JP2013234102A - チタン酸化物及びその製造方法、チタン酸リチウム及びその製造方法、並びにリチウム電池 - Google Patents

チタン酸化物及びその製造方法、チタン酸リチウム及びその製造方法、並びにリチウム電池 Download PDF

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Abstract

【課題】
電極活物質として適切な範囲の粒子径を有し、BET比表面積が小さく、プレス密度が高いチタン酸リチウムの製造用原料として有用なチタン酸化物及びその製造方法、このチタン酸化物を用いて得られるチタン酸リチウム及びその製造方法、並びに、リチウム電池を提供する。
【解決手段】
結晶子径が50nm以下、二次粒子の粒子径D50が2.6〜20μm、かつ、二次粒子の形状が球状又は略球状であることを特徴とするチタン酸化物及びその製造方法、前記チタン酸化物とリチウム化合物を含有する混合物を焼成することで得られるチタン酸リチウム及びその製造方法、並びに前記チタン酸リチウムを電極活物質として用いる電極を有するリチウム電池。
【選択図】なし

Description

本発明は、チタン酸リチウムの製造用原料として有用なチタン酸化物とその製造方法、及び、リチウム電池の電極活物質として有用なチタン酸リチウムとその製造方法、並びにリチウム電池に関する。
チタン酸リチウムは、リチウム電池の電極活物質として有用である。
従来、チタン酸リチウムを製造する方法としては、チタン化合物とリチウム化合物とを含むスラリーを乾燥造粒した後、加熱焼成する方法が知られている(特許文献1、2)。
しかしながら、これらの文献に記載された方法は、粒子の球状化が容易である一方で、粒子径を制御することが困難であったり、多孔質の粒子が得られ易いという問題があった。また、高濃度のスラリーを用いる場合、粘度が高くなるため、生産効率が低下するという問題もあった。
また、二酸化チタンとリチウム化合物との混合物を焼成し、その後、必要に応じて、解砕、粉砕、分級等を行うことで、目的の一次粒子径を有するチタン酸リチウムを製造する方法も知られている(特許文献3)。
しかしながら、この方法においては、用いる二酸化チタンの二次粒子径やその形状によっては、二酸化チタンとリチウム化合物とを十分に混合することが困難であったり、チタン酸リチウムのプレス密度が大きくならないという問題があった。
一方、チタン酸化物の製造方法として、特許文献4には、硫酸チタン酸性水溶液を沸点近傍において加水分解し、酸化チタン水和物の沈殿を生成させ、得られた沈殿物をろ別、乾燥後、焼成することで酸化チタン粉末を得る方法が記載されている。また、そこでは、この方法を用いることで粒子径や形状を制御することができ、平均粒径が15μm程度で、球状の酸化チタン粉末が得られることも記載されている。
しかしながら、この文献で得られる酸化チタンは、焼成工程を経て結晶化が進んだ酸化チタンであるため、固相反応によりチタン酸リチウム等を製造する際の原料としては適していない。
また、特許文献5には、均一、球形で、粒子径が1μm前後の二酸化チタン微粒子、及びその製造方法が記載されている。また、この文献には、この二酸化チタン微粒子は、チタン酸バリウム等のペロブスカイト型チタン酸塩の製造原料として使用すると、元の二酸化チタン微粒子の球形状や粒子径が保持されることも記載されている。
しかしながら、この文献に記載されるような二次粒子径が小さい二酸化チタン微粒子を用いて得られるチタン酸リチウムはプレス密度が低く、高容量のリチウム電池に用いる電極活物質としては適さないものであった。
特開2005−239460号公報 特開2005−239461号公報 特開2002−289194号公報 特開昭63−8219号公報 特開平4−367512号公報
本発明は、かかる従来技術の実情に鑑みてなされたものであり、電極活物質として好ましい粒子径を有し、BET比表面積が小さく、プレス密度が高いチタン酸リチウムの製造用原料として有用なチタン酸化物及びその製造方法、このチタン酸化物を用いて得られるチタン酸リチウム及びその製造方法、並びに、リチウム電池を提供することを課題とする。
本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、結晶子径が50nm以下、二次粒子の粒子径D50が2.6〜20μm、かつ、二次粒子の形状が球状又は略球状のチタン酸化物を原料として用いることで、電極活物質として有用なチタン酸リチウムが得られることを見出した。また、このチタン酸化物は、チタンイオン含有水溶液の濃度等を調節した上で、この溶液を用いて二段階の加熱条件下で加水分解反応を行うことにより効率よく得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして本発明の第1によれば、下記〔1〕〜〔3〕のチタン酸化物が提供される。
〔1〕結晶子径が50nm以下、二次粒子の粒子径D50が2.6〜20μm、かつ、二次粒子の形状が球状又は略球状であることを特徴とするチタン酸化物。
〔2〕二次粒子の粒子径D10が0.5μm以上であって、かつ、二次粒子の粒子径D90が40μm以下である〔1〕に記載のチタン酸化物。
〔3〕式(I):Ti4+(Xa−(Xa−は陰イオンを表し、aは1又は2、pは2又は4、a×p=4である。)で示される化合物、及び、式(II):Ti4+(O2−)(Yb−(Yb−は陰イオンを表し、bは1又は2、qは1又は2、b×q=2である。)で示される化合物からなる群から選ばれるチタン化合物を、加水分解することにより得られるものである、〔1〕又は〔2〕に記載のチタン酸化物。
本発明の第2によれば、下記〔4〕、〔5〕のチタン酸化物の製造方法が提供される。
〔4〕以下の工程1〜工程3を有する、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のチタン酸化物の製造方法。
(工程1)式(I):Ti4+(Xa−(Xa−は陰イオンを表し、aは1又は2、pは2又は4、a×p=4である。)で示される化合物、及び、式(II):Ti4+(O2−)(Yb−(Yb−は陰イオンを表し、bは1又は2、qは1又は2、b×q=2である。)で示される化合物からなる群から選ばれるチタン化合物と、式(III):(Mc+(Zd−で示される化合物(Mc+は、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン又はアンモニウム系イオンを表し、Zd−は、炭酸イオン、炭酸水素イオン又は水酸化物イオンを表し、c、d、r及びsは、それぞれ独立に1又は2を表し、c×r=d×sである。)とを、下記式(IV)で示されるモル比αが、1.2〜1.9となるように用いて、チタンイオン濃度が0.35〜1.60モル/Lのチタンイオン含有水溶液を調製する工程
