腫を軽減する作用を有することが判明した。
図4は、シロスタゾールによるリンパ浮腫のトランスジェニックマウス(kCYC+/−)に対する影響を示すグラフである。横軸はシロスタゾール投与後の時間(週)、縦軸は生存率を表す。生存比率は、カプラン・マイヤー法 (Kaplan-Meier) を用いて求めた。
図示の通り、シロスタゾールの投与により、リンパ浮腫のトランスジェニックマウスの生存率が向上した。これにより、シロスタゾールが、リンパ浮腫のトランスジェニックマウスの生命予後を改善する作用を有することが判明した。
図示の通り、シロスタゾールの投与により、リンパ浮腫のトランスジェニックマウスの生存率が向上した。これにより、シロスタゾールが、リンパ浮腫のトランスジェニックマウスの生命予後を改善する作用を有することが判明した。
図5は、シロスタゾールによるリンパ浮腫のトランスジェニックマウス(kCYC+/−)のリンパ管内皮細胞に対する影響を示す免疫染色写真である。抗ポドプラニン抗体(anti-podoplanin Ab)を染色した。
図示の通り、シロスタゾールの投与により、リンパ浮腫のトランスジェニックマウスのリンパ管内皮細胞が増殖した。これにより、シロスタゾールが、マウスリンパ管内皮細胞を増殖させる作用を有することが判明した。
図示の通り、シロスタゾールの投与により、リンパ浮腫のトランスジェニックマウスのリンパ管内皮細胞が増殖した。これにより、シロスタゾールが、マウスリンパ管内皮細胞を増殖させる作用を有することが判明した。
図6は、シロスタゾールによるリンパ浮腫のトランスジェニックマウス(kCYC+/−)のリンパ流に対する影響を示すグラフである。横軸は野生またはトランスジェニックと、シロスタゾール投与の有無、縦軸は注入した色素(Evans blue)の観測量(μg)を表す。
図示の通り、リンパ浮腫で低下していたリンパ流が、シロスタゾールの投与により増加した。これにより、シロスタゾールが、マウスリンパ流を改善させる作用を有することが判明した。
図示の通り、リンパ浮腫で低下していたリンパ流が、シロスタゾールの投与により増加した。これにより、シロスタゾールが、マウスリンパ流を改善させる作用を有することが判明した。
次いで、臨床試験を行った。
試験対象患者は、国立国際医療研究センターにて四肢浮腫で受診した41名のうち、リンパシンチにより重度のリンパ液うっ滞が認められ、比較的重症のリンパ浮腫と診断された20名(内1名は悪性疾患により死亡のため脱落)とした。
図7は、この19名の試験対象患者についての背景情報を示す表である。シロスタゾール投与による作用を調べるため、シロスタゾール投与群とアスピリン(登録商標)投与群について、ランダム化比較試験を行った。
シロスタゾール投与群は、シロスタゾール200(mg/日)経口投与を6ヶ月間と、間欠的空気圧迫装置によるリンパドレナージ刺激を1ヶ月間と、リンパ浮腫発症部位近傍の筋肉を収縮及び弛緩させる運動を6ヶ月間行い、アスピリン(登録商標)投与群は、シロスタゾールに代えてアスピリン(登録商標)100(mg/日)を用いる以外の条件は、シロスタゾール投与群と同一にした。
試験対象患者は、国立国際医療研究センターにて四肢浮腫で受診した41名のうち、リンパシンチにより重度のリンパ液うっ滞が認められ、比較的重症のリンパ浮腫と診断された20名(内1名は悪性疾患により死亡のため脱落)とした。
図7は、この19名の試験対象患者についての背景情報を示す表である。シロスタゾール投与による作用を調べるため、シロスタゾール投与群とアスピリン(登録商標)投与群について、ランダム化比較試験を行った。
シロスタゾール投与群は、シロスタゾール200(mg/日)経口投与を6ヶ月間と、間欠的空気圧迫装置によるリンパドレナージ刺激を1ヶ月間と、リンパ浮腫発症部位近傍の筋肉を収縮及び弛緩させる運動を6ヶ月間行い、アスピリン(登録商標)投与群は、シロスタゾールに代えてアスピリン(登録商標)100(mg/日)を用いる以外の条件は、シロスタゾール投与群と同一にした。