Figure 2013234102
(工程2)工程1で得られたチタンイオン含有水溶液を、65〜85℃の範囲内の一定温度に0.1〜10時間保持する工程
(工程3)工程2で得られたチタンイオン含有水溶液を、90〜105℃の範囲内の一定温度に0.1〜10時間保持する工程
〔5〕前記チタン化合物として硫酸チタン(IV)を用い、前記式(III)で示される化合物として、Mc+がナトリウムイオン、カリウムイオン、又はアンモニウムイオンであり、Zd−が炭酸イオン又は炭酸水素イオンである化合物を用いる、〔4〕に記載のチタン酸化物の製造方法。
本発明の第3によれば、下記〔6〕、〔7〕のチタン酸リチウムが提供される。
法。
〔6〕前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のチタン酸化物と、二次粒子の粒子径D50が0.5〜10μmであるリチウム化合物とを、チタン原子とリチウム原子の物質量の比(チタン原子:リチウム原子)が1:0.72〜1:0.88の範囲で含有する混合物を、600〜900℃で焼成することにより得られるチタン酸リチウム。
〔7〕二次粒子の粒子径D50が2〜20μm、BET比表面積が1〜10m/g、かつ、46MPaにおけるプレス密度が1.85〜2.50g/cmである、〔6〕に記載のチタン酸リチウム。
本発明の第4によれば、下記〔8〕、〔9〕のチタン酸リチウムの製造方法が提供される。
〔8〕以下の工程A及び工程Bを有する〔6〕又は〔7〕に記載のチタン酸リチウムの製造方法。
(工程A)〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のチタン酸化物と、二次粒子の粒子径D50が0.5〜10μmのリチウム化合物とを、チタン原子とリチウム原子の物質量比(チタン原子:リチウム原子)が1:0.72〜1:0.88の範囲で混合する工程
(工程B)工程Aで得られた混合物を、600〜900℃で焼成する工程
〔9〕工程Aにおける混合が、湿式混合法又は乾式混合法を用いるものである、〔8〕に記載のチタン酸リチウムの製造方法。
本発明の第5によれば、下記〔10〕のリチウム電池が提供される。
〔10〕前記〔6〕又は〔7〕に記載のチタン酸リチウムを電極活物質として用いる電極を有するリチウム電池。
本発明のチタン酸化物を用いることにより、高容量のリチウム電池の電極活物質として有用なチタン酸リチウム(電極活物質として好ましい粒子径を有し、BET比表面積が小さく、プレス密度が高いチタン酸リチウム)を得ることができる。
本発明のチタン酸化物の製造方法によれば、本発明のチタン酸化物を効率よく、かつ、容易に製造することができる。
本発明のチタン酸リチウムは、高容量のリチウム電池の電極活物質として有用である。
本発明のチタン酸リチウムの製造方法によれば、本発明のチタン酸リチウムを効率よく、かつ、容易に製造することができる。
本発明のリチウム電池は、本発明のチタン酸リチウムを電極活物質として用いるものであり、高容量のリチウム電池である。
本発明のチタン酸リチウムのプレス密度を測定する装置の概略図である。
以下、本発明を、1)チタン酸化物、2)チタン酸化物の製造方法、3)チタン酸リチウム、4)チタン酸リチウムの製造方法、及び、5)リチウム電池に項分けして詳細に説明する。
1)チタン酸化物
本発明のチタン酸化物は、結晶子径が50nm以下、二次粒子の粒子径D50が2.6〜20μm、かつ、二次粒子の形状が球状又は略球状であることを特徴とする。
本発明のチタン酸化物は、硫酸チタンや塩化チタン等の水溶性チタン化合物の加水分解物として従来から知られているもの(通常、「TiO・nHO」等で表され、「二酸化チタン」、「二酸化チタン水和物」、「含水酸化チタン」等と称される化合物)と同様の組成を有するものである。
本発明のチタン酸化物は、粉末X線回折測定において、アナターゼ型の二酸化チタンと同様のピークパターンを有する。
本発明のチタン酸化物の結晶子径は50nm以下、好ましくは、5〜20nm、より好ましくは、5〜15nmである。
結晶子径が50nm以下であることで、チタン酸リチウムを製造する際の焼成を効率よく行うことができる。
結晶子径は、一般的には、単結晶とみなせる最大の集まりである結晶子の大きさをいう。一個の粒子は、複数の結晶子により構成されているため、一般に、粒子径より小さな値となる。
結晶子径〔D(Å)〕は、X線回折装置による測定データを使用して、Scherrerの式:D(Å)=K×λ/(β×cosθ)(式中、KはScherrer定数、λは使用X線管球の波長、βは結晶子の大きさによる回折線の拡がり、θは回折角(2θ/θ))をそれぞれ表す。)により求めることができる。
本発明のチタン酸化物の二次粒子の粒子径D50は、2.6〜20μm、好ましくは、5〜15μmである。二次粒子の粒子径D50が2.6μm未満のときは、後述するように、チタン酸化物とリチウム化合物とを均一に混合することが困難になる。また、二次粒子の粒子径D50が20μmを超えるときは、それを用いて得られるチタン酸リチウムの粒子径も大きくなりすぎるため、好ましくない。
本発明のチタン酸化物の二次粒子の形状は球状又は略球状である。二次粒子の形状が球状又は略球状であることで、チタン酸化物とリチウム化合物とを含有する混合物の均一性を高めることが容易になり、目的の特性を有するチタン酸リチウムが得られやすくなる。また、チタン酸化物粒子を原料とするチタン酸リチウムを用いて電極を作製するときに、充填性が改善される。「二次粒子の形状が球状又は略球状」であるか否かは次のようにして判断する。すなわち、チタン酸化物を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察して判断して、二次粒子の長径をDL、二次粒子の短径をDSとした場合、DLをDSで除した値(DL/DS)が1以上1.2未満のときを球状とし、1.2以上4以下のときを略球状と判断する。
本発明のチタン酸化物の二次粒子の粒子径D10は、通常、0.5μm以上、好ましくは、2〜4μmであって、二次粒子の粒子径D90は、通常、40μm以下、好ましくは、10〜30μmである。このように、本発明のチタン酸化物は粒子径分布が狭いため、チタン酸化物とリチウム化合物とを含有する混合物の均一性を高くすることができ、目的の特性を有するチタン酸リチウムが得られやすくなる。
チタン酸化物の粒子径(D10、D50及びD90)は、実施例に記載した公知の測定法により求めることができる。