図8は、臨床試験結果を示す表であり、図9は、完全寛解者の皮下組織面積比(浮腫側/健常側)の推移を示す表であり、図10は、そのうちの一人の脚の断層写真である。図10の写真では、上側写真は治療前、下側写真は治療6ヶ月後、左側写真は右脚、右側写真は左脚であり、腓骨近位端より10cm離れた位置の断面を示す。
治療効果は、治療前、治療1ヶ月後、6ヶ月後におけるCTによる皮下組織面積測定(腓骨近位端より10cm離れた位置)、VAS及びSPPの変化により評価し、皮下組織面積比(浮腫側/健常側)が1.05以下になった場合を治癒(完全寛解)とみなした。
両脚にリンパ浮腫のある患者や長期罹患患者については、シロスタゾール投与群もアスピリン(登録商標)投与群も治療効果は少なかったが、片側性リンパ浮腫患者については、シロスタゾール投与群に顕著な治療効果が認められ完全寛解率は60%であった。罹患期間1年以下と限定した場合は、完全寛解率は100%であるので、病態の進行した重症患者でなければ、完全寛解が見込まれる。
以上の通り、シロスタゾールの投与とリンパドレナージ刺激との組み合わせによる複合療法が、リンパ浮腫の根治をもたらすことが明らかになった。
治療効果は、治療前、治療1ヶ月後、6ヶ月後におけるCTによる皮下組織面積測定(腓骨近位端より10cm離れた位置)、VAS及びSPPの変化により評価し、皮下組織面積比(浮腫側/健常側)が1.05以下になった場合を治癒(完全寛解)とみなした。
両脚にリンパ浮腫のある患者や長期罹患患者については、シロスタゾール投与群もアスピリン(登録商標)投与群も治療効果は少なかったが、片側性リンパ浮腫患者については、シロスタゾール投与群に顕著な治療効果が認められ完全寛解率は60%であった。罹患期間1年以下と限定した場合は、完全寛解率は100%であるので、病態の進行した重症患者でなければ、完全寛解が見込まれる。
以上の通り、シロスタゾールの投与とリンパドレナージ刺激との組み合わせによる複合療法が、リンパ浮腫の根治をもたらすことが明らかになった。
シロスタゾールは、サイクリックヌクレオチドPDE3阻害薬として長い間知られていた。サイクリックアデノシン一リン酸(cAMP)及びサイクリックグアノシン一リン酸(cGMP)のようなサイクリックヌクレオチドは、心臓血管系内の多くの細胞応答を仲介することにおいて重要な役割を果たす。サイクリックヌクレオチドの細胞内水準は2つの群の酵素類のバランスのとれた活性により制御される。アデニル酸シクラーゼはcAMPの新しい合成を規制し、グアニル酸シクラーゼはcGMPの新合成を規制する。逆に、それらの生化学的及び薬理学的プロフィールにおいて異なるPDEの11種の遺伝学的に異なるイソ形態はcAMP及び/又はcGMPの分解を規制する。PDE3イソ形態は、cAMPに特に作用し、細胞内のcAMPの枯渇を生ずる。PDE3は、心筋細胞、血管平滑筋細胞(VSMC)及び血小板を包含する多くの異なる細胞のタイプにおいて表れる。したがって、PDE3は心収縮性、VSMC緊張力及び増殖、及び血小板活性それぞれに影響する。PDE3の阻害は、細胞内cAMPの選択的蓄積、及びプロテインキナーゼA(PKA)誘発作用における増大を生じさせる。それため、細胞で減少したPDE3活性は、増大した心収縮性、血管拡張、減少した細胞増殖、減少した血小板凝集を生じさせる。
従来公知のシロスタゾールの薬効は、(1)血小板凝集を抑制し抗血栓作用を示す、(2)血管拡張作用を有し脳梗塞慢性期患者の血流量を増加させる、(3)下肢血流量を増加させ末梢の血行動態を改善する、(4)脳梗塞発症後の再発を抑制する、(5)慢性動脈閉塞症に基づく潰瘍・疼痛・冷感等の虚血性諸症状を改善する、の5項である。