本発明のチタン酸化物は、後述するように、チタン化合物を加水分解することにより得ることができる。また、用いる原料溶液の濃度等を調節したり、加水分解条件や沈殿の乾燥条件を制御したりすることで、目的の粒子径や形状等を有するチタン酸化物を得ることができる。
本発明のチタン酸化物は、チタン(以下、「Ti」と記載することがある。)以外の金属元素を含んでいてもよい。Ti以外の金属元素としては、例えばMg、Al、Nb、V、Zrが挙げられる。これらの金属元素の含有量は、Tiに対して、0〜10モル%が好ましい。
本発明のチタン酸化物は、上記特性を有するものであるため、このチタン酸化物を用いてチタン酸リチウムを製造する場合、均一な原料混合物を容易に調製することができる。
また、チタン酸リチウムの粒子の形状は、原料として用いるチタン酸化物の粒子の形状が反映され易いため、上記チタン酸化物を用いることで、電極活物質として好ましい粒子径を有する、球状又は略球状のチタン酸リチウムを容易に製造することができる。
本発明のチタン酸化物は、式(I):Ti4+(Xa−(Xa−は陰イオンを表し、aは1又は2、pは2又は4、a×p=4である。)で示される化合物、及び、式(II):Ti4+(O2−)(Yb−(Yb−は陰イオンを表し、bは1又は2、qは1又は2、b×q=2である。)で示される化合物からなる群から選ばれるチタン化合物を、加水分解することにより得られるものであることが好ましく、後述する本発明のチタン酸化物の製造方法により得られるものであることがより好ましい。
2)チタン酸化物の製造方法
本発明のチタン酸化物の製造方法は、以下の工程1〜工程3を有する。
(工程1)式(I):Ti4+(Xa−(Xa−は陰イオンを表し、aは1又は2、pは2又は4、a×p=4である。)で示される化合物、及び、式(II):Ti4+(O2−)(Yb−(Yb−は陰イオンを表し、bは1又は2、qは1又は2、b×q=2である。)で示される化合物からなる群から選ばれるチタン化合物と、式(III):(Mc+(Zd−で示される化合物(Mc+は、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン又はアンモニウム系イオンを表し、Zd−は、炭酸イオン、炭酸水素イオン又は水酸化物イオンを表し、c、d、r及びsは、それぞれ独立に1又は2を表し、c×r=d×sである。)とを、式(IV):α={〔式(III)で表される化合物のモル数〕/〔式(I)で表される化合物又は式(II)で表される化合物のモル数〕}で示されるモル比αが、1.2〜1.9となるように用いて、チタンイオン濃度が0.35〜1.60モル/Lのチタンイオン含有水溶液を調製する工程
(工程2)工程1で得られたチタンイオン含有水溶液を、65〜85℃の範囲内の一定温度に0.1〜10時間保持する工程
(工程3)工程2で得られたチタンイオン含有水溶液を、90〜105℃の範囲内の一定温度に0.1〜10時間保持する工程
工程1は、原料溶液として用いるチタンイオン含有水溶液を調製する工程である。
工程1においては、式(I):Ti4+(Xa−で示される化合物、及び、式(II):Ti4+(O2−)(Yb−で示される化合物からなる群から選ばれるチタン化合物を用いる。
前記式(I)中、Xa−は陰イオンを表し、aは1又は2、pは2又は4、a×p=4である。
前記式(II)中、Yb−は陰イオンを表し、bは1又は2、qは1又は2、b×q=2である。
a−又はYb−で表される陰イオンとしては、塩化物イオン、臭化物イオン、硝酸イオン等の1価の陰イオン;硫酸イオン等の2価の陰イオン等が挙げられる。
前記式(I)で示される化合物としては、硫酸チタン(IV)、四塩化チタン(IV)、硝酸チタン(IV)等が挙げられる。
前記式(II)で示される化合物としては、オキシ硫酸チタン(IV)、オキシ塩化チタン(IV)等が挙げられる。
これらの中でも、電池腐食要因となる塩化物イオンを含まず、かつ、排水中の窒素量等の環境的な側面より、硫酸イオンを含むチタン化合物が好ましく、硫酸チタン(IV)がより好ましい。
前記式(III)中、Mc+は、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン又はアンモニウム系イオンを表し、Zd−は、炭酸イオン、炭酸水素イオン又は水酸化物イオン、好ましくは炭酸イオン又は炭酸水素イオンを表し、c、d、r及びsは、それぞれ独立に1又は2を表し、c×r=d×sである。
c+で表される陽イオンとしては、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン等のアルカリ金属イオン;マグネシウムイオン、カルシウムイオン等のアルカリ土類金属イオン;アンモニウムイオン、トリメチルアンモニウムイオン、テトラメチルアンモニウムイオン等のアンモニウム系イオン;等が挙げられる。
式(III)で示される化合物としては、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩;炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩;炭酸アンモニウム、テトラメチルアンモニウム炭酸塩等のアンモニウム系イオンの炭酸塩;炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩;炭酸水素マグネシウム、炭酸水素カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸水素塩;炭酸水素アンモニウム、テトラメチルアンモニウム炭酸水素塩等のアンモニウム系イオンの炭酸水素塩;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウムなどのアルカリ土類金属水酸化物;アンモニア水、テトラメチルアンモニウムハイドロキサイド等のアンモニウムハイドロキサイド;が挙げられる。
これらの中でも、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、及び炭酸アンモニウムが好ましい。
前記チタンイオン含有水溶液のチタンイオン濃度は、通常0.35〜1.60モル/L、好ましくは、0.40〜0.70モル/Lである。チタンイオン濃度が0.35モル/L未満のときは、チタン酸化物が凝集し易く、球状粒子や略球状粒子が得られにくくなる。また、濃度が1.60モル/Lを超える場合も、球状粒子や略球状粒子が得られにくい。なお、上記範囲においては、チタンイオン濃度が上がるにつれて、得られるチタン酸化物粒子の二次粒子径が大きくなる傾向があるため、チタンイオン含有水溶液のチタンイオン濃度を調節することで、チタン酸化物粒子の二次粒子径を制御することができる。
前記チタンイオン含有水溶液は、前記式(IV)で示されるモル比αが、1.2〜1.9、好ましくは、1.3〜1.8となるように、式(I)又は(II)で示されるチタン化合物と、式(III)で示される化合物とを用いて調製される。
αが1.2未満のときは、チタン酸化物を得る反応の収率が低くなる傾向がある。また、αが上がるにつれて収率も上昇する傾向にあるが、αが1.9を超えると、収率が急激に低下するため好ましくない。なお、上記の範囲において、αが上がるにつれて徐々にチタン酸化物粒子の粒子径が小さくなる傾向があるため、αの値を調節することで、チタン酸化物粒子の粒子径を制御することができる。
チタンイオン含有水溶液のpHは、通常、0.1〜2.0、好ましくは0.5〜1.5である。チタンイオン含有水溶液のpHは、通常、αの値を調節することで制御することができる。
チタンイオン含有水溶液は、本発明の効果を奏する限り、水以外の有機溶媒が含まれていてもよい。また、チタンイオンのほかに、Mg、Al、Nb、V、Zr等の他の金属のイオンが含まれていてもよい。
チタンイオン含有水溶液の調製方法は特に制限されない。例えば、所定量の、前記式(I)で示される化合物、又は式(II)で示される化合物、及び、前記式(III)で示される化合物を混合した後、所定量の水を添加してこれらの化合物を水に溶解させる方法、所定量の水に、上記化合物の所定量をそれぞれ添加して溶解させる方法、前記式(I)で示される化合物又は式(II)で示される化合物の水溶液と、前記式(III)で示される化合物の水溶液をそれぞれ調製し、これらの水溶液を混合する方法等が挙げられる。
チタンイオン含有水溶液の調製に用いる水としては、工業用水、水道水、井戸水、蒸留水、脱イオン水(イオン交換水)等が挙げられるが、蒸留水、脱イオン水等の不純物を含まないものが好ましい。
チタンイオン含有水溶液の調製は、加水分解反応が進行しない(または加水分解反応の進行がおそい)温度で行うことが好ましい。調製温度は、通常0〜30℃、好ましくは、10〜25℃程度である。
チタンイオン含有水溶液を調製した後は、連続的に(あるいは速やかに)、次の工程2を実施する。
工程2は、工程1で得られたチタンイオン含有水溶液を、相対的に低い一定温度に一定時間保持する工程である。すなわち、上記チタンイオン含有水溶液の温度を、65〜85℃、好ましくは、70〜80℃の範囲内で一定に保持する工程である。この工程は、核(チタン酸化物の核)を生成させる工程である。この場合、均一な反応液とするために全容を撹拌するのが好ましい。
チタンイオン含有水溶液の温度が65℃未満のときは、核生成に時間がかかりすぎて、生産効率が低下するおそれがある。一方、温度が85℃を超えると、粒子径が小さい粒子が大量に生成し、凝集し易くなる。
工程2において、「溶液の温度を一定に保つ」とは、溶液の温度を、所定の温度を基準に、±5℃、好ましくは、±2℃の範囲に保つことをいう。
このように溶液の温度を一定にすることで、安定な条件下で核を生成させることができるため、目的の特性を有するチタン酸化物を得ることができる。
工程2で得られる酸化チタン粒子(核)の大きさは、溶液の温度や、温度を一定にする時間を調節することで制御することができる。
チタンイオン含有水溶液を、65〜85℃の範囲内の一定温度に保持する時間は、チタンイオン含有水溶液の濃度や保持温度、反応規模などにも依存するが、通常0.1〜10時間、好ましくは0.2〜5時間、より好ましくは0.5〜2時間である。
工程3は、工程2で得られたチタンイオン含有水溶液を、相対的に高い一定温度に一定時間保持する工程である。すなわち、工程3は、工程2で得られたチタンイオン含有水溶液を、90〜105℃、好ましくは、92〜102℃の範囲内で一定に保持する工程である。この場合、均一な反応液とするために全容を撹拌するのが好ましい。
この工程は、工程2の後、チタンイオン含有溶液の温度をさらに上昇させた後、一定に保持することで、チタン酸化物の粒子を成長させる工程である。
保持温度が90℃未満のときは、十分な反応収率が得られないおそれがある。一方、温度が105℃を超えると、加圧装置や密閉装置を使用する必要があり、好ましくない。
工程3において、「溶液の温度を一定に保つ」とは、溶液の温度を、所定の温度を基準に、±5℃、好ましくは、±2℃の範囲に保つことをいう。
このように溶液の温度を一定にすることで、結晶成長を安定に行うことができるため、目的の特性を有するチタン酸化物を得ることができる。
チタンイオン含有水溶液を、90〜105℃の範囲内の一定温度に保持する時間は、チタンイオン含有水溶液の濃度や保持温度、反応規模などにも依存するが、通常0.1〜10時間、好ましくは0.2〜5時間、より好ましくは0.5〜2時間である。
生成したチタン酸化物は、溶液を冷却した後、ろ過、遠心分離などの公知の分離方法によって単離することができる。
単離したチタン酸化物は、所望により洗浄処理や乾燥処理を行うことができる。
洗浄処理は、不純物を除去することを目的として行われるものであり、水洗処理やアルカリ処理等が挙げられる。
乾燥処理における、乾燥温度は、通常、50〜250℃、好ましくは100〜120℃であり、乾燥時間は、通常、2〜24時間、好ましくは2〜10時間である。加熱温度が高すぎると、チタン酸化物の結晶化が進むため好ましくない。
本発明のチタン酸化物の製造方法は、前記チタンイオン含有水溶液を調製した後、この水溶液を用いて二段階の加熱条件下で加水分解反応を行うものである。この方法を用いることで、所定の結晶子径及び粒子径を有する、球状又は略球状のチタン酸化物粒子を効率よく製造することができる。
3)チタン酸リチウム
本発明のチタン酸リチウムは、チタン酸化物とリチウム化合物とを含有する混合物を、所定温度で焼成することにより得られるものであって、前記混合物が、本発明のチタン酸化物と、二次粒子の粒子径D50が0.5〜10μmのリチウム化合物とを、チタン原子とリチウム原子の物質量の比(チタン原子:リチウム原子)が1:0.72〜1:0.88の範囲で含有することを特徴とする。
本発明の方法により得られるチタン酸リチウムは、好ましくは、式(V):LiTi(1.26≦x≦1.40、1.60≦y≦1.74)で表される化合物であって、電極活物質として好ましい粒子径を有し、BET比表面積が小さく、プレス密度が高いものである。
チタン酸化物とリチウム化合物とを含有する混合物は、本発明のチタン酸化物と、二次粒子の粒子径D50が、0.5〜10μm、好ましくは1〜8μmのリチウム化合物とを含有する。このものを用いることで、電極活物質として高品質なチタン酸リチウムを効率よく得ることができる。当該観点から、前記混合物中におけるリチウム化合物の二次粒子径D50とチタン酸化物の二次粒子径D50の比(チタン酸化物:リチウム化合物)は、通常、1:0.025〜1:4、好ましくは1:0.5〜1:2である。