血小板への作用機序は、血小板のホスホジエステラーゼを阻害し、cAMP濃度を上昇させ、Ca貯蔵部位であるDTS(dense tubular system)へCaイオンを貯蔵し、遊離Caイオンが減少し、血小板の凝集が抑制されることである。
血管平滑筋への作用機序は、cAMP濃度上昇、Ca貯蔵部位であるDTSへのCaイオン貯蔵を経て、細胞内Caイオン濃度が低下し、血管平滑筋が弛緩し、血管が拡張することである。
血小板への作用機序は、血小板のホスホジエステラーゼを阻害し、cAMP濃度を上昇させ、Ca貯蔵部位であるDTS(dense tubular system)へCaイオンを貯蔵し、遊離Caイオンが減少し、血小板の凝集が抑制されることである。
血管平滑筋への作用機序は、cAMP濃度上昇、Ca貯蔵部位であるDTSへのCaイオン貯蔵を経て、細胞内Caイオン濃度が低下し、血管平滑筋が弛緩し、血管が拡張することである。
一方、本発明において見出されたシロスタゾールの作用は、従来知られていなかった新たな作用と考えられ、リンパ管の逆流防止弁の機能を改善する作用、それにより、リンパドレナージによる圧迫刺激で得られた一時的な治療効果を持続させる作用を得られると推断される。
以上の知見に基づき、本発明のリンパ浮腫治療方法は、リンパ浮腫を治療する方法であって、リンパ浮腫の患者に対し、そのリンパ浮腫発症部位に圧迫刺激を与えるステップと、PDE3阻害剤を有効成分として含有する医薬組成物を投与するステップとを有することで構成される。
本発明による医薬組成物に含有されるPDE3阻害剤としては、シロスタゾールの他に、アナグレリド、ピモベンダン、ミルリノン、アムリノン、オルプリノン、エノキシモン、シロスタミド、ベスナリノン、トレキンシン、または、それらの組み合わせが挙げられる。
本発明による医薬組成物には、上記以外の他の有効成分を混合させてもよい。他の有効成分としては、例えば、組織間隙内のタンパクの分解を促進しリンパ液の循環向上に有効であると知られているクマリンなどが挙げられる。
投与量は、症状の重篤度や、所望される効果や、患者の年齢や状態などの種々の要因により適宜調整され得るが、例えば、シロスタゾールであれば、1日当たり50〜500mg、好ましくは100〜300mgなどが挙げられる。
投与形態は、経口投与が簡便である。例えば、特許文献5のように、ゼリー状で嚥下しやすく成形してもよいし、特許文献6のように、消化管での吸収性を改善した製剤としてもよい。
これ以外に、通常使用され得る任意の剤形、すなわち、固形剤、半固形剤または液剤でよく、好ましくは固形剤または液剤(例えば、煎剤や浸剤など)、最も好ましくは固形剤が使用できる。
例えば、錠剤(素錠、糖衣錠、口腔内速崩壊錠、口腔内速溶解錠、チュアブル錠、発泡錠、トローチ剤、ドロップ剤、フィルムコーティング錠などを含む)、丸剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、硬カプセル剤、軟カプセル剤などの剤形であり得、より好ましくは錠剤の剤形であり得、特に好ましくは、下痢の症状を感じたときに水無しでも手軽に服用することのできる口腔内速崩壊錠、口腔内速溶解錠、チュアブル錠などのような剤形、または不快な味を遮断することができる糖衣錠やフィルムコーティング錠などのような剤形とするのが好ましい。
これ以外に、通常使用され得る任意の剤形、すなわち、固形剤、半固形剤または液剤でよく、好ましくは固形剤または液剤(例えば、煎剤や浸剤など)、最も好ましくは固形剤が使用できる。
例えば、錠剤(素錠、糖衣錠、口腔内速崩壊錠、口腔内速溶解錠、チュアブル錠、発泡錠、トローチ剤、ドロップ剤、フィルムコーティング錠などを含む)、丸剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、硬カプセル剤、軟カプセル剤などの剤形であり得、より好ましくは錠剤の剤形であり得、特に好ましくは、下痢の症状を感じたときに水無しでも手軽に服用することのできる口腔内速崩壊錠、口腔内速溶解錠、チュアブル錠などのような剤形、または不快な味を遮断することができる糖衣錠やフィルムコーティング錠などのような剤形とするのが好ましい。