チタン酸化物とリチウム化合物とを含有する混合物は、それぞれの化合物を、チタン原子とリチウム原子の物質量の比(チタン原子:リチウム原子)が1:0.72〜1:0.88の範囲、好ましくは1:0.78〜1:0.84の範囲で含有する。このような混合物を用いることで、電極活物質として有用なチタン酸リチウムを高純度で得ることができる。
用いるリチウム化合物としては、水酸化リチウム、炭酸リチウム、酢酸リチウム、硝酸リチウム、硫酸リチウム、塩化リチウム等が挙げられる。なかでも、不純物の含有量を低減できることから、加熱除去できるアニオンを有するリチウム化合物が好ましく、水酸化リチウム、炭酸リチウム、酢酸リチウムがより好ましく、水酸化リチウム又は炭酸リチウムが特に好ましい。
チタン酸化物とリチウム化合物とを含有する混合物の調製方法や焼成条件は、後述する本発明のチタン酸リチウムの製造方法の項で説明するものと同様のものを採用することができる。
本発明のチタン酸リチウムの二次粒子の粒子径D50は、通常、2〜20μm、好ましくは、5〜15μmである。
二次粒子の粒子径D50が2μm未満の場合、プレス密度が低くなり易い。一方、二次粒子の粒子径D50が20μmを超えると、電極を作製したときに、チタン酸リチウムが剥離するおそれがある。
本発明のチタン酸リチウムの二次粒子のBET比表面積は、通常、1〜10m/g、好ましくは、2〜6m/gである。二次粒子のBET比表面積が1m/g未満の場合、電極を作製したときに、充放電の際のイオン伝導が妨げられるおそれがある。一方、二次粒子のBET比表面積が10m/gを超えると、電極を作製したときに、大気中の水分が電極表面に吸着し易くなり、リチウム二次電池が劣化し易くなるおそれがある。
本発明のチタン酸リチウムの二次粒子の46MPaにおけるプレス密度は、通常、1.85〜2.50g/cm、好ましくは、1.9〜2.4g/cmである。このプレス密度が1.85g/cm未満の場合、電極を作製したときに、充填性に劣り、高容量化が困難となる場合がある。また、プレス密度は高いほど好ましいが、通常は2.50g/cmを超えるものは得られにくい。
本発明のチタン酸リチウムの二次粒子の粒子径D10は、通常、1μm以上、好ましくは、2〜5μmであって、二次粒子の粒子径D90が、通常、40μm以下、好ましくは、10〜20μmである。このように、本発明のチタン酸リチウムは二次粒子の粒子径分布が狭いため、このものを用いて、安定した品質の電極を効率よく製造することができる。
本発明のチタン酸リチウムは、典型的には、二次粒子の粒子径D50が2〜20μm、BET比表面積が1〜10m/g、かつ、46MPaにおけるプレス密度が1.8〜2.5g/cmのものである。
本発明のチタン酸リチウムはスピネル構造を有することが好ましく、その結晶子径は、通常、50〜200nm、好ましくは、90〜110nmである。結晶子径が上記範囲のチタン酸リチウムを用いることにより、リチウム電池の電極活物質として用いた際に、より優れたレート特性を得ることができる。
本発明のチタン酸リチウムは、チタンやリチウム以外の金属元素を含んでいてもよい。チタンやリチウム以外の金属元素としては、Mg、Al、Nb、V、Zrが挙げられる。これらの金属元素の含有量は、Tiに対して、0〜10モル%が好ましい。
チタン酸リチウムの、粒子径(D10、D50及びD90)、BET比表面積、プレス密度及び結晶子径は、実施例に記載した公知の測定法により求めることができる。
上記特性を有する本発明のチタン酸リチウムは、リチウム電池用電極活物質として好ましく用いられる。特に、本発明のチタン酸リチウムは、従来のものに比べてプレス密度が高いことから、高容量のリチウム電池を製造する際に有用である。
本発明のチタン酸リチウムは、例えば、以下に説明する本発明の製造方法によって得ることができる。
4)チタン酸リチウムの製造方法
本発明のチタン酸リチウムの製造方法は、以下の工程A及び工程Bを有することを特徴とする。
(工程A)本発明のチタン酸化物と、二次粒子の粒子径D50が0.5〜10μmのリチウム化合物とを、チタン原子とリチウム原子の物質量の比(チタン原子:リチウム原子)が1:0.72〜1:0.88の範囲で混合する工程
(工程B)工程Aで得られた混合物を、600〜900℃で焼成する工程
工程Aに用いるチタン酸化物及びリチウム化合物としては、本発明のチタン酸リチウムの項で列記したものと同様のものが挙げられる。
混合する際のそれぞれの化合物の割合は、チタン原子とリチウム原子の物質量の比(チタン原子:リチウム原子)が1:0.72〜1:0.88の範囲、好ましくは1:0.78〜1:0.84の範囲である。
混合方法としては、混合物を均一にすることができるものであれば、特に制限はない。例えば、溶媒中で混合する湿式混合法や、溶媒を用いることなく混合する乾式混合法が挙げられ、これらの混合方法を組み合わせて用いてもよい。
湿式混合法においては、チタン酸化物とリチウム化合物との合計量1重量部に対して、通常、1〜5重量部、好ましくは、1.5〜4重量部の水を用いる。用いる水としては、蒸留水やイオン交換水などの不純物を含まないものが好ましい。
湿式混合法においては、適当な攪拌翼を備える公知の湿式攪拌装置を使用することができる。混合時間は、通常、0.1〜24時間、好ましくは、0.5〜5時間である。
湿式混合を行った後は、混合物に対して乾燥処理を行うことが好ましい。乾燥温度は、通常、50〜250℃、好ましくは100〜120℃、乾燥時間は、通常、2〜24時間、好ましくは2〜10時間である。
乾式混合法においては、バーチカルグラニュレーター、スパルタンミキサー、スーパーミキサー等を用いる公知の混合方法を利用することができる。
工程Aで得られた混合物に対して、必要に応じて、粉砕処理や解砕処理を行ってもよい。これらの処理は公知の粉砕機や解砕機を用いて行うことができる。
工程Bは、工程Aで得られた混合物を所定温度で焼成する工程である。焼成は、焼成炉中で行うことができる。用いる焼成炉としては特に制限されず、公知のものを用いることができる。例えば、ボックス式の静置炉、ロータリーキルン、ローラーハースキルン等の連続炉が挙げられる。
焼成温度は、通常、600〜900℃、好ましくは、650〜800℃であり、焼成時間は、通常、0.5〜10時間、好ましくは、1〜5時間である。
焼成雰囲気は特に制限されるものではなく、大気中、酸素雰囲気中、あるいは、不活性ガス雰囲気中で行うことができる。
工程Bの後、得られた焼成物に対して、必要に応じて、解砕処理、粉砕処理、篩処理、分級処理等の公知の後処理を行ってもよい。
本発明のチタン酸リチウムの製造方法によれば、リチウム電池用電極活物質として有用なチタン酸リチウムを効率よく製造することができる。
5)リチウム電池
本発明のリチウム電池は、本発明のチタン酸リチウムを電極活物質として用いる電極を有する。本発明のリチウム電池は、本発明のチタン酸リチウムを、正極活物質として用いる正極を有するものであっても、負極活物質として用いる負極を有するものであってもよい。
また、本発明のリチウム電池は、一次電池であってもよく、二次電池であってもよい。
なお、本明細書において、「リチウム電池」とは、電極間をリチウムイオンが移動する電池を意味する。また、「リチウム電池」には、負極がリチウム金属である「リチウム金属電池」や、負極が細孔を有する負極材からなるものである「リチウムイオン電池」が含まれる。
本発明のリチウム電池としては、例えば、次のものが挙げられる。
(i)本発明のチタン酸リチウムを正極活物質として含む正極、負極、非水電解液、及びセパレータを備えるリチウム電池。
(ii)正極、本発明のチタン酸リチウムを負極活物質として含む負極、非水電解液、及びセパレータを備えるリチウム電池。
(iii)本発明のチタン酸リチウムを正極活物質として含む正極、負極及び固体電解質層を備えるリチウム電池。
(iv)正極、本発明のチタン酸リチウムを負極活物質として含む負極及び固体電解質層を備えるリチウム電池。
本発明のチタン酸リチウムを電極活物質として含む正極又は負極は、一般的には、本発明のチタン酸リチウム、導電剤及び結着剤を溶媒中で混合し、得られたペーストを集電体に塗布し、乾燥することによって得ることができる。
用いる導電剤としては、天然黒鉛、人造黒鉛等の黒鉛;アセチレンブラック等のカーボンブラック;ニードルコークス等の無定形炭素;等が挙げられる。
用いる結着剤としては、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、(PVDF/HFP)(ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、フッ素化ポリフッ化ビニリデン、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体)、SBR(スチレン−ブタジエンゴム)、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、フッ素ゴム、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ニトロセルロース、又はこれらの誘導体等が挙げられる。
用いる溶媒としては、結着剤を溶解又は分散する溶媒であれば、特に限定されない。N―メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、アクリル酸メチル、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、エチレンオキシド、テトラヒドロフラン等の非水溶媒;水、又は分散剤、増粘剤等を加えた水溶液等の水溶液;等が挙げられる。
本発明のチタン酸リチウムを正極活物質として使用する場合は、負極活物質として、金属リチウム;式:Li3−kN(Mは遷移金属、0≦k≦0.8)で表される窒化物;リチウム−アルミニウム合金、リチウム−亜鉛合金、リチウム−ビスマス合金、リチウム−カドミウム合金、リチウム−アンチモン合金、リチウム−シリコン合金、リチウム−鉛合金、リチウム−錫合金、リチウム−ガリウム合金、リチウム−インジウム合金等のリチウム合金;等を用いることができる。
本発明のチタン酸リチウムを負極活物質として使用する場合は、正極活物質として、リチウムイオン含有コバルト・ニッケル系酸化物、リチウムイオン含有ニッケル・アルミニウム系複合酸化物、リチウムイオン含有マンガン酸化物、バナジウム酸化物、複合バナジウム酸化物、クロム酸化物、マンガン酸化物、チタン硫化物、モリブデン硫化物、LiFeO、鉄硫化物、鉄酸化物、FeOCl誘導体、ポリアニオン系鉄化合物、FeF、プルシアンブルー、FeVO、ポリアニリンやポリピロール等の導電性ポリマー材料、ジスルフィド系ポリマー材料、フッ化カーボン、有機硫黄系化合物等の、公知の無機材料及び有機材料を用いることができる。
用いる集電体としては、アルミニウム、鉄、ステンレス、ニッケル、銅あるいはそれらの合金等が挙げられる。また、その形状としては、シート状、発泡体状、焼結多孔体状、エキスパンド格子状等が挙げられる。さらに、集電体として、前記集電体に任意の形状で穴を開けたものを用いることもできる。
上記(i)、(ii)のリチウム電池に用いる非水電解液としては、電解質塩と有機溶媒を含有するものが挙げられる。
電解質塩としては、過塩素酸リチウム(LiClO)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF)、六フッ化砒素リチウム(LiAsF)、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCFSO)、ビストリフルオロメチルスルホニルイミトリチウム[LiN(CFSO]、ホウ素系シュウ酸塩(例えばLiBOB:リチウムビスオキサレートボラ−ト)等のリチウム塩が挙げられる。
有機溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ビニレンカーボネート等の環状カーボネート類;ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート等の鎖状カーボネート類;テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等の環状エーテル類;ジメトキシエタン等の鎖状エーテル;γ−ブチロラクトン等のラクトン類;アセトニトリルなどのニトリル類;スルホラン、3−プロパンスルトン、1,3−プロペンスルトン等のスルトン類;等が挙げられる。
上記(i)、(ii)のリチウム電池に用いるセパレータとしては、微多孔性高分子膜、合成樹脂製不織布等が挙げられる。その材質としては、ナイロン、セルロースアセテート、ニトロセルロース、ポリスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、及びポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン等のポリオレフィンが挙げられる。また、ポリエチレンとポリプロピレンとを積層した微多孔製膜を用いることもできる。
(iii)、(iv)のリチウム電池に用いる固体電解質層の形成材料としては、特に限定されないが、例えば、LiSとPの他、Li、P、O、NからなるLi−P−O−N等が挙げられる。