また、本発明の医薬組成物には、本発明の効果及び製剤的な安定性などを損なわない限り上記成分の他に、用途あるいは剤形などに応じて、医薬品、医薬部外品、食品に通常使用され得る任意の成分を適宜配合してもよい。
配合できる成分としては、特に制限されないが、例えば、担体成分または添加剤などが挙げられ、固形剤における担体成分または添加剤としては、例えば、賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、抗酸化剤、コーティング剤、着色剤、矯味剤、界面活性剤、可塑剤、甘味剤、着香剤の他、崩壊補助剤、発泡剤、吸着剤、防腐剤、湿潤剤、帯電防止剤などが例示できる。また、液剤における担体成分または添加剤としては、例えば、溶剤、pH調整剤、清涼化剤、懸濁化剤、消泡剤、粘稠剤、溶解補助剤、前記界面活性剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、着香剤の他、防腐・抗菌剤、キレート剤、可溶化剤または溶解補助剤、安定化剤、流動化剤、乳化剤、増粘剤、緩衝剤、等張化剤、分散剤などが例示できる。
配合できる成分としては、特に制限されないが、例えば、担体成分または添加剤などが挙げられ、固形剤における担体成分または添加剤としては、例えば、賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、抗酸化剤、コーティング剤、着色剤、矯味剤、界面活性剤、可塑剤、甘味剤、着香剤の他、崩壊補助剤、発泡剤、吸着剤、防腐剤、湿潤剤、帯電防止剤などが例示できる。また、液剤における担体成分または添加剤としては、例えば、溶剤、pH調整剤、清涼化剤、懸濁化剤、消泡剤、粘稠剤、溶解補助剤、前記界面活性剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、着香剤の他、防腐・抗菌剤、キレート剤、可溶化剤または溶解補助剤、安定化剤、流動化剤、乳化剤、増粘剤、緩衝剤、等張化剤、分散剤などが例示できる。
また、本発明の医薬組成物は、当該技術分野における慣用の方法をそのまま或いは適宜応用して製造することができる。
例えば、錠剤であれば、粉末状の活性成分と製薬上許容される担体成分(賦形剤など)とを混合して、直接的にこの混合物を圧縮成形することにより調製でき(直打法)、ドロップ剤は型に注入する方法で調製してもよい。更に、固形剤のうち顆粒剤などの粉粒剤は、種々の造粒法(押出造粒法、粉砕造粒法、乾式圧密造粒法、流動層造粒法、転動造粒法、高速攪拌造粒法など)により調製してもよく、また錠剤は、上記の造粒法と打錠法(湿式打錠法など)等を適宜組み合わせても調製できる(間接圧縮法)。更に、カプセル剤は、慣用の方法により、カプセル(軟質または硬質カプセル)内に粉粒剤(粉剤、顆粒剤など)を充填することにより調製できる。錠剤は、コーティングを施し、糖衣錠やフィルムコーティング錠としてもよい。更に、錠剤は単層錠であっても、二層錠などの積層錠であってもよい。液剤は、各成分を担体成分である水性媒体(精製水、熱精製水、エタノール含有精製水など)に溶解または分散させ、必要により加熱、濾過、布ごしまたは滅菌処理し、所定の容器に充填し、滅菌処理することなどにより調製できる。