本発明のチタン酸リチウムが高容量のリチウム電池の電極活物質(電極材料)として有用であることは、本発明のチタン酸リチウムを正極活物質として用いる正極と、金属リチウムを負極活物質として用いる負極を有するリチウム電池を作製し、その体積容量密度を測定することで示される。
このリチウム電池の、実施例に記載の方法に従って算出された体積容量密度は、好ましくは270mAh/cm以上であり、より好ましくは280mAh/cm以上である。
以下、実施例及び比較例により、本発明を更に詳細に説明する。ただし本発明は以下の実施例により何ら制限されるものではない。
得られた試料の分析は次のとおりに行った。
(a)二次粒子径(D10、D50、D90):レーザー回折粒度分布計(堀場製作所製、型番:LA−950)にて、分散媒に純水を用いて二次粒子径を測定した。
(b)BET比表面積:全自動比表面積測定装置(マウンテック社製、Macsorb HM model−1208)を用い、1点BET法によって測定を行った。
(c)プレス密度:図1に示す冶具を用い、所定量の粉末を46MPaのプレス圧で一軸プレスを行った際の厚み及びプレス断面積より、以下の計算式より密度計算を行った。
Figure 2013234102
(d)粉末X線回折測定:粉末X線回析装置(リガク社製、RINT2000、X線源:CuKα線)を用いて、以下の方法により測定を行った。
実施例で得られた粉末をサンプルディッシュの窪みにのせ、ガラス板で試料をサンプルディッシュに並行になるように押し付けることで測定用試料を得た。
粉末X線回析装置のX線管球への印加電圧を40kV、印加電流を40mAに設定し、更に走査範囲を2θ=10〜70°、計数時間1.0秒、ステップ幅0.03°、受光スリット幅0.3mmで測定を行った。
結晶子径は、X線回折の測定データから、以下のシェラーの式より算出した。
D(Å)=K×λ/(β×cosθ)
K:シェラー定数(0.9)
λ:1.5418Å
β:メインピークの半値幅
θ:メインピークの回折角度
なお、チタン酸化物の場合は(101)、チタン酸リチウムの場合は(111)にそれぞれ帰属される回折ピークの半値幅と回折角度を計算に用いた。
(e)リチウム電池の体積容量密度
(リチウム電池の作製)
実施例及び比較例で得られたチタン酸リチウム、アセチレンブラック(導電剤)、及び、ポリフッ化ビニリデン樹脂(クレハ社製 クレハKFポリマー W#1100)(結着剤)を、重量比で90:5:5の割合で混合し、N−メチル−2−ピロリドンを適宜添加してペーストを調製した。このペーストをアルミ箔(集電体)に塗布し、得られた塗膜を乾燥させた。このアルミ箔とペースト乾燥膜からなる積層体を円盤状に打ち抜くことで正極を得た。
上記の方法により得られた正極とともに、円盤状の金属リチウム箔を負極として使用し、単層ポリプロピレンセパレータ(セルガード社製、製品名2500)をセパレータとして使用し、エチレンカーボネート及びジエチルカーボネートの混合溶媒(重量比3:7)にLiPFを溶解して得られた溶液(LiPF濃度:1モル/L)を電解液として使用して、2032サイズのコイン型電池を作製した。
(放電容量の測定及び体積容量密度の算出)
上記方法で作製したコイン型電池を10Cレートで放電したとき(電池の持つ電気量を1/10時間で放電したとき)の放電容量(mAh/g)を測定し、次いで以下の式より体積容量密度(mAh/cm)を算出した。
Figure 2013234102
式中、活物質(チタン酸リチウム)密度(g/cm)は、正極担持物(活物質、導電剤、結着剤)に対する活物質の重量割合、正極担持物の重量、正極面積、及び正極厚みより下記式に基づいて算出した。
Figure 2013234102
〔チタン酸化物の製造〕
(実施例1)
1.6モル/Lの硫酸チタン(IV)水溶液480ml、純水720ml、及び炭酸ナトリウム135.6g(1.28モル)を混合して、チタンイオン含有水溶液(チタンイオン濃度0.64モル/L、α=1.67)を調製した。得られたチタンイオン含有水溶液を80℃に加熱し、同温度で1時間保持(核生成工程)した後、90℃に昇温し、同温度で1時間保持(粒子成長工程)した。90℃で1時間保持することで沈殿が析出し、スラリー液が得られた。
得られたスラリー液を室温まで冷却した後、脱水処理、水洗処理、脱水処理、アルカリ処理(アンモニア水でpH7〜8まで中和)を順に行った。次いで、沈殿物をろ別し、沈殿物に対して再度水洗処理を行った後、ろ別した。得られた沈殿物を、110℃、3時間乾燥して、チタン酸化物1を得た。
チタン酸化物1の二次粒子径D50は6.67μmであった。また、電子顕微鏡で観察したところ、球状の粒子であった。粉末X線回折測定から、アナターゼ型の結晶構造であり、結晶子径が7.3nmであることがわかった。
(実施例2)
チタンイオン含有水溶液を調製する際に用いた純水量を960mlに変更したことを除き、実施例1と同様の操作を行い、チタン酸化物2を得た。チタン酸化物2について実施例1と同様の測定を行った。測定結果を第1表に示す。
(実施例3)
チタンイオン含有水溶液を調製する際に用いた純水量を1320mlに変更したことを除き、実施例1と同様の操作を行い、チタン酸化物3を得た。チタン酸化物3について実施例1と同様の測定を行った。測定結果を第1表に示す。
(実施例4)
炭酸ナトリウム135.6g(1.28モル)に代えて、炭酸水素ナトリウム108g(1.29モル)を用いたことを除き、実施例3と同様の操作を行い、チタン酸化物4を得た。チタン酸化物4について実施例1と同様の測定を行った。測定結果を第1表に示す。
(実施例5)
炭酸ナトリウム135.6g(1.28モル)に代えて、炭酸アンモニウム123g(1.28モル)を用いたことを除き、実施例3と同様の操作を行い、チタン酸化物5を得た。チタン酸化物5について実施例1と同様の測定を行った。測定結果を第1表に示す。
(比較例1)
チタンイオン含有水溶液を調製する際に用いた純水量を2040mlに変更したことを除き、実施例1と同様の操作を行い、チタン酸化物6を得た。チタン酸化物6について実施例1と同様の測定を行った。測定結果を第1表に示す。
(比較例2)
核生成工程における温度を90℃に変更したことを除き、実施例3と同様の操作を行い、チタン酸化物7を得た。チタン酸化物7について実施例1と同様の測定を行った。測定結果を第1表に示す。
(比較例3)
炭酸ナトリウム量を91g(0.86モル)に変更したことを除き、実施例3と同様の操作を行い、チタン酸化物8を得た。チタン酸化物8について実施例1と同様の操作を行った。測定結果を第1表に示す。
(比較例4)
炭酸ナトリウム量を165g(1.56モル)に変更したことを除き、実施例3と同様の操作を行った。しかしながら、チタン酸化物は得られなかった。
(比較例5)