例えば、錠剤であれば、粉末状の活性成分と製薬上許容される担体成分(賦形剤など)とを混合して、直接的にこの混合物を圧縮成形することにより調製でき(直打法)、ドロップ剤は型に注入する方法で調製してもよい。更に、固形剤のうち顆粒剤などの粉粒剤は、種々の造粒法(押出造粒法、粉砕造粒法、乾式圧密造粒法、流動層造粒法、転動造粒法、高速攪拌造粒法など)により調製してもよく、また錠剤は、上記の造粒法と打錠法(湿式打錠法など)等を適宜組み合わせても調製できる(間接圧縮法)。更に、カプセル剤は、慣用の方法により、カプセル(軟質または硬質カプセル)内に粉粒剤(粉剤、顆粒剤など)を充填することにより調製できる。錠剤は、コーティングを施し、糖衣錠やフィルムコーティング錠としてもよい。更に、錠剤は単層錠であっても、二層錠などの積層錠であってもよい。液剤は、各成分を担体成分である水性媒体(精製水、熱精製水、エタノール含有精製水など)に溶解または分散させ、必要により加熱、濾過、布ごしまたは滅菌処理し、所定の容器に充填し、滅菌処理することなどにより調製できる。
投与対象の患者の患部に加える圧迫刺激としては、間欠的空気圧迫装置による刺激や、用手的リンパドレナージが挙げられる。リンパ浮腫発症部位近傍の筋肉を収縮及び弛緩させる運動を行った患者であると、一層効果があり、これらは適宜組み合わせた方が効果ある。
間欠的空気圧迫装置を用いた圧迫刺激付与は、装置内に脚または腕を挿入し、加圧部位を患肢から体幹へ徐々に移動していき、患肢から体幹へのリンパ流を促すものである。間欠的空気圧迫装置には、例えば特許文献7〜16など従来公知の装置が利用できる。
圧迫の付与調律や強度や時間などは、症状の重篤度や、所望される効果や、患者の年齢や状態などの種々の要因により適宜調整され得るが、表在性のリンパ管はもろいので、圧力は50mmHg以下が望ましく、例えば、圧力20〜30mmHg程度を、1回10〜30分、1日当たり1〜3回付与することが挙げられる。
圧迫の付与調律や強度や時間などは、症状の重篤度や、所望される効果や、患者の年齢や状態などの種々の要因により適宜調整され得るが、表在性のリンパ管はもろいので、圧力は50mmHg以下が望ましく、例えば、圧力20〜30mmHg程度を、1回10〜30分、1日当たり1〜3回付与することが挙げられる。
用手的リンパドレナージによる圧迫刺激付与も、同様に、患肢から体幹へのリンパ流を促す。施術者から刺激を受けてもよいし、患者自身から患部に刺激を受けてもよい。リンパドレナージは、肩や腰の凝りをもみほぐすマッサージとは異なり、ゆっくり柔らかくさするように行われる。特に2次性リンパ浮腫では、脚なら、下腹部や臀部、腕なら、胸壁や肩や腋周辺にも浮腫が広がっていることがあるので、その部分の浮腫も低減させることが必要であり、また、手術した部分は硬くなりやすいので入念に行うことが好ましい。
下肢のリンパドレナージであれば、例えば、1.肩の後回し10回、2.鎖骨の上のくぼみに手を当て回す10回、3.腹部全体を時計回りにさする5回、4.左右の脇腹に手を当て臍に向かって引く各10回、5.腹式呼吸5回、6.腋の下に手を当て回す20回、7.臀部の横側から体側を通り腋の下までさする10回、8.下腹部から腋の下に向かってさする10回、9.太ももの外側を膝から臀部の横側まで上に向かってさする10回、10.太ももの前面を内側から外側に向かってさする10回、11.太ももの後面を後側から外側に向かってさする10回、12.膝の前側内側外側を上に向かってさする10回、13.膝裏のくぽみを上に向かってさする10回、14.すねを足首から膝まで上に向かってさする10回、15.ふくらはぎを踵から膝裏まで上に向かってさする10回、16.内外くるぶしの周囲を上に向かって足首を回す10回、17.足の甲を上に向かってさする10回、18.足指を上に向かってさする10回、などが挙げられる。