炭酸水素ナトリウム量を215g(2.56モル)に変更したことを除き、実施例4と同様の操作を行い、チタン酸化物9を得た。チタン酸化物9について実施例1と同様の測定を行った。測定結果を第1表に示す。
〔チタン酸リチウムの製造〕
(実施例6)
実施例1で得られたチタン酸化物1と水酸化リチウム1水和物(D50が7.7μm)とを、チタン原子とリチウム原子の物質量の比(チタン原子:リチウム原子)が1:0.82となるようにして、湿式混合を行い、得られたスラリーを110℃で3時間乾燥し、混合粉末を得た。この混合粉末を解砕し、カップミル容器に入れてさらに混合処理を行った。
混合粉末をサヤに計り取り、これを電気炉に入れて780℃で10時間加熱することで、チタン酸リチウム1を得た。チタン酸リチウム1に対して篩い処理を行った後、その物性を測定した。測定結果を第2表に示す。
得られたチタン酸リチウム1を用いて、上記方法によりリチウム電池を作製し、その体積容量密度を算出したところ、290mAh/cmであった。
(実施例7〜10、比較例6〜9)
チタン酸化物1〜9を用いて、第2表に記載の条件で焼成を行ったことを除き、実施例6と同様の操作を行い、チタン酸リチウム2〜11を得、それぞれ物性を測定した。測定結果を第2表に示す。
(比較例10)
メタチタン酸と水酸化リチウム1水和物とを、チタン原子とリチウム原子の物質量比(チタン原子:リチウム原子)が1:0.81となるように混合し、固形分濃度が20重量%になるように水を加え、75℃で1時間撹拌して混合スラリーを得た。
噴霧式乾燥機(藤崎電機社製、MDL−050M)を用いて、前記混合スラリーを入口温度220℃、出口温度90℃で噴霧乾燥し、乾燥造粒物を得た。
前記乾燥造粒物を780℃で4.5時間加熱焼成し、チタン酸リチウム12を得、物性を測定した。測定結果を第2表に示す。
Figure 2013234102
Figure 2013234102
第1表及び第2表から次のことがわかる。
実施例1〜5によれば、いずれも球状又は略球状のチタン酸化物1〜5が得られた。
一方、チタンイオン濃度が低い溶液を用いる場合(比較例1)、加水分解反応の加熱を1段階で行う場合(比較例2)、炭酸ナトリウムの使用量が少ない場合(比較例3)は、いずれも凝集体のチタン酸化物が得られた。比較例4においては、炭酸ナトリウムの使用量が多い結果、チタン酸化物を得ることができなかった。また、炭酸水素ナトリウムの使用量が多い比較例5においては、凝集体のチタン酸化物が得られた。
実施例6〜12で示されるように、チタン酸化物1〜5を用いることで、プレス密度が大きなチタン酸リチウムを得ることができた。また、これらのチタン酸化物1〜5を電極活物質(電極材料)として用いることで、体積容量密度が大きいリチウム電池を得ることができた。
1a、1b:銅製冶具
2:樹脂ホルダー
3:測定粉末
4:1軸プレス

Claims (10)

  1. 結晶子径が50nm以下、
    二次粒子の粒子径D50が2.6〜20μm、かつ、
    二次粒子の形状が球状又は略球状
    であることを特徴とするチタン酸化物。
  2. 二次粒子の粒子径D10が0.5μm以上、かつ、
    二次粒子の粒子径D90が40μm以下である
    請求項1に記載のチタン酸化物。
  3. 式(I):Ti4+(Xa−(Xa−は陰イオンを表し、aは1又は2、pは2又は4、a×p=4である。)で示される化合物、及び、式(II):Ti4+(O2−)(Yb−(Yb−は陰イオンを表し、bは1又は2、qは1又は2、b×q=2である。)で示される化合物からなる群から選ばれるチタン化合物を、加水分解することにより得られるものである、請求項1又は2に記載のチタン酸化物。
  4. 以下の工程1〜工程3を有する、請求項1〜3のいずれかに記載のチタン酸化物の製造方法。
    (工程1)式(I):Ti4+(Xa−(Xa−は陰イオンを表し、aは1又は2、pは2又は4、a×p=4である。)で示される化合物、及び、式(II):Ti4+(O2−)(Yb−(Yb−は陰イオンを表し、bは1又は2、qは1又は2、b×q=2である。)で示される化合物からなる群から選ばれるチタン化合物と、式(III):(Mc+(Zd−で示される化合物(Mc+は、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン又はアンモニウム系イオンを表し、Zd−は、炭酸イオン、炭酸水素イオン又は水酸化物イオンを表し、c、d、r及びsは、それぞれ独立に1又は2を表し、c×r=d×sである。)とを、下記式(IV)で示されるモル比αが、1.2〜1.9となるように用いて、チタンイオン濃度が0.35〜1.60モル/Lのチタンイオン含有水溶液を調製する工程
    Figure 2013234102
    (工程2)工程1で得られたチタンイオン含有水溶液を、65〜85℃の範囲内の一定温度に0.1〜10時間保持する工程
    (工程3)工程2で得られたチタンイオン含有水溶液を、90〜105℃の範囲内の一定温度に0.1〜10時間保持する工程
  5. 前記チタン化合物として硫酸チタン(IV)を用い、前記式(III)で示される化合物として、Mc+がナトリウムイオン、カリウムイオン、又はアンモニウムイオンであり、Zd−が炭酸イオン又は炭酸水素イオンである化合物を用いる、請求項4に記載のチタン酸化物の製造方法。
  6. 請求項1〜3のいずれかに記載のチタン酸化物と、二次粒子の粒子径D50が0.5〜10μmのリチウム化合物とを、チタン原子とリチウム原子の物質量の比(チタン原子:リチウム原子)が1:0.72〜1:0.88の範囲で含有する混合物を、600〜900℃で焼成することにより得られるチタン酸リチウム。
  7. 二次粒子の粒子径D50が2〜20μm、
    BET比表面積が1〜10m/g、かつ、
    46MPaにおけるプレス密度が1.85〜2.50g/cmである、
    請求項6に記載のチタン酸リチウム。
  8. 以下の工程A及び工程Bを有する請求項6又は7に記載のチタン酸リチウムの製造方法。
    (工程A)請求項1〜3のいずれかに記載のチタン酸化物と、二次粒子の粒子径D50が0.5〜10μmであるリチウム化合物とを、チタン原子とリチウム原子の物質量比(チタン原子:リチウム原子)が1:0.72〜1:0.88の範囲で混合する工程
    (工程B)工程Aで得られた混合物を、600〜900℃で焼成する工程
  9. 工程Aにおける混合が、湿式混合法又は乾式混合法を用いるものである、請求項8に記載のチタン酸リチウムの製造方法。
  10. 請求項6又は7に記載のチタン酸リチウムを電極活物質として用いる電極を有するリチウム電池。
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