下肢のリンパドレナージであれば、例えば、1.肩の後回し10回、2.鎖骨の上のくぼみに手を当て回す10回、3.腹部全体を時計回りにさする5回、4.左右の脇腹に手を当て臍に向かって引く各10回、5.腹式呼吸5回、6.腋の下に手を当て回す20回、7.臀部の横側から体側を通り腋の下までさする10回、8.下腹部から腋の下に向かってさする10回、9.太ももの外側を膝から臀部の横側まで上に向かってさする10回、10.太ももの前面を内側から外側に向かってさする10回、11.太ももの後面を後側から外側に向かってさする10回、12.膝の前側内側外側を上に向かってさする10回、13.膝裏のくぽみを上に向かってさする10回、14.すねを足首から膝まで上に向かってさする10回、15.ふくらはぎを踵から膝裏まで上に向かってさする10回、16.内外くるぶしの周囲を上に向かって足首を回す10回、17.足の甲を上に向かってさする10回、18.足指を上に向かってさする10回、などが挙げられる。
リンパ浮腫発症部位近傍の筋肉を収縮及び弛緩させる運動は、リンパ管の弁を介してリンパ液の一定方向への流れを増進させるものである。例えば、歩行、腕の挙上、床踏み体操、股関節を開く体操などが挙げられる。
間欠的空気圧迫装置や用手的リンパドレナージによる圧迫刺激は、入浴や運動の後など、血管が拡張している時の方が比較的効果ある。
また、圧迫刺激は、入浴や水泳などによる水圧付与、弾力ストッキング・スリ−ブや弾性包帯などによる圧迫によっても付与でき、それらは、適宜組み合わせてもよい。
また、圧迫刺激は、入浴や水泳などによる水圧付与、弾力ストッキング・スリ−ブや弾性包帯などによる圧迫によっても付与でき、それらは、適宜組み合わせてもよい。
以上のように、本発明によると、従来は治療効果が一時的か限定的にとどまっていたリンパ浮腫を根治させることができ、日本では50万人、世界中では1億人以上と推計されている患者のQOLを改善させられ、産業上非常に有用である。
Claims (9)
- リンパ浮腫を治療する医薬組成物であって、
リンパ浮腫の発症部位に圧迫刺激を与えられた患者に投与され、PDE3(ホスホジエステラーゼ3)阻害剤を有効成分として含有する
ことを特徴とするリンパ浮腫治療薬。 - PDE3阻害剤が、シロスタゾールである
請求項1に記載のリンパ浮腫治療薬。 - 圧迫刺激が、間欠的空気圧迫装置による刺激である
請求項1または2に記載のリンパ浮腫治療薬。 - 圧迫刺激が、用手的リンパドレナージによる刺激である
請求項1ないし3のいずれかに記載のリンパ浮腫治療薬。 - 患者が、リンパ浮腫発症部位近傍の筋肉を収縮及び弛緩させる運動を行った患者である
請求項1ないし4のいずれかに記載のリンパ浮腫治療薬。 - 患者が、片側性のリンパ浮腫の患者である
請求項1ないし5のいずれかに記載のリンパ浮腫治療薬。 - 患者が、臨床分類グレード1または2の患者である
請求項1ないし6のいずれかに記載のリンパ浮腫治療薬。 - リンパ浮腫を治療する方法であって、
リンパ浮腫の患者に対し、そのリンパ浮腫発症部位に圧迫刺激を与えるステップと、
PDE3阻害剤を有効成分として含有する医薬組成物を投与するステップとを有する
ことを特徴とするリンパ浮腫治療方法。 - PDE3阻害剤に、シロスタゾールを用いる
請求項8に記載のリンパ浮腫治療方法。
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JP2012106414A JP2013234136A (ja) | 2012-05-08 | 2012-05-08 | リンパ浮腫治療薬及び治療方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106999531A (zh) * | 2015-01-07 | 2017-08-01 | 阿波卡-阿格里科拉共同股份公司 | 用于淋巴排液的组合物 |
US10856873B2 (en) | 2015-03-27 | 2020-12-08 | Terumo Kabushiki Kaisha | Medical apparatus |
-
2012
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